Two-wheel-vehicle trunk

申请号 JP2012057456 申请日 2012-03-14 公开(公告)号 JP2013189116A 公开(公告)日 2013-09-26
申请人 Suzuki Motor Corp; スズキ株式会社; 发明人 NAGAYOSHI MICHIO; IIDA MAKOTO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a two-wheel-vehicle trunk capable of preventing breakage of a wiring cord and failure of a lamp device and preventing water from entering into an object housing room.SOLUTION: In this top case (8), the object housing room (A) is formed by attaching an upper cover (83) to a lower case (82) having an opening in the upper surface thereof. A stop lamp (81) for irradiating outside is disposed on the upper cover (83). The lower case (82) has an outer lower case (821) and an inner lower case (822). The upper cover (83) has an outer upper cover (831) and an inner upper cover (832). The wiring cord (811) of the stop lamp (81) passes through a gap (83b) between the outer upper cover (831) and the inner upper cover (832) and a gap (82b) between the outer lower case (821) and the inner lower case (822).
权利要求
  • 上面が開口されたトランク本体部材に、蓋部材を取り付けることで物品収納室を形成し、前記蓋部材に外方を照らすランプ装置が配置された二輪車用トランクにおいて、
    前記トランク本体部材は、外側本体部材と、前記外側本体部材の内側に設けられた内側本体部材とを有し、
    前記蓋部材は、外蓋部材と、前記外蓋部材の内側に設けられた内蓋部材とを有し、
    前記ランプ装置の配線コードが、前記外蓋部材及び前記内蓋部材間の隙間と前記外側本体部材及び前記内側本体部材間の隙間とを通して配設されたことを特徴とする二輪車用トランク。
  • 前記蓋部材がヒンジ部を介して前記トランク本体部材に回動可能に連結され、前記ヒンジ部の近傍に前記配線コードの収容部が設けられており、前記配線コードは、前記ヒンジ部の近傍に前記蓋部材の回動を許容する弛み部を有し、当該弛み部が前記収容部に収容されることを特徴とする請求項1に記載の二輪車用トランク。
  • 前記ヒンジ部の近傍に前記配線コードを前記ヒンジ部の回動軸方向に弛ませるガイド部を有することを特徴とする請求項2に記載の二輪車用トランク。
  • 前記外蓋部材に前記ランプ装置の取付面が設けられ、前記取付面に前記外蓋部材と前記内蓋部材との間の隙間と外部とを連通する連通孔が設けられ、前記連通孔を塞ぐように前記ランプ装置を取付けることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の二輪車用トランク。
  • 前記蓋部材を閉じた状態で前記内蓋部材の端縁部が、前記内側本体部材の端縁部に対して外側から重なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の二輪車用トランク。
  • 说明书全文

    本発明は、蓋部材にランプ装置が配置された二輪車用トランクに関し、特に、シート後方に配置された二輪車用トランクに関する。

    従来、上下に回動可能な蓋部材で物品収納室を開閉可能な二輪車用トランクにおいて、ストップランプ等のランプ装置を蓋部材に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。 この二輪車用トランクにおいては、トランク本体部材に蓋部材がヒンジ部を介して回動可能に取付けられ、蓋部材にストップランプのレンズが臨む窓孔が設けられている。 この窓孔の内側には、シール用のパッキンを介してストップランプのランプボディーが配置されている。

    ストップランプの配線コードは、蓋部材の内面に沿って配設され、自動二輪車本体の常設ストップランプと結線するためにヒンジ部を跨いでトランク本体部材側に延設されている。 このような構成により、ストップランプは、自動二輪車の制動時に常設ストップランプと連動して点灯し、後続車両に対して効果的に制動状態を知らせて注意を促している。

    特開平6−263072号公報

    しかしながら、特許文献1に記載された二輪車用トランクにおいては、ストップランプボディー及び配線コードが物品収納室内に剥き出しの状態で配設される。 このため、ストップランプボディー及び配線コードに収納物が衝突し、配線コード及びストップランプが破損又は故障する虞がある。 また、窓孔に配設されたシール用のパッキンに洗車などで高圧の圧が作用した場合には、シール部を通り抜けた水が物品収納室に侵入し、収納物を濡らしてしまうなどの不具合が予測される。

    本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、配線コードの破損及びランプ装置の故障を防ぐことができ、物品収納室内への水の侵入を防ぐことができる二輪車用トランクを提供することを目的とする。

    本発明の二輪車用トランクは、上面が開口されたトランク本体部材に、蓋部材を取り付けることで物品収納室を形成し、前記蓋部材に外方を照らすランプ装置が配置された二輪車用トランクにおいて、前記トランク本体部材は、外側本体部材と、前記外側本体部材の内側に設けられた内側本体部材とを有し、前記蓋部材は、外蓋部材と、前記外蓋部材の内側に設けられた内蓋部材とを有し、前記ランプ装置の配線コードが、前記外蓋部材及び前記内蓋部材間の隙間と前記外側本体部材及び前記内側本体部材間の隙間とを通して配設されたことを特徴とする。

    この構成によれば、ランプ装置及びランプ装置の配線コードが内蓋部材及び内側本体部材の外側に配設されるので、内蓋部材及び内側トランク部材の内側の物品収納室内の収納物がランプ装置及び配線コードに衝突することがない。 これにより、配線コードの破損及びランプ装置の故障を防ぐことができる。 また、ランプ装置の取り付け部分の隙間から外蓋部材内に侵入した水は、内蓋部材の外側を伝って下方に流れ落ちるので、物品収納室内への水の侵入を防ぐことができる。

    また本発明の上記二輪車用トランクにおいては、前記蓋部材がヒンジ部を介して前記トランク本体部材に回動可能に連結され、前記ヒンジ部の近傍に前記配線コードの収容部が設けられており、前記配線コードは、前記ヒンジ部の近傍に前記蓋部材の回動を許容する弛み部を有し、当該弛み部が前記収容部に収容される。 この構成により、蓋部材の回動を許容する配線コードの余長を弛み部として確保できる。 これにより、蓋部材が上方に回動する際には、収容部から配線コードの弛み部が引き出されて蓋部材の回動を阻害することがない。 また、蓋部材が下方に回動する際には、配線コードが弛み部として収容部に収容されるので、蓋部材とトランク本体部材との間への配線コードの挟み込みや収容部内での配線コードの折れ曲がりを防止できる。

    また本発明の上記二輪車用トランクにおいては、前記ヒンジ部の近傍に前記配線コードを前記ヒンジ部の回動軸方向に弛ませるガイド部を有する。 この構成により、ヒンジの回動軸方向の隙間に配線コードを弛ませることができるので、収容部の容積を小さくすることができ、物品収納室の容積を大きくとることができる。

    また本発明の上記二輪車用トランクにおいては、前記外蓋部材に前記ランプ装置の取付面が設けられ、前記取付面に前記外蓋部材と前記内蓋部材との間の隙間と外部とを連通する連通孔が設けられ、前記連通孔を塞ぐように前記ランプ装置を取付ける。 この構成により、ランプ装置によって連通孔からの水の侵入を低減できる。

    また本発明の上記二輪車用トランクにおいては、前記蓋部材を閉じた状態で前記内蓋部材の端縁部が、前記内側本体部材の端縁部に対して外側から重なる。 この構成により、ランプ装置の取り付け部分の隙間から侵入した水は、内蓋部材の端縁部から内側本体部の端縁部を伝わらずに下方に流れ落ちるので、物品収納室内への水の侵入を防ぐことができる。

    本発明によれば、配線コードの破損及びランプ装置の故障を防ぐことができ、物品収納室内への水の侵入を防ぐことができる。

    本実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。

    本実施の形態に係るトップケース及びインナボックスの斜視図である。

    本実施の形態に係るアウタボックス及びインナボックスの内部構成を示す斜視図である。

    本実施の形態に係るトップケースを模式的に示す背面図である。

    本実施の形態に係るトップケースの断面模式図である。

    以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。 なお、以下においては、本発明に係る二輪車用トランクをツアラータイプの自動二輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。 例えば、本実施の形態に係る二輪車用トランクを、他のタイプの自動二輪車に適用しても良い。

    図1を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車1全体の構成について説明する。 図1は、本実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。 以下の説明においては、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印RE、車体左側をL、車体右側をRでそれぞれ示す。

    図1に示すように、自動二輪車1は、パワーユニット、電装系等の各部を搭載する鋼製又はアルミ合金製のダブルクレードル型の車体フレーム2に車体外装としての各種カバーを装着して構成されている。 車体フレーム2の略前半部のダブルクレードル部分の内側には、エンジン3が搭載されている。 エンジン3は、側面視にて周囲を囲むフレーム部材にエンジンマウントを介して支持されている。 車体フレーム2のクレードル部分の上面には、エンジン3の上方に位置するように燃料タンク4が設けられている。

    燃料タンク4の周辺には、車体フレーム2の前端部側を覆うように各種カバーが装着されている。 燃料タンク4の前方側には、上側車体カバー71、下側車体カバー72、車体カバーパネル73からなる車体カバー7が設けられている。 この車体カバー7により、車体フレーム2のヘッドパイプやメインフレームが覆われている。

    燃料タンク4の後方には、ライダーシート21a及びピリオンシート21bが連接される。 ライダーシート21a及びピリオンシート21bは、車体フレーム2の略後半部のシートレールに支持されている。 ライダーシート21a及びピリオンシート21bの下方には、それぞれに対応してフットレスト22、23が設けられている。 車体左側の運転者用のフットレスト22の前方には、変速用のチェンジペダル24が設けられ、車体右側の運転者用のフットレスト22の前方には、後輪6用のブレーキペダル(不図示)が設けられている。

    車体フレーム2のヘッドパイプには、フロントフォーク51が回動可能に連結されている。 フロントフォーク51にはハンドルバー52が設けられており、ハンドルバー52の両端部にはグリップ53が装着されている。 ハンドルバー52の左前方にはクラッチレバー54が配置されており、ハンドルバー52の右前方には前輪5用のブレーキレバー(不図示)が配置されている。 フロントフォーク51の下部には、前輪5が回転可能に支持され、前輪5にはブレーキディスク55が設けられている。

    車体フレーム2の前後方向における中間位置には、リヤスイングアーム61が上下方向に揺動可能に連結されており、車体フレーム2とリヤスイングアーム61との間にはサスペンション(不図示)が取付けられている。 リヤスイングアーム61の後部には、後輪6が回転可能に支持されている。 後輪6の左側には、ドリブンスプロケット62が設けられており、ドライブチェーン63によってエンジン3の動力が後輪6に伝達されるように構成されている。 後輪6の右側には、後輪6用のブレーキディスク(不図示)が設けられている。

    また、後輪6の左右側方には、パニアケース64が設置され、ピリオンシート21bの後方にはトップケース(二輪車用トランク)8が設置されている。 トップケース8の上部には、自動二輪車1の常設ストップランプ(不図示)と共に点灯するストップランプ(ランプ装置)81が取り付けられている。

    エンジン3は、例えば、並列4気筒エンジンと変速機とからなり、車体フレーム2に懸架される。 エンジン3には、インテークダクト(不図示)を介して空気が取り込まれ、燃料噴射装置(不図示)にて空気と燃料とが混合されて燃焼室に供給される。 燃焼室内での燃焼後の排気ガスは、エンジン3から下方に延出されたエキゾーストパイプ31を経てマフラ32から排気される。

    図2A及び図2Bを参照して自動二輪車1のトップケース8の全体構成について説明する。 図2Aは、本実施の形態に係る自動二輪車1のトップケース8の斜視図である。 図2Bは、本実施の形態に係るインナボックス85の斜視図である。

    図2A及び図2Bに示すように、本実施の形態に係るトップケース8は、略箱型形状を有しており、上面が開口された略箱型形状のロアケース(トランク本体部材)82に、アッパカバー(蓋部材)83を取り付けることで物品収納室A(図3A及び図3B参照)を形成している。 また、トップケース8は、それぞれロアケース82及びアッパカバー83を構成するアウタボックス84及びインナボックス85による二重構造を有する。 アッパカバー83は、ロアケース82の前面82aとアッパカバー83の前面83aとを繋ぐ左右一対のヒンジ部86a、86bによりロアケース82に対して上下に回動可能に連結される。

    アッパカバー83は、アウタボックス84のアウタアッパカバー(外蓋部材)831と、アウタアッパカバー831の内側に設けられたインナボックス85のインナアッパカバー(内蓋部材)832とを有している。 インナアッパカバー832は、アウタアッパカバー831の内側に隙間83b(図5A参照)を形成するように配置されている。 また、インナアッパカバー832には、下方に位置する端縁部側から外側に張り出したフランジ部832aが設けられている。

    ロアケース82は、アウタボックス84のアウタロアケース(外側本体部材)821と、アウタロアケース821の内側に設けられたインナボックス85のインナロアケース(内側本体部材)822とを有している。 インナロアケース822は、アウタロアケース821の内側に隙間82b(図5A参照)を形成するように配置されている。 また、インナロアケース822には、上方に位置する端縁部側から外側に張り出したフランジ部822aが設けられている。

    アウタアッパカバー831の上面には、トップケース8の後方を照らすストップランプ81が配置される。 ストップランプ81は、アウタアッパカバー831の上面設けられた取付面831aに取り付けられる。 取付面831aの中央部には、隙間83bに連通する連通孔(不図示)が設けられている。 ストップランプ81は、防水シール(不図示)を介して連通孔を塞ぐように取付面831aに取り付けられ、配線コード811が連通孔から隙間83bへ通される。 このようにストップランプ81で連通孔を塞ぐことにより、連通孔からからの水の侵入を低減できる。

    ストップランプ81の配線コード811は、アッパカバー83の隙間83b及びロアケース82の隙間82bを通って下方から外部に延出される。 この配線コード811は、自動二輪車1の常設ストップランプの配線コード(不図示)に結線される。 配線コード811は、ストップランプ81からトップケース8の下方までの経路内にアッパカバー83の開閉を許容する弛み部811aを、余長として確保して配設される。

    インナアッパカバー832上面の中央部には、前後方向に延びる所定幅の溝部832cが設けられている。 この溝部832cを設けることにより、インナアッパカバー832とアウタアッパカバー831との間に配線コード811の通路が形成される。 また、溝部832cは、幅が配線コード811の径に対して幅広に設けられており、幅方向における配線コード811の移動を許容している。 この通路内に配線コード811を配設することにより、配線コード811がインナアッパカバー832とアウタアッパカバー831との間に挟まれる。 このような構成により、アッパカバー83が開閉した際に、配線コード811の移動量が所定範囲に規制されるので、安定してアッパカバー83を開閉することができる。

    トップケース8は、車体左側のヒンジ部86a、86bの近傍に配線コード811の弛み部811aを収容する収容部87(図3B参照)を有する。 この収容部87は、インナロアケース822のフランジ部822a及びインナアッパカバー832のフランジ部832aの一部が除去されて形成される。 この場合、フランジ部832aの一部は、長孔状に除去されており、ヒンジ部86a、86bの回動軸方向に沿って配線コード811の移動を回動軸方向(車幅方向)にガイドする。 この収容部87に配線コード811を通すことにより、車体前後方向への移動を規制できるので、アッパカバー83を安定して開閉することが可能となる。

    次に、図3A及び図3Bを参照して、トップケース8の内部構成について説明する。 図3Aは、アウタボックス84の内部構成を示す斜視図であり、図3Bは、インナボックス85の内部構成を示す斜視図である。 なお、図3A及び図3Bにおいては、説明の便宜上、ヒンジ部86a、86bを省略した状態を示している。

    図3Aに示すように、アウタロアケース821の端縁部821eには、物品収納室A内への水の侵入を防ぐモールディング821hが設けられている。 アウタロアケース821の底面821aには、トップケース8を自動二輪車1に固定するための複数の取付孔821bが設けられている。 また、アウタロアケース821の底面821aには、アウタロアケース821内の水を外部に排出する複数の排水孔821cが設けられている。 この排水孔821cは、各取付孔821bの周囲にそれぞれ設けられている。 この複数の排水孔821cを設けることにより、取付孔821bに固定部材を通してトップケース8を自動二輪車1に固定した状態においても、隙間82bから侵入して底面821aに流れ落ちた水を排出できる。 また、アウタロアケース821の底面821aには、配線コード811をトップケース8の下方に延出するための貫通孔821dが設けられている。

    アウタアッパカバー831の内面には、ストップランプ81からの配線コード811を下方に向けて案内するリブ88aが設けられている。 また、アウタアッパカバー831及びアウタロアケース821の内面には配線コード811を収容部87(図3B参照)にガイドするリブ(ガイド部)88b、88cが設けられている。 リブ88b、88cは、ヒンジ部86a、86bの回動軸に沿って配線コード811をガイドし、配線コード811の弛み部811aを収容部87内に収容させている。 このように、配線コード811を車幅方向に沿って弛ませることで、収容部87の容積を小さくして物品収納室Aの容積を大きくできる。 また、アウタロアケース821の内面には、収容部87から抜けた配線コード811を貫通孔821dに向けて案内するリブ88dが設けられている。

    また、アウタロアケース821の車体後方側の壁面821fは、上方に向かってインナロアケース822の車体後方側の壁面822fから離れるように傾斜している。 このアウタロアケース821の壁面821fとインナロアケース822の壁面822fとの間の側面視にて略三形上の空間には、アッパカバー83用のロック機構90を収容するロック機構収容部89(図5A参照)が設けられている。 ロック機構90は、インナアッパカバー832の被固定部832g(図5A参照)と係合してアッパカバー83をロアケース82に開閉可能に固定する。

    また、アウタロアケース821の壁面821fには、ロック機構90のキーシリンダー90aが挿入されるキーシリンダー挿入孔821g(図5C参照)が設けられている。 この挿入孔821gは、ロック機構収容部89から車体後方側に向けて設けられ、ロック機構収容部89内と外部とを連通する。 このような構成により、自動二輪車1の走行中に、泥混じりの雨水が車体後方側に向けて傾斜する壁面821fを伝って流れ落ちる。 このため、キーシリンダー挿入孔821gからの雨水の侵入が抑制され、ロック機構90の作動不良を防ぐことができる。

    次に、図4A及び図4Bを参照してトップケース8の開閉動作について詳細に説明する。 図4Aは、トップケース8が開いた状態を模式的に示す背面図であり、図4Bは、トップケース8が閉じた状態を模式的に示す背面図である。

    図4Aに示すように、ストップランプ81から引き出された配線コード811は、リブ88aによって前方にガイドされ、リブ88b、88cによってヒンジ部86a、86bの回動軸方向(車幅方向)に向きが変えられる。 このリブ88b、88cによる経路変更によって、配線コード811の弛み部811aが横長の収容部87に収容される。 収容部87を抜けた配線コード811は、リブ88dによって外部に向けて下方にガイドされている。 トップケース8が閉じた状態では、配線コード811が車幅方向に大きく弛んだ状態で収容部87に収容されている。

    図4Bに示すように、トップケース8が閉じた状態からアッパカバー83が開いた場合、アッパカバー83のストップランプ81もヒンジ部86a、86bを中心として上方に回動する。 このため、ストップランプ81から収容部87を通ってロアケース82外に向かう配線コード811の経路は、トップケース8が閉じた状態に対して相対的に長くなる。 本実施の形態においては、配線コード811の余長が収容部87に弛み部811aとして収容されているので、ロアケース82の回動に必要となる配線コード811の不足分が収容部87内から引き出される。 この結果、配線コード811の弛み部811aの弛みは小さくなり、弛み部811aがヒンジ部86a、86bの回動軸方向に沿って車体左側に移動する。

    次に、トップケース8が開いた状態からアッパカバー83が閉じる場合、アッパカバー83のストップランプ81もヒンジ86a、86bを中心として下方に回動する。 このため、ストップランプ81から収容部87を通ってロアケース82外に向かう配線コード811の経路は、トップケース8が開いた状態に対して相対的に短くなる。 本実施の形態においては、配線コード811の弛みを収容する収容部87が設けられているので、ロアケース82の回動に伴って配線コード811の増加分が収容部87内に収容される。 この結果、図4Aに示すように、配線コード811の弛み部811aの弛みは大きくなり、弛み部811aがヒンジ部86a、86bの回動軸の方向に沿って車体右側に移動する。

    このように、本実施の形態においては、アッパカバー83の回動を許容する配線コード811の余長を弛み部811aとして収容部87に収容する。 これにより、トップケース8が閉じた状態から、アッパカバー83が上方に回動する際には、配線コード811の弛みが車体左側にガイドされながら収容部87から引き出されるので、アッパカバー83の回動を阻害することがない。 また、トップケース8が開いた状態から、アッパカバー83が下方に回動する際には、配線コード811の弛みが車体右側にガイドされながら収容部87内に収容される。 このため、配線コード811がアッパカバー83とロアケース82との間に挟み込まれることがなく、収容部87内での配線コード811の折れ曲がりが防止される。

    次に、本実施の形態に係るトップケース8の防水構造について説明する。 図5Aから図5Cは、本実施の形態に係るトップケース8の断面模式図である。 なお、図5Aは、トップケース全体の断面図である。 図5Bは、図5Aの部分拡大図であり、ラビリンス構造100を示している。 図5Cは、図5Aの部分拡大図であり、ロック機構収容部89周辺の防水構造を示している。

    図5Aに示すように、本実施の形態に係るトップケース8は、アウタボックス84及びインナボックス85の2重構造を有している。 ストップランプ81の取付部分からアウタボックス84内に侵入した雨水等は、アウタアッパカバー831とインナアッパカバー832との隙間83bを通り、アウタロアケース821とインナロアケース822との隙間82bを通って下方に流れ落ちる。 そして、アウタロアケース821の底面に流れ落ちた雨水等は、アウタロアケース821の複数の排水孔821c(図3A参照)から外部に排出される。

    図5Bに示すように、トップケース8のロアケース82とアッパカバー83との合わせ部分には、防水構造としてラビリンス構造100が設けられている。 ラビリンス構造100では、インナロアケース822の端縁部822eの基端側には、インナロアケース822から外側に向けて広がるフランジ部822aが設けられている。 フランジ部822aの根元には、アッパカバー83を閉じた状態で、インナアッパカバー832の端縁部832eが突き当てられている。 このように、インナアッパカバー832の端縁部832eは、インナロアケース822の端縁部822eに対して外側から重ねられている。

    インナアッパカバー832の端縁部832eの基端側には、インナアッパカバー832から外側に向けて広がるフランジ部832aが設けられている。 このフランジ部832aの先端には、モールディング821hを介してアウタロアケース821の端縁部821eが突き当てられている。 また、アウタアッパカバー831の端縁部831eは、アウタロアケース821の端縁部821eに対して外側から重ねられている。

    このようなラビリンス構造100により、アウタアッパカバー831の端縁部831eがアウタロアケース821の端縁部821eに対して外側から重なることで、アウタアッパカバー831の外面を下方に伝う雨水の侵入が防止される。 また、アウタアッパカバー831の端縁部831eとアウタロアケース821の端縁部821eとの隙間に侵入した雨水等は、モールディング821hによってアウタボックス84内への侵入が防止される。

    また、インナアッパカバー832の端縁部832eがインナロアケース822の端縁部822eに対して外側から重なることで、アウタボックス84内に侵入した雨水等のインナボックス85内への侵入が防止される。 アウタボックス84内に侵入した雨水等は、下方に向けて流れ落ち、アウタロアケース821の排水孔821cからトップケース8の外部に排出される。 この結果、雨水等の物品収納室A内への侵入を防ぐことができ、物品収納室A内の収納物を濡らすことがない。

    図5Cに示すように、ロック機構90は、アウタロアケース821の壁面821fのキーシリンダー挿入孔821gにキーシリンダー90aが取り付けられている。 ロック機構収容部89内のロック機構90の上方には、アッパカバー83の閉状態でロック機構90に係合する被固定部832gが位置付けられている。 インナロアケース822には、被固定部832gがロック機構90に向けて進入する開口89aが設けられている(図5A参照)。 また、ロック機構90の上方には、開口89aを除いてロック機構90の上方を覆うようにフランジ状の庇部89bが設けられている。 キーシリンダー挿入孔821gは、庇部89bの後端89cに対して車体前方側に配置されている。

    このように、ロック機構90の上方を覆うように庇部89bが設けられているので、ロック機構収容部89内に侵入した雨水等の物品収納室A内への侵入を防ぐことができる。 ロック機構収容部89内に侵入した雨水等は、下方に向けて流れ落ち、アウタロアケース821に設けられた排水孔821cから外部に排出される。 この結果、雨水等の物品収納室A内への侵入を防ぐことができ、物品収納室A内の収納物を濡らすことがない。

    以上説明したように、上記実施の形態に係るトップケース8によれば、ストップランプ81及びストップランプ81の配線コード811をインナアッパカバー832及びインナロアケース822の外側に配設する。 これにより、インナアッパカバー832及びインナロアケース822の内側の収納物品とストップランプ81及び配線コード811との衝突を避けることができるので、ストップランプ81の故障及び配線コード811の破損を防ぐことができる。 また、ストップランプ81の取付面831aの隙間から侵入した水は、インナアッパカバー832及びインナロアケース822の外側を伝って流れ落ちるので、物品収納室A内への水の侵入を防ぐことができる。

    なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。 上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。 その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。

    例えば、上記実施の形態においては、自動二輪車のトップケース8に本発明に係る二輪車用トランクを適用した例について説明したが、この構成に限定されない。 本発明に係る二輪車用トランクは、トップケース8以外にパニアケース64などの他のトランクに適用してもよい。

    また、上記実施の形態においては、ランプ装置としてストップランプ81を用いた例について説明したが、この構成に限定されない。 ランプ装置としては、外方を照らすものであればよく、ウィンカーなどを用いてもよい。

    さらに、上記実施の形態においては、ヒンジ部86a、86bを介してロアケース82にアッパカバー83を回動可能に連結した構成について説明したが、この構成に限定されない。 蓋部材としては、トランク本体部材との間で物品収納室Aを形成できるものであればよく、例えば、スライド式の蓋部材を用いてもよい。

    また、上記実施の形態においては、ガイド部としてのリブ88b、88cによって配線コード811に弛み部811aを設けた構成について説明したが、配線コード811に弛み部811aを設けることができれば、ガイド部を必ずしも設ける必要はない。

    本発明は、配線コードの破損及びランプ装置の故障を防ぐことができ、物品収納室内への水の侵入を防ぐことができるという効果を有し、特に、オンロードタイプの自動二輪車の二輪車用トランクとして有効である。

    1 自動二輪車 8 トップケース(二輪車用トランク)
    81 ストップランプ(ランプ装置)
    811 配線コード 811a 弛み部 82 ロアケース(トランク本体部材)
    821 アウタロアケース(外側本体部材)
    821e 端縁部 822 インナロアケース(内側本体部材)
    822e 端縁部 82b、83b 隙間 83 アッパカバー(蓋部材)
    831 アウタアッパカバー(外蓋部材)
    831a 取付面 831e 端縁部 832 インナアッパカバー(内蓋部材)
    832e 端縁部 86a,86b ヒンジ部 87 収容部 88b、88c リブ(ガイド部)
    A 物品収納室

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