コイルばねの成形方法及び成形装置

申请号 JP2013199377 申请日 2013-09-26 公开(公告)号 JP6199139B2 公开(公告)日 2017-09-20
申请人 中央発條株式会社; 发明人 後藤 交司; 大倉 伸介; 山下 尊;
摘要
权利要求

コイルばねの素線を所望の形状に成形するコイルばね成形方法であって、 コイルばねの素線を第1の芯金に巻き付けることで円筒状に成形する第1成形工程と、 円筒状に成形したコイルばねの端部を追加工する第2成形工程と、を備えており、 第2成形工程は、 円筒状に成形したコイルばねの素線の一端以外の特定部位をクランプするステップと、 円筒状に成形したコイルばねの素線の一端をクランプするステップと、 クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、円筒状に成形したコイルばねの軸線方向に少なくとも移動させる移動ステップを備えており、 第2成形工程は、回転軸に設けられたクランプ部にコイルばねの素線の一端をクランプした状態で行われ、 移動ステップではさらに、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、前記回転軸の軸線であるx軸の周り、及び/又は、x軸に直交するy軸の周り、及び/又は、x軸及びy軸に直交するz軸の周りに、回転移動させる、コイルばねの成形方法。移動ステップではさらに、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、x軸方向、及び/又は、y軸方向、及び/又は、z軸方向に移動させる、請求項1に記載のコイルばねの成形方法。前記回転軸にはさらに第2の芯金が設けられており、 移動ステップでは、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を移動させることで、コイルばねの素線を第2の芯金に巻き付ける、請求項1又は2に記載のコイルばねの成形方法。第2の芯金が、クランプされた素線の一端と一体となってx軸方向、及び/又は、y軸方向、及び/又は、z軸方向に移動する、請求項3に記載のコイルばねの成形方法。第2成形工程は、円筒状に成形したコイルばねを300℃以上に加熱した状態で実施する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコイルばねの成形方法。円筒状に成形されたコイルばねの一端部に追加工するコイルばね成形装置であって、 円筒状に成形したコイルばねの素線の一端をクランプする第1クランプと、 円筒状に成形したコイルばねの素線の一端以外の特定部位をクランプする第2クランプと、 第2クランプに対して第1クランプを、円筒状に成形したコイルばねの軸線方向に少なくとも移動させる移動機構と、 第1クランプ及び第2クランプにコイルばねの素線をクランプした状態で移動機構を駆動して、第2クランプに対して第1クランプを少なくとも前記軸線方向に移動させる制御装置と、を備えており、 第1クランプは、回転軸に設けられており、 移動機構は、第2クランプに対して第1クランプを、前記回転軸の軸線であるx軸の周り、及び/又は、x軸に直交するy軸の周り、及び/又は、x軸及びy軸に直交するz軸の周りに、さらに回転移動させるものであり、 制御装置は、第1クランプ及び第2クランプにコイルばねの素線をクランプした状態で移動機構を駆動して、第2クランプに対して第1クランプを前記x軸の周り、及び/又は、前記y軸の周り、及び/又は、前記z軸の周りに、さらに回転移動させる、コイルばね成形装置。

说明书全文

本明細書は、コイルばねの成形技術を開示する。詳しくは、コイルばねの端部に追加工(例えば、ピッグテールを成形するための加工等)を行うための技術を開示する。

端部に追加工が行われることで製造されるコイルばね(例えば、端部にピッグテールが成形されたコイルばね)が知られている。この種のコイルばねを製造するには、まず、素材となる線材を芯金に巻き付けて円筒状のコイルばね(半製品)を成形し、その円筒状のコイルばねの端部に追加工を行って最終形状に成形する。特許文献1には、円筒状のコイルばねの端部にピッグテールを成形するための成形装置が開示されている。この成形装置では、回転軸に成形冶具が取付けられている。そして、円筒状のコイルばねの素線の一端(開放端)を成形冶具(芯金)に第1の係止機構で固定すると共に、コイルばねの素線のうちピッグテールの成形を開始する部位を第2の係止機構でクランプする。次に、回転軸をその軸周りに回転させると共に、その回転軸を回転軸と直交する平面内で移動させることで、成形冶具にコイルばねの素線を巻き付けて、円筒状のコイルばねの端部にピッグテールを成形している。

特開2005−349447号公報

従来技術に係る成形装置では、ピッグテールを成形する際に回転軸をその回転軸と直交する平面内で移動させるだけであるため、コイルばねの素線を所望の形状に成形できないことがある。すなわち、従来の成形装置では、コイルばねの座巻部のピッチは、半製品としたときのピッチから変更することができない。このため、半製品とするときに座巻部のピッチを所望のピッチにできない場合、最終製品としたときの座巻部のピッチも所望のピッチとはならない。

本明細書は、コイルばねの端部に追加工する際に、コイルばねの座巻部のピッチを所望のピッチに成形することができる技術を提供することを目的とする。

本明細書が開示するコイルばねの成形方法は、コイルばねの素線を所望の形状に成形するコイルばね成形方法であって、コイルばねの素線を第1の芯金に巻き付けることで円筒状に成形する第1成形工程と、円筒状に成形したコイルばねの端部を追加工する第2成形工程と、を備えている。第2成形工程は、円筒状に成形したコイルばねの素線の一端以外の特定部位をクランプするステップと、円筒状に成形したコイルばねの素線の一端をクランプするステップと、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、円筒状に成形したコイルばねの軸線方向に少なくとも移動させる移動ステップを備えている。

このコイルばねの成形方法では、コイルばねの素線の端部を追加工する際に、コイルばねの素線の特定部位に対してコイルばねの素線の一端を、円筒状に成形したコイルばねの軸線と平行となる軸線方向に少なくとも移動させる。このため、ピッグテールを成形する際に、コイルばねの素線間の距離が変化し、コイルばねの座巻部のピッチを調整することができる。これによって、コイルばねの座巻部のピッチを所望のピッチに成形することができる。

また、本明細書は、円筒状に成形されたコイルばねの一端部に追加工するコイルばね成形装置を開示する。すなわち、本明細書に開示する成形装置は、円筒状に成形したコイルばねの素線の一端をクランプする第1クランプと、円筒状に成形したコイルばねの素線の一端以外の特定部位をクランプする第2クランプと、第2クランプに対して第1クランプを、円筒状に成形したコイルばねの軸線方向に少なくとも移動させる移動機構と、第1クランプ及び第2クランプにコイルばねの素線をクランプした状態で移動機構を駆動して、第2クランプに対して第1クランプを少なくとも前記軸線方向に移動させる制御装置と、を備えている。この成形装置によると、座巻部のピッチが所望のピッチとなるコイルばねを成形することができる。

本実施例に係るコイルばねの製造過程を示すフローチャート。

本実施例に係るコイルばねの端部にピッグテールを成形するための成形装置の構成を模式的に示す側面図。

コイルばねの端部にピッグテールを成形するときの成形冶具(芯金)とコイルばねの端部を示す図。

本実施例に係るコイルばねの外観を示す図。

以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。

(特徴1) 本明細書が開示する成形方法においては、第2成形工程は、回転軸に設けられたクランプ部にコイルばねの素線の一端をクランプした状態で行われてもよい。この場合に、移動ステップではさらに、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、前記回転軸の軸線であるx軸の周り、及び/又は、x軸に直交するy軸の周り、及び/又は、x軸及びy軸に直交するz軸の周りに回転移動させてもよい。このような構成によると、特定部位に対してコイルばねの素線の一端を、x軸方向とy軸方向とz軸方向のうちの少なくとも一つの軸周りに回転させることができる。このため、コイルばねの素線を任意の方向に曲げることができ、コイルばねの形状を所望の形状に成形することができる。なお、(特徴1)において、成形時に回転軸の軸線(x軸)の方向が変化する場合は、第2成形工程を開始する時の回転軸の軸線をx軸とする。したがって、成形時において常に回転軸の軸線とy軸及びz軸が直交している必要はない。なお、上記の定義は、以下の(特徴)においても同様である。

(特徴2) 本明細書が開示する成形方法においては、移動ステップではさらに、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を、x軸方向、及び/又は、y軸方向、及び/又は、z軸方向に移動させてもよい。このような構成によると、コイルばねの素線の径を任意の方向に縮径又は拡径することができる。

(特徴3) 本明細書が開示する成形方法においては、回転軸にはさらに第2の芯金が設けられていてもよい。この場合に、移動ステップでは、クランプされた特定部位に対してクランプされた素線の一端を移動させることで、コイルばねの素線を第2の芯金に巻き付けてもよい。このような構成によると、コイルばねの素線が芯金に巻き付けられることでコイルばねの端部が追加工されるため、精度良く端部を成形することができる。

(特徴4) 本明細書が開示する成形方法において、第2の芯金は、クランプされた素線の一端と一体となってx軸方向、及び/又は、y軸方向、及び/又は、z軸方向に移動してもよい。このような構成によると、コイルばねの一端(開放端)を第2の芯金にクランプする機構を簡易な構成とすることができる。

(特徴5) 本明細書が開示する成形方法において、第2成形工程は、円筒状に成形したコイルばねを300℃以上に加熱した状態で実施してもよい。このような構成によると、変形し易い状態でコイルばねの素線を成形するため、成形時に必要となる加工を低減することができる。

実施例に係るコイルばねの成形方法について説明する。まず、実施例に係るコイルばねについて簡単に説明する。実施例に係るコイルばねは、自動車等に装備されるストラット型懸架装置用のコイルばねである。図4に示すようにコイルばねSは、その中央に円筒部S1が成形され、その両端にピッグテールS2が成形されている。コイルばねSが用いられるストラット型懸架装置は、コイルばねSの内側に配置されるショックアブソーバを備えている。ストラット型懸架装置では、路面からタイヤに作用する外力の方向とショックアブソーバの軸線とが一致しない。このため、ショックアブソーバに横力が作用し、乗り心地を低下させる等の問題が生じる。かかる問題を解決するために、コイルばねSの荷重軸を所望の度に傾斜させ、ショックアブソーバに作用する横力を低減することが必要となる。例えば、コイルばねSの円筒部S1の中心軸と、ピッグテールS2の中心軸とをずらしたり、ピッグテールS2のピッチを調整して座巻部を傾斜させたりしている。したがって、本実施例に係るコイルばねSには、その荷重軸を所望の角度に傾斜させるために、ピッグテールS2を所望の形状に成形することが求められている。

上述したコイルばねSを製造するには、まず、ばね鋼(例えば、SUP6,SUP9,SUP9A,SUP11A等)を所定寸法の線材に加工する。次いで、図1に示すように、所定寸法に加工された線材を加熱炉で加熱し、加熱された線材を一次成形用の芯金(第1の芯金の一例)に巻き付けて円筒状に1次成形する(S10)。1次成形された線材(以下、半製品形状の線材という)は、図2に示すように、一端にはピッグテールS2が成形されているが、他端にはピッグテールS2が成形されていない。すなわち、半製品形状の線材は、円筒部S1が成形されると共に円筒部S1の一端にピッグテールS2が成形される。ただし、円筒部S1の他端にはピッグテールS2が成形されていない。

次いで、半製品形状とした線材の他端(ピッグテールS2が成形されていない端部)にピッグテールS2を成形する(S12)。これによって、図4に示すコイルばねSが製造される。なお、ステップS12の成形工程は、半製品形状の線材が300℃以上に加熱された状態で実施されることが好ましい。例えば、ステップS10の成形工程に続いて時間を空けずにステップS12の成形工程を実施することで、半製品形状の線材が300℃以上の状態でピッグテールS2を成形することができる。すなわち、加熱された線材が降温する期間にステップS12を実行することで、ステップS12を実行するときの線材の温度を高くすることができる。このように構成することで、ピッグテールS2を成形する時の加工力を小さくでき、後述する成形装置10の大型化を抑制することができる。以下、半製品形状とした線材に対して行うステップS12のピッグテールS2の成形について、詳細に説明する。

まず、半製品形状とした線材(以下、単に線材という場合がある。)の端部にピッグテールS2を成形する成形装置10について説明する。図2に示すように、成形装置10は、本体(12,14,16,18)と、本体(12,14,16,18)に回転可能に取付けられた回転軸20と、線材Sの端部近傍の特定部位をクランプするクランプ機構(30,32(第2のクランプの一例))を備えている。

本体(12,14,16,18)は、ベース12と、ねじ軸14と、移動テーブル16と、スライダ18を備えている。ベース12内には、図示しない駆動装置(モータ等)が配設されており、この駆動装置はねじ軸14に接続されている。ねじ軸14は、z軸方向(鉛直方向:成形開始時における回転軸20の軸線(すなわち、x軸)と直交する方向)に伸びており、その下端がベース12に回転可能に支持されている。ベース12内の駆動装置を作動させると、それによってねじ軸14が回転する。ねじ軸14には、移動テーブル16が螺合している。ねじ軸14が回転すると、移動テーブル16はz軸方向(鉛直方向)に移動するようになっている。移動テーブル16の上面にはスライダ18が載置されている。スライダ18は、図示しない駆動装置(モータ)によって駆動され、移動テーブル16の上面に対してx軸方向(成形開始時における回転軸20の軸線(すなわち、x軸)の方向)及びy軸方向(x軸及びz軸と直交するy軸の方向)に進退動すると共に、z軸(鉛直軸)周りに揺動回転する。

回転軸20は、スライダ18に取付けられている。回転軸20は、クランプ機構(30,32)側に伸びており、その一端がスライダ18に支持されている。回転軸20の一端は、スライダ18に対してその軸線周りに回転可能に支持されると共に、y軸周りに揺動可能に取付けられている。図示しない駆動装置が作動すると、回転軸20がその軸線周りに回転すると共に、スライダ18側の端部を支点としてy軸周りに揺動回転する。

回転軸20の他端には、芯金26(第2の芯金の一例)と、クランプ24(第1のクランプの一例)が設けられている。図2,3に示すように芯金26は、円柱状の部材であり、線材Sが巻き付けられる外周面26aを有している。外周面26aには、外周方向に突出する突出部26bが成形されている。突出部26bには、半製品形状とした線材Sの一端が当接するようになっている。クランプ24は、半製品形状とした線材Sの一端を把持する。具体的には、線材Sの一端は、その端面が芯金26の突出部26bに当接した状態で、クランプ24と芯金26の外周面26aに挟持されることで、芯金26にクランプされる。クランプ24は、図示しない駆動装置によって、線材Sの一端をクランプする状態と、クランプしない状態とに切換えられる。なお、芯金26及びクランプ24は回転軸20に固定されているため、回転軸20が回転すると、それに応じて芯金26及びクランプ24も回転する。

クランプ機構(30,32)は、ベース12に対してx軸(+)の方向に離間した位置に配置される。具体的には、ベース12に対してx軸(+)の方向に離間した位置に基台28が設けられ、その基台28上にクランプ機構(30,32)が設けられる。クランプ機構(30,32)は、図示しない駆動装置によって、線材Sをクランプする状態(クランプ30,32が互いに当接する状態)と、線材Sをクランプしない状態(クランプ30,32が互いに離間する状態)とに切換えられる。基台28はベース12に対して位置が変化しないため、クランプ機構(30,32)もベース12に対して位置が変化しない。

また、成形装置10は、成形装置10の各部を制御する制御装置34を備えている。制御装置34は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータによって構成される。制御装置34には、コイルばねSの設計形状(ピッグテールS2の形状を含む)を規定するCADデータが入力されるようになっている。制御装置34は、入力されたCADデータに基づいて、上述した各駆動装置を制御する。これによって、ピッグテールS2を成形する際に、移動テーブル16がz軸方向に移動し、スライダ18がx軸方向及びy軸方向に移動し、また、スライダ18がz軸周りに揺動し、さらに、回転軸20がその軸周りに回転すると共にy軸周りに揺動する。さらに、制御装置34は、クランプ24及びクランプ機構(30,32z)を制御することで、線材Sをクランプした状態と、クランプしない状態とに切換える。制御装置34が成形装置10の各部を制御することで、半製品形状とした線材Sの端部にピッグテールS2が成形される。

上述した成形装置10によって半製品形状とした線材Sの端部にピッグテールS2を成形する場合の、成形装置10の動作について説明する。まず、半製品形状とした線材Sを成形装置10にセットする。具体的には、制御装置34は、各駆動装置を駆動して、移動テーブル16、スライダ18及び回転軸20を初期位置に移動させる。次いで、図示しないロボット等によって成形装置10内に半製品形状の線材Sを搬入する。半製品形状の線材Sが搬入されると、制御装置34は、クランプ機構(30,32)を駆動して線材Sの特定部位をクランプすると共に、クランプ24を駆動して線材Sの端部(ピッグテールS2が成形されていない側の端部)を芯金26にクランプする。

次いで、制御装置34は、線材Sの端部及び特定部位をクランプした状態で、コイルばねSの最終製品形状を規定するCADデータに基づいて、移動テーブル16、スライダ18及び回転軸20を駆動する各駆動装置を制御する。これによって、移動テーブル16がz軸方向に移動、及び/又は、スライダ18がx軸方向に移動、及び/又は、スライダ18がy軸方向に移動、及び/又は、スライダ18がz軸周りに揺動回転、及び/又は、回転軸20をその軸周りに回転、及び/又は、回転軸20をy軸周りに揺動回転させる。その結果、半製品形状とした線材Sの端部にピッグテールS2が成形される。

ここで、ピッグテールS2を成形する際に、回転軸20をその軸周りに回転させると、芯金26の外周面26aに線材Sが巻き付けられる。芯金26の外周面26aに線材Sを巻き付けてピッグテールS2を成形するため、ピッグテールS2を精度よく成形することができる。また、ピッグテールS2を成形する際に、移動テーブル16とスライダ18を移動させ、また、スライダ18と回転軸20を搖動回転することで、ピッグテールS2の軸線及びピッチを任意に制御することができる。その結果、CADデータで規定される最終製品形状となるように、ピッグテールS2が成形される。

ピッグテールS2が成形されると、クランプ24を駆動して線材Sの端部を解放すると共に、クランプ機構(30,32)を駆動して線材Sの特定部位を解放する。次に、図示しないロボット等によって、最終製品形状としたコイルばねSを成形装置10から搬出する。これによって、半製品形状の線材SにピッグテールS2が成形される。

上述したことから明らかなように、本実施例のコイルばねの成形方法では、半製品形状とした線材Sの端部にピッグテールS2を成形する際にスライダ18(回転軸20及び芯金24)をx軸方向に移動させることで、成形するピッグテールS2のピッチを任意のピッチに制御することができる。また、ピッグテールS2を成形する際にテーブル16とスライダ18及び回転軸20が適宜移動することで、ピッグテールS2を所望の形状に成形することができる。特に、制御装置34がCADデータに基づいてテーブル16、スライダ18及び回転軸20を駆動するため、CADデータで規定された形状(設計形状)のコイルばねSを成形することができる。

以上、本明細書に開示の技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

例えば、上述した実施例では、回転軸20(芯金26)をx軸方向、y軸方向及びz軸方向に移動可能とすると共に、y軸周り及びz軸周りに搖動回転可能としたが、本発明はこのような形態に限られない。例えば、回転軸20(芯金26)をx軸方向、y軸方向及びz軸方向にのみ移動可能な構成してもよいし、あるいは、回転軸20(芯金26)をx軸方向に移動可能とすると共にy軸周り及びz軸周りに搖動可能な構成としてもよいし、さらには、これらの移動形態のいくつかを適宜選択して構成としてもよい。このような構成によっても、ピッグテールのピッチを調整することができる。また、上述した実施例では、回転軸20が一体で構成されていたが、回転軸を基端部と先端部の2部材で構成してもよい。かかる場合、基端部に対して先端部をy軸(基端部の軸線に直交する平方向に伸びる軸)の周りに揺動回転可能、及び/又は、z軸(y軸に直交する鉛直方向に伸びる軸)の周りに揺動回転可能としてもよい。すなわち、クランプ24の位置を調整する移動機構は、種々の構成を採ることができる。さらに、芯金26は必ずしも必要ではなく、芯金26を用いることなくピッグテールを成形してもよい。

本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

10 成形装置 14 ねじ軸 16 テーブル 18 スライダ 20 回転軸 24 クランプ 26 芯金 34 制御装置

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