Composite powder-like particles, manufacturing methods and manufacturing equipment

申请号 JP30666586 申请日 1986-12-24 公开(公告)号 JP2562442B2 公开(公告)日 1996-12-11
申请人 住友電気工業株式会社; 发明人 BENNO RUKUSU;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】内部コアとそれを取り囲む外部コーティングとから成る複合粉末状粒子において、 該コアは流動床構成可能な硬質材料粒子であり;そして 該コーティングは該コアに直接沈着された緻密で且つ少なくともコア周方向に均質な被覆層であって、ダイヤモンドおよび/または超硬質炭素改質物、および/または超硬質窒化ホウ素改質物を含んで成る、但し金属バインダを含有していない、 ことを特徴とする複合粉末状粒子。
  • 【請求項2】内部コアが超硬質窒化ホウ素改質物の単結晶性または多結晶性粒子であるか、または1000℃以下の温度で炭素および/または窒化ホウ素と反応しないかまたはほとんど反応せず且つ上記温度以下で上記材料を溶解しないかまたは極めて徐々に溶解する硬質材料であり、硬質材料が炭化物、例えばSiC,B 4 C,,WC,TiCおよびT
    aC、窒化物、例えばTiN,TaN,ZrN,AlNおよびSi 3 N 4 、ホウ化物例えばTiB 2 ,TaB 2およびWB、リン化物例えばBP、硫化物例えばCaSおよびCeS、ケイ化物例えばMoSi 2 ,TiS 2
    酸化物、酸窒化物、酸炭化物、酸炭窒化物、例えばAl 2 O
    3 ,AlNO,AlCON,Ti(C,O)およびZr(C,N,O),NOSC(非酸化物−ケイ素−セラミック)またはSiAlONまたは通常の硬度を有し且つ炭素と非反応性であるかまたは極めて徐々にのみ反応するかまたは1000℃以下の温度で炭素を溶解しないかまたは極めて僅かしか溶解しない無機材料例えば酸化物または酸化物の混合物、ケイ酸塩、アルミン酸塩、スピネル、硫化物、炭化物、窒化物、炭窒化物、
    酸炭化物、ケイ化物、ホウ化物、酸炭窒化物、水素化物、アルミニド、フェライトのような化合物、酸化物の混合物、無機塩、上記材料の多相混合物および上記材料の混合結晶からそれぞれ成るかまたは不均一核として作用する固体反応生成物から成る、特許請求の範囲第1項に記載の複合粉末状粒子。
  • 【請求項3】コーティングが数層として、そのうちの少なくとも1層が単結晶性または多結晶性ダイヤモンドおよび/または超硬質窒化ホウ素改質物から成る斯ゝる連続的被覆層を形成している、特許請求の範囲第1項或いは第2項に記載の複合粉末状粒子。
  • 【請求項4】コアおよびコーティングがダイヤモンドおよび/または超硬質炭素改質物から成る、但しコアの化合物とコーティングの化合物は化学的および/または物理的特性が異なっている、特許請求の範囲第1項〜第3
    項のいずれか1項に記載の複合粉末状粒子。
  • 【請求項5】コアとなるべき流動可能な硬質材料粒子群を調製し;そして 当該粒子群に対し、給送されるコーティングの硬質材料となるべき原料気体を含む気流によって該粒子群が流動化された状態で、500℃〜1200℃の温度及び500トール未満の圧力の条件下で当該コーティングを化学的蒸着法(CVD)によって施こす、 但し、該気流は: (a)CH 4または別の気体状炭素化合物および水素に不活性ガスを添加した、またはしていないもの;または (b)気体状ホウ素化合物または含ホウ素、窒素化合物および/または水素および/または窒素および/またはハロゲン化物に不活性ガスを添加した、またはしていないものから成り、そして 上記の適用されるべき少なくとも1種の気体が物理的または化学的方法によって励起された状態で以って適用される、複合粉末状粒子の製造方法。
  • 【請求項6】該気流を、 (a)固体材料の強熱されたグロー発生表面、例えばタンタルまたはタングステンの金属表面によりおよび/または (b)副圧で直流または交流によって開始するガス放電によりおよび/または (c)電磁波、好ましくはギガ−およびメガ−ヘルツの範囲の電磁波で発生させる冷プラズマによりおよび/または (d)それぞれ超音波および圧の変化によりおよび/または (e)化学的方法、例えば化合物の光による分解または互いに反応する2個の化合物の混合により励起させることによって、 該気流の少なくとも1種の気体はコーティングされるコアと接触する前または接触中に部分的に励起条件に設定され、それにより単種の気体および/または混合気から生成され得る化合物の寿命の短いラジカルおよび/または原子種を生成させるようにした、特許請求の範囲第5
    項に記載の方法。
  • 【請求項7】反応装置(1)としてその内部に下部の予熱部(2)とこれに連結している上部の反応部(3)並びに反応ガスの供給装置(8,10)およびキャリヤガスの供給装置(10)が濃厚な粉末状粒子の流動床を予熱部(2)に保持し、且つ粉末状粒子をキャリヤガスによって予熱部(2)から反応部(3)へ運び得るように配置されている斯ゝる反応装置であって、当該反応装置(1)がその反応部(3)のガス流を励起するための装置(5,6,7)を具備している、斯ゝる構成の特許請求の範囲第5項または第6項に記載の方法を実施する装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内部コアとそれを取り囲む接着性コーティングとから成る複合粉末状粒子および該複合粉末状粒子の製造法に関する。

    [従来の技術] 多相複合粉末状粒子は、以前から知られている。 例えば、薄い銅またはニッケル層によって取り囲まれた黒鉛粒子、例えば薄いニッケルまたは銅層によって取り囲まれたダイヤモンド粉末および熱分解性炭素またはSiC層によって取り囲まれた酸化ウラニウム粒子が文献に記載されている。

    かかる複合粉末の利点は、それらが粉末として用いられる場合にはコア材料の表面特性とは異なるある種の表面特性を示し、またはプレスおよび焼結により特別な性状を有する多相物体に加工することができることである。

    かかる粉末の製造法は、例えばそれぞれ溶液または塩溶融物からの化学的沈着または電着あるいは気相からの蒸着である。

    ダイヤモンド粉末上にエピタキシァルに沈着したダイヤモンド層も、以前にダイヤモンド粉末の重量を増加する目的で報告された。 ダイヤモンド粉末の物理的および化学的特性の特定の変化を意図したものではなかった(SPChauhan,JCAngus,NCGardnner:J.Appl.Phy
    s.、第47巻、1976年、4746〜4754頁)。

    ダイヤモンド層の調製については、準安定領域で副圧におけるダイヤモンドの新規な沈着法が文献に記載されている(K.Recker:Z.Dt.Gemmol.Ges.1/2号、1984年、5/
    34)。

    類似の方法による超硬質BNの調製も、文献に記載されている(S.Komats,K.Akashi,T.Yoshida,Papernumber
    P−5−11,Proceedings of the JSPC−7 Eindhov
    en,7月、1985年)。

    [発明が解決しようとする問題点] 本発明の基本的目的は、改良された特性を有する各種の有用な粉体を得ることであった。

    [問題点を解決するための手段] 本発明によれば、内部コアとそれを取り囲む外部コーティングとから成る複合粉末状粒子において、該コアは流動床構成可能な硬質材料粒子であり;そして 該コーティングは該コアに直接沈着された緻密で且つ少なくともコア周方向に均質な被覆層であって、ダイヤモンドおよび/または超硬質炭素改質物、および/または超硬質窒化ホウ素改質物を含んで成る、但し金属バインダを含有していない、ことを特徴とする複合粉末状粒子が提供される。

    上記複合粒子は:コアとなるべき流動可能な硬質材料粒子群を調製し;そして 当該粒子群に対し、給送されるコーティングの硬質材料となるべき原料気体を含む気流によって該粒子群が流動化された状態で、500℃〜1200℃の温度及び500トール未満の圧の条件下で当該コーティングを化学的蒸着法(CVD)によって施こす、 但し、該気流は: (a)CH 4または別の気体状炭素化合物および水素に不活性ガスを添加した、またはしていないもの;または (b)気体状ホウ素化合物または含ホウ素、窒素化合物および/または水素および/または窒素および/またはハロゲン化物に不活性ガスを添加した、またはしていないものから成り、そして 上記の適用されるべき少なくとも1種の気体が物理的または化学的方法によって励起された状態で以って適用される複合粉末状粒子の製造方法によって実現することが出来る。

    なお、こゝでいう「沈着」とは「蒸着」とも称せられ、CVDやPVD等のプロセスにおいて物質が原子或いは分子レベルの累積付着によって結晶成長する物理化学的現象を意味し、デイポジッション(deposition)に相当するものである。 コーディングに関しては、コア上において不連続部分のない閉鎖した連続層に関するのが好ましい。

    好ましい態様によれば、コーティングは部分的にはコアの材料と化学的に異なる超硬質材料から成っている。

    超硬質材料としては、硬度が3500ビッカース硬度以上であり、好ましくは4500以上であり、特に好ましくは60
    00以上の材料であると理解すべきであり、探測、窒化ホウ素およびB、NおよびCの元素を主成分とする三成分系の他の相の改質物を意味するのが好ましい。 上記系における相または化合物の幾つかは単独でまたは混合物あるいは遷移構造として、または割り込み型原子を配置した結晶格子状あるいは多数の格子欠損を有する結晶構造として上記硬度に到達することができる。

    更に、内部コアは窒化ホウ素の超硬質改質物の単結晶性または多結晶性粒子または1000℃以下の温度で炭素および/または窒化ホウ素と反応しないかまたは極めて僅かしか反応せず、且つ上記温度以下では上記材料を溶解しないかまたは極めて徐々に溶解する硬質材料であるのが好適であり、硬質材料が炭化物、例えばSiC、B 4 C、W
    C、TiCおよびTaC、窒化物、例えばTiN、TaN、ZrN、AlN
    およびSi 3 N 4 、ホウ化物例えばTiB 2 、TaB 2 、またはWB、
    リン化物例えばBP、硫化物例えばCaSおよびCeS、ケイ化物例えばMoSi 2 、TiS 2 、酸化物、酸窒化物、酸素化物、
    酸炭窒化物、例えばAl 2 O 3 、AlNO、AlCON、Ti(C,O)およびZr(C,N,O)、NOSC(非酸化物−ケイ素−セラミック)SiAlONまたは通常の硬度を有し且つ炭素および/またはBNと非反応性であるかまたは極めて徐々にのみ反応するかまたは1000℃以下の温度で炭素を溶解しないかまたは極めて僅かしか溶解しない無機材料例えば酸化物または酸化物の混合物、ケイ酸塩、アルミン酸塩、スピネル、硫化物、炭化物、窒化物、炭窒化物、酸炭化物、ケイ化物、ホウ化物、酸炭窒化物、水素化物、アルミニド、フェライトまたは無機塩のような化合物、上記材料の混合結晶または反応系に自発的に存在し且つ不均一結晶核として作用する固体反応生成物から成る。

    もう一つの好ましい態様によれば、外部コーティングは数層から成り、そのうちの少なくとも1層が単結晶性または多結晶性ダイヤモンドおよび/または別の超硬質炭素改質物または超硬質窒化ホウ素改質物または系B、
    NおよびCの超硬質二成分または三成分相から成り、超硬質材料が連続的接着層を形成するものである。

    また、コアおよびコーティングの両方がダイヤモンドおよび/または別の超硬質炭素改質物および/または超硬質BN改質物から成る場合には、それらは構造および/
    または特性の点で化学的および/または物理的に異なることが好適である。

    コアが極めて小さくて、過飽和気相からの超硬質材料の結晶化にとってはこのコアは均一または不均一核として考えらえることも好ましい。

    既に文献に記載されており、超硬質部分を中心にのみ含む複合粉体とは対照的に、本発明によれば、コアがダイヤモンドから成るものでない場合にも粉末複合体の外部コーティングに薄層として超硬質材料を塗布することが可能である。 ある種の後で詳述する制限を加えれば、
    コアは広範囲の材料から自由に選択することができる。
    コアは、超硬質材料から成ることも出来るが、その化学的組成および/またはその物理的および/または化学的特性に関してコーティングの外部超硬質層とは多少異なっていてもよい。

    ほぼ完全に超硬質材料から成る粉体については、ある程度の範囲の組み合わせが可能である。

    第一の組み合わせ:単結晶性超硬質コアと、このコアとは異なる化学的および/または物理的特性を有する単結晶性超硬質コーティング。

    本発明による超硬質材料を有するコーティングが通常は単結晶性ではなくとも、これは詳細にはコアが単結晶性粒子からなり且つ上記コア上の層がエピタキシャル成長を示す場合にも達成することができる。 しかしながら、上記コーティング層の成長は均一ではない。 その厚さはコア結晶表面と相関を有し、基材表面によって変わる。 これは、ある種の結晶表面と結晶配向とで厚くコーティングすれば、他方は薄くなることを意味する。 高指数表面(high−index surfaces)は通常はより厚くコーティングされる。 それゆえ低指数表面(low−index sur
    faces)を有する結晶平衡形は好ましくは外側の形に現われ、粉体粒子の外側形状(Habitus)をしっかりと決定する。

    第二の組み合わせ:超硬質コアおよび化学的には類似しているが多結晶性の超硬質コーティング。

    例えば、単結晶性または多結晶性超硬質窒化ホウ素コアに対して、特異的な物理特性を有する超硬質窒化ホウ素層を調製することが可能である。 かかる複合粉末は更に加工して焼結製品とする上で興味あるのみならず、粉末のままでも使用することができる。

    しかしながら、この方法では、高圧を用いることなく気相反応によって超硬質窒化ホウ素コア上ダイヤモンドをコーティングしたものを調製することもできる。

    同様に、単結晶性コアで単結晶性コーティングの代わりに多結晶性層を調製することが可能であり、例えば粉末として用いる場合には、研磨または艶だしに特に便利である。 コアと成長した層との間には、部分的にエピキシャル関係を維持することが出来る。

    しかしながら、同じ化学物質(BNまたは炭素)を用いる場合にも、コーティングはコアとは例えばそれらの化学的組成、それらの物理的特性、それらの内部構造、例えば結晶欠損の混在物の数と種類およびそれらの大きさの点で異なる。 コアとコーティングが同じ超硬質材料から成る場合には、結晶構造には差がないことがあるが、
    コーティングの化学的組成および/または物理的および/または化学的特性を意図的にかなり変化させてある種の特性を得ることができる。 これは極端な場合には、結晶構造をも変化させることになる(例えば、ダイヤモンドはロンズダライトに変換する)が、これは例外的にのみ起こり、特性を変化させることは必要ではない。

    コーティングが化学的および/または物理的特性に関してだけ超硬質コアとは異なり、その結晶構造に関しては異ならない場合、例えば、ダイヤモンドのコアおよびダイヤモンドのコーティングまたは他の超硬質炭素改質物のコーティングの場合には、外部コーティングの組成または物理的構造を変化させることによって、生成するダイヤモンド粉末に特異的な性質を付与することができる。 (文献に既に記載されている同様な方法とは対照的に)ダイヤモンドの重量増加が材料成長の故に重要なのではなく、新規な特性が有利であるが故に重要である。

    化学的添加(ドーピング)によって外部コーティングの物理的並びに化学的性状を変化させることができ、または上記超硬質ダイヤモンド層の形成中にある種の沈澱条件(反応成分によってまたはある種のイオンのなどの影響(加速)によって沈澱温度およびガス空間のある種の飽和を変化させることによる核の数および成長速度の変化)によって特性を変化させて、元のコアの特性とは明らかに異なるものとすることも出来る。 また、この方法によれば、理想的なダイヤモンド結晶から大巾に離反して、例えばロンスダライトの混入を示す遷移状態までの、すなわち著しい格子欠損とカルビン基に属しまたは部分的に非晶質構造を示す構造までの、欠損し且つ歪みを有する結晶格子を得ることも出来る。

    コーティング条件を様々に変化させることにより、特性を変化させて、このコーティングを、使用した比較的良好に結晶した立方晶系ダイヤモンドと明らかに区別することが可能である。

    1.光学的特性の変化: 色、例えば青(Bの添加による)、黄色〜透明(N 2の添加による)または褐色〜黒(各種程度の清浄度または不純物、例えばNi、Fe、Mnなどの元素による)。 これと関連して例えば、光屈折、光反射、光シンチレーション特性、例えばドーピングおよび/または成長欠損、異常複屈折、光伝導度、UV−および/またはIR−吸収または螢光およびリン光によって形成される各種ドナーおよびアクセプター中心を有するX−線、熱線−、電子線−および陰極線発光がある。

    2.機械的、熱的、形態学的およびその他の特性の変化、
    例えば 密度、硬度、強度、E−弾性率、剥離性、耐摩耗性および摩耗強度、熱伝導度、ある種の結晶面、例えばMn、
    Zr、白金金属などの添加による独占的八面体表面または立方体表面または(113)面例えばホウ素の添加によりそれぞれGeおよびSi結晶、I型ダイヤモンド、および高N含量またはその他の特定の不純物を有するI aまたはI
    b様ダイヤモンドの場合にしばしば観察される、または例えばそれぞれII型およびIIaまたはIIB型ダイヤモンドで窒素含量を極めて低くすることによってしばしば観察される(113)面の形成。

    3.電気的特性の変化:例えば 電気伝導度、ある種の圧および温度依存姓を有する(例えば、B、Alなどの添加または遊離炭素の添加による)p−型の半導体特性、窒素、P、As、SbまたはLiのような割り込み型格子ドナーおよびその他の適当な元素と合金を形成することによるn−型半導体特性。

    4.化学的特性の変化、例えば、 流体金属、合金等による湿潤性、酸化物とケイ酸塩との溶融体による湿潤性、化学物質との表面反応速度、例えば酸素、塩溶融物などのような酸化剤あるいはH 2 、CO
    などの還元剤に対する耐薬品性、準安定な超硬質改質物を約500℃以上に加熱したときの安定な改質物への遷移速度論(速度)。

    コーティングとしての超硬質窒化ホウ素の場合には、
    上記1〜4項に示されるように特性を変化させることができ、例えば0.01〜5原子%のSおよび/またはSeおよび/またはTeの添加により、好ましくは0.15〜0.3原子%の上記元素の添加により半導体特性が0.01〜0.5eV、
    好ましくは0.1〜0.2eVの活性化エネルギーの範囲で、0.
    001〜2原子%、好ましくは0.05〜0.5原子%のSbの添加により、p−型半導体の特性が変化する。

    上記特性の変化の多くは、部分的には別個に、部分的には一緒に起こすことができ、複合粉末をダイヤモンドまたは超硬質BNコーティングと共にそれぞれ広範囲に亙って用いることができる。

    コーティングにおいてそれぞれ形成されたダイヤモンドまたはBN層の上記特性の変化は総て、それぞれダイヤモンドまたはBNコアだけでなく、その他の総てのコア材料にも用いることができる。

    いわゆる「コーティング」と呼ばれる特異的な特性を有する上記の改質されたダイヤモンド層またはBN層を、
    粉末状ではない大きな化合物本体に塗布することも可能である。 この基材はダイヤモンドから成るものではないとする。 上記複合物は実際的には、直接用いることができ、すなわち粉末をプレスする必要なく、また塗布されるダイヤモンドコーティングの特性により大きな物体に使用することができるのであり、これは特許明細書に記載の可能な用途を拡げることを意味する。 上記化合物本体の基材に対しては、粒子のコアの種類についての後述する態様に応用できる。

    第三の組み合わせ:コアまたはコーティングとしての少なくとも2種類の化学的に異なる超硬質材料から成る複合粉末状粒子(例えば、ダイヤモンドコアとBN層またはその逆)。

    一つの複合粉末状粒子において異なる超硬質材料を組み合わせることは、層を形成させる適当な方法が得られなかったため、これまでは不可能であった。 特に興味深いものは、例えば超硬質窒化ホウ素と超硬質ダイヤモンドとの組み合わせであり、これら二つの超硬質材料は例えばスチール、アルミニウム、石およびその他の材料の艶だし、研磨および切断特性が本質的に異なるからである。 コアは単結晶性または多結晶性超硬質炭素改質物であり、コーティングは1または数相の単結晶性または多結晶性超硬質窒化ホウ素であるか、あるいはその逆である。 上記記載の硬度が3500ビッカースより大きい他の総ての超硬質材料も任意に用いることができる。

    第四の組み合わせ:超硬質コアおよび超硬質多結晶性層(化学的に同等または異なる)並びに粒子境界領域におけるその安定相の混入物。

    詳細には、超硬質で準安定な相の他に多結晶性層では、同じ化学組成を有する通常の安定な相も所定量で得ることができる。 例えば、多結晶性ダイヤモンドのコーティング層は粒子境界では、その製造法により、ある量の黒鉛および/またはその他の非晶質炭素を含む。 これは、例えば、粉末状粒子を後で大きな物体に圧縮する際に使用するのが有利であることを意味する。 上記黒鉛量は、充填の初期に本体が滑り、最適の圧縮状態にすることができるので、高圧によってダイヤモンドに変換する前に特に緻密な充填状態に圧縮することに寄与する。 この黒鉛は微細に分布しているので、この作用では特に好ましく、通常に添加される黒鉛量よりも好適である。

    また、複合粉末を研磨および艶出しに直接に用いる場合にも、黒鉛量は複合体において滑り特性と特定の分布を有し、表面を滑か処理する上で積極的影響を与えるので、黒鉛量は研磨および艶出し効果において積極的効果を有する。

    同様な例はそれぞれ超硬質の立方晶系および六方晶系窒化ホウ素相および非晶質または通常は六方晶に見える柔らかな窒化ホウ素の積層格子についても言える。 また、ここではこれらの非硬質相の同時の生成も適当な処理条件によって制御することができる。

    第五の組み合わせ:コアと1種類以上の外部超硬質層のみまたはこれらに他の通常の層または硬質材料相を加えたもの。

    例えば、1種以上の超硬質材料と硬質材料との組み合わせであり、これは部分的には既に現在では産業的に(例えば、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素などの)艶だしおよび研磨に用いられており、特に有利なものである。

    コアだけを通常の硬質材料として、コーティングを形成するのは単独の超硬質材料とすることができ、または数層の超硬質層を用いて、通常の材料または硬質主要層を中間相として選択することもできる。 この場合には、
    例えば、数層でコーティングに用いられる超硬質材料の使用適性は、セルフシャープニング(self sharpenin
    g)の種類によって増加するのであり、硬質ではあるが超硬質材料に比べると比較的柔らかな硬質材料がより速やかに剥離され、この方法で超硬質材料が常に艶だしまたは研磨作業に対して鋭利な切断刃を提供するからである。 超硬質および硬質層を交互に用いることによって、
    上記効果は特に顕著になる。 したがって、それぞれの超の厚さ及び硬度を最適関係にすることが大切である。 超硬質層を薄くすると、硬質主要層の中間相を堅くしなければならず、さもなければ上記層が極めて迅速に摩耗して超硬質層の破損および割れを生じることになる。

    交互になっている超硬質材料の多層コーティングにより、プレスおよび/または焼結した後に格別に微細な粒子を大きな複合体中に分布させることも可能である。

    また、超硬質材料の特別な耐薬品性またはその他の表面特性を上記関連において用いることもできる。

    上記多層複合体をプレスすることにより、例えば、特に最外側層として耐薬品性および湿潤性について選択されたある種の層を用いると、良好な湿潤性または良好な低温溶接性または調製などにおける液相に対する特別な耐性のような多層複合粉末状粒子の通常の利点を最適に用いることができる。

    第六の組み合わせ:コアは極めて小さな核から成り、その上に超硬材料が成長する。

    上記核は異なる種類の材料から成ることができ、非常に小さいので実際には目視するには困難を伴う(不均一核)。 同じ種類の材料を意味し、非常に欠損の多い結晶格子の超硬質材料自体からのみ成ることも出来る(均一核)。

    以下において、更に数種類の組み合わせを示す幾つかの材料の例を上げる。 例えば、本発明によれば、内部コア(その性状と寸法は大きく変動する)とそれを取り囲む接着性の、好ましくは強固な質着する外部コーティングとからなる複合粉末状粒子が調製される。 上記コーティングは完全にまたは部分的にのみ超硬質材料からなり、その寸法および非超硬質中間相の選択に関しては広範囲に変動する。 かかる中間層は原則的には以下に記載するコア材料と同じ物質から選択される。

    コアは単結晶ダイヤモンドまたはロンスダライトまたは他の単結晶性超硬質炭素改質物、多結晶性ダイヤモンドまたはロンスダライトまたは他の結晶性炭素改質物、
    窒化ホウ素の単結晶性超硬質改質物、窒化ホウ素の多結晶性超硬質改質物から成る超硬質物質または1000℃以下の温度で炭素および/またはBNと反応しないかまたは極めて徐々にしか反応せずまたは炭素を溶解しないかまたは極めて僅かしか溶解しない硬質材料であり、硬質材料が炭化物、例えばSiC、B 4 C、WC、TiC、TaCなど、窒化物、例えばTiN、TaN、ZrN、AlN、Si 3 N 4など、ホウ化物、例えばTiB 2 、TaB 2 、WBなど、リン化物例えばBPなど、硫化物例えばCaS、CeSなど、ケイ化物例えばMoS
    i 2 、TiS 2など、酸化物、酸窒化物、酸炭化物、酸炭窒化物、例えばAl 2 O、AlNO、AlCON、Ti(C,O)、Zr(C,N,
    O)など、NOSC(非酸化物−ケイ素−セラミック)またはSiAlONなど、または通常の硬度を有し且つ1000℃以下の温度で炭素および/またはBNと非反応性であるかまたは極めて徐々にしか反応しないかまたは炭素を溶解しないかまたは極めて僅かしか溶解しない無機材料、例えば
    Cu、Ag、Auなどのような金属、または合金または金属間相混合物、例えばケイ酸塩、アルミン酸塩、スピネルなど、または硫化物、炭化物、窒化物、炭窒化物、酸炭化物、ケイ化物、ホウ化物、酸炭窒化物、水素化物、アルミニド、フェライトなど、または上記材料の酸化物の混合物または無機塩または多相混合物および上記材料の混合結晶からそれぞれ成るかまたは反応系に自然に現われて、不均一結晶核として作用する反応生成物を意味する固体物父から成る。

    複合粉末状粒子は更に、コーティングが少なくとも1
    層の超硬質物質を示し、コアは例えば上記物質の一つから成り、外側の超硬質コーティングは単結晶性コア状でエピタキシャルに成長するかまたはコアと第一のコーティングとの間で結晶学的関係を喪失していることを特徴とする。 二つの局限的形態の間には遷移形がある程度存在することができ、または超硬質物質の多に同じ材料をその安定な改質物中に含む多結晶性コーティングが粒子境界中に存在する。 超硬質物質がダイヤモンドまたはロンスダライトまたはその他の超硬質炭素改質物である場合には、黒鉛および/または非晶質炭素が生じる。 材料が窒化ホウ素の超硬質改質物であるときには、柔らかな六方晶形および/または非晶質BNが生じる。 外部コーティングは数層から成っていてもよく、その少なくとも1
    層は結晶性または多結晶性ダイヤモンドおよび/またはロンスダライトおよび/または他の超硬質炭素改質物から成り、上記層は連続コーティングを形成する。 外部コーティングはまた数層から成っていてもよく、その少なくとも1層は超硬質窒化ホウ素の単結晶性改質物から成り、上記層は連続層を形成する。 外部コーティングは数層から成っていてもよく、このコーティングは規則的且つ交互に配列されたダイヤモンドおよび/または超硬質窒化ホウ素の遷移層を含み、ダイヤモンドと超硬質窒化ホウ素層とが多様且つ不規則な順序で配列してるものを使用することもでき、外部層はダイヤモンドおよび/または超硬質BN層および/またはその他の超硬質でB、N
    およびCから成る2または3相系の超硬質層の他に複合粒子のコーティングにおける中間コーティング(例えば、上記コアについて述べた無機物質を含む。

    複合体粒子の寸法並びにコアおよびコーティングの大きさはそれぞれ、広範囲に変化することができる。 例えば、内部コア粒子の直径は、ある種の粉末では総て超硬質粉末の通常の直径に到達することができるものであるが、意図的に選択された処理条件および核形成では、大巾に過飽和になった気相からの均一核化または自然に形成される反応生成物(均一核)により、0.01μmよりもはるかに小さくて、実際上は通常の科学的方法では証明することが困難な粉末の程度である。 内部コア粒子の直径が0.01〜100μm、好ましくは1〜10μmの大きさである場合には、複合粉末状粒子の外径は1μm〜数千μ
    m、好ましくは10〜100μmであり、外側の連続コーティングの別個の層は0.1〜5000μm、好ましくは1〜5
    μmの厚さを有する。

    構造も変化する。 例えば、コーティングの外層は所定の配列で塗布して、互いに順序だって規則的な関係にすることができ、外部コーティングの超硬質物質の層の厚さは1〜5μmの範囲であり、超硬質物層の厚さは上記厚さの約1/2〜1/10となる。 コーティングされている超硬質物質の層は100〜500μmの厚さを有し、硬質物質の層の厚さは超硬質物質の厚さとほぼ同じ程度である。

    本発明による複合粉末状粒子は、流動化床法と気相蒸着法とを組み合わせて好適に調製される。 しかしながら、この方法は、流動化床(流動層)の運動状態で粉末粒子を保持する気流は適当な前処理によって反応性で励起された量のガスを含み、これによって軟質物の生成を防止し、且つ準安定な超硬質相の変わりに熱力学的に安定な相の圧および温度範囲となるように改質しなければならない。 詳細には、例えば、ダイヤモンドの調製では、ガス中での対応する高濃度の反応性の原子状水素原子並びに炭素ラジカルおよび対応するイオンの生成がそれぞれ重要であり、さもなければ、ダイヤモンドが形成せず好ましくない柔らかな黒鉛または炭素相の形成を防止し、制御することが出来なくなるからである。

    同様な条件は、超硬質窒化ホウ素相の調製に応用することができる。 適当なガス励起によって、ホウ素を含有するガス分子および/または第二のガス例えば水素、ハロゲンまたはそれらの混合物を、六方晶系窒化ホウ素相または非晶質相の生成が抑制または制御することができ且つ超硬質相が主要成分としてまたは独占的に蒸着する状態になければならない。

    複合体の場合には。 流動化床は用いずに、基材を反応室にいれる。

    上記対応する侵蝕性ガス(H 2 、ハロゲン化物など)およびホウ素および炭素化合物の改質物の励起および調製は、それぞれ気体状分子または原子を分解して短寿命のイオン、ラジカルまたは原子状気体種を提供する方法を用いることにより成功する。 それは各種方法で行うことができるが、例えば対応する高温のTa−またはW−ワイヤ、チューブまたはネットのようなグロー金属表面により、直流または交流によって開始される副圧でガス放電することにより、好ましくはメガおよびギガヘルツ領域の電磁波によって作られた冷プラズマを用いることによって、超音波および圧変化によりそれぞれ加熱することによって、または完全に科学的方法により、例えば、HJ
    またはHBrの光による分解によって原子状水素およびハロゲンを生成させることによって行うことができる。 かかる方法を用いるときには、反応温度では最終生成物として固層または液相が生成し、これらを超硬質物質のコア(不均一核)として生成させることができる。

    かかる励起法は上記特許明細書において部分的に記載されており、先行文献にも部分的に記載されている。

    詳細には、CVD法は流動化床法として好適であり、または上流に反応装置を備えたCVD法はガスの励起状態は粒子が例えば流動化床で上記状態に達する前に余り損失せず、更に気体分子は正常の状態に戻り、それらの反応後または使用されなくとも流動化床で最低濃度に到達する。 このことは、気体分子を速やかに除去して所望な反応を妨げないようにしなければならないことを意味する。 流動化床構造はそれゆえ、ガスの保持時間と蒸着反応の速度を最適にするものでなければならない。

    化学的気相反応により複合粉末状粒子を得るもう一つの方法には、上流または流動化床反応装置中で特殊なCV
    D反応を行う方法があり、この場合には、粒子を運動させながら、気流中でコーティングすることが出来る。

    上記方法は、複合粉末状粒子を調製するため、特殊な
    CVD法を全体としてまたは部分的に利用しており、超硬質物質の調製に好適であり、次のようなものが用いられる: CH 4またはその他のガス状または気体状炭素化合物並びに原子状および分子状水素並びに上記成分から形成させることができる対応するイオンおよびラジカルから成る気流。

    ガス状または気体状ホウ素化合物および固体および液体ホウ素化合物(例えば、ハロゲン化ホウ素、ボラン、
    ボラジン、B−Mg、B−Al化合物)からそれぞれ成り原子状および分子状水素を含有しまたは含有しないものおよび原子状窒素並びに上記成分から生成させることができる対応するイオンおよびラジカルから成る気流。

    ガス状または気体状ホウ素化合物(例えば、ハロゲン化ホウ素、ボラン、ボラジン、B−Mg、B−Al化合物など)からそれぞれ成り、原子状および分子状水素を含有しまたは含有しなもの並びに原子状および分子状窒素および/または分子状ハロゲンまたは上記物質の化合物並びに上記成分から生成させることができる対応するイオンおよびラジカルから成る気流。

    ガス状または気体状化合物であって、その他の原子の他に必須成分として高温で加熱することにより分解して
    BNになるホウ素および窒素原子を有し、その他の原子状および分子状ガスと共に水素および/または窒素および/またはハロゲンおよび/または不活性ガスおよび上記物質のそれぞれの化合物および上記混合物の初期の成分から生成させることができるイオン、ラジカルおよび原子種を含む気流。

    本発明の明細書において、ガス状または気体状炭素化合物が話題になるときには、水素および/または酸素および/または窒素および/または硫黄、および/またはリンを有する有機化合物を意味する。

    本発明の方法は、コーティングされる粉体が移動している温度範囲が500〜1200℃であることを特徴とする。
    コーティングは500トール未満の圧範囲で、好ましくは
    0.5〜50トールの範囲で行われ、この方法は不連続または連続操作で行うことができる。

    本発明の方法によって得られる複合粉末状粒子は特別な場合には次のようにして用いられる。 すなわち、ダイヤモンドまたは窒化ホウ素粉末のようなコーティングの超硬質材料粉末を得るために、複合粉末のコアを選択的に化学的エッチング剤によって、可能ならば砕解後に、
    溶解して、沈澱した超硬質材料が粉末のままであるようにする。

    上記コアに対して物質を選択するには多数の可能性があり、上記コアはその上に沈澱した超硬質物質よりも容易に化学的に溶解する。

    この方法で得られる超硬質ダイヤモンド粉末は次の点で通常のダイヤモンド粉末とは異なることがある。

    a)高圧または天然ダイヤモンドに比較してこのダイヤモンドに存在する格子欠損の数が多い。

    b)プラズマ蒸着粉末では単純にまたは増加的に特定の結晶ハビタス表面が形成されるが、天然ダイヤモンドまたは高圧ダイヤモンドでは生成しない。

    例えばこれらの粉末では、ある量の粒子は5軸対称構造および/または立方晶系八面体および立方晶系八面体でツイン平面を有するものおよび/またはウルフ−多面体および/またはペンタゴンドデカヘドロンおよび/または各種の上記結晶性形態のツイン成長を有するものがある。

    c)この方法から生じる無作為なドーピング元素により例えば少量の水素(0.01ppm以上で、1000ppm以下、好ましくは1〜100ppm)が少なくとも調製後(すなわち、特定の真空または加熱処理なしで)に生じる。

    d)意図的に添加したドープ元素(上記明細書中の不純物の表を参照されたい)。

    e)高圧ダイヤモンドと比較して電気伝導度についての活性化エネルギーが低い(例えば、B添加ダイヤモンドでは0.013eVであり、高圧ダイヤモンドでは0.1〜0.3eV
    である)。

    f)C 12 /C 13の比率ではC 13の割合が増し、天然のダイヤモンドと異なる。

    添付の図面は、本発明による複合粉末状粒子の製造法を達成する装置を模式的に示している。

    装置は予熱部2および反応室3を有する反応装置1から成る。 予熱部2は加熱炉4により取り囲まれており、
    反応部3へ向かって広くなっているチューブとして形成される。 予熱部2の下部末端は分配プレート9、例えば焼結プレートであって、ガスを透過するがコーティングされる粒子は透過しないものが形成されている。 予熱部2には、微細粉末(核)が存在する。 これはまた、荒めの中性粉末として導入され、好ましくは熱伝達に用いられるものであり、極めて荒いので室2から室3へと吹き飛ばされない。

    反応室3の下部には、炭素化合物、ホウ素化合物またはその他の反応ガスを供給するための供給チューブがあり、分配プレート9の下方には反応装置1の下部末端に加熱された反応ガス(例えば水素)をヘリウムまたはアルゴンのようなキャリヤガスを添加してまた添加せずに供給する装置が設けられている。

    反応部3は二本のコイル5および6によって取り囲まれており、点7で高周波電圧を加えて、プラズマを反応室で励起する。

    反応部3の上部末端12にはガス排出口が設けられ、それを通してコーティングされる粒子が充填されるようになっている。 予熱部2の下部末端では、装置13が閉じられており、反応中に最終的にコーティングされた複合粉末状粒子を間欠的に取り出す。

    図面に示される装置は、次のようにして操作する。

    反応装置1の上部末端12を通して、コアとして用いる粉末を供給し、分配プレート9上の予熱部2に落下させる。 入り口10を通して、予熱した水素ガスだけを単独でまたはヘリウム(キャリヤガス)と混合して所定量で供給して、粒子の濃厚な流動化床が分配プレート9の上方で予熱部2に形成されるようにする。 この床を炉4で加熱する。

    予熱部から粉末粒子は上昇気流によって幅が広くなった反応部3へと入り、ガス室の中央へと上昇する。 反応部ではガス流速が小さいので、反応部3の外側空間の粒子は再度落下する。 高周波電圧を加えることにより、プラズマを励起する。 同時に、予熱部を通らずに、入り口8を通してガス状または気体状の炭素化合物が供給される。 これらの炭素化合物は、キャリヤガス/水素ガス流により反応部へと運ばれ、反応部で混合されて、励起されたプラズマ中でコーティング反応が起こる。 電源7に加えた高周波電圧は例えば80HMzである。

    反応部3でコーティングされた粒子は予熱部2へと再度落下して、そこに濃厚な流動化床を形成する。 反応部3における流動化床の粒子の密度は予熱部2の流動化床の粒子の密度よりもかなり小さいことに留意すべきである。

    反応ガスおよびキャリヤガスは、互いに混合して上部末端12を通って反応装置1から出て行く。

    図面に示した装置は、回分式で操作される。 粒子上に十分に厚い層がコーティングとして加えられたならば、
    入り口10および入り口8を通る気流を遮断して、最終生成物の複合粒子を出口13を通して予熱部から取り出す。

    この装置の特別な利点は、粒子と短時間だけ接触し使用されたガスは速やかに反応部から取り除かれることであり、いわゆる空気流動化床を維持するためには、高いガス流速が必要とされるからである。

    この装置は、一般的には連続的に設計することもできる。 この場合には、反応装置の上部末端12にサイクロンを加え、取り込まれた粒子を使用済みのガスから分離し、図示されてはいないが再循環導管によって反応部3
    の下部領域に戻す。 取り出し口13を通して粒子を連続的に取り出すこともできる。 一般的には、数個の同じ装置を互いに直列に接続して、コア上で異なるまたは同じ層を順々に加えることも出来る。 これによって、粒子の粗大粒子化のために一定流速における沈降速度の増大を補償することができる。 サイクロン中で、小さな粒子から大きな粒子が分離される。 微細粒子だけが反応装置に戻り、粗大な分画(fraction)は他の流速を有する第二の反応装置によって更に粗大化する。 この方法では、各粒子分画は最適にコーティングされる。

    実施例1a 試験条件 100gのダイヤモンド粉末、平均粒径:0.5μm、良好に結晶化。

    水素+0.5%メタン。

    ガス流速 20cm 3 /分 Taグローワイヤネットの温度 2100℃ 流動化床の温度 750℃ ガス圧 20トール 反応時間 20時間 (実施例1c〜1eを除いて)流動化床の支持体に50%のその他のガスを加え、ガス流速を約50cm 3 /分とする。

    試験法 流動化床装置にダイヤモンド粉末を充填する。 水素気流下で流動化床を加熱して、短時間のエッチング(10分間)を、更にグロー放電用タングステングローワイヤネットを用いて純粋なH 2であって0.5%メタンを混合したものを用いて行う。

    試験時間:20時間。

    結果 最初の0.5μmの粒子上に単結晶性コーティングが成長。 粒径範囲:10〜20μm、平均粒径:16μm。

    実施例1b 0.01%ボラン(水素化ホウ素)をガスに加えた。 結果はほとんど同じであった。 コーティングされたダイヤモンド粉末の外部にコーティングにホウ素をドープすると、対応する電気的特性を有する。

    実施例1c 流速を200cm 3 /分に増加して、CH 4濃度を2%とした。

    結果:単結晶性層の代わりに多結晶性層が成長。 層の厚さは、約3〜4倍に増加。

    実施例1d 出発材料としての単結晶性0.5μm粉末の代わりに、
    多結晶性バラス−ダイヤモンドを用いた。

    初期の粒径:5μm 実施例1cの高ガス流速および高CH 4濃度を用いた。

    結果:20時間の試験時間で、特異的な特性を有する多結晶性ダイヤモンド層が得られ、バラス(カーボナドス)
    ダイヤモンドの粒径は平均20μmに増加した。

    実施例1e 初期の材料バラス−ダイヤモンド、および総ての試験条件は同じであったが、メタン含量を3%まで増加し、
    Taワイヤの温度を2000℃に若干低下させた。

    結果:多結晶性ダイヤモンド層でコーティングされたバラス−ダイヤモンド。 黒鉛および非晶質炭素が約10〜20
    %が粒子境界および成長したダイヤモンドの外側表面上に中間的に沈澱した。

    実施例2 ダイヤモンドの代わりにSiAlONをコア材料として用いて、実施例1a〜1cと同じ試験条件で行った。

    粒径:20μm。

    実施例3 ダイヤモンドの代わりに立方晶系窒化ホウ素をコアとして用い、その他は実施例1a〜1eと同じにした。

    実施例4 多層超硬質複合体の調製 試験条件:実施例2aと同じ。

    この実施例では、もう一つの励起源に超短波4.8GHzを充電した。 1%ボラン、2%アンモニアおよび残りが水素と少量添加した弗素から成る新たなガスを導入した。
    5時間超硬質窒化ホウ素を沈澱させた。

    この実施例では、ダイヤモンドに必要なガスに再接続して、2%Si 2 H 6と2%アンモニアと残りが水素とから成るガスにより、ガスを特に励起せずにSi 3 N 4層が形成された。

    結果:交互になった層構造。

    コア:SiAlON、これにダイヤモンド、窒化ホウ素および最外側層としての窒化ケイ素。 層の厚さは時間の関数として調整可能であり、この場合には、層コーティング時間10時間として、ダイヤモンドの層の厚さは、4μm、
    窒化ホウ素8μmおよび窒化ケイ素6μmであった。

    【図面の簡単な説明】

    図面は、本発明による複合粉末状粒子の製造を行う装置を模式的に示している。 1……反応装置、 2……予熱部、 3……反応部、 4……加熱炉、 5,6……コイル、 8,10……入り口、 9……分配プレート。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/14 550 C09K 3/14 550F C23C 16/26 C23C 16/26 16/38 16/38 C30B 29/04 7202−4G C30B 29/04 T 29/38 7202−4G 29/38 A

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