Straddle-type vehicle

申请号 JP2012059426 申请日 2012-03-15 公开(公告)号 JP2013193483A 公开(公告)日 2013-09-30
申请人 Yamaha Motor Co Ltd; ヤマハ発動機株式会社; 发明人 WAKANO TAISUKE;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a straddle-type vehicle capable of restricting a change of the position of a fuel hose even in the case wherein there is a large distance between a fuel discharge part provided on the top surface of a fuel tank and a vehicle frame.SOLUTION: A fuel hose 49 has a part (a hose rear part) extending from a fuel discharge part 41 of a fuel tank 40 toward a rear frame part 24R. A housing box 50 is provided with a clamp part 51f positioning on a side of the fuel tank 40 to clamp the hose rear part of the fuel hose 49 at a position separated upward from the rear frame part 24R.
权利要求
  • シートと、
    前記シートの下方に配置される収納ボックスと、
    前記シートの下方に配置され、前記収納ボックスの後方に位置する燃料タンクと、
    前記収納ボックスの上縁と前記燃料タンクの上面よりも下方に位置し、前記収納ボックスと前記燃料タンクとを支持し、車体フレームの後部を構成する左右の後フレーム部と、
    前記燃料タンクの前記上面に設けられた燃料排出部と、エンジンに燃料を供給する燃料供給装置とを接続する燃料ホースであって、前記燃料排出部から前記左右の後フレーム部のうち一方の後フレーム部に向かって伸びる部分を有する燃料ホースと、
    前記収納ボックスに設けられ、前記燃料ホースの前記部分を留めるクランプ部であって、側面視で前記一方の後フレーム部から上方に離れて位置し、前記燃料タンクの前記上面よりも低い位置に位置し、前記燃料タンクの側方に位置するクランプ部と、
    を有することを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1に記載の鞍乗型車両において、
    前記クランプ部は、前記収納ボックスの上縁に位置するフランジ部に設けられている、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1に記載の鞍乗型車両において、
    前記燃料タンクは、当該燃料タンクの前部の角の壁部として、車幅方向の中心に対して互いに反対側に位置する第1の角壁部と第2の角壁部とを含み、
    前記燃料ホースは前記第1の角壁部の前方且つ側方の位置を通って延びており、
    車幅方向に沿った直線と前記第1の角壁部との交点である第1の点は、車幅方向に沿った前記直線と前記第2の角壁部との交点である第2の点よりも、車幅方向における前記燃料タンクの中心からそれらの点までの距離において、小さく、
    前記クランプ部は第1の角壁部の側方に位置している、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至3のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記収納ボックスは、前記上縁に、前記シートを支持するフランジ部を有し、
    前記クランプ部はフランジ部に設けられている、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至4のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記収納ボックスの上縁は後方に張り出す後フランジ部を有し、
    前記クランプ部は、前記後フランジ部の縁に形成された凹部と、前記凹部に嵌められる環状部材とによって構成され、
    前記燃料ホースは前記環状部材の内側に通されている、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至5のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記収納ボックスの前記クランプ部を第1のクランプ部として含み、
    前記一方の後フレーム部は、前記燃料ホースを留める第2のクランプ部を有し、
    前記第2のクランプ部は前記一方の後フレーム部の車幅方向の外側の面に位置している、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至6のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記クランプ部から前記燃料排出部が位置する水平面までの距離は、上下方向における前記クランプ部と前記一方の後フレーム部との距離より小さい、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至7のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記収納ボックスは、前記左右の後フレーム部よりも上方に位置する上部と、前記左右の後フレーム部の間に位置し且つ前記左右の後フレーム部よりも下方に位置する下部とを有する、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 請求項1乃至8のいずれかに記載の鞍乗型車両において、
    前記クランプ部は、平面視において、前記一方の後フレーム部と重なる位置に設けられている、
    ことを特徴とする鞍乗型車両。
  • 说明书全文

    本発明は鞍乗型車両における燃料ホースの支持構造に関する。

    自動二輪車などの鞍乗型車両では、燃料タンクの燃料排出部とエンジンの燃料供給装置(例えば、インジェクタ)とを接続する燃料ホースが利用されている。 下記特許文献1の自動二輪車では、燃料タンクは車体フレームの後部で支持され、燃料ホースの中途部は車体フレームに設けられたクランプ部で留められている。 また、下記特許文献1では、燃料ホースは、プラスチックなど比較的高い剛性を有する材料で成型されている。

    特開2009−67064号公報

    上記特許文献1では、燃料ホースはプラスチックなど比較的高い剛性を有する材料で成型されているため、車体フレームに設けられたクランプ部と燃料タンクの燃料排出部との間の燃料ホースの動きは抑制されている。 しかしながら、コストなどの観点から、ゴム製のホースなど剛性の低い燃料ホースの使用が望まれる場合がある。 ところが、そのような燃料ホースを使用する場合に、燃料タンクの燃料排出部と車体フレームとの間に大きな距離があると、燃料ホースの位置が動き易くなる。

    本発明の目的は、燃料タンクの上面に設けられた燃料排出部と車体フレームとの間に大きな距離がある場合であっても、燃料ホースの位置の変化を抑制することが可能な鞍乗型車両を提供することにある。

    本発明に係る鞍乗型車両は、シートと、前記シートの下方に配置される収納ボックスと、前記シートの下方に配置され、前記収納ボックスの後方に位置する燃料タンクと、前記収納ボックスの前記上縁と前記燃料タンクの前記上面よりも下方に位置し、前記収納ボックスと前記燃料タンクとを支持し、車体フレームの後部を構成する左右の後フレーム部と、前記燃料タンクの前記上面に設けられた燃料排出部と、エンジンに燃料を供給する燃料供給装置とを接続する燃料ホースであって、前記燃料排出部から前記左右の後フレーム部のうち一方の後フレーム部に向かって伸びる部分を有する燃料ホースと、前記収納ボックスに設けられ、前記燃料ホースの前記部分を留めるクランプ部であって、側面視で前記一方の後フレーム部から上方に離れて位置し、前記燃料タンクの前記上面よりも低い位置に位置し、前記燃料タンクの側方に位置するクランプ部と、を有する。

    本発明によれば、燃料タンクの上面に設けられた燃料排出部と後フレーム部との間に大きな距離がある場合であっても、燃料ホースの位置の変化を抑制することができる。 また、クランプ部は燃料タンクの側方に位置しているので、クランプ部の存在により収納ボックスの容量が低減することを抑えることができる。 また、クランプ部は燃料タンクの側方に位置しているので、クランプ部の存在により燃料タンクの容量が低減することを抑えることができ、また、燃料タンクの外形の大きな変更や位置の大きな変更が必要とされ得なくなる。

    なお、本発明において、鞍乗型車両は自動二輪車及び自動三輪車を含む。 また、自動二輪車は、ステアリングシャフトを支持するヘッドパイプから後方且つ下方に延びる前フレーム部の下方にエンジンが配置されるタイプ(アンダーボーンタイプ)、及び、前フレーム部の後部から後方に且つ上方に延びる後フレーム部の下方にエンジンが配置され、前フレーム部上にライダーが足を載せるためのボードが配置されるタイプ(スクータタイプ)を含む。

    本発明の一形態では、前記クランプ部は、前記収納ボックスの上縁に位置するフランジ部に設けられてもよい。 この形態によれば、クランプ部を燃料タンクの燃料排出部に近づけ易くなる。 その結果、燃料排出部の近くで燃料ホースが動くことを、より効果的に抑えることができる。

    本発明の一形態では、前記燃料タンクは、当該燃料タンクの前部のの壁部として、車幅方向の中心に対して互いに反対側に位置する第1の角壁部と第2の角壁部とを含み、前記燃料ホースは前記第1の角壁部の前方且つ側方の位置を通って延びてもよい。 また、車幅方向に沿った直線と前記第1の角壁部との交点である第1の点は、車幅方向に沿った前記直線と前記第2の角壁部との交点である第2の点よりも、車幅方向における前記燃料タンクの中心からそれらの点までの距離において、小さくてもよい。 そして、前記クランプ部は第1の角壁部の側方に位置してもよい。 こうすることで、収納ボックスのクランプ部の車幅方向の外方への張り出しを抑えることができる。 また、クランプ部は燃料ホースは第1の角壁部の側方に位置しているので、燃料タンクにおける第1の角壁部よりも後方部分の幅を十分に確保することが可能となり、これにより燃料タンクの容量を確保し易くなる。

    本発明の一形態では、前記収納ボックスは、前記上縁に、前記シートを支持するフランジ部を有し、前記クランプ部はフランジ部に設けられてもよい。 こうすることで、収納ボックスの構造を簡素化できる。

    本発明の一形態では、前記収納ボックスの上縁は後方に張り出す後フランジ部を有し、前記クランプ部は、前記後フランジ部の縁に形成された凹部と、前記凹部に嵌められる環状部材とによって構成され、前記燃料ホースは前記環状部材の内側に通されてもよい。 こうすることで、燃料ホースの収納ボックスへの取り付け作業が容易になる。

    本発明の一形態では、前記収納ボックスの前記クランプ部を第1のクランプ部として含み、前記一方の後フレーム部は、前記燃料ホースを留める第2のクランプ部を有し、前記第2のクランプ部は前記一方の後フレーム部の車幅方向の外側の面に位置してもよい。 この形態によれば、燃料ホースが後フレーム部の外側の面に配置されるので、左右の後フレーム部の間に配置される収納ボックスの容量を確保し易くなる。

    本発明の一形態では、前記クランプ部から前記燃料排出部が位置する平面までの距離は、上下方向における前記クランプ部と前記一方の後フレーム部との距離より小さくてもよい。 こうすることで、燃料排出部の近くでの燃料ホースの位置変化を抑えることができる。

    本発明の一形態では、前記収納ボックスは、前記左右の後フレーム部よりも上方に位置する上部と、前記左右の後フレーム部の間に位置し且つ当該左右の後フレーム部よりも下方に位置する下部とを有してもよい。 こうすることで、収納ボックスの容量を増すことができる。

    本発明の一形態では、前記クランプ部は、平面視において、前記一方の後フレーム部と重なる位置に設けられてもよい。 クランプ部のこの配置によれば、燃料ホースが後フレーム部の位置を車幅方向の外方に越えることを抑えることができ、その結果、収納ボックスと燃料タンクの上方に配置されるシートと、燃料ホースとの干渉を抑えることができる。 また、車幅方向における収納ボックスの幅及び車幅方向における燃料タンクの幅を、左右の後フレーム部の間隔に近づけることができるので、収納ボックス及び燃料タンクの容量を確保し易くなる。

    本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。

    自動二輪車が備える燃料ホースの支持構造を示す側面図である。

    燃料ホースの支持構造を示す斜視図である。

    燃料ホースの支持構造を示す平面図である。

    燃料ホースの支持構造を示すための燃料タンク及び収納ボックスの平面図である。 この図では図4に示す燃料タンクのカバーは取り外されている。

    燃料ホースの支持構造を示すための燃料タンク及び収納ボックスの側面図である。 この図では図4に示す燃料タンクのカバーは取り外されている。

    燃料ホースの支持構造を示すための燃料タンク及び収納ボックスの側面図である。

    収納ボックスの要部を示す斜視図である。

    収納ボックスの要部を示す平面図である。 同図においては、収納ボックスのクランプ部から環状部材が取り外された状態が示されている。

    自動二輪車の車体カバーの斜視図である。 この図においては、図1に示す前下サイドカバー部は省略されている。

    自動二輪車の前部における燃料ホースの支持構造を示す斜視図である。

    図12は図11における要部の拡大図である。

    以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。 図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車1の側面図である。 図2は自動二輪車1が備える燃料ホース49の支持構造を示す側面図である。 図3は燃料ホース49の支持構造を示す斜視図である。 図4は燃料ホース49の支持構造を示す平面図である。 図5は燃料ホース49の支持構造を示すための燃料タンク40及び収納ボックス50の平面図である。 図6及び図7は燃料ホース49の支持構造を示すための燃料タンク40及び収納ボックス50の側面図である。 図5及び図6では図4に示す燃料タンク40のカバー44は取り外されている。 図8は収納ボックス50の要部を示す斜視図である。 図9は、収納ボックス50の要部を示す平面図である。 図9においては、収納ボックス50のクランプ部51fから環状部材51gが取り外された状態が示されている。 図10は自動二輪車1の車体カバー60の斜視図である。 これらの図においてY1は車体の前方を示し、Y2は後方を示している。 また、X1−X2は車幅方向を示し、X1及びX2はそれぞれ右方向及び左方向を示している。 さらに、以下の説明において、車幅方向の外方とは車幅方向の中心から離れる方向を示し、車幅方向の内方とは車幅方向の中心に向かう方向を示している。

    図1に示すように、車体フレーム20はその前端にヘッドパイプ21を有している。 ヘッドパイプ21にはステアリングシャフトが挿通されている。 ステアリングシャフトは回転可能に支持されている。 ステアリングシャフトの下端はフロントフォーク2に連結されている。 前輪3はフロントフォーク2の下端で支持されている。 ステアリングシャフトの上端はステアリング4に連結されている。

    図2に示すように、車体フレーム20はヘッドパイプ21から後方且つ下方に斜めに延伸し、車体フレーム20の前部を構成する1つの前フレーム部22を有している。 この例の前フレーム部22は車幅方向の中心に配置されている。 なお、前フレーム部22の位置はこれに限られず、例えば、前フレーム部22の一部(例えば後部)は他の装置との干渉を避けるために僅かに曲げられていてもよい。

    ステアリング4よりも後方にはシート5が配置されている。 シート5はタンデムシートである。 ライダー(運転者)が座るシート5の前部に比して、ライダーの後のパッセンジャー(同乗者)が座るシート5の後部は、高くなっている。 後述するように、シート5の後部の下方に燃料タンク40が配置されている。 燃料タンク40に接続される燃料ホース49は、燃料タンク40の近傍で収納ボックス50のクランプ部51fに留められている。 これにより、シート5の下面に燃料ホース49が干渉することが効果的に抑えられる。 この例の自動二輪車1はいわゆるアンダーボーンタイプであり、前フレーム部22の上方、且つステアリング4とシート5との間にはスペースSが形成されている(図1参照)。

    図2に示すように、前フレーム部22の下方にはエンジン30が配置されている。 車体フレーム20は前フレーム部22の後端から下方に伸びる後ブラケット23を含んでいる。 後ブラケット23はエンジン30の後に配置されている。 エンジン30は前フレーム部22と後ブラケット23とによって支持されている。 詳細には、エンジン30の後部(より具体的には、クランクケース31の後部)は後ブラケット23に固定されている。 前フレーム部22には、前フレーム部22の中途部から下方に伸びるエンジンブラケット22aが設けられている。 クランクケース31の前部はエンジンブラケット22aに固定されている。 エンジン30及び後ブラケット23の後方には後輪6が配置されている。 後輪6の車軸は後ブラケット23から後方に延びるスイングアーム(不図示)で支持されている。

    図2に示すように、エンジン30は、その後部に、クランクケース31を有している。 また、エンジン30は、その前部に、シリンダブロック32a、シリンダヘッド32b、及びヘッドカバー32cを有している(以下、これら3つ要素をエンジン前部32と称する)。 なお、エンジン前部32の構成はこれに限られず、例えばヘッドカバー32cとシリンダヘッド32bは一体に成型されてもよい。 エンジン前部32はクランクケース31から前方に突出するよう配置されている。 エンジン30は、さらに、エンジン30に供給する空気量を制御するバルブを備えるスロットルボディ33と、エンジン30に燃料を供給する燃料供給装置34とを有している。 燃料供給装置34はスロットルボディ33とシリンダヘッド32bとを繋ぐ吸気管35に接続されている。 この例の燃料供給装置34は燃料を吸気管35内に噴射するインジェクタである。 なお、燃料供給装置34はエンジン前部32(具体的にはシリンダヘッド32b)に取り付けられてもよいし、スロットルボディ33に取り付けられてもよい。

    図2に示すように、この例の燃料供給装置34は前フレーム部22の下方に位置している。 詳細には、燃料供給装置34は前フレーム部22の直下に位置し、平面視において燃料供給装置34は前フレーム部22によって隠れる。 スロットルボディ33も前フレーム部22の下方に位置している。 燃料供給装置34はスロットルボディ33の後方に位置している。 エンジン前部32は前フレーム部22から下方に離れて位置し、それらの間に燃料供給装置34とスロットルボディ33は配置されている。 なお、燃料供給装置34の位置はこれに限られない。 例えば、燃料供給装置34は、平面視で、前フレーム部22に対して車幅方向の外方にオフセットしてもよい。 また、燃料供給装置34はエンジン30に対して斜めに接続され、側面視で前フレーム部22に重なっていてもよい。 また、燃料供給装置34はエンジン前部32の右側部分又は左側部分に直接的に又は間接的に(すなわち吸気管を通して)接続されてもよい。

    後において詳説するように、燃料供給装置34には燃料ホース49の前端(具体的には、コネクタ49e)が接続されている。 図2に示すように、燃料供給装置34はエンジン前部32(具体的にはシリンダヘッド32b)から上方に突出し、燃料ホース49は燃料供給装置34の外周面に接続されている(ここで外周面は、燃料供給装置34のエンジン30への接続方向に沿った燃料供給装置34の中心線(例えばインジェクタの中心線)を囲む面である)。 この例では、燃料ホース49は燃料供給装置34の側面に接続されている。 ここで燃料供給装置34の側面は、車幅方向の中心に対して燃料ホース49が位置する側と同じ側の面である。 この例では、燃料ホース49は車幅方向の中心に対して右側に位置しており、燃料供給装置34の右側面に燃料ホース49は接続されている。 この構造により、燃料ホース49のレイアウトが容易になる。 また、燃料供給装置34はスロットルボディ33に比して車幅方向のサイズが小さい。 このようにサイズの小さい燃料供給装置34をスロットルボディ33の後方に位置させることにより、燃料ホース49の燃料供給装置34への接続が容易になっている。

    車体フレーム20は左右の後フレーム部24R,24Lを有している(図3参照)。 後フレーム部24R,24Lの前端の双方は前フレーム部22の後部に接続されている。 図2に示すように、後フレーム部24R,24Lの接続位置はクランクケース31の上方に位置している。 後フレーム部24R,24Lはその前端から後方且つ上方に斜めに伸び、車体フレーム20の後部を構成している。 この例の後フレーム部24R,24Lは、車体フレーム20の側面視において、直線的に伸びている。

    図3に示すように、後フレーム部24R,24Lのそれぞれは、その前部に傾斜部24aを有し、その後部に後延伸部24bを有している。 傾斜部24aは、前フレーム部22に接続される前端から後方且つ上方に斜めに伸び、且つ車幅方向の外方に延びている。 左右の傾斜部24aの間の距離は後方に向かって徐々に大きくなっている。 そのため、後フレーム部24R,24Lは車幅方向において離れて位置している。 後延伸部24bは傾斜部24aに対して屈曲し、後方に延伸している。 後延伸部24bは平面視で車体の前後方向に沿って配置されている。 図2に示すように、車体フレーム20は、前フレーム部22の後端から後フレーム部24R,24Lの中途部に向かって延伸し、後延伸部24bを支持するステー25をさらに有している。

    自動二輪車1は収納ボックス50と燃料タンク40とを有し、これらはシート5の下方に配置されている(図1及び図2参照)。 収納ボックス50は上方に開いた箱であり、ライダー又はパッセンジャーが使用する各種物品や、バッテリなどの電装品を収容する。 燃料タンク40は収納ボックス50の後方に配置されている。 燃料タンク40は収納ボックス50に隣接しており、それらの間に他の装置は配置されていない。

    図2に示すように、後フレーム部24R,24Lは収納ボックス50の上縁と燃料タンク40の上面より低い位置に配置され、それらを支持している。 この例では、収納ボックス50と燃料タンク40は左右の後フレーム部24R,24Lの間に配置されている。 車体フレーム20は、後フレーム部24R,24Lの前部(この例では傾斜部24a)に掛け渡されるクロスバー20aを有している(図3参照)。 収納ボックス50の前部はクロスバー20aによって支持されている。 また、車体フレーム20は後フレーム部24R,24Lに掛け渡されるクロスバー20b(図6参照)を有し、収納ボックス50の後部はクロスバー20bによって支持されている。 図4には、収納ボックス50をクロスバー20a,20bに固定するための4つの取付部50cが示されている。

    図2に示すように、後フレーム部24R,24Lは収納ボックス50の上下方向の中途部の側面に沿って配置されている。 換言すると、収納ボックス50は、後フレーム部24R,24Lよりも上方に位置する上部50aと、後フレーム部24R,24Lよりも下方に位置する下部50bとを有するように配置されている。 これにより、収納ボックス50の容量を増すことができている。 なお、下部50bは、上部50aに比して、前後方向の幅及び車幅方向の幅において小さい。 下部50bには例えばバッテリなどの電装品が収容される。 また、上部50aの最前部が上述したクロスバー20aで支持され、上部50aの最後部が上述したクロスバー20bで支持されている。

    上部50aの車幅方向の幅は左右の後フレーム部24R,24Lの間隔よりも大きい。 そのため、上部50aの最右部50dと最左部50eはそれぞれ後フレーム部24R,24Lの上方に位置している(図5参照)。 すなわち、最右部50dと最左部50eは平面視でそれぞれ後フレーム部24R,24Lに重なる。 後フレーム部24R,24Lを収納ボックス50の上縁から下方に離して位置させることで、後フレーム部24R,24Lの間隔よりも大きな幅を有する上部50aの上下方向の幅を大きくでき、その結果、収納ボックス50の上部50aの容量を増すことができる。 収納ボックス50の上部50aの容量を増すために後フレーム部24R,24Lの位置を下げた場合であっても、後述するように収納ボックス50にクランプ部51fが設けられているので、燃料タンク40の後述する燃料排出部41と後フレーム部24R,24Lとの間で燃料ホース49の位置が動くことを抑えることができる。

    上述したように、燃料タンク40は収納ボックス50の後方に配置されている。 燃料タンク40は後フレーム部24R,24Lの後延伸部24bによって支持されている。 この例では、図2に示すように、2つの後延伸部24bの最後部には、それらに掛け渡されるクロスバー20cが設けられている。 燃料タンク40は、その平面視において燃料タンク40を取り囲むフランジ部40cを有している。 フランジ部40cの後側部分はクロスバー20cに固定されている。 また、フランジ部40cの右側部分と左側部分は、2つの後延伸部24bのそれぞれに設けられたブラケット20dに固定されている。 燃料タンク40は、下方に開いた椀状である上タンク部材40aと、上方に開いた椀状である下タンク部材40bとによって構成されている。 上タンク部材40aの外周縁と下タンク部材40bの外周縁とが接合され、上述のフランジ部40cとなっている。

    燃料タンク40の上面は収納ボックス50の上縁よりも高い位置に位置している(図2参照)。 図3に示すように、燃料タンク40はその上面に燃料排出部41を有している。 燃料タンク40はその内部に燃料ポンプ47を有しており(図6参照)、燃料ポンプ47が吸い上げた燃料は燃料排出部41から排出される。 なお、燃料ポンプの位置はこれに限られない。 例えば、燃料ポンプの機能が燃料供給装置34に設けられ、燃料供給装置34のその機能により燃料タンク40内の燃料は燃料供給装置34に送られてもよい。 燃料ホース49は燃料排出部41とエンジン30の燃料供給装置34とを接続している。 図2に示すように、燃料供給装置34は燃料排出部41よりも前方且つ下方に配置されている。 より具体的には、燃料供給装置34は収納ボックス50の上縁の最後部(後述する後フランジ部51a)よりも前方、且つ、後述する後フレーム部24Rのクランプ部24cよりも下方に配置されている。 この例では、上述したように、燃料供給装置34は前フレーム部22の下方に位置している。 そのため、燃料ホース49は側面視において前方且つ下方に延びている。 図4に示すように、燃料ホース49はその後端に燃料排出部41に接続されるコネクタ49fを有し、その前端に燃料供給装置34に接続されるコネクタ49eを有している。 燃料ホース49はゴムなど可撓性を有する材料で形成されている。

    図6に示すように、後フレーム部24R,24L(詳細には、後延伸部24b)は燃料タンク40の上面よりも下方に位置している。 燃料ホース49は2つの後フレーム部24R,24Lのうち一方の後フレーム部(この例では右側の後フレーム部24R)に向かって燃料排出部41から伸びる部分を有している(以下、この部分をホース後部49aとする)。 ホース後部49aは燃料排出部41から車幅方向の外方(この例では右方向)に伸びながら下方に曲がり、後フレーム部24Rに達している(図5参照)。 図5に示すように、燃料ホース49のコネクタ49fはL字形状であり、燃料ホース49はコネクタ49fを通して燃料排出部41に接続することにより、平面視において右方向に伸びている。 なお、燃料タンク40の上面には、コネクタ49fを覆う保護プレート46が固定されている。

    図6に示すように、収納ボックス50の上縁は後フレーム部24Rから上方に離れて位置している。 また、燃料排出部41が設けられた燃料タンク40の上面は、上述したように、収納ボックス50の上縁よりも高い位置に位置している。 収納ボックス50はクランプ部51fを有している。 この例では、クランプ部51fは収納ボックス50の上縁に設けられている。 クランプ部51fは、燃料タンク40の上面よりも低く且つ後フレーム部24Rから上方に離れて位置し、ホース後部49aを留めている。 すなわち、クランプ部51fはホース後部49aの位置変化を制限している。 この例のクランプ部51fは、図9に示すように、収納ボックス50の上縁に形成された凹部51jと、凹部51jの内側に嵌められ当該凹部51jに固定される環状部材51gとによって構成されている。 そして、ホース後部49aは環状部材51gの内側に通されている。 これにより、ホース後部49aが収納ボックス50の上縁から外れることが抑えられている。 このように、燃料ホース49の後フレーム部24Rから上方に離れた位置が留められるので、燃料ホース49が比較的剛性の低いゴムなどの材料で形成されている場合であっても、燃料排出部41の近くで燃料ホース49が動くことが抑えられる。 また、このようなクランプ部51fが無いために燃料ホース49の位置が動きやすい構造では、燃料ホース49とその周りの部材との干渉を避けるために、ホース後部49aの周りに比較的大きなスペースが必要となる。 本実施形態では、クランプ部51fが収納ボックス50に形成されているので、そのようなスペースを小さくできる。 また、本実施形態では、クランプ部51fは収納ボックス50の上縁に設けられるので、クランプ部51fと燃料排出部41との上下方向での距離が小さくなる。 その結果、燃料ホース49と、その近くに位置する部材(例えばシート5の下面や後述する車体カバー60のサイドカバー部61)との干渉をより確実に抑えることができる。

    図6に示すように、クランプ部51fは燃料タンク40の側方(この例では右方向)に位置している。 すなわち、クランプ部51f側面視において燃料タンク40と重なっている。 これにより、前後方向における燃料排出部41とクランプ部51fとの距離を小さくでき、燃料ホース49(ホース後部49a)の急な曲がりを抑えることができている。 また、クランプ部51fは燃料タンク40の側方に位置しているので、これらの存在により収納ボックス50の容量が低減すること、及び燃料タンク40の容量が低減することを抑えることができている。 また、燃料タンク40の外形の大きな変更や位置の大きな変更が必要とされ得なくなる。 図5に示すように、収納ボックス50は、その上縁に、フランジ51を有している。 フランジ51は後方に張り出す後フランジ部51aを含んでいる。 後フランジ部51aは、その最右部及び最左部に、それらの間の部分よりも大きく後方に張り出す突出部51c,51dを含んでいる。 クランプ部51fは一方の突出部(この例では、右側の突出部51c)に設けられている。 このように、クランプ部51fを最右部に位置する突出部51cに設けることにより、クランプ部51fの存在に起因して燃料タンク40の容量が低減することを、さらに効果的に抑えることができている。 この例ではクランプ部51fは突出部51cの後端に設けられている。 これにより、前後方向における燃料排出部41とクランプ部51fとの距離がさらに小さくなる。

    図5に示すように、燃料タンク40の上タンク部材40aは、その前側部分の壁部として、前壁部43aを有している。 また、上タンク部材40aは、その前側部分の角の壁部として、車幅方向の中心を挟んで互いに反対側に位置する第1角壁部43bと第2角壁部43cとを含んでいる。 この例では、第1角壁部43bは車幅方向の中心に対して右方向に位置し、第2角壁部43cは中心に対して左方向に位置している。 前壁部43aは第1角壁部43bと第2角壁部43cとの間に位置し、上タンク部材40aの最前部を構成している。 なお、第1角壁部43bは前壁部43aと、車幅方向の中心に対して第1角壁部43bと同じ方向に位置する第1側壁部43d(この例では、右側壁部)との間の壁部である。 また、第2角壁部43cは、第1側壁部43dとは反対側の側壁である第2側壁部43f(この例では左側壁部)と前壁部43aとの間の壁部である。 なお、収納ボックス50の後フランジ部51aの後縁は前壁部43a、第1角壁部43b、及び、第2角壁部43cに沿って湾曲しており、これにより、燃料タンク40の容量が確保され易くなっている。

    図5に示すように、ホース後部49aは第1角壁部43bの前方且つ側方の位置を通って延びている。 この例では、ホース後部49aは第1角壁部43bに沿って延びている。 なお、ホース後部49aは必ずしもに沿って延びている必要は無い。 例えば、ホース後部49aの一部のみが第1角壁部43bの前方且つ側方に位置し、その一部の延伸方向は第1角壁部43bに沿っていなくてもよい。 例えば、ホース後部49aの当該一部は第1角壁部43bよりも大きく傾斜したり、第1角壁部43bの前方且つ側方の位置で前後方向に延びてもよい。

    第1角壁部43bと第2角壁部43cは車幅方向の中心に対して対称ではなく、第1角壁部43bは第2角壁部43cに比して大きく凹んでいる。 換言すると、第1角壁部43bは、車幅方向における燃料タンク40の中心を通る直線L3に対して第2角壁部43cと対称をなす壁部よりも内方に位置している(図5において二点鎖線L1はこの壁部の上縁を示している)。 すなわち、第1角壁部43bは、直線L3に対して第2角壁部43cと対称をなす壁部よりも後方及び車幅方向の中心寄りに位置している。 さらに換言すると、車幅方向に沿った直線L4と第1角壁部43bとの交点i1は、車幅方向における燃料タンクの中心線L3からの距離において、直線L4と第2角壁部43bとの交点i2よりも、小さい(図5においてW1は交点i1から中心線L3までの距離を示し、W2は交点i2から中心線L3までの距離を示している)。 上述したように、ホース後部49aは第1角壁部43bの前方且つ側方の位置を通って延びている。 また、収納ボックス50のクランプ部51fは第1角壁部43bの側方に位置している。 第1角壁部43b、ホース後部49a及びクランプ部51fのこのような配置によれば、クランプ部51f及び突出部51cの車幅方向の外方への張り出しを抑えることができている。 その結果、車幅の増大を抑えることができ、これにより、ライダー及びその後に座るパッセンジャーがシート5に跨り(座り)易くなる。 また、クランプ部51fは第1角壁部43bの側方に位置しているので、燃料タンク40における第1角壁部43bよりも後方部分の幅を十分に確保することが可能となり、これにより燃料タンク40の容量を確保し易くなる。

    図5に示すように、クランプ部51f及び突出部51cは、燃料タンク40の左右の縁の車幅方向における位置を、車幅方向の外方に越えていない。 すなわち、この例では、クランプ部51f及び突出部51cは、燃料タンク40の右側の縁を通る直線L2を車幅方向の外方に越えていない。 自動二輪車1の車体カバー60は、後フレーム部24Rに沿って配置され、当該後フレーム部24Rの車幅方向の外側(この例は右側)を覆うサイドカバー部61を含んでいる(図9参照)。 クランプ部51f及び突出部51cを、線L2を越えないように配置することで、それらとサイドカバー部61との干渉を抑えることができている。 なお、突出部51cの縁(この例では右縁)及びクランプ部51fの位置は必ずしもこれに限定されず、これらは線L2を車幅方向の外方に越えてもよい。 こうすることで、燃料タンク40の容量を確保し易くなる。 また、突出部51cの縁及びクランプ部51fは線L2よりも車幅方向の内方に位置してもよい。

    燃料タンク40の上タンク部材40aは上述したように下方に開いた椀状を有している。 そのため、上タンク部材40aの周壁部(壁部43a,43b,43d,43c,43d及び不図示の後壁部)は、それらの上側の縁が下側の縁よりも内方に位置するように傾斜している。 収納ボックス50のクランプ部51fは、上述したように、上タンク部材40aの側方(より具体的には第1角壁部43bの側方)に位置している。 クランプ部51fのこのようなレイアウトによれば、第1角壁部43bの傾斜により形成されるスペース、すなわち、第1角壁部43bの前方且つ側方のスペースを利用してクランプ部51fを配置することが可能となる。 その結果、燃料タンク40の容量を大きく減じることなく、クランプ部51fを配置することが可能となる。

    第1角壁部43bは第2角壁部43cに比して大きく傾斜している。 これにより、第1角壁部43bの上縁は、図5に示すように、車幅方向の中心に対して第2角壁部43cと対称をなす壁部の上縁(図5において二点鎖線L1)よりも内側に位置している。 第1角壁部43bの下縁43eは突出部51cの下方に位置している。 この構造によれば、第1角壁部43bを傾斜させることなく第2角壁部43cよりも凹ませる構造に比して、燃料タンク40の容量を確保することができる。

    図5及び図6に示すように、収納ボックス50のクランプ部51f及び突出部51cは後フレーム部24Rの上方に位置している。 詳細には、クランプ部51fは、平面視において、後延伸部24bと重なる。 そのため、突出部51c及びクランプ部51fの存在が燃料タンク40の容量に影響することを抑えながら、それらの存在により車幅が増大することを抑えることができている。 その結果、後フレーム部24Rの右側を覆うサイドカバー部61の車体フレーム20(具体的には後フレーム部24Rやステー25)への取付が容易となっている。 なお、収納ボックス50のクランプ部51f及び突出部51cは後フレーム部24Rよりも車幅方向の外方(右方向)に位置してもよい。 こうすることで、燃料タンク40の容量を確保することがさらに容易となる。

    図3に示すように、後フレーム部24Rはクランプ部24cを有している。 クランプ部24cは後延伸部24bの最前部に位置している。 燃料ホース49はこのクランプ部24cによって後フレーム部24Rに留められている。 すなわち、クランプ部24cは燃料ホース49の位置変化を制限している。 クランプ部24cは一部が開いた環状の部材であり、その内側に燃料ホース49は通されている。 これにより、燃料ホース49の中途部の動きが規制されている。 上述したように、エンジン30の燃料供給装置34は前フレーム部22の下方に位置し、燃料ホース49は燃料供給装置34と燃料タンク40の燃料排出部41とを接続している。 そのため、燃料ホース49はクランプ部51fを下方に過ぎた後、前方に伸びている。 燃料供給装置34は後フレーム部24Rのクランプ部24cよりも前方に位置しているため、燃料ホース49は後フレーム部24Rに沿って伸びる部分を有している。 なお、後フレーム部24Rのクランプ部24cの位置はこれに限られず、例えば傾斜部24aに設けられてもよい。 また、クランプ部24cは後フレーム部24Rの最前部よりも後方に設けられてもよい。

    収納ボックス50は、上述したように、左右の後フレーム部24R,24Lの間に配置されているため、後フレーム部24Rは収納ボックス50の上下方向の中途部の側面に沿っている。 図4に示すように、後フレーム部24Rのクランプ部24cは、当該後フレーム部24Rの車幅方向の外側の面(この例では右側の面)に位置している。 したがって、燃料ホース49の後フレーム部24Rに沿って伸びる部分は、後フレーム部24Rの車幅方向の外方に配置されている。 これにより、収納ボックス50の容量を増すことができている。

    図6に示すように、収納ボックス50のクランプ部51fは、後フレーム部24Rのクランプ部24cと、燃料排出部41に接続される燃料ホース49の後端(コネクタ49f)との中間位置P1よりも燃料ホース49の端部寄りに位置している。 すなわち、クランプ部51fに留められる部分は、クランプ部24cに留められる部分と燃料ホース49の端部との中間部分よりも燃料ホース49の後端寄りに位置している。 これにより、クランプ部24cが燃料排出部41から大きく離れている場合でも、燃料排出部41の近くでの燃料ホース49の動きを効果的に抑えることができている。

    上述したように、燃料タンク40は下タンク部材40bを有している。 図6に示すように、下タンク部材40bの後部は、側面視において、後フレーム部24R,24Lよりも下方に位置している。 これにより、燃料タンク40の容量を確保しながら、燃料排出部41とクランプ部51fとの上下方向における距離を低減できている。 また、図5に示すように、燃料排出部41は燃料タンク40の上面における前側部分に位置している。 燃料排出部41のこの配置により、燃料排出部41を燃料タンク40の上面における後側部分に配置する構造に比して、燃料ホース49の配置を容易化したり、燃料タンク40の容量の低減を抑制できる。 すなわち、燃料排出部41を燃料タンク40の上面における後側部分に配置する構造では、燃料ホース49と燃料タンク40との干渉を避けるために燃料ホース49に余分な曲げ部分を設けたり、或いは、それらの干渉を避けるために燃料タンク40を部分的に凹ませその容量を低減する必要が生じる場合がある。 燃料排出部41を燃料タンク40の上面における前側部分に設ける本実施形態の構造によれば、そのような燃料ホース49の余分な曲げや、燃料タンク40の容量の低減を抑えることができる。 また、燃料排出部41は燃料タンク40の上面において、車幅方向の中心に対して後フレーム部24R寄りにオフセットしている。 これにより、燃料排出部41とクランプ部51fとの距離をさらに低減できる。 図6に示すように、燃料タンク40の前部の下面(下タンク部材40bの前部の下面40d)は、燃料タンク40の後部の下面(下タンク部材40bの後部の下面40e)よりも低い位置に位置している。 そのため、燃料は減少してくると、燃料タンク40の前部に集まる。 上述したように、燃料ポンプ47の上端は燃料排出部41に接続されている。 燃料タンク40の上面における前部に燃料排出部41を配置することで、燃料ポンプ47を燃料タンク40内の前側部分に位置させることが容易となる。 その結果、燃料ポンプ47の下端47a(燃料を吸い込む部分、例えばストレーナ)を、燃料タンク40の前部(すなわち燃料が集まる部分)に配置することが容易となる。

    図6に示すように、クランプ部51fから燃料排出部41が位置する水平面までの距離D1は、上下方向におけるクランプ部51fと後フレーム部24Rまでの距離D2より小さい。 これにより、燃料排出部41とクランプ部51fとの距離を低減でき、燃料排出部41の近くでの燃料ホース49の動きを効果的に抑えることができている。

    上述したように、収納ボックス50と燃料タンク40の上方にはシート5が配置されている。 シート5は、収納ボックス50の上縁の最前部55によって開閉可能に支持されている(図3参照)。 シート5の下面には、収納ボックス50の後フランジ部51aの突出部51c,51dに向けて突出する被支持部が形成されている。 シート5は、その閉状態では、突出部51c,51dによって支持される。 上述したように、クランプ部51fは突出部51cに設けられている。 つまり、シート5を支持する部分を利用して、燃料ホース49は留められている。

    図6に示すように、収納ボックス50の外面には、後方に張り出すリブ53aが形成されている。 リブ53aは突出部51cの下側に位置し、突出部51cを支持している。 これにより、突出部51cの強度を増すことができている。 燃料ホース49はクランプ部51fを下方に過ぎた後、突出部51cの下方において延びている。 突出部51cの強度を向上することにより、燃料ホース49の突出部51cの下方に位置する部分に負荷が掛ることを抑えることができ、その結果、燃料ホース49と燃料排出部41との接続部分(コネクタ49f)に負荷が掛ることを抑えることができる。

    図4及び図7に示すように、燃料タンク40の上面はカバー44で覆われている。 カバー44は燃料排出部41、燃料ホース49と燃料排出部41との接続部分、燃料ホース49の燃料排出部41とクランプ部51fとの間の部分、及びクランプ部51fを覆っている。 これにより、燃料タンク40を平面視したときに、燃料排出部41と、燃料ホース49の燃料排出部41とクランプ部51fとの間の部分とが露出しない。 その結果、作業者が燃料ホース49に触れることを抑えることができる。 カバー44は燃料ホース49に沿って形成された膨らみ部44aを有している。 カバー44の後部には開口が形成されており、燃料タンク40の上面の後部に設けられた給油口45はこの開口から露出している。 なお、カバー44の後部には、ドレインホース48が接続されている。 給油口45には、カバー44の内側に位置し、給油口45から燃料が漏れた場合にその燃料をドレインホース48に案内する皿部材(不図示)が取り付けられている。 ドレインホース48は後フレーム部24Rに沿って前方に延びている。

    カバー44の前側部分は、燃料タンク40の上タンク部材40aの前壁部43aと第1角壁部43bとに沿って形成されている。 図7に示すように、カバー44の前側部分の下縁は収納ボックス50の後フランジ部51aに達している。 カバー44は、その下縁に、前フランジ部44bを有している。 前フランジ部44bは後フランジ部51aの突出部51cに取り付けられている。 この例では、図8に示すように、突出部51cには取付穴51eが形成されており、前フランジ部44bの下面に形成された突起が取付穴51eに取り付けられている。 これにより、クランプ部51fに対するカバー44の前側部分の位置ずれが抑えられる。 その結果、カバー44が動くことに起因して燃料ホース49へ負荷が作用することを抑えることができている。

    上述したように、燃料ホース49はクランプ部51fを構成する環状部材51gの内側に通されている。 環状部材51gは燃料ホース49の全周を囲む環状である。 これにより、燃料ホース49の後方への移動が確実に規制され得る。 図9に示すように、後フランジ部51aの突出部51cの縁(この例では後端の縁)には、後方に開いた凹部51jが形成されており、この凹部51jの内側に環状部材51gは嵌められている。 これにより、燃料ホース49の取付作業が容易になる。 すなわち、燃料ホース49を環状部材51gに挿入した後に、環状部材51gを突出部51cの凹部51jに嵌めることで、燃料ホース49を収納ボックス50に留めることができる。 図8に示すように、環状部材51gは、突出部51cの凹部51jの縁を挟む上環部51hと下環部51iとを含んでいる。 この例の環状部材51gは真円ではなく、前後方向に細長い。 これにより、斜めに延びる燃料ホース49に負荷を掛けることなく、クランプ部51fによって燃料ホース49の動きを規制できる。 なお、収納ボックス50に設けられるクランプ部は、このようなクランプ部51fに限られない。 例えば、突出部51cに形成した凹部51jが燃料ホース49の外径に対応したサイズを有し、この凹部51jが燃料ホース49を直接収納ボックス50に留めるクランプ部として機能してもよい。

    収納ボックス50は比較的高い剛性を有するプラスチックで形成されている。 一方、環状部材51gはゴムなど、収納ボックス50の材料よりも剛性の低い材料で形成されている。 これにより、燃料ホース49の外面に負荷が掛ることを抑えることができている。 燃料ホース49は、本体チューブ49cと、本体チューブ49cの外側に設けられる保護チューブ49gとを含んでいる。 保護チューブ49gは燃料ホース49の大部分に設けられているものの、燃料ホース49の後端側では本体チューブ49cが露出している。 環状部材51gは本体チューブ49cを取り囲んでいる。 環状部材51gは上述したように比較的に柔らかい材料で形成されているため、本体チューブ49cを留めることができている。 なお、後フレーム部24Rのクランプ部24cは金属で形成され、保護チューブ49gが設けられた部分を後フレーム部24Rに留めている。

    図10に示すように、車体カバー60は後フレーム部24R,24Lの車幅方向の外側をそれぞれ覆う右側のサイドカバー部61と左側のサイドカバー部61を含んでいる。 また、車体カバー60は、フロントカバー部62と、センターカバー部64と、シート下カバー部65とを含んでいる。

    フロントカバー部62の上部62aは、図1及び図10に示すように、車体フレーム20のヘッドパイプ21の前側を覆っている。 フロントカバー部62は、上部62aの右側部分の下縁及び左側部分の下縁から下がる左右のサイド部62bを有している。 サイド部62bは車体の前部の右側及び左側をそれぞれ覆っている。

    図1及び図10に示すように、センターカバー部64の最上部64aはヘッドパイプ21の後側を覆っている。 センターカバー部64は、最上部64aから前フレーム部22に沿って下方且つ後方に伸び、前フレーム部22の上側を覆っている。 センターカバー部64の左右の縁はフロントカバー部62のサイド部62bの後縁に接続されている。 この例のセンターカバー部64は、その下部(後部)に、前フレーム部22に沿って下方且つ後方に伸び、且つ前フレーム部22を取り囲むように湾曲する後部64dを有している。 また、センターカバー部64は、その後部64dの前側部分(上側部分)に位置し前フレーム部22の上側を覆う前部64cと、ヘッドパイプ21の後側を覆う上述した最上部64aと、フロントカバー部62のサイド部62bの後縁に接続されるサイド壁部64bとを含んでいる。 この例では、最上部64aと前部64cとサイド壁部64bは一体的に成型され、後部64dとは別体に成型されている。 なお、センターカバー部64の分割構造はこれに限られず、例えば、後部64dはほかの部分と一体的に成型されてもよい。

    図10に示すように、左側のサイドカバー部61と右側のサイドカバー部61のそれぞれは、後フレーム部24R,24Lの車幅方向の外方に位置し、当該後フレーム部24R,24Lを覆う後部61Aと、後部61Aから前方に伸びる前部61Bとを含んでいる。 前部61Bは湾曲した板状である。 前部61Bは、センターカバー部64の後部64dの右側部分と左側部分の最下部(図11の64k)に沿って、車幅方向の外方に向けて緩やかに湾曲している。 図1に示すように、車体カバー60は、サイドカバー部61の前部61Bの下側に配置され、エンジン前部32を覆う下カバー部66を備えている。 図10においては、下カバー部66は省略されている。

    図10に示すように、シート下カバー部65はシート5の下方に配置され、シート5の下方に配置される収納ボックス50を取り囲んでいる。 すなわち、シート下カバー部65は収納ボックス50の前側部分及び側部を覆っている。 シート下カバー部65の右側部分と左側部分の下縁は、サイドカバー部61の上縁に接続されている。 シート下カバー部65は、その前部に、前フレーム部22の上方に位置し、センターカバー部64の後部64dに取り付けられる前部65aを含んでいる。

    自動二輪車1の前部における燃料ホース49の支持構造について説明する。 図11は自動二輪車1の前部における燃料ホース49の支持構造を示す斜視図である。 図12は図11における要部の拡大図である。

    上述したように、燃料ホース49はクランプ部24cによって後フレーム部24Rに留められており、後フレーム部24Rに沿っている部分を含んでいる。 図2に示すように、燃料ホース49は、後フレーム部24Rに沿っている部分と燃料供給装置34との間の部分(以下、ホース前部49d)を含んでいる。 図11に示すように、車体カバー60はクランプ部64fを含んでいる。 クランプ部64fは、前フレーム部22から車幅方向の外方に離れた位置で、ホース前部49dを留めている。 この構造によれば、ホース前部49dを前フレーム部22に留め、燃料ホース49を前フレーム部22と後フレーム部24Rの傾斜部24aとに沿わせる構造に比して、燃料ホース49の曲がりを緩やかにできる。 すなわち、燃料ホース49を前フレーム部22と後フレーム部24Rの傾斜部24aとに沿わせる構造に比して、ホース前部49dの延伸方向を直線に近づけることができる。 また、クランプ部64fによって、そのようなクランプ部64fが存在しない構造に比して、燃料供給装置34の近くで燃料ホース49の位置が動くことを抑えることが可能となる。 その結果、燃料ホース49と燃料供給装置34との接続強度を向上できる。 この例のクランプ部64fは上方に開いた環状であり、ホース前部49dはこの環状部分に嵌められている。 なお、図2乃至図4において、燃料ホース49の位置P2はクランプ部64fによって留められる部分を示している。

    上述したように、後フレーム部24R,24Lは車幅方向の外方に傾斜した傾斜部24aと、傾斜部24aに対して屈曲し、傾斜部24aの後端から後方に伸びる後延伸部24bとを含んでいる。 後フレーム部24Rのクランプ部24cは後延伸部24bに設けられている。 クランプ部24cのこのようなレイアウトによれば、クランプ部24cが傾斜部24aに設けられる構造に比して、前フレーム部22と後フレーム部24Rとの接続位置から車幅方向に離れた位置をホース前部49dは通ることとなる。 その結果、ホース前部49dの曲がりをさらに緩やかにできる。

    上述したように、車体カバー64は互いに接続されるセンターカバー部64とサイドカバー部61とを含んでいる。 センターカバー部64とサイドカバー部61は互いに別体に成型された部材である。 すなわち、センターカバー部64とサイドカバー部61は互いに分離できる。 センターカバー部64はサイドカバー部61に隠れる部分を有し、クランプ部64fはその部分に形成されている。 より具体的には、センターカバー部64はサイドカバー部61によって覆われる部分(後述する張り出し部64g)を有し、クランプ部64fはその部分に形成されている。 そのため、サイドカバー部61を取り外したときに、作業者はクランプ部64fを目視できる。 これによれば、車体カバー60を取り外す作業者は、サイドカバー部61を取り外すことで、センターカバー部64のクランプ部64fを目視できる。 これにより、車体カバー60にクランプ部64fを設けることに起因して車体カバー60の取り外し作業の作業性が低下することを、抑えることができる。 特にこの例ではクランプ部64fはセンターカバー部64のサイドカバー部61側の端部(この例では後端)に形成されている。 そのため、サイドカバー部61を取り外したときに、作業者はクランプ部64fをさらに容易に目視できる。 なお、クランプ部64fは必ずしもセンターカバー部64の端部に形成されていなくてもよい。 例えば、クランプ部64fは、センターカバー部64の端部からサイドカバー部61とは反対の方向に離れた位置で且つサイドカバー部61によって隠れる部分に形成されてもよい。

    この例では、センターカバー部64はサイドカバー部61の前側に位置し、クランプ部64fはセンターカバー部64の後端に形成されている。 詳細には、センターカバー部64の後部64dは、上述したように、前フレーム部22の上側を覆うように形成されている。 図12に示すように、センターカバー部64の後部64dは、その後端に、後方に向かって突出する張り出し部64gを有している。 クランプ部64fは張り出し部64gに形成されている。 この例の張り出し部64gは、前フレーム部22を囲むよう湾曲した第1壁部64hと、第1壁部64hの後縁から前フレーム部22に向かって張り出す第2壁部64iとを有している。 第1壁部64hは上述のように湾曲することにより、上方に向いた面、側方に向いた面、及び側方且つ上方に斜めに向いた面とを含んでいる。 それらの面はサイドカバー部61の前部61Bと重なる。 また、第2壁部64iは、当該第2壁部64iを含む平面がサイドカバー部61の前部61B及び前フレーム部22に交差するよう形成されている。 第2壁部64iの内側の縁に上方に開いた凹部が形成され、この凹部がクランプ部64fとして機能している。 ホース前部49dはこの凹部を通って前方に伸びている。 このように、第2壁部64iの内側の縁に形成した凹部をクランプ部64fとして機能させることで、クランプ部64fは、上側から受けるに対して高い強度を有する。 また、第2壁部64iが形成される第1壁部64hは湾曲しているので、そのような湾曲が無い構造に比して、第1壁部64hの強度を増すことができている。

    図12に示すように、前フレーム部22は当該前フレーム部22から車幅方向の外方に伸びるブラケット22bを有している。 クランプ部64fが形成された張り出し部64gはブラケット22bに取り付けられている。 クランプ部64fはブラケット22bよりも上方に位置している。 すなわち、クランプ部64fはブラケット22bの上方のスペースを利用して形成されている。 また、クランプ部64はブラケット22bよりも僅かに前方に位置している。 張り出し部64gの第1壁部64hは、その右側部分の下端に、ブラケット22bに取り付けられる取付部64mを有している。 クランプ部64fは取付部64mよりも車幅方向における内方に位置している。 そのため、燃料ホース49のクランプ部64fに留められている部分に、車幅方向の内方に向いた力が作用することを抑えることができる。 また、クランプ部64fは、取付部64mよりも第1壁部64hの根元(前縁64n)に近い部分に形成されている。 そのため、張り出し部64gに外力が作用した場合でも、その力によりクランプ部64fが変位することを抑えることができる。

    上述したように、サイドカバー部61の前部61Bはセンターカバー部64の右側部分と左側部分の最下部64kに接続されている。 張り出し部64gはサイドカバー部61の前部61Bによって覆われる(図10参照)。 サイドカバー部61は、センターカバー部64を車体に取り付けている状態で、車体から取り外すことができる。 換言すると、車体カバー60を取り外す作業過程においては、センターカバー部64よりも先にサイドカバー部61を取り外すことができるものの、サイドカバー部61よりも先にセンターカバー部64を取り外すことはできない。 こうすることにより、車体カバー60を取り外す作業者は、サイドカバー部61を車体から外し、燃料ホース49をクランプ部64fから外し、その後に、センターカバー部64を車体から取り外すこととなる。 なお、車体カバー60を取り付ける作業は、これとは逆の手順となる。 このような構造によれば、車体カバー60を取り外す過程で、燃料ホース49に負荷が作用することを防ぐことができる。

    この例では、張り出し部64gはブラケット22bを通して前フレーム部22に取り付けられている。 張り出し部64g(より詳細には取付部64m)及びブラケット22bは、サイドカバー部61の前部61Bによって覆われている。 また、センターカバー部64の右側部分及び左側部分の最下部64kには、前部61Bの上縁が取り付けられる複数の取付部64jが形成されている(図11参照)。 前部61Bの上縁が取付部64jに取り付けられることにより、サイドカバー部61はセンターカバー部64によって支持される。 取付部64jはセンターカバー部64の下縁から離れて位置し、取付部64jの下方の部分はサイドカバー部61の前部61Bによって覆われる。 サイドカバー部61の前部61Bと、センターカバー部64の取付部64j,64mのこのような構造によれば、車体カバー60を取り外す作業においては、センターカバー部64よりも先にサイドカバー部61を取り外すことができるものの、サイドカバー部61よりも先にセンターカバー部64を取り外すことはできない。

    センターカバー部64の車幅方向の中央部64pは、シート下カバー部65の前部65aによって覆われる(図12及び図10参照)。 センターカバー部64のクランプ部64fは、シート下カバー部65の前部65aによっても覆われる。 センターカバー部の中央部64pには、シート下カバー部65の前部65aが取り付けられる取付部64qが設けられている。 また、上述した張り出し部64gにも、シート下カバー部65の前部65aが取り付けられる取付部64rが設けられている。 この取付構造により、シート下カバー部65は、センターカバー部64を車体に取り付けている状態で、車体から取り外すことができる。

    上述したように、後フレーム部24Rは、燃料ホース49の後フレーム部24Rに沿った部分を留めるクランプ部24cを有している。 図2に示すように、センターカバー部64のクランプ部64f(クランプ部64fに留められる位置P2)は、クランプ部24cと燃料供給装置34との中間位置よりも燃料供給装置34寄りに位置している。 これにより、燃料ホース49における燃料供給装置34の近くの部分の位置を安定させることができる。

    センターカバー部64のクランプ部64fは、燃料ホース49の前端の後方に位置している。 クランプ部64fは、側面視において、燃料供給装置34と燃料ホース49との接続位置(燃料ホース49の前端)と同じ高さ又は接続位置よりも僅かに高い。 この例では、図2に示されるように、クランプ部64fに留められる位置P2は、燃料ホース49の前端よりも僅かに高い位置に位置している。 これにより、燃料ホース49の不要な曲がりが抑えられる。

    図2に示すように、後フレーム部24Rは、側面視において、後方且つ上方に真っ直ぐに伸びている。 センターカバー部64のクランプ部64f(換言すると燃料ホース49の位置P2)は後フレーム部24Rの前端と概ね同じ高さに位置している。 換言すると、クランプ部64fは後フレーム部24Rの前端の側方に位置している。 そのため、燃料ホース49のクランプ部64fとクランプ部24cとの間の部分は、側面視において、後フレーム部24Rの傾斜部24aに沿っている。 したがって、燃料ホース49のその部分が、その上下に配置される他の装置と干渉し難くなる。

    上述したように、前フレーム部22にはエンジン30を懸架するエンジンブラケット22aが設けられている。 図2に示すように、燃料供給装置34は側面視でエンジンブラケット22aよりも前方に位置し、クランプ部64fは側面視でエンジンブラケット22aよりも後方に位置している。 これにより、側面視においてクランプ部64fをエンジンブラケット22aと重なる位置に形成する構造に比して、クランプ部64fの位置や形状の自由度を増すことができ、その結果、燃料ホース49の取り付け及び取り外し作業に要するスペースを確保し易くなる。 また、クランプ部64fの位置を調整することで、燃料ホース49の余分な曲がりを無くすことが可能となり、燃料ホース49が長くなることを抑えやすくなる。 また、エンジンブラケット22aは、側面視において、クランプ部64f(燃料ホース49の位置P2)と燃料供給装置34との間に位置している。 燃料ホース49はエンジンブラケット22aの車幅方向の外方を通っている。 つまり、エンジンブラケット22aは、クランプ部64fと燃料供給装置34との間のスペースを有効に利用して配置されている。

    エンジンブラケット22aは前フレーム部22の外面から車幅方向の外方且つ下方に延びている(図3参照)。 図2に示すように、クランプ部64f(燃料ホース49の位置P2)と、燃料供給装置34と燃料ホース49との接続位置は、エンジンブラケット22aの下端よりも高い位置に位置している。 これにより、燃料ホース49とエンジンブラケット22aとの干渉を抑えやすくなっている。 また、クランプ部64f(燃料ホース49の位置P2)は、図2に示すように、エンジンブラケット22aの上端よりも低く、エンジンブラケット22aの下端よりも高い位置に位置している。 これにより、エンジンブラケット22aの後方に形成され得るスペースを利用して、クランプ部64fを配置することができている。 さらに、この例では、図4に示すように、クランプ部64fは、平面視において、エンジンブラケット22aの最外部(この例では下端)22cの後方に位置している。 これにより、燃料ホース49が必要以上に前フレーム部22から離れることを抑えながら、燃料ホース49とエンジンブラケット22との干渉を防ぐことができている。

    上述したように、燃料ホース49は燃料供給装置34の側面に接続されている。 詳細には、図4に示すように、燃料ホース49は、その前端に、コネクタ49eを有している。 コネクタ49eはL字形状を有し、燃料供給装置34の側面から車幅方向の外方に伸びた後に後方に屈曲している。 これにより、エンジンブラケット22aと燃料ホース49との干渉をさらに抑えやすくなっている。

    図4に示すように、クランプ部64f(燃料ホース49の位置P2)は、エンジン30のクランクケース31の側面よりも車幅方向の内方に位置し、クランクケース31の上方に位置している。 クランプ部64fのこの配置によれば、燃料ホース49はクランクケース31の上方を通ることとなり、燃料ホース49がその下側から外力を受けることをクランクケース31によって防ぐことができる。 また、燃料供給装置34と、燃料ホース49におけるクランプ部64fに留められる部分(P2)と間の距離を小さくできるので、燃料ホース49の当該部分と燃料供給装置34との間で燃料ホース49が大きく傾斜したり、曲がることを抑制できる。

    以上説明したように、燃料ホース49は、燃料タンク40の燃料排出部41から後フレーム部24Rに向かって伸びる部分(ホース後部49a)を有し、収納ボックス50の上縁には、燃料タンク40の側方に位置し、後フレーム部24Rから上方に離れた位置で燃料ホース49のホース後部49aを留めるクランプ部51fが設けられている。 この構造によれば、燃料タンク40の上面に設けられた燃料排出部41と後フレーム部24Rとの間に大きな距離がある場合であっても、燃料ホース49のホース後部49aの位置の変化を抑制することができる。

    また、燃料ホース49は、後フレーム部24Rに沿っている部分と、後フレーム部24Rに沿っている部分と燃料供給装置34との間の部分(ホース前部49d)とを有し、センターカバー部64のクランプ部64fは、前フレーム部22から車幅方向の外方に離れた位置で、燃料ホース49のホース前部49dを留めている。 これによれば、燃料ホース49を前フレーム部22に留め、燃料ホース49を前フレーム部22と後フレーム部24Rの傾斜部24aとに沿わせる構造に比して、簡素な構造で燃料ホース49の曲がりを緩やかにできる。

    なお、以上の説明において、収納ボックス50に設けられたクランプ部51fは、請求項における第1のクランプ部に対応し、後フレーム部24Rに設けられたクランプ部24cは請求項における第2のクランプ部に対応している。

    なお、本発明は以上説明したものに限られず、種々の変更が可能である。

    例えば、エンジン30は必ずしも前フレーム部22の下方に配置されなくてもよい。 例えば、エンジン30は収納ボックス50の下方に配置されてもよい。

    また、車体カバー60のクランプ部64fに変えて、前フレーム部22にクランプ部が設けられてもよい。

    また、収納ボックス50の後フランジ部51aに形成した凹部が直接燃料ホース49を保持し、当該凹部がクランプ部として機能してもよい。

    また、収納ボックス50のクランプ部51fは後フレーム部24Rよりも車幅方向の外方に位置してもよい。

    また、クランプ部51fは収納ボックス50の上縁よりも低い位置に形成されてもよい。 例えば、クランプ部51fは後フランジ部51よりも低い位置から後方に突出してもよい。

    1 自動二輪車、20 車体フレーム、21 ヘッドパイプ、22 前フレーム部、22a エンジンブラケット、24R,24L 後フレーム部、24a 傾斜部、24b 後延伸部、24c クランプ部、30 エンジン、34 燃料供給装置、40 燃料タンク、41 燃料排出部、43a 前壁部、43b 第1角壁部、43c 第2角壁部、43d 右側壁、44 カバー、48 ドレインホース、49 燃料ホース、49a ホース後部、49c 本体チューブ、49d ホース前部、49e,49f コネクタ、49g 保護チューブ、50 収納ボックス、51 フランジ、51a 後フランジ部、51c,51d 突出部、51f クランプ部、53a リブ、60 車体カバー、61 サイドカバー部、64 センターカバー部、64a 最上部、64b サイド壁部、64c 前部、64d 後部、64f クランプ部、64g 張り出し部、64h 第1壁部、64i 第2壁部。

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