Method of crystallizing a soluble salt of the divalent anion from the brine

申请号 JP2007537266 申请日 2005-10-18 公开(公告)号 JP2008516883A 公开(公告)日 2008-05-22
申请人 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップAkzo Nobel N.V.; 发明人 バレンド ウェステリンク,ヤン; クズマノフィク,ボリス; シュタイサー,マールテン,アンドレ,イレネ; ロデウィク マリア デンメル,レネ; バルゲマン,ゲルラルド; ラレ,コルネリス エリザベス ヨハンヌス ファン; ヨゼフ ヤクエス メイヤー,マテオ;
摘要 以下の工程を含む、塩 水 から2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を除去することに関する:-NaClのための結晶成長抑制剤(CGI-NaCl)の存在下または不在下で、150g/L〜飽和の間のNaCl濃度を有するか、またはCGI-NaClの存在下で飽和より上のNaCl濃度を有する塩水を得る工程、該塩水は任意的に、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤(CGI-DA)を含む;-溶液をpH 【選択図】図1。
权利要求
  • 水性のアルカリ金属もしくはアンモニウムイオンおよび2価アニオンを含む塩水溶液から、2価アニオンの可溶性のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を少なくとも一部除去するための方法であって、以下の工程:
    - 塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下または不在下で、150g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を有するか、または塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下で飽和より上の塩化ナトリウム濃度を有する塩水溶液を得る工程、該塩水溶液は任意的に、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤を含んでもよい;
    - 必要なら、少なくとも150g/Lの塩化ナトリウム濃度を維持しながら、該溶液を11.5より下のpHに酸性にする工程;
    - 塩水溶液中の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤の濃度が20mg/L未満なら、得られる塩水溶液が2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤少なくとも20mg/Lを含むような量の該結晶成長抑制剤を添加する工程;
    - 得られた溶液を膜ろ過工程に供し、それによって、塩水溶液を、2価アニオンを含む塩について過飽和にされている塩水流(濃縮物)および2価アニオンを含む塩について飽和未満にされている塩水流(浸透物)へと分離する工程;
    - 濃縮物中の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤の濃度が20mg/L未満なら、該濃縮物が、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤少なくとも20mg/Lを含むような量の該結晶成長抑制剤を添加する工程;
    - 得られた濃縮物を結晶化プロセスに供する工程;
    - 結晶化した、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を除去する工程;ならびに
    - 任意的に、膜ろ過工程に再び供するために、結晶化装置の母液の少なくとも一部を塩水溶液に再循環させる工程を含む方法。
  • 塩水溶液が塩化ナトリウムについて飽和されているか、または275g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を有する請求項1記載の方法。
  • 2価アニオンが、サルフェートまたはカーボネートである請求項1または2記載の方法。
  • アルカリ金属がナトリウムである請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  • 2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤が、少なくとも25mg/L(好ましくは75〜150mg/L)の量で濃縮物中に存在する請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  • 2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤が、フミン酸、ポリマレイン酸、ポリアクリル酸、糖、オリゴペプチド、ポリペプチドならびに、2個以上のカルボン酸基もしくはカルボキシアルキル基、および任意的にさらにホスフェート、ホスホネート、ホスフィノ、サルフェートおよび/またはスルホネート基を有するポリマーからなる群より選択される請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  • 酸性化の工程が、少なくともCO 2を使用して、スクラバー中で行われる請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  • 膜ろ過工程に供される塩水溶液のpHが2〜11.5である請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  • 膜ろ過工程が、ナノろ過により行われる請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  • 結晶化工程が、結晶化されるべき2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩の種を添加することによって行われる請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  • 浸透物が、塩化ナトリウム製造またはソーダ製造における原料として使用される請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、濃縮された性のアルカリ金属もしくはアンモニウムイオンおよび2価アニオンを含有する塩水溶液から、該塩水からこれらの塩を結晶化させることによって、2価アニオンの可溶性のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を少なくとも一部除去するための方法に関する。

    塩水は典型的には、水に天然源のNaClを溶解することによって製造される。 それゆえに、塩水は普通はまた、2価アニオンの不純物、典型的にはSO 4 2- 、CO 3 2-および1価カチオン不純物、例えばK、Li、および/またはNH 4 +を含む。 一般に塩水の蒸発による結晶化による、固体塩化ナトリウムの製造方法において、および塩水が原料として使用される製品の製造方法、例えば塩素の製造においては、これらのアニオンおよびカチオンのほとんどは除去されるべきである。 蒸発による塩化ナトリウムの結晶化方法においては、例えば得られる塩は、結晶格子中に欠陥を有し、吸蔵すなわち、蒸発による結晶化プロセスの母液の小ポッケットを含む(塩結晶中の空洞に存在する)。 これらの欠陥および吸蔵のために、塩化ナトリウムならびにそれから製造される塩水は、母液中に存在する化合物で汚染される。 特に、かくして最終的に塩化ナトリウム中にあることになるSO 4 2-および/またはCO 3 2-の量は、製造された塩化ナトリウムの多くの用途において問題となる。 従来、追加の洗浄工程および乾燥工程、例えばエネルギーを消費する遠心分離工程が使用されて、汚染物質の濃度を減らしてきた。 特に塩もしくは湿性塩から製造された塩水が、最新の膜電気分解セルにおいて使用されるなら、該汚染物質は除去される必要がある。 これらの理由のために、塩水から2価アニオン不純物、特に硫酸塩を(一部)除去するための方法が開発されてきた。 例えば欧州特許出願0 821 615号は例えば、塩水中の硫酸ナトリウムまたは重クロム酸ナトリウムの濃度に対する塩化ナトリウムの濃度を選択的に下げるために、50g/lより多い塩化ナトリウムを含む塩水を正に施与された圧下でナノろ過膜モジュールに供給して、濃縮物および浸透液を提供することによる、例えば硫酸ナトリウムまたは重クロム酸ナトリウムを含む塩水をろ過するためのナノろ過法を開示する。 しかしながら、硫酸塩または重クロム酸塩は、最大でも、それらの溶解度の限界までしか除去することができない。 かくして、高濃度のこれらの塩を含む塩水は、取り除かれなければならず、これは、環境的な観点および経済的な観点の両方から望ましくない。 というのは、それは有意の塩の損失に至るからである。

    米国特許出願第6,036,867号明細書は、酸および/または金属塩を含む水性溶液の脱塩および脱鉱物の方法であって、汚染塩が、該塩が過飽和の溶液からの結晶化により除去される方法を開示する。 この方法は、以下の工程を含む:
    - 処理されるべき溶液中に所定の塩の沈殿を抑制するための抑制剤を導入する工程、
    - 例えば溶液をナノろ過に供することによって、塩を過飽和濃縮物へと濃縮する工程、
    - 沈殿抑制剤を除去する工程、および次いで、
    - 濃縮物中で、結晶化可能な過飽和塩、例えば硫酸カルシウムを沈殿させる工程。

    沈殿抑制剤の抑制効果の該除去は、過飽和塩の沈殿/結晶化を実施することができるために必要であると開示される。

    米国特許出願第6,036,867号明細書は、少なくとも150g/Lの塩化ナトリウム濃度を有する塩化ナトリウム溶液に関与していないし、この参考文献は2価アニオンの塩水に可溶性のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を結晶化させることを開示してもいない。 さらには、塩水に容易に可溶性である塩、例えば2価アニオンのアンモニウムもしくはアルカリ金属塩の結晶化のためにそのような方法が使用されるときには、一次核形成のために、慣用の分離技術を用いて母液から分離することがほとんどできない、非常に小さい結晶および結晶凝集物を含むスラリーが形成されることが見出された。 したがって、塩スラリーの洗浄および、典型的に必要とされるスラリーの湿潤含量が10重量%より下であるような方法で該塩スラリーを母液から分離することは、非常に高くつく工程になる。

    上記のことを考慮すると、1つの方法で、少なくとも部分的に、2価アニオンを含む汚染物質を含まず、かくしてさらなる加工処理のために適当である塩水を製造するだけでなく、同時に2価アニオンを含む塩をそれらがさらなる用途のために利用可能であるように分離することができるような、2価アニオンの容易に可溶性のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を濃縮塩水溶液から除くための改善された方法についての必要性がある。

    驚くべきことに、少なくとも20ppmの結晶成長抑制剤の存在下で、膜ろ過およびその後の、得られた濃縮物からの塩の結晶化を用いて、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤の存在下でさらに塩水溶液を濃縮した後に、2価アニオンの容易に可溶性の塩、例えばアンモニウムもしくはアルカリ金属塩を、濃縮された、アルカリ金属もしくはアンモニウムイオンおよび2価アニオンを含有する塩水溶液から分離することができることがここで見出された。 予期せぬことに、結晶成長抑制剤の存在下で、比較的多い量の少なくとも20ppmが使用されてさえ、該塩について過飽和を減らす、すなわち該塩を結晶化させることが可能であることが判明した。 結晶化工程中の結晶成長抑制剤の存在は、塩結晶の一次核形成が妨げられる効果を有し、これは最終的に、大きい平均粒径、好ましくは500μmより上、最も好ましくは1mmより上の粒径を有し、不純物濃度の低い、狭い粒度分布を有する比較的粗製の塩(すなわち約300ミクロンの直径を有する結晶)の形成を生じることが観察された。 これらの結晶は、例えばろ過によって、水性スラリーから容易に分離可能であると判明した。 狭い結晶粒度分布はその上、慣用の遠心分離機を適用することを可能にする。

    より詳細には、本発明はかくして、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤を含む、水性のアルカリ金属もしくはアンモニウムイオンおよび2価アニオンを含む塩水溶液から、2価アニオンの可溶性のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を少なくとも一部除去するための改善された方法であって、以下の工程:
    - 塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下または不在下で、150g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を有するか、または塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下で飽和より上の塩化ナトリウム濃度を有する塩水溶液を得る工程、該塩水溶液は任意的に、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤を含む;
    - 必要なら、少なくとも150g/Lの塩化ナトリウム濃度を維持しながら、該溶液を11.5より下のpHに酸性にする工程;
    - 塩水溶液中の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤の濃度が20mg/L未満なら、得られる塩水溶液が少なくとも20mg/Lの2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤を含むような量の該結晶成長抑制剤を添加する工程;
    - 得られた溶液を膜ろ過工程に供し、それによって、塩水溶液を、2価アニオンを含む塩について過飽和にされている塩水流(濃縮物)および2価アニオンを含む塩について飽和未満にされている塩水流(浸透物)へと分離する工程;
    - 濃縮物中の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤の濃度が20mg/L未満なら、該濃縮物が、少なくとも20mg/Lの2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤を含むような量の該結晶成長抑制剤を添加する工程;
    - 得られた濃縮物を結晶化プロセスに供する工程;
    - 結晶化した、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を除去する工程;ならびに
    - 任意的に、膜ろ過工程に再び供するために、結晶化装置の母液の少なくとも一部を塩水溶液に再循環させる工程を含む方法に関する。

    本発明の方法の特定の利益は、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩が結晶化によって濃縮物から分離されるので、慣用のプロセスと比較して、全く、または少ししか液体除去が必要とされないことである。 それ故に、有意に少ない廃棄物しか生成されない。 その上、本発明の方法を用いると、2つの価値ある生成物、すなわち精製された塩水および2価アニオンを含む塩を単一プロセスで得ることができる。

    「塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下または不在下で、150g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を有するか、または塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の存在下で飽和より上の塩化ナトリウム濃度を有する塩水溶液を得ること」という表現は、少なくとも150g/Lの塩化ナトリウム濃度を有する塩水溶液が得られ、該塩水溶液が150g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を有するなら、塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤が任意的に存在することができるが、該塩水溶液が理論的飽和濃度より上の塩化ナトリウム濃度を有するなら、有効量の塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤が存在して、膜ろ過工程中に塩化ナトリウムが沈殿するのを防ぎ、結果として、膜を詰まらせるのを防ぐことが必要とされることを意味する。 「有効量」という語は、結晶成長抑制剤が、塩化ナトリウムの一次核形成を防ぐことができ、かくして、膜ろ過中に塩化ナトリウムの沈殿を防ぐことができるような量で添加されることを意味する。

    そのような高い塩化ナトリウム含量を含む塩水溶液の使用は望ましく、かつ便利である。 というのは、そうでなければろ過工程およびろ過工程後の濃縮工程の前に必要とされる塩水の面倒な希釈の手順を不必要にするからである。 その上、これらの高い塩化ナトリウム濃度は実際、本発明の可溶性2価アニオンを含む塩の濃縮物において過飽和を実施することができるために、必要である。 好ましくは塩化ナトリウム濃度は少なくとも200 g/L、さらに好ましくは少なくとも275 g/Lであり、最も好ましくは、飽和塩化ナトリウム溶液である。

    塩水溶液は、必要なら水で希釈して、150g/L〜飽和の間の塩化ナトリウム濃度を得ることができる。

    該塩水溶液は、必要なら、すなわち、塩水溶液が11.5より上のpH値を有するなら、または、塩水溶液がすでに11.5より下のpH値を有するが、膜ろ過工程がより低いpH値で行われるべきであるなら、酸性にされる。 好ましくは、本発明の第1工程で得られる塩水溶液は、11.5より上のpH値を有し、これは、その後酸性にされて、11.5より下のpHにされる。 酸性化は好ましくは、H 2 SO 4またはHClを用いて行われ、より好ましくは、任意的に他の酸と一緒に、CO 2を用いて行われる。 CO 2の使用は特に好ましい。 というのは、OH -はその後、CO 3 2-へと転化されるからであり、これはOH -よりはるかに膜ろ過中に効率的に保持される。 さらには、多くの場合、OH -のCO 3 2-への転化は、膜の寿命および/または安定性に肯定的な影響を及ぼす。 塩水は好ましくは、2〜11.5、より好ましくは7〜11.5、最も好ましくは9〜10.5のpHを有する塩水溶液を得るように、酸性にされる。

    本発明の方法において膜ろ過工程に供される、水性のアルカリ金属もしくはアンモニウムイオンおよび2価アニオンを含有する塩水溶液は好ましくは、非常に低い量のCa 2+およびMg 2+を含む。 Ca 2+およびMg 2+含量は好ましくは、それぞれ1ミリモル/L未満および0.1ミリモル/L未満である。

    従来公知の全ての塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤を、本発明の方法において使用することができる。 結晶成長抑制剤はまた、2種以上の塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤の混合物であり得ることが注意される。 適当な塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤は好ましくは、フミン酸、ポリマレイン酸、ポリアクリル酸、糖、オリゴペプチド、ポリペプチドならびに、2個以上のカルボン酸基もしくはカルボキシアルキル基および任意的にさらにホスフェート、ホスホネート、ホスフィノ、サルフェートおよび/またはスルホネート基を有するポリマー、例えばホスフェート基を有するカルボキシメチルセルロースからなる群より選択される。 最も好ましくは、塩化ナトリウムのための結晶成長抑制剤は、フミン酸、ポリマレイン酸およびポリアクリル酸からなる群より選択される。

    塩水に含まれる本発明の2価アニオン、好ましくはサルフェートもしくはカーボネートは、アルカリ金属もしくはアンモニウム対イオンを有する。 該対イオンは好ましくは、ナトリウム、カリウム、リチウムおよびアンモニウムからなる群より選択される。 最も好ましくは、ナトリウムである。 本発明に従い結晶化されるべき塩は、好ましくは硫酸ナトリウムまたは炭酸ナトリウムである。 最も好ましくは、硫酸ナトリウムである。

    本発明の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤は、結晶化されるべき塩の一次核形成を防ぐことができ、固体の形成なしに膜ろ過ユニットの運転を可能にする任意の添加剤であることができる。 この結晶成長抑制剤はまた、2種以上の結晶成長抑制剤の混合物からなることができることが注意される。 2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための好ましい結晶成長抑制剤は、ポリマレート、ポリホスフィンカルボン酸(例えばBelsperse(商標))、ポリホスフェート、ポリカルボン酸、ポリアクリル酸およびフミン酸からなる群より選択される1種以上の化合物である。 他の結晶成長抑制剤をまた使用できる。 該結晶成長抑制剤は、全量で少なくとも20mg/L、好ましくは少なくとも25mg/L、より好ましくは少なくとも50mg/L、最も好ましくは少なくとも75mg/Lで使用される。 結晶成長抑制剤について、好ましくは250 mg/Lまで、より好ましくは150 mg/Lまでの量が使用される。

    さらには、本発明の2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩(例えば硫酸ナトリウム)の結晶化を実施するために、好ましくは、その2価アニオンを含む塩の種および/または高剪断を使用して、二次核形成を誘導し、それによって、結晶成長のためのさらなる表面を提供する。 通常、流動床結晶化装置を使用して、単分散の生成物が得られる。 他の結晶化法をまた使用できるが、生成物の品質が低下し得る。

    本明細書中で言及される、水性塩水溶液から2価アニオンを分離するための膜ろ過ユニットの内部に置かれる「膜」は、2価および他の多価アニオンを選択的に拒絶するように設計され、少なくとも100Da、好ましくは少なくとも150Daの分子量切断を有する(分子量切断は、最大25,000Da、好ましくは最大10,000Da、より好ましくは最大2,500Da、最も好ましくは最大1,000Daである)任意の慣用の膜、好ましくはナノろ過膜を示すことを意味することがさらに注意される。 ナノろ過系は好ましくは、ナノろ過タイプの半浸透膜、例えばFilm Tec(商標) NF270(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company))、DESAL(商標) 5DK、DESAL(商標) 5DLおよびDESAL(商標) 5HL(全て、GE/オスモニクス(GE/Osmonics))、NTR(商標)7250(ニットウ デンコウ インダストリアル メンブレンズ(Nitto Denko Industrial Membranes))およびAFC(商標)-30(PCIメンブラン システムズLTD(PCI Membrane Systems LTD))として販売されているものを使用する。 本発明の方法において使用するのに適当なこれらの膜および同様の膜は、完全再循環運転にて、脱イオン水中1g/LのNaCl溶液の加工処理中80%より下、好ましくは70%より下の塩化物保持率によって示されるように、高割合の全ての1価アニオン、特に塩化物および臭化物の膜通過を許可しながら、完全再循環運転にて、脱イオン水中1g/LのMgSO 4溶液の加工処理中80%を超える、好ましくは90%を超える観察されたサルフェート保持率によって示されるように、高割合の全ての2価アニオン、特にサルフェートおよびカーボネートを拒絶するために有効である。 ナノろ過タイプの半浸透膜、例えば先に挙げられた膜タイプが好ましいが、これらの高い2価イオン拒絶特性を有する他のナノろ過膜は、市販されていて入手可能であり、代替的に使用することができる。

    少なくとも約1mmの厚みを有する供給チャネル-提供スペーサー材料を有する螺旋に巻かれたナノろ過モジュールの使用によって、処理された塩水は、ポンプで効率的に約1.5〜約10MPaの圧力にされ、その後、モジュールに施与され得る。 この圧力で、好ましくは1秒当たり少なくとも約10〜15cmの軸速度を有する。

    「2価アニオンを含む塩について過飽和」および「2価アニオンを含む塩について飽和未満」(「2価アニオンを含む塩」はまた、本明細書においては、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩として示される)という語は、該2価アニオンを含む塩のための結晶成長抑制剤を含まない溶液に関し、ここで、該2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩の濃度はそれぞれ、塩水溶液から2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩を少なくとも一部除去するための方法が行われるべき同じ温度および圧力にて測定された、該塩が溶液中に残存する該2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩の熱力学平衡での理論的最大濃度より高く、および低い。

    塩水からサルフェート(または別の2価アニオン)を除去するための典型的フローチャートが図1に図式的に示される。 塩水(B)は、塩水緩衝タンク1に連続的に供給される。 あるいは、1回分の塩水(例えば10,000リットル)が処理される。 必要なら、塩水流は、スクラバー2中で、好ましくは約7〜約11. 5の間のpH、より好ましくは約10.5のpHへと酸性化される。 酸性化のためにCO 2が使用されるなら、例えば導管3を通して煙道ガスと一緒に導入することができる。 該塩水から少なくとも一部除去されるべき2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための適当な結晶成長抑制剤がまた存在する。

    処理された塩水は、例えば重力によって、弁、ポンプ等を含むことができる出口ライン4を通って流される。 出口ライン4は、ナノろ過ユニット5の入口に接続する。 このユニットは、幾つかの相等しい圧力容器中に置かれた幾つかの螺旋に巻かれたナノろ過モジュールを含む。 これらの圧力容器は、1段以上の段で運転することができ、任意的に各段からその段の入口へ濃縮物の一部が再循環される。 濃縮物の他の部分は、次の段へと送られる。

    あまり好ましくないが、水を膜ろ過ユニットの供給流へ添加して、該膜ろ過ユニットの内部での塩化ナトリウムの結晶化を防ぐことができる。

    2価アニオンを含む塩について飽和未満である流れ(浸透物)は、出口導管6を通って導かれ、それに対して、2価アニオンを含む塩について過飽和である流れ(濃縮物、ときにはまた保持物(retentate)と呼ばれる)は、出口導管7を通って結晶化装置8に導かれる。 これらの導管のそれぞれは、弁、ポンプ等を含むことができる。

    結晶化装置8は、流動床結晶化装置タイプ、撹拌容器タイプまたは任意の他の慣用的に使用される結晶化装置であり得る。 結晶化装置は、母液を導管3またはろ過ユニット5の入口4に供給するための出口9および、結晶化したサルフェートを集めるための出口10を有する。

    好ましい実施態様においては、精製されていない地表水が、溶液採鉱プロセスにおいて使用されて、塩水を製造し、塩水はさらに、塩水精製プロセスにおいて処理される。 蒸発プラントにおいて塩化ナトリウムが製造され、母液は、図1に示される本発明のプロセスに供給される。 地表水が精製されないので、存在し得る多カルボキシル基を含む有機化合物、例えばフミン酸が、最終的に母液にいくことになり、それらは、2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩のための結晶成長抑制剤としてふるまう。 それ故に、母液に追加の結晶成長抑制剤を添加することがいつも必要なわけではない。 いわゆる未精製の地表水中の有機体は、地表水に栄養を添加することによって、故意に導入することができ、生物活性を生じることが注意される。 このようにして生成された細胞物質が塩水へうまく供給されたら、細胞は壊され、天然の結晶成長抑制剤が塩水へ導入される。

    本発明の方法はまた、電気分解プラントにおいて再循環塩水の精製のために適用することができる。 再循環塩水中での許容されない蓄積量のサルフェートを避けるために、慣用のプロセスにおいては、特定体積の再循環塩水を排除する必要がある。 しかしながら、硫酸ナトリウム結晶化と合わせた本発明の膜ろ過工程および硫酸ナトリウムのための結晶成長抑制剤の使用の故に、この排除の体積は、最小に保持され得る。

    本発明に従い分離された2価アニオンのアルカリ金属もしくはアンモニウム塩は、当業者に公知の種々の異なる用途において使用することができる。 硫酸ナトリウムは、例えば洗濯洗剤、木材パルプ製造およびガラス工業において使用することができる。 炭酸ナトリウムは、ガラスの製造、化学品、例えばケイ酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムの製造、パルプおよび紙工業、洗剤の製造において、および水処理のために使用することができる。 硫酸カリウムは、例えば酸性の硫酸塩もしくは重硫酸塩、KHSO 4の製造のために使用することができる。 炭酸カリウムは、他のカリウム化合物を製造するための普通の用途において使用することができる。

    少量の2価アニオン、例えばサルフェートおよびカーボネートしか含まない浸透物は、塩化ナトリウムの製造またはソーダ製造において、原料物質として使用することができる。

    以下の実施例によって本発明を説明する。 本発明は、発明者が知る現在最良の方式を構成する、ある好ましい実施態様に関して記載されているが、当業者に明らかであるような種々の修正および変更を、添付の特許請求の範囲に示された本発明の範囲から離れることなく行うことができることを理解すべきである。 例えば、螺旋に巻かれた膜モジュールが好ましいが、塩水を処理するのに適当な他のナノろ過タイプの半浸透膜分離装置を、代替的に使用することができる。

    実施例1
    2種の膜タイプ、平坦なシートのFilm Tec(商標) NF270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)および平坦なシートのDesal(商標) 5DKポリアミドNF膜(GE/オスモニクス(GE/Osmonics)から)を使用して、実験を行った。 膜タイプは、DSSラブスタックユニット(lab stack unit)で同時に試験され、これは、連続供給および600L/時間の直交流速での浸出運転方式で運転された。 全部で0.144m 2の膜表面積が設置された。 デルフジール(Delfzijl)(オランダ国)における塩水製造プラントにて塩化ナトリウム結晶化装置から得られた母液試料が、ユニットに供給された。 母液のpHは、濃H 2 SO 4溶液を用いてpH10.4に下げられた。 母液には、90ppmのフミン酸が存在した。 DSSユニットに送られた、得られた母液は、特に1,140ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 35バールの圧力および23℃での膜ろ過中、約1,770ミリ当量/LのSO 4 2-を含む濃縮物が製造された。 濃縮物の大部分は、膜供給ライン(直交流運転)に再循環され、一方、濃縮物の一部は取り除かれて、約1.6の濃縮率(取り除かれた濃縮物流に対する新たな供給物流の比)を得た。 膜は、90%を超えるサルフェート保持率を示した。 濃縮物中の硫酸ナトリウムの過飽和にもかかわらず、ナノろ過中に結晶化は観察されなかった。

    実施例2
    2種の膜タイプ、平坦なシートのFilm Tec(商標) NF270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)および平坦なシートのDesal(商標) 5DKポリアミドNF膜(GE/オスモニクス(GE/Osmonics)から)を使用して、別の実験を行った。 。 膜タイプは、DSSラブスタックユニット(lab stack unit)で同時に試験され、これは、連続供給および600L/時間の直交流速での浸出運転方式で運転された。 全部で0.144m 2の膜表面積が設置された。 デルフジール(Delfzijl)(オランダ国)における塩水製造プラントにて塩化ナトリウム結晶化装置から得られた、90ppmのフミン酸を含む母液が、ユニットに供給された。 母液のpHは、濃H 2 SO 4溶液を用いてpH10.4に下げられた。 さらに、10ppmのBelsperse(商標)164が、純Belsperse(商標)164を用いて、母液に添加された。 DSSユニットに送られた、得られた母液は、特に1,145ミリ当量/LのSO 4 2- 、140g/LのNa + 、11g/LのK + 、168g/LのCl -および650mg/LのBr -を含んでいた。 50バールの圧力および29℃での膜ろ過中、約1,580ミリ当量/LのSO 4 2-を含む濃縮物が製造された。 濃縮物の大部分は、膜供給ライン(直交流運転)に再循環され、一方、濃縮物の一部は取り除かれて、約1.4の濃縮率を得た。 膜は、95%を超えるサルフェート保持率およびそれぞれ約-16%および-34%の塩化物および臭化物保持率を示した。 濃縮物中の硫酸ナトリウムの過飽和にもかかわらず、ナノろ過中に結晶化は観察されなかった。

    実施例3
    結晶成長抑制剤として10ppmのBelsperse(商標)164および90ppmのフミン酸を含む塩水が、1,140ミリ当量/LのSO 4 2-を含む供給塩水としてそれをナノろ過ユニットに供することによって、硫酸ナトリウムについて過飽和にされた。 供給塩水は濃縮され、1,680ミリ当量/LのSO 4 2-を含む濃縮物を生じた。 ナノろ過ユニットは、連続(供給および浸出)直交流運転で、すなわち浸透物およびナノろ過ユニットから除去される濃縮物に等しい新たな供給物の量を添加することによって、運転された。 実験は、平坦なシートのFilm Tec(商標) NF270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)および平坦なシートのDesal(商標) 5DKポリアミドNF膜(GE/オスモニクス(GE/Osmonics)から)を使用して行われた。 膜シートは、DSSラブスタックユニット(lab stack unit)(600L/時間の直交流速で運転された)で同時に試験された。 全部で0.144m 2の膜表面積が設置された。 膜ろ過は、50バールの運転圧力および29℃の温度で行われた。 濃縮率は1.5(ナノろ過ユニットを去る濃縮物の質量流量に対する新たな供給物の質量流量の比)であった。 濃縮プロセス中、サルフェートの結晶化は観察されなかった。
    その後、結晶成長のための表面を提供する種としてふるまう固体硫酸ナトリウム(Na 2 SO 4無水)の結晶の単純添加によって、過飽和が低下し得るかどうかが調べられた。 それぞれ0、10、40および60gの量の硫酸ナトリウム結晶が、ビーカー中の100mLの過飽和塩水に添加された。 スラリーを10分間混合し、温度を40℃に維持した。 硫酸ナトリウム結晶の不在下では結晶化は観察されなかった。 混合の直後、試料を取り、ろ過して結晶を除去した。 サルフェートについて、試料を分析した。 異なる量の添加した硫酸ナトリウム結晶についてのサルフェート濃度は、それぞれ1,680、1,400、1,370および1,350ミリ当量/Lであった。 したがって、種の添加は、硫酸ナトリウムの過飽和を低下させるのを助けると結論を下すことができる。 その上、硫酸ナトリウムの種の添加なしでは、一次核形成は生じないことが観察された。 これらの実験の条件は、まだ最適化されていないことを注意すべきである。 したがって、例えば混合時間の増加は、サルフェート濃度のさらなる低下を生じ得ることが予想される。

    実施例4
    275g/Lの塩化ナトリウムを有する塩水が製造された。 その後、過剰の硫酸ナトリウム(すなわち約100g/LのNa 2 SO 4 )を添加することによって、塩水は、35℃で硫酸ナトリウムで飽和された。 得られた溶液は、ろ紙およびブフナー(Buchner)タイプのろ過器を用いてろ過されて、固体硫酸ナトリウムが除去された。 この溶液から試料を取って、イオンクロマトグラフィーによって初期のサルフェート濃度を決定した。 ふたで覆われた4個の撹拌されたガラスビーカーに、0.5kgのちょうど得られた透明な溶液が入れられた。 希薄Belsperse(商標)164溶液が添加されて、それぞれ0、2.1、22および82ppmの最終的なBelsperse(商標)164濃度に到達した。 ガラスビーカーの温度は、水を入れた加熱ジャケットによって制御された。 初期温度は35℃に設定され、サルフェート濃度は、イオンクロマトグラフィーによって決定された。 これは、ブランク実験である(表1のエントリー1)。 その後、4つの全てのビーカーで、温度を徐々に上げて95℃にした。 硫酸ナトリウムの溶解度は温度を上げると共に低下する。 80℃で、Belsperse(商標)164の不在下で硫酸ナトリウムが結晶化したのが目視で観察された。 95℃で、2.1ppmのBelsperse(商標)164の存在下で硫酸ナトリウムがまた結晶化したのが観察され、それに対して、22および82ppmのBelsperse(商標)164を有する他のビーカーでは、結晶化は生じなかった。 実験の最後に、試料を取り、小さい0.45μmのろ過器でろ過した。 サルフェート濃度は、イオンクロマトグラフィーによって決定された。 結果を表1にまとめる:

    この実験は、Belsperse(商標)164の存在が、硫酸ナトリウムの結晶化を有効に抑制することを示した。 ブランク実験については、硫酸ナトリウムの一次核形成は、非常に細かい粒子の形成を生じた。 あまり明白ではないが、この現象はまた、2.1ppmのBelsperse(商標)164を用いた実験についてもまた観察された。

    比較例5
    新たに取り付けた平坦なシートのNF(商標)270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)を使用して、別の実験を行った。 膜シートは、DSSラブスタックユニットにおいて同時に試験され、このユニットは、600 L/時間の直交流速で運転された。 全部で0.18 m 2の膜表面積が設置された。 供給溶液は、全供給物1kg当たり61.7gの量でNa 2 SO 4を脱イオン水に溶解することによって製造され、その後、塩化ナトリウム(NaCl(71381)、フルカ ヘミー(Fluka Chemie) GmbH、CH-9471ブッフス(Buchs)(スイス国)から)が、全供給物1kg当たり246gの量で添加された。 結晶成長抑制剤は添加しなかった。 スラリー供給物は、ワットマン(Whatman)54(20〜25μm)ろ紙でろ過されて、溶解していない固体が除去された。 得られた透明なろ液をバッチ式でナノろ過ユニットにて濃縮して、濃縮率CF=1.08にし、これは、浸透物が排出されたことを意味する。 一方、濃縮率、すなわち濃縮物重量に対する初期供給物重量の比が1.08になるまで、濃縮物は供給物容器に戻された。 濃縮物および浸透物の両方を供給物容器へ再循環させた、この条件下でのその後の運転は、2時間維持された。 膜ろ過は、35バールの運転圧力および35℃の温度にて行われた。 この条件下での濃縮物は、1,162ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 次に、浸透物をユニットから排出し、濃縮物を供給物容器に再循環することによって、濃縮物を、濃縮率CF=1.16(最初の供給物に関して)までさらに濃縮した。 CF=1.16までのバッチ式の濃縮中、供給物容器において結晶化が観察され、非常に小さいNa 2 SO 4結晶が生成した。 CF=1.16での濃縮物の母液は、1,221ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 CF=1.16で2時間運転した後、母液の濃度は、1,174ミリ当量/LのSO 4 2-まで低下した。 というのは、なおより多くの結晶が形成されたからである。

    比較例6
    新たに取り付けた平坦なシートのNF(商標)270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)を使用して、別の実験を行った。 膜シートは、DSSラブスタックユニットにおいて同時に試験され、このユニットは、600 L/時間の直交流速で運転された。 全部で0.18 m 2の膜表面積が設置された。 供給溶液は、全供給物1kg当たり62.6gの量でNa 2 SO 4を脱イオン水に溶解することによって製造され、塩化ナトリウム(NaCl(71381)、フルカ ヘミー(Fluka Chemie) GmbH、CH-9471ブッフス(Buchs)(スイス国)から)が、全供給物1kg当たり235gの量で添加された。 Na 2 SO 4を溶解した後、NaClを溶解する前に、全供給物1kg当たり2.4mgのBelsperse(商標)164結晶成長抑制剤が添加された(6.1mg/kgの40%溶液として)。 スラリー供給物は、ワットマン(Whatman)54(20〜25μm)ろ紙でろ過されて、溶解していない固体が除去された。 得られた透明なろ液をバッチ式でナノろ過ユニットにて濃縮して、濃縮率CF=1.08にし、これは、濃縮物重量に対する初期供給物重量の比が1.08になるまで、浸透物が排出され、一方濃縮物は供給物容器に戻されたことを意味する。 濃縮物および浸透物の両方を供給物容器へ再循環させた、この条件下でのその後の運転は、2時間維持された。 この条件下での濃縮物は、1,209ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 次に、浸透物をユニットから排出し、濃縮物を供給物容器に再循環することによって、濃縮物を、CF=1.16(最初の供給物に関して)の濃縮率までさらに濃縮した。 膜ろ過は、35バールの運転圧力および35℃の温度にて行われた。 CF=1.16までのバッチ式の濃縮中、供給物容器において結晶化が観察され、非常に小さいNa 2 SO 4結晶が生成した。 CF=1.16の濃縮率に達した直後に、濃縮物の母液は、特に1,265ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 CF=1.16で2時間運転した後、母液の濃度は、1,208ミリ当量/LのSO 4 2-まで低下し、一方、なおより多くの結晶が形成された。 実施例6と比べると、結晶化が避けられた最大サルフェート濃度を上げることはほとんどできなかった。

    実施例7
    新たに取り付けた平坦なシートのNF(商標)270ポリアミド薄膜NF膜(ザ ダウ ケミカル カンパニー(The Dow Chemical Company)から)を使用して、別の実験を行った。 膜シートは、DSSラブスタックユニットにおいて同時に試験され、このユニットは、600 L/時間の直交流速で運転された。 全部で0.18 m 2の膜表面積が設置された。 供給物は、全供給物1kg当たり62.6gの量でNa 2 SO 4を脱イオン水に溶解することによって製造され、塩化ナトリウム(NaCl(71381)、フルカ ヘミー(Fluka Chemie) GmbH、CH-9471ブッフス(Buchs)(スイス国)から)が、全供給物1kg当たり234gの量で添加された。 Na 2 SO 4を溶解した後、NaClを溶解する前に、全供給物1kg当たり25.3mgのBelsperse(商標)164結晶成長抑制剤が添加された。 スラリーは、ワットマン(Whatman)54(20〜25μm)ろ紙でろ過されて、溶解していない固体が除去された。 得られた透明なろ液をバッチ式でナノろ過ユニットにて濃縮して、濃縮率CF=1.09にし、これは、濃縮物重量に対する初期供給物重量の比が1.09になるまで、浸透物が排出され、一方濃縮物は供給物容器に戻されたことを意味する。 濃縮物および浸透物の両方を供給物容器へ再循環させた、この条件下でのその後の運転は、2時間維持された。 この条件下での濃縮物は、1,190ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでいた。 次に、浸透物をユニットから排出し、濃縮物を供給物容器に再循環することによって、この濃縮物を、CF=1.17(最初の供給物に関して)の濃縮率までさらに濃縮した。 膜ろ過は、35バールの運転圧力および35℃の温度にて行われた。 Na 2 SO 4の結晶化は観察されなかった。 濃縮物および浸透物の両方を再循環させる、この条件下での運転は、2時間維持された。 CF=1.17の濃縮物は、特に1,287ミリ当量/LのSO 4 2-を含んでおり、CF=1.17での2時間の運転中変化しなかった。

    本発明の方法のフローチャート。

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