Waterproof treating agent for cement-based hardened product

申请号 JP29688999 申请日 1999-10-19 公开(公告)号 JP2001114581A 公开(公告)日 2001-04-24
申请人 Kumagai Gumi Co Ltd; San Ai Oil Co Ltd; 三愛石油株式会社; 株式会社熊谷組; 发明人 KOYAMA HIDENORI; SATO KOICHI; ISHIDA RYOHEI; TOGAMI IKUHIDE; KONOSU MASAYUKI; YAMADA TAKUJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To make a cement-based hardened product sustain mildewproof and seaweedproof effects for a long period.
SOLUTION: Sodium silicate is reacted with calcium hydroxide produced by a hydrating reaction of a cement to produce insoluble calcium silicate, which is capable of densifying the structure of the surface of the cement-based hardened product and imparting waterproofness thereto. A waterproof agent comprising an aqueous polymer dispersion as a principal ingredient is sprayed just after placing the concrete and carrying out the finishing to thereby form a coating layer of a continuous resin having 2-3 mm film thickness. The coating layer is the so-called polymer concrete and is capable of forming a dense structure which is firmly bonded to the cement hardened product or an aggregate. Thereby, the coating layer is excellent in waterproofness and chemical resistance.
COPYRIGHT: (C)2001,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 珪酸ナトリウムと0.1〜1重量パーセントの有機防黴・防藻剤を配合してなるセメント系硬化体用防水処理剤。
  • 【請求項2】 水性ポリマー分散液と0.1〜1重量パーセントの有機防黴・防藻剤を配合してなるセメント系硬化体用防水処理剤。
  • 【請求項3】 前記有機防黴・防藻剤がピリジンチオール系、有機窒素ハロゲン系、イソチアゾリン系、有機窒素硫黄ハロゲン系、ベンズイミダゾール系、有機臭素系のいずれか1種または2種以上である請求項1または請求項2記載のセメント系硬化体用防水処理剤。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、防黴性、防藻性、
    抗菌性に優れたセメント系硬化体用防処理剤に関し、
    特に、コンクリート構造物の打ち放し仕上げ面に対して好適な防水処理剤に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、コンクリート、煉瓦、タイルなどの無機材料に対する抗菌性防水処理剤として、アルキルアルコキシシラン系のものが公知である(特開平4−9
    2875号公報、特開平7−179849号公報)。 しかしながら、この種の含浸性の防水処理剤は、無機材料の細孔内に塵芥等が付着蓄積して細孔を閉塞するために、時間の経過に伴い抗菌性能が低下し易くなる。 また、細孔内に付着した塵芥は通常の水道水レベルの水洗では落とすことができず、その除去には多大の労を要するという問題点を有している。

    【0003】特開平9−263466号公報によれば、
    銀、銅、亜鉛などの無機化合物粉末と水溶性糊剤とからなるコンクリート表面浸透性抗菌剤が公知である。 同公報には、該水溶性糊剤として、ポリエチレンオキサイド、水溶性セルロース、ポリビニルアルコール等が例示されているが、これらは左官用モルタルなどの作業性を改善する作用は有するものの、防水性を有するものではない。

    【0004】特開昭63−289149号公報には、既存コンクリート(モルタル)組成物表面に対する防黴補修工法の発明が開示されており、TBZ等の耐アルカリ性防黴剤の水溶液を上記組成物表面に塗布含浸させた後、さらにポリマーセメントモルタルを上塗りする方法が記載されている。 この方法では、防黴剤がポリマーセメントモルタル層で覆われてしまうため、効果的な防黴性能を得るためにはその添加量が多くなることや、作業が煩雑であるという欠点がある。 また、同公報には、耐アルカリ性防黴剤と共に珪酸アルカリの水溶液(代表的には珪酸リチウム)を使用することも開示しているが、
    珪酸アルカリの使用目的は、コンクリート(モルタル)
    組成物の中性化防止と塩害の緩和であり、防水性を企図するものではない。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解決するものであり、防黴・防藻効果を長期間持続させることのできるセメント系硬化体用の防水処理剤を提供することを発明の目的とするものである。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明のセメント系硬化体用防水処理剤は、珪酸ナトリウムと0.1〜1重量パーセントの有機防黴・防藻剤を配合してなるものである。 本発明のセメント系硬化体用防水処理剤は、水性ポリマー分散液と0.1〜1重量パーセントの有機防黴・
    防藻剤を配合してなるものである。 前記有機防黴・防藻剤は、ピリジンチオール系、有機窒素ハロゲン系、イソチアゾリン系、有機窒素硫黄ハロゲン系、ベンズイミダゾール系、有機臭素系のいずれか1種または2種以上であることが好ましい。

    【0007】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を説明する。 本発明に係る防水処理剤には、珪酸ナトリウムまたは水性ポリマー分散液を主剤として用いる。 珪酸ナトリウム(Na 2 O・nSiO 2 )は水ガラスとも呼ばれ、無水珪酸(SiO 2 )と酸化ソーダ(Na 2 O)
    とが種々の比率で結合した液状物であり、JIS K 1408
    (珪酸ナトリウム)には、無水珪酸と酸化ソーダの比率により1号〜3号水ガラスが規定されている。 珪酸ナトリウムは、セメントの水和反応によって生じた水酸化カルシウムと反応して、不溶性の珪酸カルシウムを生成する。 この珪酸カルシウムがセメント系硬化体表面の組織を緻密化して、防水性を付与する。

    【0008】珪酸ナトリウムを主剤とする防水処理剤は、コンクリートの打設直後に散布するか、または、既存の硬化したコンクリート表面に塗布すればよい。 コンクリートの打設直後に散布する場合には、コンクリートの養生が不要となると共に、コンクリートの表面仕上げと同時に防黴・防藻対策が完了する。 珪酸ナトリウムはそれ自体pH12〜13と強アルカリ性であり、黴や藻の発生は抑制されるが、空気中の炭酸ガスやこれが水に溶けてできた炭酸などによってコンクリート表面が中性化されると、黴や藻が発生し易くなる。 後述する有機防黴・防藻剤はこの点を補うものである。

    【0009】水性ポリマー分散液は、JIS A 6203(セメント混和用ポリマーディスパージョン)として規定されており、水の中にポリマーの微粒子が均一に分散したものである。 ポリマーとしては、ポリアクリル酸エステル(PAE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、天然ゴム、クロロプレンゴム、メタクリル酸メチルブタジエンゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレン等を例示することができる。

    【0010】水性ポリマー分散液を主剤とする防水処理剤は、コンクリートの打設直後に散布し、仕上げをすることによって、樹脂が連続した膜厚2〜3mmの被覆層を作る。 この被覆層は所謂ポリマーコンクリートであり、セメント硬化体や骨材と強固に結合し緻密な組織を形成するので、防水性と化学抵抗性に優れる。

    【0011】前記主剤に配合する有機防黴・防藻剤としては、ZPT(ジンク−2−ピリジンチオール−1−オキシド)などのピリジンチオール系、有機窒素ハロゲン系、イソチアゾリン系、有機窒素硫黄ハロゲン系、TB
    Z(2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール)、B
    CM(2−メチルカルボニルアミノベンズイミダゾール)、TCMTB(2−(4−チオシアノメチルチオ)
    ベンゾチアゾール)などのベンズイミダゾール系、有機臭素系のいずれか1種または2種以上を用いることが好ましい。 これらの有機防黴・防藻剤は、主剤との相溶性に優れ、主剤と混合しても防黴・防藻効果が減殺されず、耐水性および安全性に優れている。 また、重金属等を含む無機系の抗菌剤と比べても、低濃度における防黴・防藻効果が顕著である。 有機防黴・防藻剤の配合量は、0.1〜1重量%の範囲が適当である。 0.1重量%未満では防黴・防藻効果が発現せず、他方、1重量%
    を越えても効果の向上に変わりがない。

    【0012】

    【実施例】以下、実施例により本発明の防水処理剤を詳述する。

    【0013】1. 準備次の材料を用い、〔表1〕に示す配合表によりモルタル試験片を調製した。 (a)セメント「C」は、普通ポルトランドセメント(比重3.14)を使用した。 (b)細骨材「S」は、4号:5号:6号=1:1:1
    の割合で混合したもの(比重2.61)を使用した。 (c)水「W」は、水道水を使用した。

    【0014】

    【表1】

    【0015】2. 防水処理剤の調製主剤として、珪酸ナトリウム(アッシュフォードダストプルーフ、アッシュフォードジャパン(株)製)と、ポリアクリル酸エステル分散液(マステックス300A、
    (株)ポゾリス物産製)を使用した。 また、有機防黴・
    防藻剤は、次のものを使用した。 (a)ZPT(サンアイゾール200、三愛石油(株)
    製) (b)1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン(サンアイパックT−38、三愛石油(株)製、有機窒素ハロゲン系) (c)TBZ(サンアイゾール100、三愛石油(株)
    製) (d)TCMTB(SK−CR、三愛石油(株)製) 上記主剤と有機防黴・防藻剤を〔表2〕および〔表3〕
    に示す割合で混合して、防水処理剤を調製した。

    【0016】3. 試験方法・結果 (1)相溶性試験 前記主剤に前記防黴・防藻剤を所定量添加し、室温で2
    週間静置した後の、沈殿、変色により「相溶性」を判定した。 判定基準は次の通りであり、試験結果を〔表2〕
    に示す。 ◎:溶解する ○:若干沈殿するが、再混合すると分散する △:沈殿するが、再混合すると分散する ×:沈殿する

    【0017】

    【表2】 防黴・防藻剤 主 剤 種類 添加濃度 珪酸ナトリウム 水性ポリマー分散液 X 0.30wt% ○ ◎ ZPT 0.30 △ ◎ TCMTB 0.30 ○ ◎ TBZ+ZPT 各0.15 △ ◎ TBZ+TCMTB 各0.15 ○ ◎ ZPT+X 各0.15 ○ ◎ (注)表2中、Xは1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンを示す。

    【0018】(2)黴抵抗性試験 JIS Z 2911に準拠して、次の黴抵抗性試験を実施した。
    4cm×4cmのモルタル試験片を調製した防水処理剤に3秒間浸漬し、室温で一昼夜風乾する。 前記試験片をPDA平板培地(*1)の中央に置き、混合胞子懸濁液(*2)を培地面と試験片に均一に1ml撒きかけ、蓋をして28±2℃に保温した恒温槽に入れ培養する。 4
    週間後に黴の発育状況を次の判定基準により判定した。
    試験結果を〔表3〕に示す。 「3」:試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。 「2」:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を越えない。 「1」:試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は、全面積の1/3を越える。

    【0019】(*1)PDA平板培地とは、日水製薬(株)製ポテトデキストロース寒天培地39gを1リットルの蒸留水に溶解し、121℃、15分オートクレーブ滅菌を行ったもの。 (*2)混合胞子懸濁液とは、三フラスコにてスルホコハク酸ジオクチルナトリウムの0.005%水溶液を作り、オートクレーブで殺菌した後、以下の試験菌の胞子を一白菌ずつ採り、この水溶液に加えて胞子を十分に分散させ、内容物を乾熱滅菌した濾紙で濾過し、別のフラスコに受けたもの。 〔試験菌〕アスペルギルス・ニガー Aspergillus niger
    (黒麹黴) ペニシリウム・フニクロッサム Penicillium funiclosu
    m (青黴) ケトミウム・グロボサム Chaetomium globosum クラドスポリウム・クラドスポリオイデス Cladosporiu
    m cladosporioides (黒皮黴) トリコデルマ・ビリデ Trichoderma viride (土青黴)

    【0020】(3)藻抵抗性試験 4cm×4cmのモルタル試験片を調製した防水処理剤に3秒間浸漬し、室温で一昼夜風乾する。 前記試験片をデットメル平板培地(*3)の中央に置き、藻懸濁液(*4)を培地面と試験片に均一に1ml撒きかけ、蓋をして日光曝露にて培養する。 8週間後に藻の発育状況を前記(2)黴抵抗性試験と同じ判定基準により判定した。 試験結果を〔表3〕に示す。

    【0021】(*3)デットメル平板培地とは、CaN
    3・4H 2 O(1g)、MgSO 4・7H 2 O(0.
    25g)、KCl(0.25g)、KH 2 PO 4 (0.
    25g)、FeCl 3 (痕跡)、寒天(15g)を蒸留水1000mlに溶解させた後、オートクレーブで滅菌し、シャーレに流し固化させたもの。 (*4)藻懸濁液とは、三角フラスコにてデットメル培養液を作り、オートクレーブで殺菌した後、緑藻混合菌5mlを採り、この培養液に加えて藻を十分に分散させ、内容物を乾熱滅菌した濾紙で濾過し、別のフラスコに受けたもの。

    【0022】

    【表3】 防黴・防藻剤 主 剤 種類 添加濃度 珪酸ナトリウム 水性ポリマー分散液 (wt%) ブランク 0.0 2 2 2 1 X 0.05 3 3 3 3 X 0.50 3 3 3 3 ZPT 0.05 3 3 3 3 ZPT 0.50 3 3 3 3 TCMTB 0.05 3 3 3 3 TCMTB 0.50 3 3 3 3 TBZ+ZPT 各0.025 3 3 3 3 TBZ+ZPT 各0.25 3 3 3 3 TBZ+TCMTB 各0.025 3 3 3 3 TBZ+TCMTB 各0.25 3 3 3 3 ZPT+X 各0.025 3 3 3 3 ZPT+X 各0.25 3 3 3 3

    【0023】

    【発明の効果】本発明に係るセメント系硬化体用の防水処理剤は、主剤と防黴・防藻剤との相溶性に優れ、防黴・防藻効果が長期間持続する。 また、本発明の防水処理剤をコンクリート等の打設直後に散布する場合には、コンクリート等の養生が不要となると共に、コンクリート等の表面仕上げと同時に防黴・防藻対策が完了するので、作業の省力化と工期の短縮を図ることが可能となる。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 孝一 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 石田 良平 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 戸上 郁英 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会社 熊谷組東京本社内 (72)発明者 鴻巣 正幸 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目27番1号 三愛石油株式会社研究所内 (72)発明者 山田 琢治 神奈川県川崎市川崎区殿町3丁目27番1号 三愛石油株式会社研究所内 Fターム(参考) 4G028 CB02 CB04 CB07 CC01 DA02 DB06 4H011 AA03 AD01 BB04 BB09 BB10 BB16 BC18 DA01 DD07 DG16 4H020 BA31 4J038 CA011 CA041 CA061 CA081 CB051 CB081 CF021 CG141 JA10 JB32 JC01 JC02 JC18 JC38 KA02 MA08 MA10 NA04 NA05 PB05 PC04

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