Tangential solid separation device

申请号 JP2000594576 申请日 1999-08-25 公开(公告)号 JP2004519318A 公开(公告)日 2004-07-02
申请人 メリ エントゾルガングズテクニーク フイール デイー パピエリンダストリー ゲーエムベーハー; 发明人 トラバウニズ ゲオルゲ; ニームツェジック ベルンハルト; メンケ ルカス; ヘインッ ロベルト;
摘要 The invention relates to a device and a method for chemically and physically separating solid materials from a suspension using flotation. A rotationally symmetrical flocculation/flow reactor is provided with outlets in the lower part thereof and is arranged in a separating tank. At least one suspension inlet extends eccentrically into said reactor. The supplied suspension is guided into said reactor. The supplied suspension is guided into the upper area of the flocculation reactor via the suspension inlet. A circular flow is thus created which drains off from the flocculation reactor downwards in a tangential and radial manner over the outer circumference into circularly arranged distribution cells which reinforce the tangential component of the suspension flow when said flow is delivered into the separating tank. In prior art, the flow of the mixture consisting of the suspension and air-sacs extends radially outwards. One advantage of the invention is that said flow of the mixture has to travel a longer way to the outlets in the area of the wall of the tank due to the tangential flow component. The solid matter can be separated more effectively by virtue of the longer travel path or the longer presence in the separating tank.
权利要求
  • 実質的に円筒状の分離槽(12)を備える、特に浮選の方法で懸濁液から化学的・物理的な固体分離をする装置において、分離槽(12)の内部に回転対称な凝集リアクタ/流れリアクタ(20)が中心に設けられており、この凝集リアクタ/流れリアクタは下側領域で円周に流出口を有するとともに、この凝集リアクタ/流れリアクタには少なくとも1つの懸濁液取入口(24)が偏心的に開口しており、この懸濁液取入口は、流入する懸濁液を凝集リアクタ(20)の上側領域に導入してその際に循環流を生成させ、この循環流は凝集リアクタ(20)から下方に向かって接線・半径方向へ、外側円周にわたって円形に配置された分配セル(44)に流出し、これらの分配セルは分離槽(12)への出口に向かうにつれて懸濁液流の接線方向成分を強めることを特徴とする装置。
  • 凝集リアクタ(20)が鐘状、円筒状、または円錐台状に構成されており、懸濁液取入口(24)は流出口より上側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 凝集リアクタ(20)の底部領域に、環状の隙間をもつ圧力緩和取入口(32)が配置されており、この隙間を介して緩和圧力が低減されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 圧力緩和取入口(32)の上に、有利には皿状の偏向板が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  • 有利には軸方向にスライド可能な調整ピストン(34)によって環状の隙間が調整可能であり、この調整ピストンには、有利には、出てくる泡流を水平方向に偏向させる偏向縁(35)が一体成形されていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  • 分配セル(44)が、半径方向外側に向かって断面積が増えていく流れ通路を有していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 分配セル(44)の側壁が、上から見たときにサイクロイド状の湾曲を有するとともに、排出部では流入部よりも大きな接線方向成分を有していることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  • 分配セル流入部における懸濁液流速の半径方向成分に対する接線方向成分の成分比が0,3:1から5:1の間であり、有利には0,8:1から2:1の間であることを特徴とする、請求項6または7に記載の装置。
  • 分配セル流出部における懸濁液流速の半径方向成分に対する接線方向成分の成分比が1:1から50:1の間であり、有利には2:1から5:1の間であることを特徴とする、請求項6または7に記載の装置。
  • 分配セル(44)の高さが半径方向外側に向かって連続的に増えていることを特徴とする、請求項6から9までのいずれか1項に記載の装置。
  • 3個から10個の分配セルが設けられていることを特徴とする、請求項6から9までのいずれか1項に記載の装置。
  • 偏心的な懸濁液取入口(24)が、懸濁液をリアクタ内部空間へ接線方向に流出させるための装置を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 懸濁液取入口(24)が、斜めに延びる端部エッジを有しており、かつ/または端部領域に接線方向を向いた屈曲部および/または方向転換翼部を有していることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  • 分離槽(12)の外壁に、集合配管(64)を介して少なくとも1つの排出部(58)と連通する、間隔をおいた多数の排出口(62)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 排出口(62)がスリット状に施工されるとともに、グループごとに、槽円周に沿って分散された2つから8つ、有利には4つの排出部(58)と連通していることを特徴とする、請求項14に記載の装置。
  • 分離槽(12)の外壁の内側に、間隔をおいた多数の通過穴(60)を備える、周囲を取り巻く少なくとも1つの排出管(56)が取り付けられており、この排出管(56)は連絡配管を介して排出部(58)と連通していることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 円周に分散された2つから8つ、有利には3つから4つの排出管区域(56a、b、c)が相並んで設けられており、これらの排出管区域はそれぞれ少なくとも1つの連絡配管を介してそれぞれ1つの独自の排出部(58)と連通していることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  • 排出管(56)ないし排出管区域(56)が、互いに連結された複数の直線状の管材でできていることを特徴とする、請求項16または17に記載の装置。
  • 分離槽(12)の上側で回転する少なくとも1つのスラッジ除去装置(66a、b)を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • スラッジ除去装置(66b)が2つのスラッジパドル(70a、70b)を含んでおり、これらのスラッジパドルが中に浸かる瞬間における運動方向は、懸濁液流の接線方向の成分に対して反対向きであることを特徴とする、請求項19に記載の装置。
  • スラッジ除去装置(66b)が、回転する軸の円周に分散された第1の数のスラッジパドル(70a、b)と、円周に分散されたヨーク状の第2の数のカッター(84)とを有しており、これらは運び出されるべきスラッジを他のスラッジから分離して、軸に対して平行に延びる排出溝(92)の中に運ぶことを特徴とする、請求項19に記載の装置。
  • 排出溝(92)の中にスクリューコンベヤ(94)が設けられていることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  • スラッジパドル(70c)が半径方向中心に、回転方向と反対に延びる屈曲部(96)を有していることを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  • 分離槽(30)の底部が環状溝状に構成されるとともに、少なくとも1つの沈降排出口を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 沈降原理に基づいて分離を行うことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  • 実質的に円筒状の分離槽(12)の中の懸濁液から化学的・物理的な固体分離をする方法であって、懸濁液が中心領域で分離槽(12)の中に導入され、槽壁(54)の領域にある液体排出口(60、62)のほうへ実質的に外方に向かって流れる形式の方法において、懸濁液が円筒状の反応リアクタ/凝集リアクタ(20)の中へ偏心的に導入され、それによって懸濁液流が、凝集物形成を促進する下方に向いた接線方向の運動成分を与えられることを特徴とする方法。
  • 反応リアクタ/凝集リアクタ(20)を離れた後における懸濁液の流動方向が、流動案内装置(44)によってさらに接線方向に偏向させられることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    本発明は、実質的に円筒状の分離槽の中で浮選をする方法によって、懸濁液から物理的に固体分離をする装置および方法に関する。 このような種類の装置は、たとえばEP−A−0442463やWO95/23027から公知である。
    【0002】
    このような公知の装置ないし方法を前提とする本発明の課題は、当分野に属する装置および方法の固体分離のときの析出度をいっそう向上させることである。
    【0003】
    本発明によれば、この課題は請求項1および26に記載の構成要件によって解決される。 有利な発展例は従属請求項から明らかである。
    【0004】
    円筒状の分離槽には、有利には下方に向かって直径が増大する、上側が閉じた回転対称な凝集リアクタが真中で中心に配置されている。
    【0005】
    凝集リアクタの中では、有利には垂直の流入管を介して懸濁液の流入が中心以外で行われ、こうした中心以外での導入と、有利には片側が開いている流入管とによって、下方に向かって遅くなる穏やかな循環流が生成されることになり、この循環流が、凝集による固体析出に必要な凝集形成プロセスを決定的に促進する。 回転対称な凝集リアクタの下側端部には、凝集リアクタからの懸濁液の流出を可能にする、円周に配置されたオーバーフローエッジがある。
    【0006】
    凝集リアクタから流れ出る液体/懸濁液は、凝集リアクタの外側円周に配置された分配セルの中に入り、この分配セルは幾何学的に、分配セルの端部で分離槽の内部への接線方向を向いた流入が生じるような形状を有しており、すなわち、半径方向を向いた流れ成分に加えて、接線方向の流れ成分も有する流入が生じるような形状を有している。
    【0007】
    凝集リアクタ/流れリアクタの中には、ガスが過飽和している液体の緩和圧を、環状の隙間を介して低減させることのできる圧力緩和取入口が配置されていてよい。 剰余ガスによって発生する泡は泡カーペットを形成し、この泡カーペットは、圧力緩和取入口から半径方向へほぼ平方向に外方に向かって流れ、凝集リアクタ/流れリアクタの内部で発生した下方に向かって遅くなる穏やかな循環懸濁流の下に入り込み、ないしはこれと混合される。 圧力緩和取入口の調整可能な環状隙間によって、さまざまな緩和圧力での作動が可能であり、このことは、緩和圧力の絶対的な大きさに依存する泡サイズの最善の制御を可能にする。
    【0008】
    したがって、凝集リアクタ/流れリアクタの循環流の中で発生する固体凝集物は、最善の形で泡カーペットの下敷きを受け、ないしはこれと混合されて、凝集リアクタの外側円周に配置されている分配セルを介して分離槽の中へ導入される。
    【0009】
    有利には、分配セルは、流れ方向の接線方向成分が半径方向成分より大きくなるように成形される。 さらに有利には、半径方向成分に対する接線方向成分の比率は1:1から50:1であり、格別に有利には2:1から5:1である。
    【0010】
    浮選を化学的・物理的な分離法として成功裡に利用するためには、固体凝集物/固体結合物の最善の形成が、優れた析出結果を得るための主要な前提条件であり、このとき化学的な凝集助剤(たとえばポリマー)の使用は現在では従来技術となっているが、このような凝集助剤の費用は著しい運転コスト要因となってしまう。
    【0011】
    凝集助剤の使用、ないし固体凝集物形成は、一定の短い反応時間を遵守しながら、乱流のない所定の流れ状況のもとで凝集物形成そのものが狭い反応室内で行われることによって、大幅に最適化することができる。 これまでの従来技術では、その点が考慮されていなかった。
    【0012】
    本発明は、中心以外での流入によって下方に向かう穏やかな循環流が生成される凝集リアクタ/流れリアクタによって、凝集の改善に関する上述の要求を最善に満たすとともに、凝集助剤の使用量を減らすことを可能にする。
    【0013】
    これまでの従来技術では、過飽和によって生成される泡の混入は、多くの場合、配管の中や流動室の中で約1,6から3m/sという高い流動速度のもとで行われており、しかも泡発生から混入まで、および効果的な浮選の開始までの距離が長かった(3から10m)。 この両方の要因は次のような欠点をもたらす。 すなわち、速い流動速度と長い距離のために、形成された凝集物が破壊されたり、凝集の形成が阻害/阻止されたりし、また、過飽和によって生成された微小な泡が融合して、浮選のときにあまり効率のよくない大きな泡になってしまうのである。
    【0014】
    それに対して本発明では、凝集リアクタ/流れリアクタの中の泡がより遅い速度で穏やかに、凝集物を損なうことなく混入され、浮選作業が進行する分離容器までの距離が有利には0,5から1mと短いので、泡の融合が防止され、微小な泡での改善された浮選が可能になる。
    【0015】
    本発明のさらに別の利点は、従来は純粋に半径方向外側に向かっていた懸濁液と空気泡の混合流が、接線方向の流動成分があることによって、純粋に半径方向の流れをもつ従来の分離方法にくらべて、槽の壁の領域にある排出口まで長い道程区間を通過しなければならなくなるので、このように分離槽での道程区間が長くなり、ないしは待機時間が長くなることによって固体分離がいっそう効果的になるという点にある。 しかも道程の流れがいっそう落ちつくので、このことは同じく分離の向上につながる。 したがって本発明による装置は、公知の施工形態にくらべてコンパクトに施工することができる。
    【0016】
    本発明の有利な発展例では、圧力緩和取入口が、軸方向でスライド可能な有利にはテーパ状の調整ピストンを含んでおり、この調整ピストンの軸方向の変位によって程度の差こそあれ狭い環状隙間が構成され、溶けたガスが混じっている液体が突然の圧力降下を受けながらこの環状隙間を通過することが意図される。 隙間を調整することによって、もっとも好都合には10μmから1500μmの間である適当な泡サイズが生成されるように、所望の流量に応じて圧力降下を調整することができる。
    【0017】
    本発明の有利な発展例では、2層流が生成されるようにするために、泡の混じった液体の流れを水平・半径方向で束ねる役目をする偏向装置が圧力緩和取入口の上側に設けられることが意図されており、このとき、槽の底面では泡の混じった液体が通過し、その上を懸濁液流が通過する。
    【0018】
    固体を除去された液体が分離槽の外壁の領域に達するとすぐに、この液体は別個に構成された排出口を介して分離槽から出され、集合配管を介して液体排出部に供給される。 有利には、排出口はスリット状に施工され、このスリットは槽壁の全円周にわたって底面の上側に設けられる。 これらの排出口はグループごとに、適当な溝または配管によって一つにまとめられ、槽円周に沿って分散した一定数(有利には4つ)の排出部と連通する。
    【0019】
    浄化された液体を排出するために代替的または追加的に意図される構成の要諦は、分離槽の外壁に、多数の通過口を備えていて円周を取り巻く少なくとも1つの排出管が、槽底面の上側に配置されることにある。 有利には、これらの通過口は排出管の下側領域に配置され、それによって排出管への流入が下方から行われて、沈殿した物質による開口部の詰まりが効果的に防止される。 この排出管は、連絡配管を介して排出部と連通している。 代替案としては、この排出管を複数の排出管区域、有利には3つから4つの排出管区域に分割し、これらが一緒になって一つの環を形成するとともに、それぞれが独自の排出部と連通することも可能である。 排出管が、互いに連結されたまっすぐな管材でできていて、そのようにして一種の折れ線状の排出管を形成するようにすると、排出管を技術的に格別に簡単に具体化することができる。
    【0020】
    本発明のさらに別の有利な構成によれば、分離槽の上側に、回転するスラッジ除去装置が設けられ、このスラッジ除去装置は有利には少なくとも2つのスラッジパドルを含んでおり、これらのスラッジパドルは、水平方向に対して若干傾いた独自の共通の回転軸を中心として回転可能であるとともに、分離槽の垂直方向の軸を中心としても回転可能である。
    【0021】
    本発明の格別に有利な発展例では、スラッジ除去装置の回転方向が、懸濁流の接線方向成分に対して反対方向に延びており、それによってスラッジパドルとスラッジ流との間の相対速度が、満たされた槽の上側領域で高くなることが意図されており、このことは、特に懸濁液に含まれている固体繊維のいっそう優れた効果的な排出につながる。
    【0022】
    スラッジの格別に効果的な除去は、回転する軸の円周に分配された複数の掬い取り装置が設けられ、この掬い取り装置が軸に対して平行に延びる排出溝の中へスラッジを運ぶ、本発明の発展例によって達成することができ、このとき、それぞれの掬い取り装置はヨーク状のカッターと、スラッジパドルとで構成される。 有利には直角に構成されたヨーク型カッターによってスラッジの中に切り込み、それによって、後続するスラッジパドルによる剥ぎ取られたスラッジの除去を容易にする。 この発展例は、スラッジ形成物が強く圧縮されていたり、クラスト化していたり、あるいはその他の形で硬化している場合に、格別な利点を備えている。
    【0023】
    分離槽の底面は、簡単に施工する場合には平坦に構成されていてよい。 これに代わる本発明の有利な構成では、底面が環状溝のように構成されていて、少なくとも1つの沈殿物排出口を含んでいることが意図され、それによって分離工程のときに析出した重い粒子を効果的に取り除くことができる。
    【0024】
    本発明の上述したような実施形態は、浮選原理に基づく懸濁液の分離をもたらす。 代替案として、沈降原理に基づく分離を行うことも同様に可能であり、この場合には特にガスの混ざった液体の導入が不要になり、すなわち、固体を取り除かれるべき懸濁液を導入するための懸濁液取入口が設けられているだけでよく、この懸濁液は、上に述べた実施形態のときと同じやり方で、懸濁取入口の偏心的な配置によって接線方向の速度成分を伴いながら分離槽に案内することができる。
    【0025】
    次に、添付の図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。 図面は次のとおりである。
    【0026】
    図1および2、ないし図3および4を援用しながら、本発明について詳細に説明する。 異なる図面に付いている同一符号は、同一の部品を表している。
    【0027】
    図1および2に示す本発明の分離装置10は、基本的に、軸方向の中心領域に中央モジュール14が配置された円筒状の分離槽12でできている。 この中央モジュール14は、浮選物排出配管18と接続された、上側が開いている浮選物集合槽16を含んでいる。 浮選物集合槽16の下には、上側と側方が閉じていて、下側領域にだけ水平方向の開口部ないし半径方向の円周穴を円周エッジ22の下側に有している、回転対称な凝集リアクタ20が配置されている。 凝集リアクタ20は、図1に示す実施例では円錐台状に構成されており、図3に示す実施例では円筒状に構成されている。
    【0028】
    凝集リアクタ20の内部空間の上側領域には、懸濁液取入口24が開口しており、その開口部26は斜めに施工されており、この傾斜角は、図4に示す傾斜線28に対して垂直に延びている。
    【0029】
    図3および4に示す実施例では、凝集リアクタ20の底部領域30には圧力緩和取入口32が設けられており、その取入間隙はテーパ状の調整ピストン34によって調整することができる。 この調整ピストン34は、図示した実施例では、調整ロッド36とハンドル車38とを介して調整される。 当然ながら、これに代えて、調整ピストン34をモータで調節することも可能である。
    【0030】
    調整ピストン34は、図示した実施例では、圧力緩和取入口32よりも著しく大きな直径を有しており、それによって偏向縁35を形成しており、この偏向縁の目的は、圧力緩和取入口32を介して流入する泡を含んだ液体を水平・半径方向に方向転換させて、上方からくる懸濁液流との早すぎる混合を防ぐことにある。 代替案として、調整ピストン34がこれよりも小さい直径をもつように製作し、固定して取り付けられた皿状の偏向領域を調整ピストン34の上に設けることもできる。
    【0031】
    圧力緩和取入口32は、溶解したガスが混ざっている液体を供給する液体配管40から供給を受ける。 円周縁20の半径方向外側には、凝集リアクタ20から半径方向外側に向かって円周方向と垂直方向に拡大する有利にはそれぞれ長方形の流れ断面をもつ、相並んで位置する一定数の分配セル42が延びている。
    【0032】
    分配セル44は、円周方向で次第に大きく湾曲している通路を形成しており、分離壁46によって相互に区分されている。 分配セル44の数と曲率は、有意な接線方向成分を含んでいる、つまり純粋に半径方向に延びるのではない、懸濁液・泡・混合物の所望の流出角度が生じるように選択する。 念のため再度強調しておくと、図1に示すような凝集リアクタ20の円錐台状の構成、あるいは請求項に記載されている鐘状の構成は、圧力緩和取入口32を備える図3および4に示す実施形態でも適用することができる。
    【0033】
    図1および2に示す本発明の装置の機能は次のとおりである。
    【0034】
    懸濁液取入口24を介して、固体(たとえば小さな重い粒子、繊維素材、その他の成分)が混じった懸濁液が供給され、この懸濁液は、懸濁液取入口24の出口26が傾いていることによって、接線方向(図4に矢印Sで示唆している)へリアクタ内部空間に入り、凝集リアクタ20の中で螺旋状に下方へ移動する。 そして懸濁液は円周縁22を通過した後、半径方向外側に向かって流れて分配セル44の中へ流入し、このとき、すでに存在している回転運動(接線方向の速度成分)が分配セル44によって強められる。 特に図1および2に見ることができるように、次いで中央モジュール14を離れた混合液は、所定の角度で半径方向外側に向かって流れ、この様子は図2に矢印Aで示唆されている。
    【0035】
    この実施形態では、懸濁液には、有利には懸濁液取入口24を介して導入されるよりも前に、ガス過飽和した液体が供給されており、それによってミクロ泡が混合液に形成され、分離されるべき固体粒子に付着して、分離槽12の液体表面に固体粒子を浮きあがらせる。 それと同時に、重い物質は槽底面30に沈降することができ、そこで図示しない除去装置(沈降除去器)によって取り除かれ、あるいは適当な受水溝に入る。 次いで、浄化された液体は分離槽12の外壁の領域で排出されるが、これについては後で図5から図7を援用しながら詳しく説明する。
    【0036】
    図3および4に示す代替的な実施形態の機能は、上に述べたのと非常に類似しているが、懸濁液と別に液体管路40を介して、ガスが混ざった(有利には飽和した)水等の液体が導入され、この液体が圧力緩和取入口32を通過するときに圧力緩和されて、ミクロ泡52が形成されるようになっている。 リアクタ容器20の上側領域からくるすでに円周回転方向を有している懸濁液流と、泡流とが、混合の度合いを高めながら分配セル44を通って外側へ出ていく。
    【0037】
    本発明の構成により、実質的に半径方向外側に向かって流れる懸濁液と泡の混合体に、円周方向または接線方向の速度成分が与えられ、それによって、分離槽12を通って流れるときに通過する距離は、従来の純粋な半径方向の流れにくらべて大幅に長くなり、従来の装置では分離層を大きくしたり、あるいは流量を減らすことによってしか達成できなかった、向上した析出度を達成することができる。 つまり本発明による構成は、固体分離装置のコンパクトな構造を可能にする。
    【0038】
    図5から図7に示すように、浄化された液体は分離槽12の外壁54の領域で分離槽から取り出される。 このとき図5および6には、この発明思想の有利な実施形態が描かれており、この場合には浄化された液体が排出管56a、56bおよび56cを介して出ていく。 これらの排出管56は、個々の直線状の管区域でできており、それぞれ槽壁54の全円周のほぼ3分の1にわたって延びている。 当然ながら、全円周に沿った液体の排出が達成されるのであれば、これ以上またはこれ以下の管を設けることも可能である。 排出管56の各々は、浄水排出部58と接続されている。 図6からわかるように、排出管56はその底面領域に多数の小さな通過部60を有しており、浄化された液体はこの通過部を通って排出管56の中に入ることができる。 通過部60を排出管の底面領域に配置したことにより、上から降ってくる固体や粒子によって排出管が詰まることが防止される。
    【0039】
    浄化された液体の排出装置の別の構成が図7に示されており、ここでは槽壁54に、底部30の付近に全周にわたって通過スリットおよび/または穴62が設けられて、集合配管64に連通しており、そこから浄化された液体が1つまたは複数の浄水排出部58に供給される。
    【0040】
    図8から図10には、分離槽12の上側で分離槽12の垂直方向の中心軸を中心として回転するスラッジ除去装置66aの第1実施形態が描かれている。 スラッジ除去装置66aの保持構造部は、図を見やすくするという理由から図示していない。 このスラッジ除去装置66aは、基本的に、分離槽12の中心軸に関して半径方向に延びる、少なくとも2つのスラッジパドル70a、70bが取り付けられた回転軸68で構成されている。 両方のパドル70を備える回転軸68は、回転駆動装置72によって回転軸68を中心に回転させられ、それと同時に、スラッジ除去装置66a全体が循環駆動装置74によって矢印Uで示す方向に、すなわち時計回りに、分離槽12の中心軸を中心として運動させられる。 この循環方向Uは、本発明によれば、矢印Aで示す懸濁液・泡・混合体の循環運動と反対向きになっている。
    【0041】
    図10にスラッジ除去装置66aの4種類の異なる位置で図示しているように、スラッジパドル70aおよび70bは、液体76の表面に形成されたスラッジ78を掬い取り、水平方向に対して分離槽12の中心軸のほうへ傾いている回転軸68(図9に示す)の方向へさらに回転しながら、掬い取られたスラッジ80を運ぶ。 掬い取られたスラッジ80は、図1および3に示す浮選物集合槽16に落下し、浮選物排出配管18を介して排出される。
    【0042】
    特にスラッジが繊維粒子を含んでいる場合、格別に効果的にスラッジ78を掬い取るために特に重要なのは、スラッジ除去装置66aの回転方向Uを、図8と図10に示す懸濁液・泡・混合体Aの運動と反対向きにして、掬い取られるスラッジ78とスラッジパドル70との相対速度を高くすることである。
    【0043】
    それと同時に、液体配管40と圧力緩和取入口32を介して、高い圧力下にあり、その際にガスが混入する液体が、円周縁22の下にある混合室に導入される。 調整ピストン34によって形成される圧力緩和取入口32の間隙で、供給された液体に急激な圧力降下が引き起こされ、それによって、液体に溶けているガスが(このガスが、槽底部に存在している圧力で飽和能力を越えると)、有利には約10μmから1500μmのミクロ泡52となって出てくる。 このときハンドル車38によって、調整ピストン34を必要に応じて軸方向に位置調節することができ、それにより、液体配管40を介して供給される液体の所望の流量に依存して、液体配管40内の高まった圧力と連携しながら、所望の泡形成を得ることができる。 このときミクロ泡が混ざった液体は、凝集リアクタ20の上側領域から追加される懸濁液と混ざり合い、他ならぬこの混合液が矢印Kで示すように流れ通路44を通過する。
    【0044】
    できるだけ均等に遅延する流れを得て、流れ通路44から分離槽12の主要領域に移行するときにも不連続性と渦形成をできるだけ少なくするために、流れ通路44の高さは半径方向外側に向かって連続的に、有利には線状に増加している。
    【0045】
    図11a、11bおよび11cには、スラッジ除去装置66bの第2実施形態の3通りの施工が描かれている。 やはり図8の場合と同じように分離槽12の上側で循環するこのスラッジ除去装置66bは、回転駆動装置72で駆動される有利には水平方向の回転軸82を有している。 このスラッジ除去装置66bは、回転軸82の円周に分散された複数のスラッジパドル70cと、同じく円周に分散された一定数のヨーク型カッター84とを含んでおり、このヨーク型カッターは、回転軸82に対して平行に延びる刃領域86と、この刃領域86を保持する両側の保持支柱88a、88bとを有している。 図示した実施形態では、6つのスラッジパドル70cと3つのヨーク型カッター84が設けられている。 ランプ部90と排出溝92は、スラッジパドル70cが、排出されるべきスラッジを排出溝92の中に運ぶことができるように配置されており、そこからスラッジはスクリューコンベヤ94によって半径方向内側に向かって浮選物集合槽16の中に運ばれる。 この実施形態では、回転軸82は矢印Dで示す方向に回転しており、このときヨーク型カッター84はスラッジ78に浸かってその一部を分離し、後続するスラッジパドル70cがこれを捕捉して、ランプ部90へと運ぶことができ、これが通過した後、分離されたスラッジが排出溝92の中へ落下する。 このときスラッジパドル70cは、有利には、回転方向Dと反対方向を向いている屈折部96を有しており、それによってスラッジをランプ部90から完全に排出溝92の中へ運べるようにする。 このような掬い取り工程では、スラッジ除去装置66bは図11cに矢印Uで示す回転方向に回転する。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】
    図1は、本発明による固体分離装置を示す垂直方向の模式的な横断面図である。
    【図2】
    図2は、図1に示す装置の模式的な平面図である。
    【図3】
    図3は、図1の装置に類似する固体分離装置の中央領域を示す横断面図である。
    【図4】
    図4は、図3の機構を示す模式的な平面図である。
    【図5】
    図5は、液体排出装置の有利な実施形態を示す平面図である。
    【図6】
    図6は、図5に示す実施形態の斜視詳細図である。
    【図7】
    図7は、代替的な液体排出装置を示す模式的な詳細図である。
    【図8】
    図8は、本発明による固体分離装置におけるスラッジ除去装置を示す模式的な平面図である。
    【図9】
    図9は、図8に示すスラッジ除去装置の模式的な側面図である。
    【図10】
    図10は、スラッジ除去装置の一実施形態の機能方式を説明する模式図である。
    【図11】
    図11は、スラッジ除去装置の代替的な実施形態を示す3通りの図である。

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