【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特許請求の範囲の請求項1の前提部に記載の半円状プラスチックフィルムウェブに把手を融着する装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この形式の一装置は既に知られている。 この既知の装置は、把手形成ステーションと、把手の端部と半円状プラスチックフィルムウェブとを一体に融着すべく外側から半円状プラスチックフィルムウェブに対して移動できる融着ジョーを備えた融着ステーションとを有している。 この既知の装置では、融着工程は、専ら外側から、すなわち、融着ジョーにより頂部及び底部から行なわれる。 これは、対をなす把手の融着工程中に両把手が一体に融着されてしまうことを防止するには、対をなす把手を離型剤(separating agen t)で処理しておく必要があることを意味する。 また、 各融着工程には比較的長時間が要求される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、融着時間を短縮でき且つこれに対応して製造能力を増大できる冒頭に述べた形式の装置を提供するという目的に基づいている。 また、本発明は、離型剤の使用を省略することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目的は、半管状プラスチックフィルムウェブの内側に配置され且つ外側に配置された融着ジョーと協働する付加融着ジョーを備えた融着ステーションを提供することにより達成される。 この構成により、融着工程に必要な熱が両側から導入されるため、非常に短時間で、把手の各端部を管状プラスチックフィルムウェブの対応する壁に一体に融着できる。 また、それぞれの融着ジョーが把手の対応する端部の間に位置するため、離型剤の使用を省略できる。 請求項2に記載の好ましい実施例は、融着ジョーを半管状フィルムの内側に懸架することに関する。 請求項3に記載の好ましい実施例は、テフロンストリップの巻取り又は巻解きを行い且つそれぞれの融着ジョー輪郭(welding jaw contours)上でテフロンストリップを搬送する機構に関する。 請求項4 〜6の他の従属項は、対をなすそれぞれの把手を形成し且つ融着ステーションに搬送する本発明の装置の実施例を記載している。 この場合、対をなす把手の両自由端を内側の付加融着ジョー上に搬送し、対をなすそれぞれの把手を半管状フィルムの側壁に一体に固定融着することを同時に行なうことができる。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の更なる詳細及び長所を、 図面に示す一実施例に関連して説明する。 図2は、2つの折畳み縁部14、16を備えた底折畳み部12を備え且つ矢印Aの方向に搬送される半管状プラスチックフィルムウェブ10を示す。 図2では、半管状フィルム10 の上方側壁は部分的に破断され、融着ステーション18 の一部が見えるようにしてある。 融着ステーション18 のこの部分は、半管状フィルム10の側壁間に配置される。 融着装置18のこの部分はアーム20により支持され、該アーム20は、図1に示すように、ガイド24内で横方向フレーム22上を横方向に案内され且つピストン/シリンダユニット26により変位される。 半管状フィルム10の横方向端部に対して平行に整合されるホルダ28が、アーム20に対して垂直に溶接されている。 半管状フィルムの側壁間に延びる平面内で、板30が、 ホルダ28に垂直に取り付けられている。 板30には、 互いに対向する加熱形融着ジョー32、34が取り付けられており、該融着ジョーには融着輪郭36、38が見られる。 板30及び融着ジョー32、34に隣接して、 ホルダ28上にはガイド板40、42が配置されている。 これらのガイド板の自由端には、それぞれガイド傾斜部44、46が設けられており、該ガイド傾斜部4 4、46の機能については後述する。 図2には、1対の把手のうちの上方の把手48が、融着ジョー32又は3 4と外側に位置する融着ジョー(図示せず)との協働により、融着ステーション18の内側にある半管状フィルム10と一体に融着される位置にあるところが示されている。 【0006】図1は、図2に示した部分に隣接して配置される装置の部分を示す。 1対の把手は、本質的に、装置のこの部分で形成され且つ融着ステーション18に搬送される。 図1に示すように、横方向フレーム22は、 クロスビーム50を介して横方向フレーム52に連結されている。 両横方向フレーム22、52の内側で、機械的に駆動されるカム板54、56又は58、60が回転する。 2つのそれぞれの重畳ガイド(superimp osed guidances)62、64が、横方向フレーム22、52に対して平行に配置されている。 ガイド62、64内には、突出アーム66、68(該アームのそれぞれの自由端はフォーク要素70、72に終端している)が移動できる態様で配置されている。 2つの重畳ガイド62、64に沿う突出アーム66、68の変位は、被駆動カム板54、56により実現される。 また、互いに上下に配置されたキャリジが重畳ガイド6 2、64上で案内され、図1には、カム板58、60により前後に駆動される上方のキャリジ74が示されている。 フレームの内側には2つの重畳フィルムリールが配置されており、図面には一方のフィルムリール76のみが示されている。 これらのフィルムリールからは、1対の前進ローラ(図1には上方の前進ローラ78のみが示されている)を介して2枚の重畳フィルム80が巻き解かれる。 これらのフィルムは、両重畳フィルムがサンドイッチ態様をなしてフォーク要素70、72を覆うようにして、それぞれフォーク要素70、72上に搬送される。 フィルムウェブ80を前進させるとき、該フィルムウェブ80の前端部が切断ステーション82に位置するまで、フォーク要素70、72も前進される。 この切断ステーション82は、フレームに固定された下方のナイフ84と、該ナイフ84に対して移動でき且つガイド8 8内で案内され且つピストン/シリンダユニット90により変位される上方のナイフ86とを有する。 【0007】上方のロータリプランジャ92は、破線9 4に沿って移動できるようにキャリジ74に配置されている。 破線94に沿うガイドについては後述する。 この場合には、両ロータリプランジャは、キャリジ74に機械加工された溝96(図1)の内部で同時に変位される。 キャリジの変位及び対応する制限ガイドにより、上方のロータリプランジャ92が湾曲経路94に沿って変位する間、上方のロータリプランジャ92の対応する歯車98は、歯付きラック100に沿ってロールする。 ラック100は、上方のキャリジ74が移動する間に上方のロータリプランジャが矢印の方向に回転するように、 ホルダ102を介してキャリジ74に固定されている。 下方のロータリプランジャ(図1には詳細に示されていない)についても同じことが適用される。 図10〜図1 3に関連して上下のロータリプランジャの設計を説明する。 上方のロータリプランジャ92の設計が、図13に詳細に示されている。 上方のロータリプランジャは、上方のキャリジ74の溝96内で移動する。 歯車98は歯付きラック100と噛み合う。 上方のロータリプランジャ92の上方の自由端は、湾曲経路94が形成された板104内で案内される。 ロータリプランジャ92の反対側端部には、ゴム被覆106が設けられている。 【0008】図10には、一方の下方ロータリプランジャ108が示されている。 このロータリプランジャ10 8もキャリジ112の溝110内に延びている。 下方のロータリプランジャ108は、歯付きラック116と噛み合う歯車114を有している。 下方のロータリプランジャ108の下方の自由端は、横方向フレームに固定されたレール120のガイド溝118内で案内される。 このガイド溝118の進路が図12(図12は図10のX II−XII方向から見たものである)に示されている。 ガイド溝118のこの進路は、図2の破線94と一致する。 ストッパピン124を備えた搬送ストラップ1 22が、回転できる態様でロータリプランジャに連結されている。 下方のロータリプランジャ108のヘッド1 26には、ストッパピン128が設けられている。 搬送ストラップは、ピン124とピン128とが当接するように、平らな螺旋ばね130によりばね付勢されている。 この構成は、搬送ストラップ122を螺旋ばね13 0の力に抗して一回転方向に移動させることを可能にする。 図11は、図10の矢印XIの方向から下方のロータリプランジャ108を見たものである。 この場合、同一の構成部品は同じ参照番号で示されている。 図11 は、搬送ストラップ122の上方アームにスロット13 2(該スロットの機能は後述する)が設けられているところを示している。 図10及び図11は、供給リール7 6から巻き解かれた両プラスチックフィルムウェブ80 を示している。 【0009】次に、図3に関連して、フォーク要素7 0、72とロータリプランジャ92、108との間の協働を詳細に説明する。 図3には、1対の前進ローラ7 8、78′が示されている。 これらの2つの前進ローラは、2つの供給リール76(図3には詳細に示されていない)から2枚のプラスチックフィルムウェブ80を巻き解く。 これらの巻き解かれたプラスチックフィルムウェブ80は、フォーク要素72のフォークが図3に示すように搬送ストラップ122の上方アームにオーバーラップするまで、フォーク要素70、72(これらのフォーク要素のうち、フォーク要素72のみが図3に示されている)を前方に移動させる。 次に、下方のロータリプランジャ108の設計について、図10及び図11に関連して説明する。 図10は図3の矢印Xの方向から見たものであり、図13は図3の矢印XIIIの方向から見たものである。 この図面は上方のロータリプランジャ9 2を示している。 また、図3は、切断ステーションの下方の固定ナイフ84及び該切断ステーションの上方の可動ナイフ86を示している。 フィルムウェブ80及びフォーク要素70又は72が図3に示す位置に移動されると、フォーク要素70又は72は、図8及び図9に示す位置が達成されるように後退される。 ここで、上方のナイフ86は、フレームに固定された下方のナイフ84と協働してフィルムウェブ80の前端部から2つのストリップを切断すべく、切断ステーションの内部で下方に移動される。 これらの2つのストリップは、搬送ストラップ122の上方アーム上に連続的に堆積される。 図8は図1のXIII−XIII線に沿う断面図であり、図9 は図1のIX−IX線に沿う断面図である。 図9は、プラスチックフィルムウェブ80から切断されたストリップが、搬送ストラップ122の上方アーム上に載らない領域内で上下のロータリプランジャ92、108の間にクランプされているところを示すものである。 【0010】図2に示した把手48は、プラスチックフィルム80から切断されたストリップで形成され且つ上下のロータリプランジャ92、108を回転させることにより直線状に整合される。 この回転運動中、把手の自由端は、下方のロータリプランジャ108と同時に回転されている搬送ストラップ122の上方アーム上に載置される。 搬送ストラップ122が回転するとき、該搬送ストラップの切欠き(incision)132がガイド板40、42のくさび部44又は46と接触し、これにより、ロータリプランジャ108が回転し続ける間に、搬送ストラップ122が更に回転することが防止され且つばね130の力に抗して保持される。 プラスチックストリップ80がロータリプランジャ92、108の間にクランプされる事実により、プラスチックストリップは更に回転される(すなわち、プラスチックストリップが融着ジョー32、34の融着輪郭36、38と接触するまで、ガイド板40、42上で回転される)。 対をなす把手48の自由端は、この位置で半管状フィルム1 0と一体に融着される。 この場合、融着ジョー130、 132は、図6に示すように外部からプラスチックフィルムウェブに向かって移動される。 融着工程の後、ロータリプランジャ92、108は再び回転して戻され、搬送ストラップ122も、それぞれの制限ストッパ12 8、124を介して戻される。 【0011】図7は、搬送ストラップ122がガイド板40のくさび部44と如何にして接触する(ここで、スロット132がくさび部の先端部とオーバーラップする)かを再び詳細に示す。 図7に示す状態では、ロータリプランジャ92又は108が既に更に回転され、プラスチックストリップ80がくさび部44上に押し出されている状態である。 図6は、図2のVI−VI線に沿う断面図である。 この図面は、底折畳み部12を備えた半管状フィルム10の断面を示す。 付加融着ジョー36 が、半管状フィルム10の折畳み縁部領域14、16の間で、板30上に配置されていることは、容易に確認されよう。 付加融着ジョー36又は38(図6には、付加融着ジョー38は示されていない)は、加熱カートリッジ134を介して加熱される。 融着ジョー上にはテフロンストリップ136が搬送される。 このテフロンストリップは、リール138から巻き解かれて、リール140 上に巻き取られる。 リール138及びリール140は、 ホルダ142を介して板30に取り付けられている。 次に、図4及び図5に関連して、テフロンストリップ13 6の進行を説明する。 図4は、図6の矢印IVの方向から見たものである。 テフロンストリップ136は、リール138から矢印の方向に巻き解かれ且つ反転ロッド1 44の回りに案内される。 該反転ロッド144は、テフロンストリップが90°だけ方向転換され且つ融着ジョー32の融着輪郭36上へと矢印の方向に搬送される。 テフロンストリップはこの位置で反転され且つ板30の下で図5の矢印の方向に案内される(図5は、図6の矢印Vの方向から見たものである)。 テフロンストリップは、融着ジョー34の下方の融着輪郭38′上に搬送され、次に、融着ジョー34上(すなわち、図4に示すように融着輪郭38上)に搬送されるように偏向される。 テフロンストリップは、反転ロッド146に到達するまで、実質的に矢印の方向に延びており、反転ロッドにおいてその方向が再び90°だけ転換され、これにより、 テフロンストリップは、矢印の方向に板30の回りに巻かれ、次に図5に示すようにリール140に巻き取られる。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の装置の一実施例の部分平面図であり、 把手形成ステーションの主要部を示すものである。 【図2】図1の実施例の別の部分の平面図であり、主として融着ステーションを示すものである。 【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。 【図4】図2に示した融着ステーションの部分平面図であり、図6のIV−IV方向から見たものである。 【図5】図4の詳細を示す底面図(図6のV−V方向から見たもの)である。 【図6】図2のVI−VI線に沿う断面図である。 【図7】図2のVII−VII線に沿う断面図である。 【図8】図2のVIII−VIII線に沿う断面図である。 【図9】図1のIX−IX線に沿う断面図である。 【図10】把手形成ステーションの下方のロータリプランジャを詳細に示す側面図である。 【図11】図10のXI−XI方向から見た詳細図である。 【図12】図10のXII−XII線に沿う断面図である。 【図13】図示の実施例の把手形成ステーションの上方のロータリプランジャを示す側面図である。 【符号の説明】 10 半管状プラスチックフィルムウェブ 18 融着ステーション 32 融着ジョー 34 融着ジョー 48 把手 70 フォーク要素 72 フォーク要素 76 フィルムリール 80 重畳フィルム 82 切断ステーション 92 上方のロータリプランジャ 108 下方のロータリプランジャ 122 搬送ストラップ 138 リール 140 リール ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンス ルートヴィッヒ フォス ドイツ連邦共和国 49545 テッケレンブ ルク ヴェシュトストラーセ 12 |