Additives in construction chemistry applications

申请号 JP2008525490 申请日 2006-08-10 公开(公告)号 JP5430934B2 公开(公告)日 2014-03-05
申请人 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハーConstruction Research & Technology GmbH; 发明人 ゲーバーライン ペーター; シナベック ミヒャエル; フリートリッヒ シュテファン; ホラント ウーヴェ; エバーヴァイン ミヒャエル; ヴァイス パトリック; シューベック マンフレート;
摘要 Additives for application in construction chemistry are proposed comprising an organic and/or inorganic core component A) with rheology-enhancing properties and a shell component B) applied to the same by virtue of physical and/or chemical interactions which acts as a coating. Component A) should be a of water-soluble and/or water-swellable and/or water-absorbable compound of the non-cellulose type with viscosity-enhancing properties in the final application. The shell component B) should preferably be a film-forming polymer which is able to release component A) during the application in construction chemistry in a retarded manner such as for example polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate and polyethylene glycol. Component B) can be composed of several layers and comprises at least one reactive layer. The new additive is used as an additive with a time-delayed action in paints and also for timed control of the increase in viscosity or development of rheology in building material systems based on inorganic binders.
权利要求
  • レオロジー 上昇 させるための 、オリゴ糖類及び多糖類、及び/又はスルホ基−含有コポリマー及び/又はアクリルアミドをベースとするコポリマー及び/又は他のヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質から成る群の化合物少なくとも1種から選択される、非−セルロースタイプの水溶性の及び/又は水膨潤可能な及び/又は吸水性の化合物からの無機及び/又は有機のコア−成分A)1種及びこの上に物理的及び/又は化学的な相互作用に基づき塗布されて、コーティングとして機能するシェル−成分B)1種から成っていて、この際、シェル−成分B)は、コア−成分A)と化学 的架橋を形成する、建築化学用途の添加剤。
  • オリゴ糖類及び多糖類は、澱粉エーテル、ヴェランゴム、ジウタンゴム、キサンタン、キトサン又はグア−誘導体であることを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
  • 成分A)は、少なくとも1つの次の特性:塑性粘度及び/又は動的粘度、降伏価、レオペクシー、チキソトロピーを有することを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
  • 成分A)は、最終使用時に粘度上昇特性を有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 4個までの構成基から成っているスルホ基−含有コポリマーをコア−成分A)として使用することを特徴とする、請求項1に記載の添加剤。
  • a)式I:
    [式中、R =水素又はメチルを表し、
    、R 、R =水素、C−原子数1〜6を有する脂肪族炭化水素基、場合によりメチル基で置換されたフェニル基を表し、
    M=水素、1価又は2価の金属カチオン、アンモニウム又は有機アミン基を表し、
    a= 1/2又は1である]の構成基 3〜96モル%
    b)構造式IIa及び/又はIIb:
    [式中、R 及びR =水素、C−原子数1〜20を有する置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、C−原子数5〜8を有する脂環式炭化水素基、C−原子数6〜14を有するアリール基を表し、かつ、Q=水素並びに−CHR を表し、並びにQ≠Hである場合には、
    IIb中のR 及びR は一緒になって、−CH −(CH −メチレン基(ここで、y=1〜4)を形成しており、
    =水素、C−原子数1〜4を有する脂肪族炭化水素基、−COOH又は−COO を表し、かつ、R 、M及びaは前記のものを表す]の構成基
    3〜96モル%
    c)式III:
    [式中、Y= O、NH又はNR であり、R = R 又はR であり、
    X=ハロゲン、C 〜C −アルキルスルフェート又はC 〜C −アルキルスルホネートであり、xは1〜6であり、かつ、
    、R 及びR は前記のものを表す]の構成基 0.05〜75モル%
    d)式IV:
    [式中、
    Z=−COO(C 2m O) −R 、−(CH −O(C 2m O) −R であり、 m=2〜4、n=0〜200、p=0〜20であり、かつ、
    は前記のものを表す]の構成基 0.01〜50モル%
    を含有している、水溶性の又は水膨潤可能なスルホ基−含有コポリマーであるスルホ基−含有コポリマーをコア−成分A)として使用することを特徴とする、請求項5に記載の添加剤。
  • a)式V:
    [式中、R =水素又はメチルを表し、 R 、R 、R =水素、C−原子数1〜6を有する脂肪族炭化水素基、場合によりメチル基で置換されたフェニル基を表し、
    M=水素、1価又は2価の金属カチオン、アンモニウム又は有機アミン基を表し、
    a=1/2又は1である]の構成基 3〜96モル%
    b)構造式VIa及び/又はVIb:
    [式中、W= −CO−、−CO−O−(CH −、−CO−NR −(CH −を表し、x=1〜6であり、R 及びR =水素、C−原子数1〜20を有する置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、C−原子数5〜8を有する脂環式炭化水素基、C−原子数6〜14を有するアリール基を表し、Q=水素並びに−CHR を表し、並びに、
    Q≠Hである場合には、
    IIb中のR 及びR は一緒になって、−CH −(CH −メチレン基(ここで、y=1〜4)を形成しており、
    =水素、C−原子数1〜4を有する脂肪族炭化水素基、−COOH又は−COO を表し、かつ、R 、R 、M及びaは前記のものを表す]の構成基
    3〜96モル%
    c)式VIIa及び/又はVIIb:
    [式中、
    であり、
    X=ハロゲン、C 〜C −アルキルスルフェート又はC 〜C −アルキルスルホネートであり、かつ、R 、R 、R 、R 、R 及びxは前記のものを表す]の構成基
    0.05〜75モル%
    d)式VIII:
    [式中、
    並びにC−原子数22〜40を有する飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の脂肪族炭化水素基であり、
    10 = H、C 〜C −アルキル−、フェニル−、ベンジル−、C 〜C −アルコキシ、ハロゲン、シアノ、−COOH、−COOR 、−CO−NH 、−OCOR であり、R 11 = C 〜C 12 −アルキル−及びC 〜C 14 −アリール基を有するアリールアルキル基であり、m=2〜4、n=0〜200、p=0〜20であり、並びにR 及びR は前記のものを表す]の構成基 0.01〜30モル%
    を含有している、水溶性の又は水膨潤可能な、スルホ基−含有コポリマーであるスルホ基−含有コポリマーをコア−成分A)として使用することを特徴とする、請求項5に記載の添加剤。
  • a)式IX:
    [式中、R =水素又はメチルを表し、
    、R 、R =水素、C−原子数1〜6を有する脂肪族炭化水素基、場合によりメチル基で置換されたフェニル基を表し、
    V= NH又は酸素を表し、M=水素、1価又は2価の金属カチオン、アンモニウム又は有機アミン基を表し、n=1〜5であり、a=1/2又は1である]の構成基
    3〜96モル%
    b)式X:
    [式中、W= −CO(O)−(CH −、−CO−NR −(CH −であり、x=1〜6であり、R 及びR =水素、C−原子数1〜20を有する置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、C−原子数5〜8を有する脂環式炭化水素基、C−原子数6〜14を有するアリール基であり、かつ、R は前記のものを表す]の構成基 3〜96モル%
    及び/又はc)式XI:
    [式中、
    であり、
    X=ハロゲン、C 〜C −アルキルスルフェート又はC 〜C −アルキルスルホネートであり、かつ、R 、R 、R 、M、a及びxは前記のものを表す]の構成基
    0.05〜75モル%
    を含有している、数平均分子量50000〜20000000g/モルを有する、水溶性のスルホ基含有コポリマー及びターポリマーであるスルホ基−含有コポリマーをコア−成分A)として使用することを特徴とする、請求項5に記載の添加剤。
  • a)式XII:
    [式中、R =水素又はメチルであり、R 、R 、R =水素、C−原子数1〜6を有する脂肪族炭化水素基、場合によりメチル基で置換されたフェニル基であり、
    M=水素、1価又は2価の金属カチオン、アンモニウム又は有機アミン基であり、
    a= 1/2又は1である]の構成基 3〜96モル%
    b)式XIII:
    [式中、R は前記のものを表し、R 及びR は相互に無関係に水素、C−原子数1〜20を有する脂肪族炭化水素基、C−原子数5〜8を有する脂環式炭化水素基又はC−原子数6〜14を有するアリール基を表す]の構成基 3〜96モル%
    c)式XIV:
    [式中、
    並びにC−原子数10〜40を有する飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の脂肪族アルキル基を表し、R = H、C 〜C −アルキル−、C 〜C 12 −アルキル−及びC 〜C 14 −アリール基を有するアリールアルキル基を表し、n=2〜4、p=0〜200、q=0〜20、x=0〜3であり、かつ、R は前記のものを表す]の構成基
    0.001〜10モル%
    及び/又はd) 式XV:
    [式中、Z= −(CH −O(C 2n O) −R を表し、
    = H、C 〜C −アルキルを表し、かつ、R 、n、p及びqは前記のものを表す]の構成基 0.1〜30モル%
    から成っている、水溶性のスルホ基含有コポリマーであるスルホ基−含有コポリマーをコア−成分A)として使用することを特徴とする、請求項5に記載の添加剤。
  • 構成基a)、b)、c)及びd)か ら成っているコポリマーは、なお構成基a)、b)、d) 及び c)の合計に対して50モル%までのもう1つの式(XVI):
    [式中、W= −CO−O−(CH −、−CO−NR −(CH −を表し、m=1〜6であり、かつR 、R 、R 及びR は前記のものを表す]をベースとする構成基e)を含有していることを特徴とする、請求項7に記載の添加剤。
  • 構成基a)、b)、c)及びd)か ら成っているコポリマーは、なお構成基a)、b)、d) 及び c)の合計に対して20モル%までのもう1つの式(XVI)をベースとする構成基e)を含有していることを特徴とする、請求項10に記載の添加剤。
  • ポリアクリルアミドは非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性を有することを特徴とする、請求項1又は10に記載の添加剤。
  • ポリアクリルアミドは、アクリルアミドとモノマーのアクリル酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、4級化ジメチルアミノプロピルアクリルアミド又は4級化ジメチルアミノエチルアクリレートとのコポリマーであることを特徴とする、請求項12に記載の添加剤。
  • ヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質は、アクリル酸又はアクリルアミド−誘導体又は他のエチレン系不飽和モノマー構成要素をベースとするカチオン及び/又はアニオン電荷を有する高分子電解質であることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分A)は、(部分−)架橋されていることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 無機成分A)は、ボラックス、硫酸アルミニウム又はゼオライトの群に由来していることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分A)は、平均粒子スペクトル ≦500μmを有することを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分A)は、平均粒子スペクトル ≦250μmを有することを特徴とする、請求項17に記載の添加剤。
  • シェル−成分B)は、建築化学的使用の間に時間を遅延して成分A)を放出する膜形成性ポリマーであることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 膜形成性ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、1個又は2個の疎水性末端基を有するポリエチレングリコール、変性ポリプロピレングリコール、ポリエチレンとポリプロピレングリコールとからのコポリマー、ポリビニルピロリジン、ポリ塩化ビニリデン、アルギン酸塩、セルロース誘導体、澱粉誘導体、ゼラチン、ワックス又はこれらの任意の混合物であることを特徴とする、請求項19に記載の添加剤。
  • シェル−成分B)は、コア−成分A)と化学 的架橋を形成する化合物であることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • シェル−成分B)とコア−成分A)との架橋は、可逆的な化学 的架橋であることを特徴とする、請求項21に記載の添加剤。
  • シェル−成分B)は、ジアルデヒド 、ジイソシアネート、ジオール、ジカルボン酸及びこれらの誘導体 、並びにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項22に記載の添加剤。
  • ジアルデヒドは、グリオキサールであることを特徴とする、請求項23に記載の添加剤。
  • 成分B)は付加的に、可塑剤 として、フタレート及びポリエチレングリコール、粘結防止剤、例えばクエン酸トリエチル、ポリソルベート80、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク又は消泡剤を含有していることを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分B)は多層に構成されていることを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分Bは、少なくとも1つの反応性層を有することを特徴とする、請求項26に記載の添加剤。
  • 成分B)は、成分C)の助けにより成分A)上に塗布されていて、この際、成分C)は、成分B)の化学的架橋をもたらしていることを特徴とする、請求項1から24までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 成分C)は、ジアルデヒド 、ジイソシアネート、ジオール、ジカルボン酸及びこれらの誘導体 、並びにこれらの混合物の形で、成分B)の化学的架橋をもたらしていることを特徴とする、請求項28に記載の添加剤。
  • ジアルデヒドは、グリオキサールであることを特徴とする、請求項29に記載の添加剤。
  • 成分C)は、液体形 で、成分B)の化学的架橋をもたらしていることを特徴とする、請求項29 又は30に記載の添加剤。
  • 平均粒子スペクトル ≦2000μmを有していることを特徴とする、請求項1から27までのいずれか1項に記載の添加剤。
  • 平均粒子スペクトル ≦1000μmを有していることを特徴とする、請求項 32に記載の添加剤。
  • 時間的に遅延して開始する作用を有する添加剤としての、請求項1から 32までのいずれか1項に記載の添加剤の使用。
  • 着色剤中、ラッカー中、顔料組成物及び顔料コンセントレート中での、請求項 34に記載の使用。
  • ディスパージヨンペイント及びインキ中での、請求項 34に記載の使用。
  • 充填された水性系中の粘度上昇及び/又はレオロジー展開を時間的にコントロールするための、請求項 34に記載の使用。
  • セルロースエーテル及び/又は、 オリゴ糖類及び多糖類、及び/又はスルホ基−含有コポリマー及び/又はアクリルアミドをベースとするコポリマー及び/又は他のヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質の群の化合物少なくとも1種と組み合わせて、充填された水性系中の粘度上昇及び/又はレオロジー展開を時間的にコントロールするための、請求項 37に記載の使用。
  • オリゴ糖類及び多糖類は、澱粉エーテル、ヴェランゴム、ジウタンゴム、キサンタン、キトサン又はグア−誘導体であることを特徴とする、請求項38に記載の使用。
  • 充填された水性系は、無機の結合剤をベースとする建築材料−系であることを特徴とする、請求項 37に記載の使用。
  • 建築材料−系は、鉱物質の結合剤であることを特徴とする、請求項40に記載の使用。
  • 結合剤は、セメント、石膏、石灰、硬石膏又はその他の硫酸カルシウム−ベースの結合剤であることを特徴とする、請求項41に記載の使用。
  • 建築材料−系は、タイル接着剤、漆喰、硬化コンパウンド、目地材、壁モルタル、修繕モルタル及び目地塗りモルタルであることを特徴とする、請求項40に記載の使用。
  • 建築材料−系は、機械的撹拌及び/又は機械的適用のために好適であることを特徴とする、請求項40又は43に記載の使用。
  • 建築材料−系は、極めて安定に改良処理され及び/又は凝結された乾燥モルタル又はタイル接着剤であることを特徴とする、請求項44に記載の使用。
  • 说明书全文

    本発明の目的物は、コア−成分A)及びこの上に塗布されたシェル−成分B)から成る、建築化学的用途のための新規添加剤である。

    最近の無機結合剤に基づいている建築材料、例えばタイル接着剤、漆喰、レベリング組成物、壁モルタル等は、大抵、それらに課せられている要求を満足するために有機的な改良処理(Verguetung)を必要としている。 この場合に、当業者にとってはいずれの場合にも、有機的変性の種類及び方法が、これら建築化学的処方物の重要な特性に、無機基本成分の選択及び組成物よりも多大に影響することが良く知られている。 この特性の例として、例えばタイル接着剤及びパテ剤における保性又は固定性並びにこのような建築材料の一般的レオロジープロフィルが挙げられる。

    いわゆる変性されたセルロースエーテルがこのような有機的変性の場合にほぼ重要な役割を果たしており、この際、多様な多物質系がこの概念にまとめることができる。 このようなセルロースエーテルの使用によって、多くの建築材料特性を、その都度の適用事情に特異的に適合させることができる。

    欧州特許EP053768B1中には、前記成分の組成物及び相応する建築材料系の接着性へのその作用が記載されている。 この場合には、水溶性セルロースエーテル及びそれらの誘導体、ポリアクリルアミド、架橋され、場合によっては付加的に澱粉とグラフト結合されたポリアクリレートのアルカリ−又はアンモニウム塩から成る添加剤組み合わせ物が使用されており、これは通常、超吸収剤(SAB)と称され;場合によっては澱粉エーテル及びナフタリンスルホン酸又はフェノールスルホン酸とホルムアルデヒドとの、又はメラミン及びホルムアルデヒドからのスルホン酸−変性重縮合生成物との縮合生成物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩の添加物も好適である。 最後に記載の生成物は、殊に水含有建築材料混合物の加工性を改善する、この際、この生成物は、水含有建築材料混合物の接着性を低める作用をする。 EP530768A1によれば、この多成分添加剤は、澱粉エーテルを、合成ポリマー化合物としてのポリアクリルアミドと一緒に、ヒドロキシエチル−置換基以外にアルコキシ−基中に炭素原子数2〜6を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を有する水溶性の混合置換(された)セルロースエーテルと混合して含有している。 目標とする改善を得るために決定的に重要なことは、澱粉エーテルとの及びその合成ポリマー化合物とのその混合の際の、水溶性の混合置換セルロースエーテルの選択及び使用である。 この場合には、ヒドロキシエチル−置換基以外にC−原子数2〜6を有する直鎖アルコキシ基を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基少なくとも1個を有するセルロースエーテル−誘導体が有利でありうる。

    同様にDE3913518A1は、相応する変性されたセルロースエーテル系の組成物を教示している。 殊に、ヒドロキシエチル−置換基以外にアルコキシ基中にC−原子数2〜8を有する3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロピル基を有し、かつ、澱粉エーテル及びアニオン性ポリアクリルアミドと組み合わされて使用される、特別な混合置換セルロースエーテル変異体の特別な効果が記載されている。

    US4487764B1によれば、慣用のセルロースエーテルと膨潤可能で非−綿状沈殿性の有機ポリマーとからの特別な組み合わせ物が保護されており、これは、架橋されたポリアクリレートの形で、即ち超吸収剤として存在し、かつ特別好適な加工特性を保証するとされている。

    US5432215B1からも特別な粘度上昇効果が公知であり、この場合に詳細には、セルロースエーテル及び超吸収剤の組み合わせ物が使用されている。

    DE3920025C2は、機械中での漆喰系の加工特性に関する明白な改善を記載している。 ここでは、殊に差し当たり形成されたペースト構造の相応する剪断による破壊が低下されるとされている。

    最近は、より好適な多糖類又は合成の及び場合により水膨潤性のスルホ基−含有コポリマーをベースとするセルロースエーテル−代用品の使用が増加している。 このような化合物は、例えば、DE19806482A1、DE10037629A1、WO2005/035603及びDE102004032304.6中に記載されており、この際、これらは、以前に使用されていたセルロースエーテルの完全な又は部分的な代用品として使用されている。

    DE2612101A1及びDE2607757A1からは、それぞれ、ポリアクリルアミドの被覆のための有機成分を有する組成物が公知である。 記載の有機成分は、ともかくポリマーではなく、かつそれは全く膜形成をも示さない。 いずれにせよこれらは、団塊形成をさけるためには好適である。 これら刊行物中には、極端な剪断条件及び撹拌条件にも耐え、かつ場合によっては遅延された作用を発揮することのできるポリマーについては何も記載されてはいない。

    全く一般的に、記載の添加剤の使用によって、高い工業的要求をも満足する品質的に高価な建築材料を製造できることを認めることはできる。 いずれにせよ、このような添加剤を含有する相応する建築材料系の加工特性を更に改善するためのコストはなお大きい。 従って、既に調合水と充分に撹拌された建築材料の加工に注目が向けられており、この際、殊に乾燥剤として使用可能な建築材料を撹拌するためのエネルギー使用が、同様に重要な役割をしている。 建築材料系の撹拌のための必要エネルギーが少ないほど、使用人員の疲労も低くなり、かつ使用される工業的撹拌系の摩耗もしくは故障発生率も低くなる。

    WO92/20727からは、被覆された、水溶性の又は水膨潤可能なポリマー粒子が公知である。 被覆材料として、例えば硫酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムのような結晶物質が使用され、この際、好ましくは飽和塩溶液がミキサー中でポリマー粒子上にスプレーされる。 このように被覆された粒子は、水溶液中での良好な分散性を有するが、この場合には、いずれにせよ、困難な条件下での溶解特性は従前のように不満足である。 更に、高い被覆剤分は、不所望な重量負荷物である。

    同様に、DE10316476A1は、被覆された水溶性ポリマーを記載しており、この際、この被覆は水ガラスを含有している。 このように被覆されたポリマー粒子は、殊に困難な溶解条件下でも利用できる優れた分散性能及び溶解性能を有するとされている。 水溶液中のポリマー粒子の団塊化は充分に抑制される。

    本発明の課題は、公知技術水準を更に発展させる意味で、広い意味の建築化学系、分散液及び着色剤組成物のための添加剤を開発することであり、この際、殊にこの添加剤の良好な収蔵性(Einbringbarkeit)が重要であった。 この新規添加剤は、特に少なくとも建築化学系の公知の良好な特性を保証し、添加されるそれぞれの系に付加的な正の特性を与える可能性を確保すべきであった。

    これらの課題は、レオロジー上昇特性を有する有機及び/又は無機のコア−成分A)1種及びその上に物理的及び/又は化学的な相互作用に基づき塗布されて、コーティングとして機能するシェル−成分B)1種から成っている、建築化学用途の添加剤を用いて解決された。

    意外にも、本発明によるこの添加剤を用いると、それは、撹拌導入性を改善し、かつ殊に湿式モルタル特性に正に影響する具体的な課題を満足するだけではなく、この添加剤を増粘剤系中で使用する場合に、混合時点に正の役割をすることができることが明らかになった。 従って、例えば、相応して処方物中で本発明の添加剤として使用されるアニオン性ポリアクリルアミドをベースとする増粘剤の遅れた添加によって、撹拌導入性を極めて改善することができ、この際同時に、その際の湿式モルタル特性に負の影響をすることなしに、この添加剤の使用すべき量を明らかに減少させることができた。 更に、本発明による添加剤は、その予想外の特性に基づき、水硬性結合剤を含有する建築化学系中で使用できるだけでなく、他の系中、例えば着色剤及びラッカー中でも使用でき、このことは課題設定により考えられた使用分野を明らかに越えている。 全体として、本発明の添加剤で確認される正の効果はことごとく予想できることではなかった。

    本発明は、本発明に重要な成分A)に関して、当業者が塑性粘度及び/又は動的粘度、降伏価、レオピクシー及びチキソトロピーと称している特性を有する変異体を考慮している。 非−セルロースタイプの水溶性の及び/又は水膨潤可能な及び/又は水吸収性の化合物が成分A)として特別好適であることが判明しており、この際、この化合物は、その最終使用時に粘度上昇特性を有すべきである。 オリゴ糖類及び多糖類、有利に澱粉エーテル、ヴェランゴム(Welan Gum)、ジウタンゴム(Diutan Gum)、キサンタン、キトサン又はグア−誘導体及び/又はスルホ基−含有コポリマー及び/又はアクリルアミドをベースとするコポリマー及び/又は他のヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質の系列の化合物(これらは任意に混合して使用することもできる)が特別好適な成分A)であることが判明した。 勿論、物理的及び/又は化学的方法で、例えばエーテル化法及びエステル交換法によって得られるようなそれらの誘導体もこれに該当する。 典型的な化学的誘導体は、カルボキシル−、カルボキシアルキル−及びヒドロキシアルキル−タイプの代表物である。 本発明によれば、水溶性の合成ポリマーは、それを用いて非イオン性、カチオン性、アニオン性又は両性のポリマーが形成されうる、水溶性でエチレン系の不飽和モノマーから構成されていてもよい。

    前記のスルホ基−含有コポリマーは、DE10037629A1、DE19806482A1、WO2005/035603及びDE102004032304.6(未公開)に相当するコポリマー及びターポリマーによる4個までの構成基から成っている代表物である。 これら4つの刊行物の公開内容は、この出願の実質的な一部分である。 少なくとも3個の構成基a)、b)、c)及び/又はd)から成る水溶性のスルホ基−含有コポリマーが殊に好適である。

    第1の構成基は、通常、式(I):

    [式中、R

    =水素又はメチルであり、


    、R

    、R

    =水素、C−原子数1〜6を有する脂肪族炭化水素基、場合によりメチル基で置換されたフェニル基であり、かつM=水素、1−又は2価の金属カチオン、アンモニウム又は有機アミン基であり、 並びにa=1/2又は1である]のスルホ基含有置換アクリル−又はメタクリル誘導体である。

    1−又は2価の金属カチオンとしては、ナトリウム−、カリウム−、カルシウム−又はマグネシウムイオンが有利に使用される。 有機アミン基としては、1級、2級又は3級のC 〜C 20 −アルキルアミン、C 〜C 20 −アルカノールアミン、C 〜C −シクロアルキルアミン及びC 〜C 14 −アリールアミンに由来する置換アンモニウム基が有利に使用される。 相応するアミンの例は、プロトン化されたアンモニウム形のメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、フェニルアミン並びにジフェニルアミンである。

    A)の構成基a)は、モノマー、例えば2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸に由来している。 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸が特別好ましい。

    第2の構成基b)は、式(II):

    [式中、R

    は前記のものを表し、R

    及びR

    は相互に無関係に、水素、C−原子数1〜20を有する脂肪族炭化水素基、C−原子数5〜8を有する脂環式炭化水素基又はC−原子数6〜14を有するアリール基を表す]に相当する。

    構造(II)を形成するモノマーとしては、有利には次の化合物がこれに該当する:アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド等。

    第3の構成基c)は、式(III):

    [式中、


    並びにC−原子数10〜40を有する、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の脂肪族アルキル基であり、


    = H、C

    〜C

    −アルキル基、C

    〜C

    12 −アルキル−及びC

    〜C

    14 −アリール基を有するアリールアルキル基であり、


    n=2〜4、p=0〜200、q=0〜20、x=0〜3であり、


    は前記のものを表す]に相当する。

    構造(III)を形成する好ましいモノマーは、次のものである:トリスチリルフェノール−ポリエチレングリコール−1100−メタクリレート、ベヘニルポリエチレングリコール−1100−メタクリレート、ステアリルポリエチレングリコール−1100−メタクリレート、トリスチリルフェノール−ポリエチレングリコール−1100−アクリレート、トリスチリルフェノール−ポリエチレングリコール−1100−モノビニルエーテル、ベヘニルポリエテングリコール−1100−モノビニルエーテル、ステアリルポリエテングリコール−1100−モノビニルエーテル、トリスチリルフェノール−ポリエチレングリコール−1100−ビニルオキシ−ブチルエーテル、ベヘニルポリエチレングリコール−1100−ビニルオキシ−ブチルエーテル、トリスチリルフェノール−ポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコールアリルエーテル、ベヘニルポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコールアリルエーテル、ステアリルポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコールアリルエーテル 等。

    第4の構成基d)は、式(IV):

    [式中、Z= −(CH

    −O(C

    2n O)

    −R

    を表し、


    = H、C

    〜C

    −アルキルを表し、かつR

    、n、p及びqは前記のものを表す]に相当する。

    構造(IV)を形成する好ましいモノマーは、次のものである:アリルポリエチレングリコールー(350〜2000)、メチルポリエチレングリコール−(350〜2000)−モノビニルエーテル、ポリエチレングリコールー(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル、ポリエチレングリコール−ブロック−プロピレングリコールー(500〜5000)−ビニルオキシ−ブチルエーテル、メチルポリエチレングリコール−ブロック−プロピレンブリコールアリルエーテル 等。

    成分A)は、コポリマーの形で、構成基a)3〜96モル%、構成基b)3〜96モル%、構成基c)0.01〜10モル%及び/又は構成基d)0.1〜30モル%から成っていることが有利であるとみなすことができる。 有利に使用されるコポリマーは、a)3〜80モル%、b)5〜50モル%、c)0.1〜5モル%及び/又はd)0.2〜15モル%を含有する。

    以後、構成基a)、b)及びc)からのコポリマーをタイプAと称し、構成基a)、b)、c)及びd)からのコポリマーをタイプBと称し、かつ、構成基a)、b)及びd)からのコポリマーをタイプCと称する。

    本発明の範囲ではなお、タイプB及びCの本発明によるコポリマーが、なお、構成基a)、b)、c)及びd)の合計に対して50モル%まで、殊に20モル%までのもう一つの、式(V):

    [式中、W= −CO−O−(CH

    −、−CO−NR

    −(CH

    −であり、


    m=1〜6であり、R

    、R

    、R

    及びR

    は前記のものを表す]の構成基e)を含有することが可能である。

    構造(V)を形成するモノマーとしては、有利に次の化合物がこれに該当する:
    [3−(メタクリロイルアミノ)−プロピル]−ジメチルアミン、[3−(アクリロイルアミノ)−プロピル]−ジメチルアミン、[2−(メタクリロイル−オキシ)−エチル]−ジメチルアミン、[2−(アクリロイル−オキシ)−エチル]−ジメチルアミン、[2−(メタクリロイル−オキシ)−エチル]−ジエチルアミン、[2−(アクリロイル−オキシ)−エチル]−ジエチルアミン等。

    本発明の範囲ではなお、コポリマー成分A)中の構成基a)の50%までを、式(VI):

    [式中、


    を表し、R

    、R

    及びmは前記のものを表す]のスルホン酸含有ベタインモノマーで置換することが可能である。

    構造(VI)を形成するモノマーとしては、有利に次の化合物がこれに該当する:
    N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリルオキシエチル−N',N−ジメチル−アンモニウム−ベタイン、N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリルアミドプロピル−N,N−ジメチル−アンモニウム−ベタイン及び1−(3−スルホプロピル)−2−ビニル−ピリジニウム−ベタイン。 これらモノマーがなお1個のカチオン性構成基を含有するとしても、このことはその都度の建築化学的用途に負の作用をしない。

    場合により、コポリマーは、付加的に少量の架橋剤の取り込みによって、僅かに分枝された又は架橋された構造を得ることができる。 このような架橋剤−成分の例は、トリアリルアミン、トリアリルメチルアンモニウムクロリド、テトラアリルアンモニウムクロリド、N,N'−メチレンビスアクリルアミド、トリエチレングリコールビスメタクリレート、トリエチレングリコールビスアクリレート、ポリエチレングリコール(400)−ビスメタクリレート及びポリエチレングリコール(400)−ビスアクリレートである。 これら化合物は、常になお水溶性のコポリマーが得られるような量のみで使用されるべきである。 一般に、この濃度が、構成基a)、b)c)、d)、e)及びf)の合計に対して0.1モル%を越えて存在することは稀であるが、当業者にとっては容易に、架橋剤成分の最大使用可能量を決めることができる。

    記載のコポリマーの製造は、自体公知の方法で、ラジカル性、イオン性又は錯配位性の塊状−、溶液−、ゲル−、乳化−、分散−又は懸濁重合による構造a)〜d)を形成するモノマーの結合によって行われる。 本発明による生成物は水溶性コポリマーであるので、水相中での重合、逆乳液(umgekehrter Emulsion)中での重合又は逆懸濁液(inverser Suspension)中での重合が好ましい。 特別好ましい実施形では、この反応は水相中でのゲル重合として行われる。

    本発明による添加剤中の成分A)として特にポリアクリルアミドが含有されている場合には、これは、非イオン性、アニオン性、カチオン性又は両性を有することが有利であり、この際、アクリルアミドとモノマー アクリル酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸、4級化ジメチルアミノプロピル、アクリルアミド又は4級化ジメチルアミノエチルアクリレートとのホモ−及び/又はコポリマーが特別好ましい。 ポリアクリルアミドとは、特にモノマー成分としてアクリルアミドを含有する水溶性のホモ−又はコポリマーであると理解すべきである。 アニオン性コポリマーとしては、既に記載のモノマー単位以外に、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸もこれに該当する。 これら列挙の全ての酸を、遊離酸として、塩として又はそれらの混合物として重合させることができる。 ポリアクリルアミドを得るための非イオン性コモノマーとして、完全な又は限定的な水溶性のモノマーを使用することができ、例えば(メタ)−アクリロニトリル、N,N−ジメチルアクリルアミド、ビニルピリジン、酢酸ビニル、メタクリルアミド、ヒドロキシ基含有エステル、重合可能な酸、アクリル酸及びメタクリル酸のジヒドロキシエチル−及び−プロピルエステル、重合可能な酸のアミノ基含有エステル及びアミド、例えばジアルキルアミノエステル又はアミド、例えばジメチルアミノプロピルアクリルアミドが使用される。

    カチオン性ポリアクリルアミドを得るために、例えば(メタ−)アクリル酸のカチオン化されたエステル、(メタ−)アクリル酸のカチオン化されたアミド並びにC 〜C −アルキル基を有するカチオン化されたN−アルキルモノ−及びジアミドの形のコモノマーが好適である。

    本発明は、成分A)としてのヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質の場合に、有利にアクリル酸又はアクリルミド−誘導体又は他のエチレン系不飽和モノマー構成単位をベースとするカチオン及び/又はアニオン電荷を有する高分子電解質を提案している。

    成分A)を架橋された又は少なくとも部分的に架橋された形で含有している添加剤が、特別好適であることが判明した。

    更に本発明の添加剤は、特定の用途事情のために、無機成分A)として、ボラックス、硫酸アルミニウム又はゼオライトの系列の1代表物を含有することができる。

    全体として、成分A)は、発明にとって重要な特性、即ちレオロジー上昇に関してのみ限定されている。 しかしながら一般には、成分A)として全ての有機及び/又は無機の化合物がこれに該当し、この際、粒子寸法も実質的には限定されていない。 それでもやはり本発明は、成分A)が≦5000μm及び有利には<250μmの平均粒子スペクトルを有する好ましい変異体を考慮している。 提案されている粒子スペクトル以内で、粒子寸法の分布は均一又は不均一であってよく;即ちその都度の用途事情に応じて特により大きい粒子又はより小さい粒子が包含され、それぞれの極端に近づくことも及び/又は排他的にこれをカバーすることもできる。

    本発明によれば、添加剤のコーティング又はシェルとして機能する成分B)は有利に、成分A)を差し当たり完全に包囲し、建築化学的使用の間に遅延して放出する、膜形成性ポリマーである。 殊にポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、1個又は2個の疎水性末端基を有するポリエチレングリコール、変性されたポリプロピレングリコール、ポリエチレン及びポリプロピレングリコールからのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニリデン、アルギン酸塩、セルロース誘導体、澱粉誘導体、ゼラチン、ワックスも、前記の代表物からの任意の混合物もこれに該当する。

    原則的に、シェル成分B)は、物理的及び/又は化学的相互作用に基づきコア−成分A)上に塗布することのできる化合物であり、この際、これは化学的及び/又は物理的及び有利には可逆的な架橋を形成する。 ジアルデヒド、例えばグリオキサール、ジイソシアネート、ジオール、カルボン酸及びこれらの誘導体及び任意の混合物が特別好ましいとみなされる。

    成分B)の好ましいと記載される代表の系列は、必要な特性の考慮の下に任意に拡大することができる。 好適な化合物としては、少なくとも2個の官能基を含有し、かつ、これらが成分A)の官能基、実質的に酸基又はヒドロキシル基と反応することのできる代表物がこれに該当する。 このために好適な官能基は、既に記載されたヒドロキシル−、アミノ−、エポキシ−、イソシアネート−、エステル−、アミド−又はアジリジノ基である。 このような典型的な代表物は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリエタノールアミン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとからのブロックコポリマー、エタノールアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、エトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリビニルアルコール、ソルビット、澱粉、ポリグリシジルエーテル、ポリアジリジン化合物、1,6−ヘキサメチレンジエチレン尿素、ジフェニルメタン−ビス−4,4'−N,N'−ジエチレン尿素、ハロゲンエポキシ化合物、例えばエピクロロヒドリン及びα−メチルエピフルオロヒドリン、ポリイソシアネート、アルキレンカーボネート、ビスオキサゾリン及びオキサゾリドン、ポリアミドアミン並びにエピクロロヒドリンとのその反応生成物である。 最後に、ポリ4級アミン、例えばジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのホモ−及びコポリマー並びにジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのホモ−及びコポリマーもこれに該当し、これらは場合によっては塩化メチルで4級化されていてもよい。

    最後に、好適な成分B)として、同様にイオン性架橋を形成することができるはずである多官能性塩基も好適であり、このためにポリアミン又はその4級化された塩が特別好適である。

    本発明は、成分B)に関する更なる変形として、これが付加的に、有利には柔軟剤、例えばフタレート及びポリエチレングリコール、粘結防止剤、例えばクエン酸トリエチル、ポリソルベート80、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク又は消泡剤の系列に由来するプロセス添加剤を含有することを考慮に入れている。

    本発明では、成分B)に関する更なる変形として、これが多層に構成されていてよいことを考慮に入れており、この際、これは少なくとも1つの反応性層(Reaktivschicht)を含有することが有利である。 本発明によれば、「反応性層」とは、この成分が大抵、重合過程の領域内で、成分A)と直接に相互作用をすることを意味する。 このことは、2層構造の場合には、成分A)に面している層も、最外層も、反応性層として提示することができ、成分A)と反応することを意味する。 しかしながら、例えば最内層のみが反応性層であり、かつ例えば成分A)と相互作用するか、又は最外層のみがそれであるような全ての他の変形も考えられる。 最後に、少なくとも3層から成る成分B)の構造の場合には、最内層も最外層も反応性層であることはできず、反応性は、最内層と最外層との間に配置されている層だけに限られる。 この場合にはこれは特に、その都度の反応性を遅延して発揮する層、即ち、その外側に被覆された層が、摩擦−及び/又は溶解過程によって添加剤から分離除去された場合に初めて反応性を発揮する層である。 一般に、少なくとも1つの反応性層の関与の下に、成分B)は成分A)と反応するか又は他の成分も既に成分A)上に塗布された成分B)と反応することに注目すべきである。 こうして、本発明の添加剤の発明的に重要な特性、即ちそのレオロジー上昇作用を、その都度の使用媒体及びコア層A)の所望の放出プロフィルを目標として、適当なシェル−成分の選択によって目的に合って予め与え、かつコントロールすることができる。

    成分B)が、成分C)の助けによって成分A)上に塗布された添加剤変形も、正に明らかに包含されている。 この場合には、液体形での又は物理的混合物としての成分C)が、成分A)上に成分B)を、化学的に架橋させる場合に、特別有利であることが判明した。 成分C)の特別好適な代表は、ジアルデヒド、例えばグリオキサール、ジイソシアネート、ジオール、ジカルボン酸及びこれらの誘導体及び任意の混合物である。 しかしながら原則的には、成分B)としても使用することができるすべてのタイプの化合物が好適な成分C)に該当する。

    実際的な観点から、かつ非常に広い使用可能性を考慮すると、本発明による添加剤は大きすぎる粒子寸法を有すべきではない。 この理由から、本発明では、成分A)及びB)から成る添加剤の平均粒子スペクトルが、≦2000μm及び好ましくは≦1000μmであることを意図している。

    本発明は、添加剤それ自体以外に、この添加剤の使用、殊に時間的に遅延して開始する作用を有する添加剤としての使用も請求している。 この時間的遅延は、特に成分B)、即ち既に記載のように種々の数の層、殊に反応性層から構成されていてよい、シェル−成分によって引き起こされる。 この関連で、本発明による添加剤に関して、殊に着色剤中及びここでは特にエマルジヨンペイント中及びインキ中、ラッカー中、顔料組成物及び顔料コンセントレート中での使用も論じており、このことも同様に本発明に包含される。

    時間遅延化との関連で、充填された水性系中の粘度上昇及び/又はレオロジー展開が時間的にコントロールされる、特別な使用変形も存在する。 このことは、有利にセルロースエーテル及び/又はセルロースエーテル−代用品と組み合わせても行われる。 既に記載のように、このセルロースエーテル−代用品は、既に前記の成分A)に関して詳細に記載されているような、オリゴ糖類及び多糖類、有利に澱粉エーテル、ヴェランゴム(Welan Gum)、ジウタンゴム(Diutan Gum)、キサンタン、キトサン又はグア−誘導体及び/又はスルホ基−含有コポリマー及び/又はアクリルアミドをベースとするコポリマー及び/又は他のヒドロコロイド−又はヒドロゲル−形成性物質の系列の代表物である。

    充填される水性系は、有利に、無機の、殊に鉱物質結合剤をベースとする建築材料系であり、特別好ましくはセメント、石膏、石灰、無水物又はその他の硫酸カルシウムベースの結合剤である。

    タイル接着剤、漆喰、硬化コンパウンド(Setting Compounds)、目地塗り組成物、壁モルタル、修繕モルタル及び目地塗りモルタルは、本発明による特に機械的撹拌及び/又は機械的適用のために好適であるような建築材料系の特別好適な代表であり、その際、殊に、極めて安定に改良処理され及び/又は凝結された乾燥モルタル、例えば漆喰又はタイル接着剤である。

    全体として、本発明による建築化学用途の添加剤は、その時間的にコントロール可能なレオロジー上昇特性に基づき、従来公知の技術水準に比べて明らかな改良を可能とし、この改良は、勿論、成分A)又は成分B)として添加剤中に含有されている、技術水準と比べて異なる化合物に基づく。

    次の実施例で、提案されている添加剤に結びついている利点を明らかにする。

    実施例
    例1
    ポリビニルアルコールでコーティングされたポリアクリルアミドの製造
    Fa.Glatt Ingenieurtechnik GmbH の渦動層造粒機中に、市場で入手される、20〜50%の電荷を有するアニオン性ポリアクリルアミド300gを予め装入した。 この物質を65℃に加温された給気流(70m /h)によって、渦動層中で加熱した。 層温度として55℃が生じた。 約3.2g/minの配量速度で、Mowiol 10〜98(ポリビニルアルコール10%溶液)300gを、Firma Sclickの二成分ノズルで顆粒上にコーティングした。 コーティング物質の量を変え、コーティング物質の値を、市場で入手される、20〜50%の電荷を有するアニオン性ポリアクリルアミドに対する質量%で記載した。 Mowiol 1%、2%、3%、5%及び10%でコーティングされた試料が製造された。

    例2
    ポリ酢酸ビニルでコーティングされたポリアクリルアミドの製造
    中程度の鎖長(Aldrich)のポリ酢酸ビニル(PVAc)100gをアセトン2リットル中に溶かした。 この5%PVAc溶液100gを、市場で入手される、Firma SNK(UK) Ltd.の20〜50%の電荷を有する微細に粉砕されたアニオン性ポリアクリルアミド50gと一緒に、250ml丸底フラスコ中に入れ、良好に混合した。 回転蒸発器を用いて、約50℃の水蒸気温度でかつ軽い真空下に、乾燥するまで溶剤を蒸発させた。 得られた粉末を乳鉢中で注意深く粉砕し、性能検査を行った。

    例3
    グリオキサールで表面架橋されたポリアクリルアミドの製造
    渦動層造粒機中に、20〜50%の電荷を有するアニオン性ポリアクリルアミド300gを予め装入し、80℃まで加温された給気流(70m /h)によって、渦動層中で加温した。 層温度として70℃を生じた。 約3.2g/minの配量速度で、1%グリオキサール水溶液300gを、ポリアクリルアミド上に噴射した。 グリオキサールの量を変え、市場で入手されるアニオン性ポリアクリルアミドに対して1 、2及び3質量%の量で塗布した。

    例4
    グリオキサールで後架橋されたポリビニルアルコールでのポリアクリルアミドのコーティング
    例1と同様にして製造され、ポリビニルアルコール3質量%でコーティングされたポリアクリルアミドに、60℃の渦動床温度の渦動床中で、1%グリオキサール溶液300g(配量速度3g/min)を吹き付け、これによりポリビニルアルコールを後架橋させた。 グリオキサールの量を変え、既にコーティングされたポリアクリルアミドに対して1、2及び3質量%に調節した。

    例5
    ポリビニルアルコールとグリオキサールとからの混合物でのポリアクリルアミドのコーティング
    例1に従って、渦動層造粒機中に、20〜50%の電荷を有するアニオン性ポリアクリルアミド300gを予め装入し、65℃まで加温された給気流(70m /h)によって、渦動層中で加温した。 層温度として55℃を生じた。 約3.2g/minの配量速度で、Mowiol 10〜98とグリオキサールとからの混合物330gを、顆粒上にコーティングした。 この混合物は、Mowiol 10〜98 10質量%及びグリオキサール1質量%を含有した。 コーティング物質の量を変え、コーティング物質1、2、3、5及び10質量%に調節した(数値は、ポリアクリルアミドに対するコーティング物質の質量%)。

    例6
    低分子量セルロースエーテルとグリオキサールとからの混合物でのポリアクリルアミドのコーティング
    例1に従って、渦動層造粒機中に、20〜50%の電荷を有するアニオン性ポリアクリルアミド300gを予め装入し、65℃まで加温された給気流(70m /h)によって、渦動層中で加温した。 層温度として55℃を生じた。 約3.2g/minの配量速度で、Pharmacoat 606(Fa.SyntapharmのHypromellose)とグリオキサールとからの混合物330gを顆粒上にコーティングした。 この混合物は、Pharmacoat 10質量%及びグリオキサール2質量%を含有した。 コーティング物質の量を変え、コーティング物質1、2、5及び10質量%を用いて製造した(数値は、使用ポリアクリルアミドに対するコーティング物質の質量%)。

    例1〜5に従ってコーティングされたポリアクリルアミド(表参照)を、混合物1のタイル接着剤処方物中で、それらの相応する特性について検査した:
    タイル接着剤モルタル1kgを、商慣例のボーリング機(1000W、800U/min)及びらせん攪拌機を用いて撹拌した。 乾燥モルタル1000g当たり調合水340gを添加した。

    混合物1

    試験法
    固定性(Standfestigkeit)の測定(滑り試験)
    滑り試験のために、タイル(15×25cm 質量1.9kg)をタイル接着剤処方物中に入れ、30秒間重量5kgの負荷をかけた。 このタイルの上縁部にマークを付け、検体構造物を垂直に立てる。 引き続き、このタイルが滑るか否か又はどの程度滑るかを観察する。 1〜10mmの滑りは固定可能(standfaehig)と評価される。

    粘度測定
    撹拌された新製モルタルを、スパーテルを用いて、250gブリキ缶中にできるだけ気泡不含に入れる。 この缶に上縁部まで充填し、スパーテルで拭き取って平にする。 引き続き、この物質を、ピストン板(Hubtisch)を用いて押圧し(1秒当たり約1行程で、10行程)、缶蓋で(逆に)覆う。 この瞬間から、時間測定を開始する。 最初の粘度測定(ブルックフィールド−粘度計、Modell RV)を5分後に行い、第2の測定を20分後に行う。 TF−スピンドル(3.2cmの所にマークを有するSpindel 96(TF))を用い、2.5UPMで測定し、この際、このスピンドルをマークまでモルタル中に沈める。 それぞれ、最大値(mPa s又はcP)を記録する。 1測定当たり少なくとも3つの値を測定すべきであった(測定値相互の許容誤差:+/−10%)。

    * 混合時間は、遅延された可溶性ポリマーが完全に生じるためには充分でない。

    全ての混合物で、待期及び短時間撹拌によって時間的に遅延された粘度構成を確
    認することができた。 時間的遅延は2時間までであった。

    n. ap. :「適用不能」:接着剤が最早コンクリートプレート上に適用不能である程 度まで粘度が高い;従って固定能(Standvermoegen)は検査できなかった。

    例7(比較)
    実験構成:
    混合物1によるモルタル2000gを、商慣例のボーリング機(1000W、2000U/min)及びモルタルミキサーTyp M17を用いて撹拌した。 乾燥モルタル1000g当たり調合水340gを添加した。

    例8(比較)
    実験構成:
    混合物1によるモルタル2000gを、商慣例のボーリング機(1000W、2000U/min)及びモルタルミキサーTyp M17を用いて撹拌した。 乾燥モルタル1000g当たり調合水340gを添加した。

    例9(本発明)
    実験構成:
    混合物1によるモルタル2000gを、EN 196−1の4.4に従い撹拌した。 乾燥モルタル1000g当たり調合水340gを添加した。 ポリアクリルアミドの添加を、表中の「混合過程」の記載に従って行った。

    この例では、遅延された添加の効果及びそのレオロジー(粘度)への正の影響は、ポリアクリルアミドの電荷密度が高ければ高い程より強い。

    例10
    実験構成:
    モルタル12kgを、商慣例のボーリング機(1000W、800U/min)及びらせん攪拌機(Wendelruehrer)を用いて撹拌した。 乾燥モルタル1000g当たり調合水340gを添加した。

    スルホ基含有ポリマーは、Construction Research & Technology GmbHの商品SWR 308/4198である。

    本発明による添加剤としての時間的に遅れて活性化される増粘剤に基づき、混合物2及び4においては、優れた撹拌容易性が得られた。 低い粘度から最終粘度までの粘度構成が、粘度ピーク無しに明らかであった。 全ての4混合物は、固定(Stand)1〜4mmを示した。 混合物4では、スルホ基含有コポリマーとの相乗効果に基づき、コーティングされたポリアクリルアミドの量を25%減少させることができた。 スルホ基含有ポリマー不含の混合物(混合物2)では、固定性の損失の故に、この量減少は不可能であった。

    乾燥モルタル中の本発明による添加剤からの、成分A)(ポリアクリルアミド)の遅延された放出は、相応する添加剤を、乾燥モルタルの撹拌時に相応して添加剤が表面からゆっくり離れる物質でコーティングすることによって達成され、この際、コーティング剤としてポリビニルアルコールが使用された。

    QQ群二维码
    意见反馈