パリソン異物検出システム

申请号 JP2017539752 申请日 2016-07-29 公开(公告)号 JP6349038B2 公开(公告)日 2018-07-04
申请人 八千代工業株式会社; 发明人 高柳 公照;
摘要
权利要求

吐出機から連続的に吐出されるパリソンの異物を検出するシステムであって、 前記パリソンから放出される赤外線を検出する赤外線カメラと、 前記赤外線カメラで検出された赤外線に基づいてパリソンに異物が存在するか否かを判定する判定部と、 を備え、 前記パリソンに対し部分的に判定エリアが設定され、 前記判定エリアに対し設定された赤外線の閾値を記憶する記憶部を備え、 前記判定部は、前記赤外線カメラの検出値と前記閾値とを比較し、 前記判定エリアは、前記パリソンに装着される部品の装着部を含むエリアであることを特徴とするパリソン異物検出システム。前記閾値の異なる複数の判定エリアが設定されていることを特徴とする請求項1に記載のパリソン異物検出システム。前記判定部が異物が存在すると判定したときにそのパリソンの廃棄指令を出す制御部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパリソン異物検出システム。前記制御部は、前記廃棄指令を、切り離されたパリソンを搬送する搬送機に出すことを特徴とする請求項3に記載のパリソン異物検出システム。前記吐出機から吐出されるパリソンは平断面視円弧状であり、 前記赤外線カメラは、前記パリソンの周囲に複数配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のパリソン異物検出システム。

说明书全文

本発明は、パリソン異物検出システムに関する。

パリソンの異物を検出する従来技術として特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、パリソンをCCDカメラで撮像し、そのパリソンの撮像データを電気的に処理することにより異物の有無を検出することが記載されている。

特開昭59−31437号公報

しかしながら、特許文献1の技術ではパリソンに透明性が要求されるため、不透明のパリソンに対して異物を検出できないという問題がある。

本発明はこのような課題を解決するために創作されたものであり、不透明のパリソンに対しても内部の異物の検出が可能なパリソン異物検出システムを提供することを目的としている。

前記課題を解決するため、本発明は、吐出機から連続的に吐出されるパリソンの異物を検出するシステムであって、前記パリソンから放出される赤外線を検出する赤外線カメラと、前記赤外線カメラで検出された赤外線に基づいてパリソンに異物が存在するか否かを判定する判定部と、を備え、前記パリソンに対し部分的に判定エリアが設定され、前記判定エリアに対し設定された赤外線の閾値を記憶する記憶部を備え、前記判定部は、前記赤外線カメラの検出値と前記閾値とを比較し、前記判定エリアは、前記パリソンに装着される部品の装着部を含むエリアであることを特徴とする。

本発明によれば、パリソンから放出される赤外線を検出することにより、パリソンが不透明であっても、パリソンの内部の異物を検出できる。

本発明によれば、異物の検出範囲を所望の範囲に限定できるため、成形品の必要以上の不良発生を抑制できる。 本発明によれば、部品の装着部への異物の影響を防止しつつ、成形品の必要以上の不良発生を抑制できる。

また、本発明は、前記閾値の異なる複数の判定エリアが設定されていることを特徴とする。

本発明によれば、判定エリア毎に異物の許容度を変えることができるので、成形品の必要以上の不良発生を一層抑制できる。

また、本発明は、前記判定部が異物が存在すると判定したときにそのパリソンの廃棄指令を出す制御部を備えていることを特徴とする。

判定部が異物が存在すると判定したときにそのパリソンの廃棄指令を出す制御部を備えれば、簡単な構成で不良品のパリソンを廃棄できる。

また、本発明は、前記制御部は、前記廃棄指令を、切り離されたパリソンを搬送する搬送機に出すことを特徴とする。

本発明によれば、搬送機を利用することにより、一層簡単な構成で不良品のパリソンを廃棄できる。

また、本発明は、前記吐出機から吐出されるパリソンは平断面視円弧状であり、前記赤外線カメラは、前記パリソンの周囲に複数配置されることを特徴とする。

本発明によれば、平断面視円弧状を呈するパリソンを全周にわたり赤外線の検出範囲にすることができる。

本発明によれば、パリソンから放出される赤外線を検出することにより、パリソンが不透明であっても、パリソンの内部の異物を検出できる。

本発明のパリソン異物検出システムの外観図である。

本発明のパリソン異物検出システムの構成ブロック図である。

パリソンの層構成を示す断面図である。

赤外線カメラの温度分布画像である。

燃料タンクの判定エリアと非判定エリアを示す平面図である。

パリソン異物検出システムの作用説明図である。

図1において、本発明のパリソン異物検出システム1は、吐出機21から連続的に吐出されるパリソン11の異物12(図3)を検出するシステムであり、パリソン11から放出される赤外線を検出する赤外線カメラ2と、制御装置3と、を備えている。制御装置3は、図2に示すように、判定部4と記憶部5と制御部6とを備えて構成されている。制御装置3としてはパソコンを利用できる。

吐出機21は、ダイおよびコアを備えて構成されており、パリソン11は、吐出機21の底面に形成された環状の吐出口から円筒状となって下方に吐出される。図1では、吐出機21の吐出口に配置された図示しないカッタにより、パリソン11がそれぞれ平断面視半円弧状を呈する一対のパリソン片に半割りされたうえで下方に延びていく態様を示している。赤外線カメラ2は、各パリソン片を撮影可能なように、パリソン11の周囲で略180度正対した位置に一対として設けられている。しかし、本発明ではパリソンの形状はこれに限定されず、半割りされることなく円筒状のまま下方に吐出される態様でもよい。また、パリソン11が略平面状として下方に吐出される態様でもよい。

成形品が自動車用の燃料タンクである場合のパリソン11の層構成の一例を図3に示す。当該層構成は、タンク内側から順に、熱可塑性樹脂層11A、接着層11B、バリア層11C、接着層11D、再生層11E,熱可塑性樹脂層11Fが形成された4種6層である。熱可塑性樹脂層11A,11Fは、例えばHDPE(高密度ポリエチレン)で形成されている。バリア層11Cは、燃料の不透過性に優れた材質、例えばEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)で形成されている。再生層11Eは、燃料タンクのバリ取り加工で得られたバリや、成形行程や検査工程で不合格となったものを溶融混合した再生材で形成されている。

異物12は主に再生層11Eに存在する。パリソン11は不透明であるため、再生層11E内の異物12は目視検査では識別しにくい。赤外線カメラ2は、異物12から放出される赤外線を検出するので、パリソン11が不透明であっても異物12を効果的に検出できる。物体から放出される赤外線エネルギー量は式(1)で示される。 Q=ε・σ・T4 …式(1) Q:赤外線エネルギー量[W/m2] ε:放射率 σ:シュテファン・ボルツマン係数 5.67×10−8[W/m2K4] T:絶対温度[K]

再生層11E内に含まれる異物12としては、外部からの付着物である他に、バリア層11CのEVOHや熱可塑性樹脂層11A,11Fのポリエチレン等が酸化劣化して材質が変化したもの等である。式(1)の放射率εは物体の材質や表面状態により異なる値である。したがって、再生層11Eと異物12の各放射率εが異なることで、異物12の存在部のみ赤外線エネルギー量が変化し、これを赤外線カメラ2で検出することで異物12を特定できる。具体的には、赤外線カメラ2は、電磁波の中で赤外線(7.5μm〜13μm)を吸収する検出素子と、赤外線を吸収し温度上昇した検出素子の温度変化を検出する温度センサと、を内蔵しており、温度センサの温度分布に基づいて、撮影エリアの温度分布画像の信号を外部に出する。図4は、円筒状のパリソンの下部周りを赤外線カメラ2で撮影してモニタ9(図1)に表示した温度分布画像を示しており、(a)はフィルター処理前、(b)はフィルター処理後の画像である。フィルター処理を行うことでモニタ9で異物12の有無を容易に視認できる。

図2において、判定部4は、赤外線カメラ2の検出値D1、具体的には前記した温度分布画像に関する信号に基づいてパリソン11に異物12が存在するか否かを判定する。ここで、図5において、パリソンの成形品である燃料タンクTには、燃料ポンプ(図示せず)を取り付けるためのポンプ取付座13と、タンク内の燃料の波立ちを抑制するアブソーバ(図示せず)の両端を取り付けるためのアブソーバ取付座14A,14Bとが形成されている。異物12がこれらポンプ取付座13やアブソーバ取付座14A,14Bの形成部に存在すると、ポンプ取付座13やアブソーバ取付座14A,14Bが形状不良となって燃料ポンプやアブソーバの装着に支障が出るおそれがある。一方、部品の未装着部については異物12が存在してもさほど問題にならないことがある。

このような場合、部分的に判定エリアを設定することが好ましい。本実施形態では、所定長(燃料タンク等の成形品の単品成形に必要な長さ)のパリソン11に対し、パリソン11の吐出方向に判定エリアと非判定エリアとを設定している。判定エリアは判定部4の判定を行うエリアであり、非判定エリアは判定部4の判定を行わないエリアである。図5では、パリソン11の吐出方向下流側から順に非判定エリア16A、判定エリア15A,非判定エリア16B、判定エリア15B、非判定エリア16Cに設定した例を示している。判定エリア15Aはポンプ取付座13およびアブソーバ取付座14Aを含むエリアであり、判定エリア15Bはアブソーバ取付座14Bを含むエリアである。つまり、判定エリア15A,15Bは部品の装着部を含むエリアである。非判定エリア16A〜16Cは部品の装着部を含まないエリアである。

図2において、記憶部5は、判定エリア15A,15Bに対し設定された赤外線の閾値D2を記憶している。判定エリア15Aの閾値D2と判定エリア15Bの閾値D2とは互いに同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。判定部4は、赤外線カメラ2から入力された検出値D1と記憶部5に記憶した閾値D2とを比較し、検出値D1が閾値D2よりも大きいとき、判定エリア15A,15Bに異物12が存在すると判定する。

制御部6は、判定部4が異物12が存在すると判定したときに、その所定長のパリソン11の廃棄指令を出す。吐出機21の下方には、所定長まで吐出したパリソン11の上端を切り離すためのカッター7(図6)と、切り離されたパリソン11の上端周りを把持して図示しない成形型まで搬送するための搬送機8(図6)とが配置されており、制御部6は、前記廃棄指令を搬送機8に出す。これにより、搬送機8は、異物12により不良品となったパリソン11を成形型に搬送せず、所定の廃棄場所に搬送して廃棄する。

「作用」 パリソン異物検出システム1の作用を説明する。図6(a)はパリソン11が吐出される前の状態であり、カッター7および搬送機8が待機位置にある。図6(b)に示すように、パリソン11が吐出されると、パリソン11の上流側の外表面側が一対の赤外線カメラ2により撮影される。判定部4は、赤外線カメラ2の検出値D1と記憶部5に記憶した閾値D2とを比較し、判定エリア15A,15Bに異物12が存在するか否かの判定を行う。なお、判定エリア15A,15Bの範囲はパリソン11の吐出速度(吐出経過時間)から容易に特定することができる。

判定エリア15A,15Bのいずれにも異物12が存在しないと判定された場合、所定長で切り離されたパリソン11は搬送機8により成形型まで搬送される。判定エリア15A,15Bのどちらか一方でも異物12が存在すると判定された場合には、制御部6が廃棄指令を搬送機8に送ることにより、図6(c)に示すように、所定長で切り離されたパリソン11は搬送機8により廃棄場所に搬送される。

以上のように、パリソン11から放出される赤外線を検出する赤外線カメラ2と、赤外線カメラ2で検出された赤外線に基づいてパリソン11に異物12が存在するか否かを判定する判定部4と、を備えれば、パリソン11が不透明であっても、パリソン11の内部の異物12を検出できる。

また、パリソン11に対し部分的に判定エリア15A,15Bが設定され、判定エリア15A,15Bに対し設定された赤外線の閾値D2を記憶する記憶部5を備え、判定部4は、赤外線カメラ2の検出値D1と閾値D2とを比較する構成とすれば、異物12の検出範囲を所望の範囲に限定できるため、成形品の必要以上の不良発生を抑制できる。特に、互いに閾値D2の異なる複数の判定エリア15A,15Bを設定すれば、判定エリア毎に異物の許容度を変えることができるので、成形品の必要以上の不良発生を一層抑制できる。

パリソン11に対し部分的に、判定を行わない非判定エリア16A〜16Cがさらに設定され、判定エリア15A,15Bは部品の装着部を含むエリアである構成とすれば、部品の装着部への異物12の影響を防止しつつ、成形品の必要以上の不良発生を抑制できる。

判定部4が異物12が存在すると判定したときにそのパリソン11の廃棄指令を出す制御部6を備えれば、簡単な構成で不良品のパリソン11を廃棄できる。特に、制御部6が、廃棄指令を、切り離されたパリソン11を搬送する搬送機8に出す構成とすれば、一層簡単な構成で不良品のパリソン11を廃棄できる。

また、吐出機21から吐出されるパリソン11が平断面視円弧状(円筒状も含む)である場合に、赤外線カメラ2をパリソン11の周囲に複数配置すれば、平断面視円弧状を呈するパリソン11を全周にわたり赤外線の検出範囲にすることができる。

以上、本発明の好適な実施形態を説明した。説明した実施形態は、所定長のパリソン11を判定エリアと非判定エリアとに分けているが、非判定エリアを設けずに複数の判定エリアのみとして各閾値D2の値を異ならせるようにしてもよい。

1 パリソン異物検出システム 2 赤外線カメラ 3 制御装置 4 判定部 5 記憶部 6 制御部 7 カッター 8 搬送機 15A,15B 判定エリア 16A,16B,16C 非判定エリア

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