改善したゲル安定性

申请号 JP2016538635 申请日 2014-12-12 公开(公告)号 JP2017508821A 公开(公告)日 2017-03-30
申请人 オムヤ インターナショナル アーゲー; オムヤ インターナショナル アーゲー; 发明人 ガンテンバイン,ダニエル; シェルコップ,ヨアヒム; ゲイン,パトリック・エイ・シー;
摘要 本発明は、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法、地下層、好ましくは油井またはガス井の 水 圧破砕方法、水圧式破砕 流体 および地下層の水圧破砕のための当該組成物の使用に関する。本発明は、さらに、ゲル、ならびに医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途におけるこのゲルの使用に関する。
权利要求

1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物であって、 a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の、前記少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも26.0重量%の を含む組成物。a) 前記粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムが、天然炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、変性炭酸カルシウム(MCC)およびそれらの混合物から選択され、および/または b) 前記粒状材料が、マイカ、タルク、ドロマイト、長石、ベントナイト、カオリナイト、マグネサイト、白雲母、ハンタイトおよびそれらの混合物から選択される無機材料をさらに含む請求項1に記載の組成物。前記粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムが、 a) 0.01から25.0μm、好ましくは0.01から20.0μm、より好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50を有し、および/または b) 窒素およびBET法を用いて測定された0.1から200.0m2/g、より好ましくは3.0から25.0m2/g、さらにより好ましくは5.0から15.0m2/g、最も好ましくは6.0から12.0m2/gの比表面積を有する 請求項1または2に記載の組成物。前記少なくとも1つの多糖が、 a) グルコース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは前記1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖が、α−D−グルコピラノシル単位と1,6−結合しており、または b) ガラクトース単位およびマンノース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは前記1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖が、α−D−ガラクトピラノシル単位と1,6−結合している 請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。前記ガラクトース単位およびマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖が、6:1から1:1、好ましくは5:1から1:1、より好ましくは4:1から1:1、最も好ましくは3:1から1:1のマンノース単位対ガラクトース単位の比を有する請求項4に記載の組成物。a) 前記少なくとも1つの多糖が、セルロースおよび/もしくはセルロース誘導体および/もしくはグアーおよび/もしくはグアー誘導体であり、ならびに/または b) 前記少なくとも1つの多糖が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシヘキシルセルロース、グアーガム、ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアー、カルボキシメチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、トラガカントゴム、ガムシラーズ、ガティガム、キサンタンガム、スクレログルカンガム、ウェランガム、ゲランガムおよびそれらの混合物を含む群から選択される 請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。前記少なくとも1つの多糖が、ガラクトース単位、ならびにアラビノース単位、ラムノース単位、グルクロン酸単位およびそれらの混合物から選択されるさらなる単位を含み、好ましくは前記少なくとも1つの多糖が、ガラクトース単位、アラビノース単位、ラムノース単位およびグルクロン酸単位を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。前記少なくとも1つの架橋剤が、四ホウ酸ナトリウム、ジルコニウム化合物およびそれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは、前記少なくとも1つの架橋剤が、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、乳酸ジルコニウム、グリコール酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウムトリエタノールアミン、ピロアンチモン酸カリウム、酒石酸アンチモンカリウム、酒石酸融合アンチモンカリウム、シュウ酸アンチモン、酒石酸アンチモン、およびフッ化アンモニウムアンチモン、ならびにそれらの混合物を含む群から選択される請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。少なくとも1つのゲル遅延剤、好ましくは、モノ−、ジ−、トリ−またはポリアルコール、アルコールアミン、酸、およびそれらの混合物から選択されるゲル遅延剤をさらに含む請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。5から12の範囲、好ましくは6から11の範囲のpHを有する請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。請求項1から10のいずれか一項に記載の0.01から10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法であって、少なくとも以下の工程: a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の量の請求項1から3のいずれか一項に定義される少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の量の請求項1または4から7のいずれか一項に定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の量の請求項1または8のいずれか一項に定義される少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 任意に、請求項9に定義される少なくとも1つのゲル遅延剤を提供する工程; e) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を、工程b)の少なくとも1つ多糖、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤と接触させて組成物を形成する工程 を含む方法。請求項11に記載の方法であって、 i) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料が、粉末またはスラリーの形態で提供され、好ましくは、スラリーの総重量に基づいて少なくとも5.0重量%、好ましくは25.0重量%から85.0重量%、より好ましくは35.0重量%から85.0重量%、さらにより好ましくは40.0重量%から80.0重量%、最も好ましくは50.0重量%から80.0重量%の固形分を有するスラリーの形態で提供され、および/または ii) 工程b)の少なくとも1つの多糖が、親水コロイド懸濁液または乾燥材料の形態であり、好ましくは、懸濁液の総重量に基づいて0.01から4.0重量%、好ましくは0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の多糖濃度を有する親水コロイド懸濁液の形態であり、および/または iii) 工程c)の少なくとも1つの架橋剤が、溶液または乾燥材料の形態であり、好ましくは、溶液の総重量に基づいて0.01から60.0重量%、好ましくは1.0から50.0重量%、より好ましくは10.0から50.0重量%、最も好ましくは20.0から50.0重量%の架橋剤濃度を有する溶液の形態であり、および/または iv) 工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が、溶液または乾燥材料の形態であり、好ましくは乾燥材料の形態である 方法。接触工程e)が、 a) 工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加して、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成し、 b) 工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加される ように実施される請求項11または12に記載の方法。地下層、好ましくは油井またはガス井の水圧破砕方法であって、少なくとも以下の工程: a) 請求項1から3のいずれか一項で定義される0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 請求項1または4から7のいずれか一項で定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 請求項1または8のいずれか一項で定義される工程b)の少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを提供する工程; e) 粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するために、工程a)の粒状材料を工程b)の多糖と混合する工程; f) 水圧破砕流体を形成するために、工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合する工程、および g) 地下層を水圧破砕するために、150から300L/秒の流量および500から1500バールの圧率で、工程f)で形成された水圧破砕流体を地下層、好ましくは油井またはガス井に注入する工程 を含む方法。プロパントが、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される請求項14に記載の方法。地下層で水圧破砕流体を少なくとも1つのゲル破壊剤、好ましくは、酵素、酸化剤およびそれらの混合物から選択されるゲル破壊剤と接触させる工程h)をさらに含む請求項14または15に記載の方法。請求項1から10のいずれか一項で定義される組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含み、好ましくは、プロパントが、鉱物プロパントのような天然のプロパント、合成プロパント、シリカプロパント、セラミックプロパント、金属プロパントおよびそれらの混合物を含む群から選択されるものである、水圧破砕流体。地下層、好ましくは、油井またはガス井の水圧破砕のための、請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物の使用。請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含む水圧破砕流体を製造するための、請求項1から10のいずれか一項で定義される組成物の使用であって、好ましくは、プロパントが、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択されるものである、使用。医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途における、請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物の使用。

1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物であって、 a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の、前記少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも26.0重量%の水 を含む組成物。a) 前記粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムが、天然炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、変性炭酸カルシウム(MCC)およびそれらの混合物から選択され、および/または b) 前記粒状材料が、マイカ、タルク、ドロマイト、長石、ベントナイト、カオリナイト、マグネサイト、白雲母、ハンタイトおよびそれらの混合物から選択される無機材料をさらに含む請求項1に記載の組成物。前記粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムが、 a) 0.01から25.0μm、好ましくは0.01から20.0μm、より好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50を有し、および/または b) 窒素およびBET法を用いて測定された0.1から200.0m2/g、より好ましくは3.0から25.0m2/g、さらにより好ましくは5.0から15.0m2/g、最も好ましくは6.0から12.0m2/gの比表面積を有する 請求項1または2に記載の組成物。前記少なくとも1つの多糖が、 a) グルコース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは前記1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖が、α−D−グルコピラノシル単位と1,6−結合しており、または b) ガラクトース単位およびマンノース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは前記1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖が、α−D−ガラクトピラノシル単位と1,6−結合している 請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。前記ガラクトース単位およびマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖が、6:1から1:1、好ましくは5:1から1:1、より好ましくは4:1から1:1、最も好ましくは3:1から1:1のマンノース単位対ガラクトース単位の比を有する請求項4に記載の組成物。a) 前記少なくとも1つの多糖が、セルロースおよび/もしくはセルロース誘導体および/もしくはグアーおよび/もしくはグアー誘導体であり、ならびに/または b) 前記少なくとも1つの多糖が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシヘキシルセルロース、グアーガム、ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアー、カルボキシメチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、トラガカントゴム、ガムシラーズ、ガティガム、キサンタンガム、スクレログルカンガム、ウェランガム、ゲランガムおよびそれらの混合物を含む群から選択される 請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。前記少なくとも1つの多糖が、ガラクトース単位、ならびにアラビノース単位、ラムノース単位、グルクロン酸単位およびそれらの混合物から選択されるさらなる単位を含み、好ましくは前記少なくとも1つの多糖が、ガラクトース単位、アラビノース単位、ラムノース単位およびグルクロン酸単位を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。前記少なくとも1つの架橋剤が、四ホウ酸ナトリウム、ジルコニウム化合物およびそれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは、前記少なくとも1つの架橋剤が、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、乳酸ジルコニウム、グリコール酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウムトリエタノールアミン、ピロアンチモン酸カリウム、酒石酸アンチモンカリウム、縮合酒石酸アンチモンカリウム、シュウ酸アンチモン、酒石酸アンチモン、およびフッ化アンモニウムアンチモン、ならびにそれらの混合物を含む群から選択される請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。少なくとも1つのゲル遅延剤、好ましくは、モノ−、ジ−、トリ−またはポリアルコール、アルコールアミン、酸、およびそれらの混合物から選択されるゲル遅延剤をさらに含む請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。5から12の範囲、好ましくは6から11の範囲のpHを有する請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。請求項1から10のいずれか一項に記載の0.01から10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法であって、少なくとも以下の工程: a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の量の請求項1から3のいずれか一項に定義される少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の量の請求項1または4から7のいずれか一項に定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の量の請求項1または8のいずれか一項に定義される少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 任意に、請求項9に定義される少なくとも1つのゲル遅延剤を提供する工程; e) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を、工程b)の少なくとも1つ多糖、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤と接触させて組成物を形成する工程 を含む方法。請求項11に記載の方法であって、 i) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料が、粉末またはスラリーの形態で提供され、好ましくは、スラリーの総重量に基づいて少なくとも5.0重量%、好ましくは25.0重量%から85.0重量%、より好ましくは35.0重量%から85.0重量%、さらにより好ましくは40.0重量%から80.0重量%、最も好ましくは50.0重量%から80.0重量%の固形分を有するスラリーの形態で提供され、および/または ii) 工程b)の少なくとも1つの多糖が、親水コロイド懸濁液または乾燥材料の形態であり、好ましくは、懸濁液の総重量に基づいて0.01から4.0重量%、好ましくは0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の多糖濃度を有する親水コロイド懸濁液の形態であり、および/または iii) 工程c)の少なくとも1つの架橋剤が、溶液または乾燥材料の形態であり、好ましくは、溶液の総重量に基づいて0.01から60.0重量%、好ましくは1.0から50.0重量%、より好ましくは10.0から50.0重量%、最も好ましくは20.0から50.0重量%の架橋剤濃度を有する溶液の形態であり、および/または iv) 工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が、溶液または乾燥材料の形態であり、好ましくは乾燥材料の形態である 方法。接触工程e)が、 a) 工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加して、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成し、 b) 工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加される ように実施される請求項11または12に記載の方法。地下層、好ましくは油井またはガス井の水圧破砕方法であって、少なくとも以下の工程: a) 請求項1から3のいずれか一項で定義される0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 請求項1または4から7のいずれか一項で定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 請求項1または8のいずれか一項で定義される工程b)の少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを提供する工程; e) 粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するために、工程a)の粒状材料を工程b)の多糖と混合する工程; f) 水圧破砕流体を形成するために、工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合する工程、および g) 地下層を水圧破砕するために、150から300L/秒の流量および50から150MPa(500から1500バール)の圧力率で、工程f)で形成された水圧破砕流体を地下層、好ましくは油井またはガス井に注入する工程 を含む方法。プロパントが、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される請求項14に記載の方法。地下層で水圧破砕流体を少なくとも1つのゲル破壊剤、好ましくは、酵素、酸化剤およびそれらの混合物から選択されるゲル破壊剤と接触させる工程h)をさらに含む請求項14または15に記載の方法。請求項1から10のいずれか一項で定義される組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含み、好ましくは、プロパントが、鉱物プロパントのような天然のプロパント、合成プロパント、シリカプロパント、セラミックプロパント、金属プロパントおよびそれらの混合物を含む群から選択されるものである、水圧破砕流体。地下層、好ましくは、油井またはガス井の水圧破砕のための、請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物の使用。請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含む水圧破砕流体を製造するための、請求項1から10のいずれか一項で定義される組成物の使用であって、好ましくは、プロパントが、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択されるものである、使用。医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途における、請求項1から10のいずれか一項に記載される組成物の使用。

说明书全文

本発明は、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法、地下層、好ましくは油井またはガス井の圧破砕方法、水圧式破砕流体および地下層の水圧破砕のための当該組成物の使用に関する。本発明は、さらに、ゲル、ならびに医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途におけるこのゲルの使用に関する。

水圧破砕は岩石層の浸透性を高めるための油およびガス生産業界の技術である。岩の小さな亀裂は、高圧下で液体を導入することにより形成される。これらの亀裂を維持するために、いわゆる「プロパント」がこれらの亀裂に充填される。典型的には、このようなプロパントは、約0.5mmの範囲の粒径を有するガラスまたはセラミックのビーズの形態である。そのサイズのために、それらは迅速に沈降する傾向がある。そのため、水圧破砕液は、典型的には、それがこれらのプロパントの沈降が観察されないレオロジーを提供するように設定される。業界標準によれば、水圧破砕液は、ゲル形成剤およびゲル架橋剤を含むゲルに基づいている。典型的には、ゲル形成剤はグアーおよび/またはセルロース誘導体に基づき、一方架橋剤は、ホウ砂またはジルコニウム化合物である。

このような水圧破砕液は多くの文献に記載されている。例えば、US5874385A号は油井またはガス井のような地下形成を破砕する際に使用する破砕流体組成物について言及する。それは、少なくとも1つの無水脂肪族アルコール、変性グアーガムのポリマーおよびコンプレクサー(complexor)としてホウ酸ナトリウム塩を含む。

GB2382363A号は、井戸中に存在する掘削流体および他のボアホール流体からセメントスラリーを分離するための間隔流体の使用について言及する。スペーサは、流体および増量剤の粒子を含む。増量剤は、5ミクロン未満の粒径を有する。増量剤は、酸化マグネシウムまたは酸化チタンであってもよい。

US1190112号は、固体分散安定化剤およびホロセルロース源からそれを製造する方法について言及する。

US7135231B1号は、複合粒子の製造方法、ならびに油およびガス井水圧破砕においてプロパントのような粒子を使用する方法について言及する。高強度の複合粒子は、ミクロ層の部分コーティングの各々が互いに交互配置されるようにされた一連の徐々に適用された樹脂ミクロ層コーティングを含む。

US2003/0207768Al号は、分散媒および両性界面活性剤、ならびに場合により増粘剤およびプロパントを含む井戸処理流体組成物であって、メタン産生を刺激するための炭層の破砕に使用するのによく適している当該組成物について言及する。組成物は、好ましくは、窒素または空気等のガスを含む発泡体である。

US2005/0211435Al号は、水性流体およびカルボキシメチルグアーおよび架橋剤の混合物を含有する高温ブロッキングゲルについて言及する。

US2009/0270282Al号は、地下炭化水素貯留層の水圧破砕が、式(R1−X)nZであって、R1はその末端炭素原子でXに結合するC10−C25の主な直鎖を含み、少なくとも1つのC1−C6側鎖を含む脂肪族基である前記式を有する界面活性剤の水溶液である水性裸孔流体を用いて実施されることを記載する。Xは帯電した頭部基であり、Zは対イオンであり、nは界面活性剤の電荷が中性であることを保証する整数である。

US2010/0300693Al号は、少なくとも1つのアニオン性界面活性剤と共に酵素界面活性剤流体を含み、それにより破砕時に総破砕流体の1から3%で注入される非ゲル水圧破砕流体酵素界面活性剤組成物を形成する、非ゲル水圧破砕流体を用いる水圧破砕法によって炭化水素が放出されるような、地下層中の油、コンデンセートおよび付随ガスの改善された総回収を記載する。

S. Kesavanらの論文(Macromolecules 1992、25、2026−2032)は、ホウ酸イオンで架橋されたグアーおよびヒドロキシプロピルグアーポリマー溶液の線形粘弾性特性について測定が行われたことを記載する。多糖鎖上のシス−ジオール部位に関連付けられたホウ酸、ホウ酸イオン、およびホウ酸イオンを含む化学平衡は架橋の数を決定する。

A. Tayalらの論文(Macromolecules 1999、32、5567−5574)は、グアー−ホウ砂ゲルの酵素分解を記載する。

R. Baratiらの論文(Journal of Applied Polymer Science 2012、126巻、2刷、587−592)は、ポリエチレンイミン−硫酸デキストラン高分子電解質錯体(PEC)が、遅延放出を得るために油井の水圧破砕に続くポリマーゲルを分解するために使用される2つの酵素を捕捉するために、および過酷な条件から酵素を保護するために使用されたことを開示する。

H.R. Jafryらの論文(Ind. Eng. Chem. Res., 2011、50(6)、3259−3264)は、破砕流体のレオロジーにナノ粒子を組み込む効果への洞察を提供する研究について言及する。気相成長炭素繊維(VGCF)は最初にシリカで被覆され、その後オクタデシルトリクロロシラン基で官能化される。次いで、これらの、被覆され、官能化された繊維は、破砕流体ゲルに添加される。ナノ粒子が多糖またはホウ酸と相互作用する場合、水圧破砕流体のレオロジーが影響を受ける。

S. Shahの論文(SPE Production & Operations 2009、24巻、3号、381−395)は、直管およびCT中でスラリーを破砕する摩擦圧力損失を予測するための相関関係について言及する。それらは1 1/2インチのCTおよび35ポンド/1000ガロンのグアーゲルで調製されたスラリーを用いる実物大のスラリー−流動試験に基づいて開発されている。広範な実験が実物大CT−流動試験設備で行われた。

T.N. Castro Dantasらの論文(Journal of Dispersion Science and Technology 2005、26巻、1号)は、多くの高分子ゲルの重大な制限により、粘弾性界面活性剤に基づく新世代の破砕ゲルが開発されたことを記載する。この著作物は一般的に使用される破砕ゲルを記載する。

M.M. Samuelらの論文(SPE Drilling & Completion 1999、14巻、4番、240−246)は、長鎖脂肪酸から誘導される第4級アンモニウム塩からなる界面活性剤に基づく、ポリマーを含まない流体ClearFRAC(商標)を記載する。塩水では、それは、高度にもつれたワーム様ミセルの形成により、流体の粘度および粘弾性を構築する。

しかし、このような水圧破砕流体は、典型的には、水圧破砕流体の調製、その貯蔵およびその後の使用の間に問題を引き起こすおそれのあるグアーおよび/またはセルロース誘導体を多量に含む。多量のグアーおよび/またはセルロース誘導体を含むそのような組成物が適切な架橋剤と接触すると、組成物は、高粘度組成物はポンプでくみ上げることが困難であるため、意図される最終用途の前に組成物の深刻な粘度上昇に悩むおそれがある。

従って、記載された前述の技術的問題に対処し、特に組成物が水圧破砕流体としての使用に適しているように高い沈降防止挙動を維持しながら、十分なレオロジーを有する組成物を提供することを可能にする組成物に対する必要性が依然として存在する。

米国特許第5874385号明細書

英国特許出願公開第2382363号明細書

米国特許第1190112号明細書

米国特許第7135231号明細書

米国特許出願公開第2003/0207768号明細書

米国特許出願公開第2005/0211435号明細書

米国特許出願公開第2009/0270282号明細書

米国特許出願公開第2010/0300693号明細書

S. Kesavanらの論文(Macromolecules 1992、25、2026−2032)

A. Tayalらの論文(Macromolecules 1999、32、5567−5574)

R. Baratiらの論文(Journal of Applied Polymer Science 2012、126巻、2刷、587−592)

H.R. Jafryらの論文(Ind. Eng. Chem. Res., 2011、50(6)、3259−3264)

S. Shahの論文(SPE Production & Operations 2009、24巻、3号、381−395)

T.N. Castro Dantasらの論文(Journal of Dispersion Science and Technology 2005、26巻、1号)

M.M. Samuelらの論文(SPE Drilling & Completion 1999、14巻、4番、240−246)

従って、水圧破砕流体用ベース組成物として好適である組成物を提供することが本発明の目的である。本発明のさらなる目的は、十分なレオロジーを有する組成物を提供することである。本発明の別の目的は、プロパントに関し十分な、即ち、高い沈降防止挙動を提供する組成物を提供することである。本発明のさらなる目的は、少量の多糖を含む組成物を提供することである。さらなる目的は、本発明の以下の説明から収集することができる。

上記および他の目的は請求項1において本明細書で定義された主題によって解決される。本発明の組成物の有利な実施形態は、対応する従属請求項に定義される。

本発明の一態様によれば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物が提供され、当該組成物は、 a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも26.0重量%の水 を含む。

本発明者らは、驚くべきことに、上記の組成物は水圧破砕流体に使用することができることを見出した。特に、本発明に従って1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物が高い沈降防止挙動との組合せで十分なレオロジーを提供することが見出された。さらに、この組成物は、同じまたはより高いゲル強度において従来技術と比較してより少ない量の多糖を用いて調製することができる。

本発明の目的について、以下の用語は以下の意味を有すると理解されるべきである。

本発明によれば、用語「炭酸カルシウム」は、炭酸カルシウムの総乾燥重量に基づいて、少なくとも80.0重量%、好ましくは少なくとも85.0重量%、より好ましくは少なくとも90.0重量%、最も好ましくは少なくとも95.0重量%、例えば、少なくとも98.0重量%の炭酸カルシウムを含む材料を指す。

本発明の意味において、用語「グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む多糖」は、グリコシド結合によって結合された複数のグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位により形成された高分子炭水化物構造を指す。これらの構造はしばしば直鎖状であるが、様々な程度の分枝を含んでもよい。

本明細書で使用され、当分野で一般に定義されるように、「d50」値はマイクロメリティクス・インスツルメント社(動作機器のソフトウェアバージョン1.04)のセディグラフ(商標) 5100を使用して行われた測定に基づいて決定され、粒子体積または質量の50%(中央点)が指定された値に等しい直径を有する粒子によって占められるサイズとして定義される。その方法および装置は当業者に知られており、一般には充填剤および顔料の粒径を決定するために使用される。測定は、0.1重量%のNa4P2O7の水溶液中で行われる。サンプルは高速攪拌機および超音速を用いて分散される。

用語「含む(comprising)」が本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、それは、主要なまたは小さい機能的重要性を有する他の不特定の要素を排除するものではない。本発明の目的の対し、用語「からなる」は、用語「含む」の好ましい実施形態であると考えられる。以下、群が少なくとも特定の数の実施形態を含むように定義されている場合、これはまた、好ましくはこれらの実施形態のみから成る群を開示することが理解するべきである。

用語「含む(including)」または「有する」が使用されるときはいつでも、これらの用語は、上記で定義した「含む」と同等であることを意味する。

単数名詞を参照するときに不定冠詞または定冠詞、例えば「a」、「an」または「the」が使用される場合は、何かが具体的に述べられていない限り、これはその名詞の複数形を含む。

本発明の別の態様によれば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法が提供され、当該方法は、少なくとも以下の工程: a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の量の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の量のグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の量の少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 任意に、少なくとも1つのゲル遅延剤を提供する工程; e) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を、工程b)の少なくとも1つ多糖、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤と接触させて組成物を形成する工程 を含む。

i)工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は粉末またはスラリーの形態で提供されることが好ましく、好ましくは、スラリーの総重量に基づいて少なくとも5.0重量%、好ましくは25.0重量%から85.0重量%、より好ましくは35.0重量%から85.0重量%、さらにより好ましくは40.0重量%から80.0重量%、最も好ましくは50.0重量%から80.0重量%の固形分を有するスラリーであり、および/またはii)工程b)の少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液または乾燥材料の形態であることが好ましく、好ましくは、懸濁液の総重量に基づいて0.01から10.0重量%、好ましくは0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の多糖濃度を有する親水コロイド懸濁液の形態であり、および/またはiii)工程c)の少なくとも1つの架橋剤は溶液または乾燥材料の形態であることが好ましく、好ましくは、溶液の総重量に基づいて0.01から60.0重量%、好ましくは1.0から50.0重量%、より好ましくは10.0から50.0重量%、最も好ましくは20.0から50.0重量%の架橋剤濃度を有する溶液の形態であり、および/またはiv)工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤は溶液または乾燥材料の形態であることが好ましく、好ましくは乾燥材料の形態である。接触工程e)は、a)工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加して粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成し、b)工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加されるように行われることがさらに好ましい。

本発明のさらなる態様では、地下層、好ましくは油井またはガス井の水圧破砕方法が提供され、当該方法は少なくとも以下の工程: a) 本明細書で定義される0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 本明細書で定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 工程b)の少なくとも1つの多糖を架橋するために適切な少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを提供する工程; e) 粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するために、工程a)の粒状材料を工程b)の多糖と混合する工程; f) 水圧破砕流体を形成するために、工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合する工程、および g) 地下層を水圧破砕するために、150から300L/秒の流量および500から1500バールの圧力率で、工程f)で形成された水圧破砕流体を地下層、好ましくは油井またはガス井に注入する工程 を含む。

プロパントは、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物等を含む群から選択されることが好ましい。方法は、地下層で水圧破砕流体を少なくとも1つのゲル破壊剤、好ましくは、酵素、酸化剤およびそれらの混合物から選択されるゲル破壊剤と接触させる工程h)をさらに含むことがさらに好ましい。

ゲル破壊剤が酸化剤である場合、ゲル破壊剤は、過ホウ酸アンモニウム、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。好ましくは、ゲル破壊剤は、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムおよびそれらの混合物から選択される。

追加的または代替的に、ゲル破壊剤が酵素である場合、ゲル破壊剤は加水分解酵素、好ましくは6から12の範囲のpHで、安定で活性なままである加水分解酵素である。好ましくは、加水分解酵素は、グリコシド加水分解酵素、ガラクトマンナン加水分解酵素およびそれらの混合物から選択される。

本発明のさらなる態様によれば、水圧破砕流体が提供され、水圧破砕流体は本明細書において定義された組成物および、少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含み、好ましくは、プロパントは、鉱物プロパントのような天然のプロパント、合成プロパント、シリカプロパント、セラミックプロパント、金属プロパントおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明のさらなる態様によれば、地下層、好ましくは、油井またはガス井の水圧破砕のための本明細書で定義される組成物の使用が提供される。本発明のさらなる態様によれば、本明細書で定義された組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含む水圧破砕流体を製造するための、組成物の使用が提供され、好ましくは、プロパントは、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。本発明のさらなる態様によれば、医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途における本明細書で定義される組成物の使用が提供される。

本発明の一実施形態によれば、a)粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムは、天然炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、変性炭酸カルシウム(MCC)およびそれらの混合物から選択され、および/またはb)粒状材料は、マイカ、タルク、ドロマイト、長石、ベントナイト、カオリナイト、マグネサイト、白雲母、ハンタイトおよびそれらの混合物から選択される無機材料をさらに含む。

本発明の別の実施形態によれば、粒状材料の少なくとも1つの炭酸カルシウムは、0.01から25.0μm、好ましくは0.01から20.0μm、より好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50を有し、および/またはb)窒素およびBET法を用いて測定された0.1から200.0m2/g、より好ましくは3.0から25.0m2/g、最も好ましくは5.0から15.0m2/g、さらにより好ましくは6.0から12.0m2/gの比表面積を有する。

本発明のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの多糖はa)グルコース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖は、α−D−グルコピラノシル単位と1,6−結合しており、またはb)ガラクトース単位およびマンノース単位を含み、好ましくは1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含み、より好ましくは1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖はα−D−ガラクトピラノシル単位と1,6−結合している。

本発明の一実施形態によれば、ガラクトース単位およびマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、6:1から1:1、好ましくは5:1から1:1、より好ましくは4:1から1:1、最も好ましくは3:1から1:1のマンノース単位対ガラクトース単位の比を有する。

本発明のさらに別の実施形態によれば、a)少なくとも1つの多糖は、セルロースおよび/もしくはセルロース誘導体および/もしくはグアーおよび/もしくはグアー誘導体であり、ならびに/またはb)少なくとも1つの多糖は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシヘキシルセルロース、グアーガム、ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアー、カルボキシメチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、トラガカントゴム、ガムシラーズ、ガティガム、キサンタンガム、スクレログルカンガム、ウェランガム、ゲランガムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの多糖は、ガラクトース単位、ならびにアラビノース単位、ラムノース単位、グルクロン酸単位およびそれらの混合物から選択されるさらなる単位を含み、好ましくは少なくとも1つの多糖は、ガラクトース単位、アラビノース単位、ラムノース単位およびグルクロン酸単位を含む。

本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つの架橋剤は、四ホウ酸ナトリウム、ジルコニウム化合物およびそれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは、少なくとも1つの架橋剤は、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、乳酸ジルコニウム、グリコール酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウムトリエタノールアミン(zirconium lactate triethanolamine)、ピロアンチモン酸カリウム、酒石酸アンチモンカリウム、縮合酒石酸アンチモンカリウム(fused potassium antimony tartrate)、シュウ酸アンチモン、酒石酸アンチモン、およびフッ化アンモニウムアンチモン(antimony ammonium fluoride)ならびにそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明のさらに他の実施形態によれば、組成物は、少なくとも1つのゲル遅延剤、好ましくは、モノ−、ジ−、トリ−またはポリアルコール、アルコールアミン、酸、およびそれらの混合物から選択されるゲル遅延剤をさらに含む。

本発明の一実施形態によれば、組成物は、5から12の範囲、好ましくは6から11の範囲のpHを有する。

上記したように、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本発明の組成物は、ポイントa)からd)に記載されたように、粒状材料、少なくとも1つの多糖、少なくとも1つの架橋剤および水を含む。以下では、本発明のさらなる詳細および特に本発明の組成物の上記の点について言及する。

従来技術の組成物C1からC6および本発明の組成物I1からI19について決定されたゲル強度を概説する。

本発明のポイントa)によると、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本組成物は、組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を含有する。

従って、組成物が少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を含有することは本発明の1つの要件である。

本発明の意味における少なくとも1つの炭酸カルシウムは、重質(または天然)炭酸カルシウム(GCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、変性炭酸カルシウム(MCC)およびそれらの混合物の中から選択される材料を指す。

GCCは、石灰石またはチョークのような堆積岩から、または変成大理石の岩から採掘され、粉砕、スクリーニングならびに/または湿式および/もしくは乾燥形態での細分化のような処理、例えば、サイクロンまたは分級機によって加工された、炭酸カルシウムの天然に存在する形態であると理解される。本発明の一実施形態では、GCCは、大理石、チョーク、石灰石およびそれらの混合物を含む群から選択される。

対照的に、PCCタイプの炭酸カルシウムは、水中で細かく分割された酸化カルシウム粒子に由来する場合、当該技術分野において一般に石灰または石灰乳のスラリーと呼ばれる水酸化カルシウムのスラリーの炭酸化により、またはイオン性塩溶液の沈殿により得られた合成炭酸カルシウム生成物を含む。PCCは、菱面体晶および/または偏三面体および/またはアラゴナイトであってもよく、好ましい合成炭酸カルシウムまたは沈降炭酸カルシウムは、アラゴナイト、バテライトまたはカルサイト鉱物結晶形またはそれらの混合物を含む。

本発明の意味でのMCCは、内部構造の変性または表面−反応生成物を有する天然重質または沈降炭酸カルシウムを特徴とすることができる。本発明の一実施形態によれば、変性炭酸カルシウムは表面反応炭酸カルシウムである。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、大理石、チョーク、石灰石およびそれらの混合物から選択される。

表現「少なくとも1つの炭酸カルシウム」は、1種以上の炭酸カルシウムが本発明の組成物中に存在してもよいことを意味する。

従って、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、2種以上の炭酸カルシウムの混合物であってもよいことが理解される。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウムが2つ以上の炭酸カルシウムの混合物である場合には、1つの充填剤材料は大理石とすることができ、一方第2またはさらなる炭酸カルシウムがチョーク、石灰石、アラゴナイト、バテライトまたはカルサイトの結晶形のPCC、MCCおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、1種の炭酸カルシウムである。好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウムは大理石または石灰石である。

少なくとも1つの炭酸カルシウムが0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有することが本発明の1つの要件である。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、0.01から25.0μm、好ましくは0.1から20.0μm、より好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50を有する。

さらに、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、≦150.0μmのトップカット(d98)を有することができる。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、≦50.0μm、好ましくは≦20.0μm、最も好ましくは≦7.5μmのトップカット(d98)を有する。

本明細書で使用され、当分野で一般に定義されるように、「d50」値はマイクロメリティクス・インスツルメント社(動作機器のソフトウェアバージョン1.04)のセディグラフ(商標) 5100を使用して行われた測定に基づいて決定され、粒子体積または質量の50%(中央点)が指定された値に等しい直径を有する粒子によって占められるサイズとして定義される。その方法および装置は当業者に知られており、一般には充填剤および顔料の粒径を決定するために使用される。測定は、0.1重量%のNa4P2O7の水溶液中で行われる。サンプルは高速攪拌機および超音速を用いて分散される。

追加的または代替的に、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、ISO 9277に従ってBET窒素法により測定された0.1m2/gから200.0m2/gの範囲のBET比表面積(BET)を有する。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、ISO 9277に従ってBET窒素法により測定した窒素およびBET法を用いて測定された、3.0m2/gから25.0m2/g、より好ましくは5.0から15.0m2/g、最も好ましくは6.0から12.0m2/gの範囲のBET比表面積(BET)を有する。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、好ましくは、0.01から50.0μm、好ましくは0.01μmから25.0μm、より好ましくは0.1μmから20.0μm、さらにより好ましくは0.1μmから10.0μm、最も好ましくは0.2μmから5.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する大理石または石灰石である。この場合、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、好ましくは、ISO 9277に従ってBET窒素法により測定した窒素およびBET法を用いて測定された、0.1m2/gから200.0m2/g、好ましくは3.0m2/gから25.0m2/g、より好ましくは5.0m2/gから15.0m2/g、最も好ましくは6.0m2/gから12.0m2/gの範囲の比表面積(BET)を示す。

少なくとも1つの炭酸カルシウムは、乾燥粉砕物、湿式粉砕して乾燥された材料、またはそれらの材料の混合物であることが好ましい。一般に、粉砕工程は、例えば、改良が主に二次体との衝撃から生じるような条件下で任意の従来の粉砕装置を用いて行うことができ、即ち、ボールミル、ロッドミル、振動ミル、ロールクラッシャー、遠心衝撃ミル、垂直ビーズミル、アトリションミル、ピンミル、ハンマーミル、粉砕機、シュレッダー、デクランパー(de−clumper)、ナイフカッター、または当業者に公知の他のこのような機器の1つ以上が挙げられる。

少なくとも1つの炭酸カルシウムが湿式粉砕炭酸カルシウムである場合、粉砕工程は自生粉砕が起こるような条件下で、および/または水平ボールミル粉砕および/または当業者に公知の他のそのような方法によって行ってもよい。このようにして得られた湿式処理重質炭酸カルシウムは、よく知られている方法、例えば、凝集、濾過または乾燥前の強制蒸発によって洗浄し、脱水してもよい。乾燥後の工程は、噴霧乾燥のような単一の工程で、または少なくとも2つの工程、例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウムの総乾燥重量に基づいて、約0.5重量%以下のレベルに付随水分量を減少させるために、炭酸カルシウムに第1の加熱工程を適用することによって実施することができる。充填剤の残留総含水率は、195℃のオーブンで水分を脱着し、それを10分間100ml/分で乾燥N2を用いてKFクーロメーター(メトラーオーブン DO 0337と組み合わせたメトラートレド電量KF滴定機C30)に連続的に通すカールフィッシャー電量滴定法により測定することができる。残留総含水率は、較正曲線を用いて決定することができ、また、サンプルなしの10分間のガス流のブラインドを考慮することができる。残留総含水率は、少なくとも1つの炭酸カルシウムに第2の加熱工程を適用することによってさらに減少させることができる。乾燥が複数の乾燥工程によって実施される場合、第1の工程は、空気の熱い流れで加熱することにより実施することができ、一方第2およびさらなる乾燥工程は、好ましくは、対応する容器の雰囲気が表面処理剤を含む間接加熱によって行われる。少なくとも1つの炭酸カルシウムは、不純物を除去するために選鉱工程(例えば、浮遊選鉱、漂白または磁気分離工程)に供されることも一般的である。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、乾燥重質炭酸カルシウムを含む。本発明の別の実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウムは、水平ボールミルで湿式粉砕され、続いて周知の噴霧乾燥の方法を使用して乾燥された材料である。

例えば、湿式粉砕され、噴霧乾燥された大理石が少なくとも1つの炭酸カルシウムとして使用される場合、少なくとも1つの炭酸カルシウムの残留総含水率は、少なくとも1つの炭酸カルシウムの総乾燥重量に基づいて好ましくは0.01から0.1重量%、より好ましくは0.02から0.08重量%、最も好ましくは0.04から0.07重量%である。PCCが少なくとも1つの炭酸カルシウムとして使用される場合、炭酸カルシウムの残留総含水率は、少なくとも1つの炭酸カルシウムの総乾燥重量に基づいて好ましくは0.01から0.2重量%、より好ましくは0.05から0.17重量%、最も好ましくは0.05から0.10重量%である。

用語「粒状材料」は、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含み、好ましくはこれからなる材料を指すことが理解される。従って、用語「粒状材料」は、少なくとも1つの炭酸カルシウムとは異なる少なくとも1つの材料をさらに含む材料を指すことができる。

本発明の一実施形態では、粒状材料は、少なくとも1つの炭酸カルシウムからなる。

あるいは、粒状材料はさらに無機材料を含むことができる。例えば、粒状材料は、さらに、マイカ、タルク、ドロマイト、長石、ベントナイト、カオリナイト、マグネサイト、白雲母、ハンタイトおよびそれらの混合物から選択される無機材料を含む。好ましくは、粒状材料は、さらに、マイカ、タルク、ドロマイトおよびベントナイトから選択される無機材料を含む。

従って、粒状材料が、さらに、マイカ、タルク、ドロマイトおよびベントナイトから選択される無機材料を含む場合、粒状材料は、少なくとも1つの炭酸カルシウムおよびマイカ、または炭酸カルシウムおよびタルク、または炭酸カルシウムおよびドロマイト、または炭酸カルシウムおよびベントナイトからなる。例えば、粒状材料は、さらに、タルク、ドロマイトおよびベントナイトから選択される無機材料を含む。粒状材料がさらにタルク、ドロマイトおよびベントナイトから選択される無機材料を含む場合、粒状材料は、少なくとも1つの炭酸カルシウムおよびタルク、または炭酸カルシウムおよびドロマイト、または炭酸カルシウムおよびベントナイトからなる。

好ましくは、粒状材料中の少なくとも1つの炭酸カルシウムの量は、粒状材料の総乾燥重量に基づいて少なくとも10.0重量%、例えば、少なくとも20.0重量%、好ましくは30.0から100.0重量%、より好ましくは40.0から98.0重量%である。

本発明の一実施形態では、粒状材料および少なくとも1つの炭酸カルシウムの重量メジアン粒径d50値は同じである。従って、粒状材料は0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有することが理解される。例えば、粒状材料は、0.01から25.0μm、好ましくは0.1から20.0μm、より好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50を有する。

従って、粒状材料が、さらにマイカ、タルク、ドロマイト、長石、ベントナイト、カオリナイト、マグネサイト、白雲母、ハンタイトおよびそれらの混合物から選択される無機材料を含む場合、好ましい無機材料は、0.01から50.0μm、好ましくは0.01から25.0μm、より好ましくは0.1から20.0μm、さらにより好ましくは0.1から10.0μm、最も好ましくは0.2から5.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する。

本発明に従って、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.1から60.0重量%の量の粒状材料を含む。例えば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて、1.0から50.0重量%、好ましくは5.0から40.0重量%、最も好ましくは5.0から30.0重量%の量の粒状材料を含む。

本発明の一実施形態では、本発明の組成物は分散剤を含むことができる。従って、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は分散された粒状材料であってもよいことが理解される。そのような粒状材料を分散させるために適した分散剤は当業者に周知である。例えば、分散剤は、4000から10000g/モル、好ましくは4000から8000g/モル、最も好ましくは約6000g/モルの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウムのようなポリアクリル酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムおよびそれらの混合物から選択することができる。本発明の一実施形態では、分散剤は、ポリアクリル酸ナトリウムとリン酸水素ナトリウムの混合物である。

本組成物が分散剤を含む場合、分散剤は、好ましくは、粒状材料の総乾燥重量に基づいて、0.05から2.0重量%、より好ましくは0.1から1.5重量%、最も好ましくは0.3から1.0%の総量存在する。

あるいは、本発明の組成物は分散剤を含まない。従って、粒状材料は、分散していない粒状材料であることが理解される。

組成物が、組成物の総重量に基づいて、0.01から10.0重量%のグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を含有することが、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本発明の組成物のさらなる要件である。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む「少なくとも1つ」の多糖という表現は、1種以上の多糖が本発明の組成物中に存在することができることを意味することが理解される。

従って、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む多糖は、1種の多糖であってもよいことに留意すべきである。あるいは、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、2種以上の多糖の混合物であることができる。例えば、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、2または3種の多糖、例えば、2種の多糖の混合物であってもよい。

本発明の一実施形態では、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、1種の多糖である。

本発明によれば、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、複数の、グルコースおよび/またはガラクトースおよび/またはマンノースの繰り返し単糖単位(少なくとも10)から構成される。

少なくとも1つの多糖内のすべての単糖単位が同じ種類である場合、多糖はホモ多糖またはホモグリカンと命名されている。少なくとも1つの多糖が複数の種類の単糖から構成されている場合には、多糖はヘテロ多糖またはヘテログリカンと命名されている。

従って、少なくとも1つの多糖は、ホモ多糖またはヘテロ多糖であることが理解される。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖はホモ多糖である。好ましくは、ホモ多糖は、複数のグルコースの繰り返し単糖単位から構成される。より好ましくは、グルコースの繰り返し単糖単位は、α−D−グルコピラノシル単位および/またはβ−D−グルコピラノシル単位である。例えば、ホモ多糖はα−D−グルコピラノシル単位またはβ−D−グルコピラノシル単位の繰り返し単位から構成される。本発明の一実施形態では、ホモ多糖は、1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖である。

追加的または代替的に、ホモ多糖は、1,4−結合したβ−D−グルコピラノシル単位の直鎖に1,6−結合されたα−D−グルコピラノシル単位を含む。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖は、複数のガラクトースの繰り返し単糖単位から構成されるホモ多糖である。好ましくは、ガラクトースの繰り返し単糖単位はα−D−ガラクトピラノシル単位および/またはβ−D−ガラクトピラノシル単位である。本発明の一実施形態では、ホモ多糖は、β−D−ガラクトピラノースまたはα−D−ガラクトピラノースの繰り返し単位から構成される。例えば、ホモ多糖は、1,4−結合したβ−D−ガラクトピラノシル単位の直鎖である。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖は、複数のマンノースの繰り返し単糖単位から構成されるホモ多糖である。好ましくは、マンノースの繰り返し単糖単位はα−D−マンノピラノシル単位および/またはβ−D−マンノピラノシル単位である。本発明の一実施形態では、ホモ多糖は、β−D−マンノピラノースまたはα−D−マンノピラノースの繰り返し単位から構成される。例えば、ホモ多糖は、1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖である。

本発明の別の実施形態では、少なくとも一つの多糖は、マンノース単位およびガラクトース単位を含むヘテロ多糖である。好ましくは、ヘテロ多糖は、α−D−ガラクトピラノース、β−D−ガラクトピラノース、およびそれらの混合物から選択されたガラクトース単位、ならびにα−D−マンノピラノース、β−D−マンノピラノース、およびそれらの混合物から選択されたおよびマンノース単位を含む。

例えば、ヘテロ多糖は、β−D−マンノピラノシル単位およびα−D−ガラクトピラノシル単位を含む。本発明の一実施形態では、ヘテロ多糖はα−D−ガラクトピラノシル単位が1,6−結合した、1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含む。好ましくは、ヘテロ多糖は単一のα−D−ガラクトピラノシル単位が1,6−結合した、1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含む。

例えば、ヘテロ多糖は、平均で2番目のマンノース単位ごとに1,6−結合したα−D−ガラクトピラノシル単位を有する1,4−結合したβ−D−マンノピラノシル単位の直鎖を含む。

少なくとも1つの多糖がマンノース単位およびガラクトース単位を含むヘテロ多糖を含む場合、少なくとも1つの多糖は、6:1から1:1、好ましくは5:1から1:1、より好ましくは4:1から1:1、最も好ましくは3:1から1:1のマンノース単位対ガラクトース単位の比、例えば、2:1のマンノース単位対ガラクトース単位の比を有する。

追加的または代替的に、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の誘導体を本発明の方法で利用することができる。このような誘導体は、例えば、酵素、酸、酸化媒体、温度、放射線等の使用によって多糖を修飾することによって得ることができる。そのような誘導体を調製するための方法は当業者に知られている。例えば、修飾は、ヒドロキシプロピル誘導体またはヒドロキシエチル誘導体をもたらすプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドによる多糖のエーテル化によって得ることができる。

本発明の一実施形態では、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の誘導体は、少なくとも1つの多糖のアニオン性誘導体である。例えば、少なくとも1つの多糖のアニオン性誘導体は、少なくとも1つの多糖のカルボキシメチル誘導体および/またはカルボキシメチルヒドロキシプロピル誘導体および/またはカルボキシメチルヒドロキシエチル誘導体である。

本発明の別の実施形態では、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の誘導体は、少なくとも1つの多糖のカチオン性誘導体である。例えば、少なくとも1つの多糖のカチオン性誘導体は、多糖を第4級アンモニウム塩の誘導体と反応させることにより得られる。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖のそのようなアニオン性および/またはカチオン性誘導体を調製するための方法は当業者に知られている。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖のカチオン性誘導体および/またはアニオン性誘導体は、好ましくは、少なくとも0.01、より好ましくは少なくとも0.05、および1.0と高くてもよいヒドロキシル基の置換度を有する。ヒドロキシル基の置換の適切な程度は、0.1から0.5とすることができる。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の分子量は、好ましくは1000から1000000Daの範囲であり、一般には約220000Daである。グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の分子量は、過酸化水素(H2O2)で処理することにより調整することができる。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖は、セルロースおよび/またはセルロース誘導体および/またはグアーおよび/またはグアー誘導体である。例えば、少なくとも1つの多糖は、セルロースまたはセルロース誘導体またはグアーまたはグアー誘導体である。好ましくは、少なくとも1つの多糖はセルロースまたはグアー、例えば、グアーである。

本発明の別の実施形態では、少なくとも1つの多糖はセルロース誘導体またはグアー誘導体、例えば、グアー誘導体である。例えば、少なくとも1つの多糖は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシヘキシルセルロースおよびそれらの混合物から選択されるセルロース誘導体である。あるいは、少なくとも1つの多糖は、グアーガム、ヒドロキシエチルグアー、ヒドロキシプロピルグアー、カルボキシメチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアー、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアーおよびそれらの混合物から選択されるグアー誘導体である。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖は、トラガカントゴム、ガムシラーズ、ガティガム、キサンタンガム、スクレログルカンガム、ウェランガム、ゲランガムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

従って、少なくとも1つの多糖は、さらに、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位とは異なる単糖単位を含むことができる。少なくとも1つの多糖が、さらに、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位とは異なる単糖単位を含む場合、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位の量は、少なくとも1つの多糖の総重量に基づいて≧50.0重量%、好ましくは≧60.0重量%、より好ましくは≧70.0重量%、最も好ましくは≧80.0重量%である。

少なくとも1つの多糖が、さらに、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位とは異なる単糖単位を含む場合、少なくとも1つの多糖は、好ましくは、ガラクトース単位、ならびにアラビノース単位、ラムノース単位、グルクロン酸単位およびそれらの混合物から選択されるさらなる単位を含む。例えば、少なくとも1つの多糖は、ガラクトース単位、アラビノース単位、ラムノース単位およびグルクロン酸単位を含む。

本発明に従って、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.01から10.0重量%の量で、少なくとも1つの多糖を含む。例えば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて0.05から9.0重量%、好ましくは0.1から7.5重量%、最も好ましくは0.15から5.0重量%の量で、少なくとも1つの多糖を含む。

1.0μNから10.0のゲル強度を有する本発明の組成物は、対応する架橋された多糖の形でグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を含有することが理解される。架橋された多糖は、好ましくは、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤と接触させることによって得られる。

従って、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本組成物が、組成物の総重量に基づいて、0.01から4.0重量%の、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を含むことが、本発明の1つのさらなる要件である。

少なくとも1つの多糖を架橋するために適した「少なくとも1つ」の架橋剤という表現は、1種以上の架橋剤が本発明の組成物中に存在することができることを意味することが理解される。

従って、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、1種の架橋剤であることができることに留意すべきである。あるいは、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、2種以上の架橋剤の混合物であることができる。例えば、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、2または3種の架橋剤、例えば、2種の架橋剤の混合物であることができる。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、1種の架橋剤である。

少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した任意の架橋剤であることができることが理解される。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、四ホウ酸ナトリウム、ジルコニウム化合物およびそれらの混合物を含む群から選択された少なくとも1つの架橋剤である。例えば、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、ジルコニウム化合物から選ばれる少なくとも1つの架橋剤である。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤は、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、乳酸ジルコニウム、グリコール酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウムトリエタノールアミン、ピロアンチモン酸カリウム、酒石酸アンチモンカリウム、酒石酸融合アンチモンカリウム、シュウ酸アンチモン、酒石酸アンチモン、フッ化アンモニウムアンチモンおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明に従って、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.01から4.0重量%の量で、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を含む。例えば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は、組成物の総重量に基づいて、0.01から3.5重量%、好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の量で、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を含む。

本発明の別の要件によれば、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて少なくとも26.0重量%の水を含む。例えば、本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、26.0から98.98重量%の水を含む。

組成物の総重量に基づいて、100.0重量%までの残りの部分は、組成物中に存在する水を指すことが理解される。

例えば、本発明の組成物は、 a) 組成物の総重量に基づいて1.0から50.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.05から9.0重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から3.5重量%の、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも37.5重量%、好ましくは37.5から98.94重量%の水 を含み、好ましくはこれらからなる。

本発明の一実施形態では、本発明の組成物は、 a) 組成物の総重量に基づいて5.0から40.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.1から7.5重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.05から3.0重量%の、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも49.5重量%、好ましくは49.5から94.85重量%の水 を含み、好ましくはこれらからなる。

本発明の一実施形態では、本発明の組成物は、 a) 組成物の総重量に基づいて5.0から30.0重量%の、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料; b) 組成物の総重量に基づいて0.5から5.0重量%の、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖; c) 組成物の総重量に基づいて0.1から2.5重量%の、少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤、および d) 組成物の総重量に基づいて少なくとも62.5重量%、好ましくは62.5から94.4重量%の水 を含み、好ましくはこれらからなる。

水は工業用水、処理水、水道水および/または脱イオン水、好ましくは水道水または脱イオン水であることが理解される。例えば、水は水道水である。

本発明の一実施形態では、水は他の溶媒、好ましくは有機溶媒、例えば、エタノールのようなアルコール、または石油蒸留物を含むことができる。

例えば、水は、水の総重量に基づいて≦30.0重量%、好ましくは≦20.0重量%、最も好ましくは≦10.0重量%、例えば、1.0から10.0重量%の量で、有機溶媒のような他の溶媒を含む。

本発明の組成物のpHは、広い範囲内で変えることができ、特定の必要性に適合させることができることが理解される。例えば、本発明の組成物のpHは、本発明の組成物で処理されるべき土壌のpHに適合させることができる。

本発明の一実施形態では、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物は6から12の範囲内、好ましくは7から11の範囲内のpHを有する。

さらに、本発明の組成物は少なくとも1つのゲル遅延剤を含むことができる。ゲル遅延剤は、本発明の組成物中でゲルの形成を遅延させるために適している任意の薬剤であり得ることが理解される。例えば、少なくとも1つのゲル遅延剤は、モノ−、ジ−、トリ−またはポリアルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、グリコール、グリセロールまたはスクロース、アルコールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミン、酸、例えば、クエン酸、ギ酸およびそれらの混合物から選択することができる。

本発明の組成物が少なくとも1つのゲルの遅延剤をさらに含む場合、組成物は、組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%、好ましくは0.5から8.0重量%、最も好ましくは1.0から6.0重量%の量の、少なくとも1つのゲル遅延剤を含む。

組成物は、殺生物剤、ブレーカー、腐食防止剤、摩擦低減剤、塩化カリウム、脱酸素剤、pH調整剤、スケール防止剤、界面活性剤およびそれらの混合物のようなさらなる添加剤を任意に含む。これらのさらなる添加剤は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、0.01から2.0重量%の総量で組成物中に典型的に存在する。

また、本発明の組成物は特定の特性を有することが理解される。

特に、組成物が1.0μNから10.0Nのゲル強度を有することが本発明の1つの要件である。例えば、組成物は、10.0μNから5.0N、好ましくは100.0μNから1.0N、最も好ましくは0.01Nから0.5Nのゲル強度を特徴とする。

ゲル強度に関しては、組成物は、好ましくは、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を除いて同一の組成よりも高いゲル強度を特徴とすることに留意すべきである。即ち、組成物が0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を含む場合、本発明の組成物は、好ましくは、より高いゲル強度を特徴とする。

追加的にまたは代替的に、本発明の組成物は、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を除いて同じ組成物と比較して、同じまたはより高いゲル強度においてより少ない量の多糖を含むことに留意すべきである。即ち、本発明の組成物が0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を含む場合、好ましくはより少ない量の多糖を含むが、同じまたはより高いゲル強度を特徴とする。

本発明の一実施形態では、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本発明の組成物が以下に記載された方法によって得られている。

本発明の別の態様によれば、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物を調製する方法が提供され、当該方法は、少なくとも以下の工程: a) 組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の量の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の量のグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の量の少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 任意に、少なくとも1つのゲル遅延剤を提供する工程; e) 工程a)の少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を工程b)の少なくとも1つ多糖、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤と接触させて組成物を形成する工程 を含む。

この方法によって調製された1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物、工程a)で提供される粒状材料は、工程b)で提供される少なくとも1つの多糖、工程c)で提供される少なくとも1つの架橋剤および工程d)で任意に提供される少なくとも1つのゲル遅延剤に関して、組成物、粒状材料、少なくとも1つの多糖、少なくとも1つの架橋剤および任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を定義する場合上記で述べた定義が参照される。

少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料が、組成物の総重量に基づいて1.0から60.0重量%の量で提供されることが本発明の1つの要件である。例えば、粒状材料は、組成物の総重量に基づいて、1.0から50.0重量%、好ましくは5.0から40.0重量%、最も好ましくは5.0から30.0重量%の量で提供される。

少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は、粉末またはスラリーの形態で提供されることが理解される。好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料はスラリーの形態で提供される。

本発明の意味における用語「スラリー」は不溶性の固形物および水ならびにさらなる添加剤を任意に含み、通常、多量の固形分を含み、そのためより粘性であり、一般にそこからスラリーが形成される液体よりも高密度である。

粒状材料がスラリーの形態で提供される場合、スラリーは、スラリーの総重量に基づいて少なくとも5.0重量%の固形分を有する。例えば、スラリーは、スラリーの総重量に基づいて25.0重量%から85.0重量%、より好ましくは35.0重量%から85.0重量%、さらにより好ましくは40.0重量%から80.0重量%、最も好ましくは50.0重量%から80.0重量%の固形分を有する。

スラリーは水性スラリーであることが好ましい。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖が、組成物の総重量に基づいて、0.01から10.0重量%の量で提供されることは本発明のさらなる要件である。例えば、少なくとも1つの多糖は、組成物の総重量に基づいて0.05から9.0重量%、好ましくは0.1から7.5重量%、最も好ましくは0.5から5.0重量%の量で提供される。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、親水コロイド懸濁液または乾燥材料の形態で提供されることが理解される。好ましくは、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、親水コロイド懸濁液の形態で提供される。グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の親水コロイド懸濁液の使用は、それがより速く、より完全な溶解、および本発明の組成物中で少なくとも1つの多糖のより均質な分布を提供するために、有利である。

本発明の意味における用語「乾燥材料」は粉末の形態である材料を指し、即ち、材料は、材料の総重量に基づいて≦0.5重量%、好ましくは≦0.2重量%、最も好ましくは≦0.05重量%の水分含量を有する。

本発明の意味における用語「親水コロイド懸濁液」は、溶媒および少なくとも1つの多糖を含む系であって、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖の粒子が、溶媒に溶解されている系を意味する。本発明の意味において用語「溶解された」は、少なくとも1つの多糖の別々の固体粒子が、実用上、溶媒中に観察されない系を指す。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖が親水コロイド懸濁液の形態で提供される場合、親水コロイド懸濁液は、好ましくは、懸濁液の総重量に基づいて、0.01から4.0重量%の多糖濃度を有する。例えば、親水コロイド懸濁液は、懸濁液の総重量に基づいて、0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の多糖濃度を有する。

追加的または代替的に、組成物の総重量に基づいて0.01から4.0重量%、好ましくは0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の量で本発明の組成物中に提供される少なくとも1つの架橋剤は、溶液または乾燥材料の形態である。好ましくは、少なくとも1つの架橋剤は溶液の形態で提供される。少なくとも1つの架橋剤の溶液を使用することは、それが本組成物中により均質な分布および地下層の水圧破砕方法を制御する可能性を提供するため、有利であることが理解される。

本発明の意味における用語「溶液」は、溶媒および少なくとも1つの架橋剤を含む系であって、少なくとも1つの架橋剤の粒子が溶媒に溶解されている系を指す。本発明の意味において、用語「溶解された」は、別々の固体粒子が溶媒中で観察されない系を指す。

少なくとも1つの架橋剤が溶液の形態で提供される場合、溶液は、溶液の総重量に基づいて0.01から60.0重量%の架橋剤濃度を有する。例えば、架橋剤溶液は、溶液の総重量に基づいて1.0から50.0重量%、より好ましくは10.0から50.0重量%、最も好ましくは20.0から50.0重量%の架橋剤濃度を有する。

架橋剤溶液は水性架橋剤溶液であることが好ましい。

本発明の組成物が少なくとも1つのゲル遅延剤を含む場合、少なくとも1つのゲル遅延剤は、好ましくは、組成物の総重量に基づいて0.01から10.0重量%、好ましくは0.5から8.0重量%、最も好ましくは1.0から6.0重量%の量提供される。

少なくとも1つのゲル遅延剤は溶液または乾燥材料の形態で提供されることが理解される。本発明の一実施形態では、少なくとも1つのゲル遅延剤は溶液の形態で提供される。少なくとも1つのゲル遅延剤の溶液の使用は、それがより速く、より完全な溶解、および本発明の組成物中で少なくとも1つのゲル遅延剤のより均質な分布を提供するために、有利であることが理解される。

本発明の一実施形態では、本組成物の必須成分の少なくとも1つ、即ち、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖ならびに少なくとも1つの架橋剤は、水と組み合わせて提供される。即ち、粒状材料はスラリーの形態で提供され、および/または少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供され、および/または少なくとも一つの架橋剤は溶液の形態で提供される。

本発明の一実施形態では、粒状材料はスラリーの形態で提供され、および少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供され、および/または少なくとも一つの架橋剤は溶液の形態で提供される。例えば、粒状材料はスラリーの形態で提供され、および少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供され、および少なくとも一つの架橋剤は溶液の形態で提供される。

あるいは、粒状材料はスラリーの形態で提供され、または少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供され、および/または少なくとも一つの架橋剤は溶液の形態で提供される。例えば、粒状材料は粉末の形態で提供され、少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供され、および少なくとも一つの架橋剤は溶液の形態で提供される。

従って、本発明の組成物中に存在する水は、好ましくは、スラリーの形態で提供される粒状材料、および/または親水コロイド懸濁液の形態で提供される少なくとも1つの多糖、および/または溶液の形態で提供される少なくとも1つの架橋剤に由来することが理解される。

工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程c)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤と接触させて本発明の組成物を形成する工程は、好ましくは、混合条件の下で行われる。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

本発明の一実施形態では、接触工程e)は、工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加して粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するように行われる。

工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加する工程は、好ましくは、1以上の工程で行われる。これは、好ましくは、混合条件の下で行われることが理解される。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

例えば、工程a)の粒状材料を一度に工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。本発明の一実施形態では、工程a)の粒状材料は、複数のポーションにおいて工程b)の少なくとも1の多糖に添加され、粒状材料は好ましくはほぼ等しいポーションで添加される。あるいは、工程a)の粒状材料を等しくないポーション、即ち、より大きいおよびより小さいポーションで工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することもできる。

本発明の一実施形態では、工程a)の粒状材料は広い温度範囲で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。即ち、工程a)の粒状材料は≦100℃の温度で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。例えば、工程a)の粒状材料は5から100℃、好ましくは5から80℃、より好ましくは10から60℃、最も好ましくは15から40℃の温度、例えば、ほぼ室温で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。工程a)の粒状材料がスラリーとして提供され、および/または工程b)の少なくとも1つの多糖が親水コロイド懸濁液として提供される場合、≦100℃の温度が好ましく調整される。

さらに、接触工程e)は、好ましくは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤が粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加されるように行われる。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加する工程は、好ましくは1以上の工程で行われる。これは、好ましくは、混合条件の下で行われることが理解される。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を一度に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加することができる。本発明の一実施形態では、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤は、複数のポーションにおいて粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加され、少なくとも1つの架橋剤および任意の少なくとも1つのゲル遅延剤は好ましくはほぼ等しいポーションで添加される。あるいは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を等しくないポーション、即ち、より大きいおよびより小さいポーションで粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加することもできる。

少なくとも1つのゲル遅延剤が本発明の方法に提供される場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤中は別々にまたは一緒に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加することができる。

本発明の一実施形態では、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤は一緒に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加される。この場合には、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤は、好ましくは溶液の形態で提供される。例えば、粉末の形態で提供される工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤が、溶液の形態で提供される工程c)の少なくとも1つの架橋剤に添加される。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤が別々に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加される場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤の前および/または後に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加することができる。例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は、工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤の前に粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加される。この場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は好ましくは溶液の形態で提供され、工程d)の少なくとも1つのゲル遅延剤は好ましくは粉末の形態で提供される。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に添加するために調整される温度は、工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加するために調整される温度と同様であることが理解される。従って、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤は、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に≦100℃の温度で添加することができる。例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤は、粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物に、5から100℃、好ましくは5から80℃、より好ましくは10から60℃、最も好ましくは15から40℃の温度、例えば、ほぼ室温で添加することができる。

1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本発明の組成物は、好ましくは、地下層の水圧破砕方法に使用される。従って、本発明のさらなる態様によれば、地下層の水圧破砕方法が提供され、当該方法は少なくとも以下の工程: a) 本明細書で定義される0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を提供する工程; b) 本明細書で定義されるグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖を提供する工程; c) 本明細書で定義される工程b)の少なくとも1つの多糖を架橋するために適した少なくとも1つの架橋剤を提供する工程; d) 少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを提供する工程; e) 粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するために、工程a)の粒状材料を工程b)の多糖と混合する工程; f) 水圧破砕流体を形成するために、工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合する工程、および g) 地下層を水圧破砕するために、150から300L/秒の流量および500から1500バールの圧力率で、工程f)で形成された水圧破砕流体を地下層に注入する工程 を含む。

工程a)で提供される粒状材料、工程b)で提供される少なくとも1つの多糖および工程c)の少なくとも1つの架橋剤に関して、本発明の組成物およびその単一成分を定義する際に上記で述べた定義が参照される。

表現「地下層の水圧破砕」は、井戸の生産を増加させるため、または非生産井戸の生産性を回復するために使用される方法を指し、当業者に周知されている。この方法は、典型的には、高圧下での、裸孔および隣接する地下層への水圧破砕流体の注入またはポンピングを含み、これにより処理されるべき隣接する地下層内での圧力上昇がもたらされる。増加した圧力によって地下層の破砕が引き起こされ、裸孔への原油またはガスのアクセスがもたらされる。このため、水圧破砕流体は、好ましくは、裸孔への破砕を通じて原油またはガスの流れを増加させるためのプロパントを含む。

従って、少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントが工程d)において提供される。本発明の一実施形態では、プロパントは、少なくとも3.0のモース硬度を有する。例えば、プロパントは2.5から9.0、または3.0から8.0のモース硬度を有する。

本発明の意味における用語「プロパント」は、地下層の水圧破砕中に一般に遭遇する条件で安定である任意の粒状の固体材料を指す。特に、プロパントは、剛性で、地下層中に一般に存在する原油、ガス、水および流体ならびに/または地下層の水圧破砕のために一般に導入される組成物に対し不活性である材料を指す。

従って、プロパントは、典型的には地下層の水圧破砕するために使用される任意のプロパントから選択することができることが理解される。例えば、プロパントは、鉱物プロパントのような天然プロパント、合成プロパント、シリカプロパント、セラミックプロパント、金属プロパントおよびそれらの混合物を含む群から選択される材料から選択される。

本発明の一実施形態では、プロパントは、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、炭化ケイ素、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明の一実施形態では、プロパントは、1.0から5000.0μm、好ましくは2.0から2500.0μm、より好ましくは3.0から1000.0μm、最も好ましくは4.0から500.0μmの重量メジアン粒径d50を有する。

工程e)における粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物の形成は、好ましくは、混合条件下で行われる。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は、工程e)で得られた混合物または水圧破砕流体の総重量に基づいて、1.0から60.0重量%の量で提供されることが好ましい。例えば、粒状材料は、工程e)で得られた混合物または水圧破砕流体の総重量に基づいて、1.0から50.0重量%、好ましくは5.0から40.0重量%、最も好ましくは5.0から30.0重量%の量で提供される。

少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は粉末またはスラリーの形態で提供されることが理解される。好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料は、スラリーの形態で提供される。

粒状材料がスラリーの形態で提供される場合、スラリーは、スラリーの総重量に基づいて少なくとも5.0重量%の固形分を有する。例えば、スラリーは、スラリーの総重量に基づいて25.0重量%から85.0重量%、より好ましくは35.0重量%から85.0重量%、さらにより好ましくは40.0重量%から80.0重量%、最も好ましくは50.0重量%から80.0重量%の固形分を有する。

スラリーは水性スラリーであることが好ましい。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、工程e)で得られた混合物または水圧破砕流体の総重量に基づいて0.01から10.0重量%の量で提供されることが、本発明のさらなる要件である。例えば、少なくとも1つの多糖は、工程e)で得られた混合物または水圧破砕流体の総重量に基づいて0.05から9.0重量%、好ましくは0.1から7.5重量%、最も好ましくは0.5から5.0重量%の量で提供される。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、親水コロイド懸濁液または乾燥材料の形態で提供されることが理解される。好ましくは、グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、親水コロイド懸濁液の形態で提供される。

グルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖が親水コロイド懸濁液の形態で提供される場合、親水コロイド懸濁液は、好ましくは、親水コロイド懸濁液の総重量に基づいて0.01から4.0重量%の多糖濃度を有する。例えば、親水コロイド懸濁液は、懸濁液の総重量に基づいて、0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の多糖濃度を有する。

少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料、および/またはグルコース単位および/またはガラクトース単位および/またはマンノース単位を含む少なくとも1つの多糖は、水と組み合わせて提供されることが理解される。即ち、粒状材料はスラリーの形態で提供され、および/または少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供される。

好ましくは、粒状材料はスラリーの形態で提供され、少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供される。

本発明の一実施形態では、粒状材料はスラリーの形態で提供され、少なくとも1つの多糖は乾燥材料の形態で提供される。あるいは、粒状材料は粉末の形態で提供され、少なくとも1つの多糖は親水コロイド懸濁液の形態で提供される。

従って、工程e)で得られた混合物中に存在する水は、好ましくは、スラリーの形態で提供される粒状材料、および/または親水コロイド懸濁液の形態で提供される少なくとも1つの多糖から得られることが理解される。

本発明の一実施形態では、混合工程e)は、工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖に添加して粒状材料および少なくとも1つの多糖の混合物を形成するように行われる。

工程a)の粒状材料を工程b)の少なくとも1つの多糖と混合する工程は、好ましくは、1つ以上の工程で行われる。

例えば、工程a)の粒状材料を一度に工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。本発明の一実施形態では、工程a)の粒状材料は、複数のポーションにおいて工程b)の少なくとも1の多糖に添加され、粒状材料は好ましくはほぼ等しいポーションで添加される。あるいは、工程a)の粒状材料を等しくないポーション、即ち、より大きいおよびより小さいポーションで工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することもできる。

本発明の一実施形態では、工程a)の粒状材料は広い温度範囲で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。即ち、工程a)の粒状材料は≦100℃の温度で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。例えば、工程a)の粒状材料は5から100℃、好ましくは5から80℃、より好ましくは10から60℃、最も好ましくは15から40℃の温度、例えば、ほぼ室温で工程b)の少なくとも1つの多糖に添加することができる。工程a)の粒状材料がスラリーとして提供され、および/または工程b)の少なくとも1つの多糖が親水コロイド懸濁液として提供される場合、≦100℃の温度が好ましく調整される。

工程f)の水圧破砕流体の形成は、好ましくは、混合条件の下で行われる。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合する工程は、好ましくは、1つ以上の工程で行われる。

例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントを一度に工程e)で得られた混合物に添加することができる。本発明の一実施形態では、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは、複数のポーションにおいて工程e)で得られた混合物に添加され、少なくとも1つの架橋剤およびプロパントは好ましくはほぼ等しいポーションで添加される。あるいは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントを等しくないポーション、即ち、より大きいおよびより小さいポーションで工程e)で得られた混合物に添加することもできる。

好ましくは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は、工程e)で得られた混合物に、水圧破砕流体が、水圧破砕流体の総重量に基づいて0.01から4.0重量%、好ましくは0.01から3.5重量%、より好ましくは0.05から3.0重量%、最も好ましくは0.1から2.5重量%の量で、少なくとも1つの架橋剤を含むように、添加される。

追加的または代替的に、工程d)のプロパントは、工程e)で得られた混合物に、水圧破砕流体が、水圧破砕流体の総重量に基づいて1.0から20.0重量%、好ましくは2.0から15.0重量%の量で、プロパントを含むように、添加される。

本発明の一実施形態では、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは広い温度範囲で工程e)で得られた混合物に添加することができる。即ち、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは−20から100℃の温度範囲で工程e)で得られた混合物に添加することができる。例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは0から100℃、好ましくは5から90℃、より好ましくは10から80℃、最も好ましくは15から70℃の温度範囲で工程e)で得られた混合物に添加することができる。好ましくは、工程e)で得られた混合物が溶媒を含まない水を含む場合には、前記温度範囲が適用される。

追加的または代替的に、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは、工程e)で得られた混合物に別々にまたは一緒に添加することができる。

本発明の一実施形態では、工程b)の少なくとも一つの架橋剤および工程d)のプロパントは、工程e)で得られた混合物一緒に添加される。好ましくは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントは、工程e)で得られた混合物に別々に添加される。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントが工程e)で得られた混合物に別々に添加される場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は工程d)のプロパントの前および/または後に工程e)で得られた混合物に添加することができる。例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は工程d)のプロパントの前に工程e)で得られた混合物に添加される。あるいは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は工程d)のプロパントの後に工程e)で得られた混合物に添加される。

好ましくは、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は、工程d)のプロパントが工程e)で得られた混合物に添加される前に工程e)で得られた混合物に添加される。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤が、工程d)のプロパントが工程e)で得られた混合物に添加される前に、工程e)で得られた混合物に添加される場合、上記で定義された1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物が得られることが理解される。

本発明の一実施形態では、混合工程f)は、さらに、少なくとも1つのゲルの遅延剤を1つ以上の工程で工程e)で得られた混合物に)へ添加することを含む。

任意に工程e)で添加される少なくとも1つのゲル遅延剤に関して、1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する本発明の組成物中の任意の少なくとも1つのゲル遅延剤を定義する際に上記で述べた定義が参照される。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つのゲル遅延剤は一度に工程e)で得られた混合物に添加される。

本発明の別の実施形態では、少なくとも1つのゲル遅延剤は、複数のポーションにおいて工程e)で得られた混合物に添加され、少なくとも1つのゲル遅延剤は好ましくはほぼ等しいポーションで添加される。あるいは、少なくとも1つのゲル遅延剤を等しくないポーション、即ち、より大きいおよびより小さいポーションで工程e)で得られた混合物に添加される。

混合工程f)が、さらに、少なくとも1つのゲルの遅延剤を1つ以上の工程で工程e)で得られた混合物に添加することを含む場合、少なくとも1つのゲル遅延剤は、水圧破砕流体が、水圧破砕流体の総重量に基づいて0.01から10.0重量%、好ましくは0.5から8.0重量%、最も好ましくは1.0から6.0重量%の量で、少なくとも1つのゲル遅延剤を含むように、混合工程f)で添加される。

少なくとも1つのゲルの遅延剤を工程e)で得られた混合物に添加する工程は、好ましくは、混合条件の下で行われる。当業者は、そのプロセス用装置に従ってこれらの混合条件(例えば、混合パレットの構成および混合速度)を適合させることとなる。

混合工程f)が、さらに、少なくとも1つのゲルの遅延剤を1つ以上の工程で工程e)で得られた混合物に添加することを含む場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および少なくとも1つのゲル遅延剤は、工程e)で得られた混合物に別々にまたは一緒に添加することができる。

本発明の一実施形態では、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および少なくとも1つのゲル遅延剤は、工程e)で得られた混合物に一緒に添加される。この場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤および少なくとも1つのゲル遅延剤は、好ましくは、溶液の形態で提供される。

工程c)の少なくとも1つの架橋剤および少なくとも1つのゲル遅延剤が工程e)で得られた混合物に別々に添加される場合、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は、少なくとも1つのゲル遅延剤の前および/または後に、工程e)で得られた混合物に添加することができる。例えば、工程c)の少なくとも1つの架橋剤は、少なくとも1つのゲル遅延剤が工程e)で得られた混合物に添加される前に、工程e)で得られた混合物に添加される。

工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤および工程d)のプロパントと混合すると、水圧破砕流体が形成されることが理解される。本発明の一実施形態では、工程e)で得られた混合物を工程c)の少なくとも1つの架橋剤、少なくとも1つのゲル遅延剤および工程d)のプロパントと混合すると、水圧破砕流体が形成される。

本発明の方法の工程g)によれば、水圧破砕流体は、地下層を水圧破砕するために、150から300L/秒の流量および500から1500バールの圧力率で、地下層に注入される。

本発明の方法では、水圧破砕流体は、当業者に公知の任意の従来の注入手段により地下層に注入することができる。一般に、破砕機器は、500から1500バール、好ましくは500から1200バールおよび150L/秒から300L/秒、好ましくは150から250L/秒の圧力率および注入速度の範囲にわたって動作する。従って、当業者は、そのプロセス用装置および処理すべき地下層に従って注入条件(例えば、流量および圧力率)を適合させることとなる。

処理すべき地下層は水圧破砕に適した任意の地下層とすることができることが理解される。例えば、地下層は油井またはガス井である。

本発明の一実施形態では、方法は、地下層において水圧破砕流体を少なくとも1つのゲル破壊剤と接触させる工程h)をさらに含む。少なくとも1つのゲル破壊剤は、粘性水圧破砕流体を分解するのに使用することができ、水圧破砕が完了した場合の水圧破砕流体の逆流を補助する。

水圧破砕流体は、架橋された少なくとも1つの多糖を分解するために適した任意のゲル破壊剤と接触させることができる。

本発明の一実施形態では、ゲル破壊剤は、酵素、酸化剤およびそれらの混合物から選択される。例えば、ゲル破壊剤が酸化剤である場合、ゲル破壊剤は、過ホウ酸アンモニウム、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。好ましくは、ゲル破壊剤は、過ホウ酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムおよびそれらの混合物から選択される。

追加的または代替的に、ゲル破壊剤は、少なくとも1つの多糖の主鎖を分解するために適した酵素であることができる。例えば、ゲル破壊剤は加水分解酵素、好ましくは安定であり、6から12の範囲のpHで活性のままである加水分解酵素とすることができる。好ましくは、加水分解酵素は、グリコシド加水分解酵素、ガラクトマンナン加水分解酵素およびそれらの混合物から選択される。

本発明の一実施形態では、ゲル破壊剤の量は、架橋された少なくとも1つの多糖が所望の期間で分解するように選択される。例えば、ゲル破壊剤の量は、架橋された少なくとも1つの多糖が、1分から24時間の期間内、好ましくは30分から12時間の期間内に分解するように選択される。

本発明の一実施形態では、ゲル破壊剤の量は、水圧破砕流体中の少なくとも1つの多糖の総重量に基づいて0.01から50.0重量%、好ましくは0.05から10.0重量%、最も好ましくは0.1から5.0重量%である。

得られた非常に良好な結果を考慮すると、本発明のさらなる態様は、本発明の組成物を含む水圧破砕流体を対象とする。水圧破砕流体は、少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントをさらに含むことがさらに要求される。例えば、プロパントは、少なくとも3.0のモース硬度を有する。好ましくは、プロパントは2.5から9.0、または3.0から8.0のモース硬度を有する。

プロパントは、地下層の水圧破砕のために一般に使用される任意のプロパントから選択することができることが理解される。例えば、プロパントは、鉱物プロパントのような天然のプロパント、合成プロパント、シリカプロパント、セラミックプロパント、金属プロパントおよびそれらの混合物を含む群から選択される材料から選択される。

本発明の一実施形態では、プロパントは、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、炭化ケイ素、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。

本発明の一実施形態では、プロパントは1.0から5000.0μm、好ましくは2.0から2500.0μm、より好ましくは3.0から1000.0μm、最も好ましくは4.0から500.0μmの重量メジアン粒径d50を有する。

例えば、水圧破砕流体は、水圧破砕流体の総重量に基づいて1.0から20.0重量%、好ましくは2.0から15.0重量%の量でプロパントを含む。

上記で定義された、地下層の水圧破砕において1.0μNから10.0Nのゲル強度を有する組成物に関して得られた非常に良好な結果を考慮すると、本発明のさらなる態様は、地下層の水圧破砕のための上記のように定義された組成物の使用を対象とする。地下層は油井またはガス井であることが好ましい。本発明のさらなる態様は、前記組成物および少なくとも2.5のモース硬度を有するプロパントを含む水圧破砕流体の製造のための上記で定義される組成物の使用を対象とする。プロパントは、好ましくは、砂、ガラス、セラミック、例えば、軽量セラミック、アルミナ、マイカ、コランダム、ボーキサイト、ムライト、ルチル、バライト、酸化カルシウムおよびそれらの混合物を含む群から選択される。本発明のさらなる態様は、医薬用途、化粧品用途、建設用途、紙用途、塗料用途、プラスチック用途、食品用途および/または農業用途における上記で定義される組成物の使用を対象とする。組成物に関しては、組成物およびその成分を定義する際に上記で述べた定義が参照される。

以下の実施例は、さらに本発明を例示することができるが、例示的な実施形態に本発明を限定するものではない。以下の実施例は、本発明に係る表面処理された炭酸カルシウム含有充填剤の増加した揮発性開始温度および減少した吸湿感受性を示す。

測定方法 実施例および特許請求の範囲で指定したパラメータを評価するために以下の測定方法を使用する。

粒状材料の粒度分布(直径

50) 本明細書で使用され、当分野で一般に定義されるように、「d

50」値はマイクロメリティクス・インスツルメント社(動作機器のソフトウェアバージョン1.04)のセディグラフ(商標) 5100を使用して行われた測定に基づいて決定され、粒子体積または質量の50%(中央点)が指定された値に等しい直径を有する粒子によって占められるサイズとして定義される。

その方法および装置は当業者に知られており、一般には充填剤および顔料の粒径を決定するために使用される。測定は、0.1重量%のNa4P2O7および0.05重量%の低分子量ポリアクリル酸ナトリウム分散剤の水溶液中で行われる。サンプルは高速攪拌機および超音速を用いて分散される。

材料のBET比表面積 本明細書にわたり、粒状材料の比表面積(m2/gで表される)を当業者によく知られた(ISO 9277:1995)BET法(吸着ガスとして窒素を使用)を使用して決定する。次いで、無機充填剤の総表面積は(m2で表される)は処理前の無機充填剤の比表面積および質量(gで表される)を乗算することによって得られる。

炭酸カルシウムの残留総含水率測定 炭酸カルシウムの残留総水分量を、220℃のオーブンで水分を脱着し、それを10分間100ml/分で乾燥N2を用いてKFクーロメーター(メトラーオーブン DO 0337と組み合わせたメトラートレド電量KF滴定機C30)に連続的に通すカールフィッシャー電量滴定法により測定することができる。水を用いて較正曲線を作製しなければならず、サンプルなしの10分間のガス流のブラインドを考慮に入れなければならない。

[実施例1] 本発明の組成物を調製するために以下の成分を使用した。

粒状材料: 10から300mmの直径を有する、ノルウェー、モルデ地域のノルウェー大理石の岩を42.0から48.0μmの範囲のd50の微粉度まで自生乾式粉砕した(即ち、粉砕媒体の不在下で)。その後、得られた乾燥粉砕材料を、分散剤および/または粉砕助剤のような添加剤を添加することなく、再循環モードで垂直アトライターミル(ダイノーミル)内で水道水中において10.0から15.0重量%の固形分で湿式粉砕した。粒子の60.0重量%が直径<1.0μmを有し、粒子の8.0重量%が直径<0.2μmを有するまである微粉度まで湿式粉砕を行った。湿式粉砕後、スラリー中の得られた粒状材料は0.8μmのメジアン径d50および8.1m2/gの比表面積を有していた。得られた粒状材料スラリーを、スラリーの総重量に基づいて65.0重量%の最終粒状材料含有率まで、分散剤としての、粒状材料の総乾燥重量に基づいて0.3重量%の、6000g/モルの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウム、および粒状材料の総乾燥重量に基づいて0.15重量%のリン酸水素ナトリウムをさらに使用して、エバポレーター内でさらに熱的に濃縮した。

グアー(親水コロイド)水溶液: 8.0gのグアー(シグマ・アルドリッチから入手可能)を、攪拌下で2000cm3の水道水に添加した。親水コロイド懸濁液を1500rpmの攪拌速度で70mmの溶解機ディスクを用いて室温で45分間撹拌した。親水コロイド懸濁液の密度は1.00g/cm3であった。

架橋剤: 30.0%の炭酸ジルコニウムアンモニウム(シグマ・アルドリッチから入手可能)の含有率、および25℃で1.38g/cm3の密度を有する水中の炭酸ジルコニウムアンモニウムの溶液。

試験 本発明の組成物および従来技術の組成物を調製するために以下の方法を使用した:

懸濁液の総重量に基づいて0.4重量%の量で多糖を含む、100cm3の水性グアー(親水コロイド)懸濁液を250cm3のガラスビーカー(直径=50mm)に配置し、500から1000rpmで磁気撹拌機で撹拌した。その後、水および/または粒状材料スラリーを添加し、得られた混合物を5分間撹拌した。次いで、架橋剤を添加し、得られた混合物をさらに3秒間攪拌した。その後、撹拌機を停止し、混合物を2分間静置した。

従来技術の組成物C1からC6および本発明の組成物I1からI19のためのグアー懸濁液、水、粒状材料スラリーおよび架橋剤の量に関する詳細は、表1にまとめる。

従来技術の組成物C1からC6および本発明の組成物I1からI19のゲル強度を以下の方法により決定した。

表2に概説されているような特徴を有するセラミック球を各従来技術の組成物C1からC6および本発明の組成物I1からI19の上に配置した。各試験を球K7を用いて開始した。球が試験された組成物上に10秒間浮いた場合、球K7を除き、次の球K6を試験された組成上に置いた。球K6が試験された組成物上に10秒間浮いた場合、球K6を除き、次の球K5を試験された組成物上に置く等した。

それぞれの試験された球の1つが完全に試験された組成物で覆われた、即ち、球が浮いていなかったらすぐに各組成物について試験を停止した。

ゲル強度を決定する際には、ゲル強度は、各組成物の上に浮遊する球によって経験されるけん引力FD以上であると想定される。けん引力は、以下の式Iで与えられる:

式中、 ρpはそれぞれの球の密度であり、 ρfは試験された組成物の密度であり、および rは各球の半径である。

従来技術の組成物C1からC6および本発明の組成物I1からI19について決定されたゲル強度を以下の表3および図1に概説する:

表3および図1から、0.01から50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つの炭酸カルシウムを含む粒状材料を含有する本発明の組成物は、十分なレオロジーを提供し、さらにそのような粒状材料が欠落した従来技術の組成物と比較してより少ない量の多糖で同じまたはより高いゲル強度を提供すると結論付けることができる。

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