鞍乗り型車両

申请号 JP2013126005 申请日 2013-06-14 公开(公告)号 JP6134589B2 公开(公告)日 2017-05-24
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 田村 健司; 大貫 博崇; 藤嶽 かなえ;
摘要
权利要求

乗員が着座するシート(26)と、ヘッドパイプ(6)及びピボットフレーム(11)にわたるメインフレーム(17)並びにメインフレーム(17)から後方に延びるシートフレーム(18)を含む車体フレーム(5)と、前記シートフレーム(18)を外側方から覆うリアサイドカバー(33)と、前記シートフレーム(18)の外側方に着脱可能に取り付けられるサイドバッグ(35)と、を備える鞍乗り型車両(1)において、 前記サイドバッグ(35)の車幅方向内側部に固定される縦支持部(38a)から車幅方向内側方へ、前記リアサイドカバー(33)の下面部(33c)の下方まで横支持部(38b)を延ばし、この横支持部(38b)を前記シートフレーム(18)の下面側のサイドバッグ支持部(15a)に下方から固定するサイドバッグ支持具(38)を備え、 前記シートフレーム(18)は、前記メインフレーム(17)の上部から前記シート(26)の下方を後方へ延びるシートレール(14)と、前記メインフレーム(17)の下部から後上方へ延びて前記シートレール(14)を支持するサポートフレーム(15)と、を有し、 前記サポートフレーム(15)の下面側に、前記サイドバッグ支持部(15a)が設けられ、 前記サイドバッグ(35)は、その上面部(35a)が略平になるように取付けられ、 前記縦支持部(38a)には、前記サイドバッグ(35)を締結固定する締結部(N1)が車両前後に備わり、 車両後側の前記締結部(N1)と前記横支持部(38b)との上下方向の距離は、車両前側の前記締結部(N1)と前記横支持部(38b)との上下方向の距離よりも短いことを特徴とする鞍乗り型車両。前記シートフレーム(18)が、前記メインフレーム(17)の上部から前記シート(26)の下方を後方へ延びるシートレール(14)と、前記メインフレーム(17)の下部から後上方へ延びて前記シートレール(14)を支持するサポートフレーム(15)と、を有し、 前記サポートフレーム(15)が、前記リアサイドカバー(33)の下面部(33c)の車幅方向内側端部に沿うように配置され、 前記サポートフレーム(15)の下面側に前記サイドバッグ支持部(15a)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。前記サイドバッグ支持具(38)が、前記サイドバッグ(35)とは着脱可能な別部品であり、前記縦支持部(38a)に前記サイドバッグ(35)を固定するための固定具(B1)の着脱が、前記サイドバッグ(35)の内方を通じて車幅方向外側からなされることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。前記サイドバッグ支持具(38)が、前記サイドバッグ(35)の上部に固定される前記縦支持部(38a)の下縁から車幅方向内側方へ前記横支持部(38b)を延ばし、全体としてL字状に形成されることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。前記サイドバッグ(35)が、前記車体フレーム(5)に支持されたステッププレート(31)の係止部(31e)に係止されるバッグ側係止部(36c)を有することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。前記ステッププレート(31)は、前記ピボットフレーム(11)を覆うとともに、後部が前記サポートフレーム(15)に連結されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。前記リアサイドカバー(33)が、前記シートフレーム(18)の下面側を覆う下面部(33c)を有し、この下面部(33c)に、前記サイドバッグ支持具(38)の横支持部(38b)の固定部(38d)を前記シートフレーム(18)のサイドバッグ支持部(15a)に至らしめるための逃げ部(33d)が形成されることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。

说明书全文

本発明は、鞍乗り型車両に関する。

従来、鞍乗り型車両において、サイドバッグ(サドルバッグ)を支持する枠状の支持フレームが、シートフレームとピリオンステップの基部とに架けて着脱可能に取り付けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。

特許第3689169号公報

ところで、最近の鞍乗り型車両では、走行風を整流するために車体フレームがボディカバーで覆われることが多い。この場合、サイドバッグの支持具を取り付けるためにボディカバーに取り付け孔や切り欠き等が必要になることがあるため、サイドバッグ及びその支持具を取り外した際の外観等に影響を与え易いという課題がある。

そこで本発明は、サイドバッグを着脱可能とする鞍乗り型車両において、サイドバッグ及びその支持具を取り外した際の影響を抑えること目的とする。

上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、乗員が着座するシート(26)と、ヘッドパイプ(6)及びピボットフレーム(11)にわたるメインフレーム(17)並びにメインフレーム(17)から後方に延びるシートフレーム(18)を含む車体フレーム(5)と、前記シートフレーム(18)を外側方から覆うリアサイドカバー(33)と、前記シートフレーム(18)の外側方に着脱可能に取り付けられるサイドバッグ(35)と、を備える鞍乗り型車両(1)において、前記サイドバッグ(35)の車幅方向内側部に固定される縦支持部(38a)から車幅方向内側方へ、前記リアサイドカバー(33)の下面部(33c)の下方まで横支持部(38b)を延ばし、この横支持部(38b)を前記シートフレーム(18)の下面側のサイドバッグ支持部(15a)に下方から固定するサイドバッグ支持具(38)を備え、前記シートフレーム(18)は、前記メインフレーム(17)の上部から前記シート(26)の下方を後方へ延びるシートレール(14)と、前記メインフレーム(17)の下部から後上方へ延びて前記シートレール(14)を支持するサポートフレーム(15)と、を有し、前記サポートフレーム(15)の下面側に、前記サイドバッグ支持部(15a)が設けられ、前記サイドバッグ(35)は、その上面部(35a)が略平になるように取付けられ、前記縦支持部(38a)には、前記サイドバッグ(35)を締結固定する締結部(N1)が車両前後に備わり、車両後側の前記締結部(N1)と前記横支持部(38b)との上下方向の距離は、車両前側の前記締結部(N1)と前記横支持部(38b)との上下方向の距離よりも短いことを特徴とする。 なお、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。

請求項2に記載した発明は、前記シートフレーム(18)が、前記メインフレーム(17)の上部から前記シート(26)の下方を後方へ延びるシートレール(14)と、前記メインフレーム(17)の下部から後上方へ延びて前記シートレール(14)を支持するサポートフレーム(15)と、を有し、前記サポートフレーム(15)が、前記リアサイドカバー(33)の下面部(33c)の車幅方向内側端部に沿うように配置され、前記サポートフレーム(15)の下面側に前記サイドバッグ支持部(15a)が設けられることを特徴とする。 請求項3に記載した発明は、前記サイドバッグ支持具(38)が、前記サイドバッグ(35)とは着脱可能な別部品であり、前記縦支持部(38a)に前記サイドバッグ(35)を固定するための固定具(B1)の着脱が、前記サイドバッグ(35)の内方を通じて車幅方向外側からなされることを特徴とする。 請求項4に記載した発明は、前記サイドバッグ支持具(38)が、前記サイドバッグ(35)の上部に固定される前記縦支持部(38a)の下縁から車幅方向内側方へ前記横支持部(38b)を延ばし、全体としてL字状に形成されることを特徴とする。 請求項5に記載した発明は、前記サイドバッグ(35)が、前記車体フレーム(5)に支持されたステッププレート(31)の係止部(31e)に係止されるバッグ側係止部(36c)を有することを特徴とする。 請求項6に記載した発明は、前記ステッププレート(31)は、前記ピボットフレーム(11)を覆うとともに、後部が前記サポートフレーム(15)に連結されることを特徴とする。 請求項7に記載した発明は、前記リアサイドカバー(33)が、前記シートフレーム(18)の下面側を覆う下面部(33c)を有し、この下面部(33c)に、前記サイドバッグ支持具(38)の横支持部(38b)の固定部(38d)を前記シートフレーム(18)のサイドバッグ支持部(15a)に至らしめるための逃げ部(33d)が形成されることを特徴とする

請求項1に記載した発明によれば、シートフレーム(車体フレーム)のサイドバッグ支持部の位置が、リアサイドカバー(車体カバー)の下面部の車幅方向内側端部に近い場所になるので、サイドバッグ支持具を避ける切り欠きや孔が目立たずかつ最小限で済み、外観への影響や走行風の整流効果への影響が小さくすることができる。 請求項2に記載した発明によれば、サイドバッグ支持部をリアサイドカバーの下面部の車幅方向内側端部に近接させることで、リアサイドカバーがサイドバッグ支持具を大きく避けることなく、サイドバッグ支持部とサイドバッグ支持具との固定構造を簡潔にし、サイドバッグの荷重をサポートフレームで効率よく支持するとともに、全体として軽量で高剛性の支持構造とすることができる。 請求項3に記載した発明によれば、サイドバッグ支持具を車体に残したままサイドバッグのみを着脱する場合に、サイドバッグを開いた状態で車幅方向外側から固定具の着脱を行うことが可能となり、車両下面側から固定具を着脱する場合と比べて作業性を向上させることができる。 請求項4に記載した発明によれば、サイドバッグ支持具がサイドバッグの上部に固定されるので、サイドバッグを安定して支持できるとともに、サイドバッグ支持具が全体としてL字状に形成されるので、サイドバッグ支持部周辺を車幅方向外側方から隠すものがなく、サイドバッグを取り外した際にサイドバッグ支持部周辺を車幅方向外側方から視認し易くなり、作業性を向上させることができる。 請求項5,6に記載した発明によれば、サイドバッグがステッププレートに直接支持されることで、サイドバッグをステッププレートに支持するための従来の大型の支持フレームを不要にすることができる。 請求項7に記載した発明によれば、リアサイドカバーの下面部に切り欠きや孔等の逃げ部を形成することで、逃げ部を目立たなくして外観への影響を抑えることができる。

本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。

上記自動二輪車の車体後部の左側面図である。

上記自動二輪車のサイドバッグ周辺の上面図である。

上記自動二輪車の後面図である。

上記サイドバッグの取り付け部周辺を示す断面図である。

上記自動二輪車の車体後部左側のサイドバッグ支持具周辺の斜視図である。

上記自動二輪車の車体前部の上面図である。

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。

図1に示す自動二輪車(鞍乗り型車両)1において、その前輪2は左右一対のフロントフォーク3の下端部に軸支される。左右フロントフォーク3の上部は、ステアリングステム4を介して車体フレーム5の前端部のヘッドパイプ6に操向可能に枢支される。ステアリングステム4のトップブリッジ4a上には、前輪転用のバーハンドル7が取り付けられる。自動二輪車1の後輪8は、スイングアーム9の後端部に軸支される。

スイングアーム9の前端部は、車体フレーム5の前後中間部にある、左右一対のピボットフレーム11に、図示無きピボット軸を介して上下揺動可能に枢支される。スイングアーム9の左右アームの後部には、左右リアクッション19の下端部が取り付けられる。左右リアクッション19の上端部は、車体フレーム5の後部のシートフレーム18の左右側部に取り付けられる。

車体フレーム5は、ヘッドパイプ6の上部から後下方へ延び、途中で傾斜を急にするように湾曲してさらに下下方へ延びる左右一対のメインチューブ12と、左右メインチューブ12の後下端部を上端部前側に接続する左右一対のピボットフレーム11と、ヘッドパイプ6の下部から後下方へクランク状に湾曲しつつ延びた後に後方に湾曲し、略水平に後方へ延びて後端部を左右ピボットフレーム11の下端部前側に接続する左右一対のダウンフレーム13と、左右メインチューブ12の後部から後方へ延びる左右一対のシートレール14と、左右ピボットフレーム11の上部後側から後上方に延びて左右シートレール14の後端部に接続される左右一対のサポートフレーム15と、を有する。

シートレール14とサポートフレーム15との間には、複数の連結パイプ16が架け渡されるとともに、左右シートレール14間(特に、左右リアクッション19の上端部を支持する左右クッション支持部14aの間)には、不図示のクロスメンバが架け渡される。これら左右シートレール14、左右サポートフレーム15、複数の連結パイプ16及びクロスメンバを含んで、前記シートフレーム18が構成される。 また、左右メインチューブ12、左右ダウンフレーム13及び左右ピボットフレーム11間にも、不図示のクロスメンバが適宜架け渡される。これら左右メインチューブ12、左右ダウンフレーム13、左右ピボットフレーム11及びクロスメンバ、並びにヘッドパイプ6を含んで、車体フレーム5前部のメインフレーム17が構成される。

メインフレーム17には、自動二輪車1の原動機であるエンジンユニット21が搭載される。エンジンユニット21は、クランク軸を前後方向に沿わせた縦置きの水冷4ストロークV型四気筒エンジンを含む。エンジンユニット21における左右シリンダ22の外側部からは、前後の気筒に対応する排気管24が延出する。各排気管24は、一旦前下方に延びた後に後方に折り返すように湾曲し、スイングアーム9の外側方に配置されたサイレンサ24aの前端部まで延びてこれに接続される。エンジンユニット21下部のクランクケース23内には不図示のトランスミッションが収容され、このトランスミッションの出部が、スイングアーム9の右アーム内に挿通したプロペラシャフト、及び後輪8の右側に配されたファイナルギヤ等を介して、後輪8と動力伝達可能に連結される。

シートフレーム18上に支持されるシート26は、運転者用の前シート26a及びバックレスト26bと、前シート26aの後方でバックレスト26bを介して上方に変位した後部同乗者用の後シート26cと、を一体に有する。シート26の前方には、フロントカウル27の内側をその左右全幅にわたって覆うとともに、運転者によるニーグリップ部28aを形成するべく左右幅を絞りつつ後方へ延出するトップシェルタ28が配置される。トップシェルタ28の後部内側から前シート26aの下方に渡る部位には、燃料タンク29が配置される。トップシェルタ28の後部中央には給油リッド29aが設けられる。

図中符号31は、車体前後中間部から後部にわたって取り付けられ、左右のピボットフレーム11を覆って外観を整えると同時に、運転者用の前ステップ31a及び後部同乗者用の後ステップ31bを支持するステッププレートを示し、キャップ10を取り外すことにより図示無きピボット軸(及びスイングアーム9)を着脱可能としている。 また、図中符号32はステッププレート31の上方に取り付けられるセンタサイドカバー、符号33はセンタサイドカバー32の後方に連なるリアサイドカバー、符号27fはフロントカウル両側のミラーをそれぞれ示す。

リアサイドカバー33の外側方には、シートレール14における後シート26cの下方に位置する後部の外側方に着脱可能に取り付けられる左右一対のサイドバッグ(サドルバッグ)35を備える。 図2を併せて参照し、サイドバッグ35は、側面視で概略平行四辺形状をなすもので、略水平な上面部35a及び下面部35b、並びに後下がりに傾斜する前面部35c及び後面部35dを有する。前面部35cの上側には、側面視で前シート26aのバックレスト26bの傾斜に合わせるように後上がりに傾斜した前上面部35eが形成される。ステッププレート31の後部には、後ステップ31bの後上方でサポートフレーム15に締結される後上締結部31c、後ステップ31bの後方でサイレンサ24aの上部を支持するサイレンサ支持部31d、及びサイレンサ支持部31dから後方へ延びる棒状の後延長部31eが設けられる。

図3、図4を併せて参照し、サイドバッグ35は、車幅方向外側に開放するバッグ本体36と、車幅方向内側に開放するリッド37と、を有し、これらの開放端同士を突き合せることで密閉空間を形成する。サイドバッグ35は、車幅方向の幅を抑えた扁平状をなし、上面視では後側ほど左右内側に位置するように若干傾斜して配置される。図中線CLは車体左右中心線を示す。

バッグ本体36は、車幅方向内側部が車体フレーム5(シートフレーム18)にサイドバッグブラケット38を介して固定的に支持される。 リッド37は、前記下面部35bではバッグ本体36に前後一対のヒンジ37aを介して開閉動可能に支持されるとともに、前記上面部35aではフラップ形のロック部材37bにより開動作をロック可能とされる。

バッグ本体36の車幅方向内側部の上側には、リアサイドカバー33を避けるための凹部36aが形成される。凹部36aには、シートフレーム18に支持されたサイドバッグブラケット38における略垂直に起立する縦壁部(縦支持部)38aと車幅方向で対向するように、同じく略垂直に起立するバッグ側縦壁部36bが形成される。バッグ側縦壁部36bは、その車幅方向外側(サイドバッグ35の内側)から挿通された前後一対のボルト(固定具)B1、及びサイドバッグブラケット38の縦壁部38aに固設されたナットN1により、サイドバッグブラケット38の縦壁部38aに締結固定される。

バッグ本体36の前部下側には、ステッププレート31の後延長部31eの後端部に係合する前下腕部36cが前下方へ突設される。前下腕部36cは、不図示の弾性部材を介して後延長部31eに着脱自在に係止される。 バッグ本体36の後部の車幅方向内側には、リアフェンダ39の側面部39aに当接する後突部36dが突設される。後突部36dは、不図示の弾性部材を介してリアフェンダ39の側面部39aに当接支持される。

サイドバッグ35のバッグ本体36は、その上部がサイドバッグブラケット38を介してシートフレーム18に支持され、前部下側がステッププレート31の後延長部31eに弾性部材を介して支持され、後部内側がリアフェンダ39の側面部39aに弾性部材を介して支持されることで、車体後部に固定的に取り付けられる。一方、リッド37を開いてバッグ内側に露出する前後ボルトB1を車幅方向外側から取り外せば、他に工具等を要することなくサイドバッグ35を車体から容易に取り外し可能となる。

図5、図6を参照し、リアサイドカバー33におけるシートフレーム18の後部を覆う部位は、その上方に配置されるアシストグリップ34の下端外側縁から車幅方向外側ほど下方に位置するように傾斜して延びる上面部33aと、上面部33aの外側縁から下方ほど車幅方向内側に位置するように傾斜して延びる側面部33bと、側面部33bの下縁から略水平に車幅方向内側へ延びる下面部33cと、を有する。下面部33cは、リアサイドカバー33の下部の車幅方向内側端部であり、その上方かつ車幅方向内側に位置するサポートフレーム15に沿うように後上がりに傾斜して配置される。シートフレーム18の内方にはインナリアフェンダ39bが配置される。

サポートフレーム15の後部の下面側には、下端にサイドバッグブラケット38を締結するためのナット孔を形成する前後締結ブラケット15aが固設される。 ここで、サイドバッグブラケット38は、前記縦壁部38aと、その下端縁から車幅方向内側かつ下方に傾斜して延びる横壁部(横支持部)38bと、を一体に有し、全体として厚鋼板をL字状に屈曲させて形成される。横壁部38bは、前後締結ブラケット15aに対応する前後脚部38cを有する平面視門形に形成される。横壁部38bが後上がりに傾斜するのに対し、縦壁部38aは、略同一高さに前後ナットN1を配置させるために、前部に上方突出部38eを有している。

前後脚部38cの先端側には、前後ボルトB2を挿通する挿通孔が形成されるとともに、その上面側には、同じく前後ボルトB2を挿通する前後ボス38dが固設される。前後ボス38dは、その上端を前後締結ブラケット15aの下端にそれぞれ下方かつ車幅方向外側から斜めに突き当てる。この状態で、前後挿通孔及び前後ボス38dに挿通した前後ボルトB2を、それぞれサポートフレーム15の前後締結ブラケット15aのナットN2に螺着し締め込むことで、サイドバッグブラケット38がサポートパイプに下方かつ車幅方向外側から締結固定される。

リアサイドカバー33の下面部33cには、サイドバッグブラケット38の前後ボス38dを避けるための前後逃げ部33dが形成される。前後逃げ部33dは例えば切り欠きであり、これら前後逃げ部33dを通じて、サイドバッグブラケット38の前後ボス38dがリアサイドカバー33内に入り込み、サポートフレーム15の前後締結ブラケット15aに締結可能となる。前後逃げ部33dは、リアサイドカバー33における下向きの下面部33cに形成されるので、下方から見上げなければ視認されず、かつ側面部33b等に形成されるよりも走行風の整流効果への影響も少ない。また、サイドバッグブラケット38は下方かつ車幅方向外側から締結されるので、鉛直下方から締結される場合と比べてボルトB2の着脱はし易い。なお、逃げ部33dは切り欠きに限らず貫通孔等であってもよい。

図1、図7を参照し、フロントカウル27の左右の上縁部27a及び下向きの後縁部27bからは、車幅方向内側へインナ壁27cが起立する。インナ壁27cは、トップシェルタ28の左右側縁部に接続されるが、インナ壁27cにおける下向きの後縁部27bから起立する部位の先端縁には、これに沿って延びる切り欠き27dが形成される。この切り欠き27dにより、インナ壁27cとトップシェルタ28との間には、不図示の導風部からフロントカウル27内に導入された走行風をニーグリップ部28a周辺に放出する排風口27eが形成される。

トップシェルタ28の前部には、バーハンドル7及びトップブリッジ4a等を回動可能に挿通する前開口28bが形成される。前開口28bの左右両側には、車載オーディオ用の左右スピーカ28cが配置される。前開口28bの後方の左右両側には、左右物品ケース28dのリッド28eが配置される。リッド28eは、バーハンドル7の操縦操作に干渉しないよう、開度を制限されながら上方に開く。 左右リッド28eの後方には、車載オーディオ用の左右操作部28fが配置される。左右操作部28fの後方には、下方に凹む凹状をなして後下がりに傾斜して延びる左右樋部28gが形成されたので、運転者から見て左右操作部28fがトップシェルタ28から一段高くなって操作し易くなると同時に、左右操作部28f周りに雨水等が溜まることを防止する。

以上説明したように、上記実施形態における自動二輪車1は、車体フレーム5を覆う車体カバー(リアサイドカバー33)の外側方に着脱可能に配置されるサイドバッグ35を備える鞍乗り型車両であって、サイドバッグ35の車幅方向内側に固定される縦壁部38aと、縦壁部38aから車幅方向内側方へ車体カバーの下面部33cの下方まで延びる横壁部38bと、を有するサイドバッグブラケット38を備え、車体フレーム5が、車体カバーの下面部33cの車幅方向内側端部に沿うように配置されるフレーム部材(サポートフレーム15)と、フレーム部材に設けられてサイドバッグブラケット38の横壁部38bを下方から固定する締結ブラケット15aと、を有する。

また、上記自動二輪車1は、乗員が着座するシート26と、ヘッドパイプ6及びピボットフレーム11にわたるメインフレーム17並びにメインフレーム17から後方に延びるシートフレーム18を含む車体フレーム5と、シートフレーム18を外側方から覆うリアサイドカバー33と、シートフレーム18の外側方に着脱可能に取り付けられるサイドバッグ35と、を備える鞍乗り型車両であって、サイドバッグ35の車幅方向内側部に固定される縦壁部38aから車幅方向内側方へ、リアサイドカバー33の下面部33cの下方まで横壁部38bを延ばし、この横壁部38bをシートフレーム18の下面側の締結ブラケット15aに下方から固定するサイドバッグブラケット38を備える。

この構成によれば、シートフレーム18(車体フレーム5)の締結ブラケット15aの位置が、リアサイドカバー33(車体カバー)の下面部33cの車幅方向内側端部に近い場所になるので、サイドバッグブラケット38を避ける切り欠きや孔が目立たずかつ最小限で済み、外観への影響や走行風の整流効果への影響を小さくすることができる。

また、上記自動二輪車1は、シートフレーム18が、メインフレーム17の上部からシート26の下方を後方へ延びるシートレール14と、メインフレーム17の下部から後上方へ延びてシートレール14を支持するサポートフレーム15と、を有し、サポートフレーム15が、リアサイドカバー33の下面部33cの車幅方向内側端部に沿うように配置され、サポートフレーム15の下面側に締結ブラケット15aが設けられる。 この構成によれば、締結ブラケット15aをリアサイドカバー33の下面部33cの車幅方向内側端部に近接させることで、リアサイドカバー33がサイドバッグブラケット38を大きく避けることなく、締結ブラケット15aとサイドバッグブラケット38との固定構造を簡潔にし、サイドバッグ35の荷重をサポートフレーム15で効率よく支持するとともに、全体として軽量で高剛性な支持構造とすることができる。

また、上記自動二輪車1は、サイドバッグブラケット38が、サイドバッグ35とは着脱可能な別部品であり、縦壁部38aにサイドバッグ35を固定するための固定具(ボルトB1)の着脱が、サイドバッグ35の内方を通じて車幅方向外側からなされる。 この構成によれば、サイドバッグブラケット38を車体に残したままサイドバッグ35のみを着脱する場合に、サイドバッグ35を開いた状態で車幅方向外側から固定具の着脱を行うことが可能となり、車両下方側から固定具を着脱する場合と比べて作業性を向上させることができる。

また、上記自動二輪車1は、サイドバッグブラケット38が、サイドバッグ35の上部に固定される縦壁部38aの下縁から車幅方向内側方へ横壁部38bを延ばし、全体としてL字状に形成される。 この構成によれば、サイドバッグブラケット38がサイドバッグ35の上部に固定されるので、サイドバッグ35を安定して支持できるとともに、サイドバッグブラケット38が全体としてL字状に形成されるので、締結ブラケット15a周辺を車幅方向外側方から隠すものがなく、サイドバッグ35を取り外した際に締結ブラケット15a周辺を車幅方向外側方から視認し易くなり、作業性を向上させることができる。

また、上記自動二輪車1は、サイドバッグ35が、車体フレーム5に固定されたステッププレート31の係止部(後延長部31e)に係止されるバッグ側係止部(前下腕部36c)を有する。 この構成によれば、サイドバッグ35がステッププレート31に直接支持されることで、サイドバッグ35をステッププレート31に支持するための従来の大型の支持フレームを不要にすることができる。

また、上記自動二輪車1は、リアサイドカバー33が、シートフレーム18の下面側を覆う下面部33cを有し、この下面部33cに、サイドバッグブラケット38の横壁部38bの固定部(前後ボス38d)をシートフレーム18の締結ブラケット15aに至らしめるための逃げ部33dが形成される。 この構成によれば、リアサイドカバー33の下面部33cに切り欠きや孔等の逃げ部33dを形成することで、逃げ部33dを目立たなくして外観への影響を抑えることができる。

なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。 搭載するエンジンユニットは、水平対向エンジンやクランク軸を車両左右方向に沿わせた横置きエンジン等を含むものであってもよく、かつスイングユニット式であってもよい。 サイドバッグ35のサイドバッグブラケット38への固定やサイドバッグブラケット38の車体への固定に用いる固定具は、ボルトナットに限らず多種の固定具を使用してもよい。 シート26は前後シート26a,26c及びバックレスト26bの少なくとも一つが別体であってもよい。 車体後部両側のサイドバッグ35に限らず車体の任意の前後位置の側部にサイドバッグを備える鞍乗り型車両に適用してもよい。 そして、他にも上記実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

1 自動二輪車(鞍乗り型車両) 5 車体フレーム 6 ヘッドパイプ 11 ピボットフレーム 14 シートレール 15 サポートフレーム(フレーム部材) 15a 締結ブラケット(サイドバッグ支持部) 17 メインフレーム 18 シートフレーム 26 シート 31 ステッププレート 31e 後延長部(係止部) 33 リアサイドカバー(車体カバー) 33c 下面部 33d 逃げ部 35 サイドバッグ 36c 前下腕部(バッグ側係止部) 38 サイドバッグブラケット(サイドバッグ支持具) 38a 縦壁部(縦支持部) 38b 横壁部(横支持部) 38d ボス(固定部) B1 ボルト(固定具)

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