Method of manufacturing a grain boundary-layer type ceramics

申请号 JP10202092 申请日 1992-03-27 公开(公告)号 JP2665643B2 公开(公告)日 1997-10-22
申请人 太陽誘電株式会社; 发明人 俊昭 村上; 靖 高田;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 筒形の半導体磁器を得る工程と、この半導体磁器の内周面にのみ粒界層形成剤を塗布した後この半導体磁器の粒界に粒界層形成剤を熱拡散させる工程とを備えたことを特徴とする粒界層型セラミクスの製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は筒形をした粒界層型コンデンサ、バリスタ、多機能素子(例えば、コンデンサ機能付きバリスタ)等に適用可能な粒界層型セラミクスの製造方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】例えば、粒界絶縁型磁器コンデンサは、
    SrTiO 3を主成分とする半導体磁器の結晶粒界を絶縁化し、これを誘電体として利用するものであり、小型で比較的大きな静電容量を得ることができるため、広範な用途において多用されている。

    【0003】この磁器コンデンサは、主成分がSrTi
    3であるため、温度特性が主成分と同様の場合、安定して製造できるものである。 すなわち、この磁器コンデンサは、温度変化に対する静電容量の変化の関係が直線的であり、一般に、20℃の静電容量に対する85℃の静電容量の変化率(T.C)が−15%〜−22%程度である。

    【0004】この磁器コンデンサは、半導体磁器の表面に絶縁化剤を塗布し、これを熱処理して半導体磁器内に絶縁化剤を熱拡散させ、これによってその結晶粒界を絶縁化したものである。 ここで、絶縁化剤を塗布する方法としては、絶縁化剤を有機溶剤、バインダー等と良く混合し、その中に半導体磁器を漬けて乾燥する、いわゆるジャブ漬が一般的である。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、絶縁化剤をこのような方法によって塗布すると、絶縁化剤が拡散温度において一部べーパーしてしまったり、また熱処理して拡散させる際、半導体磁器を収容しているセッターに流出してしまうため、絶縁化剤の拡散バラツキが大きくなる。 このため、結晶粒界を絶縁化する際、O 2の拡散を進ませなければ、絶縁層が均一に形成できない。 従って、拡散温度が低いときは、温度に対する静電容量の変化は小さいものの、そのバラツキは大きくなり、拡散温度が高いときは、温度に対する静電容量の変化のバラツキが小さいものの、静電容量の変化そのものは大きくなってしまう。

    【0006】本発明は、温度変化に対する静電容量の変化率(T.C)が小さく、しかもそのバラツキの小さい円筒形の粒界層型セラミクスの製造方法を提供することを目的とする。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】本発明に係る粒界層型セラミクスの製造方法は、筒形の半導体磁器を得る工程と、この半導体磁器の内周面にのみ粒界層形成剤を塗布した後この半導体磁器の粒界に粒界層形成剤を熱拡散させる工程とを備えているものである。

    【0008】ここで、半導体磁器とは、粒界層形成剤を熱拡散させた時、体積拡散より粒界拡散の方が早い物質がいい、例えば実施例で挙げられたSrTiO 3系磁器以外に、ZrO系磁器、BaTiO 3系磁器を挙げることができる。 また、粒界層形成剤とは、主として粒界を絶縁化あるいは高抵抗化させる物質をいい、例えばB
    i,Pb,B,Si,Pr等の単体またはガラス化したものが掲げられる。 それらを得る方法としてはセラミクスをバインダ等を混合して成形した後、予め大気中で焼成した後あるいはそのまま還元雰囲気あるいは中性雰囲気により焼成する方法が挙げられるが、これらに限らない。

    【0009】

    【作用】本発明においては、絶縁化剤を熱拡散させる工程において、半導体磁器の内周面にのみ絶縁化剤が塗布されているため、絶縁化剤のベーパーや、セッターへの流出がほとんど起こらず、拡散バラツキが非常に小さくなる。 従って、拡散温度が低く、O 2拡散がさほど進んでいない状態においても粒界に絶縁層が安定して形成される。

    【0010】

    【実施例】半導体磁器を得るため、主成分としてSrC
    3 ,CaCO 3及びTiO 2と、ランタン系希土類元素に代表される原子価制御剤とを表1の組成比率になるように秤量し、これらをポットミルに入れて湿式混合し、乾燥させた後、1200℃で2時間仮燃した。

    【0011】次に、この仮焼物にメトローズ系バインダを5ωt%添加して混合し、押出成型機により、外径2.2mm、長さ6.8mm、肉厚0.4mmの円筒形の成型体を得た。 そして、これを大気中において600
    ℃で2時間加熱してバインダを燃焼除去させ、その後、
    素1.5容量%、窒素98.5容量%からなる還元性雰囲気中において1430℃で2時間焼成して半導体磁器を得た。

    【0012】次に、酸化ビスマス、ホウケイ酸鉛ガラス、炭酸マンガンを重量比で20:5:0.05となるように混合し、更にワニスを全体の40重量%加えて絶縁化剤のペーストを作成し、このペーストを上述の半導体磁器に塗布した。 ペーストの塗布方法は表1に示す通りである。 そして、ぺーストを塗布したこの半導体磁器を空気中において、1000℃又は1150℃で2時間加熱し、その結晶粒界に絶縁層を形成させた。

    【0013】次に、この磁器に交差長が3.0mmとなるよう内電極と外電極とを塗布形成し、これを800℃
    で30分間焼き付け、粒界絶縁型磁器コンデンサを作成した。 そして、この粒界絶縁型磁器コンデンサについて、見掛け誘電率ε、誘電体損失tanδ、絶縁抵抗I
    R、20℃の静電容量に対する85℃の静電容量の変化率(T.C)、T. Cのバラツキ指数を測定した。 結果は表1に示す通りとなった。

    【0014】なお、見掛け誘電率ε及び誘電体損失ta
    nδは+25℃、周波数1KHz、電圧1.0Vの条件で測定した値である。 20℃の静電容量に対する85℃
    の静電容量の変化率(T.C)についても周波数及び電圧は同様で、静電容量の変化率を%で表わした値である。 絶縁抵抗IRは直流電圧50Vを印加した30秒後の抵抗値を示したものである。 さらにT. Cのバラツキは、T. Cの標準偏差σをT. Cの平均値で割った値である。

    【0015】

    【表1】

    【0016】表1から明らかなように、試料番号1,
    4,7,10,13,16,19において、主成分のいかんに係わらず、絶縁化剤を半導体磁器の内周面にのみ塗布することにより、温度変化に対する静電容量の変化率(T.C)が小さく、またそのバラツキの小さい特性を有する粒界絶縁型コンデンサを製造できることがわかる。

    【0017】これに対し、絶縁化剤を半導体磁器の全面に塗布した、試料番号3,6,9,12,15の試料は、温度変化に対する静電容量の変化率(T.C)がさほど大きくないものの、そのバラツキが非常に大きいことがわかる。 また、絶縁化剤を半導体磁器の外周面に塗布した、試料番号2,5,8,11,14,17,20
    の試料は、温度変化に対する静電容量の変化率(T.
    C)もそのバラツキも大きい。 どちらの場合も、絶縁化剤の拡散バラツキが大きいことによるものである。

    【0018】なお、表1において、※印を付したものはこの発明の範囲外のもの、それ以外は全てこの発明の範囲内のものである。

    【0019】

    【発明の効果】本発明は、半導体磁器の内周面にのみ絶縁化剤を塗布して焼成するので、拡散温度が低く、O 2
    拡散がさほど進んでいない状態においても絶縁化剤が半導体磁器内に均一に拡散し、粒界に絶縁層が安定して形成され、従って、温度変化に対する静電容量の変化率(T.C)が小さく、しかもそのバラツキの小さい円筒形の粒界層型セラミクスを製造することができるという効果がある。

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