Method of producing a composite material

申请号 JP2002526568 申请日 2000-09-13 公开(公告)号 JP2004509179A 公开(公告)日 2004-03-25
申请人 デイビッド・フューエル・セル・コンポーネンツ・ソシエダッド・リミターダDavid Fuel Cell Components, S.L.; 发明人 ウラディミール−ニコラエヴィッチ・ファテーフ; ツィプキン−ミハイル・アレンクサンドロヴィッチ; ボガチェフ−エウゲニー・アキモヴィッチ; ポレンブスキー−ウラディミール・イゴレヴィッチ; リカルド・ブラチ・ビソソ;
摘要 本発明の製造方法は、予備含浸物の調製と、その加圧、加熱、および炭化を含み、予備含浸物の調製の後に、この予備含浸物を70〜1100℃で熱処理し、充填物や高分子バインダーを含み単層織布の空隙の容積以上で式(1)で計算される量の不活性物質に埋め込み、160〜200℃で加熱すると同時に1〜5MPaで加圧する。 この式(1)では、m
n は不活性物質の質量、d
n は不活性物質の 密度 、aは予備含浸物の長さ、bは予備含浸物の幅、hは予備含浸物の厚さ、m
pr は予備含浸物の質量、d
fib は繊維の密度である。 本発明の製造方法は、炭素と変更可能な気孔率を有するマトリクスを備えた複合化合物、例えば、電極集合体を備えた 燃料 電池の集電体、多孔質の電気化学的電極又はろ過装置の製造に有用である。

n =d
n [a・b・c−m
pr /d
fib ] ・・・(1)
权利要求
  • 予備含浸物の調製と、予備含浸物の加圧と、硬化と、炭化と、を含む複合材料の製造方法であって、
    予備含浸物の調製の後に、この予備含浸物を70〜1100℃の温度で熱処理し、そしてそれを充填物と高分子材料をベースにしたバインダーとから成る所定量の不活性物質に埋め込み、その後に160〜200℃で加熱して一時的に1〜5MPaで加圧するものであり、
    不活性物質の量が単層織布の空隙の容積より大きく、その量が式(1)
    =d [a・b・c−m pr /d fib ] ・・・(1)
    ここで、m は不活性物質の質量、d は不活性物質の密度、aは予備含浸物の長さ、bは予備含浸物の幅、hは予備含浸物の厚さ、m prは予備含浸物の質量、d fibは繊維の密度である、
    を用いて計算されることを特徴とする複合材料の製造方法。
  • 不活性物質の量が、単層織布内部の空隙を容量で10〜30%だけ大きいことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  • 1000℃で、1〜2時間にわたって、徐々に且つ制御された温度上昇で炭化されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  • この徐々に且つ制御された温度上昇が、1分あたり2℃以下の速度で成されることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    本発明は、炭素を含み気孔率を制御されたマトリクスを有する幅広い種類の複合材料の製造に関する。 本発明は、特に、電極集合体を備えた燃料電池の集電体、多孔質の電気化学的電極又はろ過装置の製造に利用できる。
    【0002】
    複合材料(コンポジット)を得る方法は、単層と二方向(2D)に強化された多層の両方について知られている。 また、予備含浸物の調製(所定の質量比でバインダーを含浸させた繊維状充填物から成る半完成品)、その加圧、硬化および炭化を含んだ(炭素マトリクスと繊維状のフィリング又は充填物とから成る)複合材料の製造方法も知られている(G. Savage, Carbon−Carbon Composite − Chapman & Hall, 1993, pp. 231−237)。
    【0003】
    しかし、織布(yarns)特有の性質により、これらの複合材料は、(数ミリメーターの範囲で)多くの空洞や気孔(空隙の集合体)や、それらの境界の内で一端から他端まで伸びたいくらかの不連続なクラックを備えている(図1参照)。 複合高分子材料は、プラスチックの状態では強靭かつ滑らかであるが、炭化すると、高分子マトリクスの破壊の後に収縮が起こって(先の高分子マトリクスの容量の50%を超える)自由容積が現れるので、複合高分子材料は低い剛性と著しい表面粗さという特徴を有するようになる。
    【0004】
    複合材料を得るための他の方法は、含浸、硬化、炭化、及び周期的なグラファイト化、それに続いて、得られた複合材料の機械的処理を含む(Bulanov I. M., Vorobey V. V., Technology of rocket and aerospace constructions made of composing materials − M. : Edition of Moscow N. E. Bauman State Technical University, 1998, pp. 91−92)。 この方法は、炭化した複合材料の硬度を増加させることが可能で、また表面粗さを低くできるが、それは、とても高い浸透という犠牲と、気相または液相からの大きなエネルギーを伴う時のみ実施することができる。 また、この効果は、加圧した複合材料の機械的処理を通じて得ることができる。 この場合には、制御された気孔も存在していない。
    【0005】
    本発明は、十分な性能を有した経済的な複合材料を得ることを目的とする。 達成しようとする技術的な成果には、エネルギー消費量の低減と、気孔率が制御された複合材料の製造とが含まれる。
    【0006】
    これらの効果を成し遂げるために、予備含浸物の調製、その加圧、硬化および炭化を含む複合材料の製造方法が利用される。 この発明によって容易にされた製造方法を他の公知の製造方法と区分する特徴は、予備含浸物を調製した後に、これを70〜1100℃の温度で熱処理し、そして充填物と高分子材料、例えば耐熱性樹脂をベースにしたバインダーとから成る所定量の不活性物質に埋め込むことである。 次いで、この試料を160〜200℃で加熱して、それと同時に内部接触圧を一時的に1〜5MPaまで増加させる。 この方法では、不活性物質の量は、単層織布(single−layer yarn)の気孔の容量より大きく、それは、式(1)によって計算できる。
    =d [a・b・c−(m pr /d fib )] ・・・(1)
    この式では、m は不活性物質の質量、d は不活性物質の密度、aは予備含浸物の長さ、bは予備含浸物の幅、hは予備含浸物の厚さ、m prは予備含浸物の質量、d fibは繊維の密度である。
    【0007】
    本発明は、本明細書に添付された図面を参照して説明することができる。
    本発明によれば、複合材料は、以下の方法によって得ることができる。 初期材料(炭素を含むマトリクスを備えた材料など)が選択され、バインダーで含浸され、70〜1100℃で熱処理されて、初期材料を含む予備含浸物が得られる。 予備含浸物の熱処理の後、織布が形成される(図1および2)。 織物の外観は変わらないけれども、硬さが現れる。 単層織布1は、剥離被覆材3と不活性物質を備えた不活性基板2の上に配置される。
    【0008】
    剥離被覆材3または不活性基板のシート被膜には、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの適切な物質を薄膜にして用いることができる。 また、ポリビニルアルコール(PVA)被膜も用いることができる。
    【0009】
    不活性物質4の主な成分は、高分子、充填物およびポロファー(porophore)である。 高分子は、含浸工程と炭化に続く工程の両方で使用するバインダーとして働く化合物である。 従って、高分子は、大量のアモルファスカーボンを生成しなくてはならない。 このタイプの天然高分子は、それほど多く存在しない。 好ましい実施の形態では、この高分子には、市場入手容易で安価な製品であるので、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が用いられる。 実用的な視点からすると、適切な溶媒に溶解した高分子を使用するのが都合よく、その場合には、不活性物質の調製および前処理を、常温で行うことができる。
    【0010】
    充填物には、繊維状もしくは粉末状で種々の寸法形状の炭素を含有する分散材料のいずれでも用いることができる。 分散材料には、例えばグラファイト又はアモルファスカーボンの粉末、カーボンブラック、不連続繊維、又は樹脂粉末などであり、特に繊維状が好ましく、横方向の寸法が一定で、粒子の横長形状が支持体の空隙にわたって複合材料の強化を促進する。 一般に、不連続繊維を利用すると、凹凸と繊維間の空間の耐久性とが増加する。 ポロファー(複合材料に気孔をもたらす物質)として、高分子溶液と相溶性の分散液体または固化合物、例えば、粉末状のPTFE、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレングリコール(PEG)又は重炭酸アンモニウムなどを用いることができる。 ポロファーが満たすべき主な要件は、複合材料の加熱中にそれが完全に蒸発することである。
    【0011】
    本発明で提供された製造方法を実施する際に用いられる不活性物質の量は、単層織布内部の空隙の容積(自由領域)よりも多い。 特定の実施の形態において、使用された不活性物質の量は、単層織布内部の空隙の容量を10〜30%だけ超えている。 用いる不活性物質の量は、前述の式(1)によって計算することができる。
    【0012】
    次いで、熱処理した予備含浸物と不活性物質とを、複数の不活性基板上で接触させて、それらの材料に接触圧が加えられる(図4)。 熱処理した予備含浸物の硬質繊維は、係持された媒体の内部で加圧方向に移動して、突出した節部が(低い圧力で)基板表面に接触するか、又は不活性物質を網目の下に(高い圧力で)押し入れる。
    【0013】
    その後、試料は、160〜200℃の温度で加熱されて、それと同時に内部接触圧力が一時的に1〜5MPaまで増加する。 一時的(temporization)(混合物をある圧力と温度に、所定の時間だけ保持する)であることは、それらの間では、いくつかの理由により必須であり、それは、(i)一時的に、布系強化材支持体中で、結果として不活性物質の塊状物を再編成させ、(ii)温度が最終的レベルまで上昇すると、塊状物の硬化が行われるからである。 滑らかで厚さが均一な複合材料を得るためには、加圧機の不活性基板の間で硬化することが必要である。 一時的とは、100℃以上での温度上昇速度と不活性基板の構成とに依存している。 160〜200℃に加熱した後、1〜5MPaまで徐々に圧力を上昇させて加圧する。 この工程によって、材料が硬くなる。 温度と圧力の増加により、不活性物質の流れの分子拡散のメカニズムを用いて、複合材料の形成が進行する。 この過程は、直鎖状分子の進展を含み、不連続繊維が加圧方向へ(時間と共に)その後に移動することによって不連続繊維の変形が引き起こされる。
    【0014】
    アモルファスカーボン(バインダー)を形成する高分子が、粘弾性材料であることは知られている。 このことが、高分子を他の固体から区別している。 高分子を機械的に変形すると、それらは粘性のみでなく弾性を示す。 機械的な引張力による形状変化に対する抵抗性は、変形過程での動的条件に依存する。 高分子の粘性流動の後には、常に、構成分子の変形が続く。 この理由は、長鎖分子の動きにある。 それらの直線化または配向化が常に伴う。 従って、引張力と不可逆的な変形率との比として計算された粘度は一定ではなくて、それどころか、それは処理過程で増加する。 流動が停止すると、高分子の粘度はそれ以上変化せず、その値はかけられた引張力に依存する。 温度上昇は、粘度を減少させる。
    【0015】
    予備含浸物の調製と熱処理後では、粘性不活性物質内部での硬質繊維の充填物の移動は、織布内部に存在する空隙や不連続なクラックを満たす不活性物質の対応した再分配に伴って起こる。 元の状態のままで織布やテープが利用されると、圧力をかけた後に硬質で耐久性の繊維充填物は不活性物質を再分配できないので、本発明によって促進された製造方法を用いて複合材料を得ることができない。
    【0016】
    硬化は、複数の不活性基板の間、特に平行な板の重量物の間で、硬化した試料を所望の厚さにしたり、ただ単に付属物の剥離被覆材の凹凸に依存する表面性状にするように行われる。
    【0017】
    硬化試料の後の炭化は、単層複合材料の凹凸に圧力に対する曲げ抵抗を付与し、表面粗さを小さくし、気孔率を調製可能にするためである。
    【0018】
    本発明の方法によって、作業から、費用のかかる加圧過程や、機械的処理過程を除くことができる。
    【0019】
    本発明の方法の重要な特徴は、複合材料に制御された気孔を与えることにある。 このため、もし上記と同様にポロファーが不活性物質に加えられるなら、通気性を増加させることができる。 いったん押しつぶされた後に、制御された高い気孔率を備えた複合材料を得る能力は、例えば、本発明の方法により調製した複合材料に基づいて電気化学的電極や多孔質フィルター、MEA燃料電池の集電体を得るために重要である。
    【0020】
    実施例1
    本発明の製造方法の好ましい実施形態では、複合材料の試料は、以下に記載する方法によって得られた。
    炭化したビスコースで加工したカーボンペーパーを、含浸材としてフェノール−ホルムアルデヒド樹脂(LBS−1(登録商標))[LBS−1(登録商標)は、Orekhovo−Zuyevo社(モスクワ)によりロシアで市販されており、政府規格901−78である「Carbolite」]のアルコール溶液とベークライトニスとを含む溶液の中で予備含浸した。 このように調製された予備含浸物は、300×300mmの板状体に切断して、乾燥器内において70〜80℃で乾燥させた。
    【0021】
    乾燥した予備含浸物の空隙を満たす不活性物質を得るために、不連続炭素繊維(長さ1mm以下)20gをグラファイト粉末(粒径が5〜10μm)10gと完全に混合した。 ついで、この混合物30gを、LBS−1(登録商標)とエポキシ樹脂(ED−20(登録商標))[ED−20(登録商標)は、Orekhovo−Zuyevo社(モスクワ)によりロシアで市販されており、政府規格10587−84である「Ufachimprom」]とから成り、ED−20(登録商標)を80重量%で、LBS−1を20重量%で調製した他の混合物65gと混合した。 混合後、この不活性物質30gを、均一な厚さの薄い皮膜(300×300mm)のフッ化物ニスと共に織布表面に乗せた。 そして、乾燥した予備含浸物の板状体を不活性物質層の上部に乗せて、金属研磨面の間に配置し、2.5MPaの圧力をかけた。 硬化は、複合材料を160℃まで8時間以上かけて加熱し、160℃を1時間保持することにより行った。
    【0022】
    1000℃で1〜2時間の炭化により、複合材料の形成が完了した。 徐々に且つ制御された温度上昇(2℃/分)により、歪みが最小になった。 この手順は、グラファイト被覆と共になされた。
    【0023】
    続いて炭素−炭素複合材料の板状体の試験では、試料内および試料表面に不均一性と欠陥がないことを証明し、そして、凹凸の大きさは10〜20μm以下であった。 試料は、所望の耐久性と粗さ(複数回に亘る半径10cmの屈曲の後にも、試料には弾性が残っており、試料にクラックは生じていなかった)を備え、いったん均一に押しつぶされた気孔は、30〜40%であった。 炭素が試料の唯一の構成元素であることがわかった。
    【0024】
    実施例2
    比較例比較試験は、本発明の方法と従来の複合材料の製造方法との間で行われた。 このために、炭化されたビスコースをベースにした炭素含有のサテンの編成布は、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(LBS−1(登録商標))[LBS−1(登録商標)は、Orekhovo−Zuyevo社(モスクワ)によりロシアで市販されている「Carbolite」]のアルコール溶液を含む含浸剤の中で含浸した。 このように調製された予備含浸物は、300×300mmの板状体に切断して、乾燥器内において70〜80℃で乾燥させた。
    【0025】
    次に、乾燥した予備含浸物の板状体を、油圧プレス機の金属研磨面の間に配置し、2.5MPaの圧力をかけた(従来方法)。 加圧状態での試料の加熱には、160℃まで8時間以上かけて温度を上昇させ、160℃を1時間保持して、試料を硬化させた。
    【0026】
    乾燥した予備含浸物の別の板状体を、実施例1に記載されたのと同様に調製した30gの不活性物質の均一層の上部に乗せて、油圧プレス機の金属研磨面の間に配置し、2.5MPaの圧力をかけた(本発明の方法)。 加圧状態での試料の加熱には、160℃まで8時間以上の時間をかけて温度を上昇させ、160℃を1時間保持して、試料を硬化させた。
    【0027】
    次に、従来方法と本発明の技術とにより得られた複合材料の硬化試料は、非酸化雰囲気中で、1000℃で2時間炭化された。 炭化の間の、徐々に且つ制御された温度上昇(2℃/分)により、収縮による凹凸に起因する望ましくない歪みが最小になった。
    【0028】
    得られた2つの炭素−炭素複合材料の板状体の外部試験により、従来方法で製造した板状体は、プラスチックの状態では耐久性があり且つなめらかであるが、高分子マトリクスを破壊した後の炭化状態では、次の収縮は、自由空間(以前は高分子マトリクスで満たされていた50容積%以上)を形成させて、低い耐久性と凹凸とかなりの表面粗さとによって特徴づけられることが証明された。 この板状体の気孔率は30〜40%である。 不連続なクラックが容易に観察され、不均一に配列されている。 炭化した複合材料の凹凸と耐久性の増加は、後の液体による多重浸透(multiple saturation)の実際的な方法でのみ得られて、それに伴って気孔率が(12〜15%まで)減少する。 粗さを減少させることは、押し固めた複合材料の機械的後処理の後でのみ可能である。
    【0029】
    本発明の方法によって得られた板状体の試験は、試料内部及び試料表面に不均一性と欠陥とが存在しないことを示す。 不均一性は、10〜20μmを超えることはない。 試料は、所望の耐久性と凹凸(複数回に亘る半径10cmの屈曲の後にも、試料には弾性が残っており、試料にクラックは生じていなかった)を備え、均一に押しつぶした気孔は、30〜40%であった。
    【0030】
    異なる方法で得られたそれらの板状体の品質において観察される違いは、布の性質に起因する。 サテン、サージ、又はリネンの編成布(braided cloth)は、(数mmの幅の)大量の空隙と、それ自身の厚みで制限される一端から他端までの不連続なクラックとを含む。 この欠陥は、高価な圧縮操作とそれに続く機械処理を必要とすることなく、本発明の方法によって除去することができる。 炭素を含むマトリクスを備えた複合材料の利用のために、高くて変更可能な気孔率が要求される(しかし高密度ではない)ことが多いが、このような場合に、本発明の方法は効果的である。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】元の試料の構造を示す図である。
    【図2】元の試料の構造の側面図である。
    【図3】熱処理した予備含浸物を備えた基板の上部面上に配置された不活性物質を示す図である。
    【図4】不活性物質で空隙を充填したことを示す図である。
    【図5】既に製造状態にある単層の複合材料を示す図である。
    【符号の説明】
    1 単層織布2 不活性基板3 剥離被覆材4 不活性物質

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