遠隔操作装置

申请号 JP2016510543 申请日 2015-07-02 公开(公告)号 JPWO2016017367A1 公开(公告)日 2017-04-27
申请人 ヤンマー株式会社; 发明人 康平 小倉; 康平 小倉; 中川 渉; 渉 中川; 松本 圭司; 圭司 松本; 晃史 黒田; 晃史 黒田;
摘要 自律走行作業車両1の制御装置30と通信装置110を介して通信可能な遠隔操作装置112に、通信装置111と制御装置119と表示装置113と前方と後方を撮影するカメラ42F・42Rとを備え、該表示装置113には、少なくとも前記自律走行作業車両1を操作する遠隔操作領域113Aと、前記カメラ42F・42Rにより撮影した映像を表示する周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cが設けられ、前記周辺画像領域113Bには前方画面と後方画面とが設けられる。
权利要求
  • 衛星測位システムを利用して、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業を可能とする自律走行作業車両の制御装置と、無線により前記制御装置に接続される通信装置を介して通信可能な遠隔操作装置において、該遠隔操作装置には通信装置と制御装置と表示装置を備え、該表示装置には、少なくとも前記自律走行作業車両を操作する遠隔操作領域と、前記自律走行作業車両に取り付けたカメラにより撮影した映像を表示する周辺画像領域とを備えることを特徴とする遠隔操作装置。
  • 前記表示装置には、前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域とに加えて、自律走行作業車両が作業を行う圃場マップや走行経路や現在の位置や作業済位置を表示する作業状態表示領域とを表示可能とすることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
  • 前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域と前記作業状態表示領域とは左右または上下に分割して同時に表示可能とされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠隔操作装置。
  • 前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域と前記作業状態表示領域の表示位置、及び、複数表示または全画面表示の選択は任意に変更可能とされることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の遠隔操作装置。
  • 前記自律走行作業車両には、前方と後方を撮影するカメラが取り付けられ、前記遠隔操作装置の表示装置には、前記カメラで撮影した自律走行作業車両の前方の映像を表示する前方画面と、後方の映像を表示する後方画面が設けられ、前記表示装置は、前方画面と後方画面の二つ表示と、進行方向のみ表示する一つ表示とに切替可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
  • 前記表示装置を一つ表示に切り替えた場合、および、前記上下の二つ表示の場合、自律走行作業車両が設定走行経路に沿って走行し、進行方向が前後切り換わる設定時間前に、表示装置の画面が予定進行方向に合わせて切り替えられることを特徴とする請求項5に記載の遠隔操作装置。
  • 说明书全文

    本発明は、自律走行する無人の自律走行作業車両の遠隔操作装置に関し、遠隔操作装置に備える表示装置の表示技術に関する。

    従来、トラクタに装着して作業を行う作業機と、携帯電話とを備え、作業機には携帯電話からの無線操作信号を受信する受信部と、受信した操作信号に基づき出器を制御する制御部とを有し、携帯電話には操作ボタンと操作画面が設けられ、操作ボタンにより操作可能とした技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。

    特開2011−120539号公報

    前記技術においては、携帯電話で操作できるのは、トラクタに装着された作業機のみ遠隔操作可能であり、トラクタを遠隔操作できるものではなかった。 近年、トラクタを無人で走行させ、遠隔操作できるようになってきている。 しかし、遠隔操作装置の表示される画面はエンジンの回転数や作業時間等であり、前方や作業の状態の映像等は表示できず、操作しながら確認もできず、作業に必要な情報を表示できるものではなかった。

    本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、遠隔操作装置に備える表示装置に、周辺の映像や作業状態や操作ボタン等を表示できる遠隔操作装置を提供しようとする。

    本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
    即ち、本発明は、衛星測位システムを利用して、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業を可能とする自律走行作業車両の制御装置と、無線により前記制御装置に接続される通信装置を介して通信可能な遠隔操作装置において、該遠隔操作装置には通信装置と制御装置と表示装置を備え、該表示装置には、少なくとも前記自律走行作業車両を操作する遠隔操作領域と、前記自律走行作業車両に取り付けたカメラにより撮影した映像を表示する周辺画像領域とを備えるものである。

    本発明は、前記表示装置には、前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域とに加えて、自律走行作業車両が作業を行う圃場マップや走行経路や現在の位置や作業済位置を表示する作業状態表示領域とを表示可能とするものである。
    本発明は、前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域と前記作業状態表示領域とは左右または上下に分割して同時に表示可能とされるものである。
    本発明は、前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域と前記作業状態表示領域の表示位置、及び、複数表示または全画面表示の選択は任意に変更可能とされるものである。

    本発明は、前記自律走行作業車両には、前方と後方を撮影するカメラが取り付けられ、前記遠隔操作装置の表示装置には、前記カメラで撮影した自律走行作業車両の前方の映像を表示する前方画面と、後方の映像を表示する後方画面が設けられ、前記表示装置は、前方画面と後方画面の二つ表示と、進行方向のみ表示する一つ表示とに切替可能に構成されるものである。
    本発明は、前記表示装置を一つ表示に切り替えた場合、および、前記上下の二つ表示の場合、自律走行作業車両が設定走行経路に沿って走行し、進行方向が前後切り換わる設定時間前に、表示装置の画面が予定進行方向に合わせて切り替えられるものである。

    以上のような手段を用いることにより、一つの遠隔操作装置(操作端末)により、必要な画面を一つまたは複数表示でき、遠隔操作装置により自律走行作業車両を容易に操作でき、遠隔操作装置の表示装置は見やすい位置に画面を選択して配置して表示することができる。

    自律走行作業車両を遠隔操作装置で操作する概略側面図。

    制御ブロック図。

    自律走行作業車両と随伴走行作業車両とによる併走作業時の状態を示す図。

    遠隔操作装置の表示装置を示す図。

    表示装置の表示画面を入れ替えた状態を示す図。

    周辺画像領域に一つの画面を表示した状態を示す図。

    周辺画像領域の前方画面と後方画面を上下入れ替えた状態を示す図。

    遠隔操作装置の他の表示装置を示す図。

    自動走行開始ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    走行速度変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    エンジン回転数変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    作業機高さ変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    無人で自動走行可能な自律走行作業車両1、及び、この自律走行作業車両1に随伴してオペレータが搭乗して操向操作する随伴走行作業車両100をトラクタとし、自律走行作業車両1及び随伴走行作業車両100に装着される作業機としてロータリ耕耘装置24が装着された実施形態について説明する。 但し、作業車両はトラクタに限定するものではなく、コンバイン等でもよく、また、作業機はロータリ耕耘装置24に限定するものではなく、施肥播種機や草刈機や薬剤散布機や消毒機や収穫機等であってもよい。

    図1、図2において、自律走行作業車両1となるトラクタの全体構成について説明する。 ボンネット2内にエンジン3が内設され、該ボンネット2の後部のキャビン11内にダッシュボード14が設けられ、ダッシュボード14上に操向操作手段となるステアリングハンドル4が設けられている。 該ステアリングハンドル4の回動により操装置を介して前輪9・9の向きが回動される。 自律走行作業車両1の操舵方向は操向センサ20により検知される。 操向センサ20はロータリエンコーダ等の度センサからなり、前輪9の回動基部に配置される。 但し、操向センサ20の検知構成は限定するものではなく操舵方向が認識されるものであればよく、ステアリングハンドル4の回動を検知したり、パワーステアリングの作動量を検知してもよい。 操向センサ20により得られた検出値は制御装置30に入力される。 制御装置30はCPU(中央演算処理装置)やRAMやROM等の記憶装置30mやインターフェース等を備え、記憶装置30mには自律走行作業車両1を動作させるためのプログラムやデータ等が記憶される。

    前記ステアリングハンドル4の後方に運転席5が配設され、運転席5下方にミッションケース6が配置される。 ミッションケース6の左右両側にリアアクスルケース8・8が連設され、該リアアクスルケース8・8には車軸を介して後輪10・10が支承される。 エンジン3からの動力はミッションケース6内の変速装置(主変速装置や副変速装置)により変速されて、後輪10・10を駆動可能としている。 変速装置は例えば油圧式無段変速装置で構成して、可変容量型の油圧ポンプの可動斜板をモータ等の変速手段44により作動させて変速可能としている。 変速手段44は制御装置30と接続されている。 後輪10の回転数は車速センサ27により検知され、走行速度として制御装置30に入力される。 但し、車速の検知方法や車速センサ27の配置位置は限定するものではない。

    ミッションケース6内にはPTOクラッチやPTO変速装置が収納され、PTOクラッチはPTO入切手段45により入り切りされ、PTO入切手段45は制御装置30と接続され、PTO軸への動力の断接を制御可能としている。

    前記エンジン3を支持するフロントフレーム13にはフロントアクスルケース7が支持され、該フロントアクスルケース7の両側に前輪9・9が支承され、前記ミッションケース6からの動力が前輪9・9に伝達可能に構成している。 前記前輪9・9は操舵輪となっており、ステアリングハンドル4の回動操作により回動可能とするとともに、操舵装置の駆動手段となるパワステシリンダからなる操舵アクチュエータ40により前輪9・9が左右操舵回動可能となっている。 操舵アクチュエータ40は制御装置30と接続され、自動走行手段により制御されて駆動される。

    制御装置30にはエンジン回転制御手段となるエンジンコントローラ60が接続され、エンジンコントローラ60にはエンジン回転数センサ61や温センサや油圧センサ等が接続され、エンジンの状態を検知できるようにしている。 エンジンコントローラ60では設定回転数と実回転数から負荷を検出し、過負荷とならないように制御するとともに、後述する遠隔操作装置112にエンジン3の状態を送信して表示装置113で表示できるようにしている。

    また、ステップ下方に配置した燃料タンク15には燃料の液面を検知するレベルセンサ29が配置されて制御装置30と接続され、自律走行作業車両1のダッシュボードに設ける表示手段49には燃料の残量を表示する燃料計が設けられ制御装置30と接続されている。 そして、制御装置30から遠隔操作装置112に燃料残量に関する情報が送信されて、遠隔操作装置112の表示装置113に燃料残量と作業可能時間が表示可能とされる。

    前記ダッシュボード14上にはエンジンの回転計や燃料計や油圧等や異常を示すモニタや設定値等を表示する表示手段49が配置されている。

    また、トラクタ機体後方に作業機装着装置23を介して作業機としてロータリ耕耘装置24が昇降自在に装設させている。 前記ミッションケース6上に昇降シリンダ26が設けられ、該昇降シリンダ26を伸縮させることにより、作業機装着装置23を構成する昇降アームを回動させてロータリ耕耘装置24を昇降できるようにしている。 昇降シリンダ26は昇降アクチュエータ25の作動により伸縮され、昇降アクチュエータ25は制御装置30と接続されている。

    制御装置30には衛星測位システムを構成する移動通信機33が接続されている。 移動通信機33には移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が接続され、移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38は前記キャビン11上に設けられる。 該移動通信機33には、位置算出手段を備えて緯度と経度を制御装置30に送信し、現在位置を把握できるようにしている。 なお、GPS(米国)に加えて準天頂衛星(日本)やグロナス衛星(ロシア)等の衛星測位システム(GNSS)を利用することで精度の高い測位ができるが、本実施形態ではGPSを用いて説明する。

    自律走行作業車両1は、機体の姿勢変化情報を得るためにジャイロセンサ31、および進行方向を検知するために方位センサ32を具備し制御装置30と接続されている。 但し、GPSの位置計測から進行方向を算出できるので、方位センサ32を省くことができる。
    ジャイロセンサ31は自律走行作業車両1の機体前後方向の傾斜(ピッチ)の角速度、機体左右方向の傾斜(ロール)の角速度、および旋回(ヨー)の角速度、を検出するものである。 該三つの角速度を積分計算することにより、自律走行作業車両1の機体の前後方向および左右方向への傾斜角度、および旋回角度を求めることが可能である。 ジャイロセンサ31の具体例としては、機械式ジャイロセンサ、光学式ジャイロセンサ、流体式ジャイロセンサ、振動式ジャイロセンサ等が挙げられる。 ジャイロセンサ31は制御装置30に接続され、当該三つの角速度に係る情報を制御装置30に入力する。

    方位センサ32は自律走行作業車両1の向き(進行方向)を検出するものである。 方位センサ32の具体例としては磁気方位センサ等が挙げられる。 方位センサ32は制御装置30に接続され、機体の向きに係る情報を制御装置30に入力する。

    こうして制御装置30は、上記ジャイロセンサ31、方位センサ32から取得した信号を姿勢・方位演算手段により演算し、自律走行作業車両1の姿勢(向き、機体前後方向及び機体左右方向の傾斜、旋回方向)を求める。

    次に、自律走行作業車両1の位置情報をGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を用いて取得する方法について説明する。
    GPSは、元来航空機・船舶等の航法支援用として開発されたシステムであって、上空約二万キロメートルを周回する二十四個のGPS衛星(六軌道面に四個ずつ配置)、GPS衛星の追跡と管制を行う管制局、測位を行うための利用者の通信機で構成される。
    GPSを用いた測位方法としては、単独測位、相対測位、DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位など種々の方法が挙げられ、これらいずれの方法を用いることも可能であるが、本実施形態では測定精度の高いRTK−GPS測位方式を採用し、この方法について図1、図2より説明する。

    RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、位置が判っている基準局と、位置を求めようとする移動局とで同時にGPS観測を行い、基準局で観測したデータを無線等の方法で移動局にリアルタイムで送信し、基準局の位置成果に基づいて移動局の位置をリアルタイムに求める方法である。

    本実施形態においては、自律走行作業車両1に移動局となる移動通信機33と移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が配置され、基準局となる固定通信機35と固定GPSアンテナ36とデータ送信アンテナ39が圃場の作業の邪魔にならない所定位置に配設される。 本実施形態のRTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、基準局および移動局の両方で位相の測定(相対測位)を行い、基準局の固定通信機35で測位したデータをデータ送信アンテナ39からデータ受信アンテナ38に送信する。

    自律走行作業車両1に配置された移動GPSアンテナ34はGPS衛星37・37・・・からの信号を受信する。 この信号は移動通信機33に送信され測位される。 そして、同時に基準局となる固定GPSアンテナ36でGPS衛星37・37・・・からの信号を受信し、固定通信機35で測位し移動通信機33に送信し、観測されたデータを解析して移動局の位置を決定する。 こうして得られた位置情報は制御装置30に送信される。

    こうして、この自律走行作業車両1における制御装置30は自動走行させる自動走行手段を備えて、自動走行手段はGPS衛星37・37・・・から送信される電波を受信して移動通信機33において設定時間間隔で機体の位置情報を求め、ジャイロセンサ31及び方位センサ32から機体の変位情報および方位情報を求め、これら位置情報と変位情報と方位情報に基づいて機体が予め設定した設定経路Rに沿って走行するように、操舵アクチュエータ40、変速手段44、昇降アクチュエータ25、PTO入切手段45、エンジンコントローラ60等を制御して自動走行し自動で作業できるようにしている。 なお、作業範囲となる圃場Hの外周の位置情報も周知の方法によって予め設定され、記憶装置30mに記憶されている。

    また、自律走行作業車両1には障害物センサ41が配置されて制御装置30と接続され、障害物に当接しないようにしている。 例えば、障害物センサ41はレーザセンサや超音波センサで構成して機体の前部や側部や後部に配置して制御装置30と接続し、機体の前方や側方や後方に障害物があるかどうかを検出し、障害物が設定距離以内に近づくと走行を停止させるように制御する。

    また、自律走行作業車両1には前方を撮影するカメラ42Fや後方の作業機や作業後の状態を撮影するカメラ42Rが搭載され制御装置30と接続されている。 カメラ42F・42Rは本実施形態ではキャビン11のルーフの前部上と後部上に配置しているが、配置位置は限定するものではなく、キャビン11内の前部上と後部上や一つのカメラ42を機体中心に配置して鉛直軸を中心に回転させて周囲を撮影しても、複数のカメラ42を機体の四隅に配置して機体周囲を撮影する構成であってもよい。 カメラ42F・42Rで撮影された映像は随伴走行作業車両100に備えられた遠隔操作装置112の表示装置113に表示され、その画面については後述する。

    遠隔操作装置112は前記自律走行作業車両1の走行経路Rを設定したり、自律走行作業車両1を遠隔操作したり、自律走行作業車両1の走行状態や作業機の作動状態を監視したり、作業データを記憶したりするものであり、制御装置(CPUやメモリ)119や通信装置111や表示装置113等を備える。

    有人走行車両となる随伴走行作業車両100はオペレータが乗車して運転操作するとともに、随伴走行作業車両100に遠隔操作装置112を搭載して自律走行作業車両1を操作可能としている。 随伴走行作業車両100の基本構成は自律走行作業車両1と略同じ構成であるので詳細な説明は省略する。 なお、随伴走行作業車両100にはGPS用の移動通信機33や移動GPSアンテナ34を備える構成とすることも可能である。

    遠隔操作装置112は、随伴走行作業車両100及び自律走行作業車両1のダッシュボード等の操作部に着脱可能としている。 遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100のダッシュボードに取り付けたまま操作することも、随伴走行作業車両100の外に持ち出して携帯して操作することも、自律走行作業車両1のダッシュボードに取り付けて操作可能としている。 遠隔操作装置112は例えばノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータで構成することができる。 本実施形態ではタブレット型のコンピュータで構成している。

    さらに、遠隔操作装置112と自律走行作業車両1は無線で相互に通信可能に構成しており、自律走行作業車両1と遠隔操作装置112には通信するための通信装置110・111がそれぞれ設けられている。 更に、遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100の制御装置130と通信装置133・111を介して通信可能としている。 通信装置111は遠隔操作装置112に一体的に構成されている。 通信手段は例えばWiFi等の無線LANで相互に通信可能に構成されている。 遠隔操作装置112は画面に触れることで操作可能なタッチパネル式の操作画面とした表示装置113を筐体表面に設け、筐体内に通信装置111やCPUや記憶装置やバッテリ等を収納している。

    このような構成において、図3に示すような圃場Hに設定走行経路Rを予め設定して記憶装置30mに記憶し、自律走行作業車両1が設定走行経路Rに沿って走行させることができる。 なお、前記圃場Hの位置を定めたり、衛星測位システムを利用して走行したり、走行経路Rを設定したりするために地図データ(情報)が参照されるが、この地図データは、インターネットに公開されている地図データや地図メーカ等が配信している地図データやカーナビ地図データ等が用いられる。
    そして、自律走行作業車両1と随伴走行作業車両100のロータリ耕耘装置の作業幅を一部重複させて、随伴走行作業車両100が自律走行作業車両1の斜め後方を走行して併走しながら作業を行う。 但し、随伴走行作業車両100は自律走行作業車両1の後方を走行して別の作業を行う作業形態とすることもでき、作業形態は限定するものではない。

    前記遠隔操作装置112の表示装置113には、前記カメラ42F・42Rで撮影した映像や自律走行作業車両1の状態や作業の状態やGPSに関する情報を通信装置110・111を介して制御装置119に送信し、その映像や情報や操作画面等を表示できるようにしており、オペレータは自律走行作業車両1を監視しながら遠隔操作装置112を操作できるようにしている。
    即ち、表示装置113は、タッチ操作式の画面としており、表示方法や表示位置やタッチ操作に対する出力等は制御装置119で制御される。 表示装置113の表示画面は、図4に示すように、縦(上下)方向、または、横(左右)方向に複数の領域に分割可能としており、その領域には、少なくとも前記自律走行作業車両1を操作する遠隔操作領域113Aと、前記自律走行作業車両1に取り付けたカメラ42F・42Rにより撮影した映像を表示する周辺画像領域113Bとが設けられている。

    遠隔操作領域113Aは、自律走行作業車両1の走行や操舵や作業機を操作するための操作部材(ボタン)を配置する画面であり、本実施形態では、走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201D、エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202D、自動走行開始ボタン203、自動走行停止ボタン204、非常停止ボタン205、インターネット接続ボタン206、作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207D、PTOオン/オフボタン208が配置される。 但し、前記操作ボタンの種類は限定するものではなく、ブレーキボタンやPTO変速ボタンや操舵ボタンやホーンボタンや設定ボタン等を設けることも可能である。 また、操作しない(不要)ならばそのボタンを削除することも可能である。 また、燃料残量やエンジンの回転数などを表示するメータを配置することもできる。 そして、遠隔操作領域113A内でのこれらのボタンの配置位置や形状も限定するものではなく、任意形状に変更したり、選択したり、位置変更したりすることもできる。

    前記走行速度上げボタン201Uはタッチすることで変速手段44を作動させて1段階増速させるものであり、走行速度下げボタン201Dはタッチすることで変速手段44を作動させて1段階減速させるものである。 なお、この操作時に変速段の名前と数字をポップアップで表示したり、画面を変速用画面に切り換えて、他の画面は閉じるようにしてもよい。

    前記エンジン回転数上げボタン202Uはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を増加させてエンジン回転数を増加させるものであり、エンジン回転数下げボタン202Dはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を減少させてエンジン回転数を減少させるものである。 なお、この操作でエンジン回転数をポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面をエンジン回転数用画面に切り換えてもよい。 また、前記走行速度上げボタン201Uと前記走行速度下げボタン201Dと前記エンジン回転数上げボタン202Uと前記エンジン回転数下げボタン202Dはタッチし続けることで、上げ量または下げ量を連続的に速く増減することができる。

    自動走行開始ボタン203はタッチすることで予め設定しておいた走行経路Rを自動走行しながら作業を開始し、自動走行停止ボタン204をタッチすることで自動走行及び作業を停止する。 非常停止ボタン205はタッチすることでエンジンを停止し走行や作業を停止して危険な状態に陥ることを防止する。 非常停止ボタン205は認識しやすく容易に操作できるように画面中央で比較的大きく、目立つ色で表示される。 インターネット接続ボタン206はタッチすることでインターネットに接続し予め設定したサイトに入り表示する。

    作業機上昇ボタン207Uはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を上昇でき、作業機下降ボタン207Dはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を下降する。 なお、この操作で作業機(ロータリ耕耘装置24)の高さをポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面を作業機昇降用に切り換えてもよい。 PTOオン/オフボタン208はタッチすることでPTO入切手段45を作動させて、PTO入り、または、PTO切りに切り換える。 こうして、画面を見ながら指でタッチするだけで離れた位置で容易に自律走行作業車両1を操作することができる。 なお、走行速度やエンジン回転数や作業機高さの設定は図示しない別の画面で設定される。

    前記遠隔操作領域113Aに配置される複数のボタンのうち、緊急時に即座に応答してほしい非常停止ボタン205以外の走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201D、エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202D、作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207D、自動走行開始ボタン203、自動走行停止ボタン204、インターネット接続ボタン206、PTOオン/オフボタン208は一回の操作では作動せず、複数回操作しないと次の操作画面に遷移して作動できないようにして、誤操作が生じないように構成することもできる。 この場合、初期画面は図8のような画面となる。

    つまり、前記遠隔操作領域113Aの略中央に配置される自動走行開始ボタン203は、予め設定しておいた走行経路Rを自動走行しながら作業を行うために開始するためのボタンであり、自動走行開始ボタン203を押す第一操作(タッチする)に加えて、更に第二操作をしないと自動走行制御モードに遷移しないようにしている。 第二操作が行われると、自動走行制御モードに移行し、制御装置30によって、自律走行作業車両1の自動走行制御が行われる。

    第二操作としては、自動走行開始ボタン203を押す第一操作が行われると、別の確認画面に切り替わり、確認画面でもう一度操作するようにして次のモードに遷移するようにする。 例えば、自動走行開始ボタン203を押すと図9に示すように、STARTボタン203AとCANCELボタン203Bが現れる。 そして、STARTボタン203Aをもう一度押すことにより、自動走行制御モードに遷移するようにするのである。 自動走行制御モードに遷移すると元の図8の画面に戻る。 押す位置を間違えた場合にはCANCELボタン203Bを押すことにより、元の図8の画面に戻る。 但し、第二操作の画面は、図9の表示に限定するものではなく、「はい」、「いいえ」等の続行するか、取り消すかを選択して確認できるものであればよい。

    また、前記第二操作の操作方法は別の操作に置き換えることができる。 つまり、第二実施例として、自動走行開始ボタン201を長押しすると、自動走行制御モードに遷移するようにするのである。 第二操作の第三実施例として、自動走行開始ボタン203を二回連続して押すと自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 第二操作の第四実施例として、自動走行開始ボタン203を押すと(第一操作)、自動走行開始ボタン203の色が変化し、更にもう一度押すと(第二操作)、自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 第二操作の第五実施例として、自動走行開始ボタン203を押し(第一操作)ながらスライドさせる(第二操作)と自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 なお、この第二操作を行い自動走行制御モードに遷移すると、オペレータが認識しやすいように「自動走行制御モードに遷移しました」のような画面が表示されるようにしてもよい。 また、第一操作が行われると、全画面表示に切り替わるように制御してもよい。

    上記のように、表示装置113には前記自律走行作業車両1による自動走行開始ボタン203が表示され、該自動走行開始ボタン203の第一操作に加えて、更に第二操作をしないと自動走行制御モードに遷移しないようにしたので、意図せず表示装置113の画面に触れたり、操作間違いをしたことで、自動走行制御モードに遷移して、自律走行作業車両1が不意に走行を開始することがなく、事故等が発生することを防止できる。

    また、前記自動走行が開始された後、前記自動走行停止ボタン204は、自動走行停止ボタン204をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると自動走行及び作業を停止する。 インターネット接続ボタン206はインターネット接続ボタン206をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとインターネットに接続し予め設定したサイトに入り表示する。 PTOオン/オフボタン208は、PTOオン/オフボタン208をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとPTO入切手段45を作動させて、PTO入りとし、または、PTO入りの状態で、PTOオン/オフボタン208をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとPTO切りに切り換える。

    前記自動走行停止ボタン204やインターネット接続ボタン206やPTOオン/オフボタン208も、前記自動走行開始ボタン203の操作と同様に、第一操作が行われると別の確認画面(はい、いいえの二者選択画面)に切り替わる代わりに、更に第二実施例〜第五実施例のような第二操作をしないと次のモードに遷移しないように制御することも可能である。

    前記自動走行が開始された後において、遠隔操作領域113Aに配置される他のボタンの操作について説明する。
    前記走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201Dは図8に示すように、一つの走行速度変更ボタン201とし、該走行速度変更ボタン201をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると変速手段44を作動させて1段階変速させるものである。 走行速度変更ボタン201をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図10に示す、増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二車速変更ボタンとしての走行速度上げボタン201Uと走行速度下げボタン201Dが表示されるようにしている。 走行速度上げボタン201Uをタッチすることで変速手段44を作動させて1段階増速させ、走行速度下げボタン201Dをタッチすることで変速手段44を作動させて1段階減速させる。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時に変速段の名前と数字をポップアップで表示したり、画面を変速用画面に切り換えてもよい。

    前記エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202Dは図8に示すように、一つのエンジン回転数変更ボタン202とし、該エンジン回転数変更ボタン202をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を変更する。 エンジン回転数変更ボタン202をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図11に示す増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二エンジン回転数変更ボタンとなるエンジン回転数上げボタン202Uとエンジン回転数下げボタン202Dが表示される。 エンジン回転数上げボタン202Uをタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を増加させてエンジン回転数を増加させ、エンジン回転数下げボタン202Dはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を減少させてエンジン回転数を減少させる。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時にエンジン回転数をポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面をエンジン回転数用画面に切り換えてもよい。 また、前記走行速度上げボタン201Uと前記走行速度下げボタン201Dと前記エンジン回転数上げボタン202Uと前記エンジン回転数下げボタン202Dはタッチし続けることで、上げ量または下げ量を速くすることができる。

    前記作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207Dは図8に示すように、一つの作業機高さ変更ボタン207とし、該作業機高さ変更ボタン207をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると昇降アクチュエータ25を作動させてロータリ耕耘装置24を昇降する。 作業機高さ変更ボタン207をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図12に示す増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二作業機高さ変更ボタンとなる作業機上昇ボタン207Uと作業機下降ボタン207Dが表示される。 作業機上昇ボタン207Uはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を上昇でき、作業機下降ボタン207Dはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を下降する。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時に作業機(ロータリ耕耘装置24)の高さをポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面を作業機昇降用に切り換えてもよい。

    前記周辺画像領域113Bはカメラ42Fで撮影した機体前方の映像を表示する前方画面210と、カメラ42Rで撮影した機体後方の映像を表示する後方画面211とからなり、周辺画像領域113Bにおける上下方向(縦方向)に配置して二つ表示としている。 前記後ろ側のカメラ42Rで撮影する映像は、トラクタと作業機の間の装着部分を撮影するものであっても、作業機の作動状態を撮影するものであっても、作業機から後方の作業仕上がり状態を撮影するものであってもよい。 この撮影方向を変更するために、カメラ42F・42Rの支持部には角度変更手段を設けてもよい。 また、アクチュエータで変更できるようにし、遠隔操作装置112で調整できるように構成することもできる。 また、カメラ42の台数は限定するものではなく、3台以上配置して、それぞれの映像を周辺画像領域113Bで表示してもよい。

    前記後方画面211に写し出される映像は鏡像(左右逆)としており、オペレータが自律走行作業車両1の進行方向と同じ向きで操作しているときに違和感が生じないようにしている。 なお、切替手段を設けて、オペレータが随伴走行作業車両100に乗らず、自律走行作業車両1の前方で対向して監視・操作する場合には、前方画面210を鏡像、後方画面211を実像とすることも可能である。

    また、周辺画像領域113Bにおいて、前方画面210と後方画面211の二つを表示させており、自律走行作業車両1が自律走行(自動走行)しているときに、前後の進行方向を変更する場合、前方画面210と後方画面211の上下表示配置を入れ替えるようにしている。 例えば、前進しているときは、図4に示すように、上側に前方画面210、下側に後方画面211を配置し、前進から後進に切り換えるときには、上側に後方画面211、下側に前方画面210を表示するのである。

    この表示切替は実際に進行方向を変更する少し前に表示が切り替えられる。 つまり、制御装置30の記憶装置30mには、設定走行経路Rが記憶されており、その設定走行経路Rにおいて前進から後進、または、後進から前進に前後進切換を行うタイミングや位置はプログラムされているので、進行方向が前後切り換わる設定時間前に、表示装置113の画面が予定進行方向に合わせて切り替えられる。 具体的には、前後進切換命令を発する設定時間前に(または前後進切換位置の設定距離手前で)上下の表示切替を行う。 この画面の表示切替は、例えば、自律走行作業車両1の前後進切換アクチュエータを作動させる数秒前に(または走行を停止した時)行う。 このように表示装置113を制御することによって、遠隔操作装置112を操作しているオペレータは、画面が切り替わることで自律走行作業車両1が前後進行方向を変更することを認識でき、もし、進行方向と反対側に障害物が存在するような場合には、進行する前に自律走行作業車両1を停止する操作ができ、事故を未然に防ぐことができるのである。

    また、周辺画像領域113Bにおいて、二つ表示することなく、図6に示すように、進行方向のみ表示する一つ画面とすることもできる。 つまり、前進するときは前方画面210のみ表示し、後進するときは後方画面211のみ表示する。 この場合においても、前記同様に、前後進を切り替える少し手前で、前方画面210と後方画面211の表示切替が行われる。 但し、周辺画像領域113Bで1つの表示とする場合において、通常は進行方向のみ表示するが、作業後の仕上がり状態を確認したい場合があるので、後方画面211に切り換えられるように切替ボタンを設けてもよく、または、ダブルタップ等の操作で画面を切り替えるようにしてもよい。

    前記表示装置113には、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bとに加えて、自律走行作業車両1が作業を行う圃場のマップや設定走行経路Rや現在の位置や作業済位置等を表示する作業状態表示領域113Cを表示可能としている。 作業状態表示領域113Cでは、地図に設定走行経路を重ね合わせた二次元表示としたり、三次元表示したり、俯瞰図で表示したりすることができる。 また、これらを切り替えられように切替手段を設けてもよい。

    また、周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cに表示される画面は、拡大・縮小可能に構成することもできる。 例えば、周辺画像領域113Bの後方画面211で作業後の仕上がりをもっと精密に見たい場合には、画面を指2本の間隔を広げるようなピンチアウトの操作で拡大し、確認するようにしてもよい。 また、作業状態表示領域113Cでは、隣の圃場や周囲の畦を確認したい場合等では、画面を指2本の間隔を狭めるようなピンチインの操作で縮小し、確認するようにしてもよい。 また、表示画面をドラッグ操作して表示位置(撮影位置)を移動できるようにすることも可能である。

    また、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cとは、左右または上下に分割して同時に表示可能とされるものである。 つまり、図4の実施形態では、左側に周辺画像領域113B、中央に遠隔操作領域113A、右側に作業状態表示領域113Cと左右に画面を3つ分割して同時に表示して、複数の表示装置を用意することなく一つの端末に集約して、随伴走行作業車両100に乗車して操作するときの取付等が容易にでき、自律走行作業車両1の位置の確認や速度調節等の操作が画面を見ながら容易にできるようにしている。

    また、中央に遠隔操作領域113Aを配置し両側に周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cを配置することにより、自律走行作業車両1の非常停止や車速調整等安全上重要な操作ボタンが中央に配置され、見やすく操作が迅速に行える。 なお、遠隔操作装置112を縦長として使用できるようにしている。 つまり、表示装置113を上下3つに分割できるようにしている。 また、この分割された状態で、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cの何れかの領域と領域の境界部分をドラッグして平行移動することで、表示領域を拡大または縮小して、見たい画面を拡大したり、必要でない画面を縮小したりできるようにすることもできるようにしている。

    また、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cの表示位置は、任意に変更(入れ替え)可能として、使用者の好みに合わせたり使い易くしたりすることができる。 つまり、遠隔操作領域113Aと周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cは、使用者の好みや使いやすさ等を考慮して、自由に配置することができる。 例えば、画面上の一部をドラッグして、図4から図5に示すように、遠隔操作領域113Aを中央から左側に移動し、周辺画像領域113Bを右側に移動できるようにするのである。 また、周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cを左側に上下2段に表示して、右側に遠隔操作領域113Aを配置して表示するようにもできる。

    また、複数表示または全画面表示の選択も任意に変更可能として、視認性や操作性を向上することができる。 つまり、遠隔操作領域113Aのみ全画面で表示して、ボタンを大きく表示させて操作間違いが生じし難くなるようにしたり、遠隔操作領域113Aと作業状態表示領域113Cの二つを表示して、作業位置を確認しながら自律走行作業車両1を操作できるようにしている。

    本発明は、自律走行可能とした建設機械や農用作業車等を遠隔操作可能とする遠隔操作装置に備えられる表示装置に利用可能である。

    1 自律走行作業車両 30 制御装置 42F・42R カメラ 110・111 通信装置 112 遠隔操作装置 113 表示装置 113A 遠隔操作領域 113B 周辺画像領域 113C 作業状態表示領域 119 制御装置

    本発明は、自律走行する無人の自律走行作業車両の遠隔操作装置に関し、遠隔操作装置に備える表示装置の表示技術に関する。

    従来、トラクタに装着して作業を行う作業機と、携帯電話とを備え、作業機には携帯電話からの無線操作信号を受信する受信部と、受信した操作信号に基づき出力器を制御する制御部とを有し、携帯電話には操作ボタンと操作画面が設けられ、操作ボタンにより操作可能とした技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。

    特開2011−120539号公報

    前記従来技術においては、携帯電話で操作できるのは、トラクタに装着された作業機のみ遠隔操作可能であり、トラクタを遠隔操作できるものではなかった。 近年、トラクタを無人で走行させ、遠隔操作できるようになってきている。 しかし、遠隔操作装置の表示される画面はエンジンの回転数や作業時間等であり、前方や作業の状態の映像等は表示できず、操作しながら確認もできず、作業に必要な情報を表示できるものではなかった。

    本発明は、以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、遠隔操作装置に備える表示装置に、周辺の映像や作業状態や操作ボタン等を表示できる遠隔操作装置を提供しようとする。

    本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。

    請求項1においては、衛星測位システムを利用して、設定した走行経路に沿って自動的に走行及び作業を可能とする制御装置を備える自律走行作業車両と通信可能な遠隔操作装置において、前記遠隔操作装置は、表示装置を備え、前記表示装置は、少なくとも前記自律走行作業車両を操作する遠隔操作領域と、前記自律走行作業車両に取り付けたカメラにより撮影した映像を表示する周辺画像領域と、を備え、前記遠隔操作領域には、前記自律走行作業車両のエンジン回転数を変更するエンジン回転数操作部が設けられ、前記エンジン回転数操作部を長押しした場合、前記エンジン回転数操作部を長押ししていない場合に比べて、上げ量又は下げ量を速くすることができるものである。

    請求項2においては、 前記自律走行作業車両には、進行方向を撮影する第1カメラと、前記進行方向とは反対方向を撮影する第2カメラとが取り付けられ、前記周辺画像領域は、第1カメラで撮影した映像を表示する前方画面と第2カメラで撮影した映像を表示する後方画面とが設けられる二つ表示と、前記前方画面のみを表示する一つ表示と、で切替可能であり、前記走行経路に沿って走行する前記自律走行作業車両の進行方向が切り換わる場合には、前記周辺画像領域における表示態様が予定進行方向に合わせて切り替えられるものである。

    請求項3においては、 前記予定進行方向に合わせた前記周辺画像領域における表示態様の切り替えは、前記自律走行作業車両の進行方向が切り換わる時間よりも設定時間前に行われるものである。

    請求項4においては、 前記遠隔操作領域には、前記自律走行作業車両を非常停止させる非常停止操作部を有し、前記制御装置は、前記非常停止操作部に対する一回の操作に基づいて前記自律走行作業車両の走行を停止させる一方、前記エンジン回転数操作部に対する一回の操作に基づいて前記自律走行作業車両のエンジン回転数を変更しないものである。

    請求項5においては、 前記表示装置はさらに、前記走行経路を含む情報を表示する作業状態表示領域を備え、前記表示装置は、第1領域と、第2領域と、第1領域と第2領域との間に設けられる第3領域に分割され、前記周辺画像領域及び前記作業状態表示領域の一方は、第1領域に表示される一方、前記周辺画像領域及び前記作業状態表示領域の他方は、第2領域に表示されるとともに、前記遠隔操作領域は、第3領域に表示されるものである。

    請求項6においては、 前記遠隔操作領域と前記周辺画像領域と前記作業状態表示領域の表示位置、及び、複数表示または全画面表示の選択は、任意に変更可能とされるものである。

    以上のような手段を用いることにより、一つの遠隔操作装置(操作端末)により、必要な画面を一つまたは複数表示でき、遠隔操作装置により自律走行作業車両を容易に操作でき、遠隔操作装置の表示装置は見やすい位置に画面を選択して配置して表示することができる。

    自律走行作業車両を遠隔操作装置で操作する概略側面図。

    制御ブロック図。

    自律走行作業車両と随伴走行作業車両とによる併走作業時の状態を示す図。

    遠隔操作装置の表示装置を示す図。

    表示装置の表示画面を入れ替えた状態を示す図。

    周辺画像領域に一つの画面を表示した状態を示す図。

    周辺画像領域の前方画面と後方画面を上下入れ替えた状態を示す図。

    遠隔操作装置の他の表示装置を示す図。

    自動走行開始ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    走行速度変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    エンジン回転数変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    作業機高さ変更ボタンを押した後の第二操作画面を示す図。

    無人で自動走行可能な自律走行作業車両1、及び、この自律走行作業車両1に随伴してオペレータが搭乗して操向操作する随伴走行作業車両100をトラクタとし、自律走行作業車両1及び随伴走行作業車両100に装着される作業機としてロータリ耕耘装置24が装着された実施形態について説明する。 但し、作業車両はトラクタに限定するものではなく、コンバイン等でもよく、また、作業機はロータリ耕耘装置24に限定するものではなく、施肥播種機や草刈機や薬剤散布機や消毒機や収穫機等であってもよい。

    図1、図2において、自律走行作業車両1となるトラクタの全体構成について説明する。 ボンネット2内にエンジン3が内設され、該ボンネット2の後部のキャビン11内にダッシュボード14が設けられ、ダッシュボード14上に操向操作手段となるステアリングハンドル4が設けられている。 該ステアリングハンドル4の回動により操舵装置を介して前輪9・9の向きが回動される。 自律走行作業車両1の操舵方向は操向センサ20により検知される。 操向センサ20はロータリエンコーダ等の角度センサからなり、前輪9の回動基部に配置される。 但し、操向センサ20の検知構成は限定するものではなく操舵方向が認識されるものであればよく、ステアリングハンドル4の回動を検知したり、パワーステアリングの作動量を検知してもよい。 操向センサ20により得られた検出値は制御装置30に入力される。 制御装置30はCPU(中央演算処理装置)やRAMやROM等の記憶装置30mやインターフェース等を備え、記憶装置30mには自律走行作業車両1を動作させるためのプログラムやデータ等が記憶される。

    前記ステアリングハンドル4の後方に運転席5が配設され、運転席5下方にミッションケース6が配置される。 ミッションケース6の左右両側にリアアクスルケース8・8が連設され、該リアアクスルケース8・8には車軸を介して後輪10・10が支承される。 エンジン3からの動力はミッションケース6内の変速装置(主変速装置や副変速装置)により変速されて、後輪10・10を駆動可能としている。 変速装置は例えば油圧式無段変速装置で構成して、可変容量型の油圧ポンプの可動斜板をモータ等の変速手段44により作動させて変速可能としている。 変速手段44は制御装置30と接続されている。 後輪10の回転数は車速センサ27により検知され、走行速度として制御装置30に入力される。 但し、車速の検知方法や車速センサ27の配置位置は限定するものではない。

    ミッションケース6内にはPTOクラッチやPTO変速装置が収納され、PTOクラッチはPTO入切手段45により入り切りされ、PTO入切手段45は制御装置30と接続され、PTO軸への動力の断接を制御可能としている。

    前記エンジン3を支持するフロントフレーム13にはフロントアクスルケース7が支持され、該フロントアクスルケース7の両側に前輪9・9が支承され、前記ミッションケース6からの動力が前輪9・9に伝達可能に構成している。 前記前輪9・9は操舵輪となっており、ステアリングハンドル4の回動操作により回動可能とするとともに、操舵装置の駆動手段となるパワステシリンダからなる操舵アクチュエータ40により前輪9・9が左右操舵回動可能となっている。 操舵アクチュエータ40は制御装置30と接続され、自動走行手段により制御されて駆動される。

    制御装置30にはエンジン回転制御手段となるエンジンコントローラ60が接続され、エンジンコントローラ60にはエンジン回転数センサ61や水温センサや油圧センサ等が接続され、エンジンの状態を検知できるようにしている。 エンジンコントローラ60では設定回転数と実回転数から負荷を検出し、過負荷とならないように制御するとともに、後述する遠隔操作装置112にエンジン3の状態を送信して表示装置113で表示できるようにしている。

    また、ステップ下方に配置した燃料タンク15には燃料の液面を検知するレベルセンサ29が配置されて制御装置30と接続され、自律走行作業車両1のダッシュボードに設ける表示手段49には燃料の残量を表示する燃料計が設けられ制御装置30と接続されている。 そして、制御装置30から遠隔操作装置112に燃料残量に関する情報が送信されて、遠隔操作装置112の表示装置113に燃料残量と作業可能時間が表示可能とされる。

    前記ダッシュボード14上にはエンジンの回転計や燃料計や油圧等や異常を示すモニタや設定値等を表示する表示手段49が配置されている。

    また、トラクタ機体後方に作業機装着装置23を介して作業機としてロータリ耕耘装置24が昇降自在に装設させている。 前記ミッションケース6上に昇降シリンダ26が設けられ、該昇降シリンダ26を伸縮させることにより、作業機装着装置23を構成する昇降アームを回動させてロータリ耕耘装置24を昇降できるようにしている。 昇降シリンダ26は昇降アクチュエータ25の作動により伸縮され、昇降アクチュエータ25は制御装置30と接続されている。

    制御装置30には衛星測位システムを構成する移動通信機33が接続されている。 移動通信機33には移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が接続され、移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38は前記キャビン11上に設けられる。 該移動通信機33には、位置算出手段を備えて緯度と経度を制御装置30に送信し、現在位置を把握できるようにしている。 なお、GPS(米国)に加えて準天頂衛星(日本) やグロナス衛星(ロシア)等の衛星測位システム(GNSS)を利用することで精度の高い測位ができるが、本実施形態ではGPSを用いて説明する。

    自律走行作業車両1は、機体の姿勢変化情報を得るためにジャイロセンサ31、および進行方向を検知するために方位センサ32を具備し制御装置30と接続されている。 但し、GPSの位置計測から進行方向を算出できるので、方位センサ32を省くことができる。 ジャイロセンサ31は自律走行作業車両1の機体前後方向の傾斜(ピッチ)の角速度、機体左右方向の傾斜(ロール)の角速度、および旋回(ヨー)の角速度、を検出するものである。 該三つの角速度を積分計算することにより、自律走行作業車両1の機体の前後方向および左右方向への傾斜角度、および旋回角度を求めることが可能である。 ジャイロセンサ31の具体例としては、機械式ジャイロセンサ、光学式ジャイロセンサ、流体式ジャイロセンサ、振動式ジャイロセンサ等が挙げられる。 ジャイロセンサ31は制御装置30に接続され、当該三つの角速度に係る情報を制御装置30に入力する。

    方位センサ32は自律走行作業車両1の向き(進行方向)を検出するものである。 方位センサ32の具体例としては磁気方位センサ等が挙げられる。 方位センサ32は制御装置30に接続され、機体の向きに係る情報を制御装置30に入力する。

    こうして制御装置30は、上記ジャイロセンサ31、方位センサ32から取得した信号を姿勢・方位演算手段により演算し、自律走行作業車両1の姿勢(向き、機体前後方向及び機体左右方向の傾斜、旋回方向)を求める。

    次に、自律走行作業車両1の位置情報をGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を用いて取得する方法について説明する。 GPSは、元来航空機・船舶等の航法支援用として開発されたシステムであって、上空約二万キロメートルを周回する二十四個のGPS衛星(六軌道面に四個ずつ配置)、GPS衛星の追跡と管制を行う管制局、測位を行うための利用者の通信機で構成される。 GPSを用いた測位方法としては、単独測位、相対測位、DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位など種々の方法が挙げられ、これらいずれの方法を用いることも可能であるが、本実施形態では測定精度の高いRTK−GPS測位方式を採用し、この方法について図1、図2より説明する。

    RTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、位置が判っている基準局と、位置を求めようとする移動局とで同時にGPS観測を行い、基準局で観測したデータを無線等の方法で移動局にリアルタイムで送信し、基準局の位置成果に基づいて移動局の位置をリアルタイムに求める方法である。

    本実施形態においては、自律走行作業車両1に移動局となる移動通信機33と移動GPSアンテナ34とデータ受信アンテナ38が配置され、基準局となる固定通信機35と固定GPSアンテナ36とデータ送信アンテナ39が圃場の作業の邪魔にならない所定位置に配設される。 本実施形態のRTK−GPS(リアルタイムキネマティック−GPS)測位は、基準局および移動局の両方で位相の測定(相対測位)を行い、基準局の固定通信機35で測位したデータをデータ送信アンテナ39からデータ受信アンテナ38に送信する。

    自律走行作業車両1に配置された移動GPSアンテナ34はGPS衛星37・37・・・からの信号を受信する。 この信号は移動通信機33に送信され測位される。 そして、同時に基準局となる固定GPSアンテナ36でGPS衛星37・37・・・からの信号を受信し、固定通信機35で測位し移動通信機33に送信し、観測されたデータを解析して移動局の位置を決定する。 こうして得られた位置情報は制御装置30に送信される。

    こうして、この自律走行作業車両1における制御装置30は自動走行させる自動走行手段を備えて、自動走行手段はGPS衛星37・37・・・から送信される電波を受信して移動通信機33において設定時間間隔で機体の位置情報を求め、ジャイロセンサ31及び方位センサ32から機体の変位情報および方位情報を求め、これら位置情報と変位情報と方位情報に基づいて機体が予め設定した設定経路Rに沿って走行するように、操舵アクチュエータ40、変速手段44、昇降アクチュエータ25、PTO入切手段45、エンジンコントローラ60等を制御して自動走行し自動で作業できるようにしている。 なお、作業範囲となる圃場Hの外周の位置情報も周知の方法によって予め設定され、記憶装置30mに記憶されている。

    また、自律走行作業車両1には障害物センサ41が配置されて制御装置30と接続され、障害物に当接しないようにしている。 例えば、障害物センサ41はレーザセンサや超音波センサで構成して機体の前部や側部や後部に配置して制御装置30と接続し、機体の前方や側方や後方に障害物があるかどうかを検出し、障害物が設定距離以内に近づくと走行を停止させるように制御する。

    また、自律走行作業車両1には前方を撮影するカメラ42Fや後方の作業機や作業後の状態を撮影するカメラ42Rが搭載され制御装置30と接続されている。 カメラ42F・42Rは本実施形態ではキャビン11のルーフの前部上と後部上に配置しているが、配置位置は限定するものではなく、キャビン11内の前部上と後部上や一つのカメラ42を機体中心に配置して鉛直軸を中心に回転させて周囲を撮影しても、複数のカメラ42を機体の四隅に配置して機体周囲を撮影する構成であってもよい。 カメラ42F・42Rで撮影された映像は随伴走行作業車両100に備えられた遠隔操作装置112の表示装置113に表示され、その画面については後述する。

    遠隔操作装置112は前記自律走行作業車両1の走行経路Rを設定したり、自律走行作業車両1を遠隔操作したり、自律走行作業車両1の走行状態や作業機の作動状態を監視したり、作業データを記憶したりするものであり、制御装置(CPUやメモリ)119や通信装置111や表示装置113等を備える。

    有人走行車両となる随伴走行作業車両100はオペレータが乗車して運転操作するとともに、随伴走行作業車両100に遠隔操作装置112を搭載して自律走行作業車両1を操作可能としている。 随伴走行作業車両100の基本構成は自律走行作業車両1と略同じ構成であるので詳細な説明は省略する。 なお、随伴走行作業車両100にはGPS用の移動通信機33や移動GPSアンテナ34を備える構成とすることも可能である。

    遠隔操作装置112は、随伴走行作業車両100及び自律走行作業車両1のダッシュボード等の操作部に着脱可能としている。 遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100のダッシュボードに取り付けたまま操作することも、随伴走行作業車両100の外に持ち出して携帯して操作することも、自律走行作業車両1のダッシュボードに取り付けて操作可能としている。 遠隔操作装置112は例えばノート型やタブレット型のパーソナルコンピュータで構成することができる。 本実施形態ではタブレット型のコンピュータで構成している。

    さらに、遠隔操作装置112と自律走行作業車両1は無線で相互に通信可能に構成しており、自律走行作業車両1と遠隔操作装置112には通信するための通信装置110・111がそれぞれ設けられている。 更に、遠隔操作装置112は随伴走行作業車両100の制御装置130と通信装置133・111を介して通信可能としている。 通信装置111は遠隔操作装置112に一体的に構成されている。 通信手段は例えばWiFi等の無線LANで相互に通信可能に構成されている。 遠隔操作装置112は画面に触れることで操作可能なタッチパネル式の操作画面とした表示装置113を筐体表面に設け、筐体内に通信装置111やCPUや記憶装置やバッテリ等を収納している。

    このような構成において、図3に示すような圃場Hに設定走行経路Rを予め設定して記憶装置30mに記憶し、自律走行作業車両1が設定走行経路Rに沿って走行させることができる。 なお、前記圃場Hの位置を定めたり、衛星測位システムを利用して走行したり、走行経路Rを設定したりするために地図データ(情報)が参照されるが、この地図データは、インターネットに公開されている地図データや地図メーカ等が配信している地図データやカーナビ地図データ等が用いられる。 そして、自律走行作業車両1と随伴走行作業車両100のロータリ耕耘装置の作業幅を一部重複させて、随伴走行作業車両100が自律走行作業車両1の斜め後方を走行して併走しながら作業を行う。 但し、随伴走行作業車両100は自律走行作業車両1の後方を走行して別の作業を行う作業形態とすることもでき、作業形態は限定するものではない。

    前記遠隔操作装置112の表示装置113には、前記カメラ42F・42Rで撮影した映像や自律走行作業車両1の状態や作業の状態やGPSに関する情報を通信装置110・111を介して制御装置119に送信し、その映像や情報や操作画面等を表示できるようにしており、オペレータは自律走行作業車両1を監視しながら遠隔操作装置112を操作できるようにしている。 即ち、表示装置113は、タッチ操作式の画面としており、表示方法や表示位置やタッチ操作に対する出力等は制御装置119で制御される。 表示装置113の表示画面は、図4に示すように、縦(上下)方向、または、横(左右)方向に複数の領域に分割可能としており、その領域には、少なくとも前記自律走行作業車両1を操作する遠隔操作領域113Aと、前記自律走行作業車両1に取り付けたカメラ42F・42Rにより撮影した映像を表示する周辺画像領域113Bとが設けられている。

    遠隔操作領域113Aは、自律走行作業車両1の走行や操舵や作業機を操作するための操作部材(ボタン)を配置する画面であり、本実施形態では、走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201D、エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202D、自動走行開始ボタン203、自動走行停止ボタン204、非常停止ボタン205、インターネット接続ボタン206、作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207D、PTOオン/オフボタン208が配置される。 但し、前記操作ボタンの種類は限定するものではなく、ブレーキボタンやPTO変速ボタンや操舵ボタンやホーンボタンや設定ボタン等を設けることも可能である。 また、操作しない(不要)ならばそのボタンを削除することも可能である。 また、燃料残量やエンジンの回転数などを表示するメータを配置することもできる。 そして、遠隔操作領域113A内でのこれらのボタンの配置位置や形状も限定するものではなく、任意形状に変更したり、選択したり、位置変更したりすることもできる。

    前記走行速度上げボタン201Uはタッチすることで変速手段44を作動させて1段階増速させるものであり、走行速度下げボタン201Dはタッチすることで変速手段44を作動させて1段階減速させるものである。 なお、この操作時に変速段の名前と数字をポップアップで表示したり、画面を変速用画面に切り換えて、他の画面は閉じるようにしてもよい。

    前記エンジン回転数上げボタン202Uはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を増加させてエンジン回転数を増加させるものであり、エンジン回転数下げボタン202Dはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を減少させてエンジン回転数を減少させるものである。 なお、この操作でエンジン回転数をポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面をエンジン回転数用画面に切り換えてもよい。 また、前記走行速度上げボタン201Uと前記走行速度下げボタン201Dと前記エンジン回転数上げボタン202Uと前記エンジン回転数下げボタン202Dはタッチし続けることで、上げ量または下げ量を連続的に速く増減することができる。

    自動走行開始ボタン203はタッチすることで予め設定しておいた走行経路Rを自動走行しながら作業を開始し、自動走行停止ボタン204をタッチすることで自動走行及び作業を停止する。 非常停止ボタン205はタッチすることでエンジンを停止し走行や作業を停止して危険な状態に陥ることを防止する。 非常停止ボタン205は認識しやすく容易に操作できるように画面中央で比較的大きく、目立つ色で表示される。 インターネット接続ボタン206はタッチすることでインターネットに接続し予め設定したサイトに入り表示する。

    作業機上昇ボタン207Uはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を上昇でき、作業機下降ボタン207Dはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を下降する。 なお、この操作で作業機(ロータリ耕耘装置24)の高さをポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面を作業機昇降用に切り換えてもよい。 PTOオン/オフボタン208はタッチすることでPTO入切手段45を作動させて、PTO入り、または、PTO切りに切り換える。 こうして、画面を見ながら指でタッチするだけで離れた位置で容易に自律走行作業車両1を操作することができる。 なお、走行速度やエンジン回転数や作業機高さの設定は図示しない別の画面で設定される。

    前記遠隔操作領域113Aに配置される複数のボタンのうち、緊急時に即座に応答してほしい非常停止ボタン205以外の走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201D、エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202D、作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207D、自動走行開始ボタン203、自動走行停止ボタン204、インターネット接続ボタン206、PTOオン/オフボタン208は一回の操作では作動せず、複数回操作しないと次の操作画面に遷移して作動できないようにして、誤操作が生じないように構成することもできる。 この場合、初期画面は図8のような画面となる。

    つまり、前記遠隔操作領域113Aの略中央に配置される自動走行開始ボタン203は、予め設定しておいた走行経路Rを自動走行しながら作業を行うために開始するためのボタンであり、自動走行開始ボタン203を押す第一操作(タッチする)に加えて、更に第二操作をしないと自動走行制御モードに遷移しないようにしている。 第二操作が行われると、自動走行制御モードに移行し、制御装置30によって、自律走行作業車両1の自動走行制御が行われる。

    第二操作としては、自動走行開始ボタン203を押す第一操作が行われると、別の確認画面に切り替わり、確認画面でもう一度操作するようにして次のモードに遷移するようにする。 例えば、自動走行開始ボタン203を押すと図9に示すように、STARTボタン203AとCANCELボタン203Bが現れる。 そして、STARTボタン203Aをもう一度押すことにより、自動走行制御モードに遷移するようにするのである。 自動走行制御モードに遷移すると元の図8の画面に戻る。 押す位置を間違えた場合にはCANCELボタン203Bを押すことにより、元の図8の画面に戻る。 但し、第二操作の画面は、図9の表示に限定するものではなく、「はい」、「いいえ」等の続行するか、取り消すかを選択して確認できるものであればよい。

    また、前記第二操作の操作方法は別の操作に置き換えることができる。 つまり、第二実施例として、自動走行開始ボタン201を長押しすると、自動走行制御モードに遷移するようにするのである。 第二操作の第三実施例として、自動走行開始ボタン203を二回連続して押すと自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 第二操作の第四実施例として、自動走行開始ボタン203を押すと(第一操作)、自動走行開始ボタン203の色が変化し、更にもう一度押すと(第二操作)、自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 第二操作の第五実施例として、自動走行開始ボタン203を押し(第一操作)ながらスライドさせる(第二操作)と自動走行制御モードに遷移するようにしてもよい。 なお、この第二操作を行い自動走行制御モードに遷移すると、オペレータが認識しやすいように「自動走行制御モードに遷移しました」のような画面が表示されるようにしてもよい。 また、第一操作が行われると、全画面表示に切り替わるように制御してもよい。

    上記のように、表示装置113には前記自律走行作業車両1による自動走行開始ボタン203が表示され、該自動走行開始ボタン203の第一操作に加えて、更に第二操作をしないと自動走行制御モードに遷移しないようにしたので、意図せず表示装置113の画面に触れたり、操作間違いをしたことで、自動走行制御モードに遷移して、自律走行作業車両1が不意に走行を開始することがなく、事故等が発生することを防止できる。

    また、前記自動走行が開始された後、前記自動走行停止ボタン204は、自動走行停止ボタン204をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると自動走行及び作業を停止する。 インターネット接続ボタン206はインターネット接続ボタン206をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとインターネットに接続し予め設定したサイトに入り表示する。 PTOオン/オフボタン208は、PTOオン/オフボタン208をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとPTO入切手段45を作動させて、PTO入りとし、または、PTO入りの状態で、PTOオン/オフボタン208をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとPTO切りに切り換える。

    前記自動走行停止ボタン204やインターネット接続ボタン206やPTOオン/オフボタン208も、前記自動走行開始ボタン203の操作と同様に、第一操作が行われると別の確認画面(はい、いいえの二者選択画面)に切り替わる代わりに、更に第二実施例〜第五実施例のような第二操作をしないと次のモードに遷移しないように制御することも可能である。

    前記自動走行が開始された後において、遠隔操作領域113Aに配置される他のボタンの操作について説明する。 前記走行速度上げボタン201U、走行速度下げボタン201Dは図8に示すように、一つの走行速度変更ボタン201とし、該走行速度変更ボタン201をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると変速手段44を作動させて1段階変速させるものである。 走行速度変更ボタン201をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図10に示す、増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二車速変更ボタンとしての走行速度上げボタン201Uと走行速度下げボタン201Dが表示されるようにしている。 走行速度上げボタン201Uをタッチすることで変速手段44を作動させて1段階増速させ、走行速度下げボタン201Dをタッチすることで変速手段44を作動させて1段階減速させる。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時に変速段の名前と数字をポップアップで表示したり、画面を変速用画面に切り換えてもよい。

    前記エンジン回転数上げボタン202U、エンジン回転数下げボタン202Dは図8に示すように、一つのエンジン回転数変更ボタン202とし、該エンジン回転数変更ボタン202をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われるとアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を変更する。 エンジン回転数変更ボタン202をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図11に示す増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二エンジン回転数変更ボタンとなるエンジン回転数上げボタン202Uとエンジン回転数下げボタン202Dが表示される。 エンジン回転数上げボタン202Uをタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を増加させてエンジン回転数を増加させ、エンジン回転数下げボタン202Dはタッチすることでアクセルアクチュエータを作動させて燃料噴射量を減少させてエンジン回転数を減少させる。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時にエンジン回転数をポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面をエンジン回転数用画面に切り換えてもよい。 また、前記走行速度上げボタン201Uと前記走行速度下げボタン201Dと前記エンジン回転数上げボタン202Uと前記エンジン回転数下げボタン202Dはタッチし続けることで、上げ量または下げ量を速くすることができる。

    前記作業機上昇ボタン207U、作業機下降ボタン207Dは図8に示すように、一つの作業機高さ変更ボタン207とし、該作業機高さ変更ボタン207をタッチする第一操作が行われると別の確認画面に切り替わり、第二操作が行われると昇降アクチュエータ25を作動させてロータリ耕耘装置24を昇降する。 作業機高さ変更ボタン207をタッチする第一操作が行われると、本実施形態では、図12に示す増加または減少を操作する変更確認画面に切り替わり、第二操作をするための第二作業機高さ変更ボタンとなる作業機上昇ボタン207Uと作業機下降ボタン207Dが表示される。 作業機上昇ボタン207Uはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を上昇でき、作業機下降ボタン207Dはタッチすることで昇降アクチュエータ25を作動させロータリ耕耘装置24を下降する。 なお、第一操作で全画面表示に切り替わり、第二操作時に作業機(ロータリ耕耘装置24)の高さをポップアップでデジタルまたはアナログで表示したり、画面を作業機昇降用に切り換えてもよい。

    前記周辺画像領域113Bはカメラ42Fで撮影した機体前方の映像を表示する前方画面210と、カメラ42Rで撮影した機体後方の映像を表示する後方画面211とからなり、周辺画像領域113Bにおける上下方向(縦方向)に配置して二つ表示としている。 前記後ろ側のカメラ42Rで撮影する映像は、トラクタと作業機の間の装着部分を撮影するものであっても、作業機の作動状態を撮影するものであっても、作業機から後方の作業仕上がり状態を撮影するものであってもよい。 この撮影方向を変更するために、カメラ42F・42Rの支持部には角度変更手段を設けてもよい。 また、アクチュエータで変更できるようにし、遠隔操作装置112で調整できるように構成することもできる。 また、カメラ42の台数は限定するものではなく、3台以上配置して、それぞれの映像を周辺画像領域113Bで表示してもよい。

    前記後方画面211に写し出される映像は鏡像(左右逆)としており、オペレータが自律走行作業車両1の進行方向と同じ向きで操作しているときに違和感が生じないようにしている。 なお、切替手段を設けて、オペレータが随伴走行作業車両100に乗らず、自律走行作業車両1の前方で対向して監視・操作する場合には、前方画面210を鏡像、後方画面211を実像とすることも可能である。

    また、周辺画像領域113Bにおいて、前方画面210と後方画面211の二つを表示させており、自律走行作業車両1が自律走行(自動走行)しているときに、前後の進行方向を変更する場合、前方画面210と後方画面211の上下表示配置を入れ替えるようにしている。 例えば、前進しているときは、図4に示すように、上側に前方画面210、下側に後方画面211を配置し、前進から後進に切り換えるときには、上側に後方画面211、下側に前方画面210を表示するのである。

    この表示切替は実際に進行方向を変更する少し前に表示が切り替えられる。 つまり、制御装置30の記憶装置30mには、設定走行経路Rが記憶されており、その設定走行経路Rにおいて前進から後進、または、後進から前進に前後進切換を行うタイミングや位置はプログラムされているので、進行方向が前後切り換わる設定時間前に、表示装置113の画面が予定進行方向に合わせて切り替えられる。 具体的には、前後進切換命令を発する設定時間前に(または前後進切換位置の設定距離手前で)上下の表示切替を行う。 この画面の表示切替は、例えば、自律走行作業車両1の前後進切換アクチュエータを作動させる数秒前に(または走行を停止した時)行う。 このように表示装置113を制御することによって、遠隔操作装置112を操作しているオペレータは、画面が切り替わることで自律走行作業車両1が前後進行方向を変更することを認識でき、もし、進行方向と反対側に障害物が存在するような場合には、進行する前に自律走行作業車両1を停止する操作ができ、事故を未然に防ぐことができるのである。

    また、周辺画像領域113Bにおいて、二つ表示することなく、図6に示すように、進行方向のみ表示する一つ画面とすることもできる。 つまり、前進するときは前方画面210のみ表示し、後進するときは後方画面211のみ表示する。 この場合においても、前記同様に、前後進を切り替える少し手前で、前方画面210と後方画面211の表示切替が行われる。 但し、周辺画像領域113Bで1つの表示とする場合において、通常は進行方向のみ表示するが、作業後の仕上がり状態を確認したい場合があるので、後方画面211に切り換えられるように切替ボタンを設けてもよく、または、ダブルタップ等の操作で画面を切り替えるようにしてもよい。

    前記表示装置113には、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bとに加えて、自律走行作業車両1が作業を行う圃場のマップや設定走行経路Rや現在の位置や作業済位置等を表示する作業状態表示領域113Cを表示可能としている。 作業状態表示領域113Cでは、地図に設定走行経路を重ね合わせた二次元表示としたり、三次元表示したり、俯瞰図で表示したりすることができる。 また、これらを切り替えられように切替手段を設けてもよい。

    また、周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cに表示される画面は、拡大・縮小可能に構成することもできる。 例えば、周辺画像領域113Bの後方画面211で作業後の仕上がりをもっと精密に見たい場合には、画面を指2本の間隔を広げるようなピンチアウトの操作で拡大し、確認するようにしてもよい。 また、作業状態表示領域113Cでは、隣の圃場や周囲の畦を確認したい場合等では、画面を指2本の間隔を狭めるようなピンチインの操作で縮小し、確認するようにしてもよい。 また、表示画面をドラッグ操作して表示位置(撮影位置)を移動できるようにすることも可能である。

    また、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cとは、左右または上下に分割して同時に表示可能とされるものである。 つまり、図4の実施形態では、左側に周辺画像領域113B、中央に遠隔操作領域113A、右側に作業状態表示領域113Cと左右に画面を3つ分割して同時に表示して、複数の表示装置を用意することなく一つの端末に集約して、随伴走行作業車両100に乗車して操作するときの取付等が容易にでき、自律走行作業車両1の位置の確認や速度調節等の操作が画面を見ながら容易にできるようにしている。

    また、中央に遠隔操作領域113Aを配置し両側に周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cを配置することにより、自律走行作業車両1の非常停止や車速調整等安全上重要な操作ボタンが中央に配置され、見やすく操作が迅速に行える。 なお、遠隔操作装置112を縦長として使用できるようにしている。 つまり、表示装置113を上下3つに分割できるようにしている。 また、この分割された状態で、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cの何れかの領域と領域の境界部分をドラッグして平行移動することで、表示領域を拡大または縮小して、見たい画面を拡大したり、必要でない画面を縮小したりできるようにすることもできるようにしている。

    また、前記遠隔操作領域113Aと前記周辺画像領域113Bと前記作業状態表示領域113Cの表示位置は、任意に変更(入れ替え)可能として、使用者の好みに合わせたり使い易くしたりすることができる。 つまり、遠隔操作領域113Aと周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cは、使用者の好みや使いやすさ等を考慮して、自由に配置することができる。 例えば、画面上の一部をドラッグして、図4から図5に示すように、遠隔操作領域113Aを中央から左側に移動し、周辺画像領域113Bを右側に移動できるようにするのである。 また、周辺画像領域113Bと作業状態表示領域113Cを左側に上下2段に表示して、右側に遠隔操作領域113Aを配置して表示するようにもできる。

    また、複数表示または全画面表示の選択も任意に変更可能として、視認性や操作性を向上することができる。 つまり、遠隔操作領域113Aのみ全画面で表示して、ボタンを大きく表示させて操作間違いが生じし難くなるようにしたり、遠隔操作領域113Aと作業状態表示領域113Cの二つを表示して、作業位置を確認しながら自律走行作業車両1を操作できるようにしている。

    本発明は、自律走行可能とした建設機械や農用作業車等を遠隔操作可能とする遠隔操作装置に備えられる表示装置に利用可能である。

    1 自律走行作業車両 30 制御装置 42F・42R カメラ 110・111 通信装置 112 遠隔操作装置 113 表示装置 113A 遠隔操作領域 113B 周辺画像領域 113C 作業状態表示領域 119 制御装置

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