Process and equipment for recover of energy and chemicals in sulfate process

申请号 JP2810892 申请日 1992-02-14 公开(公告)号 JPH0586590A 公开(公告)日 1993-04-06
申请人 Tampella Power Oy; タンペラ・パワー・オーワイ; 发明人 SETSUPO RUOTOU;
摘要 PURPOSE: To increase electric power output and generate a process steam by passing a hot gas from a gasification reactor into a particle cooler and passing the cooled gas into a gas turbine after purification by a filter. CONSTITUTION: Condensed liquor is passed into a gasification reactor 3 after evaporating moisture of black liquor 1a, 1b in an evaporator 1. A molten mixture of Na2 S and Na2 CO3 is recovered by heating the gasification reactor to 800-1,200 deg.C by introducing air heated at a particle cooler 4. A hot gas is passed into the gasification reactor, cooled down to 300-600 deg.C by compressed air from a compressor 8, Na compound is brought into solid state and the gas is purified by a filter 5. The compressor and a generator 9 are driven by gas sent into a gas turbine 7 through a burning chamber 6 and an exhaust gas is sent to boilers 10 and 11.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ガスタービン(7)およびこのガスタービンによって動作されるコンプレッサー(8)を使用して、スルフェートプロセスにおいてエネルギーおよび化学薬品を回収するための方法であって、典型的に60ないし80%の乾燥固形分含有率を有するブラックリカーを気化反応装置(3)に通じてこれを気化反応装置の温度が800ないし1200℃の範囲になるように熱空気を気化反応装置(3)に導入することによって化学量論量よりも少ない量の酸素の存在下、大気圧を越える圧力で気化させ、該空気は該コンプレッサー(8)によって大気圧を越える圧力まで圧縮され、しかる後、ガスからナトリウム化合物を分離し、そのガスを該ガスタービン(7)へさらに通じる方法において、溶融状態に変換された硫化ナトリウムおよび炭酸ナトリウム化合物を、それらを硫化ナトリウムと炭酸ナトリウムの溶融混合物として回収するために、該ガス反応装置(3)から導出し、溶融および気化ナトリウムをなお含有する熱ガスを該ガス反応装置(3)から、固体粒子を含有する粒子冷却器(4)に通じ、大気圧を越える圧力に圧縮された該コンプレッサー(8)からの空気を該冷却器に通じて該粒子冷却器(4)の温度を300ないし600℃とし、
    それにより該ナトリウム化合物を該粒子冷却器(4)において固体状態とし、該粒子冷却器(4)において熱せられた空気の少なくとも一部を該気化反応装置(3)へ通じ、および該冷却器(4)において冷却されたガスをフィルター(5)により精製した後、該ガスタービン(7)に通じることを特徴とする方法。
  • 【請求項2】 ブラックリカーの固形分含有率が75ないし80%である請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 粒子冷却器中の粒子状核形成物質として、蒸煮用薬品Na 2 SおよびNa 2 CO 3の混合物を使用する請求項1または2記載の方法。
  • 【請求項4】 気化温度が900ないし1,100℃である請求項1ないし3のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項5】 粒子冷却器の温度が400ないし500
    ℃である請求項1ないし4のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項6】 ナトリウム化合物を繊維フィルター(5)によりガスから分離する請求項1ないし5のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項7】 ガスタービン(7)の排ガスが接続したボイラー(10)中で発生されたスチームにより蒸発器(1)においてブラックリカーを間接的に蒸発させ、ブラックリカーを実質的に乾燥粉末に変換し、これを蒸発したスチームとともに気化反応装置(3)へ移送する請求項1ないし6のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項8】 フィルター(5)中に蓄積するナトリウムダストを気化反応装置(3)へ再循環させる請求項1
    ないし7のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項9】 粒子冷却器(4)の後でフィルター(5)の前に、ガス温度を、熱交換器中でまたはガス中に水を噴霧することにより、200ないし250℃の温度に低下させる請求項1ないし8のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項10】 ガスタービン(7)中における膨脹仕事中に放出された機械的エネルギーを一部はコンプレッサー(8)に、一部は発生器(9)に使用する請求項1
    ないし9のいずれか1項記載の方法。
  • 【請求項11】 スルフェートプロセスにおいてエネルギーおよび化学薬品を回収するための装置であって、気化反応装置(3)、該気化反応装置(3)に熱空気を吹き込むためのコンプレッサー(8)、該気化反応装置中で生成したガスからナトリウム化合物を分離するための手段、ガスタービン(7)、ガスを精製するための手段、およびガスをガスタービン(8)へ通じるための手段を備えた装置において、該気化反応装置中で生成したガスからナトリウム化合物を分離するための手段は粒子冷却器(4)を含み、本装置は、ガスが冷却され、溶融状態にされたナトリウム化合物が該気化反応装置(3)
    中で固体状態とされるように、大気圧を越える圧力に圧縮されたコンプレッサー(8)からの空気を該粒子冷却器(4)へ通じるための手段、および該粒子冷却器(4)で熱せられた空気を該気化反応装置(3)へ通じるための手段をさらに備え、該精製手段は、粒子からガスを精製するためのフィルター(5)を含むことを特徴とする装置。
  • 【請求項12】 フィルター(5)が、粒子冷却器(4)とガスタービン(7)との間に位置する繊維フィルターである請求項11記載の装置。
  • 【請求項13】 粒子冷却器が、流動床である請求項1
    1または12記載の装置。
  • 【請求項14】 粒子冷却器が、粒子状核形成物質として、蒸煮用薬品Na 2 SおよびNa 2 CO 3の混合物または砂を含有する請求項11ないし13のいずれか1項記載の装置。
  • 【請求項15】 ガスタービンの排ガスからスチームを発生させるためのボイラー(10)、およびブラックリカーを好適な乾燥固形分含有率まで濃縮するためにボイラー(10)で発生されたスチームが通される蒸発器(1)をさらに備える請求項11ないし14のいずれか1項記載の装置。
  • 【請求項16】 ガスタービン(7)の膨脹仕事中に放出された機械的エネルギーを、一部はコンプレッサー(8)に、一部は本装置に接続した発生器(9)に使用する請求項11ないし15のいずれか1項記載の装置。
  • 【請求項17】 ガスが粒子冷却器に導入される前に熱ガスから溶融粒子を分離するための、気化装置(3)内に位置するメルトサイクロンを有する請求項11ないし16のいずれか1項記載の装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービンおよびこのガスタービンによって動作されるコンプレッサーを使用して、スルフェートプロセスにおいてエネルギーおよび化学薬品を回収するための方法および装置であって、
    典型的に60ないし80%の乾燥固形分含有率を有するブラックリカーを気化反応装置に通じてこれを気化反応装置の温度が800ないし1200℃の範囲になるように熱空気を気化反応装置に導入することによって化学量論量よりも少ない量の酸素の下で気化させ、該空気は該コンプレッサーによって大気圧を越える圧まで圧縮され、しかる後、ガスからナトリウム化合物を分離し、そのガスを該ガスタービンへ通じるものに関する。 このプロセスにおいて、無機化合物は、現在のパルプ製造方法に使用できる液相化合物として回収され、ブラックリカーの有機化合物のエネルギーは、主に、気相の化合物に捕縛される。

    【0002】

    【従来の技術】現在のスルフェートプロセスにおいて、
    ブラックリカーの化学薬品およびエネルギーの回収は、
    いわゆるソーダ回収ボイラーにおいて生じる。 ボイラーの下部は、空気の段階的導入により強く還元性に保たれる。 ソーダ回収ボイラーから、化学薬品は、主に、液相化合物Na 2 SおよびNa 2 CO 3として回収される。
    ブラックリカーの化学エネルギーは、ソーダ回収ボイラーにおいてスチームを発生させるために利用され、そのスチームは、スチームタービン中で膨脹される。 パルプ製造方法に必要なプロセススチームは、ある程度は放出スチームにより、また、主に、タービン後に得られるいわゆる背圧スチームにより生成する。 パルプ製造方法に要求される背圧レベルは、約0.4MPaであるから、
    タービン中でのスチームの膨脹比率は、低いままである。 ソーダ回収ボイラーを使用する回収方法の最も不利とするところは、実は、低い電気出力である。 ソーダ回収ボイラーに基づく回収方法の投資費用は、より意味のある回収方法の開発を要求している。

    【0003】従来知られているエネルギー方法の中で、
    パルプ製造方法の回収操作において電気出力を実質的に増加させる最も可能性のあるものは、ガスタービンによって与えられるものと考えられる。 その最も重要な特徴がガスタービンによる電気の生産であるところの多くの特許出願がある。 例えば、FI特許出願875056
    (アンデルソン)および国際特許出願WO 86/07
    396(キグネル)である。 これら特許文献は、多くの点で重複するものであるが、広く、例えば、気化反応装置の条件、および異なる条件における化学薬品の回収のための好適な方法を規定している。

    【0004】FI特許出願875056は、ナトリウム化合物が固相中に残り、硫黄が主にH2 Sへと結合するような低い温度で気化を行なおうとする方法を開示している。 この方法の問題は、硫黄の回収であり、また苛性化装置が、現在のものよりもかなり大型となる。

    【0005】国際特許出願WO 86/07396は、
    ナトリウム化合物を主にNa 2 SおよびNa 2 CO 3として回収する方法を開示しており、この方法は、セルロース化学の観点から現在の方法に類似している。

    【0006】全ての従来方法に共通する特徴は、気化工程からのガスを湿式精製技術により処理することであり、従ってガスタービンで使用できたであろうエネルギーを浪費している。 また、湿式技術は、気化反応装置から逸出するナトリウム化合物を除去する上で充分に効率的ではないという証拠があり、それ故そのような湿式技術を使用した場合、ガスタービンの翼アッセンブリーの寿命が不経済的に短くなる。

    【0007】気化反応装置からのガスは、液および気相において多量のナトリウムを含んでおり、熱の間接伝達に基づく冷却器を清浄に保つことが困難である。 伝熱式冷却器を使用することについてのいま一つの問題は、気化したナトリウムの相転移において生成する粒子のサイズが非常に小さく、それらを分離することが実際上不可能であることである。 ガスタービンを使用する回収方法についてのこれらの問題は、従来、満足できる程度に解決されていないのである。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題は、電気およびスチームの生産を最適にし、上述の問題点を解決することである。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】上記課題は、溶融状態に変換された硫化ナトリウムおよび炭酸ナトリウム化合物を、それらを硫化ナトリウムと炭酸ナトリウムの溶融混合物として回収するために、該ガス反応装置から導出し、溶融および気化ナトリウムをなお含有する熱ガスを該ガス反応装置から、固体粒子を含有する粒子冷却器に通じ、大気圧を越える圧力に圧縮された該コンプレッサーからの空気を該冷却器に通じて該粒子冷却器の温度を300ないし600℃とし、それにより該ナトリウム化合物を該粒子冷却器において固体状態とし、該粒子冷却器において熱せられた空気の少なくとも一部を該気化反応装置へ通じ、および該冷却器において冷却されたガスをフィルターにより精製した後、該ガスタービンに通じることを特徴とする本発明の方法によって解決される。

    【0010】本発明は、またスルフェートプロセスにおけるエネルギーおよび化学薬品の回収のための装置にも関し、この装置は、気化反応装置、該気化反応装置に熱空気を吹き込むためのコンプレッサー、該気化反応装置中で生成したガスからナトリウム化合物を分離するための手段、ガスタービン、ガスを精製するための手段、およびガスをガスタービンへ通じるための手段を備える。
    本装置は、該気化反応装置中で生成したガスからナトリウム化合物を分離するための手段が粒子冷却器を含み、
    本装置は、さらに、ガスが冷却され、溶融状態にされたナトリウム化合物が該気化反応装置中で固体状態とされるように、大気圧を越える圧力に圧縮されたコンプレッサーからの空気を該粒子冷却器へ通じるための手段、および該粒子冷却器で熱せられた空気を該気化反応装置へ通じるための手段をさらに備え、該精製手段は、粒子からガスを精製するためのフィルターを含み、および精製したガスをガスタービンへ通じるための手段をさらに含むことを特徴とする。

    【0011】本発明の最も本質的な特徴は、気化反応装置からのガスをいわゆる粒子冷却器(particle cooler
    )を用いて冷却することである。

    【0012】

    【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

    【0013】本発明に従う回収方法を説明するフローチャートを示す図1を参照すると、1またはそれ以上のリカー源からのブラックリカーは供給導管1aおよび1b
    を通して蒸発器1に供給される。 蒸発器1は、流動床蒸発器または目的に適した他の蒸発器であり得る。 蒸発器1において、乾燥固形分含有率が典型的に60ないし8
    0%となるように、高められた温度で、が蒸発される。 蒸発を改善するために、ポンプ2により導管1c内に熱ガスおよびスチームを循環させ、ついでこれを蒸発器1の下部に戻す。 導管1dを介して、濃縮リカーは気化反応装置3へ通され、これに粒子冷却器4で熱せられた空気をも導管4aを介して導入し、気化反応装置3の温度を800ないし1200℃、好ましくは、900ないし1100℃の範囲にする。 それにより空気を気化装置に40ないし50モル/kg乾燥固体の量で導入する。 コンプレッサー8により圧縮され、圧縮後、圧縮比に応じて270ないし350℃の最終温度を持つ空気のほぼ全てが粒子冷却器に通され、粒子冷却器の温度は、
    300ないし600℃、好ましくは400ないし500
    ℃とされる。 硫化ナトリウムと炭酸ナトリウムの溶融混合物は、気化反応装置3から回収され、導管3aを介して溶解器に通される。 溶融および気化ナトリウムを含有する熱ガスは、気化反応装置から粒子冷却器4に通され、そこでガスはコンプレッサーからの空気流により精製のために冷却され、ナトリウム化合物は固体状態にされる。

    【0014】本明細書において、粒子冷却器とは、ガスが固体粒子と接触して急速に冷却されるところの装置を意味する。 回収プロセスの観点から、粒子冷却器により2つの大きな利点が得られる。

    【0015】1)ガスに含まれ、熱表面にとって問題のあるナトリウム化合物は、固体粒子の表面に付着するので、熱表面の汚染を生じさせない。

    【0016】2)気化したナトリウムにとって利用できる多くの凝集核が存在するので、分離することが困難なサブミクロの粒子すなわち極度に小さい粒子の量が取るに足らないものとなる。

    【0017】粒子冷却器は、例えば、温度が冷却により調節されるところの流動床であり得る。 好ましくは、粒子冷却器において蒸煮用薬品Na 2 SおよびNa 2 CO
    3の混合物が核剤として使用され、それにより蒸煮を妨害する異物薬品が不要となる。 砂を核剤として使用することもできる。

    【0018】粒子冷却器内に集まるナトリウム化合物は、気化反応装置に再循環され、そこから溶解器へ通されてその中で生リカーを生成する。

    【0019】粒子冷却器において、気化反応装置からのガスは、それらが簡単で効率的なフィルター5によって精製され得るように冷却される。 今日、最も広く使用されている繊維フィルター材料の好適な操作温度は、約2
    00ないし250℃である。 入口温度が約300℃であるところのコンプレッサーからの空気流によってはこの温度は達成できない。 しかしながら、電気の生産の観点から、スチームに捕縛されたエネルギーはタービン中において高い効率をもってかつ圧縮の仕事においてどのような有意の増加をも伴わずにエネルギーに変換され得るので、ガスが直接的水冷却によりこの特定の温度まで冷却されても実質的な損失は生じない。

    【0020】フィルター5中に蓄積するナトリウムダストは、導管5aを介して気化反応装置3に戻され、そこから、溶融状態で生リカー溶解器中へと除かれる。

    【0021】今やほとんど完全にアルカリ類が除去されたガスは、粒子冷却器4内で熱せられた空気とともにガスタービン中の燃焼室6へ通される。 この燃焼室において、後燃焼温度は、導管4bからの空気量によってガスタービン7により決定される最大温度に調節される。 現在の技術では、この最大温度は、タービンのタイプおよび製造業者に依存して、850ないし1,000℃に渡る。 ガスタービン7において、熱ガスは膨脹し、膨脹の仕事に放出された機械的エネルギーは、一部はコンプレッサー8において、一部は発生器9において使用される。

    【0022】ガスタービン7の排ガスの温度は、約45
    0℃であるので、その熱エンタルピーは、パルプ製造方法のための必要なプロセススチームを発生させるために使用することができる。 用途に依存して、1またはそれ以上のボイラーを使用することができ、それによって、
    パルプ製造方法の要求に従って異なるスチーム圧レベルを使用する場合、スチームの生産が最適化される。

    【0023】図1に示される本発明の態様において、本方法は、ボイラー10において6.0MPaのスチームを生産するために排ガスのエネルギーの使用開放部分を含み、ボイラーからスチームが、例えばフローチャートに示されるような閉鎖サイクルにおいてブラックリカーのための加圧蒸発器1へと間接的に通される。 閉鎖サイクルにおいて、スチームは、ポンプ10aにより閉じたパイプシステム10bを通して循環され、ボイラー10
    中で熱せられたスチームは蒸発器1へと流れ、そこから凝縮されたスチームがポンプ10aによりボイラーへ戻される。 この方法の配置は、パルプ製造方法の蒸発プラントを通った後のブラックリカーの乾燥固形分含有率が低いままであるときに必要である。 気化方法にとって、
    60%の乾燥固形分含有率を、例えば、最大レベルの7
    5ないし80%まで増加させることが有利である。 蒸発器1の特徴は、実は、蒸発が、好ましくは、ブラックリカーが乾燥粉末になるまで続行され、ついでその粉末が蒸発したスチームとともに導管1dを介して気化反応装置3へ移送されるところにある。 必要なら、気化のために充分な熱エネルギーが供給されることを確実にするために、付加的な燃料を導管3bを介して気化反応装置3
    へ導入することができる。

    【0024】本方法の効率をさらに改善するために、ボイラー10からのガスをさらにボイラー11に通し、そこからプラントの一般的使用のための低圧スチーム(1.0MPa)を得ることができる。

    【0025】本発明の回収システムを備えたパルプミルを例によって以下説明する。 やや小規模の現在のパルプミルの容量に対応した10kgの乾燥ブラックリカーを基準量として用いる。 以下の仮定は、現在の技術からして現実的なパラメーターに基づいている。

    【0026】ブラックリカーは、化合物およびエネルギー収支のベースとして選定され、ブラックリカーの乾燥固形分の元素分析は、以下の通りである。

    【0027】 元素 : C H O N S Na 重量部: 0.352 0.037 0.358 0.0 0.47 0.206 乾燥固形分の有効熱価 14MJ/kg 気化反応装置の温度 950℃ 気化反応装置前の空気温度 400℃ ブラックリカーの温度 150℃ 乾燥固形分の流量 10kg/s コンプレッサー圧比 10 タービン圧比 9 コンプレッサー後の空気温度 306℃ タービン前のガス温度 900℃。

    【0028】プロセス計算は、プロセススチームがガスタービンの排ガスによってのみ発生するように、電気出力の最大化に基づいている。

    【0029】以下に、化合物およびエネルギー収支を3
    つの異なるケースにおける図1のプロセス配置のために具体化する。

    【0030】1. ブラックリカー中に含まれる水(0.
    25kg/kg乾燥固形分)を水として気化反応装置に供給する。 気化用空気の量を、気化反応装置の計算温度が950℃となるように調節する。

    【0031】2. ブラックリカー中に含まれる水(0.
    25kg/kg乾燥固形分)をスチームとして気化反応装置に供給する。 気化用空気の量を、気化反応装置の計算温度が950℃となるように調節する。

    【0032】3. ほかに、ガスの乾式精製を、ガスを1
    5℃の水で115℃に冷却する湿式精製に置き換える以外はケース1と同様とする。 収支計算の結果を下記表1
    に示す。

    【0033】ソーダ回収ボイラーに基づく従来の回収方法に比べて、表1に示された全ての電気出力は、ほぼ2
    倍である。 加えて、ガスタービンの使用に基づく回収方法の投資費用は、ソーダ回収ボイラーに基づく方法のそれより実質的に少ない。 表1から、湿式精製を使用した場合、本発明の乾式方法を使用した場合よりも、電気出力が明らかに小さいことが明らかである。 湿式精製の他の大きな不利点は、アルカリの分離能が乏しく、その結果、ガスタービンの寿命が不経済的に短いことである。

    【0034】表 1 10kgバッチの乾燥ブラックリカーの比較収支計算からの結果 ケース1:水/乾燥固形分比0.25、流動床蒸発器なし、ガスの乾式精製 ケース2:水/乾燥固形分比0.25、流動床蒸発器、
    ガスの乾式精製 ケース3:水/乾燥固形分比0.25、流動床蒸発器なし、ガスの湿式精製 流入流れ: kJ kg kJ kg kJ kg 乾燥固形分のLhv 133,95 10 140,187 10 133,951 10 熱エネルギー: 乾燥固形分 420 K 2,147 10 2,147 10 2,147 10 水 420 K 1,358 2.5 0 0 1,365 2.5 スチーム 420 K 0 0 575 2.5 0 0 空気 288 K -1,546 157 -1,672 170 -1,152 117 圧縮 288-579 K 46,607 50,394 34,738 洗浄水 298 K 0 0 0 0 0 62 全入力: 182,527 169.5 191,631 182.5 171,062 191.5 流出流れ: 煙道ガス: kJ kg kJ kg kJ kg 膨脹 1,173-748 K 83,411 165 87,920 178 64,133 125.5 ボイラー 748-440 K 55,959 59,014 42,937 煙道ガス 損失 440-298 K 24,300 25,682 18,638 メルト: 顕熱 1,173-298 K 5,277 4.5 5,259 4.5 5,277 4.5 化学エネルギー 13,549 13,751 13,549 全出力: 182,496 191,526 171,064 タービンのシャ フトパワー: 36,804 37,526 29,386 。

    【0035】図2は、参照符号12で示されるメルトサイクロンをさらに含む以外は本質的な部分が図1のものに対応する方法を示している。 実際には、メルトサイクロンは、気化装置3内に位置される。 その機能は、ガスが気化装置から粒子冷却器へ通される前に熱ガスから最も大きいメルト粒子を分離することである。 矢印12a
    は、メルトサイクロン中で分離された物質が、矢印13
    aによって示される通りさらに溶解器中に排出されるように、気化装置を如何に通るかを示している。 上記各図は、本発明のある種態様を示すものである。 その細部では、本発明の方法および装置は、請求の範囲内において変更し得るものである。 例えば、本方法の組み立て段階は、プロセススチームの一部を粒子冷却器中でまたは燃焼室とガスタービンの間に位置するボイラーによって発生させることにより、個々のミルに適合させることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例による回収方法を説明するフローチャート図。

    【図2】本発明の他の実施例による回収方法を説明するフローチャート図。

    【符号の説明】

    1…蒸発器、3…気化反応装置、4…粒子冷却器、5…
    フィルター、7…ガスタービン、8…コンプレッサー、
    9…発生器、10…ボイラー、12…メルトサイクロン。

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