Hardened material of cement

申请号 JP30384691 申请日 1991-10-24 公开(公告)号 JPH05117001A 公开(公告)日 1993-05-14
申请人 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd; Chuzo Kato; 忠蔵 加藤; 石原産業株式会社; 发明人 KATO CHUZO;
摘要 PURPOSE: To obtain a hardened material of cement having excellent mechanical strength by blending iron clay with cement and a water-absorptive polymer including water required for hardening the iron clay and the cement and compression molding the blended material.
CONSTITUTION: 100 pts.wt. cement (e.g. Portland cement) is blended with 5-150 pts.wt. based on dried powder of mixed powder (iron clay) consisting essentially of gypsum produced as a by-product in a plant for producing pigment of titanium dioxide with sulfuric acid method and blended with a water-absorptive polymer (e.g. PQ polymer) containing such as amount of water as to be required in hydration reaction of cement and iron clay as inclusion water. In the case, a required amount of water for hardening may be previously absorbed in the water absorbing polymer. The prepared mixture is molded into a desired shape by a vacuum degassing extruder and cured for about two weeks to give a hardened material of cement having excellent mechanical strength such as compression strength and flexural strength. The hardened material may be optionally mixed with a magnetic material, an electrically-conductive material and a ferroelectric material.
COPYRIGHT: (C)1993,JPO&Japio
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 セッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末とセメントと構造内に水を包接する吸水性ポリマーとを混合して或いは更に加圧成形して製造されるセメント硬化体。
  • 【請求項2】 セッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末とセメントと構造内に水を包接する吸水性ポリマーと磁性材料、導電性材料及び強誘電材料の少なくとも一種とを混合して或いは更に加圧成形して製造されるセメント硬化体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、硫酸法二酸化チタン顔料の製造工場で副生するセッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末(アイアンクレーと略称する)の有効利用法に関する。 本発明では、このアイアンクレーをセメント及び構造内にを包接する吸水性ポリマーと混合し、加圧成形してセメント硬化体とするものである。 本発明のセメント硬化体は、一般のコンクリート、セメントモルタルに比べて圧縮強度、曲げ強度等に優れているで外壁材、内壁材、屋根材等の各種の建築材料として有用なものである。 また、本発明のセメント硬化体は、磁性材料、導電性材料、強誘電材料などを配合することにより、帯電防止材、電波吸収材、磁性材、強強誘電材などの機能性材料として幅広く利用することができるものである。

    【0002】

    【従来の技術】硫酸法二酸化チタン顔料の製造工場では、イルメナイトなどのチタン鉱石を硫酸で蒸解してチタニル硫酸とし、これを加水分解して二酸化チタンを採取した後に廃硫酸が多量発生する。 この廃硫酸は、炭酸カルシウムなどのアルカリで中和処理されてアイアンクレーと称される、セッコウ及び、酸化鉄を主成分とする混合物粉末として回収されるのが普通である。 このアイアンクレーの有効利用法は従来から研究されているものの、未だ大量のアイアンクレーを有効に、且つ大量に利用する方法は確立されていないのが現状である。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】本発明者は、アイアンクレーの有効利用法について種々研究し、コンクリートやセメントモルタルの製造の際に骨材として使用される砂や砂利の代わりにアイアンクレーを使用することに着目し研究した。 従来のコンクリートやセメントモルタルの製造では、セメント、骨材、水を均一に混練する際、
    良好な流動性を保持するためにセメントの水和に必要な量の水よりはるかに多量の水を必要とする。 この従来法にしたがってセメント、アイアンクレー、水を均一に混練し、養生、硬化させたところ、水和に必要な理論量以外の水は、結局硬化には作用しないで蒸発してしまうためか、気泡による孔が生じ、得られたセメント硬化体は、機械的強度が低下し、さらに耐久性も劣るものであり、アイアンクレーの有効活用が困難であった。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術の問題点を解決すべく引続き研究した結果、セメントをその水和反応に必要な反応理論量の水だけで硬化できれば、機械的強度、耐久性などの機械的強度の優れたセメント硬化体が得られるのでは、との知見を得た。 この知見に基づき更に幅広く検討して、セメント及びアイアンクレー中の半水セッコウの水和反応に必要な反応理論量の水を構造内に包接させた吸水性ポリマーとアイアンクレー及びセメントを混合し、必要に応じ更に加圧成形することにより、アイアンクレー中に含まれているセッコウ成分の硬化反応をも利用することになり、圧縮強度、
    曲げ強度等に優れたセメント硬化体とすることができたのである。

    【0005】すなわち本発明は、セッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末とセメントと構造内に水を包接する吸水性ポリマーとを混合して或いは更に加圧成形して製造されるセメント硬化体に関するものである。

    【0006】セッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末とは、硫酸法二酸化チタン顔料の製造工場でイルメナイトなどのチタン鉱石を硫酸で蒸解してチタニル硫酸とし、これを加水分解して二酸化チタンを採取した後の廃硫酸を炭酸カルシウムなどのアルカリで中和処理して得られるものであり、本明細書でアイアンクレーと略称しているものである。 本発明においては、このアイアンクレーの他にもセッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末であればいずれも使用することができる。 アイアンクレーの化学分析値(重量%)の一例を示すと次の表の通りであるが、普通、アイアンクレーは、CaOとして10〜30重量%、SO 3として15〜35重量%、
    Fe 23として15〜30重量%含有している。

    【0007】

    【0008】アイアンクレーは、そのpHが約7の中性物質であり、セメント硬化体の骨材として使用しても無害なものであり、むしろ好ましいものであることが分かった。 アイアンクレーは、使用に際して予め乾燥しておくのが望ましく、特に150℃付近の温度で加熱或いは焼成してセッコウ成分を半水又は無水セッコウとしておくのが望ましい。 このように乾燥、加熱或いは焼成して得られるアイアンクレーは、流動性のよい粉末であり、
    硬化に必要な理論量の水を包接した後記する吸水性ポリマー粉末と均一に混合することができる。 加熱或いは焼成したアイアンクレー粉末に含まれている半水又は無水セッコウは、加圧成形時に吸水性ポリマーから放出される水により容易に固化し、時間を要するセメントの水和反応において、硬化体の成形性の保持、変形の防止等の点で効果がある。 すなわち、アイアンクレーを混合せずにセメントを硬化、成形させると軟らかく、変形し易いものとなるが、アイアンクレーが存在するとその中の半水又は無水セッコウが形状保持剤としての役割を果たすことが判明したのである。 なお、アイアンクレーの一部をカオリナイト、ハロイサイト、イライト、アタパルジャイト、各種のスメクタイト等の通常の粘土で置き換えることもできる。

    【0009】本発明において使用するセメントとしては、普通・早強・超早強等の各種のポルトランドセメント、これらのセメントにフライアッシュや高炉スラグなどを混合した各種の混合セメント等がある。

    【0010】本発明においては、セメント硬化用の水として吸水性ポリマーに含有させた水和反応に必要な理論量の水を用いるので強度、耐久性等の優れたセメント成形体が得られる。 また、本発明においては、アイアンクレーとセメントと水和に必要な理論量以上の水を構造内に包接する吸水性ポリマーとを混合し、その後の加圧成形をしない場合は軽量のセメント成形体とすることができる。 この場合、発泡材の配合も有効である。

    【0011】本発明で用いられる吸水性ポリマーは、パルプや吸収紙などの天然物、橋かけポリビニールアルコール、橋かけポリオキシエチレン等の親水性ポリマー、
    デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系等の高吸水性ポリマー等各種のものを使用することができる。 高吸水性ポリマーの市販品としては、PQポリマー(商品名、大阪有機化学)、アラソープ(商品名、荒川化学)、ワンダーゲル(商品名、花王)、サンウェト(商品名、三洋化成)、スミカゲル(商品名、住友化学)、
    アクアキープ(商品名、製鉄化学)、アクアリック(商品名、日本触媒化学)、ドライテク(Drytech、
    商品名、ダウケミカル)、ヲーターロック(Water
    Lock、商品名、グラインプロセシング)、アキュアロン(Aqualon、商品名、ハーキュレス)、フェーバー(Favor、商品名、ストックハウゼン)、
    ルキュアソート(Luquasort、商品名、BAS
    F)等があり、いずれも使用することができる。 これらの中でもPQポリマーは、ポリアクリル酸ナトリウムを製造する際、無機物質で特殊処理を施したものであり、
    50倍重量の水を吸水しても、さらさらしたドライ粉末状を呈するものであり、好ましいものである。 すなわち、PQポリマーは、水和反応に必要な理論量の水を吸水した後であっても水を構造内に包接して独立した微粒ドライ状を呈する吸水ポリマーであり、このものは、セメント及びアイアンクレーと粉末の状態のままで簡単に混合することができ、押し出し或いはプレス等の加圧成形により簡単に含有水が放出されるので、硬化体の製造に最も適しているものである。 PQポリマー以外の吸水ポリマーの場合は、50倍重量の水を吸水させるとべっとりしてさらさらしたドライ粉末状態にはならず、混合が困難となり、吸水量を少なくする必要がある。 なお、
    このPQポリマーに水を包接させた時の粒径は、PQポリマーの粒径と吸水される水の量により、0.03〜
    5.0mmの範囲で自由に調節することができるので、
    セメント、アイアンクレーとの混合時の作業条件に合わせて適宜粒径を選択することができる。

    【0012】セメントとアイアンクレーの配合割合は、
    セメント100重量部に対してアイアンクレーを乾燥粉末基準で5〜150重量部、望ましくは10〜100重量部である。 この範囲の量よりアイアンクレーが少な過ぎると初期の硬化性が劣り、また多過ぎると耐圧強度、
    引張強度が弱くなるので実用的には好ましくない。

    【0013】吸水性ポリマーの使用量は、少なくともセメントとアイアンクレーの水和反応に必要な理論量の水を吸水するのに必要な量である。 なお、アイアンクレーの単なる乾燥粉末のように、その中のセッコウ成分が2
    水セッコウの状態のものを使用する場合は、セメントの水和に必要な水量を吸水するのに必要な量の吸水性ポリマーを使用する。

    【0014】本発明のセメント成形品においては、セメントとアイアンクレーと吸水性ポリマーとの混合の際に、必要に応じて磁性材料、導電性材料、強誘電材料などを配合することにより、帯電防止材、電波吸収材、磁性材、強強誘電材などの機能性材料として、例えば、電波吸収成形体、クリーンルーム用の壁材、床材として幅広く利用することができる。 磁性材料としては、Fe 2
    3 、Fe 34 、各種のフェライト、Fe、Ni、C
    o、CrO 2などの粉末、導電性材料としては、カーボン、Cr、Ni、Fe、Al、Si、Sn、Sb含有S
    nO 2層を被覆したTiO 2などの各種、各形状の粉末、強誘電材料としては、BaTiO 3 、PbTi
    3 、SrTiO 3などの粉末を挙げることができる。
    磁性材料、導電性材料、強誘電材料などは、セメントに対して、0.1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で配合するのが良い。

    【0015】

    【実施例】

    実施例1 硫酸法二酸化チタン製造工場から副生するアイアンクレーを150℃で30分間焼成して、セッコウ、酸化鉄及び二酸化チタンを主成分とする混合物粉末(CaOとして19.8重量%、SO 3として21.6重量%、Fe
    23として22.5重量%、TiO 2として15.8
    重量%含有)を得た。 一方、高吸水性ポリマーとして、
    PQポリマーBL100(商品名、ポリアクリル酸ナトリウム系、大阪有機化学製)を用い、予めセメント及びアイアンクレーの硬化に必要な理論量の水を添加、攪拌、混合して、水をPQポリマーの構造内に包接させて、ドライ状を示す粉末を得た。 この時の水の添加量はPQポリマーの約50倍重量とした。 上記のセッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末と水を構造内に包接させたPQポリマー粉末を下記に示す割合(重量比)でセメントと混合した。 この混合は容易に均一に行うことができた。 セメント:アイアンクレー:含水PQポリマー =100:20:20.4(水:PQポリマー=20:
    0.4) 得られた混合物を真空脱気押し出し機で縦300mm、
    横50mm、厚さ10mmの板状に成形した後、14日間20℃で室内養生した。 このようにして得られた成形板の圧縮強度は510Kg/cm 2 、曲げ強度は162
    Kg/cm 2で、通常のセメントモルタル板より優れていた。

    【0016】実施例2 上記実施例1において、各成分の混合割合を下記のようにして混合物を得た。 セメント:アイアンクレー:含水PQポリマー =100:40:23(水:PQポリマー=22.5:
    0.5) この混合物をプレスに入れ、120Kg/cm 2の圧を加えて、直径30mm、高さ30mmの円柱状に成形した後、14日間20℃で室内養生した。 このようにして得られた成形体の圧縮強度は450Kg/cm 2であった。

    【0017】実施例3 上記実施例1において、高吸水性ポリマーとして、ポイズ(商品名、花王製)を用い、各成分の混合割合を下記のようにして混合物を得た。 なお、この場合は含水状態のポイズを粉状にするため、ポイズの量を増やし、約1
    3倍重量の水を加えた。 セメント:アイアンクレー:含水ポイズ =100:30:23(水:ポイズ=21.4:1.
    6) 得られた混合物を真空脱気押し出し機で縦300mm、
    横50mm、厚さ10mmの板状に成形した後、14日間20℃で室内養生した。 このようにして得られた成形板の圧縮強度は470Kg/cm 2 、曲げ強度は118
    Kg/cm 2であった。

    【0018】実施例4 実施例2において、各成分を下記の割合で混合すること以外は同様に処理して成形体を得た。 セメント:アイアンクレー:含水PQポリマー =100:100:28.5(水:PQポリマー=2
    7.9:0.6) 得られた成形体の圧縮強度は390Kg/cm 2であった。

    【0019】実施例5 実施例1において、セメント、アイアンクレー及びPQ
    ポリマーに更にγ−Fe 23粉末を添加し、下記の割合で混合すること以外は同様に処理して成形板を得た。 セメント:アイアンクレー:γ−Fe 23 :含水PQ
    ポリマー =100:10:10:20.4(水:PQポリマー=
    20:0.4) 得られた成形板の圧縮強度は490Kg/cm 2 、曲げ強度は148Kg/cm 2 、保磁力は450Oeであった。

    【0020】実施例6 実施例5において、γ−Fe 23粉末に代えてコバルト処理したγ−Fe 23を用いること以外は同様に処理して成形板を得た。 得られた成形板の圧縮強度は48
    5Kg/cm 2 、曲げ強度は140Kg/cm 2 、保磁力は690Oeであった。

    【0021】実施例7 実施例5において、γ−Fe 23粉末に代えて導電性フィラーとしてSb含有SnO 2層を被覆した針状Ti
    2 (FT−1000、商品名、石原産業製)を用い、
    下記の割合で混合すること以外は同様に処理して成形板を得た。 セメント:アイアンクレー:FT−1000:含水PQ
    ポリマー =100:10:20:20.4(水:PQポリマー=
    20:0.4) 得られた成形板の圧縮強度は445Kg/cm 2 、曲げ強度は110Kg/cm 2 、抵抗率は0.15オーム・
    cmであった。

    【0022】

    【発明の効果】本発明では、次のような効果がもたられる。 (1)大量に副生するアイアンクレーのようなセッコウ及び酸化鉄を主成分とする混合物粉末を有効に利用することができる。 (2)アイアンクレーのようなセッコウ成分を含む混合物粉末をセメントに配合することにより、該セッコウ成分を早期の固化剤として利用することができるので、セメントのみの場合には軟らかく、変形し易い硬化体が生成すると言う欠点を解消することができる。 (3)吸水性ポリマーに含有させた包接水を利用することにより、水和に必要な理論量の水だけで硬化させることができる。 そのため、従来のセメントモルタル、コンクリート製品より優れた機械的強度を持つセメント硬化体が得られる。 (4)吸水性ポリマーに10〜50倍重量の水を添加した混合物は、さらさらの粉末状でセメントその他の添加粉末と粉状で混合できる。 また、硬化に必要な理論量の水のみを使用できるので、高強度の製品を得ることができる。 (5)磁性材料、導電性材料、強誘電材料などを配合することにより、帯電防止材、電波吸収材、磁性材、強強誘電材などの機能性材料として、例えば、電波吸収成形体、クリーンルーム用の壁材、床材として幅広く利用することができる。

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