自転車用制御システム

申请号 JP2014223106 申请日 2014-10-31 公开(公告)号 JP6280856B2 公开(公告)日 2018-02-14
申请人 株式会社シマノ; 发明人 三好 裕之; 高 俊; 加藤 歩美;
摘要
权利要求

自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、 前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成る第1ペアは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成り、かつ前記第1ペアとは異なる組み合わせの第2ペアは、前記第1ペアとは異なる前記少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、 前記電気ユニットの1つは、外部の装置または操作部からの操作に基づいて他の電気ユニットに記憶されている自身に対応する前記設定情報を自身の前記記憶部に記憶する 自転車用制御システム。自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、 前記電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、 前記電気ユニットの1つは、外部の装置または操作部からの操作に基づいて他の電気ユニットに記憶されている自身に対応する前記設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、 さらに、前記電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の電気ユニットと共通の情報を共有するための一連の記憶手順において、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出する 自転車用制御システム。自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、 前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成る第1ペアは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成り、かつ前記第1ペアとは異なる組み合わせの第2ペアは、前記第1ペアとは異なる前記少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、 前記電気ユニットのうちの1つは、自身の前記記憶部に自身に対応する前記設定情報が記憶されていないとき、他の前記電気ユニットに記憶されている前記自身に対応する設定情報を自身の前記記憶部に記憶する 自転車用制御システム。自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、 前記電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、 前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、 前記電気ユニットのうちの1つは、自身の前記記憶部に自身に対応する前記設定情報が記憶されていないとき、他の前記電気ユニットに記憶されている前記自身に対応する設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、 さらに、前記電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の電気ユニットと共通の情報を共有するための一連の記憶手順において、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出力する 自転車用制御システム。前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの他の前記電気ユニットから受信した情報を記憶するか否かをその情報の送信元に応じて選択する 請求項2または4に記載の自転車用制御システム。前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出力する 請求項1または3に記載の自転車用制御システム。前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、出力対象の情報の内容に応じてその情報の送信先を選択する 請求項1、3、および、5のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記少なくとも3つの電気ユニットの記憶部の3つ以上は、前記共通の情報を記憶する 請求項1〜7のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの他の電気ユニットに情報を出力する機能を備える 請求項1〜8のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、前記設定情報の全てを共有する 請求項1〜9のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作の履歴であるログ情報を含む 請求項1〜10のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作の履歴であるログ情報を含み、 前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、前記ログ情報の全てを共有する 請求項1〜11のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を上書きして記憶する、または、蓄積して記憶する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を自身の記憶部に記憶するか否かを、その情報の内容に応じて選択する 請求項1〜13のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットのうちの少なくとも1つは、出力対象の情報を更新することにともなって、自身の前記記憶部に記憶されている情報を出力する 請求項1〜14のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットのうちの少なくとも1つは、所定の周期が経過する毎に、前記複数の電気ユニットのうちの他の前記電気ユニットに自身の前記記憶部に記憶されている情報を出力する 請求項1〜15のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記共通の情報の出力対象、および、前記共通の情報の少なくとも一方に関する設定を変更するための操作部をさらに備える 請求項1〜16のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットを相互に接続する電力通信線をさらに備える 請求項1〜17のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、電動コンポーネントである 請求項1〜18のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットは、走行状態の前記自転車に取り付け可能である 請求項1〜19のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。前記複数の電気ユニットは、前記記憶部に記憶されている前記共通の情報を外部に出力する出力部を備える 請求項1〜20のいずれか一項に記載の自転車用制御システム。

说明书全文

本発明は自転車用制御システムに関する。

従来より、記憶部を備える複数の電気ユニットを備える自転車用制御システムが知られている(例えば、特許文献1)。複数の電気ユニットの記憶部は、それぞれ異なる情報を記憶している。

特開2009−166830号

上記自転車用制御システムは、電気ユニットの交換、電気ユニットの制御システムからの取り外し、および、電気ユニットの記憶部のエラーの発生等によって、その電気ユニットの記憶部に記憶されている情報が自転車用制御システムから消失する。

本発明の目的は、電気ユニットの記憶部の情報が消失することを抑制できる自転車用制御システムを提供する。

〔1〕本発明の一形態に従う自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成る第1ペアは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成り、かつ前記第1ペアとは異なる組み合わせの第2ペアは、前記第1ペアとは異なる前記少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、前記電気ユニットの1つは、外部の装置または操作部からの操作に基づいて他の電気ユニットに記憶されている自身に対応する前記設定情報を自身の前記記憶部に記憶する。 〔2〕本発明の一形態に従う自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、前記電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、前記電気ユニットの1つは、外部の装置または操作部からの操作に基づいて他の電気ユニットに記憶されている自身に対応する前記設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、さらに、前記電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の電気ユニットと共通の情報を共有するための一連の記憶手順において、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出する。 〔3〕本発明の一形態に従う自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成る第1ペアは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成り、かつ前記第1ペアとは異なる組み合わせの第2ペアは、前記第1ペアとは異なる前記少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、前記電気ユニットのうちの1つは、自身の前記記憶部に自身に対応する前記設定情報が記憶されていないとき、他の前記電気ユニットに記憶されている前記自身に対応する設定情報を自身の前記記憶部に記憶する。 〔4〕本発明の一形態に従う自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える少なくとも3つの電気ユニットを備え、前記電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含む自転車用制御システムであって、前記電気ユニットのうちの1つは、自身の前記記憶部に自身に対応する前記設定情報が記憶されていないとき、他の前記電気ユニットに記憶されている前記自身に対応する設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、さらに、前記電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の電気ユニットと共通の情報を共有するための一連の記憶手順において、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出力する。

〔a〕参考の自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える複数の電気ユニットを備え、前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含み、前記複数の電気ユニットの1つは、外部の装置または操作部からの操作に基づいて他の電気ユニットに記憶されている自身に対応する前記設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を上書きして記憶する、または、蓄積して記憶する。 〔b〕参考の自転車用制御システムは、自転車に取り付け可能、かつ、記憶部を備える複数の電気ユニットを備え、前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作を決める情報である設定情報を含み、前記電気ユニットの1つは、自身の前記記憶部に自身に対応する前記設定情報が記憶されていないとき、他の前記電気ユニットに記憶されている前記自身に対応する設定情報を自身の前記記憶部に記憶し、前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を上書きして記憶する、または、蓄積して記憶する。

〔c〕参考の自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成る第1ペアは、前記少なくとも2つの共通の情報を記憶し、前記少なくとも3つの電気ユニットの記憶部のうちのいずれか2つから成り、かつ前記第1ペアとは異なる組み合わせの第2ペアは、前記第1ペアとは異なる前記少なくとも2つの共通の情報を記憶する。

〔5〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの他の前記電気ユニットから受信した情報を記憶するか否かをその情報の送信元に応じて選択する。

〔6〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、他の1つの前記電気ユニットに関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、前記他の1つの前記電気ユニットとは異なる他の前記電気ユニットに情報を出力する。

〔7〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、出力対象の情報の内容に応じてその情報の送信先を選択する。 〔8〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットの記憶部の3つ以上は、前記共通の情報を記憶する。 〔9〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも3つの電気ユニットのうちの他の電気ユニットに情報を出力する機能を備える。 〔10〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、前記設定情報の全てを共有する。 〔11〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作の履歴であるログ情報を含む。 〔12〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記共通の情報は、前記電気ユニットの動作の履歴であるログ情報を含み、前記複数の電気ユニットの記憶部の少なくとも2つは、前記ログ情報の全てを共有する。 〔13〕前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を上書きして記憶する、または、蓄積して記憶する。

〔14〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、前記複数の電気ユニットの他の前記電気ユニットの記憶部に記憶されている情報を自身の記憶部に記憶するか否かを、その情報の内容に応じて選択する。 〔15〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットのうちの少なくとも1つは、出力対象の情報を更新することにともなって、自身の前記記憶部に記憶されている情報を出力する。 〔16〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットのうちの少なくとも1つは、所定の周期が経過する毎に、前記複数の電気ユニットのうちの他の前記電気ユニットに自身の前記記憶部に記憶されている情報を出力する。 〔17〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記共通の情報の出力対象、および、前記共通の情報の少なくとも一方に関する設定を変更するための操作部をさらに備える。

〔18〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットを相互に接続する電力通信線をさらに備える。 〔19〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットの少なくとも1つは、電動コンポーネントである。

〔20〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットは、走行状態の前記自転車に取り付け可能である。 〔21〕前記自転車用制御システムの一形態によれば、前記複数の電気ユニットは、記憶部に記憶されている共通の情報を外部に出力する出力部を備える。

上記自転車用制御システムは、電気ユニットの記憶部の情報が消失することを抑制できる。

実施形態の自転車用制御システムを搭載する自転車の側面図。

図1の自転車用制御システムのブロック図。

図1の第1変速ユニットおよび第2変速ユニットの平面図。

図1の表示ユニットの正面図。

第1の変形例の電気ユニットのブロック図。

第2の変形例の電気ユニットのブロック図。

図1を参照して、自転車用制御システムを搭載する自転車10の構成について説明する。 自転車10は、フレーム12、ハンドルバー14、前輪16、後輪18、ブレーキレバー20R,20L(図3参照)、フレーム12に取り付けられるランプ22、駆動機構24、トルクセンサ26、バッテリユニット28、および、制御システム50(図2参照)を含む。

駆動機構24は、左右のクランクアーム32、クランク軸34、左右のペダル36、左右のペダル軸38、フロントスプロケット40、リアスプロケット42、および、チェーン44を含む。左右のクランクアーム32は、クランク軸34の両端部にそれぞれ取り付けられ、クランク軸34を介して回転可能にフレーム12に取り付けられている。ペダル36は、ペダル軸38まわりに回転可能にクランクアーム32に取り付けられている。

フロントスプロケット40は、クランク軸34に連結されている。フロントスプロケット40は、クランク軸34と同軸に設けられる。 リアスプロケット42は、後輪18の車軸18Aまわりに回転可能に取り付けられている。リアスプロケット42は、ワンウェイクラッチを介して後輪18に連結される。チェーン44は、フロントスプロケット40とリアスプロケット42とに巻き掛けられている。ペダル36に加えられる人力駆動力によりクランクアーム32が回転するとき、フロントスプロケット40、チェーン44、および、リアスプロケット42によって、後輪18が回転する。

トルクセンサ26は、クランク軸34にかかるトルクに応じた信号を出力する。クランク軸34にかかるトルクは、ペダル36に加えられる人力駆動力に相関している。このため、トルクセンサ26は、人力駆動力に応じた信号を出力する。トルクセンサ26は、クランク軸34からフロントスプロケット40までの動力伝達経路に設けられてもよく、前記動力伝達経路の近傍に設けられてもよく、クランクアーム32またはペダル36に設けられてもよい。トルクセンサ26は、例えば、歪センサ、磁歪センサ、光学センサおよび圧力センサなどを用いて実現することができ、クランクアーム32またはペダル36に加えられる人力に応じた信号を出力するセンサであれば、いずれのセンサを採用することもできる。

バッテリユニット28は、バッテリ46、および、バッテリ46を収容するケース48を備えている。ケース48は、ホルダ48Aによりフレーム12に着脱可能に取り付けられている。バッテリ46は、1または複数のバッテリセルを含む。バッテリ46は、2次電池である。バッテリ46は、制御システム50(図2参照)およびランプ22に電力を供給する。

図2に示されるように、制御システム50は、ドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70を備えている。ドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70は、走行状態の自転車10(図1参照)に取り付け可能である。換言すれば、ドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70が取り付けられた状態で、自転車10(図1参照)は走行可能である。

ドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70は、電力通信線72によりバス接続されて、電力線通信(PLC:Power Line Communication)を行う。第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70には、電力通信線72を介して、バッテリ46から電力が供給される。ドライブユニット52および変速ユニット70は、電動コンポーネントであり、かつ、電気ユニットである。第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、および、表示ユニット68は、電気ユニットである。ドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70から出力された情報は、電力線通信により他の電気ユニットの全てに与えられる。

ドライブユニット52は、アシストユニット54、ハウジング60、電力通信線72を取り外しおよび取り付け可能なポート74および制御装置76を備えている。アシストユニット54および制御装置76は、ハウジング60に収容されている。ハウジング60は、フレーム12に取り付けられている。なお、制御装置76は、ハウジング60の外部に設けることもできる。

アシストユニット54は、アシストモータ56およびインバータを含む駆動回路58を備えている。 図1に示されるように、アシストユニット54は、クランク軸34まわりに配置される。アシストモータ56は、電気モータである。アシストモータ56の回転は、減速機(図示略)を介してフロントスプロケット40に伝達される。アシストモータ56とフロントスプロケット40との間には、クランクアーム32が前転したときに人力駆動力によってモータが回転することを防止するためにワンウェイクラッチが設けられてもよい。ドライブユニット52は、クランク軸34を含んで構成されてもよい。

図2に示されるように、制御装置76は、各種演算を行う演算部78、電力線通信を行う通信部80、および、各種情報を記憶する記憶部82を備えている。制御装置76は、駆動回路58を制御して、アシストモータ56の動きを制御する。

記憶部82が記憶する情報は、ドライブユニット52を識別する識別情報、ドライブユニット52の動作を決める情報である設定情報、および、ドライブユニット52の動作の履歴であるログ情報が含まれる。識別情報は、予め出荷時に記憶部82に記憶されている。設定情報は、予め出荷時に記憶部82に記憶されている。また、設定情報は、操作ユニット64,66または外部の装置により更新される。ログ情報は、ドライブユニット52の駆動により更新および追加の少なくとも一方が実行される。

識別情報としては、ドライブユニット52のシリアル番号およびソフトウェア等のバージョン番号が挙げられる。 設定情報としては、自転車10に取り付けられている変速ユニット70の種類(例えば、型番号)、ドライブユニット52のフレーム12への取付度、ドライブユニット52が取り付けられている自転車10のタイヤ周長、フロントスプロケット40の歯数、リアスプロケット42の歯数、ランプ22の接続の有無、および、スタートモードのオンオフ等が挙げられる。スタートモードは、自転車10が走行を開始したときに自動的に各種の情報を記録するか否かの設定であり、各種の情報としては例えば走行距離が挙げられる。

ログ情報としては、ドライブユニット52のリセット回数、バッテリユニット28のエラー回数、バッテリ46の残量が「0」になった回数、バッテリ46の認証の失敗回数、バッテリ46との通信エラー回数、および、アシストユニット54の駆動回路58との通信エラー回数が挙げられる。

演算部78は、記憶部82に記憶される識別情報、設定情報、および、ログ情報の全てを自身に固有の情報(例えば、シリアル番号)と対応付けて所定の周期が経過する毎に通信部80から出力する。また、演算部78は、他の電気ユニットである第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70から出力される情報が通信部80から入力されたとき、入力された情報を記憶部82に上書きして記憶する。

第1操作ユニット64は、電力通信線72を取り外しおよび取り付け可能なポート84、制御装置86、操作部88、および、制御装置86を収容するケース90(図3参照)を備えている。制御装置86は、各種演算を行う演算部92、電力線通信を行う通信部94、および、各種情報を記憶する記憶部96を備えている。第1操作ユニット64は、人力駆動力に対するアシスト力を変更するための操作装置として機能する。

図3に示されるように、ケース90は、ホルダ90Aによりハンドルバー14に着脱可能に取り付けられている。ケース90は、左側のブレーキレバー20Lの取付け部と一体に形成されている。なお、ケース90と、ブレーキレバー20Lとを別体で構成することもできる。操作部88は、3つのボタン88A,88B,88Cを含む。第1操作ユニット64は、各ボタン88A〜88Cの操作に応じた各種信号を出力する。

具体的には、ボタン88Aが、ドライブユニット52(図2参照)によるアシストを開始または終了させるためのボタンとして設定されている場合、第1操作ユニット64は、ボタン88Aが押されたとき、アシストユニット54(図2参照)への電力の供給を開始または終了するための信号を出力する。ボタン88Bが、アシスト力を増加させるためのボタンとして設定されている場合、第1操作ユニット64は、ボタン88Bが押されたとき、アシストユニット54(図2参照)へ供給する電力を増加させるための信号を出力する。ボタン88Cが、アシスト力を低下させるためのボタンとして設定されている場合、第1操作ユニット64は、ボタン88Cが押されたとき、アシストユニット54(図2参照)へ供給する電力を減少させるための信号を出力する。

図2に示す記憶部96が記憶する情報は、第1操作ユニット64を識別する識別情報、第1操作ユニット64の動作を決める情報である設定情報、および、第1操作ユニット64の動作の履歴であるログ情報が含まれる。識別情報は、予め出荷時に記憶部96に記憶されている。設定情報は、予め出荷時に記憶部96に記憶されている。また、設定情報は、操作ユニット64,66または外部の装置により更新される。ログ情報は、第1操作ユニット64の駆動により更新および追加の少なくとも一方が実行される。

識別情報としては、第1操作ユニット64のシリアル番号およびソフトウェア等のバージョン番号が挙げられる。 設定情報としては、第1操作ユニット64の操作対象、および、操作部88の各ボタン88A〜88C(図3参照)の割り当てが挙げられる。

ログ情報としては、第1操作ユニット64のリセット回数、図3に示す各ボタン88A〜88Cの押された回数、および、各ボタン88A〜88Cのエラー回数が挙げられる。なお、各ボタン88A〜88Cのエラー回数は、例えば、各ボタン88A〜88Cからの信号が所定時間にわたり図2に示す演算部92に入力されるときに、演算部92が各ボタン88A〜88C(図3参照)に固着しているエラーが生じていると判定し、エラー回数をカウントアップして記憶部96に記憶する。

演算部92は、記憶部96に記憶される識別情報、設定情報、および、ログ情報の全てを自身に固有の情報と対応付けて通信部94から所定の周期が経過する毎に出力する。また、演算部92は、他の電気ユニットであるドライブユニット52、第2操作ユニット66、表示ユニット68、および、変速ユニット70から出力される情報が通信部94から入力されたとき、入力された情報を記憶部96に上書きして記憶する。

第2操作ユニット66は、電力通信線72を取り外しおよび取り付け可能なポート98、制御装置100、操作部102、および、制御装置100を収容するケース104(図3参照)を備えている。制御装置100は、各種演算を行う演算部106、電力線通信を行う通信部108、および、各種情報を記憶する記憶部110を備えている。第2操作ユニット66は、変速および各種操作を行う操作装置として機能する。

図3に示されるように、ケース104は、ホルダ104Aによりハンドルバー14に着脱可能に取り付けられている。ケース104は、右側のブレーキレバー20Rの取付け部と一体に形成されている。なお、ケース104と、ブレーキレバー20Rとを別体で構成することもできる。操作部102は、4つのボタン102A,102B,102C,102Dを含む。第2操作ユニット66は、各ボタン102A〜102Dの操作に応じた各種信号を出力する。

具体的には、ボタン102Aが、変速比を大きくするためのボタンとして設定されている場合、第2操作ユニット66は、ボタン102Aが押されたとき、シフトアップ信号を出力する。ボタン102Bが、変速比を小さくするためのボタンとして設定されている場合、第2操作ユニット66は、ボタン102Bが押されたとき、シフトダウン信号を出力する。なお、シフトアップは変速比が大きくなる方向への変速であり、シフトダウンは変速比が小さくなる方向への変速である。

ボタン102Cが、ランプ22(図1参照)を点灯および消灯させるボタンとして設定されている場合、第2操作ユニット66は、ボタン102Cが押されたとき、ランプ22を点灯または消灯させるための信号を出力する。ボタン102Dが、表示ユニット68の表示部116(図1参照)に表示させる内容を変更するボタンとして設定されている場合、第2操作ユニット66は、ボタン102Dが押されたとき、表示部116に表示させる内容を変更するための信号を出力する。

図2に示す記憶部110が記憶する情報は、第2操作ユニット66を識別する識別情報、第2操作ユニット66の動作を決める情報である設定情報、および、第2操作ユニット66の動作の履歴であるログ情報が含まれる。識別情報は、予め出荷時に記憶部110に記憶されている。設定情報は、予め出荷時に記憶部110に記憶されている。また、設定情報は、操作ユニット64,66または外部の装置により更新される。ログ情報は、第2操作ユニット66の駆動により更新および追加の少なくとも一方が実行される。

識別情報としては、第2操作ユニット66のシリアル番号およびソフトウェア等のバージョン番号が挙げられる。 設定情報としては、第2操作ユニット66の操作対象、および、操作部102の各ボタン102A〜102D(図3参照)の割り当てが挙げられる。

ログ情報としては、第2操作ユニット66のリセット回数、図3に示す各ボタン102A〜102Dの押された回数、および、各ボタン102A〜102Dのエラー回数が挙げられる。なお、各ボタン102A〜102Dのエラー回数は、例えば、各ボタン102A〜102Dからの信号が所定時間にわたり図2に示す演算部106に入力されるときに、演算部106が各ボタン102A〜102D(図3参照)に固着しているエラーが生じていると判定し、エラー回数をカウントアップして記憶部110に記憶する。

演算部106は、記憶部110に記憶される識別情報、設定情報、および、ログ情報の全てを自身に固有の情報と対応付けて通信部108から所定の周期が経過する毎に出力する。また、演算部106は、他の電気ユニットであるドライブユニット52、第1操作ユニット64、表示ユニット68、および、変速ユニット70から出力される情報が通信部108から入力されたとき、入力された情報を記憶部110に上書きして記憶する。

表示ユニット68は、電力通信線72を取り外しおよび取り付け可能なポート112、制御装置114、表示部116、および、制御装置114を収容するケース118(図4参照)を備えている。制御装置114は、各種演算を行う演算部120、電力線通信を行う通信部122、および、各種情報を記憶する記憶部124を備えている。

図4に示されるように、ケース118は、ホルダ118Aによりハンドルバー14に着脱可能に取り付けられている。表示部116は、各種情報を表示する。表示部116は、例えば、液晶モニタである。各種情報は、例えば、走行速度、走行距離、変速機132(図2参照)の変速比または変速段、アシストモータ56(図1参照)によるアシスト力、および、バッテリ46(図1参照)の残量が挙げられる。

図2に示す記憶部124が記憶する情報は、表示ユニット68を識別する識別情報、表示ユニット68の動作を決める情報である設定情報、および、表示ユニット68の動作の履歴であるログ情報が含まれる。識別情報は、予め出荷時に記憶部124に記憶されている。設定情報は、予め出荷時に記憶部124に記憶されている。また、設定情報は、操作ユニット64,66または外部の装置により更新される。ログ情報は、表示ユニット68の駆動により更新および追加の少なくとも一方が実行される。

識別情報としては、表示ユニット68のシリアル番号およびバージョン番号が挙げられる。 設定情報としては、表示部116のバックライトのオンオフ、表示部116への表示項目、表示部116に表示する情報の単位、表示部116に表示する情報の言語、および、ビープ音のオンオフが挙げられる。

ログ情報としては、表示ユニット68のリセット回数、表示部116への情報表示時間、および、表示部116のバックライトの点灯時間が挙げられる。 演算部120は、記憶部124に記憶される識別情報、設定情報、および、ログ情報の全てを自身に固有の情報と対応付けて通信部122から所定の周期が経過する毎に出力する。また、演算部120は、他の電気ユニットであるドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、および、変速ユニット70から出力される情報が通信部122から入力されたとき、入力された情報を記憶部124に上書きして記憶する。

変速ユニット70は、電力通信線72を取り外しおよび取り付け可能なポート126、制御装置128、アクチュエータ130、変速機132、および、これらを収容するハウジング134(図1参照)を備えている。制御装置128は、各種演算を行う演算部136、電力線通信を行う通信部138、および、各種情報を記憶する記憶部140、および、アクチュエータ130を駆動するためのドライバ142を備えている。

アクチュエータ130は、例えば、電気モータである。変速機132は、後輪18(図1参照)のハブと一体化された内装変速機である。変速機132は、遊星歯車機構により構成され、変速比を段階的に変更することができる。アクチュエータ130は、遊星歯車機構を構成する歯車の連結状態を変更することによって、変速比を変更する。

記憶部140が記憶する情報は、変速ユニット70を識別する識別情報、変速ユニット70の動作を決める情報である設定情報、および、変速ユニット70の動作の履歴であるログ情報が含まれる。識別情報は、予め出荷時に記憶部140に記憶されている。設定情報は、予め出荷時に記憶部140に記憶されている。また、設定情報は、操作ユニット64,66または外部の装置により更新される。ログ情報は、変速ユニット70の駆動により更新および追加の少なくとも一方が実行される。

識別情報としては、変速ユニット70のシリアル番号およびソフトウェア等のバージョン番号が挙げられる。 ログ情報としては、変速比の変更回数、変速比の変更の失敗回数、多段変速制限の有無、変速機132の調整値、および、現在の変速比が挙げられる。なお、変速機132の調整値は、例えばアクチュエータ130に供給される電流量であり、変速比の変更を失敗したときに演算部136により補正された値に更新される。

演算部136は、記憶部140に記憶される識別情報、設定情報、および、ログ情報の全てを自身に固有の情報と対応付けて通信部138から所定の周期が経過する毎に出力する。また、演算部136は、他の電気ユニットであるドライブユニット52、第1操作ユニット64、第2操作ユニット66、および、変速ユニット70から出力される情報が通信部138から入力されたとき、入力された情報を記憶部124に上書きして記憶する。

制御システム50の動作について説明する。 ドライブユニット52の制御装置76は、トルクセンサ26からの信号および第1操作ユニット64からの信号に基づいて、アシストユニット54の駆動回路58を制御する制御信号を出力する。駆動回路58は、制御装置76からの制御信号に基づいてアシストモータ56にバッテリ46の電力を供給し、アシストモータ56を駆動させる。これにより、アシストモータ56は、人力駆動力および第1操作ユニット64の操作に応じたアシストを実行する。

ドライブユニット52の制御装置76は、第2操作ユニット66からの信号に基づいて、変速ユニット70の制御装置128を制御する制御信号を出力する。制御装置128は、制御装置76からの制御信号に基づいてドライバ142を介してアクチュエータ130にバッテリ46の電力を供給し、アクチュエータ130を駆動させる。具体的には、制御装置76は、第2操作ユニット66からシフトアップ信号が入力されたとき、変速機132の変速比をシフトアップさせる制御信号を出力する。制御装置76は、第2操作ユニット66からシフトダウン信号が入力されたとき、変速機132の変速比をシフトダウンさせる制御信号を出力する。最大変速比のときに、シフトアップ信号が入力される場合、および最小変速比のときにシフトダウン信号が入力される場合には、制御装置76はアクチュエータ130を駆動させない。

ドライブユニット52の制御装置76は、第2操作ユニット66からの信号に基づいて、ランプ22に電源を供給する。具体的には、制御装置76は、ランプ22の点灯および消灯に設定されているボタン102A〜102D(図3参照)が押されたときに出力される信号が入力されたとき、ランプ22への電力の供給と停止とを切り替える。

ドライブユニット52の制御装置76は、第2操作ユニット66からの信号に基づいて、表示ユニット68の表示内容を切り替える制御信号を出力する。具体的には、制御装置76は、表示部116の表示内容の切り替えに設定されているボタン102A〜102D(図3参照)が押されたときに出力される信号が入力されたとき、表示ユニット68の表示内容を切り替える制御信号を出力する。

制御システム50の作用および効果について説明する。 (1)制御システム50を構成するユニット52,64,66,68,70は、他のユニット52,64,66,68,70から出力される他のユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140に記憶されている情報を自身の記憶部82,96,110,124,140に記憶する。すなわち、各ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140と、他のユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140とは、2つ以上の共通の情報を記憶している。すなわち、1つのユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140に記憶されている情報が、他のユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140によりバックアップされている。

各ユニット52,64,66,68,70は、他のユニット52,64,66,68,70に記憶されている情報を読み込むことができる。このため、たとえ1つのユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140が記憶している情報が消失したとしても、他のユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140に消失した情報と同じ情報が記憶されているので、情報が完全に消失してしまうことを抑制できる。ユニット52,64,66,68,70の交換、制御システム50からの取り外し、および、エラーの発生時等に他のユニット52,64,66,68,70から情報を読み出すことができるため、設定者の利便性が向上する。各ユニット52,64,66,68,70の1つを交換するとき、例えば以下のような操作により設定情報の設定を行うようにすることができる。交換するユニットを電力通信線72に接続した後、例えば操作部88,102または制御システム50に接続される外部の装置を操作することによって、交換したユニットの演算部が、他のユニットに記憶されている情報の出力を要求する。交換したユニットは、他のユニットから記憶すべき情報を受け取って、記憶部に記憶する。また、交換するユニットに設定情報が記憶されていない状態で、そのユニットを電力通信線72に接続すると、交換したユニットの演算部が、電力線通信が可能になったときに自動で他のユニットに記憶されている情報の出力を要求するようにすることもできる。交換したユニットは、他のユニットから記憶すべき情報を受け取って、記憶部に記憶する。

(2)各ユニット52,64,66,68,70が記憶する共通の情報は、各ユニット52,64,66,68,70を識別する情報を含む。このため、例えば、ユニット52,64,66,68,70のうちの1つが故障したときに、他のユニット52,64,66,68,70に記憶されている情報を用いて故障したユニット52,64,66,68,70の型番等を把握することができる。

(3)各ユニット52,64,66,68,70が記憶する共通の情報は、各ユニット52,64,66,68,70の設定情報を含む。このため、例えば、ユニット52,64,66,68,70のうちの1つを交換するときに、他のユニット52,64,66,68,70に記憶されている情報を用いて交換後のユニット52,64,66,68,70に以前の設定情報を設定できる。

(4)各ユニット52,64,66,68,70が記憶する共通の情報は、各ユニット52,64,66,68,70のログ情報を含む。このため、例えば、ユニット52,64,66,68,70のうちの1つが故障したときに、他のユニット52,64,66,68,70に記憶されている情報を用いて交換後のユニット52,64,66,68,70に故障したユニット52,64,66,68,70のログ情報を引き継ぐことができる。

(5)各ユニット52,64,66,68,70は、各記憶部82,96,110,124,140に記憶されている情報の全てを共有する。このため、1つのユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140が記憶している情報が消失することをさらに抑制できる。

本制御システム50が取り得る具体的な形態は、上記実施形態に例示された形態に限定されない。本制御システム50は、上記実施形態とは異なる各種の形態を取り得る。以下に示される上記実施形態の変形例は、本制御システム50が取り得る各種の形態の一例である。

・ユニット52,64,66,68,70のうちの少なくとも1つに、記憶選択部144を備えることもできる。例えば、図5に示す記憶選択部144は、ドライブユニット52に備えられている。記憶選択部144は、ドライブユニット52に入力された他のユニット64,66,68,70からの情報を記憶するか否かをその情報の内容に応じて選択する。なお、記憶選択部144が記憶するか否かを選択する条件は、予め設定されていてもよく、表示ユニット68、第1操作ユニット64、および、第2操作ユニット66等を用いるか、または外部の装置を通信部に接続して、各ユニット52,64,66,68,70に設定してもよい。

・図5に示される変形例において、記憶選択部144は、ドライブユニット52に入力された他のユニット64,66,68,70からの情報を記憶するか否かをその情報の送信元に応じて選択することもできる。

・ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140のうちの2つの記憶部82,96,110,124,140を第1ペアとして構成することもできる。第1ペアを構成する一方のユニット52,64,66,68,70は、第1ペアを構成する他方のユニット52,64,66,68,70から出力された情報を記憶する。第1ペアを構成しないユニット52,64,66,68,70は、第1ペアを構成するユニット52,64,66,68,70から出力された情報を記憶しない。

さらに、ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140の2つの記憶部82,96,110,124,140であって、第1ペアとは異なる組み合わせを第2ペアとして構成することもできる。第2ペアを構成する一方のユニット52,64,66,68,70は、第2ペアを構成する他方のユニット52,64,66,68,70から出力された情報を記憶する。第2ペアを構成しないユニット52,64,66,68,70は、第2ペアを構成するユニット52,64,66,68,70から出力された情報を記憶しない。なお、3つ以上のペアを構成することもできる。いずれのユニット52,64,66,68,70をペアにするのかについては、予め定められていてもよく、表示ユニット68、第1操作ユニット64、および、第2操作ユニット66等を用いるか、または外部の装置を通信部に接続して、各ユニット52,64,66,68,70に設定してもよい。

・ユニット52,64,66,68,70のうちの少なくとも1つに、出力選択部146を備えることもできる。例えば、図6に示す出力選択部146は、第1操作ユニット64に備えられている。出力選択部146は、他の1つのユニット52,66,68,70に関する情報を取得し、その情報が所定の条件に適合しないとき、他の1つのユニット52,66,68,70とは異なる他のユニット52,66,68,70に情報を出力する。この場合、出力選択部146は、出力する情報に、出力する対象のユニット52,66,68,70の固有情報を対応付けて出力することもできる。そして、出力対象のユニット52,66,68,70のみが、入力された情報を記憶部82,110,124,140に記憶する。また、制御システム50は、操作ユニット64,66により情報の出力対象を変更する機能を追加することもできる。

・図6に示される変形例において、出力選択部146は、出力する情報の内容に応じてその情報の送信先のユニット52,66,68,70を選択することもできる。また、制御システム50は、操作ユニット64,66により出力する情報の送信先のユニット52,66,68,70を変更する機能を追加することもできる。

・ユニット52,64,66,68,70のうちの少なくとも1つは、入力された情報を記憶部82,96,110,124,140に蓄積することもできる。また、ユニット52,64,66,68,70は、入力された情報の内容に応じて、情報を上書きするか蓄積するかを選択することもできる。例えば、固有情報および設定情報は上書きにより記憶し、ログ情報は蓄積により記憶する。なお、蓄積された情報は、制御システム50の外部装置、例えばパーソナルコンピュータとの接続により消去することができる。

・各ユニット52,64,66,68,70は、記憶部82,96,110,124,140に記憶されている出力対象の情報が更新されることにともなって、更新された情報を出力することもできる。

・各ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140は、他のユニット52,64,66,68,70に記憶されている情報の全てを記憶しているが、一部の情報のみを記憶することもできる。例えば、各ユニット52,64,66,68,70固有情報、設定情報、および、ログ情報のうちの一部の情報のみを、他のユニット52,64,66,68,70が記憶する。

・各ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140のうちの一部の各ユニット52,64,66,68,70の記憶部82,96,110,124,140のみが共通の情報のみを記憶することもできる。一部の各ユニット52,64,66,68,70は、少なくとも2つ以上のユニットである。例えば、ドライブユニット52の記憶部82が、他のユニット64,66,68,70の記憶部96,110,124,140のうちの1つのユニット64,66,68,70の記憶部96,110,124,140の情報を記憶し、ユニット64,66,68,70のうちの1つのユニット64,66,68,70の記憶部96,110,124,140がドライブユニット52の記憶部82の情報を記憶する。

・各ユニット52,64,66,68,70のうちの少なくとも1つの組み合わせにおいて、各ユニット52,64,66,68,70間で無線通信により通信させることもできる。

・各ユニット52,64,66,68,70のうちの少なくとも1つの組み合わせにおいて、各ユニット52,64,66,68,70間で通信のみを行う電信線と電力を電送する電力線とを別体とした電気配線により接続することもできる。

・各ユニット52,64,66,68,70の通信部80,94,108,122,138を、記憶部82,96,110,124,140に記憶されている共通の情報を外部の装置に出力する出力部として機能させることもできる。外部の装置は、例えば、USBまたはパーソナルコンピュータである。また、各ユニット52,64,66,68,70に、通信部80,94,108,122,138とは各別に共通の情報を外部の装置に出力するための出力部を備えることもできる。

・制御システム50を構成するユニット52,64,66,68,70のうちの1〜3つを省略することもできる。また、さらに別の電気ユニットを追加することもできる。別の電気ユニットは、例えば、2つ目の変速ユニット(例えば、電動のフロントディレーラー)、および、車載カメラ等が挙げられる。また、バッテリユニット28に記憶部82を備えて、電気ユニットとすることもできる。要するに、複数の電気ユニットを備える制御システムであれば、いずれの制御システムに採用することもできる。

10 自転車 50 制御システム 52 ドライブユニット(電気ユニット、電動コンポーネント) 82 記憶部 64 第1操作ユニット(電気ユニット) 96 記憶部 88 操作部 66 第2操作ユニット(電気ユニット) 110 記憶部 102 操作部 68 表示ユニット(電気ユニット) 124 記憶部 70 変速ユニット(電気ユニット、電動コンポーネント) 140 記憶部

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