Heating method and apparatus of plastic material preform having a relatively thick wall

申请号 JP17319192 申请日 1992-06-30 公开(公告)号 JP3163168B2 公开(公告)日 2001-05-08
申请人 シデル; 发明人 ジエラール・ドウニ; ルネ・ユドウビーヌ;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、
    小瓶のような容器を製造するために使用される比較的厚い壁を有するプラスチック材料特にポリエチレンテレフタレート(PET)のプレフォームの加熱方法であって、前記加熱が、プレフォームの長軸に対して実質的に横断方向でプレフォームを加熱するプレフォーム外部の少なくとも1つのソースから放出される赤外線によるプレフォームの照射から成り、前記赤外線が、プレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収される波長を有する第1バンドと、プラスチック材料によって吸収されずにプレフォームの内部スペースに到達する波長を有する第1バンドとは異なる第2バンドとを含んでおり、 プレフォームの内部スペース内で、該内部スペースに到達する赤外線の第2バンドに存在する波長を変更して第1バンド内の波長を有する輻射に変換し、 変更した波長を有する赤外線をプレフォームの壁に向かって再放出し、 変更された波長を有する前記赤外線がプレフォームの内面の近傍のプレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収され、プレフォームの壁の内面の温度Tiが前記壁の外面の温度Teよりも高温になるように前記内面の近傍のプラスチック材料を加熱することを特徴とする比較的厚い壁を有するプラスチック材料プレフォームの加熱方法。
  • 【請求項2】 プレフォームの内部スペースに到達する輻射の波長を変更するために、処理された表面を有するコアを前記内部スペースに導入し、前記コアは、変更された波長でコアから再放出された赤外線を吸収したプラスチック材料の加熱によって得られたプレフォームの前記内壁の温度Tiが壁の外面の温度Teよりも高温になるように、プレフォームの内壁との間に間隔を維持していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】 プレフォームの壁の温度プロフィルが長手方向及び/または周方向(プレフォームの軸の回りの回転)角度に沿って均一でなく、この不均一な温度プロフィルは、コアとプレフォームの壁の内面との間に不規則な間隔を維持することによって得られることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  • 【請求項4】 プレフォームの壁の温度プロフィルが長手方向及び/または周方向(プレフォームの軸の回りの回転)角度に沿って均一でなく、この不均一な温度プロフィルは、コアの不規則な表面処理によって得られることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  • 【請求項5】 コアの表面が不均一な光沢及び/または色を有していることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  • 【請求項6】 吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、
    小瓶のような容器を製造するために使用される比較的厚い壁を有するプラスチック材料特にポリエチレンテレフタレート(PET)のプレフォームの加熱装置であって、前記装置が、プレフォームの長軸に対して実質的に横断方向でプレフォームを加熱するプレフォーム外部に配置された少なくとも1つの赤外線ソースを含み、前記赤外線が、プレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収される波長の第1バンドと、プラスチック材料によって吸収されずにプレフォームの内部スペースに到達する波長を有する第1バンドとは異なる第2バンドとを含んでおり、装置が更に、 プレフォームの内部に配置されており、第2バンドの波長を有する赤外線を第1バンドの波長を有する赤外線に変換するように構成された赤外線の波長変換手段と、 変更された波長を有する前記赤外線をプレフォームの壁に向かって再放出する再放出手段とを含み、 前記変換手段及び再放出手段が更に、プレフォームの壁の内面の温度Tiを前記壁の外面の温度よりも高温にするように構成されていることを特徴とする加熱装置。
  • 【請求項7】 プレフォームの内部の赤外線の波長の変換手段と変更された波長の輻射の再放出手段とが互いに組み合わせられており、且つ各プレフォーム内に導入される処理された表面を有するコアを含んでおり、前記コアは、コアによって再放出される変更された波長を有する赤外線を吸収したプラスチック材料の加熱によって得られた壁の内面の温度Tiが壁の外面の温度Teよりも高温になるように、プレフォームの壁の内面との間に間隙を維持していることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  • 【請求項8】 前記表面間に維持される間隙が長手方向及び/または周方向(プレフォームの軸の回りの回転)
    角度に沿って不規則になるように、コアの表面はプレフォームの壁の内面に完全な平行ではないことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  • 【請求項9】 コアの表面が、長手方向及び/または周方向(長軸の回りの回転)角度に沿って不規則な表面処理を有することを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
  • 【請求項10】 コアの表面が不均一な光沢及び/または色を有していることを特徴とする請求項9に記載の装置。
  • 【請求項11】 プレフォームが赤外線加熱手段の前方で自転するように構成され、コアが静止しておりプレフォームが自転することを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の装置。
  • 【請求項12】 プレフォームが赤外線加熱手段の前方で自転するように構成され、コアがプレフォームと同期的に自転するように構成されていることを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は包括的には、吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、小瓶のような容器を製造するために使用される比較的厚い壁を有する大きいプラスチック材料、特にポリエチレンテレフタレート(PE
    T)のプレフォームの赤外線加熱に関する。

    【0002】より特定的には本発明は、上記のごとき加熱を確保し得る方法及び装置の改良に関する。

    【0003】

    【従来の技術】現行の技術によれば、プレフォームは、
    プレフォームの進行軌道に沿って配置された赤外線ランプを備えたトンネル炉内で加熱される。 プレフォームはまた、均一加熱され得るようにその長軸の回りで自転する。 従ってプレフォームは外部から均一に加熱される。
    しかしながら、プレフォームが比較的厚い材料であることを考慮すると、結果的には、プレフォームの壁の外面と内面との間に顕著な温度勾配が生じ、内面よりも外面のほうが実質的に強に加熱される。

    【0004】しかしながら、加熱プレフォームから肉厚の小さい容器を形成する吹込みまたは延伸−吹込みプロセスにおいては、プレフォームの壁の内面と外面との延伸比は異なる値であり、内面の延伸比のほうが大きい。
    具体的には、内径12mm及び外径20mmを有するプレフォームから吹込みによって直径80mmの円筒状容器を形成する場合、(最終直径対初期直径の比に等しい)横延伸比は、円筒の外面では4であるが内面では6.6である。 内面のほうが大きく変形されるにもかかわらず、使用される加熱プロセスを考察すると、内面のほうが弱く加熱されることになる。 その結果として、
    (壁の内層と外層との剥離のような)欠陥が生じる可能性があり、このような欠陥はプレフォームの壁が厚くなるほど発生し易い。

    【0005】更に、この問題は、再利用される瓶、小瓶などの場合にはいっそう深刻な影響を与える。 何故なら、継続する2回の使用の間の洗浄処理の際に生じる物理化学的応力を配慮すると、容器の壁厚をかなり(例えば約0.8mm)増加させる必要があり、その結果として、プレフォームの壁厚を約4〜8mm程度増加させる必要がある。

    【0006】1つの解決方法では、プレフォームの内面が十分な温度になるように加熱条件を修正する。 しかしながら、この解決の主な欠点は、外面がプラスチック材料の物理化学的特性の不都合な変性を生じさせるほど高温に加熱される危険性があることである。 壁厚全体にわたって温度をほぼ均一にするように構成された加熱手段を配備することによってこの欠点を解消する方法も試験されたが、プレフォームの壁の内面と外面とが異なる延伸比を有することに関連した問題を解決しそこから派生する欠陥の危険性を十分に防止することはできなかった。

    【0007】更に、温度の上昇は電気エネルギ消費量を増加させ及び/またはプレフォームの照射時間を延長させるので、結果的に生産速度を遅らせる。 いずれにしても、許容範囲を超えた製造コスト増につながる。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】従って本発明の本質的な目的は、再利用型PET瓶、小瓶などの製造に使用するための極めて厚い壁を有するプレフォームに対しても、従来の難点を除去することができ、しかも処理時間の延長及び電気エネルギ消費量の増加を伴うことなく、
    ときには電気エネルギ消費量を節約することさえ可能な新規なプレフォーム加熱方法を提案することである。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】このために、本発明の第1の目的は、吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、小瓶のような容器を製造するために使用される比較的厚い壁を有するプラスチック材料特にポリエチレンテレフタレート(PET)のプレフォームの加熱方法を提供することである。 本発明方法においては、前記加熱が、プレフォームの長軸に対して実質的に横断方向でプレフォームを加熱するプレフォーム外部の少なくとも1つのソースから放出される赤外線によるプレフォームの照射から成る。 前記赤外線は、プレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収される波長を有する第1バンドB
    1と、プラスチック材料によって吸収されずにプレフォームの内部スペースに到達する波長を有する第1バンドB1とは異なる第2バンドB2とを含む。 本発明方法の特徴は、プレフォームの内部スペース内で、該内部スペースに到達する赤外線の第2バンドB2に存在する波長を変更して第1バンドB1の輻射に変換し、変更した波長を有する赤外線をプレフォームの壁に向かって再放出し、変更された波長を有する前記赤外線がプレフォームの内面の近傍のプレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収され、プレフォームの壁の内面の温度T
    iが前記壁の外面の温度Teよりも高温になるように、
    前記内面の近傍のプラスチック材料を加熱することである。

    【0010】本発明方法によって処理した場合、プレフォームは必要な後処理に対して理想的な条件が得られるように加熱される。 即ち、一方では、壁の内外両面が加熱され、少なくとも材料全体の温度を上昇させ、他方では、内面から外面に向かって減少する温度勾配(即ち、
    プレフォームの外部だけを加熱する従来の方法で見られたような外面から内面に向かって減少する温度勾配の逆)が生じる。 これは、後で行なわれる吹込みまたは延伸−吹込み処理の際の前記内面及び外面の延伸比の差と完全に一致する。 従って、容器を形成する際の材料の変形が容易であり、材料の層が互いに剥離することも防止される。

    【0011】また、結果的に、加熱手段によって供給されるエネルギの利用効率が改良されることに注目されたい。 何故なら、プレフォームの内部まで浸透し従来は損失とされていた輻射が材料の加熱に貢献できるようになったからである。 その結果、材料の所与の温度を得るために、加熱時間は30%以上短縮され、消費電気エネルギが顕著に減少し、トンネル型加熱装置の加熱炉の長さを短縮でき、従って装置コストもかなり削減できる。

    【0012】プレフォームの内部スペースに到達する輻射の波長の変換、及び変更された波長の輻射の再放出は実際には、前記内部スペースにコアを導入することによって得られる。 コアは、プレフォームの内面の近傍にコアから再放出された輻射の吸収によって得られるプレフォームの内面の温度Tiがプレフォームの外面の温度T
    eよりも高温になるようにコアの表面とプレフォームの内壁との間に間隙が維持される寸法を有している。 試験によれば実際には、コアの表面とプレフォームの内壁との間の間隙を小さくしたほうがプレフォームの加熱が強化されることが判明した。

    【0013】本発明方法を実施する際にプレフォームの壁の温度プロフィルが長手方向及び/または周方向(プレフォームの軸の回りの回転)度に沿って均一にならないようにしたい場合には、コアとプレフォームの内壁との間に不規則な間隙を維持するか及び/またはコアに不均一な表面処理を与えることによって不規則な温度プロフィルを得るとよい。 特に、コアが不均一な光沢及び/または色の表面を有するのが好ましい。 実際、試験によれば、表面に到達した波長を変換して変更した輻射を再放出する効果は、光沢コアよりも黒い艶消コアのほうが優れている。 種々の色を種々の割合で有するコアでも同じ結果が証明された。 従って、製造プロセスで材料全体の不均質な変形を要し従ってプレフォームの不均質な加熱を伴うような複雑な形状の容器を製造する場合に本発明の方法を使用することが可能である。

    【0014】本発明の第2の目的は、吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、小瓶のような容器を製造するために使用される比較的厚い壁を有するプラスチック材料特にポリエチレンテレフタレート(PET)のプレフォームの加熱装置を提供することである。 前記装置は、プレフォームの長軸に対して実質的に横断方向でプレフォームを加熱するプレフォーム外部に配置された少なくとも1つの赤外線ソースを含み、前記赤外線が、プレフォームの壁の構成プラスチック材料によって吸収される波長の第1バンドB1と、プラスチック材料によって吸収されずにプレフォームの内部スペースに達する波長を有する第1バンドB1とは異なる第2バンドB2とを含む。
    装置の特徴は、プレフォームの内部に配置されており、
    第2バンドB2の波長を有する赤外線を第1バンドB1
    の波長を有する赤外線に変換するように構成された赤外線の波長変換手段と、変更された波長を有する前記赤外線をプレフォームの壁に向かって再放出する再放出手段とを含み、前記変換手段及び再放出手段が更に、プレフォームの壁の内面の温度Tiを前記壁の外面の温度よりも高温にするように構成されていることである。

    【0015】好ましくは、プレフォームの内部の赤外線の波長の変換手段と変更された波長の輻射の再放出手段とが互いに組み合わせられており、且つ各プレフォーム内に導入される処理された表面を有するコアを含んでおり、前記コアは、コアによって再放出される変更された波長を有する赤外線を吸収したプラスチック材料の加熱によって得られる壁の内面の温度Tiが壁の外面の温度Teよりも高温になるように、プレフォームの壁の内面との間に間隙を維持している。

    【0016】特に、複雑な形状の容器を容易に製造する目的でプレフォームを長手方向及び/または周方向(プレフォームの長軸の回りの回転)角度に沿って不均一に加熱するためには、前記表面間に存在する間隙が長手方向及び/または周方向(プレフォームの軸の回りの回転)角度に沿って不規則になるように、コアの表面がプレフォームの壁の内面に完全な平行にならないように構成するか及び/またはコアの表面を長手方向及び/または周方向(長軸の回りの回転)角度に沿って不規則に表面処理しておく。 いくつかの場合には、コアの表面が不均一な光沢及び/または色を有している。

    【0017】前記間隙及び表面処理は、プレフォームの壁の内面及び外面の夫々の温度Ti及びTeの差が少なくとも+5℃となるようにするのが好ましい。

    【0018】

    【実施例】非限定実施例として与えられたいくつかの実施例に関する以下の詳細な記載より本発明がより十分に理解されよう。

    【0019】まず図1を参照すると、参照符号1は、吹込みまたは延伸−吹込みによって瓶、小瓶のような容器を製造するために使用されるプラスチック材料、特にポリエチレンテレフタレート(PET)から成る比較的厚い壁を有するプレフォーム全体を示す。 例えば射出成形によって得られたプレフォーム1は、完成容器の最終形態及び最終寸法のネック部を構成する口部3を備えた厚肉ボディ2を有している。

    【0020】容器を形成するための吹込みまたは延伸−
    吹込み段階の前に、プレフォーム1の加熱段階が組み込まれている。 加熱段階では、後で行なう吹込みまたは延伸−吹込みなどの機械的変形を容易にするために、プラスチック材料特にPETを軟化させる。 炉、特にトンネル炉において加熱段階を行なう。 図1は本発明の理解に必要な炉の部材だけを示している。 炉は、加熱されるべきプレフォームの進行軌道(ここでは図の平面に垂直)
    に沿って配置された赤外線ランプ列(図1の矢印4)を内蔵しており、該ランプはプレフォームのボディ2に対して実質的に横断方向で該ボディに向かって赤外線を照射する。 プレフォームを炉内で長手方向に移動させるときに同時にプレフォームを(矢印5の方向に)自転させると、片側だけの加熱ランプ列によってボディ2の均一な加熱が得られる。 プレフォームの進行軌道に関してランプの反対側(図1でプレフォームの右側)に、(図示しない)反射板をランプに向き合って配置してもよい。

    【0021】プレフォーム加熱炉で常用の赤外線ランプは、約0.35〜6μの範囲の放出スペクトルを有している。 プレフォーム壁の構成プラスチック材料の透過率は、輻射の波長に伴って変化する。 この変化を具体的に示すために、波長0.4μm〜2.5μmに対する膜厚5
    0μmのPETフィルムの透過の変化(%)を図3に示す。 また、PET内部の赤外線の侵入深度(m)を波長の関数として図4に示す(考察中の深度における輻射強度をIとし、初期強度をI 0とすると、侵入深度はI/
    0 =e -1である)。

    【0022】これらのグラフ、特に図4のグラフによれば、第1バンドB1内に存在する波長(PETの場合はほぼλ>3μm)を有する加熱ランプによって放出された輻射部分はプレフォーム壁の構成プラスチック材料によって吸収されるが、バンドB1とは異なる第2バンドB2内に存在する波長(PETの場合は約0.5μm>
    λ>1.6μm)を有する輻射部分は、プラスチック材料によって実質的に吸収されずにプレフォームの内部スペースに到達する。

    【0023】本発明によれば、プレフォームの内部スペースに到達する輻射の前記バンドB2内に存在する波長を、前記バンドB1に含まれる波長を有する輻射に変換し、変更された波長を有するこの輻射を次にプレフォームの壁に向かって再放出し、その結果として、プレフォームの内面近傍の加熱(変更された波長で再放出された輻射の吸収による加熱)が、プレフォームの外面近傍の加熱(加熱ランプから直接放出された輻射の吸収による加熱)よりも強力に行なわれるようになっている。

    【0024】このために、プレフォームの内部に、全面的または部分的に処理された表面7を有するコア6を導入する。 コアは、プレフォームの壁2の内面8との間に間隙eを維持しながら導入される。

    【0025】加熱ランプから放出される輻射(矢印4)
    のうちの、バンドB1に存在する波長を有する輻射部分(矢印11)が壁を構成するプラスチック材料によって吸収され、外面10の近傍を(温度Teに)加熱する。
    バンドB2に存在する波長を有する輻射部分(矢印1
    2)は、プラスチック材料によって吸収されずに、プレフォームの内部のコア6に到達する。 コアは多少とも黒体として挙動するように表面処理されており、温度Tに加熱される。 その結果として、コア6は次に、(ウィーンの法則で)最大波長λmax=2898/T(λma
    xはμm、Tは°K)を有する輻射をプレフォームの壁に向かって(矢印13の方向に)放出する。

    【0026】コア6の表面状態を適宜処理することによって、再放出される輻射の波長がバンドB1内の波長となるように温度Tを調節し得る。 その結果として、再放出された輻射(矢印13)は、プレフォーム壁の構成プラスチック材料によって吸収され、その内面8の近傍を(温度Tiに)加熱する。 従って、プレフォームの壁は、内面及び外面の双方から加熱されるが、加熱ソースの変更は全く不要であり、プレフォームの外部の片側配置のままでよい。

    【0027】更に、コア6の面7の表面状態及び間隙e
    の適正な選択によって、プレフォームの壁の内面8を、
    該壁の外面10の温度Teよりもかなり高い(実際には5℃以上高い)温度Tiに加熱し得る。 このようにして内面8と外面10との間に正の温度勾配ΔT=Ti−T
    e(Ti>Te)が生じる。 図2において、曲線Cは、
    壁の肉厚内で生じたTiからTeの温度変化の1例を示している。 このようにしてプラスチック材料は、吹込みプロセスまたは延伸−吹込みプロセスで必要な延伸比に無理なく耐えられる適正温度を局部毎に有し得る。

    【0028】間隙eを縮小すると、コアによって再放出されて内面8に到達するエネルギが増加し、温度Tiが上昇し、従って温度差Ti−Teが増大する。

    【0029】間隙eが所与の値の場合、黒い艶消表面を有するコアは、明るい光沢表面を有するコアよりも強力にプレフォーム内面を加熱する。 前者では、温度Tiが温度Teよりも20℃高温になり、後者では10℃だけ高温になる。

    【0030】これらのパラメータの顕著な影響を考慮すると、コアの複数ゾーンの表面状態及び/または間隙e
    を適宜調整することによって、プレフォームの加熱を長手方向及び(プレフォームを自転させることによって)
    周方向のゾーン毎に変調し得る。 特に、複雑な形状及び/または一定でない肉厚を有する容器の製造を容易にするためにプレフォームの加熱をゾーン毎に変調し得る。

    【0031】図1において、コア6はプレフォームの内面の形状に実質的に対応する簡単な形状であり、従って間隙eはほぼ一定である。

    【0032】加熱中には、コア6をプレフォーム1と同期的に(矢印14の方向に)自転させてもよく、または逆に、コアを自転させずにプレフォーム1だけをコアの回りで回転させてもよい。

    【0033】図5は、長手方向及び周方向の双方で一定でない間隙eを有し、いくつかのゾーン(例えばゾーン15、16のような白色のゾーン)が光沢ゾーン(例えば研摩金属)であり、コアの残りの部分が暗色(例えば艶消黒色)であるような複雑な形状を有するコア6の例を示している。 図6A、図6B及び図6Cは図5のAA
    線、BB線及びCC線の夫々に沿った断面図であり、コアの種々の断面の形状を示す。 このような場合、コアはプレフォームと同期的に自転しなければならない。

    【0034】上記の記載から既に明らかであろうが、本発明は記載の好ましい実施態様及び実施例に限定されない。 逆に、本発明はすべての変形を包含し得る。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明のプレフォーム加熱装置の構造を示す断面図である。

    【図2】図1の構造の機能を示す拡大概略図である。

    【図3】PETの透過率を波長の関数として示すグラフである。

    【図4】PET内部の赤外線の侵入深度を波長の関数として示すグラフである。

    【図5】図1の構造の変形例の説明図である。

    【図6A】図5のコアのAA線断面図である。

    【図6B】図5のコアのBB線断面図である。

    【図6C】図5のコアのCC線断面図である。

    【符号の説明】

    1 プレフォーム 2 ボディ 3 口部 6 コア 7 コア表面 8 プレフォーム内面 10 プレフォーム外面

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