アボカドの処理

申请号 JP2016515074 申请日 2014-05-22 公开(公告)号 JP2016521546A 公开(公告)日 2016-07-25
申请人 マース インコーポレーテッドMars Incorporated; マース インコーポレーテッドMars Incorporated; 发明人 ルース ベイヤー,スーザン; ルース ベイヤー,スーザン; ハール,ロバート エイチ テル; ハール,ロバート エイチ テル;
摘要 アボカドは、そのマンノヘプツロース及びペルセイトールのレベルを最適化して維持するために制御された方法で処理される。アボカド果肉は、食品組成物、特にペットフード中のこれらの物質の供給源として使用される。請求項に記載された方法は、次のステップを含む:A.)約5LBF(2.27kgf)を超える硬度を有する未熟果実を収穫するステップ、B.)この果実が、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を示すまで、ステップ(A)の果実をエチレンガスに 接触 させるステップ、及びC.)アボカドとエチレンガスとの接触を解除する処置、又はアボカドを約45°F(7.2℃)以下の 温度 に冷却する処置、又はこれらの両方の処置から選択される処置によってステップ(B)を終了させてアボカド製品を得るステップ。
权利要求

アボカドを処理する方法において: A.)約5LBF(2.27kgf)を超える硬度を有する未熟果実を収穫するステップ、 B.)前記果実が、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を示すまで、ステップ(A)の前記果実をエチレンガスに接触させるステップ、及び C.)前記アボカドと前記エチレンガスとの接触を解除する処置、又は前記アボカドを約45°F(7.2℃)以下の温度に冷却する処置、又はこれらの両方の処置から選択される処置によってステップ(B)を終了させてアボカド製品を得るステップ、 を有してなることを特徴とする、方法。a)前記未熟果実を収穫するステップ、 b)ステップ(a)の前記果実全体を約45°F(7.2℃)以下の温度に冷却するステップ、又は収穫から約48時間以内に前記方法のステップ(c)で前記果実を使用するステップ、又はこれらの両方のステップ、 c)前記果実が、前記針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を示すまで、ステップ(b)の前記果実をエチレンガスに接触させるステップ、及び d)前記アボカドと前記エチレンガスとの接触を解除する処置、又は前記アボカドを約45°F(7.2℃)以下の温度に冷却する処置、又はこれらの両方の処置から選択される処置によってステップ(c)を終了させてアボカド製品を得るステップ、 を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。前記アボカドが、西インド諸島系種、及び前記西インド諸島系種とグアテマラ系種とのハイブリッド、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。前記アボカドがクリオロ種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。エチレンガスとの接触後の前記針入度計の測定値が約4LBF(1.81kgf)であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。前記アボカド製品の皮を剥くステップ、前記アボカド製品の種を取り除くステップ、又はこれらの両方のステップから選択されるステップを更に含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。前記アボカド製品の皮を剥き、種を取り除いてアボカド果肉を得るステップ、前記果肉を粉砕してパルプを得るステップ、及び前記パルプを凍結させるステップを更に含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。防腐剤を添加して凍結パルプ組成物を得るステップを更に含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。前記パルプ組成物が、約4.5以下のpHを有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。前記アボカド果実が収穫期の早期に収穫されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。前記アボカド製品から、マンノヘプツロース、ペルセイトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質を抽出してC7−抽出物を得るステップを更に含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。経口摂取用の組成物において: a)前記組成物の少なくとも約0.0001重量%の、マンノヘプツロース、ペルセイトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、物質を得るのに十分な量の、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を有する、アボカド果肉、及び b)タンパク質、脂肪、炭化物、ビタミン、ミネラル、及び前記添加物の混合物からなる群から選択される添加物 を含むことを特徴とする、組成物。前記アボカド果肉が、前記組成物の約0.0001重量%〜約0.5重量%のマンノヘプツロースを提供することを特徴とする、請求項12に記載の組成物。粗びき穀物、又はおやつ、又は栄養補助食品の形態であることを特徴とする、請求項12又は13に記載のペットフード組成物。非アボカドタンパク質を含むことを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一項に記載の押出しペットフード組成物。

说明书全文

アボカドは、アボカド果肉中のマンノヘプツロース及びペルセイトールのレベルを最適化して維持するために制御された方法で処理される。

60年を超える研究により、カロリー制限は、ヒト及び下等動物の寿命を確実に延ばす栄養学的介入を構成することが示された。特に、ペットフード組成物は、炭化物代謝の特定の性状をブロック又は阻害し、従って、カロリー制限の効果を模倣し得る特定の物質、例えば、マンノヘプツロースを含むことが報告されている。

a.マンノヘプツロース及びそのポリオール型であるペルセイトールは、合成により生成しても良く、又は天然植物源、特にアボカドから抽出しても良い。ヒトの食用組成物、並びにイヌ、ネコ、ウマ、及びフェレットなどのペットフードの製造者は、顧客が、このような組成物に天然由来原料を好むことを十分に承知している。従って、天然由来のマンノヘプツロース及びペルセイトール物質は、食品用途に好ましく、経済的に実行可能な方法で大量にこのような天然由来の材料源を確保することが、これらの所望の物質を含む食品の商業化にとって重要である。

b.経済的な観点から、マンノヘプツロース及びペルセイトールの天然源として、アボカド果実、特に皮が剥かれて種が取り除かれた果肉を使用できることが非常に有利であろう。しかしながら、様々な種類のアボカドを交配しても、それらのマンノヘプツロース/ペルセイトールのレベルが得られず、むしろ油分が高くなった。更に、アボカドは、果実熟成中又は収穫後の貯蔵中にもそのマンノヘプツロースが相当量減少し得る。残念ながら、マンノヘプツロース及び/又はペルセイトールの供給源としての熟していないアボカドの使用は、熟していない果肉がかなり硬いため、極めて問題である。熟していないアボカドから種を取り除くのもまた、硬いアボカドの果肉によって種がしっかりと保持されているため、調合者にとって大きな問題である。皮を剥くのも困難である。

c.もちろん、供給が十分なだけではなく、マンノヘプツロース及びペルセイトールの可能な限り高い濃度も有するアボカドを利用することが最適であろう。北半球の殆どの果樹園で栽培されるアボカドの最も一般的で多い種は「ハス」である。残念ながら、香りと油分では有名であるが、ハス種のアボカドは、西インド諸島系及び西インド諸島系/グアテマラ系の交配種と比較して、マンノヘプツロース含量が比較的低いことが分かった。従って、後者の種が、本明細書で使用するのに好ましい。

以下の説明から分かるように、本発明の処理は、マンノヘプツロース/ペルセイトールの両方のレベルについて、及び所望のアボカド果肉を得るための果実からの種及び皮の除去について最適化されたアボカドを提供する。

本発明は、マンノヘプツロース及びペルセイトールなどの最適なレベルを確保するために成長中の特定の段階で収穫されるアボカドを利用する。次いで、収穫された果実は、自然の過程によりマンノヘプツロース及びペルセイトールなどの減少を最小限にするために本発明で開発された方法で取り扱われ、処理される。

本発明は、アボカドを処理する方法であって: A.)約5LBF(2.27kgf)を超える硬度を有する未熟果実を収穫するステップ、 B.)果実が、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)、特に約4LBF(1.81kgf)未満の針入度計の測定値を示すまで、ステップ(A)の果実をエチレンガスに接触させるステップ、及び C.)アボカドとエチレンガスとの接触を解除する処置、又はアボカドを約45°F(7.2℃)以下の最適な温度に冷却する処置、又はこれらの両方の処置から選択される処置によってステップ(B)を終了させてアボカド製品を得るステップ、 を有してなる、方法を提供する。

別の態様では、アボカドを処理する方法は: a)未熟果実を収穫するステップ、 b)ステップ(a)の果実全体を約45°F(7.2℃)以下の最適な温度に冷却するステップ、又は収穫から1週間以内、最適には約48時間以内にこの方法のステップ(c)で果実を使用するステップ、又はこれらの両方のステップによってマンノヘプツロース及びペルセイトールなどの減少を最小限にするステップ、 c)果実が、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を示すまで、ステップ(b)の果実をエチレンガスに接触させるステップ、及び d)アボカドとエチレンガスとの接触を解除する処置、又はアボカドを約45°F(7.2℃)以下の最適な温度に冷却する処置、又はこれらの両方の処置から選択される処置によってステップ(c)を終了させてアボカド製品を得るステップ、 を有してなる。

前述において、「LBF」は、以降、針入度計試験法による重量ポンドを指し、「kgf」は、針入度計試験法による重量キログラム指す。

上述の方法では、最適な温度は、約42°F(5.5℃)で果実が寒害を受け得るため、この温度以上である。

本発明の一実施形態では、本明細書で使用されるアボカドは、西インド諸島系種、及び西インド諸島系種とグアテマラ系種とのハイブリッド、及びこれらの混合物から選択され、特にクリオロ種(criollo−type)である。

本方法は、アボカド製品の皮を剥くステップ、アボカド製品の種を取り除くステップ、又はこれらの両方のステップから選択されるステップを更に含み得、特に、アボカド製品の皮を剥き、種を取り除いてアボカド果肉を得るステップ、任意選択の前記果肉を粉砕してパルプを得るステップ、及び任意選択の前記パルプを凍結させるステップを含む。任意選択で、更なるステップは、防腐剤、例えば、アスコルビン酸防腐剤、クエン酸防腐剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される防腐剤を添加して凍結パルプ組成物を得るステップを含み得る。理想的には、凍結パルプ組成物は、解凍されたときに約4.5以下のpHを有し、このpHは、水を加えずに柔らかにされたパルプで測定される。酸性pHは安定性を高める。

マンノヘプツロース及び/又はペルセイトールのレベルを最適にするために、未熟アボカド果実を収穫し、収穫の48時間以内に約45°F(7.2℃)以下に冷却する。最適には、アボカド果実は、以降に記載されるように収穫期の「早期」に収穫される。

本方法は、アボカド製品から、マンノヘプツロース、ペルセイトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質を抽出して所望のC7物質、特にマンノヘプツロース及び/又はペルセイトールを得るステップを更に含み得る。

本発明はまた、ヒト及び下級動物、特にペット、例えば、ネコ及びイヌによって経口摂取される組成物を調製するための、本方法によって得られるアボカド果肉の使用も包含する。このような組成物は、典型的には、有効量、即ち、所望の生理反応を使用者にもたらすのに十分な量の果肉を含む。

経口摂取用の典型的な組成物は:(a)前記組成物の少なくとも約0.0001重量%の、マンノヘプツロース、ペルセイトール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、物質を得るのに十分な量の、針入度計試験手順により、約2LBF(0.91kgf)を超え、かつ約5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値を有する、アボカド果肉、及び(b)タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラル、及び前記添加物の混合物からなる群から選択される添加物を含む。

非限定の一実施形態では、このような組成物は、最適には、前記組成物の約0.0001重量%〜約0.5重量%のマンノヘプツロースを得るために十分なアボカド果肉を含む。一実施形態は、粗びき穀物(kibble)、又はおやつ、又は栄養補助食品の形態のペットフード組成物、特に、非アボカドタンパク質を含む押出しペットフード組成物である。このような組成物は、典型的には、少なくとも約5.0重量%の動物タンパク質を含み得る。別のこのようなペットフード組成物は、少なくとも約5.0重量%のアボカドに由来しない炭水化物を含む。なお別のペットフード組成物は、オメガ−3不飽和脂肪酸部分を含む、アボカドに由来しない脂肪を少なくとも約1.0重量%含む。

約0.01重量%〜約0.5重量%のマンノヘプツロースを含むペットフード組成物は、特に、コンパニオンアニマル、例えば、イヌ及びネコに本明細書に記載される様々な生理学的効果を与えるのに有用である。

本明細書で使用される「マンノヘプツロース」とは、一般的には「D−マンノヘプツロース」とも呼ばれる、周知の7炭素原子単糖C7H14O7のことである。「ペルセイトール」は、実験式C7H16O7を有し、ポリオール、即ち、マンノヘプツロースの還元型である。このような化合物は、「C7」物質と呼ばれることもある。

アボカドから得ることができる様々な他の所望のC6及びC7代謝拮抗物質として、限定されるものではないが:2−デオキシ−D−グルコース;5−チオ−D−グルコース;3−O−メチルグルコース;1,5−アンヒドロ−D−グルシトール;2,5−アンヒドロ−D−グルシトール;2,5−アンヒドロ−D−マンニトール;これらの互いの混合物並びにこれらとペルセイトール及びマンノヘプツロースとの混合物が挙げられる。以降に開示されるように、今回、クリオロアボカド(criollo avocado)が、予想外にマンノヘプツロース及びペルセイトールの両方の豊富な供給源であることが見出された。従って、マンノヘプツロースとペルセイトールとの混合物を提供するクリオロアボカドの使用を実施するプロセスは、特に有用であるが非限定の本発明の実施形態を含む。

本明細書で使用される「ペルシン」は、アボカド中に存在し得る既知の油溶性の無糖物質である。報告によると、食事中の過剰な量のペルシンは、ある種の動物では十分に耐容性でないこともある。

本明細書で使用されるアボカド「果肉」とは、種と皮を含まないアボカド果実材料のことである。

本明細書で使用される全ての百分率、部、及び比率は、特段の記載がない限り、全組成物の重量に対してのものである。列記される原料に関連する全てのこのような重量は、活性レベルに基づき、従って、特段の記載がない限り、市販の材料に含まれ得る溶媒又は副産物を含まない。全ての数の単位は、特段の記載がない限り、当技術分野での通常の精度の範囲内である。

西インド諸島系アボカド及びハイブリッドアボカド 本発明は、西インド諸島系アボカド又は西インド諸島系/グアテマラ系ハイブリッドアボカドを利用する。本明細書の「西インド諸島系」とは、十分に特徴付けられた植物種ペルセア・アメリカーナ変種アメリカーナ(Persea americana var,americana)のことである。「グアテマラ系」とは、ペルセア・アメリカーナ変種グアテマレンシス(Persea americana var,guatemalensis)のことである。本明細書の「西インド諸島系ハイブリッド」とは、前記西インド諸島系種とグアテマラ系種との交配によって得られたハイブリッドのことである。

本明細書で使用される西インド諸島系アボカド及び西インド諸島系/グアテマラ系ハイブリッドアボカドの非限定の例は次の通りである: 西インド諸島系 − バトラー(Butler);ファッチ(Fuchs);ジェネラル・ビューロウ(General Bureau);モアズ(Maoz);ポロック(Pollock);ルックル(Ruchle);ラッセル(Russell);サイモンズ(Simmonds);トラップ(Trapp);ワルディン(Waldin);アルザモラ(Alzamora);アビラ(Avila);ファリア(Faria);ガルシア(Garcia);ヘルナンデス(Hernandez);セントジャスト(St.Just);アマドル(Amador);ガロ(Galo);ヒメネス(Gimenez);ルイス(Lewis);トルレス(Torres);トルヒーヨ(Trujillo);ヤマガタ(Yamagata)。

西インド諸島系/グアテマラ系ハイブリッド − ボニータ(Bonita);ブース1(Booth 1);ブース7(Booth 7);ブース8(Booth 8);チェケット(Chequette);コリンソン(Collinson);ファッチ−20(Fuchs−20);グランデ(Grande);ホール(Hall);ヘルマン(Herman);ヒクソン(Hickson);カハルウ(Kahaluu);シンプソン(Simpson);ウインスローソン(Winslowson);グリピナ2(Gripina 2);グリピナ5(Gripina 5);グリピナ12(Gripina 12);セミル23(Semil 23);セミル31(Semil 31);セミル34(Semil 34);セミル42(Semil 42);セミル43(Semil 43);セミル44(Semil 44)。

このようなアボカドは、典型的には、標準の園芸技術、例えば、剪定、施肥、灌がい、及び農薬散布などを用いて栽培化され、かつ典型的には、種と皮のないアボカド果肉を提供するために果実が本方法で処理される場合に商業的に有用なレベルの望ましいマンノヘプツロース及び/又はペルセイトール化合物を含む。

「クリオロ」アボカド 本発明によって提供される最適化された処理条件と共に、いわゆる「クリオロ」アボカドは、今回、マンノヘプツロース及びペルセイトールの予想外に豊富な供給源であり、かつ本方法及び組成物に使用するのに非常に好ましいことが見出された。本発明で使用されるクリオロアボカドは、北緯25度〜南緯25度の帯域で一般に成長することが分かっている栽培化されていない熱帯西インド諸島系種及び西インド諸島系/グアテマラ系ハイブリッド種を含む。特に、今回、最も高いレベルのマンノヘプツロース及びペルセイトールを有することが見出されたクリオロは、ドミニカ共和国、特に山岳地帯で成長する。クリオロアボカドは、本方法でこれらのC7物質の市販の供給源として使用するのに十分な量が入手可能である。供給者として、ドミニカ共和国のFresh Directions Dominicana及び米国フロリダ州のBrooks Tropicalsが挙げられる。

クリオロアボカドは、その産地で主に地元民が使用する以外は殆ど看過されており、本発明の方法でのマンノヘプツロース及びペルセイトールの供給源としての使用は、報告されていないと思われる。このクリオロは、栽培化されていないため、施肥、人工灌がい、及び農薬なしで、未耕作地で成長する。良く知られているアボカド種とは異なり、クリオロの木は、典型的には、刈り込まれていないため、その高さから、背の低い栽培化されたアボカドの木とは容易に区別がつく。これらの果実は、比較的大きく、緑であり、そして表皮が滑らかな傾向にある。

本発明を除き、クリオロアボカドは、かつてその産地以外で大きな商業的関心と見なされた可能性は低い。なぜなら、食用アボカドは、一般に、マンノヘプツロース分及びペルセイトール分のためではなく高い脂肪分、即ち、アボカド油を得るために交配される。例えば、ハスアボカドの果肉のマンノヘプツロース分は、未熟果実で平均して僅か約1.4(重量)%であり、成熟果実ではかなり低下するが、クリオロの果肉は、未熟果実で平均して約2.1(重量)%のマンノヘプツロースであり、本明細書に記載の方法で処理されたクリオロ果実の果肉では減少しない。クリオロ中の高レベルのマンノヘプツロース及び本方法での処理後のその予想外の保持、更には上昇により、クリオロは、これらのC7物質の供給源としての商業的使用に比類なく適する。更なる見込みとして、本発明で開発された独自のプロセスで処理されたハス果実は、クリオロの非常に高いマンノヘプツロースレベルに対して、約0.57%のマンノヘプツロースを有する。著しく対照的に、従来の市販のハス果実の典型的なマンノヘプツロースレベルは、測定不能又は0.1%未満である。

更に、今回、他の重要なアボカド由来の糖の含有量も、クリオロアボカドの果肉では、栽培化されたアボカド、例えば、ハスの果肉よりもかなり多いことが分かった。例えば、ハスは、平均して、未熟果実でグルコースが473ppm、ペルセイトールが5,981ppmであり、成熟果実ではグルコースが1,421ppm、ペルセイトールが621である。著しく対照的に、西インド諸島系クリオロアボカドは、平均して、グルコースが未熟果実で931ppm、成熟果実で1,985ppmであり、ペルセイトールが未熟果実で14,207ppm、成熟果実で11,963ppmである。

C7化合物のレベルは、収穫期によってアボカドの種類で異なり得ることに留意されたい。一般に、早期収穫された果実は、最高レベルのマンノヘプツロースを有し、従って、本明細書での使用に最適である。種によって収穫期が異なることは栽培者に良く知られている。収穫期は、果実の大きさ又は重量などの因子によって決まる。6月は、クリオロでは「早期」収穫と見なされるが、Semil 34では9月下旬が早期収穫である。いずれの場合も、重要なことは、果実のマンノヘプツロース又はマンノヘプツロースとペルセイトールのレベルがピークに達したときに果実を収穫することである。必要に応じて、ピークレベルを定量的に決定して、「早期」収穫期の定義を提供するために使用することができるクロマトグラフィー分析が以降に開示される。しかしながら、通常は、いつが「早期」収穫であるかの習熟した栽培者による判断に任せれば十分である。早期収穫とは対照的に、「晩期」収穫は、果実の油分が、典型的には最大であるときである。本方法とは異なり、「晩期」収穫は、油分の多い晩期に収穫されたアボカドが、典型的にはヒトの食品に所望の官能量を有するため、当業界ではより一般的な基準である。

アボカドのエチレンガスでの処理 上記のように、収穫期の早期に収穫されたアボカドは、収穫期の晩期に収穫されたアボカドよりも高いレベルのマンノヘプツロースを有する傾向にある。従って、本明細書に記載される処理条件は、収穫期の早期に収穫されたアボカドについてである。針入度計の測定値が2LBF(0.91kgf)の下限を下回るとマンノヘプツロースの許容できない減少が起こるため、この測定値に達しないように、本発明の方法のエチレンガス処理段階の間、4時間ごとに果実を監視する。方法の1つの目的は、種を大さじで取り除くことができる、即ち、「スプーンで除去可能」であり、かつ皮も容易に剥ける程度までアボカドをエチレンガスで処理することである。従って、この方法は、果実が5LBF(2.27kgf)未満の針入度計の測定値に必ず達するように監視される。最適なマンノヘプツロースレベルとペルセイトールレベルとの間の適切なバランス及びスプーンで除去可能な状態は、以下に詳細に説明されるように、2LBF(0.91kgf)超〜5LBF(2.27kgf)未満の目標の針入度計の測定値と一致する。

本発明の方法は、栽培化された及び栽培化されていない西インド諸島系アボカド及び西インド諸島系/グアテマラ系ハイブリッドアボカドの全てで有用であるが、以降に開示される運転条件は、クリオロ種が、商業的関心が最も高いため、クリオロ種に主眼を置いている。ハスなどのアボカドに対するクリオロの新規な全くの予想外の利点は、クリオロの短縮された処理時間である。一般的には、クリオロアボカドは、エチレンガス雰囲気に約1日曝露するだけで十分であるが、ハスは約3日必要である。もちろん、これは、クリオロの重要な処理上の利点となる。

一般的な提案として、収穫期の晩期に収穫された全てのアボカド果実は、24時間よりも前にスプーンで除去可能な状態にさえ達し得る;従って、種を手で除去できるかの定期的な監視、特に針入度計の測定値の監視が、方法から所望のアボカド果肉を得るために重要である。果実の各バッチは、幾分異なり得るが、調合者は、常にこれらの試験を用いて、そのまま使用する場合又はパルプにして使用する場合の果実の準備状態を示すことができる。

典型的であるが非限定の方法では、クリオロアボカドは、「熟成室」で約24時間、エチレンガスに曝露される。熟成室の条件:温度18〜22℃、エチレンガス100ppm;湿度95〜99%;部屋を換気して空気を循環させる。

上記のように、エチレン処理を停止する適切な時期は、針入度計を用いて測定することができ、かついわゆる「スプーン試験」によっても評価することができる、即ち、一般的な食事用スプーンを手で操作して種を果肉から容易に分離されるときに処理が完全であると評価される。場合によっては、果実全体を揺すったときに種が実際に動くほど、種が、処理された果実で緩くなることもあり得る。これは、「果肉のみ」の材料を使用するためにクリオロの種(及び、任意選択で皮も)を除去したい調合者にとってクリオロの更にもう1つの予想外の利点である。

処理の様々な任意選択の態様が、限定のためではなく、調合者の都合のためだけに以降に開示される。マンノヘプツロース及び他の糖の含有量を定量的に分析するためのクロマトグラフィー法も以降に開示される。

一態様では、方法に使用される収穫されたアボカドは、全てが同じ一般サイズ(±15〜20%)である。これにより、エチレンガスに接触したいずれのバッチのアボカドも全て、同時に目標の針入度計の測定値に達する。別の態様では、アボカドは、任意選択であるが好ましくは、処理の前に、例えば、200ppmの塩素での1分間の曝露によって消毒することができる。処理後、アボカドを、例えば、自動化装置の円形の刃で半分にカットすることができ、(例えば、手動で)スプーンで種を取り除く。皮を剥いて果肉を得る。皮剥き及び種の除去は、製品中のペルシン含有量を、消化に相応しい殆ど検知できないレベルまで減少させる、更には0にするのに役立ち得る。次いで、アボカド果肉を、任意選択で、防腐剤、例えば、食品グレードの亜流酸塩又はアスコルビン酸、クエン酸、又はこれらの混合物と混合し、任意選択でバッグに入れ(例えば、真空パックして)、好ましくは後の使用のために凍結させることができる。アスコルビン酸(又はその塩)は、典型的には0.1〜0.5重量%で使用され;クエン酸(又はその塩)は、典型的には0.1〜0.5重量%で使用される。凍結クリオロ果肉に特に有用な防腐剤には、果肉の0.3重量%アスコルビン酸と0.16重量%クエン酸の混合物を含む。様々な処理の安全装置、例えば、金属検出器を使用して、製品の安全性及び衛生状態を保障することができる。

(−20℃で)凍結保存されたパルプのアボカド果肉の90日目のマンノヘプツロースの安定性は:Semilが90日間で10.4%の減少、クリオロが90日間で11.0%の減少である。

ヒト又は動物に使用される食品組成物を調製するための凍結アボカド果肉の使用は、そのまま使用する又は水を加えて流動性ペーストにして使用するために果肉の凍結ブロックを破壊/粉砕するステップ;及び任意選択で、水での更なる希釈による目標のマンノヘプツロース及び/又はペルセイトール含有量までペーストを標準化するステップを含む。

針入度計試験の手順 針入度計は、指定のサイズのプランジャー先端部をアボカド果肉に押し込むために必要なを測定する。これらの力の測定値は、適切なアボカド収穫期の決定、及びエチレンガスにより処理中の果実の軟化の監視に役立つ。

試験する果実をエチレン処理から取り出すときにその温度は18〜22℃であり、果実がその温度範囲であるときに針入度計試験を行う。針入度計での測定を、先端部が13mmのGage FDK40を備えたWagner Penetrometer Model No.FT40を用いて果実の2つの部位で行う。これは、40LBF(18.18KF)の測定能力であり、かつ±1の目盛精度である。13mmの先端部が使用される。この計測器は、Wagner FTK試験スタンドを用いて使用される。

1.果実の茎と底部との間の果実の真ん中で、Wagner FT/PRLフルーツピーラーを用いて薄い円板状の皮を取り除く。次いで、果実を約45度回転させて、ピーラーで第2の円板状の皮を取り除く。これらは、針入度計の試験部位である。

2.制御された試験のために、Wagner FTK試験スタンドにアボカドを配置する。

3.(3秒かかる)一定の遅い速度で先端部を垂直に果肉の中に押し込み、この先端部を、この先端部の印が付けられた線の切れ目又はこの先端部の切れ目まで進入させなければならない。

4.最も近い目盛のLBF(重量ポンド)で測定値を記録する。

5.2つの測定値を平均する。

針入度計試験では、果実は全て、ほぼ同じ大きさ及び重量でなければならない。典型的なモードでは、エチレンに接触されたバッチからの最少で3つのアボカドを監視の各段階で試験する。監視は、4時間ごとに行う。監視は、2LBF(0.91kgf)超から5LBF(2.27kgf)未満の範囲の目標に達したら終了する。収穫されるべき果実の針入度計試験は、現場で行うことができる。一般に、収穫したての果実は、非常に硬く、5を超える針入度計の測定値を有し、測定値が20を超えることもあり得る。

使用法及び配合 本方法で処理されるアボカド果肉は、2−デオキシ−D−グルコース;5−チオ−D−グルコース;3−O−メチルグルコース;1,5−アンヒドロ−D−グルシトール;2,5−アンヒドロ−D−グルシトール;2,5−アンヒドロ−D−マンニトール;マンノヘプツロース;ペルセイトール;並びにこれらの混合物及び組合せから選択される成分を提供する。使用法は、化合物又は混合物が投与されるヒト又は下級動物の体格及び状態によって異なる。特にマンノヘプツロースでは、約0.0001又は約0.001g/kg〜約1g/kgの範囲の使用量が、一部の実施形態で有益であり得る。本明細書において、mg/kgの量が使用される場合、「mg」は、成分、例えば、マンノヘプツロースのレベルを指し、そして「kg」は、ヒト及びペット、例えば、イヌやネコを含む動物の体重のキログラムを指す。低い範囲での使用も、2−デオキシ−D−グルコースを大きい動物に用いる場合に適切であり得る。特に5−チオ−D−グルコース又はマンニトールのような大量の化合物も容易に許容され得る。一実施形態では、毎日哺乳動物に与えられる化合物は、約0.1、0.5、1.2、又は5mg/kg〜約15、20、50、100、150、又は200mg/kgとし、かつこれらの範囲の全ての組合せとすることができる。一実施形態では、毎日の量は、約1mg/kg〜約15mg/kg、約2mg/kg〜約10mg/kg、又は約2mg/kg〜約5mg/kgとすることができる。一実施形態では、毎日哺乳動物に与えられる量は、約1mg/kg〜約5mg/kg、約1.5mg/kg〜約5mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kg、又は約2mg/kgとすることができる。特定の実施形態では、これらの量は、それぞれ本組成物の約5重量%未満、又は約2重量%未満、又は約0.0001重量%〜約0.5重量%、又は約0.1重量%〜約10重量%、又は約0.1重量%〜約5重量%のマンノヘプツロース及び/又はペルセイトールの成分を含む組成物に変換することができる。これらの間の全ての範囲も考えられる。成分のレベルは、様々な因子、例えば、組成物の形態(例えば、乾燥組成物、半湿潤組成物、湿潤組成物、又はサプリメント、又は任意の他の形態、又はこれらの混合物であるか否か)に基づいて当業者が決定することができる。当業者は、与えられる好ましい量を使用して、所与の与えられる組成物の範囲で成分の最適なレベルを決定することができる。

同様に、毎日哺乳動物に与えられる成分の全量は、約0.1mg/日〜約1000mg/日とすることができる。このような日量は、組成物を摂取する哺乳動物の体格に左右され得る。例えば、一実施形態では、大きめの動物は、小さめの動物よりも多く摂取することができる。もちろん、これは、哺乳動物の質量当たりの量に対して本明細書に開示された量に一致している。従って、一実施形態では、哺乳動物が大きければ大きいほど、より多くの組成物を与えることができる。

従って、一実施形態では、このような日量は、本明細書に記載される、哺乳動物の質量当たりの毎日の量に一致し得る。特に、日量は、一部の実施形態では、哺乳動物の体格及び上記の日量に基づいて、約0.1mg/日〜約1000mg/日又はそれ以上の範囲とすることができる。他の実施形態では、日量は、約1mg/日〜約500mg/日、又は約1mg/日〜約200mg/日、又は約1mg/日〜約100mg/日、又は約5mg/日〜約100mg/日、又は約5mg/日〜約80mg/日、又は約10mg/日〜約50mg/日、又は約40mg/日とすることができる。これらの間の全ての範囲も考えられる。

上記のように、本発明の実施形態は、哺乳動物に摂取されることを目的とした組成物に関する。本組成物は、必要栄養量及びおやつ(例えば、ビスケット)又は他の食品サプリメントを供給することを意図した食品を含む。任意選択で、本発明の組成物は、乾燥組成物(例えば、粗びき穀物)、半湿潤組成物、湿潤組成物、又はこれらの任意の混合物とすることができる。あるいは、又はこれに加えて、本組成物は、サプリメント、例えば、グレイビー、飲料水、ヨーグルト、粉末、懸濁液、チューズ、おやつ(例えば、ビスケット)、又は任意の他の送達形態である。

本発明の組成物は、完全で栄養的にバランスし得る。完全で栄養的にバランスが取れた組成物は、唯一の食料割当として与えるために混ぜることができ、かつ水を除いて、一切の追加の物質を摂取しなくても生命を存続させることができる。あるいは、本組成物は、日常の食事に加えて投与される栄養補助食品とすることができる。

本発明で使用される組成物は、任意選択で、1つ以上のさらなる成分を含み得る。他の成分は、本発明で使用される組成物中に含めるのは有益であるが、本発明の目的では任意選択である。一実施形態では、本組成物は、乾物ベースで、本組成物の約10重量%〜約90重量%の粗タンパク質、あるいは約20重量%〜約50重量%の粗タンパク質、あるいは約20重量%〜約40重量%の粗タンパク質、あるいは本組成物の約20重量%〜約35重量%の粗タンパク質を含み得る。粗タンパク質物質は、植物系タンパク質、例えば、大豆、穀物(トウモロコシ、小麦など)、綿の実、及び落花生、又は、より好ましくは動物系タンパク質、例えば、カゼイン、アルブミン、及び食肉タンパク質を含み得る。本明細書において有用な食肉タンパク質の非限定の例として、肉、豚肉、子羊の肉、家禽の肉、魚、及びこれらの混合物からなる群から選択されるタンパク質供給源が挙げられる。

更に、本組成物の実施形態は、乾物ベースで、本組成物の約5重量%〜約40重量%の脂肪、あるいは約10重量%〜約35重量%の脂肪を含み得る。

本発明の組成物の実施形態は、炭水化物の供給源を含み得る。一実施形態では、本組成物は、本組成物の約35重量%〜約50重量%の炭水化物供給源を含み得る。他の実施形態では、本組成物は、本組成物の約35重量%〜約45重量%、又は約40重量%〜約50重量%の炭水化物供給源を含み得る。穀類又は穀物、例えば、米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、大麦、及び小麦などは、例示的な炭水化物供給源である。トウモロコシのレベルは、80%以上の範囲とすることができる。

本組成物は、他の物質、例えば、限定されるものではないが、乾燥ホエー及び他の乳製品副産物、ビートパルプ、セルロース、繊維、魚油、亜麻、ビタミン、ミネラル、香味料、抗酸化物質、及びタウリンも含み得る。

本組成物は、他の任意選択の原料も含み得る。任意選択の原料は、プロバイオティクス成分(ビフィドバクテリウム属(Bifidobacteria)及び/又はラクトバシラス(Lactobacillus))及びプレバイオティクス(フラクトオリゴ糖)成分を含み得る。含めることができるプロバイオティクス成分及びプレバイオティクス成分の例及び量は、例えば、米国特許出願公開第2005/0158294号明細書に開示されている。含めることができる他の任意選択の原料は、オメガ6及びオメガ3脂肪酸、カルニチン、ヘキサメタホスフェート、グルコサミン、コンドロイチン硫酸、βカロテンを含むカロテノイド、ビタミンE、及びルテイン、及びこれらの混合物である。

粗びき穀物組成物 表1は、以下の成分を有する2つの粗びき穀物組成物を例示し、近似で示されている量は、押出しを含む当技術分野で標準的な方法を用いて調製され、イヌ及び/又はネコに毎日の餌として与えられる。

以下の例は、本発明の範囲内で実施形態を更に説明し、実証する。これらの例は、例示の目的のためだけに示され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなくこれらの例の多数の変形形態が可能であるため、本発明の限定と解釈されるべきではない。以下の例は全て、ヒト又は下級動物によって使用される組成物である。

例A〜Fの乾燥組成物は、まず粉砕し、次いで穀物をタンパク質ミール、卵製品、ビタミン、及びミネラル、及び繊維源、及びアボカド果肉又はマンノヘプツロース又はグルコース代謝拮抗物質と混合することによって得ることができる。次いで、混合して乾燥させた原料を、食肉製品及び脂肪源に添加する。原料を押し出して粗びき穀物にする。この粗びき穀物を乾燥させる。完成品を包装する。

他の任意選択の原料及び範囲: タンパク性物質、デンプン性物質、ビタミン物質、及びミネラル物質に加えて、本発明の組成物は、一般に、他の任意選択の添加物、例えば、香味料、防腐剤、乳化剤、及び保湿剤も含み得る。ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂肪、及び炭水化物の相対的割合を含む栄養バランスは、獣医学及び栄養学の分野で既知の食事基準に従って決定される。以下の範囲は、単に例示目的であり、限定することを意図するものではない。

乾燥組成物の非限定例は、任意選択で、乾物ベースで、この組成物の約1重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約10重量%の補足繊維(supplemental fiber)を含み得る。乾燥組成物は、約1%〜約30%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、乾燥組成物は、乾物ベースで、この組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約2重量%〜約8重量%の補足繊維を含み得る。乾燥組成物は、約2%〜約20%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、乾燥組成物は、乾物ベースで、それぞれこの組成物の約9.5重量%〜約35重量%の最低タンパク質レベル、約8重量%〜約20重量%の最低脂肪レベル、約3重量%〜約7重量%の最低補足繊維レベルを含む。乾燥動物用組成物はまた、約3.5Kcal/gの最低代謝エネルギーレベルも有し得る。乾燥組成物は、約3%〜約10%の全水分量を有し得る。

半湿潤組成物の非限定の例は、任意選択で、乾物ベースで、この組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.5重量%〜約15重量%の補足繊維を含み得る。半湿潤組成物は、約30%〜約50%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、半湿潤組成物は、乾物ベースで、この組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約5重量%の補足繊維を含み得る。半湿潤組成物は、約35%〜約45%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、半湿潤組成物は、乾物ベースで、それぞれこの組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最低タンパク質レベル、約8重量%〜約13重量%の最低脂肪レベル、約2重量%〜約3重量%の最低補足繊維レベルを有し得る。半湿潤組成物は、約38%〜約42%の全水分量を有し得る。半湿潤組成物はまた、約3.5Kcal/gの最低代謝エネルギーレベル、約0.1%〜約20%の灰分、及び約0.001%〜約5.0%のタウリンも有し得る。

湿潤組成物の非限定の例は、任意選択で、乾物ベースで、それぞれこの組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.01重量%〜約15重量%の補足繊維を含み得る。湿潤組成物は、約50%〜約90%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、湿潤組成物は、乾物ベースで、それぞれこの組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.05重量%〜約5重量%の補足繊維を含み得る。湿潤組成物は、約60%〜約85%の水分の全水分量を有し得る。あるいは、湿潤動物用組成物は、乾物ベースで、それぞれこの組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最低タンパク質レベル、約8重量%〜約13重量%の最低脂肪レベル、約0.1重量%〜約3重量%の最低補足繊維レベルを含み得る。湿潤組成物は、約65%〜約80%の全水分量を有し得る。湿潤組成物はまた、約1.0Kcal/gの最低代謝エネルギーレベル、約0.1%〜約20%の灰分、及び約0.001%〜約5.0%のタウリンも有し得る。

本発明の一実施形態では、組成物は、乾燥、湿潤、半湿潤、又はその他の状態であろうとなかろうと、乾物ベースで、この組成物の約5重量%〜約50重量%、あるいは20重量%〜約50重量%の動物由来原料を含む。動物由来原料の非限定の例として、鶏肉、牛肉、豚肉、子羊の肉、七面鳥(又は他の動物)のタンパク質又は脂肪、卵、及びフィッシュミールなどが挙げられる。

組成物がグレイビーの形態である場合は、組成物は、少なくとも10%のブロス又はストックを含み得、この非限定の例として、野菜入りの牛肉、鶏肉、又はハムのストックが挙げられる。典型的なグレイビー組成物は、乾物ベースで、約0.5%〜約5%の粗タンパク質、及び約2%〜約5%の粗脂肪を含み得る。

組成物が、サプリメント又は「おやつ」、例えば、ビスケット、チューズ、及び他のおやつの形態である場合は、このサプリメントは、乾物ベースで、このサプリメント組成物の約20重量%〜約60重量%のタンパク質、約22重量%〜約40重量%のタンパク質を含み得る。別の非限定の例として、組成物は、最適なビタミン及びミネラルと共に、乾物ベースで、このサプリメント組成物の約5重量%〜約35重量%の脂肪、又は約10重量%〜約30重量%の脂肪を含むサプリメントをみ得る。動物、例えば、ネコ又はイヌに使用されることを目的とした組成物、おやつ、及びサプリメント組成物は、当技術分野で一般的に知られている。

本発明の組成物は、広範囲の他の任意選択の原料を更に含み得る。この組成物は、野菜、アボカド以外の果実、卵ベースの材料(egg−based material)、非変性タンパク質、食品グレートポリマー添加剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ガム、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、抗酸化物質、芳香修正剤(aroma modifier)、テクスチャード小麦タンパク質、テクスチャード大豆タンパク質、テクスチャードルピナスタンパク質、テクスチャード植物タンパク質、パン粉(breading)、小麦粉、粉砕パスタ、及びこれらの組合せを含み得ることを理解されたい。

任意選択の原料の他の例として、少なくとも1つの野菜を挙げることができる。野菜の非限定の例として、ニンジン、エンドウマメ、ジャガイモ、キャベツ、セロリ、マメ、トウモロコシ、トマト、ブロッコリ、カリフラワー、ニラネギ、及びこれらの組合せが挙げられる。

充填材も、任意選択の原料として本明細書において有用である。充填材は、固体、液体、又は充填空気とすることができる。充填材は、可逆性(例えば、ゼラチンを含む熱可逆性)及び/又は不可逆性(例えば、卵白を含む熱不可逆性)とすることができる。充填材の非限定の例として、グレイビー、ゲル、ゼリー、アスピック、ソース、水、空気(例えば、窒素、二酸化炭素、及び大気を含む)、ブロス、及びこれらの組合せが挙げられる。

着色剤の非限定の例として、限定されるものではないが、合成又は天然の着色剤及びこれらの任意の組合せが挙げられる。存在する場合、着色剤は、乾物ベースで、前記着色剤の約0.0001%〜約5%、約0.001%〜約1%、約0.005%〜約0.1%である。

少なくとも1つのアボカド以外の果実も、任意選択の原料として本明細書において有用である。非限定の例として、トマト、リンゴ、洋ナシ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、ブドウ、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、クランベリー、ラズベリー、ブルーベリー、スイカ、カンタロープ、マスクメロン、ハネジューメロン、イチゴ、バナナ、及びこれらの組合せが挙げられる。

組成物は、任意選択で、他の物質、例えば、乾燥ホエー及び他の乳製品副産物を含み得る。

組成物は、任意選択で、他の活性剤、例えば、長鎖脂肪酸及び亜鉛を含み得る。適切な長鎖脂肪酸は、αリノール酸、γリノール酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸、及びドコサヘキサエン酸を含む。魚油は、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)の適切な供給源である。有用なDHAレベルは、それぞれ乾物ベースで、動物用食品組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。有用なEPAレベルは、それぞれ乾物ベースで、動物用食品組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。

分析 1.イオンクロマトグラフィー(IC)によるアボカド原材料及び乾燥ペットフードにおける糖プロファイル。

原理: この方法は、アボカド原料及び乾燥ペットフード中のペルセイトール、マンノヘプツロース、グルコース、スクロース、及びフルクトースの分析のためのものである。この方法では、18.2mΩの水で糖を抽出し、次いで、電気化学的検出を用いてICカラムで糖を分離する。

試薬及び溶液:(均等な試薬及び溶液を使用しても良い) 50%W/W水酸化ナトリウム − J.T.Baker 3727−01

手順: 標準原液の調製 1.Mettler MT5天秤を用いて5つの糖をそれぞれ10mg秤量し、1Lメスフラスコに移す。

2.18.2mΩの精製水を印まで入れる。

3.撹拌子及びプレートを用いて10分間撹拌する。

標準原液は、冷蔵庫に保存すると2か月間安定である。この原液中の各糖の適切な濃度は10μg/mLである。希釈を行う前に、標準原液を室温にする。

直線性の標準液(linearity standard)の調製 指定量の原液の希釈により直線性の標準液を調製し、示された透明なオートサンプラーバイアルに入れる。18.2mΩの精製水で一定量まで希釈する。

オートサンプラーバイアル内の直線性の標準液は、調製後1週間安定である。このバイアルは、器具オートサンプラーに4℃で保存される。このバイアルは、週末に廃棄される。

サンプルの調製:抽出 調製されたサンプルは、4℃で器具内に保管されたオートサンプラーバイアルで1週間安定である。対照サンプルは、未知のサンプルとして同じ手順で抽出される。

1.15mL遠心分離管の重さを量る。

2.Mettler Toledo 4桁天秤を用いて1.000〜1.100グラムのサンプルを正確に計量して遠心分離管に入れる。

3.10mlの18.2mΩを加える(1:10の希釈)。

4.遠心分離管をボルテックスに装着して、最大の設定で10分間ボルテックスする。

5.遠心分離管をIEC Centra GP8Rに装着して2450RPMで5分間遠心分離する。

6.水層(透明な中間層)の約1mlを、注入器で0.2μmのナイロン遠心分離フィルターに移す。

7.フィルターを微量遠心分離機に装着して14,800RCFに設定する(Thermo Scientific Pico 21では12,400RPM)。

サンプルの調製:希釈 抽出ステップは、全てのサンプルの1:10の希釈を含む。異なるサンプルには、異なる希釈法が必要である。以下は、一連の標準希釈法である。

溶離液の調製: 溶離液A(18.2mΩの水):18.2mΩの水で溶離液容器を3回すすぎ、1.8Lの印まで18.2mΩの水を入れる。撹拌プレート上で撹拌しながら窒素で20分間脱気する。脱気直後に、器具の上部に容器を配置し、窒素を充填してキャップをする。溶離液Aは、2週間安定である。

溶離液B(0.2M NaOH):2Lの溶離液ビンの中で2Lの18.2mΩの水を20分間脱気する。注入器を用いて、50%NaOHの容器の中心部分からの21mlの50%NaOHを2Lメスフラスコに移す。(50%NaOHの容器を揺すってはいけない。重炭酸ナトリウム沈殿物による汚染を回避するために容器の底部又は上部からNaOHを移してはいけない。炭酸塩フレークが容器の縁に集まっているため、容器からNaOHを注いではいけない。)NaOHを2Lメスフラスコにゆっくりと移し、18.2mΩの水を印まで入れる。キャップを逆さにして溶液を混合する。溶液を溶離液容器にゆっくりと注ぎ、窒素で20分間脱気する。脱気直後に、容器を器具の上部及びキャップに配置する。溶離液Bは、3か月間安定である。

溶離液C(1M NaOH):2Lの溶離液ビンの中で2Lの18.2mΩの水を20分間脱気する。注入器を用いて、50%NaOHの容器の中心部分からの104.6mlの50%NaOHを2Lメスフラスコに移す。(50%NaOHの容器を揺すってはいけない。重炭酸ナトリウム沈殿物による汚染を回避するために容器の底部又は上部からNaOHを移してはいけない。炭酸塩フレークが容器の縁に集まっているため、容器からNaOHを注いではいけない。)NaOHを2Lメスフラスコにゆっくりと移し、18.2mΩの水を印まで入れる。キャップを逆さにして溶液を混合する。溶液を溶離液容器にゆっくりと注ぎ、窒素で20分間脱気する。脱気直後に、容器を器具の上部及びキャップに配置する。溶離液Cは、3か月間安定である。

溶離液D(2M NaOH):2Lの溶離液ビンの中で2Lの18.2mΩの水を20分間脱気する。注入器を用いて、50%NaOHの容器の中心部分からの209.2mlの50%NaOHを2Lメスフラスコに移す。(50%NaOHの容器を揺すってはいけない。重炭酸ナトリウム沈殿物による汚染を回避するために容器の底部又は上部からNaOHを移してはいけない。炭酸塩フレークが容器の縁に集まっているため、容器からNaOHを注いではいけない。)NaOHを2Lメスフラスコにゆっくりと移し、18.2mΩの水を印まで入れる。キャップを逆さにして溶液を混合する。溶液を溶離液容器にゆっくりと注ぎ、窒素で20分間脱気する。脱気直後に、容器を器具の上部及びキャップに配置する。溶離液Dは、3か月間安定である。

ICパラメーター: 流量:0.4mL/分 カラム温度:30℃ オートサンプラートレー温度:4℃ 注入量:10μL 溶離液:A=水、B=0.2M NaOH、C=1M NaOH、D=2M NaOH 勾配溶離: 0分 96%A 4%B 0%C 0%D 24分 96%A 4%B 0%C 0%D 25分 0%A 0%B 0%C 100%D 40分 0%A 0%B 0%C 100%D 41分 96%A 4%B 0%C 0%D 52分 96%A 4%B 0%C 0%D 運転時間: 52分

クロマトグラフィーの進行: 各運転の開始時に18.2mΩを少なくとも1回注入する。直線性の標準液1〜5を、サンプルの前後のそれぞれで1回注入する。対照サンプルを、サンプルの前後のそれぞれで1回注入する。

システム適合性: 1.最初の5つの標準注入液のマンノヘプツロースの平均保持時間の%RSDは5.0%以下である。

2.最初の5つの標準注入液のマンノヘプツロースのピーク非対称は2.0以下である。

3.直線性は、全ての標準注入液を用いて決定される。各トコフェロールの相関係数(r2)は98.0以上である。

4.対照は、クロマトグラフィーの進行中のドリフトを監視するために含められる。対照は、少なくとも500ppmのマンノヘプツロースを含み、かつ干渉ピークのないあらゆる食物又は原料とすることができる。

計算:Chromeleonソフトウェアで実施

結果: 報告では、各糖について4桁の有効数字のppmとする。例えば、100.1ppm。

クロマトグラフィー溶出時間: 本発明で対称となる様々な物質のクロマトグラフィー分離では、溶出時間がかなり異なり、これらの物質を容易に識別して定量することができる。代表的な溶出時間が表1に示される。

本明細書中に示されるそれぞれの最大の数値限定が、それぞれの下の数値限定を、このような下の数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むことを理解されたい。本明細書中に示されるそれぞれの数値範囲が、このような広い数値範囲内に収まるいずれの狭い数値範囲も、このような数値範囲が本明細書に明確に記載されているかのように含む。

発明の詳細な説明で言及された全ての文献は、関連する部分が、参照により本明細書に組み入れられ;いずれの文献の言及も、本発明に対する従来技術であることを認めると解釈するべきではない。

本発明の特定の実施形態が例示され説明されてきたが、当業者には、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更形態及び修正形態が可能であることは明らかであろう。従って、本発明の範囲内である全てのこのような変更形態及び修正形態が添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。

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