Orthodontic appliances

申请号 JP2003557427 申请日 2002-11-11 公开(公告)号 JP4429017B2 公开(公告)日 2010-03-10
申请人 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー; 发明人 イー.,ザ セカンド ウィリー,ウィリアム; ティー. キャストロ,ダレン; ピー. ルージン,リチャード;
摘要
权利要求
  • 平均粒度が1.0μm以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である、半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正 ブラケット
  • 粒度が1.0μm以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正 ブラケット又は ブラケットプレフォームを作製する方法であって、
    酸化アルミニウム粉体を提供する工程、
    前記粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程、
    前記成形物品を焼結し、密閉気孔を有する焼結物品を得る工程、および 前記焼結物品を熱間静水圧プレスして更に密度を高め、粒度が1.0μm以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正 ブラケット又は ブラケットプレフォームを形成する工程、
    を含む、方法。
  • 前記酸化アルミニウム粉体が10m /gより大きい表面積を有する、請求項2に記載の方法。
  • 前記酸化アルミニウム粉体が14m /gより大きい表面積を有する、請求項2に記載の方法。
  • 前記粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程が、インジェクション成形法、押し出し法、又はラピッド・プロトタイピング法である、請求項2に記載の方法。
  • 粒度が1.0μm以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正 ブラケット又は ブラケットプレフォームを作製する方法であって、
    酸化アルミニウム粉体を提供する工程、
    インジェクション成形法、押し出し法、又はラピッド・プロトタイピング法を用いて前記粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程、
    前記成形物品を焼結し、密閉気孔を有する焼結物品を得る工程を含む、歯科矯正 ブラケット又は ブラケットプレフォームを作製する方法。
  • 说明书全文

    本発明は、歯科矯正装置、特に、粒度は比較的小さいが半透明性は一般に高い、多結晶アルミナベースのセラミックス材料を含む歯科矯正装置に関する。

    性能および耐久性は、歯科矯正用ブラケットの非常に望ましい特性であるが、例えば、それらは単独では、開業医および患者にとって唯一の関心とはならない。 審美的価値、又は歯科矯正用材料が口内でどのように見えるかが同程度に望ましい。

    歯科矯正用デバイス(典型的には、曲線状のアーチワイヤを保持するための小さい溝付きの物体であるブラケットと、バンド付きアタッチメントが使用される場合には、関連する歯バンド(tooth band))では、ステンレス鋼が理想的な材料であるが、これは、ステンレス鋼は強度があり、非吸収性であり、溶接可能で、成形および機械加工が比較的容易なためである。 しかし、金属製装置の重大な欠点は、患者が笑う時の美容上の外観に関する。 歯科矯正治療を受ける大人および大きい子供たちは、金属製バンドおよびブラケットの「笑うと金属が見える(metallic smile)」の外観に恥ずかしい思いをすることが多く、この問題は、近年、様々な改善をもたらした。

    改善領域の1つには、非金属材料の使用が含まれる。 プラスチックおよびセラミック材料は、共に、口内で改善された外観を表し、唯一の目立つ金属製構成要素は、美容上許容可能な細いアーチワイヤであることが多い。 プラスチックは、金属の構造的強度がなく、歪や他の問題を受けやすいため、理想的な材料ではない。 サファイア又は他の透明な結晶質材料などのセラミックスは、望ましくないプリズム効果を有する。 また、単結晶酸化アルミニウムの外観は、歯科矯正治療の過程で生じる負荷によって劈開し易い。 他のセラミックスは、たいてい不透明であり、歯の色と適合しないか、又は着色が必要である。

    米国特許第4,954,080号明細書(ケリー(Kelly)ら)は、アルミナなどの多結晶セラミック材料から作製される歯科矯正装置を記載している。 この特許に記載されている装置のセラミック材料は、装置が歯の色を取り入れる(pick up)ことができるような十分な光を透過させる。 記載される装置は、満足のいくものであると考えられるが、当該技術分野では、より高強度のセラミック材料で作製される歯科矯正装置が必要とされている。 このような装置では、予め定められた色がなく、隣接する歯列と調和する又は色が適合する能がある材料を有することも有利である。

    本発明は、望ましい半透明の性質を有する多結晶セラミック材料を含む、歯科矯正装置に関する。 これは、下にある歯の色を取り入れて、歯科矯正装置を歯と調和させる半透明の性質を有することによって、更なる美容上の改善を達成する歯科矯正装置に使用するのに特に有利である。 好ましくは、材料は、約0.7未満のコントラスト比の値を有する。

    半透明の多結晶セラミック材料は、高純度酸化アルミニウムなどの粉体材料を所望の形状にプレスし、成形した材料を焼結して密閉気孔率を提供し、焼結した材料を熱間静圧プレスして、気孔率が実質的にゼロであり、平均粒度が1.0マイクロメートル(即ち、ミクロン)以下である単一相の材料を得ることによって形成される。 このように粒度が小さいことは、半透明性に不利益な影響を与えることなく、慣用のセラミック材料よりも高強度の材料となることの一因となる。 粒度が小さいと、比較的高い半透明性が妨げられると考えられるため、これは驚くべきことである。 材料は、少なくとも約400MPaの曲げ強さを有することが好ましい。

    従って、一実施形態では、本発明は、平均粒度が1.0ミクロン以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正装置を提供する。

    本発明は、また、複数の歯科矯正装置を含むキットを提供し、ここで、装置の少なくとも1つは、平均粒度が1.0ミクロン以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む。 キットは、好ましくは、歯科矯正用接着剤、接着剤プライマー、装置位置決め用器具、およびこれらの組合せからなる群より選択される構成要素を更に含む。

    本発明は、また、粒度が1ミクロン以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正装置又は装置プレフォームを作製する方法を提供する。 該方法は、酸化アルミニウム粉体を提供する工程、粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程、成形した物品を焼結して密閉気孔率を有する焼結物品を得る工程、焼結物品を熱間静水圧プレスして、更に密度を高め、粒度が1.0ミクロン以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む、歯科矯正装置又は装置プレフォームを形成する工程を含む。 該方法は、粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程の前に、酸化アルミニウム粉体を解凝集する工程を更に含むことが好ましい。 これは、酸化アルミニウム粉体を超音波処理することにより達成されるのが好ましい。

    本発明の更なる詳細は、特許請求の範囲の特徴に定義されている。

    当業者は、様々な変更および追加が、記載される、および以下の添付の図面に表される特定の現在のところ好ましい実施形態と関連して採用される場合があることを認識するであろう。 従って、本発明は、詳細に記載される特定の実施形態に限定されるものと考えられるべきではなく、替わりに、特許請求の範囲の公正な範囲、並びにそれらの同等物によってのみ限定されると考えられるべきである。

    本発明は、平均粒度が1.0マイクロメートル(即ち、ミクロン)以下である多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む歯科矯正装置に関する。 このように粒度が小さいことは、半透明性に不利益な影響を与えることなく、慣用のセラミックス材料よりも高強度の材料となることの一因となる。 高強度および半透明性の結果として、本発明の材料は、歯科矯正装置に使用するのに特に有利である。

    セラミック材料 本発明のセラミック材料は、半透明の多結晶質材料である。 「セラミック」は、無機非金属材料のことを言い、「結晶」は、塊状粉末(bulk powder)X線回折走査を経たとき、結晶質回折ピークを示し、本質的にガラスを含まない材料のことを言う。 多結晶質材料は、粒界で接合している、不規則な向きに並んだ多数の結晶を有する。 セラミック材料は、理論密度の少なくとも99%を有する多結晶セラミックを少なくとも99%含むことが好ましい。

    本発明のセラミックは、酸化アルミニウムである。 酸化アルミニウムは、強度があり、硬質で、無色で、入手しやすいため、望ましい。 酸化アルミニウムは、一般に高強度で色彩の影響がないようにするため、比較的高純度(好ましくは、少なくとも約99.5%の純度、更に好ましくは、少なくとも約99.9%の純度)であることが望ましい。

    好ましくは、本発明の歯科矯正装置のセラミック材料は、実質的に非多孔質であり、高程度の光学的半透明性を維持する。 更に、セラミック材料の平均粒度は、1.0マイクロメートル(即ち、ミクロン)以下であることが好ましい。 好ましくは、研磨しエッチングした材料表面で測定される場合、結晶粒の10%(即ち、数量%)以下は、最大寸法(実際の粒度ではない)が1.0ミクロンより大きい。 好ましくは、研磨しエッチングした材料表面で測定される場合、結晶粒の20%(即ち、数量%)以下は、最大寸法が0.9ミクロンより大きい。

    ほとんどの慣用的なセラミック製歯科矯正装置は、平均粒度がかなり大きく(例えば、10〜50ミクロン)、および/又は、研磨しエッチングした表面で測定される場合、0.8ミクロンより大きい最大寸法(実際の粒度ではない)を有する結晶粒の量がかなり多い(例えば、50〜90パーセント)ため、このことは重要である。 本発明の歯科矯正装置の多結晶質材料の粒度が更に小さいということは、半透明性に不利益な影響を与えることなく、慣用のセラミックス材料よりも高強度の材料となることの一因となる。

    従って、本発明の歯科矯正装置のセラミック材料は、半透明である。 半透明性とは、試料の向こうにあり、それと接触していない物体が明瞭に見えるようにすることなく、光を拡散して透過させる試料の性質である。

    このような材料から形成される歯科矯正装置が、その周囲と効果的に調和し、下にある歯の色を呈するため、半透明な材料は有利である。 これは、より不透明な材料と比較して、改善された審美性を提供することができる。 即ち、歯科矯正装置は、それがほとんど区別できず、目に付かない場合、審美的に更に心地よいものとなる。 特に望ましい材料は、無色に近くなければならず、通過する光に色を加えたり、認識できる程の吸収によって色を減じたりしてはならない。

    本発明のセラミック材料は、好ましくはα−酸化アルミニウムである。 光の透過率が可視スペクトル全体で実質的に一定であり、従って通過する光の色を変化させないため、酸化アルミニウムは特に望ましい。

    歯科矯正装置が下にある歯の色を呈するためには、歯に取付けられる装置の前面から見える十分な光が、歯の表面から透過された光であること、および、歯の色が装置内の光学的不規則さから後方散乱される光によって圧倒されないことが重要である。 換言すれば、十分な量の入射光が装置を通過し、たとえ拡散されても、ベースに到達し、歯の表面で反射された後、装置を再び透過し、前面から放射されなければならない。 装置は透明ではなく、半透明であるため、光の一部は、セラミックの内部粒界によって、並びに物品内の不純物によって後方散乱される。 後方散乱されるこのような光は白色の傾向があり、歯の色とほとんど常に異なるため、不純物による後方散乱は最小限にされることが好ましい。 更に、半透明なセラミック材料を使用することによって、歯の光学的特性の多くが模倣される。

    半透明性は、表面効果ではなく材料の内部特性であることが重要である。 例えば、すりガラスのように表面を粗くすることによって幾らかの光拡散が得られる。 しかし、表面は頻繁に濡れており、屈折率の主な変化が、ほとんど平滑な空気−液体界面で起こるため、歯科矯正装置において完全に満足のいくものではない。 更に、歯垢の沈着部位を提供する可能性がある粗面を、歯科矯正装置に有することは望ましくない。 また、粗面は、欠陥を有する場合があり、これは亀裂の開始の原因となる。 セラミックスは、金属の延性を有していないため、粗さによって強度がかなり低下する可能性がある。

    材料のコントラスト比の値は、黒色基材上の材料を通る反射率と、白色基材上の同一の材料の反射率との比としての材料の不透明度の尺度である。 コントラスト比の値は、厚さ約1ミリメートル(mm)のサンプル用に変更されたASTM−D2805−95のセクション3.2.1に基づく技術を使用して測定することができる。 この試験方法は、以下に記載されている。 コントラスト比の値が低いほど、光の透過率のレベルが大きいことを示す。

    本発明の歯科矯正装置に使用されるセラミック材料のコントラスト比の値は、約0.7未満、好ましくは約0.6未満、更に好ましくは約0.5未満、最も好ましくは約0.4未満である。

    材料の透過率は、材料を通過する特定の波長の光のパーセンテージとしての、材料の不透明度の尺度である。 透過率パーセントは、厚さ約1ミリメートル(mm)のサンプル用に変更された、公開されている標準的方法DIN EN1184に基づく技術を使用して測定することができる。 サンプルは湿潤状態又は乾燥状態で評価することができる。 この試験方法を、実施例の項に記載する。

    本発明によるセラミック材料、およびこのような材料から作製される物品の湿潤透過率は、好ましくは、約550nmで少なくとも約40%である。 更に好ましくは、湿潤透過率は、約650nmで少なくとも約50%である。 或いはまた、約475nm〜約650nmの範囲の湿潤透過率曲線は、約70%T−nm(即ち、透過率%×波長(nm)の単位)より大きい積分面積を有する。

    本発明の歯科矯正装置に使用されるセラミック材料は、また、高い曲げ強さなどの他の望ましい特性を提供する。 曲げ強さは、実施例の項に記載される試験方法に従って測定することができる。 歯科矯正装置の材料は、複雑な形状に機械加工され、複雑な応力を受けるとき、高強度と信頼性のある機械的特性を有することが望ましい。 例えば、関連するアーチワイヤとタイウィングの負荷によって、およびまた咀嚼の間に、非常に強い点源が歯科矯正装置にかかる。

    曲げ強さは、歯科矯正治療中にかかる力に耐えるセラミック材料の能力を示す。 本発明の歯科矯正装置に使用される材料は、優れた曲げ強さを示す。 好ましくは、それらは、少なくとも約400MPa(メガパスカル)、更に好ましくは少なくとも約500MPa、最も好ましくは少なくとも約600MPaの曲げ強さを有する。 このような強さを有していれば、本発明による歯科矯正装置は、典型的な使用条件下で耐久性があることが確実である。

    使用中の破壊の可能性を著しく増大させることなく、装置の全体の大きさ、並びに装置の突出部分(タイウィング又はフックなど)の大きさを小さくすることができるため、本発明の装置の曲げ強さが比較的高いということは、大変有利である。 更に、強さが大きいと、破壊を恐れることなく、比較的複雑な形状を設計し、使用することができる。 得られる大きさがより小さいと、口腔内で見え難くなるため、装置の審美的外観が更に向上する。 更に、全体の大きさがより小さいと、装置は対向する歯列、対向する歯列に取付けられる装置、又は隣接する柔軟組織と接触する可能性が減少する。

    本発明の歯科矯正装置に使用されるセラミック材料は、好ましくは少なくとも約99.5(重量)%の純度、更に好ましくは少なくとも約99.9(重量)%の純度であり、必要に応じて、セラミック材料中に添加剤を含んでもよい。 これらには、ドーパント、着色剤、および加工添加剤などが挙げられる。 着色剤は、所望の色合いを達成するのに使用できる。 好適な着色剤の例には、酸化鉄、希土類酸化物、および酸化ビスマスなどが挙げられる。 加工添加剤には、例えば、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、および酸化カルシウムなどの焼結助剤が挙げられる。 必要に応じて、このような添加剤の様々な組合せを使用することができる。 使用される場合、このような添加剤は、重量で約0.5%(重量%)までの量で存在する。

    セラミック材料の作製方法 ダイプレス、スラリーキャスティング、射出成形、押出しプロセス、およびラピッド・プロトタイピングなどの、本発明の歯科矯正装置を作製するのに使用されるセラミック材料を成形する様々な方法を採用してもよい。 得られる材料は、最終的な所望の形状とすることができるか、又は、一部、例えば、更に機械加工を経る装置(「プレフォーム」)の形態とすることができる。 これらのプロセスは、セラミック材料を作製するのに使用することが周知である。

    一般に、本明細書に記載されるような、半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を作製する方法には、酸化アルミニウム粉体を提供する工程、粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程、成形した物品を焼結し、密閉気孔率を有する焼結物品を得る工程、および、焼結した物品を熱間静水圧プレスして更に密度を高め、半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む歯科矯正装置又は装置プレフォームを形成する工程が含まれる。

    一実施形態では、粉体を所望の形状を有する物品に形成する工程には、グリーン段階のセラミック材料を含む装置又は装置プレフォームを形成することが含まれる。 成形された物品を焼結する前に、グリーン段階の装置又は装置プレフォームを所望の形状に機械加工することができる。 或いはまた、更に物品の密度を高くするために、焼結した物品(装置)を熱間静水圧プレスする前に、焼結した物品(装置)を彫刻することができる。 或いはまた、密度を高めた物品(装置)を所望の形状に彫刻することができる。

    本発明の歯科矯正装置を作製するのに使用されるセラミック材料を作製する好ましい方法には、粉末化された酸化アルミニウムを最初に水に入れて混合し、粒子が解凝集するように処理することが含まれる。 この処理は、超音波処理を使用して行われることが好ましい。 典型的には、酸化アルミニウムのサンプルを水(一般に、蒸留水又は脱イオン水)と混合して、固体分約25重量%〜約40重量%のスラリーを形成し、粒子が解凝集するのに有効な時間(典型的には、約1時間〜約3時間)、超音波処理する。 必要に応じて、例えば、クエン酸アンモニウムを使用して、粉体の分散性が向上するようにスラリーのpHを調節することができる。

    酸化アルミニウム粉体は、好ましくは少なくとも約99.5%の純度、更に好ましくは少なくとも約99.9%の純度、最も好ましくは少なくとも約99.99%の純度である。 典型的には、粉体には、平均粒度(例えば、平均直径)が約0.5ミクロン以下であり、表面積が1グラム当り約10平方メートル(m 2 /g)より大きい、好ましくは約14m 2 /gより大きい粒子が含まれる。 好ましくは、サブミクロンの大きさの粒子が使用される。 このため、有効な焼結プロセスが提供され、焼結し、熱間静水圧プレスした成形体中で実質的に理論密度を達成することができる。

    次いで、この材料は、典型的には、アクリルバインダ又はパラフィンワックスなどの少量の一時有機バインダ、任意に、ポリエチレングリコールなどの可塑剤と混合された後、成形される。 好ましくは、バインダ約5重量%(wt%)〜約13重量%が周知の方法(例えば、粉砕、噴霧乾燥)でセラミック粉体に加えられる。 このようなバインダは、一般に、後の加工工程で除去される。 次いで、混合物は、典型的には、室温で、約100MPa〜約350MPaの圧力で、円筒状のペレット(典型的には、直径約10mm〜約50mm、高さ約1cm〜約100cm)にプレスされる。 次いで、プレスされたペレットは、室温で、約100MPa〜約350MPaの圧力で、冷間静水圧プレス(「CIP処理」)されることが好ましい。 この材料は、典型的には、バインダを有する材料の「グリーン段階」と呼ばれ、比較的多孔質(例えば、少なくとも約25%の気孔率)である。

    次いで、実質的に全ての有機バインダを除去する条件下でこのグリーン段階材料を加熱する。 典型的には、これは、約600℃〜約700℃の温度で、好ましくは大気圧で、約1時間〜約3時間行われる。 バインダの除去後も、材料は「グリーン段階」と呼ばれることが多い。 好ましくは、この段階における材料の「グリーン密度」は、最大密度の少なくとも約58%である。

    次いで、この材料を加熱し(即ち、焼成又は焼結し)、材料の密度を高める。 典型的には、加熱は多段階プロセスを必要とする。 例えば、材料を空気中で約1200℃〜約1300℃の温度で、約1時間〜約3時間、焼結することができる。 この段階では、焼結した材料は、好ましくは最大密度の約96〜98%であり、一般に、明るい白色の不透明な外観を有する。

    その後、典型的には閉鎖した気孔があるこの焼結材料は、更に材料の密度を高め、実質的に全ての気孔を除去する条件下で加熱されてもよい。 典型的には、これは、約1200℃〜約1450℃の温度で約1時間〜約3時間行われ、その結果、典型的には気孔率が非常に低い材料が得られる。 この最終的な加熱ステップには、加熱プロセスを促進し、完全な半透明性を達成するために熱間静水圧プレス(「HIP処理」)が含まれることが好ましい。 材料がHIP処理温度に加熱される間、静水圧力(不活性ガス、典型的にはアルゴンによって提供される)が加えられる。 高温と高圧の組合せによって、材料は圧縮され、気孔率が実質的にゼロになる。 米国特許第4,954,080号明細書(ケリー(Kelly)ら)は、酸化アルミニウムの熱間静水圧プレスに関する更なる検討を記載している。 好ましいHIP処理条件には、約100MPa〜約210MPaの不活性ガス(例えば、アルゴン)で、約30分〜約120分間、約1200℃〜約1300℃の温度が含まれる。 酸化アルミニウムセラミック材料は、好ましくは完全に焼結およびHIP処理され、セラミック材料の理論密度の約99.8%超を達成する。

    重要なことには、本発明のプロセスは、焼結添加剤を全く使用することなく、空気中又は不活性ガス中で実施することができる。 必要に応じて、全部で約0.5重量%までの量で、焼結助剤を使用することができる。 好適な焼結助剤の例には、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、および酸化カルシウムなどが挙げられ、これらを組合わせて使用することができる。

    歯科矯正装置 「歯科矯正装置」の用語は、本明細書では、歯に取付けることを意図され、アーチワイヤ、スプリング、弾性体、又は、力を加える他の構成要素からその歯に矯正力を伝達するのに使用される任意のデバイスを含む広い意味で使用される。 好適な装置の例には、ブラケット(自己結さつブラケットを含める)、バッカルチューブ、クリートおよびボタンなどが挙げられる。 「アーチワイヤスロット」の用語は、アーチワイヤを受入れる、又はアーチワイヤと連結する任意の構造体を指すのに広く使用される。

    図1は、歯科矯正用ブラケット10の形態の典型的な歯科矯正装置を示す。 ブラケットは、歯に直接結合するか、又は任意の種類の取付用固定具に取付けるのに好適なベース11を有する。 ベース11が歯に直接結合するように作られる場合、ベース11の歯と向かい合う表面12は、好ましくは、慣用的に、近遠心軸と先端軸の両方の回りに凹形に湾曲しており、歯の唇側の表面の自然な凸形に適合する。 しかし、他の湾曲を使用して舌側ブラケットの位置決めに適応させることもできる。

    ブラケット本体13は、ベース11から延び、リガチャー固定用のブラケットタイウィング14を画定し、近遠心の方向に配置されるアーチワイヤスロット15は、本体の外側表面16からブラケット本体の中に延びる。 タイウィング(ウィングが1つ又は2つのいずれかの形態)の有無は、本発明の特徴ではなく、必要に応じて、ベースおよびアーチワイヤスロットにアンギュレーションを付けて、アーチワイヤのトルク又は他の曲げを最小限にするか、又はなくしてもよい。

    同様に、他の様々な構成も可能である。 例えば、歯科矯正装置は、米国特許第5,380,196号明細書(ケリー(Kelly)ら)および同5,358,402号明細書(リード(Reed)ら)に記載されているようなアーチワイヤスロットライナーを備えてもよい。 装置は、米国特許第5,439,379号明細書(ハンセン(Hansen))および同5,380,196号明細書に記載されているようなディボンド用チャネルを備えてもよい。

    好ましい歯科矯正装置は、前述のように、酸化アルミニウムをプレス、焼結、およびHIP処理することによって作製される。 部品は、粉体を所望の形状にプレスし、プレスした成形体を、セラミックの密度が高くなるような温度で焼結することによって製造されるのが好ましい。

    このような製造技術の1つでは、高純度酸化アルミニウム粉体は、高圧液圧プレスのダイキャビティに入れられる。 ダイには、形成される装置の所望の断面に対応する、断面を有するキャビティがある。 装置のアーチワイヤスロットは、この工程で完全に又は一部形成されてもよく、又は後で研削されてもよい。 タイウィングの下のアンダーカットは、後で研削される。 ダイキャビティの断面積を有するポンチは、約70MPa〜約140MPaでキャビティ内の粉体に圧入され、これを密に充填する。 任意に、装置の湾曲したベースを形成するために横方向のスライドも採用される。 このようなポンチ、ダイ、およびスライドは、広範多種の金属又はセラミックスを所望の形状にプレスするため、慣用的に使用されている。 高生産性のために、商業的な工程では複数のダイキャビティを使用することが好ましい。 或いはまた、このような粉体をラテックス金型に入れ、約140MPa〜約310MPaで静水圧プレスし、グリーン成形体を形成してもよい。 更に別の技術では、グリーン成形体は、約100MPaで慣用的な手段によって粉体を「射出成形」することにより作製される。

    セラミック歯科矯正装置は、歯科矯正用接着物質で歯構造に固定される。 強い咬合力および歯科矯正の応力に耐えることができるように、接着剤が装置のベースによく結合することが重要である。 従って、装置のベースの制御された粗さは、接着剤の装置への結合強度を高めるのに望ましい場合がある。

    前述のように、多結晶セラミック歯科矯正装置は、ダイの中で粉体を圧縮することにより作製されてもよい。 好ましくは、小さく不規則なアルミナシャードなどのアルミナ粒子を一定量、ベースに固着させ、装置と患者の歯の間の結合を高める。 最初にガラスフリットをベースに塗布し、次いで、シャードをフリットに塗布した後、オーブン中でセラミック本体、ガラスフリット、およびシャードのアセンブリを加熱することによって、シャードをベースに固定する。 ガラスが軟化すると、シャードは、ガラス中に埋め込まれ、ガラスが冷却した後、ベースにしっかり接続された状態を維持する。

    歯科矯正装置の他の表面は、平滑でなければならない。 任意に、研磨されたダイおよびポンチをプレス工程で使用することによって、平滑さが増す。 表面は、焼結後、研削によって、又は超音波若しくは研磨材による研磨によって平滑にされてもよい。 また、慣用的なフラックス研磨を使用してもよい。 このような技術の1つでは、装置は慣用的な条件で溶融フラックス中に30分間まで浸漬される。

    セラミック粉体から多結晶セラミック物品を形成するためのプレスおよび焼結技術によって、かなり精密な寸法を有する歯科矯正装置を得ることができる。 グリーン成形体を形成するためのプレス工程およびセラミック粉体中の粒度の混合を注意深く制御することによって、精度が向上する。 焼結工程は、本質的に、グリーン成形体から完成物品への収縮を引き起こす。 収縮の割合は、注意深く制御された粒度、金型の幾何学的形状、およびグリーン成形体プレス中の圧力から知ることができる。 これらの慣用的な技術において注意を払うことにより、許容可能な公差限界内に十分入る歯科矯正装置を完成することができる。 歯科矯正装置について考慮すべき重要なものは、アーチワイヤスロットである。 スロットは、必要に応じて、プレスおよび焼結後に、装置に研削して作られてもよい。 任意に、寸法の小さいスロットにプレス成形し、それを研削して最終的な所望の形状まで大きくすることにより、このような研削を迅速に行うことができる。

    本発明の歯科矯正装置をキットに組み込むことができ、ここで、装置の少なくとも1つは、平均粒度が1.0ミクロン以下であり、コントラスト比の値が約0.7未満である半透明の多結晶酸化アルミニウムセラミック材料を含む。 キットは、歯科矯正用接着剤、接着剤プライマー、装置位置決め用器具、およびこれらの組合わせなどの他の1つ以上の構成要素を備えることができる。

    以下の実施例で本発明の目的および利点を更に説明するが、これらの実施例で引用される特定の材料およびその量、並びに、他の条件および詳細は、本発明を不当に限定するものと解釈されるべきではない。 別途明記されない限り、部およびパーセンテージは全て、重量を基準にし、分子量は全て重量平均分子量である。

    試験方法硬さ 実施例の材料の平均微小硬さは、取付け用樹脂(イリノイ州レイクブラフ、ビューラー社(Buehler Ltd.,Lake Bluff,IL)から「エポキシド(EPOXIDE)」の商標で入手される)の中に加工済みセラミック部品を取付けることにより測定した。 更に具体的には、材料は、直径3.18cm(1.25インチ)、高さ1.9cm(0.75インチ)の円筒状の樹脂の中に固定された。 取付けたサンプルを、ダイヤモンドラップ仕上げフィルム(ミネソタ州セントポール、3M社(3M Company,St.Paul,MN)から「インペリアル・ダイヤモンド・ラッピング・フィルム(IMPERIAL DIAMOND LAPPING FILM)」の商標で入手される)を使用して研磨し、最終研磨ステップでは、0.5マイクロメートルのダイヤモンドフィルムを使用して、サンプルの研磨断面が得られた。

    500グラムの押込荷重を使用するビッカース圧子が取付けられる、日本、東京の(株)ミツトヨから「ミツトヨMVK−VL」の商標で得られる慣用的な微小硬さ試験機を使用して、硬さの測定を行った。 ASTM試験方法E384、材料の微小硬さの試験方法(1991年)に記載されるガイドラインに従って、硬さの測定を行った。 報告される硬さの値は、10回の測定値の平均である。

    曲げ強さ 幅2.5mm×厚さ1.5mm×長さ12.0mmで、0.15±0.05mm×45°のチャンファを有する試験片を、マサチューセッツ州ウスター、チャンド・カリ・テクニカル・セラミックス(Chand Kare Technical Ceramics,Worcester,MA)で機械加工した。 試験片を、試験前に24時間、37℃の蒸留水に浸漬した。 10.0mmの間隔を有する3点曲げ試験の配置を採用した。 クロスヘッド試験速度は、0.75mm/分であった。 インストロン(Instron)4505試験フレーム(マサチューセッツ州カントン、インストロン社(Instron Corporation,Canton,MA))を利用した。 曲げ強さの結果をMPaの単位で、最小、最大、および平均の強さの値として報告した。 平均の強さの値は、5回の測定値の平均である。

    コントラスト比 材料の半透明性を定量的に評価するため、ビューラー・アイソメット2000プレシジョン・ソー(Buehler Isomet 2000 Precision Saw)(イリノイ州レイクブラフ、ビューラー社(Buehler Co,Lake Bluff,IL))およびビューラー・シリーズ(Buehler Series)15−LCダイヤモンド・ウエハ加工用ブレード(15.24cm、#11−4276)を使用して、2500rpmの速度および1000グラムの荷重で切削ディスクを用いて、2つの平行で平坦な表面、1.0±0.03mmの厚さ、および12〜15mmの範囲の様々な直径を有するセラミックディスクを準備した。 600グリットのサンドペーパー(3M、ウェットオアドライTri−M−Ite、#438Q、ミネソタ州セントポール、3M社(3M Company,St.Paul,MN))に沿って約7.6cmの経路上を、両方の表面(ディスクの前面および背面)を前後に10回通過させることにより、それらを一様にした。 潤滑剤として、およびサンプルディスクをすすぐために蒸留水を使用した。

    ディスクのコントラスト比(又は透明度)を測定するため、ASTM−D2805−95試験方法を変更した。 ディスクのY三刺激値を、白色と黒色の別々のバックグラウンドを使用し、0.953cmの穴を有するウルトラスキャンXE色彩計(Ultrascan XE Colorimeter)(ハンター・アソシエーツ・ラボラトリー、バージニア州レストン(Hunter Associates Laboratory,Reston,VA))で測定した。 全ての測定でフィルタを用いず、D65光源を使用した。 10°の視野を使用した。 コントラスト比又は透明度、C、は、黒色基材上の材料を通る反射率と、白色基材上の同一の材料の反射率との比として計算された。 反射率は、Y三刺激値に等しいものと定義される。 従って、C=RB/RW、ここで、RB=黒色基材上のセラミックディスクを通る反射率であり、RW=白色基材上の同じディスクを通る反射率である。 報告されるコントラスト比の値は、一回の測定の結果である。 値が低いほど透明度(即ち、光の透過)が大きいことを示す。

    小さいサンプルの透明度(湿潤透過率)
    小さい、例えば、歯科矯正用ブラケットの大きさの試験サンプルの透明度を、公開されている標準的方法、「食物と接触する材料および物品、セラミック物品の透明度の試験方法(“Materials and Articles in Contact with Foodstuffs:Test Methods for Translucency of Ceramic Articles”)」DIN−EN1184(1997年8月)の変更形態である、以下の方法に従って定量的に測定した。 小さい試験サンプル、例えば、セラミック歯科矯正用ブラケットをエタノールで清浄にし、無水窒素気流中で乾燥させた。 乾燥したサンプルを約40nmのAu/Pdでスパッタリングコーティングし、ビューラー・ツー・パート・エポキシ(Buehler−Two Part Epoxy)(イリノイ州レイクブラフ、ビューラー社(Buehler Ltd.,Lake Bluff,IL))を使用して、2.54cmのフェノール製の環の中に取付けた。 確実に、サンプルの典型的な断面が作り出され、且つ、非アルミナ材料(ガラスフリットコーティングなど)が全て切断プロセス中に除去されるように、サンプルを取付ける向きに特に注意を払った。 取付台を室温で一晩硬化させた。 硬化した取付台をストルーアズ・アカスタム(Struers Accustom)−50高速ダイヤモンドソーで約1.5〜5mmの間の幅に切断した。

    切断に続いて、ビューラー・エコメット4(Buehler Ecomet 4)(イリノイ州レイクブラフ、ビューラー社(Buehler Co.,Lake Bluff,IL))上の600グリットのSiC研削紙上でサンプルを手で研削した。 ファウラー・マイクロメータを使用して、材料の除去の進行を監視した。 サンプルが理想的な幅(1000μm)の約20〜30%以内に研削されると、平坦なテーブル上に置かれた3Mインペリアル・ダイヤモンド・ラッピング・フィルム(3M Imperial Diamond Lapping Film)(9μm)を使用して研磨した。 少量の水およびビューラー・メタディ液(Buehler Metadi Fluid)(ダイヤモンドエキステンダー(diamond extender)を研削および研磨ステップ用の潤滑剤として使用した。全てのサンプルの目的の平面の最終的な幅は、1000μm(+/−2%)であった。

    使用される試験手順は、DIN−EN1184−1997「食物と接触する材料および物品、セラミック物品の透明度の試験方法(“Materials and articles in contact with foodstuffs:Test methods for translucency of ceramic articles”)」(1997年8月)に基づいた。 このDIN標準手順を以下のように変更した:

    セクション4.2.1光度計−光度計ではなく分光光度計を使用した。 レイカ・オルトプラン顕微鏡(Leica Orthoplan Microscope)、16X/0.30NA対物レンズ、0.30サブステージ集光レンズ、およびレイカMPV−コンビ分光光度計(Leica MPV−Combi spectrophotometer)を使用して可視光顕微分光法を行った。

    セクション4.3試験試料の準備。 本明細書で報告されるデータでは、試料は厚さ2.00mmではなく、厚さ1.00mmであった。

    16X/0.30NA対物レンズを利用し、17°の半角を有する光源を作り出すことによって、各サンプルについて測定を行った。 ウェルスライド内の各サンプルを(浸漬油に)沈めることによって「湿潤」読みが得られた。 このウェルスライドは3Mグラス・ショップにより作製され、底部が平坦なウェルを作り出すため、0.6cmのガラスシリンダが取付けられた標準的な顕微鏡用スライドからなった。 レイカ(Leica)MPVの操作条件は、走査範囲350nm〜800nm、2X積算(integration)、300hzフィルタエッジ、および4回の走査の平均、であった。 研磨されたブラケット上の4つの位置を走査し(各位置で4回走査)、報告されるデータでは、これらの結果が平均された。 製造業者の使用説明書に従ってこのシステムを較正した。 100%透過の較正条件は、浸漬油を充填したウェルスライドとして定めた。

    粒度 アルミナ試験サンプルの平均粒度は、走査型電子顕微鏡(SEM)の画像から決定された。 走査の前に、硬さ試験のため、前述のようにサンプルを取付け、研磨した。 研磨に続いて、サンプルを取付媒体から取外し、清浄にし、80℃の過飽和ホウ砂(ホウ酸ナトリウム)水溶液中に1分間浸漬した。 次いで、ホウ酸ナトリウム溶液でコーティングしたサンプルを、5℃/分で900℃に加熱し、900℃で30分間気流中で均熱した。 ホウ砂溶液は、アルミナと反応し、研磨された表面の粒界でガラスを形成した。 冷却時に、研磨された表面を沸騰する12%のHCl酸溶液中で1分間エッチングし、生じたガラスを除去した。 この手順は、高温熱エッチングを行うことなく、サンプルの結晶粒構造を現出することに役立ったが、高温熱エッチングを行えば、存在する微小構造が変化した可能性があった。

    脱イオン水ですすぎ、空気中で乾燥させた後、サンプルをアルミニウム製SEMスタブに取付け、Au/Pdの薄い層でコーティングした。 走査型電子顕微鏡(日本、昭島のJEOL社から「JEOL モデル JSM 6400」の商標で入手される)を使用して、研磨された表面に垂直な角度でサンプルを観察した。 M. I. メンデルソン「多結晶セラミックス中の平均粒度」、米国セラミック協会誌、52[8]443〜446頁(1969年)(M.I.Mendelson,“Average Grain Size in Polycrystalline Ceramics,”Journal of the American Ceramic Society,52[8]443−446(1969))によって記載されるように、比例定数(k)1.56を使用し、研磨面で直線−切片法を使用して、サンプルの平均粒度を決定したが、比例定数によって平均粒度(D)と平均切片長さ(L)が関係付けられる:D=1.56L。

    出発材料アルミナ粉体 出発アルミナ(Al 23 )粉体は、日本、東京の大明化学工業株式会社から入手され、TM−DARと称された。 粉体は、製造業者によってAl 23が99.99重量%の基準組成(nominal composition)を有し、残部は次の金属/酸化物の不純物、即ち、Na(5ppm)、K(1ppm)、Fe(4ppm)、Ca(1ppm)、Mg(1ppm)、およびSi(2ppm)から構成されると報告された。 この粉体の基準表面積(nominal surface area)は、14.8m 2 /gであり、平均粒度は0.18μm(製造業者のデータ)であった。

    実施例1−半透明の多結晶アルミナ調製初期アルミナ粉体処理 受け取られたTM−DARアルミナ粉体を解凝集し、後で加工するため以下のように調製した。 この粉体を(粉体の約42重量%に等しい量の)蒸留水、(粉体の約0.45重量%に等しい量の)クエン酸水素アンモニウム粉体(ミズーリ州セントルイス、シグマ・オールドリッチ・ケミカル社(Sigma−Aldrich Chemical Company,St.Louis,MO))とポリエチレン瓶中で混合した。 この瓶を室温の超音波水浴に入れ、粉体スラリーを2時間超音波処理した。 音波処理に続いて、水酸化アンモニウム(マサチューセッツ州ウォードヒル、アルファ・エーサー(Alpha Aesar,Ward Hill,MA))を粉体の約0.3重量%に等しい量で添加して、溶液のpHを上げた。 次いで、得られるスラリーを、ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas Company)(ペンシルバニア州フィラデルフィア(Philadelphia,PA))により製造されるアクリル樹脂、デュラマックス(DURAMAX)B−1000バインダを添加することによって、更に噴霧乾燥の準備をした。 (粉体の約9.7重量%に等しい量の)バインダを添加する前に、バインダ1部に対して蒸留水約2部でバインダを希釈した。 次に、ユニオンカーバイド(Union Carbide)(コネチカット州ダンバリー(Danbury,CT))製の可塑剤、カーボワックス・ポリエチレングリコール400を粉体の約1.1重量%に等しい量で、スラリーに添加した。 カーボワックス(Carbowax)400を粉体−バインダスラリーに添加する前に、カーボワックス(Carbowax)400が1部に対して蒸留水約4.5部でカーボワックス(Carbowax)400を希釈した。 得られるスラリーを磁器撹拌棒で混合して、噴霧乾燥し(ニューヨーク州ウエストベリー、ブリンクマン・インスツルメンツ(Brinkman Instruments,Westbury,NY)から入手される、ブチ・ミニ・スプレー・ドライヤー(Buchi Mini Spray Dryer)B−191、入口温度=195℃、出口温度=100℃)、更に加工するのに好適な微細で自由流動性の粉体が製造される。

    粉体成形加工 直径16.6mmのダイおよび約310MPaの加圧力を使用して、自由流動性アルミナ粉体を一軸方向にプレスし、10.25gの円筒状ペレットにした。 (プレスは、インディアナ州ウォバッシュ、カーバー社(Carver,Inc., Wabash,IN)から得られる、カーバー・ラボラトリー・プレス、モデルM(Carver Laboratoty Press,Model M)であった。)次いで、得られるペレットを約170MPaで冷間静水圧プレス(CIP処理)した(ペンシルバニア州エリー、オートクレーブ・エンジニア(Autoclave Engineers,Erie,PA)、モデル#IP4−22−60)。

    脱バインダ加工 CIP処理したペレット(又は他の形状のセラミック部品)を690℃の空気中で1時間、脱バインダを行い、分散および噴霧乾燥を容易にするために添加した有機成分を除去した。 (690℃までの昇温速度は、約1℃/分であった。690℃で1時間均熱した後、炉の電力を停止し、炉を自然な速度で冷却する。)脱バインダの後、セラミック部品は、典型的には、(3.98g/cm 3の理論密度を基準にして)58%を超える「グリーン」(未焼結)密度を有した。

    焼結加工 脱バインダ加工の後、セラミック部品を1235℃、空気中で2時間焼結し、昇温および冷却速度は20℃/分であった。 この常圧焼結プロセスによって、典型的には、密度が約3.83g/cm 3 、即ちその理論密度の約96%のセラミック部品が製造された。 最大密度の約96%で、これらのセラミック部品は、外観が明るい白色で不透明であった。 更に、セラミック部品は、それらの乾燥重量、およびアルキメデス密度法(Archimedes density technique)によって決定される場合の飽和重量が等値に近いことによって示されるように、プロセスのこの時点で密閉気孔率に達した。 密閉気孔率が達成されると、焼結したセラミック部品は、被包化なしで、熱間静水圧プレス(HIP処理)することができた。

    熱間静水圧プレス粉体加工 焼結したセラミック部品を1275℃で65分間、207MPaのアルゴン加圧力、1200℃未満で20℃/分、1200℃より高温では13℃/分の昇温速度でHIP処理した。 冷却速度は約25℃/分であった。 得られるセラミック部品(実施例1半透明アルミナ)の最終密度は、約3.98g/cm 3原子のパッキングの考慮に基づいて、本質的にその理論密度の100%)であり、外観が半透明であった。 実施例1の半透明性の定量的な評価は、図2に示されるように行われたが、これは、印刷されたテキストを厚さ1mmのディスク状の材料を通して読むことができるかを実証する。 実施例1のアルミナの平均粒度は、本明細書に記載の試験方法に従って測定され、0.8μmであると決定された。 実施例1のアルミナの走査型電子顕微鏡(SEM)画像(2000×)を図3に示す。 実施例1のアルミナの硬さは、本明細書に記載の試験方法に従って測定され、22.1±0.5GPaであることが分かった。

    実施例2−半透明の多結晶アルミナの調製 焼結したペレット(又はセラミック部品)を(実施例1の1275℃に対して)1375℃で、(実施例1の65分に対して)30分間、HIP処理したこと以外、実施例1に記載のようにTM−DARアルミナ粉体を加工した。 得られるセラミック部品(実施例2半透明アルミナ)の最終密度は、約3.99g/cm 3 (その理論密度と考えられるものの100%より僅かに大きい)であり、外観が半透明で、視覚的に実施例1のアルミナに類似の半透明性を有するように見える。 実施例2のアルミナの平均粒度は、本明細書に記載の試験方法に従って測定され、0.9μmであると決定された。 走査型電子顕微鏡画像(2000×)を図4に示す。 実施例2のアルミナの硬さは、本明細書に記載の試験方法に従って測定され、21.7±0.7GPaであることが分かった。

    実施例3−半透明の多結晶アルミナの調製 更に多量の半透明の多結晶アルミナを調製し、確実に、全部品が均一に加工されるようにするため、以下の変更プロセスを採用した。

    690℃での脱バインダを(1時間から)2時間に延長し、常圧焼結温度を(1235℃から)1250℃に上昇させて、後のHIP処理の前に、確実に、全セラミック部品が密閉気孔率を達成するようにしたこと以外、実施例1で記載されるように、受け取られたTM−DARアルミナ粉体を加工した。 これらの変更条件下で製造されたセラミック部品および物理的特性は、実施例1に記載されるものと、あまり異なっていないと考えられる。 むしろ、それは、典型的なスケールアップによる「多量」効果(例えば、気流および/又は熱効果)であると考えられ、この効果は、一様な加工結果が確実に得られるようにするため、脱バインダ時間の延長と焼結温度の上昇を必要とする。

    実施例3の半透明アルミナの特性および他の特徴は下記に含まれる。

    本発明の半透明アルミナ材料を市販の半透明および不透明アルミナと比較するため、以下の比較例は、後述のように特徴付けられた。

    比較例A
    比較例Aは、カリフォルニア州コスタメサ、セラダイン社(Ceradyne,Inc.,Costa Mesa,CA)から入手可能で、トランスター(TRANSTAR)の商標で販売される半透明のアルミナである。 トランスター(TRANSTAR)セラミックの粒度は、本発明に記載の試験方法に従って測定され、30.0ミクロンであることが分かった。 トランスター(TRANSTAR)セラミックの硬さは、本発明に記載の試験方法に従って測定され、19.7±0.8GPaであることが分かった。 比較例Aの走査型電子顕微鏡画像(2000×)を図5に示す。

    比較例B
    比較例Bは、ペンシルバニア州ビーバーフォール、ベスビアス・マクダネル(Vesuvius McDanel,Beaver Falls,PA)から「998」の商標で入手可能な、不透明(象牙色)のアルミナである。

    比較例C
    比較例Cは、セラダイン社(Ceradyne,Inc.,)から入手可能で、「セラダイン(CERADYNE)TPA」の商標で販売される半透明のアルミナである。 この材料は、3Mクラリティ(CLARITY)・ラインの歯科矯正用ブラケット(カリフォルニア州モンロビア、3Mユニテック(3M Unitek,Monrovia,CA))の製造に使用される。

    比較例D
    比較例Dは、テキサス州ラボック、クラス・ワン・オルソドンティクス(Class One Orthodontics,Lubbock,TX)から「コンツアー・セラミック・ブラケット(CONTOUR Ceramic Brackets)」の商標で入手可能な、市販の半透明アルミナ歯科矯正用ブラケットである。

    比較例E
    比較例Eは、インディアナ州ラポルテ、TPオルソドンティクス(TP Orthodontics,LaPorte,IN)から「MXi」の商標で入手可能な、市販の半透明アルミナ歯科矯正用ブラケットである。

    試験評価および結果 本発明の微細粒化半透明アルミナ材料を、他の市販のアルミナと比較するため、以下に概要を述べる特性評価を完了した。 この作業では、本発明の半透明アルミナを、粗粒化された、又は微細粒化された半透明アルミナの両方、並びに粗粒化された不透明アルミナと比較した。

    曲げ強さ 本明細書に記載の試験方法に従って曲げ強さを測定し、実施例1並びに比較例AおよびBの試験結果を表1に報告する。

    表1の結果は、実施例1の半透明アルミナの曲げ強さが、比較例Aの半透明材料の曲げ強さの約2倍であることを示している。 実施例1の値の標準偏差が大きいのは、おそらく、この材料の機械加工が困難であることによる結果であったということに留意すべきである。 微細粒化された構造および高強度/硬さのため、実施例1の曲げ強さ用試験片(flexture bars)を欠陥なく機械加工することは非常に困難であった。 しかし、実証された実施例1の強さのため、更に小さく嵩張らない半透明歯科矯正用ブラケットをこのような材料から構成することが可能になる場合がある。

    半透明性:コントラスト比 セラミックサンプルの半透明性を定量的に評価するため、本明細書に記載の試験方法に従ってコントラスト比を測定し、実施例3並びに比較例AおよびBの試験結果を表2に報告する。

    表2の結果は、実施例3のアルミナの半透明性が、比較例Aの材料の半透明性より優れ、そのため、審美性の高い歯科物品、例えば、歯科補綴物又は歯科矯正用ブラケットに非常に好適であることを示しており、天然歯の色が物品を通して拡散して見えることが可能になる。 セラミック装置の平均粒度が約2ミクロン未満の場合、隣接する粒界による光学的効果は、光が良好に装置を透過することに干渉する可能性があるということが以前に報告された(例えば、米国特許第4,954,080号明細書)という点で、この結果は驚くべきことである。

    セラミックサンプルの硬さおよび粒度の比較 本明細書に記載の試験方法に従って硬さおよび粒度を決定し、実施例3、比較例C、および2つのブラケットサンプル(比較例DおよびE)の結果を表3に報告する。 実施例3、比較例C、比較例Dおよび比較例Eサンプルの平均粒度を決定するのに使用したSEM画像(2,500×および10,000×)の例を、それぞれ、図6aおよび6b、図7(2,500×のみ)、図8aおよび8b、および図9aおよび9bに示す。

    表3の結果は、実施例3、比較例Dおよび比較例Eサンプルの硬さが統計学的に等価であり、これらの「微細粒化された」サンプルの3つ全てが、「粗粒化された」比較例Cサンプルよりも硬さの値が大きい(および、従って強度が大きいと期待される場合がある)ことを示す。 比較例Cサンプルの平均粒度は、実施例3のサンプルより約18倍大きい。 比較例DおよびEのサンプルの平均粒度は類似しており、実施例3のサンプルより約50%大きい。 更に、SEM画像(図6a、6b、8a、8b、9a、および9b)から、実施例3の結晶粒は、視覚的に大きさがより一様である、又は大きさの頻度曲線が単峰形であるが、比較例DおよびEのサンプルは、より広い粒度分布を有し、大きい結晶粒の数が多いことが明らかである。 実施例3のサンプルは結晶粒組成がより小さく、より一様であるため、この材料から構成される物品は、物理的および機械的特性が改善されていることが期待される。

    比較例DおよびEの材料について前述のものとは異なる粒度が、以前に報告されている(ギアオ(ロバート)ゴク・ファム、「5つの多結晶アルミナ歯科矯正用ブラケットの破壊特性、硬さ、および粒度」、オハイオ州立大学修士論文、1999年(Giao(Robert)Ngoc Pham,“Fracture Characteristics, Hardness,and Grain Size of Five Polycrystalline Alumina Orthodontic Brackets,”Ohio State University Master's thesis,1999))。 この報告で、ファムは、比較例D(コンツアー(CONTOUR))の「粒度」は、0.57ミクロンであり、比較例E(MXi)の「粒度」は、0.65ミクロンであると述べている。 しかし、ファム、および彼の「粒度」測定技術を記載する、彼が引用している参考文献(L.H.バン・ヴァラク「材料科学および工学の要素」、第6版、217〜219頁、1989年(L.H.VanVlack,“Elements of Materials Science and Engineering,”6 th Edition,217−219,1989))は、共に、「平均の弧の長さ、Lは、粒度の指数である」と述べている。 前述のように、この平均の弧又は切片の長さに比例定数を掛けて、実際の粒度を決定しなければならない。 しかし、ファムは、必要な比例定数を掛けることなく、この粒度指数(弧の長さ)を実際の粒度として報告を続けている。 更に、バン・ヴァラクの参考文献は、Lは、本明細書に記載の技術で行われたように、「研磨およびエッチングされた微小構造を横切って、既知の長さの不規則な線を引くことによって」決定される、と述べている。 しかし、ファムは、「その後、各ブランドのブラケットをダイヤモンドディスクで切り欠きをつけ、のみで破壊した。また、破壊したこれらのブラケットの半分を取付け、金−パラジウムフィルムでコーティングした。各ブラケットの破壊表面モルフォロジーを観察し、典型的なSEM顕微鏡写真を取った。5つの多結晶質ブラケットの平均粒度は、変更された切片方法を使用して、SEM顕微鏡写真から直接計算した。」と述べている。 おそらく、(参照される標準で要求されるような)研磨面と、(ファムが行ったような)破壊面との検査の違い、並びに、ファムが比例定数を適用しなかったことにより、本明細書とファムの報告で、比較例DおよびEについて報告される粒度に食い違いが生じた。

    半透明性:ブラケットの大きさのサンプル 半透明性は、本明細書に記載される試験方法「小さいサンプルの半透明性(湿潤透明度)」に従って決定され、実施例3、並びに、比較例C、DおよびEに関する結果を表の形態(表4)で、並びにグラフの形態(図10)で報告する。

    表4および図10の結果は、実施例3のサンプルが、他の3つの材料より認識できるほどに半透明性が高いことを示している。 実施例3のサンプルの湿潤透過率は、低波長で、比較例DおよびEのサンプルの湿潤透過率よりも約2倍大きく、長波長では25〜50%大きい。 これらの材料の半透明性の別の尺度である、湿潤透過率、対、波長曲線の下の積分面積を表5に報告する(湿潤透過率%×光の波長(nm)、又は%T−nmの単位)。

    本明細書に引用される特許、特許文書、および出版物の完全な開示は、それぞれが個々に組み込まれるように、参照によりその内容全体を組み込まれる。 本発明の範囲および趣旨を逸脱することなく、本発明の様々な変更および変形が当業者に明らかになるであろう。 本発明は、本明細書に記載される例示的な実施形態および実施例によって不当に限定されるものではなく、このような実施例および実施形態は、例示のためにだけ表され、本発明の範囲は、本明細書で前記に記載される特許請求の範囲によってのみ限定されるということが理解されるべきである。

    本発明の一実施形態による、歯科矯正用ブラケットの絵画的図である。

    実施例1のセラミック材料の定量的半透明性評価を表す図である。

    実施例1のセラミック材料の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の画像(2000×)である。

    実施例2のセラミック材料の断面のSEM画像(2000×)である。

    比較例Aのセラミック材料の断面のSEM画像(2000×)である。

    実施例3のセラミック材料の断面のSEM画像(2500×)である。

    実施例3のセラミック材料の断面のSEM画像(10,000×)である。

    比較例Cのセラミック材料の断面のSEM画像(2500×)である。

    比較例Dのセラミック材料の断面のSEM画像(2500×)である。

    比較例Dのセラミック材料の断面のSEM画像(10,000×)である。

    比較例Eのセラミック材料の断面のSEM画像(2500×)である。

    比較例Eのセラミック材料の断面のSEM画像(10,000×)である。

    実施例3、比較例C、比較例D、および比較例Eのセラミック材料の、光の透過率(%)対波長(nm)を表すグラフである。

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