自転車用制御装置

申请号 JP2017076254 申请日 2017-04-06 公开(公告)号 JP2018176888A 公开(公告)日 2018-11-15
申请人 株式会社シマノ; 发明人 土澤 康弘; 松田 浩史; 勝木 琢也;
摘要 【課題】自転車部品の状態に応じた制御ができる自転車用制御装置を提供することである。 【解決手段】自転車用制御装置は、気体を圧縮した状態で維持可能な気体室を有する自転車部品の前記気体室における気圧に応じて、自転車に搭載される電動コンポーネントを制御する制御部を含む。 【選択図】図2
权利要求

気体を圧縮した状態で維持可能な気体室を有する自転車部品の前記気体室における気圧に応じて、自転車に搭載される電動コンポーネントを制御する制御部を含む、自転車用制御装置。前記電動コンポーネントは、自転車の推進をアシストするモータを含み、 前記制御部は、前記気圧に応じて前記モータを制御する、請求項1に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車に入される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が減少すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、予め定める基準値よりも前記気圧が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を前記気圧が前記予め定める基準値の場合よりも増加させ、前記予め定める基準値よりも前記気圧が減少すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を前記気圧が前記予め定める基準値の場合よりも増加させる、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記気圧が第1圧力以下の場合、前記制御部は、前記モータの出力を「0」にするか、または、前記モータの駆動を停止する、請求項2〜5のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記気圧が前記第1圧力よりも高い第2圧力以上の場合、前記制御部は、前記モータの出力を「0」にするか、または、前記モータの駆動を停止する、請求項6に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、前記押し歩きモードにおいて、前記気圧に応じて前記モータを制御する、請求項2〜7のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記気圧に応じて変更する、請求項8に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を減少させる、請求項9に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記気圧に応じて変更する、請求項8〜10のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を減少させる、請求項11に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記モータの出力を、前記気圧に応じて変更する、請求項8〜12のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記モータの出力を増加させる、請求項13に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が減少すると、前記モータの出力を増加させる、請求項13または14に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、予め定める基準値よりも前記気圧が増加すると、前記モータの出力を増加させ、前記予め定める基準値よりも前記気圧が減少すると、前記モータの出力を増加させる、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧の変化量に応じて前記モータを制御する、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を、前記気圧の増加量に応じて前記モータを制御する、請求項17に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる、請求項18に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を、前記気圧の減少量に応じて前記モータを制御する、請求項17〜19のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記減少量が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる、請求項20に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、前記押し歩きモードにおいて、前記気圧の変化量に応じて前記モータを制御する、請求項17〜21のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記気圧の増加量に応じて変更する、請求項22に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を減少させる、請求項23に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記気圧の増加量に応じて変更する、請求項22〜24のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を減少させる、請求項25に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記モータの出力を、前記気圧の増加量に応じて変更する、請求項22〜26のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記モータの出力を増加させる、請求項27に記載の自転車用制御装置。前記気圧の基準値を記憶する記憶部をさらに含み、 前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記基準値からの変化量に応じて前記モータを制御する、請求項17〜28のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記基準値は、ユーザの操作に応じて前記記憶部に記憶される、請求項29に記載の自転車用制御装置。前記自転車部品は、タイヤ、サスペンション、および、アジャスタブルシートポストの少なくとも1つを含む、請求項1〜30のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記自転車部品は、タイヤを含み、 前記タイヤは、前タイヤおよび後タイヤを含み、 前記気圧は、前タイヤの第1気圧および後タイヤの第2気圧を含み、 前記制御部は、前記第1気圧および前記第2気圧に応じて、前記モータを制御する、請求項3に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第1気圧の増加量が第1閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第1気圧の増加量が前記第1閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する、請求項32に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第2気圧の増加量が第2閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第2気圧の増加量が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する、請求項32に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第1気圧の増加量が第1閾値以下かつ前記第2気圧の増加量が第2閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第1気圧の増加量が前記第1閾値よりも大きい場合および前記第2気圧の増加量が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する、請求項32に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、前記第1閾値を変更する、請求項33または35に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、前記第2閾値を変更する、請求項34または35に記載の自転車用制御装置。前記第1モードにおける前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率は、前記第2モードにおける前記人力駆動力に対する前記モータの出力の比率未満である、請求項33〜37のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、 前記押し歩きモードは、前記第1モードおよび前記第2モードを含む、請求項33〜38のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第2モードにおいて前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記第1モードにおいて前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度よりも低下させる、請求項39に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第2モードにおける前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記第1モードにおける前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度よりも低下させる、請求項39に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記第2モードにおいて前記自転車の押し歩きをアシストする場合の前記モータの出力を、前記第1モードにおいて前記自転車の押し歩きをアシストする場合の前記モータの出力よりも大きくする、請求項39に記載の自転車用制御装置。前記モータは、少なくとも前輪にトルクを伝達し、 前記制御部は、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量よりも大きい場合、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量以下の場合よりも、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を低下させる、請求項32に記載の自転車用制御装置。前記モータは、少なくとも前輪にトルクを伝達し、 前記制御部は、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量よりも大きく、かつ前記自転車の車速が低下した場合、前記モータの出力を低下させる、請求項32に記載の自転車用制御装置。前記気圧を検出する検出部をさらに含み、 前記検出部は、前記タイヤのバルブに取り付けられ、前記制御部と無線通信可能に構成される、請求項31〜44のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記電動コンポーネントは、サスペンションを含み、 前記制御部は、前記気圧に応じて前記サスペンションを制御する、請求項2に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記気圧が第3圧力以下の場合、前記気圧が前記第3圧力よりも大きい場合よりも前記サスペンションを硬くする、請求項46に記載の自転車用制御装置。前記気圧を検出する検出部をさらに含む、請求項1〜44、46、および、47のいずれか一項に記載の自転車用制御装置。前記制御部は、前記検出部の出力を平滑化した値に基づいて前記電動コンポーネントを制御する、請求項45または48に記載の自転車用制御装置。

说明书全文

本発明は、自転車用制御装置に関する。

従来より気体を圧縮した状態で維持可能な気体室を有する自転車部品が知られている。自転車部品には、例えば特許文献1のようなタイヤが含まれる。

特開平7−117423号公報

特許文献1では、タイヤの空気圧の検出をしたり、検出した空気圧から車両にかかる重量配分を求めたりしているだけである。 本発明の目的は、自転車に搭載される電動コンポーネントの制御を改善することができる自転車用制御装置を提供することである。

本発明の第1側面に従う自転車用制御装置の一形態は、気体を圧縮した状態で維持可能な気体室を有する自転車部品の前記気体室における気圧に応じて、自転車に搭載される電動コンポーネントを制御する制御部を含む。 上記第1側面に従えば、自転車部品の気体室の気圧は、例えば自転車部品の状態、ライダーの重量およびライダーの重心等に応じて変化する。したがって、例えば自転車部品の状態、ライダーの重量およびライダーの重心等に応じて、電動コンポーネントを制御することができ、電動コンポーネントの制御を改善することができる。

前記第1側面に従う第2側面の自転車用制御装置において、前記電動コンポーネントは、自転車の推進をアシストするモータを含み、前記制御部は、前記気圧に応じて前記モータを制御する。 上記第2側面に従えば、自転車の推進をアシストするモータの制御を改善することができる。

前記第2側面に従う第3側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車に入される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる。 上記第3側面に従えば、気圧が増加すると、自転車に入力される人力駆動力に対するモータの出力の比率が増加するため、モータの出力の不足を抑制できる。例えば重量の大きいライダーが乗車したり、重量の大きい荷物を自転車に載せたりした場合、タイヤの接地面積が増えて走行抵抗が増加する。この場合に、人力駆動力に対するモータの出力の比率が増加するため、モータの出力が不足することを抑制できる。

前記第2側面に従う第4側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が減少すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる。 上記第4側面に従えば、気圧が減少すると、自転車に入力される人力駆動力に対するモータの出力の比率が増加するため、モータの出力の不足を抑制できる。例えばタイヤの空気が減少した場合、タイヤの接地面積が増えて走行抵抗が増加する。この場合に、人力駆動力に対するモータの出力の比率を増加するため、モータの出力が不足することを抑制できる。

前記第2側面に従う第5側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、予め定める基準値よりも前記気圧が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を前記気圧が前記予め定める基準値の場合よりも増加させ、前記予め定める基準値よりも前記気圧が減少すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を前記気圧が前記予め定める基準値の場合よりも増加させる。 上記第5側面に従えば、気圧が予め定める基準値よりも増加した場合、および、気圧が予め定める基準値よりも減少した場合には、気圧が予め定める基準値の場合よりも自転車に入力される人力駆動力に対するモータの出力の比率を増加させるため、気圧が基準値から離れる場合にモータの出力の不足を抑制できる。

前記第2〜第5側面のいずれか一つに従う第6側面の自転車用制御装置において、前記気圧が第1圧力以下の場合、前記制御部は、前記モータの出力を「0」にするか、または、前記モータの駆動を停止する。 上記第6側面に従えば、気圧が、モータによる人力駆動力のアシストに適していない低い気圧の場合、モータによる人力駆動力のアシストが行われることを防止できる。

前記第6側面に従う第7側面の自転車用制御装置において、前記気圧が前記第1圧力よりも高い第2圧力以上の場合、前記制御部は、前記モータの出力を「0」にするか、または、前記モータの駆動を停止する。 上記第7側面に従えば、気圧が、モータによる人力駆動力のアシストに適していない高い気圧の場合、モータによる人力駆駆動力のアシストが行われることを防止できる。

前記第2〜第7側面のいずれか一つに従う第8側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、前記押し歩きモードにおいて、前記気圧に応じて前記モータを制御する。 上記第8側面に従えば、押し歩きモードにおいてモータの制御を改善することができる。

前記第8側面に従う第9側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記気圧に応じて変更する。 上記第9側面に従えば、押し歩きモードで押し歩きのアシストを開始する場合におけるモータの制御を改善することができる。

前記第9側面に従う第10側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を減少させる。 上記第10側面に従えば、気圧が増加した場合に押し歩きのアシストを開始する場合におけるモータの制御を改善することができる。

前記第8〜第11側面のいずれか一つに従う第11側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記気圧に応じて変更する。 上記第11側面に従えば、押し歩きモードで自転車の変速を変更する場合におけるモータの制御を改善することができる。

前記第11側面に従う第12側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を減少させる。 上記第12側面に従えば、気圧が増加した場合、押し歩きモードにおいて車速の変更時にモータの回転速度がゆるやかに変化するため、ライダーが自転車を押し歩きしやすくなる。

前記第8〜第12側面のいずれか一つに従う第13側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記モータの出力を、前記気圧に応じて変更する。 上記第13側面に従えば、押し歩きモードで自転車部品の気圧に適した出力になるようにモータを制御できる。

前記第13側面に従う第14側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が増加すると、前記モータの出力を増加させる。 上記第14側面に従えば、気圧が増加した場合に押し歩きモードでのモータの出力の不足を抑制できる。

前記第13または第14側面に従う第15側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が減少すると、前記モータの出力を増加させる。 上記第15側面に従えば、気圧が減少した場合に押し歩きモードでのモータの出力の不足を抑制できる。

前記第2側面に従う第16側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、予め定める基準値よりも前記気圧が増加すると、前記モータの出力を増加させ、前記予め定める基準値よりも前記気圧が減少すると、前記モータの出力を増加させる。 上記第16側面に従えば、気圧が基準値から増加または減少した場合にモータの出力が増加するため、気圧が基準値から離れる場合にモータの出力の不足を抑制できる。

前記第2側面に従う第17側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧の変化量に応じて前記モータを制御する。 上記第17側面に従えば、気圧の変化量に応じたモータの制御ができる。

前記第17側面に従う第18側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を、前記気圧の増加量に応じて前記モータを制御する。 上記第18側面に従えば、人力駆動力に対するモータの出力の比率が気圧の増加量に適するようにモータを制御できる。

前記第18側面に従う第19側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる。 上記第19側面に従えば、気圧の増加量が増加した場合のモータの出力の不足を抑制できる。

前記第17〜第19側面のいずれか一つに従う第20側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を、前記気圧の減少量に応じて前記モータを制御する。 上記第20側面に従えば、人力駆動力に対するモータの出力の比率が気圧の減少量に適するようにモータを制御できる。

前記第20側面に従う第21側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記減少量が増加すると、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を増加させる。 上記第21側面に従えば、気圧の減少量が増加した場合のモータの出力の不足を抑制できる。

前記第17〜第21側面のいずれか一つに従う第22側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、前記押し歩きモードにおいて、前記気圧の変化量に応じて前記モータを制御する。 上記第22側面に従えば、押し歩きモードで自転車部品の気圧の変化量に適した出力になるようにモータを制御できる。

前記第22側面に従う第23側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記気圧の増加量に応じて変更する。 上記第23側面に従えば、押し歩きモードで押し歩きのアシストを開始する場合におけるモータの制御を改善することができる。

前記第23側面に従う第24側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を減少させる。 上記第24側面に従えば、気圧が増加した場合に押し歩きのアシストを開始する場合のモータの出力の増加がゆるやかになるため、自転車を押し歩きしやすくなる。

前記第22〜第24側面のいずれか一つに従う第25側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記気圧の増加量に応じて変更する。 上記第25側面に従えば、押し歩きモードで自転車の変速を変更する場合におけるモータの制御を改善することができる。

前記第25側面に従う第26側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を減少させる。 上記第26側面に従えば、気圧が増加した場合、押し歩きモードにおいて車速の変更時にモータの回転速度がゆるやかに変化するため、ライダーが自転車を押し歩きしやすくなる。

前記第22〜第26側面のいずれか一つに従う第27側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記押し歩きモードにおいて、前記モータの出力を、前記気圧の増加量に応じて変更する。 上記第27側面に従えば、押し歩きモードで自転車部品の気圧の増加量に適した出力になるようにモータを制御できる。

前記第27側面に従う第28側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記増加量が増加すると、前記モータの出力を増加させる。 上記第28側面に従えば、気圧の増加量が増加した場合に押し歩きモードでのモータの出力の不足を抑制できる。

前記第17〜第28側面のいずれか一つに従う第29側面の自転車用制御装置において、前記気圧の基準値を記憶する記憶部をさらに含み、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記基準値からの変化量に応じて前記モータを制御する。 上記第29側面に従えば、気圧が基準値から離れる場合にモータの出力を適切に制御できる。

前記第29側面に従う第30側面の自転車用制御装置において、前記基準値は、ユーザの操作に応じて前記記憶部に記憶される。 上記第30側面に従えば、ユーザが自転車部品の種類、ユーザの重量および自転車に搭載する荷物の重量等に応じて基準値を自由に設定できる。

前記第1〜第30側面のいずれか一つに従う第31側面の自転車用制御装置において、前記自転車部品は、タイヤ、サスペンション、および、アジャスタブルシートポストの少なくとも1つを含む。 上記第31側面に従えば、タイヤ、サスペンション、および、アジャスタブルシートポストの少なくとも1つに含まれる気体室の気圧に応じて、電動コンポーネントの制御を改善することができる。

前記第3側面に従う第32側面の自転車用制御装置において、前記自転車部品は、タイヤを含み、前記タイヤは、前タイヤおよび後タイヤを含み、前記気圧は、前タイヤの第1気圧および後タイヤの第2気圧を含み、前記制御部は、前記第1気圧および前記第2気圧に応じて、前記モータを制御する。 上記第32側面に従えば、前タイヤの第1気圧および後タイヤの第2気圧に応じたモータの制御ができる。

前記第32側面に従う第33側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第1気圧の増加量が第1閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第1気圧の増加量が前記第1閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する。 上記第33側面に従えば、前タイヤの第1気圧の増加量に応じて第1モードと第2モードとを切り替えることによって、前タイヤの状態に好適なモードでモータの制御ができる。

前記第32側面に従う第34側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第2気圧の増加量が第2閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第2気圧の増加量が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する。 上記第34側面に従えば、後タイヤの第2気圧の増加量に応じて第1モードと第2モードとを切り替えることによって、後タイヤの状態に好適なモードでモータの制御ができる。

前記第32側面に従う第35側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第1気圧の増加量が第1閾値以下かつ前記第2気圧の増加量が第2閾値以下の場合、第1モードで前記モータを制御し、前記第1気圧の増加量が前記第1閾値よりも大きい場合および前記第2気圧の増加量が前記第2閾値よりも大きい場合、前記第1モードとは前記モータの制御状態の異なる第2モードで前記モータを制御する。 上記第35側面に従えば、前タイヤの第1気圧および後タイヤの第2気圧の増加量に応じて第1モードと第2モードとを切り替えることによって、前タイヤおよび後タイヤの状態に好適なモードでモータの制御ができる。

前記第33または第35側面に従う第36側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、前記第1閾値を変更する。 上記第36側面に従えば、気圧に影響を及ぼす外気温および高度の少なくとも一方に応じて第1閾値を変更することによって、外気温および高度の影響を低減してモータを制御できる。

前記第34または第35側面に従う第37側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、前記第2閾値を変更する。 上記第37側面に従えば、気圧に影響を及ぼす外気温および高度の少なくとも一方に応じて第2閾値を変更することによって、外気温および高度の影響を低減してモータを制御できる。

前記第33〜第37側面のいずれか一つに従う第38側面の自転車用制御装置において、前記第1モードにおける前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率は、前記第2モードにおける前記人力駆動力に対する前記モータの出力の比率未満である。 上記第38側面に従えば、第2モードで自転車を走行する場合にモータの出力の不足を抑制できる。

前記第33〜第38側面のいずれか一つに従う第39側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記自転車の押し歩きをアシストする押し歩きモードで前記モータを制御可能であり、前記押し歩きモードは、前記第1モードおよび前記第2モードを含む。 上記第39側面に従えば、押し歩きモードで前タイヤの第1気圧および後タイヤの第2気圧に応じたモータの制御ができる。

前記第39側面に従う第40側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第2モードにおいて前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度を、前記第1モードにおいて前記自転車の押し歩きのアシストを開始する場合の前記モータの出力の増加速度よりも低下させる。 上記第40側面に従えば、第1気圧および第2気圧の少なくとも一方が増加した場合に押し歩きのアシストを開始する場合のモータの出力の増加がゆるやかになるため、ライダーが自転車を押し歩きしやすくなる。

前記第39側面に従う第41側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第2モードにおける前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度を、前記第1モードにおける前記自転車の車速を変更する場合の前記モータの回転速度の変化速度よりも低下させる。 上記第41側面に従えば、第1気圧および第2気圧の少なくとも一方が増加した場合、押し歩きモードにおいて車速の変更時にモータの回転速度がゆるやかに変化するため、ライダーが自転車を押し歩きしやすくなる。

前記第39側面に従う第42側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記第2モードにおいて前記自転車の押し歩きをアシストする場合の前記モータの出力を、前記第1モードにおいて前記自転車の押し歩きをアシストする場合の前記モータの出力よりも大きくする。 上記第42側面に従えば、押し歩きモードで第1気圧および第2気圧に適した出力になるようにモータを制御できる。

前記第32側面に従う第43側面の自転車用制御装置において、前記モータは、少なくとも前輪にトルクを伝達し、前記制御部は、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量よりも大きい場合、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量以下の場合よりも、前記自転車に入力される人力駆動力に対する前記モータの出力の比率を低下させる。 上記第43側面に従えば、前タイヤの第1気圧の増加量が後タイヤの第2気圧の増加量よりも大きい場合にモータによる前輪のアシスト力が低下するため、ライダーが自転車を操作しやすい。前タイヤの第1気圧の増加量が後タイヤの第2気圧の増加量よりも大きい場合の一例は、下り坂を走行する場合を含む。

前記第32側面に従う第44側面の自転車用制御装置において、前記モータは、少なくとも前輪にトルクを伝達し、前記制御部は、前記第1気圧の増加量が前記第2気圧の増加量よりも大きく、かつ前記自転車の車速が低下した場合、前記モータの出力を低下させる。 上記第44側面に従えば、前タイヤの第1気圧の増加量が後タイヤの第2気圧の増加量よりも大きく、かつ自転車の車速が低下した場合にモータによる前輪のアシスト力が低下するため、ライダーが自転車を操作しやすい。前タイヤの第1気圧の増加量が後タイヤの第2気圧の増加量よりも大きく、かつ自転車の車速が低下する場合の一例は、自転車がコーナに侵入した場合を含む。

前記第31〜第44側面のいずれか一つに従う第45側面の自転車用制御装置において、前記気圧を検出する検出部をさらに含み、前記検出部は、前記タイヤのバルブに取り付けられ、前記制御部と無線通信可能に構成される。 上記第45側面に従えば、検出部によって好適にタイヤの気圧を検出することができる。

前記第2側面に従う第46側面の自転車用制御装置において、前記電動コンポーネントは、サスペンションを含み、前記制御部は、前記気圧に応じて前記サスペンションを制御する。 上記第46側面に従えば、サスペンションの制御を改善することができる。

前記第46側面に従う第47側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記気圧が第3圧力以下の場合、前記気圧が前記第3圧力よりも大きい場合よりも前記サスペンションを硬くする。 上記第47側面に従えば、気圧が第3圧力以下になっても、ライダーが自転車を操作しやすい。

前記第1〜第44、第46、および、第47側面のいずれか一つに従う第48側面の自転車用制御装置において、前記気圧を検出する検出部をさらに含む。 上記第4側面に従えば、検出部によって好適に気圧を検出することができる。

前記第45または第48側面に従う第49側面の自転車用制御装置において、前記制御部は、前記検出部の出力を平滑化した値に基づいて前記電動コンポーネントを制御する。 上記第49側面に従えば、例えばオフロードを走行する場合等の気圧が頻繁に変動する状態で、電動コンポーネントの制御状態が頻繁に変更されることを抑制できる。

本発明の自転車用制御装置は、電動コンポーネントの制御を改善することができる。

第1実施形態の自転車用制御装置を含む自転車の側面図。

図1の自転車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。

図1の自転車用部品の一部を拡大して示す側面図。

図2の制御部によって実行される切替制御のフローチャート。

図2の記憶部に記憶される気圧とアシスト比との関係を規定する第1のマップ。

図2の記憶部に記憶される気圧とアシスト比との関係を規定する第2のマップ。

図2の制御部によって実行されるアシストモードでのモータの駆動制御のフローチャート。

図2の記憶部に記憶される気圧とモータの出力との関係を規定する第3のマップ。

図2の記憶部に記憶される気圧とモータの出力との関係を規定する第4のマップ。

図2の制御部によって実行される押し歩きモードでのモータの駆動制御のフローチャート。

図2の制御部によって実行される押し歩きモードでのモータの動作の第1例を示すタイミングチャート。

図2の制御部によって実行される押し歩きモードでのモータの動作の第2例を示すタイミングチャート。

第2実施形態の自転車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。

図13の制御部によって実行されるアシストモードにおけるモードの切替制御のフローチャート。

図13の制御部によって実行される押し歩きモードにおけるモードの切替制御のフローチャート。

第3実施形態の制御部によって実行されるアシストモードでのモータの駆動制御のフローチャート。

第3実施形態の制御部によって実行される押し歩きモードでのモータの駆動制御のフローチャート。

第4実施形態の自転車用制御装置の電気的な構成を示すブロック図。

図18の制御部によって実行されるサスペンションの調整制御のフローチャート。

図5の第1のマップの第1変形例を示す第5のマップ。

図5の第1のマップの第2変形例を示す第6のマップ。

(第1実施形態) 図1を参照して、第1実施形態の自転車用制御装置70を含む自転車10について説明する。自転車10は、マウンテンバイクであるが、本発明はマウンテンバイク以外の自転車、例えばロードバイクおよびシティバイク等にも適用可能である。

図1に示されるとおり、自転車10は、自転車本体12、車輪14、駆動機構16、電動コンポーネント20、および、自転車用制御装置70を含む。 自転車本体12は、フレーム22、フレーム22に接続されるフロントフォーク24、および、フロントフォーク24にステム26Aを介して着脱可能に接続されるハンドルバー26Bを備えている。フロントフォーク24は、フレーム22に支持される。

車輪14は、前輪28および後輪30を含む。前輪28の車軸28Aは、フロントフォーク24の端部に接続される。後輪30の車軸30Aは、フレーム22のリアエンド22Aに接続される。

駆動機構16は、クランク32およびペダル34を含む。クランク32は、クランク軸32Aおよびクランクアーム32Bを含む。駆動機構16は、ペダル34に加えられた人力駆動力を後輪30に伝達する。駆動機構16は、クランク軸32Aまたはクランクアーム32Bに結合されるフロント回転体36を含む。フロント回転体36は、スプロケット、プーリーまたはベベルギアを含む。駆動機構16は、例えば、チェーン、ベルト、またはシャフトを介して、クランク32の回転を後輪30に結合されるリア回転体38に伝達するように構成される。リア回転体38は、スプロケット、プーリーまたはベベルギアを含む。リア回転体38と後輪30との間には、ワンウェイクラッチが設けられている。ワンウェイクラッチは、リア回転体38が前転した場合に、後輪30を前転させ、後輪30が後転した場合に、リア回転体38を後転させないように構成される。フロント回転体36は、複数のフロントスプロケットを含んでもよい。リア回転体38は、複数のリアスプロケットを含んでいてもよい。

自転車10は、自転車部品18を含む。自転車部品18は、タイヤ40、サスペンション42、および、アジャスタブルシートポスト44の少なくとも1つを含む。自転車部品18は、気体を圧縮した状態で維持可能な気体室18Aを有する。タイヤ40、サスペンション42、および、アジャスタブルシートポスト44は、それぞれ気体室18Aを含む。タイヤ40、サスペンション42、および、アジャスタブルシートポスト44の気体室18Aをそれぞれ区別するために、タイヤ40の気体室18Aを、気体室40Cと記載し、サスペンション42の気体室18Aを、気体室42Aと記載し、アジャスタブルシートポスト44の気体室18Aを気体室44Aと記載する。

自転車部品18は、タイヤ40を含む。タイヤ40は、前タイヤ46および後タイヤ48を含む。前タイヤ46および後タイヤ48は、それぞれ気体室40Cを含む。前タイヤ46および後タイヤ48の気体室40Cをそれぞれ区別するために、前タイヤ46の気体室40Cを、気体室46Cと記載し、後タイヤ48の気体室40Cを、気体室48Cと記載する。前タイヤ46は、前輪28のリム28Bに取り付けられる。前タイヤ46は、チューブ46A、および、チューブ46Aの内部に気体を注入するためのバルブ46Bを含む。前タイヤ46の気体室46Cは、チューブ46Aの内部に形成される。後タイヤ48は、後輪30のリム30Bに取り付けられる。後タイヤ48は、チューブ48A、および、チューブ48Aの内部に気体を注入するためのバルブ48Bを含む。後タイヤ48の気体室48Cは、チューブ48Aの内部に形成される。前タイヤ46および後タイヤ48は、チューブレスタイヤによって構成されていてもよい。前タイヤ46がチューブレスタイヤによって構成される場合、チューブ46Aが省略され、前タイヤ46の気体室46Cは前タイヤ46とリム28Bとによって形成される。後タイヤ48がチューブレスタイヤによって構成される場合、チューブ48Aが省略され、後タイヤ48の気体室48Cは後タイヤ48とリム30Bとによって形成される。

サスペンション42は、フロントサスペンション50およびリアサスペンション52を含む。フロントサスペンション50およびリアサスペンション52は、それぞれ気体室42Aを含む。フロントサスペンション50およびリアサスペンション52の気体室42Aをそれぞれ区別するために、フロントサスペンション50の気体室50Aを、気体室50Aと記載し、リアサスペンション52の気体室42Aを、気体室52Aと記載する。フロントサスペンション50は、フロントフォーク24に設けられる。フロントサスペンション50は、気体室50Aを含む。フロントサスペンション50は、気体室50Aに気体を導入または気体室50Aから気体を排出することによって、フロントサスペンション50の硬さを調整する。フレーム22は、メインフレーム22Dと、スイングアーム22Eとを含む。メインフレーム22Dは、フロントフォーク24およびシートポスト22Cを支持する。スイングアーム22Eは、メインフレーム22Dに回転可能に連結され、後輪30を支持するリアエンド22Aが設けられる。リアサスペンション52は、メインフレーム22Dとスイングアーム22Eとの間に設けられ、メインフレーム22Dとスイングアーム22Eとにそれぞれ連結されている。リアサスペンション52は、気体室52Aを含む。リアサスペンション52は、気体室52Aに気体を導入または気体室52Aから気体を排出することによって、リアサスペンション52の硬さを調整する。フロントサスペンション50およびリアサスペンション52の具体的な機構については、一般的なサスペンションと同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。

アジャスタブルシートポスト44は、フレーム22のメインフレーム22Dに設けられる。アジャスタブルシートポスト44は、気体室44Aを含む。アジャスタブルシートポスト44は、気体室44Aに気体を導入または気体室44Aから気体を排出することによって、アジャスタブルシートポスト44の長さを調整する。アジャスタブルシートポスト44は、サドルSを支持し、サドルSの高さを調整することができる。アジャスタブルシートポスト44の具体的な機構については、一般的なアジャスタブルシートポストと同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。

自転車10は、制動装置(図示しない)、制動操作装置19、変速装置、変速操作装置をさらに含む。制動装置(図示しない)は、フレーム22に設けられ、制動操作装置19の操作に応じて、車輪14を制動する。制動操作装置19は、ハンドルバー26Bに設けられる。制動装置は、ディスクブレーキ装置を含んで構成されてもよく、キャリパーブレーキ装置によって構成されてもよい。制動装置および制動操作装置19は、前輪28および後輪30に対応して、それぞれ設けられる。制動装置および制動操作装置19の具体的な機構については、一般的な制動装置および制動操作装置19と同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。変速装置は、フレーム22に設けられ、変速操作装置の操作に応じて、自転車10の変速比を変更する。変速操作装置は、ハンドルバー26Bに設けられる。変速装置は、ディレイラを含んで構成されてもよく、内装変速機を含んで構成されていてもよい。ディレイラは、フロントディレイラおよびリアディレイラの少なくとも一方を含む。変速装置、変速操作装置の具体的な機構については、一般的な変速装置と同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。

図2に示されるとおり、電動コンポーネント20は、モータ54を含む。自転車10は、モータ54の駆動回路56、操作部58、および、バッテリ60をさらに含む。

モータ54および駆動回路56は、同一のハウジング62(図1参照)に設けられる。駆動回路56は、バッテリ60からモータ54に供給される電力を制御する。モータ54は、自転車10の推進をアシストする。モータ54は、少なくとも図1に示す前輪28にトルクを伝達する。モータ54は、前輪28の車軸28Aまわりに設けられる。モータ54の出力部と前輪28との間には、ワンウェイクラッチが設けられてもよい。ワンウェイクラッチは、前輪28が自転車10を後進する方向に回転させた場合にモータ54が回転しないように設けられる。本実施形態では、ハウジング62が前輪28のハブシェルと一体に形成されている。駆動回路56は、ハウジング62から離れて、フレーム22に設けられてもよい。モータ54は、前輪28のハブとともに、フロントハブモータを構成する。フロントハブモータの具体的な機構については、一般的なフロントハブモータと同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。

操作部58は、ライダーが操作可能である。操作部58は、自転車10のハンドルバー26Bに取り付けられる。操作部58は、図2に示す自転車用制御装置70の制御部72と通信可能である。操作部58は、制御部72と有線または無線によって通信可能に接続されている。操作部58は、例えばPLC(Power Line Communication)によって制御部72と通信可能である。ライダーによって操作部58が操作されることによって、操作部58は、制御部72に出力信号を送信する。操作部58は、第1操作部58Aおよび第2操作部58Bを含む。第1操作部58Aおよび第2操作部58Bを操作することによって、モータ54によるアシストモードを変更することができる。操作部58は、例えば操作部材と、操作部材の動きを検出し、第1操作部58Aおよび第2操作部58Bを構成するセンサと、センサの出力信号に応じて、制御部72と通信を行う電気回路とを含む(いずれも図示略)。

図1に示されるバッテリ60は、1または複数のバッテリセルを含むバッテリユニット60A、およびバッテリユニット60Aを保持するバッテリホルダ60Bを含む。バッテリセルは、充電池を含む。バッテリ60は、自転車10に設けられ、バッテリ60と有線で電気的に接続されている他の電気部品、例えば、モータ54および自転車用制御装置70に電力を供給する。

図2に示されるとおり、自転車用制御装置70は、制御部72を含む。一例では、自転車用制御装置70は、記憶部74、トルクセンサ76、クランク回転センサ78、車速センサ80、無線通信部82、および、検出部84をさらに含む。

トルクセンサ76は、人力駆動力に応じた信号を出力する。トルクセンサ76は、ペダル34を介して駆動機構16に入力される人力駆動力TAを検出する。トルクセンサ76は、クランク軸32Aからフロント回転体36までの間の人力駆動力TAの伝達経路に設けられてもよく、クランク軸32Aまたはフロント回転体36に設けられてもよく、クランクアーム32Bまたはペダル34に設けられてもよい。トルクセンサ76は、例えば、歪センサ、磁歪センサ、光学センサ、および、圧力センサ等を用いて実現することができ、クランクアーム32Bまたはペダル34に加えられる人力駆動力TAに応じた信号を出力するセンサであれば、いずれのセンサを採用することもできる。

クランク回転センサ78は、クランク32の回転度CAを検出する。クランク回転センサ78は、自転車10のフレーム22またはモータ54のハウジング62に取り付けられる。クランク回転センサ78は、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。磁気センサは、クランク軸32Aと同軸にクランク軸32Aに設けられ、周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石を検出する。磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを用いることによって、1つのセンサで、クランク32の回転速度Nおよびクランク32の回転角度を検出することができ、構成および組立を簡略化することができる。クランク回転センサ78は、クランク32の回転角度CAおよびクランク32の回転速度の少なくとも一方を検出する。

車速センサ80は、車輪14の回転速度を検出する。車速センサ80は、有線または無線によって制御部72と電気的に接続されている。図1に示されるとおり、車速センサ80は、フレーム22のチェーンステイに取り付けられる。車速センサ80は、後輪30に取り付けられる磁石Mと車速センサ80との相対位置の変化に応じた信号を制御部72に出力する。車速センサ80は、リードスイッチを構成する磁性体リード、または、ホールセンサを含むことが好ましい。

検出部84は、図1に示す自転車部品18の気体室18Aにおける気圧Pを検出する。検出部84は、後タイヤ48の気体室48Cの気圧Pを検出する。図3に示されるとおり、検出部84は、タイヤ40のバルブ48Bに取り付けられる。検出部84は、図2に示す制御部72と無線通信可能に構成される。検出部84は、気圧Pに応じた信号を出力するセンサ84Aおよびセンサ84Aの出力を無線出力する無線通信部84Bを含む。無線通信部82は、検出部84の無線通信部84Bと無線通信を行う。無線通信部82は、検出部84から受信した信号を処理して制御部72に出力する。検出部84は、後タイヤ48のバルブ48Bではなく、前タイヤ46のバルブ46Bに取り付けられて前タイヤ46の気体室46Cの気圧を検出してもよい。センサ84Aは、例えば圧力センサを含む。センサ84Aは、気圧を検出することができれば、他のセンサを含んでいてもよい。検出部84は、センサ84Aおよび無線通信部84Bに電力を供給するバッテリをさらに含むことが好ましい。

制御部72は、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部72は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。制御部72は、さらにタイマを含む。記憶部74には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部74は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。制御部72および記憶部74は、例えばハウジング62(図1参照)に収容される。制御部72および記憶部74は、フレーム22に設けられてもよい。

制御部72は、車速センサ80の出力に基づいて自転車10の車速Vを演算する。 制御部72は、自転車10に搭載される電動コンポーネント20を制御する。制御部72は、気圧Pに応じて電動コンポーネント20を制御する。制御部72は、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、モータ54を制御することによって、モータ54の出力TXを変更する。モータ54の出力TXは、出力トルクによって表される。

制御部72は、モータ54を制御する。制御部72は、自転車10の車速Vが所定速度VX以下の場合に、モータ54に自転車10の推進をアシストさせる。制御部72は、自転車10に入力される人力駆動力TAに応じて自転車10の推進をアシストするアシストモードで、モータ54を制御可能である。制御部72は、自転車10の押し歩きをアシストする押し歩きモードで、モータ54を制御可能である。制御部72は、操作部58の操作および各種センサの出力の少なくとも一方に応じて、アシストモードと押し歩きモードとを切り替える。

所定速度VXは、アシストモードに適合した所定速度VX1および押し歩きモードに適合した所定速度VX2を含む。制御部72は、アシストモードにおいて、自転車10の車速Vが、所定速度VX1以下の場合に、モータ54に自転車10の推進をアシストさせる。所定速度VX1は、一例では時速25kmである。制御部72は、押し歩きモードにおいて自転車10の車速Vが、所定速度VX2以下の場合に、モータ54に自転車10の押し歩きをアシストさせる。

アシストモードでは、制御部72は、人力駆動力TAに応じてモータ54を駆動する。アシストモードは、人力駆動力TAに対するモータ54の出力TXの比率の異なる複数のアシストモードおよびモータ54を駆動させないオフモードを含む。以下では、人力駆動力TAに対するモータ54の出力TXの比率を「アシスト比R」と記載する。モータ54の出力TXが減速機を介して出力される場合には、減速機の出力をモータ54の出力TXとする。制御部72は、オフモードで操作部58の第1操作部58Aが操作されると、アシスト比Rの最も低いアシストモードに切り替える。制御部72は、アシストモードで、操作部58の第1操作部58Aが操作されると、アシスト比Rが一段階高いモードに切り替える。制御部72は、アシスト比Rが最も高いアシストモードの場合に、操作部58の第1操作部58Aが操作されると、アシスト比Rが最も高いアシストモードを維持する。制御部72は、オフモードで操作部58の第2操作部58Bが操作されると、アシストモードから押し歩きモードに切り替える。制御部72は、アシストモードで、操作部58の第2操作部58Bが操作されると、アシスト比Rが一段階低いモードに切り替える。制御部72は、アシスト比Rが最も低いアシストモードで、操作部58の第2操作部58Bが操作されると、オフモードに切り替える。アシストモードは、1つのアシストモードとオフモードとを含む構成としてもよく、1つのアシストモードのみを含む構成としてもよい。制御部72は、オフモードを除くアシストモードで、操作部58の第2操作部58Bが所定時間以上操作されると、押し歩きモードに切り替えてもよい。ハンドルバー26B(図1参照)には図示しない表示装置が設けられ、選択されている複数のアシストモードおよび押し歩きモードのうち、現在選択されている動作モードを表示する。

押し歩きモードでは、制御部72は、自転車10の押し歩きをアシストするようにモータ54を駆動可能である。押し歩きモードは、モータ54を駆動させない待機モードおよびモータ54を駆動する駆動モードを含む。制御部72は、押し歩きモードにおいてクランク32に人力駆動力TAが入力されていない状態で、モータ54を駆動可能である。制御部72は、アシストモードから押し歩きモードに切り替えると、待機モードになる。制御部72は、待機モードで第2操作部58Bが操作されると、待機モードから駆動モードに切り替える。制御部72は、各種センサからの入力に応じてモータ54の駆動を停止する必要がなければ、または、第1操作部58Aが操作されなければ、押し歩きモードにおいて第2操作部58Bが押し続けられる間は、駆動モードを維持し、モータ54を駆動する。各種センサは、車速センサ80、トルクセンサ76、および、クランク回転センサ78を含む。制御部72は、第2操作部58Bが操作されて駆動モードが維持されている状態で、第2操作部58Bの操作が解除されると、駆動モードを待機モードに切り替える。制御部72は、第2操作部58Bが操作されて駆動モードが維持されている状態で、各種センサからの入力に応じてモータ54の駆動を停止する必要があるか、または、第1操作部58Aが操作されると、駆動モードを待機モードに切り替える。第2操作部58Bを操作している状態で駆動モードが待機モードに切り替わった場合、第2操作部58Bの操作が一旦解除されて、再び操作されると、制御部72は再び待機モードから駆動モードに切り替えることができる。押し歩きモードでは、制御部72は、車速センサ80によって検出される自転車10の車速Vが、所定速度VX2を超えると、モータ54の駆動を停止する必要があると判定する。押し歩きモードでは、制御部72は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になると、モータ54の駆動を停止する必要があると判定する。押し歩きモードでは、制御部72は、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出されると、モータ54の駆動を停止する必要があると判定する。押し歩きモードでは、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAに基づいてモータ54の駆動を停止する制御、および、クランク回転センサ78によって検出されるクランク32の回転に基づいてモータ54の駆動を停止する制御の少なくとも一方を省略することもできる。操作部58は、第1操作部58Aとは別に、押し歩き用の操作部を含んでいてもよい。この場合、押し歩き用の操作部を操作すると、各種センサからの入力に応じてモータ54の駆動を停止する必要がなければ、制御部72は押し歩き用の操作部が操作されている間、モータ54を駆動する構成とすることができる。

図4を参照して、アシストモードと押し歩きモードとを切り替える切替制御について説明する。制御部72は、第1操作部58Aまたは第2操作部58Bが操作されると、アシストモードと押し歩きモードとを切り替えることができる。制御部72は、第1操作部58Aまたは第2操作部58Bが操作されると、処理を開始して図4に示すフローチャートのステップS11に移行する。

制御部72は、ステップS11において、現在のモードがアシストモードか否かを判定する。制御部72は、アシストモードであると判定した場合、ステップS12に移行する。制御部72は、ステップS12において、押し歩きモードへの切り替え操作が行われたか否かを判定する。具体的には、制御部72は、アシストモードのオフモードにおいて、操作部58の第2操作部58Bが操作された場合、押し歩きモードへの切り替え操作が行われたと判定する。制御部72は、オフモードを除くいずれかのアシストモードにおいて、操作部58の第2操作部58Bが所定時間以上操作された場合、押し歩きモードへの切り替え操作が行われたと判定してもよい。

制御部72は、押し歩きモードへの切り替え操作が行われていないと判定した場合、処理を終了する。制御部72は、押し歩きモードへの切り替え操作が行われたと判定した場合、ステップS13において、アシストモードから押し歩きモードに切り替え、処理を終了する。

制御部72は、ステップS11においてアシストモードではない、すなわち押し歩きモードであると判定した場合、ステップS14に移行し、アシストモードへの切り替え操作が行われたか否かを判定する。具体的には、制御部72は、押し歩きモードの待機モードにおいて、操作部58の第1操作部58Aが操作された場合、アシストモードへの切り替え操作が行われたと判定する。制御部72は、押し歩きモードの待機モードにおいて、操作部58の第1操作部58Aが所定時間以上操作された場合、アシストモードへの切り替え操作が行われたと判定してもよい。制御部72は、アシストモードへの切り替え操作が行われていないと判定した場合、処理を終了する。制御部72は、アシストモードへの切り替え操作が行われたと判定した場合、ステップS15において、押し歩きモードからアシストモードに切り替え、処理を終了する。

制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてアシスト比Rおよびモータ54の出力TXの少なくとも一方を変更する。制御部72は、記憶部74に記憶されるアシストモードにおける気圧Pとアシスト比Rとの関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいてモータ54を制御する。マップ、テーブル、および、関係式は、アシストモードのうちのアシスト比Rの異なるモードごとに用意されていてもよい。また、気圧Pと補正係数との関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つを記憶部74に記憶させ、この補正係数に基づいて人力駆動力TAに基づいて演算されたモータ54の出力TXを補正してもよい。

図5に示す第1のマップは、アシストモードにおける気圧Pとアシスト比Rとの関係の第1例を示す。第1例では、制御部72は、気圧Pが増加すると、アシスト比Rを増加させる。制御部72は、気圧Pが減少すると、アシスト比Rを増加させる。制御部72は、基準値PXAからの変化量に応じてモータ54を制御する。制御部72は、予め定める基準値PXAよりも気圧Pが増加すると、アシスト比Rを気圧Pが予め定める基準値PXAの場合よりも増加させ、予め定める基準値PXAよりも気圧Pが減少すると、アシスト比Rを気圧Pが予め定める基準値PXAの場合よりも増加させる。気圧Pが第1圧力PX1以下の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。例えば、気圧Pが第1圧力PX1以下の場合、制御部72は、アシスト比Rを「0」に設定することによって、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。

制御部72は、気圧Pが基準値PXAより小さい場合、基準値PXAよりも小さくかつ第1圧力PX1よりも大きい第3圧力PX3に達するまで、気圧Pが減少するほどアシスト比Rを増加させる。基準値PXAから第3圧力PX3までの範囲において、気圧Pが減少することにともなってアシスト比Rを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。制御部72は、気圧Pが第3圧力PX3以下かつ第1圧力PX1より大きい範囲に含まれる場合、アシスト比Rを一定の値RXに設定する。気圧Pが第1圧力PX1よりも高い第2圧力PX2以上の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。例えば、気圧Pが第2圧力PX2以上の場合、制御部72は、アシスト比Rを「0」に設定することによって、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。

制御部72は、気圧Pが基準値PXAより大きい場合、基準値PXAよりも大きくかつ第2圧力PX2よりも小さい第4圧力PX4に達するまで、気圧Pが増加するほどアシスト比Rを増加させる。基準値PXAから第4圧力PX4までの範囲において、気圧Pが増加することにともなってアシスト比Rを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。制御部72は、気圧Pが第4圧力PX4以上かつ第2圧力PX2未満の範囲に含まれる場合、アシスト比Rを一定の値RXに設定する。

予め定める基準値PXA、第1圧力PX1、第2圧力PX2、第3圧力PX3、および、第4圧力PX4は、タイヤ40の種類、太さ、および、直径等に基づいて設定される。基準値PXAは、例えばタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲となるように気体室40Cの気圧Pを調整した後、自転車10にライダーが乗車し、自転車10にライダーの全重量が加えられている状態の値と対応する。記憶部74は、予め定める基準値PXA、第1圧力PX1、第2圧力PX2、第3圧力PX3、および、第4圧力PX4を記憶している。基準値PXAは、ユーザの操作に応じて記憶部74に記憶されてもよい。第1圧力PX1、第2圧力PX2、第3圧力PX3、および、第4圧力PX4の各値は、基準値PXAを変更することによって、自動で変更されてもよく、基準値PXAと共に記憶部74に記憶されてもよい。基準値PXAをユーザの操作に応じて記憶部74に記憶する場合、例えば自転車用制御装置70は、外部の装置と有線または無線で接続するためのインタフェースを含む。外部の装置は、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、および、サイクルコンピュータ等を含む。自転車用制御装置70は、設定モードを有し、設定モードにおいて外部の装置から、基準値PXAを変更するための情報を受け取ると、制御部72は記憶部74に記憶されている基準値PXAを変更する。基準値PXAを変更するための情報は、気圧Pの値に関する情報であってもよく、ライダーの体重に関する情報であってもよい。基準値PXAをユーザの操作に応じて記憶部74に記憶する場合、例えば、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲となるように気体室18Aの気圧Pを調整した後、自転車10にライダーが乗車した状態で、操作部58に所定の操作をすることによって、制御部72が、センサ84Aから取得した信号に応じて、記憶部74に記憶してもよい。

図5に示す第1のマップを用いてモータ54を制御する場合の作用について説明する。 例えば自転車10の積載荷重が増加した場合、気圧Pは増加する。このため、気圧Pが基準値PXAよりも増加した場合に、制御部72がアシスト比Rを大きくすることによって、ライダーの負荷を低減させることができる。さらに気圧Pが増加して、気圧Pが第2圧力PX2以上になると、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが大きくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。

気圧Pが基準値PXAよりも減少した場合、タイヤの40の転がり抵抗が増加する。このため、気圧Pが基準値PXAよりも減少した場合に、制御部72がアシスト比Rを大きくすることによって、ライダーの負荷を低減させることができる。さらに気圧Pが減少して、気圧Pが第1圧力PX1以下になると、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させることによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが小さくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。例えばタイヤ40がパンクした場合には、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させることができる。

図6に示す第2のマップは、アシストモードにおける気圧Pとアシスト比Rとの関係の第2例を示す。第2例では、気圧Pが第1圧力PY1以下の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。例えば、気圧Pが第1圧力PY1以下の場合、制御部72は、アシスト比Rを「0」に設定することによって、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。気圧Pが第1圧力PX1よりも高い第2圧力PX2以上の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。例えば、気圧Pが第2圧力PY2以上の場合、制御部72は、アシスト比Rを「0」に設定することによって、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。制御部72は、気圧Pが第1圧力PY1より大きく、かつ、第2圧力PY2より小さい場合、気圧Pが増加するほどアシスト比Rを減少させる。第1圧力PY1から第2圧力PY2までの範囲において、気圧Pが増加することにともなってアシスト比Rを直線的に減少させてもよく、曲線的に減少させてもよく、段階的に減少させてもよい。第1圧力PY1および第2圧力PY2は、タイヤ40の種類、太さ、および、直径等に基づいて設定される。第1圧力PY1および第2圧力PY2は、例えば、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲のうちの上限値および下限値と対応する。記憶部74は、第1圧力PY1および第2圧力PY2を記憶している。第1圧力PY1は、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲の下限値よりも小さい値に設定されてもよい。第2圧力PY2は、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲の上限値よりも大きい値に設定されてもよい。

図6に示す第2のマップを用いてモータ54を制御する場合の作用について説明する。 気圧Pが減少した場合、タイヤの40の転がり抵抗が増加する。このため、気圧Pが減少した場合に、制御部72がアシスト比Rを大きくすることによって、ライダーの負荷を低減させることができる。気圧Pが第1圧力PY1以下になると、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが小さくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。気圧Pが増加して、気圧Pが第2圧力PY2以上になると、制御部72はモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが大きくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。

検出部84が、後タイヤ48の気体室48Cの気圧Pを検出する場合、図6の第2のマップにおいて、制御部72は、気圧Pが第1圧力PY1より大きく、かつ、第2圧力PY2より小さい場合、気圧Pが増加するほどアシスト比Rを増加させてもよい。上り坂になると後タイヤ48の気体室48Cの気圧Pが増加するので、気圧Pが増加するにしたがって、アシスト比Rを増加させることによって、上り坂においてライダーの負担を軽減することができる。

図7を参照して、アシストモードでのモータ54の駆動制御について説明する。制御部72は、オフモードを除くアシストモード間、所定周期ごとに駆動制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると駆動制御を停止する。所定条件は、オフモード以外のアシストモードからオフモードに変更した場合、アシストモードから押し歩きモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX1を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が停止したことが検出された場合、および、人力駆動力TAが予め定める値未満になった場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、ステップS21においてアシストモードでのモータ54の駆動の開始要求があるか否かを判定する。制御部72は、例えば、図4の切替制御においてオフモード以外のアシストモードに切り替えられている状態で、予め定める値以上の人力駆動力TAが入力されている場合、モータ54の駆動の開始要求があると判定する。制御部72は、モータ54の駆動の開始要求があると判定するまでステップS21の処理を所定周期ごとに繰り返す。

制御部72は、ステップS21においてアシストモードでのモータ54の駆動の開始要求があると判定した場合、ステップS22に移行し、気圧Pを取得し、ステップS23に移行する。制御部72は、ステップS23において、ステップS22で取得した気圧Pに応じてモータ54の出力TXを決定する。具体的には、制御部72は、記憶部74に記憶される気圧Pとアシスト比Rとの関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいてアシスト比Rを演算し、アシスト比Rと人力駆動力TAとからモータ54の出力TXを決定する。または、制御部72は、記憶部74に記憶される気圧Pと補正係数との関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいて補正係数を演算し、アシスト比Rと人力駆動力TAとから演算されたモータ54の出力TXに補正係数を乗算することによってモータ54の出力TXを補正して決定する。制御部72は、ステップS23においてモータ54の出力TXを決定すると、ステップS24に移行する。

制御部72は、ステップS24においてステップS23で決定したモータ54の出力TXになるようにモータ54を制御し、ステップS25に移行する。具体的には、制御部72は、モータ54の出力TXと対応する電流値を演算し、モータ54に電流を供給する。

制御部72は、ステップS25においてアシストモードでのモータ54の駆動の停止要求があるか否かを判定する。制御部72は、少なくとも1つの停止条件が成立すると、モータ54の駆動の停止要求があると判定する。停止条件は、オフモードに変更した場合、アシストモードから押し歩きモードに変更した場合、自転車10の車速Vが所定速度VX1を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。停止条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値未満になった場合、および、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転の停止が検出された場合の少なくとも一方においても成立するようにしてもよい。制御部72は、モータ54の駆動の停止要求がないと判定した場合には、ステップS22に戻り、ステップS22〜S25の処理を繰り返す。制御部72は、ステップS25でモータ54の駆動の停止要求があると判定した場合、ステップS26においてモータ54の駆動を停止し、処理を終了して所定周期後に再びステップS21からの処理を開始する。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、押し歩きモードにおいて、モータ54の出力TXを、気圧Pに応じて変更する。制御部72は、記憶部74に記憶される押し歩きモードにおける気圧Pとモータ54の出力TXとの関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいてモータ54を制御する。また、気圧Pと補正係数との関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つを記憶部74に記憶させ、この補正係数に基づいて人力駆動力TAに基づいて演算されたモータ54の出力TXを補正してもよい。

図8に示す第3のマップは、押し歩きモードにおける気圧Pとモータ54の出力TXとの関係の第1例を示す。第1例では、制御部72は、気圧Pが増加すると、モータ54の出力TXを増加させる。制御部72は、気圧Pが減少すると、モータ54の出力TXを増加させる。制御部72は、基準値PZAからの変化量に応じてモータ54を制御する。制御部72は、予め定める基準値PZAよりも気圧Pが増加すると、モータ54の出力TXを気圧Pが予め定める基準値PZAの場合よりも増加させ、予め定める基準値PZAよりも気圧Pが減少すると、モータ54の出力TXを気圧Pが予め定める基準値PZAの場合よりも増加させる。気圧Pが第1圧力PZ1以下の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。

制御部72は、気圧Pが基準値PZAよりも小さい場合、基準値PZAよりも小さくかつ第1圧力PZ1よりも大きい第3圧力PZ3に達するまで、気圧Pが減少するほどモータ54の出力TXを増加させる。基準値PZAから第3圧力PZ3までの範囲において、気圧Pが減少することにともなってモータ54の出力TXを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。制御部72は、気圧Pが第3圧力PZ3以下かつ第1圧力PZ1より大きい範囲に含まれる場合、モータ54の出力TXを一定の値TX1に設定する。気圧Pが第1圧力PZ1よりも高い第2圧力PZ2以上の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。

制御部72は、気圧Pが基準値PZAよりも大きい場合、基準値PZAよりも大きくかつ第2圧力PZ2よりも小さい第4圧力PZ4に達するまで、気圧Pが増加するほどモータ54の出力TXを増加させる。基準値PZAから第4圧力PZ4までの範囲において、気圧Pが増加することにともなってモータ54の出力TXを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。制御部72は、気圧Pが第4圧力PZ4以上かつ第2圧力PZ2未満の範囲に含まれる場合、モータ54の出力TXを一定の値TX1に設定する。

予め定める基準値PZA、第1圧力PZ1、第2圧力PZ2、第3圧力PZ3、および、第4圧力PZ4は、タイヤ40の種類、太さ、および、直径等に基づいて設定される。基準値PZAは、例えばタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pのうちの任意の値と対応する。記憶部74は、予め定める基準値PZA、第1圧力PZ1、第2圧力PZ2、第3圧力PZ3、および、第4圧力PZ4を記憶している。基準値PZAは、自転車製造工場において記憶部74に記憶されてもよく、ユーザの操作に応じて記憶部74に記憶されてもよい。第1圧力PZ1、第2圧力PZ2、第3圧力PZ3、および、第4圧力PZ4の各値は、基準値PZAを変更することによって、自動で変更されてもよく、基準値PZAと共に記憶部74に記憶されてもよい。基準値PZAをユーザの操作に応じて記憶部74に記憶する場合、例えば自転車用制御装置70は、外部の装置と有線または無線で接続するためのインタフェースを含む。外部の装置は、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、および、サイクルコンピュータ等を含む。自転車用制御装置70は、設定モードを有し、設定モードにおいて外部の装置から、基準値PZAを変更するための情報を受け取ると、制御部72は記憶部74に記憶されている基準値PZAを変更する。基準値PZAを変更するための情報は、気圧Pの値に関する情報である。基準値PZAをユーザの操作に応じて記憶部74に記憶する場合、例えば、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲となるように気体室40Cの気圧Pを調整した後、操作部58に所定の操作をすることによって、制御部72が、センサ84Aから取得した信号に応じて、記憶部74に記憶してもよい。

図8に示す第3のマップを用いてモータ54を制御する場合の作用について説明する。 例えば自転車10の積載荷重が増加した場合、気圧Pは増加する。自転車10の積載荷重に対してモータ54の出力TXが低いと、自転車10が前進しにくくなる。このため、気圧Pが基準値PZAよりも増加した場合に、制御部72がモータ54の出力TXを大きくすることによって、自転車10を好適に前進させることができる。さらに気圧Pが増加して、気圧Pが第2圧力PZ2以上になると、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが大きくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。

気圧Pが基準値PZAよりも減少した場合、タイヤの40の転がり抵抗が増加する。このため、気圧Pが基準値PZAよりも減少した場合に、制御部72がモータ54の出力TXを大きくすることによって、自転車10を好適に前進させることができる。さらに気圧Pが減少して、気圧Pが第1圧力PZ1以下になると、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが小さくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。例えばタイヤ40がパンクした場合には、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させることができる。

図9に示す第4のマップは、押し歩きモードにおける気圧Pとモータ54の出力TXとの関係の第2例を示す。第2例では、気圧Pが第1圧力PW1以下の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。気圧Pが第1圧力PW1よりも高い第2圧力PW2以上の場合、制御部72は、モータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止する。制御部72は、気圧Pが第1圧力PW1より大きく、かつ、第2圧力PW2より小さい場合、気圧Pが増加するほどモータ54の出力TXを増加させる。第1圧力PW1から第2圧力PW2までの範囲において、気圧Pが増加することにともなってモータ54の出力TXを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。第1圧力PW1および第2圧力PW2は、タイヤ40の種類、太さ、および、直径等に基づいて設定される。第1圧力PW1および第2圧力PW2は、例えば、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲のうちの上限値および下限値と対応する。記憶部74は、第1圧力PW1および第2圧力PW2を記憶している。第1圧力PW1は、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲の下限値よりも小さい値に設定されてもよい。第2圧力PW2は、それぞれタイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲の上限値よりも大きい値に設定されてもよい。

図9に示す第4のマップを用いてモータ54を制御する場合の作用について説明する。 例えば自転車10の積載荷重が増加した場合、気圧Pは増加する。このため、気圧Pが第1圧力PW1から第2圧力PW2までの範囲内において気圧Pが増加するほど、制御部72がモータ54の出力TXを大きくすることによって、自転車10の推進をアシストするアシスト力が不足してしまうことが抑制される。さらに気圧Pが増加して、気圧Pが第2圧力PW2以上になると、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40ごとに設定される適切な気圧Pの範囲よりも気圧Pが大きくなった状態で、モータ54が自転車10の推進をアシストして、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。気圧Pが第1圧力PW1以下になると、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させる。これによって、タイヤ40に大きな負荷が掛かってしまうことを抑制することができる。例えばタイヤ40がパンクした場合には、制御部72がモータ54の出力TXを「0」にするか、または、モータ54の駆動を停止させることができる。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度を、気圧Pに応じて変更することが好ましい。制御部72は、気圧Pが増加すると、自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度を減少させることが好ましい。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度を、気圧Pに応じて変更することが好ましい。制御部72は、気圧Pが増加すると、自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度を減少させることが好ましい。

図10を参照して、押し歩きモードでのモータ54の駆動制御について説明する。制御部72は、押し歩きモードの間、所定周期ごとに駆動制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると駆動制御を停止する。所定条件は、押し歩きモードからアシストモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX2を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になった場合、および、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出された場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、ステップS31において押し歩きモードでのモータ54の駆動の開始要求があるか否かを判定する。制御部72は、例えば、図4の切替制御において押し歩きモードに切り替えられている状態で、操作部58の第2操作部58Bが操作された場合、かつ、人力駆動力TAが入力されていない場合、モータ54の駆動の開始要求があると判定する。制御部72は、モータ54の駆動の開始要求があると判定するまでステップS21の処理を所定周期ごとに繰り返す。

制御部72は、ステップS31において押し歩きモードでのモータ54の駆動の開始要求があると判定した場合、ステップS32に移行し、気圧Pを取得し、ステップS33に移行する。制御部72は、ステップS33において、ステップS32で取得した気圧Pに応じてモータ54の出力TXを決定する。具体的には、制御部72は、記憶部74に記憶される気圧Pとモータ54の出力TXとの関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいてモータ54の出力TXを演算し、モータ54の出力TXを決定する。または、制御部72は、記憶部74に記憶される気圧Pと補正係数との関係を規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいて補正係数を演算し、車速Vに基づいて演算されたモータ54の出力TXに補正係数を乗算することによってモータ54の出力TXを補正して決定する。制御部72は、ステップS33においてモータ54の出力TXを決定すると、ステップS34に移行する。

制御部72は、ステップS34においてステップS33で決定したモータ54の出力TXになるようにモータ54を制御し、ステップS35に移行する。具体的には、制御部72は、モータ54の出力TXと対応する電流値を演算し、モータ54に電流を供給する。

制御部72は、ステップS35において押し歩きモードでのモータ54の駆動の停止要求があるか否かを判定する。制御部72は、少なくとも1つの停止条件が成立すると、モータ54の駆動の停止要求があると判定する。停止条件は、押し歩きモードにおいて第2操作部58Bの操作を止めた場合、押し歩きモードからアシストモードに変更した場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX2を超えた場合の少なくとも一方において成立する。停止条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になった場合、およびクランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出された場合の少なくとも一方においても成立するようにしてもよい。制御部72は、モータ54の駆動の停止要求がないと判定した場合には、ステップS32に戻り、ステップS32〜S35の処理を繰り返す。制御部72は、ステップS35でモータ54の駆動の停止要求があると判定した場合、ステップS36においてモータ54の駆動を停止し、処理を終了して所定周期後に再びステップS31からの処理を開始する。

図11を参照して、押し歩きモードでのモータ54の動作の一例について説明する。図11の実線は、気圧Pが所定の値の場合のモータ54の動作の一例を示す。図11の二点鎖線は、気圧Pが図11で示す場合よりも大きい場合のモータ54の動作の一例を示す。

時刻t10は、押し歩きモードにおいて、モータ54の駆動を開始した時刻を示す。 時刻t11は、時刻t10から第1の時間が経過した時刻を示す。時刻t11において、気圧Pが所定の値の場合には、モータ54の出力TXが所定値TXAに到達する。

時刻t12は、時刻t10から第1の時間よりも長い第2の時間が経過した時刻を示す。気圧Pが所定の値よりも大きい場合には、時刻t12において、モータ54の出力TXが所定値TXAに到達する。

気圧Pが高い場合の一例として、自転車10の積載荷重が大きい場合が挙げられる。気圧Pが高い場合に、押し歩きモードでの押し歩きのアシストが開始された場合のモータ54の出力TXの増加速度をゆるやかにすることによって、自転車10の発進時の挙動を安定させることができる。図11では、モータ54の出力TXが直線状に増加しているが、モータ54の出力TXは、例えば、時刻が経過するに連れてモータの出力TXの増加の割合が大きくなる曲線状に増加してもよい。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、自転車10の押し歩きのアシストを停止する場合のモータ54の出力TXの減少速度を、気圧Pに応じて変更することが好ましい。制御部72は、気圧Pが増加すると、自転車10の押し歩きのアシストを停止する場合のモータ54の出力TXの減少速度を減少させることが好ましい。この場合、気圧Pが高いと、押し歩きモードでの押し歩きのアシストを停止する場合のモータ54の出力TXがゆるやかに減少するため、自転車10をゆっくりと停止させることができる。

図12を参照して、押し歩きモードでのモータ54の動作の一例について説明する。図12の実線は、気圧Pが所定の値の場合のモータ54の動作の一例を示す。図12の二点鎖線は、気圧Pが図12で示す場合よりも大きい場合のモータ54の動作の一例を示す。

時刻t20は、押し歩きモードでの走行中に自転車10の車速Vを変更する要求が設定された時刻を示す。制御部72は、車速Vの目標値VAを目標値VA1から目標値VA2に変更する。 時刻t21は、時刻t20から第1の時間が経過した時刻を示す。時刻t21において、気圧Pが所定の値の場合には、モータ54の回転速度Nが時刻t21で設定された新しい車速Vの目標値VA2と対応する回転速度NAに到達する。

時刻t22は、時刻t20から第1の時間よりも長い第2の時間が経過した時刻を示す。時刻t22において、気圧Pが所定の値よりも大きい場合には、モータ54の回転速度Nが時刻t21で設定された新しい車速Vの目標値VA2と対応する回転速度NAに到達する。

気圧Pが高い場合の一例として、自転車10の積載荷重が大きい場合が挙げられる。気圧Pが高い場合に、自転車10の車速Vを変更する場合には、モータ54の回転速度Nの変化速度をゆるやかにすることによって、自転車10の挙動を安定させることができる。図12では、モータ54の出力TXが直線状に増加しているが、モータ54の出力TXは、例えば、時間が経過するに連れてモータの出力TXの増加の割合が大きくなる曲線状に増加してもよい。

(第2実施形態) 図1および図13〜図15を参照して、第2実施形態の自転車用制御装置70について説明する。第2実施形態の自転車用制御装置70は、検出部84が第1検出部86および第2検出部88を含む点以外では、第1実施形態の自転車用制御装置70と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

図13に示されるとおり、検出部84は、第1検出部86および第2検出部88を含む。検出部84によって検出される気圧Pは、前タイヤ46の第1気圧P1および後タイヤ48の第2気圧P2を含む。

第1検出部86は、図1に示す前タイヤ46のバルブ46Bに取り付けられ、前タイヤ46の気体室46Cの第1気圧P1を検出する。図13に示されるとおり、第1検出部86は、制御部72と無線通信可能に構成される。第1検出部86は、気圧Pに応じた信号を出力するセンサ86A、および、センサ86Aの出力に応じた信号を無線で出力する無線通信部86Bを含む。センサ86Aは、例えば圧力センサを含む。センサ86Aは、気圧Pを検出することができれば、他のセンサを含んでいてもよい。第1検出部86は、センサ86Aおよび無線通信部86Bに電力を供給するバッテリをさらに含む。

第2検出部88は、図1に示す後タイヤ48のバルブ48Bに取り付けられ、後タイヤ48の気体室48Cの第2気圧P2を検出する。図13に示されるとおり、第2検出部88は、制御部72と無線通信可能に構成される。第2検出部88は、気圧Pに応じた信号を出力するセンサ88Aおよびセンサ88Aの出力に応じた信号を無線で出力する無線通信部88Bを含む。センサ88Aは、例えば圧力センサを含む。センサ88Aは、気圧Pを検出することができれば、他のセンサを含んでいてもよい。検出部88は、センサ88Aおよび無線通信部88Bに電力を供給するバッテリをさらに含む。

無線通信部82は、第1検出部86の無線通信部86Bおよび第2検出部88の無線通信部88Bと無線通信を行う。無線通信部82は、第1検出部86および第2検出部88から受信した信号を処理して制御部72に出力する。

制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてアシスト比Rおよびモータ54の出力TXの少なくとも一方を変更する。アシストモードは、第1モードA1および第1モードA1とはモータ54の制御状態の異なる第2モードA2を含む。制御部72は、アシストモードにおいて、第1モードA1と第2モードA2とを切替可能に構成される。第1モードA1におけるアシスト比R1は、第2モードA2におけるアシスト比R2未満である。アシストモードが複数ある場合、アシストモードのうちのアシスト比Rの異なるモードごとに第1モードA1および第2モードA2が用意されることが好ましい。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、押し歩きモードにおいて、モータ54の出力TXを、気圧Pに応じて変更する。押し歩きモードは、第1モードB1および第1モードB1とはモータ54の制御状態の異なる第2モードB2を含む。制御部72は、押し歩きモードにおいて、第1モードB1と第2モードB2とを切替可能に構成される。制御部72は、第2モードB2において自転車10の押し歩きをアシストする場合のモータ54の出力TXを、第1モードB1において自転車10の押し歩きをアシストする場合のモータ54の出力TXよりも大きくする。

制御部72は、第1気圧P1および第2気圧P2に応じて、モータ54を制御する。制御部72は、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下の場合、第1モードA1,B1でモータ54を制御し、第1気圧P1の増加量が第1閾値よりも大きい場合、第2モードA2,B2でモータ54を制御する。制御部72は、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下の場合、第1モードA1,B1でモータ54を制御し、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2よりも大きい場合、第2モードA2,B2でモータ54を制御する。制御部72は、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下かつ第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下の場合、第1モードA1,B1でモータ54を制御し、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1よりも大きい場合および第2気圧P2の増加量が第2閾値D2よりも大きい場合、第2モードA2,B2でモータ54を制御する。アシストモードにおける第1閾値D1と、押し歩きモードにおける第1閾値D1とは、一致してもよく、異なっていてもよい。アシストモードにおける第2閾値D2と、押し歩きモードにおける第2閾値D2とは、一致してもよく、異なっていてもよい。

制御部72は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、第1閾値D1を変更することが好ましい。制御部72は、外気温および高度の少なくとも一方に応じて、第2閾値D2を変更することが好ましい。一例では、外気温は、自転車10に設けられる温度センサによって検出される。自転車用制御装置70は、温度センサを含んでいてもよい。別の例では、外気温は、自転車10の外部の装置によって検出され、無線通信等を介して制御部72に送信される。外部の装置は、スマートフォンおよびサイクルコンピュータ等を含む。一例では、高度は、自転車10に設けられる高度センサによって検出される。または自転車用制御装置70は、高度センサを含んでいてもよい。別の例では、高度は、自転車10の外部の装置によって検出され、無線通信等を介して制御部72に送信される。外部の装置は、スマートフォンおよびサイクルコンピュータ等を含む。一例では、制御部72は、外気温が高いほど、第1閾値D1および第2閾値D2を大きくする。例えば、外気温が1度上昇すると、閾値D1,D2を1000パスカル上昇させる。一例では、制御部72は、高度が高いほど、第1閾値D1および第2閾値D2を大きくする。

制御部72は、第2モードにおいて自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度を、第1モードにおいて自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度よりも低下させることが好ましい。

制御部72は、第2モードにおける自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度を、第1モードにおける自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度よりも低下させることが好ましい。

図14を参照して、アシストモードでのモードの切替制御について説明する。制御部72は、オフモードを除くアシストモード間、所定周期ごとに切替制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると切替制御を停止する。所定条件は、オフモード以外のアシストモードからオフモードに変更した場合、アシストモードから押し歩きモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX1を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が停止したことが検出された場合、および、人力駆動力TAが予め定める値未満になった場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、オフモードを除くアシストモードになると、ステップS41に移行して、処理を開始する。制御部72は、ステップS41において第1気圧P1および第2気圧P2を取得し、ステップS42に移行する。

制御部72は、ステップS42において、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下か否かを判定する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS41で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算する。制御部72は、ステップS42において第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下であると判定した場合、ステップS43に移行する。

制御部72は、ステップS43において、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下か否かを判定する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS41で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算する。制御部72は、ステップS43において第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下であると判定した場合、ステップS44に移行する。

制御部72は、ステップS44において、第1モードA1を選択し、処理を終了して所定周期後に再びステップS41からの処理を開始する。制御部72は、ステップS44において第2モードA2が選択されている場合には、第1モードA1に切り替え、第1モードA1が選択されている場合には、第1モードA1を維持する。

制御部72は、ステップS42において、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1より大きいと判定した場合、および、ステップS43において、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2より大きいと判定した場合、ステップS45に移行する。制御部72は、ステップS45において、第2モードA2を選択し、処理を終了して所定周期後に再びステップS41からの処理を開始する。制御部72は、ステップS45において第1モードA1が選択されている場合には、第2モードA2に切り替え、第2モードA2が選択されている場合には、第2モードA2を維持する。

制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、ステップS42において、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS41で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算してもよい。制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、ステップS43において、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS41で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算してもよい。

図15を参照して、押し歩きモードでのモードの切替制御について説明する。制御部72は、押し歩きモードの間、所定周期ごとに切替制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立するとモードの切替制御を停止する。所定条件は、押し歩きモードからアシストモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になった場合、および、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出された場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、押し歩きモードになると、ステップS51に移行して処理を開始する。制御部72は、ステップS51において、第1気圧P1および第2気圧P2を取得し、ステップS52に移行する。

制御部72は、ステップS52において、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下か否かを判定する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS51で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算する。制御部72は、ステップS52において第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下であると判定した場合、ステップS53に移行する。

制御部72は、ステップS53において、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下か否かを判定する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS51で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算する。制御部72は、ステップS53において第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下であると判定した場合、ステップS54に移行する。

制御部72は、ステップS54において、第1モードB1を選択し、処理を終了して所定周期後に再びステップS51からの処理を開始する。制御部72は、ステップS54において第2モードB2が選択されている場合には、第1モードB1に切り替え、第1モードB1が選択されている場合には、第1モードB1を維持する。

制御部72は、ステップS52において、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1より大きいと判定した場合、および、ステップS53において、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2より大きいと判定した場合、ステップS55に移行する。制御部72は、ステップS55において、第2モードB2を選択し、処理を終了して所定周期後に再びステップS51からの処理を開始する。制御部72は、ステップS55において第1モードB1が選択されている場合には、第2モードB2に切り替え、第2モードB2が選択されている場合には、第2モードB2を維持する。

制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、ステップS52において、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS51で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算してもよい。制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、ステップS53において、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS51で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算してもよい。

(第3実施形態) 図13、図16、および、図17を参照して、第3実施形態の自転車用制御装置70について説明する。第3実施形態の自転車用制御装置70は、第1気圧P1および第2気圧P2との比較によってモータ54の出力TXを変更する点、および、検出部84が第2実施形態と同様に第1検出部86および第2検出部88を含む点以外では、第1実施形態の自転車用制御装置70と同様である。このため、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

図13に示されるとおり、検出部84は、第1検出部86および第2検出部88を含む。検出部84によって検出される気圧Pは、前タイヤ46の第1気圧P1および後タイヤ48の第2気圧P2を含む。

制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、アシストモードにおいて、気圧Pに応じてアシスト比Rおよびモータ54の出力TXの少なくとも一方を変更する。制御部72は、アシストモードにおいて、第1気圧P1の増加量が前記第2気圧P2の増加量よりも大きく、かつ自転車10の車速Vが低下した場合、モータ54の出力を低下させる。

図16を参照して、アシストモードでのモータ54の駆動制御について説明する。制御部72は、オフモードを除くアシストモード間、所定周期ごとに駆動制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると駆動制御を停止する。所定条件は、オフモード以外のアシストモードからオフモードに変更した場合、アシストモードから押し歩きモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX1を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が停止したことが検出された場合、および、人力駆動力TAが予め定める値未満になった場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、ステップS61においてアシストモードでのモータ54の駆動の開始要求があるか否かを判定する。制御部72は、例えば、図4の切替制御においてオフモード以外のアシストモードに切り替えられている状態で、予め定める値以上の人力駆動力TAが入力されている場合、モータ54の駆動の開始要求があると判定する。制御部72は、モータ54の駆動の開始要求があると判定するまでステップS61の処理を所定周期ごとに繰り返す。

制御部72は、ステップS61においてアシストモードでのモータ54の駆動の開始要求があると判定した場合、ステップS62に移行し、第1気圧P1、第2気圧P2、および、車速Vを取得し、ステップS63に移行する。

制御部72は、ステップS63において、ステップS62で取得した第1気圧P1、第2気圧P2、および、車速Vに応じてモータ54の出力TXを決定する。具体的には、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きく、かつ自転車10の車速Vが低下した場合、モータ54の出力TXを低下させる。制御部72は、例えば、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量以下の場合よりも、アシスト比Rを低下させる。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS62で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS62で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算する。制御部72は、例えば、ステップS62で取得した車速Vと所定時間前の車速Vとを比較することによって、車速Vが低下しているか否かを判定する。制御部72は、制御部72は、予め記憶部74に記憶している第1気圧P1の増加量と第2気圧P2の増加量との差と、車速Vの低下量と、アシスト比Rとの関係を規定したマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいてアシスト比Rを演算し、アシスト比Rと人力駆動力TAとからモータ54の出力TXを決定する。または、制御部72は、予め記憶部74に記憶している第1気圧P1の増加量と第2気圧P2の増加量との差と、車速Vの低下量と、補正係数との関係を規定したマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つに基づいて補正係数を演算し、アシストモードにおいて設定されているアシスト比Rに補正係数を乗算することによってアシスト比Rを演算する。制御部72は演算したアシスト比Rと人力駆動力TAとからモータ54の出力TXを決定する。

制御部72は、ステップS64においてステップS63で決定したモータ54の出力TXになるようにモータ54を制御し、ステップS65に移行する。具体的には、制御部72は、モータ54の出力TXと対応する電流値を演算し、モータ54に電流を供給する。

制御部72は、ステップS65においてアシストモードでのモータ54の駆動の停止要求があるか否かを判定する。制御部72は、少なくとも1つの停止条件が成立すると、モータ54の駆動の停止要求があると判定する。停止条件は、オフモードに変更した場合、アシストモードから押し歩きモードに変更した場合、自転車10の車速Vが所定速度VX1を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。停止条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値未満になった場合、および、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転の停止が検出された場合の少なくとも一方においても成立するようにしてもよい。制御部72は、モータ54の駆動の停止要求がないと判定した場合には、ステップS62に戻り、ステップS62〜S65の処理を繰り返す。制御部72は、ステップS65でモータ54の駆動の停止要求があると判定した場合、ステップS66においてモータ54の駆動を停止し、処理を終了して所定周期後に再びステップS61からの処理を開始する。

制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第1気圧P1および第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、ステップS63において、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS62で取得した第1気圧P1との差と、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS62で取得した第2気圧P2との差とを求めることによって、第1気圧P1および第2気圧P2の増加量を演算してもよい。

制御部72は、押し歩きモードにおいて、気圧Pに応じてモータ54を制御する。制御部72は、押し歩きモードにおいて、モータ54の出力TXを、気圧Pに応じて変更する。制御部72は、押し歩きモードにおいて、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きく、かつ自転車10の車速Vが低下した場合、モータ54の出力TXを低下させる。

図17を参照して、押し歩きモードでのモータ54の駆動制御について説明する。制御部72は、押し歩きモードの間、所定周期ごとに駆動制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると駆動制御を停止する。所定条件は、押し歩きモードからアシストモードに変更した場合、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合、および、自転車10の車速Vが所定速度VX2を超えた場合の少なくとも1つにおいて成立する。所定条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になった場合、および、クランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出された場合の少なくとも一方において成立するようにしてもよい。

制御部72は、ステップS71において押し歩きモードでのモータ54の駆動の開始要求があるか否かを判定する。制御部72は、例えば、図4の切替制御において押し歩きモードに切り替えられている状態で、操作部58の第2操作部58Bが操作された場合、かつ、人力駆動力TAが入力されていない場合、モータ54の駆動の開始要求があると判定する。制御部72は、モータ54の駆動の開始要求があると判定するまでステップS21の処理を所定周期ごとに繰り返す。

制御部72は、ステップS71において押し歩きモードでのモータ54の駆動の開始要求があると判定した場合、ステップS72に移行し、第1気圧P1、第2気圧P2、および、車速Vを取得し、ステップS73に移行する。

制御部72は、ステップS73において、ステップS72で取得した第1気圧P1、第2気圧P2、および、車速Vに応じてモータ54の出力TXを決定する。具体的には、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きく、かつ自転車10の車速Vが低下した場合、モータ54の出力TXを低下させる。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第1気圧P1を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS72で取得した第1気圧P1との差を求めることによって、第1気圧P1の増加量を演算する。制御部72は、例えば、自転車用制御装置70の電源がオンになった時刻の第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS72で取得した第2気圧P2との差を求めることによって、第2気圧P2の増加量を演算する。制御部72は、例えば、ステップS72で取得した車速Vと所定時間前の車速Vとを比較することによって、車速Vが低下しているか否かを判定する。制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きく、かつ自転車10の車速Vが低下した場合、車速V等に応じて設定されるモータ54の出力TXよりも低下した値をモータ54の出力TXとして決定する。制御部72は、ステップS73においてモータ54の出力TXを決定すると、ステップS74に移行する。

制御部72は、ステップS74においてステップS73で決定したモータ54の出力TXになるようにモータ54を制御し、ステップS75に移行する。具体的には、制御部72は、モータ54の出力TXと対応する電流値を演算し、モータ54に電流を供給する。

制御部72は、ステップS75において押し歩きモードでのモータ54の駆動の停止要求があるか否かを判定する。制御部72は、少なくとも1つの停止条件が成立すると、モータ54の駆動の停止要求があると判定する。停止条件は、押し歩きモードからアシストモードに変更した場合、および自転車10の車速Vが所定速度VX2を超えた場合の少なくとも一方において成立する。停止条件は、トルクセンサ76によって検出される人力駆動力TAが、予め定める値以上になった場合、およびクランク回転センサ78によって、クランク32の回転が検出された場合の少なくとも一方においても成立するようにしてもよい。制御部72は、モータ54の駆動の停止要求がないと判定した場合には、ステップS72に戻り、ステップS72〜S75の処理を繰り返す。制御部72は、ステップS75でモータ54の駆動の停止要求があると判定した場合、ステップS76においてモータ54の駆動を停止し、処理を終了して所定周期後に再びステップS71からの処理を開始する。

制御部72は、例えば操作部58に所定の操作を行ったときの第1気圧P1および第2気圧P2を記憶部74に記憶しておき、ステップS73において、記憶部74に記憶している第1気圧P1とステップS72で取得した第1気圧P1との差と、記憶部74に記憶している第2気圧P2とステップS72で取得した第2気圧P2との差とを求めることによって、第1気圧P1および第2気圧P2の増加量を演算してもよい。

(第4実施形態) 図18および図19を参照して、第4実施形態の自転車用制御装置70について説明する。第4実施形態の自転車用制御装置70は、電動コンポーネント20がサスペンション90を含む点以外では、第1実施形態の自転車用制御装置70と同様であるので、第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

図18に示される自転車10の電動コンポーネント20は、サスペンション90を含む。サスペンション90は、アクチュエータ92を含む。サスペンション90は、アクチュエータ92によってサスペンション90の硬さを変更可能に構成される。アクチュエータ92は、サスペンション90に設けられ、サスペンション90の硬さを調節するためのバルブの開閉状態を制御する。サスペンション90は、フロントサスペンションおよびリアサスペンションの少なくとも一方を含む。フロントサスペンションおよびリアサスペンションの具体的な機構については、一般的なサスペンションと同様の構成であるので、詳細な説明については省略する。

制御部72は、気圧Pに応じてサスペンション90を制御する。制御部72は、気圧Pが第3圧力PQ以下の場合、気圧Pが第3圧力PQよりも大きい場合よりもサスペンション90を硬くする。

図19を参照して、サスペンション90の調整制御について説明する。自転車用制御装置70の電源がオンになると、制御部72は、所定周期ごとに調整制御を実行する。制御部72は、少なくとも1つの所定条件が成立すると調整制御を停止する。所定条件は、自転車用制御装置70の電源がオンからオフになった場合において成立する。

制御部72は、ステップS81において気圧Pを取得し、ステップS82に移行する。制御部72は、ステップS82においてステップS82において取得した気圧Pが第3圧力PQ以下か否かを判定する。制御部72は、気圧Pが第3圧力PQ以下と判定した場合、ステップS83においてサスペンション90を硬くするようにアクチュエータ92を制御し、処理を終了して所定周期後に再びステップS81からの処理を開始する。制御部72は、ステップS82において気圧Pが第3圧力PQより大きいと判定した場合、処理を終了して所定周期後に再びステップS81からの処理を開始する。

(変形例) 上記各実施形態に関する説明は、本発明に従う自転車用制御装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う自転車用制御装置は、例えば以下に示される上記各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、各実施形態の形態と共通する部分については、各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。

・第1実施形態において、アシストモードで制御部72は、気圧Pの変化量に応じてモータ54を制御してもよい。例えば、図7のステップS23において、制御部72は、アシスト比Rを、気圧Pの増加量に応じてモータ54を制御する。制御部72は、気圧Pの増加量が増加すると、アシスト比Rを増加させる。また、制御部72は、アシスト比Rを、気圧Pの減少量に応じてモータ54を制御する。制御部72は、減少量が増加すると、アシスト比Rを増加させる。この変形例では、制御部72は、記憶部74に記憶されている基準値PXAからの変化量に応じてモータ54を制御してもよく、自転車用制御装置70の電源がオンになったときの気圧Pからの変化量に応じてモータ54を制御してもよく、操作部58に所定の操作を行ったときの気圧Pからの変化量に応じてモータ54を制御してもよい。

・第1実施形態の押し歩きモードにおいて、制御部72は、気圧Pの変化量に応じてモータ54を制御してもよい。例えば、図10のステップS33において、気圧Pの変化量に応じてモータ54を制御する。制御部72は、押し歩きモードにおいて、モータ54の出力TXを、気圧Pの増加量に応じて変更する。制御部72は、増加量が増加すると、モータ54の出力TXを増加させる。また、例えば、制御部72は、押し歩きモードにおいて、自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度を、気圧Pの増加量に応じて変更してもよい。また、例えば、制御部72は、気圧Pの増加量が増加すると、自転車10の押し歩きのアシストを開始する場合のモータ54の出力TXの増加速度を減少させてもよい。また、例えば、制御部72は、押し歩きモードにおいて、自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度を、気圧Pの増加量に応じて変更してもよい。制御部72は、気圧Pの増加量が増加すると、自転車10の車速Vを変更する場合のモータ54の回転速度Nの変化速度を減少させる。この変形例では、制御部72は、記憶部74に記憶されている基準値PWAからの変化量に応じてモータ54を制御してもよく、自転車用制御装置70の電源がオンになったときの気圧Pからの変化量に応じてモータ54を制御してもよく、操作部58に所定の操作を行ったときの気圧Pからの変化量に応じてモータ54を制御してもよい。

・第1実施形態の図5に示す第1のマップを図20に示すように、第3圧力PX3から第4圧力PX4までの範囲において、気圧Pが増加するほどアシスト比Rが増加する第5のマップに変更してもよい。この場合、第3圧力PX3から第4圧力PX4までの範囲において、気圧Pが増加することにともなってアシスト比Rを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に増加させてもよい。また、第1実施形態の図5に示す第1のマップを図21に示すように、第3圧力PX3から第4圧力PX4までの範囲において、気圧Pが増加するほどアシスト比Rが減少する第6のマップに変更してもよい。この場合、第3圧力PX3から第4圧力PX4までの範囲において、気圧Pが減少することにともなってアシスト比Rを直線的に増加させてもよく、曲線的に増加させてもよく、段階的に減少させてもよい。

・第2実施形態において、図14のステップS43およびステップS44の一方を省略することもできる。ステップS44を省略する場合、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下の場合、第1モードA1でモータ54を制御し、第1気圧P1の増加量が第1閾値よりも大きい場合、第2モードA2でモータ54を制御する。ステップS43を省略する場合、制御部72は、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下の場合、第1モードA1でモータ54を制御し、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2よりも大きい場合、第2モードA2でモータ54を制御する。

・第2実施形態において、図15のステップS53およびステップS54の一方を省略することもできる。ステップS44を省略する場合、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第1閾値D1以下の場合、第1モードB1でモータ54を制御し、第1気圧P1の増加量が第1閾値よりも大きい場合、第2モードB2でモータ54を制御する。ステップS53を省略する場合、制御部72は、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2以下の場合、第1モードB1でモータ54を制御し、第2気圧P2の増加量が第2閾値D2よりも大きい場合、第2モードB2でモータ54を制御する。

・第2実施形態において、制御部72は、第1気圧P1の増加量と第2気圧P2の増加量とに基づいて、第3モードと第4モードとを切り替えることもできる。第3モードは、気圧Pに応じた電動コンポーネント20の制御を行わないモードであり、第4モードは、気圧Pに応じた電動コンポーネント20の制御を行うモードである。例えば、アシストモードで第4モードが実行される場合、第1実施形態の図5に示す第1のマップまたは図6に示す第2のマップを用いたモータ54の制御が実行される。例えば、押し歩きモードで第4モードが実行される場合、第1実施形態の図8に示す第3のマップまたは図9に示す第4のマップを用いたモータ54の制御が実行される。表1〜3は、第1気圧P1の増加量および第2気圧P2の増加量と、選択される第3モードおよび第4モードとの関係の一例を示す。表1は、前輪28側に積載機構を含む自転車10に適用することが好ましい。表2は、後輪30側に積載機構を含む自転車10に適用することが好ましい。表3は、前輪28側および後輪30側の両方に積載機構を含む自転車10に適用することが好ましい。

・上記表1に示す変形例において、第2検出部88を省略することもできる。この場合、制御部72は、第1気圧P1のみに基づいて第3モードおよび第4モードの一方を選択する。

・上記表2に示す変形例において、第1検出部86を省略することもできる。この場合、制御部72は、第2気圧P2のみに基づいて第3モードおよび第4モードの一方を選択する。

・第3実施形態において、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも小さい場合、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量より大きい場合よりも、アシスト比Rを増加させてもよい。第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも小さい場合の一例として上り坂の走行時が挙げられる。このような場合にアシスト比Rを増加させることによって、ライダーの負荷を低減させることができる。

・第3実施形態の押し歩きモードでのモータ54の駆動制御において、車速Vを用いず、第1気圧P1および第2気圧P2に応じてモータ54の出力TXを決定してもよい。例えば、制御部72は、図17のステップS73において、第1気圧P1および第2気圧P2を取得する。制御部72は、ステップS73において、ステップS72で取得した第1気圧P1および第2気圧P2に応じてモータ54の出力TXを決定する。具体的には、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きい場合、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量以下の場合よりも、モータ54の出力TXを低下させる。

・第3実施形態のアシストモードでのモータ54の駆動制御において、車速Vを用いず、第1気圧P1および第2気圧P2に応じてモータ54の出力TXを決定してもよい。制御部72は、アシストモードにおいて、第1気圧P1の増加量が第2気圧の増加量よりも大きい場合、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量以下の場合よりも、アシスト比Rを低下させる。例えば、制御部72は、図16のステップS62において、第1気圧P1および第2気圧P2を取得する。制御部72は、ステップS63において、ステップS62で取得した第1気圧P1および第2気圧P2に応じてアシスト比Rを決定する。具体的には、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きい場合、アシスト比Rを低下させる。または、制御部72は、第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量よりも大きい場合、アシスト比Rに基づいて決定されるモータ54の出力TXに補正係数を乗算して減少させた値をモータ54の出力TXとして決定する。第1気圧P1の増加量が第2気圧P2の増加量以下の場合には、アシスト比Rは変化させない。

・第1〜第3実施形態の制御部72は、アシストモードおよび押し歩きモードにおいて気圧Pに応じて電動コンポーネント20を制御しているが、アシストモードおよび押し歩きモードの一方のみにおいて気圧Pに応じて電動コンポーネント20を制御するようにしてもよい。

・第4実施形態において、予め記憶部74に気圧Pとサスペンション90の硬さとを規定するマップ、テーブル、および、関係式の少なくとも1つを記憶させ、このマップ、テーブル、および、関係式に基づいてサスペンション90の硬さを変更するようにしてもよい。

・第4実施形態において、第2実施形態の第1検出部86および第2検出部88を備えるようにして、第1気圧P1と第2気圧P2とを検出可能に構成してもよい。この場合、サスペンション90にフロントサスペンションおよびリアサスペンションを含ませ、第1気圧P1に基づいてフロントサスペンションを制御し、第2気圧P2に基づいてリアサスペンションを制御するようにしてもよい。

・各実施形態の制御部72は、検出部84,86,88の出力を平滑化した値に基づいて電動コンポーネント20を制御してもよい。平滑化は、なまし処理、所定期間における気圧P,P1,P2の平均値の演算処理、および、フィルター等による外れ値の除去処理の少なくとも1つを含む。所定期間は、例えば10分間が挙げられる。

・各実施形態の制御部72は、タイヤ40の気圧Pに代えてまたは加えて、サスペンション42の気体室42Aの気圧、および、アジャスタブルシートポスト44の気体室44Aの気圧の少なくとも一方に応じて電動コンポーネント20を制御してもよい。制御部72が、タイヤ40の気圧Pに代えて、サスペンション42の気体室42Aの気圧に応じて、電動コンポーネント20を制御する場合、検出部84によってサスペンション42の気体室42Aの気圧を検出する。この場合、検出部84は、サスペンション42の気体室42Aの気圧を検出するための構成を有する。制御部72が、タイヤ40の気圧Pに代えて、アジャスタブルシートポスト44の気体室44Aの気圧に基づいて、電動コンポーネント20を制御する場合、検出部84によってアジャスタブルシートポスト44の気体室44Aの気圧を検出する。この場合、検出部84は、自転車用制御装置70は、アジャスタブルシートポスト44の気体室44Aの気圧を検出するための構成を有する。制御部72は、タイヤ40の気圧P、サスペンション42の気体室42Aの気圧、および、アジャスタブルシートポスト44の気体室42Aの気圧の2つ以上を用いて電動コンポーネント20を制御してもよい。また、制御部72は、電動コンポーネント20の制御に用いる自転車部品18の種類および組み合わせに応じて、電動コンポーネント20の制御を異ならせてもよい。制御部72は、タイヤ40の気圧P、サスペンション42の気体室42Aの気圧、および、アジャスタブルシートポスト44の気体室44Aの気圧のうちの2つに応じて、電動コンポーネント20を制御する場合、3次元のマップを用いることが好ましい。

・各実施形態の制御部72は、周期的に気圧P,P1,P3を検出して電動コンポーネント20を制御するのではなく、ユーザの操作によって記憶された気圧P,P1,P3に応じて電動コンポーネント20を制御するようにしてもよい。この場合、例えばユーザが自転車10の走行を開始する前に操作部等を操作することによって、制御部72がその時点での気圧P,P1,P3を記憶部74に記憶する。制御部72は、記憶部74に記憶された気圧P,P1,P2に応じて電動コンポーネント20を制御する。

・各実施形態から検出部84を省略してもよい。この場合、例えば、ユーザが自転車10の走行を開始する前に測定した気圧を操作部等の操作によって記憶部74に記憶させる。制御部72は、記憶部74に記憶された気圧に応じて電動コンポーネント20を制御する。

・自転車10のシートポスト22Cは、電動のアジャスタブルシートポストを含んでいてもよい。この場合、電動コンポーネント20は電動のアジャスタブルシートポストを含む。制御部72は、気圧Pに応じて電動のアジャスタブルシートポストのアクチュエータを制御してもよい。電動のアジャスタブルシートポストは、例えば一般的な油圧式のアジャスタブルシートポストにおいて、バルブをアクチュエータによって開閉可能に構成されていてもよく、モータの力によってシートポストの長さを調整するための機構を含んでいてもよい。例えば、検出部84が後タイヤ48の気体室48Cの気圧Pを検出する場合、制御部72は、気圧Pが増加すると、シートポスト22Cが高くなるようにアクチュエータを制御する。

・各実施形態のモータ54に代えてまたは加えて、自転車10に後輪30またはクランク32まわりに設けられるモータを設けてもよい。モータを後輪30に設ける場合、モータは、後輪30のハブに設けられ、後輪30に回転を伝達するように設けられる。モータをクランク32まわりに設ける場合、駆動機構16のフロント回転体36は、クランク軸32Aに第1ワンウェイクラッチ(図示略)を介して結合されることが好ましい。第1ワンウェイクラッチは、クランク32が前転した場合に、フロント回転体36を前転させ、クランク32が後転した場合に、フロント回転体36を後転させないように構成される。第1ワンウェイクラッチは、省略されてもよい。モータ54の出力は、クランク軸32Aと、フロント回転体36との間の動力伝達経路に与えられることが好ましい。モータ54とクランク軸32Aとは、フレーム22に設けられるハウジングに支持される。

・各実施形態において、気圧Pが第1圧力PX1以下、第2圧力PX2以上、第1圧力PY1以下、および、第2圧力PY2以上の場合において、制御部72は、アシスト比Rを「0」よりも大きな予め定める値になるように設定してもよい。各実施形態において、気圧Pが第1圧力PZ1以下、第2圧力PZ2以上、第1圧力PW1以下、および、第2圧力PW2以上の場合において、制御部72は、モータの出力TXが「0」よりも大きな予め定める値になるように設定してもよい。

10…自転車、18…自転車部品、18A,40C,42A,44A,46C,48C,50A,52A…気体室、40…タイヤ、42…サスペンション、44…アジャスタブルシートポスト、46…前タイヤ、46B,48B…バルブ、48…後タイヤ、20…電動コンポーネント、54…モータ、70…自転車用制御装置、72…制御部、74…記憶部、84…検出部。

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