液体収納容器およびその折畳み方法

申请号 JP2015133429 申请日 2015-07-02 公开(公告)号 JP2015231874A 公开(公告)日 2015-12-24
申请人 大日本印刷株式会社; 发明人 原 田 怜; 後 藤 弘 旭; 三 宅 将 人; 西 邨 翔 太; 熊 澤 倫 子; 甕 克 行;
摘要 【課題】外装容器内に挿入された液体収納容器を確実に膨張させる。 【解決手段】液体収納容器1は袋本体3と、注出口4とを有している。袋本体3は縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有し、袋本体3は上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳まれて形成された折畳み部を有する。袋本体3の全長をH、上縁3aと下方横方向折曲線との間の長さをX、上方横方向折曲線と下方横方向折曲線との間の長さをYとしたとき、10%
【選択図】図1
权利要求

開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器において、 互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、 前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、 前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有し、 前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有するとともに、上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳まれた折畳み部を有し、 前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10% となることを特徴とする液体収納容器。前記袋本体の前記上縁は2本ヒートシール部を含み、前記底縁および2側縁は1本ヒートシール部を含むことを特徴とする請求項1記載の液体収納容器。前記袋本体の各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側部分を折曲げることにより、折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項1または2記載の液体収納容器。前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項1または2記載の液体収納容器。前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする請求項3または4記載の液体収納容器。前記注出口は、楕円筒状の注出口取付部を有しており、前記注出口取付部は、前記袋本体に取り付けられ、複数の前記じゃ腹部のうち、少なくとも前記注出口取付部の両隣のじゃ腹部、およびこの両隣のじゃ腹部より幅方向外方の外側じゃ腹部は、前記注出口取付部の楕円長軸の延長線と交わるよう折り畳まれることを特徴とする、請求項1記載の液体収納容器。前記両隣のじゃ腹部は、前記注出口取付部から見て同一方向に折り込まれていることを特徴とする、請求項6記載の液体収納容器。前記両隣のじゃ腹部の幅をW5、前記外側じゃ腹部の幅をW6としたとき、 W6/2 ≧ W5 > 0 を満たすことを特徴とする、請求項6または7記載の液体収納容器。前記袋本体の下方部分に底部折畳み部を設けたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか記載の液体収納容器。袋本体の外袋は、300%〜500%の伸長度を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか記載の液体収納容器。開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器の折畳み方法において、 互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有する液体収納容器を準備する工程と、 前記袋本体を縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳むことにより、複数のじゃ腹部を形成する工程と、 前記袋本体を上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳むことにより、折畳み部を形成する工程とを備え、 前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10% となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法。前記袋本体の各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより、折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項11記載の液体収納容器の折畳み方法。前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項11記載の液体収納容器の折畳み方法。前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする請求項12または13記載の液体収納容器の折畳み方法。

開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器において、 互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、 前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、 前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有し、 前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有するとともに、上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳まれた折畳み部を有し、 前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10% となることを特徴とする液体収納容器。前記袋本体の前記上縁は2本ヒートシール部を含み、前記底縁および2側縁は1本ヒートシール部を含むことを特徴とする請求項1記載の液体収納容器。前記袋本体の各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより、折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項1または2記載の液体収納容器。前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項1または2記載の液体収納容器。前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする請求項3または4記載の液体収納容器。前記袋本体の下方部分に底部折畳み部を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の液体収納容器。袋本体の外袋は、300%〜500%の伸長度を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の液体収納容器。前記複数のじゃ腹部は、異なる幅をもつことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載の液体収納容器。開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器の折畳み方法において、 互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有する液体収納容器を準備する工程と、 前記袋本体を縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳むことにより、複数のじゃ腹部を形成する工程と、 前記袋本体を上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳むことにより、折畳み部を形成する工程とを備え、 前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10% となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法。前記袋本体の各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより、折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項9記載の液体収納容器の折畳み方法。前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする請求項9記載の液体収納容器の折畳み方法。前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする請求項10または11記載の液体収納容器の折畳み方法。前記複数のじゃ腹部は、異なる幅をもつことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか記載の液体収納容器の折畳み方法。

说明书全文

本発明は、外装容器内に収容して使用される液体収納容器およびその折畳み方法に係り、とりわけ工業薬品分野、医薬品や化粧品原料分野等で流動性内容物の保管や輸送に供せられる外装容器内に収容して使用される液体収納容器およびその折畳み方法に関する。

従来、工業薬品分野、医薬品や化粧品原料分野等で、保管や輸送にアルミニウム、スチール、ステンレス、ファイバーボード等で作られた外装容器の内部に流動性内容物を収容する液体収納容器が使用されている。

このような液体収納容器は、使用済みの液体収納容器を外装容器から取り出し、新たな液体収納容器を外装容器内にセットするだけで再使用することができるために、例えば、液体収納容器を使用せずに直にスチール等の外装容器に流動性内容物を充填する場合に比べて、洗浄する手間等が省けるなどの利点があり、工業薬品、医薬品や化粧品原料の容器として広く使用されている。

また液体収納容器として、内袋と外袋とを有する袋本体と、袋本体に取付けられた注出口とを有するものが知られている。このような液体収納容器は、まずコンパクトに折畳まれ外装容器の開口部から外装容器内に挿入される。その後液体収納容器内に窒素ガスを供給して液体収納容器を外装容器内部で膨らませる。次に膨らませた液体収納容器内に内容液を充填している。

特開2008−7154号公報

上述のように従来、液体収納容器はコンパクトに折畳まれた後、開口部から外装容器内に挿入され、その後液体収納容器内に窒素ガスを供給して、外装容器内で液体収納容器を膨らませている。

しかしながら、外装容器内で液体収納容器を膨らませる際、液体収納容器を十分に膨らますことはむずかしく、液体収納容器を十分に膨らますことができない場合、液体収納容器の内容積が減少してしまう。

本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、内容液を充填する前に外装容器内で液体収納容器を十分に膨らますことができる液体収納容器およびその折畳み方法を提供することを目的とする。

本発明の一実施の形態は、開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器において、互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有し、前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有するとともに、上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳まれた折畳み部を有し、前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10%

となることを特徴とする液体収納容器である。

本発明の一実施の形態は、前記袋本体の前記上縁は2本ヒートシール部を含み、前記底縁および2側縁は1本ヒートシール部を含むことを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記袋本体の下方部分に底部折畳み部を設けることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、袋本体の外袋は、300%〜500%の伸長度を有していることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器の折畳み方法において、互いにヒートシールされた内袋と外袋とを有する袋本体と、前記袋本体の上縁に設けられ、前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体は上縁と底縁と2側縁とを有する形状を有する液体収納容器を準備する工程と、前記袋本体を縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳むことにより、複数のじゃ腹部を形成する工程と、前記袋本体を上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳むことにより、折畳み部を形成する工程とを備え、前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10%

となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法である。

本発明の一実施の形態は、前記袋本体の各側縁側の単一のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより、折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記袋本体の各側縁側の複数のじゃ腹部のうち上縁側角部分を折曲げることにより折曲部が形成され、前記折曲部の長さをaとしたとき、 3% となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法となっていてもよい。

本発明の実施の形態は、前記折曲部の幅をbとし、じゃ腹部の幅をWとしたとき、 1/2×W≦b≦W となることを特徴とする液体収納容器の折畳み方法となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記注出口は、楕円筒状の注出口取付部を有しており、前記注出口取付部は、前記袋本体に取り付けられ、複数の前記じゃ腹部のうち、少なくとも前記注出口取付部の両隣のじゃ腹部、およびこの両隣のじゃ腹部より幅方向外方の外側じゃ腹部は、前記注出口取付部の楕円長軸の延長線と交わるよう折り畳まれることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記両隣のじゃ腹部は、前記注出口取付部から見て同一方向に折り込まれていることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の一実施の形態は、前記両隣のじゃ腹部の幅をW5、前記外側じゃ腹部の幅をW6としたとき、 W6/2 ≧ W5 > 0 を満たすことを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の他の実施の形態は、開口部を有する外装容器に収納される液体収納容器において、上縁と底縁と2側縁とを有する形状をもつ袋本体と、前記袋本体の上縁に取付けられる楕円筒状の注出口取付部を有し前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体の前記上縁と各側縁との間の隅部を折曲げることにより、一対の折曲部が形成され、前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有し、前記袋本体の幅をW0とし、前記注出口の前記注出口取付部の幅をW3とし、前記じゃ腹部の幅をWとし、各折曲部の幅をbとしたとき、 W

となることを特徴とする液体収納容器である。

本発明の他の実施の形態は、一対の折曲部のうち、一方の折曲部は手前側に折曲げられ、他方の折曲部は奥側へ折曲げられていることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の他の実施の形態は、前記袋本体は、上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳まれた折畳み部を有し、前記袋本体の全長をH、前記上縁と前記下方横方向折曲線との間の長さをX、前記上方横方向折曲線と前記下方横方向折曲線の間の長さをYとしたとき、 10%

となることを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の他の実施の形態は、前記袋本体の前記上縁は2本ヒートシール部を含み、前記底縁および2側縁は1本ヒートシール部を含むことを特徴とする液体収納容器となっていてもよい。

本発明の他の実施の形態は、開口部を有する外装容器と、この外装容器に収納され、上縁と底縁と2側縁とを有する形状をもつ袋本体と、前記袋本体の上縁に取付けられる注出口取付部を有し前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体の前記上縁と各側縁との間の隅部を折曲げることにより、一対の折曲部が形成され、前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有し、前記袋本体の幅をW0とし、前記注出口の前記注出口取付部の幅をW3とし、前記じゃ腹部の幅をWとし、各折曲部の幅をbとしたとき、 W

となる液体収納容器と、を備えたことを特徴とする外装容器と液体収納容器の組合体である。

本発明の他の実施の形態は、上縁と底縁と2側縁とを有する形状をもつ袋本体と、前記袋本体の上縁に取付けられる注出口取付部を有する注出口とを有する液体収納容器を準備する工程と、前記袋本体の前記上縁と各側縁との間の隅部を折曲げることにより、一対の折曲部を形成する工程と、前記袋本体を縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳むことにより複数のじゃ腹部を形成する工程と、前記液体収納容器を前記袋本体の底縁側から外装容器内に開口部を介して収納し、外装容器の開口部に袋本体の注出口を装着する工程とを備え、前記袋本体の幅をW0として、前記注出口の前記注出口取付部の幅をW3とし、前記じゃ腹部の幅をWとし、各折曲部の幅をbとしたとき、 W

となることを特徴とする液体収納容器の収納方法である。

本発明の他の実施の形態は、開口部を有する外装容器と、この外装容器に収納され、上縁と底縁と2側縁とを有する形状をもつ袋本体と、前記袋本体の上縁に取付けられる注出口取付部を有し前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体の前記上縁と各側縁との間の隅部を折曲げることにより、一対の折曲部が形成され、前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有し、前記袋本体の幅をW0とし、前記注出口の前記注出口取付部の幅をW3とし、前記じゃ腹部の幅をWとし、各折曲部の幅をbとしたとき、 W

となる液体収納容器と、を備えた外装容器と液体収納容器の組合体を用いた液体の充填方法において、前記液体収納容器の前記注出口から前記袋本体内に気体を供給して前記袋本体を前記外装容器内で膨らませる工程と、前記袋本体内に前記注出口から液体を充填する工程と、を備えたことを特徴とする液体の充填方法である。

本発明の他の実施の形態は、開口部を有する外装容器と、この外装容器に収納され、上縁と底縁と2側縁とを有する形状をもつ袋本体と、前記袋本体の上縁に取付けられる注出口取付部を有し前記外装容器の開口部に着脱される注出口とを備え、前記袋本体の前記上縁と各側縁との間の隅部を折曲げることにより、一対の折曲部が形成され、前記袋本体は縦方向に延びる縦方向折曲線を介して折畳まれた複数のじゃ腹部を有し、前記袋本体の幅をW0とし、前記注出口の前記注出口取付部の幅をW3とし、前記じゃ腹部の幅をWとし、各折曲部の幅をbとしたとき、 W

となる液体収納容器と、を備えた外装容器と液体収納容器の組合体を用いた液体の注出方法において、前記袋本体内に充填された液体を前記注出口から注出する工程を、備えたことを特徴とする液体の注出方法である。

以上のように本発明によれば、外装容器内に挿入された液体収納容器を確実に膨らませることができる。

図1は本発明による液体収納容器を示す平面図。

図2(a)は液体収納容器の注出口を示す断面図、図2(b)は注出口を示す底面図。

図3は液体収納容器の袋本体の層構成を示す断面図。

図4(a)は折畳まれた液体収納容器を示す図、図4(b)は図4(a)のB部拡大図、図4(c)は図4(a)のC部拡大図。

図5は液体収納容器の袋本体を縦方向折曲線を介してじゃ腹状に折畳む状態を示す図。

図6は液体収納容器の袋本体を上方横方向折曲線と下方横方向折曲線を介して折畳む状態を示す図。

図7は液体収納容器の袋本体を折曲線を介して折曲げることにより形成された三角折曲部を示す図。

図8(a)(b)は液体収納容器を外装容器内に挿入する状態を示す図。

図9は本発明による液体収納容器を示す斜視図。

図10は本発明による液体収納容器を示す平面図。

図11は本発明による液体収納容器の袋本体の折り畳み状態を示す図。

図12は本発明による液体収納容器を示す平面図。

図13(a)は液体収納容器の注出口を示す断面図、図13(b)は注出口を示す底面図。

図14は液体収納容器の袋本体の縦方向折曲線を示す図。

図15は液体収納容器の収納方法を示す図。

図16は液体収納容器の収納方法を示す図。

図17は液体収納容器の収納方法を示す図。

図18は液体収納容器の収納方法を示す図。

図19は液体収納容器の収納方法を示す図。

図20(a)(b)は液体収納容器を外装容器内に挿入する状態を示す図。

<第1の実施の形態> 以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。

ここで図1は第1の実施の形態による液体収納容器の一実施形態を示す平面図であり、図2(a)は注出口の縦断面図、(b)は注出口の注出口取付部側から見た底面図であり、図3は液体収納容器の袋本体に用いる外袋と内袋の層構成を示す模式図である。

本実施形態による液体収納容器1は、外袋20と内袋21とを重ね合わせた多重フィルム2を、内袋21同士が対向するように重ね合わせて合計4枚とし、その四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成した袋本体3と、この袋本体3の上縁3aに配置され内袋21間に予め熱融着された注出口4とを備えている。

尚、本実施形態では、袋本体3は多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして積層し、四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られるが、これに限定されるものではなく、例えば、多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして折り曲げた後、重なり合った外周辺の三辺をヒートシールして形成してもよい。また、ヒートシール部10の内縁各部は、その内縁が弧状となるよう形成してもよい。これによって、角部に流動性内容物が残存し難い構造となる。また、袋本体は必ずしも多重フィルムから構成する必要はなく、包本体3のフィルム構成は内容物や量に応じて適宜選定できる。

なお、上述のように袋本体3は2枚の多重フィルム2を重ね合わせ、周縁をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られる。この場合、袋本体3は上縁3aと、底縁3bと、2側縁3c、3cとを有する矩形形状を有している。また上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含み、底縁3bは1本の底縁ヒートシール部10bを含み、各側縁3c、3cは1本の側縁ヒートシール部10cを有し、これら上縁ヒートシール部10aと、底縁ヒートシール部10bと側縁ヒートシール部10cとによりヒートシール部10が構成されている。

また袋本体3の上縁3aは、上述のように2本の上縁ヒートシール部10aを含む。このように上縁3aのヒートシール部10aを2本に分けることにより、例えば上縁3aに2本分のヒートシール部10aの幅をもつ1本のヒートシール部を形成する場合に比べて、上縁3aを比較的軟質に構成することができる。

また注出口4は、注出口取付部4aと、該注出口取付部4aに連接された注出口係合部4bとからなり、図1に示すように、注出口4は注出口取付部4aで多重フィルム2の内袋21間に熱融着されている。

注出口4の注出口取付部4aは、図2(a)、(b)に示すように、扁平状で中央部に貫通穴4cを有する。

通常、注出口4を注出口取付部4aにおいて多重フィルム2の内袋21間に熱融着する際に、内袋21間と注出口取付部4aの端部で囲まれる2つの領域に隙間ができて密封不良となり易い。これを防止するために両端に板状リブ4dを設け、熱融着時にこの板状リブ4dを溶融することにより隙間ができることを防止する。なお、注出口取付部4aは楕円筒状を有していてもよい。

注出口4は、好ましくは射出成形法にて製造される。これに用いる樹脂としては射出成形可能な樹脂であれば特に限定するものではないが、多重フィルム2の内袋21の内面を構成する樹脂と熱融着により接合されるために、内袋21の内面を構成する樹脂により適宜選択する必要があるが、通常は高温時でも剛性があり、低温時において脆化し難い高密度ポリエチレンが好適である。

次に、袋本体3を構成する多重フィルム2について説明する。本実施の形態においては、多重フィルム2は外袋20を構成するフィルムと内袋21を構成するフィルムとで構成される。

図3に示すように、袋本体3の外袋20としては未延伸ナイロン(厚さ20μm)20a/直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ40μm)20bの積層体を用いることができ、内袋21としては直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ70μm)を用いることができる。

この場合、外袋20は未延伸ナイロン20aを含むため、外袋20としてはその伸長度を増加させることができ、例えば外袋20は300%〜500%の伸長度をもつ。このように外袋20は高い伸長度をもつことができるため、袋本体3を全体として軟質とすることができ、後述のように外装容器5内に袋本体3を挿入し、この袋本体3内に窒素ガスを供給して袋本体3を外装容器内で膨らませる際、スムースに袋本体3を膨らませることができる。

なお、袋本体3の材料や層構成としては上述したものに限られることはない。例えば、袋本体3の内袋21が積層構成であっても良いし、外袋20が3層積層であっても良い。

例えば内袋21の材料としては、低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンの混合物、ポリプロピレン、フッソ含有樹脂などの材料を用いることができる。

また外袋20の材料としては、ナイロンやポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フッソ含有樹脂、伸長度が300%〜500%のもの、例えば低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンなどの材料を用いることができる。

次に袋本体3の形状について更に説明する。袋本体3は図4乃至図7に示すように、縦方向に延びる複数、例えば4本の縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳まれて形成された5つのじゃ腹部12を含む(図4(a)(b)(c)および図5参照)。

この場合、袋本体3の各じゃ腹部12は略同一の幅Wを有している。そして袋本体3に取付けられた注出口4は5つのじゃ腹部12のうち中央のじゃ腹部12に対応して配置されている。なお、図4(a)(b)(c)および図5において、袋本体3の下方部を折畳んで底部折畳み部17を設けてもよい。

またこのように袋本体3を縦方向折曲線11を介して折畳んで5つのじゃ腹部12を形成した後、袋本体3は上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとを介して折畳まれて、横方向に延びる折畳み部16が形成される(図6参照)。

図4乃至図6において、袋本体3の折畳む前の全長をHとし、袋本体3の上縁3aと下方横方向折曲部15bとの間の距離をXとし、上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとの間の距離(折畳み部16の高さ)をYとした場合、 10%

となっていることが好ましい。

すなわち、上述したX/Hを50%より小さくすることにより、袋本体3の折畳み部16を袋本体3の全長のうち上方部分に形成することができる。このため袋本体3のうち折畳み部16より下方の部分の重量を増加させることができ、外装容器5内に液体収納容器1を挿入した後に、袋本体3の折畳み部16より下方の部分を外装容器5内で確実に自重で落下させることができる。このことにより外装容器5内で液体収納容器1を確実に膨らませることができる。

またX/Hを10%より大きくすることにより、十分な長さYをもつ折畳み部16を確実に形成することができる。

またY/Hの値を3%より大きくすることにより、十分な長さYをもつ折畳み部16を形成することができ、10%より小さくすることにより、袋本体3のうち折畳み部16より下方の部分の領域を大きくとって、外装容器5内で折畳み部16より下方の部分を確実に自重で落下させることができる。

さらにまた、袋本体3を複数の縦方向折曲線11を介して折畳むことにより複数のじゃ腹部12を形成し、上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bを介して折畳むことにより折畳み部16を形成した後、上縁3aと各側縁3c、3cとの間に延びる折曲線13を介して袋本体3を折曲げることにより、三角形状の三角折曲部14が形成される(図7参照)。このように、隅部が直角をもつ場合に、一対の三角折曲部14,14が形成されるが、隅部がR形状をもつ場合は一対の三角折曲部14,14の代わりに、R形状をもつR形状折曲部が形成される。本実施の形態においては、これら三角折曲部14,14あるいはR形状折曲部を総称して折曲部という。以下、本実施の形態において、折曲部として三角折曲部14,14の例を示すが、折曲部としては、三角折曲部に限定されることはなく、R形状折曲部あるいは他の形状の折曲部を用いてもよい。

なお、袋本体3を複数の縦方向折曲線11を介して折畳むことにより複数のじゃ腹部12を形成する工程と、袋本体3を上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとを介して折畳むことにより横方向に延びる折畳み部16を形成する工程とは、どちらの工程を先に実施しても良い。

このような三角折曲部14を形成することによって、外装容器5内に開口部5aから挿入された液体収納容器1に窒素ガスを供給して袋本体3を膨らませる際、袋本体3の上縁3aと各側縁3c、3cとの間の隅部が外装容器5の開口部5aに引掛ることを防止する。このため液体収納容器1の袋本体3を外装容器5内で膨らませる際、袋本体3が外装容器5の開口部5aに引掛かかることで、袋が損傷したり、袋が十分に膨らまず十分な柔軟が得られなくなることを防止する。

なお、図7において、袋本体3の三角折曲部14の長さをa、幅をb、袋本体3の全長をH、じゃ腹部12の幅をWとしたとき、 3% となっている。ここで三角折曲部14の長さaは、袋本体3の上縁3aの延長線と、袋本体3の側縁3cの延長線の交点から、三角折曲部14の側縁3cの折曲開始位置までの距離をいう。また三角折曲部14の幅bは、袋本体3の上縁3aの延長線と、袋本体3の側縁3cの延長線の交点から、三角折曲部14の上縁3aの折曲開始位置までの距離をいう。

ここでa/Hが20%より大きいと袋本体3を折曲線13に沿って折曲げて形成された三角折曲部14が、じゃ腹部12内に収まらなくなり、a/Hが3%より小さいと、液体収納容器1を外装容器5内に挿入する際、袋本体3が外装容器5の開口部5aに引掛ることが考えられる。

また三角折曲部14の幅bについて、1/2×W≦b≦Wとすることにより、三角折曲部14を確実に幅Wをもつじゃ腹部12内に収めることができる。

また、三角折曲部14は、a = bとなる略直角二等辺三角形状であると好ましい。

なお、上記実施の形態において、袋本体3の側縁3c側の単一のじゃ腹部12のうち上縁3a側角部分を折曲げることにより三角折曲部14を形成した例を示したが、これに限らず袋本体3の側縁3c側の複数、例えば2つのじゃ腹部12の上縁3a側角部を折曲げることにより三角折曲部14を形成してもよい。

また、図5において、袋本体3を縦方向に延びる複数の縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折り畳むことにより形成されたじゃ腹部12が示されているが、図5には、便宜上、折畳み部16は示されていない。

また、図6において、袋本体3を上方横方向折曲線15aおよび下方横方向折曲線15bを介して折畳むことにより形成された折畳み部16が示されているが、図6には、便宜上じゃ腹部12は示されていない。

また図7において、袋本体3を折曲線13を介して折曲げることにより三角折曲部14が形成されているが、図7には便宜上じゃ腹部12や折畳み部16は示されていない。

また、必ずしも各じゃ腹部12の幅Wが同一となっている必要はなく、複数のじゃ腹部12の幅Wが互いに異なっていてもよい。その場合には、袋本体3の一対の三角折曲部14、14のうち右方の三角折曲部14の幅をbRとし、袋本体3の複数のじゃ腹部12のうち右方の側縁ヒートシール部10cを含む最も右方のじゃ腹部12の幅をWRとしたとき、1/2×WR≦bR≦WRとなり、左方の三角折曲部14の幅をbLとし、袋本体3の複数のじゃ腹部12のうち左方の側縁ヒートシール部10cを含む最も左方のじゃ腹部12の幅をWLとしたとき、1/2×WL≦bL≦WLとなっていればよい。

次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。

まず、液体収納容器1の袋本体3を縦方向折曲線11に沿って折畳むことにより複数のじゃ腹部12が形成され、このようにじゃ腹部12が形成された袋本体11を上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bを介して折畳むことにより折畳み部16が形成される。その後袋本体3が折曲線13に沿って折曲げられて三角折曲部14が形成される。

このようにして図4(a)(b)に示すように、袋本体3に複数のじゃ腹部12と、折畳み部16と、三角折曲部14とが形成された液体収納容器1が準備される。

次に図8(a)に示すように、液体収納容器1は更に縦方向に折畳まれて縦方向に細長状に形成され、液体収納容器1は開口部5aから外装容器5内に挿入される。

次に液体収納容器1の注出口4が外装容器5の開口部5aに装着される。この場合、注出口4の注出口係合部4bが外装容器5の開口部5aに係合する。

次に液体収納容器1内に注出口4から窒素ガスが供給されて、外装容器5内で液体収納容器1の袋本体3が膨らむ。

このように袋本体3を窒素ガスにより膨らませた後、液体収納容器1内に内容液を充てんすることができる。

次に外装容器5内で液体収納容器1を膨らませる作用について、以下更に説明する。

外装容器5内に液体収納容器1を挿入した場合、まず液体収納容器1の袋本体3のうち折畳み部16より下方の部分が自重により落下して、袋本体3が拡がる。

次に液体収納容器1内に窒素ガスを供給することにより、袋本体3が膨らむ。これに伴なって、縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳まれた袋本体3が平坦状に拡げられる。

この場合、袋本体3の上方部に、折曲線13を介して折曲げることにより形成された三角折曲部14が形成されているため、袋本体3が拡がる時に袋本体3の上縁3aの隅部が外装容器5の開口部5aに引掛かることはなく、このため袋本体3が損傷したり、袋が十分に膨らまず十分な内容積が得られなくなることが防止される。

また袋本体3の上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含むため、幅広のヒートシール部を含む場合に比べて上縁3aを軟質に構成することができ、袋本体3をよりスムーズに外装容器5内で拡げることができる。さらにまた袋本体3の外袋20が300%〜500%の伸長度を有する場合には、袋本体3の柔軟性が高まり、袋本体3の拡張作用を容易に行なうことができる。

なお、外袋20の伸長度は300%以下でもよく、500%以上でもよい。

上述のように、じゃ腹部12を形成した後、折畳み部16を形成する場合、外装容器5に袋本体3を入れた後、まず折畳み部16よりも下方の部分が、自重により外装容器5内の下方に落下して、折り重なっていた複数のじゃ腹部12の折り重なりが緩む。その後、窒素ガスの供給によって、袋本体3の内部が膨らむと共に、じゃ腹部12が平坦状に拡げられる。

これに対し、折畳み部16を形成した後にじゃ腹部12を形成する場合、外装容器5に袋本体3を入れた後、まず、折り重なっていた複数のじゃ腹部12の折り重なりが緩み、やや平坦な形に拡がる。この時点では、折畳み部16は落下していない。その後、窒素ガスの供給によって、袋内部の折り畳み部16よりも注出口4側の部分が膨らみ、また、平行して複数のじゃ腹部12が平坦状に拡げられる。このようにして、じゃ腹部12が平坦になるに連れて、折畳み部16よりも下方の部分が、自重により外装容器5内の下方に落下し、その後、下方横方向折曲線15bよりも下方が膨らむことになる。

<実施例1> 次に第1の実施の形態における具体的実施例1について説明する。

まず折畳む前の内容積が20.8lの液体収納容器1を準備した。

次に液体収納容器1の袋本体3を上述のようにして折畳んだ。すなわち袋本体3を縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳むことにより複数のじゃ腹部12を形成し、袋本袋3を上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bを介して折畳むことにより折畳み部16を形成した。更に袋本体3を折曲線13に沿って折曲げることにより、袋本体3の上縁3aと2側縁3cとの間に三角折曲部14を形成した。

なお、袋本体3の全長Hは660mm、上縁3aから下方横方向折曲線15bとの間の長さXは160mm、上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとの間の長さYは50mmとなっている。またじゃ腹部12の幅Wは100mmとなっている。

また三角折曲部14の長さaは100mm、幅bは100mmとなっている。

このようにして構成された液体収納容器1が外装容器5内に開口部5aを介して挿入された。その後外装容器5内に挿入された液体収納容器1内に窒素ガスが供給されて、液体収納容器1の袋本体3を膨らませた。このとき、液体収納容器1の内容積は20.2lとなった。

なお、本実施例の内容積は、3つの液体収納容器1の内容積の平均値をとった。

次に比較例として上記実施例と同様の折畳む前の液体収納容器1を準備し、この液体収納容器1を折畳んで、外装容器5内に挿入した。

折畳まれた比較例としての液体収納容器1は、以下のような形状をもつ。

袋本体3の全長660mmに対し、Xを425mmとし、Yを117.5mmとした点が異なるのみであり、他の構成は上述した実施例と同一である。

このようにして構成された液体収納容器1を外装容器5内に開口部5aを介して挿入し、挿入された液体収納容器1内に窒素ガスを供給することにより袋本体3を膨らませた。

このとき、液体収納容器1の内容積は17.7lとなった。

なお、比較例の内容積は、3つの液体収納容器1の内容積の平均値をとった。

以上のことから、本実施例による液体収納容器1は、外装容器5内においてスムースに膨らみ、外装容器5内の液体収納容器1は折畳み前の液体収納容器1と略同等の内容積をもつことが判かった。

<実施例2> 次に第1の実施の形態における具体的実施例2について説明する。

(実施例2−1) まず折畳む前の内容積が20.8lの液体収納容器1を準備した。 次に液体収納容器1の袋本体3を上述のようにして折畳んだ。すなわち、袋本体3を上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bを介して折畳むことにより折畳み部16を形成し、縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳むことにより複数のじゃ腹部12を形成した。更に袋本体3を折曲線13に沿って折曲げることにより、袋本体3の上縁3aと2側縁3cとの間に三角折曲部14を形成した。 なお、袋本体3の全長Hは660mm、上縁3aから下方横方向折曲線15bとの間の長さXは160mm、上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとの間の長さYは50mmとなっている。またじゃ腹部12の幅Wは100mmとなっている。 また三角折曲部14の長さaは100mm、幅bは100mmとなっている。 このようにして構成された液体収納容器1を、外装容器5内へ開口部5aを介して挿入した。その後、外装容器5内に挿入された液体収納容器1内へ、窒素ガスを流量80L/minにて90秒間供給して、液体収納容器1の袋本体3を膨らませた。その後、内部に膨らんだ液体収納容器1を収容する外装容器5を、内圧をベントした状態で重量計へ乗せて、風袋を確認した。その後さらに、液体収納容器1へを供給し、水供給前後における重量変化を比較することで、液体収納容器1の内容積を確認した。このとき、液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。 なお、本実施例の内容積は、3つの液体収納容器1の内容積の平均値をとった。

(実施例2−2) 三角折曲部14を設けない点以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は、20.0lとなった。

(実施例2−3) 三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.0lとなった。

(実施例2−4) 三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は19.8lとなった。

(実施例2−5) 三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.0lとなった。

(実施例2−6) 三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。

(実施例2−7) 三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。

(実施例2−8) aの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.2lとなった。

(実施例2−9) aの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。

(実施例2−10) bの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。

(実施例2−11) 袋本体3のうち、側縁3c側の2つのじゃ腹部12を重ねて折曲げることにより三角折曲部14を形成した以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 このときの液体収納容器1の内容積は20.1lとなった。

(比較例2−1〜2−5) 次に三角折曲部14を設けない点、およびX、Yの値を変えた以外は実施例2−1と同様にして液体収納容器1を折畳んだ。 この時の液体収納容器1の内容積は、比較例2−1〜2−5において、順次18.5l、18.9l、19.3l、19.1lおよび19.3lとなった。

実施例2−1〜2−11および比較例2−1〜2−5における液体収納容器1の各部の寸法および内容積を表−1および表−2に各々示す。

表−1および表−2に示すように、実施例2−1〜2−11の液体収納容器1の内容積は、比較例2−1〜2−5に比べて大きくなっている。また、比較例2−1〜2−5は、液体収納容器1の折畳む前の内容積20.8lと比して5%以上も内容積が低減しているが、実施例2−1〜2−11では内容積の低減は5%以内に留まり、外装容器5内で十分に膨らまされていることが示された。

<第2の実施の形態> 次に、図9乃至図11により、第2の実施の形態について説明する。図9乃至図11に示す第2の実施の形態は、じゃ腹部12の形状が異なるのみであり、他の部分は図1乃至図8に示す第1の実施の形態と同様である。

図9乃至図11に示す第2の実施の形態において、図1乃至図8に示す第1の実施の形態と同一部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。

図9乃至図11に示すように、液体収納容器1は、袋本体3と、袋本体3の上縁3aに熱融着された注出口4とを備えている。

また注出口4は、楕円筒状の注出口取付部4aと、該注出口取付部4aに連接された注出口係合部4bとからなり、図1に示すように、注出口4は注出口取付部4aを介して袋本体の3の上縁3aに熱融着されている。

また、縦方向に延びる複数、例えば6本の縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳まれて形成されたじゃ腹部12を含む。

上記の様に注出口4は、楕円筒状の注出口取付部4aを有しており、複数の前記じゃ腹部のうち、少なくとも前記注出口取付部4aの両隣の一対のじゃ腹部12Aの幅は、W5となっている。また、この両隣のじゃ腹部W5より幅方向外方に合計4つの外側じゃ腹部12Bが設けられ、外側じゃ腹部12Bの幅は、W6となっている。

一対のじゃ腹部12Aおよび合計4つの外側じゃ腹部12Bは、前記注出口取付部4aの楕円長軸Zの延長線と交わっており、好ましくはこの延長線に対して直交している。

また、両隣のじゃ腹部12Aの幅W5と、外側じゃ腹部12Bの幅W6は、 W6/2 ≧ W5 > 0 の関係を満たす。

更に、両隣のじゃ腹部12Aは、注出口取付部4aから見て同一方向に折り込まれている。ここで、「同一方向」とは、注出口取付部4aの両隣の一対のじゃ腹部12Aが、両者共に手前側(例えば、図10紙面下側)に折り込まれること、または、両者共に奥側(例えば、図10紙面上側)に折り込まれることを言う。

以上の様にして折り畳まれた液体収納容器1を、開口部5aから外装容器5内へ挿入する。さらに、開口部5aへ注出口係合部4bを係合させ、注出口4の貫通穴4cへ膨らましジグ(図示せず)を挿入する。その後、膨らましキャップ(図示せず)を注出口4および開口部5aを覆う様に取付けることによって、注出口4は開口部5aへ固定される。 液体収納容器1を外装容器5内部で膨らます工程において、複数のじゃ腹部12が、前記注出口取付部4aの楕円長軸Zに対して平行に折り畳まれている場合は、外装容器5内でじゃ腹部12が平坦状に拡がらず、袋本体3がやや捩れた状態で拡がることがある。このように外装容器5内でじゃ腹部12が平坦状に拡がらず、袋本体3がやや捩れた状態で拡がると、液体収納容器1の膨らましが完了した後も、液体収納容器1の注出口取付部4aの直下の部分に袋本体3の捩れが残る場合が有る。

液体収納容器1へ液体を供給する工程では、膨らましキャップ、膨らましジグが外装容器5や注出口4から取り外され、注出口4の貫通穴4cを介して液体供給ノズル(図示せず)が注出口4へ取り付けられる。この液体供給ノズルから液体収納容器1内へ液体が供給される際、液体収納容器1の注出口取付部4a直下の部分に残った袋本体3の捩れは、供給された液体を液体供給ノズル側へ跳ね返し、液体供給ノズル外面を汚してしまう原因となる。

これに対して、本実施の形態によれば、一対のじゃ腹部12Aおよび合計4つの外側じゃ腹部12Bが、前記注出口取付部4aから見て同一方向に折り込まれて前記注出口取付部4aの楕円長軸Zに対して直交しているため、一対のじゃ腹部12Aおよび合計4つの外側じゃ腹部12Bは、捩れた状態で拡がることなく、注出口4から外方に向かってスム−ズに拡がるため、液体供給ノズル外面を汚すことはない(図11参照)。

以下、本実施の形態の具体的実施例について説明する。

<実施例3> 次に第2の実施の形態における具体的実施例3について説明する。

(1)実験目的 袋本体のじゃ腹部の折り畳み方法の相違によって、袋本体を膨らませた際、袋本体に捩れにより壁が形成されるか否かを確認した。このように袋本体に捩れが生じて壁が形成されると、この壁によって薬液供給ノズルから供給される液体が跳ね返って薬液供給ノズルを汚す原因となるため、本実施例では、この壁の形成の有無を確認した。

(2)袋本体のサイズ H=660mm, W=500mm

(3)実験方法 実施例3−1として、図9乃至図11に示すように、両隣のじゃ腹部と外側のじゃ腹部が注出口取付部の楕円長軸の延長線と直交するよう折り畳まれた液体収納容器を準備した。

同様に実施例3−2として、じゃ腹部が注出口取付部の楕円長軸の延長線と平行になるよう折り畳まれた液体収納容器を準備した。この場合、袋本体の各側縁部側の複数のじゃ腹部を折り曲げることにより、三角折曲部を形成した。

同様に実施例3−3として、じゃ腹部が注出口取付部の楕円長軸の延長線と平行になるよう折り畳まれた液体収納容器を準備した。この場合、袋本体の各側縁部側の単一のじゃ腹部を折り曲げることにより、三角折曲部を形成した。

これら実施例3−1〜3−3としての液体収納容器を外装容器内に収納し、液体収納容器内に気体を供給して外装容器内で膨らませた。

その後、CCDカメラ(1F11C5−20,OLYMPUS)を注出口から袋本体内へ挿入し、その後注出口近傍において袋本体に捩れによる壁が形成されているか否かを確認した。

(4)実験結果 実験結果を表3に示す。

<第3の実施の形態> 以下、図面を参照して第3の実施の形態を説明する。

ここで図12は本発明による液体収納容器の一実施形態を示す平面図であり、図13(a)は注出口の縦断面図、(b)は注出口の注出口取付部側から見た底面図である。

本実施形態による液体収納容器1は、外袋20と内袋21とを重ね合わせた多重フィルム2を、内袋21同士が対向するように重ね合わせて合計4枚とし、その四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成した袋本体3と、この袋本体3の上縁3aに配置され内袋21間に予め熱融着された注出口4とを備えている。

尚、本実施形態では、袋本体3は多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして積層し、四辺をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られるが、これに限定されるものではなく、例えば、多重フィルム2を内袋21同士が対向するようにして折り曲げた後、重なり合った外周辺の三辺をヒートシールして形成してもよい。また、ヒートシール部10の内縁各部は、その内縁が弧状となるよう形成してもよい。これによって、角部に流動性内容物が残存し難い構造となる。また、袋本体は必ずしも多重フィルムから構成する必要はなく、袋本体3のフィルム構成は内容物や量に応じて適宜選定できる。

なお、上述のように袋本体3は2枚の多重フィルム2を重ね合わせ、周縁をヒートシールしてヒートシール部10を形成することにより得られる。この場合、袋本体3は上縁3aと、底縁3bと、2側縁3c、3cとを有する矩形形状を有している。また上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含み、底縁3bは1本の底縁ヒートシール部10bを含み、各側縁3c、3cは1本の側縁ヒートシール部10cを有し、これら上縁ヒートシール部10aと、底縁ヒートシール部10bと側縁ヒートシール部10cとによりヒートシール部10が構成されている。

また袋本体3の上縁3aは、上述のように2本の上縁ヒートシール部10aを含む。このように上縁3aのヒートシール部10aを2本に分けることにより、例えば上縁3aに2本分のヒートシール部10aの幅をもつ1本のヒートシール部を形成する場合に比べて、上縁3aを比較的軟質に構成することができる。

また注出口4は、注出口取付部4aと、該注出口取付部4aに連接された注出口係合部4bとからなり、図12に示すように、注出口4は注出口取付部4aで多重フィルム2の内袋21間に熱融着されている。

注出口4の注出口取付部4aは、図13(a)、(b)に示すように、扁平状で中央部に貫通穴4cを有する。通常、注出口4を注出口取付部4aにおいて多重フィルム2の内袋21間に熱融着する際に、内袋21間と注出口取付部4aの端部で囲まれる2つの領域に隙間ができて密封不良となり易い。これを防止するために両端に板状リブ4dを設け、熱融着時にこの板状リブ4dを溶融することにより隙間ができることを防止する。なお、注出口取付部4aは楕円筒状を有していてもよい。

注出口4は、好ましくは射出成形法にて製造される。これに用いる樹脂としては射出成形可能な樹脂であれば特に限定するものではないが、多重フィルム2の内袋21の内面を構成する樹脂と熱融着により接合されるために、内袋21の内面を構成する樹脂により適宜選択する必要があるが、通常は高温時でも剛性があり、低温時において脆化し難い高密度ポリエチレンが好適である。

次に、袋本体3を構成する多重フィルム2について説明する。本実施の形態においては、多重フィルム2は外袋20を構成するフィルムと内袋21を構成するフィルムとで構成される。

図3に示すように、袋本体3の外袋20としては未延伸ナイロン(厚さ20μm)20a/直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ40μm)20bの積層体を用いることができ、内袋21としては直鎖状低密度ポリエチレン(厚さ70μm)を用いることができる。

この場合、外袋20は未延伸ナイロン20aを含むため、外袋20としてはその伸長度を増加させることができ、例えば外袋20は300%〜500%の伸長度をもつ。このように外袋20は高い伸長度をもつことができるため、袋本体3を全体として軟質とすることができ、後述のように外装容器5内に袋本体3を挿入し、この袋本体3内に窒素ガスを供給して袋本体3を外装容器内で膨らませる際、スムースに袋本体3を膨らませることができる。

なお、袋本体3の材料や層構成としては上述したものに限られることはない。

例えば内袋21の材料としては、低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンの混合物、ポリプロピレン、フッソ含有樹脂などの材料を用いることができる。

また外袋20の材料としては、ナイロンやポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フッソ含有樹脂、伸長度が300%〜500%のもの、例えば低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンなどの材料を用いることができる。

次に袋本体3の形状について更に説明する。袋本体3は例えば図12に示すように、縦方向に延びる複数、例えば4本の縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳まれて形成された5つのじゃ腹部12を含む。

この場合、袋本体3の各じゃ腹部12は略同一の幅Wを有している。そして袋本体3に取付けられた注出口4は5つのじゃ腹部12のうち中央のじゃ腹部12に対応して配置されている。

また袋本体3は後述のように上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとを介して折畳まれて、横方向に延びる折畳み部16が形成される(図16および図17参照)。

図16および図17において、袋本体3の折畳む前の全長をHとし、袋本体3の上縁3aと下方横方向折曲部15bとの間の距離をXとし、上方横方向折曲線15aと下方横方向折曲線15bとの間の距離(折畳み部16の高さ)をYとした場合、 10%

となっていることが好ましい。

すなわち、上述したX/Hを50%より小さくすることにより、袋本体3の折畳み部16を袋本体3の全長のうち上方部分に形成することができる。このため袋本体3のうち折畳み部16より下方の部分の重量を増加させることができ、外装容器5内に液体収納容器1を挿入した後に、袋本体3の折畳み部16より下方の部分を外装容器5内で確実に自重で落下させることができる。このことにより外装容器5内で液体収納容器1を確実に膨らませることができる。

またX/Hを10%より大きくすることにより、十分な長さYをもつ折畳み部16を確実に形成することができる。

またY/Hの値を3%より大きくすることにより、十分な長さYをもつ折畳み部16を形成することができる。またX≧Yとすることで、注出口係合部4bが折畳み部16に重なることなく、上方横方向折曲線15aよりも上方に位置することができる。また、Y/Hの値を25%より小さくすることにより、袋本体3のうち折畳み部16より下方の部分の領域を確保でき、外装容器5内で折畳み部16より下方の部分を確実に自重で落下させることができる。

さらにまた、袋本体3は上縁3aと各側縁3c、3cとの間に延びる折曲線13を有し、この折曲線13を介して上縁3aと各側縁3c、3cとの間の隅部を折曲げることにより、三角形状の一対の三角折曲部14、14が形成される(図15参照)。

このように、隅部が直角をもつ場合に、一対の三角折曲部14,14が形成されるが、隅部がR形状をもつ場合は一対の三角折曲部14,14の代わりに、R形状をもつR形状折曲部が形成される。本実施の形態においては、これら三角折曲部14,14あるいはR形状折曲部を総称して折曲部という。以下、本実施の形態において、折曲部として三角折曲部14,14の例を示すが、折曲部としては、三角折曲部に限定されることはなく、R形状折曲部あるいは他の形状の折曲部を用いても良い。

このような三角折曲部14、14を形成することによって、外装容器5内に開口部5aから挿入された液体収納容器1に窒素ガスを供給して袋本体3を膨らませる際、袋本体3の上縁3aと各側縁3c、3cとの間の隅部が外装容器5の開口部5aに引掛ることを防止する。このため液体収納容器1の袋本体3を外装容器5内で膨らませる際、袋本体3が外装容器5の開口部5aに引掛ることで、袋が損傷したり、袋が十分に膨らまず十分な内容積が得られなくなることを防止する。

なお、図15において、袋本体3の三角折曲部14の長さをa、幅をb、袋本体3の全長をH、袋本体3の幅をW0、じゃ腹部12の幅をW、注出口4の注出口取付部4aの幅をW3としたとき、 W

a=b となっている。

但し、必ずしもa=bとなっている必要はなく、aとbとが互いに異なっていても良い。ここで三角折曲部14の長さaは、袋本体3の上縁3aの延長線と、袋本体3の側縁3cの延長線の交点から、三角折曲部14の側縁3cの折曲開始位置までの距離をいう。また三角折曲部14の幅bは、袋本体3の上縁3aの延長線と、袋本体3の側縁3cの延長線の交点から三角折曲部14の上縁3aの折曲開始位置までの距離をいう。

また図15に示すように、一対の三角折曲部14、14のうち右方の三角折曲部14は手前側へ折曲げられ、左方の三角折曲部14は奥側へ折曲げられている。また上述のように三角折曲部14、14の長さaと幅bは、大きな寸法をもち、これにより三角折曲部14、14も大きな形状をもつ。

このように三角折曲部14、14が大きな形状をもつため、袋本体3を外装容器5内に挿入した際、その衝撃でこの三角折曲部14、14は袋本体3の他の部分から引離され、袋本体3の他の部分に密着し続けることはない。このため、液体収納容器1に窒素ガスを供給して袋本体3を膨らませる際、この三角折曲部14、14を確実に拡げることができる。

なお、三角折曲部14、14の幅bがじゃ腹部12の幅Wより小さいと、袋本体3を外装容器5内に挿入した際、三角折曲部14、14が袋本体3の他の部分から離れない場合がある。

また三角折曲部14、14を精度良く形成できる最大の幅bは、(W0−W3)/2となっており、(W0−W3)/2より大きな幅bをもつ三角折曲部14、14を精度良く形成することはむずかしい。

さらに袋本体3の一対の三角折曲部14、14のうち右方の三角折曲部14を手前側へ、左方の三角折曲部14を奥側へ折曲げることにより、液体収納容器1に窒素ガスを供給して袋本体3を膨らませる際、窒素ガスを袋本体3の上方部分にバランス良く流動させることができ、袋本体3の上方部分を確実に膨らませることができる。すなわち、一対の三角折曲部14、14を同一方向に折曲げた場合、供給された窒素ガスが袋本体3のうち三角折曲部14、14が折曲げられた側へ十分行き渡ることができない場合も考えられるが、一対の三角折曲部14、14を互いに反対方向に折曲げることにより、供給された窒素ガスを袋本体3の上方部分にバランス良く流動させることができる。また、偏った流動によって、袋本体3が注出口4を閉塞する不具合を防止することができる。

また、必ずしも各じゃ腹部12の幅Wが同一となっている必要はなく、複数のじゃ腹部12の幅Wが互いに異なっていてもよい。その場合には、袋本体3の一対の三角折曲部14、14のうち右方の三角折曲部14の幅をbRとし、袋本体3の複数のじゃ腹部12のうち右方の側縁ヒートシール部10cを含む最も右方のじゃ腹部12の幅をWRとしたとき、WR

R≦ (W0−W3)/2となり、左方の三角折曲部14の幅をb

Lとし、袋本体3の複数のじゃ腹部12のうち左方の側縁ヒートシール部10cを含む最も左方のじゃ腹部12の幅をW

Lとしたとき、W

L

L≦ (W0−W3)/2となっていればよい。

次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。

まず図15乃至図19により液体収納容器1を外装容器5内に収納する方法について述べる。

はじめに図15に示すように、液体収納容器1の袋本体3は、上縁3aと各側縁3c、3cとの間に延びる折曲線13を介して、この上縁3aと各側縁3c、3cとの間の隅部が折曲げられる。このようにして袋本体3に一対の三角折曲部14、14が形成される。この場合、右方の三角折曲部14は手前側へ折曲げられ、左方の三角折曲部14は奥側へ折曲げられる。

次に図16に示すように、液体収納容器1の袋本体3の上方部が上方横方向折曲線15aを介して手前側へ折畳まれる。

次に図17に示すように、手前側へ折畳まれた袋本体3の上方部が下方横方向折曲線15bを介して奥側へ折り返される。このようにして上方横方向折曲線15aと下方横方向15bとの間に折畳み部16が形成される。

その後、図18に示すように、袋本体3が縦方向折曲線11に沿って縦方向に折畳まれて、複数のじゃ腹部12が形成される。次に袋本体3の下方部が水平方向に折畳まれて、底部折畳み部17が形成される(図19参照)。

このようにして図19に示すように、袋本体3に複数のじゃ腹部12と、折畳み部16と、一対の三角折曲部14、14と、底部折畳み部17とが形成された液体収納容器1が準備される。

次に図20(a)に示すように、液体収納容器1は更に縦方向に折畳まれて縦方向に細長状に形成され、液体収納容器1は開口部5aから外装容器5内に挿入される。

次に液体収納容器1の注出口4が外装容器5の開口部5aに装着される。この場合、注出口4の注出口係合部4bが外装容器5の開口部5aに係合する。このようにして、外装容器5内に液体収納容器1が収納されて、外装容器と液体収納容器の組合体1Aが構成される。

次に液体の充填方法について述べる。

まず外装容器と液体収納容器の組合体1Aの液体収納容器1内に注出口4から窒素ガスが供給されて、外装容器5内で液体収納容器1の袋本体3が膨らむ。

このように袋本体3を窒素ガスにより膨らませた後、液体収納容器1内に注出口4から図示しない液体チューブを挿入し、この液体チューブを介して内容液(液体)を充填することができる。その後、液体収納容器1内の内容液を、液体チューブを介して注出口4から注出する。この場合、一端を注出口4に挿入した液体チューブの他端に吸引ポンプを取付け、この吸引ポンプの吸引により液体収納容器1内の内容液を注出することができる。あるいは注出口4を介して外装容器5と液体収納容器1との間に圧縮空気等の圧縮ガスを供給し、この圧縮ガスにより液体収納容器1を外方から押圧して、内容液を液体チューブを介して注出しても良い。

次に液体の充填方法について、以下更に説明する。

外装容器5内に液体収納容器1を挿入した場合、液体収納容器1を外装容器5内に挿入した衝撃で、まず液体収納容器1の袋本体3のうちじゃ腹部12が横方向に拡がる。次に袋本体3の一対の三角折曲部14、14が、袋本体3の他の部分から引離される。このため一対の三角折曲部14、14が袋本体3の他の部分に密着し続けることはない。その後、袋本体3の折畳み部16より下方の部分が自重により落下して、袋本体3が外装容器5内で更に拡がる。

次に液体収納容器1内に窒素ガスを供給することにより、袋本体3が膨らむ。これに伴なって、縦方向折曲線11を介してじゃ腹状に折畳まれた袋本体3がより平坦状に拡げられる。

この場合、袋本体3の上方部に、折曲線13を介して折曲げることにより形成された一対の三角折曲部14、14が形成されているため、袋本体3内に供給された窒素ガスは一対の三角折曲部14、14内に流入してこの三角折曲部14、14を徐々に拡げていく。このため、袋本体3が拡がる時に袋本体3の上縁3aの隅部が外装容器5の開口部5aに引掛かることはなく、袋本体3が損傷することを防止する。また一対の三角折曲部14、14は手前側と奥側に互いに反対側に折曲げられているため、袋本体3内に供給された窒素ガスを袋本体3の上部においてバランス良く流動させ、これにより一対の三角折曲部14、14を確実に拡げることができる。また、偏った流動によって、袋本体3が注出口4を閉塞する不具合を防止することができる。

また袋本体3の上縁3aは2本の上縁ヒートシール部10aを含むため、幅広のヒートシール部を含む場合に比べて上縁3aを軟質に構成することができ、袋本体3をよりスムースに外装容器5内で拡げることができる。さらにまた袋本体3の外袋20は300%〜500%の伸長度を有するため、袋本体3の柔軟性を高めて、袋本体3の拡張作用を容易に行なうことができる。

<実施例4> 次に第3の実施の形態における具体的実施例4について説明する。

(1)実験目的 袋本体の折り方に対する、注出口近傍での袋閉塞頻度の差を確認した。

(2)袋本体のサイズ H=660mm, WO=500mm

(3)実験方法 表5に示す実施例4による、一対の三角折曲部と、折畳み部と、複数のじゃ腹部とを有する袋本体を備えた液体収納容器を準備した。

同様に、比較例4として、表5に示すような折畳み部と、複数のじゃ腹部とを有する袋本体を備えた液体収納容器を準備した(一対の三角折曲部はない)。

これら、実施例4による液体収納容器と、比較例4としての液体収納容器を、容量19Lを保証する容器として使用される、実内容積20.4Lの外装容器内に収納し、液体収納容器内に気体を供給して、袋本体を外装容器内で膨らませた。

この時、袋本体による注出口の閉塞頻度を検証した。閉塞状態は、膨らまし後に注出口上方から注出口貫通穴を目視し、袋本体を構成するフィルムによって貫通穴が完全に閉塞した場合を不良(×)、貫通穴に全く閉塞が見られない場合および一部が閉塞した場合を良好(○)とした。

(4)実験結果 実施例4では約20%の確率で完全に閉塞した。

比較例4では約60%の確率で完全に閉塞した。

実験結果を表4に示す。

実施例4と比較例4における、袋本体の形状を表5に示す。

<実施例5> 次に、第3の実施の形態における具体的実施例5について説明する。

(1)実験目的 袋本体を膨らませた時に、袋本体の折り方による袋本体の開き性を評価した。

(2)袋本体のサイズ H=660mm, W0=500mm

(3)実験方法 表6に示す実施例5−1〜実施例5−3による、一対の三角折曲部と、折畳み部と、複数のじゃ腹部とを有する袋本体を備えた液体収納容器を各々準備した。

これら、実施例5−1〜実施例5〜3による液体収納容器を、容量19Lを保証する容器として使用される、実内容積20.4Lの外装容器内に収納し、液体収納容器内に気体を供給して、袋本体を外装容器内で膨らませた。次に、膨らませた袋本体に対して注水して、満水になる容量を測ることで、袋本体の開き性を評価した。

(4)実験結果 (実施例5−1) 上縁の隅部で一対の三角折曲部を同一方向に折り曲げ、次にじゃ腹部を形成した。注水量は19.4Lであった。

(実施例5−2) 上縁の隅部で一対の三角折曲部を反対方向に、すなわち一対の三角折曲部のうち、一方の三角折曲部を手前側に、他方の三角折曲部を奥側に折り曲げ、次にじゃ腹部を形成した。注水量は19.6Lであった。

実施例5−2では、一対の三角折曲部を反対方向に折り曲げることで、実施例5−1よりやや開き性が向上した。

(実施例5−3) 上縁の隅部で一対の三角折曲部を反対方向に折り曲げ、更に折畳み部を形成し、次にじゃ腹部を形成した。注水量は19.9Lであった。

実施例5−3では、更に折畳み部を形成するため、さらに開き性が向上した。

すなわち、実施例5−3では、更に折畳み部を形成するため、袋本体は上部から膨らむため上縁の隅部の開き性がより良好になる。

また、更に折畳み部を形成するため、袋本体の下部の余剰分が変に折れ曲がって開き性が悪くなる事を防ぐことができる。

結局、実施例5−1〜実施例5−3に対する、注水量は下記に示す表5の通りである(n=3)。

実施例5−1〜実施例5−3のいずれも、袋本体で注出口が塞がれることは無かった。

実施例5−1〜実施例5−3の折り方と、注水量結果を表6に示す。

なお、平均注水量は、それぞれ3回の注水実験の結果に対する平均をとった値である。

<実施例6> 次に、第3の実施の形態における具体的実施例6について説明する。

(1)実験目的 袋本体の折曲位置による袋本体の開き性の差を確認する。

(2)袋本体のサイズ H=660mm、WO=500mm、W=100mm、a=200mm、b=180mm

(3)実験方法 表7に示す実施例6−1〜6−2、比較例6−1〜6−4による、一対の三角折曲部と、折畳み部と、複数のじゃ腹部とを有する袋本体を備えた液体収納容器を各々準備した。これら実施例6−1〜6−2、比較例6−1〜6−4による液体収納容器に対し、実施例5−1〜5−3と同様に、容量19Lを保証する容器として使用される実内容積20.4Lの外装容器内に収納し、液体収納容器内に気体を供給して、袋本体を外装容器内で膨らませた。次に膨らませた袋本体に対して注水して、満水になる容量を測ることで、袋本体の開き性を評価した。

(4)実験結果 (実施例6−1〜6−2) 実施例6−1での容量は、19.9Lと十分な容量が確保された。しかしながら、袋本体の上辺に設けられた注出口近辺での折曲げが多いため、袋を外装容器へ収納する際のハンドリングがやや難しい。X/H、Y/Hを、これよりも減らした場合、外装容器への袋本体の収納が難しくなる。

実施例6−2での容量は、19.5Lと、外装容器の内容積(20.4L)に対して4.4%の容量減であった。すなわち、これよりもX/H,Y/Hを大きくすると、外装容器内において袋本体の折畳み部より下方の部分の自重による落下が確実ではなくなるため、より開き性が悪くなり、十分な容量の確保が難しくなる。

(比較例6−1〜6−4) 比較例6−1での容量は、19.0Lと、外装容器の内容積(20.4L)に対して約6.9%の容量減であり、且つ、19L以下の容量となる場合も有った。すなわち、十分な容量が確保できるとは言えない。

比較例6−2〜6−3での容量は、17.9Lおよび18.9Lと、外装容器の内容積(20.4L)に対してそれぞれ12.3%、7.4%の容量減であり、十分に容量が確保できていないことは明らかである。

比較例6−4での容量は、19.1Lと、外装容器の内容積(20.4L)に対して6.4%の容量減であったが、19L以下の容量となる場合も有った。すなわち、十分な容量が安定して確保できるとは言えない。

この様に、10%

なお、他の比較例として、Xが過小のものは、折り曲げ量が少ないため、十分なX、Yが確保できない。収納形態がコンパクトにならない、折り曲げた状態が維持できない等のハンドリング性に問題が生じる。

また、他の比較例として、Yが過小のものは、十分なYを確保できないため、折り曲げづらく収納形態がコンパクトにならない、折り曲げた状態が維持できない等のハンドリング性に問題が生じる。

実施例6−1〜6−2および比較例6−1〜6−4についての実験結果は、下記に示す表7の通りである。

なお、平均注水量は、それぞれ3回の注水実験の結果に対する平均をとった値である。

1 液体収納容器 1A 外装容器と液体収納容器の組合体 2 多重フィルム 3 袋本体 3a 上縁 3b 底縁 3c 側縁 4 注出口 4a 注出口取付部 4b 注出口係合部 4c 注出口の貫通穴 4d 板状リブ 5 外装容器 5a 外装容器の開口部 10 ヒートシール部 10a 上縁ヒートシール部 10b 底縁ヒートシール部 10c 側縁ヒートシール部 11 縦方向折曲線 12 じゃ腹部 12A 両隣の一対のじゃ腹部 12B 外側じゃ腹部 13 折曲線 14 三角折曲線 15a 上方横方向折曲線 15b 下方横方向折曲線 16 折畳み部 17 底部折畳み部 20 外袋 21 内袋 H 袋本体の全高 X 上縁と下方横方向折曲線との間の長さ Y 上方横方向折曲線と下方横方向折曲線との間の長さ a 三角折曲部の高さ b 三角折曲部の幅 W じゃ腹部の幅

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