How antibody production |
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申请号 | JP2007534972 | 申请日 | 2005-10-06 | 公开(公告)号 | JP2008515813A | 公开(公告)日 | 2008-05-15 |
申请人 | アグリ−バイオテック ピーティーワイ リミテッド; | 发明人 | ウィリアム・ジョン・ペンヘイル; クワン・グァン・タイ; ピーター・マイケル・へーリングス; | ||||
摘要 | 【課題】乳汁中で 抗体 の持続的な放出を誘導する方法を提供する。 【解決手段】a)少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接した 位置 、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの 抗原 放出装置を埋め込む工程を含み、前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺へ抗体分泌を刺激することを特徴とする乳汁に抗体の持続的な放出を誘導する方法である。 【選択図】なし |
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权利要求 | 乳汁中の抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、 a)少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接した位置、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程を含み、 前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺への抗体分泌を刺激することを特徴とする乳汁中の抗体の持続的な放出を誘導する方法。 前記抗原放出装置の寿命全期間に渡って、前記抗原放出装置からの抗原放出が乳汁中の抗体産生を誘導するように、前記抗原放出装置を乳腺上乳腺上リンパ節に十分に近接させて埋め込む請求項1に記載の方法。 少なくとも一つの乳腺上リンパ節から最大100mm離間させて前記抗原放出装置を埋め込む請求項2に記載の方法。 少なくとも一つの乳腺上リンパ節から約1〜100mm離間させて前記抗原放出装置を埋め込む請求項3に記載の方法。 少なくとも一つの乳腺上リンパ節から約50〜100mm離間させて前記抗原放出装置を埋め込む請求項4に記載の方法。 げっ歯類及び反すう動物からなる群から選択される哺乳動物に、前記抗原放出装置を埋め込む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 ヤギ、ヒツジ、及び牛からなる群から選択される哺乳動物に、前記抗原放出装置を埋め込む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。 乳牛品種、乳用ヤギ品種又は乳用ヒツジ品種に、前記装置を埋め込む請求項7に記載の方法。 前記抗原が細菌性抗原である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 前記細菌性抗原が、エシェリキア属菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、サルモネラ菌、及びヘリコバクター属菌から選択される細菌属である請求項9に記載の方法。 前記細菌性抗原が、大腸菌、Clostridium difficile菌、コレラ菌、ヘリコバクター・ピロリ菌、及び蛍光菌から選択される細菌種である請求項9に記載の方法。 前記細菌性抗原が、蛍光菌由来のリポタンパク質リパーゼである請求項9に記載の方法。 前記抗原放出装置が、埋め込んだ前記哺乳動物の抗体反応を所望のレベルに維持する速度で、装置内に含まれる前記抗原を放出する請求項1に記載の方法。 乳汁内の抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、 a)プライマー組成物を投与する工程と、 b)少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接した位置、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程とを含み、 前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺への抗体分泌を刺激することを特徴とする乳汁内で抗体の持続的な放出を誘導する方法。 乳汁内の抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、 a)少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接した位置、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程と、 b)前記抗原放出装置を埋め込んだ後、抗原を含むブースター組成物を哺乳動物に投与する工程とを含み、 前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺への抗体分泌を刺激することを特徴とする乳汁中の抗体の持続的な放出を誘導する方法。 乳汁内の抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、 a)プライマー組成物の投与する工程と、 b)少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接した位置、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程と、 c)前記抗原放出装置を埋め込んだ後、抗原を含むブースター組成物を哺乳動物に投与する工程とを含み、 前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺への抗体分泌を刺激することを特徴とする乳汁の抗体の持続的な放出を誘導する方法。 乳房内、腹腔内、筋肉間、又は鼻腔内から選択される投与経路で、前記プライマーを投与する請求項14又は16に記載の方法。 前記抗原放出装置を埋め込む前に、プライマーの投与を行う請求項14又は16に記載の方法。 前記抗原放出装置の埋め込み中に、プライマーの投与を行う請求項14又は16に記載の方法。 前記プライマー組成物が粘膜面に送達される請求項14又は16に記載の方法。 前記プライマー組成物を単回で投与する請求項14又は16に記載の方法。 前記プライマー組成物を数日間、又は数週間の間隔をおいて複数回投与する請求項14又は16に記載の方法。 乳房内、腹腔内、筋肉間及び/又は鼻腔内から選択される投与経路で、前記ブースターを投与する請求項15又は16に記載の方法。 前記ブースター組成物が粘膜面に送達される請求項15又は16に記載の方法。 前記ブースター組成物を単回で投与する請求項15又は16に記載の方法。 前記ブースター組成物を数日間、又は数週間の間隔をおいて複数回投与する請求項15又は16に記載の方法。 各工程において、投与する前記抗原が同一である請求項14〜26のいずれかに記載の方法。 前記抗原放出装置、前記プライマー組成物及び前記ブースター組成物が、アジュバントをさらに含む請求項14〜27のいずれかに記載の方法。 前記抗原放出装置の投与工程前に、最適な抗体力価反応を示した動物を選ぶプレ選択工程を更に含む請求項1〜28のいずれかに記載の方法。 抗体を含有する哺乳類乳汁の生成方法であって、 a)請求項1〜29のいずれかに記載の方法に従って抗体を誘導する工程と b)前記哺乳動物から抗体含有乳汁を回収する工程と を含む抗体を含有する哺乳類乳汁の産生方法。 前記哺乳動物から直接得た状態の乳汁を使用する請求項30に記載の方法。 前記乳汁を、使用前に加工する請求項30に記載の方法。 前記加工方法が、加熱処理、紫外線照射、濃縮、食品添加物の添加、濃縮物又は粉乳汁への乾燥を含む項目から選択される請求項32に記載の方法。 前記乳汁から抗体を単離する工程をさらに含む請求項30に記載の方法。 単離後に抗体を精製する請求項34に記載の方法。 請求項34又は35に記載の方法に従って単離した抗体。 前記単離された抗体が、インタクトな免疫グロブリン分子、実質的にインタクトは免疫グロブリン分子、及びパラトープを含む前記免疫グロブリン分子の一部からなる群から選択される請求項36に記載の抗体。 前記免疫グロブリン分子部分が、Fab、Fab'、F(ab')2、及びF(v)部分からなる群から選択される請求項37に記載の抗体。 抗体含有のタンパク質濃縮物の生成方法であって、 a)請求項1〜29のいずれかに記載の方法によって抗原放出装置を埋め込んだ乳汁担持雌哺乳動物の乳汁を回収する工程と、 b)乳脂と不純物とに分ける分離工程と、 c)精製物及び脱脂粉乳の凝固工程と、 d)カゼインの単離工程と、 e)乳清タンパク質の濾過、限外濾過、及び滅菌工程と、 f)抗体が変性せず且つ滅菌性が保たれた条件下にて、前記タンパク質を脱水・乾燥する工程と を含む抗体含有タンパク質濃縮物の生成方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、抗体すなわち免疫グロブリンの持続的産生の誘導方法に関する。 より詳細には、本発明は、哺乳動物の乳汁中において抗体の持続的な産生を誘導する方法に関する。 血液という従来の抗体源と比べて、乳汁中において抗体を産生することの有利な点は、乳汁は日常で入手可能であり、安定して供給される点にある。 抗体産生動物は、血液を採取した後、長期間(例えば、1ヶ月程の期間)かけて回復させる。 したがって、得られる血液量は限られるため、抗体の収量は限られてしまう(1ヶ月で約3〜30mg)。 しかし、例えば、乳畜から乳汁を毎日採取すると、収量は大幅に増加する(例えば、日に2mgを30日で乗すれば、月に150mgとなる)。 哺乳動物の乳頭に直接注射すなわち注入して、乳汁中の抗体の産生を促進する方法が以前から使用されており、そのような例は、非特許文献1〜3に記載されている。 このような注射は、抗体産生を再促進させるため繰り返さなければならず時間がかかる上、哺乳動物の乳頭に直接注射することによって、乳腺炎等の感染が頻繁に起こってしまう。 乳房内免疫技術は乳房感染の可能性が高いため、屋外での予防接種経路としては一般的に好ましくなく(非特許文献4)、また、高度に熟練した技術者が必要となる場合が多い。 乳腺分泌物における免疫グロブリン産生に関する公開文献の多くは、動物、又はその子孫の病気予防(すなわち、予防接種)を対象としている点に注目すべきである。 免疫グロブリン自体の入手を目的とする、免疫グロブリンが豊富な乳汁の産生を対象とした文献はほとんどない。 JL Smith, JS Hogan & KL Smith (1999) " Efficac of intramammary immunization with an Escherichia coli JS bacteria. " Journal of Dairy Science, 82:2582-2588 JS Hogan, KL Smith, P. Schoenberger, S. Romig & L Thompson (1997) " Response of antibody titres to intramammary immunization with Escherichia coli JS bacteria. " Journal of Dairy Science, 80:2398-2402 FJ Bourne, TJ Newby & JW Chidlow (1975) " The influence of route of vaccination on the systemic and local immune response in the pig. " Research in Veterinary Science, 18:244-248 RF Sheldrake (1987) Australian Journal of Dairy Technology, 42:30-32 FJ Bourne et al (1975) Research in Veterinary Science 18:244-248 Hanly et al; Review of Polyclonal Antibody Production Procedures, ILAR Journal (1995), 37:3, 93-118 Langer et al., J. Biomed. Mater. Res. 15:167-277 (1981) Langer, Chem. Tech. 12:98-105 (1982) Sidman et al., Biopolymers 22:547-556 [1983] B. Baras, MA Benoit & J. Gillard (2000) " Parameters infl uencing the antigen release from spray dried poly(DL-lactide)microparticles. " International Journal of Pharmaceutics, 200:133-145 Epstein et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:3688-3692 (1985) Hwang et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4030-4034 (1980) Hood et al., in Immunology, p.384, Second Ed., Benjamin/Cummings, Menlo Park, California (1984) Nielson, K. (1986) Can. J. Vet. Res 50:227-231 Kanamara et al (1993) Milchwissenschaft 48:247-251 Kanamaru et al (1982) Agric. Biol. Chem 46:1531-1537 本発明の第一の態様は、少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接して、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程を含む乳汁に抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺へ抗体分泌を刺激することを特徴とする方法を提供することである。 本発明の第二の態様は、本発明のいずれかの方法によって産生される抗体を提供することである。 本発明の第三の態様は、抗体含有乳汁の生成方法に関する。 該方法は、上に詳述した方法による抗体の誘導工程、及び前記哺乳動物から乳汁に含まれる抗体を回収する工程を含む。 乳汁の回収工程は、通常の搾乳工程により達成可能である。 本発明の他の目的、特徴、及び利点は、上記から詳細に理解されるように、また、以下に述べる好適な実施形態にから理解されるものである。 概要 本明細書に引用した資料、参考文献、特許出願、又は特許それぞれは、本願に参照して明確に援用する。 これは、本明細書の一部として読者が読み、熟考すべきであることを意味する。 引用した前記資料、参考文献、特許出願、又は特許が本明細書で繰り返されてないのは、簡潔にするためである。 本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されず、例示を目的としたものである。 本明細書に記載のように、機能的に均等な生成物、組成物、及び方法は、本発明の範囲に明確に含まれる。 本明細書を通して、文脈からそうでない限り、「含有する(comprise)」、又は「含む(comprises)」若しくは「含んでいる(comprising)」等のその変形語は、規定した整数又は整数群を含み、その他全ての整数又は整数群は除外しないものと理解される。 本明細書を通じて、CRD及びARDの頭字語は、どちらも同じ意味で用いられる。 両方とも、本明細書で記述、開示、及びクレームされている抗原放出装置を意味する。 本発明に記載の用語に対して、他の定義が本明細書を通して適用されている場合があり得るが、他に定義されない限り、本明細書で使用される他の全ての科学用語及び技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者が通常理解する意味と同じ意味である。 本発明の詳細開示 本発明の第一の態様では、少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接若しくは十分近接させた位置、又は前記リンパ節内に、少なくとも一つの抗原放出装置を埋め込む工程を含む乳汁に抗体の持続的な放出を誘導する方法であって、前記抗原放出装置が、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺への抗体分泌を刺激する方法を提供する。 本発明によれば、抗原放出装置からの抗原放出により(当該抗原放出装置を埋め込んだ)哺乳動物の抗体反応が、治療上又は抗細菌性上適した量の抗体の産生を乳汁内で促進するレベルで維持されるように、乳腺上リンパ節から該インプラントの距離は十分近くなければならない。 例えば、ARDは、乳房に埋め込んでもよい。 あるいは、実例として、少なくとも一つの乳腺上リンパ節から最大100mm離間させて前記抗原放出装置を埋め込むのが好ましく、前記抗原放出装置は、使用中に前記乳腺上リンパ節周辺の組織領域に抗原を放出し、乳腺に抗体分泌を刺激する。 好ましくは、乳腺上リンパ節に隣接して、又は乳腺上リンパ節から1〜100mm離間させて前記抗原放出装置を埋め込むのが好ましい。 該距離は、約50〜100mmが最も好ましい。 本発明が、一体の動物の多くの分泌腺での抗体産生の促進に使用され得ることが理解されよう。 このことに関して、1つの分泌腺を免疫すると、他の乳腺による分泌物による抗体活性が得られることが示されている(例えば、非特許文献5参照)。 本発明の方法は、哺乳動物に対して行われる。 本方法を使用する哺乳動物は、げっ歯類、又は反すう動物であることが好ましい。 該哺乳動物は、ヤギ、ヒツジ、又は牛であることが最も好ましい。 該哺乳動物は、乳牛品種が望ましいが、乳用ヤギ品種、又は乳用ヒツジ品種を使用してもよい。 本明細書中で使用される「乳汁」とは、液状又は固形状の、哺乳動物により産生される態様の乳汁及び初乳、或いは、脱脂粉乳又は乳清等の全乳のあらゆる派生物のことを言う。 本明細書中で使用される「抗原」とは、処置した哺乳動物の抗原反応を促進可能なあらゆる物質を示す。 抗原は、抗体の効用に従って選択してよい。 すなわち、抗体を受動免疫を引き起こすために使用する場合、そのような免疫を行う抗原は、バクテリア、ウィルス、イースト菌、マイコプラズマ、タンパク質、ハプテン、ペプチド、動物組織抽出物、植物組織抽出物、菌類、花粉、煤塵、化学抗原に暴露されていない哺乳類細胞(精子を含む)、及び細胞分画から由来するものでもよい。 ハプテン、又はペプチドを抗原として使用する場合、まず、当該技術分野に熟達した者に公知の化学反応によって、これらをタンパク質等のキャリアと共役させなければならない(非特許文献6)。 本発明の一実施形態において、あらゆる細菌性抗原を本発明において使用してよい。 前記細菌性抗原は、好ましくはエシェリキア属菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、サルモネラ菌、及びヘリコバクター属菌から選択される細菌種から選択されることが望ましいが、これらに限定されるものではない。 特に好ましい細菌種は、大腸菌、Clostridium difficile菌、コレラ菌、及びヘリコバクター・ピロリ菌、及び蛍光菌である。 最も好ましくは、抗原は、蛍光菌由来のリポタンパク質リパーゼである。 少なくとも一つの乳腺上リンパ節に隣接した位置、又は当該リンパ節内に抗原放出装置を埋め込むことにより、前記抗原放出装置に含まれる抗原が、近接の細胞及びリンパ節内に放出される(図1)。 これにより、リンパ節は刺激され、抗原に対する抗体が産生される。 これらの抗体は、乳腺に分泌されるため、哺乳動物の乳汁に含有される。 前記抗原放出装置の大きさ、特性、及び種類は、対象の抗原の大きさ及び性質に依存する。 前記抗原放出装置としては、埋め込んだ哺乳動物の抗体反応が所望のレベルで維持される速度で抗原を放出するものを選ぶことが望ましい。 組成物の除放装置は、例えば、特許文献1に記載され、抗原を持続的に放出するための免疫増強装置は、例えば、特許文献2に記載されている。 有益な物質を含浸させた多孔質シリコン製インプラントが、特許文献3に記載されている。 分子送達のための埋め込み可能な装置が、特許文献4に記載されている。 持続的な放出をする配合物の他の好適な例としては、前記タンパク質を含む固形疎水性ポリマーの半透明マトリックスが挙げられ、このマトリックスは、例えば、送達装置に押し込められる、フィルム又はマイクロカプセル等の成形品の形状を有する。 持続的放出マトリックスの例としては、ポリエステル、ヒドロゲル((例えば、非特許文献7〜8に記載のポリ(2−ヒドロキシエチル−メタクリレート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(特許文献5〜6)、L−グルタミン酸及びγエチル−L−グルタミン酸塩の共重合体(非特許文献9)、非分解性のエチレン酢酸ビニル(非特許文献7)、LUPRON DEPOT (R) (乳酸−グリコール酸共重合体、及び酢酸ロイプロリドを含む注入可能な微小球)等の分解性の乳酸−グリコール酸共重合体、及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸(特許文献7)等が挙げられる。更なる参照文献は、非特許文献10である。 エチレン酢酸ビニル、及び乳酸−グリコール酸等のポリマーにより、100日間以上に渡る分子放出が可能となるが、あるヒドロゲルは、タンパク質をより短い期間で放出する。 封入された抗原が体内に長期間留まる場合、37℃の水分に暴露される結果、変性又は凝集し、生物的活性が失活したり、また免疫原性が変化してしまうこともある。 抗体を安定させるために、関与する機構に応じた論理的手法が考えられる。 例えば、前記凝集機構が、チオ−ジスルフィド交換による分子間のSS、すなわちジフルフィド結合の形成によるものであることが判明した場合、安定化は、スルフヒドリル残基を修飾し、酸性溶液から凍結乾燥し、適切な添加剤を使用して水分を調整し、特定のポリマーマトリックス組成物を形成させることにより達成可能である。 持続的な放出をするための断片組成物としては、リポソームに封入された断片も含まれる。 前記抗体を含むリポソームは、特許文献8〜17、非特許文献11〜12に公知の方法で調製される。 通常、前記リポソームは、脂質含量がコレステロール約30%超過である微小(約200〜800オングストローム)の単層型のものであり、該脂質含有率は、最適な抗体療法に応じて調整される。 乳腺上リンパ節近くの組織に抗原を除放する他の装置も、本発明に含まれる。 治療で使用する抗原の効果的な量は、例えば、目的、投与経路、抗原及び/又はアジュバントの種類、動物の状態に依存する。 従って、最適な効果を得るために、必要な投与量の調整及び投薬様式の変更を治療医が行う必要がある。 投与者は、通常、投薬量が所望の効果を達成する量に達するまで、抗原を投与する。 この治療の進行は、従来のアッセイにより容易にモニターできる。 本発明の更なる態様においては、乳房内、腹腔内、筋肉間、又は鼻腔内から選択される投与経路でプライマー組成物を投与する工程をさらに含む、乳汁中の抗体の持続的な放出を誘導する方法が提供される。 プライマーの投与は、前記抗原放出装置の埋め込み前、埋め込み中、又は埋め込み後に行ってもよい。 粘膜面(乳腺はその一つである)の抗体産生が優先的に刺激されるように、前記プライマー組成物を粘膜面に送達することが好ましい。 前記プライマー組成物の投与は、単回投与、或いは、数日間又は数週間の間隔を空けた複数回投与でもよい。 一般的に、プライマー組成物の投与は、現代の免疫プロトコルに基づいて間隔(例えば、2週間)をあける。 局所的な炎症及びうっ血を避けるため、通常、2週間よりも短い間隔で、同じ場所に前記プライマー組成物を投与しないのが好ましい。 初期のこのプライミング工程により、低量の抗体産生が促進され、その後、前記抗原放出装置から放出される抗原により抗体の産生は増加し、その量が維持される。 本発明の方法はまた、前記抗原放出装置を埋め込んだ後、乳房内、腹腔内、筋肉間及び/又は鼻腔内から選択される投与経路で、哺乳動物に抗原を含むブースター組成物を投与する工程も含む。 粘膜面(乳腺はその一つである)の抗体産生が優先的に刺激されるように、前記ブースター組成物を粘膜面に送達することが好ましい。 そのようなブースター組成物の投与は、単回投与、或いは、数日間又は数週間の間隔を空けた複数回投与でもよい。 一般的に、ブースター組成物の投与は、投与者の都合に適して間隔をあける。 局所的炎症及びうっ血を避けるため、通常、2週間よりも短い間隔で、同じ場所に前記ブースター組成物を投与しないのが好ましい。 好ましい方法においては、投与される抗原は、該方法の各工程において同一である。 そのため、同一の抗原を前記抗原放出装置、前記プライマー組成物、及び/又は前記ブースター組成物に対して使用してよい。 前記抗原放出装置中と、プライミング及びブースティングに使用される組成物中との両方にアジュバントを使用することも望ましい。 アジュバントは、免疫原を除放する組織内貯蔵庫として、また、免疫反応(非特許文献13を参照)を非特異的に高めるリンパ活性剤としても作用することができる。 本発明の抗原と併用する適切なアジュバントとしては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIC)、TiterMax Gold (R) 、アジュバント65、クロレラトキシンB−サブユニット、IL1−B Fragment 163−171 Synthetic ヒトアジュバント、水酸化アルミニウムゲル、又は百日咳菌、ムラミールジペプチド、サイトカイン、サポニン、Adjyu−Phos、Algal Glucau、Algammuliu、Alhydrogel、抗体形成、アブリジン、Bay R1005、calcitrial、リン酸カルシウム、Gel、CRL1005、コレラホロトキシン(CT)、DDA、DHEA、DMPC、DMPG、DOC/Alum Comple x、ガンマイヌリン、ゲルブアジュバント、GMDP、イミキモド、Imuither、インターフェロン−ガンマ、ISCOM(s)、Iscoprop7.0.3、ロキソリビン、LT−OA、又はLT Oralアジュバント、MF59、モンタニドISA51、及びISA720、MPL、MTP−PE、MTP PE リポソーマ、ムラメチド、murapalmitive、NAGO、非イオン性界面活性小胞、Pleuram、PLGA、PGA、及びPLA、Pluronic L121、PMMA、PODDS、Poly Ra、Polyru Polyphophazene、Polysorbate 80、Protein Cochleates、QS−21、Quil A、Rehydrogel HPA、Rehydroge l LV、S−28465、SAF−1、Sclavo、ペプチド、Seudai Protediposomes、sendai−contaiming lipid matrices、Span85、specal、スクアレン、ステアリルチロシン、Theramide、スレオニル−MDP、Ty Particles、サポニン Q521、MF59、及びAlum等が挙げられるが、これらに限定されない。 本発明の更なる態様において、本発明の方法は、プレ選択工程をさらに含む。 この工程において、個々の動物の抗体産生能力を試験し、動物を選択する。 抗体産生能の動物間でのバラツキはかなり大きい。 抗体力価反応が最も良好であった動物を選択する前記プレ選択工程により、動物間のバラツキとなる要因を減少させることができる。 同様に、前記工程を使用して抗体産生に特に適する動物群を構築してもよい。 前記プライマー組成物又は前記ブースター組成物の投与工程に関して、前記抗原物質を液体媒体に懸濁させ、公知の手順に従って注入又は注射するのが好ましい。 当該技術分野において公知のあらゆる適切なキャリア、希釈剤、緩衝液、及びアジュバントを使用してよい。 適切な懸濁液としては、生理食塩水溶液、水、及び生理緩衝液が挙げられる。 前記プライマー組成物又は前記ブースター組成物を注射で投与する場合、注射前に、例えば実験室用ホモゲナイザーを用いて、抗原をアジュバントと適切なキャリア中で乳化させるのが好ましい。 そのような方法の一例としては、抗原水溶液を3倍量のアジュバントと混合し、安定した油中水型のエマルジョンが形成されるまで乳化する。 安定したエマルジョンの存在は、当該技術分野において周知の試験により確かめることが可能である。 第二の態様によれば、本発明は、本発明のいずれかの方法により産生された抗体、及びそのような抗体の断片も提供する。 前記抗体は、免疫グロブリンの種々のサブクラス、すなわちアイソタイプのいずれでもよく、IgA、IgG、又はIgM、又は他のサブクラスの任意のものが挙げられる。 本発明の本態様に従って調製可能な抗体分子及び断片の例としては、実質的にインタクトな免疫グロブリン分子、実質的にインタクトな免疫グロブリン分子、及びパラトープを含んだ、免疫グロブリン分子の一部が挙げられる。 前記パラトープを含むそのような抗体部は、Fab、Fab'、F(ab') 2 、及びF(v)として当該技術分野において公知の部分が挙げられる。 これらの抗体の一部は、周知の方法により、実質的にインタクトな抗体にパパイン及びペプシンそれぞれのタンパク質分解反応によって調製可能である。 例えば、特許文献18を参照。 Fab'抗体部も周知であり、メルカプトエタノールで2つの重鎖部を連結しているジスルフィド結合の還元し、生じたメルカプタンタンパク質をヨードアセタミド等の試薬でアルキル化することによって、F(ab') 2から生成される。 前記抗体は、インタクトな抗体分子であることが好ましく、本明細書に示したように使用される。 本発明の第三の態様は、抗体を含有した哺乳動物の乳汁の生成方法に関し、前記に詳述した方法による抗体の誘導工程と、前記哺乳動物から乳汁に含まれる前記抗体を回収する工程とを含む。 この乳汁回収工程は、通常の搾乳工程により達成される。 前記乳汁は、前記哺乳動物から直接得たままの状態で使用できるが、必要に応じて加工してもよい。 処理工程の例としては、加熱処理、紫外線放射、濃縮、食品添加物の添加、及び濃縮物、乳粉又は乳清粉等への乾燥挙げられる。 本発明の方法の更なる工程として、抗体を乳汁から単離してもよい。 単離は、当該技術分野で公知の単離技術を使用することで可能である。 例えば、乳清から免疫グロブリンを豊富に含む分画を単離する方法(非特許文献14、特許文献19〜21)、乳汁から免疫グロブリンを豊富に含む分画を単離する方法(非特許文献20、特許文献22)、初乳から免疫グロブリン豊富な分画を単離する方法(非特許文献21、特許文献23〜25)、及び、乳汁及び初乳から免疫グロブリンを豊富に含む分画を単離する方法(特許文献26)が知られている。 必要に応じて、次いで、前記単離した抗体を精製してもよい。 精製は、沈殿及びイオン交換クロマトグラフィー等の公知の技術により、達成可能である。 好適な技術が、上記に引用した非特許文献及び特許文献に開示されている。 上記追加の処理工程に従って得られた、単離・精製抗体の双方はまた、本発明の一部である。 抗体を含有するタンパク質濃縮物を商業規模で生成する方法が、特許文献27に開示されており、参照することで本願に援用する。 簡潔に説明すると、該方法は、超免疫した乳汁担持雌の乳汁を回収する工程と、乳脂と不純物とに分ける分離工程と、精製物及び脱脂粉乳の凝固工程と、カゼインの単離工程と、乳清タンパク質のフィルターによる濾過、限外濾過、及び滅菌工程と、抗体が変性せず且つ滅菌性が保たれた条件下にて、生成物を脱水・乾燥する工程とを含む。 本発明の更なる特徴を以下の限定されない実施例で更に詳しく説明するが、この詳細記載は、本発明の例示の目的の為だけであることを理解されたい。 いかなる場合も、上記に示した本発明の概略記載の範囲を制限するように理解されるべきでない。 (実施例1) (実施例2) (実施例3) (実施例4) (実施例5) (実施例6) (実施例7) (実施例8) (実施例9) (実施例10)
6種類全ての投与計画で抗体が増加した。 しかし、各グループにおける抗体の相対濃度は異なった。 産生した抗体の濃度が最も高いことを示す、最高平均吸光度を記録したのは動物グループ4であった。 動物グループ4に、本プログラム0日目にARDを埋め込み、次いで7日目、14日目、21日目に、3回後脇腹付近に注射を行った。 7日目、14日目、21日目にIM注射のみ行ったグループ1のヤギの平均吸光度よりも、グループ4の平均吸光度は高かった。 図8、図9、図10に示すように、接種した動物の血清中の抗リパーゼ抗体値も測定した。 抗原放出装置(ARD)を埋め込み、且つ筋肉注射を行った2体の動物中の抗リパーゼ抗体の吸光度の測定結果を図8に示す。 種々のプロトコルで免疫したヤギから得た血清中の抗リパーゼ抗体量の測定結果を図9に示す。 抗原放出装置(ARD)の埋め込み及び筋肉間注射で免疫したヤギから産生された、乳汁中及び血清中の平均抗リパーゼ抗体量の比較結果を図10に示す。 抗原放出装置を埋め込んだヤギの乳汁及び血清中の抗リパーゼ抗体の産生を図11に示す。 乳汁中の抗リパーゼ抗体量及び血清中に抗リパーゼ抗体が無いことから、鼠径部分に埋め込んだ抗原放出装置内の抗原が、乳腺上リンパ節に拡散していることが示唆される。 (実施例11) (実施例12) (実施例13) (実施例14) (実施例15) |