リフトオフ方法

申请号 JP2014020126 申请日 2014-02-05 公开(公告)号 JP2015149330A 公开(公告)日 2015-08-20
申请人 株式会社ディスコ; 发明人 森數 洋司;
摘要 【課題】光デバイスの品質を低下させることなくエピタキシー 基板 を確実に剥離することができるリフトオフ方法を提供する。 【解決手段】エピタキシー基板の表面にバッファー層を介して光デバイス層が積層された光デバイスウエーハの光デバイス層を移設基板に移し替えるリフトオフ方法であって、光デバイス層の表面に接合剤を介して移設基板を接合して複合基板を形成する工程と、複合基板のエピタキシー基板の裏面側から、エピタキシー基板に対しては透過性を有しバッファー層に対しては吸収性を有する波長のレーザー光線を照射しバッファー層を破壊する工程と、該工程が実施された複合基板のエピタキシー基板を剥離し光デバイス層を移設基板に移設する工程とを含み、該工程は、複合基板を加熱するとともに冷却してエピタキシー基板と光デバイス層が接合された移設基板との間に熱歪を生じさせてバッファー層を破壊してエピタキシー基板を剥離する。 【選択図】図7
权利要求

エピタキシー基板の表面にバッファー層を介して光デバイス層が積層された光デバイスウエーハの光デバイス層を、移設基板に移し替えるリフトオフ方法であって、 光デバイスウエーハの光デバイス層の表面に接合剤を介して移設基板を接合して複合基板を形成する複合基板形成工程と、 複合基板のエピタキシー基板の裏面側からバッファー層にエピタキシー基板に対しては透過性を有しバッファー層に対しては吸収性を有する波長のレーザー光線を照射し、バッファー層を破壊するバッファー層破壊工程と、 該バッファー層破壊工程が実施された複合基板のエピタキシー基板を剥離し、光デバイス層を移設基板に移設する光デバイス層移設工程と、を含み、 該光デバイス層移設工程は、複合基板を加熱するとともに冷却してエピタキシー基板と光デバイス層が接合された移設基板との間に熱歪を生じさせてバッファー層を破壊してエピタキシー基板を剥離する、 ことを特徴とするリフトオフ方法。該光デバイス層移設工程において複合基板を加熱する温度は100℃以上であり、複合基板を冷却する温度は20℃以下である、請求項1記載のリフトオフ方法。

说明书全文

本発明は、サファイア基板や炭化珪素等のエピタキシー基板の表面にバッファー層を介して光デバイス層が積層された光デバイスウエーハの光デバイス層を、移設基板に移し替えるリフトオフ方法に関する。

光デバイス製造工程においては、略円板形状であるサファイア基板や炭化珪素等のエピタキシー基板の表面にバッファー層を介してGaN(窒化ガリウム)またはINGaP(インジウム・ガリウム・リン)若しくはALGaN(アルミニウム・窒化ガリウム)で構成されるn型半導体層およびp型半導体層からなる光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスを形成して光デバイスウエーハを構成する。そして、光デバイスウエーハをストリートに沿って分割することにより個々の光デバイスを製造している。

また、光デバイスの輝度の向上または冷却の向上を目的として、光デバイスウエーハの光デバイス層をMo、Cu、Si基板等の移設基板に移設するリフトオフと呼ばれる製造方法が下記特許文献1に開示されている。

リフトオフは、光デバイスウエーハの光デバイス層側にAuSn(金錫)等の接合金属層を介して移設基板を接合し、エピタキシー基板の裏面側からエピタキシー基板を透過しバッファー層で吸収される波長(例えば257nm)のレーザー光線を照射してバッファー層を破壊し、エピタキシー基板を光デバイス層から剥離することにより、光デバイス層を移設基板に移し替える技術である。

特開2004−72052号公報

而して、エピタキシー基板の裏面側からバッファー層に集光点を位置付けてレーザー光線を照射すると、バッファー層を構成するGaNまたはINGaP若しくはALGaNがGaとN2等のガスに分解することでバッファー層が破壊されるが、GaNまたはINGaP若しくはALGaNがGaとN2等のガスに分解する領域と、分解しない領域とが存在し、バッファー層の破壊にムラが生じてエピタキシー基板を適正に剥離することができないという問題がある。 また、光デバイスの品質を向上させるためにエピタキシー基板の表面に凹凸が形成されている場合には、レーザー光線が凹凸の壁に遮られてバッファー層の破壊が抑制されエピタキシー基板の剥離が困難になるという問題がある。

本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、エピタキシー基板を確実に剥離することができるリフトオフ方法を提供することである。

上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、エピタキシー基板の表面にバッファー層を介して光デバイス層が積層された光デバイスウエーハの光デバイス層を、移設基板に移し替えるリフトオフ方法であって、 光デバイスウエーハの光デバイス層の表面に接合剤を介して移設基板を接合して複合基板を形成する複合基板形成工程と、 複合基板のエピタキシー基板の裏面側からバッファー層にエピタキシー基板に対しては透過性を有しバッファー層に対しては吸収性を有する波長のレーザー光線を照射し、バッファー層を破壊するバッファー層破壊工程と、 該バッファー層破壊工程が実施された複合基板のエピタキシー基板を剥離し、光デバイス層を移設基板に移設する光デバイス層移設工程と、を含み、 該光デバイス層移設工程は、複合基板を加熱するとともに冷却してエピタキシー基板と光デバイス層が接合された移設基板との間に熱歪を生じさせてバッファー層を破壊してエピタキシー基板を剥離する、 ことを特徴とするリフトオフ方法が提供される。

上記光デバイス層移設工程において複合基板を加熱する温度は100℃以上であり、複合基板を冷却する温度は20℃以下である。

本発明によるリフトオフ方法においては、バッファー層破壊工程が実施された複合基板のエピタキシー基板を剥離し、光デバイス層を移設基板に移設する光デバイス層移設工程は、複合基板のエピタキシー基板を剥離する前に複合基板を加熱するとともに冷却してエピタキシー基板と光デバイス層が接合された移設基板との間に熱歪を生じさせてバッファー層を破壊するので、バッファー層破壊工程において破壊領域にムラが生じているバッファー層であっても確実に破壊されるため、エピタキシー基板は光デバイス層から容易に剥離することができる。従って、バッファー層が破壊されていない領域で剥離が生じて光デバイス層が破壊され、光デバイスの品質の低下を招くという問題が解消する。

本発明によるリフトオフ方法によって移設基板に移し替えられる光デバイス層が形成された光デバイスウエーハの斜視図および要部拡大断面図。

本発明によるリフトオフ方法における複合基板形成工程の説明図。

本発明によるリフトオフ方法におけるバッファー層破壊工程および光デバイス層移設工程を実施するためのレーザー加工装置の斜視図。

図3に示すレーザー加工装置に装備される剥離機構の要部断面図。

本発明によるリフトオフ方法におけるバッファー層破壊工程の説明図。

本発明によるリフトオフ方法の光デバイス層移設工程におけるエピタキシー基板吸着工程の説明図。

本発明によるリフトオフ方法の光デバイス層移設工程における加熱工程および冷却工程の説明図。

本発明によるリフトオフ方法の光デバイス層移設工程における剥離工程の説明図。

以下、本発明によるリフトオフ方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。

図1の(a)および(b)には、本発明によるリフトオフ方法によって移設基板に移し替えられる光デバイス層が形成された光デバイスウエーハの斜視図および要部拡大断面図が示されている。 図1の(a)および(b)に示す光デバイスウエーハ2は、直径が50mmで厚みが600μmの円板形状であるサファイア基板からなるエピタキシー基板21の表面21aにn型窒化ガリウム半導体層221およびp型窒化ガリウム半導体層222からなる光デバイス層22がエピタキシャル成長法によって形成されている。なお、エピタキシー基板21の表面にエピタキシャル成長法によってn型窒化ガリウム半導体層221およびp型窒化ガリウム半導体層222からなる光デバイス層22を積層する際に、エピタキシー基板21の表面21aと光デバイス層22を形成するn型窒化ガリウム半導体層221との間には窒化ガリウム(GaN)からなる厚みが例えば1μmのバッファー層23が形成される。このように構成された光デバイスウエーハ2は、図示の実施形態においては光デバイス層22の厚みが例えば10μmに形成されている。なお、光デバイス層22は、図1の(a)に示すように格子状に形成された複数のストリート223によって区画された複数の領域に光デバイス224が形成されている。

上述したように光デバイスウエーハ2におけるエピタキシー基板21を光デバイス層22から剥離して移設基板に移し替えるためには、光デバイス層22の表面22aに移設基板を接合して複合基板を形成する複合基板形成工程を実施する。即ち、図2の(a)、(b)および(c)に示すように、光デバイスウエーハ2を構成するエピタキシー基板21の表面21aに形成された光デバイス層22の表面22aに、厚みが1mmの銅基板からなる移設基板3を金錫(AuSn)からなる接合剤となる接合金属層4を介して接合する。なお、移設基板3としてはモリブデン(Mo)、銅(Cu)、シリコン(Si)等を用いることができ、また、接合金属層4を形成する接合金属としては金(Au),白金(Pt),クロム(Cr),インジウム(In),パラジウム(Pd)等を用いることができる。この複合基板形成工程は、エピタキシー基板21の表面21aに形成された光デバイス層22の表面22aまたは移設基板3の表面3aに上記接合金属を蒸着して厚みが3μm程度の接合金属層4を形成し、この接合金属層4と移設基板3の表面3aまたは光デバイス層22の表面22aとを対面させて圧着することにより、光デバイスウエーハ2を構成する光デバイス層22の表面22aに移設基板3の表面3aを接合金属層4を介して接合して複合基板200を形成する。

上述したように光デバイスウエーハ2を構成する光デバイス層22の表面22aに移設基板3の表面3aを接合金属層4を介して接合し複合基板200を形成したならば、複合基板200のエピタキシー基板21の裏面側からバッファー層23にエピタキシー基板21に対しては透過性を有しバッファー層23に対しては吸収性を有する波長のレーザー光線を照射し、バッファー層23を破壊するバッファー層破壊工程を実施する。バッファー層破壊工程は、図3に示すレーザー加工装置を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置5は、静止基台50と、該静止基台50に矢印Xで示す加工送り方向(X軸方向)に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構6と、静止基台50に上記X軸方向と直交する矢印Yで示す割り出し送り方向(Y軸方向)に移動可能に配設されたレーザー光線照射ユニット支持機構7と、該レーザー光線照射ユニット支持機構7に矢印Zで示す集光点位置調整方向(Z軸方向)に移動可能に配設されたレーザー光線照射手段8とを具備している。

上記チャックテーブル機構6は、静止基台50上にX軸方向に沿って平行に配設された案内レール61、61と、該案内レール61、61上にX軸方向に移動可能に配設された第1の滑動ブロック62と、該第1の滑動ブロック62の上面に配設された案内レール621、621上にY軸方向に移動可能に配設された第2の滑動ブロック63と、該第2の滑動ブロック63上に円筒部材64によって支持されたカバーテーブル65と、被加工物保持手段としてのチャックテーブル66を具備している。このチャックテーブル66は多孔性材料から形成された吸着チャック661を具備しており、吸着チャック661の上面(保持面)に被加工物である例えば円板形状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。このように構成されたチャックテーブル66は、円筒部材64内に配設された図示しないパルスモータによって回転せしめられる。また、図示のチャックテーブル機構6は、上記第1の滑動ブロック62を案内レール61、61に沿ってX軸方向に移動せしめる加工送り手段67と、第2の滑動ブロック63を案内レール621、621に沿ってY軸方向に移動せしめる第1の割り出し送り手段68を具備している。なお、加工送り手段67および第1の割り出し送り手段68は、周知のボールスクリュー機構によって構成されている。

上記レーザー光線照射ユニット支持機構7は、静止基台50上にY軸方向に沿って平行に配設された一対の案内レール71、71と、該案内レール71、71上にY軸方向に移動可能に配設された可動支持基台72を具備している。この可動支持基台72は、案内レール71、71上に移動可能に配設された移動支持部721と、該移動支持部721に取り付けられた装着部722とからなっており、ボールスクリュー機構によって構成された第2の割り出し送り手段73によって案内レール71、71に沿ってY軸方向に移動せしめられる。

図示のレーザー光線照射手段8は、ユニットホルダ81と、該ユニットホルダ81に取り付けられたケーシング82を具備している。ユニットホルダ81は、上記可動支持基台72の装着部722に設けられた案内レール723、723に沿ってZ軸方向に移動可能に支持される。このように案内レール723、723に沿って移動可能に支持されたユニットホルダ81は、ボールスクリュー機構によって構成された集光点位置調整手段83によってZ軸方向に移動せしめられる。

図示のレーザー光線照射手段8は、上記ユニットホルダ81に固定され実質上平に延出する円筒形状のケーシング82を含んでいる。ケーシング82内には図示しないパルスレーザー光線発振器や繰り返し周波数設定手段を備えたパルスレーザー光線発振手段が配設されている。上記ケーシング82の先端部には、パルスレーザー光線発振手段から発振されたパルスレーザー光線を集光するための集光器84が装着されている。ケーシング82の前端部には、上記レーザー光線照射手段8によって上記チャックテーブル66に保持された被加工物を撮像する撮像手段85が配設されている。この撮像手段85は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなっており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。

図示のレーザー加工装置5は、上記光デバイスウエーハ2を構成するエピタキシー基板21を光デバイス層22から剥離するための剥離機構9を具備している。剥離機構9は、上記チャックテーブル66に保持された光デバイスウエーハ2が剥離位置に位置付けられた状態でエピタキシー基板21を吸着する吸着手段91と、該吸着手段91を上下方向に移動可能に支持する支持手段92とからなっており、チャックテーブル機構6の一方の側に配設されている。吸着手段91は、保持部材911と、該保持部材911の下側に装着された複数(図示の実施形態においては3個)の吸引パッド912a,912b,912cとからなっており、吸引パッド912a,912b,912cが図示しない吸引手段に接続されている。上記保持部材911には、図4に示すように下面に開口する流体噴出口911aおよび該流体噴出口911aに連通する連通路911bが形成されている。また、支持手段92には上記保持部材911に形成された連通路911bに連通する加熱空気供給路921および冷却空気供給路922が形成されており、加熱空気供給路921が加熱空気供給手段93に接続され、冷却空気供給路922が冷却空気供給手段94に接続されている。加熱空気供給手段93は、加熱空気源931と、該加熱空気源931と加熱空気供給路921とを接続する配管932と、該配管932に配設された電磁開閉弁933とからなっており、電磁開閉弁933を開路することにより加熱空気源931から加熱空気を配管932を介して加熱空気供給路921に供給する。なお、加熱空気源931の加熱空気の温度は100℃以上であることが望ましい。また、冷却空気供給手段94は、冷却空気源941と、該冷却空気源941と冷却空気供給路922とを接続する配管942と、該配管942に配設された電磁開閉弁943とからなっており、電磁開閉弁943を開路することにより冷却空気源941から冷却空気を配管942を介して冷却空気供給路922に供給する。なお、冷却空気源941の冷却空気の温度は20℃以下であることが望ましい。

上記レーザー加工装置5を用いて複合基板200のエピタキシー基板21の裏面側からバッファー層23にエピタキシー基板21に対しては透過性を有しバッファー層23に対しては吸収性を有する波長のレーザー光線を照射し、バッファー層23を破壊するバッファー層破壊工程を実施するには、チャックテーブル66の上面に上記複合基板200の移設基板3側を載置する。そして、図示しない吸引手段によってチャックテーブル66上に複合基板200を吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル66上に保持された複合基板200は、光デバイスウエーハ2を構成するエピタキシー基板21の裏面21bが上側となる。このようにチャックテーブル66上に複合基板200を吸引保持したならば、加工送り手段67を作動してチャックテーブル66をレーザー光線照射手段8の集光器84が位置するレーザー光線照射領域に移動する。そして、図5の(a)で示すようにチャックテーブル66に保持された複合基板200の光デバイスウエーハ2を構成するエピタキシー基板21の一端(図5の(a)において左端)をレーザー光線照射手段8の集光器84の直下に位置付ける。次にレーザー光線照射手段8を作動して集光器84からバッファー層23にサファイアに対しては透過性を有しバッファー層23に対しては吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル66を図5の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図5の(c)で示すようにレーザー光線照射手段8の集光器84の照射位置にエピタキシー基板21の他端(図5の(c)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル66の移動を停止する。このレーザー光線照射工程をバッファー層23の全面に対応する領域に実施する。 なお、上記バッファー層破壊工程は、集光器84をエピタキシー基板21の最外周に位置付け、チャックテーブル66を回転しつつ集光器84を中心に向けて移動することによりバッファー層23の全面にパルスレーザー光線を照射してもよい。

上記バッファー層破壊工程の加工条件は、次のように設定されている。 光源 :YAGレーザー 波長 :257nm 繰り返し周波数 :50kHz 平均出 :0.12W パルス幅 :100ns スポット径 :φ70μm デフォーカス :1.0mm(エピタキシー基板21の裏面21bにレーザ ー光線の集光点を位置付けた状態で集光器84を1mmエピ タキシー基板21に近づける。) 加工送り速度 :600mm/秒

上記バッファー層破壊工程を実施することによりバッファー層23が破壊されるが、バッファー層23の全てを破壊することは難しく、バッファー層23の破壊領域にムラが生ずる場合がある。

上述したバッファー層破壊工程を実施したならば、複合基板200のエピタキシー基板21を剥離し、光デバイス層22を移設基板3に移設する光デバイス層移設工程を実施する。即ち、チャックテーブル66を剥離機構9が配設された剥離位置に移動し、図6の(a)に示すようにチャックテーブル66に保持されている複合基板200を吸着手段91の直下に位置付ける。そして、図6の(b)に示すように吸着手段91を下降してエピタキシー基板21の裏面21bに吸引パッド912a、912b、912cを接触させ、図示しない吸引手段を作動することにより吸引パッド912a、912b、912cによってエピタキシー基板21の裏面21bを吸着する(エピタキシー基板吸着工程)。

上述したエピタキシー基板吸着工程を実施したならば、図7の(a)に示すように熱空気供給手段93の電磁開閉弁933を開路する。従って、加熱空気源931から例えば100℃程度の加熱空気が配管932、加熱空気供給路921、連通路911bおよび流体噴出口911aを介してチャックテーブル66に保持されている複合基板200に噴射される(加熱工程)。なお、加熱工程による加熱空気の噴出時間は10秒程度でよい。この結果、複合基板200は100℃前後に加熱される。このようにして加熱工程を実施したならば、図7の(b)に示すように熱空気供給手段93の電磁開閉弁933を閉路し、冷却空気供給手段94の電磁開閉弁943を開路する。従って、冷却空気源941から例えば10℃程度の冷却空気が配管942、冷却空気供給路922、連通路911bおよび流体噴出口911aを介して上記加熱工程において加熱された複合基板200に噴射される(冷却工程)。なお、冷却工程による冷却空気の噴出時間は10秒程度でよい。この結果、加熱工程において100℃前後に加熱された複合基板200は10℃前後に冷却される。このように、複合基板200を加熱するとともに冷却することによりエピタキシー基板21と光デバイス層22が接合された移設基板3との間に熱歪を生じるため、バッファー層23が破壊される。従って、上記バッファー層破壊工程において破壊領域にムラが生じているバッファー層23であっても確実に破壊される。

上述した加熱工程および冷却工程を実施したならば、エピタキシー基板21を吸着した吸引パッド912a,912b,912cをエピタキシー基板21から離反する方向に移動してエピタキシー基板21を剥離し、光デバイス層22を移設基板3に移設する剥離工程を実施する。即ち、上記図7の(b)に示すように冷却工程を実施した状態から、冷却空気供給手段94の電磁開閉弁943を閉路し、図8に示すように吸着手段91を上方に移動することにより、エピタキシー基板21は光デバイス層22から剥離される。この結果、光デバイス層22が移設基板3に移し替えられたことになる。剥離工程が実施される複合基板200は上記バッファー層破壊工程に加えて加熱工程および冷却工程を実施することによりバッファー層23が確実に破壊されているので、バッファー層23が破壊されていない領域で剥離することはない。従って、バッファー層23が破壊されていない領域で剥離が生じて光デバイス層22が破壊され、光デバイスの品質の低下を招くという問題が解消する。

2:光デバイスウエーハ 21:エピタキシー基板 22:光デバイス層 23:バッファー層 3:移設基板 4:接合金属層 200:複合基板 5:レーザー加工装置 6:チャックテーブル機構 66:チャックテーブル 67:加工送り手段 7:レーザー光線照射ユニット支持機構 72:可動支持基台 8:レーザー光線照射手段 83:集光点位置調整手段 84:集光器 85:撮像手段 9:剥離機構 91:吸着手段 912a,912b,912c:吸引パッド 93:熱空気供給手段 94:冷却空気供給手段

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