ダイス回し

申请号 JP2016504569 申请日 2014-03-18 公开(公告)号 JP6266084B2 公开(公告)日 2018-01-24
申请人 ハルトメタル−ウェルクゾーグファブリック ポール ホーン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 フェーゲ, ルーディガー;
摘要
权利要求

ダイス回し(10)であって、 軸方向(20)に延びる中心ホルダ長軸(18)に対して対称的な大凡円筒形のホルダ(12)であって、複数の受け入れ溝(24)を有し、各受け入れ溝(24)は切削インサート(26)と締め付け楔(28)を受け入れるように構成され、各受け入れ溝(24)はホルダ(12)の第1の端面(32)から軸方向に延び、前記第1の端面(32)は軸方向を横切って延び、各受け入れ溝(24)はホルダ(12)の内側(22)から半径方向(30)に延び、該内側(22)はホルダ長軸(18)に対向するホルダ(12)と、 前記受け入れ溝(24)内に取り外し可能に配置された複数の切削インサート(26)であって、各切削インサート(26)は前記ホルダ長軸(18)に大凡対向する前側(62)に少なくとも1つの切削エッジ(54)を備えた複数の切削インサート(26)を備えるダイス回しにおいて、 前記受け入れ溝(24)に取り外し可能に配置されて、軸方向及び半径方向に前記切削インサート(26)を固定する複数の締め付け楔(28)であって、各受け入れ溝(24)に1つの締め付け楔(28)と1つの切削インサート(26)が配備され、該複数の締め付け楔(28)は軸方向(20)と半径方向(30)を横切る周方向(34)に、各受け入れ溝(24)内で前記切削インサート(26)と夫々平行に配置され、各々が内部ネジ山(38)を備えた複数の締め付け楔(28)と、 前記受け入れ溝(24)毎に配置されて、各受け入れ溝(24)に前記締め付け楔(28)と切削インサート(26)を固定する1つの締付けねじ(36)を備え、各締付けねじ(36)は締め付け楔(28)内に配備された内部ネジ山(38)に対応した外部ネジ(40)を備え、締付けねじ(36)は締め付け楔(28)に螺合して、締め付け楔(28)をホルダ(12)に固定する、ダイス回し(10)。各切削インサート(26)は、前記軸方向(20)に直交する断面形状を有し、該断面形状は前側(62)から開始し楔形状に半径方向(30)外向きに沿って拡がった、請求項1に記載のダイス回し。各受け入れ溝(24)は、前記ホルダ(12)の前記第1の端面(32)から開始して、前記軸方向(20)に沿って楔形状にテーパ付けられ、前記ホルダ(12)の内側(22)から開始して、ホルダ長軸(18)からの距離が増加するにつれ、半径方向(30)に沿って楔形状に拡がる、請求項1又は2に記載のダイス回し。前記ホルダ(12)の第1の端面(32)から見て、各締め付け楔(28)は、前記軸方向(20)に沿って楔形状にテーパ付けられ、前記ホルダ(12)の内側(22)から開始して、半径方向(30)に沿って楔形状に外向きに拡がる、請求項1乃至3の何れかに記載のダイス回し。前記切削インサート(26a-26b)は、異なるように構成される、請求項1乃至4の何れかに記載のダイス回し。前記切削インサート(26a-26b)は、異なる切削エッジ幾何学形状を有して、前記切削インサート(26a-26b)の切削エッジ(54)はネジ山の異なる周辺セグメントを形成する、請求項5に記載のダイス回し。各切削インサート(26)は、切削インサート(26)が前記ホルダ(12)に配置されたときに、前記ホルダ(12)の第1の端面(32)の領域に位置する入口面取り(58)を有し、前記入口面取り(58)に直交する垂直ベクトルはホルダ長軸を指し示し、入口面取りは共通の仮想包含円錐上に位置する、請求項1乃至6の何れかに記載のダイス回し。前記複数の受け入れ溝(24)は同じであり、各受け入れ溝(24)はホルダ長軸(18)と直交して延びて1つの切削インサート(26)を支持する支え面(60)を有し、該複数の支え面(60)は同じ高さに配置され、前記複数の切削インサート(26)は軸方向(20)の長さが等しい、請求項1乃至7の何れかに記載のダイス回し。前記締付けねじ(36)は前記ホルダ(12)の第2の端面(44)側から前記ホルダ(12)に付与されたボア(46)内に挿入可能であり、前記第2の端面(44)側はホルダ(12)の第1の端部(32)側と反対側に配置される、請求項1乃至8の何れかに記載のダイス回し。前記ホルダ(12)は2つの部分から構成されて、前記受け入れ溝(24)が付与される第1のホルダ部(14)と、前記ホルダ(12)をワークピースに固定するのに役立つ第2のホルダ部(16)を有し、前記第2のホルダ部(16)は締付けねじ(36)によって前記第1のホルダ部(14)に固定される、請求項1乃至9の何れかに記載のダイス回し。前記2つのホルダ部(14、16)を接続するために少なくとも1つの駆動ピン(52)が付与され、該駆動ピンは軸方向(20)に延びる貫通孔(50)に正確に嵌合するやり方で前記ホルダ(12)に挿入される、請求項10に記載のダイス回し。請求項1乃至11の何れかに記載のダイス回し(10)用のホルダ(12)であって、該ホルダ(12)は、 大凡円筒形で、軸方向(20)に延びる中心ホルダ長軸(18)に対して対称的で、 複数の受け入れ溝(24)を有し、各受け入れ溝は前記切削インサート(26)と締め付け楔(28)を受け入れるように構成され、各受け入れ溝(24)は前記ホルダ(12)の第1の端面(30)から軸方向(20)に延び、前記第1の端面(30)は軸方向を横切って延び、各受け入れ溝(24)は前記ホルダ(12)の内側(22)から半径方向(30)に延び、該内側(22)はホルダ長軸(18)に対向するホルダにおいて、 前記受け入れ溝(24)内に取り外し可能に配置されて、前記切削インサート(26)を軸方向及び半径方向に固定する複数の締め付け楔(28)を備えて、1つの締め付け楔(28)は各受け入れ溝(24)に夫々配備され、該締め付け楔(28)は周方向(34)に、各受け入れ溝(24)内で前記切削インサート(26)と夫々平行に配置されて、周方向(34)は軸方向(20)と半径方向(30)を横切り、各締め付け楔(28)は内部ネジ山(38)を備え、 前記受け入れ溝(24)毎に1つの締付けねじ(36)が配備されて、前記締め付け楔(28)を前記受け入れ溝(24)内に固定し、各締付けねじ(36)は締め付け楔(28)内に配備された内部ネジ山(38)に対応した外部ネジ(40)を備え、締付けねじ(36)は締め付け楔(28)に螺合して、締め付け楔(28)をホルダ(12)に固定するホルダ。

说明书全文

本発明は、略円筒形のホルダを備えたダイス回しに関し、該ホルダは軸方向に延びる中心ホルダ長軸に対して左右対称で、複数の受け入れ溝を有し、各受け入れ溝は切削インサートと締め付け楔を受け入れるように構成され、各受け入れ溝はホルダの第1の端面から軸方向に延び、第1の端面は軸方向を横切って延び、各受け入れ溝はホルダの内側から半径方向に延び、内側はホルダの長軸に対向し、複数の切削インサートは受け入れ溝内で取り外し可能に配置され、各切削インサートはホルダの長軸に略対向する前側に少なくとも1つの切削エッジを有する。本発明は更にそのようなダイス回し用のホルダ及び切削インサートに関する。

上記した一般的なタイプのダイス回しは、国際公開2012/117033号から既に公知である。 しばしば、ねじ切りダイスと呼ばれるダイス回しは、度々雄ネジの機械加工に用いられ、種々の実施形態で公知である。一実施形態において、ダイス回しはHSS(高速度鋼)ツールとして1ピースで実現される。これらは製造するのに安価であるが、切削データが低い故に性能が限られ、不経済である。更に、1つの切削エッジが損傷すると、ダイス回し全部を交換しなければならない。

更に、1ピースツールとして超硬合金で全体が作られるダイス回しが公知である。これらは性能は良いが、非常に高く製造が複雑である。 更に、交換可能な切削インサートを有するダイス回しが公知である。しかし、これらは原則として嵌合スペースの条件により、上記のHSSダイス回し及び超硬合金ダイス回しよりも少ない切削インサートしか有しない。 更に切削インサートの挿入に必要な空間故に、そのようなダイス回しはツールの安定性には好ましくない。この例は米国特許公報2,174,467号、2,152,567号及び英国公開公報406,892号から公知である。しかし、これらのダイス回しにおいて、切削インサートを交換するための取り扱いは、比較的複雑である。また、個々の切削インサートの他方に対する位置決めは、非常に複雑に見える。更なる主な問題は、ダイス回しホルダ内の切削インサートの最適な安定と正確に規定された挿入嵌合を保証することにある。しかし、最後の例にて、これは想定されない。

従って、本発明の目的は、代替のダイス回しを提供することであり、これは交換可能な切削インサートが容易に嵌合し且つ取り外され、同時に安定した挿入嵌合が保証され、且つ更に加工特性が改善されることである。

導入部で述べたダイス回しから開始すると、この目的は受け入れ溝内に取り外し可能に配置された複数の締め付け楔が切削インサートの軸方向及び半径方向の固定用に配備され、1つの締め付け楔及び1つの切削インサートが夫々各受け入れ溝に配備されるとの事実によって達成され、締め付け楔は、軸方向及び半径方向を横切る周方向に、各受け入れ溝内の切削インサートと平行に配置されて、受け入れ溝毎に1つの固定手段が配備されて、締め付け楔及び切削インサートを受け入れ溝内に固定する。

更に、この目的はそのようなダイス回し用のホルダによって達成され、該ホルダは、 — 大凡円筒形で、軸方向に延びる中心ホルダ長軸に対して対称的で、 — 複数の受け入れ溝を有し、各受け入れ溝は切削インサートと締め付け楔を受け入れるように構成され、各受け入れ溝はホルダの第1の端面から軸方向に延び、第1の端面は軸方向を横切って延び、各受け入れ溝はホルダの内側から半径方向に延び、該内側はホルダの長軸に対向し、 — 受け入れ溝内に取り外し可能に配置されて、切削インサートを軸方向及び半径方向に固定する複数の締め付け楔を備えて、1つの締め付け楔は各受け入れ溝に夫々配備され、締め付け楔は周方向に、各受け入れ溝内で切削インサートと夫々平行に配置されて、周方向は軸方向と半径方向を横切り、 — 受け入れ溝毎に1つの固定手段が配備されて、締め付け楔を受け入れ溝内に固定する。

更に、本発明に従って、切削インサートは本発明に従ったダイス回しに配備され、切削インサートは、 — ホルダの長軸に略向かう前側に少なくとも1つの切削エッジを有し、 — 軸方向に直交する断面形状を有し、該断面形状は前側から開始して半径方向に沿って楔形状に外向きに拡がり、 — 1つの締め付け楔によってホルダの1つの受け入れ溝内にて軸方向及び半径方向に固定可能であり、切削インサートは軸方向及び半径方向を横切る周方向に延びて、各受け入れ溝内にて1つの締め付け楔と平行に配置される。

上記の締め付け楔の使用により、最適な挿入嵌合が達成される。締め付け楔により、個々の切削インサート内にて楔の固定が確実になる。その結果、固定手段が締められると、自己ロック閉じが切削インサート、各締め付け楔及び各受け入れ溝間に生成され、閉じ力は個々の切削インサートを各受け入れ溝内にて軸方向及び半径方向に固定する。機械加工中に、固定して挿入された切削インサートの意図しない取り外しは、これにより実際上不可能である。個々の切削インサートの締め付けは、故に非常に安定する。

従来技術から公知の上記のダイス回しとは異なり、締め付け楔は通常は上から切削インサート上に軸方向に押圧しない。本発明に従った締め付け楔は周方向に、即ち軸方向及び半径方向を横切って、各受け入れ溝内の切削インサートと平行に配置される。単語「横切って」はこの点において、直交することを意味すると理解されるのが好ましい。上から切削インサート上に軸方向に取り付けられる締め付け楔とは対照的に、そのような切削インサートの隣に配置された側方締め付け楔は、軸方向及び半径方向の両方で受け入れ溝内の切削インサートの固定を改善することが出来る。

本発明に従った締め付け楔及びその切削インサートと平行な配置の更なる利点は、切削インサートの製造ばらつきが簡単な方法で補償されるとの事実にある。締め付け楔の形及びテーパにより、軸方向及び半径方向における小さな距離のばらつきがそれによって補償される。上から切削インサート上に軸方向に押圧される締め付けプレートでは、これは可能でない傾向にある。 上記の目的は十分に達成された。

好ましい実施形態に従って、切削インサートは夫々軸方向に直交した断面形状を有し、該断面形状は前側から開始して軸方向に沿って楔形状に外向きに拡がる。 切削インサートが所定位置に締め付けられた状態で、断面形状はこのようにホルダの長軸からの距離が増加するとともに拡がる。断面形状はこの方向(半径方向)に連続して拡がるのが好ましい。これにより、ホルダ内に締め付けられた状態で、切削インサートの平坦側面又は接触面はホルダの長軸に平行に延びる。締め付け状態にて、接触面の1つは対応する受け入れ溝の平坦な接触面を支える(bear)。斜めに延びる(即ち、所定の度で)反対側の接触面は、一方、同じ受け入れ溝に配置された各締め付け楔の平坦な接触面を支える。

この点で、本発明に従った構成にて、同じ受け入れ溝内に複数の切削インサート又は複数の締め付け楔を配置することは原則として可能であることは注目すべきである。しかし、各受け入れ溝内に1つだけの切削インサート及び1つだけの締め付け楔が配置されることは好ましい。 更なる実施形態において、各受け入れ溝はホルダの内側から開始して、ホルダの長軸からの距離が増加しつつ、軸方向に沿って楔形状に外向きに拡がる。更に、各受け入れ溝は、ホルダの第1の端面から開始して(軸方向に直交して延びる) 軸方向に沿って楔形状にテーパ状である。

同様に、ホルダの第1の端面から見て、各締め付け楔は軸方向に沿って楔形状に外向きに拡がり、ホルダの内側から開始して、半径方向に沿って楔形状に外向きに拡がる。 この実施形態の結果、二重タイプの楔がこのように生成される。上記の如く、軸方向及び半径方向から見て、受け入れ溝と同様に締め付け楔は楔形状に構成される。その結果、固定手段の締め付け時に、切削インサートはホルダ内に軸方向及び半径方向に自動的に締め付けられる。2つの方向の何れにも、切削インサートの取り外しは不可能である。また上記の如く、切削インサートはまた周方向にて(軸方向及び半径方向に直交して)、各受け入れ溝と該受け入れ溝内に配置された締め付け楔との間に堅く締め付けられる。

更に好ましい実施形態において、複数の切削インサートは異なるように構成される。複数の切削インサートは異なる切削エッジの幾何学形状を有するのが好ましく、個々の切削インサートの切削エッジはネジ山の異なる周辺セグメントを形成する。 複数の同じ切削インサートが本発明に従ったダイス回しに原則として用いられるが、異なる複数の切削インサートを用いる利点は、切削インサート上のダイス回しとともに生成される外部ネジの幾何学形状が良くなると記載される事実にある。既に述べたように、切削インサートはホルダ上の周方向に分散している。切削インサート上の生成されるべき外部ネジの幾何学形状を更に良く記載すべく、個々の切削インサートの切削エッジの幾何学形状は、ホルダの個々の切削インサートの位置に従って構成される。

この実施形態に従って、ユーザは個々の異なる切削インサートをホルダ上に正しい順番で嵌めることは故に重要である。ユーザにとって更に簡単にすべく、ホルダ上の対応する受け入れ溝と同様に個々の切削インサートはラベル付けられ、例えば番号付けられる。 導入部及び国際公開公報2012/117033号に記載され、且つ同様の切削インサートを用いるダイス回しとは対照的に、異なる切削インサートの使用は、1つだけの切削インサートが最初に(切削開始時に)ワークピースに係合するのではなく、全ての切削インサートが同時に機械加工されるべきワークピースに係合するとの利点を有する。その結果、また個々の切削インサートへの力の分布は、特に切削開始時に、著しく改善した。

従って、本発明は本発明に従ったダイス回し用の複数の切削インサートのセットに関することを意図しており、セットの個々の切削インサートは、 — 夫々が、前側に少なくとも1つの切削エッジと軸方向に直交する断面形状を有し、該断面形状は前側から開始して軸方向に沿って楔形状に外向きに拡がる。 — 複数の切削エッジが異なる幾何学形状を有し、複数の切削インサートの切削エッジはネジ山の異なる周辺セグメントを形成する。 — 各々は1つの締め付け楔によってホルダの受け入れ溝内にて軸方向及び半径方向に固定可能であり、軸方向及び半径方向に直交する周方向にて、1つの受け入れ溝内の1つの締め付け楔と平行に配置されている。

本発明に従ったダイス回しの更なる好ましい実施形態にて、各切削インサートは入口面取りを有し、該入口面取りは切削インサートがホルダ内に配置されたときに、ホルダの第1の端面領域に位置し、入口面取りの垂直ベクトルは、ホルダ長軸を指し示し、入口面取りは共通の仮想包含円錐上に位置する。 勿論、上記の垂直ベクトルは入口面取りの空間位置を記載するためだけに役立ち、即ち実際には存在しないか、見えない。個々の垂直ベクトルは、切削インサートが所定位置に締め付けられたときにホルダの長軸と交差するように向けられるべきである。換言すれば、入口面取りは切削インサートの締め付け状態でホルダの対称な中心軸に対向するように構成される。上記の個々の切削インサートの切削エッジの異なる幾何学形状により、異なる入口面取りもそこから生じる。

入口面取りはまた本質的にリードイン面取りと呼ばれる。該面取りは平面によって形成されるのが好ましく、切削インサートの挿入状態でホルダの長軸に斜めに延びる。リードイン面取り又は入口面取りは、ダイス回しが機械加工されるべきワークピースの開始切削端部に嵌合することを容易にする。上記の如く、切削インサートの入口面取りは、共通の仮想包含円錐上に位置するから、機械加工されるべきワークピースは、比較的容易に且つダイス回しに位置が正確に嵌合される(又は、ワークピース上に嵌合したダイス回しについても然りである)。共通の仮想包含円錐上の配置により、特にこの工程中にダイス回し上のワークピース(又はワークピース上のダイス回し)が引っ掛り又は望ましくない斜めに嵌合することが規制される。

更なる実施形態に従って、受け入れ溝は同じであり、各受け入れ溝はホルダ長軸に直交して切削インサートの1つを支持する支え面(bearing surface)を有し、該支え面は同じ軸方向高さに配置され、切削インサートは軸方向の長さが等しい。 前記支え面はホルダ長軸に直交するのが好ましいが、原則としてホルダ長軸に斜めでもよい。このように「横切る」の語は「斜め」又は「所定角度で(平行でない)」と理解されるが、直交するが好ましい。切削インサートの異なる好ましい実施形態に拘らず、同じ軸方向の高さを有し、ホルダに対し同じ軸方向高さで支える。個々の切削インサートの上端部(ワークピース側端部)はこのように同様に、同じ軸方向高さに位置する。ワークピースの最初の切削時に、各切削インサートはこのように直ぐに係合し、即ち等しく負荷がかかり、個々の切削インサートは切削工程時に互いに支持する。

更なる実施形態に従って、固定手段は外部ネジ山を有するネジであり、該ネジはホルダの第2の端部側からホルダに付与されたボアに挿入可能であり、前記第2の端部はホルダの第1の端部の反対側に配置され、ネジは対応する内部ネジを介して締め付け楔に螺合可能であり、該内部ネジは締め付け楔に付与されて外部ネジに対応する。 締め付け楔及び切削インサートを固定する螺合は、このようにいわば、底から達成される。固定板を軸方向に上から切削インサートに押圧するのに代えて、通常ではないように、本発明の締め付け楔は受け入れ溝内へ反対側に引かれる。他方でこれにより、締め付け楔の正確な位置決めを伴うのと同様に、締め付け力の計測を改良することができる。他方で、これにより、ホルダの第1の端面(ホルダのワークピース側の端面)の領域に必要であり、それ以外にネジ頭用にこの箇所に付与されなければならない嵌合スペースが軽減される。

更なる実施形態において、ホルダは2つの部分の構成であり、受け入れ溝が付与された第1のホルダ部を有し、更にホルダをワークピースに固定するのに役立ち固定手段の助けを以て第1のホルダ部に固定可能な第2のホルダ部を有する。 原則として、ホルダの単一部分の構成は技術的には同等に可能であるが、ホルダの2つの部分の構成は非常に生成を簡単にする。ホルダは、より複雑な型彫り工程による代わりに、ワイヤカットEDMによって生成される。これは、受け入れ溝が付与される第1のホルダ部はネジ頭用の凹部が付与される第2のホルダ部から分離される。2つの部分の異なる幾何学形状は、このように別個に生成される。生成するのに複雑且つ高価で単一部分のホルダを生成するのに必要な皿穴はこれにより省くことが出来る。

好ましいホルダの2つの部分の構成にて、底からの上記ネジは幾つかの機能を実行する。ネジ(固定手段)は一方で締め付け楔を固定するのに役立ち且つ切削インサートの固定にも役立つ。他方でネジはホルダの2つの部分を同時に一緒に保持する。 更なる実施形態にて、2つのホルダ部を接続すべく、少なくとも1つの駆動ピンが付与され、該駆動ピンはホルダ内を軸方向に延びる貫通孔に正確に嵌まるやり方で挿入される。

1つだけの駆動ピンに代えて、そのような複数の駆動ピンが勿論用いられる。2つのピンが用いられるのが好ましい。これらの駆動ピンはホルダの2つの部分構成の2つの分離したホルダ部間の力の伝達に役立つ。複数の駆動ピンはツール固定で締め付けられ回転可能に駆動される第2のホルダ部から第1のホルダ部にトルクを伝え、該第1のホルダ部上に切削インサートが配置され、該切削インサートを用いてワークピースが機械加工される。駆動ピンは固定手段(ネジ)上の負荷を軽減するのに役立ち、そのような駆動ピンが更に使用される場合は、単に引っ張り負荷を受け、せん断負荷を受けない。駆動ピンとホルダ間の閉じ力はネジとホルダ間の閉じ力よりもトルクの伝達に適している。

勿論、上記の特徴及び以下に記載される特徴は、各述べられた組み合わせのみに用いられるのではなく、本発明の範囲を離れることなく、他の組み合わせ又は単独で用いられる。

発明の説明的実施形態は、図面に表され、以下の記載により詳しく説明される。

図1は本発明に従ったダイス回しの一実施形態の斜視図である。

図2aは図1に示す実施形態を上から見た平面図である。

図2bは図1に示す実施形態を下から見た下面図である。

図3は図1に示す実施形態の分解図である。

図4aは本発明に従ったダイス回しの第1のホルダ部の斜視図である。

図4bは本発明に従ったダイス回しの第2のホルダ部の斜視図である。

図5はダイス回しに用いられる本発明に従った一組の異なる切削インサートを示す。

図6aはそのような切削インサートの平面図である。

図6bはそのような切削インサートの側面図である。

図7aは本発明に従ったダイス回しのホルダ内の切削インサートを固定する締め付け楔の斜視図である。

図7bは本発明に従ったダイス回しのホルダ内の切削インサートを固定する締め付け楔の平面図である。

図1は、本発明に従ったダイス回しの好ましい実施形態の斜視図であり、その全体はここに符号10で示される。ダイス回し10は略円筒形のホルダ12であり、示された実施形態では2つの部分の構成であり、2つのホルダ部である第1のホルダ部14及び第2のホルダ部16を備える。原則として、1ピースのホルダ12の構成も考えられる。同様に、3以上の部分からなる多数片の構成も可能である。 ホルダの形状の記載「略円筒」はこの場合ではその外側輪郭に関する。図面から見られるように、ホルダ12の内側輪郭は部分的に円筒形から外れている。

ダイス回し10のホルダ12は軸方向20に中央に延びたホルダ長軸18に対して対称に構成される。ホルダ12の内側22には、複数の受け入れ溝24(この実施形態では5つ)が配備されており、各受け入れ溝は各切削インサート26及び各締め付け楔28を受け入れるのに役立つ(例えば、図2a及び図3参照)。 各受け入れ溝24は大凡2つの方向に延びる。一方では、軸方向20のホルダ12のホルダ長軸18に直交して延びるワークピース側の端面32(第1の端面32と呼ぶ)からホルダ12内に延びる。他方ではホルダ12の内側22から半径方向30で示す外側に延びる。各受け入れ溝24はここでは、ホルダ12の第1の端面32から開始し、軸方向20に沿って楔形状にテーパ状である。一方、受け入れ溝24はホルダ12の内側22から開始してホルダ長軸18からの距離が増加するにつれ半径方向30に沿って拡がる。

切削インサート26は受け入れ溝24内に取り外し可能に配置され、締め付け楔28によって受け入れ溝内に固定される。図1から更に判るように、この目的から締め付け楔28は各受け入れ溝24内で、周方向34、即ち軸方向20及び半径方向30に直交する方向に、切削インサート26と平行に配置される。勿論、上記の方向である軸方向20、半径方向30及び周方向43は夫々互いに直交して延びる。 締め付け楔28は同様に、軸方向20に沿って見て、第1の端面32からテーパ状であり、半径方向30に沿って見て、ホルダ12の内側22から開始して楔形状に外向きに拡がる。従って、締め付け楔28は二重楔の形状を有する(特に、図7a及び図7b参照)。締め付け楔28のこの形状及びそれらの切削インサート26と平行な配置は楔の締め付けを保証し、それによって切削インサート26は軸方向20及び半径方向30の両方向に固定される。この楔の締め付けの結果、自己ロック閉じ力が、切削インサート26、各締め付け楔28及び各受け入れ溝24間に生成される。

締め付け楔28は、固定要素36の助けを用いてホルダ12に固定される(特に、図3を参照)。この目的を達成するために、締め付け楔28の内側には、内部ネジ山38が夫々配備され、該内部ネジ山内で固定要素36はその上に作られた対応する外部ネジ40と係合する。特に図3から見られるように、固定要素36は本ケースでは底からが好ましい各締め付け楔28と係合する。 固定要素36、締付けねじが好ましく使用されると、例えば締付けねじには、六角形のソケットツール係合部材42が備えられる。しかし勿論、他のツール係合部材が容易に可能である。切削インサート26と締め付け楔28とを嵌合させるために、第2のホルダ部16(図2b、図3及び図4b)上に配備されるホルダ側の端面44の締付けねじ36はホルダ12内に挿入され、締め付け楔28に螺合される。前記の第2の端面44は同様に、ホルダ長軸18に直交し、第1のホルダ部上に配置された第1の端面32の反対側に位置する。ホルダ12内に出来るだけ十分に締付けねじ36を嵌合状態に沈めるために、皿頭ボア46が第2のホルダ部16の第2の端面44に作られる(特に図4b参照)。

底からの螺合の結果、締付けねじ36用の嵌合スペースは、ワークピース側の端面32には不要であり、特にダイス回し10が機械加工されるべきワークピースと衝突することに関して特に有利であることが証明され、衝突は回避される。個々の締め付け楔28を受け入れ溝24内に固定する機能に加えて、締付けねじ36はまたホルダ12の2つの部分14、16を保持する。 このタイプの締め付け楔28の固定の基本的に有利な点は、テーパにより締め付け楔28が受け入れ溝24内により深く引き込まれ又はより浅く引き込まれるとの事実にある。締め付け楔28、切削インサート26及び各受け入れ溝24間の所定形式の閉鎖の結果、それらの端部位置はしかしながら正確に規定される。このように、切削インサート26の小さな製造ばらつきさえ、簡単な方法で補償される。切削インサートを半径方向30と軸方向20に固定することにより、ダイス回しの使用時に切削インサート26を取り外すのは実際には不可能である。

ワークピースの機械加工時に、ダイス回し10は工具固定、例えば旋盤のチャック内に第2のホルダ部16を用いて締め付けるのが好ましい。締め付けを容易にすべく、複数の係合部材48がこの目的から第2のホルダ部16の周囲に配置され、該係合部材は例えば楔形状である。機械加工の過程で生成するトルクは、第2のホルダ部16から第1のホルダ部14に伝えられ、最終的に第1のホルダ部14内に配置された切削インサート26に伝えられる。このトルク伝達をできるだけ最適にすることを確実にすべく、ホルダ12の両ホルダ部14、16がホール50、50‘(図4a及び図4b参照)を通って一直線上に付与され、各ホールに駆動ピン52が正確に嵌合する方法で挿入される。これら駆動ピン52はねじ36上の負荷を低減し、ねじ36は非常に大きな伸長負荷を受けるのみであるが、せん断負荷(周方向34に)は受けない又は大きくないせん断負荷を受ける。

本発明に従ったダイス回し10の更なる基本的な点は、切削インサート26の構成の形及び性質に関する。本ケースでは、5つの切削インサート26のセットが、用いられる(図5参照)。勿論、更に多い又は更に少ない切削インサート26がまた可能である。締め付け楔28及びホルダ12とは対照的に、切削インサート26は超硬合金から作られるのが好ましい。対照的に、ホルダ12及び締め付け楔28は鋼又はHSSから作られるのが好ましい。切削インサート26への超硬合金の使用は、切削インサート26がダイス回し10の主たる摩耗部分を構成するのであれば、特に有利である。 複数の切削インサート26は異なる、即ち同じではない切削インサート26から構成されるのが好ましい。切削インサート26は基本的には等しい寸法(高さ、長さ、幅)を有するが、各切削インサート26は各前側62にまた、少なくとも1つの切削エッジ、好ましくは複数の切削エッジ54を有する。しかし、切削エッジの幾何学形状は切削インサートごとに異なる。区別化の目的から、従って図5における異なる切削インサートは符号26a-26eによって表示される。

個々の切削インサート26a-26eの切削エッジ54は夫々、異なるネジ山のセグメントを形成する。切削インサート26a-26eは全て機械加工されるべきワークピースに同時に係合するから、個々の切削インサート26a-26eの切削エッジの幾何学形状はホルダ12内の位置に従って構成される。換言すれば、個々の切削インサート26a-26eの切削エッジの幾何学形状は、内部ネジの輪郭が生成されるべき外部ネジに対応していれば、完全な内部ネジから生成され、切削インサート26a-26e間に位置するセグメントは切り取られ、個々の切削インサート26a-26eの切削エッジの幾何学形状として示される個々のサブセグメントのみが残る。そのような切削インサート26a-26eのセットに関して、外部ネジ山は同じ切削インサート、この場合国際公開公報2012/117033号の切削インサートよりも容易に生成される。この中で述べたツールの場合、同じ切削インサートは高さに関して相互に離れている。特にワークピースの最初の切削時、これは最上の切削インサートのみがワークピースに作用し、当初は全ての力がこの切削インサートに作用するとの欠点を有する。本発明に従った切削インサート26a-26eのセットの場合、そうではない。ここで切削力は切削の初期から直接に全ての切削インサート26a-26eに分散される。

個々の切削インサート26a-26eの異なる実施形態故に、切削インサート26a-26eが正しい手順でホルダ12内又は対応する受け入れ溝24に挿入されることは重要である。勿論、時間的な順番は役割を果たさず、位置的な順番で役割を果たす。ホルダ12の対称性故に、切削インサート26aが以下の受け入れ溝24に時計方向に挿入される限り、例えば受け入れ溝24内にどの切削インサート26aが挿入されるかは重要ではない。ユーザにとっての事項を簡略化するために、本発明に従って、例えば数字のマーキングがツール側の端面44に付されている(図2b参照)。

切削インサート26の更なる特徴は、切削インサート26の上部に付与される入口面取り58であり、リードイン面取りと言及する。勿論、個々の切削インサート26a-26eの異なる切削エッジ幾何学形状により、これらの入口面取り58のサイズはまた、切削インサートごとに変化する。しかし、全ての入口面取り58に共通であるのは、切削インサート26a-26eがホルダ12内に固定されるとすぐに、これらは中心のホルダ長軸を向く。個々の入口面取り58の垂直ベクトルは夫々、ホルダ長軸18を正確に示す。切削インサート26a-26eの締め付け状態にて、これらは共通の仮想包含円錐上に位置する(明確には示されない)。これはダイス回し10がワークピースに嵌合したときに(又はその逆も)、ダイス回し10内のワークピースの楔止め(wedging)は効果的に避けられる。いわば均一な包含円錐上にある入口面取り58故に、ワークピースは自動的に中心に位置する。

上記の如く、入口面取り58が均一な仮想包含円錐上に来るためには、軸方向20から見た個々の切削インサート26a-26eの高さが出来るだけ等しくあるべきである。従って、切削インサート26a-26eはホルダ長軸10に直交し第2のホルダ部16の頂部側に配備された支え面60上の同じ高さに位置する(特に、図3参照)。 その結果、全ての切削インサート26a-26eは切削の開始時に、機械加工されるべきワークピースに同時に係合する。 要するに、本発明に従ったダイス回し10を用いて、特にホルダ12内への切削インサート26a-26eの締め付けは何とか改善される。更に、ダイス回し10の切削特性が改善される。また、ユーザにとっての取り扱いも以前に公知のダイス回しの場合よりも大部分で容易になる。

QQ群二维码
意见反馈