Article storage structure of the scooter-type vehicle

申请号 JP2003352969 申请日 2003-10-10 公开(公告)号 JP4332010B2 公开(公告)日 2009-09-16
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 二巳範 亀水; 進 道坂;
摘要
权利要求
  • 前輪(WF)および操向ハンドル(26)を操向可能に支承するヘッドパイプ(27)を後方側から覆うレッグシールド(158)に物品を収納可能としたスクータ型車両の物品収納構造において、
    レッグシールド(158)から引き出して取り外し可能な収納ケース(193)を有して引き出し式に構成される第1物品収納部(191)と、レッグシールド(158)に形成される収納凹部(214)がレッグシールド(158)にヒンジ結合される蓋部材(215)で開閉可能に覆われて成る第2物品収納部(192)とが、左右に分かれてレッグシールド(158)に配設され ると共に、前記収納ケース(193)が前記収納凹部(214)よりも大きく形成され
    前記収納ケース(193)は、それの格納状態で前記ヘッドパイプ(27)よりも車両前方側に延びていて該ヘッドパイプ(27)をその左右一側から覆うように形成されると共に、その収納ケース(193)の車体幅方向で内方側の側壁には、前記ヘッドパイプ(27)よりも車両後方側で前記第2物品収納部(192)側に張り出す張出部(193a)が設けられており、
    前記第1物品収納部(191)の収納ケース(193)およびレッグシールド(158)間には、該収納ケース(193)の外端に臨ませたキー孔(207)からのキー操作に応じて前記レッグシールド(158)への収納ケース(193)の連結および連結解除を切換可能とした施錠機構(208)が設けられ、
    この施錠機構(208)は、前記ヘッドパイプ(27)に対しその後方から対向する位置に配置されて前記収納ケース(193)の前記張出部(193a)に設けられることを特徴とする、スクータ型車両の物品収納構造。
  • 前記レッグシールド(158)には、前記収納ケース(193)を挿脱させる開口部(196)が形成されるとともに、その開口部(196)に連なって筒状に形成される格納壁(197)が一体に連設され、その格納壁(197)の内方の端壁(197a)には、メンテナンス作業を行うことを可能としたメンテナンス用窓(201)と、この窓(201)を覆う着脱可能な蓋(202)とが設けられることを特徴とする請求項1記載のスクータ型車両の物品収納構造。
  • 前記格納壁(197)の前記端壁(197a)の前方には、ヘッドライト(171)のバルブ(171a)が、前記収納ケース(193)を前記レッグシールド(158)から引き出した状態で前記メンテナンス用窓(201)からの取り替え作業を可能として配置されることを特徴とする請求項2記載のスクータ型車両の物品収納構造。
  • 前記第1物品収納部(191)とは反対側で前記ヘッドパイプ(27)の近傍には、前記操向ハンドル(26)の操向操作を不能とし得るハンドルロックモジュール(211)が配置され、該ハンドルロックモジュール(211)を前記第1物品収納部(191)との間に挟むようにして前記第2物品収納部(192)が配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスクータ型車両の物品収納構造。
  • 说明书全文

    本発明は、前輪および操向ハンドルを操向可能に支承するヘッドパイプを後方側から覆うレッグシールドに物品を収納可能としたスクータ型車両の物品収納構造に関する。

    レッグシールドに形成される収納凹部を、蓋部材で開閉自在に覆うようにした物品収納部が、レッグシールドに配設されたスクータ型車両が、たとえば特許文献1等で既に知られている。

    特開平9−11952号公報

    ところで、レッグシールドには、ヘッドパイプを挟む左右に比較的広いスペースがあり、上記従来のものは、それらのスペースを有効に活用しているとは言い難い。

    本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、レッグシールドのスペースを有効に活用して物品を収納し得るようにしたスクータ型車両の物品収納構造を提供することを目的とする。

    上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、前輪および操向ハンドルを操向可能に支承するヘッドパイプを後方側から覆うレッグシールドに物品を収納可能としたスクータ型車両の物品収納構造において、レッグシールドから引き出して取り外し可能な収納ケースを有して引き出し式に構成される第1物品収納部と、レッグシールドに形成される収納凹部がレッグシールドにヒンジ結合される蓋部材で開閉可能に覆われて成る第2物品収納部とが、左右に分かれてレッグシールドに配設されると共に、前記収納ケースが前記収納凹部よりも大きく形成され、前記収納ケースは、それの格納状態で前記ヘッドパイプよりも車両前方側に延びていて該ヘッドパイプをその左右一側から覆うように形成されると共に、その収納ケースの車体幅方向で内方側の側壁には、前記ヘッドパイプよりも車両後方側で前記第2物品収納部側に張り出す張出部が設けられており、前記第1物品収納部の収納ケースおよびレッグシールド間には、該収納ケースの外端に臨ませたキー孔からのキー操作に応じて前記レッグシールドへの収納ケースの連結および連結解除を切換可能とした施錠機構が設けられ、この施錠機構は、前記ヘッドパイプに対しその後方から対向する位置に配置されて前記収納ケースの前記張出部に設けられることを特徴とする。

    また請求項2記載の発明は、 請求項1記載の発明の構成に加えて、前記レッグシールドには、前記収納ケースを挿脱させる開口部が形成されるとともに、その開口部に連なって筒状に形成される格納壁が一体に連設され、その格納壁の内方の端壁には、メンテナンス作業を行うことを可能としたメンテナンス用窓と、この窓を覆う着脱可能な蓋とが設けられることを特徴とする。

    また請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加えて、 前記格納壁の前記端壁の前方には、ヘッドライトのバルブが、前記収納ケースを前記レッグシールドから引き出した状態で前記メンテナンス用窓からの取り替え作業を可能として配置されることを特徴とする。

    さらに請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記第1物品収納部とは反対側で前記ヘッドパイプの近傍には、前記操向ハンドルの操向操作を不能とし得るハンドルロックモジュールが配置され、該ハンドルロックモジュールを前記第1物品収納部との間に挟むようにして前記第2物品収納部が配置されることを特徴とする。

    発明によれば、レッグシールドの左右に第1および第2物品収納部を配設することで、比較的広いレッグシールドのスペースを有効に利用して物品をレッグシールドに収納することができる。 しかも第1物品収納部の収納容量を比較的大きくすることで、比較的大量の物品を第1物品収納部に収納することができるのであるが、引き出し式のため、蓋をあけたときに収納ケース内部の物品が外に出てしまうことがなく、収納ケース内一杯に物品を収納することができる。 また収納ケースをレッグシールドから取り外すと、レッグシールドに比較的大きな開口部をあけることができ、それにより第1物品収納部よりも前方に配置されるヘッドライトのバルブ等のメンテナンスを容易に行うことができる。

    更に施錠機構のキー孔にキーを差し込んで操作することにより、収納ケースの引き出し操作が可能となるので、第1物品収納部に収納した物品の盗難防止を図るとともに、キーを取っ手として収納ケースを引き出すことができるので、収納ケースに取っ手を設けることが不要となり、より多くの物品を第1物品収納部に収納することができる しかもヘッドパイプの後方のスペースに施錠機構を有効に配置することで収納ケースの収納容量をより大きく設定することができる。

    さらに請求項4記載の発明によれば、レッグシールドに、第1物品収納部、ハンドルロックモジュールおよび第2物品収納部を並べて配置するようにして、比較的広いレッグシールドのスペースをより有効に活用することができる。

    以下、本発明の実施形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。

    図1〜図21は本発明の一実施例を示すものであり、図1はスクータ型車両の左側面図、図2は燃料タンクおよびラジエータを取付けた状態での車体フレームの斜視図、図3は乗車用シートおよび車体カバーを取り外した状態でのスクータ型車両の前後方向中間部左側面図、図4は収納ボックスを取り外した状態での図3の4矢視図、図5はスクータ型車両の後部の拡大縦断側面図、図6はユニットスイングエンジンおよび後輪の相対配置を示す図、図7はスクータ型車両の後部右側面図、図8は収納ボックスの後部付近の縦断面図、図9は図8の9矢視図、図10は図1の10−10線拡大断面図、図11は前部シートを開放した状態での図5の要部拡大図、図12は図11の12矢視図、図13は図1の13矢視拡大図、図14は図13の14−14線に沿う概略断面図、図15は図13の15−15線断面図、図16は図15の16−16線断面図、図17は図13の17−17線断面図、図18は図13の18−18線断面図、図19はスマートエントリーシステムの構成を示す図、図20は受信ユニットの分解斜視図、図21はシートロックの緊急解錠システムの概略構成を示す図である。

    先ず図1において、自動二輪車であるスクータ型車両の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク25ならびに該フロントフォーク25に連結される操向ハンドル26を操向可能に支承するヘッドパイプ27を前端に備えるものであり、後輪WRを後端で支持するユニットスイングエンジンUEが車体フレームFの前後方向中間部で上下揺動可能に支承され、ユニットスイングエンジンUEよりも前方で車体フレームFには、側面視で上下に長く形成される燃料タンク28と、該燃料タンク28よりも後方に配置されるラジエータ29とが搭載される。 また車体フレームFには、前記ユニットスイングエンジンUEを上方から覆うようにして収納ボックス30が取付けられており、この収納ボックス30上に、前部シート32および後部シート33を有してタンデム型に構成される乗車用シート31が配置される。 さらに車体フレームF、前記ユニットスイングエンジンUEの前部、燃料タンク28、ラジエータ29および収納ボックス30を覆う合成樹脂製の車体カバー34が車体フレームFに取付けられる。

    図2および図3を併せて参照して、車体フレームFは、前記ヘッドパイプ27と、該ヘッドパイプ27に連設されて後ろ下がりに延びる左右一対の上ダウンフレーム37…と、それらの上ダウンフレーム37…よりも下方でヘッドパイプ27に連設されて後ろ下がりに延びる傾斜部38a…の後端に平部38b…が一体に連設されて成るとともに前記上ダウンフレーム37…の後端部に後端が溶接される左右一対の下ダウンフレーム38,38と、前記両上ダウンフレーム37…の中間部から後ろ上がりに延びる左右一対のシートレール39,39と、上ダウンフレーム37…の後部およびシートレール39…の後部間を連結する左右一対のリヤフレーム40,40と、上ダウンフレーム37…、下ダウンフレーム38…およびリヤフレーム40…の外側方に配置されて前後に延びる左右一対のサポートフレーム41,41とを備える。

    両サポートフレーム41…は、車体カバー34がその左右に備えるステップフロア159…を下方から支持するものであり、両サポートフレーム41…の前端は下ダウンフレーム38…における傾斜部38a…の下部に結合され、また両サポートフレーム41…の後端はリヤフレーム40…の中間部に結合される。

    図4〜図6を併せて参照して、ユニットスイングエンジンUEは、シリンダ軸線をほぼ水平とした水冷式のエンジンEと、該エンジンEの出を、伝達ベルトおよびプーリによって無段階に変速して後輪WRに伝達するベルト式の無段変速機Mとで構成されており、該無段変速機Mは、変速用の電動モータ42の作動に応じてクランクシャフト側の可動プーリを駆動して変速比を無段階に変化させるものである。

    前記無段変速機Mの変速機ケース43は、前記エンジンEにおけるクランクケース44の左側にエンジンEから左側に張り出すようにして連設され、後輪WRの左側まで延設される。 また前記クランクケース44の右側にはスイングアーム48の前端部が結合されており、後輪WRは、変速機ケース43の後端部およびスイングアーム48の後端部間に軸支される。

    ところで、変速用の前記電動モータ42は、無段変速機Mよりも前方でエンジンEにおけるシリンダ45の左側方に配置されるものであり、回転軸線を車体幅方向に向けて前記変速機ケース43の前方突出部43aに取付けられる。 しかも電動モータ42は、車体カバー34が備える左右一対のパッセンジャーステップ162…のうち左側のパッセンジャーステップ162よりも下方に配置されるものであり、また車体フレームFの一部を構成する両サポートフレーム41…のうち左側のサポートフレーム41よりも側面視で下方に位置するように配置される。

    車体フレームFにおけるシートレール39…およびリヤフレーム40…の中間部間にはブラケット49,49が設けられ、エンジンEにおけるクランクケース44の上面には、一対の支持突部44a,44aが突設される。 リンク50は、車体幅方向に延びるリンク筒部50aと、該リンク筒部50aの両端に同軸にかつ一体に設けられる円筒状の支持筒部50b,50bとを備えており、前記両支持突部44a,44aおよび前記リンク筒部50aがボルトである連結軸51で連結される。 またリンク50の両端の支持筒部50b,50bは、前記連結軸51と平行である支軸52,52を介して前記ブラケット49,49に回動可能に支承される。 すなわちユニットスイングエンジンUEは、前記両支軸52,52の軸線まわりに揺動可能として車体フレームFに支承される。

    ところで前記エンジンEおよび車体フレームF間にはテンションロッド53が設けられるものであり、このテンションロッド53の両端にはリング状の連結部53a,53bが設けられる。 而してテンションロッド53の一端の連結部53aは、車体フレームFのうち右側のシートレール39およびリヤフレーム40に設けられる取付け部54に回動可能に連結され、テンションロッド53の他端の連結部53bは、クランクケース44をリンク50に連結する連結軸51の右端に回動可能に連結される。

    而して前記取付け部54は、右側のシートレール39の前部から後ろ下がりにして斜め後方に延びる支持筒55と、後方に向けて開放した略U字状にして前記支持筒55の後端に固着されるブラケット56と、右側のリヤフレーム40およびブラケット56間を結ぶ連結筒57とを備えるものであり、テンションロッド53の一端の連結部53aは、ブラケット56および連結筒57に挿通されるようにして車体フレームFに固定されるボルト58により、取付け部54に回動可能に支承されることになる。

    また車体フレームFにおける両シートレール39…の後端には下方に垂下する支持板61,61が固着されており、両支持板61,61間に架設される支持パイプ62に設けられた一対のブラケット63,63に、リヤクッション64,64の上端部が連結され、両リヤクッション64,64の下端部は、変速機ケース43の後端部およびスイングアーム48の後端部に連結される。

    両上ダウンフレーム37…の後端すなわち下端にはブラケット65…が取付けられており、両ブラケット65…にメインスタンド66が回動可能に支持される。 而して、メインスタンド66を起立させると図1で示すように後輪WRを浮かせてスクータ型車両を自立させることができ、スクータ型車両の走行時には、後輪WRを接地させるようにメインスタンド66を格納すればよい。

    エンジンEにおけるシリンダヘッド46の上面には、該シリンダヘッド46から後方側に向けて彎曲した吸気管67を介してスロットルボディ68の下流端が接続されており、該スロットルボディ68の上流端は、ユニットスイングエンジンUEにおける無段変速機Mの上方に配置されるエアクリーナ69に、前記リンク50におけるリンク筒部50aの上方を通る接続管70を介して接続される。

    吸気管67には燃料噴射弁74が取付けられる。 またスロットルボディ68には、エンジンEの点火時期および前記燃料噴射弁74の燃料噴射量とを制御するためのコントローラ75を収納した制御ボックス76が取付けられる。

    前記シリンダヘッドの下面には排気管77が接続されており、該排気管77は、図7で示すように、スイングアーム48の右側に配置された排気マフラー78に接続される。

    ところでスイングアーム48は、その側面視が後端側を狭めた略三形状となるように形成されるものであり、スイングアーム48の前部における上下2箇所がボルト79,79によりエンジンEのクランクケース44に締結され、スイングアーム48の後部で後輪WRの車軸80が支承され、該車軸80よりも後方でスイングアーム48の後端にリヤクッション64の下端が連結される。

    このスイングアーム48の略中央部には開口部81が設けられており、後輪WRのハブ82に取付けられるブレーキディスク83を備えるディスクブレーキであるリヤブレーキ84のブレーキキャリパ85が前記開口部81内に配置される。 而してスイングアーム48にはキャリパブラケット86が固着されており、前記ブレーキキャリパ85は該キャリパブラケット86に固定される。

    しかも前記開口部81は、その上下幅が後方に向かうにつれて狭くなるように形成されており、該開口部81の後部に配置される前記ブレーキキャリパ85は、開口部81の後方でスイングアーム48に固着されるキャリパブラケット86に固定される。

    また後輪WRのハブ82には駐車ブレーキ用のドラムブレーキ87が装着されており、該ドラムブレーキ87をブレーキ作動せしめるためのレバー88は、スイングアーム48の外方に配置されており、レバー88の基端が固着される回動軸89はスイングアーム48を回動可能に貫通してドラムブレーキ87内に突入される。 一方、スイングアーム48の下部にはブレーキケーブル90が備えるアウターケーブル91の端部が支持され、アウターケーブル91の端部から突出したインナーケーブル92の端部が前記レバー88の先端部に連結される。

    スイングアーム48には、3つの支持ボス48a,48b,48cが外側方に突出するようにして一体に突設されており、それらの支持ボス48a〜48cにボルト93…により締結される排気マフラー78が、前記開口部81内に配置されるブレーキキャリパ85を外側方から覆うようにしてスイングアーム48の外側方に配置される。 しかも各支持ボス48a〜48cのうち支持ボス48a,48b間にブレーキキャリパ85が配置されており、それらの支持ボス48a,48bによってブレーキキャリパ85を保護することができる。

    また排気マフラー78の下部は、前記支持ボス48a〜48cのうち排気マフラー78よりも下方で後輪WRの車軸80の前後両側に配置される。 すなわち排気マフラー78の下部は、車軸89の前後両側の2箇所でスイングアーム48に締結されるものであり、それらの締結部を結ぶ直線Lおよび排気マフラー78間に、前記車軸80およびリヤクッション64のスイングアーム48への締結部が配置される。

    ところで排気マフラー78への排気管77の接続部の近傍には、エンジンEが備えるクランクケース44内のオイルレベルを検出するようにしてクランクケース44の下部に配設されるレベルゲージ94が配置されており、排気マフラー78への接続部付近で排気管77には、レベルゲージ94との干渉を回避するために、上方に凸に彎曲した彎曲部77aが形成される。

    エンジンEに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁74には、燃料タンク28から燃料が供給されるものであり、この燃料タンク28は、車体フレームFのうち左右一対の上ダウンフレーム37…および左右一対の下ダウンフレーム38…で囲まれるとともに前輪WFの直後となるスペースに配置され、しかもヘッドパイプ27の下部後方から前記両下ダウンフレーム38…の下部にわたって上下に延びるように形成される。

    而して、両下ダウンフレーム38…の傾斜部38a…には、燃料タンク28の上部を締結するための取付け板95…が溶接され、両下ダウンフレーム38…の水平部38b…には、燃料タンク28の下部を締結するための取付け板96…が溶接される。

    燃料タンク28内の下部にはポンプユニット97が収納されるものであり、このポンプユニット97は、燃料タンク28の下部背面に設けられた取付け孔98から燃料タンク28内に挿入されるようにして、前記燃料タンク28の背面側から燃料タンク28に取付けられる。

    しかも前記ポンプユニット97は、その回転軸線を前下がりに傾斜させた姿勢で燃料タンク28に取付けられるものであり、燃料タンク28内の燃料を吸い込むようにして前記ポンプユニット97に付設される燃料フィルタ99が、燃料タンク28内の最下部に配置される。 またポンプユニット97からは、燃料タンク28内の燃料量に応じて上下するフロート101が延出されており、このフロート101によって検出される燃料残量は、前記スロットルボディ68に取付けられた制御ボックス76内のコントローラ75に送信される。

    ラジエータファン35を有するラジエータ29は燃料タンク28から後方に間隔をあけた位置に配置されるものであり、このラジエータ29は、車体フレームFの両下ダウンフレーム38…における水平部38b…の後部、ならびに車体フレームFにおける両上ダウンフレーム37…の後部間に設けられる支持枠100で支持される。

    前記ラジエータ29に連なるリザーバタンク104は、車体カバー34が備える左右一対のステップフロア159…のうち右側のステップフロア159の下方に配置されており、このリザーバタンク104に連なるホース105が上方に延出され、キャップ106で開閉可能な給水口107を形成する吸水口形成部材108に前記ホース105の上端が接続される。

    しかも前記給水口形成部材108は、車体フレームFと、車体フレームFに揺動可能に支承されるユニットスイングエンジンUEとの間に設けられるテンションロッド53の車体フレームF側への取付け部54に支持される。 すなわち右側のシートレール39の前部から後ろ下がりにして斜め後方に延びて前記取付け部54の一部を構成する支持筒55に前記給水口形成部材108が支持される。

    図8および図9を併せて参照して、収納ボックス30は、車体フレームFにおける両上ダウンフレーム37…の後部、両シートレール39…および両リヤフレーム40…間に配置されるものであり、この収納ボックス30は、上端を開放したボックス本体110と、該ボックス本体110の後部を上方から覆うようにしてボックス本体110に結合される上面カバー111とから成り、乗車用シート31の下方に、該乗車用シート31の前端下方からリヤクッション64…の上部近傍まで延在するようにして配置される。

    収納ボックス30を車体フレームFに支持するために、車体フレームFにおける一対のシートレール39…の中間部には前部支持部材112…がそれぞれ溶接され、前記両シートレール39…の後部には、前後に長い後部支持部材113…がそれぞれ溶接される。 一方、収納ボックス30におけるボックス本体110の両側上部には、前記前部支持部材112…上に載る前部取付け部110a…と、前記後部支持部材113…の長手方向中間部に載る後部取付け部110b…が設けられており、前部取付け部110a…が前部支持部材112…にボルト114…によりそれぞれ締結されるとともに、後部取付け部110b…が後部支持部材113…にボルト115…によりそれぞれ締結される。

    収納ボックス30の底壁すなわちボックス本体110の底壁には、ヘルメットH1を収納し得るようにして前部シート32の下方に配置される前部ヘルメット収納部119と、ヘルメットH2を収納し得るようにして後部シート33の下方に配置される後部ヘルメット収納部120と、前部ヘルメット収納部119および後部ヘルメット収納部120間に配置されるほぼ平坦な浅底部110cとが形成されるものであり、前部および後部ヘルメット収納部119,120は下方に向けて膨らんだ形状に形成される。 しかも収納ボックス30における上面カバー111の前縁は、前記後部ヘルメット収納部120へのヘルメットH2の収納を可能とするために、上面視では後方に膨らんだ円弧状となるように形成される。 また上面カバー111の前部に対応する部分でボックス本体110の内側面には収納ボックス30内を照らす照明具116が取付けられている。

    収納ボックス30における前記浅底部110cの下方には、スロットルボディ68および燃料噴射弁74が、上端位置をほぼ同一として配置されるとともに、リザーバタンク104の給水口107が配置され、給水口107の上方で前記浅底部110cには、第1メンテナンスリッド117が開閉可能に取付けられる。

    収納ボックス30の後部には、車体フレームFの後部へのリヤクッション64…の上部の取付け部である支持パイプ62および後部シート33の後端よりも後方に膨出した後部膨出部121が設けられており、この後部膨出部121は、後部シート33のまわりに配置されるグラブレール118の後端とほぼ同一位置まで後方に膨出される。 しかも後部膨出部121の後部中央には、上面視で左右のテールライトユニット123,123間に入り込む幅狭部分121aが設けられる。

    前記後部膨出部121の下部は車体フレームFの後部への前記リヤクッション64…の上部の取付け部である支持パイプ62よりも下方に配置されるものであり、それにより、前記リヤクッション64の上部の車体フレームFへの取付け部に対応した隆起部110dが収納ボックス30すなわちボックス本体110の底壁を部分的に隆起させるようにして形成され、後部ヘルメット収納部120との間に前記隆起部110dを介在させた物入れ部124が後部膨出部121内に形成される。

    乗車用シート31の後部シート33は、前記収納ボックス30における上面カバー111の前部側を覆うように形成されるものであり、該後部シート33の前縁は、上面カバー111の前縁に対応して、上面視では後方に膨らんだ円弧状となるように形成される。

    図10において、後部シート33は、前記収納ボックス30の上面カバー111に着脱可能に装着されるものであり、上面カバー111の前部両側には、側方に突出した受け板部111a…が一体に設けられ、これらの受け板部111a…には、弾性材から成る弾性リング125…がそれぞれ装着される。 一方、後部シート33の底板33aには、前記弾性リング125…を弾性係合せしめる環状凹部126a…を外周に有する嵌合突起126…が一体に突設されており、嵌合突起126…を嵌合した弾性リング125…に環状凹部126a…に弾性係合することにより、後部シート33が前記上面カバー111に着脱可能に装着されることになる。

    前記上面カバー111の上面には無端状に連なる四角形状の第1リブ127が突設され、この第1リブ127で囲まれるようにして上面カバー111の上面に、後部シート33の脱着に応じて利用可能な収納スペース128が形成されることになる。 また後部シート33の底板33aからは、第1リブ127を囲んで無端状に連なる第2リブ129が垂下され、第1および第2リブ127,129により、前記収納スペース128を囲むラビリンス構造が構成される。

    グラブレール118は、後部シート33の両側に配置されて前後に延びる把持部118a,118aと、それらの把持部118a…の後端間を連結する連結部118bとを一体に有する金属製のものであり、前記両把持部118aの前部は、車体フレームFにおけるシートレール39…の後部に溶接されている後部支持部材113…に、該後部支持部材113…への収納ボックス30の締結部を前後から挟む2箇所でボルト134…によりそれぞれ締結される。

    前記連結部118bは、収納ボックス30の後部膨出部121の上部から上方に間隔をあけた位置に配置されるとともに後部シート33の上面とほぼ同一高さとなるようにして前記両把持部118a…の後端に一体に連設されており、この連結部118bに、後部シート33上に乗ったパッセンジャーの腰部を後方から保持するバックレスト135が着脱可能に取付けられる。

    すなわちバックレスト135の底板136には、前記グラブレール118の連結部118b上に当接する複数の脚部136a…が一体に突設される。 また各脚部136a…には、グラブレール118の連結部118b に挿通されるボルト137… が植設されており、連結部118bの下面に係合するナット138…を各ボルト137…に螺合して締めつけることにより、バックレスト135がグラブレール118の後部上面すなわち連結部118bの上面に着脱可能に取付けられる。

    しかも前記バックレスト135は、側面視では前下がりの前部傾斜面135aおよび後ろ下がりの後部傾斜面135bを上面に有して略流線形状に形成されるとともに、その上面視では幅が後方に向かって漸次狭くなるように形成されるものであり、前記グラブレール118とバックレスト135とは上面視ではほぼ全ての部分で重なる。

    乗車用シート31の前部シート32は、該前部シート32に乗ったドライバの腰部を後方から保持するようにして上方に隆起したバックレスト部32aを後部に一体に備え、収納ボックス30のうち上面カバー111で覆われない前部開口部を上方から覆うようにして収納ボックス30上に配置されており、前部シート32の前端部は収納ボックス30の前端にヒンジピン139を介して連結される。 すなわち前部シート32の前端部は上下に開閉可能として収納ボックス30に支承される。

    前部シート32における底板140の後部には、略U字状のストライカ141が取付けられており、後部シート33の幅方向中央部に対応する位置で収納ボッックス30における上面カバー111の前部および後部シート32,33の前部間には、前記ストライカ141を把持して前部シート32を閉鎖状態に保持するシートキャッチ状態ストライカ141の把持を解除して前部シート32の開閉作動を可能とするシートキャッチ解除状態を切換可能なシートキャッチャー142が配置され、このシートキャッチャー142は、上方に開放した状態にある前部シート32を降下させて収納ボックス30の前部開口部を閉鎖したときに前記ストライカ141に係合してシートキャッチ状態となり、また伝動ケーブル143の牽引作動によりシートキャッチ状態からシートキャッチ解錠状態に切り換わるように構成される。

    前記シートキャッチャー142は、グラブレール118における両把持部118a…の前端間に設けられる金属製の架橋板144に設けられており、この架橋板144は、前記両把持部118a…の前端から上面カバー111および後部シート33間に入り、上面カバー111の前部上面に沿うように形成される。

    また後部シート33における幅方向中央の前部には、前記ストライカ141を挿脱可能に挿入せしめる切欠き145(図12参照)を有するカバー146が、前部シート32の開放状態で前記シートキャッチャー142を上方から覆うようにして取付けられる。

    図11および図12を併せて参照して、燃料タンク28は収納ボックス30の前方に配置されるものであり、収納ボックス30の前端下部には、燃料タンク28の底部付近まで前方に膨出した前部膨出部122が、燃料タンク28およびラジエータ29間に配置されるようにして設けられ、前部膨出部122には電装品であるバッテリ147が収納される。 すなわちバッテリ147は、燃料タンク28およびラジエータ29間に配置される。

    また前部膨出部122には、前記バッテリ147以外にも、電装品148,149,150等が収納されている。

    収納ボックス30におけるボックス本体110の底壁には、前記前部膨出部122および前部ヘルメット収納部119間を区画する第2メンテナンスリッド151が開閉自在に取付けられ、前部シート32を開放した状態で、第2メンテナンスリッド151を開くことにより、前部膨出部122内の前記バッテリ147および電装品148〜150のメンテナンスを行うことができる。

    また前部シート32の前部および収納ボックス30の前部間には、前部シート32を軽い力で開き得るようにするとともに前部シート32を閉じるときには閉じ速度を緩やかとするようにして前部シート32の開閉作動を補助するダンパロッド152が設けられるものであり、このダンパロッド152の下部は前記前部膨出部122内に収納され、前記第2メンテナンスリッド151には、前部シート32の開閉に伴う前記ダンパロッド152の変位を許容するようにしてダンパロッド152を挿通せしめるスリット153が設けられる。

    再び図1において、車体カバー34は、ヘッドパイプ27の前部および前輪WFの上部を覆うフロントカバー156と、該フロントカバー156の左右両側に接合される左右一対のフロントサイドカバー157…と、前部シート32に座乗したライダーの脚部前方を覆うとともにヘッドパイプ27を後方側から覆うようにして前記両フロントサイドカバー157…に接合されるレッグシールド158と、レッグシールド158に連なって後方に延びるとともにその下端部でステップフロア159…を形成する左右一対のフロアセンターカバー160…と、前記ステップフロア159…の外縁から下方にそれぞれ垂下される左右一対のフロアサイドカバー161…と、前記ステップフロア159…の後部にそれぞれ設けられる左右一対のパッセンジャーステップ162…と、乗車用シート31の両側下方に配置されるとともに前記フロアサイドカバー161…に連設されて後方に延びる左右一対のボディサイドカバー163…と、ボディサイドカバー163…の後ろ側下部に連設されるリヤロアカバー164と、収納ボックス30の後部膨出部121およびグラブレール118の後部間に配置されるリヤアッパーカバー165と、左右一対のテールライトユニット123…間に配置されるとともに収納ボックス30の後部膨出部121における幅狭部分121aを後方から覆うようにしてリヤアッパーカバー165に連なるリヤセンターカバー166とを備える。

    レッグシールド158の一部および左右一対のフロアセンターカバー160により、両ステップフロア159…間で上方に隆起したフロアトンネル部167が、ヘッドパイプ27の後方から乗車用シート31の前端下方にかけて配置されるとともに燃料タンク28およびラジエータ29の上方に位置するようにして形成され、このフロアトンネル部167には、燃料タンク28がその上端に備える給油キャップ168をあけて燃料タンク28に給油することを可能とするために給油用リッド169が開閉可能に取付けられ、前部シート32の収納ボックス30へのヒンジ部を覆うヒンジカバー170がフロアトンネル部167の後端に接合される。

    フロントカバー156の前部両側と、左右一対のフロントサイドカバー157…の前部との間にはヘッドライト171…がそれぞれ配置され、ヘッドライト171…の下方で両フロントサイドカバー157…の前部にはウインカ172…がそれぞれ配置される。 またフロントカバー156、両フロントサイドカバー157…およびレッグシールド158の上部には、メータ類を配置するためのパネル173が接合されており、このパネル173の前部には上方に隆起するようにしてメータバイザ173aが一体に設けられる。 さらにメータバイザ173aの前方にはウインドシールド174が配置される。

    前輪WFを上方から覆うフロントフェンダ175はフロントフォーク25に支持されており、操向ハンドル26には、左右一対のバックミラー176…と、オーディオ操作用スイッチケース177と、各灯器等を操作するためのスイッチケース178等が取付けられる。

    左右一対のフロアセンターカバー160…のうち左側のフロアセンターカバー160において、パッセンジャーステップ162の前方位置には、エンジンEが備える点火プラグ179のメンテナンスを行うためのプラグメンテナンス用リッド180が開閉可能に取付けられる。

    後輪WRを後方から覆うリヤフェンダ181には、ライセンスプレート182、リフレクタ183およびライセンスライト184が取付けられており、このリヤフェンダ181は、左右一対のテールライトユニット123…、車体カバー34の一部を構成するカバー部材であるリヤアッパーカバー165およびリヤセンターカバー166とともに収納ボックス30の後部膨出部121に取付けられる。

    またリヤフェンダ181の前方で収納ボックス30におけるボックス本体110の下面には、図5で示すように、リヤフェンダとしての機能を果たす一対の突条110e…が、後輪WRの左右両側に配置されるようにして突設される。

    図13〜図16において、レッグシールド158には、第1および第2物品収納部191,192が左右に分かれて配設されており、第1物品収納部191はレッグシールド158から引き出して取り外し可能な収納ケース193を有して、引き出し式に構成される。

    収納ケース193は、たとえば合成樹脂により上部を開放した矩形の箱形に形成されるケース本体194の外端に化粧カバー195が固着されて成る。 またレッグシールド158には、収納ケース193を挿脱させる矩形の開口部196が形成されるとともに、開口部196に連なって矩形の筒状に形成される格納壁197が一体に連設され、格納壁197の内端は端壁197aで閉じられる。

    ケース本体194の両側下部には、前後に延びる可動レール198,198がそれぞれ固定されており、それらの可動レール198…の上端には、下方に開いた略U字状に形成される支持部198a,198aが一体に形成される。 一方、格納壁197の両内側面には、前記可動レール198…に対応して前後に延びる固定レール200,200が固定されており、これらの固定レール200…の長手方向に間隔をあけた複数箇所たとえば2箇所には、前記可動レール198…の支持部198a…を載せるローラ199,199…がそれぞれ軸支される。 これにより、収納ケース193は、該収納ケース193の化粧カバー195をレッグシールド158の背面にほぼ面一に連ならせるようにした格納位置と、前記格納壁197から大部分を引き出した引き出し位置との間でスライドすることを可能として、開口部196から格納壁197内に挿入されるものであり、収納ケース193の全体をレッグシールド158から引き出すことも可能である。 しかも収納ケース193は、その格納位置ではヘッドパイプ27をその左側から覆うように形成されている。

    ところで、前記格納壁197の端壁197aには、収納ケース193をレッグシールド158から引き出したときに、前記端壁197aの前方に位置するヘッドライト171のバルブ171aを取り替える等のメンテナンス作業を行うことを可能としたメンテナンス用窓201が設けられており、この窓201は、着脱可能な蓋202で覆われる。

    また格納壁197の上面には、オーディオ用のアンプ203を載せる支持枠204が取付けられており、そのアンプ203に連なるコネクタ205が、収納ケース193内に収納されるMP3、CD、MDプレーヤ等のポータブル音源に接続可能である。 しかも収納ケース193を格納位置および引き出し位置間でスライドさせる際に、前記支持枠204が収納ケース193と干渉することを回避するために、収納ケース193におけるケース本体194の内端には、前記支持枠204に対応した切欠き206が設けられる。

    なお前記アンプ203を収納ケース193内に固定配置するようにしてもよく、その場合、支持枠204が不要となるので、ケース本体194の内端に前記切欠き206を設けることは不要となる。

    収納ケース193の、車幅方向で内方側の側壁の外端側には、車体幅方向内方に張り出す張出部193aが設けられており、格納壁197にも、収納ケース193を格納位置に格納した際に前記張出部193aを収納する凹部197bが、ヘッドパイプ27にその後方側から対向するようにして形成される。

    前記収納ケース193およびレッグシールド158間には、該収納ケース193の前面に臨ませたキー孔207からのキー操作に応じて、前記レッグシールド158への収納ケース193の連結および連結解除を切換可能とした施錠機構208が設けられるものであり、この施錠機構208は、キー孔207からのキー操作によって作動するシリンダ錠209が格納壁197の凹部197bへの係合連結および係合解除を切換えるようにして、前記収納ケース193の張出部193aに設けられて成るものであり、施錠機構208は、ヘッドパイプ27にその後方から対向する位置に配置されることになる。

    第1物品収納部191とは反対側でヘッドパイプ27の近傍には、操向ハンドル26の操向操作を不能とし得るハンドルロックモジュール211が配置されており、ハンドルロックモジュール211を第1物品収納部191との間に挟むようにして第2物品収納部192が配置される。

    図17において、ハンドルロックモジュール211は、第1および第2物品収納部191,192間でレッグシールド158の背面に臨ませたノブ212を所定の条件下で操作するのに応じて、操向ハンドル26の操向操作を可能とするとともにエンジンEの始動を可能とするものであり、このハンドルロックモジュール211の下方でレッグシールド158の背面には、所定の条件下での操作によって乗車用シート31のうち前部シート32の開放操作を可能とするためのシート解錠スイッチ213が配設される。

    図18において、第2物品収納部192は、レッグシールド158に形成される収納凹部214がレッグシールド158にヒンジ結合される蓋部材215で開閉可能に覆われて成るものであり、収納凹部214は、第1物品収納部191の収納ケース193よりも小さく、かつ前端にむかうにつれてがわずかに狭まるようにして形成される。

    前記蓋部材215は、図18の鎖線で示すように、下方に回動して収納凹部214を開放する開放位置と、図18の実線で示すように収納凹部214を閉鎖する閉鎖位置との間で回動することを可能としてレッグシールド158に枢軸216を介してヒンジ結合されるものであり、蓋部材215には、回動操作を可能とするための取っ手部215aが一体に形成される

    また前記蓋部材215の下方でレッグシールド158には、後輪WRのドラムブレーキ87に連なるブレーキケーブル90を操作するためのパーキングブレーキレバー217が回動操作可能に軸支され、このパーキングブレーキレバー217の操作に応じて作動するパーキングブレーキ機構218からブレーキケーブル90が延出される。

    図19において、前記スロットルボディ68に取付けられた制御ボックス76に収納されるコントローラ75、前記ハンドルロックモジュール211および前記シート解錠スイッチ213は、スマートエントリーシステムの一部を構成するものであり、ハンドルロックモジュール211は、ノブ212で回動操作可能であるとともに回動操作時には操向ハンドル26のヘッドパイプ27へのロック状態を解除するシリンダ錠220と、該シリンダ錠22の回動を不能とし得るロックソレノイド221と、前記シリンダ錠220の回動に応じてスイッチング作動するメインスイッチ222と、メインスイッチ222からの信号が入力されるコントロールユニット223とを備えるものであり、前記ロックソレノイド221はコントロールユニット223で制御される。

    コントロールユニット223は、車両ユーザが携帯する正規の携帯送信機226からのID信号送信を促す信号を送信するように送信アンテナ225を制御するものであり、また前記携帯送信機226の信号を受信する受信ユニット227の信号受信結果がコントロールユニット223に入力される。 而してコントロールユニット223は、携帯送信機226から送信されたID信号が所定の信号であることを確認したときに、ノブ212によるシリンダ錠220の回動操作を許容するように前記ロックソレノイド221を作動せしめる。

    またコントロールユニット223は、携帯送信機226から送信されたID信号が所定の信号であることを確認したときには、シート解錠スイッチ213の操作に応じてシートロックアクチュエータ228を作動せしめるとともに、メインスイッチ222の導通に応じてコントローラ75によるエンジンEの運転制御を可能とする。

    前記受信ユニット227は、収納ボックス30内もしくは乗車用シート31内に配設されており、この実施例では、収納ボックス30の浅底部110cの一部を下方に凹ませた受信ユニット収納部110fが収納ボックス30に設けられ、その受信ユニット収納部110fに受信ユニット227が収納される。 しかも前記浅底部110cには、収納ボックス30の下方に配置されるエンジンEに関連したメンテナンスを行うための第1メンテナンスリッド117が開閉可能に設けられており、前記受信ユニット227は、第1メンテナンスリッド117の一部で覆われるようにして前記受信ユニット収納部110fに収納されている。

    図20において、前記受信ユニット227は、一面にアンテナ230,230…が配設されるとともに他面に受信回路231が設けられる基板229が、カプラー部232aを一体に備えるケース232内に収容されて成るものである。

    一方、送信アンテナ225は、前記ハンドルロックモジュール211から離隔した位置に配置されるものであり、この実施例では、車両の幅方向中心線上でハンドルロックモジュール211の上方、たとえば車体カバー34の一部を構成するパネル173の直下に配置される。

    図21において、シートキャッチャー142に連なる伝動ケーブル143は、リンク機構234が備えるリンク233の一端に連結されており、リンク233の他端には、シートロックアクチュエータ228が、そのシートロックアクチュエータ228の作動によって、前記伝動ケーブル143を牽引するように前記リンク233を回動させるようにして、ケーブル235を介して連結される。

    第2物品収納部192における収納凹部214のハンドルロックモジュール211側の内側面には、携帯送信機226を不要として少なくともエンジンEの始動およびハンドルロック解除を可能とするようにしてレッグシールド158内に配設される緊急解錠用キーシリンダ錠236のキー孔238が配置される。

    前記緊急解錠用キーシリンダ錠236は、前記キー孔238に挿入した緊急解錠用メカニカルキーの操作により回動する回動レバー236aを備えるものであり、この回動レバー236aはケーブル237を介して前記リンク233の他端側に連結される。

    而して緊急解錠用キーシリンダ錠236を解錠操作すると、前記リンク233は、前記伝動ケーブル143を牽引するように前記リンク233を回動させるものであり、シートロックアクチュエータ228の作動および緊急解錠用キーシリンダ錠236の解錠操作のいずれによっても、リンク233は伝動ケーブル143を牽引するように回動し、それによりシートキャッチャー142は、シートキャッチ状態からシートキャッチ解除状態に切り換わる。

    而してシートキャッチャー142がシートキャッチ解除状態となるのに応じて前部シート32を開放操作し、収納ボックス30内に配置される所定の部品を操作することにより、コントロールユニット223は、正規の携帯送信機226からのID信号受信時と同様な制御態様となり、スクータ型車両を操向させることが可能となる。

    次にこの実施例の作用について説明すると、タンデム型の乗車用シート31が備える前部シート32の下方に配置される前部ヘルメット収納部119ならびに前記乗車用シート31が備える後部シート33の下方に配置される後部ヘルメット収納部120を有する収納ボックス30の後部に、後部シート33の後端ならびに車体フレームFの後部へのリヤクッション64の上部の取付け部である支持パイプ62よりも後方に膨出した後部膨出部121が設けられているので、乗車用シート31の後端よりも後方に延びるゴルフクラブ等の長尺物を収納ボックス30内に収納することを可能として収納ボックス30の容積を増大することができる。 しかも収納ボックス30の後部にヘルメット以外の小物を収納することも可能となり、工具等の使用頻度の少ないものを収納ボックス30の後部に好適に収納することができる。

    また後部膨出部121が後部シート33のまわりに配置されるグラブレール118の後端とほぼ同一位置まで後方に膨出されるので、収納ボックス30の容量をより増大することができるとともに、収納ボックス30の後部をグラブレール118で保護することができる。

    また後部膨出部121の後部には、上面視で左右のテールライトユニット123,123間に入り込む幅狭部分121aが設けられているので、左右一対のテールライトユニット123…間に生じるスペースを有効に利用して収納ボックス30の容量を増大することができ、テールライトユニット123…のバルブ交換のためのスペースを形成し易くなる。

    ところで、収納ボックス30は、後部シート33の下方に配置される上面カバー111を有するものであり、上面カバー111の上面に、後部シート33の脱着に応じて利用可能な収納スペース128が形成されるので、収納ボックス30内以外に小物を収納するスペースを、部品点数の増大および構造の複雑化を回避しつつ確保することができる。 それに加えて、前記収納スペース128が、上面カバー111に立設されて無端状に連なる第1リブ127内に形成され、第1リブ127と協働してラビリンス構造を形成するようにして無端状に連なる第2リブ129が後部シート33の底板33aから垂下されるので、収納スペース128に周囲から雨水や塵埃等が侵入することを簡単な構造で防止することができる。

    しかも上面カバー111の前部に対応する部分で収納ボックス30の内側面には収納ボックス30内を照らす照明具116が取付けられており、上面カバー111が設けられることで暗くなりがちな収納ボックス30の後部内を、収納ボックス30の後部に収納されるものに邪魔されることなく有効に照らすことができ、しかも上面カバー111の前部に対応する部分では収納ボックス30の内側面は目につき易く、照明具116のバルブ切れ等も容易に確認することができる。

    また後部膨出部121には、該後部膨出部121を覆うリヤアッパーカバー165およびリヤセンターカバー166と、左右一対のテールライトユニット123…と、リヤフェンダ181とが取付けられるので、テールライトユニット123…の配線を外すだけで、収納ボックス30の後部周辺に配置される複数の部材を一度に取り外すことが可能であり、メンテナンス性を優れたものとすることができる。

    収納ボックス30は、前部ヘルメット収納部119および後部ヘルメット収納部120間に配置される浅底部110cを備え、当該浅底部110cの下方に、コントローラ75を収納した制御ボックス76が付設されるスロットルボディ68と、燃料噴射弁74とが、上端位置をほぼ同一として配置される。 したがって前部および後部ヘルメット収納部119,120間の浅底部110cをフラットに形成することにより物入れとして有効に活用することができ、しかも浅底部110cの下方のスペースに、エンジンEの吸気系の一部を有効に配置することができる。

    前記後部膨出部121の下部が、収納ボックス30の底壁を部分的に上方に隆起させて成る隆起部110dを後部ヘルメット収納部120との間に介在させた物入れ部124を後部膨出部121内に形成するようにして、前記車体フレームFの後部へのリヤクッション64の上部の取付け部よりも下方に配置されるものであり、後部ヘルメット収納部120と、後部ヘルメット収納部120よりも後方の物入れ部124とを隆起部110dで区画するようにして、使い勝手の向上を図るとともに後方の物入れ部124に収納した小物が前後に移動することを隆起部110dによって阻止することができる。

    また側面視で上下方向に長く形成される燃料タンク28が収納ボックス30の前方に配置され、収納ボックス30の前端下部には燃料タンク28の底部付近まで前方に膨出した前部膨出部122が設けられるので、収納ボックス30の前部を深く形成して長尺物の収納を容易とするとともに、収納ボックス30の容量を増大することができる。

    しかも前部膨出部122には、バッテリ147や、他の電装品148〜150が収納されるので、ヘルメットH1等の収納に邪魔にならないようにして、バッテリ147および電装品148〜150を収納ボックス30内に収納することができる。

    また前部膨出部122内および前部ヘルメット収納部119間を区画する第2メンテナンスリッド151が収納ボックス30に開閉自在に取付けられることにより、前部膨出部122内に収納されるものと、前部ヘルメット収納部119に収納されるヘルメットH1が相互に接触して傷つくことを防止することができる。

    さらに前部シート32の開閉作動を補助するようにして上下に延びるダンパロッド152の下部が前部膨出部122内に収納されるので、収納ボックス30の外方にダンパロッド152を配置するスペースを確保する必要がなく、しかも前部シート32の開放時に、収納ボックス30に物を入れるのに邪魔にならないようにしてダンパロッド152が外部に露出することを極力回避し、外観性および体裁を高めることができる。

    燃料タンク28およびラジエータ29は、車体フレームFを覆う車体カバー34の一部で形成されるフロアトンネル部167の下方に配置されるのであるが、車体フレームFは、ヘッドパイプ27と、該ヘッドパイプ27から後ろ下がりに延びる左右一対の上ダウンフレーム37…と、それらの上ダウンフレーム37…のヘッドパイプ27への連設部よりも下方で前記ヘッドパイプ27から後ろ下がりに延びる傾斜部38a…を有する左右一対の下ダウンフレーム38…とを備えており、ヘッドパイプ27の下部後方から前記両下ダウンフレーム38…の下部にわたって上下に延びる燃料タンク28が、前記両上ダウンフレーム37…および前記両下ダウンフレーム38…で囲まれるとともに前輪WFの直後となるスペースに配置されている。

    したがって上下に長い燃料タンク28を前輪WFの直後に配置することで、ヘッドパイプ27の下部に対応する部分がデッドスペースとなることを回避して、フロアトンネル部167の下方のスペースを有効に利用した部品配置が可能となり、しかも重量が比較的重くなる燃料タンク28を前輪WFに近づけることで前輪WFの分布荷重を高めて旋回性の向上を図ることができる。 また上下に長い燃料タンク28は、燃料残量が少ない状態で残量高さを比較的高くすることができるので、燃料タンク28に、この実施例のようにポンプユニット97が付設されている場合にはポンプの吸い込みに有利となる。

    また燃料タンク28の後方にラジエータ29が配置されており、ラジエータ29および燃料タンク28間にバッテリ147が配置されるので、燃料タンク28を縦長とすることにより燃料タンク28の後方スペースを比較的広く設定することが可能であり、重量物であるバッテリ147を車体の前後方向中心に配置して操縦性の向上に寄与することができるとともに、放熱するラジエータ29および燃料タンク28間にバッテリ147を配置することで、ラジエータ29からの熱による影響が燃料タンク28に及ぶことを回避することができる。

    燃料タンク28内の下部に収納配置されるポンプユニット97は、燃料タンク28の背面側から該燃料タンク28に取付けられるので、路面の段差の影響を受けないように、ポンプユニット97を燃料タンク28に取付けることができる。

    しかもポンプユニット97が、その回転軸線を前下がりに傾斜させた姿勢で燃料タンク28に取付けられるので、ポンプユニット97の吸い込み口を燃料タンク28の底部に極力近接させるようにして、燃料タンク28内での燃料の死残量を極力少なくすることができる。

    またラジエータ29のリザーバタンク104が、車体カバー34の一部を構成するステップフロア159の下方に配置されており、乗車用シート31の下方に配置される収納ボックス30の底壁に着脱可能に取付けられる第1メンテナンスリッド117の下方にリザーバタンク104の給水口が配置される。 したがって燃料タンク28の後方にラジエータ29が配置されることによって、乗車用シート31の底部にラジエータタンク104の給水口107を臨ませ易く、リザーバタンク104の直上にあるステップフロア159等に給水口を臨ませるよりも高く給水口107を配置し、給水作業性を良好とすることができる。

    しかも給水口107を形成する給水口形成部材108が、車体フレームFと、車体フレームFに揺動可能に支承されるユニットスイングエンジンUEとの間に設けられるテンションロッド53の車体フレームF側への取付け部54に支持されるので、給水口形成部材108を支持するための特別な工夫を施すことを不要として、車体フレームFで給水口形成部材108を支持することができる。

    さらに燃料タンク28からの燃料は燃料噴射弁74に供給されるものであり、燃料残量が少ない状態で残量高さを比較的高くする燃料タンク28に付勢されるポンプユニット97を用いて、燃料タンク28内の燃料を燃料噴射弁74に効果的に供給することができる。

    後輪WRの右側に配置されて該後輪WRを支持するスイングアーム48は側面視で略三角形状に形成されており、リヤブレーキ84のブレーキキャリパ85がスイングアーム48に支持されるのであるが、スイングアーム48の略中央部には開口部81が設けられており、ブレーキキャリパ85がその開口部81内に配置されるので、ブレーキキャリパ85を比較的低い位置に配置してスクータ形車両の低重心化を図ることが可能であり、またブレーキキャリパ85の周囲をスイングアーム48で囲むようにしたので、側面視でスイングアーム48の上下方向の実質的な幅を確保して、縦方向およびねじり剛性を高めることができる。

    またスイングアーム48の外側方にブレーキキャリパ85を外側方から覆うようにして排気マフラー78が配置されるので、外観性を高めることができる。

    しかも開口部81は、その上下幅が後方に向かうにつれて狭く成るように形成され、該開口部81の後部内に配置されるブレーキキャリパ85が、開口部81よりも後方でスイングアーム48に支持されているので、スイングアーム48の剛性の高い部分でブレーキキャリパ85を支持するようにして、ブレーキキャリパ85の取付け剛性を高めることができる。

    さらに排気マフラー78の下部が、後輪WRの車軸80を前後両側から挟む2箇所でスイングアーム48に締結され、それらの締結部間を結ぶ直線Lと、排気マフラー78との間に、前記車軸80と、スイングアーム48および車体フレームF間に設けられるリヤクッション64のスイングアーム48への締結部とが配置されるので、スイングアーム48への排気マフラー78およびリヤクッション64の組付けを容易とするとともに、車軸80および各締結部をスクータ型車両の側面上方から見えにくくして、外観性を高めることができる。

    エンジンEおよび後輪WR間に介設される無段変速機Mの変速比を変化させる電動モータ42は、車体カバー34が備えるステップフロア159の後部に設けられるパッセンジャーステップ162の下方に配置されており、電動モータ42を比較的低い位置に配置することでスクータ型車両の低重心化に寄与することができる。

    また無段変速機Mは、シリンダ45の軸線をほぼ水平としたエンジンEとともにユニットスイングエンジンUEを構成するベルト式のものであり、電動モータ42が、無段変速機Mよりも前方であってシリンダ45の側方に配置されるので、エンジンEのシリンダ45および無段変速機Mで電動モータ42を保護することができる。 しかも車体フレームFには、ステップフロア159を下方から支持するサポートフレーム41が設けられており、電動モータ42はサポートフレーム41よりも下方に配置されるので、高剛性のサポートフレーム41によって電動モータ42をより効果的に保護することができる。

    さらに電動モータ42がその回転軸線を車体幅方向に向けて配置されるので、エンジンEが備えるシリンダ45の側方に、無段変速機Mの外側面から外側方に突出することがないようにして、電動モータ42を配置することができる。

    車体フレームFの後部にグラブレール118が取付けられ、乗車用シート31が備える後部シート33の後方に、側面視では前下がりの前部傾斜面135aおよび後ろ下がりの後部傾斜面135bを上面に有して略流線形状に形成されるとともにグラブレール118の後部上面に取付けられるバックレスト135が配置されている。

    したがってバックレスト135の上面のうち前下がりの前部傾斜面135aで後部シート33上の同乗者の腰部をしっかりと保持することができ、しかも側面視では略流線形であるのでバックレスト135の外観性を高めるとともに空力性能の向上を図ることができ、またバックレスト135の上面のうち後ろ下がりの後部傾斜面135bを活用し得るので、後部シート33から後方にはみ出す荷物をバックレスト135上に載せることができる。

    またバックレスト135が、その上面視では幅が後方に向かって漸次狭くなるように形成されるので、バックレスト135をコンパクトに形成し、車体カバー34の形状と相まってデザインの協調性を確保することができるとともに、空力性能をより高めることができる。

    さらにグラブレール118の後部上面は後部シート33の上面とほぼ同一高さに設定され、該グラブレール118の後部上面にバックレスト135が着脱可能に取付けられるので、後部シート33により多くの荷物を載せたいときには、バックレスト135を取り外した後のグラブレール118の後部上面を有効に利用して荷物を載せることができる。

    車体カバー34が備えるレッグシールド158には、レッグシールド158から引き出して取り外し可能な収納ケース193を有して引き出し式に構成される第1物品収納部191と、レッグシールド158に形成される収納凹部214がレッグシールド158にヒンジ結合される蓋部材215で開閉可能に覆われて成る第2物品収納部192とが、左右に分かれて配設されており、比較的広いレッグシールド158のスペースを有効に利用して物品をレッグシールド158に収納することができる。 しかも収納ケース193が収納凹部214よりも大きく形成されているので、比較的大量の物品を第1物品収納部191に収納することができるのであるが、引き出し式のため、蓋をあけたときに収納ケース193内部の物品が外に出てしまうことがなく、収納ケース193内一杯に物品を収納することができる。 また収納ケース193をレッグシールド158から取り外すと、レッグシールド158に比較的大きな開口部196をあけることができ、それにより第1物品収納部191よりも前方に配置されるヘッドライト171のバルブ171a等のメンテナンスを容易に行うことができる。

    また第1物品収納部191の収納ケース193およびレッグシールド158間には、該収納ケース193の前面に臨ませたキー孔207からのキー操作に応じて、レッグシールド158への収納ケース193の連結および連結解除を切換可能とした施錠機構208が設けられており、施錠機構208のキー孔207にキーを差し込んで操作することにより、収納ケース193の引き出し操作が可能となるので、第1物品収納部191に収納した物品の盗難防止を図るとともに、キーを取っ手として収納ケース193を引き出すことができるので、収納ケース193に取っ手を設けることが不要となり、より多くの物品を第1物品収納部191に収納することができる。

    しかも収納ケース193は、その格納状態ではヘッドパイプ27をその左右一側から覆うように形成され、ヘッドパイプ27にその後方から対向する位置に前記施錠機構208が配置されるので、ヘッドパイプ27の後方のスペースに施錠機構208を有効に配置することで収納ケース193の収納容量をより大きく設定することができる。

    さらに第1物品収納部191とは反対側で前記ヘッドパイプ27の近傍には、操向ハンドル26の操向操作を不能とし得るハンドルロックモジュール211が配置され、該ハンドルロックモジュール211を第1物品収納部191との間に挟むようにして第2物品収納部192が配置されるので、レッグシールド158に、第1物品収納部191、ハンドルロックモジュール211および第2物品収納部192を並べて配置するようにして、比較的広いレッグシールド158のスペースをより有効に活用することができる。

    また送信アンテナ225が、ハンドルロックモジュール211から離隔した位置に配置されるので、送信アンテナ225の配置上の自由度を高めることができる。

    また受信ユニット227が収納ボックス30内もしくは乗車用シート31内に配設されるものであり、この実施例では収納ボックス30内に配設されているので、受信ユニット227を合成樹脂から成る被覆材で被覆することを不要としつつ、泥、埃、水および外力等に対応した受信ユニット227の耐環境性を確保することが可能であり、したがって受信ユニット227の再調整を不要としつつ防水性も確保することができる。

    しかも受信ユニット227は、一面にアンテナ230,230…が配設されるとともに他面に受信回路231が設けられる基板229がケース232内に収容されて成るものであり、受信ユニット227をコンパクトに構成し、収納ボックス30内で受信ユニット227を配設するのに必要なスペースを極力小さく設定することができる。

    さらに収納ボックス30の底壁には、該収納ボックス30の下方に配置されるエンジンEに関連したメンテナンスを行うための第1メンテナンスリッド117が開閉可能に設けられており、受信ユニット227が第1メンテナンスリッド117の一部で覆われるようにして収納ボックス30内に配置されるので、収納ボックス30内に収納される物品との干渉を防止しつつ、メンテナンスを行うのに好適な位置に受信ユニット227を配置することができる。

    また携帯送信機226を不要としつつ少なくともエンジンEの始動およびハンドルロック解除を可能とする緊急解錠用キーシリンダ錠236がレッグシールド158内に配設されており、車両ユーザが携帯送信機226を紛失したり、携帯送信機226の電池寿命がきても、緊急解錠用キーシリンダ錠236を緊急解錠用のメカニカルキーで操作することにより、スクータ型車両を走行させることが可能となる。

    しかもハンドルロックモジュール211の右側でレッグシールド158には、第2物品収納部192が設けられており、緊急解錠用キーシリンダ錠236のキー孔238は、第2物品収納部192における収納凹部214の内側面に臨むものであり、通常時に収納凹部214は蓋部材215で閉じられているので、キー孔238を目立たない場所に配置し、緊急解錠用キーシリンダ錠236のキー孔238がいたずらされることを極力回避することができる。

    さらに収納ボックス30を開放し得る前部シート32を閉鎖状態に保持するシートキャッチ状態ならびに前部シート32の開閉操作を可能とするシートキャッチ解除状態を切換えるシートキャッチャー142に連結されるリンク機構234が、正規の携帯送信機226からの信号受信時の操作に応じて作動するシートロックアクチュエータ228に連結されるとともに緊急解錠用キーシリンダ錠236に連結されているので、シートキャッチャー142を作動せしめるリンク機構234を、携帯送信機226が有効である場合と、緊急解除用キーシリンダ錠236を用いる場合とで共用するようにして部品点数を低減することができる。

    以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能

    スクータ型車両の左側面図

    燃料タンクおよびラジエータを取付けた状態での車体フレームの斜視図

    乗車用シートおよび車体カバーを取り外した状態でのスクータ型車両の前後方向中間部左側面図

    収納ボックスを取り外した状態での図3の4矢視図

    スクータ型車両の後部の拡大縦断側面図

    ユニットスイングエンジンおよび後輪の相対配置を示す図

    スクータ型車両の後部右側面図

    収納ボックスの後部付近の縦断面図

    図8の9矢視図

    図1の10−10線拡大断面図

    前部シートを開放した状態での図5の要部拡大図

    図11の12矢視図

    図1の13矢視拡大図

    図13の14−14線に沿う概略断面図

    図13の15−15線断面図

    図15の16−16線断面図

    図13の17−17線断面図

    図13の18−18線断面図

    スマートエントリーシステムの構成を示す図

    受信ユニットの分解斜視図

    シートロックの緊急解錠システムの概略構成を示す図

    符号の説明

    26・・・・操向ハンドル27・・・・ヘッドパイプ158・・・レッグシールド
    171・・・ヘッドライト
    171a・・バルブ
    191・・・第1物品収納部192・・・第2物品収納部193・・・収納ケース
    193a・・張出部
    196・・・開口部
    197・・・格納壁
    197a・・端壁
    201・・・メンテナンス用窓
    202・・・蓋
    207・・・キー孔208・・・施錠機構214・・・収納凹部215・・・蓋部材211・・・ハンドルロックモジュールWF・・・・前輪

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