Composition containing the airgel, to a process for the preparation thereof, and use thereof

申请号 JP51361596 申请日 1995-10-10 公开(公告)号 JPH10508049A 公开(公告)日 1998-08-04
申请人 ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト; 发明人 ガイス,ゲルハルト; ショイネマン,ウデ; ツィマーマン,アンドレアス; プラス,ヴェルナー; ミュラー,ハンス−カルル;
摘要 (57)【要約】 本発明は、30〜95容量%のエーロゲル粒子と少なくとも1種の 水 性バインダーとを含んだ組成物(このとき、エーロゲル粒子の粒径が0.5mm未満であり、エーロゲル粒子が疎水性の表面基を有するのが好ましい)、前記組成物の製造法、および前記組成物の使用に関する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 30〜95容量%のエーロゲル粒子と少なくとも1種の水性バインダーとを含み、前記エーロゲル粒子の粒径が0.5mm未満である組成物。 2. 前記エーロゲル粒子が疎水性の表面基を有する、請求の範囲第1項に記載の組成物。 3. 前記エーロゲル粒子の割合が50〜90容量%の範囲である、請求の範囲第1項または第2項に記載の組成物。 4. 前記エーロゲル粒子の粒径が0.2mm未満である、請求の範囲第1〜3項の少なくとも一項に記載の組成物。 5. 前記エーロゲルがSiO 2エーロゲルである、請求の範囲第1〜4項の少なくとも一項に記載の組成物。 6. 前記疎水性表面基がトリアルキルシリル基および/またはトリアリールシリル基である、請求の範囲第1〜5項の少なくとも一項に記載の組成物。 7. 前記エーロゲル粒子が、60%より大きい多孔度と0.6g/cm 3未満の密度を有する、請求の範囲第1〜6項の少なくとも一項に記載の組成物。 8. 前記水性バインダーが、少なくとも1種の有機ポリマーおよび/または無機バインダーを含んでいて90%(v/v)未満の水含量を有する分散液である、 請求の範囲第1〜7項の少なくとも一項に記載の組成物。 9. 前記組成物が0.1〜30容量%の繊維を含む、請求の範囲第1〜8項の少なくとも一項に記載の組成物。 10. 前記組成物がIRオパシフィアーを含む、請求の範囲第1〜9項の少なくとも一項に記載の組成物。 11. 前記エーロゲル粒子と前記水性バインダーとを混合する、請求の範囲第1〜10項の少なくとも一項に記載の組成物の製造法。 12. 請求の範囲第1〜10項の少なくとも一項に記載の組成物を、断熱材、接着剤および/またはフィルムを製造するために、あるいは電気光学における補助的材料として使用する方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 エーロゲルを含む組成物、その製造法、およびその使用 本発明は、30〜95容量%のエーロゲル粒子と少なくとも1種の性バインダーとを含む組成物、その製造法、およびその使用に関する。 エーロゲルは、密度が極めて低く多孔度が高いので、特に、60%より大きい多孔度と0.6g/cm 3未満の密度を有するエーロゲルは極めて低い熱伝導率をもち、したがって、断熱材として利用されている(ヨーロッパ特許出願公開第0,171,722 号)。 しかしながら、多孔度が高いと機械的安定性が低くなり、このことは、乾燥してエーロゲルにするもとのゲルおよびそれ自体乾燥されたエーロゲルの両方について言える。 エーロゲルはさらに、その密度に応じて極めて低い誘電率(1と2の間の値) を有することも知られている。 したがってエーロゲルは、電子機器向け用途、たとえば高周波用途にも適していることになる(SCW.Hrubeshら,J.Mater,Re s.Vol.8,No.7,1736-1741)。 上記のような機械的欠点のほかに、エーロゲルは、散逸率が高い場合には電子機器向け用途としてはかなり不利となる。 内表面での散逸率は、親水性基と極性表面基または吸着分子によって増大することが知られている。 エーロゲルは、適切なゲルを乾燥することによって製造することができる。 臨界温度より上の温度にて、且つ臨界圧より上の圧力からスタートしてゲル液体を除去する場合、このように乾燥して得られるゲルはエーロゲルと呼ばれる。 これとは対照的に、液体−蒸気境界相の形成を伴ってゲル液体を除去する場合、こうして得られるゲルは、しばしばキセロゲルと呼ばれる。 特に明記しない限り、本明細書中の“エーロゲル”という用語は、キセロゲルやこれらの混合物も含む。 エーロゲルを造形するプロセスは、ゾル/ゲル転移中に完了させる。 固体ゲル構造がいったん形成されると、外形は、単に粉砕する(たとえば磨砕により)ことによって変えることができる。 しかしながら、多くの用途に対しては、エーロゲルを粒状形で使用する必要がある。 このためには、エーロゲルの調製の後に、すなわち乾燥の後に、その用途に関してエーロゲルの内部構造の大幅な変化を引き起こすことなく、造形工程を施す必要がある。 ヨーロッパ特許出願公開第0,377,301号は、安定でポンプ移送可能な水性懸濁液を開示している。 しかしながら、前記懸濁液中の非晶質シリカの含量が5〜15 重量%に限定されている。 シリカの含量が低いことから、安定でポンプ移送可能な水性懸濁液が可能となるが、断熱材としての用途は除外される。 ヨーロッパ特許出願公開第0,340,707号は、0.5〜5mmの直径を有するシリカエーロゲル粒子(少なくとも1種の有機および/または無機バインダーによって結合されている)を少なくとも50容量%含み、0.1〜0.4g/cm 3の密度を有する断熱材を開示している。 粒径が比較的粗大であると、不均一な外観を有する断熱材が得られ、このことは多くの用途にとって好ましくないことである。 特に電子機器用途に対してはかなり薄い層(≪0.5mm)であることが必要であり、こうした薄層は、上記のようなエーロゲル粒子を使用して製造することはできない。 さらに、エーロゲルの粒径が粗大であると、0.5mm未満の厚さを有するフィルム状の断熱用物品を製造することができなくなる。 より大きな厚さのフィルム層の場合も、フィルム厚さに関して比較的大きなエーロゲル粒子によって悪影響を受ける。 なぜなら、特に周辺部においてバインダーの割合を増やす必要があり、 このことは、乾燥フィルムまたは乾燥造形物品の熱伝導率および電子的特性に悪影響を及ぼすからである。 ヨーロッパ特許出願公開第0,340,707号は、エーロゲル粒子をバインダーで被覆、および/またはエーロゲル粒子とバインダーとを混合し、次いでこうして得たペーストをモールド中で硬化させる、というプロセスを開示している。 エーロゲルと無機および/または有機バインダーとの間の大きな密度差、ならびにエーロゲル粒子のサイズのために、混合ペーストは分離しやすい。 すなわち、使用や貯蔵に必要な比較的長期間に対して混合ペーストは不安定である。 したがって、 単に混合ペーストを密閉式モールド中で比較的速やかに硬化させることによって、あるいはエーロゲル粒子とバインダーとの間の密度差を少なくすることによって(たとえば、バインダーをさらに発泡させることによって)造形を行うことができる。 バインダーは、乾燥造形物品の最終的な熱伝導率に極めて大きな影響を及ぼすので、圧密固体を得るために発泡させることなくバインダーを硬化させた場合は、一般には熱伝導率は高くなるという点において、バインダーの発泡はより一層重要となる。 発泡させることにより、バインダーの割合を減らすことができ(未公開のドイツ特許出願第 44 04 701 号に説明)、したがってより低い熱伝導率が得られる。 しかしながら発泡は、その場で行わなければならないものであり、 且つまた発泡剤を使用することを含むという、コストのかかる追加の処理工程である。 電子機器向け用途に対しては、発泡は使用できない。 さらに、ヨーロッパ特許出願公開第0,340,707号において使用されている粒子は、水性組成物の貯蔵に対して必要な長期の安定性をもたない。 なぜなら、エーロゲル粒子のOH基がメタノールだけでエステル化されるからである。 しかしながら、このタイプのエステル基は加水分解を受けやすい(“R.Iler,The Chemis try or Silica,Wliey &Sons,1979,pp.694ff”に記載)。 したがって本発明の目的は、それぞれの用途に対して充分に均質な構造をもち、比較的長い期間にわたって安定であり(したがって優れた保存寿命を有する) 、そして水を溶媒として使用することができるよう、このため組成物の乾燥が容易であるよう加水分解に対して安定なエーロゲル粒子を有する、エーロゲルを含んだ組成物を提供する。 本発明の他の目的は、上記の基準を満たし、さらに乾燥後において支持体表面に対する良好な接着性を有するような組成物を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、その乾燥形態において、低い誘電率とできるだけ低い散逸率をを有するような組成物を提供することにある。 これらの目的は、30〜95容量%のエーロゲル粒子と少なくとも1種の水性バインダーとを含んだ組成物(このとき、エーロゲル粒子の直径は0.5mm未満である)を使用することにより、本発明にしたがって達成することができる。 粒径は、 個々のエーロゲル粒子の平均直径を示している。 なぜなら、エーロゲル粒子を製造する方法(たとえば微粉砕によって)によれば、エーロゲル粒子が必ずしも球形状を有する必要がないからである。 粒径の分布は用途によって異なる。 したがって電子機器向け用途の要件としては、できるだけ均質(すなわち分布が狭い)の構造が要求される。 組成物中に高い容量割合(>66%)のエーロゲル粒子を必要とする用途では、分布はより広くてもよいし、あるいは二様式(bimodal)であってもよい。 いずれの場合も、粒径の上限は、組成物に関して要求される均質性と保存寿命によって異なる。 したがって、使用できる最適のエーロゲル粒子は、 0.5mm未満の直径を有するエーロゲル粒子である。 組成物中のエーロゲル粒子の含量が30容量%より大幅に少ない場合、エーロゲル粒子の割合がこのように低いということは、組成物の有利な特性がかなり失われるということを意味している。 このタイプの組成物は、エーロゲルに典型的な高い多孔度、低い密度、および低い熱伝導率をもたない。 エーロゲル粒子の含量が95容量%より大幅に多いと、バインダーの含量は5容量%未満となる。 この場合、乾燥状態(すなわち、バインダー中の水分を除去した後)におけるバインダーの割合が少なすぎて、互いのエーロゲル粒子の充分な結合を確実に得ることができない。 エーロゲル粒子の割合は、50〜90容量%の範囲が好ましく、50〜80容量%の範囲が特に好ましい。 本発明によれば、エーロゲル粒子の粒径は0.5mm未満であり、好ましくは0.2mm 未満である。 電子機器用途の場合、粒径はさらに大幅に小さくてもよい。 平均粒径がより大きいエーロゲル粒子は、本発明にしたがって組成物中に不均質すなわち不均一な分布を生じ、これにより一般には、水性バインダーとの間の密度差およびエーロゲル粒子のサイズのために懸濁液となる。 さらに、たとえば薄いフィルムや成形品を製造するためにこうした懸濁液を使用する際に、粒子サイズから幾つかの問題が生じる。 乾燥した組成物の誘電率は、とりわけ電子機器用途に対しては<2であるのが好ましい。 さらに、散逸率はできるだけ小さくなければならない。 本発明による組成物のための適切なエーロゲルは、ゾル−ゲル法に適した金属酸化物をベースとしたもの、たとえばケイ素化合物やアルミニウム化合物などであり(CJ.Brinker,GW.Scherer,Sol-Gel Science, 1990, 2章と3章) 、あるいはゾル−ゲル法に適した有機物質をベースとしたもの、たとえばメラミン−ホルムアルデヒド縮合物(米国特許第5,086,085号)やレゾルシン−ホルムアルデヒド縮合物(米国特許第4,873,218号)などである。 上記物質の混合物をベースにしていてもよい。 ケイ素化合物を含んだエーロゲル、特にSiO 2エーロゲルが好ましく、SiO 2キセロゲルがより一層好ましい。 熱伝導率に対する輻射の寄与を少なくするために、エーロゲルは、IRオパシフィアー(IR opaci fier)(たとえばカーボンブラック、二酸化チタン、鉄酸化物、二酸化ジルコニウム、またはこれらの混合物)を含んでいてもよい。 言うまでもないが、エーロゲルの熱伝導率は、多孔度が大きくなるにつれて、 また密度が小さくなるにつれて小さくなる。 このため、60%より大きい多孔度と0.6g/cm 3未満の密度を有するエーロゲルが好ましい。 好ましい実施態様においては、エーロゲル粒子は、疎水性の表面基を有する。 水の作用によって除去されない疎水性基がエーロゲルの内部表面に共有結合している場合、このことは水性懸濁液を安定化させるのに有利である。 疎水性を永続的にする(permanent hydrophobization)のに適した基は、式

    で示されるモノ置換、ジ置換、またはトリ置換されたシリル基であり、このとき R

    1は、水素、または非反応性の直鎖状、枝分かれ鎖状、環状、芳香族、もしくはヘテロ芳香族の有機基であって、好ましくは直鎖状、枝分かれ鎖状、もしくは環状のC

    1 〜C

    18アルキル基、またはC

    6 〜C

    14アリール基であり;そして R

    2とR

    3は、互いに独立的に同一または異なっていて、水素、または非反応性の直鎖状、枝分かれ鎖状、環状、芳香族、もしくはヘテロ芳香族の有機基であって、好ましくは直鎖状、枝分かれ鎖状、もしくは環状のC

    1 〜C

    18アルキル基、 またはC

    6 〜C

    14アリール基、OH基、またはOR'基(式中、R'は直鎖状もしくは枝分かれ鎖状のC

    1 〜C

    6アルキル基である)である。 好ましいのは、トリアルキルシリル基および/またはトリアリールシリル基である。 R

    1 、R

    2 、およびR

    3が、互いに独立的に同一または異なっていて、C

    1 〜C

    6

    アルキル、シクロヘキシル、またはフェニルであるのが特に好ましい。 エーロゲルの疎水性を永続的にするのにトリメチルシリル基やジメチルシリル基を使用するのが特に有利である。 これらの基は、国際出願 94/25 149 に記載のように、あるいはたとえば活性化トリアルキルシラン誘導体(たとえばクロロトリアルキルシランなど)またはヘキサアルキルジシラザンとエーロゲルとの気相反応によって(R.Iler,The Chemistry of Silica,Wiley & Sons,1979)導入することができる。 このようにして調製された疎水性表面基は、内部表面にO H基だけを有するエーロゲルと比較して散逸率をさらに低下させる。 使用する水性バインダーは、着色剤、表面塗料、および接着剤に対するバインダーとしても使用される水性分散液であるのが好ましい。 本発明の水性バインダーは、少なくとも1種の有機ポリマーおよび/または無機バインダーを水中に分散させた状態で含み、水の含量は90%(v/v)未満である。 このような分散液は、種々のものが市販品として入手可能である。 たとえば、 酢酸ビニルホモポリマー分散液、酢酸ビニルコポリマー分散液、エチレン−酢酸ビニル分散液、スチレン−アクリレートコポリマー分散液、スチレン−ブタジエンコポリマー分散液、およびアクリレート分散液などがある。 たとえば水ガラス、フィロケイ酸塩の水溶液、またはコロイダルSiO

    2等の無機バインダーも適切である。 同様に、無機バインダーおよび/または有機バインダーの混合物も適切である。 分散液は、界面活性剤によっても、あるいは保護コロイドによっても安定化させることができ、また1種以上の保護コロイドと1種以上のイオン性および/または非イオン性界面活性剤との組合せによる安定化も可能である。 バインダーは、エーロゲルとの良好な相容性を有していなければならない。 必要に応じて、乾燥後にエーロゲル粒子の耐水性凝集をもたらすようなバインダーを使用することができる。 このタイプの耐水性は、公知の方法(例えば架橋)によって達成することができる。 さらに、バインダーの固体含量ができるだけ多く、またエーロゲルとの混合物中におけるバインダーの容量割合ができるだけ少ないのが有利である。 硬質で寸法安定性の良い造形物品を得るためには、分散液中のポリマーのガラス転移温度が室温より高いという分散液を選択しなければならない。 逆に、軟質の断熱材を製造するためには、ポリマーのガラス転移温度が常用温度より低いという分散液を選択する必要がある。 熱的用途に対しては、組成物が繊維を含むのが有利である。 繊維材料は、たとえばガラス繊維、鉱物繊維、炭化ケイ素繊維、もしくは炭素繊維等の無機繊維であっても、あるいはたとえばポリエステル繊維、アラミド繊維、もしくはナイロン繊維等の有機繊維であってもよい。 さらに、繊維が被覆されていてもよい(たとえば、アルミニウム等の金属で被覆したポリエステル繊維)。 乾燥後に得られる物品の燃焼性等級(flammability classification)は、エーロゲル、バインダー、および繊維材料(使用する場合)の燃焼性等級によって決まる。 複合材料に関して可能な最良の燃焼性等級(低燃焼性または不燃性)を得るためには、バインダーが、無機バインダーと不燃性材料の繊維(たとえば、 鉱物繊維やガラス繊維)または低燃焼性繊維〔たとえばメラミン樹脂、特定のポリエステル繊維(“CS″)、またはポリベンズイミダゾール(PBI)〕からなっていなければならない。 繊維を加えることによって引き起こされる熱伝導率の増大を避けるためには、 a) 繊維の容量割合が0.1〜30%、好ましくは1〜10%でなければならず、そしてb) 繊維材料の熱伝導率が、好ましくは<1W/mk でなければならない。 繊維の直径および/または繊維材料を適切に選択することによって、熱伝導率に対する輻射の寄与を少なくすることができ、機械的強度の増大を達成することができる。 このためには、繊維の直径が、 a) 金属被覆していない繊維に対しては、好ましくは0.1〜30μm および/またはb) 金属被覆した繊維に対しては、好ましくは0.1〜20μm でなければならない。 熱伝導率に対する輻射の寄与は、暗色化繊維(たとえば、カーボンブラックで暗色化したポリエステル繊維)または単に炭素繊維を使用することによってさらに少なくすることができる。 カーボンブラックを組成物への添加剤として加えることもできる。 このためには、小さな粒径とできるだけ低い結晶化度を有するカーボンブラック品が特に適している。 乾燥後に得られる物品の機械的強度は、組成物中の繊維の長さと分布によっても影響される。 本発明による組成物は、エーロゲル粒子(および必要に応じて繊維および/またはカーボンブラック)と水性バインダーとをミキシングすることによって製造することができる。 このミキシングは、望ましいいかなる方法でも行うことができる。 したがって、成分のうちの少なくとも2種をミキシング装置中に同時に導入することもできるし、あるいは成分のうちの1種を先に導入し、次いで他の成分を加えることもできる。 さらに、ミキシングに必要なミキシング装置に対してはいかなる制約もない。 この目的を達成する上で当業者に公知の、いかなるミキシング装置も使用することができる。 ミキシング操作は、エーロゲル粒子のほぼ均一な分布が組成物中に存在するようになるまで続ける。 こうした均一な分布は、ミキシングの継続時間によって、 そしてさらには、たとえば攪拌装置の速度によって制御することができる。 乾燥後、本発明の組成物は、断熱材として熱伝導率が低いので、あるいは誘電率と散逸率が小さいので、電子機器向け用途に適している。 本発明の組成物は、0〜100℃の温度範囲で乾燥するのが好ましい。 使用すべき乾燥法は、当業者に公知の種々の方法から選ぶことができる。 本発明の組成物はさらに、それ自体が他の材料〔特に断熱材(たとえば、大きめの粒径を有するグラニュール形態のエーロゲル粒子)〕のためのバインダーとしても適している。 本発明による懸濁液は、流動性が良いので、いかなる型のモールドにも注入もしくはポンプ移送することができ、したがって乾燥後に、断熱材の対応する成形品が形成される。 さらに、本発明の組成物を、たとえば懸濁液の形で塗料として表面に塗布することもできる。 本発明の組成物は接着性を有しているので、こうした目的に極めて適している。 表面をあらかじめ通常の方法(たとえば電気放電)によって活性化させ、これによって接着性を向上させるのが好ましい。 さらに、特殊な接着促進剤および/または例えばケイ酸塩の中間層を実際の支持体に施してから、本発明の組成物を塗布するということもできる。 適切な塗布法としては、たとえば噴霧、ナイフ塗布、刷毛塗り、または浸漬などがある。 塗布した層を乾燥することにより、良好な接着性をもち、断熱性と吸音性があり、そして低い誘電率と小さな散逸率を有する表面塗膜が得られる。 本発明の組成物はさらに、低い音伝達速度、および強化処理していないエーロゲル(unreinforced aerogels)より高い遮音効果を有するので、そのままで、 あるいは共鳴吸収材の形で、吸音材として使用することができる。 同様に、このタイプの組成物を層の形で施すことによって、超音波送信機の性能を向上させることができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。 実施例1 50〜250μmの範囲の粒子サイズを有する疎水性エーロゲルグラニュール(嵩密度0.08g/cm

    3 )125mlと、スチレン−アクリレートコポリマーの水性分散液〔固形分19重量%(34mlのMowilith DM 760,26mlの水)〕の初期チャージ(initial c harge)60mlとを 200ml容量のビーカー中にて、流動性の懸濁液が形成されるようになるまで、プロペラ攪拌機を使用して1200rpmで20分混合する。 次いで、キャスティングの最終厚さに対応した2つのバリヤー間に懸濁液を引き延ばし、80 ℃で4時間乾燥する。 乾燥後、0.175g/cm

    3の密度を有する白色キャスティングが形成される。 熱伝導率は0.035W/mKである。 実施例2 50〜250μmの範囲の粒子サイズを有する疎水性エーロゲルグラニュール(嵩密度0.08g/cm

    3 )125mlと、スチレン−アクリレートコポリマーの水性分散液〔固形分19重量%(34mlの Mowilith DM 760,26mlの水)〕の初期チャージ60mlとを 2 00ml容量のビーカー中にて、流動性の懸濁液が形成されるようになるまで、プロペラ攪拌機を使用して1200rpmで20分混合する。 次いで、キャスティングの最終厚さに対応した2つのバリヤー間に懸濁液を引き延ばし、周囲温度で12時間乾燥する。 乾燥後、0.177g/cm

    3の密度を有する厚さ1mmのキャスティングが形成される。 熱伝導率は0.035W/mKである。 実施例3 50〜250μmの範囲の粒子サイズを有する疎水性エーロゲルグラニュール(嵩密度0.08g/cm

    3 )125mlと、スチレン−アクリレートコポリマーの水性分散液〔固形分28重量%(34mlの Mowilith DM 611,26mlの水)〕の初期チャージ60mlと、エーロゲルマスを基準として3.5重量%のガラス繊維(4.5mmの長さを有する)とを 200ml容量のビーカー中にて、流動性の懸濁液が形成されるようになるまで、プロペラ攪拌機を使用して1200rpmで15分混合する。 次いで、キャスティングの最終厚さに対応した2つのバリヤー間に懸濁液を引き延ばし、80℃で7時間乾燥する。 乾燥後、0.17g/cm

    3の密度を有する厚さ6mmのキャスティングが形成される。 熱伝導率は0.046W/mKである。 実施例4 50〜250μmの範囲の粒子サイズを有する疎水性エーロゲルグラニュール(嵩密度0.08g/cm

    3 )125mlと、アクリレート−酢酸ビニル−エチレンコポリマーの水性分散液〔固形分28重量%(26mlの Mowilith VDM 1340,34mlの水)〕の初期チャージ60mlとを 200ml容量のビーカー中にて、ややペースト状の懸濁液が形成されるようになるまで、プロペラ攪拌機を使用して1200rpmで20分混合する。 次いで、キャスティングの最終厚さに対応した2つのバリヤー間に懸濁液を引き延ばし、80 ℃で6時間乾燥する。 乾燥後、0.14g/cm

    3の密度を有する厚さ5mmのキャスティングが形成される。 熱伝導率は0.032W/mKである。 実施例1〜4におけるキャスティングの熱伝導率は熱線法を使用して測定した(たとえば、O.Nielsson,G.Ruschenpohler,J.Groβ,およびJ.Frickeによる“High Temperature-High Pressure,Vol.21,267-274(1989)”を参照)。

    【手続補正書】特許法第184条の8第1項【提出日】1996年11月20日【補正内容】 請求の範囲を以下のとおり補正する。 請求の範囲 1. 30〜95容量%のエーロゲル粒子と少なくとも1種の水性バインダーとを含む組成物であって、このとき前記エーロゲル粒子の粒径が0.5mm未満であり、 前記エーロゲル粒子が内部表面に永続的に疎水性の表面基を有する、前記組成物。 2. 前記エーロゲル粒子の割合が50〜90容量%の範囲である、請求の範囲第1項に記載の組成物。 3. 前記エーロゲル粒子の粒径が0.2mm未満である、請求の範囲第1項または第2項に記載の組成物。 4. 前記エーロゲルがSiO 2エーロゲルである、請求の範囲第1〜3項の少なくとも一項に記載の組成物。 5. 前記疎水性表面基がトリアルキルシリル基および/またはトリアリールシリル基である、請求の範囲第1〜4項の少なくとも一項に記載の組成物。 6. 前記エーロゲル粒子が、60%より大きい多孔度と0.6g/cm 3未満の密度を有する、請求の範囲第1〜5項の少なくとも一項に記載の組成物。 7. 前記水性バインダーが、少なくとも1種の有機ポリマーおよび/または無機バインダーを含んでいて90%(v/v)未満の水含量を有する分散液である、 請求の範囲第1〜6項の少なくとも一項に記載の組成物。 8. 前記組成物が0.1〜30容量%の繊維を含む、請求の範囲第1〜7項の少なくとも一項に記載の組成物。 9. 前記組成物がIRオパシフィアーを含む、請求の範囲第1〜8項の少なくとも一項に記載の組成物。 10. 前記エーロゲル粒子と前記水性バインダーとを混合する、請求の範囲第1〜9項の少なくとも一項に記載の組成物の製造法。 11. 請求の範囲第1〜9項の少なくとも一項に記載の組成物を、断熱材、接着剤および/またはフィルムを製造するために、あるいは電気光学における補助的材料として使用する方法。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プラス,ヴェルナー ドイツ連邦共和国デー−55130 マインツ, アストハイマーヴェーク 15 (72)発明者 ショイネマン,ウデ ドイツ連邦共和国デー−65835 リーダー バッハ,フエルトベルクシュトラーセ 12 (72)発明者 ツィマーマン,アンドレアス ドイツ連邦共和国デー−64347 グリース ハイム,イム・デュアレン・コプフ 27ア ー

    QQ群二维码
    意见反馈