【0001】 本発明の課題は人間による消費又は動物飼料用、及び、高レベルの食品安全性を有する小麦粉を製造するための新規の方法である。 さらに、本発明はこの方法を行うに適した特定の設備に関する。 【0002】 本発明は、製粉産業分野における特定の用途において、特定の小麦粉の製造及びパン関連製品と動物試料の産業的製造上の専門的製粉技術を発見した。 特に穀類から得られる、小麦粉を製造するための種子は、製粉前の自然な状態で使用される時、多くの土壌由来の汚染物質又は貯蔵中の汚染により生じる汚染物質を有する。 【0003】 これらの汚染物質は一般的に種子の表面に位置し、細菌、バクテリア、残留農薬、マイコトキシン及び様々な胞子の形で存在する。 製粉段階で汚染された外皮表面は種子の内部をすりつぶすことで得られる小麦粉と接触する。 この操作の間に表面の汚染物質によって小麦粉は汚染され、結果として食品安全性、保存、及び、使用の問題となり、このように得られた小麦粉が消費するのに不敵となりえることもある。 【0004】 今日、製粉産業は、非産業又は産業に関わらず、汚染問題に直面しており、それらを改善するために様々な解決策が求められている。 【0005】 従って、製粉前の種子に以下の処理のどちらかを施すことが提案されている。 −イオン化による物理的処理; −又は化学的処理(特に過酸化水素を用いる)。 【0006】 しかしながら、この2つの技術にはそれらの使用を一般化できない様々な不都合がある。 実際は、イオン化には完全に制御できて、小麦粉製造の位置に対応しない適当な位置に物理的に存在する放射性物質の使用が含まれている。 固有の処理のコストに加算する運搬用コストによってイオン化は極端に高価になり、イオン化が使用されるのは種子をほとんど含まない特定のわずかな使用に限定される。 【0007】 さらに、過酸化水素を用いた化学的処理は、処理後にバクテリアの復活を伴うので完全に満足できるものではなく、この試薬の性質から、使用中特別の用心と構想した使用とほとんど互換性の無い制御を必要とする。 【0008】 過酸化水素以外の化学剤も種子の防染処理用に考えられている、それらには以下の物質が挙げられる: −塩素及び塩素含有剤(最近指摘されたこれらの突然変異誘発性及び発癌性によりそれらの使用は制限される)。 −過酢酸(この使用によって種子の器官感覚受容性の特質を減少させ、構想した使用とほとんど互換性の無い制御された使用を必要とする)。 【0009】 さらに、キャリヤーガスから生産されたオゾン(それは大気の酸素、純粋な酸素又は割合を変化させられるこの2つの混合物でありえる)が、産業設備(養殖漁業、甲殻類養殖、薬学及び精密化学)と同様に人間が消費するための水の処理において広く開発された殺菌性を持っていることは知られている。 【0010】 オゾンの使用も、種子、及び、球根の処理に関する特許のFR特許No. 9311776に特に推奨された。 しかし、これは発芽を改善するねらいがあっただけである。 【0011】 これらの条件の下で、本発明のねらいは、パン製造に特に必要な小麦粉の技術的な特質を保護する一方、処理される種子の量にかかわらず比較的簡単に直接工業の分野で使用され、高レベルの食物安全性を有する小麦粉を製造する新規の方法を提供するための技術的な問題を解決することである。 【0012】 本発明の基礎となることであるが、連続的な産業的使用と互換性のある追加の処理剤の使用及び手順の条件に関して特に持続を必要とせずに、キャリヤーガスから生産されるオゾンを用いて上記種子を前処理することによって、製粉の前に種子を防染し、さらに副産物の質だけでなくこれらの種子を粉砕することによって得られる小麦粉の質を非常に著しく改善することが可能だと分かった。 【0013】 したがって、第一の側面において、本発明の課題は高いレベルの食物安全性を有する小麦粉を製造するための、また、種子の粉砕の前にあらかじめクリーニング、加湿を行う方法であって、上記粉砕の前又は同時にキャリヤーガスから生産されるオゾンと接触する方法であって、0.5〜20g/kgのオゾン量で行われることが好ましい。 【0014】 この方法は、初めて完全に満足な方法で製粉産業が直面している小麦粉の汚染の問題を解決することを可能にする。 製粉技術において、よい粉砕を行うために製粉操作前に種子を加湿することは必要である。 この加湿は今まで処理されていない水を用いて実行されてきて、加湿段階の後には一般的に、与えられた水分によって存在する菌株の成長がさらに促進される休息段階が続く。 【0015】 発明の方法の特別な特徴によれば、種子を湿らせるため与える水は、オゾンで前もって処理される。 実際、種子を湿らせるための水をオゾンで処理することによって、種子を事前に乾燥処理することによって観察される有益な効果が更に改善され、上記休止段階の間に外皮表面に存在する菌株の復活を驚くほど回避することが出来る。 【0016】 さらに、従来のパン製造テストによって、この前処理を受けた種子から得られた小麦粉で作られた生パンは、イギリスの又はジェノバァのフルーツケーキ・タイプ、コーティング用の混合タイプ(ドーナッツ、パン粉をまぶしたものなど)などの産業的パン関連製品の甘くした製品を製造するのに特に適している特性を改善していることが観察された。 【0017】 本発明の第2の課題は、これらの製品の製作のためにこのように処理された小麦粉の使用にある。 製粉の前に乾燥処理と加湿処理を組み合わせた本発明の方法の特別な使用は、本発明の現在好ましい態様を構成する。 本発明の方法の特性によれば、種子がオゾンと接触する時間は5〜70分であり好ましくは15〜40分である。 【0018】 本発明の方法の特性によれば、使用されるオゾンは、乾燥したキャリヤーガスから製造され、キャリヤーガス中のオゾンの濃度は80〜160g/m 3 STPであり、好ましくは100〜120g/m 3 STPである。 また、別の特性によれば、種子と接触させている間のオゾン含有キャリヤーガスの圧力は200〜500mbarである。 【0019】 第三の側面によれば、本発明の課題は前述の方法を実行するための特定の設備である。 種子の貯蔵及び任意で種子を混合する手段、このように貯蔵された種子をクリーニングする、及び、任意で混合する第1の手段、種子を加湿する手段、このように加湿した種子を休止させる手段、休止後の種子をクリーニングする第2の手段、種子を粉砕する手段からなるタイプのこの設備は、さらに、粉砕手段の前か同じ段階に設置した、キャリヤーガスから生産されたオゾンと種子を接触させる手段も有することで特徴づけられる。 【0020】 以下に記載の、本発明を全く限定しない実施例及び添付の図面に関する説明を読んで、本発明はより明白に理解され、その他のねらい、特性、及び利点がより明白に現れるだろう。 【0021】 図1に関して、既知の従来技術に従って小麦粉を作る方法、及び、設備をまずはじめに説明する。 【0022】 農業の設備から得られた種子(例えば小麦種子)は、実施例に記載されたリファレンスナンバー1、2、及び3の貯蔵サイロにそれぞれ貯蔵される、そのナンバーは産業構造分野及び求められる自主性に完全に適応するために自由に選ばれてよい。 【0023】 これらの種子は、自然な状態で、小麦の場合には一般に約13%の残留水分を有している。 様々な種類の小麦から小麦粉を作りたいとき、このように貯蔵した種子は混合装置4の中で混合される。 その後、種子は、当業者によく知られた適切な装置5を使用して、例えば送風により、特に最も軽い種子を分離するための1回目のクリーニング段階に移行する。 【0024】 この1回目のクリーニング段階の後に、種子は水の供給により加湿され混合される。 種子に供給される水の量は、例えば比重計又は秤量によって測定された種子の残余の水分が、製粉操作を実行するために最適(小麦の場合には、約18%)となるように調節される。 このように加湿された種子は、一般的に8〜36時間の間サイロ6中で行われる、いわゆる「休止」段階に移行する。 【0025】 この休止段階の後に、種子は2回目のクリーニング段階(適切な装置7を用いて空気を送ることにより実行されてもよい)に移行される。 この2回目のクリーニング段階は副産物として、動物飼料として使用される種子(ふすま)のエンベロープ(envelope)を回収することを特に可能にする。 【0026】 このように加湿されクリーニングされた種子は当業者によく知られたタイプかもしれない粉砕機9中での粉砕段階に移行する。 粉砕機9は、中間緩衝サイロ8を使用して、既知の方法によって連続的に供給されてもよい。 【0027】 図2に関して、本発明の小麦粉を作る方法、及び、設備を今から説明する。 この図では、図1に関して上述したものと同一の手段が、同じリファレンスシンボルを有する。 本発明の方法(図1に関する上述の小麦粉を作る従来の方法の改良を構成する)は、粉砕に先立って、又は、その粉砕と同時に、所定の量のキャリヤーガスから、所定の時間で生産されたオゾンと種子を接触することで本質的に特徴づけられる。 【0028】 有利に、上に示されるように、種子は、休止段階と2回目のクリーニング段階の間にオゾンと接触する。 図2に示した態様において、休止後に種子は、後に非常に詳細にその好ましい態様を説明するオゾンで処理するための反応器10(又は接触反応器)へ導入される。 【0029】 本発明に従って、接触反応器10に、乾燥したオゾン、湿ったオゾン又はオゾン化された水をそれぞれ供給してもよい。 【0030】 オゾンは、コンテナー11に貯蔵された純粋な酸素から有利にキャリヤーガスから生産される。 また、キャリヤーガスは周囲の空気から生産されてもよいし、ろ過し、圧縮し、−50〜−70℃のデューポイントで乾燥しても良い。 さらにまた、キャリヤーガスは、純粋な酸素とろ過、圧縮、乾燥された空気の任意の割合でなる混合物からであってもよい。 オゾン発生器12は、−50〜−70℃のデューポイントを持つ乾燥オゾン含有キャリヤーガスの流れを生産することをこのように可能にする。 【0031】 この乾性ガス流が以下の状況で使用されてもよい: −調整弁13による制御された方法で接触反応器10に直接供給するために;上記ガス流を導管34によって接触反応器に運ぶ; −一方、接触反応器10に供給するための、加湿したオゾン含有ガス流を調製するため;そして−最後に第1のクリーニング段階後に有利に種子を加湿するためのオゾン化された水を調製するため、及び、任意に接触反応器10に供給するため。 オゾン発生器12によって生産された乾燥オゾン含有キャリヤーガスは、リファレンスナンバー15によって表わされる加湿カラムに含まれる液体の底面を通り抜けることにより、室温条件で加湿される。 【0032】 このカラムの寸法は、本方法の圧力と温度の条件で飽和状態を保証する水の十分な蒸発を可能にするように考慮されるべきである。 一般的に、液体の高さとカラム直径の比率は、1.7〜2.5であり、好ましくは2である。 【0033】 カラム15は、そのトップの部分で、このように加湿されたオゾン含有キャリヤーガスの排出口(接触反応器10に導管33によって運ばれる)を含む。 オゾン化された水は、リファレンスナンバー16によって表わされる溶解反応器によってオゾン発生器12から生じる乾燥オゾン含有キャリヤーガスから生産されてもよい。 【0034】 この反応器では、乾燥オゾンが、その直径が2〜4mmかもしれない気泡の形をしている水層と接触させられる。 これらの気泡は、多孔性のディスクを含有する装置、口径を測定された空孔を含む装「ヘリングボーン」装置、又は、溶解するタービン、切断タービン若しくは強度の再循環装置を備えた水力排出装置等の当業者に知られている他の手段の援助によって形成される。 【0035】 一般的に、水中に溶解されたオゾンの濃度が高くなるにつれ、反応器16中の水の滞留時間は短くなる。 したがって、溶解反応器16中のオゾン化された水の滞留時間は、通常2〜12分であって、好ましくは3〜6分であろう。 水中にオゾンを溶かすための条件は、本質的にキャリヤーガス中のオゾンの濃度、オゾンを適用する圧力、ガスシーリングの残留圧力、さらに気泡のサイズ及び気泡の内部における流体力学的状況に依存する。 【0036】 当業者は、好ましくは気相中のオゾン濃度を調節し、溶解反応器中の静止した水の高さを増加させ、ガスシーリング中の残留圧力を増加させ、交換のための全体的に2面に挟まれた表面積を増加させ、又は、気−液界面における流体力学的状況(流速、乱れ)を増すことにより、液相へのガスの移動を促進するパラメーターを最大限にする際に、溶解反応器16の予測中に苦労しないだろう。 オゾン化された水は、ポンプ17によって溶解反応器16から抽出され以下の経路で運ばれてもよい: −導管30によって、種子を加湿するための領域へ; −導管31による接触するための反応器10に;そして−任意に、導管32によって、種子を粉砕するための段階に先立った緩衝サイロ8に。 【0037】 加湿され乾燥したオゾン及びオゾン化された水を供給するためのこれらの装置はすべて、加湿処理と乾燥処理を組み合わせることにより、種子の最適の処理を保証することを可能にする。 そのような組み合わせは例えば、パン製造用小麦粉の調製のための種子の処理の情況で推奨される。 【0038】 例えば動物飼料の調製、又は、日用品用の小麦粉の調製などの他の場合には、乾燥したルートだけによる処理で一般的に十分である。 種子の表面的な含浸に必要な加湿は、好ましくは加湿段階にあるオゾン化された水によって、及び、付加的に、任意に、接触させるための反応器10に調節可能に吹きつけることより、さらに、加湿されたオゾン含有ガスによって提供される水分によって得られる【0039】 溶解反応器16から抽出されたオゾン化された水も、種子をあらかじめ加湿するための貯蔵サイロ1、2及び3に任意に運ばれても良い。 さらに、接触させるための反応器10中の反応後、キャリヤーガスの中にある残余のオゾンを、圧縮機22で抽出し、貯蔵サイロ1、2及び3へ導管35を用いて運ぶことによって有効に使用することは可能である。 このように回収された残留オゾンによって、上述のあらかじめ行う加湿と有利に組み合わせても良い種子の前処理を可能にする。 【0040】 一般的に、接触させるための反応器10は垂直かもしれないし、オゾンを用いた最適の処理を保証するのに十分な接触させるための反応器中の種子の循環、及び、滞留時間を提供する内部装置からなる円錐形の基底を有する円筒体又は円錐体であって良い。 オゾンと種子を接触させることは、反応器の中で連続的に又はバッチ方式で行なわれてもよい。 【0041】 一般的に: −接触させるための反応器中の種子の全体的な滞留時間は、通常5〜70分で、好ましくは15〜40分である; −種子の内部再循環の程度(すなわちオゾンと接触させるための領域での種子の回流数)は、通常10〜40で、好ましくは20〜30である。 内部再循環は、ねじの回転速度が正確に再循環割合(さらに、それは糸及びねじの直径に依存する)を提供するために調節されることを可能にする電気機械の装置によって運転される、被覆されたアルキメデスのねじタイプ装置によって提供されるかもしれない。 【0042】 接触反応器10には、通常、導管31、減圧化で水を供給された安全装置、安全弁及び粉砕ディスクによって供給されたオゾン化された水を吹きつけるためのシステムを用いて、反応の後に反応性ガスを放出するための装置が装備される。 【0043】 底部分では、接触反応器10が、処理される大部分への前述のガスの良好な浸透を保証する十分な注入速度を備えた、種子の大部分におけるガスの分配を保証するために設計された、オゾン含有ガスを導入し分配するための装置からなる。 一般的に: −注入速度は、10〜80m. s −1で、好ましくは10〜80m. s −1である; −キャリヤーガス中のオゾンの濃度は、80〜160g/m 3 STP(標準温度及び標準圧力)であり、好ましくは100〜120g/m 3 STPであるだろう。 さらに、オゾン化反応が発熱を伴うタイプである時、接触させるための反応器の本体は、上記接触させるための反応器の内部及び反応に必要な時間の間、垂直又は放射状の温度勾配の無い反応溶媒を一定温度に維持することを可能にする冷却装置を通常備えている。 【0044】 接触させるための反応器のこの有効な冷却はその安全な使用を促進し、オゾン化反応の正確な制御を可能にする。 例えばこの冷却装置に、減圧下で又は冷却する設備によって生産された氷冷された水の回路を通って冷水が供給されてもよい。 本発明の方法の最適な使用に特に適応された、接触反応器10の一般に好ましい態様は図3に示した。 【0045】 接触させるためのこの反応器は、本質的に可変速度ギヤーモーター37によって作動され、オゾンと種子を接触させるための好ましい領域を限定する中央のジャケット38によって囲まれた中央の循環ねじ36からなる。 【0046】 中央のジャケット38は当業者によく知られた中央の手段39による接触反応器の壁に関連して位置し、また反応する大部分を冷やし放射状の温度勾配を回避することを可能にする冷却装置を含む。 【0047】 中央のねじ36は、当業者に知られていて接触反応器のトップと底の部分に位置し、かつ、反応器の不透性を保証する部品40及び41によって接触反応器10の内部で位置し中央に置かれている。 【0048】 さらに、接触反応器10は、ねじの移動によって生成された回転するトルクを取り消す接触反応器を補助し、遮るようにデザインされた補助部品42を含む。 【0049】 接触反応器10の底部品では、基底の円錐部の高さに、リファレンスナンバー43によって表わされるノズルなどのオゾン含有ガスの注入用装置(処理される大量の種子への最適な浸透及び分配が可能になるためにジャケット38に有利に放射状に外部で配置される)が導入されている。 【0050】 一般的に、これらの注入装置はジャケット38に対して外部で放射状に、0.17d〜0.8dの距離に、好ましくは0.3d〜0.67dの距離に配置されている。 ここでdは接触反応器10の内部壁からジャケット38の外部壁を分ける距離を表わす。 【0051】 注入ノズル43の数は、オゾンの放出速度が10〜80m/sであって、好ましくは30〜50m/sになるように選ばれるだろう。 【0052】 基底の円錐部44と同様に接触反応器10の本体も、例えば、従来の「ウォータージャケット」型又は多量の反応から熱流を捉え、それを外に放出することを確実にするF型からなる循環式などの外部の冷却装置を用いて有利に冷却される。 【0053】 この冷却装置は、流量計や計数器などの当業者によく知られた制御手段を有利に備えているだろう。 トップの部分では、接触する反応器が次のものを含む: − 処理される種子を導入するための装置25; − 安全弁46; − 粉砕するディスク47; − 残留ガスの抽出用のディスク48; − リファレンスナンバー26によって指定される水(火に対する安全策)を供給するためのディスク; − 処理中に種子の水分の調節を可能にするオゾン化された水を供給するための装置。 【0054】 接触反応器10は従来公知の方法でファレンスナンバー49及び50によってそれぞれ指定される温度及び圧力を制御するための手段を装備していてもよい。 循環ねじ36は、その底部分に有利に、一定で均質なトルクを保証するために、種子の混合を促進するために、接触反応器の中心への種子の移行及び循環ねじによる種子の分配を保証するためにデザインされ分配されたかきとりアーム(arm)51を、好ましくは4個装備している。 【0055】 接触反応器10の本体を構成する部品は摩耗、及び、高濃度のオゾンの存在によって生成される酸化に対する抵抗性を保証するために選ばれるだろう。 そのような材料は例えば当業者に知られているステンレス鋼などがある。 【0056】 一般的に、交換(種子反応性オゾン)のための2面に挟まれた表面積の一新が極度だった場合、及び全面的な接近容易性が最大限だった場合、種子の防染がなおさら有効であることが観察された。 【0057】 接触反応器10は、したがって、種子の有効な混合、及び、オゾンで処理する領域での後者の最適化された程度の再循環を保証して、これらのパラメーターに完全に相当するように有利に設計されるべきである。 再循環の程度は本質的に循環ねじ山、種子のサイズにそれ自体依存するその充てん割合及び循環ねじの回転速度に依存する。 【0058】 一般的に、次のパラメーターが最良の結果に結びつくことが観察された: −「ねじ直径/反応器直径」比率:0.1〜0.5、好ましくは0.25〜0.35; −「ねじ山/ねじ直径」比率:0.4〜1.1、好ましくは0.6〜0.8; −ねじ充てん割合:15%〜95%好ましくは55%〜82%; −ねじの回転速度:50〜200rpm、好ましくは80〜120rpmであって、幾何学に、及び、扱われる種子の可変直径に一致するためにこの範囲における変化の可能性がある; −「有用な反応器高/反応器直径」比率:1.1〜2、好ましくは1.3〜1.6; −「ジャケット高/直径」比率:1.4〜2.2、好ましくは1.5〜1.8; −「ジャケットの内径/反応器直径」比率:0.1〜0.5、好ましくは0.25〜0.35; −基底円錐体の角度60°〜120°; −「総反応器高/反応器直径」比率:1.5〜5、好ましくは2.2〜3.2. 【0059】 本発明の方法を実行するための第一の試験によって、従来の方法の使用と比較して、得られた小麦粉の質の微生物学の観点から相当な改良を実証することが出来た。 【0060】 したがって、任意の微生物汚染、特に中温性の好気性の植物相(mesophilic aerobic flora)(M.A.F)、及び、全ての大腸菌、カビ及び酵母に関する除去が本発明の方法によって可能になることが観察された。 【0061】 公知の方法によって得られた、本発明の方法によって処理された試料とコントロール試料(従来の方法)について上述の微生物学的規準を評価する結果を表Aにまとめた。 【0062】 これらの結果は、本発明の方法によって得ることが出来る非常に高い食物安全性を実証する。 【0063】 【表1】
【0064】 他の試験も、マイコトキシンの破壊、特に小麦中のオクラトキシン(ochratoxine)Aの破壊に対する本発明の方法の影響を評価するために行なわれた。
【0065】
本発明の方法によって処理されたバッチとコントロールバッチ間の蛍光検定器を装備したHPLCによって得られた結果は下記である:
−コントロールバッチ:39.80(g/kg)
−処理されたバッチ:2.5(g/kg)
これらは、94%の減少率に相当し、必要とされる食物品質基準(標準:5(μg/kg))の観点から完全に満足な製品を得ることを可能する。
【0066】
さらに、他の試験によって、農薬の使用に起因する汚染物質の減少における本発明の方法の価値を実証した。
このようにして、クロルピリホスメチル(Chlorpyriphosmethyl)(小麦の場合には一般に使用される農薬)の含量を約80%減らすことが観察され、それにより、現在の食物基準の観点から完全に受け入れられる製品に確実につながる。
本発明の方法によって得られた小麦粉の技術的な特質を実証するために、従来のパン関連テストは、例えば量の決定、滑らかさ、弾性、気孔率、固さ、粘着性、色及び水の吸収について行われた。
【0067】
次の5つのパン関連バッチの特性はこのように評価された:
−オゾンで種子が処理されなかった2つのコントロールバッチ(バッチ番号1及び2);−加湿のすぐ後に種子1kg当たり5gの割合でオゾン化し、製粉前に24時間休止させた1つのバッチ(バッチ番号3);
−前もって加湿し、24時間休止し、次に1つは種子1kg当たり5gの割合で、もう1つは4gの割合でオゾン化した2つのバッチ(バッチ番号それぞれ4及び5)。
【0068】
この評価については、3つに分類される次の30の判定規準が第一に考慮に入れられる:
1) 生パン ・混練:コンシステンシー、安定性、10°の滑らかさ、粘着性。
・成形:伸展性、弾性、固さ、裂けやすさ、粘着性。
・証明: 活性、粘着性、窯(小−大)の中の安定性。
2) パン ・外側:色、厚さ、脆さ・包丁による切断:1塊に切断(小−大)、均一さ(小−大)、引き裂きやすさ(小−大)。
・発展:横断面(小−大)、量。
3) パン粉 ・色・気泡化成・弾性・臭気/味【0069】
各判定規準に対して0〜5のスコアが使用された。 本発明のバッチ(3〜5)の基準をコントロールバッチのすべての基準に比較可能だった。
【0070】
その後、従来のショパンアルベオグラム(alveogram)から得られたP/L比率である別の評価規準も用いた。
【0071】
試験者は、製粉の前にオゾンで種子を処理することによって、本発明の方法によって得られた小麦粉で作られている生パンが完全に改善されたアルベオグラム(alveogram)を有することが観察された。
【0072】
得られた結果によって、種子の処理中に適用されたオゾン領域の増加が強度の増加及び伸展性の減少と完全に関連することが示された。
したがって、本発明の方法によって、オゾンを用いた種子の処理のレベルの選択によって、及び、水、オゾン化された水又は2つの混合物を貰い手種子を予備的に加湿することによって得られる小麦粉に対するP/L比率の増加を選びコントロールすることは可能である。
【0073】
特に、種類又は気候条件によって、小麦粉(過度に進展性のある小麦粉の場合)の質を改善することは可能である。
【0074】
また、この結果は、前もってオゾン化された水で処理された種子から得られる小麦粉を用いることによる事実であることを実証した:
−焼き上げる間に過度に膨らまないイギリスの又はジェノバァのフルーツケーキ・タイプの甘くした製品を作るために使用される生パンは、焼き上げ後も再び減少せず、しばしば観察される特有の崩壊現象を示さない。 使用されるオゾンの量は好ましくは種子1kg当たり少なくとも8〜20g、特に好ましくは10g/kgである;
−コーティング(ドーナッツ、パン粉をまぶしたもの等)のための混合物は、従来の小麦粉の使用の間に観察された不都合、つまり、製品の表面での気泡又はひび割れの形成を示さない。 対照的に、本発明によって得られる混合物の表面トラップで止められ焼かれたガスが、外観が相当に改善されるように、表面へでていくことを可能にする可能性のために、気泡の形成なしで均質で単一な外観を有する;
−生パンの、及び、パン関連製品の産業的製造業に使用される生パン(それらは当然進展性がありすぎる)は、通常の条件より高い多くの水を吸収することができる。 使用されるオゾンの量は好ましくは種子1kg当たり3gである。
【0075】
最後に、乾燥又は加湿経路によって、オゾン含有ガスで事前に処理された種子、又は、先の加湿後に水若しくはオゾン化された水で事前に処理された種子から得られる生パンのW値(P/L比率)を本質的に改善せずに、種子1kg当たり2〜8gのオゾンで、好ましくは3〜5gのオゾンによる処理に対してアルベオメトリー(alveometry)を改善できることが分かった。 前述の方法は特に以下に挙げられる非常に多くの長所を持つ:
−この方法が一般に使用される小麦粉を作る方法及び設備に完全に適合するので、手順の簡便性;
−得られる小麦粉の食品安全性;得られる小麦粉の技術的特質を保護、さらには改善する一方、休止段階で外皮の表面にある菌株の再発生を回避することを可能にする乾燥処理と加湿処理の組み合わせ。
【0076】
さらに、この方法によって汚染の無い製粉業の副産物(ふすま)を得ることが可能になり、それによってその摘要性が改善されたことが分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は小麦粉を製造するための従来の方法及び設備を概略的に例証する。
【図2】図2は本発明の小麦粉を製造する方法及び設備を図1と同様に示した図である。
【図3】図3は本発明の情況で、オゾンと種子を接触させることに特に適応した接触反応器の縦の断面図である。
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