Device and method for transferring belt-like cell material

申请号 JP2012028366 申请日 2012-02-13 公开(公告)号 JP2013165024A 公开(公告)日 2013-08-22
申请人 Nissan Motor Co Ltd; 日産自動車株式会社; Automotive Energy Supply Corp; オートモーティブエナジーサプライ株式会社; 发明人 ISHIMATSU SHINJI; NASU TAKASHI; HIBINO KOJI; YAMAMOTO YOSHIRO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a transfer device and a transfer method, which can suppress excess rotation and insufficient rotation of a supply roll intermittently feeding a cell material even though inertia moment of the supply roll varies.SOLUTION: A transfer device 100 comprises: a supply roll 110 on which a belt-like cell material W used as a material for an electrode or a separator is wounded, for intermittently feeding the cell material W by the rotation thereof; roll detecting means 240 which detects a residual amount of the cell material W remaining in the supply roll 110; and braking force imparting means 230 which applies brake force to the rotation of the supply roll 110 on the basis of the amount of the cell material W detected by the roll detecting means 240.
权利要求
  • 電極またはセパレータの素材である帯状の電池素材が巻回され、回転することで当該電池素材を間欠的に送り出す供給ロールと、
    前記供給ロールに残存する前記電池素材の量を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された前記電池素材の量に基づいて、前記供給ロールの回転に制動力を付与する制動力付与手段と、を有する搬送装置。
  • 前記電池素材を間欠的に引っ張ることで前記供給ロールから当該電池素材を間欠的に引き出す引き出し手段をさらに有する、請求項1に記載の搬送装置。
  • 前記制動力付与手段は、前記引き出し手段が前記電池素材を引っ張り始めた後に制動力が増大する、請求項1または2に記載の搬送装置。
  • 前記検出手段は、前記電池素材が巻回された供給ロールの径を計測することで当該供給ロールに残存する前記電池素材の量を検出する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の搬送装置。
  • 電極またはセパレータの素材である帯状の電池素材を巻回した供給ロールから前記電池素材を送り出しつつ搬送する搬送方法であって、
    前記供給ロールを回転させて前記電池素材を間欠的に送り出しつつ前記供給ロールに残存する前記電池素材の量を検出手段によって検出し、検出された前記電池素材の量に基づいて、前記供給ロールの回転に制動力を付与する搬送方法。
  • 前記電池素材を間欠的に引っ張ることで当該電池素材を間欠的に引き出す、請求項5に記載の搬送方法。
  • 前記電池素材を引っ張り始めた後に前記供給ロールの回転に付与する制動力を増大させる、請求項5または6に記載の搬送方法。
  • 前記検出手段は、前記電池素材が巻回された供給ロールの径を計測することで当該供給ロールに残存する前記電池素材の量を検出する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の搬送方法。
  • 说明书全文

    本発明は、電極またはセパレータが切り出される素材である帯状の電池素材を搬送するための搬送装置および搬送方法に関する。

    近年、電極である正極および負極をセパレータを挟みつつ交互に複数重ねた電極体を備える電池が使用されている。 このような電池の電極体を製造する方法として、例えば特許文献1には、電極およびセパレータの素材である帯状の電池素材を、当該電池素材が巻回された供給ロールから引き出しつつ重ねて巻取軸に巻き取ることで、ロール状の電極体を製造する方法が記載されている。 供給ロールおよび巻取軸は、モータにより回転速度が制御されている。

    特開平2009―256052号公報

    しかしながら、例えば供給ロールが停止と回転を頻繁に繰り返す構成とする場合には、供給ロールの慣性モーメントが電池素材の搬送に大きく影響し、しかも電池素材に残存する電池素材の量によって慣性モーメントが変化するため、供給ロールの過回転や回転不足が生じる可能性がある。

    本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、供給ロールの慣性モーメントが変化しても、電池素材を間欠的に送り出す供給ロールの過回転や回転不足を抑制できる搬送装置および搬送方法を提供することを目的とする。

    本発明の搬送装置は、電極またはセパレータの素材である帯状の電池素材が巻回され、回転することで当該電池素材を間欠的に送り出す供給ロールと、前記供給ロールに残存する前記電池素材の量を検出する検出手段とを備える。 当該搬送装置は、さらに、前記検出手段により検出された前記電池素材の量に基づいて、前記供給ロールの回転に制動を付与する制動力付与手段を備える。

    本発明の搬送装置によれば、供給ロールに残存する電池素材の量を検出手段により検出して、検出した量に基づいて、電池素材を間欠的に送り出す供給ロールの回転に制動力を付与できるため、供給ロールの慣性モーメントが変化しても、供給ロールに適切な制動力を付与でき、供給ロールの過回転や回転不足を抑制できる。

    本実施形態に係る搬送装置を示す概略図である。

    扁平型電池を示す斜視図である。

    扁平型電池を示す分解斜視図である。

    本実施形態に係る搬送装置を示す概略構成図である。

    電池素材を示す平面図である。

    供給ロールを支持するロール支持台を示す平面図である。

    図6の7線方向から観察したロール支持台を示す平面図である。

    供給ロールを支持するロール支持台および制動力付与手段を示す平面図である。

    本実施形態に係る搬送装置の動作を説明するための平面図である。

    引き出し部により電池素材を上流側から引き出す直前を示す平面図である。

    引き出し部により電池素材を上流側から引き出している際を示す平面図である。

    引き出し部により電池素材を下流側に搬送する直前を示す平面図である。

    引き出し部により電池素材を下流側に搬送している際を示す平面図である。

    バッファ部クランプにより電池素材を固定した際を示す平面図である。

    バッファ部から電池素材を下流側へ供給する際を示す平面図である。

    自動継ぎ部による自動継ぎを行うために電池素材を固定した際を示す平面図である。

    自動継ぎ部において電池素材を切断する際を示す平面図である。

    先の供給ロールを搬出した際を示す自動継ぎ部の平面図である。

    新しい供給ロールを搬入した際を示す自動継ぎ部の平面図である。

    自動継ぎ部において電池素材同士を継ぐ際を示す平面図である。

    自動継ぎ部において継ぎが完了した際を示す平面図である。

    先の電池素材および新しい電池素材を示す平面図であり、(A)は継ぎを行う前の電池素材、(B)は位置を補正した際の電池素材、(C)は継ぎを行った後の電池素材を示す。

    バッファ部クランプによる電池素材の固定を解除した際を示す平面図である。

    以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。 なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。 図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる。

    本実施形態に係る搬送装置100は、図1に示すように、電池を構成する電極またはセパレータの素材である帯状の電池素材Wを、当該電池素材を巻回した供給ロール110から引き出して搬送しつつ、電池素材Wから電極を切り出す装置である。

    (電池)
    まず、図2および図3を参照して、電池10について説明する。

    電池10は、図2、3に示すように、例えば、扁平型のリチウムイオン二次電池であり、積層電極体11が外装部材50内に電解液とともに収納されている。 電池10は、外装部材50から外部に導出される正極リード14および負極リード15を有する。

    積層電極体11は、正極20、負極30およびセパレータ40を順に積層して形成される。 正極20は、例えば、LiMn 等のリチウム−遷移金属複合酸化物からなる正極活物質層を有する。 負極30は、例えば、カーボンおよびリチウム−遷移金属複合酸化物からなる負極活物質層を有する。 セパレータ40は、例えば、電解質を浸透し得る通気性を有するポーラス状のPE(ポリエチレン)から形成される。

    正極20は、略矩形形状で形成され、ごく薄いシート状の正極集電体の両面に正極活物質層21が形成されてなる。 正極20は、正極集電体に正極活物質が塗布されずに正極リード14に接続される正極タブ22が、端部に形成されている。

    負極30は、略矩形形状で形成され、ごく薄いシート状の負極集電体の両面に負極活物質層が形成されてなる。 負極30は、負極集電体に負極活物質が塗布されずに負極リード15に接続される負極タブ32が、端部に形成されている。

    外装部材50は、軽量化および熱伝導性の観点から、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムなどのシート材からなる。 外装部材50は、積層電極体11を覆う本体部51と、本体部51の周縁に伸びる外周部52とを有しており、外周部52の一部または全部が、熱融着により接合されている。

    (搬送装置)
    次に、本実施形態に係る搬送装置100について説明する。 本実施形態では、切り出す要素として正極20を用いて説明するが、負極30やセパレータ40の切り出しにも適用できる。

    搬送装置100は、図1,4に示すように、正極20の素材である帯状の電池素材Wを巻回した供給ロール110から電池素材Wを供給する素材供給部200と、供給された電池素材Wを複数のローラで折り返しつつ搬送する搬送部300とを備えている。 搬送装置100は、さらに、送られた電池素材Wから電極を切り出して搬出する切り出し部400と、搬送装置100の全体を統括的に制御する制御部500(制御手段)とを備えている。

    素材供給部200は、供給ロール110を回転可能に保持するロール支持台210と、搬送部300に対してロール支持台210を自動的に近接または離間させる支持台移動機構220と、供給ロール110の回転に制動力を与える制動力付与手段230と、を備える。 また、素材供給部200はさらに、供給ロール110に巻回されている電池素材Wの厚さを計測するロール検出手段240(検出手段)と、供給ロール110の位置を補正するロール位置補正手段250とを備える。

    供給ロール110は、円筒状の芯材111に、芯材111よりも幅の狭い一定幅の電池素材Wを巻回して形成されている。 本実施形態における電池素材Wは、正極用であり、図5に示すように、正極集電体となる導電部材に正極活物質が塗布された活物質部W1と、正極活物質が塗布されていないタブ部W2とが交互に配置されている。 電池素材Wから、図4の一点鎖線で示すように正極20を切り出すことで、活物質部W1の一部が正極活物質層21を構成し、タブ部W2の一部が正極タブ22を構成することになる。 電池素材Wの終端(供給ロール110の内周側に位置する端部)の少し始端側(供給ロール110の外周側)には、外周側から電池素材Wを順次引き出した際に終端が近いことを示すための終端マークMが設けられている。 終端マークMは、例えば貫通孔等で形成される。

    ロール支持台210は、図6,7に示すように、枠体を構成する支持台本体部211と、芯材111を回転可能に保持する保持ローラ212と、供給ロール110から引き出される電池素材Wに接する回転ローラ213および保持板214とを備えている。

    支持台本体部211は、供給ロール110を保持するための枠体を構成する上部支持部215と、下端に設けられる下台216と、支持台本体部211を下台216に対して移動可能に支持するリニアガイド217とを備える。 上部支持部215は、リニアガイド217を介して下台216の上部に配置されることで、供給ロール110の軸方向に沿って移動可能となっている。

    保持ローラ212は、供給ロール110の芯材111の両端の各々に対応して、芯材111の直径よりも狭い間隔を有して略平に2つずつ並んで設けられ、上部支持部215に対して自由に回転可能に設けられている。 したがって、略水平に並ぶ2つの保持ローラ212の間かつ上方に芯材111を配置することで、供給ロール110を回転可能に支持することができる。

    回転ローラ213は、上部支持部215に回転可能に取り付けられており、供給ロール110から引き出される電池素材Wを、上部支持部215に固定されている保持板214との間に一定の高さで保持している。

    支持台移動機構220は、図1に示すように、昇降移動および水平移動が可能な2つの移動台221A,221Bと、移動台221A,221Bを昇降移動および水平移動させる移動機構(不図示)と、を備えている。

    移動台221A,221Bの各々は、ロール支持台210を載置可能であり、搬入出位置A1で載置したロール支持台210を搬送部300と隣接する接続位置A2へ搬送でき、かつ接続位置A2から搬入出位置A1へロール支持台210を搬送できる。 また、移動台221A,221Bは、ロール支持台210の搬入および搬出を容易とするために、ロール支持台210の水平方向への移動を可能とする複数の支持台移動用ローラ222を備えている。 移動台221A,221Bは、各々が個別に移動可能となっており、一方の移動台221Aによって電池素材Wが尽きた古い供給ロール110を搬出しつつ、他方の移動台221Bによって新しい供給ロール110を搬入できる。

    制動力付与手段230は、図1,8に示すように、接続位置A2に配置されるロール支持台210の上方に配置される。 制動力付与手段230は、ロール支持台210に支持されている供給ロール110の芯材111の軸方向両端に近接離間可能な制動ローラ231と、制動ローラ231を昇降させるローラ移動機構232と、を備えている。 制動ローラ231は、回転負荷を調整可能なブレーキ等の制動機構233に接続されており、制御部500によって回転負荷が調整される。 制動機構233は、例えば、摩擦により運動エネルギーを熱エネルギーに変換することで速度を減じる機械的なもの、電動機等の電気的な力を利用したもの、流体の運動抵抗を利用したものなどを適用できるが、制動力を制御可能であれば、特に限定されない。

    ロール検出手段240は、図1に示すように、接続位置A2に配置されたロール支持台210に支持されている供給ロール110の電池素材Wが巻回されている部位に対向して、供給ロール110の半径外側方向に配置されるレーザ変位計である。 ロール検出手段240は、供給ロール110までの距離を検出し、検出した信号を制御部500へ送信する。 制御部500は、検出信号から、供給ロール110の電池素材Wの残量を算出することができる。 なお、ロール検出手段240は、供給ロール110における電池素材Wの残量を特定できるのであればレーザ変位計に限定されず、例えばレーザ以外の手段による変位計、重量計、カメラ等の画像装置であってもよい。

    ロール位置補正手段250は、モータやシリンダ等の駆動源を備えており、制御部500により制御されて、ロール支持台210のリニアガイド217によって移動可能に支持されている上部支持部215を、搬送方向と直交する水平方向へ押圧して移動させる。

    搬送部300は、先に搬送されている電池素材Wに新たな別の電池素材Wを継ぐ自動継ぎ部310と、電池素材Wの搬送経路を伸縮可能なバッファ部320と、電池素材Wを一定長さ毎に間欠的に引き出す引き出し部330とを備える。 さらに、搬送部300は、電池素材Wの湾曲を矯正するための矯正ローラ340を備えている。

    自動継ぎ部310は、移動台221A,221B上のロール支持台210と連結可能に設けられている。 自動継ぎ部310は、図22(A)に示すように、供給ロール110の電池素材Wが尽きて新たな供給ロール110に交換する際に、交換前の電池素材Wの終端部Wfを、交換後の電池素材Wの始端部Wsと自動で継ぐ機能を備えている。 自動継ぎ部310の動作は、制御部500によって制御される。

    自動継ぎ部310は、図1に示すように、電池素材Wを切断する切断部311と、電池素材W同士を接合する接合部313と、継ぎ部第1クランプ315および継ぎ部第2クランプ316と、第1撮像部317と、電池素材Wの下方を支持する受け部318とを備える。

    切断部311は、電池素材Wに対して上方から近接および離間が可能であり、近接することで電池素材Wを切断する鋭利な切断刃312を備えている。

    接合部313は、電池素材Wに対して上方から近接および離間が可能であり、先の電池素材Wの終端部Wfと次の電池素材Wの始端部Wsとの間に、一方面に接着剤(粘着剤)が塗布されたテープTを貼り付けるテープ貼付機構314を備えている。 テープ貼付機構314は、例えば、テープTが巻回されたロールからテープTを順次引き出しつつ押し付けて貼り付ける機構である。 なお、接合部313は、電池素材W同士を接合できるのであれば、構成は限定されない。

    継ぎ部第1クランプ315は、切断部311および接合部313よりも上流側に配置され、電池素材Wに対して上方から近接および離間が可能であり、電池素材Wを下方の受け部318との間に挟持して固定することができる。

    継ぎ部第2クランプ316は、切断部311および接合部313よりも下流側に配置され、電池素材Wに対して上方から近接および離間が可能であり、電池素材Wを下方の受け部318との間に挟持して固定することができる。

    第1撮像部317は、電池素材Wを上方から観察可能に設けられており、撮像した画像を制御部500へ送信可能である。 第1撮像部317により撮像された画像は、電池素材Wの終端マークMを判別し、供給ロール110の交換時期を特定するために利用される。 さらに、第1撮像部317により撮像された画像は、供給ロール110の交換の際に、交換後の電池素材Wの始端部Wsの、交換前の電池素材Wの終端部Wfに対する幅方向のずれα(図22(A)参照)を特定するために利用される。 特定されたずれαは、ロール位置補正手段250による供給ロール110の補正量として用いられる。

    バッファ部320は、固定的な位置で回転可能に設けられて電池素材Wを搬送可能に保持する固定ローラ321A,321B,321Cと、移動可能に設けられて電池素材Wを搬送可能に保持する回転可能なバッファローラ322A,322Bとを備えている。 さらに、バッファ部320は、電池素材Wを保持するバッファ部クランプ323を備えている。

    3つの固定ローラ321A,321B,321Cは、略水平に並んで配置されており、この3つの固定ローラ321A,321B,321Cの間に交互に挟まれるように、上下に同時に移動可能な2つのバッファローラ322A,322Bが配置される。 バッファローラ322A,322Bは、モータやシリンダ等によって駆動される昇降機構により上下に移動可能であり、制御部500によって移動が制御される。 バッファローラ322A,322Bが下降すると、搬送経路の長さが伸張し、バッファローラ322A,322Bが上昇すると、搬送経路の長さが収縮する。

    バッファ部クランプ323は、上流側の固定ローラ321Aに近接および離間が可能に設けられ、固定ローラ321Aとの間に電池素材Wを挟持して固定することができる。

    バッファローラ322A,322Bは、通常、下端に位置しており、供給ロール110を交換する際に、バッファ部クランプ323および固定ローラ321Aの間で電池素材Wを挟んで電池素材Wの上流側からの供給を停止させた状態で、上方へ移動する。 これにより、搬送経路の長さが収縮し、収縮分の電池素材Wを下流側へ送ることが可能となり、下流側における電池素材Wの切り出しを停止させることなしに、上流側で供給ロール110の交換が可能となる。

    引き出し部330は、固定的な位置で回転可能に設けられて電池素材Wを搬送可能に保持する2つの固定ローラ331A,331Bと、移動可能かつ回転可能に設けられて電池素材Wを搬送可能に保持する1つの引き出しローラ332(引き出し手段)とを備える。 さらに、引き出し部330は、電池素材Wを保持する引き出し部第1クランプ333および引き出し部第2クランプ334を備える。

    固定ローラ331A,331Bは、水平に並んで配置されており、この2つの固定ローラ331A,331Bの間に挟まれるように、上下に移動可能な1つの引き出しローラ332が配置される。 引き出しローラ332は、モータやシリンダ等によって駆動される昇降機構により上下に移動可能であり、制御部500によって移動が制御される。 引き出しローラ332が下降すると、搬送経路の長さが伸張し、引き出しローラ332が上昇すると、搬送経路の長さが収縮する。

    引き出し部第1クランプ333は、上流側の固定ローラ331Aに近接および離間が可能に設けられ、固定ローラ331Aとの間に電池素材Wを挟持して固定することができる。 また、引き出し部第2クランプ334は、下流側の固定ローラ331Bに近接および離間が可能に設けられ、固定ローラ331Bとの間に電池素材Wを挟持して固定することができる。

    引き出し部330は、引き出しローラ332、引き出し部第1クランプ333および引き出し部第2クランプ334を連動させることで、供給ロール110から電池素材Wを一定長さ毎に間欠的に引き出すことができる。

    矯正ローラ340は、電池素材Wを搬送可能に保持する回転可能なローラであり、供給ロール110に巻回されることで湾曲した電池素材Wの巻き癖を矯正する機能を備えている。 矯正ローラ340は、電池素材Wの、供給ロール110に巻回されている際に外周面を構成していた面、すなわち巻き癖が凸状となる面に接して、巻き癖の凸状を凹状に湾曲させつつ搬送する。 矯正ローラ340の外径は、電池素材Wの、供給ロール110に巻回されている際に内周面を構成していた面、すなわち巻き癖が凹状となる面に接する、搬送経路に設けられる他のローラの外径よりも小さく形成される。 これにより、矯正ローラ340に接する電池素材Wは、反対面と接する他のローラと接する場合よりも、より小さな曲率半径で巻き癖の逆方向に湾曲し、電池素材Wの巻き癖が矯正される。

    そして、矯正ローラ340では、矯正ローラ340に入ってくる電池素材Wの度と矯正ローラ340から出ていく電池素材Wの角度の差である折り返し角度が、約180度となっている。 なお、折り返し角度は、90度以上180度以下であることが好ましいが、90度未満でもよく、また矯正ローラ340に入ってくる電池素材Wと出ていく電池素材Wとが干渉しないのであれば180度を超えてもよい。 折り返し角度を極力大きくすることで、湾曲した電池素材Wの巻き癖を矯正する効果がさらに向上する。

    切り出し部400は、電池素材Wの下面を受ける受け台410と、電池素材Wを吸着して移動させる吸着搬送部420と、電池素材Wから正極20を打ち抜いて切り出す電極打ち抜き部430と、を備えている。 さらに、切り出し部400は、切り出された正極20を吸着して搬出する吸着搬出部440と、第2撮像部450と、を備えている。

    吸着搬送部420は、制御部500により制御されるロボットハンド(不図示)に設置されて移動可能であり、負圧供給源(不図示)に接続されることで負圧によって吸着力を発揮する吸着ヘッド421を備えている。

    電極打ち抜き部430は、切り出す正極20の形状に対応した切断刃431と、制御部500により制御されて切断刃431を昇降させるプレス装置432と、を備えている。

    吸着搬出部440は、制御部500により制御されるロボットハンド(不図示)に設置されて移動可能であり、負圧供給源(不図示)に接続されることで負圧によって吸着力を発揮する吸着ヘッド441を備えている。

    第2撮像部450は、電池素材Wを上方から観察可能に設けられており、撮像した画像を制御部500へ送信可能である。 第2撮像部450により撮像された画像は、電池素材Wの活物質部W1とタブ部W2とを判別し(図5参照)、活物質部W1の搬送方向の長さの違いから、自動継ぎ部310により接合された部位を特定するために用いられる。 自動継ぎ部310により接合された部位が特定されると、特定された搬送方向の長さに応じて吸着搬出部440による電池素材Wの搬送距離を変更し、後の電池素材Wを適正な位置で切り出せるようにする。 なお、自動継ぎ部310により接合された部位を含む電極は、後の工程で取り除かれることになる。

    次に、本実施形態に係る搬送装置100の作用を説明する。

    搬送装置100は、通常、図9に示すように、移動台221A(または221B)上のロール支持台210が接続位置A2に位置して搬送部300と連結されて使用される。 このとき、バッファローラ322A,322Bは下端に位置し、継ぎ部第1クランプ315、継ぎ部第2クランプ316およびバッファ部クランプ323は電池素材Wを固定していない状態となっている。 電池素材Wは、ロール支持台210から、自動継ぎ部310、バッファ部320および引き出し部330を通って切り出し部400まで延びている。

    そして、ロール支持台210の供給ロール110は、芯材111が保持ローラ212によって回転可能に保持されており、かつ芯材111が制動力付与手段230の制動ローラ231に接している。 制動ローラ231は、ロール検出手段240により検出される供給ロール110までの距離に応じて、制御部500によって制動力が調整される。 制動力は、供給ロール110の電池素材Wが少なくなるほど小さくなるように調整される。

    そして、図10に示すように、引き出し部第2クランプ334により電池素材Wを固定し、引き出し部第1クランプ333では電池素材Wを固定しない状態とし、上方に位置している引き出しローラ332を下方へ移動させて、搬送経路の長さを伸張させる。 このとき、引き出しローラ332よりも下流側の電池素材Wは引き出し部第2クランプ334により固定されているために移動せず、図11に示すように、搬送経路の長さの変化に応じて、上流側の供給ロール110から電池素材Wが引き出される。

    引き出しローラ332が下端に達すると、供給ロール110からの電池素材Wの引き出しが停止される。 このとき、供給ロール110は慣性力により回転し続けようとするが、制動力付与手段230により制動力を付与されているため、引き出しローラ332の移動の停止と同時に供給ロール110の回転も停止する。 すなわち、制動力付与手段230により付与される制動力は、引き出しローラ332の移動の停止と同時に供給ロール110の回転も停止するように設定されている。 このような制動力は、供給ロール110の慣性モーメントに依存し、電池素材Wが供給ロール110から引き出されるほど小さくなる。 すなわち、交換直後の電池素材Wが多く巻回された供給ロール110が、引き出しローラ332の停止と同時に停止するように制動力を設定すると、電池素材Wが引き出されて供給ロール110の慣性モーメントが小さくなった際に、制動力が過大となり、引き出すことが困難となる。 逆に、電池素材Wがある程度引き出された供給ロール110が、引き出しローラ332の停止と同時に停止するように制動力を設定すると、交換直後の供給ロール110では慣性モーメントが大きく制動力が不足する。 制動力が不足すると、引き出しローラ332が停止しても供給ロール110の回転が止まらず、必要以上に電池素材Wが供給されて電池素材Wが弛んでしまう。 したがって、ロール検出手段240により検出される供給ロール110までの距離に応じて、制御部500により制動力を調整することで、供給ロール110の慣性モーメントの変化に依存せずに、供給ロール110を良好に間欠的に回転させることができる。

    引き出しローラ332が下端に達すると、図12に示すように、引き出し部第1クランプ333により電池素材Wを固定し、引き出し部第2クランプ334による電池素材Wの固定を解除する。 そして、切り出し部400の吸着搬送部420が電池素材Wを吸着して保持し、電池素材Wを搬送方向へ移動させて電極打ち抜き部431の下方に配置させる(図9参照)。 このとき、引き出し部第1クランプ333が電池素材Wを固定しているため、図14に示すように、引き出し部第1クランプ333よりも上流側の電池素材Wは移動せず、引き出しローラ332が上昇することで搬送経路の長さが収縮し、引き出し部300から所定長さの電池素材Wが下流側へ引き出される。

    そして、切り出し部400の下流側には、矯正ローラ340が設けられているため、電池素材Wは、張力が作用しない自然状態において平坦に近い状態となるように巻き癖が矯正される。 これにより、吸着搬送部420による電池素材Wの吸着、および吸着搬出部440による正極20の吸着を良好に行うことが可能となる。

    次に、プレス装置432を作動させて切断刃431を下降させ、電池素材Wから正極20を切り出す。 この後、切断刃431を上昇させ、吸着搬出部440により正極20を吸着して保持し、正極20を次工程へ搬出する。

    引き出しローラ332が上昇した後、図10に示すように、再び引き出し部第2クランプ334により電池素材Wを固定し、引き出し部第1クランプ333では電池素材Wを固定しない状態とする。 そして、上述と同様に、上方に位置している引き出しローラ332を再び下方へ移動させて、上流側の供給ロール110から電池素材Wを引き出す。 このように、引き出しローラ332、引き出し部第1クランプ333および引き出し部第2クランプ334の動作を制御部500により連動させて繰り返し行うことで、切り出す正極20の長さに対応して、電池素材Wを所定の長さ毎に間欠的に引き出すことができる。

    供給ロール110からの電池素材Wの間欠的な引き出しを繰り返すと、供給ロール110の電池素材Wが減少する。 そして、電池素材Wの終端マークMが第1撮像部317の撮像範囲に達すると、第1撮像部317から信号を受信している制御部500が、供給ロール110の交換時期と判断し、図14に示すように、バッファ部クランプ323を作動させて電池素材Wを固定する。 さらに、制御部500は、図16に示すように、継ぎ部第1クランプ315および継ぎ部第2クランプ316を作動させて電池素材Wを固定する。 そして、バッファ部クランプ323は、自動継ぎ部310において電池素材Wの継ぎが完了するまで電池素材Wを固定し続けることになる。 したがって、引き出し部330の引き出しローラ332が下降しても、電池素材Wを供給ロール110から引き出すことが不能となるが、必要な電池素材Wは、図15に示すように、バッファローラ322A,322Bを上昇させて搬送経路を短くすることで、バッファ部320から供給できる。 これにより、供給ロール110を交換する際にも、切り出し部400における正極20の切り出しを停止させずに継続することができる。 また、本実施形態では、バッファローラ322A,322Bが2つ設けられているため、1つの場合よりも長い電池素材Wをバッファ部320から供給することができ、供給ロール110の交換時間をより長く稼ぐことができる。

    そして、正極20の切り出しを継続しつつ、自動継ぎ部310では、図17に示すように、継ぎ部第1クランプ315および継ぎ部第2クランプ316により電池素材Wを固定した状態で、切断部311により電池素材Wを切断する。 この後、図18に示すように、継ぎ部第1クランプ315による電池素材Wの固定を解除し、供給ロール110の交換が可能となる。 なお、継ぎ部第2クランプ316では、電池素材Wを固定した状態を維持している。

    次に、図1に示すように、ローラ移動機構232により制動ローラ231を上昇させ、接続位置A2に位置する移動台221Aを、搬入出位置A1へ移動させる。 また、搬入出位置A1には、新たな供給ロール110を設置した他のロール支持台210が他の移動台221Bに設置された状態で待機している。 したがって、使用済みの供給ロール110を保持する移動台221Aを搬入出位置A1へ移動させると同時に、新たな供給ロール110を保持する移動台221Bを接続位置A2へ移動させることで、短時間で供給ロール110を交換できる。

    新たな供給ロール110を保持する移動台221Bが接続位置A2に位置すると、図19に示すように、第1撮像部317により交換前の古い電池素材Wの終端部Wfおよび交換後の新たな電池素材Wの始端部Wsを撮像する。 そして、図22(A)に示すように、交換後の電池素材Wの始端部Wsの交換前の電池素材Wの終端部Wfに対する幅方向のずれαを、制御部500により特定する。 そして、特定されたずれαを補正量として、ロール位置補正手段250を作動させて、供給ロール110を軸方向に移動させる。 ロール位置補正手段250が作動すると、ロール支持台210において、リニアガイド217により移動可能に支持されている上部支持部215が移動することで供給ロール110が移動する。 これにより、図22(B)に示すように、交換後の電池素材Wの始端部Wsの幅方向の位置が、交換前の電池素材Wの終端部Wfと一致する。

    交換後の電池素材Wの始端部Wsの幅方向の位置が、交換前の電池素材Wの終端部Wfと一致すると、図19に示すように、継ぎ部第1クランプ315を作動させて新たな電池素材Wの始端部Wsを固定する。 この後、図20、図22(C)に示すように、接合部313を作動させて、交換前の電池素材Wの終端部Wfと交換後の電池素材Wの始端部Wsとの間にテープTを貼り付けて接合する。

    電池素材W同士の継ぎが完了すると、図21に示すように、継ぎ部第1クランプ315および継ぎ部第2クランプ316による電池素材Wの固定を解除するとともに、図23に示すように、バッファ部クランプ323による電池素材Wの固定も解除する。 これにより、供給ロール110と引出部330との間に設けられる複数のクランプによる電池素材Wの固定が全て解除され、電池素材Wの供給ロール110からの引き出しが可能となる。

    そして、引き出し部330により供給ロール110から電池素材Wの引き出し動作を繰り返しつつ、切り出し部400において正極20の切り出しを行うが、この間に、上方へ移動したバッファローラ322A,322Bを、下端に達するまで移動させる。 バッファローラ322A,322Bの移動は、引き出し部330による複数回の引き出し動作に亘って行われる。 なお、バッファローラ322A,322Bの下端への移動は、次の供給ロール110の交換までに完了するのであれば、かかる時間やタイミング等は特に限定されない。

    そして、第2撮像部450の撮像範囲に自動継ぎ部310により接合された部位が達すると、図22(C)に示すように、撮像される画像から活物質部W1の搬送方向の間隔L1を制御部500によって特定する。 そして、自動継ぎ部310により継がれた部位を含む活物質部の間隔L2を検出すると、間隔L1との違いから、継がれた部位と特定する。 そして、特定された搬送方向の間隔L1,L2に応じて、吸着搬出部440による搬送距離を変更し、後の電池素材Wを適正な位置で切断できるようにする。 なお、自動継ぎ部310により継がれた部位を含む部分は、後の工程で取り除かれることになる。

    切り出された正極20は、後の工程において、セパレータ40を挟みつつ負極30と積層され、積層電極体11を構成することになる。

    以上のように、本実施形態は、回転して電池素材Wを間欠的に送り出す供給ロール110と、供給ロール110に残存する電池素材Wの量を検出するロール検出手段240と、供給ロール110の回転に制動力を付与する制動力付与手段230とを備えている。 そして、制動力付与手段230は、ロール検出手段240により検出された電池素材Wの量に基づいて、供給ロール110の回転に制動力を付与している。 したがって、供給ロール110の慣性モーメントが変化しても、供給ロール110に適切な制動力を付与でき、供給ロール110の過回転や回転不足を抑制できる。

    また、電池素材Wを供給ロール110から間欠的に引き出す引き出しローラ332を備えるため、供給ロール110自体をモータ等の駆動力により回転させる必要がなく、簡易な構成とすることができ、設備費の削減や省スペース化を図ることができる。

    また、ロール検出手段240は、供給ロール110の径を計測することで供給ロール110に残存する電池素材Wの量を検出するため、供給ロール110に残存する電池素材Wの量を容易かつ正確に検出することができる。

    (改変例)
    本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜改変することができる。 例えば、電池は、二次電池でなくてもよい。 また、正極20を搬送するのではなく、負極30やセパレータ40を搬送するために適用されてもよい。

    また、バッファローラ322A,322Bの数は、1つでもよく、または3つ以上であってもよい。

    また、バッファローラ322A,322B、引き出しローラ332等の電池素材Wに接する全てのローラは、回転可能となっているが、表面が低摩擦で電池素材Wが円滑に滑ることが可能であれば、回転不能である部材をローラの代わりに用いてもよい。

    また、供給ロール110の交換時期を判断するために、電池素材Wの終端マークMを観察するのではなく、ロール検出手段240により検出される電池素材Wの残量から判断したり、または切り出した正極20の数から判断してもよい。

    また、自動継ぎ部310に、継ぎ部第1クランプ315および継ぎ部第2クランプ316を設けているが、上流側の継ぎ部第1クランプ315の代わりに、ロール支持台210に他のクランプを設けてもよい。

    また、供給ロール110に制動力を付与するために、回転可能な制動ローラ231を芯材111に接触させるのではなしに、回転しない部材を芯材111に押し付けて押し付け力を調整することで制動力を調整してもよい。

    また、ロール検出手段240により検出される供給ロール110までの距離に応じて、制動ローラ231による制動力を調整するのではなしに、またはこれと組み合わせて、電池素材Wの各引き出し動作毎に、制動力を調整してもよい。 したがって、例えば、供給ロール110が停止した状態から回転し始める際には制動力を与えず、もしくは極力小さくすることで供給ロール110を回転しやすくし、供給ロール110が回転し始めた後に、必要な制動力を付与または増大させることもできる。

    10 電池、
    20 正極(電極)、
    30 負極(電極)、
    40 セパレータ、
    100 搬送装置、
    110 供給ロール、
    230 制動力付与手段、
    240 ロール検出手段(検出手段)、
    332 引き出しローラ(引き出し手段)、
    W 電池素材。

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