セラミック生地の急速乾燥

申请号 JP2016512948 申请日 2014-04-30 公开(公告)号 JP6234554B2 公开(公告)日 2017-11-22
申请人 コーニング インコーポレイテッド; 发明人 カトラー,ウィラード アシュトン; フェルドマン,ジェイムズ アンソニー; ジョージ,ジェイコブ; ハルダー,アミット; パラモノヴァ,ナデジャ パヴロヴナ; セイント クレア,トッド パリッシュ;
摘要
权利要求

多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地の乾燥方法において: 70%の乾燥度まで前記セラミック生地の少なくとも1回のマイクロ波乾燥を行って、部分乾燥セラミック生地を形成するステップ; 前記部分乾燥セラミック生地の前記導入端を、直動式熱風(CCHA)乾燥システムの排出端に対して操作可能に配置して、−2インチ(−5.08cm)≦Δx<0で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxを画定するステップ; 前記導入端から前記排出端まで前記セラミック生地にCCHAを通すことによって、前記部分乾燥セラミック生地の少なくとも1回のCCHA乾燥を行って、少なくとも98%の目標乾燥度を有する乾燥セラミック生地を形成するステップ; を有してなり; 前記セラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有することを特徴とする方法。5分〜30分の範囲内の乾燥時間で前記セラミック生地が前記目標乾燥度に到達することを特徴とする請求項1に記載の方法。前記少なくとも1回のCCHA乾燥が、前記セラミック生地が平方向に配置されている間に行われることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。前記少なくとも1回のマイクロ波乾燥を行う前記ステップが、複数のマイクロ波アプリケーター中で複数のマイクロ波乾燥ステップを順次行うステップを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。前記少なくとも1回のCCHA乾燥を行うステップが、前記少なくとも1回のマイクロ波乾燥を行う前記ステップと同時に行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。

说明书全文

関連出願の相互参照

本出願は、米国特許法第119条に基づき、2013年5月6日に出願された米国仮特許出願第61/819,824号(その全体が本明細書に依拠し参照により本明細書に援用される)の優先権の利益を主張する。

本開示は、セラミック生地の乾燥に関し、特に、高黒鉛含有量のセラミック生地の急速乾燥のためのシステムおよび方法に関する。

多数のマイクロチャネルを有するセラミック生地は、押出成形によって形成され、次に加工(すなわち、乾燥および焼成)が行われて、排気ガスを発生するエンジンおよび関連用途のフィルターおよび触媒コンバータなどのセラミック物品が形成される。セラミック形成成分、またはセラミック前駆体を含む可塑化バッチを、ハニカム構造を形成するダイなどのダイから押し出して、セラミック形成材料の押出物を形成することによって、セラミック生地を形成することができる。押出機を出る押出物は、押出方向を横断する方向で切断されて、生地片が形成される。この断片自体は、乾燥後に、より短い断片に横方向に切断することができる。場合によっては、より長い断片は「ログ」と呼ばれる。押出成形された生地の断片は、(たとえば、10重量%〜25重量%)を含有し、最終製品(物品)を形成する前に生地を乾燥させる必要がある。場合によっては、セラミック生地は98%を超える(すなわち、2重量%未満の含水量を有する)まで乾燥させる必要がある。

ある種のセラミック生地は、比較的高い黒鉛含有量を有し、より高い多孔度、より薄いチャネル壁、および迅速な着火のための全体的により小さい熱質量を有する物品の作製に使用される。しかし、バッチ中の黒鉛量が増加すると、得られるセラミック生地の乾燥が困難となる。特に、高黒鉛セラミック生地のマイクロ波乾燥は、不均一になる傾向にあり、生地を損傷しうる過熱が生じる場合がある。

本明細書におけるシステムおよび方法は、押出成形によって形成された低熱質量セラミック生地の急速で実質的に欠陥の生じない乾燥に関する。本開示によって、標準的な製品の乾燥時間も向上する。本発明の乾燥は、外部収縮の大部分が終了した後にマイクロ波乾燥と、セルチャネルを介した強制熱風乾燥との組合せによって実現される。本発明のシステムは既存の乾燥装置に後付けすることができる。

本開示の一態様は、多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地の乾燥方法を含む。この方法は、約70%の乾燥度までセラミック生地の少なくとも1回のマイクロ波乾燥を行って、部分乾燥セラミック生地を形成するステップ;部分乾燥セラミック生地の導入端を、直動式熱風(CCHA)乾燥システムの排出端に対して操作可能に配置して、−2インチ(−5.08cm)≦Δx≦10インチ(25.4cm)で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxを画定するステップ;導入端から排出端までセラミック生地にCCHAを通すことによって部分乾燥セラミック生地の少なくとも1回のCCHA乾燥を行って、少なくとも98%の目標乾燥度を有する乾燥セラミック生地を形成するステップを含み;セラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有する。

本開示の別の一態様は、多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地の乾燥方法である。この方法は、セラミック生地を乾燥させて、10%以下の乾燥度を有する部分乾燥セラミック生地を形成するステップにおいて、乾燥が、−2インチ≦Δx≦10インチ(−5.07cm≦Δx≦25.4cm)で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxで第1の直動式熱風(CCHA)乾燥を行うステップを含むステップと;部分乾燥セラミック生地を少なくとも98%の目標乾燥度まで乾燥させて乾燥セラミック生地を形成するステップにおいて、部分乾燥セラミック生地の乾燥が、マイクロ波乾燥と少なくとも1回の第2のCCHA乾燥との少なくとも1つを行うステップを含むステップを含み;0%〜10%の乾燥度のセラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有する。

本開示の別の一態様は、多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地の乾燥方法である。この方法は、a)マイクロ波乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との一方を行うことによって、セラミック生地を乾燥させて部分乾燥セラミック生地を形成するステップにおいて、CCHA乾燥が、−2インチ≦Δx≦10インチ(−5.07cm≦Δx≦25.4cm)で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxで行われるステップ;b)a)で行ったマイクロ波乾燥またはCCHA乾燥の別の方を使用して、部分乾燥セラミック生地を少なくとも98%の目標乾燥度まで乾燥させて乾燥セラミック生地を形成するステップを含み;c)セラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有する。

本開示の別の一態様は、多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地を乾燥させるための装置である。この装置は、セラミック生地のマイクロ波乾燥を行って部分乾燥セラミック生地を形成するように適合された少なくとも1つのアプリケーター;−2インチ≦Δx≦10インチ(−5.07cm≦Δx≦25.4cm)で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxで直動式熱風(CCHA)乾燥を行うように適合され、部分乾燥セラミック生地を少なくとも98%の目標乾燥度まで乾燥させて乾燥セラミック生地を形成するように適合された少なくとも1つのアプリケーターを含み;セラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有する。

本開示の別の一態様は、多数の長手方向オープンセルと、互いに反対側の導入端および排出端とを有する押出成形セラミック生地を乾燥させるための装置である。この装置は、−2インチ≦Δx≦10インチ(−5.07cm≦Δx≦25.4cm)で画定される範囲内の値を有する連結距離Δxで直動式熱風(CCHA)乾燥を行うように適合され、生地を乾燥させて最大10%の乾燥度の部分乾燥セラミック生地を形成するように適合された少なくとも1つのアプリケーター;部分乾燥セラミック生地の98%以上の目標乾燥度までのマイクロ波乾燥を行うように適合された少なくとも1つのアプリケーターを含み;0%〜10%の乾燥度のセラミック生地は、損失正接tan(δ)=ε’’/ε’≧0.05を画定する誘電率ε=ε’+iε’’を有する。

本開示のこれらおよびその他の利点は、以下の詳細な説明、請求項、および添付の図面を参照することによって、当業者にさらに理解され評価されるであろう。

セラミック生地の等正面図であり、長手方向セルの詳細を示す2つの拡大挿入図I1およびI2を含んでいる。

マイクロ波乾燥中に中央と比較するとセラミック生地の末端では不均一に加熱されることで生じる、ゆがんだZ字型の欠陥のあるZセルが拡大挿入図中に示されているセラミック生地の前端の図である。

乾燥プロセス中にセラミック生地を移動させる一連のアプリケーターを含む乾燥システムの概略図である。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

図3と類似しており、マイクロ波(MW)乾燥と直動式熱風(CCHA)乾燥との種々の組合せを使用する乾燥システムの構成および関連するセラミック生地乾燥方法を示している。

−Z方向から見たアプリケーターの図であり、その中のセラミック生地が示されており、セラミック生地に対して操作可能に配置されたCCHA乾燥システムも示されている。

−Z方向から見たアプリケーターの図であり、その中のセラミック生地が示されており、セラミック生地に対して操作可能に配置されたCCHA乾燥システムも示されており、MW乾燥性能をさらに含んでいる。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

セラミック生地前端の拡大図であり、CCHA乾燥方法を示すためにセラミック生地およびCCHA乾燥システムの異なる構成を示している。

4m/s(四角)および2m/s(三角)の熱風流入速度V

Iの場合の連結距離に対する連結効率の影響を示す、流体学シミュレーションに基づく連結効率CE(%)対連結距離Δx(cm)のプロットである。

40psi(276kPa)(三角)、60psi(414kPa)(菱形)、および80psi(552kPa)(正方形)の圧力の場合の20m/sの流入速度V

Iでの流出速度V

E(m/s)対連結距離Δx(インチ)のプロットである。

これより本開示の種々の実施形態が詳細に説明され、添付の図面においてそれらの例が示されている。可能であるなら常に、同一または類似の部分を意味するために、同一または類似の参照番号および記号が図面全体にわたって使用される。図面は必ずしも縮尺通りではなく、当業者は、開示の主要な態様を説明するために図面が簡略化されている場合があることを理解されよう。

後述の請求項は、この詳細な説明に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。

基準を目的とし、説明を容易にするために、一部の図にはデカルト座標が示されているが、方向または向きに関して限定することを意図したものではない。

以下の議論において、用語「乾燥度」は、未乾燥セラミック生地を秤量して出発重量を確定し、次に生地を乾燥させ、次に再びセラミック生地を秤量して出発重量のパーセント値としての重量減を比較することによって決定できる平均乾燥度を意味する。

図1は、セラミック生地10の一例の等角正面図である。本明細書において使用される場合、用語「セラミック生地」または生地は、高温で焼成するとセラミック体を形成するセラミック形成成分で構成される物体を意味する。

セラミック生地10は、中心軸A1、前端12、後端14、および外面16を有する。セラミック生地10は、生地の前端および後端12および14において開放する多数の長手方向に広がるセル20を有する(第1の拡大挿入図I1を参照)。セル20はセル壁22によって画定される(第2の拡大挿入図I2を参照)。一例においては、セル20はハニカム構造を形成する。

例示的な一実施形態においては、本明細書において考慮されるセラミック生地10は以下の性質を有する:長さL=5インチ〜50インチ(12.7cm〜127cm)、直径D=3インチ〜20インチ(7.62cm〜35.56)、セル密度ρ=100〜900セル/平方インチ(15.5〜140セル/cm2)、およびセル壁厚さTH=1〜15ミル(25.4マイクロメートル〜381マイクロメートル)。

セラミック生地10(または生地が形成されるセラミックバッチ)は、種々のセラミック形成成分およびセラミック成分の混合物などのセラミック成分を含むことができる。これらの種々の成分は、水などの液体ビヒクルと互いに混合し、ハニカム構造などの成形形状で押出成形することができる。押出成形の直後、生地はある程度の液体(たとえば、水)を含有し、通常はその液体の少なくとも一部を除去する必要があり、耐火材料を形成する高温での焼成の前に生地を乾燥させる必要がある。

本明細書においてセラミック生地10は、関係tan(δ)=ε’’/ε’によるε’およびε’’(すなわち、誘電率ε=ε’+iε’’の実部および虚部)の関数としてある減少量を有すると見なされる。セラミック生地10の一例ではtan(δ)=ε’’/ε’≧0.05であり、別の一例ではtan(δ)≧0.08である。例示的な一実施形態においては、セラミック生地10は細孔形成剤として黒鉛を含む。

セラミック生地10が黒鉛を含む一実施形態において、黒鉛含有量は>5%であり、この重量パーセントは(A/B)・100として測定され、式中、Aは黒鉛の重量パーセントであり、Bは無機物の全重量パーセントである。したがって、たとえば、以下の表2に記載の例においては、黒鉛含有量は(20/100)・100=5%で求められる。

実施例のセラミック生地10のtan(δ)の例示的な値を以下の表1に示す。

ここでOFAは開放前面面積である。実施例1および2は乾燥される(たとえば、約60%〜100%の乾燥度)。実施例3、4、および5は未乾燥(たとえば、約0%〜40%の乾燥度または約0%〜10%の乾燥度)である。以下の表2は、実施例1および2のような高黒鉛含有量セラミック生地組成物の一例を示している。

以下の表3は、実施例3、4、および5のような非高黒鉛含有量セラミック生地組成物の一例を示している。

本明細書において考慮されるセラミック生地10は、セラミック形成成分、またはセラミック前駆体(たとえば、表2に記載されるものなど)を含む可塑化バッチ材料を、ハニカム構造を形成するダイなどのダイから押し出すことによって、セラミック形成材料の押出物を形成することで形成することができる。押出機を出る押出物は、押出方向を横断する方向で切断されて、生地片が形成される。この断片自体は、たとえば乾燥後に、より短い断片に横方向に切断することができる。場合によっては、より長い断片は「ログ」と呼ばれる。セラミック生地10の押出成形された断片は、水(たとえば、10重量%〜25重量%)を含有し、最終製品(物品)を形成する前にセラミック生地を乾燥させる必要がある。

本明細書に開示されるシステムおよび方法によって、高温で焼成するための生地を得るのに十分な程度までセラミック生地を乾燥させることで生じる不均一な加熱および乾燥の発生および/または大きさが軽減される。特に、本明細書において開示される乾燥システムおよび方法は、端部の欠陥を実質的に軽減または解消する方法でのセラミック生地の急速乾燥に関する。

図2は、拡大挿入図で最もよく分かるように、ゆがんだZ字型を有する欠陥のあるセル20である「Zセル」20Zの一例を示すセラミック生地10の一例の前端12の図である。Zセル欠陥は、中央に対してセラミック生地10の前端および後端12および14でマイクロ波の出力量が低下することによってマイクロ波乾燥中に生じる。これによって一部のセル20が崩壊し、それによってZセル20Zが形成される。この崩壊は、セラミック生地10の前端および後端12および14の深さ約2.5インチ(6.35cm)の範囲内で生じる傾向にある。

マイクロ波乾燥プロセス中のこのような端部の欠陥の発生によって、欠陥部分を除去するために、セラミック生地10の端部を切除する必要が生じうることに留意されたい。最終製品のセラミック物品の製造中に生じるこの材料の損失は、年間では大きな経済的損失となる。欠陥の深さが約2.5インチ(6.35cm)から約1インチ(2.54cm)まで減少すれば、大きなコスト削減となる。

製造プロセスにおいて、セラミック生地10をできるだけ速く乾燥させながら、できるだけ欠陥がないように乾燥プロセスを維持することも望ましい。セラミック生地10を急速に乾燥可能とする方法の制限は、セラミック生地中の水の量と、水の除去速度と、乾燥プロセス中の収縮または形状変化に関連する応力とに大きく関連する。乾燥プロセス中、セラミック生地10の内部からの水は、セル20から前端または後端12または14まで移動するか、多数のセル壁22から拡散して外面16を出るかする必要がある。特定の圧力における水(水分)の除去速度は、温度(液体体状態から気体状態への転移速度を画定する)および水の物理的除去(すなわち、外面16からの高水分含有空気の移動)とに関連する。

図3は、図示されるような第1のアプリケーター60−1から第nのアプリケーター60−nなどの1つ以上のアプリケーター60を含む乾燥システム50の一例の概略図である。各アプリケーター60は、導入端62、排出端64、および内部66を含む。乾燥システム50は、第1のアプリケーター60−1の導入端62に隣接する導入領域82と、第nのアプリケーター60−nの排出端64に隣接する排出領域84とを有するコンベア80を含む。セラミック生地10は、トレイ8によって支持されているように示されており、このトレイはコンベア80上に支持されている。矢印AR1からARnは、セラミック生地10およびトレイ8が乾燥システム50を通過する方向、すなわちZ方向を示している。セラミック生地10およびトレイ8は、コンベア80の導入領域82上に供給され、乾燥プロセス完了時に排出領域84でコンベアを離れる。

特定のアプリケーター60は、マイクロ波(MW)乾燥、直動式熱風(CCHA)乾燥、またはMW乾燥とCCHA乾燥との両方のいずれかが行われるように構成される。したがって、乾燥システム50は、1つ以上のアプリケーター60を使用してMW乾燥およびCCHA乾燥の両方が行われるように構成される。乾燥システム50中で使用されるようなCCHA乾燥の例については、以下により詳細に議論する。

図4Aから4Hは、図3と類似しており、セラミック生地10の異なる乾燥方法を示す乾燥システム50の多数の構成例を示している。図4Aは、例示的な一実施形態を示しており、第1のアプリケーター60−1はMW乾燥を行い、1つ以上の下流のアプリケーター60−2、・・・60−nはMW乾燥とCCHA乾燥との組合せを行うために使用される。MW乾燥とCCHA乾燥との組合せは複合乾燥方式を構成する。

たとえば、セラミック生地10を50%〜70%の乾燥度まで乾燥させるために、最初にMW乾燥が使用される。このレベルの乾燥は、さらなる乾燥によってセラミック生地10の外部寸法が大きく変化しないことを保証するのに十分であり、すなわち、収縮の大部分は第1のアプリケーター中で発生する。次に、MW乾燥とCCHA乾燥との組合せを使用して、セラミック生地10をさらに乾燥させる(たとえば、98%を超える乾燥度まで)。別の一例においては、第1のアプリケーター60−1は、約30%の乾燥度までMW乾燥を行うために使用され、それによってほとんど(しかしすべてではない)の乾燥収縮が発生する。次に、最終目標乾燥度(たとえば、98%を超える乾燥度)が達成されるまで、1つ以上の下流のアプリケーター60−2、・・・60−nにおいて、CCHA乾燥とMW乾燥との組合せが使用される。

図4Bは、図4Aと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、アプリケーター60−1から60−(n−1)は、MW乾燥を使用してセラミック生地10を最大約75%の乾燥度まで乾燥させる。次に、最後のアプリケーター60−nは、MW+CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を最終目標乾燥度まで乾燥させる。

図4Cは、図4Bと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、アプリケーター60−1から60−(n−1)は、MW乾燥を使用してセラミック生地10を最大約75%の乾燥度まで乾燥させる。次に、最後のアプリケーター60−nは、CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を最終目標乾燥度まで乾燥させる。最後のアプリケーター60−nのみが排他的にCCHA乾燥を使用することによって、連結距離Δx(後述のように導入され議論される)を0にすることができる。

図4Dは、図4Cと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、第1のアプリケーター60−1は、MW乾燥を使用してセラミック生地10を最大約30%の乾燥度まで乾燥させる。次に、アプリケーター60−2から60−(n−1)は、MW+CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を最大約90%の乾燥度まで乾燥させる。次に、最後のアプリケーター60−nは、CCHAのみを使用して、セラミック生地10をその最終目標乾燥度に到達させる。この場合も、最後のアプリケーター60−nが唯一のCCHA乾燥を使用することによって、連結距離Δx(後述のように導入され議論される)を0にすることができる。

図4Eは、図4Dと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、第1のアプリケーター60−1は、CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を選択されたレベルの乾燥度まで乾燥させ、次に残りの1つ以上のアプリケーター60−2から60−nは、MW乾燥またはCCHA乾燥を使用してセラミック生地10をその最終目標乾燥度まで乾燥させる。第1のアプリケーター60−1が唯一のCCHA乾燥を使用することによって、連結距離Δx(後述のように導入され議論される)を0にすることができる。第1のアプリケーター60−1が唯一のCCHA乾燥を使用することによって、Zセル欠陥を軽減または回避することができる。

図4Fは、図4Eと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、第1のアプリケーター60−1は、MW+CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を第1の乾燥度まで乾燥させる。第1のアプリケーター60−1がMW+CCHA乾燥を使用することによって、Zセル欠陥を軽減または回避することができる。次に、1つ以上の下流のアプリケーター60−2から60−(n−1)でMW乾燥を使用して、セラミック生地10を第2の乾燥度まで乾燥させる。次に、最後のアプリケーター60−nは、CCHA乾燥を使用してセラミック生地10をその最終目標乾燥度まで乾燥させる。例示的な一実施形態において、MW乾燥が使用されるときに、熱を発生させるために、セラミック生地10の前端または後端12または14に板を配置することができる。板の一例はSiCでできており、これはマイクロ波と相互作用する。次に、通常のブロアーまたは真空装置を使用して、セル20に圧力勾配を生じさせて、空気がセルを通過するのを促進することができる。

図4Gは、図4Fと類似しており、乾燥方法の一例を示しており、1つ以上のアプリケーター60−1から60−(n−1)は、MW+CCHA乾燥を使用してセラミック生地10を第1の(初期)乾燥度まで乾燥させる。例示的な一実施形態において、第1の乾燥度は最大10%である。次に、最終アプリケーター60−nは、CCHA乾燥を使用してセラミック生地10をその最終目標乾燥度まで乾燥させる。

図4Hは、一実施形態を示しており、MWおよびCCHAの両方の能力を有する1つのアプリケーター60がMW+CCHA乾燥を行うために使用される。セラミック生地10の乾燥は、順番(すなわち、MW乾燥の次にCCHA乾燥、またはCCHA乾燥の次にMW乾燥)または同時のいずれかでMW乾燥およびCCHA乾燥を行うことができる。MW乾燥およびCCHA乾燥の両方を行うために1つのアプリケーター60を使用することは、場所の節約に関して好都合である。

図5Aは、セラミック生地10のCCHA乾燥を行うように構成されたアプリケーター60の一例の−Z方向から見た図である。セラミック生地10およびトレイ8は、コンベア80によって+Z方向、すなわち図のページを抜け出す方向に運ばれる。アプリケーター60は、熱風110を排出する排出端104を有するCCHA乾燥システム100を含む。CCHA乾燥システム100は、排出端104がセラミック生地10の前端12に隣接して、連結距離Δxを画定する間隙Gが形成されるように配置される。この構成によってCCHA乾燥システム100は、セラミック生地10の前端12に熱風110を向かわせることができ、それによって熱風はセル20の中を流れて、セルの後端14から出る。すなわち、生地10(ログ)は水平方向に配置されて乾燥される。

アプリケーター60が、MW乾燥を行うマイクロ波122を放出するマイクロ波源120をさらに含むことを除けば、図5Bは図5Aと類似している。したがって、図5Bは複合乾燥、すなわち、MW+CCHA乾燥を行うことができるアプリケーター60の一例を示している。

図6Aから6Cは、ブロアー126および空気案内装置130を含むCCHA乾燥システム100の一例を伴ったセラミック生地10の前端12の拡大図である。ブロアー126は排出端128を有し、空気案内装置130は、流入端132と、CCHA乾燥システム100の排出端104を画定する排出端とを有する。空気案内装置130の流入端132は、ブロアー121の排出端123と操作可能に連結される。ブロアー126は、選択された温度および選択された流量(圧力)を有する熱風110を発生するように構成される。熱風110は、周囲温度付近から約180℃まで、たとえば周囲温度付近から約150℃まで、周囲温度付近から約140℃まで、周囲温度付近から約110℃まで、またはさらには周囲温度付近から約80℃までの範囲の温度を有することができ、周囲温度は室温または約20〜24℃である。熱風110は種々のレベルの湿度を有することができ、たとえば、熱風110は約80℃において0〜約80%RHの湿度を有することができ、RHは相対湿度である。

例示的な一実施形態において、空気案内装置130は、図6Aに示されるような1つのチャネル134、または図6Bもしくは6Cに示されるような複数のチャネル134のいずれかを有する管を含む。空気案内装置130が複数のチャネル134を有する場合、排出端104の位置に関する選択流量の熱風110を得ることができる空気マニホールドとして機能することができる。図6Bは、すべてのチャネル134は同じサイズであり、熱風110の実質的に均一な流れが得られる一例を示している。図6Cは、チャネル134がすべて同じサイズではなく、熱風110の空間的に調節された流れが見られる一例を示している。例示的な一実施形態において、空気案内装置130は、セラミック生地10の前端12に入る熱風110の選択された流動パターンを画定する「エアナイフ」を画定する。

図6Dに示される例示的な一実施形態において、間隙Gの大きさ、したがって連結距離Δxは調節可能である。たとえば空気案内装置130の排出端104をセラミック生地10の前端12により近づけることによって、連結距離Δxを調節可能である。一例において、連結距離Δxは0インチ≦Δx≦10インチ(0cm≦Δx≦25.4cm)によって画定される範囲内であってよく、別の一例においては、連結距離Δxは0インチ≦Δx≦2インチ(0≦Δx≦5.08cm)によって画定される範囲内であってよい。

図6Eは、連結距離Δx=0である例示的な一実施形態を示している。これは、空気案内装置130の排出端104をセラミック生地10の前端12に接触させることによって実現される。一例においては、連結距離Δxはできるだけ小さくされ、たとえば、0.5mmにされ、それによって空気案内装置130はセラミック生地10には実際には接触しないが、両者が接触する場合と連結効率が実質的に同じになるほど近くなる。

図6Fは、図6Eと類似しており、トレイ8が端部9を有し、セラミック生地10の前端12がトレイの端部と実質的に同一平面にあるまたはわずかに突出する一例を示している。この構成は、トレイ8を妨害せずに、セラミック生地10の前端12中への熱風110の連結を促進するために使用することができる。

図6Gは、図6Cと類似しており、熱風110のセラミック生地中への連結を促進するために、空気案内装置130の排出端104とセラミック生地10の前端12との間に連結部材150が使用される例示的な一実施形態を示している。連結部材150の一例は、間隙Gを覆う円筒形スリーブを含む、または円筒形スリーブからなる。連結部材150は、トレイ8の存在を考慮した長手方向開口部を含むことができる。一例においては、連結部材150は、間隙Gが少なくとも部分的に閉じるように構成され、別の一例では間隙が完全に閉じる。一例において、連結部材150は、間隙Gが部分的にはトレイ8によって、部分的には連結部材によって閉じるように構成される。一例において、連結部材150は(たとえば、ブランケットのように)可撓性であり、別の一例においては剛性(たとえば、金属のブラケットまたはスリーブ)である。可撓性連結部材150の材料の一例はゴムである。

図6Hは、図6Gと類似しており、セラミック生地10がトレイ8の端部9を超えて延在する構成に使用される連結部材150の一例を示している。この構成によって、接触する連結部材150の使用が容易になり、すなわち、連結部材は、開口部を有したり、トレイ8を収容するように別の方法で構成されたりする必要がない。

図6Iは、図6Hに類似しており、セラミック生地10の前端12が空気案内装置130の排出端104の内部にある構成の一例を示しており、この場合、連結距離Δxは負の値を有すると見なすことができる。したがって、一例において、Δxのより小さな値は−2インチ(−5.08cm)、さらには−1インチ(−2.54cm)であってよい。一例において、連結部材150は、連結効率を最適化するために、空気案内装置130とセラミック生地10との間に存在する間隙を密封するように構成することができる。

図7Aは、流速が2m/s(三角)および4m/s(四角)の場合で流体力学コンピューターシミュレーションによって求めた連結距離Δx(単位cm)の関数としての、一例のセラミック生地10の中への熱風110の連結効率CE(単位%)のプロットである。一例において連結効率CEは、セラミック生地10の前端12への熱風110の流量を、後端14で排出される熱風の流量で割った値として定義される。図7Aのプロットは、連結距離Δxが10cmを超えると両方の流速で連結効率CEが20%未満に低下するが、Δx=0では100%であることを示している。さらに連結効率CEは、長い連結距離よりも短い連結距離で速く低下する。

図7Bは、寸法D=4.66インチ(11.84cm)、L=6インチ(15.24cm)、ρ=600セル/平方インチ(93/cm2)、およびTH=3.5ミル(88.9マイクロメートル)を有するセラミック生地10の一例に対して行った実際の測定に基づく流出速度VE(m/s)対連結距離Δx(インチ)のプロットである。CCHA乾燥システム100にはエアナイフを使用した。導入流速VIは20.8m/sであった。3つの曲線は、40psi(276kPa)(三角)、60psi(414kPa)(菱形)、および80psi(552kPa)(正方形)の圧力の場合である。Δx=2インチ(5.08cm)の場合、連結効率CE=VE/VI≒30%であった。

例示的な一実施形態において、CCHA乾燥システム100からの熱風110の体積流量RVは、50scfm(85.0m3/時)≦RV≦1500scfm(2549m3/時)によって画定される範囲内であり、「scfm」は「標準立方フィート/分」を意味する。一例において、連結効率CEは50%以上、またはさらには80%以上である。開始から終了までのセラミック生地10の乾燥時間tDの例は、5分〜30分の範囲内である。これらの乾燥時間は、通常は時間の単位で測定される従来の乾燥時間よりも実質的に速い。したがって、本明細書において開示されるシステムおよび方法の一態様は、セラミック生地10の急速乾燥を含む。このような急速乾燥によって、最終製品のセラミック物品の製造速度が増加し、それによって物品当たりのコストが削減される。

添付の請求項によって画定される本開示の意図および範囲から逸脱せずに、本明細書に記載される開示の例示的実施形態の種々の修正が可能であることが、当業者には明らかとなるであろう。したがって、添付の請求項およびそれらの均等物の範囲内となるという条件で、本開示は、本開示の修正形態および変形形態を含むことが意図される。

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