Airgel composite material containing fiber

申请号 JP51164697 申请日 1996-09-10 公开(公告)号 JPH11513349A 公开(公告)日 1999-11-16
申请人 ヘキスト、リサーチ、アンド、テクノロジー、ドイッチェラント、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング、ウント、コンパニー、コマンディート、ゲゼルシャフト; 发明人 ツィマーマン,アンドレアス; フランク,ディエルク;
摘要 (57)【要約】 本発明は、5〜97体積%のエーロゲル粒子(エーロゲル粒子の粒子径は≧0.5mmである)、少なくとも1種の結合剤および少なくとも1種の繊維材料を含有する複合材料、その製造方法ならびにその使用に関するものである。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 5〜97体積%のエーロゲル粒子、少なくとも1種の結合剤および少なくとも1種の繊維材料を含有する複合材料であって、エーロゲル粒子の粒子直径が≧0.5mmであることを特徴とする複合材料。 2. 繊維材料の体積比率が0.1〜40体積%であることを特徴とする、請求項1に記載の複合材料。 3. 繊維材料が、主成分としてガラス繊維を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の複合材料。 4. 繊維材料が、主成分として有機繊維を含むことを特徴とする、請求項1 または2に記載の複合材料。 5. エーロゲル粒子の比率が20〜97体積%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合材料。 6. エーロゲル粒子が60%を超える気孔率、0.4g/cm 3未満の密度および40mW/mK未満の熱伝導率を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合材料。 7. エーロゲルが、所望により有機変性されているSiO 2エーロゲルであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合材料。 8. エーロゲル粒子の少なくとも一部が疎水性の表面基を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合材料。 9. 結合剤が0.75g/cm 3未満の密度を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合材料。 10. 結合剤が、主成分として無機結合剤を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合材料。 11. 無機結合剤が水ガラスであることを特徴とする、請求項10に記載の複合材料。 12. 結合剤が、主成分として有機結合剤を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合材料。 13. 有機結合剤がポリビニルブチラールおよび/またはポリビニルアルコールであることを特徴とする、請求項12に記載の複合材料。 14. エーロゲル粒子の少なくとも一部および/または結合剤が少なくとも1種のIR混濁剤を含むことを特徴とする、請求項1〜13いずれか1項に記載の複合材料。 15. 平らな形態を有し、少なくとも片側に少なくとも1個の被覆層が施されていることを特徴とする、請求項1〜14いずれか1項に記載の複合材料。 16. エーロゲル粒子および繊維材料を結合剤と混合し、混合物を成形し、 硬化させることを特徴とする、請求項1〜15いずれか1項に記載の複合材料の製造方法。 17. 断熱および/または消音のための請求項1〜15のいずれか1項に記載の複合材料の使用。 18. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の複合材料を含有する成形体。 19. 実質的に請求項1〜15のいずれか1項に記載の複合材料からなる成形体。 20. 板の形態を有することを特徴とする、請求項18または19に記載の成形体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 繊維を含有するエーロゲル複合材料 本発明は、5〜97体積%のエーロゲル粒子(エーロゲル粒子の粒子直径は≧ 0.5mmである)、少なくとも1種の結合剤、および少なくとも1種の繊維材料を含有する複合材料、その製造方法、ならびにその使用に関するものである。 エーロゲル、特に気孔率が60%を超え、密度が0.4g/cm 3未満であるエーロゲルは、その密度が非常に小さく、気孔率が高く、細孔直径が小さいために、 熱伝導性が極めて低く、例えば、EP−A−0171722号明細書に記載されている様に、断熱材として使用できる。 しかし、気孔率が高いために、ゲル(そこからエーロゲルが乾燥される)ならびに乾燥したエーロゲル自体の機械的な安定性が低くなる。 エーロゲルは、より広い意味で、すなわち「分散媒として空気を含むゲル」という意味で、好適なゲルの乾燥により製造される。 この意味における「エーロゲル」の定義には、狭い意味のエーロゲル、つまりキセロゲル、およびクリオゲルが包含される。 その際、ゲルの液体が臨界温度より高い温度で、また臨界圧より高い圧から出発して、除去された場合、乾燥したゲルは狭い意味のエーロゲルと呼ばれる。 これに対して、ゲルの液体が、臨界状態と関係なく、例えば液体− 蒸気−境界相を形成させて除去される場合、生じるゲルはキセロゲルとも呼ばれる。 本発明のゲルは、「分散媒として空気を含むゲル」の意味におけるエーロゲルであることに注意すべきである。 エーロゲルの成形工程は、ゾル−ゲル−移行の間に終わる。 固体状ゲル構造が形成された後、外形は粉砕、例えば微細にすることによってしか変えることができない。 他の形態の応力に対しては、この材料はよわすぎるものである。 しかし、多くの用途には、エーロゲルを特定の成形体で使用することが必要である。 原理的には、成形体の製造はゲル製造時でも可能である。 しかし、製造の間に、一般的に必要な、拡散により決定される溶剤の交換(エーロゲルに関しては、例えばUS−A−4,610,863号およびEP−A 03960761 号の各明細書を参照されたい。。エーロゲル複合材料に関しては、例えばWO9 3/06044号明細書参照)およびやはり拡散により決定される乾燥のために、製造時間が長くなり、経済的に好ましくない。 そのため、エーロゲルの製造した後に、したがって乾燥の後、特殊な用途について使用されるエーロゲルの内部構造を実質的に変えずに、成形工程を行なうことが重要である。 しかし、多くの用途にとって、良好な断熱性に加えて、絶縁材には、空気音響に対する絶縁能力付与も要求される。 典型的には良好な防音効果は、音響の速度波が細孔壁における空気摩擦により減衰するので、一般的に気孔率が巨視的な尺度(>0.1μm)にある多孔質材料で得られる。 そのため、巨視的気孔率を持たない一体的な材料は消音効果が非常に低い。 材料が、例えば一体的なエーロゲルの様に、微視的な尺度でのみ多孔質である場合、空気は細孔を通って流れることができず、音響波は材料の骨格上を移動し、音響は大きく減衰することなく伝達される。 DE−A 3346180号明細書には、燃焼熱分解により得られるケイ酸エーロゲルを鉱物性の長繊維と結合して補強した成形体からなる、剛質板が記載されている。 しかし、この燃焼熱分解により得られるケイ酸エーロゲルは、ゲルの乾燥により製造されず、まったく別の細孔構造を有しているので、上記の意味のエーロゲルではない。 機械的には、この材料はより安定しており、そのため、微小構造を壊さずにプレスすることができるが、上記の意味における代表的なエーロゲルよりも高い熱伝導性を有する。 この様な成形体の表面は非常にデリケートなので、結合剤を使用して表面を硬化させるか、または薄膜で被覆しなければならない。 EP−A−O340707号明細書では、密度0.1〜0.4g/cm 3の絶縁材が開示されているが、これは少なくとも50体積%のシリカ−エーロゲル−粒子(直径が0.5〜5mm)からなり、これらの粒子が少なくとも一種の有機および/または無機の結合剤により結合されている。 エーロゲル粒子径が結合剤を介して接触表面上にのみ結合している場合、機械的な応力が作用した時に、結合剤によって覆われたエーロゲル粒子部分が除去され、その結果粒子の結合がもはや無くなり、絶縁材に亀裂が生じるので、得られる絶縁材は機械的な機能においてあまり安定していない。 そのため、エーロゲル粒子間の間隙を可能な限り結合剤で充填すべきである。 結合剤の含有量が非常に少ない場合、得られる材料は純粋なエーロゲルよりは安定しているが、すべての顆粒状粒子が結合剤により十分に取り囲まれていないと、容易に亀裂が生じる。 低い熱伝導性に有利になる様に結合剤の体積比率を高くすると、粒子間スペースに残存しうる結合剤の体積比率が低くなり、特に多孔質の結合剤、例えば熱伝導性の低い発泡材、の場合、機械的な安定性が低くなる。 また、介在スペースのすべてを結合剤で充填すると、巨視的な気孔率(粒子間の)が下がることにより、材料中の消音効果が低下する。 EP−A−489319号明細書には、20〜80体積%のシリカエーロゲル粒子、20〜80体積%の、エーロゲル粒子を取り囲み、互いに結合している、 密度0.01〜0.15g/cm 3のスチレン重合体発泡体、および所望により有効量の通常の添加剤を含む、熱伝導性の低い複合発泡体が開示されている。 その様に製造された複合発泡体は、圧力には強いが、エーロゲル粒子の濃度が高い場合、剛性はあまり強くない。 独国特許出願DE−A−4430669号ないしDE−A−4430642号の各明細書には、繊維補強したエーロゲルからなる板ないしマットが記載されている。 これらの板またはマットは、エーロゲル比率が非常に高いために熱伝導性は非常に低いが、上記の拡散問題のために、比較的長い製造時間が必要である。 未公開の独国特許出願第P4445771.5号明細書には、少なくとも1層の不織布地およびエーロゲル粒子を有する不織布地−エーロゲル−複合材料が開示されているが、これは、不織布地が少なくとも一種の2成分繊維材料を含有し、その繊維が相互に、およびエーロゲル粒子と、低融点被覆材料によって結合していることを特徴とする。 この複合材料は、比較的低い熱伝導性ならびに高い巨視的気孔率を有し、そのために良好な消音特性を有するが、2成分繊維を使用しているために、その材料を使用できる温度範囲および燃焼クラスが限られる。 さらに、対応する複合材料、特に複雑な成形体は簡単に製造することができない。 そこで、本発明の課題の一つは、熱伝導性が低く、機械的に安定しており、簡単に製造できる、エーロゲル顆粒を基材とする複合材料を提供することであった。 本発明の別の課題は、さらに良好な消音効果を有する、エーロゲル顆粒を基材とする複合材料を提供することであった。 この課題は、5〜97体積%のエーロゲル粒子(エーロゲル粒子の粒子直径が≧0.5mm)、少なくとも1種の結合剤および少なくとも1種の繊維材料を含有すること、を特徴とする複合材料により解決される。 結合剤により、繊維ないしエーロゲルが入り交じって、ならびに相互に結合されるか、または結合剤がマトリックス部材として作用し、その中に繊維およびエーロゲル粒子が埋め込まれる。 結合剤により繊維およびエーロゲル粒子が入り交じって、ならびに相互に結合されること、ならびに所望により結合剤マトリックス中に包含されることにより、機械的に安定した、熱伝導性の低い材料が得られる。 表面で結合した、または接着剤マトリックス中に埋め込まれたエーロゲル粒子だけからなる材料に対して、驚くべきことに、同じ体積比率の結合剤で、僅かな体積比率の繊維でも、繊維が負荷の大部分を受け持つので、かなりの機械的強度が得られる。 繊維体積を高くし、結合剤をほんの僅かにすると、多孔質な材料が得られ、結合剤により結合した繊維が機械的に安定した骨格を形成し、その中にエーロゲル粒子が取り込まれる。 形成された空気細孔により気孔率が高くなり、 それによって消音効果が改良される。 繊維としては、天然または合成の、無機または有機の繊維、例えばセルロース、木綿または亜麻繊維、ガラスまたは鉱物繊維、シリコンカーバイド繊維、カーボン繊維、ポリエステル、ポリアミドまたはポリアラミド繊維、を用いることができる。 繊維は新品でも、あるいは例えば切断したガラス繊維屑もしくはぼろの様な廃品のようなものでもよい。 繊維はストレートでもクリンプでも、個別の繊維形態として、詰め綿、または不織布あるいは織物であってもよい。 その際、不織布および/または織物は、まとまった全体の形態で、および/または多くの小片の形態で、結合剤の中に含有することもできる。 繊維は、円形、三つ葉、五つ葉、八つ葉、小リボン、樅の木、ダンベル、またはその他の形状を有することができる。 同様に、中空繊維も使用できる。 複合材料中で大量のエーロゲルを結合するためには、複合材料中に使用されている繊維の直径は、エーロゲル粒子の平均直径よりも小さくすべきである。 非常に細い繊維を選択することにより、複合材料を容易に折り曲げることができる。 好ましくは、直径1μm〜1mmの繊維を使用する。 典型的には、繊維の体積比率が一定である場合、直径が小さい程、破断に強い複合材料が得られる。 繊維の長さには何の制限も無い。 しかし、繊維の長さはエーロゲル粒子の平均直径よりも大きい、すなわち少なくとも0.5mm、であるのが好ましい。 さらに、上記の種類の混合物を使用することができる。 複合材料の安定性ならびに熱伝導性は、繊維含有量の増加と共に高くなる。 用途に応じて、繊維の体積比率は、好ましくは0.1〜40体積%、特に好ましくは0.1〜15体積%、である。 繊維は、マトリックスに結合し易くするために、典型的には、例えばガラス繊維で行なわれる様に、サイズ剤またはカップリング剤で被覆することができる。 本発明の組成物に好適なエーロゲルは、ゾル−ゲル法に適した金属酸化物を基材とするエーロゲル(CJ.Brinker,GW.Scherer,Sol-Gel-Science,1990,2 および3章)、例えば、SiまたはAl化合物、またはゾル−ゲル法に適した有機物質を基材とするエーロゲル、例えばメラミンホルムアルデヒド縮合物(US −A−5086085号明細書参照のこと)またはレゾルシンホルムアルデヒド縮合物(US−A−4873218号明細書参照のこと)、である。 エーロゲルは、上記の物質の混合物を基材とすることもできる。 好ましくは、Si化合物を含有するエーロゲル、とりわけSiO 2を含有するエーロゲル、および特にSi O 2を含有するエーロゲル、を使用する。 熱伝導性に対する放射の影響を低減させるために、エーロゲルはIR懸濁剤、 例えばカーボンブラック、二酸化チタン、酸化鉄または二酸化ジルコニウムならびにそれらの混合物を含むことができる。 その上、エーロゲルの熱伝導性は、気孔率の増加および密度の低下と共に低下し、しかも0.1g/cm 3位の密度にまで低下する。 この理由から、気孔率が60 %を超え、密度が0.1〜0.4g/cm 3のエーロゲルが好ましい。 エーロゲル顆粒の熱伝導性は、好ましくは40W/mk未満、特に好ましくは25W/mk未満、にすべきである。 好ましい実施態様では、エーロゲル製造の際またはその後で、疎性表面基をエーロゲルの細孔表面上に組み入れることにより得られる疎水性エーロゲル粒子が用いられる。 「エーロゲル粒子」の定義は、本願では、単一体的(monolithic)である、すなわち1個からなる粒子か、またはその粒子の直径よりも小さな直径を有するエーロゲル粒子を実質的に含み、エーロゲル粒子が適した結合剤により結合されて、しかも/あるいはプレスされて、より大きな粒子に形成されているもの、を意味するものである。 粒子の大きさは、材料の用途により決定される。 高度の安定性を達成するには、顆粒は粗過ぎず、好ましくは粒子の直径が1cm未満、特に好ましくは5mm未満、にすべきである。 他方、製造の際に非常に細かく、密度が低い粉末の取扱い上の困難を避けるためには、エーロゲル粒子の直径は0.5mmを超えているべきである。 さらに通常、加工の際に液状の結合剤がエーロゲルの上部層の中に侵透し、この区域では、 エーロゲルは高度の絶縁効果を失う。 そのため、巨視的な粒子表面積の粒子体積に対する比率はできるだけ小さくすべきであるが、これは粒子が小さ過ぎる場合には適用できない。 一方で熱伝導性を低くし、他方で十分な機械的安定性を達成するには、エーロゲルの体積比率は20〜97体積%、特に好ましくは40〜95体積%、にすべきであり、その際、体積比率が高い程、熱伝導性および強度は低下する。 材料全体の気孔率を高くし、それによって消音効果を高くするためには、材料中に空気細孔を組み込むべきであるが、これにはエーロゲルの体積比率を好ましくは85 体積%未満にすべきである。 エーロゲル体積比率を高くするには、好ましくは有利な2モード粒度分布を有する顆粒を使用することができる。 用途に応じて、例えば消音分野では、他の分布も使用することができる。 少なくとも1種の結合剤により、繊維ないしエーロゲル粒子が入り交じって、 ならびに繊維およびエーロゲル粒子が相互に結合される。 結合剤は、繊維およびエーロゲル粒子をまとめて、および相互に結合するか、またはマトリックス材料として作用することができる。 本発明の複合材料の製造には、基本的にすべての公知の結合剤が好適である。 無機結合剤、例えば水ガラス接着剤、または有機結合剤、またはそれらの混合物、を使用することができる。 結合剤はさらに他の無機および/または有機成分を含むことができる。 好適な有機結合剤は、例えば、熱可塑性合成樹脂、例えばポリオレフィンないしポリオレフィンワックス、スチレン重合体、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル共重合体、またはそれらの混合物、あるいは熱硬化性(duroplasts)合成樹脂、例えばフェノール、レゾルシン、尿素、およびメラミン樹脂である。 溶融接着剤、 分散接着剤(水性形態、例えばスチレン−ブタジエン、およびスチレン−アクリルエステル共重合体)、溶剤接着剤またはプラスチゾルの様な接着剤も使用できる。 さらに、反応接着剤、例えば熱硬化性エポキシ樹脂、ホルムアルデヒド縮合物、ポリイミド、ポリベンズイミダゾール、シアナクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、嫌気性結合剤、ポリウレタン接着剤、および湿分硬化シリコーン、の様な1成分系の形態、またはメタクリレート、低温硬化性エポキシド樹脂、2成分シリコーンおよび低温硬化性ポリウレタンの様な2成分系の形態も好適である。 好ましくは、ポリビニルブチラールおよび/またはポリビニルアルコールを使用する。 好ましくは、結合剤が加工の特定の段階で液体形態にある場合、非常に多孔質のエーロゲルの内部にまったく、または実質的に侵透し得ない様な結合剤を選択すべきである。 エーロゲル粒子の内部への結合剤の侵透は、結合剤の選択と共に、圧力、温度および混合時間の様な工程条件の調整によってもコントロールされる。 結合剤がマトリックスを形成し、その中にエーロゲルおよび繊維が埋め込まれる場合、熱伝導性が低いことから、密度が0.75g/cm 3未満の多孔質材料、例えばフォーム材、好ましくは重合体フォーム材(例えば、ポリスチレンまたはポリウレタンフォーム材)を使用するのが好ましい。 エーロゲル比率が高い場合に結合剤を間隙に十分に分布させて、できるだけ良好な接着を達成するために、固体形態の結合剤から出発する場合、結合剤の粒子はエーロゲル顆粒の粒子よりも小さくすべきであろう。 高圧における操作も必要になることがある。 結合剤を、溶融接着剤またはメラミンホルムアルデヒド樹脂の様な反応接着剤の場合における様に高温で操作しなければならない場合、結合剤は、その融解温度が繊維の融解温度を超えない様に選択しなければならない。 結合剤は、一般的に複合材料の1〜50体積%の量で、好ましくは1〜30体積%、の量で使用する。 結合剤は、複合材料の機械的および熱的な必要条件ならびに防火上の必要条件に応じて選択する。 複合材料は、他の添加剤、例えば染料、顔料、充填材、防燃剤、防燃剤に対する相乗剤、帯電防止剤、安定剤、軟化剤、およびIR懸濁剤を有効量で含むことができる。 さらに、複合材料は、その製造に使用される、ないし製造の際に生じる追加の物質、例えばプレス加工のためのステアリン酸亜鉛の様なスリップ剤、あるいは樹脂を使用する際の酸開裂性硬化促進剤の反応生成物、を含有することができる。 複合材料の燃焼クラスは、エーロゲル、繊維、および結合剤、ならびに他の、 必要に応じて含まれる物質の燃焼クラスにより決定される。 複合材料のできるだけ有利な燃焼クラスを得るには、不燃性繊維、例えばガラスまたは鉱物繊維、難燃性繊維、例えば商品名TREVIRA CSR またはメラミン樹脂繊維、無機質系の、特に好ましくはSiO 2系のエーロゲル、および難燃性の結合剤、例えば無機結合剤または尿素およびメラミンホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂接着剤、ポリイミドおよびポリベンズイミダゾール樹脂、を使用すべきであろう。 材料が板またはマットの様な平らな構造を有する場合、表面の特性を改良する、例えばより堅固にする、蒸気バリヤーとして形成させる、または軽度の汚れから保護するために、少なくとも片側に少なくとも1個の被覆層を施すことができる。 被覆層は、複合材料成形物体の機械的安定性を強化することもできる。 両側に被覆層を使用する場合、これらの層は同一でも異なっていてもよい。 被覆層としては、当業者にとって公知であるすべての材料が好適である。 被覆層は非多孔質で、例えばプラスチック薄膜、好ましくは金属薄膜、好ましくは熱放射を反射するメタロホイルまたは金属被覆したプラスチック薄膜、の様に蒸気バリヤーとして作用することができる。 また、材料中に空気を侵透させて、それによって消音効果特性を改良する、多孔質フィルム、紙、織物または不織布の様な多孔質の被覆層を使用することもできる。 被覆層は、それ自体多くの層からなることもできる。 被覆層は、繊維およびエーロゲル粒子を一緒に、および相互に結合している結合剤で固定することができるが、他の接着剤を使用することもできる。 複合材料の表面は、少なくとも1種の適した材料を表面層に組み込んで密封したり、一体化させることもできる。 材料としては、例えばポリエチレンおよびポリプロピレンの様な熱可塑性重合体、または樹脂、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂、が好適である。 本発明の複合材料は、好ましくは熱伝導率が10〜100mW/mK、特に好ましくは10〜50mW/mK、特に15〜40mW/mK、である。 本発明の別の課題は、本発明の複合材料の製造法を提供することである。 結合剤が最初に、高温および場合により高圧で、溶融接着剤の場合は融解し、 反応接着剤の場合は反応する、粉末形態にある場合、複合材料は下記の様にして得ることができる。 すなわち、通常の混合装置でエーロゲル粒子、繊維材料および結合剤を混合する。 続いてこの混合物は成形工程に続く。 混合物は型の中で、 結合剤の種類に応じて、例えば反応接着剤では加圧下で加熱することにより、あるいは溶融接着剤では結合剤の融点を超える様に加熱することにより、硬化させる。 マクロ尺度で多孔質の材料は、特に下記の方法により得ることができる。 すなわち、繊維が詰め物の形態(例えば切断繊維の小さな束、または薄膜の小片) になっていない場合、繊維は当業者には公知の方法により小さな束に加工する。 すでにこの工程で、所望によりエーロゲル顆粒を繊維間に組み込むことができる。 その後、この束を結合剤および場合によりエーロゲル粒子と共に例えばミキサー中で、結合剤および場合によりエーロゲル粒子ができるだけ一様に繊維間に分散するまで混合する。 次いで材料を成形し、場合により加圧下で、溶融接着剤の場合は接着剤の融点より高い温度に、反応接着剤の場合は反応に必要な温度より高い温度に加熱する。 結合剤が溶融した、ないし反応した後、材料を冷却する。 ここで好ましくはポリビニルブチラールを使用する。 高圧を作用させることにより、複合材料の密度を高くすることができる。 好ましい実施態様では、混合物を圧縮する。 その際、当業者は、それぞれの応用目的に応じて、好適なプレスおよび好適なプレス工具を選択することができる。 場合により、プレス加工に、当業者には公知のスリップ剤、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂ではステアリン酸亜鉛、を加えることができる。 エーロゲルを含有する成型材料は空気含有量が高いので、真空プレスの使用が有利である。 好ましい実施態様では、エーロゲルを含有する成型材料を圧縮して板にする。 成型材料がプレス棒に焼き付くのを避けるために、圧縮すべきエーロゲル含有混合物を剥離紙でプレス棒から離間させるとよい。 エーロゲルを含む板の機械的強度は、板の表面上にメッシュ布地、不織布、または紙を張り合わせることにより、 強化することができる。 メッシュ布地、不織布、または紙は、後からエーロゲルを含有する板の上に被せる。 その際、メッシュ布地、不織布または紙に、適した結合剤あるいは接着剤を予め含浸させておき、加熱可能なプレス中で圧力をかけて板表面と結合させることもできる。 また、好ましい1つの実施態様では、1作業工程中に、メッシュ布地、不織布または紙(所望により適した結合剤あるいは接着剤を予め含浸させておくとよい)をプレス型の中に入れ、プレスすべきエーロゲルを含有する成型材料の上に載せ、次いで加圧および加熱下でエーロゲル含有複合材料板にプレスすることもできる。 プレスは、任意の型の中で、使用する結合剤に応じて、一般的に1〜1000 バールのプレス圧および0〜300℃、の温度で行なう。 好ましいフェノール、レゾルシン、尿素、およびメラミンホルムアルデヒド樹脂の場合、プレスは、好ましくは圧力5〜50バール、特に好ましくは10〜2 0バール、および温度100〜200℃、特に好ましくは130〜190℃、特に150〜175℃、で行なう。 結合剤が最初に液体形態にある場合、複合材料は下記の様にして得ることができる。 すなわち、通常の混合装置でエーロゲル粒子および繊維材料を混合する。 次いで、得られた混合物に結合剤を、例えばスプレーにより被覆し、成形し、型の中で硬化させる。 混合物の硬化は、結合剤の種類に応じて、場合により加圧下で、加熱および/または使用した溶剤または分散剤の蒸発により行なう。 好ましくは、エーロゲル粒子を繊維と共に気流中で渦巻き攪拌する。 型を混合物で充填するが、充填の際に結合剤を噴霧する。 マクロ尺度で多孔質の材料は、特に下記の方法により得ることができる。 すなわち、繊維が束の形態(例えば切断繊維の小さな房、または不織布の小片)になっていない場合、繊維は当業者には公知の方法により小さな束に加工する。 すでにこの工程で、必要に応じてエーロゲル顆粒を繊維間に組み込むことができる。 あるいは、その後、束をエーロゲル顆粒と共に例えばミキサー中で、エーロゲル粒子ができるだけ一様に繊維間に分散するまで混合する。 この工程中、またはその後、結合剤をできるだけ細かく分割して混合物の上に噴霧し、次いでその混合物を型に入れ、場合により加圧下で、結合に必要な温度に加熱する。 その後、複合材料を通常の方法で乾燥させる。 結合剤としてフォーム剤を使用する場合、フォーム剤の種類に応じて下記の様に製造することもできる。 フォーム剤が、膨脹したポリスチレンの場合の様に、ある形態の膨脹可能な顆粒粒子の膨脹により製造される場合、すべての成分を十分に混合し、典型的には、好ましくは熱風または蒸気で加熱する。 その結果粒子の膨脹により型中の圧力が増加し、それによって間隙がフォーム材で満され、エーロゲル粒子が複合材料中で固定される。 冷却後、複合材料の成形物体を型から取り出し、場合により乾燥させる。 フォーム剤を、非粘性混合物の押出しまたは膨脹およびそれに続く硬化により製造する場合、繊維を液体に加えて混合することができる。 得られた液体とエーロゲル粒子を混合し、次いでこれを発泡させる。 材料に被覆層を施す場合、被覆および成形が1工程で行なえる様に、例えば型を充填工程の前または後に、被覆層を型の中に置くことができるが、その際、被覆用の結合剤として好ましくは複合材料の結合剤を使用する。 しかしながら、次工程で、複合材料に被覆層を施すこともできる。 本発明の複合材料からなる成形体の型には制限はまったく無く、特に複合材料を板の形態に成形することができる。この複合材料は、エーロゲルの比率が高く、熱伝導性が低いので、断熱用に非常に良い。この複合材料は、例えば板の形態で、消音材として直接、または共鳴吸収材の形態で消音に利用することができる。エーロゲル材料の消音効果に加えて、巨視的な細孔による気孔率に応じて、複合材料中のこの巨視的な細孔に対する空気摩擦により、さらに消音される。巨視的な気孔率は、繊維比率およびエーロゲル粒子の直径、粒子径および比率および結合剤の種類により調整できる。消音効果の周波数依存性およびその程度を、被覆層、板の厚さ、および巨視的気孔率を選択することにより、当業者には公知の方法で調整することができる。本発明の複合材料は、さらに、巨視的気孔率および特にエーロゲルの気孔率および比表面積が高いことにより、液体、蒸気およびガスの吸着材料としても好適である。下記の諸例により本発明を詳細に説明するが、これらの諸例は本発明を制限するものではない。例1 エーロゲル、ポリビニルブチラールおよび繊維からなる成形体。 90体積%の疎水性エーロゲル顆粒、8体積%のポリビニルブチラール粉末( 商品名Mowital(Polymer F))および2体積%の高強度繊維(商品名Trevira)を十分に混合する。疎水性エーロゲル顆粒は、平均粒子径が1〜2mm、密度120kg/m 3 、BET 表面積620m 2 /g、および熱伝導性11mW/mK、を有する。プレス型の底面積30cm×30cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を剥離紙で覆う。 220℃で30分間、厚さ18mmにプレスする。得られた成形体は、密度が269kg/m 3で、熱伝導性が20mW/mKである。例2 エーロゲル、ポリビニルブチラール、および循環使用繊維からなる成形体。 80体積%の例1の疎水性エーロゲル顆粒、10体積%のポリビニルブチラール粉末(商品名Mowital(Polymer F))および10体積%の循環使用繊維として粗く敷き詰めたポリエステル繊維屑を十分に混合する。プレス型の底面積30cm×30cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を剥離紙で覆う。 220℃で30分間、厚さ18mmにプレスする。得られた成形体は、密度が282kg/m 3で、熱伝導性が25mW/mKである。例3 エーロゲル、ポリビニルブチラールおよび循環使用繊維からなる成形体。 50体積%の例1の疎水性エーロゲル顆粒、10体積%のポリビニルブチラール粉末(商品名Mowital(Polymer F))および40体積%の循環使用繊維として粗く敷き詰めたポリエステル繊維屑を十分に混合する。プレス型の底面積30cm×30cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を剥離紙で覆う。 220℃で30分間、厚さ18mmにプレスする。得られた成形体は、密度が420kg/m 3で、熱伝導性が55mW/mKである。例4 エーロゲル、ポリエチレンワックス、および繊維からなる成形体。 60体積%の例1の疎水性エーロゲル顆粒、38体積%のポリエチレンワックス粉末(商品名Ceridust 130)および2体積%の高強度繊維(商品名Trevira) を十分に混合する。プレス型の底面積12cm×12cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を剥離紙で覆う。 170℃、圧力70 バールで30分間プレスする。得られた成形体は、熱伝導性が25mW/mKである。例5 エーロゲル、ポリエチレンワックス、および繊維からなる成形体。 50体積%の例1の疎水性エーロゲル顆粒、48体積%のポリエチレンワックス粉末(Hoechst-Wachs PE 520)および2体積%の高強度繊(商品名Trevira) 維を十分に混合する。プレス型の底面積12cm×12cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を剥離紙で覆う。 180℃、圧力70 バールで30分間プレスする。得られた成形体は、熱伝導性が28mW/mKである。例6 エーロゲル、ポリビニルアルコール、および繊維からなる成形体。 90体積%の例1の疎水性エーロゲル顆粒、1.8体積%のポリビニルアルコール溶液および2体積%の高強度繊維(商品名revira)を十分に混合する。ポリビニルアルコール溶液は、10重量%の商品名Mowiol Typ 40-88、45重量%の水、および45重量%のエタノールからなる。プレス型の底面積12cm×12cmの底部に剥離紙を載せる。その上にエーロゲルを含有する成型材料を一様に広げ、全体を圧力70バールで2分間プレスし、 続いて乾燥させる。得られた成形体は、熱伝導性が24mW/mKである。エーロゲル顆粒の熱伝導性は、高温ワイヤ法(例えばO.Nielsson,G.Ruesch enpoehler,J.Gross,J.Fricke,「High Temperatures-High Pressures」,Vo l.21,267-274(1989)参照)により測定した。成形体の熱伝導性は、DIN 52612により測定した。

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