Instant rice production method and its instant rice

申请号 JP2002329103 申请日 2002-11-13 公开(公告)号 JP4099036B2 公开(公告)日 2008-06-11
申请人 リビアナ フーヅ インコーポレーテッド; 株式会社サタケ; 发明人 ジョン, ヒュー ケンダル,; ランヴァー, ビキ モヒンドラ,; 敬士 若林; 繁晴 金本;
摘要
权利要求
  • 玄米を 3分ないし7分搗する分搗工程と、
    該分搗工程で得られた米粒に 40ないし50%吸水させる一次浸漬工程と、
    該浸漬工程で得られた米粒の少なくとも表面を 60ないし90%アルファ化させる一次アルファ化工程と、
    該一次アルファ化工程で得られた米粒を仕上乾燥水分よりも 20ないし30%の高水分に乾燥する予備乾燥工程と、
    該予備乾燥工程で得られた米粒を仕上精米する仕上精米工程と、
    該仕上精米工程で得られた米粒に再度 55ないし60%吸水させる二次浸漬工程と、
    該二次浸漬工程で得られた米粒を完全アルファさせる二次アルファ工程と、
    該二次アルファ工程で得られた米粒 に高速エアーを当てて単粒化させる単粒化工程と、
    該単粒化工程で得られた米粒を 水分約9%に仕上乾燥する仕上げ乾燥工程と、
    を有することを特徴とするインスタントライスの製造方法。
  • 請求項1の方法によって製造されたことを特徴とするインスタントライス。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、白米インスタントライス及びその製造方法に関するものである。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来、早炊き米は、通常の炊飯に要する時間よりもはるかに早い時間で炊くことのできる米として知られており、インスタントライスはその一つである。 インスタントライスは早炊き米の中でも特に調理時間が早く、例えば、約5分から10分程度で行なえるものとされている。 インスタントライスの製造は白米を浸漬し、熱処理によって完全アルファ化し、次いで単粒化及び仕上乾燥の工程によって行われる。
    【0003】
    また、早炊き米において、前記インスタントライスよりも調理時間が長いものとして位置づけられた「簡易調理米」と呼ばれるものがある(例えば、特許文献1参照)。 該特許文献1にはこの簡易調理米の製造方法が開示されており、簡易調理米は籾殻を除去した玄米を、浸漬し、熱処理(アルファ化)し、予備乾燥し、仕上精米し、最後に仕上乾燥が行なわれて製造されるというものである。
    【0004】
    さらに、前記特許文献1の製造方法に類似した簡易調理米の製造方法が特許文献2に記載されている。 該特許文献2の製造方法は玄米を分搗し、この分搗米を浸漬し、熱処理(アルファ化)し、予備乾燥し、仕上精米し、最後に仕上乾燥が行われて製造されるというものである。
    【0005】
    【特許文献1】
    特表2000−513221号公報(第31−32頁)
    【特許文献2】
    米国特許第5,275,836号公報(第4頁)
    【0006】
    【発明が解決しようとする課題】
    前記インスタントライスの製造方法は白米を浸漬し、この後に熱処理によって完全アルファ化させるので米粒表面層が弱く崩れやすい。 このため、搬送途中や単粒化工程などにおいて、米粒同士の接触などにより、表面に亀裂を生じた米粒が生じてしまったり、また、単粒化を中で行なう際には前記亀裂から澱粉が流出して米粒の栄養分が流出し、形崩れした米粒も生じてしまう。 さらに、このような形崩れした米粒は仕上乾燥して製品にしても外観品質が悪いばかりでなく、調理すると煮崩れを生じて食感の悪い飯となってしまう問題があった。
    【0007】
    また、前記特許文献1の簡易調理米は、玄米を浸漬するため吸水が十分に行なわれず、米粒が完全にアルファ化されていない状態にあると思われるため、インスタントライスよりも調理時間が長くかかるものと思われる。 そこで、前記簡易調理米を更に追加工程を経ることで、米粒を完全アルファ化させてインスタントライス化にすることが考えられる。 すなわち、前記簡易調理米を、浸漬し、熱処理し、単粒化し、最後に仕上乾燥を行なえばよい。 しかしながら、前記簡易調理米は仕上乾燥の際に表面に亀裂が生じた米粒が発生しており、この米粒を浸漬及び熱処理すると、前記亀裂からアルファ化澱粉が流出したり、亀裂が広がって形崩れを生じる懸念がある。 このため、仕上乾燥した米粒は外観品質が悪く、また、調理すると煮崩れを生じる可能性がある。
    【0008】
    さらに、特許文献2の簡易調理米も仕上乾燥の際に亀裂を生じた米粒が発生すると思われ、簡易調理米をインスタントライス化する際に上述と同様の懸念がある。
    本発明は、上記問題点にかんがみ、形崩れしていない白米のインスタントライス及びその製造方法を提供することを技術的課題としたものである。
    【0009】
    【課題を解決するための手段】
    上記課題を解決するため、請求項1のインスタントライスの製造方法は、
    玄米を分搗する分搗工程と、
    該分搗工程で得られた米粒に吸水させる一次浸漬工程と、
    該浸漬工程で得られた米粒の少なくとも表層をアルファ化させる一次アルファ化工程と、
    該一次アルファ化工程で得られた米粒を仕上乾燥水分よりも高水分に乾燥する予備乾燥工程と、
    該予備乾燥工程で得られた米粒を仕上精米する仕上精米工程と、
    該仕上精米工程で得られた米粒に再度吸水させる二次浸漬工程と、
    該二次浸漬工程で得られた米粒を完全アルファ化させる二次アルファ化工程と、
    該二次アルファ化工程で得られた米粒を単粒化させる単粒化工程と、
    該単粒化工程で得られた米粒を仕上乾燥する仕上乾燥工程と、
    を有するという技術的手段を講じるものである。
    【0010】
    この請求項1の製造方法によると、分搗工程で得られた分搗米は、一次浸漬工程において吸水され、次いで一次アルファ化工程(炊飯又は蒸煮)によって少なくとも米粒表層がアルファ化され、例えば、米粒全体の約70%程度がアルファ化される。 この一次アルファ化の際、残留糠層による澱粉層の保護作用も働いて米粒表面に亀裂が生じることがないため、アルファ化された澱粉の流出や、形崩れが生じない。 また、この一次アルファ化により、残留糠に含まれたビタミンB1やミネラルなどの栄養成分が澱粉に浸透される。 さらに、一次アルファ化においては分搗された米粒をアルファ化するので、澱粉層に着色する糠色が薄くなる。 次いで、米粒は予備乾燥工程で例えば22%〜24%の高水分値まで予備乾燥され、米粒のアルファ化された表層を含んだ芯以外の部分の強度が増し、次の仕上精米工程に送って搗精することが可能になる。 仕上精米された米粒は二次浸漬後、二次アルファ化工程によって未だアルファ化されていない芯部分がアルファ化される。 この二次アルファ化のとき、米粒の芯部分以外は、既にアルファ化されたうえに予備乾燥されて強度を有して崩れ難くなっているので、米粒同士の接触等によっても米粒表面に亀裂が生じることがない。 このため、芯部分のアルファ化澱粉が流出することがない。 この後、完全アルファ化された米粒は単粒化工程に送られ、単粒化作用を受けるが、前述のように米粒表層は強度を有して崩れ難くい状態にあるので、米粒表層への亀裂の発生を防ぎ、また、米粒が形崩れすることもない。 この後、最終工程である仕上乾燥工程において仕上水分値までの乾燥が行なわれ、白米のインスタントライスが完成する。
    【0011】
    【発明の実施の形態】
    以下、好適な実施の形態を説明する。 図1は本発明の白米のインスタントライスを製造する工程フローである。 該工程フローは、分搗工程(ステップ1)、一次浸漬工程(ステップ2)、一次アルファ化工程(ステップ3)、予備乾燥工程(ステップ4)、仕上精米工程(ステップ5)、二次浸漬工程(ステップ6)、二次アルファ化工程(ステップ7)、単粒化工程(ステップ8)及び仕上乾燥工程(ステップ9)の工程フローからなる。
    【0012】
    前記各ステップで使用する装置の例について、その構成を以下に説明する。
    【0013】
    まず、前記分搗工程(ステップ1)では、図2に示した、例えば、(株)サタケ製の竪型研削式精米機(型式:VTA)1を用いるとよい。 該竪型研削式精米機1は立設して軸支された主軸2を有し、該主軸2の上方には研削式の砥石ロール3が複数軸着してあり、下端部にはプーリ4が軸着してある。 該プーリ4には動伝達ベルト5を介してモータ6の出力軸に軸着したプーリ7と連結されている。 前記砥石ロール3の周囲は所定の間隙(精白室)8を介し、除去された糠が通過できる多孔スクリーン9が周設してある。 さらに、該多孔スクリーン9の外周には、前記多孔スクリーン9を通過した糠を収容する除糠収容室10が構成してあり、該除糠収容室10は、通路11を介して排風ファン12と接続され、糠を機外に排出できるようにしてある。 前記砥石ロール3の上方には原料供給口13が設けてある。 また、前記精白室8の下部には搗精された米粒の排出口14が設けられ、該排出口14には排出樋15が接続してある。 前記排出口14には精米度合いを調節するための抵抗蓋16が設けてある。 なお、前記砥石ロール3の目の荒さとしては例えば#30〜#36がよい。
    【0014】
    前記一次浸漬工程(ステップ2)では図3に示すタンク17を使用するとよい。 該タンク7は上部に開閉蓋18を備え、下部の排出口にはロータリーバルブ19が設けてある。 このほかタンク17の側面には窓20を設けてタンク内部をのぞくことができるようにしてある。
    【0015】
    前記一次アルファ化工程(ステップ3)では図4及び図5に示した蒸煮装置21を用いるとよい。 図4は該蒸煮装置21の側断面図であり、図5は図4におけるA−Aの断面図である。 この蒸煮装置21は上部に原料供給ホッパー22が設けてあり、下部には排出口23が設けてある。 該排出口23と原料供給ホッパー22との間には、原料を繰出す回転式の繰出部24が上下の位置に複数横設されている。 該繰出部24は図4及び図5では2つとしたが、設ける個数については適宜設定するとよい。 各該繰出部24は中空状の回転軸25によって軸支されて横設してある。 該回転軸25には後述する筒部28内に蒸気を噴風するための噴風孔26が複数設けてある。 前記蒸気は図示しない蒸気発生手段により発生され、前記回転軸25の一端側から中空内部に供給されるようになっている。 回転軸25の噴風孔26の周囲にはドラム部27が軸着してある。 該ドラム部27は前記回転軸25に沿った方向に伸びる前記筒部28と、該筒部28の周側面から放射状に延設して該筒部28の周側に複数の区画29を形成する複数の仕切板30と、前記筒部28の左右の各開口端を塞ぐとともに、前記各仕切板30と接合して前記区画29の一面を形成するための円板31とから構成してある。 前記筒部28の側面には、筒部28内に充満した蒸気を蒸煮装置21内に噴風するための噴風孔28aが設けてある。 前記各回転軸25の一端側にはプーリ32を軸着し、該各プーリ32は動力伝達ベルトを介してモータ33の出力軸に軸着したプーリ33aと連結させてある。 このように構成した上下の繰出部24は互いに逆方向に回転するように構成してある。 また、前記各繰出部24の近傍には、前記区画29に向って蒸気を噴風するノズル34が一つ又は複数設けてあり、該ノズル34は図示しない蒸気発生手段に接続してある。 該ノズル34から噴霧される蒸気は米粒をアルファ化させる作用目的と、各区画29の壁に付着した米粒を離脱し易くする目的で設けられている。 なお、前記噴風口28aから噴風される蒸気は米粒のアルファ化のために役立つ。 前記各繰出部24の回転制御は適宜設定し、例えば1分間に1〜3回転で、かつ、連続あるいは断続で回転させるようにするとよい。
    【0016】
    前記予備乾燥工程(ステップ4)では、図6に示したコンベア式の乾燥装置35を用いるとよい。 該乾燥装置3は、無端状で、かつ、少なくとも米粒が通過しない大きさの穴が多数設けられた網状のコンベアベルト36を備え、該コンベアベルト36は、一方と他方との水平位置に配設した一対のローラ部37,38によって張設され、該ローラ部37,38のいずれか一方の駆動によって矢印方向に回転するようになっている。 該コンベアベルト36は機枠39で覆われており、コンベアベルト36の搬送始端側の上方位置の機枠39には供給ホッパー40が設けてあり、搬送終端側下部の機枠39には排出口41が設けてある。 該排出口41にはロータリーバルブ42が設けてある。 前記コンベアベルト36の搬送方向の中間位置には熱風送風装置43が設けてある。 該熱風送風装置43は熱風発生手段44を備え、熱風発生手段44はファン45及び通風管46を介し、前記コンベアベルト36の搬送終端側の機枠39の側部に設けた開口47に連通されてある。 該開口47から供給された熱風はコンベアベルト36の上下のベルト間に入り、上側ベルトを通過し、さらに、その上方の機枠39に設けた開口48及び通風路49を介してファン50に吸引されるようになっている。 該ファン50に吸引された熱風は、コンベアベルト36における、さらに搬送始端側寄りの機枠39上部側に設けた開口51からコンベアベルト36の上側ベルトに向って送風される。 該熱風は該上側ベルトを下方に向って通過した後、機枠39の側部に設けた開口52より排風され、前記通風路49及びファン50と同様にして、通風路53及びファン54を介し、さらに搬送始端側寄りの機枠39上部に設けた開口55からコンベアベルト36の上側ベルトに向って送風される。 この後、前で述べた構成と同様にして熱風は開口56、通風管57、ファン58及び開口59を通過し、上側ベルトを通過し、この後、機枠39の側面に設けた開口60より排風される。 該開口60から排風された熱風はファン61を介し、さらに、搬送始端側寄りの機枠39の側部に設けた開口62を介し、上下ベルト間から上側ベルトを通過し、更にその上部の機枠39に設けた開口63から排風され、この排風は通風管64を介してファン65に入り、更に搬送始端側寄りの機枠39側部に設けた開口66を介し、上下ベルト間から上側ベルトを通過し、さらにその上部の機枠39に設けた開口67及び排風管68を介して機枠39から最終的に排風されるように構成してある。
    【0017】
    前記仕上精米工程(ステップ5)では、前で述べた竪型研削式精米機1と同様のものを用いるとよい。 前記砥石ロール3の目の荒さとしては前記分搗工程(ステップ1)よりも目の荒い例えば#30〜#36がよい。 これは米粒を高水分で搗精するときに生じやすい目詰りを防止するためである。
    【0018】
    前記二次浸漬工程(ステップ6)では図7に示した浸漬装置69を用いるとよい。 該浸漬装置69は無孔の回転筒体70が機枠71内に横設してある。 該回転筒体70は、前記機枠71内において、一方側が回転支持体72により回転自在に軸支してある。 前記回転筒体70の他端側は回転軸73が装着された支持板74が装着してあり、前記回転軸73は軸受75によって機体71に支持されている。 前記回転筒体70は前記回転支持体72と回転軸73とによって回転自在にしてあり、回転軸73はプーリ76、ベルト77及びモータ78の出力軸に軸着したプーリ79に接続してある。 前記機枠71には供給ホッパー80を設け、該ホッパー80の排出側は横設した前記回転筒体70の一方側の開口部70a内に臨ませてある。 前記回転筒体70の他方側には排出口81が設けてあり、該排出口81には排出樋82が接続してある。 前記回転筒体70内壁には螺旋翼80が設けてあり、原料を排出口81に向って先送りさせるために設けてある。 なお、前記回転筒体70の下部には、浸漬を行なう際に、該前記回転筒体70から漏出した水を集める排水樋83が設けてあり、該排水樋83には排水管84が設けてある。
    【0019】
    前記二次アルファ化工程(ステップ7)では、前で述べた蒸煮装置21と同様のものを用いるとよい(図4及び図5参照)。
    【0020】
    前記単粒化工程(ステップ8)では図8に示した単粒化装置85を用いるとよい。 該単粒化装置85は機枠85a内に、少なくとも原料(米粒)が通過しない大きさの孔を多数有した網状のスクリーン86が横設してあり、該スクリーン86の下方には、該スクリーン86に向って高速エアーを噴風する複数の噴風ノズル87が原料移送方向に配設してある。 前記スクリーン86は漏斗状の樋88の上端開口部に張設してあり、該樋88は機枠85aの下部に連結させてある。 該樋88の側壁には開口88aが設けてあり、該開口88aは、送風手段89に接続された通風管90と接続している。 前記送風手段89からの送風と噴風ノズル87からの噴風とは、前記スクリーン86を通過し、前記機枠85aの天井部に設けた排風部91から排風されるようになっている。 前記機枠85aにおける前記スクリーン86の原料供給側には供給ホッパー92が設けてある。 該供給ホッパー92の排出口の下方には前記スクリーン86に向って傾斜したスクリーン93が設けてある。 該スクリーン93も前記スクリーン86と同様、少なくとも原料(米粒)が通過しない大きさの孔を有した網状にしてある。 前記スクリーン93の傾斜下部の裏側、すなわち、原料が流下する流下面の裏側には噴風部94が設けてある。 該噴風部94は前記流下面に向けて噴風するように配設してあり、該噴風部94は図示しない送風装置に接続されている。 前記機枠85aの下部の周縁付近には複数のスプリング95を介して脚部96が接続してあり、また、前記機枠85aには振動装置85bが設けてある。 前記振動装置85bの振動作用により、前記スクリーン86上の原料を前記排出部97に向けて振動移送させる。 前記スクリーン93の傾斜上方側には、複数の羽根を有するほぐしローラ98、及び原料(飯)に噴水する噴水ノズル99が配設してある。 該噴水ノズル99は図示しない水供給部及びエアー源に接続してある。 なお、噴水ノズル99に代えて高圧エアーを噴風する噴風ノズルを設けてもよい。 また、前記通風管90内部には風量調節用のダンパが設けてある。
    【0021】
    前記仕上乾燥工程(ステップ9)では、前で述べた乾燥装置35と同様のものを用いるとよい(図6参照)。
    【0022】
    なお、前記一次浸漬工程(ステップ2)及び前記二次浸漬工程(ステップ6)の各工程後に水切り工程を設けてもよい(図9参照)。 該水切り工程においては、図10に示したベルトコンベア式の水切り装置100を用いるとよい。 該水切り装置100は少なくとも原料(米粒)が通過しない大きさの孔を有した網状で、かつ、無端状のコンベアベルト101を、機枠100a内に設けた左右一対の回転ローラ部102,102の間に張設して構成してある。 そして、前記機枠100aの搬送始端側には供給ホッパー103を設け、該供給ホッパー103の排出側には前記コンベアベルト101に原料を流下させるスクリーン状の傾斜部104が構成してある。 一方、前記機枠100aの搬送終端側には原料の排出口105が設けてあり、該排出口105には繰出しバルブ105aが設けてある。
    【0023】
    以下、本発明の作用を説明する。 まず、玄米は、前記竪型研削式精米機1により、玄米を3分搗〜7分搗の範囲内で精米を行なう(分搗工程(ステップ1))。 この分搗米(以下、「米粒」という)は、前記タンク17内において、約80℃の温水に約15分間浸漬させ、水分値を約40%にする(一次浸漬工程(ステップ2))。 このとき、米粒の水分値は40%から50%の範囲内であることが好ましい。 一次浸漬を終えた米粒は、前記水切り装置100のコンベアベルト101上を、常温中を約1分を掛けて移送させて水切りする(図10)。
    【0024】
    水切りした米粒は前記蒸煮装置21によって60%から90%の未完全のアルファ化を行なう(一次アルファ化工程(ステップ3))。 具体的には、前記蒸煮装置21の噴風孔28a及びノズル34から約100℃の蒸気を噴出させるとともに、前記各繰出部24の回転時間を適宜調節し、米粒に前記蒸気を当接させながら約20分間蒸煮する。 蒸煮を終えた米粒は、水分値が約40%で、表面に亀裂を生じることなく約70%程度にアルファ化され、米粒内部中央には未アルファ化部分の芯を残した状態となる。 そして、残留糠層による澱粉層の保護作用も働き、米粒表面に亀裂が生じることがなく、これによって、アルファ化されても澱粉が流出せず、形崩れも生じない。 また、一次アルファ化工程によって、残留糠に含まれたビタミンB1やミネラルなどの栄養成分が澱粉に浸透する。 さらに、米粒は分搗により糠がある程度除去されているので、糠の色の浸透量及び臭いが少ない。
    【0025】
    一次アルファ化された米粒は、前記乾燥装置35によって、水分値20%から30%の範囲に予備乾燥させる(予備乾燥工程(ステップ4))。 具体的には、米粒は供給ホッパー40から供給された後、矢印方向に移動するコンベアベルト36によって排出口41に向って約10分を掛けて移送させ、この間に前記熱風送風装置43(ファン50,54,58)による上下方向からの約110℃の熱風を受けて乾燥させる。 排出口41から排出される米粒の水分値は20%〜30%の範囲になるのが好ましく、この水分値になるようにコンベアベルト36の移動速度及び熱風温度などは適宜調節する。 なお、前記一次アルファ化工程及び予備乾燥工程を経ることにより、米粒は全体的に弾力性のある状態になる。
    【0026】
    予備乾燥した米粒は前記竪型研削式精米機1に供給し、残存した糠を除去して仕上精米する(仕上精米工程(ステップ5))。 仕上精米工程により米粒は糠臭さの取れた白っぽい白米になる。 また、澱粉層の表層を更に除去すれば、残留糠の色や臭いが更に取れ、米粒の白さも更に増す。
    【0027】
    仕上精米を終えた米粒は前記浸漬装置69に供給し、水分値を約55%〜60%とするべく二次浸漬を行なう(二次浸漬工程(ステップ6))。 具体的には、米粒と約90℃の温水とを、前記供給ホッパー80から回転する回転筒体70内に供給し、前記螺旋翼80によって徐々に移送させる。 米粒は、例えば、約9分を掛けて排出口81に移送させるようにするとよい。 二次浸漬を終えた米粒は、前記水切り装置100のコンベアベルト101上を、約3分を掛けて常温中を移送して水切りを行なう(図10)。
    【0028】
    水切りを終えた米粒は前記蒸煮装置21に供給し、完全アルファ化される(二次アルファ化工程(ステップ7))。 具体的には、前記蒸煮装置21の噴風孔28a及びノズル34から約100℃の蒸気を噴出するようにするとともに、前記各繰出部24の回転時間を適宜調節し、該蒸気を当接させながら約10分間米粒を蒸煮する。 排出口23から排出される米粒の水分値は約60%〜62%の範囲内となるのが好ましい。 蒸煮を終えて排出口23から排出される米粒は完全アルファ化されている。 また、米粒表面に亀裂が生じていないので、アルファ化澱粉が流出していない。 これの理由は、二次アルファ工程のとき、米粒表層を含んだ芯以外の部分は既にアルファ化されたうえに予備乾燥されて強度を有して崩れ難い状態になっているので、米粒同士の接触等によっても米粒表面に亀裂が発生しないからである。
    【0029】
    二次アルファ化を終えた米粒は団子状になっているため、前記単粒化装置85に供給して単粒化を行なう(単粒化工程(ステップ8))。 具体的には、前記供給ホッパー92から供給された米粒は前記噴水ノズル99からの噴水を受けるとともに、ほぐしローラ98によってほぐされながらスクリーン93上を流下する。 このとき、米粒は前記噴風部94からの常温又は高温の高速エアーを受けることにより、付着水分が噴き飛ばされるとともに、徐々に単粒化が行われる。 そして、米粒は前記スクリーン86上を前記排出部97に向って振動移送される間に、該スクリーン86の下方より、前記送風手段89からの常温の送風を受ける。 また、前記各噴風ノズル87からの常温の高速エアーも受け、米粒は完全に単粒化され、付着水も除去される。 前記振動移送の速度や送風量等は、前記排出部97から排出される米粒水分値が、例えば、約58%となるように、適宜変更するとよい。 なお、この単粒化工程において高速エアーの噴風等の作用を受けても、前記一次アルファ化工程及び予備乾燥工程により、少なくとも米粒表層は強度を有しているので、米粒表面に亀裂を生じることを防ぐことができる。
    【0030】
    単粒化された米粒は、前記乾燥装置35に供給し、仕上乾燥される(仕上乾燥工程(ステップ9))。 具体的には、約130℃の熱風で、約25分の移送の間に約9%まで乾燥させる。 以上で白米のインスタントライスの完成である。
    【0031】
    【発明の効果】
    本発明のインスタントライスの製造方法は、
    分搗した米粒を一次浸漬した後に、一次アルファ化工程によって米粒の少なくとも表層をアルファ化させることにより、芯部分を除いた澱粉層は、残留糠層による保護作用も加わって、米粒表面に亀裂を発生させることなくアルファ化される。 この後、米粒の予備乾燥及び仕上精米を行い、さらに、二次浸漬及び二次アルファ化を行なうが、米粒の芯部分以外は一次アルファ化工程及び予備乾燥工程によって強度を有して崩れ難い状態となっているので、米粒表面に亀裂を発生させることなく完全アルファ化させることができ、また、この後の単粒化工程においても、単粒化作用によって米粒表面に亀裂が発生することがなく、形崩れすることもない。 この後、米粒は仕上乾燥されて白米のインスタントライスの完成となる。 完成したインスタントライスは形崩れしていないため、外観品質がよく、また、糠に含まれた栄養成分が浸透された白米である。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明の白米のインスタントライスの製造工程フローである。
    【図2】分搗工程及び仕上精米工程で用いた竪型研削式精米機の側断面図である。
    【図3】一次浸漬工程で用いた浸漬用のタンクの正面図である。
    【図4】一次及び二次蒸煮工程で用いた蒸煮装置の側断面図である。
    【図5】図4のA−Aの断面図である。
    【図6】予備乾燥工程及び仕上乾燥工程で用いた乾燥装置の側断面図である。
    【図7】二次浸漬工程で用いた浸漬装置の側断面図である。
    【図8】単粒化工程で用いた単粒化装置の側断面図である。
    【図9】本発明の白米のインスタントライス製造工程に水切り工程を組み込んだフローである。
    【図10】水切り工程で用いた水切り装置の側断面図である。
    【符号の説明】
    1 竪型研削式精米機2 主軸3 砥石ロール4 プーリ5 動力伝達ベルト6 モータ7 プーリ8 搗精室9 多孔スクリーン10 除糠収容室11 通路12 排風ファン13 原料供給口14 排出口15 排出樋16 抵抗蓋17 タンク18 開閉蓋19 ロータリーバルブ20 窓21 蒸煮装置22 原料供給ホッパー23 排出口24 繰出部25 回転軸26 噴風孔27 ドラム部28 筒部28a 噴風口29 区画30 仕切板31 円板32 プーリ33 モータ34 ノズル35 乾燥装置36 コンベアベルト37 ローラ部38 ローラ部39 機枠40 供給ホッパー41 排出口42 ロータリーバルブ43 熱風送風装置44 熱風発生手段45 ファン46 通風管47 開口48 開口49 通風路50 ファン51 開口52 開口53 通風路54 ファン55 開口56 開口57 通風管58 ファン59 開口60 開口61 ファン62 開口63 開口64 通風管65 ファン66 開口67 開口68 排風管69 浸漬装置70 回転筒体70a 開口部71 機枠72 回転支持体73 回転軸74 支持板75 軸受76 プーリ77 ベルト78 モータ79 プーリ80 供給ホッパー81 排出口82 排出樋83 排出樋84 排出管85 単粒化装置85a 機枠85b 振動装置86 スクリーン87 噴風ノズル88 樋88a 開口89 送風手段90 通風管91 排風部92 供給ホッパー93 スクリーン94 噴風部95 スプリング96 脚部97 排出部98 ほぐしローラ99 噴水ノズル100 水切り装置101 コンベアベルト102 回転ローラ103 供給ホッパー104 傾斜スクリーン105 排出口105a 繰出しバルブ

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