Forming method for composite structure and composite

申请号 JP5735197 申请日 1997-03-12 公开(公告)号 JPH1016133A 公开(公告)日 1998-01-20
申请人 United Technol Corp ; ユナイテッド・テクノロジーズ・コーポレイション; 发明人 BLACKBURN LOUIS; CHRISTOPHER J HERTEL; JOHN J KLEIN; JOSEPH J PARKOS JR;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method of forming a composite structure such as a vane-shaped structural body and a composite structure formed by the method. SOLUTION: A forming method consists of a step of providing an uncured core structure 12 formed of a non-metal material, a step of forming a material layer 14 for an uncured fluoroelastomer film on the surface of the section of the core structure 12, a step of disposing a metal structure 16, the inner face of which is brought into contact with the material layer 14 on a part of the core structure 12 and a step of forming a composite structure under heat and pressure for the time sufficient for current the core structure body 12 and the material layer 14 together and forming the both between the metal structure 16 and the material layer 14. The composite structure can be used for repairing a metal/composite structure such as a fan outlet guide vane for a jet engine, manufacturing an original metal/composite structure and the like by the arrangement.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 複合構造体を形成するための方法において、 未硬化の非金属複合材料から形成されたコア構造体を用意するステップ、 前記コア構造体の表面部分上に未硬化のフルオロエラストマーのフィルムを形成するステップ、 前記コア構造体の部分上に、前記フルオロエラストマーのフィルムと接触する内面を有する金属構造体を配置するステップ、並びに前記フルオロエラストマーのフィルムと前記非金属コア構造体の材料を共に硬化し前記フルオロエラストマーのフィルムと前記金属構造体の前記内面との間に結合を形成するために、十分な時間と熱と圧力で、前記複合構造体を成形するステップを含んでなることを特徴とする複合構造体の形成方法。
  • 【請求項2】 前記成形するステップが、約30分間、
    約360°Fまでの温度、および約100psiから約1000psiの圧力で実行されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 前記配置するステップの前に前記金属構造体の内面を活性化するステップをさらに含み、 前記活性化するステップは、前記内面をイソプロピルアルコール溶液により拭き取ることで前記内面を洗浄するとともに望ましくない酸化物および他の有害な材料を取り除くために前記内面をエッチングすることからなり、
    並びに前記活性化するステップがさらに、前記内面上での望ましくない酸化物の形成を実質的に防止するとともに前記内面の接着特性を改良するために、前記内面に対する不溶性の腐食抑制剤を含むエポキシ樹脂溶液を塗って前記内面を下塗するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項4】 前記エッチングするステップが、前記内面を備えた前記金属構造体を塩化第二鉄の酸性エッチング溶液内でエッチングすることを含んでなることを特徴とする請求項3記載の方法。
  • 【請求項5】 前記コア構造体を用意するステップが、
    未硬化状態のグラファイト−エポキシ材料から形成された複合構造体を用意することからなり、 前記フィルムを形成するステップが、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体をベースとするフルオロエラストマーのフィルムを未硬化状態で前記コア構造体の前記表面部分上に形成することからなり、さらに前記金属構造体を配置するステップが鉄をベースとする合金あるいはニッケルをベースとする合金から形成された前縁構造体を前記コア構造体の前縁部分上に配置することを含んでなることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項6】 硬化したグラファイトエポキシ材料から形成されたコア構造体を用意するステップ、 フルオロエラストマーのフィルムを前記コア構造体の表面部分に形成するステップ、 前記フルオロエラストマーのフィルムで覆われた前記コア構造体の前縁部分上に金属の前縁構造体を配置するステップ、並びに前記フルオロエラストマーのフィルムを備えた前記コア構造体および前記被覆された金属の前端構造体をモールド内に配置するとともに共に硬化させ接着を機能させるのに十分な時間だけ熱と圧力を加えることにより前記コア構造体と前記フルオロエラストマーのフィルムの材料を共に硬化するとともに前記金属の前縁構造体を前記コア構造体に接着するステップを含んでなることを特徴とするファン出口ガイドべーンの修復方法。
  • 【請求項7】 前記前縁構造体を配置するステップがステンレススチールの前縁構造体を前記コア構造体の前記前縁部分上に配置することを含んでなり、 前記方法が、前記ステンレススチールの前縁構造体の内面をイソプロピルアルコール溶液で拭き取ることにより前記コア構造体の前記前縁部分上に配置する前に前記ステンレススチールの前縁構造体を前処理し、前記ステンレススチールの前縁構造体を室温で約14分から16分の範囲の時間だけ塩化第二鉄のエッチング溶液内でエッチングし、およびその後に不溶性の腐食抑制剤を含むエポキシ樹脂溶液で前記内面を下塗することをさらに含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  • 【請求項8】 前記共に硬化させ接着するステップが約360°Fまでの温度および約100psiから約10
    00psiの圧力を約30秒までの時間だけ加えることを含んでなることを特徴とする請求項7記載の方法。
  • 【請求項9】 グラファイトエポキシ材料から形成されたコア構造体を用意するステップ、 フルオロエラストマーのフィルムの接着剤を前記コア構造体の表面部分に形成するステップ、 前記フルオロエラストマーのフィルムの接着剤で覆われた前記コア構造体の前縁部分上にステンレススチールの前縁を配置するステップ、並びに前記フルオロエラストマーのフィルムの接着剤を備えた前記コア構造体および前記被覆されたステンレススチールの前縁構造体をモールド内に配置するともに共に硬化させ接着を機能させるために十分な時間だけ熱と圧力を加えることにより前記コア構造体および前記フルオロエラストマーのフィルムの接着剤材料を共に硬化するとともに前記ステンレススチールの前縁構造体を前記コア構造体に接着するステップを含んでなることを特徴とするファン出口ガイドべーンの製造方法。
  • 【請求項10】 前記コア構造体の前記前縁上に配置する前に前記ステンレススチールの前縁構造体を前処理するステップをさらに含み、並びに前記前処理するステップが、前記ステンレススチールの前縁構造体の内面をイソプロピルアルコール溶液で拭き取り、前記ステンレススチールの前縁構造体を室温で約14分から16分の範囲の時間だけ塩化第二鉄のエッチング溶液内でエッチングし、その後に不溶性の腐食抑制剤を含むエポキシ樹脂溶液で前記内面を下塗することを含むことを特徴とする請求項9記載の方法。
  • 【請求項11】 前記共に硬化させ接着するステップが、約30秒間の時間だけ約360°Fまでの温度および約100psiから約1000psiの圧力を加えることを含んでなることを特徴とする請求項9記載の方法。
  • 【請求項12】 前記フルオロエラストマーのフィルムの接着剤がフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体をベースとするフルオロエラストマー材料から形成されることを特徴とする請求項9記載の方法。
  • 【請求項13】 非金属の複合材料から形成されたコア構造体、 前記コア構造体の硬化温度に実質的に近い硬化温度を有し、前記コア構造体の部分上に位置されたフルオロエラストマーのフィルム材料、並びに前記フルオロエラストマーのフィルム材料上に配置された金属構造体を含んでなることを特徴とする複合物。
  • 【請求項14】 前記コア構造体および前記フルオロエラストマーのフィルム材料がそれぞれ約350°Fの硬化温度を有していることを特徴とする請求項13記載の複合物。
  • 【請求項15】 前記コア構造体が未硬化または実質的に未硬化状態にある複合グラファイト−エポキシ材料により形成されるとともに、前記フルオロエラストマーのフィルム材料が硬化または未硬化状態にあるフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体をベースとするフルオロエラストマー材料により形成されていることを特徴とする請求項13記載の複合物。
  • 【請求項16】 前記金属構造体が鉄をベースとする合金、ステンレススチールあるいはニッケルをベースとする合金から形成されていることを特徴とする請求項15
    記載の複合物。
  • 【請求項17】 前記複合物が翼形からなり、前記金属構造体が前記翼形の前縁を形成することを特徴とする請求項13記載の複合物。
  • 【請求項18】 前記コア構造体およびフルオロエラストマーのフィルム材料が共に硬化されることを特徴とする請求項13記載の複合物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、腐食および異物損傷に対する優れた保護が図れる複合構造体(composite
    structure )の形成方法、およびこの複合構造体により構成される複合物に関するものである。 本発明の方法は、翼形(airfoil )構造体の製造および改修に特に有用である。

    【0002】

    【発明が解決しようとする課題】ジェットエンジン上のファン出口のガイドべーン(guide vane)のような複合翼形構造体は、大気の影響による腐食、並びにべーンの前縁(leading edge)上における異物の衝突から生じる損傷を受ける。 これらの翼形構造体を修復するための適切な技術を見出すための研究がなされており、腐食および異物に対する必要な保護が図れるとともに、十分な接着構造体とすることができる改修方法が要望されている。

    【0003】よって、本発明の目的は、翼形構造体のような複合構造体における前縁を改修するための方法を提供することにある。 本発明の他の目的は、経済的に有利であり、二次的な接着作業の必要のない上記の方法を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、複合構造体の前縁上における腐食および異物損傷に対する優れた保護が図れる上記の方法を提供することにある。 本発明の別の目的は、元の金属/複合構造体の構成にも役立つ上記した方法を提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、十分に接着された複合構造体を提供することにある。 上記の各目的は、本発明の方法により達成できる。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明によれば、複合構造体を形成するための新規な方法が提供される。 本方法は、未硬化(uncure)あるいは実質的に未硬化状態の非金属材料から形成されたコア構造体を用意するステップ、前記コア構造体の表面部分上に、同様に好ましくは未硬化あるいは実質的に未硬化の状態でありコア構造体の材料の硬化温度と近い硬化温度を有するフルオロエラストマー(fluoroelastomer )のフィルムを形成するステップ、前記コア構造体の部分上に、その内面が前記フルオロエラストマーのフィルムと接触する金属構造体を配置するステップ、並びに前記非金属コア構造体材料および前記フルオロエラストマーのフィルムを共に硬化(co-cure )し前記金属構造体と前記フルオロエラストマーのフィルム間に結合を形成するために、十分な時間の間、熱と圧下で前記複合構造体を成形(molding )
    するステップ含んでなる。 好ましい実施の形態においては、約360°F(182℃)までの温度および約10
    0psi(7kg/cm 2 )から約1000psi(7
    0kg/cm 2 )の圧力が、共に硬化し接着する工程の間において、約30分間だけ複合構造体に対して加えられる。

    【0005】金属構造体が、イソプロピルアルコール溶液のような溶剤でその内面を洗浄するとともに、その内面から望ましくない酸化物および他の有害な材料を取り除くために塩化第二鉄の酸性エッチング溶液(ferric c
    hloride acid etching solution )内で金属構造体をエッチングし、また新しい酸化物の生成を防止するとともに表面の接着特性を改善するために前記金属構造体の前記内面を下塗(prime)して用意された場合、接着の方法の間において特に強固な接着が形成されることが見出された。 下塗するステップは、好ましくは、クロム酸ストロンチウム(strontium chromate)のような不溶性の腐食抑制剤を含むエポキシ樹脂溶液を前記面に塗ることを含んでなる。

    【0006】本発明の方法は、ジェットエンジンに使用されるファン出口ガイドべーンのような翼形構造体の改修において特別の有用性を持つことが見出された。 また、元の機器の製造および金属/複合物構造体の形成においても有用性を有する。 本発明の方法は、従来技術においては極めて困難であった、ステンレススチールへの接着のための優れた技術であることが見出された。 本発明の方法のその他の詳細、および他の目的並びに付随した特徴は、以下の詳細な説明および添付した図面に説明されている。 添付図面において、同じ参照数字は同じ要素を示している。

    【0007】

    【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。 図1および図2は、本発明の方法を使用して形成された、ファン出口ガイドべーンのような、複合構造体10の前縁部分を例示したものである。 複合構造体10は、好ましくは未硬化あるいは実質的に未硬化の状態にある、非金属の複合材料から形成されたコア構造体12、同様に好ましくは未硬化または実質的に未硬化の状態にあり、コア構造体12の硬化温度に実質的に近い硬化温度を有するフルオロエラストマーのフィルムの材料層14、並びにコア構造体の前縁部分18の上に配置された金属構造体16を含んでいる。

    【0008】複合構造体10がファン出口ガイドべーンに使用された場合、コア構造体12は、約350°F
    (177℃)の硬化温度を有する複合グラファイト−エポキシ材料(composite graphite-epoxy material )から形成される。 この材料は未硬化または実質的に未硬化の状態であり、また1つまたはそれより多くのコアパイル(core pile )20および1つまたはそれより多くのシェルパイル(shell pile)22から構成される。 典型的には、全てのコアパイル20およびシェルパイル22
    は同じ複合材料から形成される。 コア構造体12は所望の形状および厚さを有している。 複合構造体がファン出口ガイドべーンのような翼形構造体として使用される場合には、コア構造体12は好ましくは空気力学的な形状を有している。

    【0009】フルオロエラストマーのフィルムの材料層14は、約350°F(177℃)の硬化温度を有するVITONフィルムから形成され、このフィルムは未硬化または実質的に未硬化の状態である。 このフィルム層は通常は約0.008インチから約0.015インチ(約0.002センチから約0.038センチ)の厚さを有している。 VITONフィルムは、オハイオ州のC
    uyahoga FallsのEagle Elast
    omer社によって製造されたフルオロエラストマー製品である(VITONはduPont社の登録商標である)。 なお、VITONフィルムは、フッ化ビニリデン(vinylidene fluoride )とヘキサフルオロプロピレン(hexafluoropropylene )の共重合体をベースとするフルオロエラストマーのフィルムである。 このフルオロエラストマーのフィルムの材料層14は接着剤として機能し、また、業界において公知の適当な技術を使用して、
    コア構造体12の表面24に形成される。 例えば、コア構造体の前縁の表面24上にはけ塗り(brush )あるいは塗装(paint )される。 必要な場合には、フルオロエラストマーのフィルムの層は、複合構造体10の前縁を越えた表面24の部分に延在するように形成される。 腐食および異物損傷に対する保護を改善するために、金属構造体16つまり金属シース(metallic sheath )が複合構造体の前縁部分18の上に配置されている。 この金属構造体16は、AMS 5510のような鉄をベースとする合金材料、あるいはAMS 5536またはAM
    S 5599のようなニッケルをベースとする合金材料から形成される。

    【0010】金属構造体16は固体構造体であることが好ましく、この固体構造体により腐食および異物損傷に対するより良い保護が行える。 金属構造体16は、前縁構造体として使用された場合、V形状で、また約0.0
    05インチから約0.012インチ(約0.013センチから約0.03センチ)の範囲の厚さを有している。

    【0011】複合構造体を形成するために、フルオロエラストマーの接着剤の材料層14は最初にコア構造体1
    2の外側の表面24の部分に形成される。 上記したように、接着材料は表面24の部分上にフィルムの形態で形成される。

    【0012】接着剤の材料層14上に配置される前に、
    前端の金属構造体16は、金属構造体16の内面26を活性化し、これにより金属構造体16とコア構造体12
    の間に形成される接着を大幅に改善するための、重要な前処理プロセスを受ける。 この重要な前処理プロセスは、金属構造体16の内面26を洗浄し、酸化物を取り除いて接着のための清浄な面を提供するために内面26
    をエッチングし、また酸化物の形成を防止して最終的に形成される接着の剥離強度(peel strength )を改善するために内面26を下塗することからなる。

    【0013】好ましい前処理プロセスにおいては、金属構造体16の内面26は最初に、試薬等級(reagent gr
    ade )のイソプロピルアルコールあるいはアセトンのような適当な溶剤で湿らせた清浄な、サイズの特定されないチーズクロスを使用して、清浄に拭き取りされる。 拭き取りの後、内面は周囲温度で空気乾燥されるかあるいは最大250°F(121℃)で炉乾される。 乾燥時間は、接着プロセスに有害な清浄化溶剤の跡を取り除くのに十分なものである。

    【0014】その後、内面は、面上の何らかの酸化物を取り除き、接着のための清浄な面を提供するために、塩化第二鉄酸エッチング溶液を使用してエッチングされる。 エッチング溶液の適用の前に、金属構造体16は、
    Blue Gold Industrial Clea
    nerの名称の商標で販売されているアルカリ洗浄剤あるいは同等なアルカリ洗浄剤をガロン当たり5オンス含む溶液のようなアルカリ洗浄溶液内に浸漬される。 金属構造体は少なくとも5分間だけ溶液内に浸漬される。 溶液は好ましくは約120°F(49℃)から約160°
    F(71℃)の範囲内の温度に維持される。 アルカリ洗浄溶液から取り除いた後、金属構造体16は冷内で2
    0秒から40秒の間だけ水洗される。

    【0015】金属構造体の内面26のエッチングは、金属構造体を塩化第二鉄の酸性エッチング溶液内に浸漬することにより行われる。 エッチング溶液は、80ガロン(302.4リットル)の塩酸を用意し、135lbs
    (61.3kg)の無水塩化第二鉄を少しづつ加え、混合タンクを120°F(49℃)より低い温度に維持することにで作られる。 溶液が約90°F(32℃)の温度まで冷えた後、2ガロン(7.56リットル)の硝酸および11ガロン(41.6リットル)の水が加えられる。 このエッチング操作は、好ましくは、室温で約14
    分から16分の間だけ行われる。 必要に応じて、内面2
    6は、エッチングを開始する前に、20psi(1.4
    kg/cm 2 )の圧力で240メッシュの酸化アルミニウムで研磨的あるいはグリットブラストされる。

    【0016】エッチング操作が完了した後、金属構造体は冷水中で約20秒間から40秒間の間だけすすぎ落としされ、その後、冷水を流して水洗される。 内面26は次いで、汚れあるいは他の有害な粒子が検査される。 汚れあるいは他の有害な粒子が見付かった場合には、好ましくは、拭き取りなどにより手作業で取り除かれる。 その後、金属構造体はさらに冷水を流して水洗される。 水洗の後、金属構造体16は好ましくは炉内に配置され、
    また約140°F(60℃)から約160°F(71
    ℃)の範囲の温度において約14分から16分の範囲の時間期間だけ乾燥される。

    【0017】最後の前処理ステップとして、表面の酸化を防止するとともに接着を改善するために内面26が下塗される。 下塗の操作は、クロム酸ストロンチウム(st
    rontium chromate)のような不溶性の腐食抑制剤を含むエポキシ樹脂溶液を、内面26に塗ることから構成される。 下塗のエポキシ樹脂溶液を内面26に塗るために業界において公知の適当な技術が使用される。 下塗材(pr
    imer)は適当な条件(250°F(121℃)で30分間だけ空中)で硬化されなければならない。

    【0018】表面の前処理が完了した後は、金属構造体16は、フルオロエラストマーの接着剤の材料層14と接触する金属構造体の内面26を備えたコア構造体12
    の前端部分の上に配置される。 全体の複合構造体は次いで、圧縮成形用金型のようなモールド(図示せず)の内部に配置され、コア構造体12を形成するエポキシ−グラファイト材料およびフルオロエラストマーの接着剤の材料層14を共に硬化し、金属構造体16のエッチングされ下塗された内面26とフルオロエラストマーの接着剤の材料層14の間に比較的強固な接着を生成するために、30分の時間だけ、熱と圧力を受ける。 複合構造体に加えられる圧力は好ましくは約100psi(7kg
    /cm 2 )から約1000psi(70kg/cm 2
    の範囲内である。 モールド内で複合構造体に加えられる温度は360°F(182℃)を越えてはならない。 典型的には、共に硬化し接着する操作の間において約35
    0°F(177℃)の温度が使用される。

    【0019】ここで、金属構造体16上で洗浄、エッチングおよび下塗の各ステップを組合わせて行うことは、
    成形操作の間において接着を行うために重要であることが見出された。 また、コア構造体材料と接着剤の層の材料を共に硬化することにより、二次的な接着操作の必要がなくなることが見出された。 この結果、複合構造体を作るためのコストが非常に減じられる。 本発明の方法の最終結果として、ファン出口ガイドべーンのような、複合構造体の前縁上の良好に接着された金属シースを得ることができ、腐食および異物損傷の保護が改良される。

    【0020】当業分野において、以前は、ステンレススチールへの接着は非常に困難であることが知られている。 本発明の方法では、AMS 5510のようなステンレススチール材料を接着することができ、また、主にVITON接着剤層内で発生する破壊において約20−
    70lbs/inch幅(3.58−12.5kg/c
    m幅)の範囲内の剥離強度を達成することができる。

    【0021】AMS 5510のようなステンレススチール材料を使用して形成された前縁は特に有利であることが見出された。 これは小さな粒子の急断試験を使用して実証された。 このテストにおいて、0.125インチ(0.32cm)径のスチールボールベアリングが、
    0.012インチ(0.03cm)の厚さのワイヤメッシュ前縁あるいは0.010インチ(0.025cm)
    の厚さのステンレススチール前縁のいずれかを有するファン出口ガイドべーンの前縁に発射された。 図3は、ワイヤメッシュ前縁と比べた場合においてステンレススチール前縁が示す小さな粒子の衝突における改善度を示したものである。 ワイヤメッシュの前縁は0.25ft−
    lb(0.035kg−m)の粒子エネルギーで穴が開けられた。 ステンレススチール前縁は0.6ft−lb
    (0.083kg−m)までのエネルギーレベルの粒子が衝突しても穴開きはなかった。 0.25ft−lb
    (0.035kg−m)において、ワイヤメッシュの前縁と比べた場合において、ステンレススチールの前縁は凹み深さが約40%減じられた。 凹み深さよりも重要なことには、ワイヤメッシュ前縁と比べた場合、ステンレススチール前縁の場合は穴開けに必要なエネルギーが1
    40%よりも大きいことが実証された。

    【0022】フルオロエラストマーのフィルムの延性特性による、本発明の方法を使用して得られる剥離強度の改良を実証するため、多数の複合材料の試験片が、成形されたファン出口ガイドべーンから取り除かれた。 各試験片は、未硬化状態のエポキシ−グラファイトコア材料、未硬化状態のVITON接着剤材料の中間層、並びに上記した前処理プロセスを受け、接着剤材料の層の上に配置された、AMS5510ステンレススチール材料の層を有する複合構造体で構成される。 各試験片はベーン圧縮成形用金型(vane compression mold )内に配置され、また、コア材料とVITON接着剤材料を共に硬化するとともにステンレススチール層をVITON材料層に接合するために、30分間だけ500psi(35
    kg/cm 2 )の圧力および350°F(177℃)の温度を受けた。

    【0023】試験片のいくつかは異なる条件を受けた。
    1つの試験片は湿度条件(140°F(60℃)/95
    %RH/14日)を受けた。 2つの試験片は250°F
    (121℃)で500時間だけエージングされた。 他の2つの試験片は0°F(−18℃)から250°F(1
    21℃)の範囲の温度で100サイクルだけ熱サイクルされた。 その後、各試験片に対する剥離強度がASTM
    D3167により決定された。 製造された試験片は7
    5°F(24℃)において16から32lbs/inc
    h(2.86から5.73kg/cm)幅の範囲内の剥離強度を有していたが、湿度試験された試験片は75°
    F(24℃)において46lbs/inch(8.23
    kg/cm)幅の剥離強度を有しており、エージング試験された試験片は75°F(24℃)において27lb
    s/inch幅(4.83kg/cm幅)および41l
    bs/inch幅(7.34kg/cm幅)の剥離強度を有しており、またサイクル試験された試験片は75°
    F(24℃)において18lbs/inch幅(3.7
    2kg/cm幅)および21lbs/inch幅(3.
    76kg/cm幅)の剥離強度を有していることが判った。

    【0024】試験結果はまた、本発明の方法により形成されたステンレススチール前縁を備えた複合ファン出口ガイドベーンの疲労強度が従来技術により形成された複合ファンガイド出口ベーンおよびワイヤメッシュ前縁よりも大きいことを示している。

    【0025】コア構造体12は未硬化または実質的に未硬化の状態であることが好ましいが、本発明は硬化されたグラファイト−エポキシ材料のような硬化されたコア材料で形成することもできる。

    【0026】以上、本発明を翼形構造体上の前縁に適用した例を説明したが、本発明の方法は、一般的な金属において複合材料を接合する用途にも使用でき、したがって例示した実施の形態に限定されない。 また、本発明の方法は、接着剤接合のための適当な表面の前処理をした他の金属(チタン、アルミニウム、ニッケル)にも同様に適用できる。 さらに、本方法は修理プロセスと同様に元の機器の製造プロセスにおいても有用なものである。

    【0027】

    【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、翼形構造体のような複合構造体の前縁を改修するための方法を提供できる。 また、本発明の方法によれば、経済的に有利であり、に二次的な接着作業の必要を排除できる。 さらに、本発明の方法によれば、複合構造体の前縁上における腐食および異物損傷の保護が改善される。 さらに、本発明によれば、元の金属/複合体構造体の構成にも役立つ方法を提供できる。 さらに、本方法によれば、十分に接着された複合構造体を提供できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係わる複合翼形構造体の部分的な断面図である。

    【図2】本発明に係わる複合構造体の前縁の拡大した断面図である。

    【図3】ワイヤメッシュおよびステンレススチールの前縁を有するファン出口ガイドべーン上の行われた急断試験の結果を示したグラフである。

    【符号の説明】

    10 複合構造体 12 コア構造体 14 フルオロエラストマーのフィルムの材料層 16 金属構造体 20 コアパイル 22 シェルパイル 24 表面 26 内面

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストファー ジェイ. ハーテル アメリカ合衆国,コネチカット 06109, ウェザーズフィールド,サンセット ブー ルバード 64 (72)発明者 ジョン ジェイ. クライン アメリカ合衆国,コネチカット 06238, カベントリー,イーストビュー ドライブ 46 (72)発明者 ジョセフ ジェイ. パーコス ジェイアー ル. アメリカ合衆国,コネチカット 06423, イーストハダム,フィールドストーンズ ロード 60

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