Rear structure of saddle riding type vehicle

申请号 JP2012272425 申请日 2012-12-13 公开(公告)号 JP2014117970A 公开(公告)日 2014-06-30
申请人 Honda Motor Co Ltd; 本田技研工業株式会社; 发明人 KOMATSU YOJI; KARUBE SHINICHI; YOKOYAMA SUSUMU; INADA KAORU; FUSANO TOMOKI; KASAI TAKATERU;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a technique that can suppress an increase in the kind of vehicle frame, even if the kind of various components to be attached becomes plural.SOLUTION: At the rear part of a motor cycle, stay members 19L, 19R are disposed to which various components are attached, and stay support parts 45L, 45R for supporting the stay members 19L, 19R are provided on a vehicle frame 11. The various components include side bag support members 21L, 21R and a carrier member 23. The side bag support members 21L, 21R and the carrier member 23 are fastened together by a plurality of fastening members 25 to the stay members 19L, 19R. The stay members 19L, 19R, to which the side bag support members 21L, 21R and the carrier member 23 are fastened together, are fastened to the stay support parts 45L, 45R.
权利要求
  • 車体フレーム(11)と、この車体フレーム(11)に取付けられ運転者及び同乗者が座ることができるシート(60)と、このシート(60)の下方にて前記車体フレーム(11)に設けられステー部材(19L、19R)を支えるステー支持部(45L、45R)とを有し、前記ステー部材(19L、19R)に各種部品が取付けられている鞍乗り型車両の後部構造において、
    前記各種部品は、前記同乗者が乗車中に握るグリップ部(42L、42R)が一体化されサイドバッグ(24L、24R)を支持するサイドバッグ支持部材(21L、21R)と、荷物を支持するキャリア部材(23)とを含み、
    前記ステー部材(19L、19R)に、第1締結穴(29)が設けられ、
    前記サイドバッグ支持部材(21L、21R)に、第2締結穴(31)が設けられ、
    前記キャリア部材(23)に、第4締結穴(33)が設けられ、
    前記ステー部材(19L、19R)は、前記シート(60)よりも車幅方向外方へ延出され、
    前記第1締結穴(29)に、前記第2締結穴(31)又は前記第2締結穴(31)及び前記第4締結穴(33)を合わせ、前記ステー部材(19L、19R)に、前記グリップ部(42L、42R)が一体化されている前記サイドバッグ支持部材(21L、21R)、又は前記グリップ部(42L、42R)が一体化されている前記サイドバッグ支持部材(21L、21R)及び前記キャリア部材(23)を締結部材(25)で締結するようにしたことを特徴とする鞍乗り型車両の後部構造。
  • 車体フレーム(11)と、この車体フレーム(11)に取付けられ運転者及び同乗者が座ることができるシート(60)と、このシート(60)の下方にて前記車体フレーム(11)に設けられステー部材(19L、19R)を支えるステー支持部(45L、45R)とを有し、前記ステー部材(19L、19R)に各種部品が取付けられている鞍乗り型車両の後部構造において、
    前記各種部品は、サイドバッグ(24L、24R)を支持するサイドバッグ支持部材(121L、121R)と、前記同乗者が乗車中に握るグリップ(22L、22R)と、荷物を支持するキャリア部材(23)のうちの少なくともいずれか2つを含み、
    前記ステー部材(19L、19R)に、第1締結穴(29)が設けられ、
    前記サイドバッグ支持部材(121L、121R)に、第2締結穴(131)が設けられ、
    前記グリップ(22L、22R)に、第3締結穴(32)が設けられ、
    前記キャリア部材(23)に、第4締結穴(33)が設けられ、
    前記ステー部材(19L、19R)は、前記シート(60)よりも車幅方向外方へ延出され、
    前記第1締結穴(29)に、前記第2締結穴(131)、前記第3締結穴(32)又は前記第4締結穴(33)のうちの少なくともいずれか2つの締結穴を合わせ、前記ステー部材(19L、19R)に、前記サイドバッグ支持部材(121L、121R)、前記グリップ(22L、22R)又は前記キャリア部材(23)のうちのいずれか2つ又はこれらの3つ全てを共締めするようにしたことを特徴とする鞍乗り型車両の後部構造。
  • 前記ステー部材(19L、19R)は、水平に延びる鋼鍛造品であると共に、平面視で前記シート(60)よりも車幅方向外方に位置する外側部(63L、63R)を備え、前記シート(60)と前記車体フレーム(11)の後部側方を覆うリヤカウル(13L、13R)との間に配置され、
    前記シート(60)が取り外されているとき、前記ステー支持部(45L、45R)は、上方に開放されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗り型車両の後部構造。
  • 前記ステー部材(19L、19R)に、前記ステー支持部(45L、45R)へ締結される前後2つの穴部(18)が設けられ、
    前記ステー部材(19L、19R)に、前記シート(60)下方にて、前記車体フレーム(11)の延び方向に沿って延びており、前記シート(60)の車幅方向側部下端よりも上方へ突出する第1リブ(71L、71R)が一体に形成され、
    前記ステー部材(19L、19R)の内側部に、前記第1リブ(71L、71R)よりも車幅方向内側で、前記前後2つの穴部(18)の間を連結するように車体前後方向に延びる第2リブ(72L、72R)が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。
  • 前記ステー部材(19L、19R)は、車体前下方へ傾斜して配置され、前記ステー部材(19L、19R)の前部に、前記第1リブ(71L、71R)よりも車幅方向内側に配置され水を排出するドレンホール(73L、73R)が開けられていることを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型車両の後部構造。
  • 前記サイドバッグ支持部材(21L、21R)は、車両前後方向に延びる上下一対のパイプ型ステーであって、
    前記サイドバッグ(24L、24R)は、前記上下一対のパイプ型ステーに上から係止される上部ステー支持部(101L、101R)と下部ステー支持部(102L、102R)とを備え、
    これらの上部ステー支持部(45L、45R)と前記下部ステー支持部(45L、45R)は、各々、弾性部材(91)を介して前記上下一対のパイプ型ステーに係止されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。
  • 前記サイドバッグ(24L、24R)は、器部(81L、81R)と、この器部(81L、81R)を覆う蓋部(82L、82R)とから構成され、
    前記蓋部(82L、82R)が嵌る方向にて前記器部(81L、81R)に、前記蓋部(82L、82R)が円滑にガイドされ嵌るようにする複数の縦リブ(93L、93R)が延びており、これらの縦リブ(93L、93R)が延びる方向と直角な方向に水の浸入を防止する横リブ(94L、94R)が延びていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の鞍乗り型車両の後部構造。
  • 说明书全文

    本発明は、鞍乗り型車両の後部構造の改良に関する。

    車両後部に、物品を収納するサイドバッグを支持するサイドバッグ支持ステーが備えられている鞍乗り型車両が知られている(例えば、特許文献1(図2、図3、図5)参照。)。

    特許文献1の図2、図3及び図5に示すように、サイドバッグ支持ステー(55L、55R)(括弧付き数字は、特許文献1記載の符号を示す。以下同じ。)は、車体(90)側に設けたグラブレールステー(125L、125R)と、ピリオンステップステー(97L、97R)とに、各々、取付けられる。 仮に、サイドバッグ支持ステーの形状が変更された場合には、その都度、車体側取付部の位置を変更する必要がある。 車体側取付部の位置が変更になれば、車体側取付部の位置を変更した車体フレームを複数準備する必要がある。 また、所定の組立生産性を維持しながら複数の車体フレームを流すために、主組立ラインの大幅な改造が必要になる場合もある。

    サイドバッグ支持ステー等の各種取付部品が車種によって異なり、車種のバリエーションが増加する場合であっても、車体フレームの種類の増加を抑えることができる技術が望まれる。

    特開2011−57071公報

    本発明は、各種取付部品の種類が複数になっても、車体フレームの種類の増加を抑えることができる技術を提供することを課題とする。

    請求項1に係る発明は、車体フレームと、この車体フレームに取付けられ運転者及び同乗者が座ることができるシートと、このシートの下方にて車体フレームに設けられステー部材を支えるステー支持部とを有し、ステー部材に各種部品が取付けられている鞍乗り型車両の後部構造において、各種部品は、同乗者が乗車中に握るグリップ部が一体化されサイドバッグを支持するサイドバッグ支持部材と、荷物を支持するキャリア部材とを含み、ステー部材に、第1締結穴が設けられ、サイドバッグ支持部材に、第2締結穴が設けられ、キャリア部材に、第4締結穴が設けられ、ステー部材は、シートよりも車幅方向外方へ延出され、第1締結穴に、第2締結穴又は第2締結穴及び第4締結穴を合わせ、ステー部材に、グリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材又はグリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材及びキャリア部材を締結部材で締結するようにしたことを特徴とする。

    請求項2に係る発明は、車体フレームと、この車体フレームに取付けられ運転者及び同乗者が座ることができるシートと、このシートの下方にて車体フレームに設けられステー部材を支えるステー支持部とを有し、ステー部材に各種部品が取付けられている鞍乗り型車両の後部構造において、各種部品は、サイドバッグを支持するサイドバッグ支持部材と、同乗者が乗車中に握るグリップと、荷物を支持するキャリア部材のうちの少なくともいずれか2つを含み、ステー部材に、第1締結穴が設けられ、サイドバッグ支持部材に、第2締結穴が設けられ、グリップに、第3締結穴が設けられ、キャリア部材に、第4締結穴が設けられ、ステー部材は、シートよりも車幅方向外方へ延出され、第1締結穴に、第2締結穴、第3締結穴又は第4締結穴のうちの少なくともいずれか2つの締結穴を合わせ、ステー部材に、サイドバッグ支持部材、グリップ又はキャリア部材のうちのいずれか2つ又はこれらの3つ全てを共締めするようにしたことを特徴とする。

    請求項3に係る発明では、ステー部材は、平に延びる鋼鍛造品であると共に、平面視でシートよりも車幅方向外方に位置する外側部を備え、シートと車体フレームの後部側方を覆うリヤカウルとの間に配置され、シートが取り外されているとき、ステー支持部は、上方に開放されていることを特徴とする。

    請求項4に係る発明は、ステー部材に、ステー支持部へ締結される前後2つの穴部が設けられ、ステー部材に、シート下方にて、車体フレームの延び方向に沿って延びており、シートの車幅方向側部下端よりも上方へ突出する第1リブが一体に形成され、ステー部材の内側部に、第1リブよりも車幅方向内側で、前後2つの穴部の間を連結するように車体前後方向に延びる第2リブが形成されることを特徴とする。

    請求項5に係る発明では、ステー部材は、車体前下方へ傾斜して配置され、ステー部材の前部に、第1リブよりも車幅方向内側に配置され水を排出するドレンホールが開けられていることを特徴とする。

    請求項6に係る発明では、サイドバッグ支持部材は、車両前後方向に延びる上下一対のパイプ型ステーであって、サイドバッグは、上下一対のパイプ型ステーに上から係止される上部ステー支持部と下部ステー支持部とを備え、これらの上部ステー支持部と下部ステー支持部は、各々、弾性部材を介して上下一対のパイプ型ステーに係止されることを特徴とする。

    請求項7に係る発明では、サイドバッグは、器部と、この器部を覆う蓋部とから構成され、蓋部が嵌る方向にて器部に、蓋部が円滑にガイドされ嵌るようにする複数の縦リブが延びており、これらの縦リブが延びる方向と直な方向に水の浸入を防止する横リブが延びていることを特徴とする。

    請求項1に係る発明では、自動二輪車の後部は、車体フレームに設けられステー部材を支えるステー支持部を有し、ステー部材に各種部品が選択的に取付けられている。
    車体フレームへの組付手順として、ステー部材にサイドバッグ支持部材を締結し、又はステー部材にサイドバッグ支持部材とキャリア部材を締結する。 そして、サイドバッグ支持部材が締結されたステー部材又はサイドバッグ支持部材とキャリア部材とが締結されたステー部材を車体フレームのステー支持部に取付ける。

    ステー部材に選択した1つ又は2つの部品を締結可能にし、各種部品が締結された共通のステー部材を車体フレームのステー支持部に取付けた。 各種部品の取付部は、共通のステー部材で締結され、車体フレームに取付けられるので、車体フレームの種類が増加することを抑制でき、車両コストを削減できる。

    請求項2に係る発明では、自動二輪車の後部は、車体フレームに設けられステー部材を支えるステー支持部を有し、ステー部材に各種部品が選択的に取付けられている。
    車体フレームへの組付手順として、サイドバッグ支持部材、グリップ又はキャリア部材のうちの少なくともいずれか2つをステー部材に共締めし、上記部品のうちの少なくともいずれか2つ又はこれらの3つ全てを締結部材で共締めされたステー部材を車体フレームのステー支持部へ締結するようにした。

    共通のステー部材を介して各種部品を車体フレームのステー支持部に取付けたので、車体フレームの種類の増加を抑えることができる。 結果、車体フレームの種類の増加を抑制することができ、車両コストを削減できる。 また、車種のバリエーションが増加した場合でも大幅なラインの変更は不要になる。

    また、少なくともいずれか2つの部品を各々車体フレームに締結、又は少なくともいずれか2つの部品を各々ステー部材に締結する場合に比較して、本発明のように、いずれか2つ又はこれらの3つ全ての部品をステー部材に共締めするようにすれば、取付工数を低減することができると共に、締結部品の個数削減を図ることができる。

    請求項3に係る発明では、ステー部材は、水平に延びる鋼鍛造品であると共に、シートとリアカウルとの間に配置される。 シートとリアカウルとの間に、水平に延びるステー部材を配置することにより、リアカウルにシートを近づけて配置することができ、シート高を低く抑えることができる。 加えて、リアカウルにシートを近づけることで、シートとリアカウルとの間の隙間が小さくなり、車体内側へ水が浸入し難くなる。 結果、シート高を低く抑え、且つ車体内側へ水が浸入し難くなる。

    さらに、ステー支持部は、上方に開放されているので、ステー支持部に上から締結工具を容易に近づけることができる。 従って、上方に開放されているステー支持部であれば、このステー支持部に各種部品が締結又は共締めされたステー部材を容易に取付けることが可能になる。

    請求項4に係る発明では、ステー部材の内側部に、第1リブよりも車幅方向内側にて前後2つの穴部の間に延びている第2リブが形成される。 第2リブは、2つの穴部の間を連結するように延びているため、水が第1リブを越えた場合でも、第2リブで車体内側への水の浸入を止めることができる。 この第2リブにより、車体内側への水の浸入を一層確実に防止することができる。

    請求項5に係る発明では、ステー部材は、車体前下方へ傾斜して配置され、ステー部材の前部には、第1リブよりも車幅方向内側に配置されて水を排出するドレンホールが設けられる。

    ステー部材を車体前下方へ傾斜させると共に、ステー部材の前部にドレンホールを設けることにより、仮に車体外方から浸入した水が第1リブを越えても、水は傾斜に沿って前下方へ流れてドレンホールから排出される。 結果、第1リブを越えた水を容易に排出することができる。

    請求項6に係る発明では、サイドバッグは、車体側に係止される上部ステー支持部と下部ステー支持部とを備えている。 サイドバッグは、上部ステー支持部と下部ステー支持部とを有しているので、上下いずれか一方にパイプ型ステーをもつ車両であれば、サイドバッグは搭載可能となる。 加えて、パイプ型ステーをもたず、例えば、リヤカウルにサイドバッグ取付穴を有するタイプの車両にも、サイドバッグ取付穴にサイドバッグのステー支持部を掛けることでサイドバッグが搭載可能になる。

    請求項7に係る発明では、サイドバッグは、器部と、この器部を覆う蓋部とから構成される。 器部には、縦リブと横リブとが備えられている。 器部に蓋部を閉めるときに、縦リブを設けたので、蓋部を器部へ円滑に嵌めることができる。 また、横リブを設けたので、横リブを超えて器に水が入り難くなり、器に水を浸入し難くできる。

    グリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材とキャリア部材とが備えられている自動二輪車後部の斜視図(シートが取り外された状態)である。

    ステー部材へ各種部品を取付け第1小組体を組立てることを説明する分解斜視図である。

    図2で組立てた第1小組体をステー支持部に取付けることを説明する分解斜視図である。

    グリップとキャリア部材とが備えられている自動二輪車後部の斜視図(シートが取り外された状態)である。

    ステー部材へ各種部品を取付け第2小組体を組立てることを説明する分解斜視図である。

    図5で組立てた第2小組体をステー支持部に取付けることを説明する分解斜視図である。

    グリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材が備えられている自動二輪車後部の斜視図(シートが取り外された状態)である。

    ステー部材へ各種部品を取付け第3小組体を組立てることを説明する分解斜視図である。

    図8で組立てた第3小組体をステー支持部に取付けることを説明する分解斜視図である。

    サイドバッグ支持部材とキャリア部材とが備えられている自動二輪車後部の斜視図(シートが取り外された状態)である。

    ステー部材へ各種部品を取付け第4小組体を組立てることを説明する分解斜視図である。

    図11で組立てた第4小組体をステー支持部に取付けることを説明する分解斜視図である。

    図1の13−13線断面図である。

    ステー支持部に締結されているステー部材の平面図である。

    図14の15−15線断面図である。

    サイドバッグが取付けられている第3小組体の斜視図である。

    図16の17−17線断面図である。

    図16の18部拡大図(蓋部が取り外された状態)である。

    図18の19−19線断面図である。

    以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。 図中及び実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。

    本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 以下、鞍乗り型車両(自動二輪車10)の後部に、複数種類の部品(以下、「各種部品」と言う。)のうちから一部の部品を選択し、一部の部品を車体フレーム11に取付けるという構造について詳細に説明する。

    各種部品には、サイドバッグ支持部材21L、21Rとグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを含む。 ここで、サイドバッグ支持部材21L、21R(手前側の符号21Lのみ示す。)は、後述するサイドバッグ(図13、符号24L、24R)を支持する部材であり、グリップ(図5、符号22L、22R)は、同乗者が乗車中に握ることができる部材であり、キャリア部材23は、荷物を支持する部材である。

    ここで、図1に示すタイプのサイドバッグ支持部材21L、21Rには、同乗者が乗車中に握るグリップ部42L、42Rが溶接され一体化されている。 また、図10に示すタイプのサイドバッグ支持部材121L、121Rには、グリップ部は含まれず、別部品となっている。

    以下、本発明に係る鞍乗り型車両の後部構造において、第1〜4バリエーションという代表的な4種類の組立体(バリエーション)を取上げ説明する。
    図1〜3では、同乗者が乗車中に握るグリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材とキャリア部材とをステー部材にサブアッセンブリー(以下、「小組」とも言う。)し、サブアッセンブリーされたサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを車体フレーム11へ取付ける第1のバリエーションについて説明する。

    次に、図4〜6では、同乗者が乗車中に握るグリップとキャリア部材とをステー部材にサブアッセンブリーし、サブアッセンブリーされたグリップとキャリア部材とを車体フレームへ取付ける第2のバリエーションについて説明する。

    次に、図7〜9では、同乗者が乗車中に握るグリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材をステー部材にサブアッセンブリーし、サブアッセンブリーされたサイドバッグ支持部材を車体フレームへ取付ける第3のバリエーションについて説明する。

    次に、図10〜12では、グリップ部を含まないサイドバッグ支持部材と独立した部品となるグリップとキャリア部材とをステー部材にサブアッセンブリーし、サブアッセンブリーされたサイドバッグ支持部材とグリップとキャリア部材とを車体フレームへ取付ける第4のバリエーションについて説明する。

    先ず、第1のバリエーションについて説明する。
    図1に示すように、自動二輪車10の後部に、車体フレーム11が備えられ、この車体フレーム11にステー部材19L、19Rが取付けられ、これらのステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21R(図手前側の符号21Lのみ示す。)とキャリア部材23とが取付けられている。 車体フレーム11の外側で、サイドバッグ支持部材21L、21Rの内側には、車体フレーム11を覆うリアカウル13L、13Rが配置されている。 サイドバッグ支持部材21L、21Rは、サイドバッグ24L、24R(図16参照)を支持するものであり、サイドバッグ支持部材21L、21Rに、同乗者が乗車中に握るグリップ部42L、42Rが一体化されている。

    サイドバッグ支持部材21L、21Rは、車両側面視で略ロ字状を呈し、車両後部側に同乗者が乗車中に握るグリップ部42L、42Rが一体的に設けられているパイプ状部材である。 また、キャリア部材23は、ステー部材19L、19Rに締結されるU字部材35と、このU字部材35の後端に取付けられるキャリアステー36と、このキャリアステー36に取付けられ物品が載せられるキャリア本体37とからなる。

    U字部材35は、左右の腕部38L、38Rと、これらの左右の腕部38L、38Rの間に渡される渡し部39とからなる略U字状を呈する。 U字部材35は、車両前側が開放され、渡し部39が最後部に位置するような向きで配置される。 左右の腕部38L、38Rは、各々、締結部材25でステー部材19L、19Rに取付けられる。 後端部に位置する渡し部39に、キャリアステー36が取付けられる。

    図2(a)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを取付けることを示す分解斜視図であり、図2(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを取付けてなる第1小組体51を示す斜視図である。

    図2(a)において、ステー部材19L、19Rに、各々、めねじ部が形成された前後2つの第1締結穴29が設けられ、これらの第1締結穴29の位置に合うように、サイドバッグ支持部材21L、21Rに、各々、2つの第2締結穴31が設けられると共に、キャリア部材23の腕部38L、38Rに、各々、2つの第4締結穴33が設けられている。 そして、ステー部材19L、19Rに、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とをこの順に載せ、第1締結穴29に、第2締結穴31と第4締結穴33とを合わせ、ステー部材19L、19Rに、上方から複数の締結部材25でサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを共締めするようにした。

    さらに、サイドバッグ支持部材21L、21Rの間に、サイドバッグ支持部材21L、21R同士を連結するクロスステー43を渡した。 クロスステー43の両端部は、締結部材27とナット44によりサイドバッグ支持部材21L、21Rの後端近傍に締結されている。

    図2(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とが重ね合わされた状態のものが複数の締結部材25で共締めにより締結されていることを示す。 以下、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とが締結部材25で共締めされたものを第1小組体51と言うことにする。

    なお、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とは、締結部材25を用いてステー部材19L、19Rに設けた複数の第1締結穴29に共締めされているが、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを共締めによることなく、ステー部材19L、19Rに別個の締結穴を開け、これらの別個の締結穴に各々締結することは差し支えない。

    次に、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とが共締めされた第1小組体51を、車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに取付ける例について説明する。

    図3に示すように、第1締結穴29(図2参照)の車幅方向内方位置にてステー部材19L、19Rに、各々、車体フレーム11(図1参照)へ取付けられる前後2つの穴部18が設けられ、これらの穴部18に合わせてステー支持部45L、45Rに複数のステー締結穴46が設けられている。 ステー締結穴46には、めねじ部が形成され、これらのステー締結穴46に、各々、穴部18を合わせ、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とが共締めされているステー部材19L、19Rを複数の締結部材26で、ステー支持部45L、45Rへ締結するようにした。

    なお、サイドバッグ支持部材21L、21Rは、グリップ部42L、42Rが一体化されているものであるが、グリップ部42L、42Rを含んでいない態様のサイドバッグ支持部材でも差し支えない。

    次に、第2のバリエーションについて説明する。
    図4に示すように、自動二輪車10の後部に、車体フレーム11が備えられ、この車体フレーム11にステー部材19L、19Rが取付けられ、このステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とが取付けられている。 車体フレーム11の外側で、グリップ22L、22Rの内側には、車体フレーム11を覆うリアカウル13L、13Rが配置されている。

    図5(a)は、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを取付けることを示す分解斜視図であり、図5(b)は、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを取付けてなる第2小組体52を示す斜視図である。

    図5(a)において、ステー部材19L、19Rに、各々、めねじ部が形成された前後2つの第1締結穴29が設けられ、これらの第1締結穴29の位置に合うように、グリップ22L、22Rに、第3締結穴32が設けられると共に、キャリア部材23に、第4締結穴33が設けられている。 そして、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とをこの順に載せ、第1締結穴29に、第3締結穴32と第4締結穴33とを合わせ、ステー部材19L、19Rに、上方から複数の締結部材25でグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを共締めするようにした。

    図5(b)は、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とが重ね合わされた状態のものが複数の締結部材25で共締めにより締結されていることを示す。 以下、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とが締結部材25で共締めされたものを第2小組体52と言うことにする。

    なお、グリップ22L、22Rとキャリア部材23とは、締結部材25を用いてステー部材19L、19Rに設けた複数の第1締結穴29に共締めされているが、グリップ22L、22Rとキャリア部材23とを共締めによることなく、ステー部材19L、19Rに別個の締結穴を開け、これらの別個の締結穴に各々締結することは差し支えない。

    次に、グリップ22L、22Rとキャリア部材23とが共締めされた第2小組体52を、車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに取付ける例について説明する。
    図6に示すように、第1締結穴(図5、符号29)の車幅方向内方位置にてステー部材19L、19Rに、車体フレーム11へ取付けられる穴部18が設けられ、これらの穴部18に合わせてステー支持部45L、45Rに、各々、2つのステー締結穴46が設けられている。 これらのステー締結穴46には、めねじ部が形成され、これらのステー締結穴46に穴部18を合わせ、グリップ22L、22Rとキャリア部材23とが共締めされたステー部材19L、19Rを複数の締結部材26でステー支持部45L、45Rへ締結するようにした。

    以上に述べた鞍乗り型車両の後部構造の作用を次に述べる。
    図3を併せて参照し、車体フレーム11へ各種部品を組付ける手順として、予め、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とを共締めし、或いは、ステー部材19L、19Rにグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを共締めする。 次に、サイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とが共締めされたステー部材19L、19R、又はグリップ22L、22Rとキャリア部材23とが共締めされたステー部材19L、19Rを車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに取付けた。 すなわち、第1小組体51又は第2小組体52を車体フレーム11に取付けた。

    通常、主組立ラインでは、車体フレーム11のステー支持部45L、45Rにステー部材19L、19Rを取付けた後、これらのステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rとキャリア部材23とグリップ22L、22Rのうちの少なくとも一部品を取付けていた。 このように車種によって、車体後部に取付ける部品の種類及び点数が異なる場合には、車種によって主組立ラインにおいて組立工数が大きく異なる場合があり、工程によって作業負荷が大きく異なる場合があった。 そのため、車種のバリエーションを増やす際に、主組立ラインを大幅に改造する場合があった。 主組立ラインを改造することは、設備費用の増加を招く。

    この点、本発明では、予め、サブラインで、ステー部材19L、19Rに各種部品を組付け小組体とした後、主組立ラインで、各種部品を一体化させたステー部材19L、19R、すなわち、第1小組体又は第2小組体を、車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに取付けるようにしたので、主組立ラインにおいて、組立工数にばらつきは生じ難い。 結果、主組立ラインにおける車両の組立生産性を高めることができる。

    また、ステー部材19L、19Rに選択した2つの部品を共締め可能にし、各種部品が共締めされたステー部材19L、19Rを車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに取付けるようにした。 すなわち、各種部品は、共通のステー部材19L、19Rを介して車体フレーム11に取付けられるので、車体フレーム11の種類を減らすことができ、車両コストを削減できる。 加えて、主組立ラインを改造する必要もない。 共通のステー部材19L、19Rを用いたので、車種の変化にも柔軟に対応できるようになる。 結果、組立に係る生産性を一層高めることができる。

    次に、第3のバリエーションについて説明する。
    図7に示すように、自動二輪車10の後部に、車体フレーム11(図1参照)が備えられ、この車体フレーム11にステー部材19L、19Rが取付けられ、これらのステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rが取付けられている。 車体フレーム11の外側で、サイドバッグ支持部材21L、21Rの内側には、車体フレーム11を覆うリアカウル13L、13Rが配置されている。

    図8(a)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rを取付けることを示す分解斜視図であり、図8(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rを取付けてなる第3小組体53を示す斜視図である。

    図8(a)において、ステー部材19L、19Rに、めねじ部が形成された前後2つの第1締結穴29が設けられ、これらの第1締結穴29の位置に合うように、サイドバッグ支持部材21L、21Rに、第2締結穴31が設けられている。 第1締結穴29の車幅方向内方位置にてステー部材19L、19Rには、各々、車体フレーム11へ取付けられる前後2つの穴部18が設けられている。 そして、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rを載せ、第1締結穴29に、第2締結穴31を合わせ、ステー部材19L、19Rに、上方から複数の締結部材25でサイドバッグ支持部材21L、21Rを締結するようにした。

    さらに、サイドバッグ支持部材21L、21Rの間に、サイドバッグ支持部材21L、21R同士を連結するクロスステー43が渡されている。 クロスステー43の両端部は、締結部材25とナット44によりサイドバッグ支持部材21L、21Rの後端近傍に締結されている。

    図8(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rが重ねられた状態のものが複数の締結部材25で締結されることを示す。 以下、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材21L、21Rが締結部材25で共締めされたものを第3小組体53と言うことにする。

    図9に示すように、ステー部材19L、19Rに設けられ車体フレーム11へ取付けられる前後2つの穴部18に合わせて、ステー支持部45L、45Rにステー締結穴46が設けられている。 ステー締結穴46には、めねじ部が形成され、このステー締結穴46に穴部18を合わせ、サイドバッグ支持部材21L、21Rが締結されたステー部材19L、19Rを複数の締結部材26でステー支持部45L、45Rへ締結するようにした。

    なお、サイドバッグ支持部材21L、21Rには、グリップ部42L、42Rが一体化されているが、グリップ部42L、42Rを含んでいない態様のサイドバッグ支持部材21L、21Rでも差し支えないものとする。

    次に、第4のバリエーションについて説明する。
    図10に示すように、自動二輪車10の後部に、車体フレーム11が備えられ、この車体フレーム11にステー部材19L、19Rが取付けられ、これらのステー部材19L、19Rに同乗者が乗車中に握るグリップ部を含んでいないサイドバッグ支持部材121L、121Rと同乗者が乗車中に握るグリップ22L、22Rとキャリア部材23とが取付けられている。 車体フレーム11の外側で、サイドバッグ支持部材121L、121Rの内側には、車体フレーム11を覆うリアカウル13L、13Rが配置されている。

    図11(a)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材121L、121Rとグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを取付けることを示す分解斜視図であり、図11(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材121L、121Rとグリップ22L、22Rとキャリア部材23とを取付けてなる第4小組体54を示す斜視図である。

    図11(a)において、ステー部材19L、19Rに、めねじ部が形成された前後2つの第1締結穴29が設けられ、これらの第1締結穴29の位置に合うように、サイドバッグ支持部材121L、121Rに、各々、複数の第2締結穴131が設けられ、グリップ22L、22Rに、各々、複数の第3締結穴32が設けられると共に、キャリア部材23に、各々、複数の第4締結穴33が設けられている。 そして、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材121L、121Rを載せ、次に、サイドバッグ支持部材121L、121Rの上に、グリップ22L、22Rを載せ、次に、グリップ22L、22Rの上に、キャリア部材23を載せ、第1締結穴29に、第2締結穴131と第3締結穴32と第4締結穴33とを合わせ、ステー部材19L、19Rに、上方から複数の締結部材25でサイドバッグ支持部材121L、121Rとグリップ22L、22Rとキャリア部材23を締結するようにした。

    さらに、サイドバッグ支持部材121L、121Rの間に、サイドバッグ支持部材121L、121R同士を連結するクロスステー43が渡されている。 クロスステー43の両端部は、締結部材27とナット44によりサイドバッグ支持部材121L、121Rの後端近傍に締結されている。

    図11(b)は、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材121L、121Rとグリップ22L、22Rと重ね合わされた状態のものが複数の締結部材25で締結されることを示す。 以下、ステー部材19L、19Rにサイドバッグ支持部材121L、121Rとグリップ22L22Rとキャリア部材23とが締結部材25で共締めされたものを第4小組体54と言うことにする。

    図12に示すように、第1締結穴29の車幅方向内方位置にてステー部材19L、19Rに、各々、車体フレーム11へ取付けられる前後2つの穴部18が設けられ、これらの穴部18に合わせてステー支持部45L、45Rにステー締結穴46が設けられている。 ステー締結穴46には、めねじ部が形成され、このステー締結穴46に穴部18を合わせ、サイドバッグ支持部材121L、121Rが締結されたステー部材19L、19Rをステー支持部45L、45Rへ締結するようにした。

    図2、図5、図8及び図11を併せて参照し、本実施例では、ステー部材19L、19Rの第1締結穴29に、グリップ部42L、42Rが一体化されているサイドバッグ支持部材21L、21Rの第2締結穴31及びキャリア部材23の第4締結穴33を合わせステー部材19L、19Rに締結し、若しくは、グリップ22L、22Rの第3締結穴32及びキャリア部材23の第4締結穴33を合わせステー部材19L、19Rに締結し、ステー部材19L、19Rの第1締結穴29に、サイドバッグ支持部材21L、21Rの第2締結穴31を合わせステー部材19L、19Rに締結し、又は、ステー部材19L、19Rの第1締結穴29に、グリップ部を含まないサイドバッグ支持部材121L、121Rの第2締結穴131、グリップ22L、22Rの第3締結穴32とキャリア部材23の第4締結穴33を合わせステー部材19L、19Rに締結した。 この他、サイドバッグ支持部材121L、121Rの第2締結穴131とキャリア部材23の第4締結穴33とグリップ22L、22Rとを合わせステー部材19L、19Rに締結することは差し支えない。 また、第1締結穴に、第2締結穴31、第2締結穴131及び第3締結穴32のうちのいずれか1つを合わせステー部材19L、19Rに締結しても良い。

    本発明では、ステー部材19L、19Rに各種部品をサブアッシーした後で、各種部品がサブアッシーされたステー部材19L、19Rを、主組立ラインで車体フレーム11のステー支持部45L、45Rに締結したので、主組立ラインの組立工数にばらつきは生じ難くなる。 結果、組立に係る生産性を高めることができる。 また、共通のステー部材19L、19Rを介して各種部品をステー支持部45L、45Rに取付けたので、車種の数が増えた場合でも、大幅なラインの変更は不要になる。

    さらに、ステー支持部45L、45Rの締結穴(ステー締結穴46)の位置にステー部材19L、19Rの締結穴(穴部18)の位置を合わせたので、車体フレーム11を各種部品毎に変更する必要もない。 結果、車体フレームの種類の増加を抑制することができ、車両コストを削減できる。 さらに、共通のステー部材19L、19Rを用い、予めこのステー部材19L、19Rに各種部品をサブアッシーし、サブアッシーされたステー部材19L、19Rをステー支持部45L、45Rに締結させたので、車種の変化に対して工程の変更は不要又は小さいものとなるため、車種の変化に柔軟に対応し易くなる。
    なお、サイドバッグ支持部材は、グリップ部42L、42Rが一体化されているものであっても差し支えない。

    図13に示すように、鞍乗り型車両としての自動二輪車10は、車体フレーム11の構成要素であるシートレール61Lと、このシートレール61Lに取付けられ運転者及び同乗者が座ることができるシート60と、このシート60の下方にてシートレール61Lに設けられるステー支持部45Lとを有する。 ステー支持部45Lは、ステー部材19Lを支えており、このステー部材19Lにサイドバッグ支持部材21Lとキャリア部材23とが共締めされ、ステー支持部45Lに締結される。

    シート60は、底板69と、この底板69の上面に配置したクッション部68と、このクッション部68を覆うようにして底板69に一体化させたシート表皮67とからなる。

    また、車体フレーム11に取付けられているステー部材19Lは、シート60よりも車幅方向外方へ延出され、シート60が取り外されているとき、ステー支持部45Lは、上方に開放されている。

    図13において、シートレール61Lの直下に、シートレール61Lに沿ってシートレール61Lを支えるサポートフレーム62Lがシートレール61Lの下端に固着されつつ延びている。 シートレール61Lの車幅方向外方に、リヤカウル13Lが配置されている。 すなわち、ステー部材19Lに第1小組体51が取付けられたときの構造が示されている。

    なお、第2小組体と第3小組体を含む各種部品が締結されるステー部材19L及びこのステー部材19Lが取付けられる車体フレーム11側の構造は、第1小組体51が取付けられるときの構造と同一構造であり、説明を省略する。

    図14に示すように、ステー部材19Lは、水平に延びる鋼鍛造品である。 ステー部材19Lは、平面視でシート60よりも車幅方向外方に位置する外側部63Lを備えている。 この外側部63Lは、高さ方向で、シート60と車体フレーム11の後部側方を覆うリヤカウル13Lとの間に配置される。 図中、小組体は取り外されている。 なお、ステー部材、車体フレーム等は、車幅方向中心線に対し一対左右に設けられている。

    図13を併せて参照し、ステー部材19Lに、ステー支持部45Lへ締結される前後2つの穴部18が設けられている。 ステー部材19Lに、シート60の下方にて、車体フレーム11の延び方向に沿って延びておりシート60の車幅方向側部下端60bよりも上方へ突出する第1リブ71Lが一体に形成される。 第1リブ71Lよりも車幅方向内側で車体前後方向にてステー部材19Lの内側部65Lに、前後2つの穴部18の間を連結するように延びる第2リブ72Lが形成されている。

    第1リブ71L及び第2リブ72Lは、シートレール61Lの延び方向に沿って延出されている。 第1リブ71Lと第2リブ72Lの間に、平面状の谷部74Lが設けられる。 第1リブ71Lと第2リブ72Lにより、車体外方から浸入する水が電装品75に到達することを防止できる。

    ステー部材19Lは、水平に延びる鋼鍛造品であると共に、シート60とリアカウル13Lとの間に配置される。 シート60とリアカウル13Lとの間に、水平に延びるステー部材19Lを配置することにより、リアカウル13Lにシート60を近づけて配置することができ、シート60の高さを低く抑えることができる。 加えて、リアカウル13Lにシート60を近づけることで、シート60とリアカウル13Lとの間の隙間が小さくなり、車体内側へ水が浸入し難くなる。 結果、シート60の高さを低く抑え、且つ車体内側へ水が浸入し難くなる。

    さらに、シート60が取り外されたときに、ステー支持部45Lは、上方に開放されているので、ステー支持部45Lに上から締結工具を容易に近づけることができる。 従って、上方に開放されているステー支持部45Lであれば、このステー支持部45Lに各種部品が共締めされたステー部材19Lを容易に取付けることが可能になる。

    仮に、ステー支持部45Lの上方が開放されておらず、各種部品をステー部材19Lにサブアッシーした後、ステー支持部45Lの上方が各種部品で覆われている構造では、取付の際に、各小組体が邪魔になり、各小組体を車体フレームへ組付ける作業が円滑に行われ難くなり易い。 のみならず、小組体の構造によっては、各小組体を車体フレームへ組付ける作業が困難になる可能性もある。

    この点、本発明では、ステー支持部45Lは、上方に開放されているので、ステー支持部45Lに上から締結工具を容易に近づけることができる。 結果、組立に係る生産性を向上させることができる。

    さらに、ステー部材19Lの内側部に、第1リブ71Lよりも車幅方向内側にて2個の穴部18の間に延びている第2リブ72Lが形成される。 第2リブ72Lは、2個の穴部18の間を連結するように延びているため、水が第1リブ71Lを越えた場合でも、第2リブ72Lで車体内側への水の浸入を止めることができる。 この第2リブ72Lにより、車体内側への水の浸入を一層確実に防止することができる。

    図15に示すように、ステー部材19Lは、車体前下方へ傾斜して配置され、ステー部材19Lの前部19Laに、第1リブ71Lよりも車幅方向内側に配置され水を排出するドレンホール73Lが開けられている。

    ステー部材19Lを車体前下方へ傾斜させると共に、ステー部材19Lの前部19Laにドレンホール73Lを設けることにより、仮に車体外方から浸入した水が第1リブ71Lを越えても、水は傾斜に沿って前下方へ流れてドレンホール73Lから排出される。 結果、第1リブ71Lを越えた水を容易に排出することができる。

    次に、リヤカウル13Lの支持構造について説明する。
    ステー部材19Lの前端に設けられる前端フランジ77Lの下面に、リヤカウル13Lの内側フランジ78Lを突き当て、締結部材28及びナット28bでステー部材19Lにリヤカウル13Lを取付けるようにした。

    次の図16〜19では、サイドバッグ支持部材21L、21Rと、サイドバッグ支持部材21L、21Rに支持されるサイドバッグ24L、24Rの詳細について説明する。
    図16に示すように、前述した第3小組体53を構成する左右のサイドバッグ支持部材21L、21Rに、各々、左右のサイドバッグ24L、24Rが装着されている。 これらの左右のサイドバッグ24L、24Rは、各々、器部81L、81Rと、これらの器部81L、81Rを各々覆う蓋部82L、82Rとから構成される。

    以下、右のサイドバッグ支持部材21Rについて説明するが、左のサイドバッグ支持部材21Lの構造は、車幅方向中心線に対して右のサイドバッグ支持部材21Rと対称形に構成されたものであり説明を省略する。

    右のサイドバッグ支持部材21Rは、下端に車体フレーム11へ取付けられる第1ステー部84Rが備えられ、この第1ステー部84Rから略上方へ延びている前腕86Rと、この前腕86Rの上端から向きを変え車両前後方向後方に延びる上腕87Rと、この上腕87Rの後端から向きを変え略下方へ延びる後腕88Rと、この後腕88Rの下端から向きを変え車両前方に延びて前腕86Rに連結される下腕89Rと、上腕87Rの車両後部に固着されステー部材19Rに締結される座となる第2ステー85Rと、この第2ステー85Rから上方に延びた後、車両後方へ延び、さらに下方へ延びて後腕88Rの中間部に連結されるグリップ部42Rとを主要素とするパイプ型ステーである。

    そして、上腕87Rにサイドバッグ24Rの上部ステー支持部101Rが掛けられ、下腕89Rにサイドバッグ24Rの下部ステー支持部102Rが掛けられ、サイドバッグ支持部材21Rにサイドバッグ24Rが着脱可能に支持される。

    図17に示すように、上部ステー支持部101Rは、弾性部材91を介して上のパイプ型ステー(上腕87R)に係止される。 図16にて、下部ステー支持部102Rも同様に、図示せぬ弾性部材を介して下のパイプ型ステー(下腕89R)に係止される。 下部ステー支持部102R及び上部ステー支持部101Rに、弾性部材を介在させることで、車体フレーム(図1、符号11)側に設けられているサイドバッグ支持部材21Rの振動がサイドバッグ24Rに伝達され難くすることで、振動を抑制することができ好適である。

    サイドバッグ24Rは、車体側に係止される上部ステー支持部101Rと下部ステー支持部102Rとを備えている。 上部ステー支持部101Rと下部ステー支持部102Rとをもつサイドバッグ24Rであれば、上下いずれか一方にパイプ型ステーをもつ車両にも、サイドバッグ24Rは搭載可能となる。 加えて、パイプ型ステーをもたず、例えば、リヤカウルにサイドバッグ取付穴を有するタイプの車両にもサイドバッグ24Rは、搭載可能になる。

    次に、サイドバッグ24Lにおいて、器部81Lと蓋部82Lの嵌合部の構造について説明する。 以下、左のサイドバッグ24Lの構造について説明するが、右のサイドバッグ24Rの構造についても、車幅方向中心線を基準とし、左のサイドバッグ24Lの構造と対称なものであり、作用についても同様なものであり、右のサイドバッグ24Rについての説明は省略する。

    図18及び図19に示すように、サイドバッグ24Lを構成する蓋部82Lが嵌る方向にて器部81Lに、蓋部82Lが円滑にガイドされ器部81Lへ嵌るようにする複数の縦リブ93Lが延びており、これらの縦リブ93Lが延びる方向と直角な方向に水の浸入を防止する横リブ94Lが延びている。

    サイドバッグ24Lを構成する器部81Lには、縦リブ93Lと、この縦リブ93Lに直角な方向に延びる横リブ94Lとが備えられている。 蓋部82Lが開閉する方向と略同一の方向に縦リブ93Lを設けたので、器部81Lに蓋部82Lを嵌合させる(閉める)ときに、縦リブ93Lに沿って蓋部82Lの内面が滑り、蓋部82Lを器部81Lへ円滑に嵌めることができる。 また、横リブ94Lを設けたので、横リブ94Lを超えて器に水が入り難くなり、器部81Lに水が浸入し難くなる。

    尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗り型三輪車にも適用可能であり、一般の鞍乗り型車両に適用することは差し支えない。

    本発明は、車両後部にステー部材を介して各種部品が備えられている自動二輪車に好適である。

    10…鞍乗り型車両(自動二輪車)、11…車体フレーム、13L、13R…リヤカウル、18…穴部、19L、19R…ステー部材、21L、21R…グリップ部が一体化されているサイドバッグ支持部材、22L、22R…グリップ、23…キャリア部材、24L、24R…サイドバッグ、25…締結部材、29…第1締結穴、31…第2締結穴、32…第3締結穴、33…第4締結穴、42L、42R…グリップ部、45L、45R…ステー支持部、60…シート、63L、63R…外側部、71L、71R…第1リブ、72L、72R…第2リブ、73L、73R…、ドレンホール、81L、81R…器部、82L、82R…蓋部、91…弾性部材、93L、93R…縦リブ、94L、94R…横リブ、101L、101R…上部ステー支持部、102L、102R…下部ステー支持部、121L、121R…サイドバッグ支持部材、131…第2締結穴。

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