Synthesis of metal oxide containing excess oxygen

申请号 JP9485192 申请日 1992-03-23 公开(公告)号 JPH05270807A 公开(公告)日 1993-10-19
申请人 Sony Corp; ソニー株式会社; 发明人 Takaaki Ami; 隆明 網;
摘要 PURPOSE: To provide a synthesizing method of metal oxide containing excess oxygen by which oxygen can be effectively and uniformly introduced as a single phase state in a metal oxide.
CONSTITUTION: After forming a compact 1 from a metal oxide powder, such a material 2 which does not react with oxygen or with the metal oxide under high pressure oxygen is brought into contact with the surface of the compact 1. The compact 1 and the material 2 are sealed in an atmosphere having high partial pressure of oxygen and then heat treated.
COPYRIGHT: (C)1993,JPO&Japio
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 遷移金属元素を含有すると共に、化学量論的に過剰な酸素を含有する過剰酸素含有金属酸化物を合成する方法において、 金属酸化物粉末により成形体を形成した後、 該成形体の表面に、高圧酸素中で酸素及び金属酸化物と反応しない材料を接触させ、 これを高酸素分圧雰囲気内に収容して熱処理するようにしたことを特徴とする、過剰酸素含有金属酸化物の合成方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は過剰酸素含有金属酸化物の合成方法に係り、特に磁性材料等の製造に使用される過剰酸素含有金属酸化物の合成方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来より、磁性材料や超伝導材料等の製造に適した金属酸化物の材料探査が進められている。 近年、特に高圧処理による過剰酸素含有金属酸化物の合成が注目されている。 この過剰酸素含有金属酸化物の高圧合成には、圧温度,雰囲気(主として酸素圧),昇温,冷却レート,保持時間等の多くのパラメータがあり、各パラメータの制御条件が重要である。 更に、仮焼プロセス等の複雑なプロセスを要する場合もある。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の金属酸化物の合成方法にあっては、上記パラメータを如何なる条件で制御しようとも、合成された金属酸化物中に酸素を効果的に、或いは均一に、導入しえない場合がある。 例えば、Sr 2 CuO 3中に過剰な酸素を導入してSr 2 CuO 4-Xを合成しようとする場合である。 この場合、金属酸化物の内部では過剰酸素の導入された目的の相を得ることができる。 しかし、金属酸化物の表面に近い部分では、原料相が残留したり、副生成相が生じたりして、上記目的の相を得ることができないという問題があった。 その原因は、未だ究明されていない。

    【0004】本発明の目的は、上記課題に鑑み、金属酸化物中に酸素が単相状態で、効果的かつ均一に導入された過剰酸素含有金属酸化物の合成方法を提供することにある。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に係る過剰酸素含有金属酸化物の合成方法によれば、遷移金属元素を含有すると共に、化学量論的に過剰な酸素を含有する過剰酸素含有金属酸化物を合成する方法において、金属酸化物粉末により成形体を形成した後、この成形体の表面に、高圧酸素中で酸素及び金属酸化物と反応しない材料を接触させ、これを高酸素分圧雰囲気内に収容して熱処理するようにしたことにより、達成される。

    【0006】

    【作用】上記過剰酸素含有金属酸化物の構成によれば、
    金属酸化物粉末の成形体の表面が、高圧酸素ガス等の圧力媒体に接触されず、高圧酸素中で酸素及び金属酸化物と反応しない材料に接触される。 そして、この状態で高圧酸素処理が行われる。 従って、上記成形体中に過剰な酸素が単相状態で、効果的かつ均一に導入されるものである。

    【0007】また、上記過剰酸素含有金属酸化物の合成方法の構成によれば、金属酸化物粉末により成形体が形成される。 成形後、この成形体の表面に、高圧酸素中で酸素及び金属酸化物と反応しない材料が接触される。 そして、これに高圧酸素処理が施される。 従って、過剰な酸素が単相状態で、効果的かつ均一に導入された過剰酸素含有金属酸化物が容易に合成されるものである。

    【0008】

    【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面等に基づいて詳細に説明する。 尚、以下に述べる実施例は、
    本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、
    これらの態様に限られるものではない。

    【0009】まず、本発明に係る過剰酸素含有金属酸化物の合成方法における第1の実施例について述べる。 すなわち、金属酸化物原料としてSrCO 3 ,CuOを使用し、過剰酸素含有金属酸化物であるSr 2 CuO 4-X
    の高圧合成を行う場合について述べる。

    【0010】まず、SrCO 3 ,CuOをモル比が2:
    1の割合になるように、それぞれ秤量する。 次に、これらの原料をボールミル等によって混合する。 充分に混合後、熱風乾燥してから、プレス装置によりペレット状にプレスする。 そして、このペレットを1気圧の酸素気流中で、摂氏950度にて5時間仮焼する。 この仮焼したペレットを乳鉢にて粉砕してペレタイズする。 これらの工程を5回程度繰り返すと、約2マイクロメートルのグレンサイズ(結晶粒径)のSr 2 CuO 3を得ることができる。

    【0011】次に、図1に示されているように、上記S
    2 CuO 3 1の表面をアルミナ等の高圧酸素中で酸素及び金属酸化物原料と反応しない材料2によって形成されたブロックで囲い込み、該Sr 2 CuO 3 1の表面が露出しないようにする。 このようにアルミナブロック2
    で囲んだSr 2 CuO 3 1をHIP(Hot Isos
    tatic Press)装置内に収容する。 そして、
    このHIP装置で、1000気圧の高酸素分圧雰囲気(Ar+20%0 2 )中にて摂氏550度で18時間熱処理を行う。 そして減圧する前に冷却する。 冷却は、急冷もしくは2時間以内に100°Cまで降温し、その後減圧する。

    【0012】上記高圧酸素中で酸素及び金属酸化物原料と反応しない材料2としては、例えば、上記アルミナの他に、白金,イットリア安定化ジルコニア,部分安定化ジルコニア,ストロンチウムタイタネート,酸化マグネシウム等の多くの材料が考えられる。 また、金属酸化物原料と同種の酸化物材料も、若干の金属酸化物原料との不純物の拡散による汚染を充分に考慮すれば、非常に適した材料の一つである。

    【0013】以上のような工程を経て、単相状態で、効果的かつ均一に酸素が導入された正方晶Sr 2 CuO
    4-Xを合成することができる。 なお、本実施例の合成方法を行うに際しては、前述のパラメータについて、充分に条件設定することが必要である。 特に、圧力,温度,
    雰囲気(主として酸素圧)が、重要である。 また、これら三つのパラメータは、互いに強い相関関係を有して依存しあっている。 例えば、圧力が高い程、高温で処理する必要があるなどである。

    【0014】次に、上記実施例により合成された過剰酸素含有金属酸化物であるSr 2 CuO 4-Xの作用を述べる。

    【0015】上述のようにして合成されたSr 2 CuO
    4-Xと、その前駆物質であるSr 2 CuO 3とのX線回折パターンが図2及び図3にそれぞれ示されている。 図示されているように、酸素導入の前後で、結晶系の変化が認められ、常圧では合成されない過剰酸素化合物が生成されていることが判る。

    【0016】すなわち、本発明は、金属酸化物原料の表面に高圧酸素ガス等の圧力媒体を接触させず、高圧酸素中で酸素及び金属酸化物原料と反応しない材料に接触させた状態で高圧酸素処理を行うことによって過剰酸素含有金属酸化物の合成を行うものである。 この本発明によって、充分に酸素が導入された単相金属酸化物を得ることができる。 これは、高圧処理による新材料の合成の可能性を開く、極めて重要な技術である。

    【0017】なお、上記HIP装置を使用せず、高圧酸素炉によっても同様の物質が得られることが確認されている。 すなわち、高圧酸素炉を使用して、150気圧の純酸素中にて摂氏450度で18時間熱処理を行って、
    同様の物質が得ることができた。 さらに、本発明は、上述した金属酸化物系に限らず、例えば、LaCuO 3等の常圧での合成が困難な過剰酸素含有金属酸化物の合成に、広く適用することができる。

    【0018】また、図4は、本発明に係る過剰酸素含有金属酸化物の合成方法における第2の実施例を示すものである。 図示されているように、第2の実施例は、金属酸化物原料の成形体11を上記アルミナのブロックで囲い込む代わりに、るつぼ13内に収容した高圧酸素中で酸素及び金属酸化物原料と反応しない材料の粉末12中に包み込んで高圧酸素処理を行うようにしたものである。 上記高圧酸素中で酸素及び金属酸化物原料と反応しない材料の粉末12には、例えば、アルミナ粉末や白金粉末、或いは耐熱性酸化物粉末等を使用する。 この粉末の粒径は、1〜100マイクロメートル程度が良い。 粉末粒径が小さ過ぎると金属酸化物原料の反応性が高くなったり、HIP装置において扱い難くなるからである。
    一方、粉末粒径が大き過ぎると接触面積が小さくなるからである。 なお、上記高圧酸素処理は、50気圧程度で行うのが好ましいが、常圧以上であっても良い。 また、
    上記耐熱性酸化物粉末を使用する場合、金属酸化物原料と同系の金属酸化物であっても良い。

    【0019】第2の実施例は第1の実施例と同様の作用効果を示すが、特に第2の実施例にあっては、アルミナ粉末12を使用するため、成形体11の表面を覆い易く、合成作業を容易に行うことができる。

    【0020】なお、本発明の類似の技術として、特開昭53−76394号公報等に開示されているような高密度フェライトを白金もしくはニッケル箔に真空封入して高圧処理をする方法や、酸化物粉末で包んだ状態で高圧処理をする方法が報告されている。 しかし、これらの技術は、不活性ガス中でフェライトに機械的な圧力を掛けて高密度化を図ることを本質的特徴とする技術であり、
    本発明とは目的を全く異にし、且つ異なる作用効果を奏するものである。

    【0021】

    【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る過剰酸素含有金属酸化物の合成方法によれば、金属酸化物中に酸素を単相状態で、効果的かつ均一に導入させることができる、という優れた効果を発揮する。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係る第1の実施例において、金属酸化物原料に高圧酸素処理を施すときの状態を示す概略図である。

    【図2】第1の実施例により合成したSr 2 CuO 4-X
    のX線回折パターンを示す説明図である。

    【図3】第1の実施例において、高酸素処理前の前駆物質のX線回折パターンを示す説明図である。

    【図4】本発明に係る第2の実施例において、金属酸化物原料に高圧酸素処理を施すときの状態を示す概略図である。

    【符号の説明】

    1 成形体 2 高圧酸素中で酸素及び金属酸化物と反応しない材料

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