Cordierite filter pressure loss is reduced

申请号 JP2006517096 申请日 2004-04-26 公开(公告)号 JP2007525612A 公开(公告)日 2007-09-06
申请人 コーニング・インコーポレーテッド; 发明人 ティンホン タオ; グレゴリー エー メルケル;
摘要 ディーゼル微粒子フィルタは、菫青石からなり目封止されていてウォールフロー型ハニカムフィルター体からなり、かつ 正面 の入口端部からその出口端部へ体を貫通している複数の平行な端部が目封止されたセルチャネルを有しており、ここで、該フィルタは、13x10
-7 /℃未満のCTE(25−800℃)と、0.60g/cm
3 未満のバルクフィルタ 密度 と、25マイクロメートル未満の中間孔直径d
50 と、P
m ≦3.75の関係を満たす孔サイズ分布及び気孔率と、を有し、P
m は10.2474{1/[(d
50 )
2 (%気孔率/100)]}+0.0366183(d
90 )‐0.00040119(d
90 )
2 +0.468815(100/%気孔率)
2 +0.0297715(d
50 )+1.61639(d
50 ‐d
10 )/d
50 に等しく、d
10 及びd
90 は体積をベースとした孔サイズ分布の10%及び90%における孔直径であり、d
10 <d
50 <d
90 である。 これを作製する方法も示されている。
权利要求
  • 菫青石からなる目封止されたウォールフロー型ハニカムフィルター体からなり、正面の入口端部からその出口端部へと当該体を貫通している複数の平行で端部が目封止されたセルチャネルを有していて、13x10 -7 /℃未満のCTE(25−800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、25マイクロメートル未満の中間孔直径d 50と、P m ≦3.75の関係を満たす孔サイズ分布及び気孔率と、を有し、前記P mは10.2474{1/[(d 502 (%気孔率/100)]}+0.0366183(d 90 )−0.00040119(d 902 +0.468815(100/%気孔率) 2 +0.0297715(d 50 )+1.61639(d 50 −d 10 )/d 50に等しく、前記d 10及びd 90は体積を基礎とした孔サイズ分布の10%及び90%における孔直径であり、d 10 <d 50 <d 90である、ことを特徴とするディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記CTEは10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記CTEは7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項2記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項4記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項5記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • m ≦3.50であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • m ≦3.30であることを特徴とする請求項7記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記%気孔率は53%以上であることを特徴とする請求項1記載のディーセル微粒子フィルタ。
  • 前記%気孔率は56%以上であることを特徴とする請求項9記載のディーセル微粒子フィルタ。
  • 前記%気孔率は59%以上であることを特徴とする請求項10記載のディーセル微粒子フィルタ。
  • (d 50 −d 10 )/d 50は0.50以下であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • (d 50 −d 10 )/d 50は0.45以下であることを特徴とする請求項12記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記中間孔直径d 50は20マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記中間孔直径d 50は15マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項14記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記中間孔直径d 50は12マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項15記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記d 90は40マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記d 90は30マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項17記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記d 90は20マイクロメートル未満であることを特徴とする請求項18記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記セルチャネルに平行に切断されたセル状棒の4点測定法を用いて測定された場合に、少なくとも200psiの曲げ破壊係数を更に示すことを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記セルチャネルに平行に切断されたセル状棒の4点測定法を用いて測定された場合に、少なくとも250psiの曲げ破壊係数を更に示すことを特徴とする請求項20記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 前記セルチャネルに平行に切断されたセル状棒の4点測定法を用いて測定された場合に、少なくとも300psiの曲げ破壊係数を更に示すことを特徴とする請求項21記載のディーゼル微粒子フィルタ。
  • 端部が目封止された多孔質の菫青石ハニカム構造体からなっていてディーゼル排気ガス粒子を吸着させて燃焼させるためのセラミックフィルタであって、
    前記フィルタは、
    (a)13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、略15scfmの流量で堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含んでいて200cpsi及び0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタにおいて11.25scfmの流量でかつ25℃で測定された場合に2.2kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を含む特性、
    (b)13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、略15scfmの流量で堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含んでいて200cpsi及び0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタにおいて26.25scfmの流量でかつ25℃で測定された場合に5.8kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を含む特性、及び (c)13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、圧力損失が略200セル/インチ 2及び略0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタ全体において11.25scfmの流量でかつ25℃で測定されるときに、15scfmの流量で予め堆積された1グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含む場合、フィルタ全体の圧力損失から煤を含まない清浄な状態のフィルタ全体の圧力損失を減算したときに0.75kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を含む特性、からなる群から選択される特性の組み合わせを満たす、ことを特徴とするセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタは、13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、略15scfmの流量で堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含んでいて200cpsi及び0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタにおいて11.25scfmの流量でかつ25℃で測定された場合に2.2kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を有する、ことを特徴とする請求項23記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の前記圧力損失は1.8kPa以下であることを特徴とする請求項24記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の前記圧力損失は1.5kPa以下であることを特徴とする請求項25記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の前記圧力損失は1.3kPa以下であることを特徴とする請求項26記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項24記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項28記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項24記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項30記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項31記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタは、13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、15scfmの流量で堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含んでいて200cpsi及び0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタにおいて26.25scfmの流量でかつ25℃で測定された場合に5.8kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を有する、ことを特徴とする請求項23記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失は5.0kPa以下であることを特徴とする請求項33記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失は4.5kPa以下であることを特徴とする請求項34記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失は4.0kPa以下であることを特徴とする請求項35記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項33記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項37記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり13x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項33記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項39記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項40記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタは、13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、圧力損失が略200セル/インチ 2及び略0.012インチ(0.03048cm)の壁厚を備えている2インチ(5.08cm)直径で6インチ(15.24cm)長のフィルタ全体において11.25scfmの流量でかつ25℃で測定されるときに、15scfmの流量で予め堆積された1グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含む場合、フィルタ全体の圧力損失から煤を含まない清浄な状態のフィルタ全体の圧力損失を減算したときに0.75kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を有することを特徴とする請求項23記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失から煤を含まない清浄な状態のフィルタ全体の圧力損失を減算したときに0.60kPa以下となることを特徴とする請求項42記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失から煤を含まない清浄な状態のフィルタ全体の圧力損失を減算したときに0.50kPa以下となることを特徴とする請求項43記載のセラミックフィルタ。
  • 前記フィルタ全体の圧力損失から煤を含まない清浄な状態のフィルタ全体の圧力損失を減算したときに0.40kPa以下となることを特徴とする請求項44記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項42記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項46記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり13x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項42記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項48記載のセラミックフィルタ。
  • 前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大であり7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項49記載のセラミックフィルタ。
  • ディーゼル微粒子フィルタに使用される菫青石構造物を製造する方法であって、
    (a)タルクとシリカとアルミナ形成源と任意にカオリンとを含んでいて各々中間粒子サイズが規定されている菫青石の原料、造孔剤および有機組成物の混合物を、前記タルクの中間粒子サイズと前記アルミナ形成源の中間粒子サイズと前記造孔剤の総量と前記造孔剤の中間粒子サイズとがR m ≦−2.64を満たし、前記R mは[−0.102(タルク中間粒子直径)+0.001466(タルク中間粒子直径) 2 −0.0491((造孔剤の付加物の重量パーセント)/(造孔剤の密度))−0.00762(造孔剤の中間粒子直径)+0.0000760(造孔剤の中間粒子直径) 2 −0.0562(アルミナ形成源の中間粒子直径)]と等しく、前記中間粒子直径はマイクロメートル単位となるように、作製する工程と、
    (b)前記混合物を未焼成構造物に形成する工程と、
    (c)13x10 -7 /℃未満のCTE(25−800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、25マイクロメートル未満の中間孔直径d 50と、P m ≦3.75の関係を満たす孔サイズ分布及び気孔率と、を有し、前記P mは10.2474{1/[(d 502 (%気孔率/100)]}+0.0366183(d 90 )−0.00040119(d 902 +0.468815(100/%気孔率) 2 +0.0297715(d 50 )+1.61639(d 50 −d 10 )/d 50と等しく、d 10及びd 90は体積測定をベースとした孔サイズ分布の10%及び90%となるマイクロメートルの単位で示された孔直径であり、d 10 <d 50 <d 90である、焼成構造物が形成されるように前記未焼成構造物を所定の時間で所定の温度で焼成する工程と、を含むことを特徴とする方法。
  • 前記タルクは板状でありかつ5乃至35マイクロメートルの間の中間粒子サイズを有することを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記シリカの中間粒子サイズは1乃至35マイクロメートルの間にあることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記アルミナ形成源の中間粒子サイズは1乃至18マイクロメートルの間にあることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記アルミナ形成源は、コランダム、水酸化アルミニウム、ベーマイト等の酸化アルミニウム水酸化物およびガンマ-アルミナ並びにロー‐アルミナ等のいわゆる遷移アルミナからなる群から選択されることを特徴とする請求項54記載の方法。
  • 前記造孔剤は5乃至90マイクロメートルの間の中間粒子サイズを有することを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記造孔剤は7乃至60マイクロメートルの間の中間粒子サイズを有することを特徴とする請求項56記載の方法。
  • 前記造孔剤は20乃至50マイクロメートルの間の中間粒子サイズを有することを特徴とする請求項57記載の方法。
  • 前記造孔剤は、炭素、コークス、グラファイト、スターチ、穀粉、セルロース、ポリアクリラート、ポリエチレン若しくはポリスチレンからなる群から選択されることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記有機組成物は、2重量%乃至10重量%のメチルセルロースと、0.5重量%乃至2重量%のステアリン酸ナトリウムと、を含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記有機組成物は、3重量%乃至6重量%のメチルセルロースと、0.6重量%乃至1重量%のステアリン酸ナトリウムと、を含むことを特徴とする請求項60記載の方法。
  • 前記形成工程は押出し成形工程であることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記混合物は入口及び出口の端部若しくは表面と、前記入口端部から前記出口端部に向けて伸長している複数のセルと、を有し、前記セルは多孔質壁を有している、ハニカム体へと成形型を介して成形されることを特徴とする請求項62記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体の前記CTEは10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体の前記CTEは7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項64記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体の前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体の前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項66記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体の前記CTEは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満であることを特徴とする請求項67記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体はP m ≦3.50であることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記ハニカム構造体はP m ≦3.30であることを特徴とする請求項69記載の方法。
  • 前記焼成工程は1390℃乃至1440℃において4乃至25時間の間実施されることを特徴とする請求項51記載の方法。
  • ウォールフロー型フィルタを形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項51記載の方法。
  • 前記ウォールフロー型フィルタを形成する工程において、前記ハニカム構造体の前記セルは市松模様を形成するように前記入口若しくは前記出口端部において端部が目封止されることを特徴とする請求項72記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、ディーゼル微粒子フィルタに関し、特に、触媒作用を有する及び触媒作用を有さない場合に対して、低い圧損失、高い強度、及び高い濾過効率を有する菫青石ウォールフロー型(wall-flow)ディーゼル微粒子フィルタに関する。

    多孔質のウォールフロー型セラミックフィルタは、1980年代の初期より、ディーゼルエンジンの排気流から炭素質の粒子の除去に利用されている。 多孔質セラミックのディーゼル微粒子フィルタ(DPF)は、低いCTE(熱衝撃抵抗を得る)、低い圧力損失(エンジン効率および燃料節約に有効)、高い濾過効率(排気流からほとんどの微粒子を除去できる)、高い強度(取り扱いと封止と使用中の振動に耐える)、及び低コストという特性を理想的に兼ね備えている。 菫青石は、これらの必要条件を満たしている。 しかし、利点は、市販の菫青石DPFの圧力損失(pressure drop)を更に低減させることによって得られる。

    使用中、ディーゼル微粒子物質または炭素煤がフィルタ内に堆積されるに従って、セラミックのフィルタの圧力損失が増大する。 一般的に、最初の0.5乃至1.0グラム/リットルの煤が堆積されている間、圧力損失の増加率が、特に高い。 これは、フィルタ壁の表面および表面近傍の孔の中に、煤が浸透することによって生じる。 フィルタ壁の中に煤が存在することによって、壁部の全体的な透過性が低下し、これによって壁部を透過するガス流の抵抗が上昇し、さらにフィルタ全体の圧力損失が増大する。 表面および表面近傍の孔が多孔質煤の堆積物で一旦充填されると、追加の煤が不連続の多孔質煤層若しくは「煤塊」として入口チャネル群の壁部の外面に蓄積される。 当該煤層の透過性が非常に低いにもかかわらず、堆積された煤の単位質量当たりの圧力損失の増加率は、煤がフィルタ壁部を透過する最初の段階の間に比べて、煤層が形成される段階の間の方が実質的に低い。 該フィルタの目詰まりを防止し、さらに該フィルタを圧力損失が低い状態に戻すために、該煤は、その位置で、定期的に燃焼されなければならない。 当該処理は、フィルタの「再生」として公知である。

    ディーゼルエンジンに対する汚染制御における最近の傾向として、排気流中の一酸化炭素および未燃焼の炭化素を二酸化炭素および水へ転換することを促進するために、DPFに触媒システムが使用されている。 これらの触媒システムは、一般に金属酸化物の上表層の領域に支持された非常に分散された貴金属触媒の混合物から成る。 該触媒システムは、フィルタ壁部の外側表面上の「薄め塗装(washcoat)」として存在することとしても良いものの、より一般的には、フィルタ壁部の孔の中に主として存在し、ここで酸化物+金属は多孔質壁の表面を埋め尽くす薄膜を形成する。

    ガス反応の触媒作用に加えて、該触媒は、蓄積された煤が再生の間に燃焼される温度を低くする、若しくはフィルタの再生を促進する、ことができる。 該フィルタの再生は、該フィルタに入ってくる排気流の温度を煤が燃え始める温度まで高めることを必要とする。 さまざまな方法が当該エネルギーを提供するために採用されており、いずれも車両の燃料効率を低下させる。 従って、煤を減らすために供給されなければならないエネルギーを低減させることによって、触媒は、車両が使用できる間、コストを抑えかつ燃料効率を向上させるという利点を提供することができる。

    しかし、DPFに触媒システムを使用することによって、清浄な状態の及び煤が堆積された状態のフィルタ全体の圧力損失が増大する。 これは、気孔率の低下、孔サイズ分布における変化および該触媒システムを使用したフィルタの孔結合性に起因する。 孔微細構造における当該変化は、煤が充填される前の清浄な壁の透過性を低減させ、更に所定量の煤に対する煤含有壁の透過性も低減させる。 触媒作用を有するフィルタにおいて観察される圧力損失の増大を相殺しようとする際に、気孔率および中間孔サイズを増加させることが提案された。 しかし、多孔質性を高めて孔のサイズを大とする組合せにより、濾過効率がより低いものとなると共に機械的強度が低下し、さらに最適なフィルタを得ることができない。 さらに、幅広い孔サイズ分布によって、触媒の非均一な分配が生じ得る。

    上述したフィルタに比べて触媒作用を有する状態および触媒作用を有しない状態の双方において圧力損失がより低くなっていて、その一方で高い濾過効率及び充分な機械的強度を維持している多孔質性の菫青石DPFは、従来技術に対する前進となる。 本発明は、かかる菫青石DPFおよびその製造方法を提供する。

    本発明のある実施例において、菫青石からなる目封止されたウォールフロー型ハニカムフィルター体からなり、正面の入口端部からその出口端部へと当該体を貫通している複数の平行で端部が目封止されたセルチャネルを有しているディーゼル微粒子フィルタが提供され、該フィルタは、(a)13x10 -7 /℃未満であり、10x10 -7 /℃未満であることが好ましく、7x10 -7 /℃未満であることがより好ましく、4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であることがさらに好ましく、4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であることがさらに好ましく、4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満であることがさらに好ましいCTE(25−800℃)と、(b)0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、(c)25マイクロメートル未満の中間孔直径d 50とP m ≦3.75であり、P m ≦3.50であることが好ましく、P m ≦3.30であることが好ましい関係を満たす孔サイズ分布及び気孔率とを有し、該P mは10.2474{1/[(d 502 (%気孔率/100)]}+0.0366183(d 90 )−0.00040119(d 902 +0.468815(100/%気孔率) 2 +0.0297715(d 50 )+1.61639(d 50 −d 10 )/d 50に等しく、該d 10及びd 90は体積を基礎とした孔サイズ分布の10%及び90%におけるマイクロメートル単位の孔直径であり、d 10 <d 50 <d 90である、ことを特徴とする。 本発明のディーゼル微粒子フィルタは、触媒作用を有するおよび触媒作用を有さない何れの用途にも適している。 本発明のディーゼル微粒子フィルタの好適な実施例は、更に後述する。

    本発明の別の実施例において、ディーゼル微粒子フィルタに使用される菫青石構造物を製造する方法が提供され、該方法は、タルクとシリカとアルミナ形成源と任意にカオリンとを含んでいて各々中間粒子サイズが規定されている菫青石の原料、造孔剤(pore former)および有機組成物の混合物を、前記タルクの中間粒子サイズと前記アルミナ形成源の中間粒子サイズと前記造孔剤の総量と前記造孔剤の中間粒子サイズとがR m ≦−2.64を満たし、前記R mは[−0.102(タルク中間粒子直径)+0.001466(タルク中間粒子直径) 2 −0.0491((造孔剤の付加物の重量パーセント)/(造孔剤の密度))−0.00762(造孔剤の中間粒子直径)+0.0000760(造孔剤の中間粒子直径) 2 −0.0562(アルミナ形成源の中間粒子直径)]と等しくなるように、作製する工程と、前記混合物を未焼成構造物に形成する工程と、焼成構造物が形成されるように前記未焼成構造物を所定の温度で所定の時間で焼成する工程と、を含む。 中間粒子直径はマイクロメートル単位であり、密度は立方センチメートル当たりのグラム数である。 本発明の形成方法の好適な実施例は、更に後述する。

    本発明の完全な理解は、以下の詳細な説明に関連して考慮された場合、添付図面を参照することによって得られる。

    本発明による菫青石ディーゼル微粒子フィルタは、孔結合性に対して最適化された強化された孔微細構造と、機械的強度および高い濾過効率を維持すると共に圧力損失を大幅に低減させる均一な孔サイズ分布と、を有する。 したがって、気孔率(Porosity)および孔サイズ分布はP m ≦3.75という関係を満たす。 ここで、P mは10.2474{1/[(d 502 (%気孔率/100)]}+0.0366183(d 90 )‐0.00040119(d 902 +0.468815(100/%気孔率) 2 +0.0297715(d 50 )+1.61639(d 50 ‐d 10 )/d 50として計算される。 d 10 ,d 50及びd 90の値はマイクロメートル単位で示され、%気孔率は無次元単位であり、ここで、孔サイズおよび気孔率は水銀圧入法(ポロシメトリー,porosimetry)で測定される。 d 10 ,d 50及びd 90の値は、容積測定を基礎として、全孔サイズ分布の10%,50%及び90%における孔直径である。 具体的には、d 10は累積水銀侵入体積が90%である孔直径であり、d 50は累積水銀侵入体積が50%である孔直径であり、d 90は累積水銀侵入体積が10%である孔直径である。 従って、容積測定を基礎として、孔の10%はd 10よりも小であり、孔の50%はd 50よりも小であり、そして、孔の90%はd 90よりも小である。 d 50の値は、25μm未満である。

    煤が堆積された状態における圧力損失が最も低くなるように、P mの値は、好ましくは3.50以下であり、より好ましくは、3.30以下である。 煤が堆積された状態における圧力損失が低くかつP mの値が低くなるような優れた孔結合性を成し遂げるために、%気孔率は、好ましくは53%以上であり、より好ましくは56%以上であり、最も好ましくは59%以上である。 同様に、(d 50 −d 10 )/d 50値は、好ましくは0.60以下であり、より好ましくは0.50以下であり、最も好ましくは0.45以下である。 高い濾過効率および高い強度に対して、d 50の値は、好ましくは20μm未満であり、より好ましくは15μm未満であり、最も好ましくは12μm未満である。 同様の理由として、d 90の値は、好ましくは40μm未満であり、より好ましくは30μm未満であり、最も好ましくは20μm未満である。

    本発明のフィルタは、13x10 -7 /℃未満であり、好ましくは10x10 -7 /℃未満であり、より好ましくは7x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満であるCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、を更に備えている。 当該チャネル群の方向に平行に切断された多孔質棒の4点測定法によって測定された高い曲げ破壊係数(modulus of rupture)は、少なくとも200psiとなることが好ましく、少なくとも250psiとなることがより好ましく、さらに少なくとも300psiとなることがより好ましい。

    実施例において、本発明の菫青石ディーゼル微粒子フィルタは、13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、該フィルタが略15scfmの流量で該フィルタの上に予め堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含む場合において略200cspiを有しかつ2インチ(5.08cm)直径と6インチ(15.24cm)長と0.012インチ(0.03048cm)壁厚となっている該フィルタに25℃で11.25scfmの流量で測定した時に2.2kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を有する。 上記の如き条件の下で測定された圧力損失は、1.8kPa以下であることが好ましく、1.5kPa以下であることがより好ましく、1.3kPa以下であることが最も好ましい。 CTE(25‐800℃)は、好ましくは10x10 -7 /℃未満であることが好ましく、より好ましくは7x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満である。 人工炭素煤に関して、「乾燥」という用語は、吸着された揮発性有機化合物が当該煤に実質的に含まれていないことを意味している。

    他の実施例において、本発明の菫青石ディーゼル微粒子フィルタは、13x10 -7 /℃未満のCTE(25‐800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、該フィルタが略15scfmの流量で該フィルタの上に予め堆積された5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤を含む場合において略200cspiを有しかつ2インチ(5.08cm)径と6インチ(15.24cm)長と0.012インチ(0.03048cm)壁厚となっている該フィルタに25℃で26.25scfmのより高い流量で測定した時に5.8kPa以下となるフィルタ全体の圧力損失と、を有する。 上記の如き条件の下で測定された圧力損失は、5.0kPa以下であることが好ましく、4.5kPa以下であることがより好ましく、4.0kPa以下であることが最も好ましい。 CTE(25‐800℃)は、好ましくは10x10 -7 /℃未満であり、より好ましくは7x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満である。

    本発明は、更に、13x10 -7 /℃未満のCTE(25−800℃)と、0.60g/cm 3未満のバルクフィルタ密度と、1.0グラム/リットルの煤が堆積されている場合において清浄な状態(煤が無い状態)のフィルタの圧力損失よりも0.75kPa以下だけ大となる圧力損失と、を有する菫青石体からなるウォールフロー型フィルタを含み、該圧力損失は、略200セル/インチ2を有しかつ2インチ(5.08cm)径と6インチ(15.24cm)長と0.012インチ(0.03048cm)壁厚となっている該フィルタに25℃で11.25scfmの流量で測定され、該煤は15scfmの流量で該フィルタの上に予め堆積された乾燥人工炭素煤である。 上記の如き条件の下で測定された圧力損失の差分は、0.6kPa以下であることが好ましく、0.5kPa以下であることがより好ましく、0.4kPa以下であることが最も好ましい。 CTE(25‐800℃)は、好ましくは10x10 -7 /℃未満であり、より好ましくは7x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ13x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ10x10 -7 /℃未満であり、さらにより好ましくは4x10 -7 /℃よりも大でありかつ7x10 -7 /℃未満である。

    また、特定の粒子サイズ制限を有する所定の無機原料から混合物を形成することによって、本発明の菫青石構造若しくは体を製造する方法も提供される。 該無機原料は、タルク、シリカおよびアルミナ形成源を含む。 任意に、当該原料混合物は、カオリンも含み得る。 原料は、可塑剤、潤滑剤並びにバインダを含み得る有機的な成分と、造孔剤(pore forming agent)と、を共に混合される。 一般的に溶媒として水が加えられる。 混合物は未焼成体に成形され、任意に乾燥され、その後に製品構造物を作製するために焼成される。

    該無機原料に関して、該タルク(好ましくは板状体(すなわち板状粒子形態を有している))は、5乃至35μmの間の中間粒子サイズ(median particle size)を有し、該シリカは、1乃至35μmの間の中間粒子サイズを有し、該アルミナ源は、1乃至18μmの間の中間粒子サイズを有する。 該アルミナ源は、加熱されたときに、Al 23に変更できるあらゆる材料であり、例えば、コランダム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム水酸化物(例えばベーマイト)およびいわゆる遷移アルミナ(例えばガンマ-アルミナおよびロー‐アルミナ)であるもののこれらに限定されない。 複数のアルミナ源が使用される場合、中間粒子サイズが次の式に従って計算される。 すなわち、[W 1 (d 501 +W 2 (d 502 +…+W n (d 50n ]/[W 1 +W 2 +…+W n ]を用いて計算され、W iは各アルミナ源の重量パーセント示しており、(d 50iは各アルミナ源の中間粒子直径(median particle diameter)である。 カオリンが添加される場合、原料混合物には、略10重量パーセント以下のカオリンが含まれ、特に略5重量パーセント以下のカオリンが含まれていることが好ましい。 全ての粒子サイズはレーザ回折技術によって測定される。

    造孔剤は、炭素、コークス、グラファイト、スターチ、穀粉(flour)、セルロース若しくは合成有機ポリマー(例えばポリアクリラート、ポリエチレン若しくはポリスチレン)などの、焼成の間に蒸発若しくは燃焼することによって残留孔を形成することができるあらゆる天然の若しくは合成の物質としても良い。 該造孔剤の形状は、板状、繊維状、回転楕円形状若しくは他の形状とすることができる。 該造孔剤の中間粒子直径は、5μm乃至90μmの間にあり、好ましくは7μm乃至60μmの間にあり、より好ましくは20乃至50μmの間にある。 造孔剤は付加物として加えられ、造孔剤の付加物の重量パーセントが次の式、すなわち、100(造孔剤の質量)/(菫青石を形成する原料の質量)で計算される。 全ての粒子サイズは、レーザ回折技術によって測定される。

    本発明によれば、タルク粒子サイズ、組み合わされたアルミナ源の中間粒子サイズ、造孔剤の量および造孔剤の中間粒子サイズは、R m ≦−2.64という関係を満たす。 ここで、R mは次の式で定義される原料パラメータである。 すなわち、[−0.102(タルク中間粒子直径)+0.001466(タルク中間粒子直径) 2 −0.0491((造孔剤の付加物の重量パーセント)/(造孔剤の密度))−0.00762(造孔剤の中間粒子直径)+0.0000760(造孔剤の中間粒子直径) 2 −0.0562(アルミナ源の中間粒子直径)]で計算される。 R mの定義において、粒子直径はレーザ回折技術を用いてマイクロメートル単位で測定され、密度は立方センチメートル当たりのグラム数の単位で測定される。

    無機原料および造孔剤は、これらが成形体に成形された場合に原料に可塑成形性並びに未焼成物に強度を付与する形成補助剤と、溶剤と、を用いて完全に混合される。 成形は、たとえば、鋳型成形若しくは押出し形成によって実施されても良い。 押出し成形によって形成された場合、最も一般的なメチルセルロースはバインダとして寄与し、ステアリン酸ナトリウムは潤滑剤として寄与する。 形成補助剤の相対的な量は、使用された原料の量および特性等の要因に強く依存する。 例えば、形成補助剤の一般的な量は、メチルセルロースが2重量%乃至10重量%(好ましくは3重量%乃至6重量%)であり、ステアリン酸ナトリウムが0.5重量%乃至2重量%(好ましくは0.6重量%乃至1重量%)である。 無機原料、造孔剤および形成補助剤は、乾燥した状態で一緒に混合され、その後に溶媒としての水で混合された。 水の量は、材料のあるバッチから他のものへ変更することが可能であり、よって、押出し成形用に所定のバッチを予め試験して決定される。

    得られた可塑性混合物は、その後に未焼成体(好ましくはハニカム構造体)に形成される。 ハニカム構造体は入口及び出口の端部又は表面と入口端部から出口端部まで伸長している複数のセルとを有し、当該セル群は多孔質壁を有している。 本発明のフィルタは、70セル/インチ2 (10.9セル/cm 2 )から400セル/インチ2 (62セル/cm 2 )までのセル密度を有する。 押出し成形技術は、公知である。 未焼成体は、乾燥され、さらにその後に充分な温度で充分な時間の間、焼成されて、最終的な製品構造体が形成される。 焼成は、4乃至25時間の間、1390℃から1440℃の最高温度で加熱されて実行されることが好ましい。 本発明の組成物は、化学量論組成に近いMg 2 Al 4 Si 518の相が優勢となっているセラミック構造体の形になっている。

    ハニカム体の変形例のチャネル群は、ハニカム形成工程の一部において、若しくは未焼成体を乾燥させた後に、若しくは菫青石を形成するために当該体を焼成した後に、一方の端部において目封止される。 入口端部若しくは表面において第1の部分のセルが当該端部において目封止され、該入口端部セルとは異なる出口端部若しくは表面において第2の部分のセルが追加的に目封止されて、当該構造の各セルは一方の端部においてのみ目封止される。 好ましい配列は、所定の表面における全てのセルが市松模様で目封止されることである。

    本発明をより完全に例示するために、非限定的な実施例が以下に説明されている。 全ての部品、部分およびパーセンテージは、特に明記しない限り重量を基礎としている。

    実施例 本発明の及び比較用の実施例が、表2乃至8において実施例として表示された割合で表1から選択された原料を一緒に混合することによって、作製される。 乾燥材料(酸化物及び造孔剤)の100重量部は、略4乃至6重量部のメチルセルロースと0.5乃至1重量部のステアリン酸ナトリウムとが混合されている。 その後、当該組成物は、略25乃至40重量部の脱イオン水によって可塑化されて、200セル/インチ2の名目上のセル密度と0.012インチ(0.03048cm)乃至0.020インチ(0.0508cm)の厚さの壁厚とを有するハニカム構造体に押出し成形される。 該ハニカム構造体は、乾燥されて、その後に1405℃乃至1415℃の温度で焼成されて、11乃至25時間にわたって当該温度に維持され、さらに室温に冷却される。

    比較用の(非発明の)実施例の特性が表2および3に示され、さらに、本発明の実施例の特性が表4乃至8に示されている。 細孔容積、%気孔率および孔サイズ分布は、水銀圧入法によって測定される。 軸の方向(チャネル群の長手方向と平行な方向)に沿った熱膨張係数は、膨張計測によって測定される。 曲げ破壊係数は、該フィルタの軸の方向に対して平行な方向に切断されたハニカム棒の4点測定法で測定される。 フィルタのバルク密度は、セル密度、壁厚及び材料の気孔率から推定され、5mmのプラグ深さ(plug depth)と仮定されている。

    略15cm長さであり略5cm直径の幾つかの部分は、対向する表面上で1つおきにチャネル群の端部が市松模様で目封止されており、その結果、一方の端部において目封止されたチャネルは他方の端部が開いており、これによって、ウォールフロー型フィルタ(wall-flow filter)が形成される。 フィルタの長手方向における全体の圧力損失は、11.25及び26.25標準立方フィート/分(scfm)の気流速度にて環境温度で測定される。 当該流速は、それぞれ0.319及び0.743標準立方メートル/分(Nm 3 /min)と等価である。 これらはさらに、それぞれ略62000及び144000/時間の空間速度にも等しい。

    その後、当該フィルタには、略15scfmの流速(略85000/時間の空間速度)で、さらに略0.5グラム/リットル乃至略4.5グラム/リットルまでの堆積量で、乾燥した人工の高層領域の炭素煤が累進的に堆積され、さらに圧力損失が、各煤堆積量に対して11.25及び26.25scfmで測定される。 本発明の及び比較用の実施例に対する圧力損失対煤堆積量曲線が図1に示されている。 本発明の当該体の均一な孔微細構造が、比較例に比べて、煤堆積量の増加に伴う圧力損失の増加率を非常に小さくすることができることは明白である。 比較例のフィルタは、より大きい圧力損失を有している。 なんとなれば、バルクフィルタ密度が0.60g/cm 3未満でありかつP m値が3.75以下であるという条件を共に満たしていないからである。 本発明の実施例は、最初の1グラム/リットルの煤が堆積される間、圧力損失対煤堆積量において非常に漸進的な増加となるように見られる。 この結果、より大なる煤堆積量においても同様に、圧力損失が非常に低くなる。

    5g/lの煤堆積量と11.25scfm流量における外挿の圧力損失は、図2に示す如く、孔微細構造パラメータに対してプロットされる。 パラメータP mの値が3.75以下でありかつフィルタのバルク密度が0.60g/cm 3未満の場合、フィルタの煤堆積圧力損失が望ましく低い値にあることは、明白である。

    5g/lの煤堆積量と11.25scfm流量における外挿の圧力損失は、図3に示す如く、10乃至50μmの間の全気孔のパーセントに対してもプロットされる。 10乃至50μmの間の気孔率の総量がセラミックにおける気孔率の総量の75%未満である場合においても、非常に低い圧力損失が達成できることは明白である。 従って、フィルタの圧力損失は、10乃至50μmの間の気孔率の量から予測できない。

    5g/lの煤堆積量と11.25scfm流量における外挿の圧力損失は、図4に示す如く原料パラメータR mに対してプロットされる。 原料及び造孔剤が本発明によって選択された場合、R mの値が−2.64以下であるため、煤堆積圧力損失は望ましく低いことが判る。

    従って、本発明は、改善された孔結合性により、市販のフィルタに比べて、低い圧力損失の菫青石ディーゼル微粒子フィルタ提供する場合に有利である。 改善された孔結合性は、狭い孔サイズ分布および高い%気孔率による。 本発明のフィルタは、該フィルタが触媒システムで覆われる用途に対して特に適しているものの、非触媒作用の用途で使用されても良い。 より低い圧力損失は、ディーゼルエンジンのより効率的な動作と燃料効率の改善とを可能とした。 フィルタ壁部を介して煤粒子が通過する目の粗い多孔質性が必要とされることなく低い圧力損失が達成できる故、高い気孔率を有することにもかかわらず、本発明のフィルタは高い濾過効率を有する。 本発明のフィルタは、気孔率が高いにもかかわらず、目の粗い孔が含まれていない故、優れた強度も備えている。

    本発明は、所定の図示された特定の実施例に関連して詳細に記載されているものの、かかる形態に制限されるものと考えてはならず、本発明の精神および特許請求の範囲から離れることなく別の方法で使用され得ることを理解されなければならない。

    15scfmの流速でフィルタ内に予め堆積された乾燥人工炭素煤の量を関数として、25℃の空気の11.25scfmの流速で測定された比較例のフィルタ(白丸)および本発明のフィルタ(黒丸)(全てのフィルタは、略同じ外部寸法(直径2インチ(5.08cm)、長さ6インチ(15.24cm))と略同じセル密度(165−215セル/in

    2 )を有する)の入口及び出口端部の間の圧力損失値を示すグラフ図である。

    5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤の堆積量(15scfmの流速で堆積)において、25℃の空気の11.25scfmの流速で測定された比較例のフィルタ(白丸)および本発明のフィルタ(黒丸)(全てのフィルタは略同じ外部寸法(直径2インチ(5.08cm)、長さ6インチ(15.24cm))と略同じセル密度(165−215cpsi)を有する)の入口及び出口端部の間の圧力損失値を孔微細構造パラメータP

    mに対して示したグラフ図である。

    5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤の堆積量(15scfmの流速で堆積)において、25℃の空気の11.25scfmの流速で測定された比較例のフィルタ(白丸)および本発明のフィルタ(黒丸)(全てのフィルタは略同じ外部寸法(直径2インチ(5.08cm)、長さ6インチ(15.24cm))と略同じセル密度(165−215cpsi)を有する)の入口及び出口端部の間の圧力損失値を10乃至50μmの間にある全気孔のパーセントに対して示したグラフ図である。

    5グラム/リットルの乾燥人工炭素煤の堆積量(15scfmの流速で堆積)において、25℃の空気の11.25scfmの流速で測定された比較例のフィルタ(白丸)および本発明のフィルタ(黒丸)(全てのフィルタは略同じ外部寸法(直径2インチ(5.08cm)、長さ6インチ(15.24cm))と略同じセル密度(165−215cpsi)を有する)の入口及び出口端部の間の圧力損失値を原料パラメータR

    mに対して示したグラフ図である。

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