Method and process for providing a controlled batch of micrometer sized or nanometer sized coal material

申请号 JP2007549548 申请日 2005-12-28 公开(公告)号 JP2008525625A 公开(公告)日 2008-07-17
申请人 カーンズ,ケヴィン,シー; パグノッティ,ジェイムズ,アール; 发明人 カーンズ,ケヴィン,シー; パグノッティ,ジェイムズ,アール;
摘要 マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。 この方法は、(a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理および/又は化学パラメータを 指定 する工程と、(b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理および/又は化学パラメータの所望範囲を指定する工程と、(c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、そして、(d)石炭材料のフィードストックバッチを処理して、前記少なくとも1つの指定された物理および/又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程、とを有する。 別の工程において、前記石炭材料の制御バッチは活性化させることができる。
权利要求
  • マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法であって、以下の工程を有する:
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータおよび/又は化学パラメータを指定する工程、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータおよび/又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程、
    (c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、そして、
    (d)石炭材料のフィードストックバッチを処理して、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータおよび/又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程。
  • 前記所望の物理パラメータは粒径分布である請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所望の物理パラメータは、平均粒径・中位粒径・粒子モード径・粒子平均:中位比率・最大粒径・最小粒径又はそれらの組み合わせである請求項2に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所望の物理パラメータは粒子形状である請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所望の物理パラメータは粒子表面積である請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所定範囲は約2000m /g以上である請求項5に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所望の化学パラメータはバルク純度である請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記所望の化学パラメータは化学組成である請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記化学組成は、灰分含有率・硫黄含有率・岩石含有率・不純物含有率又はそれらの組み合わせである請求項8に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記石炭材料のフィードストックバッチは、廃材石炭・マイクロメートルサイズ石炭材料・ナノメートルサイズ石炭材料・粉砕石炭材料・アンスラサイト・リグナイト・亜瀝青炭・瀝青炭又はそれらの組み合わせである請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記石炭材料のフィードストックバッチは、約300ミクロン〜約500ミクロン、メッシュサイズ、メッシュサイズ以上の範囲の、バックウィート・バックウィートNo. 4・バックウィートNo. 5、又はそれらの組み合わせである請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記処理工程は、以下の工程:
    (i)粉砕、(ii)マイクロ化、(iii)ナノ化、(iv)分級、(v)キャラクタリゼーション、(vi)精製、(vii)分析、(viii)測定、(ix)粒径縮小、(x)濃縮、(xi)選鉱、(xii)構成要素除去又は減少、(xiii)選択、またはこれらの組み合わせ、
    を含む請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記石炭材料の前記フィードストックバッチはマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料であり、そして前記処理工程は、少なくとも一部の前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ石炭材料において、前記少なくとも1つの物理又は化学パラメータの測定を含む請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 更に、前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料を濃縮して前記所定範囲での前記所望の物理パラメータ又は化学パラメータを得る工程を有する請求項13に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 更に、前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料を分級して前記所定範囲での前記所望の物理パラメータ又は化学パラメータを得る工程を有する請求項13に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記処理工程は、前記石炭材料の前記フィードストックバッチの粒径を標的サイズ領域まで縮小する工程を有する請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記処理工程は、以下の使用:
    ジョークラッシャ・ジャイレータラッシャ・回転インパクタ・自生粉砕ミル・スタンプミル・回転クラッシャ・大型パックミル・パンミル・ハンマーミル・ロッド装填回転ミル・超ロテータ・リングロール又はボールミル、ボール装填回転ミル・振動ミル・パックミル・流体エネルギーミル・コロイドミル・水平ディスクミル・高エネルギピンミル・回転ブレーカ又はこれらの任意の組み合わせ、
    を含む請求項16に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記処理工程は精製を含む請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記精製は以下:
    (i)化学的消化法、(ii)少なくとも1つの選択された構成成分の削減、(iii)少なくとも1つの処理汚染物の除去、(iv)酸処理、又はこれらの組み合わせ、
    を含む請求項18に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記石炭材料の前記フィードストックバッチは廃材石炭であり、そして、前記処理工程は、前記石炭材料の前記フィードストックバッチをマイクロ化又はナノ化して前記所定範囲での前記所望の物理パラメータ又は化学パラメータを得る工程を含む請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 更に、前記石炭材料の制御されたバッチを活性化する工程を有する請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記活性化工程は、スチーム活性化・化学活性化・触媒活性化又はこれらの組み合わせを含む請求項21に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 前記処理工程は以下の工程:
    前記石炭材料のフィードストックバッチを分析する工程、そして、
    前記石炭材料のバッチを分級して、前記所望の物理パラメータ又は化学パラメータ、前記所定範囲の物理パラメータ又は化学パラメータ又はこれらの組み合わせを得て、それによって前記石炭材料の前記制御されたバッチを得る工程、
    を含む請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • 更に、前記石炭材料の制御されたバッチを少なくとも1つの許容基準に従って認定する工程を有する請求項1に記載の石炭材料の制御されたバッチを提供する方法。
  • マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法であって、以下の工程を有する:
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータおよび/又は化学パラメータを指定する工程、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータおよび/又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程、
    (c)マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料のフィードストックバッチを得る工程、
    (d)前記石炭材料の前記フィードストックバッチを、前記少なくとも1つの所望の物理パラメータ又は化学パラメータに関して分析する工程、そして (e)前記石炭材料の前記フィードストックバッチを分級して、指定された物理パラメータ又は化学パラメータと前記物理パラメータ又は化学パラメータの前記所定範囲とを得て、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程。
  • マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法であって、以下の工程を有する:
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータおよび/又は化学パラメータを指定する工程、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータおよび/又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程、
    (c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程、そして (d)前記石炭材料の前記フィードストックバッチに縮径処理を施し、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の前記制御バッチを得る工程。
  • マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法であって、以下の工程を有する:
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータおよび/又は化学パラメータを指定する工程、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータおよび/又は化学パラメータの所望範囲を指定する工程、
    (c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程、
    (d)前記石炭材料の前記フィードストックバッチに縮径処理を施し、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の前記制御バッチを得る工程、そして (e)前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の前記制御されたバッチの少なくとも一部に活性化処理を施す工程。
  • 说明书全文

    本発明は、小粒径の石炭材、詳しくは、指定された望ましい物理又は化学特性を所定範囲で示すマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法と処理とに関する。

    石炭は、形状、寸法、それらの由来である植物の性質、それらが堆積した環境、及びその埋入後に起こった化学的及び物理的プロセスに依存する組成、が様々な有機及び無機成分の複雑な不均質混合物である。 表2に示されているように、従来技術によれば、細かい粒径の又は粉砕されたアンスラサイト又はその他の石炭が、これらの石炭材料を、高付加価値の石炭製品の製造用の前駆物質粒子として使用する用途を含む、燃料及び非燃料用とにおいて使用されている。 しかしながら、これらの石炭材料は、(1)粒径及び分布(PSD)、(2)粒子形状、(3)比表面積、及び(4)バルク純度、等の正確な物理及び化学特性に関しては最小の要件も、あるいは全く何の要件も有するものではない。 そのような用途の必要性は、従来技術によって提供されてきた石炭によっては、ほとんど、或いは全く満たされていない。

    従来の粉砕炭材料は、メッシュサイズ範囲での最大径(そして稀には最小径)仕様にのみ基づく物理寸法で製造され、利用されている。 粒子又は粉体状石炭の粒径は、通常は、それが通過することが可能なメッシュサイズによって記載される。 工業標準は、粒径を示すために米国篩(Sieve)表示を使用し、2つのフルイサイズによって材料バルクの最大比率サイズと最小比率サイズとを記載する。 表1を参照。 例えば、サイズ8×30の活性炭素は、No. 8篩は通過するが、No. 30篩は通過しない粒子を含む。 3mmのペレットは、4×8の粒子に対応し、4mmのペレットは4×6粒子に対応する。

    現在、粉砕炭は、それが通過することが可能な最大メッシュ篩によって記載されるに過ぎず、例えば、70%がタイラー篩200メッシュを通過する粉体を記載するのに「70%マイナス200メッシュ(74μ)」という表示が使用されており、従って、その分布中における最も細かい粒子と最も粗い粒子の数又は量に対しては無視可能な制限をかけている。 そのような表示と組成が表2に示されている。

    石炭材料に関して考慮すべきもう1つの特性は粒子の表面積である。 粉体及び多孔性材料の表面積の測定のための最も一般的な方法の多くは、吸着の測定に拠るものである。 放射性指示薬及び染料吸着の技法にとって代わったのは表面積測定用のガス吸着の出現であった。 ガス吸着技術の開発に於ける最初の大きな進歩は、ブルナウアー(Brunauer)とエメット(Emmett)とによって行われ、彼らの仕事によって1938年のブルナウアー-エメット-テラー(Brunauer-Emmett-Teller)(BET)理論の開発への道が開かれた。

    考慮すべき更に1つの特性はバルク純度・粒子のポピュレーションに関する全体的な性質である。 バルク純度は、石炭以外、又は、粒子に対して外在性の炭素物質の不在を表す。 外在性不純物は、有機性又は無機性のいずれかである可能性があり、それらの由来は、投入供給物質からのもの、又は、処理及び取り扱い中から来たものであるかもしれない。

    伝統的に、異なる石炭タイプを分級するために測定が行われてきた。 主として、これらの測定は、対象材料の分・揮発性物質・固定炭素・灰分・発熱量を確認するために行われた。 今日、詳細な化学組成測定は、合成ガス生成、活性炭素、成形又は押出成形グラファイト・バインダピッチ・超コンデンサ(ultra-capacitor)等の高価値炭素材料用の前駆材料等の燃料用と非燃料用との両方のための供給物質の混合の設計に役立てることができる。

    現在の技術では、石炭を石炭化度に応じて分級している。 石炭化度は、圧・熱及び時間の要因に依存して異なる。 その結果、種々の石炭が分級されている。 これらの石炭は、特定の特性を有し、それらの有効利用のために、石炭化度のランク・測定値によって分級されている。 米国において、米国材料試験協会(ASTM)は、石炭を、リグナイト・亜瀝青炭・瀝青炭・アンスラサイトの四つのクラスに分級している。

    表2は、粉砕炭材料の近似分析及び元素分析を示し、更に、石炭を分級するために現在必要とされている限られた情報を示している。 しかしながら、石炭の発熱量を含むこの種の情報は、燃料用途のためのみの粉砕材料を比較するための適切な目安として役立つ。

    この記載の目的で、そして知られているように、活性化アンスラサイトも、アクティベーテッドチャコール(activated charcoal)・アクティブカーボン(active carbon)・アクティブチャコール(active charcoal)・アモルファス炭素(amorphous carbon)・ボーンブラック(bone black)・ボーンコール(bone coal)・チャンネルブラック(channel black)・炭(charcoal)・脱色炭素(decolorizing carbon)・ランプブラック(lamp black)等の活性炭素と見なされる。 活性炭素は、準グラファイト状に配列され、小さな粒径を有する炭素である。 詳しくは、この材料は、固体・多孔性で黒色の炭素質材料であって、無味である。 更に、活性炭素は、非炭素不純物の存在と炭素表面の酸化によって元素炭素と区別される。

    活性炭素は様々な処理法によって製造される。 従来技術によれば、活性炭素は、種々の方法によって多種多様な材料から作ることができる。 メルクインデックス(Merck Index)ではこれらを4つの基本的な形態に分類している。 即ち、獣炭は、骨・肉・血液等を炭化することによって得られ、ガスブラック(gas black)、ファーネスブラック(furnace black)、又はチャンネルブラックは、天然ガスの不完全燃焼によって得られ、ランプブラックは、種々の脂肪・オイル・樹脂等を燃焼することによって得られ、活性炭素は、木材・植物から作られる。 活性炭素は硬木・穀粒もみ殻・コーンコブ(corn cob)・堅果の殻等の種々の農産物から作成される。 食品等級の炭素質材料には水蒸気賦活も使用することが可能である。

    活性化処理に酸処理を使用することも可能である。 例えば、ピーカン(pecan)の殻は、塩酸で処理し、その後、電気炉内で、二酸化炭素雰囲気中、800−1000℃で4時間加熱することによって活性化することができる。 活性炭素を製造するための前駆物質として使用されるその他の原材料として、切削屑、ピート、リグナイト、石炭、セルロース残滓、石油コークス、スチレン−ジビニルベンゼンポリマー・フェノールホルムアルデヒド樹脂等の使用済イオン交換樹脂、自動車の古タイヤ、下水スラッジ等がある。 その構造を改善するために種々のバインダ剤を添加することができる。 市販の材料は、種々の前駆物質・活性剤・バインダから製造されているようである。

    種々の方法によって任意の炭素源を、準備、処理又は製造することができる。 これらは、合成酸、塩基、その他の物質を、スチーム(H 0)、窒素(N )又は二酸化炭素(CO )等の活性ガス流中で使用しても、又はしなくてもよい。 水分の除去によって収量と品質を改善することができる。 炭素源を乾留液化(pyrolize)するためにマイクロ波を使用することができる。 リグナイトとピート(peat)は、低温炭化と、その後の過熱されたスチーム又は水酸化カリウムでの処理によって活性炭にされる。 炭素は、スルホン化又はニトロ化と還元によって陽イオン交換樹脂にされ、低ランク石炭を二塩化エチレンとアンモニアによって処理することにより、活性炭素は陰イオン交換樹脂にされる。 いくつかの処理は、炭素性物質を、リン酸および/又は塩化亜鉛で処理、得られた混合物を昇温で炭化させ、その後、水による洗浄で化学活性剤を除去することによって処理する。 活性炭素によっては、リサイクル、再活性化、又は使用済み活性炭素から再生することが可能なものもある。

    活性炭素は、種々の特殊用途、例えば、脱色剤、味又は臭い除去剤、食品加工における精製剤、としての用途、に利用することができる。 食品及び飲料製造は、液相活性炭素の市場の僅か6%を占めるに過ぎない。 これらの内で、最も大きな利用法は糖の脱色である。 より最近の用途によって、キシロースと、複合セルロース(complex cellulose)源からの発酵および活性炭によるその誘導物との製造が可能になった。 活性炭素は、いまだ、酢を脱色するのに使用される最も一般的な方法であり、又、特に、臭素化されている場合、果実保存設備からエチレンを除去するためにも使用することができる。

    活性炭素の主要な利用法は、飲料水(全ての利用の24%)、廃水(21%)、米国においては全ての利用の約半分を占める地下水浄化(4%)、を含む水の処理である。 これらは、有機物の生成に間接的に関係している。 というのは、活性炭素を通してフィルタリングされた消毒水は一般的な食物成分であるからである。 酵素などの非農業成分も、多くの場合、活性炭素を使用して浄化される。 これらの両方によって、食品及び飲料を処理するために使用される活性炭によって処理された製品を得ることができる。

    活性炭には、又、農業製品の製造と消費とに関連する非食品使用法もある。 例えば、活性炭は、タバコの煙をフィルタリングするために使用される。 更に、衣料、テキスタイル、個人医療、化粧品及び薬品産業での精製に関連する多くの用途も存在する。 活性炭素は、又、解毒などの獣医その他医療用途等の食品加工以外の多様な用途がある。 活性炭は、土壌改良資材(例えば、アルカリ処理フミン酸塩及びフミン酸誘導体)として、そして、苗床又は移植培地の成分として、更に、残留農薬を除去する目的で、農業において使用される。 その他の文字通り数百種もの用途には、ガスマスク、自動車の触媒コンバータ・煙道ガス脱硫などの汚染制御装置における薬剤としての利用がある。

    次に活性炭素の化学的性質について言及すると、活性炭素は極めて大きな表面積と、それによってユニークな吸着能力が得られる細孔容積とを有することを銘記しておく必要がある。 5,000m /gもの大きな表面積を有する材料もある。 その作用の具体的態様は極めて複雑であって、多くの研究及び議論の対象となってきた。 活性炭素は、それが処理剤として使用される場合、物質に対して化学的作用と物理的作用との両方を持つ。 活性は、(1)吸着、(2)物理的フィルタリング、(3)イオン交換、及び(5)表面酸化、に分けることができる。

    吸着は、活性炭素におけるこれらの特性の中で最もよく研究されている。 この作用は、その性質において物理又は化学的であることができ、多くの場合その両方である。 物理的吸着は、吸着体と吸着質との間の電荷の差による吸引に関係する。 化学的吸着は、吸着体と吸着質との間の反応の結果である。 吸着能力は、(1)吸着体(炭素)の物理的及び化学的性質、(2)吸着質の物理的及び化学的性質、(3)液体溶液中の吸着質の濃度(4)液相の特性(例えば、pH,温度)、及び(5)吸着質が吸着体と接触する時間(滞在時間)、に依存する。

    物理的フィルタリングは、カラム又はベッドに多孔性媒体として配列された炭素を通過する液体からの懸濁固体の物理的分離に関連する。 砂やセルロースなどの任意の細かく分割された固体によってこれを達成することができる。 これが炭素の分級特性の一部ではあるものの、それが分級媒体として炭素を選択する唯一の理由であることは稀である。 フィルタリングの有効性は、粒径・バルク密度・硬度に依存する。 小さな粒径はより透明な液体をもたらす一方、それによって処理速度は遅くなる。 バルク密度によって、どのくらいの炭素を所与の容器に入れることができるかが決まる。 硬度も関連性がある。 なぜなら、粒子はフィルタリングされる粒状物質をブロックするために十分な強度を有する必要があるからである。

    石炭は天然のイオン交換体であり、そのイオン交換は化学的活性化によって高めることができる。 炭素の表面は、それらがいかに処理されるかに応じて、溶液又は懸濁液中の自由イオンを引き付けるための、負電荷(陰イオン)と正電荷(陽イオン)との両方を有している。 炭素を塩基で処理すれば、炭素が陰イオンを交換する能力が増大し、その表面を酸処理(acidulation)すれば炭素は強力な陽イオン交換体になる。 表面酸化は、大気中の酸素の炭素に対する「化学的吸着」と、化学的に反応する表面酸化物と酸化される他の物質との更なる反応、とに関連する。 活性炭素の表面は、電気二重層を有する。

    炭素と、それと共に形成されるその他の物質との純度は、そのソース、製造プロセス、それが未使用ソースであるかそれとも再生ソースであるか、そしてその形態(formulation)に依存する。 骨炭(bone char)は、一般に、9−10%が炭素そして約90%が灰分であり、骨炭の80%はリン酸カルシウムから成る。 活性炭素は、イオン交換のための有効な物質であるその他多数の物質と組み合わせることができる。 これらは、フィルタリング補助剤、例えば、二酸化ケイ素、樹脂等を含むかもしれない。
    炭素は、通常、反応性の無いカラムに収容されるが、あるカラムや他の収容材には、またイオン交換活性が供される。 これらのうちのいくつかはセラミック又はポリマ性である。 活性炭素は、又、ニッケル、銅、パラジウム、ルテニウム、チタンを含む種々の金属触媒と使用することも可能である。 フェノールやその他の化学物質を除去するために塩素がよく活性炭素と使用される。

    炭素は、吸着物質が除去されるならば再利用可能である。 このプロセスは、「再生(regeneration)」と呼ばれる。 単純に、使用済み炭素をある温度で適当な長さの時間加熱することによって、活性炭素を、それが三次廃水処理のために再利用可能となるポイントまで再生することができる(熱再生)。 熱再生をすれば不可避的に炭素の損失が生じる。 又、熱法は、最も効率的で、安価又は信頼性の高い方法ではないかもしれないので、様々な溶媒、酸及びアルカリが吸着物質を除去するために使用される。 これらには、四塩化炭素・塩酸・過酸化水素・水酸化カリウム・水酸化ナトリウム等が含まれる。 再生処理の最適化は、吸着される物質、更には、活性炭素の構造に依存する。

    炭の歴史は、先史時代の火の発見にまで遡る。 古代ヒンダス人は、かれらの水を、炭でフィルタリングした、そしてシューレ(Scheele)は、ある種の炭素は吸着能力、即ち、化学的に「活性」であるという事実を、1773年に発見した。 1785年に、炭は酒石酸を脱色するということが判った。 1794年、炭は、初めて糖の精製に利用された。 炭化した動物骨(骨炭)などの自然形態の活性炭素は、糖を精製するのに使用された。 発明者は、骨炭の分級、脱色、精製を改善するための多くの方法について特許を取得した。 これらには、以下における改善が含まれる。 即ち、炭化処理の熱の制御、差別酸化(differential oxidation)、骨とアンスラサイト又は瀝青炭との混合、炭化糖へのリン酸カルシウムの添加、レトルト(retorts)における骨炭上での様々なクレー(clay)のパッキング、様々なバインダーとの複合、酸処理(acidulation)。 1901年までに、科学者達は、石炭から、骨炭に勝るとも劣らぬ吸着、脱色能力を有する活性炭素を合成する方法を開発していた。

    従来技術によれば、ほとんどの炭素材料を活性炭素を作るために使用することができ、学術文献には、多くの農業及び工業における高炭素廃棄製品から抽出された活性炭素についての多く言及が見られる。 しかしながら、市販の活性炭素は、僅かな炭素源、即ち、木材と切削屑・ピート・石炭・オイル製品・堅果の殻・果物の種からしか製造されない。 木材製品と低グレード石炭とはもともとある程度多孔性があり、アンスラサイト等の高密度材料よりも活性化が容易である。 しかし、いかなる高炭素材も活性化が可能であり、活性炭素製品の元の出発物質を識別することは一般に不可能である。

    活性炭素の製造は、炭化(charring)又は石炭乾留(carbonization)工程からなり、そこで非炭素材料の大半(そして炭素の多く)は、高温分解(通常は、500〜750℃)によって揮発化される。 重量損失は通常60%〜70%であり、多くのCO が揮発される。 石炭は、通常、石炭が、炭化中に熱可塑性になり、孔構造が崩壊することを防止するために、先ず、150℃〜250℃で前酸化される。 細かい孔構造が活性化処理において形成される。 ガス活性化では、CO 等の酸化ガスを高温で使用して炭化物中の孔へ浸食させる。 化学活性化において、炭化物には化学物質が浸透し、次に、高温(通常、800〜1000℃)にまで焼成される。 前記活性化化学物質は、炭素材を分解し孔構造を形成する。 化学的活性化によって、更に、炭素材の表面も変化する。 活性化化学物質は、通常、強酸・塩基・腐食性物質(リン酸・硫酸・KOH・塩化亜鉛・硫化カリウム・チオシアン酸カリウム)である。 活性化後、化学物質は再使用のために洗い流され、最終的な孔構造は、出発物質の性質と活性化処理とに依存する。 木材などの元来孔構造を有する材料の場合は、石炭やタールなどのより高密度な等方材料よりも必要な処理が少ない。 但し、不純物の量は、通常、低炭素高密度材料においてより多い。

    活性炭素の表面化学特性は、活性化処理と、そのあとの化学処理とによって強く影響される。 表面は、酸素基と水素基を豊富に含んでおり、これらは、CO と水に分解する可能性がある。 見つけられたその他の表面酸化物錯体としては、フェノール・カルボニル・ラクトン・カルボキシル酸・キノンがある。 表面錯体が豊富であることによって、活性炭素は、多くのガス及び水性化学物質に対する良好な吸収体になる。 多くの化学物質の非選択的吸収によって、活性炭素は、毒性又は環境汚染に於ける極めて優れた吸収材となる。 特定の化学物質をプロセス蒸気から除去する場合は、非選択性はそれほど望ましくない。 活性炭は、CO ガスの効率的な触媒還元のために炭酸カリウムを含浸しており、柑橘果皮の脱苦味は、ほとんど、イオン交換樹脂の使用によって行われる。

    炭は、一般に、天然農業製品と見なされている。 炭とカーボンブラックは、共に、天然(森林火災)に形成され、数千年にわたって人類によって利用されてきた。 活性炭素は自然には発生しない。 高い多孔性の活性炭素を形成するためには、高度に制御された二段階又は三段階の処理が必要である。 活性化工程は、更に、活性化焼成中における、合成化学物質の添加、又は、CO 又はO の直接注入を必要とする。 高度に多孔性の活性炭素は、合成として見なされるべきである。 骨炭は、動物の骨の分解蒸留から得られ、骨炭の製造は活性化工程を含まない。 それは、コールタールを作るための石炭の分解蒸留における残余物質により類似している。

    従来技術によれば、炭素質材料の微粒化、活性化及び調製は、公知である。 例えば、マズキーウィズ(Mazurkiewicz)の米国特許第6,318,649号、ルードマン(Roodman)の米国特許第6,425,941号、セレス(Selles) ほかの米国特許第4,905,918号、オーランディ(Orlandi)の米国特許第5,174,512号、ブラウン(Brown)ほかの米国特許第5,575,824号、シーハン(Sheahan)の米国特許第5,732,894号、ケラー(Keller)の米国特許第4,045,092号、ナカイ(Nakai)ほかの米国特許第4,921,831号、ヴォーン(Vaughn)ほかの米国特許第5,151,173号、ヨシノ(Yoshino)ほかの米国特許第5,880,061号、クイン(Quinn)ほかの米国特許第5,071,820号、及びヒラハラ(Hirahara)ほかの米国特許第6,064,560号を参照。 しかし、当該技術において、更なる利用および/又は機能化のための前駆物質としての、ミクロ化又はナノ化又は活成化されたアンスラサイトの更なる、より有利な利用法を開発する余地が大きく残っている。 また、従来技術によれば、アンスラサイトは、活性炭素の製造のための前駆物質として使用されている。 しかし、使用されるアンスラサイトの物理寸法は、粒径分布をほとんど又はまったく考慮しないメッシュ範囲のものである。 従来技術において記載されている活性化に使用される炭素の最小メッシュサイズは100メッシュ(約150ナノメートル)と、それに対応する、100ミクロン領域以上において定義された最小/最大範囲又は最大のみの範囲、である。

    米国特許第6,318,649号明細書

    米国特許第6,425,941号明細書

    米国特許第4,905,918号明細書

    米国特許第5,174,512号明細書

    米国特許第5,575,824号明細書

    米国特許第5,732,894号明細書

    米国特許第4,045,092号明細書

    米国特許第4,921,831号明細書

    米国特許第5,151,173号明細書

    米国特許第5,880,061号明細書

    米国特許第5,071,820号明細書

    米国特許第6,064,560号明細書

    従って、本発明の課題は、従来技術の欠点を克服する、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供することにある。
    本発明の別の課題は、制御された石炭材料の更なる処理のための機能化されキャラクタリゼーションされたフィードストックを提供する、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供することにある。
    本発明の更に別の課題は、所望の所定範囲内において指定の物理又は化学パラメータを有するように構成された、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供することにある。
    本発明の更に別の課題は、ミクロ化又はナノ化され、活性化された石炭材料を更なる処理のための前駆物質として利用するため、および/又は、従来技術の欠点を克服する下流側処理に於ける機能化のための方法とシステムと装置とを提供することにある。
    本発明の更に別の課題は、ミクロ化又はナノ化され、活性化された石炭材料を更なる処理のための前駆物質として利用するため、および/又は、それらの下流側処理において追加の有利な特性を提供する下流側処理に於ける機能化のための方法とシステムと装置とを提供することにある。

    1つの好適で非限定的な実施例において、本発明は、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法に関する。 この方法は、
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータ又は化学パラメータを指定する工程と、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータ又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程と、
    (c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、そして、
    (d)石炭材料のフィードストックバッチを処理して、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程と、
    を有する。

    別の好適で非限定的な実施例において、本発明は、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法に関し、この方法は、
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータ又は化学パラメータを指定する工程と、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータ又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程と、
    (c)マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、
    (d)前記石炭材料の前記フィードストックバッチを、前記少なくとも1つの所望の物理又は化学パラメータに関して分析する工程と、
    (e)前記石炭材料の前記フィードストックバッチを分級して、指定された物理パラメータ又は化学パラメータと前記物理パラメータ又は化学パラメータの前記所定範囲とを得て、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程と、
    を有する。

    更に別の好適で非限定的な実施例において、本発明は、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法に関し、この方法は、
    (a)前記石炭材料の制御バッチの少なくとも1つの所望の物理パラメータ又は化学パラメータを指定する工程と、
    (b)前記石炭材料の制御バッチの前記物理パラメータ又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程と、
    (c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、
    (d)前記石炭材料の前記フィードストックバッチに縮径処理を施し、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理パラメータ又は化学パラメータをその前記所定範囲で有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の前記制御バッチを得る工程と、
    を有する。

    本発明のこれら及びその他の特徴及び構成、更に、構造の関連部分の作動と機能、製造のパーツと経済性との組み合わせは、対応する部分が同じ参照番号によって示され、それら全てが本明細書の一部を構成する添付の図面を参照して以下の説明と付随するクレームとを考慮することによってより明らかになるであろう。 但し、これらの図面は図示と説明を目的とするものであって、本発明の範囲を定義するものとして意図されるものではない。 明細書とクレームとにおける使用で、”a”、”an”,“the”という単数形はその文中において特に銘記されない限り複数も含むものである。

    図1は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理の一実施例の略流れ図;

    図2は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御された複数のバッチのサイズ分布レポート;

    図3は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたナノメートルサイズの石炭材料の複数の制御されたバッチのサイズ分布レポート;

    図4は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真;

    図5は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の別の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真;

    図6は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の更に別の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真;

    図7は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された複数のマイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの近似分析のグラフ;

    図8は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの透過型電子顕微鏡画像;

    図9は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された石炭材料の制御されたバッチのロット検定レポート例;

    図10は、本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された石炭材料の制御されたバッチの製品検定レポート例である。

    実施例以外、又は、特に銘記されない場合、本明細書及びクレームに使用されている成分の量・反応条件などに言及する全ての数字又は式は、その全ての場合において「約」という言葉によって修飾されているものと理解される。 この特許出願においては様々な数値範囲が開示されている。 これらの範囲は連続的であるので、それらは、最小値と最大値との間のすべての値を含むものである。 特に銘記されない限り、本出願において特定されている種々の数値範囲は概算値である。

    以後の説明の目的のために、「上方」、「下方」、「右側」、「左側」、「縦」、「横」、「上端」、「下端」、「側方」、「長手方向」及びこれらからの派生語は、図面の方向において本発明に関連するものとする。 但し、本発明は、特に銘記されない限り、その他種々のバリエーション・工程順序を含むことが可能であると理解される。 又、貼付の図面に図示され、以下の明細書に記載されている具体的な装置及び処理は単に本発明の具体的実施例に過ぎない。 従って、ここに開示されている具体的な寸法、その他の物理的特性は、限定的なものと解釈されてはならない。

    本発明は、特に銘記されない限り、その他種々のバリエーション、工程順序、を含むことが可能であると理解される。 又、貼付の図面に図示され、以下の明細書に記載されている具体的な装置及び処理、は単に本発明の具体的実施例に過ぎない。

    本発明は、更なる処理に使用される石炭材料の制御されたバッチを提供するユニークで新規な方法に関する。 詳しくは、前記材料の制御されたバッチは、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料であって、これは、分級、機能化、更なる処理が可能であり、それによって、ある特定の所定範囲を有する所望の物理的および/又は化学的特性等の種々のユニークな特性を示す。 更に、前記石炭材料の制御されたバッチは、複数の別々の化学および/又は物理的な特性又はパラメータを備えたものとすることができ、それによって、その材料は分析によって確認することが可能な正確な化学的及び物理的シグニチャ(signature)を示すように設計される。

    1つの好適な非限定的実施例において、本発明は、種々の下流側処理に関連して使用される石炭材料のマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズのバッチを処理および/又は分級する方法を提供する。 この石炭材料の制御されたバッチを得るために、単数又は複数の物理および/又は化学パラメータ又は特性が指定される。 更に、前記石炭材料の制御されたバッチに於ける前記物理又は化学的パラメータの前記所定範囲が特定される。 次に、石炭材料のフィードストックバッチが得られ、この石炭材料のフィードストックバッチを処理して前記パラメータの各所定範囲に於ける前記指定の物理的および/又は化学パラメータを有する石炭材料の前記制御されたバッチを得る。 例えば、前記材料を分級(以下詳細に説明するように)して、ある標的サイズ範囲にある粒子を有する石炭材料の制御されたバッチを得る。

    様々な物理又は化学パラメータおよび特性が考えられる。 例えば、一実施例において、前記指定の物理パラメータは、粒径分布・平均粒径・中位粒径・粒子モード径・粒子平均:中位(median)比率・最大粒径・最小粒径、又はそれらの組み合わせである。 これらのパラメータによって、各特性の指定及び設計範囲を記載し、追加処理によって得ることが可能となる。

    別の実施例において、前記指定の物理パラメータは粒子形状である。 別の実施例において、前記指定の物理パラメータは、例えば、約2000m /g以上の所定範囲の粒子表面積である。 更に別の実施例において、前記所望の化学特性は、化学組成・灰分含有率・硫黄含有率・岩石濃度、および/又は、不純物含有率等のバルク純度である。

    前記石炭材料のフィードストックバッチは、様々な材料とすることが出来る。 例えば、この石炭材料のフィードストックバッチは、廃材石炭・マイクロメートルサイズ石炭材料・ナノメートルサイズ石炭材料・粉砕石炭材料・アンスラサイト・リグナイト・亜瀝青炭・瀝青炭、又はそれらの組み合わせとすることができる。 別実施例において、前記石炭材料のフィードストックバッチは、約300ミクロン〜約500ミクロン、メッシュサイズ、メッシュサイズ以上の範囲の、バックウィート(Buckwheat)、バックウィートNo. 4(Buckwheat No.4)、バックウィートNo. 5(Buckwheat No.5)、又はそれらの組み合わせである。

    前記石炭材料の制御されたバッチを得るための石炭材料のフィードストックバッチの処理は、それぞれ単体で実施される場合、又は組み合わせて実施される場合のいずれにおいても、様々な工程を含むことができる。 例えば前記処理工程は、粉砕・ミクロ化・ナノ化・分級・キャラクタリゼーション・精製・分析・測定・追加の粒径縮小・濃縮・構成要素除去又は減少・選択、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
    例えば、1つの好適で非限定的な実施例において、石炭材料の前記フィードストックバッチがマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料である場合、前記処理工程は、少なくとも一部の前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料において、前記少なくとも1つの物理および/又は化学パラメータを測定する工程を含む。 一旦このパラメータが測定されると、前記方法は、好ましくは、前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料を濃縮して前記所望範囲内で前記所望の物理又は化学パラメータを得る追加工程を有することができる。 この濃縮工程は、様々な態様のものとすることができる。 例えば、前記マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料は、(1)重力分離、(2)フロスフロック形成(froth flocculation)、(3)カラム浮選(column flotation)、(4)選択凝集、(5)選択フロック形成(flocculation)、又はこれらの任意の組み合わせ、によって濃縮することができる。

    別の好適で非限定的な実施例において、前記処理工程は、標的サイズ領域に対して、石炭材料のフィードストックバッチの粒径を縮小する工程を含む。 石炭材料のフィードストックバッチの縮径は、様々な処理及び縮径方法によって達成することができる。 例えば、所望の縮径は、ジョークラッシャ・ジャイレータラッシャ・回転インパクタ・自生粉砕ミル(autogenous mill)・スタンプミル・回転クラッシャ・大型パックミル(large puck mill)・パンミル(pan mill)・ハンマーミル・ロッド装填回転ミル(rod-loaded tumbling mill)・超ロテータ(ultra-rotator)・リングロール(ring roll)又はボールミル・ボール装填回転ミル・振動ミル・パックミル(puck mill)・流体エネルギーミル・コロイドミル・水平ディスクミル・高エネルギピンミル・回転ブレーカ、又はこれらの任意の組み合わせ、を使用するものとすることができる。

    1つの好適で非限定的実施例において、前記処理工程は、縮径と分級とを含む。 例えば、縮径は、流動床ジェットミルにおいて行われる。 流動床ジェットミルは、共通のハウジング内における、高効率遠心空気分級との組み合わせでの、乱流自由噴流を使用する濃密相微粒化を含む。 この組合せによって、破壊のための高確率粒子衝突による粉砕の向上と、低い全体のエネルギ消費をもたらす分離の改善のための高度な粒子分散とが可能となる。 アンスラサイト石炭や高揮発性瀝青炭等の磨耗しやすく温度に影響を受けやすい製品を、最小の汚染で細かく粉砕することができる。 この単純で、洗浄が容易で、コスト的に有利な構成によって、95%<5μm〜95%<70μmサイズ範囲の狭い粒度分布で精密な最大粒径制御が提供される。 最適な粉砕効率および/又は製品粒度分布制御のためにミルロードを精密に制御するためにロードセルが使用される。

    その作業において、原炭(feed)を、二重フラッパーバルブ又はインジェクタを介して、前記共通ハウジングに導入する。 ミルロードは、粉砕ゾーンを摩砕ノズルの上方のレベルにまで充満させることによって形成される。 衝突及び破壊のために粒子を加速するために乱流自由噴流を使用する。 衝突後、流体と縮径された粒子とは前記床を離れ、遠心分級器に向けて上方に移動し、ここで、ロータ速度によってどの大きさがロータを通して流体と続いて移動するか、どれが排除されて更なる縮径のための粒子床に戻されるかが決まる。 粉砕ゾーンを離れる粒子分散の程度が高いことによって、分級器による微細粒子の効率的な除去が促進される。 ロータ速度・ノズル圧・床レベルの運転パラメータによって、生産性・製品サイズ・分布形状を最適化することが可能となる。

    この実施例において、縮径は粒子対粒子の衝突によって行われる。 その利点は、熱が発生しないことにある(機械的製粉と同様)。 高圧の空気/ガスを特殊設計されたノズルを介して導入する。 原材料を、ベンチュリ供給インジェクタを介して摩砕チャンバに導入する。 固体粒子が流れに捉えられてそれらを衝突させる。 これらの高速度衝突によって、固体はミクロン又はサブミクロン粒子へと粉砕される。 粒子は所望のサイズにまで縮径されるので、排出物の粘性抵抗によって縮径された粒子のみが排出システムへ引き込まれる。

    空気又はガスを特殊設計されたノズルを介してループに導入する。 固定粒子は、この流れに注入される。 それによって生じる高速度衝突によって、原炭(feed)のより小さな粒子への完全で効果的な粉砕が提供される。 反応チャンバを出る粒子流は、分級ゾーンへと流れる。 流れが分級器に入ると、流れの方向が反転する。 適切なサイズの製品は排出流によって捕捉されて収集装置へと搬送される。 より大きな粒子は更に摩砕されるべくチャンバ内に留まる。

    次に、この実施例において、75μm以下の範囲の細かい粒子を、強力分散機構の近傍で遠心力とドラグとの反対の力を利用することによって分離するために遠心空気分級器を利用する。 この分級器は、分散力の作用を最大化し、渦領域での粒子軌道の歪みを最小化する最適化原料導入機能(optimized feed introduction)を有する。 これによって分級器は、高い固体充填(high solids loading)での、精密で、予測可能で、かつ、極めて鋭敏な分離を達成することが可能となる。

    その作動において、前記分級器ハウジングは、定量の一次空気が入口ダクトを介して導入されるプレナムとして作用する。 この空気は、2つのロータ半部分の先端部とステータとの間の狭い空隙を介して分級器ロータに入る。 これらの反対方向の高速流が、乱流分散ゾーンを形成する。 原料は、慣性による乱流内への粗粒子注入の距離を最小化するべく半径方向において傾斜した中央チューブを通ってシステムに入る。 ブレードの外側エッジとロータの周部との間の空間が前記分級ゾーンを形成する。 前記遠心領域によって外側に排除される粗い製品は、サイクロンに搭載された噴流ポンプを使用して粗粒出口を介して分級器から搬出される。 サイクロンのオーバーフロは、リサイクルポートを介して分級器に戻される。 細かい製品は、前記一次空気流と共に中央出口を通って分級器から出る。

    前記粒子縮径の効果は、処理中にモニターすることができる。 例えば、この実施例では、粒子縮径のモニタリングは、レーザ回折を使用して行われるが、その他多くの方法も利用、実施可能である。 この技術は、比較的単純で早いので、そのような方法は処理中テスト用に理想的である。 微粒化中にルースな団粒が形成される可能性がある為、ウエット式分散法も利用可能である。

    前記所望のパラメータが化学パラメータである場合、前記処理工程は、石炭材料のフィードストックバッチの精製、および/又は、本発明の方法での異なる時点での石炭材料の精製を含むことができる。 そのような精製は、(1)化学的消化(chemical digestion)法、(2)少なくとも1つの選択された構成要素の削減、(3)少なくとも1つの処理汚染物の除去、および/又は(4)酸処理、を含むことができる。 例えば、前記酸処理は、HCL+HF,HCL+HNO ,HF+ホウ酸、HCL等とすることができる。

    更に、前記石炭材料のフィードストックバッチを様々な粒径及び形状にすることも考えられる。 その後、この石炭材料のフィードストックバッチは、縮径処理工程を受け、ここでは、石炭材料をミクロ化又はナノサイズ化して前記所定範囲内の前記所定物理的および/又は化学パラメータを得る。 別実施例において、前記石炭材料の制御されたバッチは、その更なる利用のために活性化される。

    アンスラサイト石炭は高度に微多孔性であることが知られているが、その構造の為、その微細な微多孔性を評価することは困難である可能性がある。 従って、本発明の方法によって石炭材料の粒径を縮小することによってその石炭構造の一部が開口するかもしれない。 本発明の新規で斬新な方法は、一実施例において、そのサイズにより種々の活性特性を示すマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供するものではあるが、追加の機能化特性を得るためにこの材料を更に処理することも考えられる。 上述したように、石炭材料は、以下に説明するように、様々な公知の技術を使用して「活性化」することができる。 活性化された石炭材料は(銅・亜鉛等で)含浸させて、指定の用途のための性能を改善したり、材料の表面を接触する物質と化学的に反応させたりすることが可能である。 この含浸処理は、活性化石炭材料が目的の化合物に対して最大限露出させることを確実にする。

    そのような活性化は、石炭粒子の微多孔性を増大させ、表面積を増加させ、表面機能性を付け加える。 その後、「活性化された」石炭材料は、種々の工業用途に使用することができる。 石炭ベースの活性炭素は微孔、メソ細孔・マクロ細孔を含み、多様な下流側処理に使用することができる。 1つの好適な非限定的実施例において、石炭材料は蒸熱処理又はその他の化学的処理によって活性化される。 活性化の前に、前記石炭材料を、例えば、ミネラル酸処理によって、灰成分を減少させるべく処理することができる。 石炭材料の粒子の凝集を防止するために、粒子を、例えば280〜375℃などの温度で、酸化することができる。

    一実施例において、石炭材料は、スチーム活性化処理によって活性化され、そこで、ガス化反応工程後、材料は900−1100℃の温度のスチーム環境で活性化される。 このスチーム活性化は、様々な処理容器中で行うことができ、有効な活性化を達成するために、石炭材料の滞留時間をモニターする。 活性化後、活性化された材料を、追加の望ましい特性を示すように更に処理することができる。 例えば、材料を、ある種の化合物、鉱物、その他の望ましくない物質を除去するために酸処理することができる。 次に、前記材料を、中和・洗浄・乾燥させて最終製品を提供することができる。

    別実施例において、前記石炭材料は、化学的又は触媒的活性化処理を使用して活性化される。 例えば、化学的活性化処理において、材料に、酸化合物・塩基性化合物等の脱水剤を含浸させ、その後加熱(例えば500−800℃の温度にまで)して材料を活性化することができる。 活性化された石炭材料の活性と特性は、試剤のタイプ、試剤/材料比率、処理パラメータ(滞留時間及び温度)を通じて制御される。 この活性化後、上述したように、材料を洗浄、乾燥して、活性化石炭材料の制御されたバッチを提供することができる。

    マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ石炭材料の活性化後、この活性化された材料は、その新規な物理的及び化学的特性により、様々な用途に有効に利用することができる。 例えば、特定の粒径分布を有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ石炭材料の機能化によって、その結果得られる活性炭素の下記の単数又は複数の特性を助長することができる。 即ち、反応時間(化学的)、必要温度(化学的)、必要圧力(物理的)、純度(化学的)、反応性(化学的)、必要な触媒の量とタイプ、電気特性、磁気特性、機械特性、熱特性、採収率(recoveries)(収量に対する効果)、物理的特性、結晶構造を形成する能力、及び含浸/機能化の量とタイプ、表面積(m /g)、孔隙量(cm /g)、百分率硬度(percent hardness)、pH、百分率灰分含有率、百分率Fe、百分率Cl、メチレンブルー脱色(ml/g)、百分率CCl 活性、選択性(どの物質が捕捉されるか)、ヨウ素価(mg/g)、捕捉値(capture value)(mg/捕捉物質/g活性炭素)、分布係数(チャー1グラム当たりに抽出される金属の量/溶液1ml当たりの抽出されない金属の量)、分散能力、脱着特性、再生処理、脱着の時間・圧力及び温度等。

    上述したように、前記石炭材料のフィードストックバッチをある程度処理して、石炭材料の制御されたバッチを提供する。 1つの好適で非限定的な実施例において、この処理工程は、以下を含む、前記石炭材料のフィードストックバッチを分析する工程、そして、前記石炭材料のバッチを分級して前記指定の物理又は化学パラメータを得る工程。 このようにすることで、前記石炭材料の制御されたバッチは、その所望範囲で前記物理又は化学パラメータを示すようになる。 前記分級工程は、上述したように、様々な技術及び装置を含むものとすることができる。

    多くの場合、様々な用途において、前記石炭材料の制御されたバッチは、その構成要素に関してなんらかの検査を受ける。 例えば、この制御されたバッチは、前記所望の物理および/又は化学パラメータの存在と範囲とに対する厳格な順守を必要とする特殊な用途のために処理することが可能である。 従って、本発明の方法は、前記石炭材料の制御されたバッチを少なくとも1つの受け入れられた基準に従って認証する追加の工程を含むことができる。

    別の好適で非限定的な実施例において、本発明は、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法に関する。 この実施例において、前記方法は、(a)前記石炭材料の制御されたバッチの少なくとも1つの所望の物理および/又は化学パラメータを指定する工程と、(b)前記石炭材料の制御されたバッチの前記物理および/又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程と、(c)マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、(d)前記石炭材料のフィードストックバッチを前記少なくとも1つの所望の物理又は化学パラメータに関して分析する工程と、(e)前記石炭材料のフィードストックバッチを分級して指定された物理的および/又は化学パラメータと前記物理的および/又は化学パラメータの前記所定範囲とを得て、それによって、前記少なくとも1つの指定された物理又は化学パラメータをその前記所定範囲で有する石炭材料の前記制御バッチを得る工程とを有する。

    更に別の好適で非限定的な実施例において、本発明の前記方法は、(a)前記石炭材料の制御されたバッチの少なくとも1つの所望の物理および/又は化学パラメータを指定する工程と、(b)前記石炭材料の制御されたバッチの前記物理および/又は化学パラメータの所定範囲を指定する工程と、(c)石炭材料のフィードストックバッチを得る工程と、(d)前記石炭材料のフィードストックバッチに縮径処理を施し、それによって前記少なくとも1つの指定された物理および又は化学パラメータをその前記所定範囲で有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを得る工程とを有する。 前記石炭材料のフィードストックバッチが一旦、前記縮径処理を施されると、縮径された(マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズなど)石炭材料の制御されたバッチを分級、キャラクタリゼーション、又は更に機能化、又は、処理することができる。

    本発明の方法の1つの好適で非限定的な実施例(前記種々の処理工程を含む)が図1に図示され、その全体が参照番号100によって示されている。 この処理流れは、限定的なものと見なされてはならず、前記所望の化学又は物理特性を前記所定範囲内で示す石炭材料の制御されたバッチを提供するのに利用可能な処理流れと工程との一実施例に過ぎない。 更に、前記石炭材料のフィードストックバッチおよび/又は石炭材料の制御されたバッチを、処理、又は追加処理して、その内のいくつかを以下に具体的に説明する、ある種の所望の物理および/又は化学パラメータ又は特性を達成することも考えられる。

    図1の実施例に関し、前記方法100は、原料選択の工程102から始まり、ここでは、石炭材料のフィードストックが更なる処理のために選択される。 この工程において、選択の基準は、前記所望の範囲の前記所望の化学又は物理パラメータが部分集合であるところの一般に好適な物理又は化学特性の取得を含むことができる。 更に、前記石炭材料のフィードストックバッチは、石炭材料のランク・タイプ、又は、その他の識別可能で最初に示される特性又はパラメータによって選択することも可能である。

    次に、工程104は、石炭材料の前記フィードストックバッチの選鉱を含む。 この工程104において、例えば灰分・硫黄含有率・岩石濃度等を低減するために、物理的方法を使用することも可能である。 一般に、前記石炭材料のフィードストックバッチは、石炭材料の制御されたバッチにおいて望ましいある種の有利な特徴又は特性を示すように処理される。 この時点において、前記石炭材料に、分級工程106を施すことができ、この工程は、石炭材料(そのマイクロメートルサイズ、ナノメートルサイズおよび/又はメッシュサイズ形態で)を標的中位サイズ又はその他のサイズベースの制御パラメータにまで濃縮するものである。

    但し、工程104の後、前記石炭材料を縮径・追加縮径・粉砕・成形等、工程108で更に処理することも考えられる。 例えば、この工程108は、(i)標的サイズ領域へのバルク縮径、(ii)指定の不純物の遊離、および/又は(iii)形状改変、等を含むことができる。 処理工程108後、前記石炭材料は、精製工程110を施すことができる。 この工程110は、(i)選択された構成要素の更なる削減、(ii)汚染物質の除去工程および/又は(iii)酸処理、等を含むことができる。 前記精製工程110後、前記石炭材料は、分級工程106へと進む。

    最後に、この実施例では、前記石炭材料又は製品は、キャラクタリゼーション工程112等において、キャラクタリゼーションされる。 この工程112において、前記材料は、前記所望範囲での前記所望の物理又は化学パラメータの存在を判定するべく、プロファイリング・分析・テスト等される。 本開示を通じて記載されているように、様々な分析技術を使用して、前記所望の物理又は化学パラメータの存在と範囲を、検出・モニタリング・分析・測定することができる。

    最も高度な製品の製造は、種々の熱、機械的及び化学的方法によって有用な物又は成分にされる粉体から始まる。 それから得られるこれらの材料の特性及び性能特徴は、出発物質の化学的及び物理的特性に大幅に依存することが知られている。 従って、現在の材料の高品質で、再生可能な製造の達成と、最適化又は設計された特性を有する新規な材料の開発とには、出発物質の正確なキャラクタリゼーションが必須である。 例えば、石炭材料のキャラクタリゼーションされ制御されたバッチは、エネルギ保存、水素保存、ガス分離、保存用途、等との関連で使用することができる。 従って、前記処理工程は、前記石炭材のフィードストックバッチのキャラクタリゼーションを含むことができ、或いは、前記キャラクタリゼーションは、石炭材料の制御バッチのキャラクタリゼーションなどの、先行する処理工程の後に行うことも可能である。

    粒径分布 本発明は、キャラクタリゼーション・縮径・分級・分析又はその他の処理工程によって、前記方法が所望の粒径分布を達成するために使用されることを可能にする。 従って、一実施例において、本発明は、指定された粒径分布を有するマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズのアンスラサイト及びその他の石炭材料を供給し、そして、この石炭材料の制御されたバッチも、その他の物理的および/又は化学的特性を備えるべく処理又はキャラクタリゼーションすることができる。 従って、更なる処理及び利用のために、最終製品の効用性と性能は向上される。

    上述したように、前記石炭材料のフィードストック又は制御されたバッチの粒径分布は、平均粒径・中位粒径・粒子モード径・粒子平均:中位比率及び最小粒径を有する粒子分布を作り出すべく調製することが可能である。 これらの分布は、シャープネスの程度の異なる、正規又は多モードのものとすることができる。 更に、前記分布は、標準偏差・分散・歪度・尖度によって、追加的に定義又はキャラクタリゼーションすることができる。 図2は、マイクロメートル範囲での粒径分布に関して本発明の方法の利用結果を図示している。 具体的には、図2は、9ミクロンから37ミクロンの比較的タイトな全体平均サイズ範囲内でのアンスラサイト石炭の、三種類の設計され構成された粒径分布のオーバレイである。 図3は、ナノメートルサイズ範囲での粒径分布に関して本発明の方法の利用結果を図示している。 粒径分布の比較のための付随のデータを表3に示す。

    表面積 上述したように、もう一つの所望の物理特性はマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ石炭材料の表面積とすることができる。 たとえ表面積測定のBET法がそれ自身欠点があるものであっても、それは、マイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズ石炭材料の比表面積の測定に関して利用可能である。 一般に、粉体又は多孔性材料の比表面積の制御は、吸着材としてのそれらの潜在的利用性の決定において主要な役割を演じる。 典型的な市販の吸着製品は、500−2000m −1の範囲のBET測定表面積を有するが、それよりも遥かに大きなBET面積を有する「超活性炭素(super active carbon)」を製造することは技術的により困難である。 具体的には、超活性炭素(2,000m −1以上)の表面積を有する活性炭素)は、これらの大きなBET面積を達成するために、比表面積制御、を含む高度な製造方法の使用を必要とする。

    表面積の測定値は、多くの場合、溶解速度やその他の速度に関連する現象・粉体の静電特性・光拡散・不透明度・焼成特性・光沢・粉体の処理と振る舞いに影響を与えうる水分残留率やその他多くの特性と相関している可能性がある。 比表面積は、触媒用途におけるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ石炭の使用に影響を与える。 高表面積触媒及び触媒担体材は、広範囲な化学的処理用とにわたって反応性に対して劇的な影響を与える可能性がある。

    粒子形状 本発明の方法は、最終製品の効用性と性能とを高める、指定設計粒子形状を示す石炭材料の制御されたバッチを得ることに関連して使用することができる。 従来技術に関しては、粉砕石炭について形状要件も粒子形状基準も現時点においては存在していない。 しかしながら、本発明は、粒子形状が重要な物理特性であるかもしれないことを認識している。 例えば、このような要望に合わせた(tailored)パラメータは、粒子対粒子の接触密度効果反応率(contact intimacy effecting reaction rates)・粒子間結合能力・バルクパッキング密度等の決定、に使用することが可能である。 粒径の影響を除いて、粒子形状によってバルク石炭粉体の流動性に影響を与えることができる。 図4−6は、それぞれ#9のマイクロメートルサイズアンスラサイト石炭のバッチと、#18のマイクロメートルサイズアンスラサイト石炭のバッチと、#37のマイクロメートルサイズアンスラサイト石炭のバッチと、の走査型電子顕微鏡写真であって、これらはすべて粒子形状分析を示している。

    粒子表面積 本発明の方法を使用して制御し提供することが可能なもう一つの特性は粒子表面積である。 材料の表面積を増大させる1つの効率的な方法は、その粒径を減少させることである。 表面積を増大させるもう1つの方法は、材料を空隙又は空間で満たすことである。 アンスラサイトやその他の石炭は非常に大きな内部粒子孔構造を有するので、一実施例において、大幅に増大された表面積を有する材料を作り出すべく、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズのアンスラサイトや他の石炭材料を製造することが有用である。 これにより、これらのマイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズ石炭材料は、活性炭素、触媒及び触媒担体材料等の用途のための理想的な前駆物質となるであろう。 更に、これらの石炭材料は、それらのサイズ、組成及び構造により、たとえ追加の機能化又は処理無しでも、上述した用途において「そのままの価値(as-is value)」を有するものとなるであろう。 石炭は比較的豊富な資源であり、又その価格により、触媒・分子篩・カーボンブラック・ガス化原料及びその他多くの用途において、但しミクロン又はナノメートルサイズの領域において、「経済的な」代替製品を製造するための理想的な原材料である。 表4は、本発明の方法を使用して達成されるいくつかの制御され規定された表面積を示している。

    球状及び立方体形状について、記号Sで示す、グラム当たり平方メートル単位で報告されている球状粒子の比表面積は、下記の式を提供する。
    S(r)=6×10 /ρd 直径(d)の球 S(r)=6×10 /ρa 辺(a)の立方体 ここで、長さパラメータa及びdはナノメートル単位であり、密度 ρはg/cm の単位である。

    バルク純度 更に別の望ましいパラメータはバルク純度であるかもしれない。 バルク純度を決める最終製品の要件は、更なる処理における意図される最終利用によって異なるであろう。 ベリリウムの上の周期表における元素の検出及び定性的化学分析のためにはエネルギー分散方式又はX線分光法を使用することが可能である。 この技術は、投入される原材料の認定、最終製品の縮径、精製処理の認定を構成し制御するために使用することが可能である。

    化学的組成 更に別の望ましいパラメータは、石炭材料の制御されたバッチの化学組成である。 この組成の分析は、非金属及び金属内在性不純物の濃度測定のための原材料カスタマイゼーション処理に組み込むことができる。 これらの不純物は、投入原材料 (既存の不純物)として導入されたものである。 最終製品要件は、意図される用途に応じて異なったものとなるであろう。 誘導結合プラズマ-光学発光分光法(ICP−OES)を周期律表の少なくとも70の元素の検出と定性的化学分析との両方に使用することができる。 得られる生産物の所望の特性を最適化するために、指定的に選択されるそれらの化学的(及び場合によっては物理的)特性に対してカスタマイズされる元の(parent)石炭材料を効果的に選択し同定するために、供給原料カスタマイゼーションを利用することが可能である。 これにより続いて付加的な縮径が起こる。

    近似及び元素分析 本発明の方法によれば、新しい材料科学によって必要となるであろう、より精密な材料プロファイルによる効果的で斬新な原料キャラクタリゼーションが可能となる。 今日のより高度な用途は、石炭の燃料としての利用と燃料以外としての利用との両方に対してより高い性能を要求している。 従って、特定の用途の必要性に対して石炭をキャラクタリゼーションするためにより有意義な化学的情報の必要性が生じてきている。 図7は、全てのマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭が同じというわけではないというとをはっきりと示している。 例えば、高い灰分濃度に対してより許容性のある、又は、最大触媒活性のために特定の濃度を必要とする用途では、#18.5μm含有低灰分に対して#9μのほうがより望ましいものとなるであろう。 これらの特別設計された製品が従来の粉砕石炭製品と異なる点は、粒子形状・表面純度等(物理及び化学特性)と共に、平均サイズと灰分含有率を制御できる能力にある。

    粒状材料の性質と出処とに関する基本的情報は、個々の粒子のサイズ、形状および/又は表面から収集することができる。 この種の情報は、粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で検査することによって容易に入手することができる。 粒状材料のサンプルを電子顕微鏡に置いた時、それは電子の微フォーカスされたビーム(プローブ)によって非破壊的に衝突される。 前記サンプルがこの一次電子流によって照射されると、サンプルの原子と様々な相互作用が起こる。 その結果、種々の形態の輻射線がサンプルから放出され、これらを、それらが検出され処理された時に、その構成成分の測定に使用することができる。

    個々の粒子分析(IPA)に最も一般的に使用される三種類の放出信号は、二次電子・後方散乱電子・特性X線である。 前記サンプルによって作り出された前記二次電子は、粒子形態のキャラクタリゼーションに普通に使用される。 これらのサンプル電子は、固有で、深度の大きな二次電子画像(SEI)を作り出すために使用される。 このSEIは、<1マイクロメートル(μm)〜>1ミリメートルの範囲の個々の粒子・サイズ・形状及び表面形態に関する情報を提供する。

    ナノメートルサイズの石炭材料及び粉体に対しては、SEMでの検査以外の方法が必要とされる。 走査型電子顕微の解像度の限界により、ナノメートルサイズのアンスラサイト及びその他の石炭粉体は、透過型電子顕微鏡、TEM、の使用によって観察されなければならない。 透過型電子顕微鏡では、電子ガンなどのソースからの電子はサンプルに入り、それがそれを通過する時に散乱され、対物レンズによってフォーカスされ、拡大レンズによって増幅され、最終的に所望の画像を作り出す。 図8は、2つの異なる倍率で捕らえられた2つのTEM画像を含み、これらは共に、ナノメートルサイズ領域において達成された粒径と分布の細かさを例示している。 これらのアンスラサイト石炭粒子は、タバコの煙の100倍細かい。

    石炭材料の制御されたバッチにおける前記所望の物理又は化学パラメータの存在および/又は範囲の分析と測定とに使用される分析方法としては様々なものが考えられる。 例えば、粒径分布は、篩分析・光学顕微鏡法・光散乱・X線・電界・ブラウン運動・ディスク遠心分離等、種々の撮像・非撮像及び屈折法によって測定することができる。 粒子形状測定は、メッシュサイズによる形状分類、マイクロメートルサイズ粒子用のSEM、ナノメートルサイズ粒子用のTEM等によって行うことができる。 バルク密度は、ヘリウムピクノメータ法によって測定することができ、比表面積は、アルゴン又は窒素BETによって測定することができる。

    化学パラメータに関して、これらの特性も、様々な分析技術によって測定することが可能である。 例えば、主要な構成成分及び濃度は、近似分析によって測定することができ、微量成分は、原子吸着・誘導結合プラズマ・元素分析等によって測定することができる。 表面特性は、イオンクロマトグラフィ分析、FTIR、XPS等によって測定可能である。

    材料検定 上述したように、最終製品又は用途の要件に基づいて、本発明は、更に、石炭材料の制御されたバッチの検定を提供する。 この発明は、ロットにおけるマイクロメートルサイズおよび/又はナノメートルサイズ最終製品の要約を含む。 ロット製品検定シートの具体例が図9及び図10に図示されている。 図9は、#5.0(3−7μ)マイクロメートルサイズのアンスラサイト石炭製品のロット検定例であり、図10は、#5.0(3−7μ)マイクロメートルサイズのアンスラサイト石炭製品の、化学元素分析、灰分及びマセラル組成の製品検定例である。 この情報は、各最終製品ユーザ毎にカスタマイズすることができる。 新規な製品コンセプトは、現在のキャラクタリゼーション技術とその中でデータを報告するためのフォーマットを必要とする。

    したがって、本発明は、特定の機能性を達成するための材料反応を調整するために、特定の物理及び化学特性を有するマイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズのアンスラサイト及びその他の石炭製品を提供するための新規で革新的な方法を提供する。 これらの特殊な前駆物質粒子を上述した特性を制御することによって、指定された用途領域において優れた性能を提供する特注製品を提供することができる。 そのような結果は、例えば、供給原料カスタマイゼーション(化学的及び物理的特性に関してカスタマイズされた原材料の選択)、縮径(マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズ範囲での縮径)、形状改善、分類、最終製品の精製及びキャラクタリゼーションによって達成することができる。

    本発明は、マイクロメートルサイズおよび/又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する。 通常は、それぞれ1メートルの100万分の1又は10億分の1のスケールであるマイクロメートルサイズとナノメートルサイズとの両方の石炭/炭素材料は、バルク材料とは異なる化学及び物理特性を提供し、新しい技術の基礎を形成する可能性を有するものである。 マイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズの材料が特に注目されている理由は、それらの特性(光学・電気的・化学的等)が、それらのサイズ、組成及び構造秩序の関数である、という理由による。 アンスラサイトやその他の石炭は、現在、それらのバルク特性についてのみ開拓されているいくつかのかなりユニークな特性を示す。 それらの材料(バルク形態)は、比較的豊富に存在し、マイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズでのそれらの利用は、今日使用されている材料と比較して、全産業分野に対して、技術的オプションと経済的オプションとの両方を提供するであろう。

    本発明によって可能となった、又は、補助された、石炭から作られる標的材料は、非限定的に、冶金コークス・活性炭素吸着材・分子篩炭素・グラファイト及びグラファイト系材料・フラーレン又は「バッキーボール」・カーボンナノチューブ・ダイヤモンド及びダイヤモンド状材料・インターカレーション材料・石炭/ポリマー複合材・炭素複合材・技術的に複雑な燃料・石炭ガス化供給原料等を含む。 本発明によって可能となった、又は、補助された、石炭由来の液体から作られる標的材料は、非限定的に、ピッチ系炭素繊維・メソカーボンマイクロビーズ・炭素電極・炭素繊維強化プラスティック・活性炭素繊維・メソフェース系炭素繊維・カーボンウィスカ又はフィラメント・バインダピッチ・炭素複合材・フミン酸誘導体・種々の炭化水素化学物質・ガラス状炭素等を含む。

    本発明の粉砕及び分類技術を使用することによって、石炭材料を、マイクロ化又はナノ化して、所定の粒径分布を有する前駆物質を作り出すことができる。 この前駆物質を、次に、種々の炭素系製品の製造、又は、追加の下流側処理に適用することができる。 例えば、本発明の方法によって、そして前記前駆物質石炭の粒径分布を制御することによって、炭素系製品の下記の特性を助長できる:(1)より速い反応時間、(2)低い必要活性化温度、(3)低い必要圧力、(4)高度の純度、(5)反応性の改善、(6)触媒特性の改善、(7)反応に必要な触媒の量/タイプの低減、(8)電気特性、(9)磁気特性、(10)機械特性、(11)熱特性、(12)化学特性、(13)回収率(recoveries)、(14)物理特性、そして(15)結晶構造を形成する能力。

    ナノ粒子は可視光の波長の20倍以上小さい。 その結果、それらは光を非常に僅かしか拡散しない。 本発明の方法を利用して、燃料及び非燃料用途のための石炭材料に関する完全に新しい展望が実現される。 これらのナノ粒子の量子効果は、革新的な材料の製造のために利用することができる。 ナノ粒子の処理中に作り出される大きな表面積により、触媒コンバータ・膜・低焼結セラミック等を製造するための新たな利用分野が開放される。 大きな境界表面によって、新規な特性を有するポリマーナノ複合材を製造することが可能になる。 商業規模では、ある種のタイプのナノ粒子が、現在、日焼けローションにおいて、ポリマー成分の耐光性を増大させるために利用されている。 それらの比表面積により、ナノ粒子は、塗料及び印刷インク産業において充填剤として広く用いられている。

    従来技術によれば、カーボンブラックに対する直接的又は間接的代替品として、或いは、希釈剤として、ゴム化合物中の安価な充填剤として一般的に使用されている。 しかしながら、粒径は、最終ゴム製品の引張り強度係数と引裂強度とに直接影響を与える。 更に、石炭中の灰分は、比重に影響し、高い灰分は、ゴムの硬化特性に影響を与える可能性がある。 粉砕石炭中の0.5%以上のレベルの水分は、火膨れ(blister)やスコーチを引き起こす可能性がある。 更に、密度(比重)を低下させると、コンパウンディングコストとが低減し、体積装填(volume loading)に影響する。 従って、本発明は、粉砕石炭を、精密なマイクロメートルサイズおよび/又はナノメートルサイズのアンスラサイトに置き換えることが可能なユニークな方法を提供するものであり、それによって、所望の特性のより良好な制御(最終製品特性の改善をもたらす)が得られる。

    以上、本発明を現時点において最も実用的で好適な実施例であると考えられるものに基づいて例示の目的で詳細に説明してきたが、そのような詳細は、もっぱらその目的だけのためのものであって、本発明は、ここに開示された実施例に限定されるものではなく、貼付の請求項の要旨及び範囲内にある改造及び均等構造を含むものと意図される。 例えば、本発明は、可能な程度において、任意の実施例の単数又は複数の特徴構成を、その他任意の実施例の単数又は複数の特徴構成と組み合わせ可能である、ことを考慮している。

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理の一実施例の流れ図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の制御された複数のバッチのサイズ分布レポートを示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたナノメートルサイズの石炭材料の複数の制御されたバッチのサイズ分布レポートを示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真を示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の別の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真を示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたマイクロメートルサイズの石炭材料の更に別の制御されたバッチの走査型電子顕微鏡写真を示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された複数のマイクロメートルサイズ及びナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの近似分析のグラフ

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造されたナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチの透過型電子顕微鏡画像を示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された石炭材料の制御されたバッチのロット検定レポート例を示した図

    本発明によるマイクロメートルサイズ又はナノメートルサイズの石炭材料の制御されたバッチを提供する方法及び処理を使用して製造された石炭材料の制御されたバッチの製品検定レポート例を示した図

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