Mineral foam and a method of manufacturing the same

申请号 JP27574192 申请日 1992-10-14 公开(公告)号 JP3174170B2 公开(公告)日 2001-06-11
申请人 積水化学工業株式会社; 发明人 貞宏 小幡; 隆政 新谷;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる水硬性無機質組成物を発泡、硬化してなる無機質発泡体であって、炭素繊維が0.006〜0.04g/cm
    3含有されているとともに、平均径が0.01〜2.5
    mmの気泡が体積百分率で15〜75%含有されていることを特徴とする無機質発泡体。
  • 【請求項2】 水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる混合物(A)に、水中に起泡剤を添加して気泡を発生させた混合物(B)を添加して混合した後、硬化することを特徴とする請求項1記載の無機質発泡体の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、電磁波遮蔽材、帯電防止材等の建築部材に好適に使用できる無機質発泡体及びその製造方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来、電磁波遮蔽材、帯電防止材等の建築部材にはセメント、モルタル、石膏等の硬性無機物質に導電性物質を添加した組成物が使用されてきた。 しかし、これらの組成物はいずれもセメント(真密度約3.2g/cm 3 )等の水硬性無機物質と炭素繊維(真密度1.5〜2g/cm 3 )、炭素粉末等の導電性物質よりなるものであり、両者の比重が大きいので、出来上がった硬化体は比重の高いものしか得られず、建築材料等軽量化を要求されているところでは使用しにくいものであった。

    【0003】一方、水硬性無機質硬化体の軽量化を図るためには、セメント、石灰等にアルミニウム粉末等の発泡剤を加えて発泡する方法が知られている(たとえば、
    特開昭57−106558号公報、特開昭63−230
    582号公報等)。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、炭素繊維等の導電性繊維を含む水硬性無機質組成物に発泡剤を添加して軽量な無機質発泡体を製造すると、導電性繊維同士が気泡により接触を妨げられ、導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するなどの問題があった。 本発明の目的は上記の課題を解決し、軽量で電磁遮蔽性能に優れた無機質発泡体及びその製造方法を提供することにある。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】本発明の無機質発泡体は、炭素繊維が0.006〜0.04g/cm 3含有されているとともに、平均径が0.01〜2.5mmの気泡が体積百分率で15〜75%含有されていることを特徴とする。

    【0006】上記炭素繊維の全発泡体中に占める量は、
    少いと炭素繊維同士が接触せず、充分な導電性が得られなくなり、電磁遮蔽性能が低下し、又、多いと導電性は高くなるが、炭素繊維の凝集が生じ、作業性が低下するばかりか、得られる発泡体の比重が大きくなるので、全発泡体中0.006〜0.04g/cm 3に限定される。

    【0007】本発明の無機質発泡体において、気泡量は少ないと軽量化の効果が得られず、多いと炭素繊維同士が接触せず得られる発泡体の導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するので、体積百分率で全発泡体中15〜7
    5%に限定され、好ましくは20〜65%である。

    【0008】気泡の平均径は小さい気泡の発泡体は得られず、大きいと炭素繊維同士の接触が妨げられるので、
    充分な導電性が得られなくなり、電磁遮蔽性能が低下するので、0.01〜2.5mmに限定され、好ましくは0.1〜1.5mmである。

    【0009】本発明の無機質発泡体は、水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる水硬性無機質組成物を発泡、硬化して得られるものである。

    【0010】上記水硬性無機物質は、水で練ったとき硬化性を示す無機物質ならば特に限定されず、たとえば普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント、
    アルミナセメント、ローマンセメント等の単味セメント、耐酸セメント、耐火セメント、水ガラスセメント等の特殊セメント、石膏、石灰、マグネシアセメント等の気硬性セメントなどがあげられ、特に強度、耐水性の点で、ポルトランドセメント、アルミナセメントが好適に使用される。 これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。

    【0011】上記水は、水硬性無機物質を硬化させるために添加されるものであり、その添加量は、炭素繊維等の添加量に応じて適宜決定されるが、少ないと気泡を混入するに十分な流動性が得られず、多いと得られる発泡体の強度が低下するため水硬性無機物質100重量部に対して、30〜200重量部が好ましく、さらに好ましくは40〜150重量部である。

    【0012】上記炭素繊維は、発泡体に導電性を付与し、電磁遮蔽性能を向上する目的で添加されるものであり、たとえばポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、カーボンウィスカー等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよいし2種類以上併用されてもよい。 使用される炭素繊維は、繊維長が短いと導電性を確保するために多量に添加する必要があり、多量に添加すると水硬性組成物より導電性発泡体を製造する際の作業性の低下をもたらし、かつ発泡体の強度低下も招く。 逆に繊維長が長いと、分散性が低下し、発泡体の導電性が不均一になり、電磁遮蔽性能が低下するので、3〜100mmが好ましく、さらに好ましくは9〜50mmである。 又、炭素繊維の直径は細いと炭素繊維の分散性が低下し、最終的に得られる発泡体の導電性が不均一になり、電磁遮蔽性能が低下し、太いと同一重量部を添加したときに、炭素繊維同士の接触点が少なくなり、最終的に得られる発泡体の導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するので、1〜20μmが好ましく、さらに好ましくは6〜15μmである。

    【0013】又、上記炭素繊維の体積抵抗は小さいものであると、繊維が脆いものしか得られず、大きいと導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するので5×10 -5 Ω
    ・cm〜1×10 -2 Ω・cmのものが好ましく、さらに好ましくは1×10 -4 Ω・cm〜5×10 -3 Ω・cmである。

    【0014】上記組成物には必要に応じて無機質充填材、水溶性高分子物質等が添加されてもよい。 無機質充填材は、水に溶解せず、水硬性無機物質の硬化反応を阻害せず、本発明の製造方法で使用されるあらゆる構成材料の作用を著しく阻害しないものならば特に限定されず、たとえば珪砂、川砂等のセメントモルタル用骨材、
    フライアッシュ、シリカフラワー、シリカフューム、ベントナイト、高炉スラグ等の混合セメント用混合材、セピオライト、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、マイカ等の天然鉱物、シリカバルーン、パーライト、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、
    発泡焼成粘土等の無機質天然発泡体などがあげられる。
    これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。 無機質充填材の添加量は多いと最終的に得られる発泡体の導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するため、水硬性無機物質100重量部に対して200重量部以下が好ましい。

    【0015】上記水溶性高分子物質は、水に溶解して粘性を付与し、炭素繊維等の分散性を高め、混合物の流動性を高めて成形性を良好なものとし、又、成形体中の過剰な水分を吸収し水硬性無機物質粒子間中の空隙を埋める接合剤となりうる高分子物質ならば特に限定されず、
    たとえばメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などがあげられる。 これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。 水溶性高分子の添加量は、多いと最終的に得られる発泡体の耐水性が低下するため水硬性無機物質100重量部に対して5重量部以下が好ましい。

    【0016】上記組成物を発泡させる方法は特に限定されず、たとえば、水硬性無機物質、水及び必要に応じて無機質充填材、水溶性高分子物質等を混合したスラリーに発泡剤を添加して、型枠中に充填して発泡させてもよいし、気体を直接スラリー中に導入してもよい。

    【0017】上記発泡剤はスラリー中に分散して気泡を発生するものであれば特に限定されず、アルミニウム、
    マグネシウム等の金属粉末、過酸化水素水、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムなどがあげられる。 発泡剤の添加量は、多いと最終的に得られる発泡体の導電性が低下し、電磁遮蔽性能が低下するため、水硬性無機物質1
    00重量部に対して0.2重量部以下が好ましく、さらに好ましくは0.15重量部以下である。 しかし、単に発泡剤をスラリー中に導入して発泡させると、小さい気泡の発泡体を得ることが難しい。

    【0018】本発明2の製造方法は、本発明の無機質発泡体の好ましい製造方法であって、上記水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる混合物(A)に、水中に起泡剤を添加して気泡を発生させた混合物(B)を添加して混合した後、硬化することを特徴とする。

    【0019】混合物(A)中の炭素繊維の量は、最終的に得られる発泡体中に0.006〜0.04g/cm 3
    含有されるように発泡倍率に応じて適宜調節すればよいが、上記条件を満たすには、得られる成形体中の水硬性無機物質の総量100重量部に対して0.6〜5重量部が好ましい。

    【0020】混合物(A)は水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる。 混合物(A)には必要に応じて無機質充填材及び、水溶性高分子物質が添加されてもよい。 混合物(A)にはさらに必要に応じて上記発泡剤が添加されてもよい。

    【0021】混合物(B)は、水及び起泡剤からなる。
    混合物(B)中に添加される起泡剤は、水に溶解して攪拌することにより泡を発生する材料の中で、本発明に使用されるあらゆる構成材料の作用を著しく阻害しないものならば特に限定されず、たとえばp−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、トリエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸の各種塩、ポリメチルシロキサン型の界面活性剤、タンパク質加水分解物からなるポリペプチドなどがあげられる。 これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよい。 上記タンパク質加水分解物からなるポリペプチドとしては、たとえば、サンオリエント化学社製、商品名;グルフォーム、第一化成産業社製、商品名;モノクリートなどがあげられる。

    【0022】これらの起泡剤には必要に応じてポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ステアリン酸の各種塩等の有機系安定剤、アルミン酸の各種塩等の無機系安定剤などが添加されてもよい。

    【0023】起泡剤の添加量は、少ないと最終的に得られる無機質発泡体中に含有される気泡量が少なくなり、
    多いと最終的に得られる無機質発泡体の導電性が低下するため、混合物(B)中の水100重量部に対して0.
    01〜1.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.
    05〜0.8重量部である。

    【0024】混合物(B)には必要に応じて起泡剤による気泡の発生を阻害しない範囲で、水硬性無機物質、無機質充填材及び水溶性高分子物質が添加されてもよい。
    水硬性無機物質等は多いと起泡剤による気泡の発生を阻害するので、水100重量部に対して100重量部以下が好ましい。

    【0025】混合物(B)には炭素繊維は含有されない方がよい。 炭素繊維を分散させるためには必要となる水硬性無機物質等の量が過剰となるので結果的に起泡剤による気泡の発生を阻害することになるため、含有されない方がよい。

    【0026】本発明2の製造方法において混合物(B)
    を得るためには、水中に上記起泡剤を添加して気泡を発生させる。 気泡の発生方法は特に限定されるものではなく、たとえば、水中に起泡剤を添加した混合物を攪拌する方法、混合物中に気体を導入する方法などがあげられる。

    【0027】混合物(B)中に発生させる気泡は、最終的に得られる発泡体中に、平均径が0.01〜2.5m
    mの気泡が体積百分率で15〜75%含有されるように適宜調整すればよく、上記条件を満たすには、混合物(B)中の気泡の平均径は、0.01〜4.0mmにすることが好ましい。 又、添加される混合物(B)の量は、混合物(A)100重量部に対して10〜100重量部が好ましく、さらに好ましくは20〜50重量部である。

    【0028】本発明の無機質発泡体の成形方法は、特に限定されるものではなく、注型法、プレス法、脱水プレス法、回転成形法、押出法など従来公知の任意の方法が採用される。 さらに硬化方法も特に限定されるものではなく、自然乾燥、加熱乾燥、蒸気加熱など従来公知の任意の方法が採用される。

    【0029】

    【実施例】本発明の詳細を実施例をもって説明する。

    【0030】実施例1〜3 表1に示した所定量の普通ポルトランドセメント(真密度3.17g/cm 3 )、炭酸カルシウム(真密度2.
    72g/cm 3 )、ポリアクリルニトリロ系炭素繊維(直径7μm、長さ9mm、体積抵抗1.5×10 -3 Ω
    ・cm)、アルミニウム粉末(昭和電工社製、商品名;S
    ap)及び水を混合して水硬性無機質組成物の混合物(A)を得た。 又、所定量の水にタンパク質加水分解物からなるポリペプチド(サンオリエント化学社製、商品名;グルフォーム)を混合し、ハンドミキサーにて気泡を形成し、平均径0.5mmの気泡を発生させた混合物(B)を得た。 この混合物(B)の所定量を上記水硬性無機質組成物の混合物に添加して混合した後、200×
    200×4.5mmの型枠内に注型し、0.1kg/cm 2の圧で押圧して成形体を得、得られた成形体を60℃、
    95%RHで4日間養生硬化した後、105℃で48時間乾燥し、得られた発泡体を用いて以下の物性の測定い、結果を表1に示した。

    【0031】(物性測定) 電磁波遮蔽率 得られた発泡体を、KEC式電磁波シールド測定器(アンリツ社製)を用いて、電磁波遮蔽率を測定した。

    【0032】平均気泡径 得られた発泡体を厚さ方向に2mm研磨し、200×2
    00mmの平面中の気泡の径を顕微鏡で測定し、気泡の平均径を求めた。

    【0033】気泡含有率 得られた発泡体の比重(a)を測定し、さらに実施例1
    〜3、比較例1〜3と同量の普通ポルトランドセメント、炭酸カルシウム、ポリアクリロニトリル系炭素繊維及び水を混合して、発泡剤、起泡剤を添加せずに実施例1と同様に注型、硬化、乾燥した硬化体の比重(b)を測定し、100×(a−b)/bを計算して気泡含有率とした。

    【0034】比較例1〜3 表1に示した所定量のポルトランドセメント、炭酸カルシウム、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、アルミニウム粉末及び水を混合して水硬性無機質組成物を得た。 得られた組成物を200×200×4.5mmの型枠内に注型して実施例1と同様にして成形体を得、得られた成形体を養生硬化、脱型、乾燥して得られた発泡体の物性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示した。

    【0035】

    【表1】

    【0036】

    【発明の効果】本発明の無機質発泡体は、上述のとおり、水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる水硬性無機質組成物を発泡、硬化してなる無機質発泡体であって、炭素繊維が0.006〜0.04g/cm 3含有されているとともに、平均径が0.01〜2.5mmの気泡が体積百分率で15〜75%含有されているものであるから、軽量で電磁遮蔽性能に優れている。

    【0037】本発明2の無機質発泡体の製造方法は、水硬性無機物質、水及び炭素繊維からなる混合物(A)
    に、水中に起泡剤を添加して混合し気泡を発生させた混合物(B)を添加して混合した後、硬化するものであるから、微細な気泡が含有された、軽量で電磁遮蔽性能に優れた無機質発泡体を得ることができる。

    【0038】従って、本発明により得られた発泡体は、
    帯電防止材、電磁波遮蔽材などの建築部材などの分野に於て特に好適に使用される。

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