Rapid development of heat resistance in chocolate and chocolate-like confectionery products |
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申请号 | JP2007548390 | 申请日 | 2005-12-20 | 公开(公告)号 | JP2008525028A | 公开(公告)日 | 2008-07-17 |
申请人 | クラフト・フーヅ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・インコーポレイテッドKraft Foods R & D, Inc.; | 发明人 | ズィンビュルガー シュテファン; | ||||
摘要 | 本発明は、(i)油中 水 型エマルジョンと混合したチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊、あるいは(ii) 含水量 を高めたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を型に流し込み、次いで、冷却の前、最中、および/または後にマイクロ波処理にかける、耐熱性チョコレートまたはチョコレート様菓子製品の製造方法に関する。 耐熱性は本質的に瞬時に改善し、得られた製品は、その形状を失うことなしに約40℃さらには50℃までの 温度 に曝すことができる。 本発明は、また、その方法で得ることのできる製品に関する。 | ||||||
权利要求 | 耐熱性チョコレート製品または耐熱性チョコレート様菓子製品の製造方法であって、 (1)(i)油中水型エマルジョンと混合されたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊、あるいは (ii)含水量を高めたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を準備すること、 (2)ステップ(1)からのチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を型に流し込んで、成形されたチョコレートまたはチョコレート様菓子塊を形成すること、 (3)該成形されたチョコレートまたはチョコレート様菓子塊を冷却すること、および (4)該成形されたチョコレートまたはチョコレート様菓子塊を、冷却ステップ(3)の前、最中、または後に、耐熱性チョコレート製品または耐熱性チョコレート様菓子製品を提供するのに十分なマイクロ波処理にかけること、 を含むことを特徴とする方法。 ステップ(1)からのチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊の含水量が、約1.8%から約7%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 耐熱性チョコレート製品または耐熱性チョコレート様菓子製品が、板チョコレート、充填された板チョコレート、プラリーヌ、または被覆されたチョコレート製品の形態であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 耐熱性チョコレート製品または耐熱性チョコレート様菓子製品が、板チョコレート、充填された板チョコレート、プラリーヌ、または被覆されたチョコレート製品の形態であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。 成形されたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、マイクロ波処理にかけられる時に約30℃の温度を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 成形されたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、マイクロ波処理にかけられる時に約30℃の温度を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。 耐熱性チョコレートの製造方法であって、(1)少なくとも約1.8%の水を含むチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を準備すること、(2)ステップ(1)からの塊を型に流し込んで、成形されたチョコレートを形成すること、および(3)該成形されたチョコレートを冷却することを含み、該成形されたチョコレートが、冷却ステップの前、最中、または後にマイクロ波処理にかけられ、該マイクロ波処理の本質的に直後に耐熱性チョコレートを提供することを特徴とする製造方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊中の少なくとも一部の水が、油中水型エマルジョンから得られることを特徴とする請求項9に記載の方法。 ステップ(1)のチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約3%の水を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。 ステップ(1)のチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約3%の水を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で約5秒から約6分間実施されることを特徴とする請求項11に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で約5秒から約6分間実施されることを特徴とする請求項12に記載の方法。 耐熱性チョコレートの製造方法であって、 (1)少なくとも約1.8%の水を含むチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を準備すること、 (2)ステップ(1)からの塊を型に流し込んで、成形されたチョコレートを形成すること、 (3)該成形されたチョコレートを冷却すること、および (4)該成形されたチョコレートを、冷却ステップの前、最中、または後に、該成形されたチョコレート塊の内部を約90℃から約135℃に約5秒から約6分間加熱するのに効果的であるマイクロ波処理にかけることを含み、それによって該マイクロ波処理の本質的に直後に耐熱性を該チョコレートに提供することを特徴とする製造方法。 成形されたチョコレート塊の外側が、マイクロ波処理中に約30℃またはそれ以下に維持されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約7%の水を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約3%の水を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約7%の水を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊が、約1.8%から約3%の水を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊中の少なくとも一部の水が、油中水型エマルジョンから得られることを特徴とする請求項15に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊中の少なくとも一部の水が、油中水型エマルジョンから得られることを特徴とする請求項16に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊中の少なくとも一部の水が、油中水型エマルジョンから得られることを特徴とする請求項18に記載の方法。 チョコレート塊またはチョコレート様菓子塊中の少なくとも一部の水が、油中水型エマルジョンから得られることを特徴とする請求項20に記載の方法。 成形されたチョコレート塊の内部が、マイクロ波処理によって約100℃から約125℃に加熱されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 成形されたチョコレート塊の内部が、マイクロ波処理によって約100℃から約125℃に加熱されることを特徴とする請求項16に記載の方法。 成形されたチョコレート塊の内部が、マイクロ波処理によって約100℃から約125℃に加熱されることを特徴とする請求項18に記載の方法。 成形されたチョコレート塊の内部が、マイクロ波処理によって約100℃から約125℃に加熱されることを特徴とする請求項20に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で実施されることを特徴とする請求項15に記載の方法。 マイクロ波処理が、約66から約11160kJ/kgのマイクロ波エネルギー密度で実施されることを特徴とする請求項16に記載の方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、耐熱性チョコレートまたは耐熱性チョコレート様菓子製品の製造方法および該方法によって得ることのできる製品に関する。 従来からのチョコレート製品は、約30℃またはそれ以上の温度で貯蔵または輸送すると柔らかく粘着性になる。 チョコレートの熱安定性を増すために、高融点の油または脂肪の使用、あるいは高温でチョコレート構造の完全性を改善する物質の使用など多くの様々な試みがなされてきた。 熱安定性を改善するため、水の混合に関して期待できそうな提案がなされてきた。 通常のチョコレートは約1%の水を含む。 さらに水を組み込むと、チョコレートの熱安定性は増加するが、一般に、熱安定性が改善されるには数週間程度の遅延があることが多い。 このような熱安定性が改善するまで、チョコレートを30℃未満の温度に維持することが必須であり、したがって、希望する熱安定性が得られるまで、調節された温度条件下での貯蔵および/または輸送が要求されるのが通常である。 適度に練られたチョコレートに安定な油中水型エマルジョン(例えば逆ミセルエマルジョン)を添加することによってチョコレートに水分を加えて調製される耐熱性チョコレートが発表されている。 熟成および安定化させると、カカオバターが結晶化し、熱的強さが改善すると報告されている。 耐熱性または熱的強さ(どちらの用語も明確には定義されていない)は、外界条件で「約24時間後」に、または「約1から2日間の熟成後」に改善することが特許文献1に報告されている。 耐熱性チョコレートおよびその製造方法が発表されており、該チョコレートは、油中水型エマルジョンとチョコレート基本材料との混合物から本質的に構成され、該混合物は、乳化剤を含み、糖類および糖アルコールから選択される水溶性材料は、チョコレート基本材料と混合するに先立って油中水型エマルジョンの水相中に溶解される。 耐熱性(すなわち、「直接接触に対して粘着性」でないような40℃超での形状保持として定義される)の増加は、時間に左右され、製品を約20日間貯蔵することによって達成されることが特許文献2に報告されている。 油中水型エマルジョンがマイクロエマルジョンであり、水が、10から1000Åの大きさを有する小滴の形態で存在する類似の方法が特許文献3に発表されている。 油中水型エマルジョンの調製および該エマルジョンへの溶融チョコレート組成物の添加、ならびに合わせた溶融チョコレート組成物とエマルジョンを、エマルジョンの破壊が実質上回避されるように、かつ添加及び混合の際に、溶融チョコレート組成物が添加され、合わせた溶融チョコレート組成物およびエマルジョンが混合されて脂肪相を含みかつ該脂肪相中に分配された小滴の形態の水を含みかつ1%から40%の量の水を含むチョコレート塊製品を得るように混合することを含む、別の類似方法が特許文献4に発表されている。 言及したように、これらの方法により、得られるチョコレート製品の熱安定性は増加するが、残念ながら、この特性は、成形直後には得られない。 したがって、それ自体本質的には直ぐに(すなわち、一般には、約60分以内の、より好ましくは約15分以内のマイクロ波処理で、さらにより好ましくは製造工程の完了前に)現われる、高められた耐熱性を有するチョコレートまたはチョコレート様菓子製品の製造を可能にする方法を提供することが望ましい。 本発明はそのような方法を提供する。 本発明は、(i)油中水型エマルジョンと混合されたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊、あるいは(ii)含水量を高めたチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を、型に流し込み、次いで、二次ミクロ構造の形成を誘導し耐熱性を提供するため、冷却の前、最中、および/または後にマイクロ波処理にかけてチョコレート塊の内部を約90℃から約135℃(好ましくは約90℃から125℃、より好ましくは約100℃から120℃)に総時間で約5秒から約6分間(好ましくは約2分から4分間)加熱する、耐熱性チョコレートまたはチョコレート様菓子製品の製造方法に関する。 好ましくは、特にチョコレート塊がカカオバターを含む場合には、マイクロ波で処理されるチョコレート塊の外側を、外表面に冷気(一般には約−20℃から約−50℃)を当てることまたはその他の冷却手段によって約30℃またはそれ以下で保持する。 耐熱性または熱安定性は、本質的には瞬時に(すなわち、一般には、約60分以内、より好ましくは約15分以内のマイクロ波処理、さらにより好ましくは製造工程の完了前に)改善される。 得られる耐熱性製品は、その形状を失うことなしにその製造後極めて短時間、約40℃またはさらには50℃までの温度に曝すことができる。 別途に指示または暗示されない限り、用語「チョコレート塊」は、「チョコレート様菓子塊」を含むと解釈され、用語「チョコレート製品」は、チョコレート様菓子製品」を含むと解釈される。 本発明は、また、耐熱性チョコレートの製造方法に関するものであり、前記方法は、(1)少なくとも1.8%の水を含むチョコレート塊またはチョコレート用菓子塊を準備すること、(2)ステップ(1)からの塊を型に流し込んで、成形されたチョコレートを形成すること、および(3)該成形されたチョコレートを冷却することを含み、該成形されたチョコレートは、冷却ステップの前、最中、後にマイクロ波処理にかけられ、該マイクロ波処理は、チョコレートに対してマイクロ波処理の本質的に直後に耐熱性を提供するのに効果的である。 本発明は、また、耐熱性チョコレートの製造方法に関するものであり、前記方法は、(1)少なくとも1.8%の水を含むチョコレート塊またはチョコレート用菓子塊を準備すること、(2)ステップ(1)からの塊を型に流し込んで、成形されたチョコレートを形成すること、および(3)該成形されたチョコレートを冷却することを含み、該成形されたチョコレートは、冷却ステップの前、最中、後に、チョコレート塊の内部を約90℃から約135℃(好ましくは約90℃から125℃、より好ましくは約100℃から約120℃)に総時間で約5秒から約6分間(好ましくは約2分から約4分間、好ましくはチョコレート塊の外部を約30℃またはそれ以下に維持しながら)加熱するのに効果的であるマイクロ波処理にかけられ、それによって、二次ミクロ構造の形成を誘導しかつチョコレートに対してマイクロ波処理の本質的に直後に耐熱性を提供する。 驚くべきことに、本発明の範囲内で、チョコレートの耐熱性が、少なくとも1.8%の水を含むチョコレート塊をマイクロ波処理にかけることによって本質的には瞬時に改善され得ることが見出された。 チョコレート塊は、適度に練られていても、いなくともよい。 マイクロ波処理は、水を含有するチョコレート塊を成形した後ではあるが、冷却の前、最中および/または後に実施される。 本発明製品の耐熱性はマイクロ波処理の本質的に直後に改善するので、耐熱性を改善させるためにチョコレート製品を数日または数週間貯蔵する必要がない。 本発明による方法によって得られる製品は、それらの製造の本質的に直後に、約40℃またはさらには50℃までの温度にそれらの形態を失うことなく曝すことができる。 任意の従来からのチョコレート塊は、そのチョコレート塊が少なくとも約1.8%の水、好ましくは約1.8%から約7%の水、より好ましくは約1.8%から約3%の水を含む限り、本発明の範囲内で使用され得る。 約3%を超える水分含有量は品質問題を引き起こす可能性があり、したがって、約1.8%から約3%の水分を含むチョコレート塊を使用するのがより好ましい。 チョコレート塊中に余分の水をいかにして導入するかは重大でない。 したがって、例えば、既に含水量を高めたチョコレート塊、またはチョコレート塊および油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、ナノ−エマルジョンもしくは水性発泡材料のどれかをブレンドした組成物を使用することができ、このようなエマルジョンを調製するために乳化剤が存在できる。 一般に、好ましくは油中水型エマルジョンを使用してチョコレートの水分含有量を増加させる。 水を増したチョコレート塊の調製に使用するのに適した油中水型エマルジョンは、一般に、水、油および/または脂肪、親水性物質、および少なくとも1種の乳化剤から構成され、その含水量は約10%から約70%である。 多くの各種油および/または脂肪を使用して本発明を実施できる。 好ましい材料は、カカオバターであり、油および/または脂肪の好ましい量は、約20%から約60%である。 チョコレート様菓子製品の場合、ヒマワリ油、大豆油、アブラナ種子油、パーム油など、およびこれらの混合物などの植物油を使用することができ、好ましい植物油は、酸化安定性のあるヒマワリ油である。 理論に制約されることを望むものではないが、液状油を使用する場合でさえ、マイクロ波処理中に形成される二次ミクロ構造が、製品を固体形態に維持するのを助けると思われるので、本発明により、カカオバターの代わりに植物油を使用することが可能になる。 本発明の範囲内で使用できる親水性物質は、例えば、糖類および糖アルコールであり、ソルビトールが好ましい物質である。 親水性物質は、好ましくは、油中水型エマルジョン中に約30%から約75%の量で存在すべきである。 好ましくは約1%から約5%の量で存在する乳化剤は、この分野で周知の乳化剤から選択できる。 好ましいのは、レシチン、脂肪酸エステル、およびポリグリセロール−縮合リシノール酸エステル(PGPR)である。 油中水型エマルジョンは、従来からの混合装置中で中から高の混合速度で撹拌しながら、最初に油および/または脂肪を、次に水および/または親水性物質を含む水を添加し、乳化剤の存在下に成分を約30℃から約70℃の温度で添加および混合することによって調製される。 好ましくは、混合速度は、水の小滴の大きさが、D(90)として測定して、約10μmであるようにすべきである。 得られるチョコレート製品をマイクロ波で処理した後に希望する耐熱性が形成されるかぎり、より小さなまたはより大きな小滴の大きさも使用できる。 次いで、油中水型エマルジョンおよびチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊を、約5%から約15%のエマルジョン対約95%から約85%のチョコレート塊またはチョコレート様菓子塊の重量比率で混合する。 好ましい比率は、約10%対約90%である。 一般に、混合時の油中水型エマルジョンは、約25℃から約50℃、好ましくは約25℃から約35℃の温度であり、混合時のチョコレート塊は、約25℃から35℃、好ましくは約26℃から約28℃である。 好ましくは、得られるブレンドの温度は、混合後に約25℃から約35℃、より好ましくは約28℃から約30℃である。 混合は、約1分から約3分間実施される。 含水量を高めたチョコレート塊、またはチョコレート塊と油中水型エマルジョンから得られた混合物は、約27%から約35%の脂肪含有量、約1.8%を超える、好ましくは約1.8%から約7%、より好ましくは約1.8%から約3%の含水量を有する。 混合物は、約0.5%から約1.5%の乳化剤含有量を有する。 次いで、チョコレート塊または混合物を、約28℃から約35℃、好ましくは約30℃の温度で、ほぼ同温度に保持されかつ固まり始める前に型中に混合物を均等に分配するために振動装置などで揺動される型の中に流し込む。 冷却の前、最中または後に、耐熱性を急速に改善させるために、チョコレート塊をマイクロ波処理にかける。 一般に、冷却後にマイクロ波処理を行う場合には、好ましくは、包装の前にその処理を実施すべきである。 任意の従来からのマイクロ波源を使用できる。 例えば、従来からの3.4−kWマイクロ波オーブンまたはより大規模なマイクロ波トンネルが適切である。 加熱の目的に適した任意の振動数がふさわしく、好ましい振動数は2.45Ghzおよび5.8Ghzである。 マイクロ波源とチョコレート塊の間の距離は、典型的には、約10cmである。 マイクロ波処理は、頂部および/または底部から、好ましくは交互に適用できる。 瞬時の耐熱性を確実にするために、マグネトロンで誘導されるエネルギー密度は、約66から約11160kJ/kgの範囲である。 より高いエネルギー密度値は、処理時間を数分から約40秒から約50秒に低減し、より低いエネルギー密度値は、一般により長い処理時間を必要とする。 マイクロ波処理の時間と強度は、希望する耐熱性を得るのに有効でなければならず、少なくとも一部は、誘電率、チョコレート製品のサイズおよび形状に依存する。 当業者が理解するように、希望する耐熱性を得るのに適したマイクロ波処理の条件(主として、その継続時間およびエネルギー密度)は、所定のチョコレート製品に対して実験的に容易に決定できる。 しかし、一般に、成形された一口大のチョコレート製品の場合、マイクロ波処理の条件は、成形されたチョコレートの内部を約90℃から約135℃に(好ましくは約90℃から125℃に、より好ましくは約100℃から120℃に)加熱するのに有効でなければならない。 一般に、成形されたチョコレートの内部温度は、135℃を超えさせるべきではない。 マイクロ波処理は、チョコレート製品がその形状を失わないような方式で実施されるべきである。 したがって、例えば、マイクロ波処理は、処理中に製品が流れることのできないように、マイクロ波オーブン中で使用するのに適した型の中で実施することができる。 別法として、マイクロ波処理中にチョコレート製品のまわりに冷気流を通過させることによって外側温度を調節できる。 一実施形態において、外側温度は、約30℃未満に保持できる。 希望するなら、チョコレート製品のまわりに冷気流を通過させることによって外側温度を調節できる。 もちろん、その他の手段(例えば、マイクロ波処理の時間および強度の調節)または複数手段の組合せを使用して、マイクロ波処理中に製品形状を維持し、かつ/または外側温度を希望する範囲に保持できる。 カカオバターを用いて調製されたチョコレート製品にあっては、「ブルーム」を防止するために、マイクロ波処理中、外側温度を約70℃未満(より好ましくは約30℃未満)に保持することが一般には好ましい。 マイクロ波処理の継続時間は、一般に、約5秒から約6分(好ましくは約2分から約4分)である。 マイクロ波処理は、各マイクロ波処理サイクルの最中および/または間に冷却しながら、1回のマイクロ波サイクルで、または複数回のマイクロ波サイクルで実施できる。 やはり、希望する耐熱性を得るのに適したマイクロ波処理の条件は、本明細書中で提供する指針を利用して、所定のチョコレート製品について実験的に容易に決定できる。 チョコレートまたはチョコレート様菓子製品は、マイクロ波処理および冷却の後に、適切な技術を使用して包装できる。 得られるチョコレートまたはチョコレート様菓子製品は、マイクロ波処理の本質的に直後にその耐熱性を改善するので、直ちに輸送し、かつ/または販売用に提供できる。 したがって、耐熱性を改善するために通常であれば要求される、調節された条件下での数日または数週間の貯蔵は必要ない。 好ましくは板チョコレート、充填された板チョコレート、プラリーヌ、被覆された製品などである得られたチョコレートまたはチョコレート様菓子製品は、マイクロ波処理の直後に増加した耐熱性を有し、その形状を失うことなく約40℃さらには約50℃までの温度に長時間暴露できる。 簡単に眼で見える手段(すなわち、製品が熱的虐待条件下でその形状を維持するか)に加え、耐熱性は、例えば、スティーブンス(Stevens)テクスチャーアナライザーを使用して、製品を50℃で2時間貯蔵した後の侵入力(例えば、2mm/秒の速度で深さ3mmまでの45°円錐)として測定することもできる。 典型的には、本発明の耐熱性チョコレート製品は、50℃に2時間曝した場合に、約100gまたはそれ以上の侵入力を示す。 典型的には、植物油を使用して調製された本発明のチョコレート様菓子製品は、同一条件下で約150gまたはそれ以上の侵入力を示す。 比較の目的で、従来からのチョコレート製品は、通常、約55gまたはそれ以下の侵入力を示す。 本発明によれば、耐熱性を改善させるために、得られたチョコレート製品を数日または数週間貯蔵することが必ずしも必要ではないという事実は、そのことが生産時間を非常に短縮するので大きな利点である。 理論に拘束されることを望むものではないが、マイクロ波処理は、二次ミクロ構造を創り出すことによってチョコレートの内部構造に影響を与えると考えられる。 この二次ミクロ構造が、より高温度で製品の構造を維持する格子または骨格を形成すると思われ、かつ希望する耐熱性を提供すると思われる。 この二次ミクロ構造または内部構造は、最終製品から脂肪を抽出することによって目視できるようにされ得る。 また、近赤外分光測定は、マイクロ波で処理された製品の二次ミクロ構造を確証している。 乳タンパク質がこの二次ミクロ構造の主要成分であると思われる。 ここで、本発明の好ましい実施形態を記載した特定の実施例によって本発明を説明する。 それらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。 特記しない限り、本明細書を通して比率およびパーセンテージのすべては重量による。 本明細書中で考察されるすべての特許およびその他の刊行物は、参照により、本明細書に組み込まれる。 表1に記載の「ミルク」および「ホワイト」タイプのカカオ菓子用の成分を混合し、表1に示すような粒子サイズに精粒した。 精粒したフレークを、表2に記載した追加成分とステファンミキサー(Stephan Mixer)中で混合した。 次いで、塊を表3に従って調製したエマルジョンと表4に示した比率でブレンドし、約22mmの直径を有する半球体に成形した。 まだ型の中にある成形製品をマイクロ波処理にかけた(Gigatherm Mammutマイクロ波オーブン中、全出力で10秒間)。 ・ エリスリトールを用いた「ミルク」製品#1は、ファッジ様(fudge−like)テクスチャーを有した。 キシリトールを用いたサンプルは、双方ともかなりの涼感を示し(従来からのチョコレートより強力)、一方、エリスリトールを用いたものでは涼感はほとんど感じられなかった。 得られたサンプルは、高められた温度(すなわち、約30℃を超える)で良好な耐熱性を示した。 この実施例では、耐熱性の100gミルク板チョコレートの製造について説明する。 26.4%のカカオバター、70.6%のソルビトール(水分30%)、および3.1%のPGPRを含む油中水型エマルジョンを調製した。 45.3%の砂糖、10.2%のカカオ塊(55%の脂肪を含む)17.5%のカカオバター、12.5%のスキムミルク粉末、4.8%の無水乳脂肪、8%のスイート乳清粉末、0.7%の大豆レシチン、および1%の香味料を含むミルクチョコレートベースを調製した。 エマルジョンを適度に練られたチョコレートベースと、エマルジョンが9.7%、チョコレートが90.3%の比率で約30℃の温度で混合した。 混合物の総含水量は2.8%であった。 混合物を板状の型に流し込み、温度を約28℃から約30℃に維持しながら均等に分配されるまで振動テーブル上で処理した。 冷却に先立って、型を、従来からの3.4−kWマイクロ波オーブン中に90秒間入れておくと、成型された板の内部温度は約90℃超であった。 約16℃まで冷却した後、マイクロ波で処理した板を型から外し、45℃の温度虐待条件に曝した。 同一方式で作られたマイクロ波で処理していない板に比較して、マイクロ波で処理した板は、熱的虐待条件下でその形状を保持することにおいて優れており、良好な耐熱性を示した。 この実施例では、耐熱性の100gホワイト板チョコレートの製造について説明する。 26.4%のカカオバター、70.6%のソルビトール(水分30%)、および3.1%のPGPRを含む油中水型エマルジョンを調製した。 43.4%の砂糖、4.6%の乳糖、27.3%のカカオバター、16.1%のスキムミルク粉末、3.6%の無水乳脂肪、4.6%のスイート乳清粉末、および0.5%の大豆レシチンを含むホワイトチョコレートベースを調製した。 エマルジョンを適度に練られていないホワイトチョコレートベースと、エマルジョンが4.8%、チョコレートが95.2%の比率で約30℃の温度で混合した。 総含水量は1.8%であった。 混合物を板状の型に流し込み、温度を約28℃から約30℃に維持しながら、均等に分配されるまで振動テーブル上で処理した。 冷却に先立って、型を、従来からの3.4−kWマイクロ波オーブン中に90秒間入れておく、成型された板の内部温度は約90℃超であった。 約16℃まで冷却した後、マイクロ波で処理した板を型からはずし、45℃の温度虐待条件に曝した。 同一方式で作られたマイクロ波で処理していない板に比較して、マイクロ波で処理した板は、熱的虐待条件下でその形状を保持することにおいて優れており、良好な耐熱性を示した。 この実施例では、ヒマワリ油を使用する耐熱性の15gチョコレート様菓子の製造について説明する。 26.4%のヒマワリ油、70.6%のソルビトール(水分30%)、および3.1%のPGPRを含む油中水型エマルジョンを調製した。 51.1%の砂糖、8.0%のカカオ塊(55%の脂肪を含む)、4.0%のカカオバター、12.5%のスキムミルク粉末、4.8%の乳清タンパク質濃縮物、0.7%の大豆レシチン、18.8%のヒマワリ油、および0.1%の香味料を含むチョコレート様菓子ベースを調製した。 エマルジョンを適度に練られていないチョコレート様菓子ベースと、エマルジョンが13.2%、チョコレート様菓子塊が85.5%、ヒマワリ油が1.3%、および香味料0.1%の比率で約30℃の温度で混合した。 総含水量は2.8%であった。 混合物を24箇所の空洞(それぞれ約15gを収容するのに適した)を含む板状の型に流し込み、温度を約28℃から約30℃に維持しながら、均等に分配されるまで振動テーブル上で処理した。 冷却に先立って、型を、従来からの16kWマイクロ波トンネル中に約280秒間入れておくと、成型された板の内部温度は約90℃超であった。 約16℃まで冷却した後、マイクロ波で処理した板を型からはずし、50℃の温度虐待条件に曝した。 マイクロ波で処理したチョコレート様菓子は、熱的虐待条件下でその形状を維持し、良好な耐熱性を示した。 この方式で製造される製品中に種々の香味料を組み込んで、種々の香味プロフィールを提供できる。 |