It is abrasion resistance of the molded, the object containing the crystalline anionic clay

申请号 JP2001516872 申请日 2000-08-11 公开(公告)号 JP2003507303A 公开(公告)日 2003-02-25
申请人 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ; 发明人 パウル オッコナー,; デニス スタミレス,;
摘要 (57)【要約】 本発明は、a)前駆体混合物を調製する工程、b)前駆体混合物を成形して成形体を得る工程、c)所望により成形体を熱処理する工程、およびd)エージングを行なって結晶性アニオン性粘土を含有する物体を得る工程を含む、アルミニウム源およびマグネシウム源を含む源から結晶性アニオン性粘土を含有する物体を製造する方法に関する。 本発明の真髄は、物体において結晶性アニオン性粘土が形成される前に物体が成形されることである。 この結果、バインダー物質を添加する必要なく、非常に耐摩耗性の物体が得られる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記工程: a)前駆体混合物を調製する工程、 b)前駆体混合物を成形して成形体を得る工程、 c)所望により成形体を熱処理する工程、およびd)エージングを行なって結晶性アニオン性粘土を含有する物体を得る工程を含む、アルミニウム源およびマグネシウム源を含む源から結晶性アニオン性粘土を含有する物体を製造する方法。 【請求項2】 工程a)において、アルミニウム源およびマグネシウム源を一緒にして前駆体混合物を得る、請求項1記載の方法。 【請求項3】 アルミニウム源が前駆体混合物に存在し、マグネシウム源が成形工程b)の後で添加される、請求項1または2記載の方法。 【請求項4】 マグネシウム源が前駆体混合物に存在し、アルミニウム源が成形工程b)の後で添加される、請求項1または2記載の方法。 【請求項5】 アルミニウム源がアルミニウムトリハイドレートまたはその熱処理された形態を含む、請求項1記載の方法。 【請求項6】 アルミニウム源が(擬似)ベーマイトを含む、請求項1記載の方法。 【請求項7】 アルミニウム源がアルミニウム塩を含む、請求項1記載の方法。 【請求項8】 アルミニウム源が前処理される、請求項5〜7のいずれか1項記載の方法。 【請求項9】 アルミニウム源が無定形アルミナゲルを含む、請求項1記載の方法。 【請求項10】 アルミニウム源が、カオリン、ベントナイト、活性白土、酸処理された粘土、メタカオリンおよび/またはボーキサイトを含む、請求項1記載の方法。 【請求項11】 マグネシウム源が酸化マグネシウムを含む、請求項1〜10
    のいずれか1項記載の方法。 【請求項12】 1より多くのエージング工程が行なわれ、所望により中間の乾燥工程を伴い、所望により続いてか焼が行なわれる、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。 【請求項13】 工程a)において添加物が添加される、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。 【請求項14】 成形工程b)の後で添加物が添加される、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。 【請求項15】 エージング工程のいずれか1つにおいて添加物が添加される、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。 【請求項16】 請求項1〜14のいずれか1項記載の方法によって得られ得る、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体。 【請求項17】 物体中に存在する何らかの結合物質が不連続相で存在する、
    結晶性アニオン性粘土を含有する物体。 【請求項18】 アルミナが存在する、請求項15または16記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体。 【請求項19】 マグネシアが存在する、請求項15〜17のいずれか1項記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体。 【請求項20】 バインダー物質中に埋包されている請求項15記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体を含む複合粒子。 【請求項21】 請求項15〜19のいずれか1項記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体が使用される、炭化水素流中の有機化合物の精製および/または分離を行うための方法。 【請求項22】 請求項15〜19のいずれか1項記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体が使用される、望ましくない化合物の精製、浄化または分離のために水から有機および無機化合物を除去する方法。 【請求項23】 請求項15〜19のいずれか1項記載の結晶性アニオン性粘土を含有する物体が使用される、気体流から気体化合物を除去および分離する方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、成形された、結晶性アニオン性粘土を含有する物体およびその製造法に関する。 結晶性アニオン性粘土の例は、ハイドロタルサイト、メイクスネライト(meixnerite)、ショグレン石、パイロオーライト、スチヒタイト、リーブサイト、アードレイアイト(eardleyite)、マナセアイトおよびバーベルトナイトを包含する。 結晶性アニオン性粘土は、触媒分野においておよび吸収剤としていくつかの用途を有する。 ほとんどの商業用途の場合、結晶性アニオン性粘土は、
    成形体、例えば球の形にされる。 成形体が厳しい加工処理条件および環境にさらされる全ての用途、例えば精油用途、分離、精製および吸収プロセスなどでは、
    結晶性アニオン性粘土を含有する成形体の完全性がそのまま保持され、摩耗が防止されることが最も重要である。 【0002】 【従来の技術】 従来技術では、耐摩耗性成形体を得るために、結晶性アニオン性粘土は通常、バインダーまたはマトリックス物質に組み入れられる。 通常使用されるバインダーまたはマトリックス物質は、アルミナ前駆体、例えばアルミニウムクロロヒドロール(chlorohydrol)、可溶性アルミニウム塩および酸分散された擬似ベーマイトから製造されるアルミナ;シリカ、例えばシリカゾル、シリケート、シリカ−
    アルミナコゲル、およびそれらの組み合わせである。 すなわち、欧州特許公開E
    P−0278535には、ハイドロタルサイトおよび所望によりゼオライトをシリカ、シリカ−アルミナまたはアルミナマトリックスに埋包させることにより製造されるFCC添加剤または触媒粒子が記載されている。 このために、ハイドロタルサイトは、マトリックス前駆体分散物または溶液中でスラリー化され、スプレー乾燥される。 【0003】 しかし、結晶性アニオン性粘土がマトリックスに埋包されるとき、得られる成形体における最終的な活性結晶性アニオン性粘土の量は、比較的少ない。 性能の理由から、成形体が活性結晶性アニオン性粘土から成る、またはほとんど成るのが望ましい用途がある。 また、結晶性アニオン性粘土をマトリックス物質に組み入れることにより、結晶性アニオン性粘土の物理的特性、例えば比表面積、孔サイズ分布などが悪影響を受け得る。 さらに、マトリックス内での結晶性アニオン性粘土の分布は、制御が困難である。 耐摩耗性物体を得るためにマトリックスを使用しなければならないことの別の欠点は、ほとんどの一般に使用されるマトリックス/バインダー物質が何らかの化学的活性を有し、いくつかの用途では、望ましくない副反応を引き起こし得るということである。 例えば、FCC触媒および添加剤において最も一般的に使用されるバインダー物質の一つは、シリカまたはシリカに基づく物質である。 これらの種類のバインダーは、硫黄酸化物除去添加剤における使用に適さない。 なぜならば、それらは、硫黄の除去に悪影響を及ぼすからである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】 本発明は、多量のバインダーを存在させる必要なく、耐摩耗性である、結晶性アニオン性粘土を含有する物体を提供する。 事実、バインダーが無くてもよい結晶性アニオン性含有物体が提供される。 本発明の結晶性アニオン性粘土を含有する物体内における結晶性アニオン性粘土分布は、本明細書において更に説明するように、容易に制御され得る。 本明細書の文脈において、「結晶性アニオン性粘土」とは、特定の種類のアニオン性粘土を特徴付ける特定のX線回折パターンを含むX線回折パターンを有する粘土を意味する。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、下記工程: a)前駆体混合物を調製する工程、 b)前駆体混合物を成形して成形体を得る工程、 c)所望により成形体を熱処理する工程、およびd)エージングを行って結晶性アニオン性粘土を含有する物体を得る工程を含む、アルミニウム源およびマグネシウム源を含む源から結晶性アニオン性粘土を含有する物体を製造する方法に関する。 【0006】 【発明の実施の形態】 本発明の真髄は、成形後に結晶性アニオン性粘土が形成されることである。 この結果、バインダー物質を添加する必要なく、非常に耐摩耗性の物体が得られる。 【0007】 成形体は、種々の方法で製造され得る。 本発明の好ましい実施態様では、アルミニウム源およびマグネシウム源がスラリー内で一緒にされて、前駆体混合物を形成する。 次いで、該前駆体混合物が成形される。 得られる成形体は、所望により熱処理の後、液体中でエージングされて、結晶性アニオン性粘土を含有する物体を生じる。 【0008】 1つのみの源、例えばアルミニウム源またはマグネシウム源から前駆体混合物を調製し、それを成形し、次いで続くプロセス工程のいずれかにおいて1以上の追加の他の源を成形体に添加することも可能である。 エージング工程の際、種々の源が反応して、結晶性アニオン性粘土を含有する物体を生じる。 もちろん、上記した2つの製造ルートの組み合わせを使用することも可能であり、例えば、アルミニウム源およびマグネシウム源を添加して前駆体混合物を形成し、成形して物体を形成し、次いで追加のマグネシウム源を含む液体中で成形体をエージングして、成形体の外側により高いマグネシウム含量を有する、アニオン性粘土を含有する物体を形成することができる。 【0009】 適するアルミナ源は、アルミニウム酸化物および酸化物、例えば転移アルミナ、アルミニウムトリハイドレート(ジブサイト、バイヤライト)およびその熱処理された形態(フラッシュか焼されたアルミナを包含する)、ゾル、無定形アルミナ、(擬似)ベーマイト、アルミニウム含有粘土、例えばカオリン、セピオライト、ハイドロタルサイトおよびベントナイト、化学的に変性されたベントナイト、リン酸処理されたベントナイト、変性粘土、例えばメタカオリン、アルミナ塩、例えば硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドレート、アルミン酸ナトリウムを包含する。 本発明に係る製造法によれば、より粗製のアルミニウムトリハイドレート、例えばBOC(ボーキサイト鉱石濃縮物(
    Bauxite Ore Concentrate))またはボーキサイトを使用することも可能である。 粘土がAl源として使用されるとき、酸または塩基処理、例えば酸処理されたベントナイトまたは酸もしくは塩基処理された(メタ)カオリン、熱(水)処理、あるいはそれらの組み合わせなどによって粘土中のアルミナを活性化することが必要であり得る。 酸処理は、硝酸、酢酸、リン酸、硫酸、塩酸などによる処理を含む。 熱処理は通常、30〜1000℃、好ましくは200〜800℃の範囲の温度で、数分〜24時間、好ましくは1〜10時間の範囲の時間行われる。 また、上記アルミニウム源の混合物を使用することができ、該種々のアルミニウム源を前駆体混合物中で任意の順序で一緒にすることができる。 また、成形工程後にアルミニウム源を添加することも可能である。 その場合、前駆体混合物は、アルミニウム源をすでに含んでいても含んでいなくてもよい。 成形工程後にアルミニウム源が添加される場合、それは、好ましくは、成形体と接触されるときに液体状である。 これは、アルミニウム源を分散させまたは溶解させ、それを成形体に添加することにより行われ得る。 あるいは、アルミニウム源は、成形体がエージングされるところの液体に添加され得る。 また、そのとき、他のアルミニウム源、例えばアルミニウムトリハイドレートなどの粘土は、前駆体混合物への添加に先立って、または成形体との接触に先立って前処理され得る。 該前処理は、酸による処理、塩基処理、熱および/または熱水処理(以上は全て、所望により種の存在下で行われる)、あるいはそれらの組み合わせを含み得る。 アルミニウム源の全てを結晶性アニオン性粘土に転化する必要はない。 何らかの過剰のアルミニウムは、エージング工程の際に、シリカ−アルミナ、アルミナ(通常はγ−アルミナまたは(結晶性)ベーマイトの形態)および/またはアルミナ−マグネシアに転化される。 これらの化合物は、成形体の結合特性を改善し、物体のための種々の型の望ましい官能性をも付与し得る。 例えば、シリカ−アルミナおよびアルミナは、接触分解のための酸性部位を付与し、また、アルミナ(結晶性)ベーマイトは、成形体のニッケル埋包容量を改善する。 例えば(結晶性)ベーマイトの形成は、前駆体混合物中、アルミニウム源中またはエージングの際のいずれかにおいて、種の添加により促進され得る。 【0010】 適するマグネシウム源は、マグネシウム酸化物または水酸化物、例えばMgO、
    Mg(OH) 2 、ヒドロマグネサイト、マグネシウム塩、例えば酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、ヒドロキシ酢酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシ炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、アルミン酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカルシウム、炭酸マグネシウムカルシウム、マグネシウム含有粘土、例えばドロマイト、サポナイト、セピオライトを包含する。 また、上記マグネシウム源の混合物も使用することができ、該種々のマグネシウム源は、任意の順序で前駆体混合物中で一緒にされおよび/または成形工程後の任意のプロセス工程において一緒にされ得る。 成形工程後にマグネシウム源が添加されるならば、それは好ましくは、成形体と接触されるときに液体状である。 これは、マグネシウム源を分散させまたは溶解させ、それを成形体に添加することにより行われ得る。 あるいは、成形体がエージングされるところの液体にマグネシウム源が添加され得る。 マグネシウム源は、前駆体混合物への添加に先立っておよび/または成形体への添加に先立って前処理され得る。 該前処理は、熱および/または熱水処理、酸処理、塩基処理(以上は全て、
    所望により種の存在下で行われる)、および/またはそれらの組み合わせを含み得る。 マグネシウム源の全てを結晶性アニオン性粘土に転化する必要はない。 何らかの過剰のマグネシウムは通常、ブルース石、マグネシアまたはアルミナ−マグネシアに転化される。 明瞭にするために、成形された粒子中のこの過剰のマグネシウム化合物を、本明細書ではマグネシアと言う。 成形体におけるマグネシアまたはアルミナ−マグネシアの存在は、成形体に望ましい官能性を付与し得る。
    マグネシアの存在は、成形体を、強酸性流の気体または液体を除去しまたは中和するのに適するものにする塩基性部位を付与する。 【0011】 アニオン性粘土、アニオン性粘土およびマグネシアまたはアニオン性粘土およびアルミナ、あるいはアニオン性粘土、アルミナおよびマグネシアさえも含む成形体は、炭化水素流中の有機化合物の精製および/または分離、例えばガソリン中のS−化合物および/またはN−化合物ならびにFCCにおけるディーゼル画分の除去を含むプロセスにおいて使用され得る。 更に、該成形体は、望ましくない化合物の精製、浄化および分離を行うために水から有機および無機の化合物を除去するための水処理において使用することができ、例えばイオン交換プロセスのために使用され得る。 また、該成形体は、工業プロセスにおける気体流の処理に使用されて、気体化合物、例えば、塩素、塩化水素、アンモニア、硫黄化合物およびリン化合物を含むプロセス気体流を除去および分離することができる。 【0012】 種々のプロセス工程を、以下においてより詳細に説明する。 【0013】 前駆体混合物の調製 この工程では、前駆体混合物が、液体中で、アルミニウム源および/またはマグネシウム源から調製される。 実際、種々の源に有害でない限り、全ての液体が適する。 適する液体は、水、エタノール、プロパノールなどである。 液体の量は、
    乳状物質を有する混合物が得られるように選択され得るが、比較的高い粘度を有する混合物、例えばドー(dough)も好適である。 前駆体混合物のために1より多い源が使用される場合、源は、固体として添加され得るが、液状で添加することもできる。 種々の源が任意の順序で添加され得る。 前駆体混合物の調製は、攪拌を伴って、または伴わないで、室温または高められた温度で行われ得る。 所望により、前駆体混合物および/または個々の源は、例えば挽くことにより均質化される。 種々の源を一緒にするときに、結晶性アニオン性粘土への何らかの転化がすでに生じ得る。 実際、好ましくは、アニオン性粘土の最終総量の少なくとも5重量%がすでに形成される。 なぜならば、この場合にのみ、FCCにおける用途のために十分高い耐摩耗性を有する成形体が得られるからである。 なお、本発明の場合、成形工程後にも転化が生じることが必須である。 通常、成形体中のアニオン性粘土の最終量の25重量%より多く、好ましくは50重量%より多く、
    より好ましくは75重量%より多く、最も好ましくは80〜95重量%が、成形工程後に形成される。 なぜならば、そのとき、最も高い物理的強度を有する成形体が得られるからである。 Mg:Al比は、1〜10、好ましくは1〜6、最も好ましくは2〜4の範囲であり得る。 【0014】 所望ならば、例えばpHの制御のための有機または無機の酸および塩基が前駆体混合物に添加され、あるいは、前駆体混合物に添加される前にアルミニウム源および/またはマグネシウム源のいずれか1つに添加され得る。 好ましい変性剤の例はアンモニウム塩基である。 なぜならば、乾燥後にアニオン性粘土中に有害なカチオンが残らないからである。 前駆体混合物は、成形工程の前に予備エージングされ得る。 該予備エージングの温度は、30〜500℃の範囲であり得、大気圧または高められた圧、例えば100℃より上の温度での自生(autogeneous
    ) 圧力下で行われ得る。 エージング時間は、1分〜数日の範囲であり得、例えば2〜4日である。 前駆体混合物および/またはアルミニウムもしくはマグネシウム源のいずれかに特定のアニオンを添加することにより、存在する、層間電荷の釣り合いをとるアニオンが制御され得る。 好適なアニオンの例は、炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、硝酸塩イオン、塩化物イオン、硫酸塩イオン、重硫酸塩イオン、バナジウム酸塩イオン、タングステン酸塩イオン、ホウ酸塩イオン、リン酸塩イオン、柱状(pillaring)アニオン、例えばV 1028 6- 、Mo 724 6- 、P
    1240 3- 、B(OH) 4 - 、B 45 (OH) 4 2- 、HBO 4 2- 、HGaO 3 2- 、C
    rO 4 2- 、ギ酸塩イオン、酢酸塩イオンおよびそれらの混合物である。 また、これらのアニオン、例えば炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、硫酸塩イオンおよび/
    または硝酸塩イオンのいくつかの存在は、副生成物、例えばブルース石の形成に影響を及ぼすと考えられる。 例えば、水酸化アンモニウムの添加はメイクスネライトの形成を促進し、炭酸アンモニウムの添加はハイドロタルサイトの形成を促進する。 【0015】 成形 適する成形法は、スプレー乾燥、ペレット化、押出(所望により混練と組み合わせられる)、ビーズ化、または触媒および吸収剤分野で使用される任意の他の慣用の成形法、あるいはそれらの組み合わせを包含する。 成形に使用される前駆体混合物に存在する液体の量は、行なわれるべき特定の成形工程に適合されるべきである。 前駆体混合物をゲル化可能にし、したがって成形に適するものにするために、前駆体混合物において使用された液体を(部分的に)除去し、および/または追加のもしくは他の液体を添加し、および/または前駆体混合物のpHを変えることが適切であり得る。 種々の成形法において通常使用される種々の添加物、例えば押出添加物が、成形に使用される前駆体混合物に添加され得る。 【0016】 熱処理 成形後、成形体は所望により、熱処理に付され得る。 そのような処理は、粒子の物理的強度を増加させる。 熱処理は、酸素含有大気、不活性大気または30〜9
    00℃の温度の蒸気において、数分〜24時間、好ましくは1〜4時間、500
    〜600℃の範囲の温度で行なわれ得る。 例えばスプレー乾燥では、熱処理が本質的に含まれるので、更なる熱処理は不要であり得る。 【0017】 エージング この工程では、成形体が、プロトン性液体またはプロトン性気体媒体中に含浸される。 エージング工程の際に、アニオン性粘土を結晶化させるための結晶化が生じる。 適するプロトン性エージング液体または気体媒体は、成形体がその中で溶解しない液体および気体媒体、例えば水、エタノール、メタノール、プロパノール、蒸気、気体状の水、気体状のエタノールなどである。 液体の温度および/または圧力を高めると、エージング時間を短縮することができる。 エージングは、
    自生条件下で行なうこともできる。 エージング温度は、30〜500℃の範囲であり得る。 エージング時間は、1分〜数日間、例えば4日間であり得る。 いくつかの目的の場合、いくつかのエージング工程を行なうことが有利であり、所望により中間の乾燥工程を伴い、所望により続いてか焼工程が行われる。 例えば、1
    00℃より下の温度でのエージング工程の後、100℃より上の温度および自生圧力で熱水エージング工程を行なうか、その逆を行なうことができる。 下記でさらに詳細に説明するように、任意のエージング工程の前、後または間に添加物を添加することができる。 エージング媒体に特定のアニオンを添加することにより、存在する、層間電荷のバランスをとるアニオンが制御され得る。 好適なアニオンの例は、炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、硝酸塩イオン、塩化物イオン、硫酸塩イオン、重硫酸塩イオン、バナジウム酸塩イオン、タングステン酸塩イオン、
    ホウ酸塩イオン、リン酸塩イオン、柱状アニオン、例えばV 1028 6- 、Mo 72 4 6- 、PW 1240 3- 、B(OH) 4 - 、B 45 (OH) 4 2- 、HBO 4 2- 、HGaO 3 2- 、CrO 4 2- 、ギ酸塩イオン、酢酸塩イオンおよびそれらの混合物である。 また、これらのアニオン、例えば炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、硫酸塩イオンおよび/または硝酸塩イオンのいくつかの存在は、副生成物、例えばブルース石の形成に影響を及ぼすと考えられる。 例えば、水酸化アンモニウムの添加は、メイクスネライト様の粘土の形成を促進し、炭酸アンモニウムの添加は、ハイドロタルサイト様の粘土の形成を促進する。 【0018】 いくつかの適用の場合、本発明に係る成形体中および/または成形体上に添加物、すなわち金属および非金属の両方、例えば希土類金属(特にCeおよびLa)
    、Si、P、B、第VI族金属、第VIII族金属、貴金属、例えばPtおよびP
    d、アルカリ土類金属(例えば、CaおよびBa)および/または遷移金属(例えば、Mn、Fe、Ti、V、Zr、Cu、Ni、Zn、Mo、Sn)を存在させることが望ましい。 該金属および非金属は、本発明の製造工程のいずれかにおいて単独でまたは混合物で添加され得る。 例えば、それらは、エージングの前、
    間または後に成形体に容易に沈着され、あるいは前駆体混合物および/またはアルミニウムもしくはマグネシウム源のいずれかに添加され得る。 金属または非金属の適する源は、酸化物、ハロゲン化物または任意の他の塩、例えば塩化物、硝酸塩、リン酸塩などである。 上記したように、金属および非金属は、製造工程のいずれかにおいて添加され得る。 これは、成形体における金属および非金属の分布の制御に特に有利であり得る。 成形体をか焼し、それを再水和し、追加の添加物を添加することすら可能である。 添加物の助けにより、成形体に所望の官能性が付与され得、あるいは、添加物の添加により、所望の官能性が高められ得る。
    FCCにおけるSOxおよび/またはNOx化合物の除去のための、アニオン性粘土を含有する成形体の適性は、Ceおよび/またはVの添加によって改善され得る。 VおよびZnの存在は、ガソリン中のS−化合物およびFCCのディーゼル画分の除去のための適性を改善する。 上記したように、これらの官能性は、過剰のアルミニウム源および/またはマグネシウム源を使用することによっても組み込まれ得る。 これらの処置を組み合わせると、効果が増加する。 【0019】 結晶性アニオン性粘土を含有する物体は、慣用の触媒成分、例えばマトリックスまたはフィラー物質(例えば、粘土、例えばカオリン、酸化チタン、ジルコニア、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ベントナイトなど)、分子ふるい物質(例えば、イオン交換されおよび/または超安定化され得る、孔の小さいおよび大きいゼオライト、例えばゼオライトY、ZSM−5など)を含むようにも製造され得る。 該慣用の触媒成分は、成形工程の前に添加され得る。 アニオン性粘土はインシチューに(in situ)形成されるので、得られる物体は、アニオン性粘土および触媒成分の均質な分散物を有するであろう。 本発明に係る方法により、
    触媒としてまたは触媒添加剤として使用され得る多重官能性物体が製造され得る。 【0020】 本発明に係る方法は、バッチ式または連続式で、所望により連続多工程操作で行なうことができる。 該方法は、部分的にバッチ式かつ部分的に連続式で行なうこともできる。 【0021】 所望ならば、本発明にかかる方法によって製造された、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体は、イオン交換に付され、そこで、粘土の層間電荷のバランスをとるアニオンが、他のアニオンで置き換えられる。 該他のアニオンは、アニオン性粘土に通常存在するものであり、柱状アニオン、例えばV 1028 6- 、Mo 72 4 6- 、PW 1240 3- 、B(OH) 4 - 、B 45 (OH) 4 2- 、HBO 4 2- 、HGaO 3 2- 、CrO 4 2-を包含する。 適する柱状アニオンの例は、米国特許第4,774
    ,212号に示されており、該特許は、この目的のために引用することにより含められる。 該イオン交換は、結晶性アニオン性粘土が形成されるとすぐに行なわれ得る。 【0022】 本発明はさらに、本発明に係る方法によって得られ得る、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体に関する。 上記したように、その成形体は、結晶性アニオン性粘土にマトリックスまたはバインダー物質を添加する必要がないにもかかわらず、マトリックスまたはバインダー物質に粘土を分散させ、次いで粘土含有組成物を成形することにより製造された、粘土を含有する物体に匹敵し得る、高い機械的強度および耐磨耗性を有すると思われる。 本発明において記載された結晶性アニオン性粘土は、良好な耐磨耗性を有する100%アニオン性粘土粒子においてそれ自身結合するのに十分な結合特性を有するだけでなく、同じ粒子において、
    他の非結合触媒成分、例えばゼオライト、アルミナなどを結合して、通例のFC
    C触媒に匹敵する耐磨耗性を有する粒子を得るのに十分な結合力をも有する。 これは、本発明に係る方法により、50重量%より多くの、好ましくは70重量%
    より多くの、さらにより好ましくは90重量%より多くの結晶性アニオン性粘土を含む、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体が製造され得ることを意味する。 本発明に係る成形された結晶性アニオン性粘土を含有する物体には、例えば前駆体混合物に存在する過剰なアルミニウム源の結果として、バインダー物質が存在し得るが、本発明に係る成形体中に存在する何らかのバインダーは、図1に概略的に示すように、不連続相として存在する。 これは、従来の方法、例えばマトリックスまたはバインダー物質中に粘土を埋包することにより製造された、粘土を含有する物体とは対照的である。 従来の方法では、物体中のバインダー物質は、図2に概略的に示すように、連続相で存在する。 もちろん、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体をマトリックスに組み入れることも可能である。 その場合、図3に概略的に示すように、バインダー物質中に埋包された、所望によりバインダー物質を不連続相で有する、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体を含む複合粒子が得られる。 【0023】 図1には、本発明に従う成形された、結晶性アニオン性粘土を含有する物体(1
    )の概略図が示されており、該物体は、結晶性アニオン性粘土(2)および不連続相でのバインダー物質(3)を含む。 図2には、従来技術に従う成形された、
    結晶性アニオン性粘土を含有する物体(1)の概略図が示されており、該物体は、結晶性アニオン性粘土(2)および連続相でのバインダー物質(3)を含む。
    図3には、連続相でのバインダー物質(3')中に埋包された、結晶性アニオン性粘土(2)および不連続相でのバインダー物質(3)を含む、結晶性アニオン性粘土を含有する成形体(1)を含む複合粒子の概略図が示されている。 【0024】 【実施例】 本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は以下の実施例により限定されない。 【0025】 実施例1 Catapal(商標)およびMgOを室温でスラリー状で混合した(Mg:Al原子比1:3)。 そのスラリーを40時間エージングし、続いてスプレー乾燥した。
    エージングされたスラリーのサンプルをXRDで調べると、何らかのハイドロタルサイトが形成されていることが示された。 得られた粒子を500℃で1時間か焼した。 か焼された粒子を再スラリー化し、85℃で一夜エージングした。 XR
    Dは、粒子が本質的にハイドロタルサイトのみを含んでいることを示した。 スプレー乾燥の前に形成されたハイドロタルサイトの量は、形成されたアニオン性粘土の最終量の約10重量%であると推定された。 粒子は良好な磨耗指数を有した。 レーザー光散乱によって測定された平均粒子サイズは63ミクロンであり、孔体積(H 2 O)は0.35ml/gであり、L. O. I. は31.5%であり、
    平均バルク密度は0.688g/リットルであり、B. E. T. 表面積は210
    2 /gであった。 【0026】 実施例2 0.5重量%のギ酸で解こうされたCatapal(商標)およびMgOをスラリー状で混合した(Mg:Alモル比1:3)。 その混合物をコロイドミルで均質にし、環境温度で40時間エージングし、スプレー乾燥した。 得られた粒子を500
    ℃で1時間か焼した。 か焼された粒子を再スラリー化し、85℃で一夜エージングした。 XRDは、粒子中にハイドロタルサイトが存在することを示した。 粒子は良好な磨耗指数を有した。 レーザー光散乱によって測定された平均粒子サイズは67ミクロンであり、L. O. I. は32.7%であり、平均バルク密度は0
    . 703g/リットルであり、B. E. T. 表面積は217m 2 /gであった。 【0027】 実施例3 30gのMgOおよび30gのジブサイトを室温で500mlの水中で混合した。 ペレット化することにより粒子を作った。 粒子を500℃で18時間か焼した。 次いで、か焼された粒子を水に懸濁し、65℃で18時間エージングした。 X
    線回折は、得られた粒子中にハイドロタルサイトが存在することを示した。 【0028】 実施例4 300gのMgOおよび300gのジブサイトを室温で5リットルの水中で混合した。 スプレー乾燥することにより粒子を作った。 粒子を500℃で18時間か焼した。 次いで、か焼された粒子を水に懸濁し、65℃で18時間エージングした。 【0029】 実施例5 3gのMgOおよび3gのジブサイトを室温で50mlの水および6重量%のバナジウム酸アンモニウムおよび3重量%の硝酸セリウム(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)中で混合した。 ペレット化することにより粒子を作った。 粒子を500℃で18時間か焼した。 次いで、か焼された粒子を水に懸濁し、65℃で18時間エージングした。 【0030】 実施例6 3gのMgOおよび3gのジブサイトを室温で50mlの水および10重量%の硝酸銅(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)中で混合した。 ペレット化することにより粒子を作った。 粒子を500℃で18時間か焼した。 次いで、か焼された粒子を水に懸濁し、65℃で18時間エージングした。 X線回折は、得られた粒子中にハイドロタルサイトが存在することを示した。 【0031】 実施例7 細かく粉砕されたジブサイトおよび酸化マグネシウム粉末を水中で、最終混合物におけるMgとAlとのモル比(酸化物として計算)が2.3付近になるような量でスラリー化した。 その混合物を挽き、高せん断混合により均質化した。 スラリーは、約20重量%の総固形分を含み、環境温度で一夜予備エージングされた。 サンプルを取り出し、濾過し、洗浄し、120℃で乾燥した。 このサンプルのXRD分析は、何らかのアニオン性粘土が形成され、物質の残りは未反応のジブサイト、酸化マグネシウムおよびブルース石であることを示した。 次いで、予備エージングされた物質をスプレー乾燥した。 形成された微小球を500℃で2時間か焼し、次いで水中でスラリー化し、65℃で8時間エージングした。 生成物を濾過し、洗浄し、乾燥した。 XRD分析に付したところ、生成物がアニオン性粘土であることが示された。 スプレー乾燥の前に形成されたアニオン性粘土の量は、約15重量%であると推定された。 生成物は、良好な耐磨耗性、バルク密度、および表面積を有し、通例のFCC触媒に匹敵した。 【0032】 実施例8 実施例7を繰り返したが、ただし、出発スラリーを60℃で一夜予備エージングした。 XRDは、この段階において、物質が、アニオン性粘土、未反応のジブサイト、未反応の酸化マグネシウムおよびブルース石を含んでいることを示した。
    予備エージングされた物質をスプレー乾燥し、500℃で2時間か焼し、次いで、水中でスラリー化し、室温で8時間エージングした。 生成物を濾過し、洗浄し、120℃で乾燥した。 XRD分析は、生成物がアニオン性粘土であることを示した。 粒子を上記したように試験し、許容され得る耐磨耗性を有することが分かった。 【0033】 実施例9 実施例7を繰り返したが、ただし、予備エージングおよびスプレー乾燥の前のスラリーに、8重量%の硝酸セリウム(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)が添加された。 か焼およびエージングを包含するプロセス条件の残りは同じであった。 生成物をXRDによって分析すると、アニオン性粘土の形成が示された。 【0034】 実施例10 実施例7を繰り返したが、ただし、スプレー乾燥後に得られたか焼された微小球に、4重量%のバナジウム酸塩(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)を含むバナジウム酸アンモニウム溶液を添加した。 か焼およびエージングを包含するプロセス条件の残りは同じであった。 生成物をXRDによって分析すると、アニオン性粘土の形成が示された。 【0035】 実施例11 実施例7を繰り返したが、ただし、予備エージングおよびスプレー乾燥の前のスラリーに、4重量%のバナジウム酸塩(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)を含むバナジウム酸アンモニウム溶液を添加し、さらに、スプレー乾燥およびか焼の後、エージングの前に、6重量%の硝酸セリウム溶液を添加した。 か焼およびエージングを包含するプロセス条件の残りは同じであった。 生成物をXRDによって分析すると、アニオン性粘土の形成が示された。 【0036】 実施例12 実施例7を繰り返したが、ただし、スプレー乾燥前のスラリーに、10重量%の硝酸塩(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)を含む硝酸ランタン溶液を添加した。 か焼およびエージングを包含するプロセス条件の残りは同じであった。 生成物をXRDによって分析すると、アニオン性粘土の存在が示された。 【0037】 実施例13 実施例7を繰り返したが、ただし、スプレー乾燥前の前駆体混合物に、10重量%の硝酸亜鉛溶液(酸化物として定義される反応体固体に基づいて計算)を添加した。 さらに、エージングの前に、12重量%のヘプタモリブデン酸アンモニウム溶液を添加した。 生成物をXRDによって分析すると、アニオン性粘土の存在が示された。 【0038】 実施例14 無定形アルミナゲル物質を、3付近のMg/Alモル比で酸化マグネシウムと混合してスラリーにし、pHを10付近に調整した。 そのスラリーを高せん断混合しながら均質化し、50℃で一夜予備エージングした。 この予備エージングされた物質のサンプルを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥した。 XRDは、アニオン性粘土、ブルース石、ベーマイトおよび酸化マグネシウムの存在を示した。 予備エージングされたスラリーをスプレー乾燥し、500℃で2時間か焼した。 か焼された微小球を、2重量%の炭酸アンモニウム溶液を含む水中で65℃で8時間エージングした。 生成物を濾過し、洗浄し、120℃で乾燥した。 XRDは、ハイドロタルサイト型のアニオン性粘土の存在を示した。 【0039】 実施例15 細かく粉砕されたジブサイト(BOC)を、酸化マグネシウムの添加により水中でスラリー化して、約2.5のMg:Alモル比を有する混合物にした。 スラリーを高せん断混合により均質化した。 次いで、スラリーを50℃で一夜予備エージングした。 XRD分析は、未反応ジブサイト、未反応酸化マグネシウム、ブルース石およびアニオン性粘土の存在を示した。 予備エージングされたスラリーをスプレー乾燥し、500℃で2時間か焼した。 生成物を65℃の水中でスラリー化し、8時間エージングした。 【0040】 実施例16 実施例15を繰り返したが、ただし、出発前駆体混合物に、6重量%の硝酸セリウム溶液および4重量%のバナジウム酸アンモニウム溶液を添加した。 プロセスの残りは同じであった。 【0041】 実施例17 ゲル擬似ベーマイト(P3(商標)、Condea製)を酸化マグネシウムと混合し、
    高せん断混合しながら均質化した。 Mg:Al比は2.5であった。 pHを水酸化アンモニウムで調整して10付近にし、スラリーを環境温度で一夜予備エージングした。 サンプルを取り出し、濾過し、洗浄し、120℃で乾燥した。 XRD
    分析は、アニオン性粘土、擬似ベーマイト、酸化マグネシウムおよびブルース石の存在を示した。 予備エージングされたスラリーをスプレー乾燥し、微小球を5
    00℃で2時間か焼した。 か焼された微小球を2つの部分に分けた。 一方の部分を環境温度で一夜エージングし、他方の部分を150℃のオートクレーブにおいて水中で1時間エージングした。 2つのサンプルのXRD分析は、両方の生成物は共にアニオン性粘土であるが、熱水エージングされたサンプルは、環境温度でエージングされたサンプルよりも結晶性が高いことを示した。 【0042】 実施例18 Mg:Al金属モル比が2.3であるBOCおよび酸化マグネシウムの混合物を調製し、水中で混合した。 その混合物をコロイドミルで挽き、混合物を環境温度で48時間予備エージングした。 XRD分析に基づいて、物質は、10〜15重量%のアニオン性粘土を含むと推定された。 スラリーをスプレー乾燥し、500
    ℃で2時間か焼した。 65℃で一夜エージングした後、XRD分析は、物質が本質的に純粋なハイドロタルサイト様アニオン性粘土であることを示した。 粒子は、流動接触分解における使用に適するために許容され得る物理的特性、例えばバルク密度および耐磨耗性を有する。 【0043】 実施例19 実施例18を繰り返したが、ただし、前駆体スラリーに、8重量%の硝酸セリウムおよび5重量%のバナジウム酸アンモニウム塩を溶液で添加した。 微小球を、
    S含有石油供給物を使用する循環FCCパイロットプラントにおいて試験した。
    微小球は良好な耐磨耗性を有しており、放出された発生器(regenerator)ガスのSOx含量を低下させるための相当な活性を示した。 【0044】 実施例20 実施例19を繰り返したが、ただし、硝酸セリウムの代わりに、10重量%の硝酸亜鉛を使用した。 得られた微小球を、硫黄含有石油供給物を使用するクラッキングにおけるFCC添加剤として試験した。 良好な耐磨耗性を有する添加剤は、
    FCCガソリン画分の硫黄含量の低下において相当の活性を示した。 【0045】 実施例21 実施例20を繰り返したが、微小球に白金金属溶液を含浸させることを追加した。 【0046】 実施例22 実施例20を繰り返したが、微小球に1重量%のタングステン金属溶液を含浸させることを追加した。 【0047】 実施例23 実施例19を繰り返したが、予備エージング工程中の代わりにエージング工程中にバナジウム酸アンモニウム塩を添加した。 【0048】 実施例24 実施例18を繰り返したが、か焼(400℃で2時間)されたBOCを使用した。 生成物をXRDにより分析すると、ハイドロタルサイトアニオン性粘土を含んでいた。 【0049】 実施例25 実施例18を繰り返したが、アルミニウム源として硝酸アルミニウム溶液が使用された。 生成物をXRDにより分析すると、アニオン性粘土を含んでいた。 【0050】 実施例26 実施例25を繰り返したが、予備エージング中に20重量%の硝酸ランタンのスラリーを添加した。 生成物をXRDにより分析すると、ハイドロタルサイトアニオン性粘土および酸化ランタンを含んでいた。 生成物を、硫黄、ニッケルおよびバナジウム汚染物を含む石油供給物を使用するFCCパイロットプラントにおける通例のFCC触媒と共に添加剤として試験した。 添加剤は、発生器ガスのSO
    x放出の低下において相当の活性を有し、また、NiおよびVの不動態化(pass
    ivation)においても相当の活性を有した。 さらに、添加剤は、ボトムクラッキング活性における増加を示した。 このように、添加剤は、「3重機能」活性、すなわち金属捕捉、SOx低下およびボトム転化のための活性を示した。 同じ結果が、予備エージング工程中に25重量%の硝酸ランタンの添加を行なって実施例18に従って製造された添加剤に関しても得られた。 【0051】 実施例27 2.3のMg:Al比を有するジブサイトおよび酸化マグネシウムの混合物を水中で製造し、水中で混合した。 40重量%(総固形含量に基づく)のカオリンを添加した。 混合物をコロイドミルで挽き、混合物を環境温度で3日間予備エージングした。 XRD分析に基づくと、物質は、15重量%のアニオン性粘土を含んでいた。 スラリーをスプレー乾燥し、550℃で2時間か焼した。 か焼された微小球を環境温度で水中でエージングした後、乾燥した。 XRD分析は、カオリンマトリックスに分散されたハイドロタルサイトアニオン性粘土の形成を示した。
    カオリンの代わりに非結合ハイドロタルサイトを使用して本実施例を繰り返した。 【0052】 実施例28 実施例27を繰り返したが、ただし、カオリンを、30重量%の酸化チタンおよび10重量%の硝酸亜鉛で置き換えた。 XRD分析は、酸化チタンマトリックスおよび酸化亜鉛に分散されたアニオン性粘土を含む粒子が形成されたことを示した。 生成物を、硫黄含有石油供給物を使用するFCCU運転における添加剤として試験した。 試験結果は、添加剤が、ガソリン画分中の硫黄含量の低下において相当の活性を有することを示した。 【0053】 実施例29 実施例27を繰り返したが、ただし、カオリンを、40重量%のZSM−5ゼオライトで置き換えた。 形成されたアニオン性粘土を、ゼオライト相内に分散させた。 生成物を、FCCU運転における添加剤として使用した。 【0054】 実施例30 実施例29を繰り返したが、ただし、エージングスラリーに10重量%のリン酸アンモニウムを添加した。 【0055】 実施例31 実施例27を繰り返したが、ただし、30重量%のカオリンおよびホジャサイトゼオライトを前駆体混合物に添加した。 SEM分析は、微小球が、アニオン性粘土、ゼオライトおよびカオリンの均質な混合物を含むことを示した。 生成物を、
    残油供給物を使用するFCCU運転における接触分解活性に関して試験した。 【0056】 実施例32 実施例31を繰り返したが、ただし、エージングスラリーに10重量%のリン酸アンモニウムを添加した。 最終生成物を、FCC試験装置における触媒活性および選択性に関して試験した。 【0057】 実施例33 実施例27を繰り返したが、ただし、カオリンを20重量%のナトリウムホージャサイトゼオライトで置き換え、そしてエージング工程において硝酸マグネシウム塩を添加してゼオライト中のNaをMgと交換した。 SEM分析は、微小球が、アニオン性粘土およびゼオライトの均質な混合物を含むことを示した。 生成物を、残油供給物を使用するFCCU運転における接触分解および金属不動態化に関して試験した。 【0058】 実施例34 実施例33を繰り返したが、硝酸マグネシウムの他に、等量の硝酸ランタン塩をエージング工程中に添加した。 生成物はアニオン性粘土およびゼオライトを含んでおり、FCC試験装置においてクラッキング触媒として試験した。 【0059】 実施例35 実施例34を繰り返したが、ただし、エージング工程の終わりに、水を除去してペーストを得、それを押出してペレットを形成した。 次いで、該ペレットを乾燥し、550℃で2時間か焼し、水中で65℃で一夜エージングした。 【0060】 実施例36 ジブサイトおよび酸化マグネシウム粉末を挽き、十分な水と混合して均一なペーストを得、それを加熱された押出機で押出した。 押出物を炭酸アンモニウムを含む水中に65℃で18時間浸した。 XRD分析は、アニオン性粘土物質が形成されたことを示した。 【0061】 実施例37 実施例35および36を繰り返したが、ただし、10重量%の硝酸ニッケルを前駆体混合物に添加した。 生成物を水素処理触媒として試験した。 【0062】 実施例38 実施例35および36を繰り返したが、ただし、10重量%の硝酸コバルトを前駆体混合物に添加した。 【0063】 実施例39 実施例37および38の生成物に、ヘプタモリブデン酸アンモニウムの溶液を含浸させ、か焼し、水素処理触媒として試験した。 【0064】 実施例40 小さい粒子を有するアルミニウムトリハイドレートBOCを、1付近の初期p
    Hを有する硝酸を含む水中でスラリー化した。 該スラリーを180℃で2時間、
    熱水処理した。 この処理後、せん断混合しながら、このスラリーに酸化マグネシウムを添加した。 該スラリーを3つの部分に分けた。 第一の部分を85℃で8時間エージングした後、スプレー乾燥した。 第2の部分は、自生条件下で180℃でエージングした後、スプレー乾燥した。
    第3の部分は、エージングすることなく直接スプレー乾燥した。 上記した3つの部分からの微小球を500℃で2時間か焼した後、室温で水中で再水和させた。
    全3つのサンプルの微小球は、3種類の生成物が本質的にアニオン性粘土であることを示すXRDパターンを示した。 【0065】 実施例41 実施例40を繰り返したが、ただし、MgOの添加の直前に、10重量%の硝酸亜鉛(酸化物としての定義される最終生成物に基づいて計算)を酸/BOC含有スラリーに分散させた。 【0066】 実施例42 実施例41を繰り返したが、ただし、硝酸亜鉛の代わりに8重量%の硝酸セリウムおよび4重量%のバナジウム酸アンモニウムを添加した。 【0067】 実施例43 実施例40を繰り返したが、ただし、BOCの前処理中にアルミニウム塩を種として使用した。 全ての場合において、アニオン性粘土が製造された。 【0068】 実施例44 実施例40を繰り返したが、ただし、BOCの前処理中にアルミナゲルを種として使用した。 全生成物は本質的にアニオン性粘土から成っていた。 【0069】 実施例45 ベーマイトアルミナP3の市販物質(Condea製)を、水中でMgOと混合し、挽いた。 該混合物は、2.3のMg/Al金属モル比を有していた。 均質化されたスラリーの一部を、環境温度で一夜エージングした。 サンプルを120℃で乾燥した後のエージングされたスラリーのXRD分析は、何らかのハイドロタルサイトの存在を示した。 エージングされたスラリーをスプレー乾燥し、次いで、50
    0℃で2時間か焼した。 か焼された微小球を、65℃の水中で8時間再水和させた。 XRD分析は、微小球が、ハイドロタルサイトから成ることを示した。 さらに、該微小球は、FCCに関して添加剤として使用されるのに適する良好な耐磨耗性を有した。 【0070】 エージングされなかった、最初の均質化されたスラリーの他の部分をXRDによって分析すると、やはり何らかのハイドロタルサイトの存在が示された。 それをスプレー乾燥し、微小球をか焼した。 か焼された微小球を水中でスラリー化し、
    65℃で8時間エージングした。 再び、FCCにおける使用に適する良好な耐磨耗性を有する粒子が製造された。 【0071】 実施例46 ベーマイトアルミナP200の市販物質(Condea製)を、水中でMgOと混合し、コロイドミル中でせん断を伴って混合した。 混合物は、2.3のMg/Al
    金属モル比を有していた。 スラリーを3つの部分に分けた。 第1の部分はエージングすることなくスプレー乾燥された。 第2の部分は、室温で40時間エージングされた後、スプレー乾燥された。 第3の部分は、65℃一夜エージングされた後、スプレー乾燥された。 全3種類のサンプルを、スプレー乾燥の前にXRD分析によって調べた。 サンプルのいずれにも、測定可能な量のハイドロタルサイトは認められなかった。 スプレー乾燥された微小球の3つのサンプルを500℃で2時間か焼した後、65
    ℃の水中で8時間再水和させた。 XRD分析は、全3種類の最終サンプルが、先の実施例よりもかなり少ない量のハイドロタルサイトを有しており、耐磨耗性は非常に小さく、FCCにおける使用のために許容され得ないことを示した。 【0072】 実施例47 実施例40を繰り返したが、BOCの酸による前処理中、10重量%の結晶性ベーマイトの種を使用した。 XRDは、全てのサンプルにおいて、本質的にアニオン性粘土が製造されたことを示した。 【0073】 実施例48 実施例47を繰り返したが、結晶性ベーマイトの種の代わりにアルミナゲルの種を使用した。 全サンプルにおいて、本質的にアニオン性粘土が得られた。 【0074】 【図面の簡単な説明】 【図1】 図1は、本発明に従う成形体の概略図である。 【図2】 図2は、従来技術に従う成形体の概略図である。 【図3】 図3は、本発明に従う成形体を含む複合粒子の概略図である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 32/00 B01J 32/00 4G069 C02F 1/28 C02F 1/28 E 4G076 C04B 35/10 C04B 35/10 B 35/443 35/44 101 Fターム(参考) 4D012 BA01 CA20 CC14 CG01 4D024 AA01 AB04 AB14 BA06 BA12 BA13 BB05 BB06 4G030 AA07 AA13 AA14 AA16 AA19 BA19 BA34 CA01 GA32 GA33 HA05 4G031 AA03 AA07 AA09 AA11 AA13 AA29 BA19 BA27 CA01 GA15 GA16 4G066 AA16B AA20B AA64B BA20 BA25 BA26 BA38 CA23 DA04 DA08 FA03 FA14 FA22 FA27 FA28 4G069 AA01 AA08 BA01C BA10A BA10B BA10C BA38 BB05C BB06A BB06B BC10A BC10B BC10C BC16A BC16B BC16C CC07 FC02 4G076 AA02 AA18 AB02 AB22 AB30 AC01 AC06 BA38 BA45 DA01 DA25

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