搬送装置

申请号 JP2016179643 申请日 2016-09-14 公开(公告)号 JP6305485B2 公开(公告)日 2018-04-04
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 植野 大輔; 小笠原 勉; 三梨 圭太; 重松 英樹;
摘要
权利要求

ワークを複数の搬送レール内で所定方向へ搬送する搬送装置であって、 前記所定方向とは反対の方向へ前記ワークが移動する逆流を防止する逆流防止機構を備え、 前記逆流防止機構は、前記搬送レールの端部に取付けられた2枚の逆流防止弁を有し、 前記逆流防止弁は、 前記所定方向に沿って前記搬送レールの中央から側方に向けて前記所定方向に対して傾斜する誘い込み板と、 前記搬送レールの中央寄りに位置する前記誘い込み板の中央側端部と前記搬送レールの側面とを結ぶ連結板と、 を有する搬送装置。前記連結板は、前記搬送レールの高さ方向における前記搬送レールの上端部よりも上方へ突出した突出部を有し、 前記突出部は、前記所定方向の下流側に沿って上方へ向けて延びている請求項1記載の搬送装置。

说明书全文

本発明は、導線片の搬送装置に関する。

従来より、ステータコイル等を構成する導線片は、導線片製造装置から1本ずつ送出され、順次重ねられて、4本の導線片により構成される導線片セットとされる(例えば、特許文献1参照)。

特許第5681249号公報

上記公報に記載の装置を用いて、複数本の導線片セットを形成する際には、導線片は、導線片の長手方向に移送されて、所定のレール内に配置される。この際、導線片は、導線片の移送方向下流側にある壁部に衝突して、移送方向上流側に跳ね返されるおそれがある。即ち、導線片の送出の勢いが強いと、導線片は移送方向上流側に逆流してしまい、導線片が次の工程へ移送されるときに、逆流した導線片の端部が装置の一部と干渉して、導線片が傷ついてしまうことがある。

本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、所定の方向へ搬送される導線片がレール内に入りやすく、また、レール内に入った導線片が逆流してもレール内から出ることが困難な搬送装置を提供することにある。

上記目的を達成するため本発明は、ワーク(例えば、後述の導線片4)を複数の搬送レール(例えば、後述の第2スロット部8a)内で所定方向へ搬送する搬送装置(例えば、後述の導線片供給装置1)であって、前記所定方向とは反対の方向へ前記ワークが移動する逆流を防止する逆流防止機構を備え、前記逆流防止機構は、前記搬送レールの端部に取付けられた2枚の逆流防止弁(例えば、後述の逆流防止弁810)を有し、前記逆流防止弁は、前記所定方向に沿って前記搬送レールの中央から側方に向けて前記所定方向に対して傾斜する誘い込み板(例えば、後述の誘い込み板812)と、前記搬送レールの中央寄りに位置する前記誘い込み板の中央側端部と前記搬送レールの側面とを結ぶ連結板(例えば、後述の連結板813)と、を有する搬送装置を提供する。

本発明によれば、逆流防止弁の誘い込み板によってワークを、逆流防止機構の内部に案内することができる。更に、ワークが逆流防止弁の誘い込み板を通過すると、連結板の存在により、ワークの逆流方向への移動を規制することができる。このため、ワークが跳ね返って送出方向上流側へ逆流することを抑えることができる。この結果、所定の方向としての送出方向へ搬送されるワークがレール内に入りやすく、レール内に入ったワークが逆流しても、レール内から出ることが困難な搬送装置を提供できる。

そして、前記連結板は、前記搬送レールの高さ方向における前記搬送レールの上端部よりも上方へ突出した突出部(例えば、後述の突出部814)を有し、前記突出部は、前記所定方向の下流側に沿って上方へ向けて延びている。このため、突出部が所定方向の下流側に沿って上方へ向けて延びていることにより、ワークがレールよりも上方に跳ね上がることを防止できる。

本発明によれば、所定の方向へ搬送される導線片がレール内に入りやすく、また、レール内に入った導線片が逆流してもレール内から出ることが困難な搬送装置を提供することができる。

本発明の実施形態に係る搬送装置を示す正面概略図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置を示す平面概略図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置における第2スロット対及びこれを支持する回転軸の部分をX軸の負方向の側から見た概略図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の第2スロット部及び導線片を示す平面図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁を示す斜視図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の第2スロット部に、導線片を送出する第2送出部材の爪部を示す側面図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁の誘い込み板に導線片の端部が衝突している様子を示す平面図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置のスロット溝801に導線片4の端部が入り始めた様子を示す平面図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁の連結板に導線片の端部が衝突している様子を示す平面図である。

本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁の突出部に導線片の端部が衝突している様子を示す側方概略図である。

以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。 図1は、本発明の実施形態に係る搬送装置を示す正面概略図である。図2は、本発明の実施形態に係る搬送装置を示す平面概略図である。図3は、本発明の実施形態に係る搬送装置における第2スロット対8及びこれを支持する回転軸10aの部分をX軸の負方向の側から見た概略図である。

図1、図2に示すように、導線片供給装置1は、2台の導線片製造装置2及び3が送出するワークとしての導線片4を受け取り、受取部としての成形装置5に搬送する搬送装置を構成し、導線片4を成形装置5に供給する。

導線片4は、導線片製造装置2及び3において、絶縁被覆が施された平線を所定の長さに切断して製造される。従って、導線片4は、断面が矩形状であり、その長辺側の2つの面と、短辺側の2つの面とを有する。長辺側の2つの面に垂直な方向が導線片4の厚さ方向であり、短辺側の2つの面に垂直な方向が幅方向である。導線片4の両端部においては、絶縁被覆が除去されている。

導線片4は、導線片製造装置2及び3のいずれからも、順次1本ずつ導線片供給装置1に送出される。図1に示すように右手系のXYZ軸を定義すれば、導線片製造装置2からの導線片4の送出は、導線片4の長さ方向がX軸方向に一致し、かつ幅方向がY軸方向に一致する姿勢で、X軸の正方向に行われる。XY平面は平であり、Z軸の正方向は、鉛直上方向に一致する。

導線片製造装置3からの導線片4の送出は、導線片4の長さ方向がY軸方向に一致し、かつ幅方向がX軸方向に一致する姿勢で、Y軸の負方向に行われる。導線片製造装置2及び3のいずれから送出される場合においても、送出される導線片4は、導線片供給装置1により、4本ずつ重なるようにして受け取られる。

重ねられた4本ずつの導線片4である導線片セット6は、導線片4の厚さ方向がZ軸方向(鉛直方向)に一致する姿勢を有する。そして、この姿勢から、導線片4の幅方向がZ軸方向に一致する姿勢に変換され、成形装置5に供給される。成形装置5に供給される導線片セット6は、成形装置5において、略U字形状に成形され、ステータコイルの形成に供される。

図1、図2に示すように、導線片供給装置1は、主要な構成要素として、導線片製造装置2及び3から導線片4を受け取るための4つの第1スロット対7と、これらに対応する4つの第2スロット対8と、各第1スロット対7内の導線片セット6を、対応する第2スロット対8に移送する移送部9と、第2スロット対8を回転させる回転部10とを備える。

各第1スロット対7は、相互に平行に隣接する2つの搬送レールとしての第1スロット部7a及び7bで構成される。第1スロット部7a及び7bは、それぞれ導線片4を受け入れるために先端側が開放されたスロット溝を備える。導線片4の受入れは、第1スロット部7a及び7bの先端側から行われる。

第1スロット対7は、テーブル面がXY面に平行な回転テーブル11上に配置される。各第1スロット対7は、回転テーブル11の径方向に沿って延在し、かつ相互に90°の角度を成す。各第1スロット部7a及び7bの径方向外方側(先端側)の端部は、回転テーブル11の回転軸線を中心とする同一の円周上に位置する。

導線片製造装置2から導線片4が1本ずつ送出される送出位置において、第1スロット部7aが導線片4を順次重ねながら受け入れることにより、4本の導線片4により構成される導線片セット6が形成される。

また、導線片製造装置3から導線片4が1本ずつ送出される送出位置において、第1スロット部7bが導線片4を順次重ねながら受け入れることにより、4本の導線片4により構成される導線片セット6が形成される。

回転テーブル11の下部には、回転テーブル11をその鉛直方向の回転軸線の周りに回転させる回転駆動部13が設けられる。回転駆動部13は、回転テーブル11を、各第1スロット対7が、X軸に平行となり且つ導線片製造装置2に対向する第1位置P1に順次位置するように、90°単位で回転させる。

回転の方向は、Z軸の負の方向に進むときの右ねじの回転方向である。また、この回転により、各第1スロット対7は、Y軸に平行となりかつ導線片製造装置3に対向する第2位置P2に順次位置することになる。また、この回転により、各第1スロット対7は、回転テーブル11上の第1位置P1と反対側の位置である第3位置P3に順次位置する。

1つの導線片製造装置2は、第1位置P1に位置する第1スロット対7の第1スロット部7aに導線片4を送出できる位置に配置される。また、もう1つの導線片製造装置3は、第2位置P2に位置する第1スロット対7の第1スロット部7bに導線片4を順次送出できる位置に配置される。

各第2スロット対8は、相互に平行な第2スロット部8a及び8bで構成される。第2スロット部8a及び8bは、それぞれ導線片セット6を受け入れるための両端が開放したスロット溝801を有する。

第2スロット対8における第2スロット部8a及び8bのスロット溝801間の間隔は、第1スロット対7における第1スロット部7a及び7bのスロット溝間の間隔と同一である。各第2スロット対8の第2スロット部8a及び8bには、対応する第1スロット対7の第1スロット部7a及び7bから、導線片セット6が移送される。

回転部10は、4つの第2スロット対8を支持する回転軸10aと、回転軸10aを回転させる駆動手段10bとを備える。回転軸10aは、4つの第2スロット対8を、回転軸10aに平行となるように、かつ回転軸10aから等距離の位置において、等間隔(回転軸10aの中心軸線を中心とする中心角で90°間隔)で支持する。

図1、図2に示すように、各第2スロット対8の第2スロット部8a及び8bは、回転軸10aの中心軸線を含む面に平行な面上で、第2スロット部8aが第2スロット部8bよりも中心軸線側に位置するように配置される。

回転部10は、4つの第2スロット対8を、90°単位で回転させる。4つの第2スロット対8の回転方向は、X軸正方向に進むときに右ねじが回転する方向である。これにより、図3に示すように、各第2スロット対8は、回転軸10aの中心軸線に対してY軸正方向の位置である第4位置P4及びこの第4位置P4からさらに90°回転された位置である第5位置P5に順次位置するように、回転軸10aの周りを廻る。

駆動手段10bにおける第2スロット対8対向する部分のX軸正方向側には、当て部材101が設けられる。当て部材101は、第1スロット部7a及び7bから第2スロット部8a及び8bへの導線片セット6の送出に際し、その導線片セット6を構成する4本の導線片4の右端に当接し、右端の位置を揃える。

回転部10の位置は、図2に示すように、第3位置P3に位置する第1スロット対7に対し、第4位置P4に位置する第2スロット対8が一直線上に位置するように定められる。移送部9は、第3位置P3に位置する第1スロット対7の第1スロット部7a及び7b内の導線片セット6を、X軸の負方向側から押して送出するための第1送出部材14と、第1送出部材14を支持してリニアモータによりX軸方向に移動する第1ステージ15とを備える。

移送部9は、第1ステージ15で第1送出部材14を移動させることにより、第3位置P3に位置する第1スロット部7a及び7b内の導線片セット6を、第4位置P4に位置する第2スロット対8の第2スロット部8a及び8bにそれぞれ挿入する。

回転部10と成形装置5との間には、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8a及び8bから転送される導線片セット6を受け取って所定の第8位置P8まで上昇させる昇降部16が設けられる。第8位置P8に上昇された導線片セット6は、供給部17により、成形装置5に供給される。

第2スロット部8a及び8bから昇降部16への導線片セット6の転送は、転送部18により行われる。転送部18は、第5位置P5に位置する第2スロット部8a及び8b内の導線片セット6をX軸の負方向側から押して送り出すための第2送出部材19と、第2送出部材19を支持してリニアモータによりX軸方向に移動する第2ステージ20とを備える。

第2ステージ20には、第2送出部材19をZ軸方向に変位させる変位手段20aが設けられる。変位手段20aは、第2スロット部8a及び8b内の各導線片セット6が第2送出部材19により別個のタイミングで別々に昇降部16へ送出されるように、第2送出部材19を所定の上方位置又は下方位置に位置決めする。

即ち、第2送出部材19は、第2スロット部8a内の導線片セット6が送出される場合には、その位置に対応する下方位置に位置決めされ、第2スロット部8b内の導線片セット6が送出される場合には、その位置に対応する上方位置に位置決めされる。

昇降部16は、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8a又は8bから送出される導線片セット6を受け取る第3スロット部21と、第3スロット部21を支持してリニアモータにより昇降する第3ステージ22とを備える。

第3スロット部21には、導線片セット6を受け取るための両端が開いたスロットが設けられる。昇降部16は、第3ステージ22を昇降させることにより、第3スロット部21を、第6位置P6、第7位置P7、及び第8位置P8に位置決めする。

第6位置P6は、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8aに対して、第3スロット部21が、X軸の正方向側で一直線をなす位置である。第7位置P7は、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8bに対して、第3スロット部21が、X軸の正方向側で一直線をなす位置である。第8位置P8は、第3スロット部21から、導線片セット6が成形装置5に送出される位置である。

第6位置P6に位置決めされた第3スロット部21は、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8aから送出される導線片セット6を受け取ることができる。また、第7位置P7に位置決めされた第3スロット部21は、第5位置P5に位置する第2スロット対8の第2スロット部8bから送出される導線片セット6を受け取ることができる。

昇降部16における第6位置P6及び第7位置P7に対応する部分のX軸正方向側には、当て部材23が設けられる。当て部材23は、第2スロット部8a及び8bから昇降部16への導線片セット6の送出に際し、その導線片セット6を構成する4本の導線片4の右端に当接し、右端の位置を揃える。

供給部17は、昇降部16により第8位置P8に位置決めされた第3スロット部21内の導線片セット6をX軸の負方向側から押して送出するための第3送出部材24と、第3送出部材24を支持してリニアモータによりX軸方向に移動する第4ステージ25とを備える。供給部17は、第4ステージ25で第3送出部材24を移動させることにより、第3スロット部21内の導線片セット6を、成形装置5に送出することができる。

次に、逆流防止機構について詳細に説明する。 図4は、本発明の実施形態に係る搬送装置の第2スロット部8a及び導線片4を示す平面図である。図5は、本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁810を示す斜視図である。図6は、本発明の実施形態に係る搬送装置の第2スロット部8aに、導線片4を送出する第2送出部材の爪部191を示す側面図である。

逆流防止機構は、導線片4が搬送される所定方向とは反対の方向へ導線片4が移動する逆流を防止する。具体的には、逆流防止機構は、2枚の逆流防止弁810を有する。逆流防止弁810は、第1スロット対7の第1スロット部7a及び7bや、第2スロット対8の第2スロット部8a及び8bや、第3スロット部21に、それぞれ2枚ずつ設けられる。いずれの逆流防止弁810も同様の構成を有するため、以下、第2スロット部8aに設けられる逆流防止弁810について説明し、他については、説明を省略する。また、2枚の逆流防止弁810は、スロット溝801に関して対称形状を有しているため、一方の逆流防止弁810について説明し、他方の逆流防止弁810については、説明を省略する。

逆流防止弁810は、図5に示すように、金属製の板状の部材が折り曲げられて構成されており、基板部811と、誘い込み板812と、連結板813と、突出部814と、上方拡幅部815と、を有する。 基板部811は、導線片4が搬送される所定方向(X軸の正方向であり、以下、「送出方向」と言う)に延びる略長方形状を有している。送出方向における基板部811の上流側端部には、送出方向に沿って2つの貫通孔8113が形成されている。貫通孔8113には、それぞれボルト8114(図4参照)が貫通しており、ボルト8114とナット8115とによって基板部811は、第2スロット部8aの送出方向下流側における端部の側面81に固定されている。これにより、逆流防止弁810は、第2スロット部8aの送出方向下流側における端部に固定されて取り付けられている。基板部811の貫通孔8113が形成されている部分よりも送出方向における下流側の部分は、Z軸方向における幅が狭く構成されており、送出方向下流側における第2スロット部8aの端部に至るまで延び、連結板813の一端部に一体的に接続されている。

連結板813は、略長方形状の平板状を有しており、送出方向に直交する方向であって、スロット溝801の中央位置の近傍へ至るまで基板部811から延びている。即ち、連結板813は、後述の誘い込み板812の中央側端部8121と、基板部811が固定されている第2スロット部8aの側面81と、を結ぶ。連結板813の他端部は、誘い込み板812の送出方向の上流側端部(中央側端部8121)に一体的に接続されている。2枚の逆流防止弁810の一方の逆流防止弁810の連結板813の他端部と、他方の逆流防止弁810の連結板813の他端部と、の間の距離、即ち、図7に示す一対の誘い込み板812の左端同士の間の距離は、絶縁被覆が除去された導線片4の端部の幅よりも短い。突出部814は、連結板813の上端部に一体的に接続されており、図6に示すように、第2スロット部8aの高さ方向(Y軸の方向)における第2スロット部8aの上端部82よりも上方へ突出している。そして突出部814は、送出方向の上流側に向って上方へ斜めに延びている。即ち、突出部814は、上方且つ送出方向の下流側へ延びる板状を有している。

誘い込み板812は、略長方形状を有している。誘い込み板812には、連結板813の他端部が一体的に接続されている。送出方向の上流側における誘い込み板812の端部は、第2スロット部8aの中央寄りに位置する誘い込み板812の中央側端部8121を構成する。誘い込み板812は、送出方向の上流側に沿って第2スロット部8aのスロット溝801の幅方向における中央から第2スロット部8aの側方に向けて送出方向に対して傾斜する。より具体的には、誘い込み板812は、送出方向の上流側へ向って、徐々にスロット溝801の中央位置から離れるように、即ち、図4に示すように、2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812で、送出方向上流側へ向うにつれて拡幅するようなテーパ形状を形成するように延びている。テーパ形状の最も拡幅した部分における、2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812間の幅は、送出方向に直交する方向であってスロット溝801の幅方向に一致する方向における、第2スロット部8aの幅に略等しい。

上方拡幅部815は、誘い込み板812の上端部に一体的に接続されている。上方拡幅部815は、略長方形状の平板状を有しており、誘い込み板812の上端部から、上方且つスロット溝801の中央位置から離れるように延びている。従って、図4に示すように、スロット溝801の幅方向において、2枚の逆流防止弁810の上方拡幅部815は、誘い込み板812よりも図4の紙面の手前方向に向うにつれて上下に開くように拡幅している。また、上記誘い込み板812、連結板813、突出部814、及び、上方拡幅部815は、後述の図8に示すように、これら全体で弾性変形可能である。

次に、導線片4を、送出方向へ搬送して第2スロット部8aのスロット溝801に配置させる動作について説明する。 図7は、本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁810の誘い込み板812に導線片4の端部が衝突しようとしている様子を示す平面図である。図8は、本発明の実施形態に係る搬送装置のスロット溝801に導線片4の端部が入り始めた様子を示す平面図である。図9は、本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁810の連結板813に導線片4の端部が衝突している様子を示す平面図である。図10は、本発明の実施形態に係る搬送装置の逆流防止弁810の突出部814に導線片4の端部が衝突している様子を示す側方概略図である。

先ず、導線片4を第1スロット部7a(図1等参照)のスロット溝に配置させた状態とし、変位手段20aにより第2送出部材19を変位させて、図6に示すように、第2送出部材19の爪部191を、2枚の逆流防止弁810の上方拡幅部815の間に挿入してゆく。この際、スロット溝801の幅方向における2枚の逆流防止弁810の上方拡幅部815の間の幅は、前述のように、上方へ沿って開くように拡幅しているため、第2送出部材19の爪部191(図6参照)は、2枚の逆流防止弁810の上方拡幅部815の間に容易に入ることができ、上方拡幅部815によって2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812の間に導かれる。

2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812の間に導かれた導線片4の端部は、第2送出部材19の爪部191によって、送出方向へ搬送され、第2スロット部8aのスロット溝801に送出される。この際、2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812は、送出方向上流側へ向うにつれて拡幅するようなテーパ形状を形成しているため、導線片4は、図7に示すように、誘い込み板812に当接することにより誘い込み板812にガイドされて、図7に示す一対の誘い込み板812の左端に至る。前述のように、図7に示す一対の誘い込み板812の左端同士の間の距離は、絶縁被覆が除去された導線片4の端部の幅よりも短いため、図8に示すように、一対の誘い込み板812の左端の間は、導線片4の端部によって押し広げられ、導線片4の端部は、スロット溝801へ容易に導入される。これにより、導線片4の端部によって押し広げられていた、一対の誘い込み板812の左端の間の幅は、図9に示すように元の幅に戻る。そして、導線片4は、第2スロット部8aよりも送出方向下流側に位置する当て部材101(図1等参照)に勢いよく衝突し、送出方向上流側に跳ね返され逆流する。この際、送出方向上流側の導線片4の端部は、図9に示すように連結板813の他端部に衝突することにより、連結板813よりも送出方向上流側へ導線片4が逆流することが抑えられる。

また、送出方向上流側の導線片4の端部が、送出方向上流側の上方へ向って逆流しようとした場合には、図10に示すように、導線片4の端部が突出部814に衝突する。突出部814は、前述のように、上方且つ送出方向の下流側へ延びる板状を有しているため、導線片4が逆流し、且つ、更に導線片4の端部が上方へ跳ね上がることが抑えられる。

本実施形態によれば、以下の効果を奏する。

本実施形態では、ワークとしての導線片4を複数の搬送レールとしての第2スロット部8aのスロット溝801内で所定方向へ搬送する搬送装置(導線片供給装置1)は、所定方向とは反対の方向へ導線片4が移動する逆流を防止する逆流防止機構を備える。逆流防止機構は、第2スロット部8aの端部に取付けられた2枚の逆流防止弁810を有する。逆流防止弁810は、所定方向に沿って第2スロット部8aの中央から側方に向けて所定方向に対して傾斜する誘い込み板812と、第2スロット部8aの中央寄りに位置する誘い込み板812の中央側端部8121と第2スロット部8aの側面81とを結ぶ連結板813と、を有する。

これにより、逆流防止弁810の誘い込み板812によってワークとしての導線片4は、逆流防止機構の内部、即ち、2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812の間の幅の最も小さい部分に案内され、スロット溝801へと案内することができる。更に、導線片4が2枚の逆流防止弁810の誘い込み板812の間を通過してスロット溝801に入ると、連結板813の存在により、導線片4の逆流方向への移動を規制することができる。このため、導線片4が跳ね返って送出方向上流側へ逆流することを抑えることができる。この結果、所定の方向としての送出方向へ搬送される導線片4がレールとしての第2スロット部8aのスロット溝801内に入りやすく、第2スロット部8aのスロット溝801内に入った導線片4が逆流しても、第2スロット部8aのスロット溝内から出ることが困難な搬送装置(導線片供給装置1)を提供できる。

また、連結板813は、第2スロット部8aの高さ方向における第2スロット部8aの上端部よりも上方へ突出した突出部814を有する。突出部814は、所定方向の下流側に沿って上方へ向けて延びている。

これにより、突出部814が所定方向の下流側に沿って上方へ向けて延びていることにより、導線片4がレールとしての第2スロット部8aよりも上方に跳ね上がることを防止できる。

本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。 例えば、本実施形態ではワークは導線片4であったが、導線片4に限定されない。 また、逆流防止弁の構成は、本実施形態における逆流防止弁810の構成に限定されない。即ち、本実施形態では、逆流防止弁810は、基板部811と、誘い込み板812と、連結板813と、突出部814と、上方拡幅部815と、を有していたが、この構成に限定されない。

1…導線片供給装置 4…導線片 8a…第2スロット部 81…側面 810…逆流防止弁 812…誘い込み板 813…連結板 814…突出部

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