無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法

申请号 JP2013092482 申请日 2013-04-25 公开(公告)号 JP6140516B2 公开(公告)日 2017-05-31
申请人 株式会社ペリカン; 发明人 原田 洋志; 平松 明徳;
摘要
权利要求

丸大豆を子葉と胚芽と皮とに分離する方法を用いて細菌数が300個/g以下とした無菌脱皮大豆を粉砕して粒度100〜1000メッシュの無菌全脂大豆粉を製造する工程と、 前記無菌全脂大豆粉にを加えて粉豆汁とする工程と、 前記粉豆汁を加熱殺菌する工程と、 前記粉豆汁を均質化し、ホモゲナイズド粉豆汁を得る工程と、 前記粉豆汁の加熱殺菌処理及び均質化処理後のホモゲナイズド粉豆汁を37℃〜30℃まで冷却する工程と、 乳酸菌を前記ホモゲナイズド粉豆汁に加えて醗酵させて醗酵乳とする工程と、 を含み、 前記粉豆汁の均質化が、前記無菌全脂大豆粉を固形分濃度で10〜25重量%含有する条件で実施されることを特徴とする無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法。前記粉豆汁を均質化する工程が、前記粉豆汁を加熱殺菌する工程の後に行われるか、又は前記粉豆汁を加熱殺菌する工程の間に行われることを特徴とする請求項1記載の醗酵乳製品の製造方法。前記乳酸菌が大豆蒸煮液や豆乳中での生育が活発な乳酸菌であることを特徴とする請求項1又は2記載の醗酵乳製品の製造方法。前記乳酸菌が、植物乳酸菌又は酪農乳酸菌であることを特徴とする請求項3記載の醗酵乳製品の製造方法。前記乳酸菌のスターターの培地が、前記ホモゲナイズド粉豆汁であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の醗酵乳製品の製造方法。前記植物乳酸菌が、清酒生もとから分離した乳酸菌であることを特徴とする請求項4記載の醗酵乳製品の製造方法。前記醗酵乳がヨーグルトであることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の醗酵乳製品の製造方法。前記醗酵乳からホエイを除去する工程をさらに含み、チーズを製造することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の醗酵乳製品の製造方法。前記醗酵乳に、甘味料を加えて殺菌する工程をさらに含み、乳製品乳酸菌飲料(殺菌)を製造することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の醗酵乳製品の製造方法。前記醗酵乳に、安定剤、砂糖を混ぜて均質化する工程をさらに含み、乳酸菌飲料を製造することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の醗酵乳製品の製造方法。前記ヨーグルトの硬度が、クリープ試験装置を用いた硬度測定において、30gf/cm2〜200gf/cm2であることを特徴とする請求項7記載の醗酵乳製品の製造方法。

说明书全文

本発明は、丸大豆を丸ごと粉にした無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法及びそれにより製造された醗酵乳製品に関する。

従来、大豆粉を原料とする粉豆乳の製造方法、粉豆乳及び粉豆乳を加工した乳製品として、特許文献1に記載された技術を出願人は提案している。特許文献1に記載された大豆粉は、丸大豆を丸ごと粉にした大豆粉であるため、丸大豆を丸ごと全部含むものであり、該大豆粉を原料とする粉豆乳は、おからの分離を行わないので、栄養価が非常に高く、食物繊維を豊富に含んだものである。

また、無菌脱皮大豆及び無菌全脂大豆粉の製造方法として、特許文献2に記載された技術を出願人は提案している。特許文献2に記載された無菌全脂大豆は細菌数が300個/g以下の無菌脱皮大豆を用いることによって、溶性蛋白質等の大豆保有の有効成分(栄養素組成)を損なわずに、大豆特有の青臭味を除去(脱臭)し、消化阻害酵素が失活されて消化吸収率が高く且つ充分に滅菌された無菌全脂大豆粉である。

しかしながら、上記した無菌全脂大豆粉を使ってヨーグルトなどの醗酵乳製品を製造した場合、醗酵段階で、分離してしまい、上側部分は乳清のみとなってしまうので、所望の醗酵が得られず、食感がざらついてしまうという問題があった。

特開2003−23988号公報

WO2004/060079号公報

本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、栄養価が非常に高く、且つ味わいや食感の滑らかさ等の味覚上の評価においても大きく改善されて食用に適した、無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法及びそれにより製造された醗酵乳製品を提供することを目的とする。

すなわち、おから成分を含有する、全粒大豆粉に乳酸菌を接種し、醗酵させることで栄養価が高く、植物繊維が豊富な醗酵乳製品を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、本発明の無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法は、丸大豆を子葉と胚芽と皮とに分離する方法を用いて細菌数が300個/g以下とした無菌脱皮大豆を粉砕して粒度100〜1000メッシュの無菌全脂大豆粉を製造する工程と、前記無菌全脂大豆粉に水を加えて粉豆汁とし、前記粉豆汁を加熱殺菌する工程と、前記粉豆汁を均質化し、ホモゲナイズド粉豆汁を得る工程と、乳酸菌を前記ホモゲナイズド粉豆汁に加えて醗酵させて醗酵乳とする工程と、を含むことを特徴とする。

丸大豆を子葉と胚芽と皮とに分離する方法を用いて細菌数が300個/g以下とした無菌脱皮大豆を粉砕して粒度100〜1000メッシュの無菌全脂大豆粉を製造するにあたっては、特許文献2に記載された無菌全脂大豆粉の製造方法が適用できる。

すなわち、特許文献2に記載されたように、 (a)原料大豆から夾雑物を除いて、選別大豆を得る選別工程と、 (b)該選別大豆から胚芽と皮を分離して、無菌脱皮大豆を得る脱皮工程と、 (c)該無菌脱皮大豆を脱臭し且つ消化阻害酵素を失活せしめるために70〜125℃の温度に加熱した熱水又は水蒸気により該無菌脱皮大豆に対して60〜300秒間の蒸煮を行う半失活蒸煮工程と、 (d)該蒸煮した無菌脱皮大豆を7%以下の含水量まで乾燥する乾燥工程と、 (e)該乾燥した無菌脱皮大豆を粉砕する粉砕工程と、 (f)該粉砕した無菌脱皮大豆を粒度100から1000メッシュの大豆粉末のみに分級する分級工程と、 からなる無菌全脂大豆粉の製造方法で製造することができる。大豆の皮の部分には雑菌が多く付着しているが、雑菌の多い皮を完全に除去することで、「食品衛生検査指針」(厚生省生活衛生局監修)に準じて細菌数の測定を行った際の結果が、細菌数300個/g以下となる無菌脱皮大豆を得られる。この無菌脱皮大豆を用いて大豆粉末を作製するため、出来上がる大豆粉末も無菌全脂大豆粉となる。

前記粉豆汁を均質化する工程が、前記粉豆汁を加熱殺菌する工程の後に行われるか、又は前記粉豆汁を加熱殺菌する工程の間に行われるのが好ましい。

また、前記乳酸菌は大豆蒸煮液や豆乳中で良好に生育する乳酸菌が好ましく、たとえば植物乳酸菌や酪農乳酸菌が好ましい。植物乳酸菌としては清酒生もとから分離した乳酸菌が好ましく、清酒生もとから分離した乳酸菌としては、Leuconostoc citreumやLactobacillus curvantus等がある。酪農乳酸菌としては、市販のヨーグルトやチーズ等から分離培養したLactocococcus lactis subsp.cremorisやLactococcus lactis subsp.lactisやLeuconostoc mesenteroides等の酪農乳酸菌も使用できる。

また、前記乳酸菌のスターターの培地が、前記ホモゲナイズド粉豆汁であるのが好適である。前記乳酸菌のスターターの培地として前記ホモゲナイズド粉豆汁を使用することにより、乳製品アレルギーの人でも安心して口に出来るものとなるという利点がある。

これらの菌株の選定に当たっては、大豆成分でも醗酵可能なものを選ぶ必要がある。必要に応じて醗酵助剤として一部酪農乳製品あるいは糖を添加してもよい。

前記製造方法において、前記醗酵乳がヨーグルトであるのが好ましい。

また、前記醗酵乳からホエイを除去する工程をさらに含み、チーズを製造するようにすることもできる。

前記醗酵乳に、甘味料を加えて殺菌する工程をさらに含み、乳製品乳酸菌飲料(殺菌)を製造するようにしてもよい。

前記醗酵乳に、安定剤、砂糖を混ぜて均質化する工程をさらに含み、乳酸菌飲料を製造するようにすることもできる。

本発明の醗酵乳製品は、前記方法により製造されたことを特徴とする。

本発明のヨーグルトは、前記方法により製造されたことを特徴とする。

前記ヨーグルトの硬度が、クリープ試験装置を用いた硬度測定において、30gf/cm2〜200gf/cm2であるのが好適である。

本発明のチーズは、前記方法により製造されたことを特徴とする。

本発明の乳製品乳酸菌飲料(殺菌)は、前記方法により製造されたことを特徴とする。

本発明の乳酸菌飲料は、前記方法により製造されたことを特徴とする。

本発明によれば、栄養価が非常に高く、且つ味わいや食感の滑らかさ等の味覚上の評価においても大きく改善されて食用に適した、無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法及びそれにより製造された醗酵乳製品を提供することができるという著大な効果を有する。

すなわち、得られた醗酵酸度によっては、目的とする製品品目によっては適宜有機酸などで加酸したものは、必要に応じて砂糖などの甘味料、安定剤等で調整することによって全粒大豆醗酵乳もしくはその大部分を全粒大豆からなる醗酵乳が得られる。得られたこの醗酵乳は、乳をベースとした各種醗酵乳製品にみられるような幅広いジャンルでの全粒大豆醗酵乳製品の開発が可能となる。

本発明に係る無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法を示すフローチャートである。

以下に本発明の実施の形態を説明するが、これら実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。

図1は、本発明の無菌全脂大豆粉を原料とする醗酵乳製品の製造方法の各工程を示すフローチャートである。

まず、丸大豆を子葉と胚芽と皮とに分離する方法を用いて細菌数が300個/g以下とした無菌脱皮大豆を製造し、前記製造された無菌脱皮大豆を粉砕して粒度100〜1000メッシュの無菌全脂大豆粉を製造する(図1のステップ100)。

丸大豆を子葉と胚芽と皮とに分離する方法を用いて細菌数が300個/g以下とした無菌脱皮大豆を製造するにあたっては、特許文献2に記載された方法が適用できる。

前記無菌全脂大豆粉の粒度については、市販の分級機や製粉用篩を用いて、粒度100〜1000メッシュの無菌全脂大豆粉に選別することができる。

そして、前記無菌全脂大豆粉に水を加えて攪拌して粉豆汁とし、前記粉豆汁を加熱殺菌する(図1のステップ102)。

前記粉豆汁を加熱殺菌するにあたっては、食品衛生法に定められた加熱殺菌処理を行う。食品衛生法に定められたように、例えば90℃で15分行う等、65℃で30分若しくはそれと同等の加熱殺菌処理を行えばよい。そして、加熱殺菌処理後37℃〜30℃まで冷却する。

また、前記粉豆汁を均質化し、ホモゲナイズド粉豆汁を得る(図1のステップ104)。前記粉豆汁を均質化するにあたっては、前記加熱殺菌工程の間に均質化するのが好ましい。該均質化処理を行うにあたっては、例えばガウリン(GAULIN)社製高圧ホモジナイザー(LAB40)を用いて、前記無菌全脂大豆粉を固形分濃度で10〜25重量%含有したものを約200〜1000kgf/cm2、望ましくは300〜800kgf/cm2の条件で均質化処理を実施するようにすればよい。

そして、乳酸菌を前記ホモゲナイズド粉豆汁に加えて醗酵させて醗酵乳とする(図1のステップ106)。乳酸菌としては、豆乳成分を資化し醗酵能の高い菌であれば、いずれも適用できるが、清酒生もとから分離した乳酸菌であるのが好ましい。例えば、清酒生もとから分離したLactobacillus curvatusやLeuconostoc citreum等が使用できる。また、例えばヨーグルト、チーズ等から分離される酪農乳酸菌であるLactocococcus lactis subsp.cremorisやLactococcus lactis subsp.lactisやLeuconostoc mesenteroides等も使用できる。なお、市販のヨーグルトから分離培養した酪農乳酸菌も使用できる。

本発明の醗酵乳製品は、前記粉豆汁に、常法に従い、上記した乳酸菌等の乳酸菌スターターを接種して醗酵させればよい。乳酸菌スターターの調整にあたっては、培地として、前記ホモゲナイズド粉豆汁を使用するのが好適である。前記乳酸菌のスターターの培地として前記ホモゲナイズド粉豆汁を使用することにより、乳製品アレルギーの人でも安心して口に出来るものとなるという利点がある。

このようにして、本発明の醗酵乳製品を得ることができ、このようにして得られた醗酵乳製品はプレーンヨーグルトである。そして、ヨーグルトの硬度が、クリープ試験装置を用いた硬度測定において、30gf/cm2〜200gf/cm2であるのが好ましい。このように、本発明の醗酵乳製品では、従来のヨーグルトと比べて形のしっかりしたヨーグルトが得られる。また、この醗酵乳に甘味料や果物などを加えることで種々のヨーグルト製品となる。

また、上述した方法で製造した醗酵乳から、常法に従い、ホエイを除去することで、チーズが出来上がる。

また、上述した方法で製造した醗酵乳に、常法に従い、砂糖等の甘味料を加えて殺菌することで、殺菌乳酸菌飲料が出来上がる。

また、上述した方法で製造した醗酵乳に、常法に従い、安定剤、砂糖を混ぜて均質化することで、乳酸菌飲料が出来上がる。

以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。

(実施例1) まず、選別工程を以下のように実施し、原料大豆から選別大豆を得た。 原料大豆を100kg用意し、市販の粗選別機にかけて大豆より大きい異物(コーン、泥塊など)又は大豆より小さい異物(草の実、朝顔の種など)を除き、市販のグラビティ・セパレータにより、軽量異物(埃、皮、小ゴミなど)を除去し、市販の石抜機によって混入している大豆よりも重い石等の夾雑物を除き、市販のロール選別機に通して異形物を除去し、市販の粒径選別機により大豆を粒径別に選別した。 次に、脱皮工程を以下のように実施し、無菌脱皮大豆を得た。 市販の加熱機で、熱風空気温度約100℃、品温約60℃で5分程度加熱し、この加熱した大豆を、市販の補助脱皮機(二本のゴムローラーの隙間は、1〜5mm、二本のゴムローラーの回転は、1本が809回転/分、他の1本が1050回転/分で、両者の回転数の差は約20%の条件で使用した。)にかけて大豆に亀裂をおこさせた。 この亀裂のおきた大豆を、市販の剥皮機(複数の羽根の回転数は、300回転/分とした。)で剥皮し、集塵装置によって剥皮された皮の半分程度を除去した。市販の風選機によって剥離された皮のうち上記集塵装置によって除去されなかったものを除去した。 皮を除去した残りの大豆混合物を市販の多段式篩装置にかけて子葉と胚芽とに分離した。すなわち、風選処理された大豆混合物を第1の篩にかけて未だ脱皮されていない丸大豆(未脱皮丸大豆)と、二つの子葉に分かれた子葉(半割れ子葉)と胚芽との混合物とに分け、次いで、子葉と胚芽との混合物を、第2の篩にかけて半割れ子葉と胚芽とに分離した。 この分離された子葉には多少の皮が残存しているが、この分離された子葉を市販の冷却タンク(冷却ファン付、容量約8m3)によって、常温風冷で冷却し、この冷却した子葉を市販の剥皮機で再度剥皮処理して子葉に残った皮を分離した。 得られた無菌脱皮大豆について、「食品衛生検査指針」(厚生省生活衛生局監修)に準じて、細菌数の測定を行い、細菌数が300個/g以下であることを検査して確認した。 この無菌脱皮大豆について、市販の連続蒸煮釜を用い、90℃の温度の水蒸気により120秒間の蒸煮を行った。 蒸煮後の無菌脱皮大豆について、市販の乾燥機を用いて、含水量6質量%まで乾燥した。 乾燥した無菌脱皮大豆について、予めエロフィンヒータにより100℃の熱風を内部に流通せしめて加熱殺菌した市販の粉砕機を用い、最初に粒度30メッシュに設定して粗粉砕した後、粒度600メッシュに設定して微粉砕した。 得られた大豆粉末を市販の分級機を用いて、粒度600メッシュ以下の大豆粉末のみに分級した。粒度600メッシュ以上の大豆粉末については、粉砕機に再度投入した。 このようにして製造された無菌全脂大豆粉を原料とした。この無菌全脂大豆粉を固形分濃度で16重量%含有したものを約600kgf/cm2で均質化処理したホモゲナイズド粉豆乳を90℃で15分で加熱殺菌処理後37℃〜30℃まで冷却した。 このホモゲナイズド粉豆乳をスターター濃度として適当な濃度まで適宜希釈し(8〜14%)たものを培地として、調製しておいた該大豆粉と相性の良い酪農乳酸菌であるチーズあるいはヨーグルトより分離したLactococcus lactis subsp.cremoris等を乳酸菌スターターとして、醗酵タンクに無菌的に接種混合し、あるいは個別容器に充填したものを36℃で12〜20時間醗酵させ、0.1N水酸化ナトリウムによる滴定法で乳酸量として算出し、乳酸酸度が0.5%〜1.0%で離水のない滑らかなカード形成が認められる醗酵乳を得た。 得られた醗酵乳は、舌触りが滑らかなプレーンヨーグルトであった。また、前記得られたプレーンヨーグルトをクリープ試験装置を用いて硬度測定した。硬度測定は、株式会社山電のクリープ試験装置(商品名:レオナーRE33005)を使用した。硬度試験の結果は200gf/ cm2であった。

(実施例2) まず、選別工程を以下のように実施し、原料大豆から選別大豆を得た。 原料大豆を100kg用意し、市販の粗選別機にかけて大豆より大きい異物(コーン、泥塊など)又は大豆より小さい異物(草の実、朝顔の種など)を除き、市販のグラビティ・セパレータにより、軽量異物(埃、皮、小ゴミなど)を除去し、市販の石抜機によって混入している大豆よりも重い石等の夾雑物を除き、市販のロール選別機に通して異形物を除去し、市販の粒径選別機により大豆を粒径別に選別した。

次に、脱皮工程を以下のように実施し、無菌脱皮大豆を得た。 市販の加熱機で、熱風空気温度約100℃、品温約60℃で5分程度加熱し、この加熱した大豆を、市販の補助脱皮機(二本のゴムローラーの隙間は、1〜5mm、二本のゴムローラーの回転は、1本が809回転/分、他の1本が1050回転/分で、両者の回転数の差は約20%の条件で使用した。)にかけて大豆に亀裂をおこさせた。 この亀裂のおきた大豆を、市販の剥皮機(複数の羽根の回転数は、300回転/分とした。)で剥皮し、集塵装置によって剥皮された皮の半分程度を除去した。市販の風選機によって剥離された皮のうち上記集塵装置によって除去されなかったものを除去した。 皮を除去した残りの大豆混合物を市販の多段式篩装置にかけて子葉と胚芽とに分離した。すなわち、風選処理された大豆混合物を第1の篩にかけて未だ脱皮されていない丸大豆(未脱皮丸大豆)と、二つの子葉に分かれた子葉(半割れ子葉)と胚芽との混合物とに分け、次いで、子葉と胚芽との混合物を、第2の篩にかけて半割れ子葉と胚芽とに分離した。 この分離された子葉には多少の皮が残存しているが、この分離された子葉を市販の冷却タンク(冷却ファン付、容量約8m3)によって、常温風冷で冷却し、この冷却した子葉を市販の剥皮機で再度剥皮処理して子葉に残った皮を分離した。

得られた無菌脱皮大豆について、「食品衛生検査指針」(厚生省生活衛生局監修)に準じて、細菌数の測定を行い、細菌数が300個/g以下であることを検査して確認した。 この無菌脱皮大豆について、市販の連続蒸煮釜を用い、90℃の温度の水蒸気により120秒間の蒸煮を行った。 蒸煮後の無菌脱皮大豆について、市販の乾燥機を用いて、含水量6質量%まで乾燥した。 乾燥した無菌脱皮大豆について、予めエロフィンヒータにより100℃の熱風を内部に流通せしめて加熱殺菌した市販の粉砕機を用い、最初に粒度30メッシュに設定して粗粉砕した後、粒度600メッシュに設定して微粉砕した。 得られた大豆粉末を市販の分級機を用いて、粒度600メッシュ以下の大豆粉末のみに分級した。粒度600メッシュ以上の大豆粉末については、粉砕機に再度投入した。

このようにして製造された無菌全脂大豆粉を原料とした。この無菌全脂大豆粉を固形分濃度で16重量%含有したものを約600kgf/cm2で均質化処理したものを90℃で15分で加熱殺菌処理後37℃〜30℃まで冷却した。

ここにDifco社製のMRS Culture Media Brothを培地として予め調製しておいた該大豆粉と相性の良い植物乳酸菌である清酒の生もとから分離されたLeuconostoc citreum菌をスターターとして、醗酵タンクに無菌的に接種混合し、あるいは個別容器に充填したものを28℃で24時間静置醗酵させ、0.1N水酸化ナトリウムによる滴定法で乳酸量として算出し、乳酸酸度が0.5%〜1.0%で離水のない滑らかなカード形成が認められる醗酵乳を得た。 得られた醗酵乳は、舌触りが滑らかなプレーンヨーグルトであった。また、前記得られたプレーンヨーグルトをクリープ試験装置を用いて硬度測定した。硬度測定は、株式会社山電のクリープ試験装置(商品名:レオナ−RE33005)を使用した。硬度試験の結果は80gf/cm2であった。

(実施例3) まず、選別工程を以下のように実施し、原料大豆から選別大豆を得た。 原料大豆を100kg用意し、市販の粗選別機にかけて大豆より大きい異物(コーン、泥塊など)又は大豆より小さい異物(草の実、朝顔の種など)を除き、市販のグラビティ・セパレータにより、軽量異物(埃、皮、小ゴミなど)を除去し、市販の石抜機によって混入している大豆よりも重い石等の夾雑物を除き、市販のロール選別機に通して異形物を除去し、市販の粒径選別機により大豆を粒径別に選別した。

次に、脱皮工程を以下のように実施し、無菌脱皮大豆を得た。 市販の加熱機で、熱風空気温度約100℃、品温約60℃で5分程度加熱し、この加熱した大豆を、市販の補助脱皮機(二本のゴムローラーの隙間は、1〜5mm、二本のゴムローラーの回転は、1本が809回転/分、他の1本が1050回転/分で、両者の回転数の差は約20%の条件で使用した。)にかけて大豆に亀裂をおこさせた。 この亀裂のおきた大豆を、市販の剥皮機(複数の羽根の回転数は、300回転/分とした。)で剥皮し、集塵装置によって剥皮された皮の半分程度を除去した。市販の風選機によって剥離された皮のうち上記集塵装置によって除去されなかったものを除去した。 皮を除去した残りの大豆混合物を市販の多段式篩装置にかけて子葉と胚芽とに分離した。すなわち、風選処理された大豆混合物を第1の篩にかけて未だ脱皮されていない丸大豆(未脱皮丸大豆)と、二つの子葉に分かれた子葉(半割れ子葉)と胚芽との混合物とに分け、次いで、子葉と胚芽との混合物を、第2の篩にかけて半割れ子葉と胚芽とに分離した。 この分離された子葉には多少の皮が残存しているが、この分離された子葉を市販の冷却タンク(冷却ファン付、容量約8m3)によって、常温風冷で冷却し、この冷却した子葉を市販の剥皮機で再度剥皮処理して子葉に残った皮を分離した。

得られた無菌脱皮大豆について、「食品衛生検査指針」(厚生省生活衛生局監修)に準じて、細菌数の測定を行い、細菌数が300個/g以下であることを検査して確認した。 この無菌脱皮大豆について、市販の連続蒸煮釜を用い、90℃の温度の水蒸気により120秒間の蒸煮を行った。 蒸煮後の無菌脱皮大豆について、市販の乾燥機を用いて、含水量6質量%まで乾燥した。 乾燥した無菌脱皮大豆について、予めエロフィンヒータにより100℃の熱風を内部に流通せしめて加熱殺菌した市販の粉砕機を用い、最初に粒度30メッシュに設定して粗粉砕した後、粒度600メッシュに設定して微粉砕した。 得られた大豆粉末を市販の分級機を用いて、粒度600メッシュ以下の大豆粉末のみに分級した。粒度600メッシュ以上の大豆粉末については、粉砕機に再度投入した。

このようにして製造された無菌全脂大豆粉を原料とした。この無菌全脂大豆粉を固形分濃度で16重量%含有したものを約600kgf/cm2で均質化処理したものを90℃で15分で加熱殺菌処理後37℃〜30℃まで冷却した。

ここにDifco社製のMRS Culture Media Brothを培地として予め調製しておいた該大豆粉と相性の良い酪農乳酸菌であるチーズより分離したLactococcus lactis subsp.cremorisをスターターとして、醗酵タンクに無菌的に接種混合し、あるいは個別容器に充填したものを28℃で24時間静置醗酵させ、0.1N水酸化ナトリウムによる滴定法で乳酸量として算出し、乳酸酸度が0.5%〜1.0%で離水のない滑らかなカード形成が認められる醗酵乳を得た。 得られた醗酵乳は、舌触りが滑らかなプレーンヨーグルトであった。また、前記得られたプレーンヨーグルトをクリープ試験装置を用いて硬度測定した。硬度測定は、株式会社山電のクリープ試験装置(商品名:レオナ−RE33005)を使用した。硬度試験の結果は200gf/ cm2であった。

また、このようにして得られた醗酵乳を常法により加工する事によって各種乳製品が得られる。得られる乳製品の種類は、種類別で乳製品乳酸菌飲料、乳製品乳酸菌飲料(殺菌)、乳酸菌飲料、ヨーグルト類、チーズ類等と多岐にわたる。そして、目的とする醗酵乳の種類により、大豆粉末素材を固形分濃度で16(10〜25)重量%含有し均質処理したものに殺菌前に砂糖等の甘味料、寒天、ゼラチン等の安定剤類、香料等を添加する事も可能である。

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