Seat cover device for two-wheeled vehicle

申请号 JP2010090667 申请日 2010-04-09 公开(公告)号 JP2011218977A 公开(公告)日 2011-11-04
申请人 Nifco Inc; 株式会社ニフコ; 发明人 YASUHIKO KENTARO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a seat cover device for an automatic two-wheeled vehicle such that the end part of a seat cover in a housed state does not vibrate.SOLUTION: The seat cover device 20 which houses the seat cover 27 for the automatic two-wheeled vehicle 10 includes: a casing 23 wherein a slot 4 is formed; a roll-up shaft 25 which is rotatably supported inside the casing; a handle 30 equipped with a rod-shaped connecting part 81 connecting the other end part of sheat coverwhich has passed through the slot and a gripping part 82 extending in a bent state to connect both ends of the connecting part; and a coil spring 26 which applies rotational force to the roll-up shaft in such a rotational direction as to roll up the seat cover. The casing includes a handle fitting hole 46 in each of the side parts of both longitudinal ends of the slot. The handle includes a handle protrusive part 83 fitted into the pertinent handle fitting hole at each of both ends of the gripping part.
权利要求
  • 二輪車のシートを覆う帯状のシートカバーを収容するシートカバー装置であって、
    前記シートカバーが通過可能な長孔状のスロットが形成されたケーシングと、
    前記ケーシングの内部に回転可能に支持されるとともに、前記シートカバーの一端部が結合された巻き取り軸と、
    前記スロットを通過した前記シートカバーの他端部が結合される棒状の連結部および前記連結部の両端同士を連結するように湾曲して延在する把持部を備えたハンドルと、
    前記ケーシングと前記巻き取り軸との間に設けられ、前記シートカバーを巻き取る回転方向に前記巻き取り軸を回転付勢する付勢手段とを有し、
    前記ケーシングは、前記スロットの長手方向における両端部の側方部分のそれぞれに嵌合孔を備え、
    前記ハンドルは、前記把持部の両端部のそれぞれに凸部を備え、
    前記巻き取り軸が前記付勢手段の付勢力によって前記シートカバーを巻き取ると、前記凸部が前記嵌合孔に嵌合し、前記把持部が前記ケーシングの表面から離間するように、前記ハンドルが前記ケーシングに対して起立した姿勢に維持されることを特徴とするシートカバー装置。
  • 前記嵌合孔は、開口端側に向かうほど幅広となるように傾斜面を備えた形状に形成され、
    前記凸部は、前記嵌合孔に相補的な形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のシートカバー装置。
  • 前記凸部は、その表面に弾性爪を有し、
    前記嵌合孔は、前記凸部が前記嵌合孔に嵌合した状態で、前記弾性爪が嵌合する係止孔を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のシートカバー装置。
  • 前記ケーシングには、前記巻き取り軸の回転を減衰するダンパ装置が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載のシートカバー装置。
  • 前記ダンパ装置は、ワンウェイクラッチを介して前記巻き取り軸に連結され、前記巻き取り軸の前記シートカバーを巻き取る方向の回転のみを減衰することを特徴とする、請求項4に記載のシートカバー装置。
  • 前記ケーシングは、スクータ型自動二輪車のシートの下部に、前記把持部が前記ケーシングに対して前方側に突出するように配置され、
    前記スクータ型自動二輪車は、前記シートの後方にスタンディングハンドルを備え、
    前記シートカバーが前記シートを覆った状態で、前記把持部は、前記スタンディングハンドルに引っ掛けられることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかの請求項に記載のシートカバー装置。
  • 说明书全文

    本発明は、二輪車のシートを覆う帯状のシートカバーを収容するシートカバー装置に関する。

    従来、スクータ等の自動二輪車のシートを雨等から防護するために、車体にシートカバーを収容するシートカバー装置を設け、適時にシートカバー装置からシートカバーを引き出してシートを覆うようにしたものがある(例えば、特許文献1)。 このシートカバー装置は、車体に取り付けられるケースと、ケース内に回転可能に支持された巻き取り軸と、巻き取り軸に一端が結合され、巻き取り軸に巻き付けられるシートカバーと、シートカバーを巻き付ける方向に巻き取り軸を回転付勢するスプリングとを備えている。 使用時には、ケースに形成されたスロットを通してシートカバーを引き出し、シートカバーでシート上面を覆う。 シートカバーの先端には係止部材が取り付けられており、係止部材が車体の適所に固定されることによって、シートを覆った状態に維持される。

    実開昭64−1083号公報

    このようなシートカバー装置では、シートカバーの収納時には、シートカバーは、スプリングの付勢によって巻き取り軸に巻き付けられ、ケース内へと引き込まれている。 このとき、シートカバーの先端部に設けられた係止部材は、スプリングの付勢力によってスロットの周縁部に当接した状態となる。 しかしながら、係止部材は、ケースに対してスロットの貫通方向と直交する方向への相対移動を規制する手段を有していない。 そのため、二輪車の走行時に車体に加わる振動や、路面上の障害物を乗り越えた際に車体に加わる衝撃等によって、係止部材はケースに対して相対移動し、振動音や衝突音(打音)を生じるという問題があった。 また、係止部材がケースに対して移動するため、使用時に使用者が把持しやすい位置に係止部材を維持することができないという問題があった。

    本発明は、以上の問題を鑑みてなされたものであって、シートカバー装置において、収納状態(不使用状態)のシートカバーの端末部分がケーシングに対して一定の位置および姿勢に維持されるようにし、振動音を防止するとともに使用者がシートカバーを引き出し易いようにすることを目的とする。

    上記課題を解決するために、本発明は、二輪車(10)のシート(12)を覆う帯状のシートカバー(27)を収容するシートカバー装置(20)であって、前記シートカバーが通過可能な長孔状のスロット(43)が形成されたケーシング(23)と、前記ケーシングの内部に回転可能に支持されるとともに、前記シートカバーの一端部が結合された巻き取り軸(25)と、前記スロットを通過した前記シートカバーの他端部が結合される棒状の連結部(81)および前記連結部の両端同士を連結するように湾曲して延在する把持部(82)を備えたハンドル(30)と、前記ケーシングと前記巻き取り軸との間に設けられ、前記シートカバーを巻き取る回転方向に前記巻き取り軸を回転付勢する付勢手段(26)とを有し、前記ケーシングは、前記スロットの長手方向における両端部の側方部分のそれぞれに嵌合孔(46)を備え、前記ハンドルは、前記把持部の両端部のそれぞれに凸部(83)を備え、前記巻き取り軸が前記付勢手段の付勢力によって前記シートカバーを巻き取ると、前記凸部が前記嵌合孔に嵌合し、前記把持部が前記ケーシングの表面から離間するように、前記ハンドルが前記ケーシングに対して起立した姿勢に維持されることを特徴とする。

    この構成によれば、ハンドルの凸部がケーシングの嵌合孔に嵌合することによって、ハンドルのケーシングに対する相対変位が禁止され、ハンドルの振動音が防止される。 また、ハンドルの把持部はケーシングから離間した位置に配置されるため、使用者は把持部を把持しやすい。

    本発明の他の側面は、前記嵌合孔は、開口端側に向かうほど幅広となるように傾斜面(47)を備えた形状に形成され、前記凸部は、前記嵌合孔に相補的な形状を有することを特徴とする。

    この構成によれば、シートカバーがケーシング内に引き込まれる際に、凸部が嵌合孔に突入しやくなっており、ハンドルがケーシングに対して所定の姿勢に配置される。

    本発明の他の側面は、前記凸部は、その表面に弾性爪(86)を有し、前記嵌合孔は、前記凸部が前記嵌合孔に嵌合した状態で、前記弾性爪が嵌合する係止孔(49)を有することを特徴とする。

    この構成によれば、ハンドルとケーシングとの係合がより強固になり、ハンドルの振動をより抑制することができる。

    本発明の他の側面は、前記ケーシングには、前記巻き取り軸の回転を減衰するダンパ装置(29)が設けられていることを特徴とする。

    この構成によれば、シートカバーの巻き取りおよび引き出し速度が減速され、扱いが容易になるとともに高級感を演出することができる。

    本発明の他の側面は、前記ダンパ装置は、ワンウェイクラッチ(28)を介して前記巻き取り軸に連結され、前記巻き取り軸の前記シートカバーを巻き取る方向の回転のみを減衰することを特徴とする。

    この構成によれば、シートカバーを引き出す際には、減衰力を作用させないようにして、引き出し荷重を小さくすることができる。

    本発明の他の側面は、前記ケーシングは、スクータ型自動二輪車のシートの下部に、前記把持部が前記ケーシングに対して前方側に突出するように配置され、前記スクータ型自動二輪車は、前記シートの後方にスタンディングハンドル(19)を備え、前記シートカバーが前記シートを覆った状態で、前記把持部は、前記スタンディングハンドルに引っ掛けられることを特徴とする。

    この構成によれば、ハンドルを固定するための係止手段としてスタンディングハンドルを併用するため、別途に係止手段を車体に設ける必要がなく、部品点数の削減および意匠性の向上が図れる。

    以上の構成によれば、シートカバーの収納状態において、ハンドルをケーシングに対して所定の位置および姿勢に配置することができ、ハンドルの振動音を抑制することができるとともに、使用者がハンドルを把持し易くすることができる。

    シートカバー装置を備えたスクータ型自動二輪車の斜視図

    シートカバー装置の斜視図

    シートカバー装置の右側面図

    図2のIV−IV断面図

    図3のV−V断面図

    シートカバー装置の要部を示す分解斜視図

    シートカバーを示す展開図

    シートカバー装置の使用状態を示す斜視図

    以下、図面を参照して、本発明をスクータ型自動二輪車のシートカバー装置に適用した例について説明する。 以下の説明では、図1の座標軸に示すように、車両の進行方向を前方とする。

    図1に示すように、スクータ型自動二輪車である車両10は、操作ハンドル11と、運転者が着座するためのシート12と、操作ハンドル11とシート12との間に設けられた低床の足載せ台13とを備えている。 シート12の下側および後側はリヤカバー14によって覆われている。 リヤカバー14は、足載せ台13からシート12の前端部へと上下方向に延在する壁部15と、シート12の後方に概ね水平方向に延びるテール部16とを構成している。 壁部15には、シートカバー装置20を取り付けるための取付孔18が形成されている。 シートカバー装置20は、取付孔18に挿入され、リヤカバー14内部に存在する図示しない車体フレームに取り付けられている。

    図2〜図6に示すように、シートカバー装置20は、ケーシング本体部21およびケーシング蓋部22からなるケーシング23と、固定軸24と、巻き取り軸25と、コイルばね26と、シートカバー27と、ワンウェイクラッチ28と、回転ダンパ29と、ハンドル30とを備えている。 ケーシング23、固定軸24、巻き取り軸25、ハンドル30は、例えば樹脂材料から形成されている。

    ケーシング本体部21は、左右方向に延在する箱形状に形成され、後部側に開口部41を有している。 ケーシング本体部21の前側部42は、上下方向における中間部が前方に最も突出するように円弧状曲面に形成されている。 前側部42には、左右方向に延在する貫通孔であるスロット43が形成されている。 ケーシング本体部21の開口部41は、ケーシング本体部21に係合するケーシング蓋部22によって閉塞される。 開口部41の下側部分の一部には、切欠部39が形成されている。 ケーシング本体部21とケーシング蓋部22とが組み合わされた状態で、切欠部39はケーシング23内に溜まった水を外部に排出するための排出孔として機能する。

    ケーシング本体部21の左側部44および右側部45と前側部42との境界部のそれぞれには、前側部42の外面に開口し、後方へと凹設された有底のハンドル嵌合孔46,46が形成されている。 ハンドル嵌合孔46,46は、左側部44または右側部45の外面へも連続している。 各ハンドル嵌合孔46は、その孔壁の下部に傾斜面部47を備え、前方へ進むほど上下方向における幅が大きくなっている。 また、各ハンドル嵌合孔46は、その左右側を向く孔壁部分48に係止孔49が形成されている。

    図4に示すように、固定軸24は、円柱状に形成され、その外周面にはコイルスプリングの一端部55を係止するためのばね係止孔51が形成されている。 また、固定軸24の一端部には、ケーシング本体部21の右側部45の内面に形成された孔54(図5参照)に回転不能に嵌合する凸部52が形成されている。

    コイルばね26は、捩りばねであり、その両端部55,56が折り曲げられてフックを形成している。 コイルばね26は、固定軸24の周囲に外装され、一端部55がばね係止孔51に係止される。

    巻き取り軸25は、両端が開口した筒状体である。 巻き取り軸25の円周部には、その一端から他端へと連続するスリット57が形成されている。

    シートカバー27は、不透水性を有するシートであり、シート(フィルム)状に成形された樹脂材料や、織布や不織布を撥水加工したものであっていよい。 図7に示すように、シートカバー27は、帯状に形成され、その長手方向における中間部の両側に幅方向に張り出した張り出し部61を備えている。 シートカバー27の基端部62は、複数回折り返されて他の部分よりも肉厚となっている。 シートカバー27の先端部63には、シートカバー27がケーシング23に収容された後にハンドル30が結合される。

    シートカバー27は、基端部62が巻き取り軸25のスリット57に係止されることによって、巻き取り軸25に結合されている。 シートカバー27は、図7に示す折り曲げ線64に沿って張り出し部61を折り畳んだ後、巻き取り軸25に巻き付けられる。

    巻き取り軸25は、コイルばね26が取り付けられた固定軸24の周りに外装される。 巻き取り軸25の両端部には、円筒状のエンドキャップ66,67が、巻き取り軸25と一体回転するように嵌着されている。 一方のエンドキャップ67の外周面には周方向にわたってギヤ68が形成されている。 また、エンドキャップ67には軸線方向に貫通するばね係止孔65が形成されており、コイルばね26の他端部56はばね係止孔65に係止される。

    固定軸24は、エンドキャップ66,67が取り付けられた巻き取り軸25よりも軸線方向において長く、両端がエンドキャップ66,67よりも側方に突出している。 両エンドキャップ66,67の内周部分は、固定軸24の端部に回転可能に軸支されている。 このようにして、巻き取り軸25は、両エンドキャップ66,67を介して固定軸24に回転可能に支持されている。 また、固定軸24と巻き取り軸25とはコイルばね26を介して連結されており、固定軸24と巻き取り軸25とが互いに相対回転することによって、固定軸24および巻き取り軸25にコイルばね26の復元力が付勢力として加わるようになっている。

    固定軸24は、凸部52が右側部45の内面に形成された孔54に嵌合し、他端部が左側部44の内面に形成された軸受部(図示しない)に支持されることによって、ケーシング本体部21に回転不能に支持される。 巻き取り軸25は、固定軸24およびエンドキャップ66,67を介してケーシング本体部21に回転可能に支持されている。

    巻き取り軸25がケーシング本体部21に支持された状態で、シートカバー27の先端部63は、スロット43を通してケーシング本体部21の外部に引き出され、ハンドル30に結合される。 ハンドル30は、左右方向に延在する棒状部材である連結部81と、連結部81の両端部を連結するように湾曲して延在するコ字状の把持部82と、把持部82の両端部に突設されたハンドル凸部83,83とを備えている。 シートカバー27の先端部63は、連結部81を包み込むように折り返され、縫着や熱溶着等によって自身に結合されてループを形成している。

    両ハンドル凸部83間の距離は、各ハンドル嵌合孔46の左右側を向く孔壁部分48間の距離と概ね等しくなっている。 各ハンドル凸部83は、先端が二股に分岐して第1凸部84および第2凸部85を形成している。 各第1凸部84は、ハンドル嵌合孔46と相補的な形状に形成され、先細となっている。 また、2つの第1凸部84の互いに対向する部分には、互いに近接するほうこうに爪部が突出した弾性爪86が形成されている。

    図2に示すように、シートカバー27が巻き取り軸25に巻き取られた状態では、ハンドル30はケーシング23に接近し、各ハンドル凸部83の第1凸部84は各ハンドル嵌合孔46に嵌合している。 第1凸部84がハンドル嵌合孔46に嵌合する過程において、各弾性爪86の爪部は各ハンドル嵌合孔46の左右側を向く孔壁部分48に当接して左右外方へと弾性変形し、第1凸部84のハンドル嵌合孔46への嵌合が完了した時点で弾性力によって各係止孔49に突入する。 また、第2凸部85は、ケーシング本体部21の前側部42に沿うように配置され、ハンドル嵌合孔46の周縁に係合している。 把持部82は、前側部42の前面に対して起立した(突出した)状態となっている。

    図5に示すように、ケーシング本体部21の内部には、ワンウェイクラッチ28が回転自在に軸支されている。 ワンウェイクラッチ28は、同軸に配置された第1ギヤ92および第2ギヤ93を有する公知のものであってよい。 ワンウェイクラッチ28は、例えば、第1ギヤが回転軸方向に突出する軸部を有し、第2ギヤが軸部を受容する孔を有し、軸部と孔との間に周方向に延在する空間が複数個形成され、各空間内にはボールと、ボールを周方向の一側に付勢するばねとが設けられている。 そして、第1ギヤが第2ギヤに対して所定の方向に相対回転する場合には、ボールがばねの付勢力に抗して空間内の所定の位置に移動し、第1ギヤと第2ギヤとの相対回転が許容される。 一方、逆回転する場合には、ボールが第1ギヤと第2ギヤとの空間を画成する壁面間に噛み込んで相対回転を阻止する(第1ギヤと第2ギヤとが共に回転する)。

    ワンウェイクラッチ28の第1ギヤ92は、エンドキャップ67のギヤ68に噛み合っている。 巻き取り軸25がシートカバー27を巻き付ける方向に回転する場合には、第2ギヤ93は第1ギヤ92と共に回転する一方、巻き取り軸25がシートカバー27をケーシング23から送り出す方向に回転する場合には、第1ギヤ92が回転しても第2ギヤ93は回転しないようになっている。

    ケーシング本体部21の右側部45には、貫通孔94が形成されている。 貫通孔94には回転ダンパ29のダンパケーシング96が嵌め入れられている。 ダンパケーシング96は、ねじによって右側部45に固定されている。 ダンパケーシング96は、その内部にオイルが充填された内部空間を有しており、内部空間から外部へと突出する回転軸(図示しない)を回転自在に支持している。 回転軸は、その内部空間内における部分に複数のベーンを備え、ダンパケーシング96の外部における部分にギヤ98を備えている。 ギヤ98は、ワンウェイクラッチ28の第2ギヤ93に噛み合っている。

    図1に示すように、シートカバー装置20は、ケーシング23が取付孔18内に挿入され、図示しないブラケットを介してフレームに取り付けられている。 ケーシング本体部21の前側部42は、壁部15の壁面の一部を構成しており、ハンドル30の把持部82は壁部15の壁面より前方に突出した状態となっている。

    シート12の後方のテール部16には、スタンディングハンドル19が取り付けられている。 スタンディングハンドル19は、V字形状に形成され、その中間部分が後方上方側に向けて突出するように、その両端においてリヤカバー14の内方に存在する車体フレームに取り付けられている。

    以上に説明したシートカバー装置20の使用方法および作用効果について説明する。 使用者は、車両10を起立させた状態(図1に示す状態)で、ハンドル30の把持部82を把持し、コイルばね26の付勢力に抗してシートカバー27を前方上方側へと引き出す。 このとき、ワンウェイクラッチ28の作用により、回転ダンパ29の減衰作用は巻き取り軸25には加わらない。

    続いて、シートカバー27の両張り出し部61を展開する。 そして、ハンドル30を車両10の後方側へと移動させ、シートカバー27でシート12を覆う。 このとき、両張り出し部61は、シート12の側部を覆う。 最後にハンドル30の把持部82をスタンディングハンドル19の後方へと突出する中間部分に係止させる。 これにより、シートカバー27の余分に引き出された部分は、コイルばね26の付勢力によってケーシング23内へと引き込まれ、図8に示すように、シートカバー27がシート12の表面を覆った状態に維持される。

    シートカバー27でシート12を覆った状態から、シートカバー27をケーシング23内に収納する場合には、スタンディングハンドル19に係止されたハンドル30の把持部82を把持し、ハンドル30とスタンディングハンドル19との係合を解除し、ハンドル30をシート12の前方側へと移動させる。 これにより、シートカバー27は、コイルばね26の付勢力によって回転駆動される巻き取り軸25に巻き取られて、ケーシング23内へと引き込まれる。 このとき、両張り出し部61を折り曲げ線64に沿って折り畳み、両張り出し部61がスロット43を通過できるようにする。

    ハンドル30がケーシング23に近接した際には、両ハンドル凸部83の第1凸部84を両ハンドル嵌合孔46に嵌合させる。 ハンドル嵌合孔46は開口端側(前端側)に向かうほど上下方向における幅が広くなっており、かつ第1凸部84は先細となっているため、第1凸部84はハンドル嵌合孔46内に突入しやすく、第1凸部84はハンドル嵌合孔46の傾斜面部47にガイドされて所定の嵌合位置へと移動する。 第1凸部84がハンドル嵌合孔46に嵌合した状態では、弾性爪86が係止孔49に係止される。 なお、ハンドル30がケーシング23に近接した際に、使用者はハンドル30を離し、コイルばね26の付勢力によって、第1凸部84をハンドル嵌合孔46に嵌合させてもよい。

    以上のように構成したシートカバー装置20では、シートカバー27がケーシング23内に収容された状態で、ハンドル30の第1凸部84がケーシング23のハンドル嵌合孔46に嵌合し、ハンドル30の把持部82がケーシング23の前側部42に対して起立(突出)した姿勢に維持されるため、使用者は把持部82を掴みやすい。

    また、シートカバー27がケーシング23内に収容された状態では、第1凸部84がハンドル嵌合孔46に嵌合することによって、ハンドル30のケーシング23に対する上下方向および左右方向の移動が規制される。 また、弾性爪86が係止孔49に係止され、かつコイルばね26の付勢力によってハンドル30がケーシング23側へと引っ張られることによって、ハンドル30のケーシング23に対する前後方向の移動が規制されている。 これにより、車両10の走行時にハンドル30のケーシング23に対する振動が抑制され、振動音および衝突音の発生が抑制される。

    本実施形態のシートカバー装置20では、シートカバー27を展開した状態に維持する際に、ハンドル30をスタンディングハンドル19に係止させるようにしたため、ハンドル30を係止するための部材を別途に車両10に設ける必要がない。 このため、部品点数の削減が可能であるとともに、車両10の意匠性を損なうことがない。

    以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。 例えば、巻き取り軸25を付勢するための付勢手段として、コイルばね26に代えてぜんまいやゴム等を用いてもよい。 また、実施形態ではシートカバー装置20をシート12下方に配置したが、シート12の後方に配置し、シートカバー27で後方側からシート12を覆い、ハンドル30をシート12の前方下側に係止させるようにしてもよい。 この場合には、シート12の前方下側部分にハンドル30を係止するためのフックを別途設ける必要がある。

    10…車両(二輪車)、12…シート、19…スタンディングハンドル、20…シートカバー装置、21…ケーシング本体部、22…ケーシング蓋部、23…ケーシング、24…固定軸、25…巻き取り軸、26…コイルばね(付勢手段)、27…シートカバー、28…ワンウェイクラッチ、29…回転ダンパ(ダンパ装置)、30…ハンドル、43…スロット、46…ハンドル嵌合孔、47…傾斜面部、49…係止孔、81…連結部、82…把持部、83…ハンドル凸部、84…第1凸部、85…第2凸部、86…弾性爪

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