ケイ酸塩イソシアネート

申请号 JP2011540215 申请日 2009-12-11 公开(公告)号 JP5860701B2 公开(公告)日 2016-02-16
申请人 ミノヴァ・インターナショナル・リミテッド; 发明人 オリヴァー・チソレク; オルガ・クリザノヴィッチ; ペトラ・サメク; トルステン・タツキ; エルンスト・アイゲマン; マルティン・フィッシャー;
摘要
权利要求

接着剤、コーティング又はモルタルとしての、 (i) 実質的に0%w/wの量を有する、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーであって、ここで「実質的に0%w/wの含水量」は、約400℃の温度で4〜5時間、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーをオーブン乾燥することによって得ることができる含水量である、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、ならびに (ii) イソシアネート を含む組成物の使用であって、 硬化反応を開始及び/又は完了させるために前記組成物に水が加えられ、 前記硬化反応は、前記水が加えられるまで、実質的に発生せず、ここで「硬化反応は、実質的に発生せず」は、50℃で1週間の保存後または22℃で10週間の保存後、前記組成物の固化が観察されないことを意味する、 使用。前記ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーが、0.02mm〜0.4mmの平均主要寸法を有する、請求項1に記載の使用。前記ケイ酸塩のパウダーのK2Oに対するSiO2の分子比が、0.5:1から4.1:1である、請求項1または2に記載の使用。前記ケイ酸塩のパウダーのNa2Oに対するSiO2の分子比が、0.5:1から4.4:1である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。前記イソシアネートが、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族または複素環式のイソシアネート、イソシアネート基を有する蒸留残滓、あるいはイソシアネートのプレポリマーである、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。前記イソシアネートがジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートである、請求項5に記載の使用。前記組成物が、 (i) 5〜40%w/wの、実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、 (ii) 5〜50%w/wのイソシアネート、 (iii) 0〜1%w/wの乳化剤/チキソトロピー剤、 (iv) 30〜90%w/wのフィラー、 (v) 0〜10%w/wの可塑剤、 (vi) 0〜3%w/wの触媒、 (vii) 0〜5%w/wの難燃剤、および (viii) 0〜10%w/wのゲル化剤 を含み、成分(i)〜(viii)の合計量が100%w/wである、請求項1から6のいずれか一項に記載の使用。前記ケイ酸塩のパウダーのK2Oに対するSiO2の分子比が、0.6:1から3.4:1である、請求項3に記載の使用。前記ケイ酸塩のパウダーのNa2Oに対するSiO2の分子比が、0.6:1から2.5:1である、請求項4に記載の使用。以下の工程: (i) i) 実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーであって、ここで「実質的に0%w/wの含水量」は、約400℃の温度で4〜5時間、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーをオーブン乾燥することによって得ることができる含水量である、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、ならびにii) イソシアネートを含む組成物を準備する工程と、 (ii) 組成物に水を加えることによって、組成物を硬化する工程と を含む、組成物を硬化するための方法。i) 実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーであって、ここで「実質的に0%w/wの含水量」は、約400℃の温度で4〜5時間、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーをオーブン乾燥することによって得ることができる含水量である、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、ならびにii) イソシアネートを含む組成物で充填されている、入口と出口とを有する中空のロックボルトを含む、充填されたロックボルト。前記ロックボルトの入口および出口が封止される、請求項11に記載のロックボルト。前記出口が弾性プラグで封止されている、請求項11または12に記載のロックボルト。前記ロックボルトの入口および出口が封止されて水の浸入を防ぐ、請求項12に記載のロックボルト。i) 実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーであって、ここで「実質的に0%w/wの含水量」は、約400℃の温度で4〜5時間、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーをオーブン乾燥することによって得ることができる含水量である、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、ならびにii) イソシアネートを含む組成物を含む、水を透過しない皮膜から形成されたロックボルトのカプセル。前記カプセルが水の供給源を含む、請求項15に記載のカプセル。前記水の供給源が、水を透過しない皮膜および/または1つ以上の水のカプセルから形成される区画である、請求項16に記載のカプセル。

说明书全文

本発明は、ケイ酸塩のパウダーとイソシアネートとを含む組成物に関する。

2成分のケイ酸塩イソシアネート系は、よく知られている。米国特許第3607794号(Conteki)には、イソシアネート基とアルカリ金属ケイ酸塩の溶液との化学反応に基づいた、このような系の形成が記載されている。これは、錯体反応を含む。

このような系の欠点は、2成分、アルカリ金属ケイ酸塩溶液とイソシアネートを、別々に保存し、使用時に混合しなければならないことである。

イソシアネートプレポリマーのシラン組成物による改質が、非発泡系(SPUR樹脂)を導くものとして知られている。しかしながら、これは時間がかかり、高価である。特に、シラン類は非常に高価であり、これがイソシアネートおよびプレポリマーに化学的に結合することによるプロセスは、実行することが困難である。

米国特許第5093416号

改善されたケイ酸塩イソシアネートが求められている。

本発明によると、 (i) 実質的に0%w/wの含水量を有する、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、および (ii) イソシアネート を含む組成物を提供する。

本発明によるケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーにおいて、水の質量による量は、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーの量に対する質量の割合である。ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムが実質的に0%w/wの含水量を有する組成物を提供することによって、ケイ酸塩とイソシアネートとの間の硬化反応を遅らせることができるか、使用時に組成物を適用できない程度まで硬化反応が進行する前に、使用場所まで組成物を輸送することができるくらい十分に遅く進行する。水を液体として、または大気湿度に曝すことによって加え、硬化反応を開始および/または完了させることができる。これは2つの別々の反応性液体成分を使用する先行技術の方法より単純であり、水は一般的に容易に利用可能であり、すぐに使用場所に輸送されるため、簡単である。

本発明の組成物は、多くの異なる用途のための、接着剤、コーティング、およびモルタルに好適である。

特に、実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムを提供することによって、ケイ酸塩とイソシアネートの間の硬化反応を、水を加えるまで実質的に発生から防ぐことができる。本発明の成分(i)の含水量は、成分(i)の質量の割合として定められる。いくつかの実施形態において、実質的に0%w/wの含水量は、保存に安定な組成物を提供するために十分に低い。例えば、これは約400℃の温度で4〜5時間、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーをオーブン乾燥することによって得ることができる含水量である。

いくつかの実施形態において、組成物は非発泡性である。本発明による非発泡性の組成物の利点は、知られているSPUR樹脂系よりも製造することが容易かつ安価であることである。さらなる利点は、組成物をより広い範囲の用途において使用することができることである。

いくつかの実施形態において、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダーは、イソシアネートと最初に混合して、水に曝露した場合に組成物の均一な硬化反応を実質的に可能にすることができるくらい十分に小さい粒子サイズを有する。このような実施形態の利点には、組成物が表面に容易に広がり、硬化反応の間に発生したCO2を組成物中に保持するという実質的に均一な特性を有する樹脂が得られるということを含む。当業者は、粒子サイズの好適な平均主要寸法を決定することができ、例えば0.02mm〜0.4mmの平均主要寸法を有する粒子を使用してもよい。

いくつかの実施形態において、ケイ酸塩のパウダー中のK2Oに対するSiO2のモル比は、0.5:1から4.1:1、例えば2.6:1〜4.1:1である。いくつかの実施形態において、ケイ酸塩のパウダー中のK2Oに対するSiO2のモル比は、0.6:1から3.4:1、例えば2.6:1〜3.4:1である。

いくつかの実施形態において、ケイ酸塩パウダー中のNa2Oに対するSiO2のモル比は、0.5:1から4.1:1、例えば1.6:1〜4.4:1である。いくつかの実施形態において、ケイ酸塩パウダー中のNa2Oに対するSiO2のモル比は、0.6:1から2.5:1、例えば1.6:1〜2.5:1である。いくつかの実施形態において、規定された比はモル比であってもよい。

いくつかの実施形態において、イソシアネートは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族(つまり芳香族基を有する脂肪族化合物)、芳香族または複素環式のイソシアネート、イソシアネート基を有する蒸留残滓(つまり蒸留することができない高原子価物質)、あるいはイソシアネートプレポリマーである。本発明において使用されるイソシアネートは、意図される組成物の使用によって一部決定される。一般的に、任意の知られているイソシアネートを本発明において使用してもよい。当業者は、好適なイソシアネートを決定することができる。いくつかの実施形態において、イソシアネートは、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート(MDI)である。いくつかの実施形態において、MDIは、MDIプレポリマー(つまり、前もって反応して減った数のNCO基を有するMDI)またはポリマーのMDIである。いくつかの実施形態において、イソシアネートはパウダーである。

いくつかの実施形態において、組成物は以下: (i) 5〜40%w/w、好ましくは5〜20%w/wの、実質的に0%w/wの含水量を有するケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムのパウダー、 (ii) 5〜50%w/wのイソシアネート、 (iii) 0〜1%w/wの乳化剤/チキソトロピー剤(thixotropic agent)、 (iv) 30〜90%w/w、好ましくは30〜70%w/wのフィラー、 (v) 0〜10%w/wの可塑剤、 (vi) 0〜3%w/wの触媒、 (vii) 0〜5%w/wの難燃剤、および (viii) 0〜10%w/wのゲル化剤 を含むことができ、ここで、成分(i)〜(viii)の合計量は100%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物は、これらの成分から本質的になってもよい。用語「から本質的になる」は、任意の追加成分が、組成物の、引張り強度、曲げ強度、接着および/またはコーティング特性に十分影響しない量で存在することを意味するために使用される。

本発明による組成物において、それぞれの成分の質量による量は、組成物の質量による割合である。いくつかの実施形態において、フィラーは不活性な物質であってもよく、組成物の成分(i)および(ii)と反応しない。フィラーの種類および/または使用されるフィラーの量は、どのように組成物を使用するかに応じて選択されてもよい。例えば、より多くのフィラーを使用して、より壊れやすい樹脂を提供することができ、または、より少ないフィラーを使用して、より柔軟な樹脂を提供することができる。フィラーの種類および/または使用されるフィラーの量は、当業者によって容易に決定されてもよく、例えば、フィラーはAl(OH)3(例えばパウダーとして)、Al2O3、AlO(OH)、砂(例えばケイ砂)、砂岩石灰岩、CaCO3および/または石英のパウダーであってもよい。いくつかの実施形態において、石英のパウダーの粒の範囲は、0〜0.5mmである。いくつかの実施形態において、好適な石英のパウダーは、Euroquarz GmbHによって販売されているSilimix 260である。

いくつかの実施形態において、乳化剤/チキソトロピー剤は、組成物を安定化させおよび/または増粘する不活性な物質であってもよい。使用される乳化剤/チキソトロピー剤の種類および/または量は、どのように組成物を使用するかに依存し、当業者によって容易に決定されてもよく、例えば、乳化剤/チキソトロピー剤は、WackerによってHDKの商標名で販売されているもの(他のHDK種を使用することができる)または水素化ヒマシ油などの焼成シリカであってもよい。

いくつかの実施形態において、可塑剤は、使用される組成物に適切な塑性特性を提供するために選択される。使用される可塑剤の量は、いくつかの実施形態において、0から5%w/wであってもよい。例えば、使用される可塑剤の量および/種類は、どのように組成物を使用するかに依存して選択され得る。例えば、より少ない可塑剤を使用して、より壊れやすい樹脂を提供することができ、または、より多い可塑剤を使用して、より柔軟な樹脂を提供することができる。使用される可塑剤の量および/または種類は、当業者によって容易に決定されてもよく、例えば、可塑剤は、アジピン酸ジエチルヘキシル(DEHA)、リン酸トリエチル(TEP)、ジグリコール酢酸ブチル(BDGA)、リン酸トリス(2-クロロプロピル)(TCPP)、マロン酸ジエチルなどの二塩基のエステル(DBE)、カルボン酸のエステルおよび/または脂肪酸エステルであってもよい。

いくつかの実施形態において、使用される難燃剤の量および/または種類は、組成物の用途に依存する。いくつかの実施形態において、十分な量のフィラーが存在する場合、フィラーが組成物の燃焼を抑制するため、難燃剤は必要でなくてもよい。より少ないフィラーを有する柔軟な樹脂にとって、難燃剤が必要であってもよい。使用される難燃剤の量および/または種類は、当業者によって容易に決定されてもよい。いくつかの実施形態において、難燃剤および可塑剤は同じ物質であってもよく、このような物質の例には、メチルホスホン酸ジメチル(DMMP)およびリン酸トリエチル(TEP)が含まれる。

いくつかの実施形態において、組成物は触媒を含んでもよい。触媒は、ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムとイソシアネートとの間の反応に触媒作用を及ぼすことを助けることができる。使用される触媒の量および/または種類は、当業者によって容易に決定されてもよい。いくつかの実施形態において、触媒は、0〜3%w/wの量で存在してもよい。いくつかの実施形態において、触媒は、0〜1%w/wの量で存在してもよい。いくつかの実施形態において、触媒は、2,2’-ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)である。

いくつかの実施形態において、組成物はゲル化剤を含んでもよい。ゲル化剤は、硬化した組成物の初期の粘度を増加することを助けることができ、同様に硬化を加速することができる。これは、組成物のロックボルトの用途において有用であり得る。好適なゲル化剤は、二官能性オルガノシラン(例えば3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン)および/またはグリセロールの酢酸エステル、例えばモノアセチン、ジアセチンまたはトリアセチンである。

いくつかの実施形態において、組成物は、成分(ix) 0〜1%w/wの防湿剤をさらに含んでもよい。好適な防湿剤は、フュームドシリカである。組成物が防湿剤を含む場合、成分(i)〜(ix)の全量が100%w/wである。いくつかの実施形態において、組成物は、成分(i)〜(ix)から本質的になってもよい。いくつかの実施形態において、組成物は、成分(i)〜(viii)または成分(i)〜(ix)からなってもよい。

樹脂を形成するための化学反応が完了した後、形成した樹脂は、改善された接着強度を有する。特に、湿潤表面へのより優れた接着強度が達成され得る。これは、任意の表面の水が樹脂に含まれるからである。対照的に、先行技術のケイ酸塩系において、表面の水は系に吸収されず、代わりにこのような系の反応はさらなる表面の水を発生し得る。これは、系が水性であるため、樹脂を形成する反応に必要とされるよりも過剰に系に水が存在するためである。樹脂の形成において、この過剰な水は、樹脂の表面に押出される。この過剰な水は、それが表面に存在するため、樹脂の接着特性にさらに逆の影響を与え得る。したがって、先行技術の系を湿潤表面に接着することは困難である。

樹脂の特性、壊れやすいまたは柔軟な製品が必要とされるかは、対処することが容易である。形成した樹脂は、容易に燃えない無機の成分を含んでもよいため、難燃性の樹脂を製造することも容易である。樹脂は有機-無機系であり、2つの非常に安定な化学構造、ケイ酸塩系および尿素系を一緒に縮合する。この物理的な強度は、接着特性に有益な影響を与え得る。

本発明によると、ロックボルトが本発明による組成物で充填された、入口と出口を有する中空のロックボルトを含む、充填されたロックボルトが提供される。

いくつかの実施形態において、ロックボルトの入口と出口は封止され、例えば水の浸入を防ぐために封止される。出口は、除去可能なキャップによって封止されてもよい。入口は、入口と本発明による組成物との間に、実質的に水密性の封止を提供する弾性プラグによって封止されてもよい。弾性プラグは、場合によって球形であってもよく、中空のロックボルトの内径と実質的に同じ直径を有してもよい。弾性プラグは、中空のロックボルト中で移動可能であってもよい。

本発明によると、水を透過しない皮膜から形成され、本発明による組成物および任意で水の供給源を含む、ロックボルトのカプセルをさらに提供する。

いくつかの実施形態において、本発明によるカプセルは、水を透過しない皮膜から形成される区画内に、水の供給源を含んでもよい。代わりに、水の供給源は、1つまたは複数の水のカプセル、例えば水を含むプラスチックまたはガラスのカプセルを含む。

本発明によると、上記の組成物を調製するための方法を提供し、この方法は、以下の工程: (i) ケイ酸カリウムおよび/またはケイ酸ナトリウムを乾燥して、0〜30%w/wの含水量を有するケイ酸塩のパウダーを形成する工程、および (ii) ケイ酸塩のパウダーをイソシアネートと混合する工程 を含む。

いくつかの実施形態において、乾燥工程は、噴霧乾燥および/またはオーブン中の乾燥を含んでもよい。いくつかの実施形態において、ケイ酸塩はパウダーである。

本発明によると、上記の組成物を硬化するための方法をさらに提供し、この方法は、以下の工程: (i) 上記の組成物を準備する工程、および (ii) 組成物に水を加えることによって、組成物を硬化する工程 を含む。

水を、大気湿度への曝露を通して、または液体として(例えば湿潤表面に組成物を適用することによって)加えてもよい。

本発明は、添付の以下の図によって例示され、これは請求された発明の範囲を制限することを意図しない。

本発明による充填されたロックボルトの断面の概略図を示す。

ロックボルトのカプセルの断面の概略図を示す。

図1に示された、充填されたロックボルト10は、掘られたロックの穴(示されていない)への挿入のための遠位末端20および近位末端30を有する。ロックボルト10は、圧延鋼材から形成された本体40を有する。本体40は、その遠位末端20において先細になって出口50を形成する。本体40は、その近位末端30において入口60を有する。本体40は、本発明による組成物80で充填され、入口60は弾性プラグ70でブロックされ、出口50はキャップ90でブロックされる。弾性プラグ70は、ゴムのボールの形態であってもよい。

本発明による充填されたロックボルト10を調製するために、以下の工程を行う: (i) 出口50をキャップ90でブロックする工程; (ii) 本発明による組成物を空の中空のロックボルトにポンプで注入する工程; および (iii) 入口60を弾性プラグ70でブロックする工程。

本発明による充填されたロックボルト10を使用するために、以下の方法の工程を行う: 坑内またはトンネル内にロックの穴を掘る工程、 充填されたロックボルト10をロックの穴に挿入する工程、 アダプター(示されていない)を、充填されたロックボルト10の近位末端30に適用して、入口60に密閉的にはめ込む工程、および 水圧(約100bar)を、アダプターを通して弾性プラグ70に適用して、本発明による組成物80を、中空のボルトを通してロックの穴に押し付ける工程。水圧を適用する工程において、キャップ90を出口50から締め出す。弾性プラグ70は、水圧と本発明による組成物80との間の実質的な封止として作用する。弾性プラグ70は出口50から押出されるには大きすぎるため、水圧に対して出口50を封止する。本発明による組成物はロックの穴を充填し、少なくとも部分的にボルトをカプセル化し、ロックの穴の中に存在する水とすぐに反応し(例えば周囲湿度による)、これはロックの穴および中空のボルトの周りの組成物の硬化および固化をもたらす。

本発明による充填されたロックボルト10を使用する方法の試験を、34mmの直径を有する湿潤したロックの穴で行った。試験で使用した充填されたロックボルト10は、32mmのボルト径および600mmの長さ(ロックの穴の長さと実質的に同じ)を有した。使用した組成物を、以下の実施例8に記載した通りに調製した。第一の試験は268kNの引張強度をもたらし、第二の試験は271kNを示し、さらに第二の試験においてボルトは破壊した。

図2に示したロックボルトのカプセル100は、水を透過しない皮膜から形成された本体110を有する。本体110は、本発明による組成物120および水のカプセル130のための容器を形成する。水のカプセル130は、水で満たされたプラスチックのカプセルの形態である。水のカプセル130の代替として、ロックボルトのカプセル100は、水で満たされたチャンバーを有してもよい。水のカプセル130のさらなる代替として、ロックボルトのカプセル100が高湿度環境において使用される場合、カプセル100は、水のカプセル130を含まず、環境中の周囲湿度を使用して本発明による組成物を硬化してもよい。

本発明によるロックボルトのカプセル100を使用するために、以下の方法の工程を行う: 坑内またはトンネル内にロックの穴を掘る工程、 1つ以上のロックボルトのカプセル100をロックの穴に挿入する工程、 ロックボルトを、カプセルを含むロックの穴に回転し、ロックボルトがカプセルの本体100を崩壊し、本発明による組成物がロックの穴と少なくとも部分的にカプセル化されたボルトを充填し、水のカプセル130および/またはロックの穴の中の水とすぐに反応し、ロックの穴および中空のボルトの周りの組成物の硬化および固化をもたらす。

本発明は以下の実施例によって例示され、これは本出願の範囲または請求項の範囲を制限することを意図していない。

(実施例1) Portil A(Cognis)のサンプルを噴霧乾燥し、その後オーブンで乾燥して、実質的に0%w/wの含水量を有するようにした。

ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 60%w/wの水酸化アルミニウム、ケイ砂およびCaCO3 8%w/wのCognisからのPortil A(商標) 0.5%w/wのWackerからのHDK(商標) 30%w/wのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートプレポリマー 1.5%w/wのTEP/TCPP を混合することによって調製した。

水(4g、つまり4%w/w)を組成物に加えて樹脂を形成した。30分後の樹脂の接着強度(DIN EN 1542によって試験した)は、>1MPaであった。

(実施例2) 水ガラス(つまりケイ酸ナトリウム)のサンプルを噴霧乾燥し、その後オーブンで乾燥して、実質的に0%w/wの含水量を有するようにした。

ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 50%w/wのSilimix 260(Euroquarz GmbH) 30%w/wの水ガラスのパウダー 19.7%w/wのポリマーのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート 0.3%w/wの2,2’-ジモルホリノジエチルエーテル を混合することによって調製した。

水を、組成物の全質量の10%w/wに対して、0.5%w/wの量で組成物に加えた。得られた発泡していない物質の圧縮強度(ISO 604で試験した)は、30MPaであった。

(実施例3) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 90%w/wのSilimix 260(Euroquarz GmbH) 10%w/wの、20%w/wの含水量を有するPortil A(Cognis) を混合することによって調製して、パウダーを形成した。

その後、このパウダーを、1部の水に対して10部のパウダーの比で水と混合した。この混合物に、1部の液体のポリマーのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートを加えた。得られた発泡していない物質の曲げ強度(ISO 178で試験した)は、22MPaであった。

しかしながら、このような含水量を有する組成物は、保存に安定ではないことがその後に分かった。したがって、この実施例は、比較例である。

(実施例4) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 55%w/wのSilimix 260(砂タイプ) 15%w/wのPortil 29.5%w/wのイソシアネート(ElastogranからのLupranat M20S) 0.5%w/wのDMDEE(2,2-ジモルホリノジエチルエーテル) から以下の通りに調製した。

Portilを400℃で4〜5時間乾燥して、ほぼ0%w/wの含水量を有するようにした。その後、Silimix、Portilおよびイソシアネートの成分を上に示した割合で一緒に加え、1分あたり3000回転で、60秒間クローズドカップで攪拌した。

保存の加速試験を、得られた組成物に行った。50℃における1週間後(これは22℃における10週間の保存と同様である)、固化は観察されなかった。組成物を硬化するために十分な水と混合した後、得られた発泡していない物質の曲げ強度(ISO 178で試験した)は、20MPaを超えた。

この実施例を、85%w/wのElastogranからのLupranat M20Sと、15%w/wの、メチルホスホン酸ジメチル(DMMP)、リン酸トリエチル(TEP)、ジグリコール酢酸ブチル(BDGA)および二塩基のエステル(DBE)のうちの1つとを含むイソシアネート成分を使用して繰り返した。同様の結果を、それぞれの組成物で得た。

(実施例5) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 55質量部のSilimix 260(砂タイプ) 15質量部のPortil 7.5質量部のアジピン酸ジエチルヘキシル(DOA) 29.5質量部のイソシアネート(ElastogranからのLupranat M20S) 0.5質量部のDMDEE(2,2-ジモルホリノジエチルエーテル) から以下の通りに調製した。

Portilを400℃で4〜5時間乾燥して、ほぼ0%w/wの含水量を有するようにした。その後、他の成分を上に示した割合で一緒に加え、1分あたり3000回転で、60秒間クローズドカップで攪拌した。

保存の加速試験を、得られた組成物に行った。50℃における1週間後(これは22℃における10週間の保存と同様である)、固化は観察されなかった。組成物を硬化するために十分な水と混合した後、得られた発泡していない物質の曲げ強度(ISO 178で試験した)は、20MPaを超えた。

(実施例6) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 50質量部のSilimix 260(砂タイプ) 15質量部のPortil 7.5質量部のトリアセチン 29.5質量部のイソシアネート(ElastogranからのLupranat M20S) 0.5質量部のDMDEE(2,2-ジモルホリノジエチルエーテル) から以下の通りに調製した。

Portilを400℃で4〜5時間乾燥して、ほぼ0%w/wの含水量を有するようにした。その後、他の成分を上に示した割合で一緒に加え、1分あたり3000回転で、60秒間クローズドカップで攪拌した。

保存の加速試験を、得られた組成物に行った。50℃における1週間後(これは22℃における10週間の保存と同様である)、固化は観察されなかった。組成物を硬化するために十分な水と混合した後、得られた発泡していない物質の曲げ強度(ISO 178で試験した)は、20MPaを超えた。

(実施例7) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 55%w/wのSilimix 260(砂タイプ) 15%w/wのPortil 29.5%w/wのイソシアネート(ElastogranからのLupranat M200R) 0.5%w/wのDMDEE(2,2-ジモルホリノジエチルエーテル) から以下の通りに調製した。

Portilを400℃で4〜5時間乾燥して、ほぼ0%w/wの含水量を有するようにした。その後、Silimix、Portilおよびイソシアネートの成分を上に示した割合で一緒に加え、1分あたり3000回転で、60秒間クローズドカップで攪拌した。

保存の加速試験を、得られた組成物に行った。50℃における1週間後(これは22℃における10週間の保存と同様である)、固化は観察されなかった。組成物を硬化するために十分な水と混合した後、得られた発泡していない物質の曲げ強度(ISO 178で試験した)は、20MPaを超えた。

(実施例8) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下のイソシアネート成分: 81%w/wのプレポリマー(NCO含有量 29%) 15%w/wのジグリコール酢酸ブチル 3%w/wのDynasylan Glymo(3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランを含む) 0.5%w/wのマロン酸ジエチル 0.5%w/wのDMDEE(2,2-ジモルホリノジエチルエーテル) を最初に混合することによって調製した。

その後、ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下: 20w/w%の、上で調製したイソシアネート組成物 20w/w%の、約0%の含水量を有するメタケイ酸ナトリウム 0.1w/w%のHDK H18(Wackerからのフュームドシリカ) 59.9w/w%のSilimix 260 を混合することによって調製した。

メタケイ酸ナトリウムを上に記載した通りに調製して、ほぼ0%w/wの含水量を有するようにした。組成物を、本発明による充填されたロックボルトに、上に記載した通りに使用して、その後、その引張強度を測定し、34mmの坑内径および600mmの長さで、268kNおよび271kNであることが分かった。

(比較例1) ケイ酸塩イソシアネートの樹脂形成組成物を、以下の成分: 80%w/wのSilimix 260(Euroquarz GmbH) 19.7%w/wのポリマーのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート 0.3%w/wの2,2’-ジモルホリノジエチルエーテル を混合することによって調製した。

水を、組成物の全質量の10%w/wに対して、0.5%w/wの量で組成物に加えた。組成物は発泡した。

(比較例2) 樹脂形成組成物を、Silimix 260(Euroquarz GmbH)のパウダーを1部の水に対して10部のパウダーの比で水と混合することによって調製した。この混合物に対して、1部の液体のポリマーのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートを加えた。組成物は発泡した。

(比較例3) 組成物を、以下の成分: 68%w/wのAl(OH)3、Al2O3、AlO(OH)、砂、砂岩、石灰岩およびCaCO3 0.5%w/wのHDK 30%w/wのジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートのプレポリマー 1.5%w/wのTEP/TCPP を混合することによって調製した。

水(4g、つまり4%w/w)を組成物に加え、30分後の発泡した生成物の接着強度(DIN EN 1542によって試験した)は、<0.5MPaであった。

10 充填されたロックボルト 20 遠位末端 30 近位末端 40 本体 50 出口 60 入口 70 弾性プラグ 80 本発明による組成物 90 キャップ 100 ロックボルトのカプセル 110 本体 120 本発明による組成物 130 水のカプセル

QQ群二维码
意见反馈