Method of manufacturing a clay porous body

申请号 JP31486895 申请日 1995-11-09 公开(公告)号 JP2899239B2 公开(公告)日 1999-06-02
申请人 クニミネ工業株式会社; 科学技術庁無機材質研究所長; 发明人 NAKAZAWA HIROMOTO; OOTA SHUNICHI;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 粘土を含有する水性分散体を、型に噴霧し1×10 -2 ml/秒以上の平均凍結速度で凍結させたのち凍結乾燥することを特徴とする粘土多孔体の製造方法。
  • 【請求項2】 粘土を含有する水性分散体を、冷却した型又は冷凍雰囲気下に置いた型に噴霧し、噴霧と同時に凍結させることを特徴とする請求項1記載の粘土多孔体の製造方法。
  • 【請求項3】 粘土を含有する水性分散体を、粒径5m
    m以下の霧にして型に噴霧することを特徴とする請求項1又は2記載の粘土多孔体の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は粘土を含んでなる多孔体材料の製造方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】いわゆる発泡スチロール(ポリスチレン)あるいはスチレンペーパーが、断熱材、吸音材として軽量で安価であるがゆえに広く普及している。 しかし、その原料は石油であり、使用後の焼却に際しては高熱を出して焼却炉を破損し、大量の炭酸ガスを発生するなど、環境汚染の典型材料である。 また、発泡スチロール等が放置されて河川や海を汚染するなど、社会問題として指摘されて久しく、ポリスチレン製の断熱材、吸音材を代替する環境に親和的な素材の出現が待たれているのが実状である。 このような素材を提供するために、粘土を用いた多孔体材料が提案されている(特開昭63−
    230581号)。 これは、粘土ととの混合物を高速で凍結乾燥するものであるが、主として液体窒素を用いて混合物を冷却している。 このため、液体窒素が高価なことや、酸欠を起こす恐れがあるので扱いに慎重を要することなど、凍結方法について改善の余地があり、新たな成形方法の開発が待たれていた。 また、従来このような多孔体は製造時、乾燥工程で表面にひび割れを発生するので、その商品価値が半減する。 また、型に流し込んで凍結乾燥して成形する場合、凍結時に水が膨張するので、厳密に型通りに成形するのが困難であるという問題があった。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
    ひび割れがなく型通りに成形された粘土多孔体の簡便な製造方法を提供することを目的とする。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に鑑み鋭意研究した結果、粘土の水分散体を型に流し込まずに冷凍した型に噴霧し、噴霧と同時に凍結したあと乾燥すると、液体窒素等を用いなくとも急速凍結でき、しかも、ひび割れがなく型通りに成形された多孔体が得られることを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。 すなわち本発明は、(1)粘土を含有する水性分散体を、型に噴霧し1×10 -2 ml/秒以上の平均凍結速度で凍結させたのち凍結乾燥することを特徴とする粘土多孔体の製造方法、(2)粘土を含有する水性分散体を、冷却した型又は冷凍雰囲気下に置いた型に噴霧し、
    噴霧と同時に凍結させることを特徴とする(1)項記載の粘土多孔体の製造方法、(3)粘土を含有する水性分散体を、粒径5mm以下の霧にして型に噴霧することを特徴とする(1)又は(2)項記載の粘土多孔体の製造方法を提供するものである。

    【0005】

    【発明の実施の形態】本発明で用いられる粘土は、天然でも合成であってもよく、鉱物分類上「粘土鉱物」に属するものを主成分としているものが特に制限なく用いられる。 天然のものとしては例えば、モンモリロナイト、
    バイデライト、サポナイトなどのスメクタイトやカオリナイト、アフェロン等、あるいはスメクタイトを主成分とするベントナイトや酸性白土等があり、好ましくはスメクタイト、ベントナイト、酸性白土である。 ベントナイト、酸性白土は精製したものがさらに好ましい。

    【0006】本発明において粘土の水性分散体とは、粘土の微粒子が、水を主体とする分散液中に微細に均一分散したゾル液などをいう。 この粘土の水性分散体には、
    多孔体の軽量、多孔の性質を損なわない範囲であれば、
    必要に応じて粘土以外の成分を添加できる。 例えば、圧縮強度や耐熱性などの増加の目的で、繊維、水ガラス、
    ゼラチン、多糖類など、あるいは着色料、香料、脱臭剤、乾燥剤なども配合できる。 このときの水性粘土分散体の粘土成分の含有量は、通常0.5〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。

    【0007】このようにして得た粘土を含有する水性分散体を、型の表面に噴霧する。 塗装する型については成形後に多孔体を取り外せるものであれば素材、形状等に特に制限はない。 噴霧は、霧吹き、スプレーガンなど、
    通常の手段によって行うことができる。 このとき、好ましくは粒径5mm以下、さらに好ましくは0.5〜2m
    mの霧にして厚さ10mm以下、好ましくは1〜5mm
    となるよう型に噴霧する。 これをただちに1×10 -2
    l/秒以上の凍結速度で急速凍結し、次いで凍結乾燥することにより、目的の複合多孔体を得る。 本発明における凍結速度とは、1秒間に凍結する水性分散体の容積で示す。 1×10 -2 ml/秒未満の速度で凍結させた場合、空孔の大きさや形状が不揃いになり、圧縮強度などが悪くなる。 凍結は、液体窒素、冷凍機など、通常の手段で行うことができる。 なお、噴霧する型を、冷凍雰囲気下に置くなどしてあらかじめ冷凍しておき、噴霧と同時に粘土を含有する水性分散体を凍結させることがさらに好ましい。 この場合、型は冷却又は冷凍しやすい素材のものを用い、冷凍機に入れるなどして−20℃以下、
    好ましくは−50〜−30℃にしておく。 この方法で凍結する場合も厚さ10mm以下、好ましくは1〜5mm
    となるよう型に噴霧する。 このようにして型上で凍結したものを、次いで凍結乾燥する。 通常、凍結乾燥は減圧下で行われるが、減圧しないで低温で送風下に乾燥してもよい。

    【0008】

    【発明の効果】本発明では、型に噴霧した粘土を含有する水性分散体をただちに急速に凍結し、乾燥することにより、ひび割れのない、厳密に型通りに成形された粘土多孔体を得ることができる。 さらに、型を冷却又は冷凍しておき、粘土ゾルを噴霧と同時に凍結させれば、液体窒素等を用いることなく、簡便、迅速に凍結乾燥を行うことができ、ひび割れの発生する恐れもさらに少なくなるという優れた作用効果を奏する。 さらに本発明方法によれば、成形する粘土多孔体の厚みの制御、調整が容易であり、薄いものから厚いものまで任意の厚さの、ひび割れのない高品質の粘土多孔体材料を製造できる。

    【0009】

    【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。 実施例1 山形県左沢産の天然ベントナイトを水簸し、粒径2μm
    以下のもののみを選別して、モンモリロナイト成分の含量の高い精製ベントナイトとした。 この精製ベントナイトの層間イオンを塩化ナトリウム水溶液でNa +に置換し、水洗、風乾したものを、重量固液比1:9となるように水に分散して粘土ゾルとし、一昼夜熟成させた。 この粘土ゾルをスプレーガンで粒径0.5mmの霧にし、
    −30℃に制御した冷凍機内で冷凍した型に厚さ2mm
    に噴霧して、噴霧と同時に凍結させた。 この凍結体を型ごと真空乾燥したのち、型をはずして、粘土多孔体を得た。 得られた粘土多孔体は厳密に型通りに成形されており、ひび割れの発生も見られなかった。

    【0010】実施例2 実施例1と全く同様の粘土ゾルと、重量固液比1:9となるようにデンプンを水に分散したデンプン糊を、重量比1:1で混合し、これを実施例1と全く同様にして冷凍した型に噴霧、凍結後に真空乾燥し、粘土多孔体を得た。 この、デンプンを含有する粘土ゾルより得た粘土多孔体も、実施例1で得たものと同様に型通りに成形され、ひび割れも見られなかった。

    【0011】比較例1 実施例2と全く同様の、粘土ゾルとデンプン糊を重量比1:1で混合した混合ゾルをステンレス製の型に流し込み、液体窒素を用いて平均凍結速度1×10 -2 ml/秒以上で急速凍結し、凍結体を真空乾燥して粘土多孔体を得た。 この多孔体は、凍結時の水の膨張のために型通りには成形されず、長さ約30mm、深さ約2mmのひび割れが多数発生した。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) C04B 38/00 302 A

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