アーク状コイルスプリングの製造方法及び製造装置

申请号 JP2016104363 申请日 2016-05-25 公开(公告)号 JP2017209707A 公开(公告)日 2017-11-30
申请人 株式会社システムテクニカ; 发明人 杉田 剛;
摘要 【課題】本発明は、アーク状コイルスプリングを製造する方法において、数値制御によって高速・高 精度 な動作を可能とするサーボプレスに着目し、アーク状コイルスプリングの 曲率 を自在に確保できる製造方法の提供並びに製造装置の提供を図るものである。 【解決手段】直筒状コイルスプリングを固定するクランプ工程と、端部を検出する端部検出工程と、回転 角 位置 決め工程と、ピッチ送り工程と、押圧部材打ち込み工程と、打ち込み方向変換工程とから構成され、押圧部材を上方からピッチ間に押し下げる動作を連続して繰り返すことで直筒状から曲率を有するコイルスプリングへ変形させる手段の製造方法並びに製造装置とした。 【選択図】図1
权利要求

直筒状から曲率をもったコイルスプリング10を製造する方法であって、 直筒状コイルスプリング20を固定する第一クランプ工程Aと、 端部11を検出する端部検出工程Bと、 回転位置決め工程Cと、 第一ピッチ送り工程Dと、 第一押圧部材打ち込み工程Eと、 前記コイルスプリング10に対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換工程Fと、 第二ピッチ送り工程Hと、 第二押圧部材打ち込み工程Iと から構成され、 前記打ち込み方向変換工程Fは前記第一押圧部材打ち込み工程Eの後端部11の反対側端部12を第二クランプ工程Gにより固定し、 前記第一クランプ工程Aを解除することで押圧部材40の送り方向を反転させる工程であり、 前記第一押圧部材打ち込み工程Eと前記第二押圧部材打ち込み工程Gが前記押圧部材40を上方からピッチ間に押し下げる動作を連続して繰り返すことで直筒状から曲率を有するアーク状コイルスプリング30へ変形させるものであり、 係る変形量は前記押圧部材40が前記コイルスプリング10の付近までの動作と、 前記動作後の位置から前記コイルスプリング10に接触するまでの動作と、 前記動作後の接触後から少なくとも一回以上押し下げ保持し若しくはこれを繰り返す動作と、 前記押圧部材40を引き抜く動作とをそれぞれ適した速度に制御することで任意の曲率を有する形状に成形することを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記押圧部材40の動作をサーボプレス50を用いて制御する方法を採用したことを特徴とする請求項1に記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記回転角度位置決め工程Cにおける回転角度及び若しくは前記端部検出工程Bにおける端部11の検出手段に、金属センサ又は画像センサを用いて位置決めする方法を採用したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記第一押圧部材打ち込み工程E及び前記第二押圧部材打ち込み工程Iにおいて、押圧部材40がコイルスプリング10を押し広げる際、該コイルスプリング10が押し当てられる金型60の形状が、成型後のアーク状コイルスプリング30に干渉しない形状を利用する方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記第一押圧部材打ち込み工程E及び前記第二押圧部材打ち込み工程Iにおいて、押圧部材40によってコイルスプリング10の変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板70を利用する方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記第一押圧部材打ち込み工程E及び前記第二押圧部材打ち込み工程Iにおいて、押圧部材40を打込んだ際にコイルスプリング10の軸方向に発生する反による位置の偏りを吸収する弾性体構造を有する方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のアーク状スプリングの製造方法1。前記押圧部材40が三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を下方に向けた形状であり、一巻きの線径が連続する軸芯方向に対して垂直方向から該線径の平均傾斜角の1/2以下の範囲内とする傾斜角41を与えて備える方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。直筒状コイルスプリング20からアーク状コイルスプリング30を製造する製造装置であって、 前記直筒状コイルスプリング20を固定する第一クランプ機構100と、 端部を検出する端部検出センサ110と、 回転角位置決め機構120と、 ピッチ送り機構130と、 押圧部材打ち込み機構140と、 コイルスプリング10に対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換機構と、 を有し、 前記押圧部材打ち込み機構140がサーボプレス50で制御することにより押圧部材40を動作させ、 該押圧部材40は三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を下方に向けた形状であり、該一辺をコイルスプリング10の軸方向に対して垂直方向から一巻きの線径を成す平均傾斜角の1/2以下の範囲内に調節可能な機構を備え、 前記押圧部材40の動作により上方からピッチ間に該押圧部材40を押し下げる動作を連続して繰り返すことで前記直筒状コイルスプリング20から前記アーク状コイルスプリング30へと変形させることを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140による動作を、コイルスプリング10のピッチ毎に前記押圧部材40の押し下げ量と押し下げ速度を段階的に制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項8に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記回転角度位置決め機構120における、回転角検出機構121が、金属センサ又は画像センサであることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140において、前記押圧部材40がコイルスプリング10を押し広げる際、該コイルスプリング10が押し当てられる金型60の形状が、成型後のアーク状コイルスプリング30に干渉しない形状であることを特徴とする請求項8から請求項10の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140により、打ち込まれたコイルスプリング10の変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板70を有することを特徴とする請求項8から請求項11の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打込み機構140により、前記押圧部材40を打込んだ際にコイルスプリング10に発生する反力を吸収する弾性構造を有していることを特徴とする請求項8から請求項12の何れかに記載のアーク状スプリングの製造装置2。

直筒状から曲率をもったコイルスプリング10を製造する方法であって、 直筒状コイルスプリング20を固定する第一クランプ工程Aと、 端部11を検出する端部検出工程Bと、 回転角位置決め工程Cと、 第一ピッチ送り工程Dと、 第一押圧部材打ち込み工程Eと、 前記コイルスプリング10に対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換工程Fと、 第二ピッチ送り工程Hと、 第二押圧部材打ち込み工程Iと から構成され、 前記打ち込み方向変換工程Fは前記第一押圧部材打ち込み工程Eの後端部11の反対側端部12を第二クランプ工程Gにより固定し、 前記第一クランプ工程Aを解除することで押圧部材40の送り方向を反転させる工程であり、 前記第一押圧部材打ち込み工程Eと前記第二押圧部材打ち込み工程Gが前記押圧部材40を上方からピッチ間に押し下げる動作を連続して繰り返すことで直筒状から曲率を有するアーク状コイルスプリング30へ変形させるものであり、 係る変形量は前記押圧部材40が前記コイルスプリング10の付近までの動作と、 前記動作後の位置から前記コイルスプリング10に接触するまでの動作と、 前記動作後の接触後から少なくとも一回以上押し下げ保持し若しくはこれを繰り返す動作と、 前記押圧部材40を引き抜く動作とをそれぞれ適した速度に制御することで任意の曲率を有する形状に成形することを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記押圧部材40の動作をサーボプレス50を用いて制御する方法を採用したことを特徴とする請求項1に記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記回転角位置決め工程Cにおける回転角度及び若しくは前記端部検出工程Bにおける端部11の検出手段に、金属センサ又は画像センサを用いて位置決めする方法を採用したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記第一押圧部材打ち込み工程E及び前記第二押圧部材打ち込み工程Iにおいて、押圧部材40がコイルスプリング10を押し広げる際、該コイルスプリング10が押し当てられる金型60の形状が、成型後のアーク状コイルスプリング30に干渉しない形状を利用する方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。前記第一押圧部材打ち込み工程E及び前記第二押圧部材打ち込み工程Iにおいて、押圧部材40によってコイルスプリング10の変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板70を利用する方法を採用したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造方法1。直筒状コイルスプリング20からアーク状コイルスプリング30を製造する製造装置であって、 前記直筒状コイルスプリング20を固定する第一クランプ機構100と、 端部を検出する端部検出センサ110と、 回転角位置決め機構120と、 ピッチ送り機構130と、 押圧部材打ち込み機構140と、 コイルスプリング10に対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換機構と、 を有し、 前記押圧部材打ち込み機構140がサーボプレス50で制御することにより押圧部材40を動作させ、 該押圧部材40は三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を刃先として下方に向けた形状であり、 該刃先を成す前記一辺は前記コイルスプリング10の軸芯に対して傾斜角を有して備えられ、 該傾斜角は平面視において前記コイルスプリング10の前記軸芯に垂直な方向から一巻きの線径が描く両端を結んだ線との開き角度の1/2以下の範囲内に調節可能な機構を備え、 前記押圧部材40の動作により上方からピッチ間に該押圧部材40を押し下げる動作を連続して繰り返すことで前記直筒状コイルスプリング20から前記アーク状コイルスプリング30へと変形させることを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140による動作を、コイルスプリング10のピッチ毎に前記押圧部材40の押し下げ量と押し下げ速度を段階的に制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項6に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記回転角位置決め機構120における、回転角検出機構121が、金属センサ又は画像センサであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140において、前記押圧部材40がコイルスプリング10を押し広げる際、該コイルスプリング10が押し当てられる金型60の形状が、成型後のアーク状コイルスプリング30に干渉しない形状であることを特徴とする請求項6から請求項8の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。前記押圧部材打ち込み機構140により、打ち込まれたコイルスプリング10の変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板70を有することを特徴とする請求項6から請求項9の何れかに記載のアーク状コイルスプリングの製造装置2。

说明书全文

本発明は、アーク状コイルスプリングの製造方法に関し、詳しくは、直線上に成形された筒状コイルスプリングに押圧部材を押し付けて塑性変形させ、アーチ状に湾曲したコイルスプリングにおける曲率や不等長など任意の形状を高精度に加工可能とする技術に関する。

アーク状コイルスプリングは、自動車の自動変速装置のクラッチ等に用いられており、クラッチの接続時・切断時発生する衝撃や振動、原動機の回転出の微細変動を吸収する等、自動車をはじめとするクラッチ構造を有する回転動力伝達系において重要な役割を担っている。

また、自動車業界において、ハイブリッドカーにおけるモーターとの併用等、クラッチ部分に対する要求は小型高性能かつ、大きなトルクの受容性の拡大等、要求性能は高まるばかりであって、これらの要求にもこたえうるアーク状コイルスプリングが求められている。

このようなアーク状コイルスプリングに対する要求には、アーク状コイルスプリングの両端部の研磨面が回転軸と直交すること、前記研磨面において、前記スプリングスプリングの線材の最短部が定めた度に位置していること、アーク状コイルスプリングにねじれがないこと、不等間隔スプリングとなること、アーク上コイルスプリングの伸縮時に適した伸縮動作をすることなど、製造段階における課題解決に基づく製品仕様の具体的要求が高まってきている現状がある。

元来、直線コイルスプリングの製造は、工業的に広く一般的な技術であり、メーカ仕様に合わせた製品の歩留まりのよい製造が必要であった。一方で、アーク状コイルスプリングを製造する方法として、直線コイルスプリングから製造する方法が多く、種々の量産技術が開発されている。

具体的には、例えば、アーク状のコイルスプリングとして、特許文献1及び特許文献2にクラッチハウジングに組み込むダンパ用コイル・スプリングとの記載があるものの製造方法について定められておらず、不等ピッチでの設計には言及しているものの、当該設計に基づく製造方法には至っていない。

また、特許文献3では、文献3に示す特許には、直線状のコイルスプリングからアーク状のコイルスプリングを容易に形成する方法において、コイル内径側にアーク状の芯金を挿入することによってばねを湾曲した状態に保ち熱処理する技術が公開されている。その際、コイルスプリング中央部に比べ両端側へ暫時曲率半径を小さくすること、アーク成型に先立って行う焼きなまし工程、アーク形成前の加熱工程、アーク成型前の研削工程、その他、ショートピニングによる強化、低温焼きなまし等の技術についても開示されています。しかしながらこの方法では、芯金とスプリングは固定されることなく、回転自由であり端部の固定については記載も示唆もなく、スプリング全体において曲率の分布は記載があるものの、それらの曲率分布の固定を回転自在なスプリングの状態においてどのように固定して製造するか記載も示唆もありません。本願においては、片側端部のみを固定し、随時曲率を形成していく点で、片側端部を固定し、且つ、それらの両端それぞれを片側で保持する状態を用い、自由状態において、曲率を形成することにより、設計した位置で曲率を数値制御により自在に形成できる点で大きく相違している。

特許文献4に示す特許には、アーク状コイルスプリングの製造装置が示されています。直線状のコイルスプリングをない周面の情報で軸線に沿って平状に並設され、コイルスプリングを湾曲させる円筒状の一対の可動押圧金具、固定受け金具内に身体自在に嵌挿され、コイルスプリングの両端面に当接する一対の可動壁を用いた構成が示されており、前記文献3の芯金を用いる方法が図8に従来技術として示されています。複数同時に製造することが可能ですが、巻き数の位置に対して曲率を自在に分布させることまでには至っておらず、クラッチスプリングが要求されるばね内にばね特性の変化分布を持たせることによる共振防止効果を奏する構造を任意に設けることは困難です。

特許文献5に示す特許には、文献4のアーク状コイルスプリングの製造装置が示されている。押し当てる構造を加熱中に固定するための図中8,9で示されるロック板を有することを特徴としています。複数同時に製造することが可能である点は文献4と同様であるが、巻き数の位置に対して曲率を自在に分布させることまでには至っておらず、クラッチスプリングが要求されるばね内にばね特性の変化分布を持たせることによる共振防止効果を奏する構造を任意に設けることは困難です。

特許文献6に示す特許には、ダンパスプリングのコイルの形状がオーバル形状であるものが図示されています。スプリングセット時の位置ずれを吸収してばね力を安定的に作用させる効果が記載されていますが、本願のような製造方法についての特許ではなく、コイルスプリング自体の出願である点で大きく相違するが、特に当接する部分について着目し、直線部分がコイルスプリングの端部で当接する効果を示している点で本願の発想の一つであるアーク状コイルスプリングの端面が面で当接するという効果についての着目があるともいえるが、製造方法自体が異なり、コイル面円周全面で当接する点で相違します。

特許文献7に示す特許にはアーク状スプリング製造方法が記載されており、収容治具及びプレス治具が記載されていますが、コイルスプリングの捲き位置に対する細かいアーク形状の分布の記載はなく、溝内に固定した状態で加熱する工程が記載されている。アーク形状に固定した状態で加熱するという点で本願とは異なります。

特許文献8に示す特許には、直筒状コイルに対して最初に押し広げる工程、直筒状コイルをクランプする工程、コイル間の一部をピッチ調整工具によって押し広げ組成変形させ、塑性変形させるピッチ寸法調整工程を備え、直筒状コイルの各コイル間に対し同じ側から作用させてコイル間を押し広げ組成変形させることを連続して行い、直筒状コイルを湾曲したコイルばねに成形することを特徴とするコイルばねの製造方法が記載されています。平成9年に出願された本特許は、カムプレス方式を採用しており、直筒状コイルスプリングの軸方向に送り動作を行うことにより、同一のプレス装置により押し広げる動作を行っていることが図1により例示されています。本願が解決しようとしているアーク状コイルスプリングの製造方法におけるコイル両側端面がクラッチハウジングのケースに当接する面が平行となり密着するよう端面方向を制御する迄に至っておらず、文献1の出願にみられるような周方向におけるアーク形状の曲率の分布を意図的に成形することについては記載も示唆も示されていない。

特開平10−82440号公報

特開平01−320330号公報

特開2007−268573号公報

特開2014−231069号公報

特開2014−223656号公報

特開平8−4835号公報

特開2000−129359号公報

特開平11−019734号公報

そこで、本発明者は、本発明に係る問題点を解決すべく、数値制御によって高速・高精度な動作を可能とするサーボプレスに着目し、アーク状コイルスプリングの製造方法の提供を図るものである。

本発明は、直筒状から曲率をもったコイルスプリングを製造する方法であって、直筒状コイルスプリングを固定する第一クランプ工程と、端部を検出する端部検出工程と、回転角位置決め工程と、第一ピッチ送り工程と、第一押圧部材打ち込み工程と、前記コイルスプリングに対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換工程と、第二ピッチ送り工程と、第二押圧部材打ち込み工程とから構成され、前記打ち込み方向変換工程は前記第一押圧部材打ち込み工程の後端部の反対側端部を第二クランプ工程により固定し、前記第一クランプ工程を解除することで押圧部材の送り方向を反転させる工程であり、前記第一押圧部材打ち込み工程と前記第二押圧部材打ち込み工程が前記押圧部材を上方からピッチ間に押し下げる動作を連続して繰り返すことで直筒状から曲率を有するアーク状コイルスプリングへ変形させるものであり、係る変形量は前記押圧部材が前記コイルスプリングの付近までの動作と、前記動作後の位置から前記コイルスプリングに接触するまでの動作と、前記動作後の接触後から少なくとも一回以上押し下げ保持し若しくはこれを繰り返す動作と、前記押圧部材を引き抜く動作とをそれぞれ適した速度に制御することで任意の曲率を有する形状に成形することを手段とする。

また本発明は、前記押圧部材の動作をサーボプレスを用いて制御することを手段としてもよい。

また本発明は、前記回転角度位置決め工程における回転角度及び若しくは前記端部検出工程における端部の検出手段に、金属センサ又は画像センサを用いて位置決めすることを手段としてもよい。

また本発明は、前記第一押圧部材打ち込み工程及び前記第二押圧部材打ち込み工程において、押圧部材がコイルスプリングを押し広げる際、該コイルスプリングが押し当てられる金型の形状が、成型後のアーク状コイルスプリングに干渉しない形状を利用することを手段としてもよい。

また本発明は、前記第一押圧部材打ち込み工程及び前記第二押圧部材打ち込み工程において、押圧部材によってコイルスプリングの変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板を利用することを手段としてもよい。

また本発明は、前記第一押圧部材打ち込み工程及び前記第二押圧部材打ち込み工程において、押圧部材を打込んだ際にコイルスプリングの軸方向に発生する反力による位置の偏りを吸収する弾性体構造を有することを手段としてもよい。

また本発明は、前記押圧部材が三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を下方に向けた形状であり、一巻きの線径が連続する軸芯方向に対して垂直方向から該線径の平均傾斜角の1/2以下の範囲内とする傾斜角を与えて備えることを手段としてもよい。

また本発明は、直筒状コイルスプリングからアーク状コイルスプリングを製造する製造装置であって、前記直筒状コイルスプリングを固定する第一クランプ機構と、端部を検出する端部検出センサと、回転角位置決め機構と、ピッチ送り機構と、押圧部材打ち込み機構と、コイルスプリングに対する打ち込み方向を変換する打ち込み方向変換機構とを有し、前記押圧部材打ち込み機構がサーボプレスで制御することにより押圧部材を動作させ、該押圧部材は三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を下方に向けた形状であり、該一辺をコイルスプリングの軸方向に対して垂直方向から一巻きの線径を成す平均傾斜角の1/2以下の範囲内に調節可能な機構を備え、前記押圧部材の動作により上方からピッチ間に該押圧部材を押し下げる動作を連続して繰り返すことで前記直筒状コイルスプリングから前記アーク状コイルスプリングへと変形させることを手段としてもよい。

また本発明は、前記押圧部材打ち込み機構による動作を、コイルスプリングのピッチ毎に前記押圧部材の押し下げ量と押し下げ速度を段階的に制御する制御装置を備えることを手段としてもよい。

また本発明は、前記回転角度位置決め機構における回転角検出機構121が、金属センサ又は画像センサであってもよい。

また本発明は、前記押圧部材打ち込み機構において、前記押圧部材がコイルスプリングを押し広げる際、該コイルスプリングが押し当てられる金型の形状が、成型後のアーク状コイルスプリングに干渉しない形状である構成を採用してもよい。

また本発明は、前記押圧部材打ち込み機構により、打ち込まれたコイルスプリングの変形並びに移動を一定の隙間を有して抑えるガイド板を有する構成を採用してもよい。

また本発明は、前記押圧部材打込み機構により、前記押圧部材を打込んだ際にコイルスプリングに発生する反力を吸収する弾性構造を有している構成を採用してもよい。

本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法によれば、直筒状コイルスプリングを基に製造するアーク状コイルスプリングの製造過程において、回転方向ならびに焼き入れ、焼きなまし後の製品工程を経た後のスプリング形状に対し、加工精度の劣化を生じさせることなく製造することができる優れた効果を奏する。

また、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法によれば、押圧部材打込み工程において、サーボプレスを用いた速度制御を行うことにより、コイルスプリングの巻線の間隔毎に、高速にかつ、精度よく塑性変形を生じさせることが可能となることから、所望する形状のコイルスプリングを得ることが可能となるという優れた効果を奏する。

また、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法によれば、曲率が一定のもののみならず、段階的や部分的に曲率の異なる形状に加工することもできるという優れた効果を奏する。

また、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法において、クランプ構造において一端側にはコイルスプリングの外形に合わせた矩形又は円形の形状を有したクランプ装置を用い、他端側には平坦な面構造によって両側から狭持する構成のクランプ装置を用いている場合には、押圧部材の打ち込み方向を変換しても精度に影響がなく、クランプの切替えによるひずみやねじれを防止することができるという優れた効果を奏する。

本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法の手順を示すフローチャート図である。

本発明に係るアーク状コイルスプリングの端部に係る当接面の回転位置決め説明図である。

本発明に係る直筒状コイルスプリングの全体構成説明図である。

本発明に係るアーク状コイルスプリングのピッチ間角度説明図である。

本発明に係る加工状態説明図である。

本発明に係る押圧部材打ち込み工程における動作説明図である。

本発明に係る押圧部材の取付状態調整説明図である。

本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造装置の全体構成説明図である。

以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明に係る製造方法及び製造装置は、アーク状コイルスプリングを形成する全工程内の熱処理前の素材の成形工程の一部であり、「直筒状コイルスプリング」とは、曲率が与えられる前の芯材が「アーク状コイルスプリング」とは係る該熱処理前の直筒状コイルスプリングに曲率を与えて成形されたアーク状コイルスプリング素材をいう。

図1は、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法1の基本的な手順を示すフローチャートであり、全体作業の流れを示したものである。具体的には、第一クランプ工程A、端部検出工程B、回転角位置決め工程C、第一ピッチ送り工程D、第一押圧部材打ち込み工程E、打ち込み方向変換工程F,第二クランプ工程G、第二ピッチ送り工程H、第二押圧部材打ち込み工程I、とから構成されるアーク状コイルスプリングの製造方法であって、前記第一クランプ工程は、直線状コイルスプリングを固定し、前記回転角位置決め工程は、前記直筒状コイルスプリングの線材の端を検出し、予め定めた回転位置へ配置し、前記ピッチ送り工程は、前記回転各位置決め工程の後に前記押圧部材打込み工程の為に、前記直筒状コイルスプリングを所定位置へ移動させ、前記押圧部材打込み工程は、押圧部材状の押圧部材をコイルスプリングのピッチ間に押し込むことにより塑性変形させ、前記打込み方向変換工程は、前記ピッチ送り工程と、前記押圧部材打込み工程を所定回数繰り返したのち、反対側から加工をするために、クランプ位置を入れ替えて前記ピッチ送り工程と、前記押圧部材打込み工程を更に繰り返して全体を成形することを特徴とするアーク状コイルスプリングの製造方法1である。

図2は、本発明に係るアーク状コイルスプリング30の端面の仕上げ状態を示すとともに、軸方向に対する等接面13を配置する位置を指定して回転させることについての説明図である。まず、直筒状のコイルスプリングが熱処理される前の加工として、端面が切削され、更に研磨等によって平面状に仕上げられ、係る平面の全面の3分の2以上がコイルスプリングと接する面に面接触するように仕上げられていることが望ましい。

図2(a)から図2(c)の各図に示されているとおり、コイルスプリングの端面が研磨されると、略三日月形状に見える光沢部分がホルダー等と当接する当接面が設けられることとなる(以下係る面を「等接面」という)。アーク状コイルスプリング30において、スプリングのばね力を伝える面はコイルの両端であり、図2(a)から図2(c)では、回転方向をずらして表示したものである、片側の研磨面及び線材の終端部がどの回転角度に配置されるかを特定することが必要な場合があり、係る指定位置に位置するように回転して加工を開始する角度の相違を対比できるように示したものである。

図3は、本発明に係るアーク状コイルスプリング30を成形する前の素材となる直筒状コイルスプリング20の基本構成を示す基本構成説明図であり、アーク状コイルスプリング30では、従来通り、本発明に係るアーク状コイルスプリング30の両端の断面では各種の条件が求められるところであり、描く弧に対し、係る等接面13の配置を考慮した取付角度に特定した位置で塑性変形させる条件が要求させる事があり、図2(a)下方、図2(b)の側方90度、図2(c)の上方というように、仕様毎に角度を定めることで安定した動作をさせる事への要求を満たせることが必要である(図4参照)。なお、加工中は直筒状の部分とアーク状の双方を含むため、アーク状コイルスプリング30とこれを成形する前の素材となる直筒状コイルスプリング20とを、以下、「コイルスプリング10」ということとする。

図3は、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法1で製造するアーク状コイルスプリング30の材料となる直筒状コイルスプリング20を示しており、図3(a)が側面図を示し、図3(b)はが片側端面である。

図4は、本発明に係るアーク状コイルスプリングの製造方法1における前記当接面13とこれに接する受面との関係を示すとともに、本発明に係るアーク状コイルスプリング30に与える曲率について、自由な変化を与えることが可能であり、係る曲率の変化についての実施例を例示したものである。

図4(a)は、コイル一巻あたりの線径が成す軸方向に対する傾き(以下、「ピッチ間角度」という)がアーチ状の全体を通じて同一のピッチ間角度Jで構成された例を示し、図4(b)は、中心付近の領域には広いピッチ間角度J1、両側の領域には狭い角度のピッチ間角度J2を配置示した例を示し、図4(c)は、前記図4(b)とは対象に、中心付近の領域には狭いピッチ間角度J2、両側の領域には広い角度のピッチ間角度J1を配置示した例を示している。なお、前記ピッチ間角度を1ピッチ毎に徐々に増減変化させた曲率変化とすることもできるが、係る実施形態は図示し難く、技術内容としては自明であることから省略する。

また、図4(a)から図4(c)は、当接面13がコイルの中心軸に対して必ずしも垂直ではないことを示している。例えば、回転軸の周方向に複数のアーク状コイルスプリング30を分割して配置する場合であって、組み込まれた状態若しくは、実効的にコイルが作動する圧縮状態で反発力がコイル端面に垂直方向となるようにするなど、両端の当接面13の平面方向の延長線の交点が回転軸の軸心とは一致しない仕様での要望にも対応容易であることを示している。

図5は、本発明に係る第一クランプ工程A、又は第二クランプ工程Gにおける直筒状コイルスプリング20又はアーク状コイルスプリング30の固定方法説明図であり、図5(a)は、直筒状コイルスプリング20が異なる径でも対応して保持できるV字クランプ型の第一クランプ機構100である場合のクランプ状態を示し、図5(b)は、前記直筒状コイルスプリング20に変形を加えて湾曲したアーク状コイルスプリング30を両外側から狭持して保持できるフラット型の第二クランプ機構160である場合のクランプ状態を示している。

前記第一クランプ機構100及び第二クランプ機構160は、前記V字クランプ型、又はフラットクランプ型についての形状に限定されるものではないが、第一クランプ機構100には、回転角位置決め行程Cにおいて回転角度の位置決めを行う回転角検出機構121とクランプの中心軸の周方向へ回転できる回転角位置決め機構120を備えていることが望ましい。なお、係る回転角度については、素材の端部の検出行程Bにおいて、端部検出センサ110として金属センサ、光学センサ、又は画像センサ等を用いて得られた情報に基づき、当接面13の接触面積から算出した端部位置情報に基づき現在の位置を把握し、当該位置から適宜回転させて軸方向のねじれや意図しない方向への曲がり等を防止する。

具体的には、例えば、当接面13の位置によって生ずるねじれ等を防止するために、適切な回転位置へと修正する必要がある。そこで本発明では第一クランプにおいて保持された状態を画像センサや光学センサにより得られた情報から当接面の適切な配置となる位置まで回転させる機構を備えている。即ち、図2(b)では上方の当接面が左右均等にバランスよく配置され、図2(c)も同様に下方の当接面が左右均等にバランスよくすることが可能である。

図6は、本発明に係る第一押圧部材打ち込み工程E及び第二押圧部材打ち込み工程Iにおける押圧部材40の動作説明図であり、図6(a)は押圧部材40の押し込み深さ量を示しており、図6(b)はサーボプレス50による押圧部材40の押し込み深さPと該押し込みの際の速度Vの変化を示す動作説明図である。本発明の最大の特徴である技術的要部は、図6(a)にFeedで示した送り毎に、係る押圧部材40の押し込み動作を制御することにあり、係る押し込み動作を各指定した位置のコイル間に深さと速度を変化させることを可能とし、等長コイルスプリングはもとより、不等長コイルスプリングや、曲率の異なるアーク状コイルスプリング30の加工をも可能とし、更には図4でも示したように各ピッチ間の傾斜角(ピッチ間角度J)を領域毎に変化させたり、ピッチ毎に徐々に変化させるなど、多彩な加工を高精度に可能とする点である。図6(a)のFeedで示した送り量については、図5に第一ピッチ送り工程Dと第二ピッチ送り工程の送り方向Hについて説明する。

図5(a)には、第一クランプ機構100により保持された直筒状コイルスプリング10がクランプされ、押圧部材40に対し、第一ピッチ送り工程Dにおける送り方向は、押圧部材40から解放される側、即ちクランプ機構100から押圧部材打込み機構140に向かう方向であって、送る方向を矢印(L)を用いて示している。また、図5(b)には、第二ピッチ送り工程Hをしめしており、送り方向を、第二クランプ機構160から押圧部材40へ向かう方向であって、送り方向を矢印(R)を用いて示している。

図7は、押圧部材40の取付角度を示す調整範囲説明図である。図7(a)に示すように押圧部材40の形状に三角柱の長方形の二面を結ぶ一辺を下方に向けた場合について説明すると、該長方形の二面が結ぶ一辺の傾斜角はコイルスプリング10の軸心方向に垂直な位置から一巻きの線径の平均傾斜角の1/2以下までの範囲とする傾斜角41を与えることが望ましい。但し、係る傾斜角の特定は、該押圧部材40の両側に配置し、変形するコイルスプリングの作用する力が均等となる角度に配置されることが目的であり、厳密な角度を指定するものではない。係る角度を適切に行なうことにより、アーク状コイルスプリング30の湾曲させていく湾曲部のねじれ等を防止することが可能となる。

図8は、本発明に係るアーク状コイルスプリング製造装置2の全体構成説明図である。係る製造装置は前記アーク状コイルスプリング30の製造方法を実施するための装置であり、図8に示すように素材となる直筒状コイルスプリング20を狭持して回転固定する第一クランプ機構100と、金属センサ若しくは画像センサを用いる端部検出センサ110と、前記第一クランプ機構100に回転機構を備えることによる回転角位置決め機構120と、サーボモータの回転角制御やフォトダイオード等の光学的な検出機構等を用いた回転角検出機構121と、サーボモータによるスライダー制御によるピッチ送り機構130と、サーボプレスを用いた押圧部材打ち込み機構140と、前記打ち込み機構を逆方向に切り替える制御による打ち込み方向変換機構150と、前記アーク状コイルスプリング30を成形する過程において第一クランプ機構100による保持から所定の打ち込み加工後の曲率を有する部分をその状態において狭持する第二クランプ機構160とを備え、各機構はシーケンス制御等によるプログラム制御によって実行される装置である。なお、サーボモータに変えて圧縮空気を利用したエアシリンダーによって構成することも有効である。以下、特徴的な機構について個別に説明する。

ピッチ送り機構130は、コイルスプリング10の各ピッチ間に押圧部材40を押し下げる位置に移動させる装置であり、前記押圧部材40の先端の一辺が適切な位置になるように移動させるピッチ送り機構130である。係るピッチ送り機構130の移動量については、指定する数値の入力並びに前記光学的な検出機構等を用いてもよい。簡易的なものとしては、等長コイルスプリングのように移動量が常に一定であれば繰り返される動作は指令が容易であり、動作指令制御用プログラムは極めて単純なものとすることが可能である。更に曲率をわずかに変化させたり部分的な曲率の異なる複雑なアーチ形状のコイルスプリングを形成したい場合であっても、係る形状に対応した押し込み量と速度の変化を詳細に設定するプログラミングを行なうことでこのような形状に加工することも可能である。

押圧部材打ち込み機構140は、サーボプレス50を用いて押圧部材40を上下に作動させる装置であり、押し込み量及び押し下げ位置P、速度Vについては、前記制御用プログラムによって詳細な設定が可能である。即ち、従来の先行技術であったカム式の駆動方法では、速度変化は制御可能であっても押し下げ量や曲率の自在な設定は困難であったが、本発明のこれらの前記制御用プログラムによる詳細な設定により、押し込み量を微小な変化をつけることも可能であり、また、保持状態における保持時間等の調整も制御することができ、弾性限度をこえた永久ひずみを残す塑性変形において、バネ設計において種々の効果が計算しやすいため、不等線形や不等ピッチ等の複雑な形状のコイルスプリングの製造が可能となっている。

打ち込み方向変換機構150は、押圧部材40のワンステップ毎の送り量を逆転して方向を変換する装置である。係る構造は直線的な移動によるピッチ送り機構130をステッピングモータやサーボモータによって制御する。

第二クランプ機構160は、第一押圧部材打ち込み工程Eによってアーチ状に変形された部分をそのままの状態で両側方から狭持するクランプ構造である。従ってクランプの形状は図5(b)に示すように、平坦な板状の挟持構造を有し、係る構造により、第一押圧部材打込み工程Eで挟持されていた側の変形が与えられなかった領域の加工を行う。このとき、第二押圧部材打込み工程Iにおける送り方向は、先に行われた第一押圧部材打込み工程Eと逆方向へ(図5(b)の矢印R方向)戻る方向となる。

サーボプレス50は、従来、プレス機等では制御することが困難とされていた加圧部の速度V(図6に示す、押し下げ位置Pに対する速度VのV1、V2、V3、−VR)や加圧回数等の動作をCNC等の制御手段を用いてサーボモータを制御し、複雑な動作を可能にしたものであり、押圧部材40による加工の際の押し下げ速度Vや押し下げ位置P(P0,PS,PA1,PA2,PUL)、加圧する力などを数値で設定することが可能であり、また、サーボプレス50ではプレスの途中まで高速で移動し、加圧の最下点に近いところで速度Vを落としたり、その押し下げ位置Pで保持したりするなどの加工をすることができる。

金型60は、押圧部材40がコイルスプリング10を押し広げる際に、コイルスプリング10の下側に配置される金型60であって、その形状が、加工中のアーク状コイルスプリング30の成型完了部分に干渉せず、かつ、成形加工中の部分の押し下げに伴う力を受け止める部材である。 具体的には、アーク状コイルスプリング30の有する曲率に対し、該アーク状コイルスプリングの加工中の弾性限度の戻り量や、焼き入れ工程における変形量等ばね製造工程で発生する変形を加えて算出される曲率であって、少なくともアーク状コイルスプリング30の曲率よりも金型60の方が小さい曲率となることが必要である。

ガイド板70は、押圧部材打ち込み機構140により打ち込まれた押圧部材40によりコイルスプリング10の変形を案内するガイドであって、成形後のアーク状コイルスプリング30の形状にひずみやねじれ等を生じさせないよう安定した形状の成形を可能とするものである。

1 アーク状コイルスプリングの製造方法 2 アーク状コイルスプリング製造装置 10 コイルスプリング 11 端部 12 反対側端部 13 当接面 20 直筒状コイルスプリング 30 アーク状コイルスプリング 40 押圧部材 41 傾斜角 50 サーボプレス 60 金型 70 ガイド板 100 第一クランプ機構 110 端部検出センサ 120 回転角位置決め機構 121 回転角検出機構 130 ピッチ送り機構 140 押圧部材打ち込み機構 150 打ち込み方向変換機構 160 第二クランプ機構 A 第一クランプ工程 B 端部検出工程 C 回転角位置決め工程 D 第一ピッチ送り工程 E 第一押圧部材打ち込み工程 F 打ち込み方向変換工程 G 第二クランプ工程 H 第二ピッチ送り工程 I 第二押圧部材打ち込み工程 J ピッチ間角度 L ピッチ送り方向(左) R ピッチ送り方向(右) P 押し下げ位置(P0・PS・PA1・PA2・PUL) V 速度(V1・V2・V3・−VR)

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