Improved foaming magnesite cement and products according to it

申请号 JP50104595 申请日 1995-05-25 公开(公告)号 JPH10504512A 公开(公告)日 1998-05-06
申请人 バラン アドバンスド マテリアル(94)エルティーディー; 发明人 イツァーク ヤニフ;
摘要 (57)【要約】 マグネシウムオキシクロライドセメント、マグネシウムオキシサルフェイトセメント、及びその混合体から選択したセメントと、1.80以下の発泡係数をもつ1つまたはそれ以上の種類の有機カルボン酸及び/またはその無 水 物及び/またはその塩類とからなる発泡マグネサイトセメント。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. マグネシウムオキシクロライドセメント、マグネシウムオキシサルフェイトセメント、及びその混合体から選択したセメントと、特に1.80以下の発泡係数をもつ1つまたはそれ以上の種類の有機カルボン酸及び/またはその無水物及び/ またはその塩類とからなる発泡マグネサイトセメント。 2. さらに、化学式が以下のような1つまたはそれ以上の種類のカルボン酸からなり、 R−COOH ただし、Rは、アルキル(線状または分枝、飽和または未飽和、環式または非環式)またはアリール(置換または非置換)であって、各々直線炭素鎖に10個までの炭素を含み、1個またはそれ以上の数の炭素または水素原子が酸素、窒素、 燐、または硫黄の原子と置換されている、請求項1に記載の発泡マグネサイトセメント。 3. 前記のカルボン酸は、デカン酸、ノナン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ペンタン酸、3−メチルブタン酸、2−メチルプロピオン酸、ブタン酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シクロヘキルカルボン酸、イソフタル酸、安息香酸、4−t−ブチルベンゾ酸、4−n− ブチルベンゾ酸、2−チオフェンカルボン酸、3−チオフェンカルボン酸、及びその混合体の中から選択されたものである請求項1または請求項2に記載の発泡マグネサイトセメント。 4. 前記のカルボン酸は、セメント製造工程中において、重合化されるかされないかのいずれか、あるいはセメント製造工程中において、部分的に重合化されるか、あるいは重合化された場合、重合開始剤の有無に関わらず、ダイマー化、オリゴマー化、及び/またはポリマー化される請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の発泡マグネサイトセメント。 5. 前記の重合開始剤は、添加される場合、過カルボン酸塩などの有機アゾ化合物や過酸化物、過酸化水素などの無機過酸化物、過硫酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩の中から選択されたものである請求項4に記載の発泡マグネサイトセメント。 6. 前記のカルボン酸の塩類は、Na + 、Mg ++ 、Ca ++ 、Al +++の中から選択されるたものである請求項1に記載の発泡マグネサイトセメント。 7. 発泡に機能しない1つまたはそれ以上の種類のカルボン酸及び/またはポリカルボン酸及び/またはその無水物及び/またはその塩類をさらに含む請求項1 〜請求項6の何れか1項に記載の発泡マグネサイトセメント。 8. 従来の添加剤及び/またはフィラーをさらに含む請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の発泡マグネサイトセメント。 9. 前記のフィラーは、砂、粘土、カルシウム鉱物、砂利、軽骨材、活性炭、石炭、灰、特に酸性フライアッシュ、及びケブラー繊維、ポリエステル繊維、ファイバー繊維、アルミナなどの適当な形状の合成物質の中から選択されたものである請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の発泡マグネサイトセメント。 10. 前記の添加剤は、長鎖脂肪酸エステル、パラフィン、ポリマーグリース、 シリコンゴムの中から選択されたものである請求項8に記載の発泡マグネサイトセメント。 11. 前記の酸性フライアッシュは、ほぼ35〜55重量%のSiO 2 、ほぼ1 5〜32重量%のAl 23 、15重量%以下のCaOを含み、かつ、2.5重量%を越える強熱減量(1000℃)をもつ請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の発泡マグネサイトセメント。 12. 請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の発泡性及び硬化性をもつセメント13. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載のセメントからなる硬化成形体。 14. キャスト成形物である請求項13に記載の成形体。 15. ペレット状である請求項13に記載の成形体。 16. プレス成形物である請求項13に記載の成形体。 17. 射出成形物である請求項13に記載の成形体。 18. 押出成形物である請求項13に記載の成形体。 19. 破砕状である請求項13〜請求項18の何れか1項に記載の成形体。 20. 構造要素である請求項13〜請求項18の何れか1項に記載の成形体。 21. 説明及び例証された耐水性マグネサイトセメント。 22. 説明及び例証された、マグネサイトセメントからなる組成物。 23. 説明及び例証された、マグネサイトセメントからなる成形体。 24. 説明及び例証された、耐水性マグネサイトセメントを製造する方法。 25. 請求項1乃至12のいずれかに記載のセメントからなる吸着剤。 26. 有機物及び無機物を吸着する請求項25に記載の吸着剤。 27. 金属イオン封鎖剤として利用できる請求項25に記載の吸着剤。 28. 愛玩動物の便処理砂として利用できる請求項25に記載の吸着剤。 29. 気体吸着剤として利用できる請求項25に記載の吸着剤。 30. 前記の気体はSO 3またはSO 2である請求項29に記載の吸着剤。 31. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載のセメントを活性内包成分としてもつ延焼遅延組成物。 32. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載のセメントからなる絶縁材。 33. 防音材として利用できる請求項32に記載の絶縁材。 34. 断熱材として利用できる請求項32に記載の絶縁材。 35. 請求項1〜請求項12の何れか1項に記載のセメントからなる包装材。 36. 有効量の1つまたは数種類の重合開始剤を添加する請求項4または請求項5に記載の発泡マグネサイトセメントの製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 改良発泡マグネサイトセメント及びそれによる製品発明の分野本発明は、改良発泡マグネサイトセメントから製造される製品に関するとともに、MgOと、MgCl 2及び/またはMgSO 4と、と、セメントを発泡できる、所定の有機カルボキン酸及び/またはその無水物及び/またはその塩類とを混合して調製する方法に関する。 それらセメントは、物理的及び化学的特性が改善され、製造コストが低いという特徴をもつ。 さらに本発明は、建築用材料、包装材、吸着剤(イオン、無機及び有機剤など)、フィルター、プラスチック内の燃焼遅延材、特定用途用の複合材、それに防音材や断熱材としての、固形状態における前記セメントの利用に関する。 発明の背景ここで述べるマグネサイトセメントとは、マグネシウムオキシクロライドセメントを意味し、nMgO・MgCl 2・mH 2 Oで表される組成体からなる。 本分野における組成体では、n=3とm=1またはm=5とn=13などとする。 本発明は特定の組成体に制限されず、MgO、MgCl 2 、一般的な分子水からなる組成のセメントを含むものであればよい。 またマグネサイトセメントは、m' MgO・MgSO 4・n'H 2 Oの式で示せる組成をもつオキシサルフェイトセメントも含んでいる。 n'やm'は多様な値の代入が可能で、周知技術ではn'= 5とm'=3がよく知られている。 さらにまた「マグネサイトセメント」という表現には広い意味で、オキシクロライドセメントとオキシサルフェイトセメントの混合物も含めることができる。 セメントの構造や組成は、当業者にとって周知かつ本明細書でも記述されているような方法で、養生中つまり硬化中に変化する。 それ故、本明細書及び請求の範囲に記載されたマグネシウムセメントは、それぞれ適切な、養生したもの、未養生のもの、あるいは、養生かつ未養生の両方のものにも言及できることが理解できよう。 つまり、本明細書や請求の範囲における「マグネサイトセメント」という表現には、マグネシウムオキシクロライドセメントつまりソレルセメント、オキシサルフェイトセメント、及びその混合物が含まれるのである。 マグネサイトセメントは、ポルトランドセメントなどの水溶性セメントとは異なり、水に浸積させると劣化するものであって、水溶性セメントと同様の条件で硬化するものではない。 これら両セメントのさらに別の差異は、マグネサイトセメントを調製するのに使う溶液には高濃度の塩類(MgCl 2及び/またはMg SO 4 )が含まれ、ポルトランドセメントなどの調製のための溶液には低濃度の塩類が含まれていることである。 これらの事項やマグネサイトセメントは基本的にMg ++カチオンから成り、ポルトランドセメントは多量のイオンを含まないという事項は、両セメントの化学的及び物理的特性、それ故、調製法や利用法の技術に深く関係している。 すなわち、ある種のセメントの改良事項が、他の種類のセメントに必ずしも適切であるとは言えない。 米国特許第2、702、753号には、多孔性マグネサイトセメント(大気圧より高いあるいは低い圧条件下での操作により反応してガスを発生させる化学的な成分の混合物を含んでいるセメント材に低比重であるか又は多孔性とすることで低比重と同様にした適当なフィラーや骨材を混合させた多孔性マグネサイトセメント)を製造するためのその当時での技術水準が記述されている。 また、米国特許第2、702、753号には、簡単なミキサーを使って、MgO、MgC l 2及び/またはMgSO 4 、水、湿潤剤または発泡剤を単純に混合することにより発泡マグネサイトセメントを製造する方法が開示されている。 その特許の開示内容では、発泡マグネサイトセメントを製造するため、他の目的に適用可能であって周知の湿潤剤が使われている。 ただし、水または水分混合体に添加されると表面張力が低減するという、一般的な発泡剤の化学的特徴だけが述べられている。 上記米国特許第2、702、753号に開示されている有望な技術についてそのように言われるところの可能性は、クレームされている程に効果的でないため、大量生産の点では未だ実現されていない。 このことは、以下の技術や以下に示す実験結果から推測される。 発泡マグネサイトセメントを製造する方法が、W. J. ロシタージュニアらによる「マグネシウムオキシクロライドベースの発泡断熱材:初期検討」やD. L . マックエルロイらによる「断熱のための材料、試験、適用」、フィラデルフィアのASTM刊、1990年、38〜51ページ、に記載されている。 その発泡マグネサイトセメントを製造する方法は発泡剤を使ってはいるが(例えば、39ページ)、前記の米国特許第2、702、753号に記述されているような簡単な混合装置を使っていない。 それ故、それに記載の発泡マグネサイトセメントを製造する技術は、(装置の価格、操作及び保守の費用、低生産性の点で)単純に混合するよりも高価なものとなる。 他の最近の米国特許第4、041、929号には、発泡マグネシウムオキシクロライドセメントの製造方法が開示されている。 その方法では、「ノーガンエキスパンダー」という発泡剤が用いられている。 この発泡剤はMg金属を加えた乳酸であり、マグネサイトセメントの製造中に反応して混合体を発泡させる危険なガス(水素)を発生させる。 セメントの構成に添加されたポリアクリル酸を含む有機樹脂は、発泡作用における役割があると言えない。 その逆に、その特許の発泡剤の利用は、セメントの発泡が有機樹脂によるものでないことを示している。 本出願の実験例からは、ポリアクリル酸は、単純な工業用ミキサーで調製された場合、マグネサイトセメントを実用上の範囲では発泡させないことが判明している。 米国特許第4、699、822号は、マグネサイトセメントと水性セメントを区別している(6欄の32〜38行)。 それによると、発泡セメントを製造するのに多様な成分が使われている(7欄の1〜4行)。 それから判明することは、 アクリルラテックスやアクリル粉末はマグネサイトセメントの実用上の発泡を促さないので、エアエントレイニング剤を用いていることである。 米国特許第4、992、481号には、マグネサイトセメントの製造の際にポリカルボン酸とその塩類(6欄の15、16行)をその他の有機高分子材と共に用いることが開示されている。 しかしどの材料が発泡の原因となるのか説明がされていない。 実際これに根拠のないことは本出願の実験例から明らかになる。 米国特許第4、814、014号には、アクリル酸及び同類化合物を含んだエチレン未飽和モノマーの重合により形成されたポリエーテルの主鎖と側鎖をもつグラフト共重合体の利用が開示されている。 しかし同じく、セメントの発泡あるいは発泡を起こす物質の説明がない。 この第4、814、014号では、セメント製造のさいの高分子成分の関与だけが記述されている。 マグネトサイトセメントは、水中では劣化することが周知である。 いろんな特許や論文に、この事実が述べてあり、(発泡及び無発泡の)マグネサイトセメントの利用を制限するようなこの問題を解決する方法が教示されている。 以下に、 その教示されている解決策のいくつかを説明する。 米国特許第5、004、505号には、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム溶液、強酸、凝結粒子の混合からなるマグネシウムオキシクロライドセメントの組成及び製品が開示されている。 その製品は高い強度及び耐水性を示したと、述べられている。 しかし、その特許の引用例は、一般の技術水準である。 マグネサイトセメントの特性を改善するための燐酸や金属燐酸塩の添加は、例えば、E. I. ベッドらの「苛性ドロマイトを基にした耐水性マグネシアセメント」、ブディデルニメータ刊(1)35−6(1969)(またはCA1033 99C、72巻(1970))、H. T. スタボリフらの「燐酸化による改良耐水性マグネシウムセメント」トニンド刊、100巻(1976)1号、34〜3 7ページ、及びイスラエル特許第81807号に記述されている。 また、マグネサイトセメント改良のための硫黄の利用法が、J. J. ボドワンらの「硫黄によるマグネシウムオキシクロライドセメントの改良」、セラミックブル刊、56巻4号(1977)、424〜7ページ、に掲載されている。 EPA特許454660には、MgO、MgCl 2 、及び無機フィラーの混合を基にした改良耐水性をもつソレルセメントが開示請求されており、水溶性ポリカルボン酸を含んだ高分子または重縮合性の水溶性合成樹脂を含有することを特徴としている。 この特許もいかなる発泡乃至製造中におけるマグネサイトセメントの発泡について言及していない。 ドイツ特許3832−287は、マグネサイトセメントの耐水性を改善するためのクエン酸とシュウ酸の利用を開示している。 しかしこれらの薬剤によるマグネサイトセメントの発泡の可能性は説明されていない。 実際、本出願における実験例に記述のように、それら試薬は基本的にセメントの発泡を促さない。 以上の説明から判るように、従来技術のいずれも、多様な密度の発泡マグネサイトセメントから製造される製品の製造における簡易性や柔軟性及び耐水性の点及びや経済性について満足できるものではない。 我々の発見によると、MgOと、MgCl 2及び/またはMgSO 4と、水と、 セメントの発泡を可能とする特定の有機カルボキン酸及び/またはその無水物及び/またはその塩類とを混合して製造される改良発泡マグネトサイトセメントから製品を製造することができる。 このセメントは、物理的及び化学的特性が改善され、生産コストを低減できる特徴をもつ。 改良発泡マグネトサイトセメントから製造される製品は、硬化形成すれば、建築用材料、包装材、吸着剤(イオン、 無機及び有機剤など)、フィラー、プラスチックの燃焼遅延材、特定用途の複合剤、及び防音材や断熱材として利用できる。 本発明の目的は、安価であり、発泡体を形成でき、改良された物理的化学的特性を有するマグネサイトセメントを提供することにある。 本発明の他の目的は、入手が容易で且つ安価な原材料を用い、しかも簡単な混合装置により製造できるようなセメント混合物の提供にある。 本発明のその他の目的や長所は、以下の説明から明白になるであろう。 発明の要約驚くべきことに、例えば、デカン酸、ノナン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ペンタン酸、3−メチルブタン酸、2−メチルプロピオン酸、ブタン酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シクロヘキルカルボン酸、イソフタル酸、安息香酸、4−t−ブチルベンゾ酸、4−n −ブチルベンゾ酸、2−チオフェンカルボン酸、3−チオフェンカルボン酸、及びこれらの混合体などの特定の有機カルボン酸を、MgOと、MgCl 2及び/ またはMgSO 4と、水と混ぜることにより、低密度で高強度の多孔性物質を製造できることが見出された。 この多孔性セメントは、簡単なミキサーを使って得ることができる。 製品の密度は、それぞれ異なる特性の製品を形成するについての実験的に得られる条件に応じて調整することで変えることができる。 上記の各有機酸の能力はもちろん同しでない。 例えば、アクリル酸は発泡オキシクロライドセメント混合物の製造においては効率性が高いが、メタクリル酸はオキシオキシサルフェイトセメント混合物により有効である。 別の例では、プロピオン酸は混合物内の酸の量に相対的に速効性及び有効性が増すが、n−デカン酸は相対的に遅効性となり発泡効率がよくない。 けれども、n−デカン酸は、プロピオン酸よりもマグネサイトセメントの面疎水性を高くする。 それ故、マグネサイトセメントに対する発泡能のある多種のカルボン酸を混合すれば最適化が可能となる。 有機カルボン酸は、その通常状態の1つあるいはそれ以上の状態、例えば無水物及び/またはカルボン酸塩で適用可能であり、マグネサイトセメントの調製中にこれら化合物はほぼ完全にMg ++カルボン酸塩となる。 それ故、前記のカルボン酸の3つの形態は、互いに変更可能である。 同じ目的で、酸ハロゲン化物の利用も可能であり、それらは製造条件下で非常に簡単に加水分解されてそれぞれのカルボン酸塩を生成する。 しかしながら、それら化合物は、前に述べた材料よりも高価であって、定期的に利用できるものではない。 エステルやアミドは、セメント製造条件下において非常に緩やかに加水分解されるため、発泡剤として利用できない。 耐水性マグネサイトセメントを製造する方法も、本発明の範躊である。 一般的には、発泡製品を生成する特定のカルボン酸、その無水物、及びそのカルボン酸塩(Na + 、Mg ++ 、Ca ++ 、Al +++など)は、製品の発泡を促さない他のカルボン酸、その無水物、及びそのカルボン酸塩と組み合わせて利用できる。 その組合せにより、高い耐水性と物理的強度をもつ発泡マグネサイトセメントが生成される。 また、アクリル酸などの重合性カルボン酸を用いた場合、酸の高分子形態(ダイマー、オリゴマー、ポリマーなど)がセメントの製造工程で形成されることが見出された。 このことは本発明の目的でもある。 セメント原料と適切なモノマー酸の混合体に重合開始剤を添加することにより、上記作用が増進する。 以下に述べるように、開始剤としてK 228を用いれば、アクリル酸などの完全な重合化を達成できる。 最終の発泡製品の分析の結果、モノマーのアクリル酸塩分子は存在しないことが判明した。 本発明は、純粋なセメント構成体への利用だけ限定されるものでない。 砂、粘土、カルシウム鉱物、砂利、骨材、軽量骨材、酸フライアッシュ(AFA)、グラファイト、石炭、合成材料(ケブラー繊維、ナイロン、アルミナ)などのフィラーを適当な形態で添加することにより、最終製品の特性を高めたり、その他の経済的要件や物理的要件を満足させることも可能である。 さらにまた、上記多孔性物質は、気体、液体、イオン、有機及び無機の吸着剤としても適切であることが見出された。 白色にした多孔性物質は、猫の便処理砂などの吸着剤として非常に優れていることが見出されたが、それは一例であって、上記多孔性物質の適用範囲はそれに限定されるものではない。 また、本発明による物質の低密度性、物理的特性、及び低価格性などは、当該物質を特に軽量骨材として適したものとする。 さらに当業者にとっての多様な利用法が考えられるが、説明を短くするため、それらの記載は省略する。 好適実施例の詳細な説明本発明の発泡マグネサイトセメントは、マグネシウムオキシクロライドセメント、オキシオキシサルフェイトセメント、及びその混合体から選択したセメントと、それに以下で明らかにするように1.80以下の発泡係数をもつ1つまたはそれ以上の有機カルボン酸及び/またはその無水物及び/またはそのカルボン酸塩とからなる。 好ましくは、カルボン酸の化学式は、 R−COOH ただし、Rは、アルキル(線状または分枝、飽和または未飽和、環式または非環式)またはアリール(置換または非置換)であって、各々直線炭素鎖に10個までの炭素を含み、1個またはそれ以上の数の炭素または水素原子が酸素、窒素、 燐、または硫黄の原子と置換されている。 前記カルボン酸は、デカン酸、ノナン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ペンタン酸、3−メチルブタン酸、2−メチルプロピオン酸、ブタン酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シクロヘキルカルボン酸、イソフタル酸、安息香酸、4−t−ブチルベンゾ酸、4−n−ブチルベンゾ酸、2−チオフェンカルボン酸、3−チオフェンカルボン酸、及びその混合体の中から選択するのが好ましい。 酸ハロゲン化物(RCOX、XはClなどのハロゲン化物)を同様の目的で利用することができる。 ハロゲン化物は製造条件下において非常に迅速に加水分解されて、関連するカルボン酸塩になる。 しかしながら、それら化合物は上記のものより高価であるため、定期的に使われるものではない。 特に注意すべきは、製造条件下において、アクリル酸及び/またはメタクリル酸などの重合性カルボン酸がある程度ダイマー化、オリゴマー化、及び/またはポリマー化されることである。 この作用は、適切な重合開始剤(例えば過硫酸カリウム、過酸ナトリウムなど)の添加により促進させられ、所定の条件下では、最終製品内にモノマー成分が残らない。 本発明によれば、前記のカルボン酸は、セメント製造工程中において、重合化されるかされないかのいずれか、あるいは、部分的に重合化されるか(すなわち、セメント内にモノマー形態が部分的に残る)、あるいは、重合化された場合、添加重合開始剤の有無に関わらず、ダイマー化、オリゴマー化、及び/またはポリマー化されるのである。 重合開始剤の「添加」とは、意図的に添加された所定有効量の開始剤を意味し、ある程度は重合を増進させるような、セメント成分内で生成する少量の物質に関するものではない。 数種の適当な重合開始剤をリストアップするのは簡単である(例えば有機アゾ化合物や過酸化物、過カルボン酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩、過硼酸塩など) 。 しかし当業者が知ることのできるその他様々な周知の重合開始剤もあるため、 ここでは説明を簡略にしてその詳細を記載しない。 本発明の好適な実施例においては、酸類の代わりにカルボン酸の無水物またはその塩類が利用されている。 例えば、それに限定されるものではないが、カルボン酸の塩類には、Na + 、Mg ++ 、Al +++及びCa ++塩がある。 その他の塩類も当業者であれば利用可能であるたが、ここでは説明を簡略してその詳細を記載しない。 本発明の他の好適実施例では、発泡を促すことのできない、1つまたはそれ以上の種類のカルボン酸、ポリカルボン酸及び/またはその無水物及び/またはその塩類とがセメントにさらに含まれている。 前記カルボン酸(R−COOH)の一般的定義には、酢酸、ピルビン酸、乳酸、4−ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸など、試験条件下では発泡を促さない事例も含まれる。 しかし、そのような一般的R−COOH基内の発泡を促す特定のカルボン酸の特性は、 それぞれ当業者により簡単に点検が行えるものである。 ここでは、「発泡係数」を基にした簡単な試験を、実験例での「発泡試験」として説明する。 もちろん、本発明の精神を逸脱することなく、記述した発泡係数を示すまたは対応する別の係数や別の試験を、当業者が実行することも可能であるし、本発明の目的を達成するには、1.80以上の発泡係数をもつカルボン酸は不適当であることが判明しているため、どの種類のカルボン酸が本発明を実行するのに最適かを判断する手段として発泡係数が提示されていることも、理解できよう。 当然ながら、異なる複数の発泡試験を実行して、酸を添加すると、酸の添加なしで調製された比較対象セメントよりかなり密度が低いセメントが生成されるのを判断して、後者がセメントの「発泡能力」をもつことを確認することは、当業者にとっては容易である。 また、当業者であれば理解できるように、本発明のセメントには従来の添加剤及び/またはフィラーを混ぜることが可能である。 そのようなフィラーの例として、適当な形状とした砂、粘土、カルシウム鉱物、砂利、骨材、軽量骨材、石炭、灰(特に酸性フライアッシュ)、及び合成物例えばアルミナなどが挙げられる。 さらにまた、発泡マグネサイトセメントの技術には、(従来技術で述べた)燐酸などの添加物、塩類、シリコンなどの油性物質、その他ポリマーなどの添加も含まれる。 そのような添加剤は、随意ではあるが、本発明に記載の構成と組み合せて利用することもできる。 本発明のさらに他の好適な実施例のセメントには、ほぼ35〜55重量%のS iO 2 、ほぼ15〜32重量%のAl 23 、15重量%以下のCaOを含み、且つ2.5重量%を越える強熱減量(1000℃)をもつ酸性フライアッシュが含まれている。 製品の疎水性表面に付与されるパラフィン、ポリマー、シリコンゴムなどの添加剤も周知であって、本発明にも利用可能である。 本発明の発泡マグネサイトは、他の発泡セメントの説明に記述されたのと同じような方法や適用例で使用しても構わないが、その改良特性は利用状況や改良性能に反映される。 さらに本発明は、発泡性で硬化性のセメント、及びそれから製造された製品に関している。 そのような製品には、とりわけ、硬化させた本発明のセメントからなる成形体がある。 このような成形体には、例えばキャスト品、ペレット品、プレス品、射出成形品、押出成形品、破砕品などがある。 また本発明は、本発明によるセメントからなる吸着剤も含んでいる。 この吸着剤は多様な利用ができ、本発明による吸着剤の利用法のどれもが、発明の範躊に入るものである。 本発明による吸着剤の利用例として、例えば、金属イオン封鎖剤、愛玩動物の便処理砂、気体吸着剤などがあげられる。 気体吸着剤は、特に、 SO 3またはSO 2などの様々な有害ガスを吸収するのに効果がある。 本発明のセメントは、延焼遅延組成物としても有効である。 理論的な根拠は不明であるが、本発明による材料の疎水特性が延焼遅延材としての表面適合性を増進させ、プラスチックやその他の材料との十分な混合を可能にすると考えられる。 さらに本発明による発泡セメントは、絶縁材や包装材としても有効である。 絶縁については、防音及び断熱の両者を含む。 本発明の上記及びその他の特徴や長所は、以下に記述の実験例を参照した、それらに限定されない好適実験例の説明からよりよく理解できるであろう。 実験例 原料下記の実験例においては以下の原料を用いた。 ・アルドリヒ社のニトリロ3酢酸(NTAH3) P3 ・アルドリヒ社のEDTAテトラ酸 P4 ・アルドリヒ社のアジピン酸 P7 ・アルドリヒ社のアクリル酸 P10 ・アルドリヒ社のメタクリル酸 P14 ・アルドリヒ社のプロピオン酸 P20 ・アルドリヒ社のヘキサン酸 P40 ・アルドリヒ社の2−メチルプロピオン酸 P50 ・アルドリヒ社のギ酸・アルドリヒ社の酢酸・アルドリヒ社のグルコン酸・アルドリヒ社のリンゴ酸・アルドリヒ社のシュウ酸・アルドリヒ社のクエン酸・アルドリヒ社の乳酸・アルドリヒ社のメタクリル酸・アルドリヒ社のnブタン酸・アルドリヒ社のnオクタン酸・アルドリヒ社のnヘプタン酸・アルドリヒ社の3−メチルブタン酸・アルドリヒ社のnノナン酸・アルドリヒ社のnデカン酸・アルドリヒ社のnペタン酸・アルドリヒ社の2−エチルヘキサン酸・アルドリヒ社の4−t−ブチル安息香酸・アルドリヒ社の安息香酸・アルドリヒ社の4−n−ブチル安息香酸・アルドリヒ社のシクロヘキシルカルボン酸・アルドリヒ社のパルミチン酸・アルドリヒ社のステアリン酸・アルドリヒ社のnドデカン酸・フルカ社のポリアクリル酸(#81140) ・アライドシグナル社のエチレン−アクリル−コポリマー(A−C540級、ロット番号095406AC) ・アルドリヒ社のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム・シナミド社のジオクリルスルホンコハク酸塩・デッドシーパリクラス社の製品である焼成MgO(MgP) ・クルギシアンマグネサイト社の製品である焼成MgO ・ノーマルF級の「MgF」 ・ノーマルK級の「MgK」 ・H 2 O/MgSO 4の比が3:1であり、密度d=1.2g/cm 3の濃度のMgS O 4溶液・H 2 O/MgCl 2 =2.61の比率であり、密度d=1.267〜1.27g/cm 3の濃度のMgCl 2溶液・ハデラ発電所からの酸性フライアシュ(AFA)(主成分として50重量%のSiO 2 、25重量%のAl 23 、9重量%のCaOを含む) ・SiO 2が99.5%の石英砂(200メッシュ) なお使用する原料の純度は特に重要性をもたない。 適切かつ安価であれば市販の材料を利用することも可能である。 マグネサイトセメントの調製と試験まず所定量の原料をKM1型のレッチ製ミルに導入して20分間破砕/混合処理する。 得られた粘性原料を40×40×160mmの金型に入れて、室温にて10日間放置して硬化させる。 硬化させた後、キャストまたはプレス成形した成形体を、耐水性と安定性の評価のため、加速乾燥/冷凍(D/F)サイクル処理する。 加速D/Fサイクル処理は、a)80℃24時間の乾燥と、b)24時間の水中浸積と、c)濡れた成形体の−18℃24時間の冷凍と、d)冷却した成形体を沸騰水で24時間処理することとからなる。 その処理の結果として成形体の耐水性、安定性、耐熱衝撃性、水分吸収性、重量損失、密度変化を測定する。 そして5回のサイクル処理の前後に、後で説明するように、破断と圧縮強度を測定した。 使われたセメント組成は下記のとおりである。

    実験例1−多孔体上記リストのセメント混合体と適切なカルボン酸を、実験室ミキサー(レッチ製KM1型)で20分間混合した。 得られた安定した発泡原料を、40×40× 160mmの金型に入れて、試験の前に硬化させるため常温常圧下で10日間放置した。 混合体に乾燥/冷凍サイクル処理したら、以下のような結果が得られた。

    実験例2−半多孔体上記リストのセメント混合体と適切なカルボン酸を、実験室ミキサー(レッチ製KM1型)で20分間混合した。 得られた原料を、40×40×160mmの金型に入れて成形して、試験の前に硬化させるため常温常圧下で10日間放置した。

    実験例3−猫の便処理砂猫の便処理砂は、アタパルジャイトやセピオライトなどの天然粘土から製造される軽量粒材である。 そのような製品の主な特徴は以下のとおりである。 ・高い液体吸収率・低い容積密度・尿腐敗による悪臭の吸収 有機カルボン酸の内のアクリル酸、メタクリル酸、プロピオン酸をセメントに添加すると、発泡製品が形成されることが判明した。 このことを明確にするため、下記のような試験を行った。 その手順は、 ・カン水のMgOとカルボン酸とを実験室で約20分間混合する。 ・その湿潤した原料を60℃で一晩乾燥させる。 ・その後、粉砕してフルイにかけて3±0.5mmの粒子にする。

    試験1

    材料・焼成MgO(MgF);100g ・密度d=1.267g/cm

    3であるMgCl

    2カン水;150g ・アクリル酸;10g

    製品特性・容積密度;0.25g/cm

    3

    ・水分吸収率;200% ・完成製品色;白・悪臭吸収性;良好

    試験2

    材料・焼成MgO(MgK);100g ・密度d=1.2g/cm

    3であるMgSO

    4カン水;150g ・メタクリル酸;10g

    製品特性・容積密度;0.22g/cm

    3・水分吸収率;180% ・完成製品色;白・悪臭吸収性;良好

    試験3

    材料・焼成MgO(MgF);100g ・密度d=1.267g/cm

    3であるMgCl

    2カン水;130g ・密度d=1.2g/cm

    3であるMgSO

    4カン水;20g ・アクリル酸;10g

    製品特性・容積密度;0.30g/cm

    3

    ・水分吸収率;150% ・完成製品色;白・悪臭吸収性;良好

    試験4

    材料・焼成MgO(MgF);100g ・密度d=1.267g/cm

    3であるMgCl

    2カン水;150g ・プロピオン酸;6g

    製品特性・容積密度;0.32g/cm

    3

    ・水分吸収率;150% ・完成製品色;白・悪臭吸収性;良好

    実験例4−重金属の吸収重金属イオンを含む溶液(母液)を、Cd、Pb、Cuの塩類を添加して作成した。 そして、2つの違うタイプの軽量粒材を下記のように調製した。

    タイプ1・MgF型のMgO;100g ・密度d=1.2g/cm

    3のMgSO

    4カン水;140g ・メタクリル酸;12g 原料をレッチ製KM1型実験室ミキサーで20分間混合してから、60℃で一晩乾燥させ、粉砕してフルイにかけて3±1mmの粒子を作成した。

    タイプ2・MgF型のMgO;100g ・密度d=1.267g/cm

    3のMgCl

    2カン水;150g ・アクリル酸;10g 原料を上記と同じ方法で処理して、3±1mmの粒子を作成した。 活性炭:市販のものは3±1mm程度の粒子となるように篩掛けしてある。

    バッチテスト 200gの母液と、タイプ1、タイプ2の各軽量粒材または活性炭の何れかをそれぞれ10g入れた3個のビーカをマグネティックスターラー上に24時間載置した。 その後、スラリ状になったものを、Mn640−Wのろ紙でろ過処理した。 そして、きれいになった溶液をICPで重金属分析をした結果、以下のような測定値が得られた。

    連続試験何れも同じ3±1mmメッシュであるタイプ1、タイプ2の各軽量粒材または活性炭の何れかを含ませた3個のカラムを用意し、200gの母液をそれに注入した。 回収した溶液を同様のIC法で分析した結果、以下のような測定値が得られた。

    実験例5セメント製造工程中におけるアクリル酸の重合化の度合を判断するためにいくつかの試験を行った。 この反応の評価のために下記のような試験を実行した。 ・セメント組成No. 236を基にしたセメントの調製。 ・MgOに対して10%(重量)のアクリル酸の調製セメントへの添加。 セメントを金型に注入して、室温で10日間硬化させた。 その後、硬化したセメントを希塩酸(HClが5重量%)に7日間浸積した。 希塩酸に対するセメントの重量比は1:50であった。 そして、溶液をHPLCで検査して、アクリル酸の元の量に対する現在量を測定した。 なお試験は重合開始剤の添加、無添加にわけて行った。 MgOに対する開始剤の重量比は5%の一定値とした。 結果値は、 下記の表VIIIに要約されている。

    実験例6−発泡係数と試験 MgO(MgF)を60g、MgCl

    2カン水を90g、石英砂を50g、試験する有機カルボン酸を3.0gそれぞれ含んだセメント混合物を、実験室ミキサー(レッチ製KM−1型)で10分間攪拌した。 得られた混合体を20×20 ×70mmの金型でキャスト成形して、硬化させるため室温で圧力をかけて10 日間放置した。 その後で、試験体を80℃で15分間乾燥させて、その密度を測定した。 結果は、表IXのとおりである。 上記の記述及び実験例は本発明の説明のためであって、本発明の請求範囲の条項に記載の発明の範囲を限定するものではない。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI C04B 24:04 24:12) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,UZ,VN

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