Method of increasing the corn throughput for oil extraction

申请号 JP2007509518 申请日 2005-04-14 公开(公告)号 JP2007533826A 公开(公告)日 2007-11-22
申请人 カーギル インコーポレイテッド; レネッセン リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 イングヴァルソン,ジョエル; ヴァン,ホーテン,マイケル; エム. エーヤル,アハロン; シー. コタウスキー,ダグラス; ティ. ジャッケル,ニール; トゥピー,マイケル,ジェイ.; パティスト,アレクサンダー; ジェイ. ビーヴァー,マイケル; ジェイ. フォックス,ユージン; マックウィリアムズ,ポール,ジェイ.; ローマン,トロイ,ティ.;
摘要 トウモロコシからトウモロコシ油を抽出してトウモロコシ粉を形成する。 トウモロコシ粒を加工して、油、粉、およびその他の製品 流体 を得る方法は、一般に、トウモロコシ粒を分別して高油画分と低油画分を製造し、この高油画分から抽出可能な構造体を形成し、該高油画分から油を抽出することによってトウモロコシ粒を分割することを含む。 抽出トウモロコシ油は、栄養強化食用油または料理油、潤滑剤、バイオディーゼル、 燃料 、化粧品、ならびに、油ベースの、または油含有化学製品を製造するのに有用である。 抽出トウモロコシ粉は、強化動物飼料、スナック食品、ブレンド食品、化粧品、ならびに発酵ブロス添加剤を製造するのに有用である。 低油画分は、発酵、湿式粉砕、動物飼料製造、甘味料製造、ならびにデンプン製造、強化動物飼料、スナック食品、ブレンド食品、および化粧品の製造など、1以上の方法に有用である。
权利要求
  • 高油分トウモロコシの全粒トウモロコシを分割する方法であって、約8重量%〜約22重量%の範囲の水分を含み、かつ、さらに胚乳成分と胚芽成分を有する高油分トウモロコシの全粒トウモロコシを、トウモロコシ粒より高い油濃度を有する高油画分と、トウモロコシ粒より低い油濃度を有する低油画分とに分別することを含む、上記方法。
  • 前記分別が、全粒トウモロコシを磨砕篩に接触させて、トウモロコシ粒の胚芽成分の少なくとも一部をトウモロコシ粒残部の少なくとも一部から分離することを含む、請求項1に記載の方法。
  • 前記分別が、全粒トウモロコシをBuhler L機、Satake脱ブラン装置、またはトウモロコシ粒を装置と接触させるためのその他の手段にかけて、トウモロコシ粒の胚芽成分の少なくとも一部をトウモロコシ粒の残部の少なくとも一部から分離することを含む、請求項2に記載の方法。
  • 前記低油画分を低油画分の大および小サイズ片に分離し、該低油画分の大サイズ片を第2段階高油画分と第2段階低油画分に分別し;場合により、第2段階高油画分と前記高油画分を一つに合わせる;また、場合により、第2段階低油画分と前記低油画分を一つに合わせることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 高油分トウモロコシの全粒トウモロコシを分割する方法であって、以下の工程:
    a)約8重量%〜約22重量%の範囲の水分を含み、かつ、さらに胚乳成分と胚芽成分を有する前記高油分トウモロコシの全粒トウモロコシを、少なくとも2つの異なるサイズの粗砕トウモロコシ片に粗砕し、場合により、粗砕トウモロコシ片の一部を、それらのサイズに応じて少なくとも2つの画分にさらに分離する工程;
    b)粗砕トウモロコシまたは、場合により、分離した粗砕トウモロコシ大サイズ片を、トウモロコシ粒より高い油濃度を有する高油画分と、トウモロコシ粒より低い油濃度を有する低油画分とに分別する工程、
    を含む、上記方法。
  • 前記低油画分を低油画分の大および小サイズ粗砕片に分離し、そして、粗砕低油画分の大サイズ片を、第2段階粗砕高油画分と第2段階粗砕低油画分に分別し;場合により、第2段階粗砕高油画分と前記高油画分を一つに合わせる;また、場合により、第2段階粗砕低油画分と前記低油画分を一つに合わせる、請求項5に記載の方法。
  • 胚芽成分とトウモロコシ粒の残部との硬度差を大きくするのに十分な温度および時間で、前記トウモロコシ粒をテンパリングすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  • 胚芽成分と粗砕トウモロコシ片残部との硬度差を大きくするのに十分な温度および時間で、前記トウモロコシ粒をテンパリングすることをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  • 前記高油画分、第2段階高油画分、粗砕高油画分、もしくは第2段階油画分大サイズ粗砕片の一部から油を抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項1、4、5もしくは6に記載の方法。
  • 前記高油画分、第2段階高油画分、粗砕高油画分、もしくは第2段階油画分大サイズ粗砕片の一部を溶剤抽出可能な構造体に成形することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  • 前記成形が、押出し、膨化、射出、ペレット化もしくは酵素処理のうちの1つ以上を含む、請求項10に記載の方法。
  • 前記溶剤抽出可能な構造体の一部から油を溶剤抽出することにより、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  • 前記抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉の一部を脱溶剤することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  • 前記粗砕トウモロコシの小サイズ片の一部を吸引することにより、ブランを除去することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  • 前記粗砕トウモロコシの大サイズ片の一部をフレーキングすることにより、フレーク状の粗砕トウモロコシを製造することを含む、請求項5に記載の方法。
  • 前記粗砕トウモロコシの大サイズ片の一部を粉砕して、粉砕された粗砕トウモロコシを製造することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  • フレーク状粗砕トウモロコシ材料の一部から油を溶剤抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  • 粉砕した粗砕トウモロコシ材料の一部から油を溶剤抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  • 粉砕した粗砕トウモロコシ材料の一部を溶剤抽出可能な構造体に成形することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  • 粉砕した粗砕トウモロコシ材料の一部と、前記請求項5または6に記載の高油画分の一部を一つに合わせることにより、第1混合材料を形成し、場合により、第1混合材料の一部を溶剤抽出可能な構造体に成形することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  • 前記溶剤抽出可能な構造体への成形が、押出し、膨化、射出、ペレット化もしくは酵素処理のうちの1つ以上を含む、請求項19または20に記載の方法。
  • 前記第1混合材料の溶剤抽出可能な構造体の一部から油を溶剤抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  • 前記第1混合材料の一部と、請求項15に記載の方法により製造したフレーク状トウモロコシ材料の一部を一つに合わせて、第2混合材料を形成することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  • 前記第2混合材料の一部から油を溶剤抽出することにより、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項23に記載の方法。
  • 前記フレーク状粗砕トウモロコシの一部と、請求項5または6で製造した高油画分の一部を一つに合わせて、第3混合材料を形成することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  • 前記第3混合材料から油を溶剤抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  • 抽出トウモロコシ粉の一部を脱溶剤することをさらに含む、請求項9、12、17、18、22、24、もしくは26のいずれかに記載の方法。
  • 前記低油画分の一部を発酵、湿式トウモロコシ粉砕、食品、ペットフードもしくはその他の加工のための供給原料として用いることをさらに含む、請求項1、4、5、もしくは6のいずれかに記載の方法。
  • 前記脱溶剤抽出トウモロコシ粉の一部を発酵、湿式トウモロコシ粉砕、食品、ペットフードもしくはその他の加工のための供給原料として用いることをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  • 前記溶剤が、発酵工程からの二酸化炭素を含む、請求項12に記載の方法。
  • 前記高油画分の一部を発酵、食品、ペットフードもしくはその他の加工のための供給原料として用いることをさらに含む、請求項1、4、5、もしくは6のいずれかに記載の方法。
  • 除去したブランの一部を抽出のための供給原料として用いることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  • ブラン供給原料から植物ステロールの一部を抽出することをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  • ペレットの品質を改善する、またはペレット状動物飼料の製造効率を改善する、方法であって、黄色#2トウモロコシに代わり、本発明のペレット状トウモロコシ粉に置き換えることを含む、上記方法。
  • トウモロコシ粒を分割する方法であって、約8重量%〜約22重量%の範囲の水分を含み、かつ、さらに胚乳成分と胚芽成分を有する少なくとも1つのトウモロコシ粒を、トウモロコシ粒より高い油濃度を有する高油画分と、トウモロコシ粒より低い油濃度を有する低油画分とに分別することを含み、ここで該高油画分中の胚芽の50%以下が無傷である、上記方法
  • 前記低油画分の少なくとも一部を、発酵、湿式粉砕、動物飼料製造、甘味料製造、ならびにデンプン製造からなる群より選択される1つ以上の方法に用いることをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  • 前記高油画分の少なくとも一部を、発酵、油製造、湿式粉砕、動物飼料製造、甘味料製造、ならびにデンプン製造からなる群より選択される1つ以上の方法に用いることをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  • 前記分別は、脱ブラン機を用いて実施する、請求項35に記載の方法。
  • 前記高油画分の一部を溶剤抽出可能な構造体に成形することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
  • 前記成形が、押出し、膨化、射出、ペレット化もしくは酵素処理のうちの1つ以上を含む、請求項39に記載の方法。
  • 前記溶剤抽出可能な構造体の一部から油を溶剤抽出して、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することをさらに含む、請求項40に記載の方法。
  • 前記抽出トウモロコシ粉の一部を発酵させることをさらに含む、請求項41に記載の方法。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の抽出トウモロコシ粉製品。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の低または高油画分。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の溶剤抽出可能な構造体。
  • 請求項20に記載の第1混合材料。
  • 請求項23に記載の第2混合材料。
  • 請求項25に記載の第3混合材料。
  • 請求項14に記載の吸引されたブラン。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の抽出トウモロコシ油。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の脱溶剤抽出トウモロコシ粉。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の脱溶剤抽出トウモロコシ油。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の抽出トウモロコシ粉、抽出油、もしくは低油画分を含む、ヒトの食品または動物飼料。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の抽出トウモロコシ油を含むバイオディーゼル。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の抽出トウモロコシ粉製品、前記請求項のいずれか一項に記載の低油画分、もしくは前記請求項のいずれか一項に記載の高油画分から製造した発酵による製品。
  • 前記動物飼料が、ブタ飼料、家禽飼料、産卵鶏飼料、畜牛飼料、ウマ飼料、乳牛飼料、水産養殖飼料、もしくはペットフードである、請求項53に記載の動物飼料。
  • 前記動物飼料をペレット化する、請求項53に記載の動物飼料。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載のトウモロコシ油を含むトウモロコシ油含有製品であって、該トウモロコシ油が、トウモロコシの少なくとも胚芽および胚乳から抽出した油と;トウモロコシの胚乳、チップキャップもしくは果皮の1つ以上から抽出した少なくとも1つの他の成分とを含む、上記トウモロコシ油含有製品。
  • 前記トウモロコシ油が、トウモロコシの胚芽および胚乳から抽出した油と;トウモロコシの胚乳、チップキャップもしくは果皮の1つ以上から選択される少なくとも1つの成分とを含み、ここで該成分が、カロテン、色素、トコトリエノール、トコフェロール、抗酸化剤、脂溶性ビタミンおよびステロールから選択される、請求項58に記載のトウモロコシ油含有製品。
  • 通常のトウモロコシ油、ダイズ油、カノーラ油、オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、ベニバナ油、抗酸化剤、調味料、硬化油、部分的硬化油、ならびに動物脂肪からなる群より選択される1つ以上の材料をさらに含む、請求項58に記載のトウモロコシ油含有製品。
  • 前記方法が、精油工程の原材料流体にトウモロコシ油を含有させる工程をさらに含む、請求項9、12、17、18、22、24、もしくは26のいずれか一項に記載の方法。
  • トウモロコシ油を精製することをさらに含む、請求項9、12、17、18、22、24、もしくは26のいずれか一項に記載の方法。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した抽出トウモロコシ粉、前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した低油画分、もしくはこのように製造した抽出トウモロコシ粉と低油画分の混合物から製造した生分解性製品。
  • 前記抽出トウモロコシ粉を有機溶剤で処理する、請求項63に記載の生分解性製品。
  • 前記抽出トウモロコシ粉を架橋剤で処理する、請求項64に記載の生分解性製品。
  • 前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した抽出トウモロコシ粉、前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した低油画分、もしくはこのように製造した抽出トウモロコシ粉と低油画分の混合物を含む紙製品。
  • 発酵ベースの製品を製造する方法であって、
    (a)酵素、水、前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した抽出トウモロコシ粉、前記請求項のいずれか一項に記載の方法により製造した低油画分、またはこのように製造した抽出トウモロコシ粉と低油画分の混合物を一つに組合せること;
    (b)上記組合せ物をインキュベートすること;および、
    (c)上記組合せ物と、炭素源を発酵することができる微生物と混合して、発酵ベースの製品を製造すること、
    を含む上記方法。
  • 連続的溶剤抽出方法を用いて、トウモロコシ油を抽出することにより、前記抽出を達成する、請求項11、17、18、22、24、もしくは26のいずれか一項に記載の方法。
  • トウモロコシから得た抽出トウモロコシ粉と、1以上の抽出した他の油糧種子粉を含む抽出ブレンド穀粉を形成する方法であって、
    (a)トウモロコシ材料を高油画分と低油画分に分別することにより製造した抽出トウモロコシ粉と、1以上の抽出した他の油糧種子粉を混合して、ブレンド粉を形成すること、
    (b)低油画分から高油画分の少なくとも一部を分離すること、
    (c)高油画分を溶剤抽出可能な構造体に成形すること、
    (d)油を抽出して、抽出穀粉を製造すること、
    を含む、上記方法。
  • 前記抽出穀粉または抽出ブレンド穀粉に低油画分を添加することをさらに含む、請求項69に記載の方法。
  • 前記1以上の他の油糧種子が、ダイズ、カノーラ種子、ヒマワリ種子、ナタネ、および綿実からなる群より選択される、請求項69に記載の方法。
  • 说明书全文

    関連出願に対するクロス・リファレンス 本出願は、2004年4月21日に出願された米国仮出願番号60/564,202、並びに2004年11月15日に出願された米国仮出願番号60/628,069の利益を請求する。 尚、上記文献は、参照として本明細書に組み込むものとする。

    発明の背景 本発明は、抽出トウモロコシ油の生産量を増加するための方法に関する。

    トウモロコシ(Zea mays)は、食品及び工業分野での使用を含む多くの理由から栽培されている。 トウモロコシ油及びトウモロコシ粉の2つは、トウモロコシから得られる多数の有用な製品である。 通常のトウモロコシからトウモロコシ油を抽出する従来の方法を用いた商業用加工工場では、トウモロコシをその構成部分、例えば、胚乳、胚芽、チップキャップ(tip cap)、及び果皮に分離した後、トウモロコシ胚芽画分からトウモロコシ油を抽出する。 湿式または乾式粉砕により製造されるトウモロコシ胚芽は、胚芽を圧搾して油を取り出すか、または胚芽をフレーキングし、前圧搾し、溶剤を用いて油を抽出することにより、加工することができる。 これら方法のいずれにおいても、胚芽をトウモロコシ粒の残部から分離するため、胚乳画分の価値ある成分の多くまたは全部が油からなくなってしまう。

    分離したトウモロコシ胚芽の伝統的な湿式または乾式粉砕とは対照的に、他の方法は、全粒トウモロコシを含ませることにより、油に含まれる胚乳由来の成分を増加させる。 米国特許第6,313,328号及び第6,388,110号には、総油分が少なくとも約8重量%の全粒トウモロコシを加工する商業スケールの方法が記載されており、この方法は、トウモロコシ粒をフレーキングし、フレーク状トウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出することを含む。 この方法は、ダイズ及びその他同様のタイプの油糧種子を加工するのに典型的に用いられる方法及び設備を用いて、トウモロコシ粒を加工することにより、実施することができる。 米国特許第6,610,867号には、トウモロコシ油を抽出してトウモロコシ粉を形成する方法が記載されている。 この方法は、一般に、総油分約3重量%〜約30重量%の全粒トウモロコシを粗砕する工程と、粗砕したトウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出する工程を含む。 その際、トウモロコシをフレーキングしない。 米国特許第6,648,930号には、高油分の全粒トウモロコシから得た抽出トウモロコシ油およびトウモロコシ粉が開示されている。 米国特許公開番号2002/0151733A1は、総油分約3重量%〜約6重量%の全粒トウモロコシをフレーキングし、フレーク状トウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出することにより、トウモロコシ油及びトウモロコシ粉を製造及び加工する方法を開示している。

    本発明は、高油分トウモロコシの全粒トウモロコシを分割(dividing)する方法であって、約8重量%〜約22重量%の範囲の分を含み、かつ、さらに胚乳成分と胚芽成分を有する高油分の全粒トウモロコシを、高油画分と低油画分に分別(fractionating)することを含み、ここで、高油画分は、トウモロコシ粒より高い油濃度を有し、また低油画分は、トウモロコシ粒より低い油濃度を有する、上記方法を包含する。 一実施形態では、分別は、全粒トウモロコシを磨砕篩(abrasive screen)に接触させることにより、トウモロコシ粒の胚芽成分の少なくとも一部をトウモロコシ粒残部の少なくとも一部から分離することを含む。 一実施形態では、分別は、全粒トウモロコシをBuhler L機、Satake脱ブラン装置(debranner)、もしくはその他の手段にかけて、トウモロコシ粒を装置と接触させることにより、トウモロコシ粒の胚芽成分の少なくとも一部をトウモロコシ粒残部の少なくとも一部から分離することを含む。 一実施形態では、この方法はさらに、前記低油画分を低油画分の大および小片に分離し、該低油画分の大きい方の片を第2段階高油画分および第2段階低油画分に分別することを含む。 場合により、第2段階高油画分と高油画分を一つに合わせる。 また、場合により、第2段階低油画分と低油画分を一つに合わせる。

    本発明の別の実施形態は、トウモロコシ粒を少なくとも2つの異なるサイズの粗砕トウモロコシ片に粗砕(cracking)し、粗砕トウモロコシを分別することを含む。 一実施形態では、粗砕は、トウモロコシ材料の胚乳成分を主に約2,540ミクロン〜約4,270ミクロンのサイズの片に切断し、主に約4,750ミクロン以上のサイズの胚芽成分を製造することを含む。 別の実施形態では、粗砕工程は、波形ローラーミルの使用を含む。

    一実施形態では、第1サイズの粗砕トウモロコシ片は、粗砕トウモロコシの主に小さいサイズの片からなり、これは粗砕トウモロコシ片の約10重量%以下を占める。 一実施形態では、粗砕トウモロコシの小サイズ片は、約1,080ミクロン以下の大きさである。 一実施形態では、第2サイズの粗砕トウモロコシ片は、粗砕トウモロコシの中間サイズの片を含み、これは粗砕トウモロコシ片の約70重量%を占める。 一実施形態では、粗砕トウモロコシの第2サイズ片は、約2,540〜4,270ミクロンの大きさである。 一実施形態では、第3サイズの粗砕トウモロコシ片は、粗砕トウモロコシの大きい片を含み、これは粗砕トウモロコシ片の約20重量%を占める。 一実施形態では、粗砕トウモロコシの第3サイズ片は、主に約4,750ミクロン以上の大きさである。 一実施形態では、第3サイズの粗砕トウモロコシ片は、約30重量%〜約40重量%の胚芽成分を含む。 別の実施形態では、少なくとも3つのサイズの粗砕トウモロコシ片を製造し、粗砕トウモロコシの大サイズ片は、約11重量%〜約22重量%の油を、また粗砕トウモロコシの小および中間サイズ片は、約4.5重量%〜約8重量%の油をそれぞれ含む。 別の実施形態では、粗砕トウモロコシの大サイズ片は、約16重量%の油を含む。

    さらに別の実施形態では、粗砕トウモロコシ片の一部をその大きさにより少なくとも2つに分離する。 好適な分離方法として、サイズ分離または重分離が挙げられる。 サイズ分離方法の一つとして、篩い分け(screening)が含まれる。

    一実施形態では、本方法は、粗砕トウモロコシ材料の小サイズ片の一部を、高油画分と低油画分に分別することを含み、ここで、高油画分は、粗砕トウモロコシ材料の小サイズ片より高い油濃度を有し、また低油画分は、粗砕トウモロコシ材料の小サイズ片より低い油濃度を有する。 一実施形態では、粗砕トウモロコシの小サイズ片の一部を吸引することにより、ブラン(bran)を除去する。 一実施形態では、粗砕トウモロコシの小サイズ片の一部をフレーキングまたは粉砕する。

    別の実施形態では、トウモロコシ粒、粗砕トウモロコシ片、および/または粗砕トウモロコシの高油画分を、胚芽成分とトウモロコシ粒残部との硬度差を大きくするのに十分な温度および時間で、テンパリング(tempering)する。 一実施形態では、トウモロコシ粒または粗砕トウモロコシ片を最大約1%、約2%、もしくは約3%の水分増加までテンパリングする。 一実施形態では、テンパリングは、トウモロコシ材料を直接または間接的に加熱し、水、水溶液および/または蒸気流の噴霧によりトウモロコシ材料に水分を加えることを含む。

    本発明の別の実施形態では、高油画分の一部、混合トウモロコシ材料、フレーク状および粗砕トウモロコシ、あるいは粉砕および粗砕トウモロコシから;粉砕した粗砕トウモロコシの一部と高油画分の一部とからなる第1混合材料から;第1混合材料の一部とフレーク状トウモロコシ材料の一部を含む第2混合材料から;フレーク状、粗砕トウモロコシの一部と高油画分の一部を含む第3混合材料から、油を抽出することにより、抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造する。 本発明により製造した製品、ならびに抽出油に、上記以外のトウモロコシ材料、または油を含むその他のトウモロコシ材料を添加してもよいことは、当業者に理解されよう。

    一実施形態では、高油画分の一部、混合トウモロコシ材料、または粉砕、粗砕トウモロコシ、もしくは第1混合材料を溶剤抽出可能な構造体に成形する。 溶剤抽出可能な構造体を成形するのに用いられる方法は、押出し、膨化(expanding)、射出(expelling)、ペレット化もしくは酵素処理の1つ以上を含む。 溶剤抽出は、溶剤抽出可能な構造体の一部から油を抽出して、抽出トウモロコシ油およびトウモロコシ粉を製造する一方法である。 溶剤抽出に有用な溶剤として、例えば、炭化水素、アルカノール、アルカノール含有水溶液、ならびに超臨界二酸化炭素がある。 このような溶剤の例として、限定するものではないが、C 2 〜C 8炭化水素、C 1 〜C 4アルカノール(例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなど)が挙げられる。 溶剤の混合物を用いてもよい。 ヘキサンは好ましい溶剤である。 一実施形態では、溶剤は、発酵工程から得られる二酸化炭素を含む。

    一実施形態では、抽出トウモロコシ粉または抽出トウモロコシ油の一部から溶剤を除去する。

    全粒高油分トウモロコシは、乾燥物質基準で少なくとも約3.5重量%、少なくとも約4重量%、少なくとも約4.5重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約5.5重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約6.5重量%、少なくとも約7重量%、少なくとも約7.5重量%、少なくとも約8重量%、少なくとも約8.5重量%、少なくとも約9重量%、少なくとも約9.5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約10.5重量%、少なくとも約11重量%、少なくとも約11.5重量%、少なくとも約12重量%、少なくとも約12.5重量%、少なくとも約13重量%、少なくとも約13.5重量%、少なくとも約14重量%、少なくとも約14.5重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約15.5重量%、少なくとも約16重量%、少なくとも約16.5重量%、少なくとも約17重量%、少なくとも約17.5重量%、少なくとも約18重量%、少なくとも約18.5重量%、少なくとも約19重量%、少なくとも約19.5重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約20.5重量%、少なくとも約21重量%、少なくとも約21.5重量%から、約22重量%までの油を含む。 一実施形態では、トウモロコシ粒は、乾燥物質基準で少なくとも約3.5重量%の油を含む。

    一実施形態では、低油画分は、乾燥重量基準で約3重量%以下の油を含む。 また、高油分の全粒トウモロコシの水分は約8%〜約18%の範囲である。

    本発明はさらに、低油画分の一部を、発酵、湿式トウモロコシ粉砕、食品、ペットフード、もしくはその他の加工のための供給原料として用いることを含む。 別の実施形態では、本発明はさらに、脱溶剤し、抽出したトウモロコシ粉の一部を、発酵、湿式トウモロコシ粉砕、食品、ペットフード、もしくはその他の加工のための供給原料として用いることを含む。

    一実施形態では、本発明はさらに、高油画分の一部を、発酵、食品、ペットフード、もしくはその他の工程のための供給原料として用いることを含む。 別の実施形態では、本発明は、除去したブランの一部を抽出のための供給原料として用いることを含む。 別の実施形態では、本発明は、ブラン供給原料から植物ステロールの一部を抽出することを含む。

    本発明の別の実施形態では、黄色#2トウモロコシの代わりに本発明の強化粉に置き換えることにより、フィードペレットの品質を改善する。 一実施形態では、黄色#2の代わりに強化ミールに置き換えることにより、フィードミル(feed mill)でのエネルギー消費を減じることができる。

    本発明の別の形態は、高油画分をもたらす脱胚芽機(degerminator)を用いて、全粒トウモロコシを高油画分に分離する方法であって、高油画分中の50%、60%、70%、80%もしくは90%以下の胚芽は無傷(intact)である、上記方法を提供する。 脱胚芽機の例として、Buhler-L装置(Buhler-L GmbH、ドイツ)、Satake VCW脱ブラン機(Satake USA、テキサス州ヒューストン)が含まれ、あるいは、投入したトウモロコシ材料を篩のような磨砕装置と接触させて、外皮および胚芽成分をトウモロコシ材料残部の一部(胚乳成分)から除去するその他の装置も含まれる。 本明細書に記載するような、磨砕力を用いた機械から得た低油画分は、トウモロコシ湿式粉砕工程に導入することができる発酵供給原料および/または流体(stream)として有用な低油画分と高油画分を提供する。 トウモロコシ湿式粉砕工程に導入する発酵供給原料または流体として低油画分および/または高油画分を用いる場合、出発材料は、黄色#2馬歯種(dent)およびさらに高油分のトウモロコシを含む様々な全粒トウモロコシのいずれでもよい。

    本発明は、本発明の方法に従って、トウモロコシから抽出した油および粉から得られる製品、ならびに、該製品の使用に関し、このような製品の例として限定するものではないが以下のものが挙げられる:本発明の方法のいずれかにより製造された抽出トウモロコシ油、本発明の方法のいずれかにより製造された抽出トウモロコシ粉(脱溶剤した否かにかかわらず)、このような粉を含む動物飼料、本発明の方法のいずれかにより製造された低油画分、このような低油画分を含む動物飼料、このような抽出トウモロコシ粉および低油画分の組合せを含む動物飼料。 加えて、本発明は、このような製品の使用、例えば、食品およびその他の製品における上記製品の使用に関し、これについては本明細書でさらに詳しく説明する。

    発明の詳細な説明 植物学上、トウモロコシ粒は、穀果として知られ、乾いた一種子の堅果様果粒であり、その中で、果皮と種子が融合して単粒を形成している。 成熟した粒は、次の4つの主要部分から構成される:果皮(外皮またはブラン)、胚芽(胚)、胚乳ならびにチップキャップ。

    胚盤と胚軸は胚芽の2つの主要な構成部分である。 胚盤は、発芽中に動員される胚芽および貯蔵栄養素の約90%を産生する。 発芽中、胚軸は幼植物に成長する。 胚芽は、その高い脂肪油分を特徴とする。 これはまた、粗タンパク質、糖、および灰分にも富んでいる。 胚盤は高油分実質細胞を含み、この細胞は、核を除いた細胞壁を有する。

    胚乳は、デンプンを含み、胚芽やブランに比べタンパク質が少ない。 胚乳はまた、粗脂肪および灰分も少ない。 トウモロコシ胚乳は、カロテノイド、ルテイン、およびゼアキサンチンのようないくつかの価値ある成分を含んでいる。 穀粒におけるカロテノイドは、2つの大きな群:カロテンとキサントフィルに分けられる。 カロテンは、ビタミンA前駆物質であるため、重要である。 Blessinら(Cereal Chemistry, 40, 582-586(1963))は、90%を超えるカロテノイド(その大部分はβカロテン)が、黄色馬歯種トウモロコシの胚乳に局在し、5%以下が胚芽に局在することをみいだした。 ビタミンAは、主としてベータカロテンから得られる。 胚乳に存在する価値ある成分の別の群として、トコトリエノールがある。 Gramsら(1970)は、トウモロコシの場合、トコトリエノールが胚乳にしか存在せず、胚芽は大部分のトコフェロールを含むことを見出した。 トコトリエノールは、様々な溶剤を用いて、植物材料から抽出することができる。 植物材料からトコトリエノールを回収する方法は、Laneらにより米国特許第5,908,940号(その全開示内容を参照として本明細書に組み込む)により記載されている。 従って、本明細書に記載する方法は、ルテイン、ゼアキサンチン、および/またはβカロテン、ならびに場合により1種以上の栄養成分、を高めた栄養強化トウモロコシ油を提供する。 本明細書に記載の本発明の方法により得られるトウモロコシ油で製造した油製品は、従来の方法により生産されるトウモロコシ油で製造した類似製品と比較して高いレベルの重要な栄養素を含みうる。 本明細書に記載の抽出方法により得られるトウモロコシ油は、胚芽成分および胚乳成分の両方からのトウモロコシ油を含み、トウモロコシ粒の残部から抽出した1種以上の他の成分を含んでもよい。 1種以上の他の成分としては、胚乳からの油、トコトリエノール、トコフェロール、カロテノイド、カロテン、キサントフィル、ならびにステロールが挙げられる。 トコフェロール(ビタミンE)とビタミンAは、抗酸化剤および脂溶性ビタミンである。 食事に含有させると、両者共に健康上の利益をもたらすことがわかっている。 本発明の油と他の油または物質をブレンドして、適切なレベルのβカロテン、ビタミンEおよびトコトリエノールを達成することも、本発明の範囲に含まれるものとする。 いくつかの実施形態では、本明細書に記載するように製造した抽出トウモロコシ油は、約0.1重量%〜約0.5重量%のトコフェロールを含む。 本発明に従い製造する油は、従来の方法で製造した粗トウモロコシ油に対して、トコトリエノール含量を約200%〜300%増加させることができる。 本発明の方法を用いて、トウモロコシを作出し、トウモロコシ油を抽出した後、トコトリエノール含量について分析した。 トコトリエノール含量の実際最大および最小値は、用いた特定の高油分トウモロコシに依存するであろう。

    カロテンおよびキサントフィルならびにその他の色素の抽出については、Blessinら(Cereal Chemistry, 39, 236-242(1962);その全開示内容を参照として本明細書に組み込む)により詳しく記載されている。 溶剤の組合せ(主としてエタノールとヘキサン)を用いて、トウモロコシからカロテンおよびキサントフィルを抽出することができる。 エタノール、ヘキサン、およびその他の溶剤の組合せ、ならびにそれらの比を用いて、本発明の油を商業スケールで生産することができる。

    本明細書に記載される抽出方法に従い得られる粗製油の実施形態例は、一般に表1に示す部分的組成物プロフィールを有する。

    トウモロコシ油に通常認められる脂肪酸は、一般にパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸を含む。

    トウモロコシ粒は、水不透化性の外皮(cuticle)により覆われている。 果皮(pericarp)は、外皮の下にある成熟子房壁であり、種子外皮までの外側細胞層をすべて含む。 これは、非デンプン−多糖、例えば、セルロース、ペントサン、ならびにヘミセルロースを多く含む。 その高い繊維含量により、果皮は丈夫である。 チップキャップ(ここで穀粒が穂軸と結合する)は、果皮の延長にあり、通常、外皮除去(shelling)の際に現れる。 これは、緩い海綿状の柔組織を含む。

    複数の異なるタイプのトウモロコシ植物のいずれから収穫した全粒トウモロコシ種子または穀粒を本発明に用いてもよい。 これらのタイプのトウモロコシ植物として、例えば、ハイブリッド、同系繁殖体、トランスジェニック植物、遺伝子的に改変した植物、もしくは植物の特定の集団が挙げられる。 有用なトウモロコシ粒タイプとしては、例えば、硬粒種トウモロコシ、ポプコーン (popcorn)、軟粒種トウモロコシ(flour corn)、馬歯トウモロコシ、ホワイトコーン、ならびにスイートコーンが挙げられる。 本明細書に用いる用語「全粒(whole kernel)」または「全トウモロコシ(whole corn)」とは、その構成部分に分離されていないトウモロコシ粒を意味し、例えば、外皮(hull)、胚乳、チップキャップ、果皮、および胚芽を互いから意図的に分離していない状態である。 1トウモロコシ構成部分の残り部分からの意図的分離は、貯蔵、取扱い、輸送、破砕、フレーキング、粗砕、粉砕、もしくは磨砕中に起こりうるランダムな分離を含まない。 上記構成部分の意図的分離は、少なくとも50%の1成分、例えば、胚芽が残りの成分から分離されている場合をいう。 本明細書で用いる用語「トウモロコシ材料」とは、コンディショニングまたはテンパリングしたか否かにかかわらず、全粒トウモロコシ、粗砕トウモロコシ、篩分けトウモロコシ、吸引トウモロコシを意味する。

    本発明の加工方法に有用なトウモロコシ粒は、乾燥物質基準で少なくとも約3.5重量%〜少なくとも約22重量%の総油分含量を有する。 本発明に好適なトウモロコシ粒の総油分含量は、例えば、少なくとも約3.5重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約7重量%、少なくとも約8重量%、少なくとも約9重量%、少なくとも約11重量%、少なくとも約12重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約18重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約22重量%、約3.5重量%〜約22重量%、約10重量%〜約22重量%、あるいは、約14重量%〜約22重量%、およびそれらの範囲内の値、の油分含量を有する穀粒でありうる。

    油分含量は任意の水分含量で決定してもよいが、約15.5%の水分率に対して油分を基準化することも可能である。

    好ましくは、本発明の方法で用いるトウモロコシ粒は、高油分トウモロコシである。 本明細書で用いる用語「高油分トウモロコシ(high oil corn)」とは、少なくとも約6重量%以上、好ましくは少なくとも約7重量%以上、好ましくは少なくとも約8重量%以上の油分を含むトウモロコシ粒である。 高油分トウモロコシは、通常の黄色馬歯トウモロコシ(油分:約3重量%〜約5重量%)より高いレベルの油を含む。 本明細書に記載の油および粉を製造するのに有用な高油分トウモロコシは、Pfister Hybrid Corn Co.(イリノイ州エルパソ)、Wyffels Hybrids Inc.(イリノイ州Geneseo)、Galilee Seeds Research & Development(Rosh Pina、イスラエル)、もしくはDuPont Specialty Grains(アイオワ州ジョンストン)から入手可能である。 その他の好適な高油分トウモロコシとして、Illinois High Oil(IHO)およびAlexander High Oil(Alexo)として知られるトウモロコシ集団があり、そのサンプルは、イリノイ大学トウモロコシ遺伝学共同ストックセンター(イリノイ州ウルバーナ)からまたは同所を通じて入手可能である。 油濃度の高い穀粒をもたらすトウモロコシを産生するトウモロコシ同系繁殖体、ハイブリッド、トランスジェニック種、ならびに集団を作製する方法は周知であり、Lambert(Specialty Corn, CRC Press Inc., Boca Raton, フロリダ州、pp. 123-145(1994)および米国特許公開番号2003/0182697(参照として本明細書に組み込む)に記載されている。

    総油分含量の高いトウモロコシ粒は、当業者には周知である多数の方法のいくつかにより識別することができる。 粒から抽出したトウモロコシ粉の油分(脂肪分を含む)は、American Oil and Chemical Society Official Method, 第5版、1998年3月(”AOCS法Ba 3-38”)を用いて決定することができる。 AOCS法Ba 3-38は、試験条件下で石油エーテルにより抽出した物質を定量する。 油分含量または濃度は、種子サンプルの総重量に対する油の重量百分率である。 油分含量は、任意の所望の水分に基づいて基準化および記録することができる。 高油分トウモロコシ粒を識別するためのその他の好適な方法は、近赤外線(NIR)油検出器を用いて、高油分トウモロコシ粒を有するトウモロコシ雌穂を選択することを含む。 同様に、NIR検出器を用いて、高レベルのトウモロコシ油を有する個々のトウモロコシ粒を選択することもできる。 しかし、高い油分含量を有する個々の雌穂および/または穀粒を選択することは、本明細書に記載する方法を用いて加工するのに適した高油分粒を識別する上で費用有効的ではない。 一般に、総油濃度の高い粒をもたらすトウモロコシを産生するトウモロコシ種子は、周知の耕作方法を用いて栽培および収穫される。

    一般に、本発明に用いる商業用トウモロコシ粒の硬度の範囲は、クエーカー(Quaker)硬度試験により測定して、約46〜約60重量%の範囲にあるが、この範囲外の硬度を有するトウモロコシ粒を用いることもできる。 好ましい粒硬度は55重量%である。 粒の硬度に応じて、最良の結果が得られるよう操作条件を変えることができる。 例えば、粒の硬度が高いほど、粒のテンパリングに用いる加熱温度を高くする。 硬度の高い粒ほど、粗砕および篩分け工程に供給するのに好都合である。 しかし、柔らかい粒の方が、分別機でのスループット特性が高い。

    図1を参照すると、本発明の方法の一実施形態において、投入した全粒トウモロコシ(1)が分別機(2)に運搬される。 好適な分別装置として、以下のものが挙げられる:Buhler-L装置(Buhler-L GmbH、ドイツ)、Satake VCW脱ブラン機(Satake USA、テキサス州ヒューストン)もしくは、投入したトウモロコシ材料を篩のような磨砕装置と接触させて、トウモロコシ材料の外皮および胚芽成分をトウモロコシ材料の残り部分(胚乳成分)から除去するその他の装置。 本発明で用いる「胚芽成分」とは、トウモロコシ胚芽、トウモロコシ胚芽の画分、胚芽成分、もしくは油体(oil-bodies)を含むトウモロコシ材料の一部を指す。 トウモロコシ粒を篩に押し付け、擦ることにより、胚芽成分および外皮の一部をトウモロコシ粒から除去する。 除去した胚芽成分とブランは、篩を通過して高油画分(HOF)(3)を形成する。 篩に残った材料(胚乳成分)は、低油画分(LOF)(4)を形成するが、胚芽成分をいくらか含むでしょう。 HOFは、トウモロコシ粒より油濃度が高く、LOFはトウモロコシ粒より油濃度が低い。 本明細書で用いる「胚乳成分」とは、胚乳を含むトウモロコシ材料の部分、または胚乳の成分(胚芽以外からのデンプンおよびタンパク質)を意味する。 HOFは、ASTME-11仕様書に定義されているように、主に、1.00 mmの開口を有するサイズUS#18メッシュ篩より小さい。 HOFの分離は、Buhler Lの外側篩ケージに対する負圧を維持することにより高められる。

    好ましい実施形態は、第2の分別工程を含む。 図2を参照にすると、投入した全粒トウモロコシ(1)が分別機(2)に運搬される。 得られたLOF(4)は振動篩分けおよび振盪装置(44)を用いて篩い分けるが、このような装置として、Rotex製のもの(Rotex, Inc.、オハイオ州シンシナティー、モデル#201GP)、またはBuhler製(MPAD Pansifter)がある。 6,000ミクロンの篩が好ましい。 次に、LOFサイズA5-30以上の粒子(45)が第2段階分別機(47)に運搬されるが、これは、一実施形態では、第1段階分別機と同じである。 こうして得られた第2段階LOF流体(48)をサイズA5-30より小さい篩分け粒子流体(46)と一緒にして、混合LOF(51)を形成することができる。 同様に、第2段階HOF流体(49)をHOF流体(3)と一緒にして、混合HOF(50)を形成することができる。

    以下の段落では、特に記載のない限り、第2段階分別工程を用いた場合、HOF(3)の一部または全部に代わり、混合HOF(50)または第2段階HOF流体(49)を用いてもよい。 HOF(3)をコンディショニングしてもよい。 コンディショニングは、HOFの残留油分が約6%を超えるとき用いることができる。 当業者には周知の方法を用いて、HOFをコンディショニングすることができる(5)。 本明細書で用いる用語「コンディショニング」とは、エキスパンデット(expandette)の可塑性を改善するために、膨化(expansion)の前にトウモロコシ材料を加熱する工程を意味する。 本明細書で用いる「エキスパンデット(expandette)」とは、HOF(3)またはコンディショニング済HOF(6)をエキスパンダーに付すことにより得られるものである。 エキスパンデットは、本明細書において「成形膨化(expanded, shaped)HOF」とも称する。 本明細書で用いる「可塑性」とは、以下のようなエキスパンデットの特性の組合せを意味する:少量の微粉を含む、高レベルの構造的完全性を有する、高い空間率(優れた排水性)を有する、ならびに油とデンプンとの複合体化が低い各構造において、どのくらいよく互いに保持しあうか。 本明細書で用いる「微粉」とは、ASYME-11仕様書に定義されているように、1.00 mmの開口を有するUS#18メッシュ篩を通過する粒子を意味する。 微粉の量は篩分けにより決定する。 微粉の量は、約20重量%より小さくなければならず、好ましくは約10重量%より小さい。 空間率、複合体化、ならびに抽出性は、Aguileraら、”Laboratory and Pilot Solvent Extraction of Extruded High-Oil Corn”, JAOCS, 63(2):239-143(1986)に記載されているように決定することができる。 構造的完全性は、モデル2クラウンパイロット抽出装置で試験することにより決定することができる。 許容可能な結果は、再循環ポンプが詰まらず、排水が熟練したオペレーターに許容されるものであり、トウモロコシ粉中の残留油が約2.0重量%を下回ることである。 好ましいトウモロコシ粉中の残留油レベルは約1.5重量%を下回る。 エキスパンデットの最適品質は、水分が約10%〜約14%の範囲にあるとき達成される。

    コンディショニングには、トウモロコシへの蒸気(飽和および/または過熱)および/または水の添加が含まれる。 コンディショニング温度は、約25℃〜95℃の範囲であり、水分は、さらに約10%まで増加させることができる。 コンディショニングする必要のないトウモロコシ材料を用いるのが好ましい。 用いることができるコンディショナーの1つに、Buhlerホモジナイザー(モデルDOSD、Buhler Gmbh、ドイツ)がある。 HOF(3)またはコンディショニング済HOF(6)をエキスパンダー(7)および/またはペレットミル(8)に運搬する。 膨化および/またはペレット化HOF(9)を抽出(10)に付すことにより、抽出油(11)および抽出ミール(14)を回収する。 ペレットは一般にエキスパンデットと比較して抽出性に劣るため、HOFをペレット化するよりHOFを膨化に付す方が好ましい。

    有用なエキスパンダー(7)は、成形膨化HOF(9)を形成するための30スロット8mmダイヘッドを備えるBuhler Condex Expander DFEA-220(Buhler Gmbh、ドイツ)である。 成形膨化HOF(9)をエキスパンダーにより所望の長さに切断する。 エキスパンダーバレルに蒸気を噴霧することにより、トウモロコシ材料に可塑性を賦与して、成形膨化HOF(9)を形成する。 その他のエキスパンダーを用いることもできる。 当業者は、エキスパンデットに必要な可塑性を賦与する目的での、エキスパンダーの操作条件の調節について熟知している。 エキスパンダーまたはペレットミルの使用により、フレーキングを用いることなく、溶剤抽出可能な構造のHOFが得られる。

    任意の抽出方法を用いた1以上の抽出工程により、トウモロコシ油(11)をHOF(9)から抽出する。 一般に、ほとんどまたはほぼすべての油を1回の抽出工程で抽出する。 少なくとも約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、もしくは95%の油を抽出する。 有用な抽出方法としては、溶剤抽出、連続溶剤抽出、水圧プレス、エキスペラープレス、水および/または酵素抽出が挙げられる。 溶剤抽出に有用な溶剤としては、例えば、炭化水素、アルカノール、アルカノール含有水溶液、ならびに超臨界二酸化炭素が挙げられる。 このような溶剤の例として、限定するものではないが、C 2 〜C 8炭化水素、C 1 〜C 4アルカノール(例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールなど)が挙げられる。 溶剤の混合物を用いてもよい。 ヘキサンは好ましい溶剤である。 例えば、ヘキサンをベースとする溶剤抽出装置を用いて、HOF(9)からトウモロコシ油(11)を抽出することができる。 溶剤抽出装置は、パーコレーションおよび液浸式抽出装置のいずれでもよい。 好ましい実施形態では、連続溶剤抽出工程により、HOF(9)と溶剤を少なくとも10分、少なくとも30分、もしくは少なくとも45分接触させておくことができる。 HOFと溶剤の接触時間が短いほど、抽出工程は経済的になる。 ダイズおよびカノーラのような油糧種子からの油の抽出に用いられる装置を用いて、本明細書に記載する抽出トウモロコシ油および抽出トウモロコシ粉を製造することができる。

    溶剤をベースとする抽出装置から取り出した材料は、抽出トウモロコシ粉(14)およびミセラ(miscella)形態の抽出トウモロコシ油を含む。 ミセラは、抽出油および溶剤を含む混合物である。 抽出トウモロコシ粉は、溶剤溶解性材料の一部または全部を抽出した後に残った物質を含む。 抽出トウモロコシ粉(14)は所定量の溶剤も含む。 ライジングフィルム蒸発、または乾燥、ならびに加熱などの方法により、フラスコタンクおよび/または溶剤除去装置/トースター(12、15)のような装置を用いて、ミセラおよび抽出トウモロコシ粉から溶剤を再生する。 例えば、大気圧、高圧、もしくは減圧下で、抽出トウモロコシ粉またはミセラに熱を加えることにより、溶剤を蒸発させる。 蒸発した溶剤を別の回収装置中で凝縮させた後、場合により脱水し、抽出装置に再循環させる。 あるいは、アルカノールまたはその溶液を抽出剤として用いる場合には、ミセラに水を添加することにより、ミセラからの油分離を実施することも可能である。 このような添加により、ミセラが2つの相に分離する。 第1の相は、少量のアルカノールのみを含む油相であり、アルカノールは蒸留により除去することができる。 他方の相は、アルカノールの水溶液であり、これは、必要であれば、再濃縮することができる。 エタノール生成作業を含む工場では、エタノールを抽出剤として用いる場合、再濃縮と、発酵液からのエタノール分離とを組み合わせてもよい。

    脱溶剤ミセラ(13)は一般に粗製油と呼ばれ、これは貯蔵する、および/またはさらなる加工に付すことができる。 粗製油を精製することにより、最終油製品を製造することができる。 粗製油を精製して最終油を得る方法は、当業者には周知である。 Hui(1996)は、油および油糧種子についての詳細な論文を提供している(Bailey's Industrial Oil and Fat Products、第5版、第2巻、Wiley and Sons, Inc., ニューヨーク、1996)。 Huiの第3章(pp. 125〜158)(その開示内容は参照として本明細書に組み込む)には、トウモロコシ油組成および加工方法が記載されている。 本明細書に記載した方法を用いて分離した粗製油は、高品質の油であるが、必要であれば、通常の精油方法を用いて、さらに精製することもできる。 精製は、油の漂白および/または脱臭、あるいは、混合物を形成するのに十分な時間、油を苛性アルカリ溶液と混合した後、該混合物を遠心分離して油を分離することを含んでもよい。

    胚乳成分を含むLOFは、黄色#2トウモロコシ粒と比較してデンプンが多い流体である。 この流体は、食品、化学薬品、ならびに工業製品産業における多くの用途に用いることができる。 黄色#2トウモロコシ粒と比較して、デンプン含量が高く、しかも油および繊維濃度が低いために、この流体は、様々な発酵工程(限定するものではないが、エタノールおよびブタノール生産など)に理想的な供給源である。 その他の用途としては、カルボン酸、アミノ酸、タンパク質、およびプラスチックを生産するための供給原料材料としての使用、ならびに化粧品および食品分野での用途も考えられる。

    以下の段落には、特に記載のない限り、第2分別工程を用いる場合、LOF(4)の全部または一部に代わり、混合LOF(51)または第2段階LOF流体(48)をそれぞれ用いてもよいことは、当業者には理解されよう。

    一実施形態では、HOF(3)と、抽出しようとする他の含油トウモロコシ材料(例:トウモロコシ胚芽)を合わせて、溶剤抽出可能な構造体に形成した後、抽出する。 一実施形態では、HOF(9)と、すでに溶剤抽出可能な構造体である他の含油トウモロコシ材料を一緒にして、抽出のための供給原料として用いる。

    一実施形態では、HOF(4)を発酵、トウモロコシ湿式粉砕、ペットフード、動物飼料、食品分野、および/またはその他の加工のための供給原料として用いる。 別の実施形態では、HOFと、抽出した脱溶剤粉(16)とを一緒にして、発酵、トウモロコシ湿式粉砕、ペットフード、動物飼料、食品分野、および/またはその他の工程のための供給原料として用いる。 本発明の一実施形態では、抽出した脱溶剤ミール(16)を発酵、トウモロコシ湿式粉砕、ペットフード、動物飼料、食品分野、および/またはその他の加工の供給原料として用いる。

    例としてHOF((4)のみ)サンプルの成分の分析を以下に示す:

    図3は、図1に示す分別装置(2)の縦断面図である。 一実施形態では、トウモロコシ材料(例えば、トウモロコシ粒)(202)を円筒形取入れ管(204)から装置に供給するが、この取入れ管は、トウモロコシ材料を水平トンネル中に移動させ、このトンネルは該トンネルを通る回転スクリュー(206)を備えている。 回転スクリューは、その長さに沿って延びる縦棒(図4の横断面図では308に示す)と、らせん状ねじ山(208)を備え、これらが、平坦な多形側面を有するシリンダーミル(212)にトウモロコシ材料を運搬する。 空気(201)が水平シリンダーミルを通って押し進む。 トウモロコシ材料は、ねじ山によりトンネル内で押し下げられ、シリンダーミル(212)の側面をなす平坦な多角形篩で擦られる。 これらの篩でトウモロコシ材料を磨砕する作用によりHOF(3)が分離し、これは篩を通過し、コンジット(216)でミルから出るが、コンジット(216)では、圧力プレート(図示していない)をミルの出口全体に弾力的に(例えば、ばねを用いて)取り付けることにより、ミルの出口を覆うと共に、ミルのスリット(図4の307を参照)に押し付けられるトウモロコシ材料に及ぼされる圧力を部分的に制御する。 LOF(4)は、シリンダーミル(212)内に残っているため、これをスクリューにより出口(212)へと運搬する。

    図4は、篩側面を備えたシリンダーミル(212)の横断面図を示す。 多角形側面を有するシリンダーミル(300)は、篩である平坦な側面(302)を有する。 ローラー(306)の回転または転向は、車軸(304)により回転させる。 ニップ(308)は、篩内を回転し、トウモロコシ材料を篩に擦りつけて、HOF(3)を分離する。

    一実施形態では、シリンダーの多角形側面を形成する篩は、大きさ1〜3mm×20〜25mmの長方形の孔もしくはスリット(307)(丸い孔ではなく)を有する。 シリンダーミル内のシリンダー形状の回転ローター(306)でトウモロコシ材料を押し付けると、トウモロコシ材料は多角形側面シリンダーミル(212)の内側から外に向かって押される。 ミルの直径は、ミルの入り口から出口に向かって小さくなるものではない。 スリット(307)を備えるシリンダーミル(212)は、トウモロコシ材料に対して静止状態であり、シリンダー形ローターをシリンダーのスリットまたはスロット付き多角形側面に向けて回転させることにより、トウモロコシ材料は水平方向にシリンダーの長さに沿って下方に、かつシリンダーの縦軸から外側に駆動される。 長方形スリットとシリンダー形状のローターを備えた6つの平坦な多角形側面を有するBuhler-L装置で、分別を実施するのが好ましい。 例えば、WO04/041434を参照のこと。

    図5は、本発明の別の実施形態を示す。 トウモロコシ粒(1)は、粗砕装置(18)に運搬されてから分別装置(2)に投入される。 設定した隙間をあけて互いに向かって旋回する波形歯を備える2つのローラー間を通過させる、および/または静止ディスクから調節可能な距離の地点で回転歯ディスクが旋回する粉砕ミルを通過させることにより、トウモロコシ粒を粗砕することができる。 トウモロコシ粒または高油分種子を粗砕する方法は、Waton, SA & PE Ramstadら(1987, Corn: Chemistry and Technology, 第11章、American Association of Cereal Chemist, Inc.、ミネソタ州セントポール)(その開示内容は参照として本明細書に組み込む)に記載されている。 「粗砕した」トウモロコシは、前記粗砕工程に付したトウモロコシである。

    好ましい粗砕装置は、丸底v字設計で、1インチ当たり6つの歯を有する波形ローラーを備えたRoskampシリーズ900粗砕ミルローラー(Roskamp、アイオワ州ウォータールー)である。 これ以外の切断装置、例えば、限定するものではないが、改変型Dawson切断装置、またはLePage切断装置などを用いることもできる。 ローラーのローラー間隙は投入する穀粒の特性に応じて調節する。

    トウモロコシ粒は、少なくとも2のサイズの粗砕トウモロコシ片に粗砕する。 次の3つのサイズの粗砕トウモロコシ片が存在するのが好ましい:大サイズの粗砕トウモロコシ片(19)、中サイズの粗砕トウモロコシ片(19A)、ならびに小サイズの粗砕トウモロコシ片(20)。 好ましくは、小サイズの粗砕トウモロコシ片は、粗砕トウモロコシ片の約10重量%以下を占める。 小サイズの粗砕トウモロコシ片は、約1,080ミクロン以下の大きさである。 好ましくは、中サイズの粗砕トウモロコシ片(19A)は、粗砕トウモロコシ片の約70重量%を占める。 中サイズの粗砕トウモロコシ片は主に胚乳成分を含むのが好ましい。 本明細書で用いる「主に」とは、約90%以上を意味する。 好ましくは、中サイズの粗砕トウモロコシ片は、約2,540ミクロン〜約4,270ミクロンの大きさである。 大サイズの粗砕トウモロコシ片は、粗砕トウモロコシ片の約20重量%を占める。 好ましくは、大サイズの粗砕トウモロコシ片(19)は約30重量%〜40重量%の胚芽成分を含む。 好ましくは、大サイズの粗砕トウモロコシ片は、US #4メッシュ篩(4,750ミクロン)よりサイズが大きい。

    一実施形態では、大、中および小サイズの粗砕トウモロコシ片を分別装置(2)に供給し、図1、3および4に関して説明した残りの工程に付す。

    図5Aおよび5Bに示す前記実施形態のいずれにおいても、粗砕または分別工程の前に、任意で、トウモロコシ粒または粗砕トウモロコシ片をテンパリング(21)する。 テンパリングとは、トウモロコシ材料を直接または間接的に加熱する、および/またはトウモロコシ材料に水分を添加することを意味する。 テンパリングは、添加した水分および/または熱をトウモロコシ材料全体に均一に分布させるための手段である。 テンパリングは、最大約1%、2%、もしくは3%までの追加水分をトウモロコシ材料に添加する。 テンパリングは、トウモロコシ材料の胚芽成分と残り部分の硬度差を増すために実施する。 好ましいテンパリング方法はトウモロコシを間接的に加熱することである。

    当分野で周知のあらゆるテンパリング方法が可能であり、このような方法として、限定するものではないが、水の噴霧または蒸気の噴霧が挙げられる。 好ましいテンパリング方法は、スタッククッカー(stacked cooker)または回転式蒸気管ヒーターを用いるものである。 あるいは、蒸気ジャケットミキサーを用いてもよい。 一般に、トウモロコシのテンパリングは、適量の水を用いて、好適な時間(例えば、少なくとも約15秒、30秒、45秒、1分)実施した後、少なくとも約30分まで約15秒ずつ増やしていく。 テンパリングを用いる場合、テンパリングの好ましい時間は、約2分である。

    本発明の別の実施形態を図6に記載する。 トウモロコシ粒(1)を前記のように粗砕装置(18)に運搬する。 粗砕後、大サイズの粗砕トウモロコシ片(19)と中サイズの粗砕トウモロコシ片(19A)を篩分け(24)などにより小サイズの粗砕トウモロコシ片(20)から分離する。 本発明の方法に用いることができる篩の1つは、5.46 mmの孔を有する4メッシュミルグレードのRotex篩(Rotex, Inc., オハイオ州シンシナティー、モデル#201GP)である。 上記以外の分離方法として、限定するものではないが、当業者には周知の他のサイズ分離または重力分離方法、例えば、限定するものではないが、吸引およびサイクロン分離が挙げられる。

    中および大サイズの粗砕トウモロコシ片(25)は篩(24)により保持される。 保持された中および大サイズの粗砕トウモロコシ片をミル(27)で粉砕するか、またはフレーカー(29)でフレーキングする。 有用なミル(27)は、1/4インチ篩を備えたFitzmil微粉砕機(Fitzpatrick Company、イリノイ州エルムハースト)である。 有用な商業規模の油糧種子フレーカー(29)は、French Oil Mill Machinery Company、オハイオ州ピクワ;Roskamp Champion、アイオワ州ウォータールー;Buhler AG、ドイツ;Bauermeister, Inc.、テネシー州メンフィス;Consolidated Process Machinery Roskamp Company、国際ウェブ:http:/www.cpmroskamp.com、ならびにCrown Iron Works、ミネソタ州ミネアポリス)から入手することができる。

    高油分トウモロコシの場合、大サイズの粗砕トウモロコシ片(19)は、約11重量%〜約22重量%の油を含むのが好ましい。 高油分トウモロコシの場合、中および小サイズの粗砕トウモロコシ片(19A、20)は、約4.5重量%〜約8重量%の油を含むのが好ましい。

    ミルで粉砕した後、粉砕した粗砕トウモロコシ(28)を、エキスパンダー(7)またはペレットミル(8)に供給される流体に添加する。 フレーキング後、フレーク化粗砕トウモロコシ(30)を、エキスパンダー(7)またはペレットミル(8)から出る流体に添加する。

    任意で、篩分けした小サイズの粗砕トウモロコシ片(26)を吸引し(31)、微粉(ブラン)を除去する。 一実施形態では、ブランを抽出装置へのフィードに添加する。 一実施形態では、ブランを他のトウモロコシ成分から個別に抽出する。 一実施形態では、ブランを供給原料として用い、そこから、ブランの1以上の成分、例えば、植物ステロールなどを抽出する。 一実施形態では、ブランを発酵供給原料として用いる。 さらに別の実施形態では、ブランを畜の飼料として用いる。 別の実施形態では、分別工程が終わるまでブランの吸引を行なわない。 この実施形態では、HOF(3)を吸引することにより、ブランを除去する。

    別の吸引実施形態では、個別のブラン(繊維)流体ができる。 この流体は、黄色#2トウモロコシと比較して高いレベルの果皮炭水化物を含む。 繊維または果皮に伴う糖は、典型的にペントースであり、これはアラビノースおよびキシロースのように5炭糖である。 これらの炭水化物は、食品、工業用化学薬品、ならびに燃料市場に多くの用途がある。 この流体は高い濃度の上記基本的糖を含むため、この流体を供給原料材料として用いて、関心のある炭水化物糖を分離することができる。 加えて、この流体をエタノール発酵工程に直接供給することにより、糖を用いて、エタノールを生成することもできる。 ブラン(繊維)流体はまた、植物ステロールのような価値ある成分も含んでいる。

    ブランを含まないHOFは、繊維を含まない(または繊維が少ない)高油画分流体である。 この流体は、黄色#2トウモロコシ粒と比較して高い濃度の油およびタンパク質を含み、工業用途の有望な供給源であり、食品でも無比の用途を有する。 そのタンパク質レベルが高いために、この流体は、水、水溶液、塩、pH、膜、および/またはアルコールタンパク質抽出のための優れた供給源となりうる。 この流体から、食品および工業用化学薬品産業で用いるタンパク質濃縮物が得られる。 さらには、溶剤を用いた抽出および/または水および超音波を用いた抽出により、上記流体をさらに加工して、タンパク質、アミノ酸、油、もしくは栄養剤およびカロテノイドのような新たな化合物を得ることもできる。 一例としての実施形態によれば、エタノールまたはエタノール溶液が好適な抽出剤である。 好ましい実施形態によれば、穀粒画分を発酵することによりエタノールを生産する。 抽出成分は、例えば、溶剤の蒸留により、抽出で形成された抽出物から分離することができる。 このような蒸留は、工場のエタノール生産部での蒸留と組み合わせる。 ブランを含むHOFを動物飼料の原料または食品添加物として用いることができる。

    小サイズの篩分けした粗砕トウモロコシ片(26)および/または篩分けおよび吸引した小サイズの粗砕トウモロコシ片(33)を分別機(2)に供給すると、分別機(2)がこれらを高油分粗砕画分(35)と低油分粗砕画分(34)に分別する。 一実施形態では、低油分粗砕画分を発酵、湿式トウモロコシ粉砕、ペットフード、動物飼料、食品用途、および/またはその他の加工のための供給原料として用いる。 一実施形態では、低油分粗砕画分を抽出トウモロコシ粉(16)と一緒にする。 この混合物を発酵、湿式トウモロコシ粉砕、ペットフード、動物飼料、食品用途、および/またはその他の加工のための供給原料として用いることができる。

    高油分粗砕画分(35)を場合によりコンディショニングした(5)後、エキスパンダー(7)またはペレットミル(8)に運搬する。 次に、膨化した粗砕高油画分(39)から単独で、またはフレーク状粗砕トウモロコシ(30)および/または粉砕した粗砕トウモロコシ(28)との混合物から油を抽出する(10)。

    膨化HOF(9)の抽出後に残ったもの、膨化粗砕HOF(9)、フレーク状粗砕トウモロコシ(30)、ならびに粉砕した粗砕トウモロコシ(28)は、抽出トウモロコシ粉であり、これは黄色#2トウモロコシより高いタンパク質流体である。 この流体はほとんど油を含まないため、これを用いて、アルコールおよび/または水抽出方法によるタンパク質濃縮物ならびにタンパク質単離物を生産することができる。 この流体の別の用途として、該流体に含まれるタンパク質から可塑性前駆体を生成して、アミノ酸または新規の化合物を分離すること、ならびに本明細書に記載するその他の用途が挙げられる。

    高油分トウモロコシからの抽出HOFサンプル例の成分の分析を以下に示す:

    一実施形態では、1以上のHOF(3)、膨化HOF(9)、高油分粗砕画分(35)、膨化/ペレット化高油分粗砕画分(39)をそのまま、または抽出後に発酵供給原料として用いる。

    米国特許第6,313,328号には、毎日少なくとも約1トンのトウモロコシからトウモロコシ油を抽出するのに十分な商業スケールの方法および設備が記載されている。 いくつかの実施形態では、商業スケールの作業能力は毎日トウモロコシ約100トン〜約3,000トンの範囲であるか、または作業能力は毎日トウモロコシ約700トン〜約1,700トンの範囲である。 毎日約3,000トン以上のトウモロコシを加工する商業スケールの作業能力でも十分である。 これとは対照的に、本発明の方法は、毎日10,000トンまでの加工を可能にする。

    本発明の抽出トウモロコシ油および/または抽出トウモロコシ粉および/またはLOFを他の様々な成分と組み合わせてもよい。 製品に含有させる具体的成分は、該製品の最終用途に応じて決定する。 製品の例として、動物飼料、化学的改変のための原料、生分解性プラスチック、ブレンド食品、食用油、料理油、潤滑剤、バイオディーゼル、スナック食品、化粧品、ならびに発酵工程原料などが挙げられる。 本明細書に記載したトウモロコシ粉を含む製品としては、以下のものも挙げられる:完全なまたは部分的に完全なブタ、家禽、および畜牛飼料、ペットフード、ならびに人の食品、例えば、押出しスナック食品、パン、食品用結合剤、水産養殖食品、発酵混合物、補助食品、スポーツドリンク、棒状栄養食品、マルチビタミン補助食品、ダイエット飲料、ならびにシリアル食品。

    本発明に従って油製品を製造する場合、このような製品は、通常のトウモロコシ油、ダイズ油、カノーラ油、オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、ベニバナ油、抗酸化剤、調味料、硬化油、部分的硬化油、および/または動物脂肪などを含んでもよい。 本発明のトウモロコシ油を1種以上の他の油と混合することにより、ブレンド油製品が製造される。 トウモロコシ油をベースとする製品としては、以下に挙げる材料も挙げられる:食品添加剤、塩、脂肪、食品着色剤、βカロテン、アナットー抽出物、クルクミンまたはウコン、βアポ8'-カロテナルおよびメチルならびにそれらのエチルエステル、天然または合成香味料、抗酸化剤、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、天然または合成トコフェロール、パルチミン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、チオジプロピオン酸ジラウリル、抗酸化共力剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸イソプロピル、リン酸、モノグリセリドシトレート、消泡剤、ジメチルポリシロキサン、結晶化阻害剤、オキシステアリン、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、炭水化物、糖、薬草、香辛料、酸性調節剤、安定剤(firming agent)、酵素製剤、コムギ粉処理剤、粘度調節剤、酵素、脂質、および/または植物または動物タンパク質。 加えて、これらの食用製品は、利用可能なタンパク質を含むタンパク質補助食品で強化または濃縮することもできる。 例えば、朝食シリアルのような食品は、本発明のトウモロコシ粉、コムギ粉およびオートムギ粉、糖、塩、トウモロコシシロップ、粉砕トウモロコシ、ドライフルーツ、ビタミンC、ビタミンB、葉酸、ベーキングソーダ、ならびに調味料のような成分を含んでもよい。 本発明に従い製造した油を含むことのできるその他の油ベースの製品例として、食品用油、料理油、食用油ならびにブレンド油が挙げられる。

    本明細書に記載した本発明に従い製造する粗製油は、後に水素添加して部分的または完全に硬化させることができる。 油を水素添加により部分的または完全に硬化させる好適な方法はDR Erickson, Practical Handbook of Soybean Processing Utilization(1995, AOCS Press)(その全開示内容を参照として本明細書に組み込む)に記載されている。

    抽出トウモロコシ油は、化学的改変のための原料、生分解性プラスチックの成分、ブレンド食品の成分、食用油または料理油の成分、潤滑剤またはその成分、バイオディーゼルまたはその成分、スナック食品の成分、発酵工程原料、もしくは化粧品の成分として用いることができる。 抽出油を用いて、ブレンド油を製造する場合、抽出工程の前、工程中、もしくはその後にブレンドを実施することができる。

    本発明の抽出トウモロコシ油を用いて、バイオディーゼルを製造することができる。 バイオディーゼルとは、エステルをベースとする多種の酸素添加燃料の総称である。 今日製造されているバイオディーゼルは、精製植物油をメチル化することにより製造される脂肪酸メチルエステルの混合物である。 主としてグリセロール副産物の品質のために、粗製油または使用済フライ油よりも精製油の方が好ましい。 これまでのバイオディーゼルおよび関連植物油潤滑剤の主な欠点は、低温特性と、酸化および重合に対する反応性である。 好ましいバイオディーゼル製品は、曇り点が低く、ステアリン酸および多不飽和脂肪酸含有率が低く、かつオレイン酸含有率が高いものである。 流動点は、低温特性と相関し、油の飽和脂肪酸含有率によって影響される。 多不飽和脂肪酸は、さらに酸化および重合反応を受けやすい。

    本発明の方法により製造された抽出トウモロコシ油(ECO)は、ダイズと比較して、同様の化学的安定性を示しながら、優れた曇り点性能を発揮する。

    本発明の方法により製造された抽出トウモロコシ油を、公開され、現在工業的に実施されている方法(例えば、米国特許第6,174,501号)でさらに加工して潤滑剤を形成することもできる。

    本発明の一形態は、本発明により製造される抽出トウモロコシ粉および/またはLOFを含む動物栄養飼料を提供する。 動物飼料は、以下のような他の栄養物質を含んでいてもよい:ビタミン、ミネラル、高油分種子由来の穀粉、肉骨粉、塩、アミノ酸、羽毛粉、脂肪、油糧種子粉、トウモロコシ、モロコシ、コムギ副産物、コムギ粉砕副産物、オオムギ、タピオカ、トウモロコシグルテン粉、トウモロコシグルテン飼料、オオムギ副産物、全脂肪コメぬか、コメ籾殻、ならびに、飼料補充の分野で用いられるその他様々な物質。 動物飼料の組成は、家禽飼料、産卵鶏飼料、ブタ飼料、畜牛飼料、ウマ飼料、水産養殖飼料、ペットフードなどの特定の用途に合わせ、ならびに動物の成長期に合わせて調整することができる。 動物飼料の具体的実施形態として、ブロイラー飼育飼料、ブタ仕上げ(finishing)飼料、産卵鶏仕上げ飼料が挙げられる。 本発明の抽出トウモロコシ粉を用いて飼料製品を製造することができるが、これは、通常のトウモロコシで製造した類似製品と比較して、高い相対比率のタンパク質と低い相対比率の油を含む。

    本発明の別の形態は、高油分トウモロコシの少なくとも胚乳成分の一部と胚芽成分の一部の抽出により得られるトウモロコシ油を含む、トウモロコシ油製品を提供する。 トウモロコシ油製品は、酢、香辛料、ビタミン、塩、水素(水素添加製品を形成するための)、ならびに水など、その他の成分を含んでいてもよい。 本発明の製品に用いるトウモロコシ油は、一般に、通常の方法で通常のトウモロコシから抽出したトウモロコシ油からなる類似製品より高い比率のβカロテン、キサントフィル、もしくはトコトリエノールを含む。 本発明の方法により得られるこのトウモロコシ油は、一般に、胚乳成分と胚芽成分の両方を抽出に付すことにより製造する。 従って、胚乳成分由来の溶剤抽出可能な栄養素は、胚乳成分と胚芽成分の両方から抽出したトウモロコシ油に抽出される。 このような油を用いて製造することができる製品として、限定するものではないが、サラダドレッシング、料理油、マーガリン、スプレーコーティングした食品または飼料、パン、クラッカー、スナック食品、潤滑剤、ならびに燃料が挙げられる。

    本発明の別の形態は、動物飼料に、抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を用いる方法であって、1)本発明により製造した抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を用意する工程と;2)動物飼料に該抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を導入する工程を含む、上記方法を提供する。 製品中の抽出トウモロコシ粉およびLOFの好ましい比が、油分を除いたトウモロコシ粒におけるそれぞれの量にほぼ対応することは、当業者には理解されよう。

    本発明の別の形態は、食品に、抽出トウモロコシ油を用いる方法であって、1)本発明の方法により得た抽出トウモロコシ油を用意する工程と;2)食品に該抽出トウモロコシ油を導入する工程を含む、上記方法を提供する。

    本発明の別の形態は、製油工程における供給原料として抽出トウモロコシ油を用いる方法を提供する。 この方法は、1)本発明の方法により得た抽出粗トウモロコシ油を用意する工程と;2)製油工程の原料流体に該抽出粗トウモロコシ油を導入する工程を含む。

    本発明の別の形態は、化粧品用途における成分として、本発明の方法により得た抽出トウモロコシ油を用いる方法を提供する。 この方法は、1)本発明の方法により得た抽出粗トウモロコシ油を用意する工程と;2)化粧品に該抽出粗トウモロコシ油を導入する工程を含む。 このようなタイプの化粧品には、限定するものではないが、口紅およびアイライナーが含まれる。 本発明の別の形態は、動物飼料または人の食品における抽出トウモロコシ粉および/または低油画分の使用を提供し、その際、該抽出トウモロコシ粉は本発明の方法により得られる。 本発明のさらに別の形態は、動物飼料または人の食品におけるトウモロコシ油の使用を提供し、その際、該トウモロコシ油は本発明の方法により得られる。

    トウモロコシ油またはトウモロコシ粉の品質は、1つ以上の品質パラメーター、例えば、油収率、リン含量、遊離脂肪酸百分率、中性デンプン百分率、タンパク質含量、ならびに水分などを評価することにより決定する。 あらゆる方法を用いて、トウモロコシ油または粉の品質を評価するための1つ以上の品質パラメーターを算出することができる。

    低油画分(4)および抽出トウモロコシ粉(16)は、場合により他の成分と一緒にルースプロダクト(loose product)またはペレット状製品として供給することもできる。 例えば、ペレット状製品は、ペレット化した後、トウモロコシタンパク質でコーティングした抽出トウモロコシ粉(単独、または他の成分と一緒に)を含みうる。 トウモロコシ粉をブレンド穀粉製品に導入し、これを緩い形態またはペレット化した形態で提供することができる。 本明細書に記載する方法で製造した粉を用いて、飼料を製造することができる。 ブレンド穀粉は、次の成分を記載する近似量で含んでもよい:0.5〜12%の脂肪、5〜45%の水分、5〜60%のタンパク質、2〜4%の粗繊維、ならびに40〜80%の炭水化物。

    抽出により製造したトウモロコシ粉を主として含む飼料は、通常のトウモロコシ粒を主に含む飼料と比較して、ダイズのような他の供給源からのタンパク質を補充する必要が少ない。 トウモロコシ粉は、加工方法により得られる組成によって、飼料製造者に、その他の場合では製造できない飼料を生産する融通性を提供する。 本発明の抽出トウモロコシ粉を飼料の成分として導入することにより、嵩密度、テキスチャー、ペレット形成性、ならびに保水容量といった独特の特性および/または独特の栄養特性を有する動物飼料が得られる。 本明細書に記載する方法を用いて分離した抽出トウモロコシ粉は、それ自体で低脂肪トウモロコシ粉となりうる。 あるいは、この抽出トウモロコシ粉と、本発明により製造した低油画分、および/または他のトウモロコシ粉もしくは栄養成分を組み合わせて用いることにより、飼料および食品を製造することもできる。 また、抽出トウモロコシ粉および/または低油画分と、ダイズ、カノーラ、ヒマワリ、ナタネ、ワタなどの作物から得た穀粉と組み合わせることも可能である。 さらには、抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を遺伝子的に改変したトウモロコシから製造する、および/またはトランスジェニック油料種粒から得た穀粉と組み合わせることにより、強化穀粉または強化製品を形成することもできる。

    前記抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を用いて製造した飼料は、CODEX ALIMENTARIUSに、またはNational Research Councilにより規定される食事および品質基準を概ね満たすと考えられる。 本発明のトウモロコシ粉は、一般に、以下の表2に示す近似量の成分を含む。

    前記トウモロコシ粉はさらに、指定されていない量の成分(それについて量は示していない)を含んでもよい。 一実施形態では、抽出トウモロコシ粉は、次の成分を記載の近似量で含んでもよい:約0.5〜12%の脂肪、約5〜45%の水分、7〜20%のタンパク質、4〜11%の粗繊維、ならびに40〜80%の炭水化物。

    低油画分は、一般に、次の成分を記載の近似量で含んでもよい:約5〜25%の水分、約1〜3.5%の油、9〜12%のタンパク質、40〜80%のデンプン、2〜6%の繊維、ならびに0.5〜3%の灰分。 低油画分は、上記以外の成分をさらに含んでいてもよい。

    種、年(月)齢、および品種に応じて各動物は様々なレベルの栄養素を必要とする。 様々なレベルの栄養素を含む飼料は、高油分トウモロコシを様々な程度の抽出に付すことにより製造する。 すなわち、トウモロコシの抽出度を上げるほど、より多くの油を除去することができる。 従って、本発明の抽出トウモロコシ粉を含む飼料は、高油分トウモロコシを抽出する程度を調節することにより、様々な量の脂肪、タンパク質、および炭水化物を含むように製造することができる。 表3は、表記成分が、抽出トウモロコシ粉を含む動物飼料に存在する量を詳細に示しており、特定含有範囲は、抽出トウモロコシ粉が主成分である飼料例を示すもので、また、一般的含有範囲は、1つ以上の他の成分、例えば、炭水化物をベースとするエネルギー源、例えば、モロコシ、コムギ、および/またはその他の穀粒もしくはそれらの副産物、あるいは、他の非穀物粒成分を含みうる飼料を示すものである。

    肉骨粉はDarling International, Inc.(テキサス州アービング)などの供給者から入手した。 油糧種子粉は、Cargill Oilseeds(アイオワ州シーダーラピッズ)などの供給者から入手した。 羽毛粉は、Agri Trading Corp.,(ミネソタ州ヘチンソン)などの供給者から入手した。 アミノ酸は、DuCoa(イリノイ州ハイランド)などの供給者から入手した。

    穀粒、種子粉、ビタミン、および/または精製アミノ酸などの各種材料を一緒に混合して、タンパク質、エネルギー、脂肪、ビタミン、ミネラルおよびその他の栄養素についての食餌要件を満たす複合材料を形成することにより、飼料を製造する。 混合方法は、成分を粉砕およびブレンドして、比較的均質の栄養素混合物を製造することを含むものでよい。 飼料原料および配合飼料の物理的性質は、製品の栄養性、貯蔵性、ならびに総合的価値に影響を与える。 飼料を製造する好適な方法は、Feed Manufacturing Technology IV(1994, American Feed Industry Association)に開示されており、その全文を参照として本明細書に組み込む。

    本明細書で述べたように、加工条件を改変することにより、抽出粉における特定の油レベルを達成することができる。 本発明の抽出粉のタンパク質、アミノ酸、および油レベルは、蒸気フレーキングした通常のトウモロコシでは達成できない。 蒸気フレーキングした高油分トウモロコシは油を多く含みすぎるため、反芻動物の健康に悪影響を与える恐れがある。

    本タイプの抽出トウモロコシ粉を用いて、様々なタイプの動物飼料を作製することができる。 抽出トウモロコシ粉を用いたタイプの動物飼料は、米国特許第6,648,930号第15欄(参照として本明細書に組み込む)に記載されている。 また、本タイプの抽出トウモロコシ粉を用いて人の食品の作製も可能である。

    LOFと本発明の抽出トウモロコシ粉を組み合わせたものを水産養殖飼料の成分として用いることができる。

    乾式粉砕トウモロコシ製品に対する、LOFと抽出トウモロコシ粉との組合せの利点の一つは、穀粒から油が実質的に除去されていることにより、タンパク質が濃縮された粉製品が得られるため、タンパク質含量および品質が改善されることである。 この製品は家禽の飼料に用いてもよい。 トウモロコシ粉は粒のあらゆる部分(胚芽を含む)から得られるため、抽出トウモロコシ粗粉と比較して、タンパク質が一般に質および量共に高い。

    また、本発明の方法により製造した抽出トウモロコシ粉と低油画分の組合せは、例えば、ブタノール、エタノール、乳酸、クエン酸、ならびにビタミンなどの化合物の発酵ベースの生産にも有用である。 溶剤抽出トウモロコシ粉および/または低油画分を加水分解することにより、可溶性の糖を得ることができる。 トウモロコシ粉/低油画分は、細菌、真菌、もしくは酵母培養のための炭素および窒素源としても役立つ。 生物の培養により、ビオチンおよびその他のビタミンを生産することができる。 生物としては、シュードモナス・ムタビリス(ATCC31014)、コリネバクレリウム・プリモリオキシダンス(ATCC31015)、アースロバクター種、ジベレラ種、ペニシリウム種、もしくはこれらの組合せが挙げられる。

    前記およびその他の微生物の培養に用いられる栄養素としては、例えば、デンプン、グルコース、アルコール、ケトン、窒素源として、ペプトン、コーンスティープリカー、ダイズ粉、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、抽出トウモロコシ粉、もしくは尿素が挙げられる。 また、微生物培養のための培地に各種の塩および微量元素を含有させてもよい。 培地のpHは、細菌種の場合、約4〜約9、好ましくは約6〜約8、最も好ましくは約7である。 カビまたは酵母の場合、pHは約5〜約7である。 培養中、温度は、10℃〜100℃、好ましくは20℃〜80℃、さらに好ましくは約20℃〜40℃、最も好ましくは約25℃である。

    ビオチン生産については、米国特許第3,859,167号(参照として本明細書に組み込む)に記載されている。 溶剤抽出トウモロコシ粉および他の適切な同定成分をビオチン形成可能な微生物種と組み合わせて、シス-テトラヒドロ-2-オキソ-4-n-ペンチル-チエノ[3,4-d]イミダゾリンを添加する。 一般に、1〜10日、好ましくは1〜8日、さらに好ましくは2〜7日微生物を培養した後、ビオチンを分離および精製する。 一実施形態では、ビオチンを精製するために、培地から細胞を除去し、活性炭に濾液を吸収させ、イオン交換カラムで精製する。 別の精製方法を用いてもよく、そのような方法として、例えば、ビオチン含有溶液のpHをその等電点付近に調整することによる結晶化などがある。

    本発明により製造した抽出トウモロコシ粉および/または低油画分、もしくはその組合せをさらに加工して、生分解性材料を生産することもできる。 例えば、本発明のトウモロコシ粉または低油画分を熱可塑剤として取り込む。 本発明のトウモロコシ粉または低油画分を、米国特許第5,320,669号(参照として本明細書に組み込む)に記載の方法に導入することができる。 熱可塑性材料は、本明細書に記載の方法から得た溶剤抽出トウモロコシ粉、または低油画分を用いて製造する。 一実施形態では、本発明のトウモロコシ粉または低油画分を用いて製造した生分解性熱可塑性組成物を有機溶剤、および場合により架橋剤で処理することにより、抽出トウモロコシ粉のデンプンとタンパク質を互いに結合させる。 本明細書に記載する架橋剤は、デンプンとタンパク質を結合させることができればどんな化合物でもよく、例えば、アルデヒド、酸無水物、もしくはエポキシドが挙げられる。 本発明のトウモロコシ粉および/または低油画分を用いてこのように形成した組成物は、生分解性、耐水性、および/または高レベルの物理的強度を有する押出または成形部材を製造するのに用いることができる。 また、本発明により製造した抽出トウモロコシ粉、本発明により製造した低油画分、もしくはその組合せを紙製品に含有させてもよい。

    抽出トウモロコシ粉と1種以上の他の油糧種子粉を含むブレンド製品は、該抽出トウモロコシ粉と、抽出または非抽出の他の油糧種子粉を混合して、ブレンド粉を形成することにより製造する。 これら工程の任意の時点で別の成分をブレンド粉に添加してブレンド製品を形成することもできる。

    抽出トウモロコシ粉は、以下のような食料品に用いることもできる:例えば、スナック食品、ポテトチップス、食品用結合剤、補助食品、棒状栄養食品、マルチビタミン補助食品、ブレンド食品、パン、発酵供給原料、朝食シリアル、増粘食品(例えば、缶詰果物充填物)、膨脹または押出食品、ならびにポリッジ。

    人または動物の食用製品に用いる場合には、抽出トウモロコシ粉および/または低油画分と、以下に挙げる他の成分とを組み合わせることができる:他の穀粉、他の油糧種子粉、穀粒、他のトウモロコシ、モロコシ、ダイズ、コムギ、コムギ粉砕副産物、オオムギ、タピオカ、トウモロコシグルテン粉、トウモロコシグルテン飼料、オオムギ副産物、全脂肪コメぬか、ならびにコメ籾殻。

    また、抽出トウモロコシ粉および/または低油画分は、トウモロコシタンパク質単離物の生産、発酵、さらなる化学的加工のための原料として用いることもでき、さらには、アミラーゼおよびプロテアーゼのような酵素を上記粉に添加して、デンプンおよびタンパク質の分解を促進することも可能である。

    場合により、デンプンおよびタンパク質成分を分離する通常の方法に抽出トウモロコシ粉を付す。 このような方法として、例えば、乾式粉砕、湿式粉砕、高圧吸入排出、もしくは極低温法が挙げられる。 前記およびその他の好適な方法は、Watson, SAおよびPE Ramstadら(1987, Corn: Chemistry and Technology、第11および12章、American Association of Cereal Chemist, Inc.、ミネソタ州セントポール)に開示されており、その開示内容は参照として本明細書に組み込むものとする。 トウモロコシ粉から油を事前に除去しておくため、抽出トウモロコシ粉のデンプンおよびタンパク質成分は、トウモロコシ油を抽出していない場合より容易に他の成分から分離することができる。

    抽出トウモロコシ粉および低油画分に重要ないくつかの品質パラメーターとして、脂肪、デンプン、タンパク質、ならびに水分率が挙げられる。 油糧種子粉の品質パラメーターを評価する方法は、AOCS法に開示されており、その関連する開示内容は参照として本明細書に組み込むものとする。 これらの方法は、本明細書に記載するように製造した抽出トウモロコシ粉および低油画分に適用することもできる。

    単一のトウモロコシタイプ(例えば、12重量%の油と9重量%のタンパク質)から出発して、1つ以上のトウモロコシ粉タイプが特定の栄養要件を満たすようにすることができる。 この融通性は、飼料中の栄養濃度および動物の飼料要件に関して有意である。 このタイプの高油分トウモロコシおよび抽出方法の使用の有意な利点の一つは、抽出トウモロコシ粉が、油抽出の程度に応じた特定の油レベルを持たせることができる点である。 いったん油を除去したら、残ったトウモロコシ粉は、タンパク質、アミノ酸、ならびに該工程により除去されていないその他の栄養素に関して、通常のトウモロコシ粒より高いか、またはそれとは異なり、しかも、出発トウモロコシ(例えば、12重量%の油と9重量%のタンパク質)より高い栄養濃度を有する。

    様々な方法を用いて取得した、または様々な時点で分離したトウモロコシ粉を通常の水分率に基準化することにより、これらを比較した。 トウモロコシ粉または全トウモロコシなどの油糧種子タンパク質濃縮物の水分率を、AOCS Ba 2b-82法を用いて決定する。 トウモロコシ粉の粗繊維含有率をAOCS Ba 6-84法を用いて決定する。 AOCS Ba 6-84法は、穀粒、穀粉、小麦粉、飼料ならびにあらゆる繊維を含む材料に有用であり、このような材料から、加工可能な残留物を残して脂肪を抽出することができる。 トウモロコシ粉の粗タンパク質含有率はAOCS Ba 4e-93法を用いて決定する。 トウモロコシ粉のデンプン含有率はAOCS Ba 4e-93法を用いて決定する。 トウモロコシ粉のデンプン含有率は、Standard Analytical Methods of the Member Companies of the Corn Refiners Association Incorporated、第2版、1986年4月15日、A-20法(”Cortn Refiner's method A-20”)を用いて決定する。

    本発明に記載したように製造した抽出トウモロコシ粉が特定レベルの油、特に、特定比の油とタンパク質、油と炭水化物、もしくは油とタンパク質と炭水化物を含むようにすることもできる。 例えば、8重量%のタンパク質と4重量%の油を含む通常のトウモロコシは、2.0のタンパク質:油比を有し、9重量%のタンパク質と12重量%の油を含む通常のトウモロコシは、0.75のタンパク質:油比を有する。 抽出により10.5重量%のタンパク質と1.5重量%の油を含むように製造したトウモロコシ粉は、7.0のタンパク質:油比を有する。 この高い比率により、上記タイプのトウモロコシ粉およびそれから得られる製品は、特定の用途に好ましく、その一例としてブタ仕上げ飼料が挙げられる。

    本明細書で述べた分析方法が、本明細書に記載する油およびトウモロコシ粉の各品質パラメーターを計算する上で有用な方法の例を示すことは理解すべきである。 他の好適な方法は周知であり、これらを用いて、本明細書に開示および請求される品質パラメーターを計算してもよい。

    以下の実施例は、本発明の具体的実施形態を示すために提供する。 以下の実施例に開示する方法は、本発明の実施に十分機能すると本発明者らがみいだした方法であり、従って、これらがその実施のための例示的形態をなすと考えられることを当業者は理解すべきである。 しかし、本発明の開示にかんがみて、開示した具体的実施形態に様々な変更を加えることができるとともに、それらによって、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、同様または類似の結果が得られることを当業者は理解すべきである。

    実施例1
    米国特許第6,313,328号および第6,388,110号には、総油分含量が少なくとも約8重量%の全粒トウモロコシを加工する商業スケールの方法が記載されており、この方法はトウモロコシ粒をフレーキングする工程と、フレーク状トウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出する工程を含む。 米国特許第6,610,867号は、トウモロコシ油を抽出することによりトウモロコシ粉を形成する方法を記載している。 この方法は概して、約3重量%〜約30重量%の総油分含量を有する全粒トウモロコシを粗砕する工程と、粗砕トウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出する工程を含む(この方法ではフレーキングは用いていない)。 全粒トウモロコシ(どんな形状でも)の全成分を抽出工程に付すが、その際、低油分の成分も含む。 対照的に、本発明の方法では、分別により、高油画分と低油画分を製造する。 低油画分は抽出工程を回避し、飼料またはその他の用途に直接用いることができる。 高油画分だけを抽出のために製造し、抽出する。 この方法は、極めて少ない投資で工場のスループットを二倍にする。

    実施例2
    貯蔵していた高油分トウモロコシ粒1(LH310(同系繁殖体;Holdens Foundation Seeds)×HOI 001:米国特許公開番号2003/018269および2003/0172416を参照;参照として本明細書に組み込む)と高油分トウモロコシ粒2(Top Cross Blend種子トウモロコシ;2003年春に購入し、同年秋にインディアナ州で穀粒を収穫)を計量して蒸気ジャケット付き櫂形攪拌機に導入し、滞留時間は約7分とした。 トウモロコシを華氏90°で熱テンパリングした。 テンパリングトウモロコシをBuhler-L装置(Buhler GmbH、ドイツ)に運搬したが、そこで、外皮と軟らかい組織は磨砕されて低油画分(LOF)となり、これを高油画分(HOF)から分離する。 トウモロコシ粒、HOFおよびLOFの分析結果を表4に示す。

    これらの結果から、半分以上のトウモロコシ材料の油分をLOFにおいて2.5重量%以下に減少したことがわかり、これによって、この画分は、費用のかかる抽出工程に付す必要がなくなる。

    実施例3
    実施例2からの高油分トウモロコシ粒1を実施例1と同様にテンパリングした後、Roskampシリーズ900粗砕ミルローラー(Roskamp、アイオワ州ウォータールー)に供給した。 ローラーは、丸底v字設計で、1インチ当たり6つの歯を有する波形をしている。 上部ローラー間隙を2.5mmに、また底部ローラー間隙を2.5mmに設定した。 粗砕したテンパリングトウモロコシ材料を吸引することにより、ブランを除去した。 粗砕、テンパリングおよび脱ブランしたトウモロコシ材料を実施例1に記載のBuhler-L装置に運搬し、分別に付した。 粒、ブラン、HOFおよびLOFの分析結果を表5に表示する。

    実施例4
    実施例2からの高油分トウモロコシ粒1をテンパリングせずに、実施例3に記載した設定で、Roskamp粗砕ローラーミルに供給した。 ローラーミルから、粗砕トウモロコシ材料を分別のため実施例2に記載のBuhler-L装置に運搬する。 この実施例では、実施例3より低いスループット能力、ならびにHOFの低い油分レベルが得られた。

    実施例5
    実施例1からの高油分トウモロコシ粒1を実施例3に記載したRoskamp粗砕ローラーミルに供給するが、上部ローラー間隙を3mmに設定し、底部ローラー間隙を2.5mmに設定した。 これにより得られた粒度分布は、20%が4メッシュ以上で(大サイズ片)(19)、75%が4メッシュと12メッシュの間にあり(中サイズ片)(19A)、5%が12メッシュより小さかった(小サイズ片)(20)。 次に、5.46 mm孔の4メッシュミルグレードを有するRotexスクリーナー(Rotex, Inc.、オハイオ州シンシナティー、モデル#201GP)で粗砕トウモロコシ片を篩分けした。 篩上に保持された片を回収した。 Rotexスクリーナーを通過した材料を実施例1に記載のBuhler-L装置に運搬し、分別に付した。 粒、Rotexスクリーナーを通過しなかった粗砕材料、ならびにHOFおよびLOFの分析結果を表6に表示する。 大サイズ粒子は分別されなかったが、これによりコストが低減される。

    実施例6
    実施例2〜5からのHOFをサージビンに回収し、BuhlerフィーダーDPSA(Buhler Group、住所)により計量してBuhlerホモジナイザーDPSD(Buhler GmbH、ドイツ)に導入し、ここで、HOFに蒸気または水を添加することによりHOFを調整した。 調整したHOFを、30スロット8mmダイヘッドを備えるBuhler Condex Expander DFEA-220(Buhler GmbH、ドイツ)に供給し、成形膨化HOFを形成した。 形成されたこのHOFをエキスパンダーにより所望の長さに切断した。 エキスパンダーバレルに蒸気を噴霧することにより、成形膨化HOFに所望の可塑性を賦与した。 切断長の成形膨化HOFを冷却した後、米国特許第6,388,110号および第6,313,328号(参照として本明細書に組み込む)に記載されているようなヘキサン抽出系において溶剤抽出した。 コンディショナー、噴霧蒸気比率、エキスパンダーダイ圧力、ならびにエキスパンダーバレル圧力を以下に示す:
    コンディショナー 25℃
    エキスパンダーバレルへの噴霧蒸気 エキスパンダーへの供給率の4%
    エキスパンダーダイ圧力 36バールエキスパンダーバレル温度 143℃
    HOFから得た油の93%が実験室抽出試験で抽出可能であった。 抽出装置のベッド下方での視覚観察を実施したところ、パーコレーションおよび排水は当業者により許容できるものであった。 排出した液体は固まらず、排水強度は高かった。

    実施例7
    実施例4に記載のRotex篩を通過しなかった粗砕トウモロコシ材料片を、1/4インチ篩を備えるFitzmill微粉砕機(Fitzpatrick Company、イリノイ州エルムハースト)で微粉砕した。 微粉砕材料をBuhler-LからのHOF材料と一緒に混合した。 この微粉砕トウモロコシとHOFの混合物を実施例5に記載のBuhler Condexエキスパンダーに供給した。 許容される抽出性を有するエキスパンデットを形成した。 抽出性は、Agruileraら、”Laboratory and Pilot solvent Extraction of Extruded High - Oil Corn”, JAOCS, 63(2):239-243(1986)に記載されているように測定した。 残留油の許容可能なレベルは、初期油の約15%以下である。

    実施例8
    実施例4に記載のRotex篩を通過しなかった粗砕トウモロコシ材料大サイズ片を70℃に加熱する。 加熱した粗砕トウモロコシ材料をRoskamp(アイオワ州ウォータールー)モデル番号2862フレーキングミルで厚さ4mmのフレークにプレスする。 次に、このフレークを実施例5の冷却した成形膨化HOFに添加する。

    実施例9
    膨化高油画分(9)を超臨界二酸化炭素抽出工程に付して、この流体から油を除去する。 エタノール発酵工程によりCO 2を局部的に生成することができ、その際、発酵装置の供給原料材料は1つ以上の低油画分(LOF(4)、(低油粗砕画分(34))である。エタノール発酵では、生成されるエタノール1モルにつき、1モルのCO 2が生成される。典型的に、CO 2は大気中に排気され、再生されない。本実施例では、LOF(4)および/または低油粗砕画分(34)のエタノール発酵から生成されたCO 2を炭素フィルターにより捕獲して清浄にすることにより、有機不純物を除去する。次にCO 2を圧縮し、保存する。このCO 2を超臨界条件下で用いて、膨化HOF(9)から油を抽出することができる。CO 2 /油混合物から油を分離した後、過剰CO 2は大気中に排気されるか、あるいは、再圧縮して保存することができる。この系を用いれば、油の抽出に用いるCO 2を同じ工場内で生成するため、輸送費を削減することができる。

    実施例10
    穀類蒸留粕(Dried Distiller's Grain with Solids;DDGS)は、乾式粉砕エタノール発酵中に生成する一般的副産物である。 DDGSは、繊維およびタンパク質に富む傾向があり、産卵鶏飼料産業のための優れた供給源である。 DDGSは、主にフィチンの存在により、非消化性リンの含量が多い。 動物生産施設からの廃リンは、動物飼料産業が直面する継続的な主要課題であり、環境に対するリン負荷を低減する方法が研究されている。 DDGSは、それが由来する出発トウモロコシ材料の約3倍のレベルのリンを含むために、特に困難である。 これは、例えば、Davis, Chippewa Valley Ethanol Company(ミネソタ州ベンソン)(62nd Minnesota Nuturion Conference and Minnesota Corn Growers Association Technical Symposium、ミネソタ州ブルーミントン、2001年9月)に記載されている典型的乾式粉砕エタノール法に起因する。 乾式粉砕エタノール法は、エタノール発酵の原料として全粒トウモロコシを用いることを含む。 全粒を粉砕し、デンプン部分を糖に変換させた後、糖を発酵することにより、エタノールとCO 2を生成する。 残った物質(例えば、油、繊維、タンパク質)を乾燥させて、得られる穀粉をDDGSと呼ぶ。 トウモロコシ中の初期レベルのフィチンおよびリンはエタノール発酵工程で除去されないため、これらの成分は、残存物質、すなわち、DDGS中に濃縮される。

    LOF(4)および低油粗砕画分(34)は、全粒トウモロコシと比較して、胚芽および繊維の量が少ない。 胚芽および繊維は、トウモロコシ粒において最も多くのフィチンおよびリンが局在している所である。 LOF(4)および/または低油粗砕画分(34)をエタノール発酵の供給原料として用いることにより、低リンDDGSが得られる。

    実施例11
    この実施例では、次の2つの異なる飼料の比較を詳細に記載する:溶剤抽出していない通常のトウモロコシを含む第1の飼料と、本発明により製造した抽出トウモロコシ粉を含む第2の飼料。 抽出トウモロコシ粉を含む飼料は、低脂肪ブタ肉が所望の最終製品である場合に用いられる。 表7に示す量の下記成分を供給することにより、油分が約1.5重量%以下の抽出トウモロコシ粉を含むブタ仕上げ飼料を製造する。 飼料は一般に、飼料製品を製造するための成分をブレンド、混合、およびペレット化することにより製造するが、飼料製造の過程で上記工程の1つ以上を省くこともある。 表7は、通常のトウモロコシ(高油分トウモロコシではない)と、12重量%の油、9重量%のタンパク質を含む高油分トウモロコシから得た抽出トウモロコシ粉(該抽出トウモロコシ粉は約1.5重量%以下の油(脂肪)を含む)を用いて製造したブタ飼料の比較を示す。 量は、「そのままの」または「供給した」水分レベルに基づき表記する。

    表7では、成分百分率の絶対値を表示するが、実際には、成分は、本明細書の他の表に示す含有率を用いて含有させる場合もある。

    実施例12
    本実施例の飼料を用いて、ブロイラーのような鳥を飼育する上での高エネルギー要件を満たす。 表8に示す量の下記成分を供給することにより、約4重量%以下の油(脂肪)を含む抽出トウモロコシ粉を含むブロイラー仕上げ飼料を製造する。 飼料は一般に、飼料製品を製造するための成分をブレンド、混合、およびペレット化することにより製造するが、飼料製造の過程で上記工程の1つ以上を省くこともできる。

    表8は、通常のトウモロコシ(高油分トウモロコシではない)と、12重量%の油、9重量%のタンパク質を含む高油分トウモロコシから得た抽出トウモロコシ粉(該抽出トウモロコシ粉は約4重量%以下の油(脂肪)を含む)をそれぞれ用いて製造した家禽飼料の比較を示す。 量は、「そのままの」または「供給した」水分レベルに基づき表記し、また、成分百分率の絶対値を表示するが、実際には、成分は、本明細書の他の表に示す含有率を用いて含有させてもよい。

    実施例13
    本実施例では、通常製造される粗トウモロコシ油よりトコトリエノールの含有率が高い油を記載する。 高油画分からトウモロコシ油を溶剤抽出する。 次に、トウモロコシ油をトコトリエノール含有率について分析する。 一般に、抽出温度を上げると、抽出トウモロコシ油のトコトリエノール含有率が高くなる。 トコトリエノール含有率の実際最小および最大値は、用いた特定の高油分トウモロコシに依存する。

    実施例14
    本実施例では、本発明の方法により製造したトウモロコシ粉と、別の植物ベースの穀粉(例えば、油糧種子粉)のブレンドからなる飼料成分を示す。 このブレンド材料は、単純に両穀粉タイプの緩い凝集体混合物またはペレット状製品の形態でよい。 両穀粉を近傍で製造し、顧客へ輸送する前にブレンドすることが可能である。 この手法の利点は、様々なレベルのタンパク質およびエネルギーレベルを単一の穀粉に製造できることである。 場合により、穀粉のブレンド段階または後の段階のいずれかに別の成分を添加してもよい。 例えば、飼料製造においてエネルギーを大量に要する工程は、トウモロコシ粒を粉砕し、これを他の成分とフィードミルでブレンドする際である。 本ブレンドミールは、一般に、通常のブレンド穀粉と比較して、最終飼料製品を製造するのに必要なエネルギーが少なくてすむ。

    表9には、ダイズ粉(SBM)、抽出トウモロコシ粉(ECM)、20%SBMと80%ECMのブレンド(S20-C80)、10%SBMと90%ECMのブレンド(S10-C90)についての栄養プロフィール、ならびに家禽およびブタ飼料の栄養要件を示す。 図示する家禽およびブタ栄養要件は、National Research Council(NRC)指針に従うものである。 ECMは本発明の方法に従い製造した。

    実施例15
    抽出した油を回収し、ビタミン、脂肪酸および微量養分について分析する。 対照として、800 lbsの黄色#2トウモロコシを同じ方法で抽出し、回収した油を同じ成分について分析した。 ビタミンAおよびβカロテンは、私有の方法を用いる契約研究所によって分析される。 別の公開された方法に、Batesら、Proc. Fla. State Hort Soc., 88:266-271(1975)がある。 遊離脂肪酸は、CP88シアノプロピルカラム(100m X 0.265 mm、0.5 mmフィルム厚)を用いたガスクロマトグラフィー(GC)およびAmerican Oil Chemist Society(AOCS)法Ce 1c-82、Ce 2-65、Cd 3a-94、ならびにCd 1c-85に記載されている水素炎イオン化検出器により分析する。

    AOCS Ce 8-89に記載の方法に従い、移動相としてヘキサン−イソプロパノールを有する標準相シリカカラムを用いた高性能液体クロマトグラフィー(HPLC、Watersモデル番号2590)によりトコフェロールおよびトコトリエノールを分析し、蛍光検出(Watersモデル番号2690)を用いて検出する。 水−アセトニトリル移動相を有するC30逆相カラムを用いたHPCLによりルテインを分析し、UV検出器で検出する。

    以下に示す表10は、高油分トウモロコシおよび黄色#2トウモロコシから得られると予想される油組成の比較を示す。 比較のために、トウモロコシ湿式粉砕工程で抽出した黄色#2トウモロコシからの油の組成も示す。

    実施例16
    本実施例には、本発明の抽出トウモロコシ粉を用いて、引張り強さが改善された生分解性材料を製造することを説明する。

    本発明の抽出トウモロコシ粉を2:3のトウモロコシ粉:溶剤の重量比で密封容器中のヘキサンに懸濁させる。 この混合物を攪拌せずに約18時間室温で静置する。 抽出トウモロコシ粉から有機溶剤を除去し、抽出トウモロコシ粉残留物を濾過中に、1:1の残留物:溶剤重量比でヘキサンのアリコートで洗浄する。 残留物を50℃の熱対流炉で16時間乾燥させる。 乾燥した残留物を攪拌しながら、水を噴霧し、残留物の含水率を10.7%〜11.3%にする。 溶剤処理抽出トウモロコシ粉組成物を、圧縮成形プレス(Wabash Metal Products, Inc. インディアナ州ワバシュ)を用いて、5,000 psi、140℃〜160℃で10分、ASTM標準ドッグボーン製品に成形する。 非処理トウモロコシ粉組成物も同様に、10.7%〜11.3%の含水率まで水を添加し、ASTM標準ドッグボーン製品に成形する。 本発明の方法により製造した溶剤処理抽出トウモロコシ粉で製造した製品は、非溶剤処理抽出トウモロコシ粉と比較して、有意に改善された引張り特性を呈示する。

    あるいは、本発明のトウモロコシ粉を1:3のトウモロコシ粉:油の重量比で水性エタノール(95%)に別々に懸濁させ、還流および機械攪拌しながら2時間沸騰させる。 トウモロコシ粉を濾過し、残留物をエタノール(1:1の残留物:エタノール比)で洗浄する。 残留物を乾燥、再湿潤し、前記方法に従い成形する。 2時間の短時間、沸騰温度にてエタノールで処理した粉の引張り特性および吸水性は、18時間の長時間にわたって室温で処理した粉と同様である。

    実施例17
    本実施例には、バイオディーゼル燃料の供給源としての高油分トウモロコシの使用を記載する。

    連続的方法で、本発明の方法により製造した高油画分から抽出し、周知の工業方法に従って精製した油約62 kg/時(137 lbs/時)と、18 kg/時(40 lbs/時)のメタノールを攪拌タンク反応ユニット中で混合する。 同時に、0.08 kg/時(0.1775 lbs/時)の水酸化ナトリウムを同じ攪拌タンク反応ユニットに添加し、これを20 psigおよび約80℃で運転する。 これらの条件により、添加したトリグリセリドの脂肪酸およびメチルエステルへのほぼ100%の変換が達成される。 反応混合物の2つの相を静置して、上相のメチルエステル、下相のグリセロールと約10〜15重量%の残留メチルエステル、メタノール、ならびに塩基の混合物に分離させる。 約 6.4 kg/時(14 lbs/時)のグリセロール相を中和し、存在するメタノールを蒸発分離して、残りを連続攪拌反応ユニットに送り、80℃および320 psigで運転する。 反応ユニットはまた、約4重量%のAmberlyst-15触媒を2時間の滞留時間で含み、約7.9 kg/時(17.5 lbs/時)のイソ−ブチレンを反応ユニットに供給する。 バイオディーゼルを約66 kg/時(145 lbs/時)で製造するが、これは、グリセロールエーテルが存在しないバイオディーゼルより高い動粘度および曇り点を有する。

    実施例18
    (A)デンプンの加水分解 本明細書に記載するように製造した本発明の溶剤抽出トウモロコシ粉は、発酵のための豊富なデンプン供給源である。 本発明の低油画分、またはこれと本発明の抽出トウモロコシ粉の組合せを発酵用のデンプン供給源として用いることもできる。 発酵に適した可溶性糖を提供する1つの方法は、デンプン分子を加水分解することである。 デンプンを単糖に変換するのに用いることができる数種の酵素として、アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ(例えば、キシロナーゼ)、エステラーゼ(例えば、フェルラーゼ、アセチルエステラーゼ)、ならびにリグニナーゼがある。 これらの酵素は単独、または組み合わせて用いることができる。

    5つのサンプル(すなわち、黄色馬歯トウモロコシ粒のサンプルが1つ、高油分トウモロコシ粒のサンプルが2つ、そして本発明の方法により製造した抽出高油分トウモロコシ粉のサンプルが2つ)を粉砕し、Retsch Millを用いて1mm篩を通過させる。 表16に示すように、高油分トウモロコシ粉のサンプル番号1および2は、POS Pilot Plant Corporation(カナダ、サスカチェワン州、サスカトゥーン)から得る。 300グラム(300 g)の各サンプルを、0.5 mlのαアミラーゼを含む700 mlの水(99℃〜100℃)と混合し、密封容器に入れる。 各混合物のpHを塩基で5.9に調整する。 各混合物を45分攪拌し、さらにαアミラーゼ酵素を添加する。

    さらに45分のインキュベーション後、各混合物のpHを酸で4.5に調整する。 1ミリリットルのグルコアミラーゼ(Optimax 7525)の半分(0.5 ml)と0.5gのプロテアーゼ(Fungal Protease 5000)をサンプル混合物に添加し、両酵素と一緒に62℃で22〜24時間インキュベートする。 この工程全体を通して、有機酸カラム(Aminex HPX-87H排除カラム、300×7.8 mm、Bio Rad)を用いたHPCL(Waters 2690分離モジュール)によりデンプン加水分解の程度をモニタリングする。 各サンプルの総窒素含量をLeco 2000 CNにより決定する。 遊離窒素(FAN)は、AOAC法(第15版、1990年、p. 735)により決定する。

    (B)発酵 発酵用の培地を重量に基づき基準化する。 各サンプルは、45グラム(45 g)の酵素処理かつ溶剤抽出トウモロコシ粉を含む(これにより、出発デキストロース濃度は133〜233g/Lとなる)。 各サンプルを125 mlフラスコに添加する。 酵母エキスを1g/Lで添加し、確実に窒素が無制限であるようにする。 一晩の酵母培養(サッカロミセスセレビシエの典型的Altechエタノール酵母)からの10%接種材料を上記培養物に接種し、125 rpmの回転振盪機で30℃で42時間インキュベーションを進行させる。 デキストロース消費およびエタノール生産をHPLCによりモニタリングする。

    実施例19
    本実施例には、クエン酸の発酵生産のためのデンプンの豊富な供給源として、本発明から得た溶剤抽出トウモロコシ粉を用いることを記載する。 脱脂肪トウモロコシ粉からのクエン酸の生産には、デンプン加水分解、発酵、ならびにクエン酸回収を含む複数の工程が含まれる。

    (A)デンプンの加水分解 本明細書に記載するように製造した本発明の溶剤抽出トウモロコシ粉および低油画分は、発酵のための豊富なデンプン供給源である。 発酵に適した可溶性糖を提供する1つの方法は、デンプン分子を加水分解することである。 トウモロコシ粉のデンプンおよびタンパク質マトリックスを、発酵に適した単糖に変換するのに用いることができる酵素の種類として、アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ(例えば、キシロナーゼ)、エステラーゼ(例えば、フェルラーゼ、アセチルエステラーゼ)、ならびにリグニナーゼがある。 6つのサンプル(すなわち、黄色馬歯トウモロコシ粒のサンプルが1つ、黄色馬歯トウモロコシ粉のサンプルが1つ、高油分トウモロコシ粒のサンプルが2つ、そして抽出高油分トウモロコシ粉のサンプルが2つ)を粉砕し、Retsch Millを用いて1mm篩を通過させる。 300グラム(300 g)の各サンプルを、0.5 mlのαアミラーゼを含む700 mlの水(99℃〜100℃)と混合し、密封容器に入れる。 各混合物のpHを塩基で5.9に調整する。 各混合物を45分攪拌し、さらにαアミラーゼ酵素を添加する。

    さらに45分のインキュベーション後、各混合物のpHを酸で4.5に調整する。 1ミリリットルのグルコアミラーゼ(Optimax 7525)の半分(0.5 ml)と0.5gのプロテアーゼ(Fungal Protease 5000)をサンプル混合物に添加し、両酵素と一緒に62℃で22〜24時間インキュベートする。 この工程全体を通して、有機酸カラム(Aminex HPX-87Hイオン排除カラム、300×7.8 mm、Bio Rad)を用いたHPCL(Waters 2690分離モジュール)によりデンプン加水分解の程度をモニタリングする。 各サンプルの総窒素含量をLeco 2000 CNにより決定する。 遊離窒素(FAN)は、AOAC方法(第15版、1990年、p. 735)により決定する。

    (B)クエン酸生産のための発酵 溶剤抽出トウモロコシ粉からのデンプンを酵素処理により好適に製造した後、一般に周知の方法により溶液を濾過し、脱ミネラルする。 得られた糖を、ディープタンク発酵槽内において脱イオン水で約120 ml/lの固形分まで調整する。 ディープタンク法は浸水法(submerged process)としても知られる。 この方法では、滅菌空気、栄養素および炭素源、(加水分解したデンプン)をタンクに供給し、アスペルギルス・ニガー胞子を接種する。 濃度が培養液1リットル当たり約100個の胞子(これは、1立方メートル(m 3 )当たり10〜15gの量の胞子に相当する)を栄養溶液に添加し、真菌によるクエン酸生産を実施する。 アスペルギルス・ニガーの例は、米国特許第2,492,667号に記載されるATCC 1015、ならびに米国特許第5,081,025号に記載されるDSM 5434がある。

    このように接種したブロスのインキュベーションは、クエン酸生産のために一般に周知の、および記載されている条件(例えば、連続的通気や、温度調節など)で実施する。 発酵工程中、温度を約32℃(華氏90°)に維持し、pHをクエン酸ナトリウムで約2〜3に維持するとともに、滅菌空気を加えることにより、約50%の溶存酸素率を維持する。 発酵は、発酵ブロスが約1g/Lの低い糖含有率に達するまで実施する。 クエン酸の回収には、2つの主な分離方法、すなわち、ライム−硫酸法および液体抽出法を用いることができる。 ライム−硫酸法は、クエン酸生産分野で一般に用いられ、当業者には周知である。

    実施例20
    本実施例には、黄色馬歯#2トウモロコシ(商品用トウモロコシ)からの油抽出について記載する。

    黄色馬歯#2トウモロコシから製造したHOFをモデルDFEA-220エキスパンダー(Buhler GmbH、ドイツ)により膨化(expand)して、コレット(collet)を形成した。 エキスパンダーバレルに蒸気の形態で水分を導入した。 蒸気添加率は6.0〜6.8%の範囲であった。 膨化HOFを水平周囲空気冷却器内で冷却するが、該冷却器の水分は10〜13%の水分率まで下げた。 HOFを膨化に付すことにより、フルスケール溶剤抽出装置に適した形態にした。

    トラック2台分の膨化HOFを、23〜32%HOF含有率で実物規模の溶剤抽出工程に計量して導入した。 残りは、湿式粉砕胚芽搾油かすケーキであった。 トラックの荷を湿式粉砕胚芽フローに3.5時間かけて導入した。 この混合物をシャローベッドCrown Model III抽出装置で抽出した。 抽出装置は、1,000T/日にサイズ調整する。 表11は、実験中の様々なサンプル時点の結果を示す。

    同様に、HOFを黄色#2トウモロコシから製造する。 これを溶剤抽出可能な構造にして、溶剤抽出し、抽出したトウモロコシ粉を発酵のための供給原料として用いる。

    実施例21
    本実施例には、湿式および乾式粉砕方法を組み合わせた一実施形態を記載する。

    トウモロコシの乾式粉砕により、粒成分の粗い分離が実施される。 これは、典型的には、高純度のデンプンおよび他の物質を必要としない場合に用いられる。 これは、一般に、エタノール生産施設において発酵供給原料を製造するのに用いられる。 何故なら、酵母は高純度の供給原料を必要としないからである。 乾式粉砕は、湿式粉砕より資本がかからず、しかも使用するエネルギーが少ない。 対照的に、湿式粉砕は高純度のデンプン、タンパク質および油を提供する。 1以上の湿式粉砕技法を用いる前に、分別工程のような機械的分離工程を実施すれば、湿式粉砕のように高いエネルギーおよび資本を要する方法を用いることなく高純度の製品を製造することができる。

    トウモロコシの湿式粉砕法では、穀粒を浸漬することを「浸漬(steeping)」と呼ぶ。 トウモロコシの浸漬法は、一般に、二酸化イオウ(約0.1〜約0.3%)の添加を含み、温度約45〜約60℃で浸漬時間は約24〜約48時間である。 浸漬後、軽い浸漬水を回収するが、これは、トウモロコシ粒からの高い比率の可溶部を含む。 得られる浸漬トウモロコシ粒は、浸漬前より相対的に軟らかくなっており、浸漬工程が終了したら、トウモロコシ粒を胚芽、繊維、デンプンおよびタンパク質に分離することができる。

    浸漬トウモロコシ粒は、2工程の粗砕ミルで粗砕することにより、粒から胚芽を放出する。 胚芽は各粗砕工程後に分離する。 胚芽は、約45〜55%の油分を有する。 油は、通常、続く精製工程で抽出する。

    残った脱胚芽粗粒を粗砕ミルで三回目の粉砕に付すことにより、胚乳マトリックスを破壊するとともに、デンプンを放出する。 一組の篩にスラリーを通過させることにより、デンプンおよび胚乳タンパク質から繊維を除去する。

    分離した繊維を脱水および乾燥させる。 いくつかの例では、約45〜約50%の乾燥固形分に達するまで蒸発器内で濃縮させた浸漬水と、繊維を混合させる。 繊維と浸漬水の乾燥混合物をトウモロコシグルテンフィードと呼ぶ。

    残ったデンプンタンパク質混合物は、一連の遠心機を用いて濃縮および分離する。 ミル−流体濃縮(MST)遠心機において、フィード濃度を高くすることにより、デンプンと胚乳タンパク質(グルテン)の分離を改善する。 MSTからのオーバーフローは浸漬室に送り、浸漬水として用いる。 MSTからのアンダーフローは一次遠心機(一次分離工程)に送る。 一次分離工程では、グルテンタンパク質をデンプンから部分的に分離する。 一次遠心分離工程からのオーバーフローは軽グルテン流体である。 一次アンダーフローをデンプン洗浄工程に送り、デンプンを精製する。 デンプン洗浄工程からのオーバーフローを清澄遠心機で濃縮する。 清澄化オーバーフローを一次遠心機フィードタンクに戻す。 清澄化アンダーフローは、一次遠心機洗浄水および繊維洗浄水として用いる。

    約5%乾燥固形分を含む軽グルテン流体をグルテン濃縮遠心機で濃縮する。 オーバーフローは繊維および胚芽洗浄のために用いる。 アンダーフローは、重グルテンと呼ばれ、約10〜約20%の乾燥物質、主に、不溶性タンパク質(乾燥基準で約64%)ならびに約10〜約25%のデンプン(乾燥基準)を含む。 重グルテン中の懸濁固形分を回転真空フィルターによりプロセス水から分離する。 フィルターから排出するグルテンケーキは約55〜約65%の水を含む。 グルテンケーキから分離したプロセス水(グルテン濾液と呼ぶこともある)は、グルテン濃縮フィードタンクに戻す。 グルテンケーキを約10〜約12%の水分率まで乾燥させ、これをトウモロコシグルテン粉と呼ぶ。 図1および2に示す分別工程で製造したHOFおよびLOFは湿式粉砕工程で用いることができるが、これらは様々な時点で湿式粉砕工程に投入する。

    LOFはすでに、分別工程で除去された有意な量の胚芽を有している。 従って、浸漬工程(浸漬はバッチまたは連続式のいずれでもよい)の間にLOFを湿式粉砕工程に投入することができるが、その際、LOFの浸漬時間ははるかに短くてすみ、SO 2も少量か、必要としない可能性もあると予想される。 該工程に超音波、攪拌などの使用を組み込むことにより、浸漬時間をさらに短縮することができる。

    別の実施形態では、LOFを乾式粉砕し、粉砕LOFを三次粉砕または繊維洗浄に導入することにより、浸漬工程を省くことができる。 稼動する既存の湿式ミルに粉砕LOFを導入する実施形態では、三次粉砕でのSO 2の濃度は、デンプンからのタンパク質の分離を容易にするのに十分である。

    いくつかの実施形態では、有機酸を添加してLOFの分離を容易にするのが望ましい。 この方法に有用と考えられる有機酸としては、例えば、乳酸、クエン酸などが挙げられる。

    例えば、膨化後のHOFを実施例20と同様に、湿式粉砕から回収した胚芽と混合し、生成物を混合した後抽出に付す。

    当業者には、伝統的湿式ミルで製造することのできるあらゆる製品が、該工程にHOFまたはLOFの使用を組み込むミルによって製造できることは理解されよう。 例えば、このような製品として、粗製油、発酵供給原料、高フルクトーストウモロコシシロップ、トウモロコシシロップ、甘味料、トウモロコシグルテン飼料、トウモロコシグルテン粉、デンプン、抽出粉、動物飼料、肥料などが挙げられる。

    実施例22
    本実施例では、1および2段階分別をそれぞれ用いた油回収を比較する。

    各々約3トンのMavera(商標)ハイバリュートウモロコシ(Renessen SRL、アルゼンチン)を、1バッチは1.6%の水を用いたテンパリング後に、また1バッチはテンパリングなしでBuhler-L装置に供給することにより、HOFおよびLOFを形成した。 Buhler-Lから排出されるLOFの大きい片を6,000ミクロン篩MPAD Pansifterを介して篩い分けた。 篩を通過した材料は小LOFになった。 篩に残った材料(残留LOF)はBuhler-L装置に供給し、加工した。 この工程から得られた第2段階HOFを、第1段階分別からのHOFに添加した。 同様に、第2段階分別工程からのLOFを小LOF流体と一緒にする。 第2分別段階を追加することにより、トウモロコシ粒のHOF画分から回収した油の百分率は、単一段階の分別より高くなった。 表12は、1段階分別(テンパリングなし)、2段階分別(テンパリングなし)、2段階分別(水1.6%でのテンパリングを含む)からの結果を比較する。

    実施例23
    本実施例では、本発明の溶剤抽出HOFおよびLOFを含む混合粉(「強化粉」)を用いることにより、ペレット状フィードを製造する場合のミル効率の向上を示す。

    添加脂肪レベルを高めた強化粉を用いて、ブロイラー飼料のために配合した飼料ペレットを製造し、標準黄色#2トウモロコシを用いて同様の飼料に配合したペレットと比較した。 すべての飼料について、黄色#2トウモロコシに代わり、等重量の粉砕強化粉に置き換えた。 上記処理に関する製造物を表13に記載する。

    加えて、強化粉または標準黄色#2トウモロコシのいずれかを用いて、ペットおよび水産養殖飼料のためのペレットを製造した。 これら製造物の例を表14〜15に示す。

    強化粉は、溶剤抽出HOFとLOFの混合物をペレット化することにより製造した。 これを1/4インチペレットとしてバルクで受けとり、これは54 kg/hlの緩い嵩密度と、#14篩を通過する32%の微粉を有する。 この製品の近似分析を表16に示す。 これらの結果から、強化粉は、等重量の黄色#2トウモロコシと比較して2.0%脂肪分が低いことがわかる。

    ペレット化の前に、新しいハンマーと8/64”篩を備えるJacobsonモデルP-240、30hpハンマーミルを用いて、黄色#2トウモロコシ粒と強化粉を粉砕した後、ペレット化した。その結果、同じモーター負荷で、強化粉はスループット(lbs/時)が42%高く、エネルギー消費(Kwh/T)が加工量1トン当たり約30%減少することがわかった。これらの結果は、黄色#2トウモロコシと比較して、強化粉の使用により、ミルに対する有意なコスト削減が見込まれることを示している。

    当分野では周知の方法(例えば、Gilpinら、Applied Engineering in Agriculture 18(3): 331-338(2002)を参照)を用いて、強化粉または黄色#2トウモロコシ粒を含む飼料ペレットを製造した。 CPM Master HDモデル(California Pellet Mill Company、インディアナ州クローフォーズビル)ペレットミル(5/32” x 1.25”ダイを備える)を用いて、ペレットを形成した。 コンディショニング温度は華氏180°(80℃)で一定に保持した。 フィードスクリュー速度を毎分8.8回転(rpm)で一定に保持した。 記録ボルト/アンペア計器をペレットミル駆動モーターに取り付け、電圧とアンペアを記録し、処理運転を通じて平均化した。

    Appendix E(pp. 551-552)およびAppendix F(p. 558), Feed Manufacturing Technology IV , American Feed Industry Association(1994)に記載されているように、ペレットの品質を決定した。 タンブルチャンバに5つの1/2”六角ナットを加えることにより、前記標準PDI試験を改変し、さらに厳密な試験(改変PDI)を実施した。

    これらの結果から、含油レベルに関係なく、すべてのペレット製造物が対照と比較して実質的に改善されたペレット品質を達成することがわかる。 例えば、改変PDI試験の結果は、対照である黄色#2トウモロコシの83%に対して、強化粉処理はすべて90%以上の値を示している。 以前の実験から、同レベルの油(例えば、シェルコーン)で形成したペレットの改変PDI試験評価は85%以下であった。

    生産速度(lb/時)に関する結果からは、各処理同士に統計的差異がないことがわかる(表18)。 しかし、脂肪添加なしの強化粉と、その他すべての飼料には、相対的エネルギー使用(Kwh/T)に実質的な差があった。 この結果は、低油分含量の強化粉に潤滑効果が欠如する結果、ダイとロールにおける摩擦が増大すると予想された。

    これら実験の結果から、2.5%添加脂肪レベルの強化粉が、生産速度、エネルギー使用およびペレット品質の点から、ブロイラー飼料ペレットとして最良の製造物であることがわかる。 水産養殖およびペット動物の飼料についても、同様の結果が認められる。

    特に記載のない限り、本明細書に用いるすべての技術および科学用語、ならびに略語は、本発明が関する分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味である。 本明細書に記載のものと類似または同等の方法および材料を本発明の実施に用いることができるが、好適な方法および材料は以下に記載する。 但し、このような方法および材料が本明細書に記載の本発明を限定するわけではない。 本明細書で参照した特許刊行物および公知の分析方法はすべて、その全文を参照として本明細書に組み込む。 本発明のさらに別の特徴および利点は、以下に示す本発明の実施形態例の説明および特許請求の範囲から明らかであろう。

    本明細書に引用した参照文献(刊行物、特許出願、および特許を含む)はすべて、あたかもそれぞれの参照文献が、個別および具体的に、参照として組み込む旨を明示し、かつその全文を本明細書に記載していたかの如く、参照として本明細書に組み込むものとする。

    本発明を説明する文脈(特に添付の特許請求の範囲の文脈)で、単語「1つの(aまたはan)」および「上記または前記(the)」ならびに同様の指示語は、本明細書に別の記載があるか、明らかに文脈上矛盾する場合を除いて、単数および複数の両方を包含すると解釈すべきである。 本明細書に記載した数値の範囲は、特に記載のない限り、上記範囲に含まれる個々の値を個別に示す簡略な方法として用いているに過ぎず、これら個々の値は、あたかもそれが本明細書に個別に記載されていたかのように、本明細書に含まれる。 本明細書に記載する方法はすべて、本明細書に別の記載があるか、文脈上明らかに矛盾する場合を除き、適切なあらゆる順序で実施することができる。 本明細書に記載するすべての例、または例示を意味する表現(例:「例えば、・・・など」)は、本発明を明らかにする目的で用いるに過ぎず、特に記載のない限り、本発明の範囲に制限を課すものではない。 本明細書におけるどの表現も、非請求要素を本発明の実施に必須として示すと解釈すべきではない。

    本発明の好ましい実施形態を本明細書に記載するが、本発明を実施する上で本発明者らが周知の最良の形態も含む。 もちろん、以上の記載を読めば、これら好ましい実施形態の変形が当業者には明らかになるであろう。 本発明者らは、当業者がこのような変形を必要に応じて使用することを推定し、本発明者らは、本発明が本明細書に具体的に記載されている以外の方法で実施されることも意図する。 従って、本発明は、適用法により認められるように、ここに添付する特許請求の範囲に記載した内容の変形および均等物をすべて包含する。 さらに、本明細書に別の記載があるか、文脈上明らかに矛盾する場合を除いて、考えられるあらゆる変種において前記要素のあらゆる組合せも本発明に含まれる。

    本発明の一実施形態を示すフローチャートの概略図である。

    本発明の2段階分別工程の一実施形態を示すフローチャートの概略図である。

    六面篩を備える分別装置の正面図である。

    分別装置の多面篩の横断面図である。

    本発明の別の実施形態を示すフローチャートの概略図である。

    本発明の別の実施形態を示すフローチャートの概略図である。

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