中空コア物品及び複合材料、並びにそれらを製造及び使用する方法

申请号 JP2016519967 申请日 2014-10-03 公开(公告)号 JP2016539064A 公开(公告)日 2016-12-15
申请人 ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc.; ソリディア テクノロジーズ インコーポレイテッドSolidia Technologies, Inc.; 发明人 イー マッカンドリッシュ ラリー; イー マッカンドリッシュ ラリー; ナリネ オーランド; ナリネ オーランド; カストロ ダニエル; カストロ ダニエル; アタカン ヴァヒット; アタカン ヴァヒット; パテン デヴィン; パテン デヴィン; ピー クプラー ジョン; ピー クプラー ジョン;
摘要 本発明は、中空内部チャンネル若しくは通路を有する、又はこれら内部チャンネル若しくは通路をくりぬいた複合材料の新規な物品、及び構造物、並びにそれらを製造し、また使用する方法を提供する。これら中空コア物体は、構造物、舗装道路及び造園、並びにインフラにおける様々な用途に適する。
权利要求

複合材料から調製した本体を有する製品であって、 前記本体は、該本体の外部と流体連通できる1つ又は複数の表面を呈する1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有し、 前記複合材料は、 複数の結合要素であって、該結合要素それぞれは、主にケイ酸カルシウムを含むコア、シリカに富む第1層すわなち内側の層、及び炭酸カルシウムに富む第2層すなわち外側の層を有する複数の結合要素と、 粗大充填剤粒子及び/又は微細充填剤粒子を含む充填剤粒子であって、前記複数の結合要素及び前記複数の充填剤粒子がともに1つ又は複数の結合マトリックスを形成し、前記結合要素及び前記充填剤粒子が内部でほぼ均一に分散しかつ互いに結合する充填剤粒子と、 を含む製品。前記本体内に埋設した1つ又は複数の補強素子をさらに備える、請求項1記載の製品。前記1つ又は複数の補強素子は、バー、ワイヤ、又はケーブルである、請求項2記載の製品。前記1つ又は複数の補強素子であるバーは、鉄、スチール、ポリマー材料、ガラス、又はこれらの組合せから作成される、請求項2記載の製品。前記1つ又は複数の補強素子は、プレストレスされている、請求項1記載の製品。中空コアスラブである、請求項1記載の製品。約4m〜約250mの縦方向寸法、約0.5m〜約2mの横方向寸法、及び約10cm〜約50cmの厚さを有する、請求項6記載の製品。前記複数の結合要素は、約5μm〜約100μmの範囲にわたる中央値粒径を有する、請求項1記載の製品。前記複数の結合要素は、天然又は合成のウォラストナイト、疑似ウォラストナイト、ランキナイト、ゲーレナイト、ベライト、アライト及び非晶相のうち1つ又は複数を含むケイ酸カルシウム粉末から化学的に転換される、請求項1記載の製品。前記複数の結合要素は、制御した熱液相焼結プロセスでCO2と反応させることで、ケイ酸カルシウム粉末からの化学的転換によって調製される、請求項9記載の製品。前記複数の結合要素は、合成のウォラストナイト又は疑似ウォラストナイト以外の前駆体ケイ酸カルシウムから化学的に転換される、請求項9記載の製品。前記複数の結合要素:前記充填剤粒子の重量比が約1:5である、請求項1記載の製品。約10%未満の吸水率を有する、請求項1記載の製品。前記本体は、長手方向に配置された4個以上のダクト又はチャンネルを有する細長い形状である、請求項1記載の製品。製品を生産するプロセスであって、 粒子組成物及び液体組成物を混合して混合物を形成するステップと、 補強素子を前記混合物内に埋設するステップと、 前記混合物を型内で注型成形又は押出成形又は他の方法で成形し、注型成形又は押出成形又は他の方法で成形した、内部に埋設された補強素子を有する本体を生成するステップであって、前記成形した本体内に1つ又は複数の表面を呈して前記本体壁の内部に流体連通できる1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する本体を生成するステップと、 前記1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネル内にCO2及び/又は水蒸気の雰囲気を維持するステップと、 約20℃〜150℃の範囲の温度で約1時間〜約80時間にわたり、環境大気圧〜環境大気圧より約60psi高い圧にわたる範囲の圧力を有する水及び/又はCO2の雰囲気であって、CO2の濃度が約10%〜約90%である該雰囲気の下で前記注型成形又は押出成形した本体を硬化するステップと、 を含み、 前記粒子組成物は、天然又は合成のウォラストナイト、疑似ウォラストナイト、ランキナイト、ゲーレナイト、ベライト、アライト、及び非晶相のうち1つ又は複数を含み、かつ約1μm〜約100μmにわたる範囲の中央値粒径を有する、ケイ酸カルシウム粉末を含み、 前記液体組成物は水を含むプロセス。前記注型成形した混合物を硬化するステップは、約60℃以下の温度で、約10時間〜約50時間にわたり、水及びCO2を含み環境大気圧を有する蒸気の下で行う、請求項15記載のプロセス。前記ケイ酸カルシウム粉末は、主にウォラストナイト粉末である、請求項16記載のプロセス。請求項15〜17のうちのいずれか一項記載のプロセスによって調製した物品。前記物品は中空コアスラブとする、請求項18記載の物品。前記1つ又は複数の補強素子は、バー、ワイヤ、又はケーブルである、請求項18記載の物品。前記1つ又は複数の補強素子のバーは、鉄、スチール、ポリマー材料、ガラス、又はこれらの組合せから作成される、請求項18記載の物品。

说明书全文

優先権及び関連特許出願 本件出願は2013年10月4日出願の米国仮出願第61/886,936号(その内容全体は参照により本明細書に組み入れられるものとする)の優先権の恩恵を主張する。

本発明は、概して、中空コア、チャンネルを有する複合材料の物品に関する。より具体的には、本発明は、中空の内部ダクト、チャンネル及びチャンバを有する、又はこれらをくりぬいた新規な複合材料の物品、及び構造物、並びにそれらを製造し、また使用する方法に関する。これら中空コア物体は、構造物、舗装道路及び造園、並びにインフラにおける様々な用途に適する。

中空コアスラブ(空洞付きスラブ又は中空コア厚板とも称される場合もある)はコンクリートのプレキャスト(予成型)スラブである。それらはビル建設に使用されることがよくあり、例えば、高層ビルディングにおける床、壁又は屋根に使用される。プレキャスト・コンクリートスラブは、一般的にはスラブの全長にわたり延在する管状の空洞を有し、これにより同等の厚さ又は強度を有する重い床スラブよりも軽量のスラブを形成する。減少した重量は、材料コスト及び輸送コストを低減する。

代表的なスラブは、約120cm幅で15cm〜50cmの標準厚さを有する。孔間にプレキャスト・コンクリートI形梁部はスチール製ワイヤロープを有し、荷重からの曲げモーメントに対して耐屈曲性を生ずる。製造プロセスは、移動する成形型からプレストレス(予応)を加えたスチール製ワイヤロープの周りに湿潤コンクリートを押し出すステップを有する。硬化後に、連続するスラブを必要長さ及び幅に従って切断する。中空コア床スラブも、鉄筋補強コンクリート(プレストレスを加えていない)で形成する。中空コア壁パネルは補強せずに形成する。

現在製造される多くの中空コアスラブは、従来コンクリートから形成される。その大部分に関して、既存のコンクリート製中空コアスラブは、意図した目的のために効果があり、また信頼性がある。コンクリート製中空コア物体は、しかしながら、経済性、及び環境インパクトの双方の点で最適ではない。既存の生産技術は、大量エネルギー消費及び二酸化炭素排出を伴い、望ましくない二酸化炭素排出量をもたらす。

したがって、従来のコンクリートを使用して製造した普通の中空コア物体の物理的特性及び性能特性に合致する又は凌駕し、また改善されたエネルギー消費及びより望ましい二酸化炭素排出量とともに、より低コストで大量生産できる、複合材料から調製した新規な中空コア物体に対する必要性は継続して存在する。

本発明は、既存のコンクリート製中空コア物体に匹敵する又は凌駕する、強靱性、柔軟性、耐摩耗性、及び耐久性を含めた優れた物理特性及び性能特性を有する新規な複合材料から製造した新規な中空コア物体に対する予期しなかった発見に部分的に基づいている。

本発明の中空コア物体は、幅広く入手可能な低コストの原材料から、改善されたエネルギー消費、したがって、環境インパクトが少なく望ましい二酸化炭素排出量とともに大量生産に適したプロセスによって容易に生産することができる。原材料としては粒子状ケイ酸カルシウムのような前駆体材料がある。ケイ酸カルシウム前駆体材料は、代表的には、CS(ウォラストナイト又は疑似ウォラストナイト)、C3S2(ランキナイト)、C2S(ベライト、ラルナイト、又はブリジガイト)、及び相全体の約30%以上含むケイ酸カルシウムベースの非晶相のうち1つ又は複数から選択したケイ酸カルシウム不連続相のブレンドを有し、「C」は酸化カルシウム又は石灰、「S」は二酸化ケイ素又はシリカを意味するもので、結合要素となる若干量の不純物及び粒子状充填剤材料(例えば、石灰石、ゾノトライト、ミロ−シリカ、及び石英のような酸化カルシウム含有材料、パーライト若しくはバーミキュライトのような軽量骨材、又はフライアッシュ、ボトムアッシュ、及びスラグのような産業廃棄材料でさえもあり得る)を一緒に含む。流体成分は、液体及び/又は水蒸気及び反応剤である二酸化炭素(CO2)を含む反応媒体として供給し、この二酸化炭素は、生産において反応種として消費され、また最終生産物内に隔離された状態で終了する。結合要素は、制御された温度及び圧力で反応が水と水蒸気との間で生ずる水和プロセスの使用、又は水蒸気及びCO2の使用のいずれかにより反応する。

エンドユーザーの要件に応じて、分散させるレオロジー変性混和剤(混合の不変性を向上するための)、着色顔料、遅延剤、及び促進剤のような様々な他の添加物を用いる。添加材料としては、天然の又は再生した材料、及び炭酸カルシウムに富む、及び炭酸マグネシウムに富む材料、並びに流体成分に対する添加物、例えば、水溶性分散剤があり得る。

一態様において、本発明は、概して、複合材料から調製した本体を有する製品に関する。前記本体は、前記本体の外部と流体連通できる1つ又は複数の表面を呈する1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する。前記複合材料は、複数の結合要素であって、該結合要素のそれぞれが、主にケイ酸カルシウムを含むコア、シリカに富む第1層すわなち内側の層、及び炭酸カルシウムに富む第2層すわなち外側の層を有する、複数の結合要素と;粗大充填剤粒子及び/又は微細充填剤粒子を含む充填剤粒子であって、前記複数の結合要素及び前記複数の充填剤粒子がともに1つ又は複数の結合マトリックスを形成し、前記結合要素及び前記充填剤粒子が、内部でほぼ均一に分散しかつ互いに結合する、充填剤粒子と;を備える。

他の一態様において、本発明は、概して製品を生産するプロセスに関する。このプロセスは、粒子組成物及び液体組成物を混合して混合物を形成するステップと;補強素子を前記混合物内に埋設するステップと;前記混合物を型内で注型成形又は押出成形又は他の方法で成形し、内部に埋設した補強素子有する注型成形又は押出成形又は他の方法で成形した本体を生成するステップであって、前記成形した本体内に1つ又は複数の表面を呈して前記本体壁の内部に流体連通できる1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する、該本体を生成するステップと;前記1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネル内にCO2及び/又は水蒸気の雰囲気を維持するステップと;約20℃〜150℃の範囲の温度で約1時間〜約80時間にわたり、環境大気圧〜環境大気圧より約0.41MPa(約60psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水及び/又はCO2の雰囲気であって、またCO2の濃度が約10%〜約90%である該雰囲気の下で前記注型成形した又は押出成形した本体を硬化するステップと;を含む。前記粒子組成物は、ケイ酸カルシウム粉末であって、天然又は合成のウォラストナイト、疑似ウォラストナイト、ランキナイト、ゲーレナイト、ベライト、及びアライトのうち1つ又は複数を有し、また約1μm〜約100μmにわたる範囲の中央値粒径を有する、ケイ酸カルシウム粉末を含むものとする。前記液体組成物は水を含む。

本発明の目的及び特徴は、以下に図面につき説明する記載、及び特許請求の範囲からよりよく理解できるであろう。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、本発明の原理を示す際に誇張して示す。図面において、同一参照符号は全体を通して同一部分を示すのに使用する。

CaCO

3+SiO

2⇔CaSiO

3(ケイ酸カルシウム)+CO

2の可逆反応で存在する相を示す圧力−温度位相図である。

3CaCO

3+2CaSiO

3⇔2Ca

2SiO

4・CaCO

3+CO

2の可逆反応で存在する相を示す圧力−温度位相図である。

圧力100MPa(1キロバール)におけるCaO−SiO

2−CO

2系の状態図である。

MgO+CO

2⇔MgCO

3の可逆反応で存在する状態を示す圧力−温度位相図である。

MgO+CO

2⇔MgCO

3の可逆反応に対する平衡曲線を、不活性ガス内におけるCO

2の割合の関数として示す圧力−温度位相図である。

CaCO

3−MgCO

3系における種々の相に対する安定領域を示す温度−組成位相図である。

化合物CaO,MgO,SiO

2及びCO

2間の相関係を示す四面体図であり、Cc−Di−Wo平面及びCc−Wo−Mo平面(斜線付き)より下側のCO

2不足領域を示し、Ccはカルサイト、Woはウォラストナイト、Akはオケルマナイト、Diは透輝石、及びMoはモンティセライト(CaMgSiO

4)を示す。

化合物CaO,MgO,SiO

2及びCO

2間の相関係を、カルサイト(Cc)、透輝石(Di)、フォルステライト(Fo)、モンティセライト(Mo)、オケルマナイト(Ak)、及びCO

2の相を含む四つ一組の不動点から広がるユニバリアント(一変量)曲線とともに示す圧力−温度位相図である。差込図は、CaCO

3、MgO及びSiO

2の3化合物系の位相図である。

本発明の原理に従って加湿を行うCO

2複合材料硬化チャンバの概略図である。

複数の湿度制御方法、並びに本発明の原理に従って温度制御できる一定フロー又は圧力調節を用いてCO

2制御及び補充する能力を有する硬化チャンバの概略図である。

3つの例となるコア形態:(a)繊維状、(b)楕円形、および(c)等軸状を含む、本発明の例示的実施形態による結合要素の概略断面図である。

本発明の例示的実施形態による複合材料の側面及び断面の概略図であり、複合材料が、結合マトリックスと、ポリマー、金属、無機粒子、骨材等のような充填剤成分とを含む、(a)希薄結合マトリックス(結合要素には接触しない)における1方向に配向するファイバ状結合要素、(b)希薄結合マトリックス(結合要素には接触しない)における2方向に配向する小板状結合要素、(c)希薄結合マトリックス(結合要素には接触しない)における3方向に配向する小板状結合要素、および(d)希薄結合マトリックス(結合要素には接触しない)におけるランダム配向性を有する小板状結合要素、(e)3方向に配向する結合要素の濃密結合マトリックス(浸透ネットワークを確立するのに十分な体積率を有する)、並びにポリマー、金属、無機粒子、骨材等のような充填剤成分を含んでもよい(f)ランダムに配向する結合要素の濃密結合マトリックス(浸透ネットワークを確立するのに十分な体積率を有する)を示す。

本発明により形成した例示的な中空コアスラブを示す。

本発明の例示的実施形態を示し、CO

2及び水蒸気のガス流が内部ダクト又はチャンネル内、及び外部表面周りを通過するとき両方向に振動するよう、長さに沿って時間平均鏡面対称を確立するとともに、並置鏡面対称を維持するよう制御する。これら対称性によれば、硬化プロセス中に生ずる温度勾配及びガス組成勾配の影響を減少する。

端壁でヴァイサラ社製のセンサによって硬化全体にわたり測定したチャンバ湿度並びに稼働中に回収した凝縮水の累積量を示す。

乾燥中空コアの注型成形体(キャスティング:casting)に硬化させる硬化装置の写真を示す。

図16の装置内で硬化した中空コアの注型成形体を示す。

本発明は、既存のコンクリート製中空コア物体に適合する又は凌駕する優れた物理的特性及び性能特性を有する並外れた中空コア物体を提供する。本発明の中空コア物体は、幅広く入手可能な低コストの原材料から、改善されたエネルギー消費、減少した生産サイクル(例えば、少ない硬化時間)、及びより望ましい二酸化炭素排出量とともに大量生産に適したプロセスによって容易に生産することができる。本発明の生産方法は、大量にCO2を消費し、この結果としてCO2を隔離した生産物を生じ、カーボンニュートラルなかつ環境に優しいものにする。本明細書における中空コア物体は、中空のコア、チャンネルを有する、又はチャンネルをくりぬいた(例えば、拡散距離を減少し、また硬化を容易にするため)物体及び物品を意味する。

本発明の中空コア物体は、種々のビルディング、及び、例えば、床、屋根、壁、ドア、銘板、橋梁、フレーム、通路、バリア、内張り、基礎、フェンス、防音バリア、カルバート施設のボールト、浄化槽、吸い込み井戸、及び雨水排水路を含む構造コンポーネントとして使用することができる。それらは、予張力付与及び/又は事後張力付与及び/又は予応力付与した機能部である補強素子を埋設して製造し、中空コア物品のキャパシティ及び耐久性を向上することができる。補強素子は、望ましい特性の材料、例えば、スチール、ポリマー材料、ガラス又はそれらの組合せで形成した中実のバー、ワイヤ、又はケーブルとすることができる。

本発明の中空コア物品の重要な特徴は、コア又はチャンネル又はダクト又は中空空間が、物品の全体寸法に比べて少ない厚さを有する壁を生ずることである。硬化流体がこの壁における両側の側面にアクセスすることは、硬化に影響する二酸化炭素及び水が拡散しなければならない最大距離を大幅にカットする。さらに、中空空間は、総材料使用量及び製品重量を減少させ、この結果、材料及び輸送及び設置にかかる他の関連コストを節約する。

一態様において、本発明は、概して、複合材料から調製した本体を有する製品に関する。本体は、本体外部と流体連通できる1つ又は複数の表面を呈する1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する。複合材料は、複数の結合要素を有し、各結合要素は:主にケイ酸カルシウムを有するコアと、シリカ(二酸化ケイ素)に富む第1層すわなち内側の層、及び炭酸カルシウムに富む第2層すわなち外側の層;粗大充填剤粒子及び/又は微細充填剤粒子を含む充填剤粒子と;から構成され、複数の結合要素及び複数の充填剤粒子はともに1つ又は複数の結合マトリックスを形成し、これら結合要素及び複数の充填剤粒子はほぼ均一に分散し、かつ互いに結合する。

任意の適切なケイ酸カルシウム組成物は、結合要素のための前駆体として使用することができる。本明細書で使用する用語「ケイ酸カルシウム組成物」は、概して、CS(ウォラストナイト又は疑似ウォラストナイト、及びときにはCaSi3O又はCaO・SiO2として配合されたもの)、C3S2(ランキナイト、及びときにはCa3Si2O7又は3CaO・2SiO2として配合されたもの)、C2S(ベライト、β-Ca2SiO4又はラルナイト、β-Ca2SiO4又はブリジガイト、α-Ca2SiO4若しくはγ-Ca2SiO4、及びときにはCa2SiO4又は2CaO・SiO2として配合されたもの)、ケイ酸カルシウムベースの非晶相を含むケイ酸カルシウム相の1つ又は複数のグループから構成される天然に存在する鉱物又は合成物質を指し、これら物質それぞれは、1つ若しくは複数の他の金属イオン及び酸化物(例えば、アルミニウム、マグネシウム、鉄若しくは酸化マンガン)若しくはそれらの混合物を含む、又は微量(1重量%)〜約50重量%以上の範囲にわたる量の天然で存在する若しくは合成の形態におけるケイ酸マグネシウムを含むことができる。

ケイ酸カルシウム組成物は、上述の結晶質相に加えて、非晶質(非結晶性)ケイ酸カルシウム相を含むことができる。非晶相は、さらに、Alイオン、Feイオン及びMgイオン、並びに原材料に存在する他の不純物イオンを組み入れることができる。ケイ酸カルシウム組成物は、さらに、僅かな量の残留CaO(石灰)及びSiO2(シリカ)を含むことができる。ケイ酸カルシウム組成物は、さらに、僅かな量のC3S(アライト、Ca3SiO5)を含むことができる。

ケイ酸カルシウム組成物は、さらに、或る量の不活性相、例えば、一般組成式(Ca,Na,K)2[(Mg,Fe2+,Fe3+,Al,Si)3O7]を有するメリライト型無機物(メリライト又はゲーレナイト又はオケルマナイト)、及び一般組成式Ca2[(Al,Fe3+)2O5]を有するフェライト型無機物(フェライト又はブラウンミラライト又はC4AF)を含むことができる。ある実施形態において、ケイ酸カルシウム組成物は非晶相のみを有する。ある実施形態において、ケイ酸カルシウム組成物は結晶相のみを有する。ある実施形態において、ケイ酸カルシウム組成物のうち幾つかは非晶相で存在し、幾つかは結晶相で存在する。

好適には、本発明のケイ酸カルシウム組成物は水和させないことに留意されたい。しかし、僅かな量の水和可能なケイ酸カルシウム相(例えば、C2S,C3S及びCaO)は存在することができる。C2Sは、水にさらされるとき、緩慢な動力学の水和反応を呈し、CO2硬化プロセス中には急速にCaCO3に転換する。C3S及びCaOは、水にさらされると急速に水和し、したがって、5質量%未満(<5質量%)に制限すべきである。

ある好適な実施形態において、ケイ酸カルシウム組成物におけるCa成分対Si成分のモル比は約0.80〜約1.20である。ある好適な実施形態において、組成物におけるCa対Siのモル比は約0.85〜約1.15である。ある好適な実施形態において、組成物におけるCa対Siのモル比は約0.90〜約1.10である。ある好適な実施形態において、組成物におけるCa対Siのモル比は約0.95〜約1.05である。ある好適な実施形態において、組成物におけるCa対Siのモル比は約0.98〜約1.02である。ある好適な実施形態において、組成物におけるCa対Siのモル比は約0.99〜約1.01である。

ケイ酸カルシウム組成物に含まれるAl,Fe及びMgの金属酸化物は、概して約30%未満に制御する。ある好適な実施形態において、組成物は総酸化物質量に対してAl,Fe及びMgの金属酸化物を約20質量%以下有する。ある好適な実施形態において、組成物は総酸化物質量に対してAl,Fe及びMgの金属酸化物を約15質量%以下有する。ある好適な実施形態において、組成物は総酸化物質量に対してAl,Fe及びMgの金属酸化物を約12質量%以下有する。ある好適な実施形態において、組成物は総酸化物質量に対してAl,Fe及びMgの金属酸化物を約10質量%以下有する。ある好適な実施形態において、組成物は総酸化物質量に対してAl,Fe及びMgの金属酸化物を約5質量%以下有する。

これらケイ酸カルシウム相それぞれは、CO2による炭酸塩化に適する。以下に炭酸塩化に適する個別のケイ酸カルシウム相を反応相(reactive phase)と称する。

種々の反応相は反応相全体における任意の適切な割合を占める。ある好適な実施形態において、CSの反応相は約10〜約60重量%(例えば、約15重量%〜約60重量%、約20重量%〜約60重量%、約25重量%〜約60重量%、約30重量%〜約60重量%、約35重量%〜約60重量%、約40重量%〜約60重量%、約10重量%〜約50重量%、約10重量%〜約40重量%、約10重量%〜約30重量%、約10重量%〜約25重量%、約10重量%〜約20重量%、)存在し;C3S2の反応相は約5〜約50重量%(例えば、約10重量%〜約50重量%、約15重量%〜約50重量%、約20重量%〜約50重量%、約30重量%〜約50重量%、約40重量%〜約50重量%、約5重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約25重量%、約5重量%〜約20重量%、約5重量%〜約15重量%)存在し;及びC2Sの反応相は約5重量%〜約60重量%(例えば、約10重量%〜約60重量%、約20重量%〜約60重量%、約25重量%〜約60重量%、約30重量%〜約60重量%、約35重量%〜約60重量%、約40重量%〜約60重量%、約5重量%〜約50重量%、約5重量%〜約40重量%、約5重量%〜約30重量%、約5重量%〜約25重量%、約5重量%〜約20重量%、約5重量%〜約20重量%)存在し、またCは約0重量%〜約3重量%(例えば、0重量%、1重量%以下、2重量%以下、約3重量%以下、約1重量%〜約2重量%、約1重量%〜約3重量%、約2重量%〜約3重量%)存在する。

ある実施形態において、反応相は、ケイ酸カルシウムベースの非晶相を、例えば、相の全体質量に対して約40質量%以上(例えば、約45質量%以上、約50質量%以上、約55質量%以上、約60質量%以上、約65質量%以上、約70質量%以上、約75質量%以上、約80質量%以上、約85質量%以上、約90質量%以上、約95質量%以上)有する。ただし、非晶相は原材料に存在する不純物イオンを付加的に組み入れることができる。

本発明のケイ酸カルシウム組成物は、CO2による炭酸塩化に適する。特に、ケイ酸カルシウムの組成物は、約30℃〜約90℃の温度でCO2により炭酸塩化し、約20%以上の質量増加でCaCO3を形成するのに適する。この質量増加は、炭酸塩生成物内へのCO2の正味隔離を反映する。ある好適な実施形態において、組成物は、約30℃〜約90℃の温度(例えば、約40℃〜約90℃、約50℃〜約90℃、約60℃〜約90℃、約30℃〜約80℃、約30℃〜約70℃、約30℃〜約60℃、約40℃〜約80℃、約40℃〜約70℃、約40℃〜約60℃)の温度でCO2により炭酸塩化し、10%以上(例えば、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上)の質量増加でCaCO3を形成するのに適する。

前駆体ケイ酸カルシウム組成物は、代表的には、約8μm〜約25μmの平均粒径(d50)で、粒子の10%(d10)が約0.1μm〜3μm以下のサイズ及び粒子の90%(d90)が約35μm以上〜100μmのサイズを有する粉末形態で使用する。

ある好適な実施形態において、d90:d10の比は、粉末フローの向上又は注型成形のために必要とされる水量の低減が得られるよう選択する。ある好適な実施形態において、d50:d10の比は、反応性の向上、梱包性の向上、又は注型成形のために必要とされる水量の低減が得られるよう選択する。ある好適な実施形態において、d90:d50の比は、反応性の向上、梱包性の向上、又は注型成形のために必要とされる水量の低減が得られるよう選択する。

任意の適当な充填剤粒子、例えば、酸化カルシウム含有又はシリカ含有の材料を使用することができる。代表的な充填剤粒子としては、石灰、石英(砂を含む)、ウォラストナイト、ゾノトライト、焼成オイルシェール、フライアッシュ又は火山灰、キルンからの煙道ダスト、クレイ粉末、軽石ダストがある。産業廃棄材(例えば、フライアッシュ、スラグ、シリカヒューム)のような材料も充填剤として使用することができる。ある好適な実施形態において、パーライト又はバーミキュライトのような軽量骨材も充填剤として使用することができる。ある好適な実施形態において、充填剤粒子は、石灰粉末のような酸化カルシウムに富む材料から形成することができる。

充填剤粒子は酸化カルシウム又はシリカから構成され、約0.25μm〜約200μm(例えば、約0.25μm〜約150μm、約0.25μm〜約100μm、約0.25μm〜約50μm、約0.25μm〜約20μm、約0.25μm〜約10μm、約0.5μm〜約200μ、約1μm〜約200μ、約5μm〜約200μ、約10μm〜約200μ、約20μm〜約200μ、約50μm〜約200μ)の範囲にわたる粒径(d50)を有するものとする。

ある実施形態において、充填剤粒子はフライアッシュ、ボトムアッシュ、スラグから選択され、これら粒子は、約0.5μm〜約300μm(例えば、約1μm〜約300μm、約5μm〜約300μm、約10μm〜約300μm、約50μm〜約300μm、約100μm〜約300μm、約0.5μm〜約200μ、約0.5μm〜約100μ、約0.5μm〜約50μ、約0.5μm〜約20μ、約0.5μm〜約10μ、約0.5μm〜約5μ)の範囲にわたる粒径を有するものとする。

ある実施形態において、充填剤粒子は石灰石、ミロシリカ(miro-silica)、及び石英から選択され、これら粒子は、約1μm〜約500μm(例えば、約1μm〜約400μm、約1μm〜約300μm、約1μm〜約200μm、約1μm〜約100μm、約1μm〜約50μm、約1μm〜約30μm、約5μm〜約500μm、約10μm〜約500μm、約20μm〜約500μm、約50μm〜約500μm、約100μm〜約500μm、約200μm〜約500μm)の範囲にわたる粒径を有するものとする。

ある実施形態において、充填剤粒子は軽量骨材から選択され、これら粒子は、約20μm〜約500μm(例えば、約20μm〜約400μm、約20μm〜約300μm、約20μm〜約200μm、約20μm〜約100μm、約500μm〜約500μm、約100μm〜約500μm、約200μm〜約500μm、約300μm〜約500μm)の範囲にわたる粒径を有するものとする。

ある実施形態において、凝固制御(set-controlling)混和剤はグルコン酸塩及びスクロースから選択される。ある実施形態において、分散/粘性変性剤はポリカルボン酸塩ベースの材料とする。

例示的実施形態において、ケイ酸カルシウム粉末はウォラストナイト粉末とし、充填剤粒子は石灰岩粉末及びシリカから構成し、活性化剤は石灰粉末とし、凝固制御混和剤はグルコン酸塩とし、粘性変性剤はポリカルボン酸塩ベースの材料とし、また曝気剤はアルミニウムペーストとする。

本明細書に記載したケイ酸カルシウム組成物、相及び方法は、ケイ酸カルシウム相の代わりに、又はそれに付加してケイ酸マグネシウム相を使用するのに採用することができると理解されたい。本明細書に使用する用語「ケイ酸マグネシウム」は、例えば、Mg2SiO4(「フォルステライト」としても知られている)及びMg3Si4O10(OH)2(「タルク」としても知られている)を含む、マグネシウム‐シリコン含有混合物のグループのうち1つ又は複数のものを含む天然に存在する鉱物又は合成物質を指し、この材料は、1つ又は複数の他の金属イオン及び酸化物(例えば、カルシウム、アルミニウム、鉄又は酸化マグネシウム)、若しくはそれらの混合物を含むか、又は天然に存在する若しくは合成の形態としてのケイ酸カルシウムを微量(1重量%)〜約50重量%又はそれ以上にわたる量で含むことができる。

本発明の中空コア物品は、様々なサイズ及び寸法に製造することができる。代表的な中空コアスラブ押出成形体は、建造物の建設に直接使用されるより短い長さに切断する前には、304.8m(1000フィート)にも達することさえある、91.44〜152.4m(300〜500フィート)の長さ×1.219m(4フィート)の幅のものとすることができる。プレキャスト・コンクリート製のボックス状カルバートは0.61m×0.914m(2フィート×3フィート)程度の小さいもの、又は3.658m×3.658m(12フィート×12フィート)程度の大きいものとすることができる。ボックス状カルバートの壁厚は10.16cm〜30.48cm(4インチ〜12インチ)の間で変動する。プレキャスト・コンクリート製のパイプは、壁厚5.08cm(2インチ)で直径0.3048m(1フィート)程度の小さいものとすることができ、また壁厚25.4cm(10インチ)で直径2.743m(9フィート)程度にまで達することができる。

1つ又は複数のコア又はチャンネル、ダクト又は中空空間は、重要な特徴であり、総重量、機械的特性及び機能性を含む中空コア物品の全体的特性及び性能に影響する。中空コア物品は、所望に応じてほぼ1個〜ほぼ10若しくはそれより多い(例えば、2,3,4,5,6,7,8,9,10)個数のダクト又はチャンネルを有することができる。ダクト又はチャンネルは様々な形状(例えば、円形、楕円形、多形、長方形又は正方形)にすることができる。ダクト及びチャンネルの個数、形状、サイズ及び形態は、中空コア物品の様々な機械的特性に影響を及ぼす。本明細書に一層詳細に説明すると、ダクト及びチャンネルの個数、形状、サイズ及び形態は製造上の利点をもたらす、例えば、硬化プロセスをスピードアップし、またより均一な硬化を達成するのにも利用できる。

ダクト又はチャンネルは、所望特性及び目下の用途に基づいて中空コア物品の総体積の任意の適当な割合を占める、例えば、中空コア物品の総体積に対して約5体積%パーセント〜約95体積%(例えば、約10体積%〜約95体積%、約20体積%〜約95体積%、約30体積%〜約95体積%、約50体積%〜約95体積%、約70体積%〜約95体積%、約5体積%パーセント〜約90体積%、約5体積%パーセント〜約70体積%、約5体積%パーセント〜約50体積%、約5体積%パーセント〜約30体積%、約5体積%パーセント〜約20体積%)とすることができる。

ある好適な実施形態において、物品は、その本体内に1つ又は複数の補強素子を埋設される。1つ又は複数の補強素子は、バー、ワイヤ、若しくはケーブル、又はそれらの組合せとすることができる。ある実施形態において、1つ又は複数のバーは、鉄、スチール、ポリマー材料、ガラス、又はそれらの組合せで形成する。ある好適な実施形態において、1つ又は複数の補強素子はプレストレスを加えられている。

補強素子は中実バー、ワイヤ又はケーブルとすることができる。補強素子は任意の適切な物理的寸法にすることができ、例えば、約0.635cm〜約7.62cm(約1/4インチ〜約3インチ)の直径(例えば、約1/4インチ〜約2インチ+1/2インチ、約1/4インチ〜約2インチ、約1/4インチ〜約1インチ+1/2インチ、約1/4インチ〜約1インチ、約1/2インチ〜約3インチ、約1インチ〜約3インチ、約1インチ+1/2インチ〜約3インチ、約2インチ〜約3インチ直径)の断面を有し、約12.19m(約40フィート)以上にも達する長さ(例えば、約50フィート、約80フィート、約100フィート又はそれ以上の長さ)の中実バーとすることができ、約0.635cm〜約10.16cm(約1/4インチ〜約4インチ)の直径(例えば、約1/4インチ〜約3インチ+1/2インチ、約1/4インチ〜約3インチ、約1/4インチ〜約2インチ+1/2インチ、約1/4インチ〜約2インチ、約1/4インチ〜約1インチ、約1/2インチ〜約4インチ、約1インチ〜約4インチ、約1インチ+1/2インチ〜約4インチ、約2インチ〜約4インチ直径、約3インチ〜約4インチ直径)の断面を有し、約30.48m(約100フィート)以上にも達する長さ(例えば、約120フィート、約150フィート、約200フィート又はそれ以上の長さ)の可撓ケーブルとすることができる。

ケーブルは複数のともに結束したワイヤ又はフィラメントとすることができる。補強素子は、所望特性の材料、例えば、鉄、スチール、ポリマー材料、ガラス、又はそれらの組合せで形成することができる。ある好適な実施形態において、補強素子はスチール製バーとする。ある好適な実施形態において、補強素子はスチール製ケーブルとする。ある好適な実施形態において、補強素子はスチール製ワイヤとする。

化学的混和剤、例えば、可塑剤、遅延剤、促進剤、分散剤、及び他のレオロジー変性剤を複合材料に含ませることができる。ある市場で入手可能な化学的混和剤としては、例えば、BASF(登録商標)ケミカル社によるGlenium(商標名)7500及びダウ・ケミカル社によるAcumer(商標名)がある。ある実施形態において、所望の複合材料に基づいて、1つ又は複数の顔料を結合マトリックスに均一に分散又はほぼ不均一に分散させることができる。顔料は、任意の適切な顔料、例えば、種々の金属酸化物(例えば、黒色酸化鉄、酸化コバルト、及び酸化クロム)とすることができる。顔料は、黒、白、青、グレー、ピンク、緑、赤、黄、及び茶から選択した任意な色とすることができる。顔料は、所望の複合材料に基づいて、任意の適切な量、例えば、約0.0重量%〜約10重量%の範囲にわたる量にして存在させることができる。

ある実施形態において、顔料は、所望の複合材料に基づいて、結合マトリックスに均一に分散又はほぼ不均一に分散させることができる。顔料は、任意の適切な顔料、例えば、種々の金属酸化物(例えば、黒色酸化鉄、酸化コバルト、及び酸化クロム)とすることができる。顔料は、黒、白、青、グレー、ピンク、緑、赤、黄、茶から選択した任意な色とすることができる。顔料は、所望の複合材料に基づいて、任意の適当な量、例えば約0.0重量%〜10重量%の範囲にわたる量(例えば、約0.0重量%〜8重量%、約0.0重量%〜6重量%、約0.0重量%〜5重量%、約0.0重量%〜4重量%、約0.0重量%〜3重量%、約0.0重量%〜2重量%、約0.0重量%〜1重量%、約0.0重量%〜0.5重量%、約0.0重量%〜0.3重量%、約0.0重量%〜0.2重量%、約0.0重量%〜0.1重量%)にして存在させることができる。

他の態様において、本発明は、概して製造品を生産するプロセスに関する。プロセスは:粒子組成物及び液体組成物を混合して混合物を形成するステップと;混合物内に補強素子を埋設するステップと;注型成形又は押出成形又は型内で混合物を成形して、注型成形又は押出成形又は他の方法で作成した本体を生成するステップであって、補強素子をその内部に埋設し、1つ又は複数の表面を呈して、本体壁内部により流体連通が可能な、1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する本体を生成するステップと;1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネル内におけるCO2及び/又は水蒸気の雰囲気を維持するステップと;約20℃〜150℃の範囲の温度で約1時間〜約80時間にわたり、環境大気圧〜環境大気圧より約0.41MPa(約60psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水蒸気及び/又はCO2の雰囲気であって、CO2の濃度が約10%〜約90%である雰囲気の下で注型成形又は押出成形本体を硬化するステップと;を含む。粒子組成物は、ケイ酸カルシウム粉末であって、合成したウォラストナイト、疑似ウォラストナイト、ランキナイト、ゲーレナイト、ベライト、及びアライトのうち1つ又は複数を含み、約1μm〜約100μmにわたる範囲の中央値粒径を有する。液体組成物は水を含む。

ある好適な実施形態において、混合物を形成するステップは、骨材、砂、ケイ酸カルシウム及び水をミキサー内で混合するステップを有する/含む。ミキサーは通常のコンクリートを混合するのに一般的に使用されるタイプの任意なミキサーとすることができる。骨材、砂及び固形物を僅かに湿らすのに足る水を完全に混ぜ合わせる。次に、このバッチに対してケイ酸カルシウムを残りの水及び任意の混和剤とともにて添加する。この混合物を完全に混ぜ合わせ、また水の量を調整して所望の水分レベルを得る。

ある好適な実施形態において、1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネルを有する注型成形した又は押出成形した又は他の方法で成形した本体を作成するよう構成した型内にこのスラリーを注型成形する又は押出成形するステップは、混合物を型又は押出成形機内に注ぎ込むステップを有する/含む。例えば、注型成形体を成形する場合では、混合物は、型を振動させる、又は振動棒体を型内の混合物に挿入することによって振動させ、混入空気の除去を容易にし、また混合物を濃密化する粒子再編を促進できるようにする。押出成形の場合には、押出成形機は固定式又は可動式にすることができる。固定式押出成形機は混合物をチャンネルに押し込み、このチャンネルは混合物を所望形状に整形し、また物品を濃密化する粒子再編を促進するものとする。物品は押出成形機内の金型(ダイ)から押し出され、この際に所望長さに切断され、また物品は硬化のために積み重ねられる。可動式押出成形機は混合物を固定止め部に押し付けてチャンネル内に通過させ、このチャンネルが混合物を所望形状に整形する。混合物を固定止め部に押し付けるとき、混合物内の圧力が上昇し、粒子が再編されて混合物が濃密化される。より多くの材料を押し出すとき圧密化された混合物が押出床に沿って押出成形機を押圧する。

ある好適な実施形態において、1つ又は複数の内部ダクト又はチャンネル内におけるCO2及び水蒸気の雰囲気を維持するステップは、その雰囲気をダクト若しくはチャンネル内、及び/又は外部若しくは物品周りに収容するステップ;CO2 及び/又は水蒸気の収容した雰囲気を循環させるステップ;収容した雰囲気に対して水蒸気を除去又は添加するステップ;及び収容した雰囲気を加熱するステップ;を有する/含む。急速及び/又は均一な硬化を達成するためには、ダクト及びチャンネルの数、形状、サイズ及び形態は、CO2及び水蒸気の押出成形体の壁に対する接触面積を増加させるよう構成する。概して、硬化が進行するとき、収容した雰囲気内及び物品自体内に温度及び濃度の勾配を生ずる。これら勾配は、認識し、また物品の均一硬化を達成するよう制御する。CO2及び水蒸気のガスフローを制御し、例えば、内部ダクト又はチャネル内及び物品外部を通過するとき勾配を逆転させるよう互いに対向する方向に周期振動させ、これにより温度及び濃度の勾配の効果は硬化期間にわたり平均化する。

ある好適な実施形態において、注型成形した又は押出成形した本体を硬化させるステップは、物品をある期間にわたりCO2及び/又は水蒸気の雰囲気に接触させるステップを有する/含む。

硬化する温度及び時間は、最終目標製品に基づいて調整することができ、例えば、約20℃〜約150℃の範囲における温度(例えば、約20℃〜約140℃、約20℃〜約120℃、約20℃〜約100℃、約20℃〜約90℃、約20℃〜約80℃、約20℃〜約70℃、約20℃〜約60℃、約30℃〜約100℃、約30℃〜約90℃、約30℃〜約80℃、約30℃〜約70℃、約30℃〜約60℃)で、約1時間〜約80時間(例えば、約1時間〜約70時間、約1時間〜約60時間、約6時間〜約80時間、約6時間〜約70時間、約6時間〜約60時間、約10時間〜約80時間、約10時間〜約70時間、約10時間〜約60時間、約15時間〜約60時間、約15時間〜約50時間、約20時間)にわたり、水蒸気及びCO2の雰囲気の下に晒す。

硬化プロセスの比較的湿気のある湿度環境は、所望結果に適合するよう調整することができ、例えば、約10%〜約98%(例えば、約20%〜約98%、約30%〜約98%、約50%〜約98%、約80%〜約98%、約90%〜約98%、約10%〜約90%、約10%〜約70%、約10%〜約50%、約10%〜約40%、約10%〜約30%、約10%〜約20%)の湿度、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約0.69MPa(約100psi)高い圧力(例えば、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約90psi高い圧力、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約80psi高い圧力、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約70psi高い圧力、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約60psi高い圧力、環境大気圧より約20psi高い圧力〜環境大気圧より約100psi高い圧力、環境大気圧より約30psi高い圧力〜環境大気圧より約100psi高い圧力)の範囲にわたるCO2圧力で、また約10%〜約90%の範囲にわたる、及びそれ以上の(例えば、約20%〜約90%、約30%〜約90%、約40%〜約90%、約10%〜約70%、約10%〜約50%)の範囲にわたるCO2濃度を有し、均一、均質で多孔質の構体を呈する複合材料を生産できるようにする。

本発明の幾つかの実施形態におけるような例示的生産において、使用される材料はケイ酸カルシウム粉末とする。

ケイ酸カルシウム粉末は、約1μm〜約100μmにわたる範囲(例えば、約1μm〜約80μm、約1μm〜約60μm、約1μm〜約50μm、約1μm〜約40μm、約1μm〜約30μm、約1μm〜約20μm、約1μm〜約10μm、約5μm〜約90μm、約5μm〜約80μm、約5μm〜約70μm、約5μm〜約60μm、約5μm〜約50μm、約5μm〜約40μm、約10μm〜約80μm、約10μm〜約70μm、約10μm〜約60μm、約10μm〜約50μm、約10μm〜約40μm、約10μm〜約30μm、約10μm〜約20μm、約1μm、約10μm、約15μm、約20μm、約25μm、約30μm、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約90μm、約100μm)の中央値粒径と、約0.5g/mL〜約3.5g/mL(ルーズな、例えば、約0.5g/mL、約1.0g/mL、約1.5g/mL、約2.0g/mL、約2.5g/mL、約2.8g/mL、約3.0g/mL、約3.5g/mL)及び約1.0g/mL〜約1.2g/mL(タップした)のかさ密度と、約1.5m2/g〜約3.5m2/g(例えば、約1.5m2/g、約2.0m2/g、約2.3m2/g、約2.5m2/g、約2.8m2/g、約3.0m2/g、約3.2m2/g、約3.5m2/g)の表面積と、を有することができる。

ある好適な実施形態において、粒子組成物は、ケイ酸カルシウム粉末物質を約10重量%〜約95重量%(例えば、約20重量%〜約95重量%、約30重量%〜約95重量%、約50重量%〜約95重量%、約60重量%〜約95重量%、約20重量%〜約90重量%、約20重量%〜約80重量%、約20重量%〜約70重量%、約30重量%〜約80重量%、約50重量%〜約80重量%)有する。

このようにして、硬化条件の様々な組合せは、変動する反応温度、反応圧力及び反応期間を含めて所望の生産プロセスを達成するよう立案する。第1の例示的実施形態において、液状形態の水をCO2ガスとともに物品に送給し、この物品は乾燥オーブン内で予め乾燥しておき、硬化プロセスを約90℃の温度、及び約0.138MPag(約20psig)の圧力(すなわち、環境大気圧より20psi高い圧力)で約48時間にわたり行う。第2の例示的実施形態において、水は前駆体物質内に存在し(例えば、混合ステップ前からの残留水)、またCO2ガスを物品に送給し、また硬化プロセスは60℃の温度及び0MPag(0psig)の圧力(すなわち、環境大気圧)で約19時間にわたり行う。第3の例示的実施形態において、水を蒸気の形態でCO2ガスとともに物品に送給し、また硬化プロセスは、90℃の温度及び約0.138MPag(約20psig)の圧力(すなわち、環境大気圧より20psi高い圧力)で約19時間にわたり行う。

物品の特性、生産時間及び規模は、本明細書に記載したものに基づいて、例えば、硬化技術(例えば、CO2送給、システム圧力及び温度)並びに混合比率及び構成成分を調整することによって微調整できることに留意されたい。

使用する材料及び環境的及び経済的に好ましい恩恵をもたらす製造プロセスの他に、本発明中空コア物品は従来型コンクリートから形成した中空コア製品よりも多くの性能における利点を提供し、例えば、安定性に優れる特性が通常のポートランドセメントを用いて形成したプレキャスト・コンクリート物品におけるよりも一層短時間で得ることができる。

結合要素、結合マトリックス及び複合材料 化学的論考 本発明は、主にCO2消費反応によって硬化する新規な複合材料を製造するのに使用する装置及び方法を提供する。材料は有用な特性を示し、また広く入手可能な低コストの前駆体物質から環境インパクトを最小限にして大量生産に適するプロセスによって容易に生産することができる。前駆体物質は安価で豊富に存在しているケイ酸カルシウムに富む組成物、微細粒子及び粗大粒子を含む。ケイ酸カルシウム組成物は、様々なケイ酸カルシウム相(例えば、CS,C3S2,C2S及びケイ酸カルシウムベースの非晶相を含む)を含む粉末製品から構成することができる。微粒子及び粗大粒子は、石灰石粉末若しくは他の炭酸カルシウムベースの物質、石英粉末若しくは他のSiO2ベースの物質、砂、及び破砕した岩石から構成することができる。微細粒子及び粗大粒子は、さらに、花こう岩、雲母、及び長石のような破砕した鉱物から構成することもできる。他のプロセス成分としては、水及びCO2がある。種々の添加物を用いて、結果として得る複合材料の物理的概観及び/又は機械的特性を変更及び微調整することができ、添加物としては、顔料(例えば、黒色酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム)、色付きガラス及び/又は色付き石英のうち1つ又は複数から選択することができる。水使用量減少及びレオロジー変化に関する添加物も使用することができる。

複合材料は、本明細書に記載するように、エネルギー効率のよい熱水液相焼結(HLPS:Hydrothermal Liquid Phase Sintering)プロセスを用いて生産することができ、このプロセスは、複合材料の種々の成分を一緒に保持する結合要素を生成する。複合材料は、低コストで環境インパクトを好ましいものにして製造することができる。例えば、本発明の好適な実施形態において、CO2は、生産される複合材料におけるCO2隔離及び結合要素生成を生ずる反応種として使用され、二酸化炭素排出量の点で既存の生産技術とは格段の相違がある。HLPSプロセスは、化学反応の自由エネルギー及び結晶成長で生ずる表面エネルギー(面積)減少によって熱力学的に推進される。HLPSプロセスの反応速度論は低温度かつ適度な速度で進行し、これはすなわち、高融点流体又は高温固相媒体を使用する代わりに、溶剤(水性又は非水性)を使用して反応種を輸送するからである。

HLPSの様々な特徴の論考は、米国特許第8,114,367号、米国特許出願公開第2009/0143211号(米国特許出願第12/271,566号)、米国特許出願公開第2011/0104469号(米国特許出願第12/984,299号)、米国特許出願公開第2009/0142578号(米国特許出願第12/271,513号)、米国特許出願公開第2013/0122267号(米国特許出願第13/411,218号)、米国特許出願公開第2012/0312194号(米国特許出願第13/491,098号)、国際公開第2009/102360号(PCT/US2008/083606号)、国際公開第2011/053598号(PCT/US2010/054146号)、国際公開第2011/090967号(PCT/US2011/021623号)、2013年10月1日出願の米国仮出願第61/708,423号、全て2013年10月3日出願の米国特許出願第第14/045,758号、同第14/045,519号、同第14/045,766号、同第14/045,540号、2014年3月12日出願の米国特許出願第14/207,413号、同第14/207,421号、2014年3月13日出願の米国特許出願第14/207,920号、同第14/209,238号、2014年6月4日出願の米国特許出願第14/295,601号、同第14/295,402号に見ることができ、これら文献それぞれはあらゆる目的のために参照することにより、表現されたとおりに全体が本明細書に組み入れられるものとする。

本明細書に使用される用語「ケイ酸カルシウム組成物」は、CS(ウォラストナイト又は疑似ウォラストナイト、及びときにはCaSi3O又はCaO・SiO2として配合されたもの)、C3S2(ランキナイト、及びときにはCa3Si2O7又は3CaO・2SiO2として配合されたもの)、C2S(ベライト、β-Ca2SiO4又はラルナイト、β-Ca2SiO4又はブリジガイト、α-Ca2SiO4若しくはγ-Ca2SiO4、及びときにはCa2SiO4又は2CaO・SiO2として配合されたもの)、ケイ酸カルシウムに富む非晶相を含むケイ酸カルシウム化合物の1つ又は複数のグループから構成される天然に存在する鉱物又は合成物質を指し、これら物質それぞれは、1つ若しくは複数の他の金属イオン及び酸化物(例えば、アルミニウム、マグネシウム、鉄若しくは酸化マンガン)若しくはそれらの混合物を含む、又は微量(1重量%)〜約50重量%以上の範囲にわたる量の天然で存在する若しくは合成の形態におけるケイ酸マグネシウムを含むことができる。図1〜図8は、上述の材料の幾つかにおける様々な相の相関関係を示す位相図である。

本明細書に記載の組成物及び方法は、ケイ酸カルシウム相の代わりに、又はそれに付加してケイ酸マグネシウム相を使用するのに採用することができると理解されたい。本明細書に使用する用語「ケイ酸マグネシウム」は、例えば、Mg2SiO4(「フォルステライト」としても知られている)及びMg3Si4O10(OH)2(「タルク」としても知られている)、CaMgSiO4(「モンティセライト」としても知られている)を含むケイ酸マグネシウム化合物のグループのうち1つ又は複数のものを含む天然に存在する鉱物又は合成物質を指し、これらの材料のそれぞれが、1つ又は複数の他の金属イオン及び酸化物(例えば、カルシウム、アルミニウム、鉄又は酸化マグネシウム)、若しくはそれらの混合物を含むか、又は天然に存在する若しくは合成の形態としてのケイ酸カルシウムを微量(1重量%)〜約50重量%又はそれ以上にわたる量で含むものとすることができる。

本明細書で使用する用語「石英」は、SiO2ベースの任意な材料であり、ありふれた砂(建造物及び石積み構造)、並びにガラス及び再生ガラスを含む。この用語は、さらに、多量のSiO2(例えば、雲母、ときにはKAl2(AlSi3O10)(OH)2として配合されたもの)を含有する任意な他の再生天然物質及び合成物質を含めるものとする。

ある好適な実施形態において、複数の結合要素は、ガス支援HLPSプロセスによりCO2と反応することでケイ酸カルシウム粉末組成物から化学変換によって調製する。

ある実施形態において、複合材料は、約90MPa〜約175MPa(例えば、約90MPa〜約150MPa、約90MPa〜約140MPa、約90MPa〜約130MPa、約90MPa〜約120MPa、約90MPa〜約110MPa、約100MPa〜約175MPa、約120MPa〜約175MPa、約130MPa〜約175MPa、約140MPa〜約175MPa、約150MPa〜約175MPa、約160MPa〜約175MPa)の圧縮強度に特徴がある。

ある実施形態において、複合材料は、約5MPa〜約30MPa(例えば、約5MPa〜約25MPa、約5MPa〜約20MPa、約5MPa〜約15MPa、約5MPa〜約10MPa、約10MPa〜約30MPa、約20MPa〜約30MPa、約25MPa〜約30MPa)の曲げ強度に特徴がある。

ある実施形態において、複合材料は、約10%未満(例えば、約8%未満、約5%未満、約4%未満、約3%未満、約2%未満、又は約1%未満)の吸水率に特徴がある。

複合材料は、所望の肌理、パターン、及び物理的特性のうちの1つ又は複数を呈し、とくに、天然石の特徴を示すことができる。ある好適な実施形態において、複合材料は、天然石に類似した視覚的パターンを呈する。その他の特性としては、色(例えば、黒、白、青、ピンク、グレー(淡〜濃)、緑、赤、黄、茶、シアン(青っぽい緑)又は紫)及び肌理がある。

機器及び処理の論考 CO2制御 本明細書に記載の実施形態において、約99%純度産業用等級のCO2を使用し、この等級のCO2は様々な異なる産業用ガス会社、例えば、プラクスエア社、リンデ社、エア・リキード社及びその他の会社によって供給されている。この供給は大型の加圧貯蔵タンク内に液状二酸化炭素の形態にし、約2.07MPag(300PSIG)の蒸気圧を維持する温度に調節して、貯蔵することができる。このガスは、次にCO2硬化エンクロージャ又はチャンバに配管する。最も簡単なシステムにおいて、CO2はエンクロージャ内の空気にとって代わるのに十分な流速でエンクロージャ内に流入させる。概して、パージ時間は、エンクロージャのサイズ及びCO2ガスを供給する流速に依存する。多くのシステムにおいて、このエンクロージャ空気パージプロセスは数分間行って、その後に硬化が行われ得るのに妥当なレベルにまで達するCO2濃度を得ることができる。簡単なシステムにおいて、CO2ガスは、次に硬化反応を推進するのに十分なCO2濃度を維持する所定流速でシステムに送給する。

例として、反応中に厳密に一定の濃度を維持するのに十分適した二酸化炭素濃度を維持する方法を以下に説明するが、これは最も高価な技術となる傾向がある「閉ループ」プロセスである。この方法は、システム内CO2濃度測定を直接使用し、またPLCのようなコントローラを採用して、CO2濃度を電子/自動制御バルブにより設定ポイントに制御する。CO2濃度を直接測定するNDIRのような測定技術を使用するのが好ましい。NDIR測定方法において、ガスサンプル流は低流量ポンプを介してシステムから引き込む。冷却器を使用し、ガス流から水分を低下させてからNDIR機器によってサンプル採取する。したがって、分析器が得る測定値はガス流における水蒸気成分を除外しており、検査サンプルから除去されている湿気を考慮して調整する必要がある。システムガス流の湿度測定は、ドライ球状部−ウェット球状部を有する乾湿計技術を使用して、又はドライ球状部−ウェット球状部を有する湿度測定デバイスを使用して、又は異なるタイプの水分センサを使用して行うことができる。真のCO2濃度はコンピュータ制御システム又はPLCを用いて計算することができる。真のCO2濃度を知得した後には、消費してその時に必要な設定ポイント以下になったとき、動作させた比例制御バルブが乾燥CO2をシステム内に追加する。種々の実施形態において、設定ポイントは、必要であれば、複合材料試料における特定の組成物、形状及びサイズを硬化する経験に基づいて経時的に変化させることができる。

湿度制御 図9は、本発明の原理による加湿を行うCO2複合材料硬化チャンバの概略図である。図9において、水源を設け、また水蒸気を、硬化チャンバ内を循環している空気に添加する。水は、飲料に適した任意な都合のよい水源とすることができる。幾つかの実施形態において、通常の水道水を使用する。幾つかの実施形態において、水は蒸気に転換することができ、この転換は、霧状化ノズル若しくは噴霧ノズル、電気的蒸気発生器、ガス燃焼蒸気発生器に通過させることによって、又はチャンバ内のガス温度より高い温度に加熱して、例えば、浸漬ヒーターを有するドラム反応器である液状水源から蒸発させることによって行うことができる。さらに他の実施形態において、CO2源は、入来ガス流の相対湿度を上昇させるための加熱した水源を通して泡立てた後にシステム内に流入させ、例えば、「フロースルー(flow through)」又は「開ループ」処理として構成したドラム反応器とする。

相対湿度は、従来型コンクリート硬化及びCO2複合材料硬化の双方において重要なパラメータである。従来型硬化チャンバにおいて、湿気のある大気は、主に窒素、酸素、及び水蒸気を含んでいる。このような系において、相対湿度はしばしば標準的容量センサ技術によって測定される。しかし、CO2硬化チャンバは、主に二酸化炭素からなるガス雰囲気を有し、この場合、これらセンサの幾つかのタイプは不適合である。二酸化炭素及び水蒸気の乾湿比を利用するドライ球状部−ウェット球状部技術、又は双極子分極水蒸気測定機器、又は冷却ミラー湿度計、又は容量湿度センサのような感知技術を、本明細書に記載のCO2複合材料硬化システムに使用することができる。

硬化している製品のタイプ及びジオメトリ、チャンバの設計、及びチャンバ内製品の充填効率に基づいて、湿度は減少又は増加させ、特定設定ポイントになるよう調節する必要がある。設定ポイントは1%〜99%の範囲におけるいずれかの相対湿度になり得る。湿度制御のこれら3つの異なる方法が、単一システムとして組み合わせることができるCO2複合材料硬化プロセス内に存在し得る。CO2硬化システムの一実施形態における加湿方法の1つを図9に提示する。他の方法も複合材料製品をCO2で硬化するシステムから除湿する方法の1つになり得る。相対湿度を低下させる簡単な方法は、システム内の湿ったガスを二酸化炭素のような乾燥したガスで追い出すことである。さらに他の実施形態において、1つの好適な実施形態においては、水抽出を行う冷却した熱交換である非パージング方法によって相対湿度を低下させ、またひいてはガスから水蒸気を排除することができる。

図10は、複数の湿度制御方法並びに一定フロー又は圧力調節でCO2を制御及び補充する能力を有し、本発明の原理により温度制御することができる硬化チャンバの概略図である。このシステムは、閉ループ制御又はフィードバック使用の制御を行うシステムの一例であり、プロセスサイクルにおける特定時点で望ましいCO2濃度、湿度、及び温度のような動作パラメータの設定値を設け、また制御しているパラメータの実際値が所望値であるか否かを見る測定値をとる。所望値からの偏位を測定する場合、修正アクションをとり、パラメータの値を所望値に一致させる。このような制御システムは高価かつ複雑になるが、極めて精密プロセス条件を必要とする高額製品に関しては有用であり得る。

温度制御 幾つかの実施例において、温度は熱電対又はRTDのようなセンサを利用して測定する。測定信号は直接コントローラ又はコンピュータに戻し、熱交換に入るエネルギーを調節し、またこれによりシステム全体の温度を経時的に調整することができる。送風機は加熱システムの重要なコンポーネントであり、なぜならこの送風機は、サンプルの制御された湿度の重要な部分である製品及びチャンバ自体に転移する熱エネルギーをガスに伝達するのを支援することができるからである。加熱方法は電気式又はガス燃焼式とすることができる。ジャケットヒーターを利用して、加熱ジャケットに接触するチャンバ内に流れるCO2の温度を制御することができ、任意の都合のよい熱源を使用することができる。外部加熱手段としては、以下に限定しないが、電気的加熱、熱水加熱、又はホットオイル加熱がある。CO2硬化チャンバ用に間接ガス燃焼システムがこれまで使用され、直接燃焼ガスバーナーは回避されてきており、これはすなわち、直接燃焼ガスバーナーが空気及び燃焼生成物をシステム内に引き込み、これにより、CO2を希薄化し、またCO2濃度制御を問題の多いものにするからである。ドラム反応器のような幾つかのより小さいスケールシステムは、電気的ジャケットヒーターを利用して、チャンバ内の加熱素子ではなくチャンバ表面全体を加熱する。

ガス流制御 他の制御パラメータは、システム内で硬化すべき材料を通過するガス速度である。ガス速度は、極めてプロセス機器の変数に左右され、この変数としては以下に限定しないが、チャンバ設計、バッフル設計、ファンサイズ、ファン速度/出力、ファンの数、システム内の温度勾配、システム内のラック設計、及びシステム内のサンプルジオメトリがある。チャンバ内ガス速度を制御する最も簡単な方法は、送風機速度(RPM’s)を調整し、一般的には可変周波数駆動を利用してこの調整を行い、送風機モータ速度を制御することである。送風機を使用して硬化チャンバ内でガスを所望速度で循環させることができる。システム内におけるガス速度は、種々の技術によりシステム内で測定し、この技術としては以下に限定しないが、ピトー管測定及びレーザードップラー検出システムがある。ガス速度の測定信号はコンピュータシステム又はプログラム可能論理コントローラに転送することができ、硬化プロファイルにおける制御パラメータとして利用することができる。

複合材料調製プロセス 複合材料を調製するプロセスについて記載する。このプロセスは:粒子組成物及び液体組成物を混合してスラリー混合物を生成するステップと;スラリーを型内に注型成形する、スラリーを型内に圧入する、スラリーを振動型内に圧入する、スラリーを押出成形する、スラリーをスリップフォーミングする、又はコンクリート生産で一般的な任意な他の形状フォーミング方法を用いて、前記スラリー混合物を所望形状に成形するステップと;及び約20℃〜約150℃の範囲における温度で、約1時間〜約80時間にわたり、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約0.34MPa(約50psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水及びCO2を含む蒸気であって、またCO2の濃度が約10%〜約90%である該蒸気の下で前記成形したスラリー混合物を硬化し、肌理及び/又はパターン並びに圧縮強度、曲げ強度、密度、耐劣化性等々に関連する所望物理的特性を呈する複合材料を生産するステップと;を備える。

粒子組成物としては、約1μm〜約100μmにわたる範囲の平均粒径を持つケイ酸カルシウム粉末がある。さらに、粒子組成物としては、約3μm〜約25μmにわたる範囲の平均粒径を持つ、炭酸カルシウム粉末又はSiO2含有材料を含むことができる。液体組成物としては水があり、また水溶性分散剤を含むことができる。

プロセスは、さらに、注型成形混合物を硬化させる前に注型成形混合物を乾燥するステップを有することができる。粒子組成物としては、さらに、本明細書に記載したように、顔料又は着色剤がある。

ある実施形態において、成形したスラリー混合物を硬化するステップは、約30℃〜約120℃の範囲における温度で、約1時間〜約70時間にわたり、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約0.206MPa(約30psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水及びCO2を含む蒸気の下で行う。

ある実施形態において、成形したスラリー混合物を硬化するステップは、約60℃〜約110℃の範囲における温度で、約1時間〜約70時間にわたり、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約0.206MPa(約30psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水及びCO2を含む蒸気の下で行う。

ある実施形態において、成形したスラリー混合物を硬化するステップは、約80℃〜約100℃の範囲における温度で、約1時間〜約60時間にわたり、ほぼ環境大気圧〜環境大気圧より約0.206MPa(約30psi)高い圧力にわたる範囲の圧力を有する水及びCO2を含む蒸気の下で行う。

ある実施形態において、成形したスラリー混合物を硬化するステップは、約60℃以下の温度で、約1時間〜約50時間にわたり、水及びCO2を含み環境大気圧を有する蒸気の下で行う。

例えば幾つかの実施形態において、ケイ酸カルシウム粉末組成物は、約1μm〜約100μm(例えば、約1μm、約10μm、約15μm、約20μm、約25μm、約30μ、約40μm、約50μm、約60μm、約70μm、約80μm、約80μm、約100μm)の平均粒径と、約0.5g/mL〜約3.5g/mL(ルーズな、例えば、約0.5g/mL、約1.0g/mL、約1.5g/mL、約2.0g/mL、約2.5g/mL、約2.8g/mL、約3.0g/mL、約3.5g/mL)及び約1.0g/mL〜約1.2g/mL(タップした)のかさ密度と、約150m2/kg〜約700m2/kg(例えば、約150m2/kg、約200m2/kg、約250m2/kg、約300m2/kg、約350m2/kg、約400m2/kg、約450m2/kg、約500m2/kg、約550m2/kg、約600m2/kg、約650m2/kg、約700m2/kg)のブレーン比表面積と、を有する。

ある好適な実施形態において、液体組成物は、水、及び液体組成物全体に対して約0.1w/w%〜約2w/w%の濃度にしたポリマー塩(例えば、アクリル系ホモポリマー塩)を含む水溶性分散剤を有する。

本明細書に記載の本発明プロセスによって調製した複合材料は、約3.0MPa〜約30.0MPa(例えば、約3MPa、約5MPa、約10MPa、約15MPa、約20MPa、約25MPa、約30MPa)の圧縮強度、及び約0.3MPa〜約4.0MPa(例えば、約0.3MPa、約0.5MPa、約1.0MPa、約1.5MPa、約2.0MPa、約2.5MPa、約3.0MPa、約3.5MPa、約4.0MPa)の曲げ強度を呈することができる。

複合材料から形成した1つ又は複数の製造品を説明する。

例えば、CS(ウォラストナイト又は疑似ウォラストナイト、及びときにはCaSi3O又はCaO・SiO2として配合されたもの)、C3S2(ランキナイト、及びときにはCa3Si2O7又は3CaO・2SiO2として配合されたもの)、C2S(ベライト、β-Ca2SiO4又はラルナイト、β-Ca2SiO4又は「ブリジガイト」、α-Ca2SiO4若しくはγ-Ca2SiO4、及びときにはCa2SiO4又は2CaO・SiO2として配合されたもの)、及びケイ酸カルシウムに富む非晶相から形成したケイ酸カルシウム組成物粒子を含む、任意の適切な前駆体材料を用いることができる。カルシウム陽イオンをケイ酸カルシウム組成物粒子から滲出し、またケイ酸カルシウム組成物粒子の周辺部分をカルシウム欠乏状態に転換すると考えられる。カルシウム陽イオンが粒子の周辺部分から滲出し続けると、周辺部分の構造は最終的に不安定になって崩壊し、これにより、粒子のカルシウム欠乏周辺部分を主にシリカに富む第1層に転換する。その間に主に炭酸カルシウムである第2層が水から沈殿する。

より具体的には、第1層及び第2層は、以下の反応(1〜3)に従って、前駆体粒子から形成され、これら反応は反応媒体として水を使用することができ、反応剤としては水を使用しない(すなわち、水は消費されない)。 CaSiO3(s)+CO2(g)→CaCO3(s)+SiO2(s) (1) Ca3Si2O7(s)+3CO2(g)→3CaCO3(s)+2SiO2(s) (2) Ca2SiO4(s)+2CO2(g)→2CaCO3(s)+SiO2(s) (3)

例えば、ケイ酸カルシウム組成物でのケイ酸塩鉱物の炭酸塩化反応において、CO2を水のような浸透流体内に溶解する気相として導入する。このCO2溶解は、酸性炭素種(例えば、炭酸、H2CO3)を形成し、この結果、溶液のpH減少となる。弱酸性溶液は、不当にカルシウム種をケイ酸カルシウム相から溶解させる。カルシウムは、カルシウム含有非晶相から類似のメカニズムで滲出するかもしれない。放出されたカルシウム陽イオン及び解離炭酸塩種は不溶性炭酸塩の沈殿に導く。シリカに富む層はカルシウム枯渇層として鉱物粒子上に留まると考えられる。

したがって、本発明の好適な実施形態によれば、CO2は優先的にケイ酸カルシウム組成物前駆体コアのカルシウム陽イオンと反応し、これによりケイ酸カルシウム組成物前駆体コアの周辺部分をシリカに富む第1層及び炭酸カルシウムに富む第2層に転換する。さらに、コアにおける第1層及び第2層の存在が、ケイ酸カルシウムと二酸化炭素との間の更なる反応に対するバリアとして作用し、この結果、コア、第1層及び第2層を有する結合要素を生ずる。

幾つかの実施形態において、Ca以外の金属を有する又はCaに加えて金属を有するケイ酸塩材料、例えば、フォルステライト(Mg2SiO4)、透輝石(CaMgSi2O6)及びタルク(Mg3Si4O10(OH)2)は、上述のケイ酸カルシウム反応と同様に、水に溶解した二酸化炭素と反応することができる。このようなケイ酸塩材料は、単独で又は組合せて、及び/又はケイ酸カルシウムとの組合せで、本発明の原理による結合要素の前駆体として使用することができる。

好適には、ガス支援HLPSプロセスは、部分的に浸透する細孔空間を利用して、ガス状拡散が多孔質プリフォームに迅速に浸透することができ、また溶解したCO2とともに細孔内に液状界面溶媒薄膜を飽和させることができる。CO2ベースの種は純水に対して低溶解性を有する(25℃、1気圧で1.5g/L)。したがって、CO2の実質的な量は連続的に供給し、また多孔質プリフォーム全体にわたり分配して、大幅な炭酸塩転換ができるようにしなければならない。気相拡散の利用によれば、液相で同じ時間に可溶性CO2が拡散するよりも拡散距離の大きな増大(約100倍)をもたらす。(D. H.ライド著“Handbook of chemistry and physics”第6及び8章、2006-2007年第87版、CRC。)この部分的浸透状態によれば、反応を一定期間内で高度に炭酸塩化を進めることができる。

細孔内の液体水は反応速度をスピードアップし、これはすなわち、液体水が炭酸及びカルシウム種の双方のイオン化の媒体であるからである。しかし、細孔結合水相への溶解前にCO2ガスが多孔質マトリックス内に拡散できるに十分低い水レベルにする必要がある。さらに、活発に溶解する多孔質プリフォームは、膨張的反応結晶成長のテンプレートとして作用する。したがって、結合要素及びマトリックスを最小の歪み及び残留応力で形成することができる。このことにより、大きくかつ複雑な形状が得られる結果となり、例えば、インフラ及び建設材料、並びにさらに多くの他の用途に必要とされる形状が得られる。

したがって、硬化条件の様々な組合せが所望の生産プロセスを得るのに考案され、これら条件としては、変動する反応温度、圧力及び反応の長さがある。第1の例示的実施形態において、水が前駆体材料に存在し(例えば、混合ステップ前からの残留水)、また液体水をCO2とともに前駆体材料に供給し(例えば、水レベルを維持する及び/又は蒸発からの水損失を制御するため)、硬化プロセスは、約90℃の温度、及び約0.138MPag(約20psig)の圧力(すなわち、環境大気圧より20psi高い圧力)で約2〜90時間にわたり行う。

第2の例示的実施形態において、水が前駆体材料に存在し(例えば、混合ステップ前からの残留水)、また水蒸気をCO2とともに前駆体材料に供給し(例えば、水レベルを維持する及び/又は蒸発からの水損失を制御するため)、硬化プロセスは、約90℃の温度、及び約0.138MPag(約20psig)の圧力(すなわち、環境大気圧より20psi高い圧力)で約2〜90時間にわたり行う。

第3の例示的実施形態において、水が前駆体材料に存在し(例えば、混合ステップ前からの残留水)、また水蒸気をCO2とともに前駆体材料に供給し(例えば、水レベルを維持する及び/又は蒸発からの水損失を制御するため)、硬化プロセスは、約25℃〜90℃の温度、及び0MPag(環境大気圧)の圧力で約2〜72時間にわたり行う。

上述の実施形態において、複合材料物体の硬化に必要な時間は、水蒸気及びCO2ガスが物体全体にわたり拡散する能力によって決定する。概して、厚さのある物体は薄い物体よりも硬化に長い時間がかかる。同様に、高密度(及び開放細孔空間が少ない)の物体は低密度(開放細孔空間が多い)の物体よりも硬化に長い時間がかかる。以下の表は、3次元最小厚さ(壁厚又は断面厚さ)及び製造している物体のかさ密度に関して硬化時間がどのように変動するかの例を示す。

製造した微細構造の論考 図11(a)〜11(c)に概略的に示すように、結合要素はコア(黒の内側部分により示される)、第1層(白の中間部分により示される)、及び第2層すなわち包皮層(外側部分により示される)を有する。第1層は、単一層又は多重サブ層とすることができ、またコアを完全に又は部分的にカバーするものとすることができる。第1層は、結晶相、非晶相、又はそれら相の混在で存在することができ、また連続相で又はバラバラの粒子として存在することができる。第2層は、単一層又は多重サブ層とすることができ、またやはりコアを完全に又は部分的にカバーするものとすることができる。第2層は、複数の粒子を有する、又は連続相で極小の個別粒子を有することができる。

結合要素は、意図する用途に基づいて、任意のサイズ及び、任意な規則的若しくは不規則的な中実若しくは中空の形態を呈することができる。例示的な形態としては、立方体、直方体、角柱体、円盤体、角錐体、多面体若しくは多面的粒子、円筒体、球面体、円錐体、リング体、チューブ体、三日月形体、ニードル体、ファイバ体、フィラメント体、フレーク体、球状体、サブ球状体、ビード体、グレープ状体、顆粒体、楕円体、ロッド体、波状体等がある。

概して、本明細書に詳細に説明したように、結合要素は、反応性前駆体材料(例えば、前駆体粒子)から転換プロセスにより生産する。前駆体粒子は、意図する用途の必要性に合致する限り、任意のサイズ及び形状を有することができる。転換プロセスは、概して類似のサイズ及び形状の前駆体粒子を有する対応の結合要素をもたらす。

結合マトリックス内で、結合要素は、多数の配向性のうち任意な配向性で互いに相対配置することができる。図12(a)〜12(f)は、例示的結合マトリックスの概略図を示し、これらマトリックスは、異なる配向性にしたファイバ状又は小板状の結合要素を有し、できれば結合要素間の間隔で示すように充填剤を組み込むことによって希薄化する。図12(a)は、例えば、1方向(「1−D」)配向性で整列する(例えば、x方向に整列する)ファイバ状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(b)は、2方向(「2−D」)配向性で整列する(例えば、x方向及びy方向に整列する)小板状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(c)は、3方向(「3−D」)配向性で整列する(例えば、x方向、y方向及びz方向に整列する)小板状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(d)は、ランダム配向性で結合要素がいずれの特定方向に整列しない小板状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(e)は、3−D配向性で整列する比較的高い密度にした小板状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(f)は、ランダム配向性に配置され(浸透ネットワーク)、比較的低い密度にした小板状結合要素を有する結合マトリックスを示す。図12(f)の複合材料は、結合要素の多くの割合が互いに接触し、接触による連続したネットワークが材料の一方の端部から他方の端部まで形成されるため、浸透閾値を獲得する。浸透閾値は厳密な密度であり、それより高い値では結合要素が長距離の連結性を示し、例えば、図12(e)のような結合要素の秩序配向性、又は例えば図12(f)のような結合要素のランダム配向性となる。連結性パターンの例は、例えば、ニューナム氏らの論文“Connectivity and piezoelectric-pyroelectric composites”, Mat. Res. Bull. Vol. 13, pp. 525-536, 1978に見ることができる。

複数の結合要素は、任意の適当な前駆体材料、例えば、任意の適当なケイ酸カルシウム組成物前駆体から化学的に転換することができる。ケイ酸カルシウム組成物前駆体は、アルミニウム、マグネシウム、及び鉄のうち1つ又は複数の化学元素を含むことができる。

複数の結合要素は、所望複合材料に基づいて任意の適当な平均粒径及び粒度分布を有することができる。ある実施形態において、複数の結合要素は、約1μm〜約100μm(例えば、約1μm〜約80μm、約1μm〜約60μm、約1μm〜約50μm、約1μm〜約40μm、約1μm〜約30μm、約1μm〜約20μm、約1μm〜約10μm、約5μm〜約90μm、約5μm〜約80μm、約5μm〜約70μm、約5μm〜約60μm、約5μm〜約50μm、約5μm〜約40μm、約10μm〜約80μm、約10μm〜約70μm、約10μm〜約60μm、約10μm〜約50μm、約10μm〜約40μm、約10μm〜約30μm、約10μm〜約20μm)の範囲にわたる平均粒径を有するものとする。

幾つかの事例において、複合材料は、複数の結合要素及び複数の充填剤粒子を有する。各結合要素は、主にケイ酸カルシウム組成物からなるコアと、シリカに富む第1層すわなち内側の層と、及び炭酸カルシウムに富む第2又は外側の層とを有する。複数の結合要素及び複数の充填剤粒子はともに1つ又は複数の結合マトリックスを形成し、また結合要素及び充填剤粒子は、マトリックス内にほぼ均一に分散しかつ共に結合し、これにより複合材料は1つ又は複数の肌理、パターン及び物理的特性を呈する。幾つかの事例において、結合要素は、ケイ酸マグネシウムのコアと、シリカに富む第1層すわなち内側の層と、及び炭酸マグネシウムに富む第2又は外側の層とを有することができる。ケイ酸マグネシウムは、アルミニウム、カルシウム、鉄又は酸化マンガンを含むことができる。

複数の充填剤粒子は、任意の適当な平均粒径及び粒度分布を有することができる。ある実施形態において、複数の充填剤粒子は、約5μm〜約7mm(例えば、約5μm〜約5mm、約5μm〜約4mm、約5μm〜約3mm、約5μm〜約2mm、約5μm〜約1mm、約5μm〜約500μm、約5μm〜約300μm、約20μm〜約5mm、約20μm〜約4mm、約20μm〜約3mm、約20μm〜約2mm、約20μm〜約1mm、約20μm〜約500μm、約20μm〜約300μm、約100μm〜約5mm、約100μm〜約4mm、約100μm〜約3mm、約100μm〜約2mm、約100μm〜約1mm)の範囲にわたる平均粒径を有するものとする。

ある好適な実施形態において、充填剤粒子は、石灰石(例えば、石灰石粉末)のような炭酸カルシウムに富む材料から形成する。ある材料において、充填剤粒子は、石英、雲母、花崗岩、長石(例えば、石英粉末、雲母粉末、花崗岩粉末、長石粉末)のような、SiO2ベース又はケイ酸塩ベースの材料のうち1つ若しくは複数から形成する。

ある実施形態において、充填剤粒子としては、天然、合成及び再生の材料、例えば、ガラス、再生ガラス、石炭スラグ、炭酸カルシウムに富む材料及び炭酸マグネシウムに富む材料がある。

(結合要素:充填剤粒子)の重量比は、所望複合材料に基づいて任意の適切な比とする、例えば、約(10〜50):約(50〜90)の範囲内とすることができる。

ある実施形態において、これら複合材料は、種々のパターン、肌理、及び他の特性、例えば、種々の色の視覚的パターンを示す。さらに、本発明の複合材料は、従来のコンクリート又は対応する天然材料に類似の圧縮強度、曲げ強度及び吸水特性を呈する。

ある実施形態において、複合材料は、さらに顔料を含む。顔料は、所望複合材料に基づいて、結合マトリックス内に均一に分散又はほぼ不均一に分散させることができる。顔料は、任意の適切な顔料、例えば、種々の金属酸化物(例えば、酸化鉄、酸化コバルト、及び酸化クロム)とすることができる。顔料は、黒、白、青、グレー、ピンク、緑、赤、黄、及び茶から選択した任意な色とすることができる。顔料は、所望の複合材料に基づいて、任意の適当な量、例えば、約0.0重量%〜10重量%(例えば、約0.0重量%〜8重量%、約0.0重量%〜6重量%、約0.0重量%〜5重量%、約0.0重量%〜4重量%、約0.0重量%〜3重量%、約0.0重量%〜2重量%、約0.0重量%〜1重量%、約0.0重量%〜0.5重量%、約0.0重量%〜0.3重量%、約0.0重量%〜0.2重量%、約0.0重量%〜0.1重量%)の範囲にわたる量となるよう存在させることができる。

実施例 実施例1:脱離等温線方法を使用する中空コアスラブを硬化する 混合 Sicoma TO8シリーズの遊星歯車ミキサ(型番MP250/375 WWWSW)を使用してコンクリートミックス設計の成分を混合した。遊星歯車の速度は18.5RPMであった。6.35mm(1/4インチ)骨材293.8kg及び砂160.3Kgの形式とした充填剤材料を90秒間にわたり乾燥混合した。水5kg、Glenium(登録商標)7500混和剤(BASF社製)168g、及び空気連行混和剤120gを乾燥混合物に添加し、この組合せ混合物を追加の90秒にわたり混合した。ソリディアセメント(ソリディア・テクノロジー社製)80.1Kg(4%疑似ウォラストナイト、19%ウォラストナイト、13%ラルナイト、2%カルサイト、及び62%非晶質酸化物)の形式とした結合剤を16Kgの追加水とともにミキサー内で湿潤材料に添加した。この組合せ物を追加の90秒間にわたり乾燥混合した。この混合物の最終含水率は、サルトリウス(Sartorius)社製MA110の湿度分析計で測定すると、3.68%であることが分かった。このようなバッチの3つすべてを、中空コアスラブを押出成形するための押出成形機に転送した。

押出成形: 1016mm(40インチ)長さ、9.525mm(3/8インチ)直径の2本のスチール製ケーブル(住電ワイヤプロダクツ社製低緩和7ワイヤ撚り線)をスチール押出床の長さに沿って76.2mm(3インチ)延伸するまで張力を加えた。ケーブルのうち一方は、スラブ底面とコア1及び2との間で対称的に配置し、また他方は、スラブ底面とコア5及び6との間で対称的に配置した。

中空コアスラブは、市販のエレマティック社製EL600/8押出成形機によって、55RPMのオーガ速度を用いてスチール床上に押出成形した。押出成形スラブは、5.4864m(18フィート)長さ×1.22m(4フィート)幅×0.203m(8インチ)高さで6個(0.152m(6インチ)直径)の中空コアを有するものとした。隣接するコアは3.175cm(1.25インチ)の壁厚で隔てられた。図13は中空コアスラブの写真を示す。

硬化 図14は硬化装置の概略図である。硬化中にスチール床内の配管に熱水を循環させることにより床を加熱した。加熱水の温度はガス燃焼ボイラによって81℃に維持した。スチール床の頂面における温度は49℃近辺であった。冷却器(10℃に維持される)からの冷水を凝縮器に循環させて循環ガス流から水分を除去した。電気ヒーター(3.75kW)を87℃に維持して、循環する乾燥したガス流を加熱してから硬化チャンバに帰還させた。循環送風機の速度は可変周波数駆動装置によって制御した。初期送風機速度は30Hzであった。乾燥CO2は、アリキャット(Alicat)製の質量流コントローラにより要求に応じて硬化システムに供給された。硬化チャンバは、スチール製の押出成形床及びポリエチレンシートを有し、このポリエチレンシートは、キャノピー(天蓋)として機能し、またCO2/H2Oの流れを環境大気から分離した。キャノピーは、中空コアスラブをカバーし、またスラブの各端部における支持壁間で伸展させた。キャノピーはスチール製押出成形床に沿ってまた端壁に磁気ストリップにより封止し、循環するガス流によって膨張させた。キャノピーの内側と外側との間の差圧は、大気圧よりも僅かに高く維持した(差圧=+5.08mm(0.2インチ)水柱)。硬化チャンバの各端壁は、壁が0.203m(8インチ)ではなく0.229m(9インチ)である点を除いてスラブと同一断面形状であった。各端壁は、6個の孔に対向する1個のガス流入ポートを有するチャンバを形成する長方形ボックスの前面として作用し、これら6個の孔を通してガスが流入又は硬化チャンバから流出した。6個の孔は有孔金属シートによりカバーし、したがって、端部チャンバは、硬化チャンバ内へのガス流を分配及び円滑化するよう機能するプレナムとして作用する。差圧トランスミッタに属する2つのポートのうち一方を一方の端壁から硬化チャンバ内に挿入した。他方のポートは環境大気に開いたままにする。NDIR式CO2計測器のサンプル採取プローブを硬化チャンバの他方の端部における端壁に挿入し、硬化稼働全体にわたるチャンバ内のCO2濃度をモニタリングした。ヴァイサラ社製湿度/温度計の2つのプローブを硬化チャンバ内に配置し、プローブ各個は端壁の直ぐ内側に配置した。

硬化チャンバは10分間CO2ガスでパージした。ガス循環は硬化稼働中60分毎に逆転させた。硬化チャンバ内への送風機速度は90分で15Hzまで減少させ、また次に209分で45Hzまで上昇させ、この状態を、硬化稼働が490分で終了するまで維持した。

図15は、ヴァイサラ社製センサによって硬化稼働全体にわたり端壁で測定したチャンバ湿度、並びに稼働全体にわたり捕集した凝縮水の累積量を示す。

中空コアスラブの強度は、スラブの頂面における44個のポイントでリバウンドハンマーを用いて見積もった。リバウンド測定値は平均圧縮強度が30MPaであることを示した。

実施例2:脱離等温線方法を使用する中空コア注型成形体を硬化する 混合 混合物設計は、6個の固形成分、すなわち、(1)9.525mm(3/8インチ)骨材29%、(2)6.35mm(1/4インチ)骨材15%、(3)2mmに破砕した石英12%、(4)建設用砂20%、(5)マーブルホワイト200を11%、(6)NYCO400のウォラストナイト13%から構成した。これら成分は、ケルヒャー・インダストリーズ社の12″研究室規模のミキサー内で2分間「乾燥」混合した。ゴム添加物を有する水(570g)を乾燥した成分に添加し、この結果生じた混合物を追加の4分間混合した。追加的な水(260g)を添加し、またこれによる混合物を追加の4分間混合した。最終的にさらに水(260g)を添加し、またこれによる混合物を追加の2分間混合した。

注型成形(キャスティング:casting) 湿潤混合物を10.16cm×10.16cm×50.8cm(4インチ×4インチ×20インチ)直方体の型であって、長い寸法を水平に配置した型内に注型成形した。ワックス塗布ペーパーでラップした5.08cm(2インチ)直径×50.8cm(20インチ)長さのPVCパイプを型の中心に固定し、注型成形体長さに沿う5.08cm(2インチ)直径のコアを形成できるようにする。コンクリート混合物を6層に分けて注型し、各層で30秒振動させ、ただし最後の層は60秒間振動させた。

乾燥 中空コア注型成形体は亀裂を生ずるのを防止するためゆっくりと乾燥させた。1晩かけて空気乾燥し、次に90℃で51時間にわたり乾燥オーブン内に配置し、次いで追加の20時間かけて100℃にした。乾燥後、中空コア注型成形体を型から取り出し、またPVCパイプを注型成形体のコアから取り出した。中空コア注型成形体の正味重量は8769グラムであった。

硬化 図16は硬化セットアップの写真である。PVCパイプ取付具をコアの各端部内に挿入し、チューブ取付具をパイプ取付具内にねじ込み、硬化ガスを注型成形体内に通過させることができるようにする。中空コア注型成形体は、2.54cm(1″)厚さのアルミニウム箔でバックアップしたガラス繊維断熱材内に包み込んだ。コアからの一方のチューブ取付具(入口チューブ組立体)をガス飽和器(水を含む加熱した容器)への6.35mm(1/4インチ)スチール製管材に取り付けた。コアからの他方のチューブ取付具(出口チューブ組立体)をベントに至る6.35mm(1/4インチ)プラスチック製管材に取り付けた。各チューブ組立体に熱電対を装着し、コア通過前及び通過後に硬化ガスの温度を測定できるようにする。各チューブ組立体はガラス繊維断熱材で断熱した。

飽和器内の水は硬化稼働全体にわたり65℃に維持した。二酸化炭素ガスは6.5リットル/分の水に通して泡化し、ガス流に水蒸気を飽和させた。硬化反応のための熱及び水のすべてを飽和した二酸化炭素流によって中空コア内に搬送される。コア入口における温度は1時間の期間にわたり26℃から60℃に上昇し、硬化稼働の残りの部分にわたりこの状態に維持した。コア出口における温度に関してはさらに90分かけて53℃に上昇し、硬化期間の残りの部分にわたりこの状態に維持した。硬化稼働は20時間後に終了した。

硬化稼働中に中空コア注型成形体を包囲する断熱材は取り外した。注型成形体の1/3(入口端部)は、より明るく乾燥した外観の注型成形体の残りの部分よりも外側が湿っていてより暗い外観であった(図17参照)。注型成形体は乾燥オーブン内で8939グラムの一定重量になるまで完全に乾燥させ、炭酸塩化に起因する170グラムの増量が得られた。炭酸塩化の平均量は重量利得から40%であると計算された。

乾燥した中空コア注型成形体を半分(ハーフ)にカットして硬化の均一性を評価したが、これはすなわち、注型成形体の2つの端部が視覚的に異なっていたからである。幾分かの材料が注型成形体に対するカットの切り口から喪失し、また幾分かの材料が鋸ブレードによって生ずるカットの外端縁における欠損から喪失した。欠損パターンは、注型成形体の双方のハーフにおいて対称的でほぼ同一であり、したがって、カット損失は双方のピースでほぼ同一であった。カット損失の総重量は137グラムであった。

内端縁(例えば、コア表面)はきれいにカットされ、このことは、注型成形体の内側は外側よりも反応が良好であり、また反応の範囲はコア周りの半径方向パターンを持って変化したことを示唆する。乾燥した注型成形体の入口側ハーフの重量は4429グラムである一方、乾燥した注型成形体の出口側ハーフの重量は4373グラムであった。このように、スラブのカット後に残存する質量は、2つのハーフに均等に分配された(50.3%入口端部;49.7%出口端部)。したがって、炭酸塩化の程度は中空コア注型成形体の長さに沿って均等に分布した。

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それ以外を定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術的及び科学的用語は、当業者が共通して理解されるものと同一の意味を持つ。本明細書に記載したのと類似又は等価である任意の方法及び材料は本発明の実施又は試験に使用することもできるが、好適な方法及び材料をここに説明した。本明細書に記載の方法は、本明細書に記載の特定の順序の他に論理的に可能である任意な順序で実施することができる。

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均等物 本明細書に記載の代表的実施例は、本発明を説明するのに役立てることを意図し、本発明の範囲を制限することは意図しない、又は制限すると解すべきではない。実際、本明細書に示しまた記載した他に、本発明の種々の変更例及びその他多くの実施形態も、当業者にとっては、後続の実施例並びに本明細書に引用した科学的文献及び特許文献に対する参照も含めて本明細書の全内容から明らかであろう。後続の実施例は、種々の実施形態及びその均等物として本発明を実施するのに適用できる重要な付加的情報、例証、及びガイダンスを含む。

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